JP3612900B2 - 面発光半導体レーザ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は偏光方位が固定された面発光半導体レーザの構造及びその製造方法に関する。
【0002】
面発光半導体レーザは,低消費電力で動作し,光ファイバとの結合が容易で,かつ2次元アレイ構造を実現できるという利点を有することから,光インタコネクションシステムの発光素子としての利用が期待されている。
【0003】
かかる光伝送の用途では,発光素子の偏光方位の安定が,単一発振モードを担保し,コヒーレント特性又は発振の安定性を保証するために不可欠である。
このため,偏光方位を任意方位に固定できる面発光半導体レーザ及びその簡易な製造方法が要望されている。
【0004】
【従来の技術】
図8は従来例構造説明図であり,面発光半導体レーザを表している。なお,図8(a)は外観を表す斜視図,図8(b)は図8(a)のABを含む垂直断面図,図8(c)は図8(a)のCDを含む垂直断面図である。
【0005】
従来の面発光半導体レーザの構造は,図8を参照して,主面を(100)とする半導体基板上に下部の反射層2,クラッド層3に上下を挟まれた活性層4,電流狭窄層5,導電層7,がこの順に堆積される。電流狭窄層5は,面内中央部に発光領域4aを画定する開口5aを有し,この開口5aは導電層7により埋め込まれる。さらに,発光領域4a直上に上部の反射層8が形成され,この上部の反射層8と下部の反射層2との間に光共振器が形成される。また,基板1下面及び上部の反射層8の周囲の導電層7上面にそれぞれ電極10が形成される。
【0006】
かかる構造の面発光半導体レーザでは,発振波長は上部及び下部の反射層8,2とが構成する光共振器により制限され,単一縦モードで発振する。他方,横モードは,電流狭窄層5と導電層7との屈折率の相違を利用して,電流狭窄層5の開口5aに光閉じ込め効果に寄与する作用を持たせることで制御される。
【0007】
しかし,発光領域4aの形状は光ファイバと結合するために円形にすることが望ましく,電流狭窄層5の開口5aは円形又は矩形に形成される。このため図8(a)を参照して,開口5aが矩形の場合は直交する2つの偏光方位11の横モードが発生し,これらのモード間の遷移又は複数モードの発振による発振の不安定性,コヒーレンスの劣化を招来する。また,円形の開口5aでは,偏光方位が定まらず,コヒーレント性を維持できない。
【0008】
かかる横モードの不安定性を解消して,偏光方位を所定の方位に規定するために,電流狭窄層5の開口5a形状を長方形にした面発光半導体レーザの構造が提案された。この構造の半導体レーザでは,長方形の開口5aの長辺方向に偏光方位が規定される。しかし,開口5aを長方形とするため必然的に発光領域4aも長方形となり,その結果出射光のビーム断面形状が楕円形になるという欠点がある。また,開口5aの長径と短径との比率を精密に制御することは製造上難しいという問題がある。
【0009】
他の改良した面発光半導体レーザは,活性層及びクラッド層をストライプメサとし,このメサを活性層及びクラッド層と屈折率が異なる半導体層で埋め込む。この構造では,発光領域にメサの延在方向とこれに直交する方向とで屈折率の異方性が生ずるため,何れかの方向に横モードが規制され,偏光方位が確定する。しかし,この半導体レーザの製造には,メサを形成しこれを埋め込む複雑な工程が必要となる。
【0010】
さらに,(100)から傾いた基板表面,例えば(311)B基板表面に面発光半導体レーザを形成することで,結晶の異方性により偏光方位を規制することも考えられている。しかし,(100)以外の基板表面に良質の半導体を堆積することは困難なため,実用されるに至っていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように,従来の面発光半導体レーザでは,複数の横モードが存在し得るため偏光方位が一義に定まらずコヒーレント性が劣る,また発振の不安定を招くという欠点がある。
【0012】
また,電流狭窄層の開口を長方形にして横モードを一義に規制する半導体レーザでは,開口を精密に製造する必要があることから製造が難しく,加えて出射光ビーム断面が楕円になるという問題がある。活性層をメサストライプとして屈折率の異なる半導体で埋め込む半導体レーザでは,製造工程が複雑になるという欠点がある。
【0013】
本発明は,従来の構造の面発光半導体レーザにおいて,活性層上の半導体層,例えば電流狭窄層の一部領域の屈折率を変化させ,面内の光閉じ込め効果に異方性を与えて横モードを規制することで,製造方法が簡単で,円形の光ビームを出射しかつ偏光方位を所定方位に確定する面発光半導体レーザを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の実施の形態例構造説明図であり,面発光半導体レーザの構造を表している。なお,図1(a)は斜視図であり,図1(b)及び(c)は,それそれ図1(a)に示すCDを含む垂直断面及びABを含む垂直断面を表している。図5は本発明の第二実施形態例構造説明図であり,面発光半導体レーザの構造を表している。なお,図5(a)は斜視図であり,図5(b)は,図5(a)に示すCDを含む垂直断面を表している。図7は本発明の第二実施形態例工程図であり,酸化物領域の形成方法を表している。なお,図7(a)及び(b)は製造途中の面発光半導体レーザが形成されたウエーハの一部分の断面を表し,図7(c)は製造途中のウエーハの斜視図を,図7(d)及び(e)はそれぞれ分割基板の斜視図及び断面図を表している。
【0015】
上記課題を解決するための本発明の第一の構成は,図1を参照して,面内の一部領域を発光領域4aとする活性層4と,該活性層4上に設けられた第一の屈折率を有する半導体層12とを備え,該活性層4の垂直方向に光を放射する面発光半導体レーザにおいて,該発光領域4a周辺近傍の該発光領域4aを挟み対向する領域に,該半導体層12を変換して形成された第二の屈折率を有する変換領域9を有し、該活性層は,せん亜鉛鉱格子を有する化合物半導体の(100)面を主面とする層からなり,該変換領域は,<110>又は<1−10>方向に延在するストライプ状領域からなることを特徴として構成し,及び,
第二の構成は,第一の構成の面発光半導体レーザにおいて,該半導体層12は,該発光領域4a上に開口5aを有する電流狭窄層5を含み,該変換領域9は,少なくとも該電流狭窄層5の一部を変換して形成された部分を含むことを特徴として構成し,及び,
第三の構成は,第一の構成の面発光半導体レーザにおいて,該変換領域9は,該半導体層12へのイオン注入領域からなることを特徴として構成し,及び,
第四の構成は,図5を参照して,面内の一部領域を発光領域4aとする活性層4と,該活性層4の上下に設けられた半導体層2,3,7とを有し,該活性層4の垂直方向に光を放射する面発光半導体レーザにおいて,該発光領域周辺近傍の該発光領域4aを挟み対向する領域に,該半導体層2,3,7を酸化して形成された酸化物領域20を有し、該活性層4は,せん亜鉛鉱格子を有する化合物半導体の(100)面を主面とする層からなり,該酸化物領域20は,<110>又は<1−10>方向に延在するストライプ状領域からなることを特徴として構成し,及び,
第五の構成は,図7を参照して,面内の一部領域を発光領域4aとする活性層4と,該活性層4の上下に設けられた半導体層2,3,7とを有し,該活性層4の垂直方向に光を放射する面発光半導体レーザの製造方法において,基板1の主面上に該活性層4及び該半導体層2,3,7を堆積する工程と,該基板1を該主面に垂直な分割面22に沿って分割して,平行な二つの該分割面22で挟まれた該発光領域4aを有する分割基板23を形成する工程と,該分割面22から該半導体層2,3,7の少なくとも一部の層を酸化して,該半導体層2,3,7の該発光領域4aを挟み対向する領域を酸化物領域20とすることを特徴として構成する。
【0016】
本発明では,活性層4上に設けられた第一の屈折率を有する半導体層12のうち,発光領域4aの周辺領域に発光領域を挟み対向する領域上に位置する半導体層12を変換して,,第二の屈折率を有する変換領域9とする。この変換領域9の存在により,発光領域周辺上の半導体層12の屈折率分布は2回対称の異方性を有することとなり,発光領域の中心を通る垂線を中心軸とする屈折率分布の回転対称性を低下させる。このため,この屈折率分布の異方性は,特定の偏光方位を有する光の光閉じ込め効果を強調し又は逆に弱める作用をなす。その結果,半導体層12の屈折率分布の異方性に従い,特定の偏光方位を有する横モードのみが安定に発振する。この変換領域9は,発光領域の一方の側に設けてもよいが,発光領域の両側に発光領域を挟むように配置することが,屈折率の2回回転対称性を強調し,偏光方位を一方位に規制する上で好ましい。なお,本発明では屈折率分布の非対称性を利用するため,発光領域が円形であっても偏光方位を規定できることは明白である。従って,出射する光ビームを円形断面にすることが容易である。
【0017】
かかる活性層4上に設けられた半導体層12の一部領域の屈折率を変換した構造は,当該半導体層12を含む半導体薄膜からなる積層構造を製造し,その積層構造の表面,即ち半導体層12の上方から一定の深さの屈折率を変化させることで,例えばイオン注入又は不純物拡散を行うことで製造することができる。このため,従来のように,半導体層の加工又は半導体層の埋込み工程を特別に追加する必要がなく,製造工程が簡単である。
【0018】
面発光半導体レーザの多くは,発光領域は電流狭窄層5の開口5aにより画定される。この電流狭窄層5は,開口5aを埋める導電層7と異なる屈折率の半導体から構成することで光閉じ込め効果が付加される。光閉じ込め効果に対する寄与は,通常は活性層4に近い程大きいため,屈折率の異方性により偏光方位を効果的に制限するには変換領域9を活性層4に近接して設けることが好ましい。本発明の第二の構成では,電流狭窄層5の一部領域を変換領域とする。電流狭窄層5は,電流集中を有効になすべく通常は活性層4に接近して設けられるため,本構成により偏光方位の変化が有効に防止される。
【0019】
なお,発振モードを安定にするために,変換領域を光共振器の内部の活性層に近い位置に設けることが好ましい。半導体層12の屈折率異方性により偏光方位を制限する効果は,面発光半導体レーザの光共振器の内部に変換領域を設ける方が,光共振器の外部に設けるよりも大きい。即ち,光共振器内部の光強度は大きいため,僅かな光閉じ込め効果の異方性が発振モードに大きな影響を及ぼすから,複数の発振モードの励起又は発振モード間の遷移は起こり難くなる。
【0020】
本発明の第四の構成では,せん亜鉛鉱格子を有する化合物半導体の(100)面を主面とする活性層4と,その<110>又は<1−10>方向に延在するストライプ状領域からなる変換領域9とを備える。この構成では,せん亜鉛鉱型化合物半導体が通常有する(100)面内方向の屈折率変化を変換領域9により強調するように作用する。このため,偏光方位の固定が確実になされる。
【0021】
本発明の第五の構成では,図5を参照して,発光領域周辺近傍の発光領域4aを挟み対向する領域に,半導体層2,3,7を酸化して形成された酸化物領域20を有する。この酸化物領域20は,半導体層2,3,7と屈折率が異なるため,半導体層2,3,7面内に屈折率分布が生じる。その結果,第一の構成と同様の理由により,特定の偏光方位を有する発振モードのみが安定化される。
【0022】
酸化物領域20に変換される半導体層2,3,7は,活性層4の上下の何れかにのみ設けてもよく,また両方に設けてもよい。また,半導体層2,3,7が複数層からなる場合には,その一部の層を酸化物領域20に変換することもできる。
【0023】
第六の構成では,図5を参照して,発光領域4aを挟み対向する領域の半導体層2,3,7を酸化物領域20に変換する方法に関し,図7(a)を参照して,基板1の主面上に活性層4及び半導体層2,3,7を堆積した後,図7(c)を参照して,基板1を主面に垂直な分割面22に沿って分割して,平行な二つの分割面22で挟まれた該発光領域4aを有する分割基板23を形成し,次いで,図7(e)を参照して,分割面22から半導体層2,3,7を酸化して,半導体層2,3,7の該発光領域4aを挟み対向する領域を酸化物領域20に変換する。
【0024】
本構成では,活性層4及び半導体層2,3,7に垂直な分割面22から半導体層2,3,7を酸化することで酸化物領域20を形成するから,酸化物領域20を基板の深さに関係なく任意の深さの位置に形成することができる。このため,素子設計上の制約が少ない。なお,酸化物領域に変換される半導体層2,3,7は,その他の半導体層より酸化され易い組成とすることで,任意の層を選択的に酸化して酸化物領域とすることができる。分割基板23は,例えば,複数個の面発光レーザ素子が一列に形成された断面矩形の長い棒状の基板とすることができる。この場合,その側面を分割面22として酸化物領域20を形成したのち,各素子に分割して面発光半導体レーザを製造することができる。この方法では,分割基板23の端面に酸化防止膜を形成する必要がなく,工程を簡略にすることができる。また,分割基板23を一個の素子を含む直方体に形成し,その端面に酸化防止膜を形成して側面から半導体層2,3,7を酸化することで酸化物領域20を形成してもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の実施の形態例を参照して,本発明を説明する。
図1を参照して,GaAs基板1の(100)面に,下側の反射層2,下側のクラッド層3,活性層4,上側のクラッド層3,活性層4の発光領域4aを画定する開口5aを有する電流狭窄層5,その開口5aを埋込み電流狭窄層5上に延在する導電層7を設ける。さらに,発光領域4a直上の導電層7上に上側の反射層8を設ける。なお,エッチストッパ6は,製造上の便宜のため設けられる半導体薄膜であって,動作上必要なものではない。下側及び上側の反射層2,8は,その間の半導体とともに光共振器を構成する。光共振器内の光は,その一部が上側の反射層8の上面に設けられた出射面8aから外部に放射される。
【0026】
電極10は,基板の裏面と,上側の反射層8形成領域を除く導電層7の上面に設けられる。
活性層4及びクラッド層3上に設けられた電流狭窄層5及び導電層7からなる半導体層12は,その一部が当初の電流狭窄層5及び導電層7と異なる屈折率を有する変換領域9に変換される。かかる変換領域9は,n型又はp型の半導体層12へのイオン注入により,イオン注入欠陥を生じさせキャリア濃度を減少させることにより屈折率を大きくした領域として形成できる。また,n型又はp型の半導体層9への不純物導入,例えばドナー又はアクセプタを形成する不純物のイオン注入又は拡散により,キャリア濃度を増加させ屈折率を小さくした領域又はキャリア濃度を減少させて屈折率を大きくした領域として形成することができる。
【0027】
かかる変換領域9は,図1に示すように,発光領域4aの中心を通る帯状の領域の両外側の全領域に設けることができる。勿論,発光領域4aを挟み帯状に設けることもできる。また,帯状ではない他の形状,例えば円形又は方形の変換領域とすることもできる。さらに,これらの形状の変換領域9を,唯一つ設けることもできる。上述の変換領域9は,発光領域4a内に設けることを妨げないが,光吸収損失の増大を回避するために発光領域4aとは重ならないことが好ましい。
【0028】
なお,変換領域9は,変換前の半導体層12と導電率が異なるため半導体レーザの電流経路への影響を回避する点で,クラッド層3に延在しないことが好ましい。加えて,変換領域9がクラッド層3に延在しない構造は,光吸収を少なくし,半導体レーザのしきい値電圧の低下,発光効率の向上を図る点で優れる。さらに,変換領域9は,製造を容易にするため半導体層12の形成後に作製することが好ましく,このとき変換領域9は通常は表面から形成される。しかし,半導体層12の一部を形成した後に変換することで,又は半導体層12の内層部の一部の層のみを変換することで,半導体層12の表面を変換せず内部にのみ変換領域9を形成することもできる。
【0029】
上述した本発明の実施形態として図1に示した面発光半導体レーザは,以下の工程により製造することができる。
図3及び図4は本発明の実施の形態例の断面製造工程図であり,図1に示す面発光半導体レーザの製造工程を表している。図2は本発明の実施の形態例一部断面図であり,図2(a)は上側の反射層の断面を,図2(b)は活性層の断面を,図2(c)は下側の反射層の断面を表している。以下,0.98μm帯波長の面発光半導体レーザを例に説明する。
【0030】
先ず,Siを2×1018atm/cm3 ドープした(100)を主面とするn型GaAs基板1上に,図3(a)を参照して,下側の反射層2,下側のクラッド層3,活性層4及び上側のクラッド層3を,例えばMBE法又はVPE法によりこの順序で堆積する。
【0031】
ここで下側の反射層2は,図2(c)を参照して,屈折率の異なる2種類のn型半導体薄膜からなるλ/4層2a,2bを交互に積層して形成される。かかる反射層2は,例えばSiを2×1018atm/cm3 ドープしたn型GaAs薄膜からなるλ/4層2aと,同じくSiを2×1018atm/cm3 ドープしたn型AlAs薄膜からなるλ/4層2bとを,それぞれ24層及び25層積層した多層膜として形成される。
【0032】
下側のクラッド層3は,厚さ104.75nmの例えばSiを1×1018atm/cm3 ドープしたn型AlGaAs薄膜からなる。上側のクラッド層3は,厚さ104.75nmの例えばZnを5×1017atm/cm3 ドープしたp型AlGaAs薄膜からなる。
【0033】
活性層4は,図2(b)を参照して,厚さ8nmのノンドープInGaAs薄膜からなる井戸層4bと厚さ10nmのノンドープGaAs薄膜からなる障壁層4cとを交互に積層した多重量子井戸構造を形成し,その多重量子井戸の上下にクラッド層3からの不純物拡散を防止するための厚さ30nmのノンドープGaAs薄膜からなる拡散バリア層4dを有する。
【0034】
次いで,図3(a)を参照して,上側のクラッド層3上に下側のエッチストッパ層として厚さ5nmのGaAs薄膜を堆積する。その上に,厚さが269.5nmの例えばSiを1×1018atm/cm3 ドープしたn型InGaP薄膜からなる電流狭窄層5を堆積し,さらに,厚さ5nmのGaAs薄膜からなる上側のエッチストッパ6を堆積する。
【0035】
次いで,上側のエッチストッパ6に発光領域を画定するための例えば直径5μmの窓6aを弗酸系のエッチャントを用いて開口する。
次いで,図3(b)を参照して,上側のエッチストッパ6をマスクとする異方性エッチングにより,窓6aに表出する電流狭窄層5を選択的にエッチングして除去し,窓6aの直下に電流狭窄層5の開口5aを形成する。この開口5aは,(111)A面を斜面とする水平断面が方形を縦断面が台形及び逆台形をなし,底面に下側のエッチストッパ6を表出する窪みとして形成される。なお,電流狭窄層5の異方性エッチングは,塩酸を用い下側のエッチストッパ6をストッパとしてなされる。
【0036】
次いで,図3(c)を参照して,厚さ269.5nmのZnを1×1018atm/cm3 ドープしたp型AlGaAs薄膜を堆積し,開口5aを埋込み電流狭窄層5上に延在する導電層7を形成する。
【0037】
次いで,図3(d)を参照して,導電層7上に,電流狭窄層5の開口5aの底面により画定される発光領域4aを覆い,<110>方位に延在するストライプ状のレジストからなるイオン注入用マスク13を形成する。このイオン注入用マスク13を用いて,H+ を加速電圧40kV,注入量1×1015atm /cm2でイオン注入する。この結果,発光領域4aの両側にH+ のイオン注入領域からなる変換領域9が,導電層7の表面から電流狭窄層5の内部にまで形成される。H+ のイオン注入領域はキャリア濃度が低く,屈折率がイオン注入されていない領域よりも大きい。なお,この条件で形成されたイオン注入領域は,電流狭窄層5の下面,即ちクラッド層3と下側のエッチストッパ6を挟んで対向する面にまで達しない。
【0038】
次いで,図4(e)を参照して,上側の反射層8を堆積する。この反射層8は,図2(a)を参照して,それぞれ1/4波長の厚さのSi層8bとSiO2 層8cとを交互に重ねた8層の多層膜からなり,電子ビーム蒸着で形成できる。
【0039】
次いで,反射層8上に,発光領域4a直上に厚さ20nmのTi下層及び厚さ1μmのPt上層からなる円形のエッチング用マスク14をリフトオフにより堆積する。次いで図4(f)を参照して,このエッチング用マスク14を用いて,反射層8をSF6 を反応ガスとする反応性イオンエッチングによりメサエッチングし,発光領域4a直上に円柱状の反射層8を形成する。
【0040】
次いで,図4(g)を参照して,反射層8上のエッチング用マスク14をArイオンミリングにより除去し,基板1の下側表面にAuGe/Au電極を,導電層7上面にTi/Pt/Au電極を形成し,記述した図1に示す面発光半導体レーザが製造される。
【0041】
上述した製造工程において,H+ のイオン注入に代えて,Siのイオン注入又はZnの熱拡散を用いることができる。
Siのイオン注入は,n型の電流狭窄層5のキャリア濃度を増加し,屈折率を減少させる。他方,p型の導電層7のキャリア濃度は減少し屈折率は増加する。この場合,通常は活性層4に近い電流狭窄層5の屈折率の変化が光閉じ込め効果に大きく影響するため,Siイオン注入により付与された電流狭窄層5の光閉じ込め効果の面内異方性に基づき,横発振モードが規制される。
【0042】
Znの熱拡散は,イオン注入用マスク13に代え厚さ200nmのSiO2 マスクを用いた拡散処理により, Zn濃度1×1020atm/cm3 の拡散領域からなる変換領域9を形成することで行うことができる。この場合,電流狭窄層5の導電型の変換を防止するために,変換領域9は導電層7に留めるか,又は電流狭窄層5の表面層に留める。
【0043】
本発明の第二実施形態例は,本発明の第五及び第六の構成に関する。以下,本実施形態例に係る面発光半導体レーザの製造工程と構造とを説明する。
図5を参照して,(100)面を主面とするn型GaAs基板1上に,下側の反射層2,下側のクラッド層3,活性層4,上側のクラッド層3,GaAs薄膜からなるエッチストッパ6,電流狭窄層5,及びGaAs薄膜からなるエッチストッパ6を順次堆積する。これらの堆積層は,次に続けて説明するように活性層4を構成する拡散バリア層4dの組成を除く他,第一実施形態例と同一組成及び同一厚さを有する。
【0044】
図6は本発明の第二実施形態例一部断面図であり,第二実施形態例に係る面発光半導体レーザの活性層4及び下側の反射層2の構造を表している。
活性層4は,図6(a)を参照して,第一実施形態例と同様に,厚さ8nmのノンドープInGaAs井戸層4bと厚さ10nmのノンドープGaAs障壁層4cとを交互に積層し,その上下に厚さ30nmの拡散バリア層4dを有する。積層数も第一実施例と同じである。本実施形態例では,この拡散バリア層4dを,第一実施形態例でのGaAsに代えてノンドープAlGaAsとする。
【0045】
下側の反射層2は,図6(b)を参照して,第一実施形態例と同じく,n型GaAs薄膜からなるλ/4層2aとn型AlAs薄膜からなるλ/4層2bとを積層した多層膜からなる。
【0046】
次いで,図7(a)を参照して,第一実施形態例と同様の工程により,電流狭窄層5に発光領域4aを画定する開口5aを開設する。次いで,開口5a及び電流狭窄層5を覆う導電層7,及び導電層7上に厚さ50nmのp型GaAs層26をを堆積する。なお,導電層7の組成及び厚さは第一実施形態例と同様である。
【0047】
次いで,図7(b)を参照して,GaAs層26を選択的にエッチングして,開口5a直上に位置するGaAs層26を除去する。次いで,1/4波長の厚さのSi層8bとSiO2 層8cとを交互に重ねた8層の多層膜からなる円柱状の上側の反射層8を,開口5a直上に第一実施形態例と同様の方法で形成する。
【0048】
次いで,図7(c)を参照して,上述した上側の反射層8が基板主面上に格子状に配列されたウェーハ21を,基板主面,即ちウェーハ21表面に垂直な劈開面を分割面22として,上側の反射層8の列間の分割面22で平行に分割する。その結果,図8(d)を参照して,一列の上側の反射層8を上面に有し,両側面が上側の反射層8に垂直な分割面からなる棒状の分割基板23が形成される。
【0049】
次いで,図(e)を参照して,分割基板23を,水蒸気を含む窒素雰囲気中で400℃で加熱し,分割基板23の両側面(分割面22)から酸化を進行させる。なお,水蒸気は窒素をキャリアガスとしてバブリングにより供給する。この酸化により,Alを含む半導体層,即ち,反射層2を構成するn型AlAs薄膜からなるλ/4層2b,AlGaAsからなる上側及び下側のクラッド層3,活性層4のうちノンドープAlGaAsからなる拡散バリア層4d,及びAlGaAsからなる導電層7が酸化される。その結果,両側面(分割面22)から等距離の中央部分に位置する発光領域4aの直下及び直上は酸化されずに半導体層が残り,発光領域4aの両外側領域の上下に酸化物領域20が形成される。
【0050】
次いで,図5を参照して,基板1下面及びGaAs層26上に電極10を形成する。これらの電極10の材料及び作成方法は第一実施形態例と同様である。
次いで,図7(d)を参照して,棒状の分割基板23を分割面22に直交する面で切断し,図5を参照して,上面が光の出射面となる反射層8を有する垂直共振器型の面発光半導体レーザを完成する。
【0051】
本実施形態例において,導電層7表面に設けられたGaAs層26は,分割基板23の酸化の際に導電層7が表面から酸化されることを防止する。従って,導電層7の酸化は分割面22からのみ進行するので,導電層7を変換して形成された酸化物領域20が発光領域4a上に大きく張り出すことはない。このGaAs層6aに代えて,酸化を阻止し,かつ導電層7と電極10とのオーミック接続を妨げない他の物質からなる層としてよい。また,本実施形態例では,活性層4のうち発光領域4aを構成する障壁層4c及び井戸層4bは酸化しない。他方,障壁層4cに接する拡散バリア層4dは酸化物領域20に変換される。従って,発光領域4aに近接して,かつ上下に屈折率分布を形成することができるので,偏光方向を確実に固定することができる。
【0052】
【発明の効果】
上述したように本発明の面発光半導体レーザでは,半導体層を堆積した後に屈折率が変換された領域を形成することで所定の偏光方位を有するモードを発振できるので,簡単な製造工程により所定の偏光方位の光を発振する面発光半導体レーザを提供でき,光情報技術の向上に寄与する点が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例構造説明図
【図2】本発明の実施の形態例一部断面図
【図3】本発明の実施の形態例断面製造工程図(その1)
【図4】本発明の実施の形態例断面製造工程図(その2)
【図5】本発明の第二実施形態例構造説明図
【図6】本発明の第二実施形態例一部断面図
【図7】本発明の第二実施形態例工程図
【図8】従来例構造説明図
【符号の説明】
1 基板
2,8 反射層
2a,2b λ/4層
8a 出射面
3 クラッド層
4 活性層
4a 発光領域
4b 井戸層
4c 障壁層
4d 拡散バリア層
5 電流狭窄層
5a 開口
6 エッチストッパ
6a 窓
7 導電層
9 変換領域
10 電極
11 偏光方位
12 半導体層
13 イオン注入用マスク
14 エッチング用マスク
20 酸化物領域
21 ウェーハ
22 分割面
23 分割基板
Claims (5)
- 面内の一部領域を発光領域とする活性層と,該活性層上に設けられた第一の屈折率を有する半導体層とを備え,該活性層の垂直方向に光を放射する面発光半導体レーザにおいて,
該発光領域周辺近傍の該発光領域を挟み対向する領域に,該半導体層を変換して形成された第二の屈折率を有する変換領域を有し、
該活性層は,せん亜鉛鉱格子を有する化合物半導体の(100)面を主面とする層からなり,
該変換領域は,<110>又は<1−10>方向に延在するストライプ状領域からなることを特徴とする面発光半導体レーザ。 - 請求項1記載の面発光半導体レーザにおいて,
該半導体層は,該発光領域上に開口を有する電流狭窄層を含み,
該変換領域は,少なくとも該電流狭窄層の一部を変換して形成された部分を含むことを特徴とする面発光半導体レーザ。 - 請求項1記載の面発光半導体レーザにおいて,
該変換領域は,該半導体層へのイオン注入領域からなることを特徴とする面発光半導体レーザ。 - 面内の一部領域を発光領域とする活性層と,該活性層の上下に設けられた半導体層とを有し,該活性層の垂直方向に光を放射する面発光半導体レーザにおいて,
該発光領域周辺近傍の該発光領域を挟み対向する領域に,該半導体層を酸化して形成された酸化物領域を有し、
該活性層は,せん亜鉛鉱格子を有する化合物半導体の(100)面を主面とする層からなり,
該酸化物領域は,<110>又は<1−10>方向に延在するストライプ状領域からなることを特徴とする面発光半導体レーザ。 - 面内の一部領域を発光領域とする活性層と,該活性層の上下に設けられた半導体層とを有し,該活性層の垂直方向に光を放射する面発光半導体レーザの製造方法において,
基板の主面上に該活性層及び該半導体層を堆積する工程と,
該基板を該主面に垂直な分割面に沿って分割して,平行な二つの該分割面で挟まれた該発光領域を有する分割基板を形成する工程と,
該分割面から該半導体層の少なくとも一部の層を酸化して,該半導体層の該発光領域を挟み対向する領域を酸化物領域とすることを特徴とする面発光半導体レーザの製造方法。
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