JP3622042B2 - 符号器,復号器及び符号・復号器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は符号器,復号器及び符号・復号器に関し、特にITU−T(International Telecommunication Union−Telecommunication recommendation) 勧告T.82に準拠するいわゆるJBIG方式の画像圧縮符号化方式の符号器,復号器及び符号・復号器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ファクシミリ通信に使用される画像データの圧縮符号化方式としては、MH(Modified Huffman)方式, MR(Modified READ) 方式, MMR(Modified Modified READ) 方式が使用されていた。MH方式は、白または黒の画素の連続数を符号化する手法であり、各走査線単位で圧縮される一次元の圧縮符号化方式である。MR方式は、垂直方向、即ち相隣する2走査線(ライン)間の相関を利用して効率を高めた圧縮符号化方式である。 MMR方式はMR方式を一部改良してより圧縮効率を高めた方式であり、原理的には同一である。しかし、時代の趨勢としてファクシミリ通信にもより高能率の圧縮符号化方式が望まれている。なお、上述のMH, MR, MMR 方式はいずれも可逆的、即ち 100%元の状態に復元可能な方式である。
【0003】
一方、近年のコンピュータ技術、特にデジタル画像技術の発展に伴って、種々の画像の圧縮符号化方式が望まれ、また開発されている。それらの内で可逆的、即ち 100%元の状態に復元可能な方式としていわゆるJBIG(Joint Bi−level Image coding experts Group) 方式が ITU−T勧告T.82として規定されており、それをファクシミリ通信に適用するための規格として ITU−T勧告T.85が規定されている。
【0004】
ところで、JBIG方式の符号化に際しては、符号化対象の画像を複数の副走査線 (ライン) 単位でストライプと称する区画に分割して処理する。そして、各ストライプから直接得られた2値画像データ (ドットデータ) は詳細は省略するが対象画素とそれが位置するライン及びその直前の1または2ラインの所定範囲の画素相互間での相関関係に応じて符号器によって符号化されてSCD(ストライプ符号化データ) とされ、更に所定の処理によりPSCD (保護されたストライプ符号化データ) とされる。このPSCDに一ストライプ分のデータの終了を示す終端マーカが付加されてSDE(ストライプデータ実体) が生成される。個々のSDE にはFMS(フローティングマーカセグメント) が付加され、そのようなセットが複数で一枚分の画像のBID(2値画像データ) が形成される。更に、この BIDにそれが生成された際の種々のパラメータを記録したBIH(2値画像ヘッダ) が付加されてBIE(2値画像実体) が形成される。
【0005】
復号化は上述とは逆の処理、即ち BIEからBIH を分離して BIDを得て、 BIDから FMSを分離することにより複数の SDEを得て、個々の SDEから終端マーカを分離してPSCDを得て、PSCDに所定の処理を行なって SCDを得る。そして SCDを復号器に与えることにより、2値画データ (ドットデータ) を得てプリンタでプリントし、または表示装置にビットマップデータとして表示する。
【0006】
上述のようなJBIG方式の符号化処理に際しては、前述したように符号化対象の画素が含まれるラインとその直前のラインとの2ラインの画素で符号化を行なう場合と、更にもう1ライン直前のラインとの3ラインの画素で符号化を行なう場合とがある。
【0007】
図1(a) は3ラインの画素で符号化を行なう場合のテンプレート(3ラインテンプレート)と称される画素の領域を示す模式図であり、図1(b) は2ラインの画素で符号化を行なう場合のテンプレート(2ラインテンプレート)と称される画素の領域を示す模式図である。但し、図1において”?”が符号化対象の画素であり、この画素はテンプレートには含まれない。”X”で示されている画素はテンプレートの通常の画素を示している。また、”A”で示されている画素は「アダプティブ」または「AT」と称されるテンプレート内の特別な画素 (AT画素) を示しているが、その詳細はここでは省略する。
【0008】
JBIG方式ではこの図1に示されているようなテンプレートに含まれる画素のパターンに基づいて符号化対象画素の符号化を行ない、また復号化に際しても同様のテンプレートが使用される。
【0009】
図2はJBIG方式の符号器の構成例を示すブロック図である。参照符号11で示されている TPBは典型的予測 (ボトム) のブロックであり、12で示されているATはアダプティブテンプレートのブロックであり、13で示されているMTはモデルテンプレートのブロックであり、14で示されている AAEはアダプティブ算術符号器である。
【0010】
なお、ここでボトムとは画像の解像度が最低解像度であることを示しており、従って図2に示されている符号器は最低解像度を対象としている。JBIG方式では、同一の原画像を複数の解像度で符号化することが可能であり、それぞれの解像度をレイヤという。しかしいずれにしろ、JBIG方式ではまず最低解像度で符号化を行ない、必要であれば最低解像度での符号化結果を利用してより高い解像度での符号化が行なわれる。また逆に、復号化処理に際してもまず最初に最低解像度で復号化され、必要であれば最低解像度での復号化結果を利用してより高い解像度での復号化が行なわれる。但し、最低解像度、換言すればボトムのレイヤのみでもよく、そのように特化した規格がファクシミリ通信用のT.85規格である。
【0011】
図2に示されている符号器の各ブロックには画データ (個々の画素の値) が入力されており、TPB 11は典型的予測を行なってその結果の値をTPVALEとしてAT12及びAAE 14に与えると共に、符号化対象画素が前画素と同一であるか否かを示すデータSLNTP を出力する。AT12は画像の周期性を探し出し、周期性がある場合にはAT画素の移動を指示するデータATMOVEを出力する。MT13は画データとAT12からのATMOVEとに従ってテンプレートに対する符号化対象画素の相関関係を示すコンテキスト(CX)と称される整数のデータを出力する。AAE 14は、画データとMT13から出力されるCXとTPB 11から出力されるSLNTP 及びTPVALEとを参照して符号化対象画素を符号化処理した結果の符号データを出力する。
【0012】
なお、AAE 14から出力されるのは符号データであるが、AT12から出力されるATMOVEを含めて他の種々のデータが合成されて最終的に前述のBIE(2値画像実体) が生成される。
【0013】
図3はJBIG方式の復号器の構成例を示すブロック図である。参照符号21で示されている AADはアダプティブ算術復号器のブロックであり、22で示されているMTはモデルテンプレートのブロックであり、23で示されている TPBは典型的予測 (ボトム) のブロックである。
【0014】
AAD 21にはBIE(2値画像実体) の内の上述のAAE 14により生成された符号データが入力される。AAD 21は入力された符号データを復号化処理して画データを出力するが、この画データはMT22及びTPB 23に入力される。またAAD 21は入力された符号データにSLNTP が含まれる場合にはそれを分離してTPB 23に与える。MT22には上述の画データの他にATMOVEも入力されており、両者からCXを生成してAAD 21に与える。TPB 23には上述のAAD 21から出力される画データの他にSLNTP も与えられており、TPVALEを発生してAAD 21に与える。従って、AAD 21は入力された符号データをMT22から与えられるCX及びTPB 23から与えられるTPVALE等をも参照して画データに復号する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上述のような従来のJBIG方式の符号器及び復号器は、非常に複雑な処理を行なう必要があるため、その全体をハードウェアのみまたはソフトウェアのみのいずれで実現するにしても非常に大規模にならざるを得ない。従って、ハードウェアとして実現する場合には製造コストが嵩み、ソフトウェアとして実現する場合には処理速度が遅くなって非実用的であった。
【0016】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、JBIG方式の符号器及び復号器を実現する際に、ソフトウェアとハードウェアとを適宜に組み合わせて高効率の符号・復号処理が可能な符号器,復号器及び符号・復号器を実現することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る符号器は、符号化対象画素をその画素が含まれるラインとその直前の所定数のラインの所定範囲の画素の状態から予測して符号化処理する符号器であって、前記所定数のラインそれぞれの1ライン分よりも多い画素数の画素データを記憶する前記所定数と同数のシフトレジスタであるラインメモリと、符号化対象画素が含まれるラインの内の前記所定範囲よりも多い画素数の画素データを記憶する現ライン用のシフトレジスタと、前記所定数と同数のラインメモリそれぞれの出力データの内の前記所定範囲よりも多い画素数の画素データをそれぞれ記憶する前記所定数と同数の前ライン用のシフトレジスタとを備え、前記現ライン用のシフトレジスタ及び前記所定数と同数の前ライン用のシフトレジスタそれぞれが記憶する前記所定範囲よりも多い画素数の画素データを、符号化対象の1ラインのデータの両端部の画素が符号化対象画素である場合に符号化対象画像の外側に存在する仮想的な画素の画素データとして符号化処理を行なうようにしてあることを特徴とする。
【0018】
このような本発明の符号器では、符号化対象画素が含まれるラインの所定範囲の画素データが現ライン用のシフトレジスタの中間の位置に記憶され、その直前の所定数の各ラインの画素データがそれぞれラインメモリに記憶され、また各ラインメモリの出力データの内の所定範囲の画素数のデータがそれぞれ前ライン用のシフトレジスタの中間の位置に記憶されるため、符号化対象画素が画像の上端,左端,右端の画素である場合にも、それぞれのライン用のシフトレジスタの所定範囲以外の画素を符号化対象画像の外側に存在する仮想的な画素として符号化処理に利用することが可能になる。
【0019】
また本発明に係る復号器は、符号化対象画素をその画素が含まれるラインとその直前の所定数のラインの所定範囲の画素の状態から予測した符号データを復号化処理する復号器であって、前記所定数のラインそれぞれの1ライン分よりも多い画素数の画素データを記憶する前記所定数と同数のシフトレジスタであるラインメモリと、復号化対象画素が含まれるラインの内の前記所定範囲よりも多い画素数の画素データを記憶する現ライン用のシフトレジスタと、前記所定数と同数のラインメモリそれぞれの出力データの内の前記所定範囲よりも多い画素数の画素データをそれぞれ記憶する前記所定数と同数の前ライン用のシフトレジスタとを備え、前記現ライン用のシフトレジスタ及び前記所定数と同数の前ライン用のシフトレジスタそれぞれが記憶する前記所定範囲よりも多い画素数の画素データを、復号化対象の1ラインのデータの両端部の画素が復号化対象画素である場合に復号化対象画像の外側に存在する仮想的な画素の画素データとして復号化処理を行なうようにしてあることを特徴とする。
【0020】
このような本発明の復号器では、復号化対象画素が含まれるラインの所定範囲の画素データが現ライン用のシフトレジスタの中間の位置に記憶され、その直前の所定数の各ラインの画素データがそれぞれラインメモリに記憶され、また各ラインメモリの出力データの内の所定範囲の画素数のデータがそれぞれ前ライン用のシフトレジスタの中間の位置に記憶されるため、復号化対象画素が画像の上端,左端,右端の画素である場合にも、それぞれのライン用のシフトレジスタの所定範囲以外の画素を復号化対象画像の外側に存在する仮想的な画素として復号化処理に利用することが可能になる。
【0021】
更に本発明に係る符号・復号器は、上述の符号器と復号器とを組み合わせて備えたことを特徴とする。
【0022】
このような符号・復号器では、上述の符号器としての機能と、上述の復号器としての機能とを併せ持つ。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図4は本発明の符号器の構成例を示すブロック図である。
【0024】
参照符号110 で示されている TPBは典型的予測 (ボトム) のソフトウェアブロックであり、120 で示されているATはアダプティブテンプレートのソフトウェアブロックであり、130 で示されているMT回路はモデルテンプレートのハードウェアブロックであり、140 で示されている AAEはアダプティブ算術符号器のソフトウェアブロックである。
【0025】
このような本発明の符号器の構成は、基本的には前述の図2に示されている従来のJBIG方式の符号器と同一である。しかし、本発明においては、図2に示されている従来例のTPB 11, AT12, AAE 14はそれぞれTPB110, AT120, AAE140 としてソフトウェアで実現されており、MT13はMT回路130 としてハードウェアで実現されている。
【0026】
図5は本発明の復号器の構成例を示すブロック図である。参照符号210 で示されている AADはアダプティブ算術復号器のソフトウェアブロックであり、220 で示されているMT回路はモデルテンプレートのハードウェアブロックであり、230 で示されている TPBは典型的予測 (ボトム) のソフトウェアブロックである。
【0027】
このような本発明の復号器の構成は、基本的には前述の図3に示されている従来のJBIG方式の復号器と同一である。しかし、本発明においては、図3に示されている従来例のAAD 21, TPB 23はそれぞれAAD210, TPB230としてソフトウェアで実現されており、MT22はMT回路220 としてハードウェアで実現されている。
【0028】
なお、図4に示されている本発明の符号器及び図5に示されている復号器共に、前述の図2及び図3に示されている従来のJBIG方式の符号・復号器と機能的には同一であることは言うまでもない。
【0029】
図6はMT回路130 及びMT回路220 の回路構成を示すブロック図である。参照符号31はDMA(Direct Memory Access) 転送回路であり、画データの各ビットを出力する。参照符号32は前ラインメモリを、33は前前ラインメモリをそれぞれ示しており、それぞれ1ライン分相当のビット数に更に6ビットを有するFIFO(First-In First-Out)タイプのシフトレジスタである。参照符号41は第1シフトレジスタを、42は第2シフトレジスタを、43は第3シフトレジスタをそれぞれ示しており、それぞれb0〜b12 までの13ビット構成のFIFOタイプのシフトレジスタである。
【0030】
DMA転送回路31からの画データの各ビットの出力は第3シフトレジスタ43のビットb0側から入力されると共に前ラインメモリ32の一端から入力され、前ラインメモリ32の他端からのビット出力は第2シフトレジスタ42のビットb0側から入力されると共に前前ラインメモリ33の一端から入力され、前前ラインメモリ33の他端からのビット出力は第1シフトレジスタ41のビットb0側から入力される。
【0031】
参照符号51はカウンタであり、クロックCLK をカウント対象として”0”から”1733”までをカウントする。参照符号52は比較回路であり、a入力には定数”4”が、b入力にはカウンタ51のカウント値CVが入力されており、a>bである場合、即ちカウンタ51のカウント値CVが”0”から”3”までの間は信号”1”を出力する。参照符号53も比較回路であり、a入力にはカウンタ51のカウント値CVが、b入力には定数”1731”が入力されており、a>bである場合、即ちカウンタ51のカウント値CVが”1732”から”1733”までの間は信号”1”を出力する。
【0032】
なお、カウンタ51のカウント値CVが”0”から”1733”までに設定されている理由は、JBIG方式をファクシミリ通信に利用する場合のA4サイズの1ラインの解像度、即ち画素数1728に対応させているためである。従って、カウンタ51のカウント値CVの上限は、その応用分野に応じて他の適宜の値に設定してもよいことは言うまでもない。
【0033】
両比較回路52, 53の出力信号はORゲート54に入力されている。従って、このORゲート54はカウンタ51のカウント値CVが”0”から”3”及び”1732”から”1733”である場合に信号”1”を出力する。このORゲート54の出力信号は ANDゲート55の一方の入力端子に入力されているが、その他方の入力端子にはクロックCLK が入力されている。そして、この ANDゲート55の出力信号が”0”発生回路56にトリガ信号として与えられている。従って、”0”発生回路56は、カウンタ51のカウント値CVが”0”から”3”及び”1732”から”1733”である場合に”0”を発生して出力する。この”0”発生回路56が発生する信号”0”は第3シフトレジスタ43及び前ラインメモリ32に与えられる。
【0034】
以上のような構成のMT回路130 及びMT回路220 の動作について、2ラインテンプレートの場合を例として以下に説明する。
【0035】
まず両ラインメモリ32, 33及び各シフトレジスタ41, 42, 43が全て”0”クリアされる。その後、カウンタ51のカウント値CVが”0”から”3”となるクロックCLK のタイミングにおいて、”0”発生回路56から信号”0”が出力されて第3シフトレジスタ43のビットb0〜b3に入力されると共に、前ラインメモリ32の最初の4ビットにも入力される。この時点の各シフトレジスタ41, 42, 43の内容は図7の模式図に示されているように、全て”0”である。
【0036】
この後、カウンタ51のカウント値CVが”4”から”1731”までになるクロックCLK のタイミングにおいては DMA転送回路31から画データの第1ラインの各ビットが先頭側から順に出力される。この際、”0”発生回路56から信号”0”は出力されない。そして、画データの第1ラインの先頭のビット(”?”で示されている)が第3シフトレジスタ43のビットb8に達した時点(”?”で示されている)で、各シフトレジスタ41, 42, 43の内容が図8に示されているような状態になって2ラインテンプレートが形成される。但し、図8に示されている状態は、各ビットのシフトレジスタ41, 42, 43への入力方向の関係で図1(b) に示されている状態とは左右逆になっている。
【0037】
なお、図8においてはテンプレートを構成する”A”及び”X”のビットは全て”0”であるが、これは符号化対象画素が画像の上端,左端,右端の画素である場合に本来必要な特殊な処理(エッジ変換)を不要にするためにデータ”0”、換言すれば白画素を仮想的な画素として本来の画像の外側の領域に配置することにより、符号化対象画素が画像中央に位置する場合と同様の処理を可能とするためである。また、”Y”は画データの第1ラインの先頭のビット以降の各ビットを表している。
【0038】
この後は、第3シフトレジスタ43のビットb0側から画データの第1ラインのビットが順次入力されてビットb12 側へシフトされるので、ビットb8を符号化対象画素としてテンプレートが形成され続ける。
【0039】
やがて、画データの第1ラインの末尾のビットが第3シフトレジスタ43のビットb0に入力され、更にその後のカウンタ51のカウント値CVが”1732”から”1733”までのクロックCLK の2クロックの間は”0”発生回路56から信号”0”が第3シフトレジスタ43に入力されるので、各シフトレジスタ41, 42, 43の内容は図9に示されているような状態になる。
【0040】
なお、上述のような処理が行なわれている間に前ラインメモリ32には、先頭の4ビットが”0”、以降は画データの第1ラインの各ビット、そして末尾の2ビットが”0”のデータが入力される。
【0041】
この後、第3シフトレジスタ43には4ビットの”0”に引き続いて画データの第2ラインの各ビットが、更にその後に2ビットの”0”が入力されると共に、第2シフトレジスタ42には前ラインメモリ 32から先頭の4ビットが”0”、以降は画データの第1ラインの各ビット、そして末尾の2ビットが”0”のデータの各ビットが入力される。従って、第3シフトレジスタ43のビットb8を符号化対象画素としてテンプレートが形成されることになる。図10はそのような場合のシフトレジスタ41, 42, 43の内容を示しており、”Y”は画データの第1ラインの各ビットを、”Z”は画データの第2ラインの各ビットをそれぞれ示している。
【0042】
以下、順次的に画データの各ラインが第3シフトレジスタ43に、その一つ前のラインのデータが第2シフトレジスタ42に順次的に入力されシフトされつつ、第3シフトレジスタ43のビットb8を符号化対象画素としてテンプレートが形成されることになる。
【0043】
なお、3ラインテンプレートの場合のシフトレジスタ41, 42, 43の初期状態は図11に示されているようになる(これは図2(a) に示されている3ラインテンプレートの模式図に対応している)が、それ以降の動作は基本的に上述の2ラインテンプレートの場合と同様である。但し、2ラインテンプレートの場合には第1シフトレジスタ41は使用されないが、3ラインテンプレートの場合には第1シフトレジスタ41も使用される点が異なる。
【0044】
【発明の効果】
以上に詳述したように本発明の符号器によれば、現ライン用のシフトレジスタの同一の位置を処理対象とするのみで、現ライン用及び前ライン用のシフトレジスタのシフト動作に伴って順次的にデータの処理が行なわれるため、ハードウェアにより高速な処理が実現されると共に、符号化対象画素が画像の上端,左端,右端の画素である場合にも、所定範囲以外の画素を仮想的な画素として符号化処理に利用することが可能になるので、符号化対象画素が画像の中央に位置する場合と同様の処理を行なうことができる。
【0045】
また本発明の復号器によれば、現ライン用のシフトレジスタの同一の位置を処理対象とするのみで、現ライン用及び前ライン用のシフトレジスタのシフト動作に伴って順次的にデータの処理が行なわれるため、ハードウェアにより高速な処理が実現されると共に、復号化対象画素が画像の上端,左端,右端の画素である場合にも、所定範囲以外の画素を仮想的な画素として復号化処理に利用することが可能になるので、復号化対象画素が画像の中央に位置する場合と同様の処理を行なうことができる。
【0046】
更に本発明の符号・復号器によれば、上述の符号器としての効果と、上述の復号器としての効果とを併せ持つことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】JBIG方式による画データの符号化の際の符号化対象画素とテンプレートとの関係を示す模式図である。
【図2】JBIG方式の符号器の構成例を示すブロック図である。
【図3】JBIG方式の復号器の構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の符号器の構成例を示すブロック図である。
【図5】本発明の復号器の構成例を示すブロック図である。
【図6】本発明の符号器及び復号器のモデルテンプレート(MT)回路の回路構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の符号器及び復号器のモデルテンプレート(MT)回路による2ラインテンプレート形成時の各シフトレジスタの内容を示す模式図である。
【図8】本発明の符号器及び復号器のモデルテンプレート(MT)回路による2ラインテンプレート形成時の各シフトレジスタの内容を示す模式図である。
【図9】本発明の符号器及び復号器のモデルテンプレート(MT)回路による2ラインテンプレート形成時の各シフトレジスタの内容を示す模式図である。
【図10】本発明の符号器及び復号器のモデルテンプレート(MT)回路による2ラインテンプレート形成時の各シフトレジスタの内容を示す模式図である。
【図11】本発明の符号器及び復号器のモデルテンプレート(MT)回路による3ラインテンプレート形成時の各シフトレジスタの内容を示す模式図である。
【符号の説明】
32 前ラインメモリ
33 前前ラインメモリ
41, 42, 43 シフトレジスタ
110 TPB(典型的予測ブロック)
120 AT (アダプティブテンプレートブロック)
130 MT (モデルテンプレートブロック) 回路
140 AAE(アダプティブ算術符号器)
210 AAD(アダプティブ算術復号器)
220 MT (モデルテンプレートブロック) 回路
230 TPB(典型的予測ブロック)
Claims (3)
- 符号化対象画素をその画素が含まれるラインとその直前の所定数のラインの所定範囲の画素の状態から予測して符号化処理する符号器において、
前記所定数のラインそれぞれの1ライン分よりも多い画素数の画素データを記憶する前記所定数と同数のシフトレジスタであるラインメモリと、
符号化対象画素が含まれるラインの内の前記所定範囲よりも多い画素数の画素データを記憶する現ライン用のシフトレジスタと、
前記所定数と同数のラインメモリそれぞれの出力データの内の前記所定範囲よりも多い画素数の画素データをそれぞれ記憶する前記所定数と同数の前ライン用のシフトレジスタと
を備え、
前記現ライン用のシフトレジスタ及び前記所定数と同数の前ライン用のシフトレジスタそれぞれが記憶する前記所定範囲よりも多い画素数の画素データを、符号化対象の1ラインのデータの両端部の画素が符号化対象画素である場合に符号化対象画像の外側に存在する仮想的な画素の画素データとして符号化処理を行なうようにしてあること
を特徴とする符号器。 - 符号化対象画素をその画素が含まれるラインとその直前の所定数のラインの所定範囲の画素の状態から予測した符号データを復号化処理する復号器において、 前記所定数のラインそれぞれの1ライン分よりも多い画素数の画素データを記憶する前記所定数と同数のシフトレジスタであるラインメモリと、
復号化対象画素が含まれるラインの内の前記所定範囲よりも多い画素数の画素データを記憶する現ライン用のシフトレジスタと、
前記所定数と同数のラインメモリそれぞれの出力データの内の前記所定範囲よりも多い画素数の画素データをそれぞれ記憶する前記所定数と同数の前ライン用のシフトレジスタと
を備え、
前記現ライン用のシフトレジスタ及び前記所定数と同数の前ライン用のシフトレジスタそれぞれが記憶する前記所定範囲よりも多い画素数の画素データを、復号化対象の1ラインのデータの両端部の画素が復号化対象画素である場合に復号化対象画像の外側に存在する仮想的な画素の画素データとして復号化処理を行なうようにしてあること
を特徴とする復号器。 - 請求項1の符号器と請求項2の復号器とを備えたことを特徴とする符号・復号器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14279497A JP3622042B2 (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | 符号器,復号器及び符号・復号器 |
Applications Claiming Priority (1)
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