JP3611628B2 - 鞍乗型車両の盗難防止用ロック具の収納装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、自動二輪車等の鞍乗型車両における盗難防止用ロック具の収納装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車には、従来、特開平6‐206583号公報で示されるように構成されたものがある。
【0003】
これによれば、車体の後部に荷台が設けられ、この荷台がその上面側に荷物を載置可能とさせる荷台本体と、この荷台本体を車体フレーム側に支持させる荷台ブラケットとで構成されている。一方、車両の盗難防止用ロック具が、ほぼU字形状のロックバーと、このロックバーの両端部と係脱自在とされて、その係合状態でロック可能とされるロック本体とで構成されている。
【0004】
また、上記自動二輪車は、上記ロック具の不使用時に、このロック具を車体に収納させる収納装置を備えている。
【0005】
上記収納装置は、上記荷台本体の下面側で、荷台ブラケットに取り付けられており、この収納装置に上記ロック具が支持可能とされている。そして、上記収納装置にロック具を支持させれば、このロック具が、上記荷台本体上への荷物の載置に邪魔にならない状態の同上荷台本体の下面側で、収納装置に収納されることとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の収納装置は、ロック具を収納するために、荷台とは別に設けられているため、その部品点数が多くなって、上記収納装置の構成が複雑になっている。
【0007】
また、平面視で、収納された状態の上記ロック具は、全体的に荷台本体の内部側に入り込んでいる。
【0008】
このため、収納装置への収納時に、ロック具を荷台本体の内部側に押し込むときや、同上ロック具の使用時に、上記収納装置に収納されているロック具を上記荷台本体の内部側から引き出すときには、これら作業に上記荷台本体が邪魔になるおそれがあり、つまり、収納装置に対するロック具の収納、取り出し作業が煩雑になるおそれがある。
【0009】
【発明の目的】
この発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、ロック具の収納装置の構成を簡単にさせると共に、同上収納装置に対するロック具の収納、取り出し作業が容易にできるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためのこの発明の鞍乗型車両の盗難防止用ロック具の収納装置は、荷台24を荷台本体27と、荷台ブラケット28とで構成する一方、ロック具39をほぼU字形状のロックバー40と、ロック本体42とで構成した場合において、上記荷台本体27の下面に第1支持部材54を取り付け、これら荷台本体27の下面と第1支持部材54との間に左右に貫通する第1空間58を形成し、上記荷台24の左右一側部52の外側方から、上記ロックバー40をその両端部41,41側から上記第1空間58に挿抜自在とし、同上荷台24の他側部53に第2支持部材61を取り付け、上記荷台24の他側部53の外側面と上記第2支持部材61との間に、上記左右方向にほぼ直交する仮想面に沿う方向に向って開口する第2空間65を形成し、上記仮想面に沿った方向から上記ロック本体42を上記第2空間65に挿抜自在とし、上記第1空間58に挿入されたロックバー40の両端部41,41と、上記第2空間65に挿入されたロック本体42とを互いに係合可能にしたものである。
【0011】
上記の場合、第2支持部材61を荷台本体27と荷台ブラケット28とに跨るように取り付けてもよい。
【0012】
また、第1空間58に挿入されたロックバー40の両端部41,41と、第2空間65に挿入されたロック本体42とが互いに係合したとき、上記ロックバー40の両端部41,41とは反対側のこのロックバー40端部の折り曲げ部45が、荷台本体27から外側方に突出するようにしてもよい。
【0013】
【作 用】
上記構成による作用は次の如くである。
【0014】
ロック具39の不使用時に、このロック具39を車体2に設けられた収納装置51に収納しようとする場合には、図1中仮想線と、矢印Aとで示すように、互いの係合が解除されたロックバー40とロック本体42のうち、ロックバー40をその両端部41,41側から第1空間58に挿入させる。
【0015】
一方、図1中仮想線と、矢印Bとで示すように、上記ロック本体42を第2空間65に挿入させる。
【0016】
そして、図1中実線で示すように、上記第1空間58に挿入されたロックバー40の両端部41,41と、上記第2空間65に挿入されたロック本体42とを互いに係合させ、かつ、この係合状態でロックさせる。
【0017】
すると、上記第1空間58に挿入されたロックバー40は上記第1空間58の内面に当接して、前後、および上下方向の移動が規制され、一方、上記第2空間65に挿入されたロック本体42は上記第2空間65の内面に当接して左右への移動が規制される。
【0018】
よって、上記第1空間58と第2空間65に挿入された状態で、ロックバー40とロック本体42とが互いに係合してロックされたロック具39は、全ての方向への移動が規制され、これによって、上記ロック具39が収納装置51に支持されてこの収納装置51に収納される。
【0019】
そして、上記の場合、収納装置51を構成する第1空間58と第2空間65の各内面の一部はいずれも荷台24によって構成されており、つまり、上記荷台24が上記収納装置51の構成部品として利用されている。
【0020】
上記の場合、第2支持部材61を荷台本体27と荷台ブラケット28とに跨るように取り付けてもよい。
【0021】
このようにすれば、第2支持部材61が荷台本体27と荷台ブラケット28との結合強度を向上させることとなる。
【0022】
また、特に、図1、図4、および図6で示すように、第1空間58に挿入されたロックバー40の両端部41,41と、第2空間65に挿入されたロック本体42とが互いに係合したとき、上記ロックバー40の両端部41,41とは反対側のこのロックバー40端部の折り曲げ部45が、荷台本体27から外側方に突出するようにしてもよい。
【0023】
このようにすれば、収納装置51へのロック具39の収納時に、ロックバー40の両端部41,41をロック本体42に係合させようとして、上記ロックバー40を第1空間58内に押し込むときや、同上ロック具39の使用時に、上記第1空間58に挿入されているロックバー40を上記第1空間58から引き出すときの作業として、上記ロックバー40の折り曲げ部45を手で把持する等の作業が、上記荷台本体27に邪魔されずにできる。
【0024】
【実施例】
以下、この発明の実施例を図面により説明する。
【0025】
図2において、符号1は鞍乗型車両で、より具体的には自動二輪車である。また、矢印Frは上記鞍乗型車両1の前方を示し、下記する左右とは、上記前方に向っての車幅方向をいうものとする。
【0026】
上記鞍乗型車両1の車体2はパイプ材を枠組みして構成された車体フレーム3を有している。上記車体フレーム3の前端部には図外フロントフォークにより前車輪が支承されている。同上車体フレーム3の後部には枢支軸4によりリヤアーム5が上下揺動自在に枢支され、このリヤアーム5の揺動端に後車輪6が支承され、かつ、上記車体フレーム3の後部とリヤアーム5との間には図外緩衝器が架設されている。上記前車輪と、後車輪6とによって車体2が路面7上に支持されている。
【0027】
上記車体フレーム3にはエンジン10が支持されている。このエンジン10のシリンダ11の後面側には気化器12が取り付けられている。同上シリンダ11の前面側に一端が連結され、他端側が後方に向って延びる排気管13が設けられ、この排気管13の後端部はサイレンサ14で構成されている。また、このサイレンサ14をその上方から覆うサイレンサカバー15が設けられている。
【0028】
上記エンジン10の上方で、車体フレーム3の上面側に燃料タンク18が支持されている。この燃料タンク18から上記気化器12に燃料が供給されて、この燃料が混合気とされる。この混合気が上記エンジン10のシリンダ11内に供給され、ここで燃焼させられて、その熱エネルギーがこのエンジン10が出力する動力に変換される。上記燃焼後のガスは排気として上記排気管13を通り排出される。
【0029】
上記エンジン10からの動力は動力伝達装置19と、チェーン式の巻き掛け伝動機構20を介して上記後車輪6に伝えられ、これによって、鞍乗型車両1が路面7上を前方に向って走行可能とされる。
【0030】
上記燃料タンク18の後方に連なるようにシート22が設けられ、このシート22も上記車体フレーム3の上面側に支持されている。更に、上記シート22の後方に連なるようにリヤフェンダ23が設けられている。このリヤフェンダ23は上記車体フレーム3の後端部に締結具によって着脱自在に支持され、このリヤフェンダ23は上記後車輪6をその上方から覆っている。
【0031】
上記車体2の後部に金属製の荷台24が設けられている。この荷台24は上記シート22の後方に連なるように、かつ、上記リヤフェンダ23の上面側の近傍に設けられている。この荷台24は、その上面側に荷物25を載置可能とさせる荷台本体27と、この荷台本体27を上記車体フレーム3の後端部側に締結具により着脱自在に支持させる荷台ブラケット28とで構成されている。
【0032】
上記車体フレーム3の左右一側である左側の後下部には、サイドスタンド29が枢支軸30により上下回動自在に枢支されている。図2中実線で示すように、鞍乗型車両1を走行させるときには、上記サイドスタンド29を上方に回動させて固定し、収納姿勢とさせる。一方、鞍乗型車両1を駐車させて路面7上に自立させるときには、図2中二点鎖線で示すように、上記サイドスタンド29を下方回動させて固定し、上記サイドスタンド29を設けた側である左側に上記車体2を少し左方に傾けて、上記サイドスタンド29の突出端を路面7に接地させる。すると、この鞍乗型車両1が路面7上に自立させられる。
【0033】
全図において、上記荷台本体27は、ほぼ水平に延びている。この荷台本体27は、平面視で、パイプ材を矩形状に枠組みした主枠33と、この主枠33の各片に架設される複数の副枠34とで構成されている。上記荷台ブラケット28は、それぞれ前後方向に延び、かつ、互いにほぼ平行に延びる左右一対のブラケット本体35,35を有し、これら各ブラケット本体35,35は後上り状に延び、その各前端が上記車体フレーム3側に締結される被締結部とされている。また、上記荷台ブラケット28は上記ブラケット本体35,35を互いに結合させる正面視で門形のクロスメンバ36を有し、このクロスメンバ36の左右方向の中途部と、上記主枠33の前部は一体成形されて、互いに共用されている。
【0034】
上記鞍乗型車両1の盗難防止用の金属製のロック具39が設けられている。このロック具39は、一本の丸棒をほぼU字状に折り曲げ形成されたロックバー40と、このロックバー40の両端部41,41と係脱自在とされてその係合状態にロック可能とされるロック本体42とで構成されている。
【0035】
上記ロックバー40は、少し離れて互いにほぼ平行に延びるバー本体44,44と、このバー本体44,44の上記各端部41とは反対側の端部を互いに結合させる折り曲げ部45とで構成され、上記折り曲げ部45は、上記両バー本体44,44からその長手方向で離れる方向に向って凸状となる円弧形状となっている。また、上記ロックバー40の外表面には、全体的に弾性のある樹脂コーティングが施されている。
【0036】
上記ロック本体42は、直方体形状のハウジング47と、このハウジング47内に固定された錠49とで構成され、この錠49はキー操作される。上記ハウジング47の一面には一対の係合孔48,48が形成され、これら各係合孔48,48に上記ロック具39の各端部41,41が係脱自在とされている。そして、上記各係合孔48,48に各端部41,41を嵌入させた係合状態で、上記錠49をキー操作すれば、その係合状態でロック可能、およびロック解除可能とされる。
【0037】
上記ロック具39を用いて、鞍乗型車両1の盗難防止をするときには、例えば、図2中二点鎖線で示すように、ロックバー40を後車輪6のリムとタイヤとに外嵌させて、上記ロックバー40の各端部41,41にロック本体42を係合させる。次に、このロック本体42の錠49に対するキー操作により、この係合状態でロックさせれば、上記後車輪6の回転が規制されて、鞍乗型車両1の盗難が防止される。なお、図示しないが、ロックバー40を車体の一部と、地上の固定物とに共に外嵌させ、これにロック本体42を係合させて、これをロックさせるようにしてもよい。
【0038】
上記リヤフェンダ23と荷台本体27との間における余剰空間である空間50に、不使用時のロック具39を収納させる金属製の収納装置51が設けられている。
【0039】
上記収納装置51は、上記荷台24の左側部である一側部52と、右側部である他側部53とにおける荷台本体27の各下面に、それぞれ取り付けられる左右一対の第1支持部材54,54を備えている。
【0040】
上記各第1支持部材54は、一本の丸棒材の折り曲げにより形成され、側面視で、偏平なほぼU字形状をなしている。各第1支持部材54は、上記荷台本体27の各側部52,53の各下面とほぼ平行に前後方向に延びる水平部55と、この水平部55の前端を上記各側部52,53の各下面に連結させる前連結部56と、同上水平部55の後端を上記各側部52,53の各下面に連結させる後連結部57とで構成されている。
【0041】
上記荷台本体27の下面と上記第1支持部材54との間に左右に貫通すると共に、荷台24の左右の外側方に向って開口する第1空間58が形成されている。平面視で、ロックバー40がほぼU字形状にみえるように、このロックバー40をほぼ水平姿勢としたとき、上記荷台24の荷台本体27の一側部52の外側方から、上記ロックバー40がその両端部41,41側から上記第1空間58に挿抜自在に密嵌状に挿入される。
【0042】
上記したように、各第1空間58にロックバー40を挿入させたとき、このロックバー40は、上記各第1空間58の内面に左右に摺動自在に当接して、ロックバー40の前後、および上下方向の移動ががたつきなく規制され、また、回動も規制される。上記第1空間58の内面は、上記荷台本体27の主枠33の下面、第1支持部材54の水平部55の上面、前連結部56の後面、および後連結部57の前面で構成されている。
【0043】
また、上記収納装置51は、上記荷台24の右側部である他側部53に取り付けられる第2支持部材61を備えている。
【0044】
上記第2支持部材61は、一本の丸棒材の折り曲げにより形成され、上記荷台本体27の他側部53の外側面から外側方に突設される上部材62と、この上部材62の突出端から前下方に向って延出する中間部材63と、この中間部材63の延出端から上記荷台24の荷台ブラケット28のクロスメンバ36に向って延出する下部材64とで構成され、この下部材64の延出端は上記クロスメンバ36に固着されている。
【0045】
上記荷台24の他側部53の外側面と、上記第2支持部材61との間には、上記左右方向にほぼ直交する仮想面に沿う方向に向って開口する、より具体的には、後方に向って開口する第2空間65が形成されている。上記仮想面に沿うように、荷台24の後方から前方(斜め上前方を含む)に向って移動させられる上記ロック本体42が、上記第2空間65に挿抜自在に密嵌状に挿入される。この際、上記ロック本体42の各係合孔48,48は上記第1空間58側に向うように挿入される。
【0046】
上記したように、上記第2空間65にロック本体42を挿入させたとき、このロック本体42は、上記第2空間65の内面に前後に摺動自在に当接して、ロック本体42の左右、および上方向の移動ががたつきなく規制され、また、回動も規制される。上記第2空間65の内面は、上記荷台本体27の他側部53の外側面、上記第2支持部材61の上部材62の下面、および中間部材63の荷台24側の面で構成されている。
【0047】
また、上記第2空間65にロック本体42を挿入させたとき、このロック本体42の前面が荷台24の一部である荷台ブラケット28のクロスメンバ36に当接してそれ以上の前方移動が阻止されるようになっている。
【0048】
そして、第2空間65にロック本体42を挿入させて、このロック本体42を上記第2空間65の内面に当接させると共に、上記クロスメンバ36に当接させたとき、上記したようにロック本体42の移動が規制されて位置決めされる。このロック本体42の位置決めで、上記ロック本体42の各係合孔48が上記第1空間58に挿入されたロックバー40の各端部41,41に合致して、自動的な係合が可能とされる。このため、上記係合の作業が容易にできる。
【0049】
ロック具39の不使用時に、上記収納装置51に収納しようとする場合には、図1中仮想線と、矢印Aとで示すように、互いの係合が解除されたロックバー40とロック本体42のうち、ロックバー40をその両端部41,41側から第1空間58に挿入させ、この第1空間58内で上記ロックバー40を上記荷台24の一側部52から他側部53に向って移動させる。
【0050】
一方、図1中仮想線と、矢印Bとで示すように、上記ロック本体42を第2空間65にその後方から挿入させる。
【0051】
そして、図1中実線で示すように、上記第1空間58に挿入されたロックバー40の両端部41,41と、上記第2空間65に挿入されたロック本体42とを互いに係合させ、かつ、この係合状態でキー操作によりロックさせる。
【0052】
すると、上記第1空間58に挿入されたロックバー40は上記第1空間58の内面に当接して、前後、および上下方向の移動が規制され、一方、上記第2空間65に挿入されたロック本体42は上記第2空間65の内面に当接して左右への移動が規制される。
【0053】
よって、上記第1空間58と第2空間65に挿入された状態で、ロックバー40とロック本体42とが互いに係合してロックされたロック具39は、全ての方向への移動が規制され、これによって、上記ロック具39が収納装置51にがたつきや騒音の発生なく支持されてこの収納装置51に収納される。また、前記したように、上記ロックバー40の外表面には樹脂コーティングが施されているため、これによって、上記がたつきや騒音の発生がより確実に防止されると共に、車体2との接触で、この車体2を傷付けてしまうということが防止される。
【0054】
そして、上記の場合、収納装置51を構成する第1空間58と第2空間65の各内面の一部はいずれも荷台24の荷台本体27によって構成されており、つまり、上記荷台24が上記収納装置51の構成部品として利用されている。
【0055】
また、前記したように、第2支持部材61は荷台本体27と荷台ブラケット28とに跨るように取り付けられている。
【0056】
このため、第2支持部材61が荷台本体27と荷台ブラケット28との結合強度を向上させられ、この荷台24上に載置される荷物25が強固に支持される。
【0057】
また、特に、図1、図4、および図6で示すように、第1空間58に挿入されたロックバー40の両端部41,41と、第2空間65に挿入されたロック本体42とが互いに係合したとき、上記ロックバー40の両端部41,41とは反対側のこのロックバー40端部の折り曲げ部45が、荷台本体27から外側方に突出させられている。
【0058】
このため、収納装置51へのロック具39の収納時に、ロックバー40の両端部41,41をロック本体42に係合させようとして、上記ロックバー40を第1空間58内に押し込むときや、同上ロック具39の使用時に、上記第1空間58に挿入されているロックバー40を上記第1空間58から引き出すときの作業として、上記ロックバー40の折り曲げ部45を手で把持する等の作業が、上記荷台本体27に邪魔されずにできる。
【0059】
上記の場合、ロックバー40の折り曲げ部45は荷台本体27から外側方に突出しているが、上記折り曲げ部45は円弧状であるため、この折り曲げ部45が車体2の外部の物体に容易に引っ掛かるということが防止され、例えば、車体2の取り回しが支障なくできる。
【0060】
一方、上記収納装置51にロック具39を収納させるときには、通常、第2空間65にロック本体42を挿入し、作業者がこのロック本体42を把持して、このロック本体42を荷台本体27の他側部53の外側面に当接させ、この当接を維持させた状態で、上記第1空間58にロックバー40を挿入させ、このロックバー40の各端部41を上記ロック本体42に係合させる。
【0061】
また、上記したように、収納装置51にロック具39を収納させるときには、通常、鞍乗型車両1を路面7上にサイドスタンド29により自立させて行うため、前記したように車体2は少し左方に傾いた状態で自立させられる。この際、上記した荷台本体27の他側部53の外側面は少し上を向くため、この外側面に対して上記したようにロック本体42を当接させて、これを維持させることはし易くなり、よって、ロック具39の収納作業が容易化される。
【0062】
また、走行後には、ライダーは一般的に鞍乗型車両1の左側に降りるため、上記実施例で示したように、ロックバー40は荷台24の左側方から第1空間58に挿抜自在とされている。つまり、ロックバー40はある程度長いため、鞍乗型車両1の左側に降りたライダーがその手前側の空間を利用して、第1空間58へのロックバー40の挿抜が、容易にできるように構成されている。
【0063】
特に、図4で示すように、収納装置51に収納したロック具39は、その下方からリヤフェンダ23によって全体的に覆われている。しかも、ロック具39のロック本体42は、その下方から前記サイレンサ14やサイレンサカバー15によって覆われている。このため、走行中に、上記後車輪6によって路面7から跳ね上げられた泥等が上記ロック本体42に付着することは、上記リヤフェンダ23に加え、上記サイレンサ14やサイレンサカバー15によっても防止される。
【0064】
よって、上記ロック本体42の錠49に対するキー操作が上記泥等によって阻害されることが防止される。
【0065】
なお、以上は図示の例によるが、第2空間65を前方に向って開口させ、この第2空間65に対し荷台24の前方からロック本体42を挿抜自在としてもよい。また、第2支持部材61の上部材62を設けないで、第2空間65を前記仮想面に沿うよう上方に向けても開口させ、荷台24の上方から上記第2空間65にロック本体42を挿抜自在としてもよく、また、上記第2空間65を前記仮想面に沿うよう下方に向けて開口させ、荷台24の下方から上記第2空間65にロック本体42を挿抜自在とさせてもよい。
【0066】
また、上記実施例に加えて、第2支持部材61を荷台24の一側部52にも設け、第1空間58に対しその左右いずれの方向からでもロックバー40を挿入可能としてもよい。このようにすれば、上記実施例とは、左右方向で逆方向でもロック具39を収納装置51に収納させることができる。このため、収納装置51に対するロック具39の収納、取り出し作業に、左右方向で方向性がなくなる分、その作業性が向上する。
【0067】
また、各第1支持部材54を荷台本体27と荷台ブラケット28とに跨るように設けてもよく、このようにすれば、上記各第1支持部材54が上記荷台本体27と荷台ブラケット28との結合強度を向上させることとなる。
【0068】
【発明の効果】
この発明によれば、荷台を荷台本体と、荷台ブラケットとで構成する一方、ロック具をほぼU字形状のロックバーと、ロック本体とで構成した場合において、上記荷台本体の下面に第1支持部材を取り付け、これら荷台本体の下面と第1支持部材との間に左右に貫通する第1空間を形成し、上記荷台の左右一側部の外側方から、上記ロックバーをその両端部側から上記第1空間に挿抜自在とし、同上荷台の他側部に第2支持部材を取り付け、上記荷台の他側部の外側面と上記第2支持部材との間に、上記左右方向にほぼ直交する仮想面に沿う方向に向って開口する第2空間を形成し、上記仮想面に沿った方向から上記ロック本体を上記第2空間に挿抜自在とし、上記第1空間に挿入されたロックバーの両端部と、上記第2空間に挿入されたロック本体とを互いに係合可能にしてある。このため、次の効果がある。
【0069】
即ち、ロック具の不使用時に、このロック具を車体に設けられた収納装置に収納しようとする場合には、互いの係合が解除されたロックバーとロック本体のうち、ロックバーをその両端部側から第1空間に挿入させる。
【0070】
一方、上記ロック本体を第2空間に挿入させる。
【0071】
そして、上記第1空間に挿入されたロックバーの両端部と、上記第2空間に挿入されたロック本体とを互いに係合させ、かつ、この係合状態でロックさせる。
【0072】
すると、上記第1空間に挿入されたロックバーは上記第1空間の内面に当接して、前後、および上下方向の移動が規制され、一方、上記第2空間に挿入されたロック本体は上記第2空間の内面に当接して左右への移動が規制される。
【0073】
よって、上記第1空間と第2空間に挿入された状態で、ロックバーとロック本体とが互いに係合してロックされたロック具は、全ての方向への移動が規制され、これによって、上記ロック具が収納装置に支持されてこの収納装置に収納される。
【0074】
そして、上記の場合、収納装置を構成する第1空間と第2空間の各内面の一部はいずれも荷台によって構成されており、つまり、上記荷台が上記収納装置の構成部品として利用されたことから、収納装置が荷台とは別途に設けられていた従来に比べて、上記収納装置の部品点数が少なくて済み、よって、上記収納装置の構成が簡単になる。
【0075】
上記の場合、第2支持部材を荷台本体と荷台ブラケットとに跨るように取り付けてもよい。
【0076】
このようにすれば、第2支持部材が荷台本体と荷台ブラケットとの結合強度を向上させることとなる。
【0077】
よって、上記ロック具の収納のために設けた第2支持部材が上記荷台の補強に有効利用された分、簡単な構成で、上記荷台の強度が向上させられ、この荷台上に載置される荷物が強固に支持される。
【0078】
また、第1空間に挿入されたロックバーの両端部と、第2空間に挿入されたロック本体とが互いに係合したとき、上記ロックバーの両端部とは反対側のこのロックバー端部の折り曲げ部が、荷台本体から外側方に突出するようにしてもよい。
【0079】
このようにすれば、収納装置へのロック具の収納時に、ロックバーの両端部をロック本体に係合させようとして、上記ロックバーを第1空間内に押し込むときや、同上ロック具の使用時に、上記第2空間に挿入されているロックバーを上記第1空間から引き出すときの作業として、上記ロックバーの折り曲げ部を手で把持する等の作業が、上記荷台本体に邪魔されずにできる。
【0080】
よって、収納装置に対するロック具の収納、取り出し作業が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】荷台、ロック具、および収納装置の斜視図である。
【図2】鞍乗型車両の後部の左側面図である。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】図3で示したものの平面図であって、ロック具を仮想線で示した図である。
【図5】車体後部の右側面図である。
【図6】図3の6‐6線矢視断面図である。
【図7】荷台と、収納装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 鞍乗型車両
2 車体
3 車体フレーム
6 後車輪
7 路面
23 リヤフェンダ
24 荷台
25 荷物
27 荷台本体
28 荷台ブラケット
39 ロック具
40 ロックバー
41 端部
42 ロック本体
44 バー本体
45 折り曲げ部
50 空間
51 収納装置
52 一側部
53 他側部
54 第1支持部材
58 第1空間
61 第2支持部材
65 第2空間
Claims (3)
- 車体の後部に荷台を設け、この荷台をその上面側に荷物を載置可能とさせる荷台本体と、この荷台本体を車体フレーム側に支持させる荷台ブラケットとで構成し、
一方、車両の盗難防止用ロック具を、ほぼU字形状のロックバーと、このロックバーの両端部と係脱自在とされて、その係合状態でロック可能とされるロック本体とで構成した鞍乗型車両において、
上記荷台本体の下面に第1支持部材を取り付け、これら荷台本体の下面と第1支持部材との間に左右に貫通する第1空間を形成し、上記荷台の左右一側部の外側方から、上記ロックバーをその両端部側から上記第1空間に挿抜自在とし、同上荷台の他側部に第2支持部材を取り付け、上記荷台の他側部の外側面と上記第2支持部材との間に、上記左右方向にほぼ直交する仮想面に沿う方向に向って開口する第2空間を形成し、上記仮想面に沿った方向から上記ロック本体を上記第2空間に挿抜自在とし、上記第1空間に挿入されたロックバーの両端部と、上記第2空間に挿入されたロック本体とを互いに係合可能にした鞍乗型車両の盗難防止用ロック具の収納装置。 - 第2支持部材を荷台本体と荷台ブラケットとに跨るように取り付けた請求項1に記載の鞍乗型車両の盗難防止用ロック具の収納装置。
- 第1空間に挿入されたロックバーの両端部と、第2空間に挿入されたロック本体とが互いに係合したとき、上記ロックバーの両端部とは反対側のこのロックバー端部の折り曲げ部が、荷台本体から外側方に突出するようにした請求項1、もしくは2に記載の鞍乗型車両の盗難防止用ロック具の収納装置。
Priority Applications (1)
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JP07941795A JP3611628B2 (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | 鞍乗型車両の盗難防止用ロック具の収納装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP07941795A JP3611628B2 (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | 鞍乗型車両の盗難防止用ロック具の収納装置 |
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JPH08244661A JPH08244661A (ja) | 1996-09-24 |
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Family
ID=13689300
Family Applications (1)
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JP07941795A Expired - Lifetime JP3611628B2 (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | 鞍乗型車両の盗難防止用ロック具の収納装置 |
Country Status (1)
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FR2983168B1 (fr) * | 2011-11-30 | 2015-02-20 | Peugeot Citroen Automobiles Sa | Porte-bagages equipe d’un systeme de fixation d’un cadenas et cycle equipe d’un tel porte-bagages |
CN104691657A (zh) * | 2015-03-26 | 2015-06-10 | 苏州大学 | 基于虚拟钥匙的车锁控制系统及包含该系统的智能车锁 |
-
1995
- 1995-03-10 JP JP07941795A patent/JP3611628B2/ja not_active Expired - Lifetime
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