JP3609819B2 - パターン形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光用マスクを用いたパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体素子の微細化の進展に伴い、設計ルールが50〜150nmの半導体素子が開発されている。半導体素子の製造におけるフォトリソグラフィ工程では、露光光源として、G線(波長436nm)、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)、あるいはF2レーザー(波長156nm)のような、近紫外又は紫外領域に属する光が用いられている。これに対して、より微細な線幅のレジストパターンを半導体基板上に形成する場合には、現在、KrFエキシマレーザー光又はArFエキシマレーザー光が用いられている。
【0003】
このような強エネルギーの光を用い、斜入射照明や位相シフトマスク等によって露光をする技術は、一般に超解像技術と呼ばれる。斜入射照明は、通常の露光装置に容易に組み込むことができ、また、回路のパターンレイアウト設計上の自由度も高いことから、線幅が50〜150nmの微細な回路パターンの転写に用いられることが多い。
【0004】
このような超解像技術において、転写により形成されるレジストパターンの線幅が露光に用いる光の波長の約1/2となると、いわゆる1/2輪帯照明によっては、十分な解像度や露光マージンを確保することが困難となる。そのため最近では、2/3輪帯照明や4重極照明が用いられ始めている。
【0005】
ところが、2/3輪帯照明や4重極照明のような超解像技術においては、次のような問題があることが判った。例えば、図9に示すような、回路パターン20と21がT字型に直交したマスクパターンを含むマスクを用いて半導体基板上への転写を行うと、図10に示すように、レジストパターンの一部に細り部22を生じる。この細り部22は、半導体素子の製造工程で断線の原因となることがあった。
【0006】
これに類似した問題を解決する技術が、特許文献1に開示されている。この技術は、大きなパターンから細線パターンが枝分かれする部分で、細線パターンに対応するレジストパターンの一部に発生する細りを解消することを課題としている。そのため、配線の接続部から0.4〜0.75λ/(NA・K)〔λ:露光光の波長、NA:使用レンズの開口数、K:レンズの縮小率〕離れたサブミクロン幅のマスクパターンの両脇に、解像限界以下の小さなパターンを配置したマスクを用いている。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−67550号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来技術は、超解像技術を用いた線幅が50〜150nmの微細な回路パターンの転写には対応していない。すなわち、レジストパターンの一部に細りが発生する現象としては類似しているが、後述するように、露光に用いる照明の相違等に起因して細り部の発生のメカニズムに相違がある。そのため、特開平5−67550号公報に記載の技術では、図10に示したような細り部22を解消することはできなかった。
【0009】
本発明は、従来技術における上記問題点を解決し、近年の半導体素子の微細加工技術に対応した、線幅の均一なレジストパターンを半導体基板上に安定かつ容易に形成することができる露光用マスク及びパターン形成方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のパターン形成方法では、マスクパターン中に、2本の線パターンが直交してT字型を成すように接続された交差部、または2本の線パターンがほぼ直交してT字型を成すように近接配置された近接部を含み、前記交差部または前記近接部における各線パターンは、接続されまたは近接した他方の線パターンの隣接した側縁からの距離が0.79〜1.8λ/(NA・K)の範囲内に、各側縁から突出する微小パターンが付加された幅広部を有する露光用マスクを用いる。転写縮小率KをK=1/5〜1/4の範囲内として、前記露光用マスクのマスクパターンを前記半導体基板上に転写し、前記マスクパターンの転写に際して斜入射照明光を前記露光用マスクに照射する。
【0012】
この構成によれば、半導体基板上に、線幅の均一なレジストパターンを安定かつ容易に形成でき、これにより、例えば、設計ルールが50〜150nmの微細な構造を有する半導体素子を精度良く製造することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について説明する前に、本発明者らの実験の結果判明した、斜入射露光をT型パターンに適用した場合に発生する特有の現象について説明する。まず、図1(a)〜(c)、および図2(a)〜(c)を参照して、線パターンをそれぞれ異なる種類の光源を用いて露光したときのシミュレーション結果について説明する。
【0014】
図1(a)〜(c)は、それぞれ異なる種類の光源を示す。図1(a)は通常の光源を示し、照射領域1が円形であり、マスクに円形の光が照射される。図1(b)は輪帯照明の光源を示し、中央の黒い遮光領域2が設けられ、環状の照射領域3を有する。照射領域3の外周の径をR、遮光領域2の径をrとしたとき、r/Rが輪帯比と呼ばれる。図1(c)は四重極照明の光源を示し、十字状の遮光領域4が設けられ、XY座標系の対角方向に配置された4つの島状の照射領域5を有する。
【0015】
図2(a)〜(c)はそれぞれ、図1(a)〜(c)に示した光源を用いて線幅80nmの線状のマスクパターン6を露光したときに、ウエハ上に露光される光強度分布のシミュレーション結果を示す。シミュレーションを行った際の条件は、光源波長λ=193nm、NA(開口数)=0.7である。図2(a)〜(c)におけるグラフの横軸は、線状のマスクパターン6の中心線からの距離、縦軸は光強度を示す。これらのグラフにおける光強度の1は、マスクパターンが存在しない十分に広い領域を露光したときにウエハ上に露光される光強度の値に対応する。
【0016】
図1(a)の通常光源を用いた場合の図2(a)の光強度分布と比較すると、図1(b)の輪帯照明の光源を用いた場合は図2(b)に示すように、ライン端から300nm〜500nmの領域に、光強度が1より大きい部分が存在する。すなわち、この領域では、回折光の干渉効果により、異常に高い光強度が発生している。同様に、図1(c)の四重極照明の光源を用いた場合には、図2(c)に示すように、ライン端から250nm〜450nm離れた領域に、異常に高い光強度が発生している。
【0017】
一般に、輪帯照明や四重極照明のような斜入射露光においては、従来の通常光源のように全ての回折光が平均化されることなく、一部の回折光が強調される。そのため、ここに示したような回折光の干渉効果により、異常に光強度の強い領域が発生するものと考えられる。このような異常に光強度の強い領域が発生しても、露光される部分においてレジストが感光する臨界値以上の光強度であれば、パターンの形成には影響がないものと考えられていた。すなわち、図2(a)〜(c)に示したように、異常に強い光強度の領域が、パターン周辺にそのパターンと相似形で発生するのであれば問題はない。
【0018】
図3(a)には、T型パターンを露光したシミュレーション結果を示す。領域7はT型パターンに対応する。その近傍に、2つの方向からの光が重なり合う状況により発生する異常に強い光強度の領域8が存在する。このような領域8が発生すると、上記の現象を無視できなくなる。なぜなら、パターンの周辺の異常に強い光強度の領域が、そのパターンと相似形ではない場合、その領域の光がパターン形成に関わる臨界強度未満の領域における光強度分布にも影響するものと考えられるからである。
【0019】
図3(b)は、実際にT型パターンを四重極照明で露光したときの2次元の光強度分布を示す。ドットを付した部分は、光強度が高いことを示す。T型の付け根から離れた位置で、水平、垂直の両方のパターンに基づく光強度が重なった領域9が発生し、パターン形成に関わる領域の光強度分布にも影響が現れている結果が得られた。これらの異常に強い光強度の領域の発生は、上述のように、回折現象に起因する。従って、これらのパターン歪みの発生箇所は、λ/NAに基づいてその寸法を規定すれば、照明光の波長やNAが異なる場合を一般化して予測可能である。
【0020】
以上のことを考慮して、本発明のパターン形成方法に用いる露光用マスクは、2本の線パターンの交差部または近接部における各線パターンは、他方の線パターンの隣接した側縁からの距離が0.79〜1.8λ/(NA・K)の範囲内に、各側縁から突出する微小パターンが付加された幅広部を有する。好ましくは、半導体基板上に形成されるべきレジストパターンの所望の線幅に対応して設定されるマスクパターンの線幅をWとするとき、線幅Wの部分の側縁からの幅広部における突出量が、0.05W以上である。また好ましくは、線幅Wの部分の側縁からの幅広部における突出量が、0.3W以下である。微小パターンは、好ましくは0.79〜1.55λ/(NA・K)の範囲内に付加される。幅広部は、一定の線幅に形成することができる。あるいは、線パターンの長さ方向における幅広部の中央部の線幅が、幅広部の両端部の線幅より大きく、線幅の段差部が形成された構成としてもよい。転写縮小率Kは、K=1/5〜1/4の範囲内に設定することができる。
【0021】
本発明のパターン形成方法は上記の露光用マスクを用い、転写縮小率KをK=1/5〜1/4の範囲内として、露光用マスクのマスクパターンを半導体基板上に転写する。マスクパターンの転写に際して斜入射照明光を露光用マスクに照射する。好ましくは、斜入射照明光として、輪帯比が2/3以下の輪帯光、又は4重極光を用いる。また好ましくは、半導体基板上に形成する回路パターンの線幅を、50nm〜150nmの範囲に設定する。
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0023】
(実施の形態1)
図4(a)及び(b)、図5(a)及び(b)、及び図6を参照して、実施の形態1について説明する。図4(a)及び(b)は各々、本実施の形態においてマスクの作成に用いたパターンデータを示す平面図である。図4(a)及び(b)に示す各パターンデータにおいて、斜線を施した領域10は斜入射照明光を遮る遮光部に、無地の領域11は斜入射照明光を通過させる透過光部にそれぞれ対応する。図5(a)及び(b)は各々、図4(a)及び(b)のパターンデータにより作成されたマスクを用いて形成されたレジストパターンを示す平面図である。図6は、2/3輪帯照明により形成したレジストパターンの輪郭の一部を示すグラフである。
【0024】
図4(a)のパターンデータでは、線状の回路パターン12と線状の回路パターン13(線幅:約100nm)が、互いに直交してT字型を成すように接続された交差部を有する。回路パターン12の両脇と、回路パターン13の片側に、幅5nm、長さ200nmの矩形形状の微小パターン14がそれぞれ付加されている。微小パターン14は、回路パターン12及び回路パターン13の、各々接続された他方の回路パターンの隣接した側縁15からの距離が、0.93〜1.55λ/(NA・K)(300〜500nm)の範囲内に付加されている。
【0025】
図4(b)のパターンデータでは、線状の回路パターン12aと線状の回路パターン13a(線幅:約100nm)が、ほぼ直交してT字型を成すように近接配置された近接部を有する。回路パターン12aの両脇と、回路パターン13aの片側に、図4(a)のパターンデータの微小パターン14と同様な形状の微小パターン14aがそれぞれ付加されている。微小パターン14aは、回路パターン12a及び回路パターン13aの、各々近接した他方の回路パターンの隣接した側縁15aからの距離が、0.93〜1.55λ/(NA・K)(300〜500nm)の範囲内に付加されている。
【0026】
これらのパターンデータに基づいて、バイナリーマスクの一種である、ArFエキシマレーザー用のCrマスクを作製した。そして、このCrマスクとArFエキシマレーザーを発生する露光機を用い、2/3輪帯照明により、転写縮小率K=1/4、使用レンズの開口数NA≧0.6とし、レジストが被着された半導体基板上に回路パターンを転写した。その結果、図4(a)及び(b)のパターンデータにそれぞれ対応して、図5(a)及び(b)に示すような線幅の均一なレジストパターン16、16aが形成された。
【0027】
このときのレジストパターンの輪郭を、交差部の近傍における縦線パターンについて詳細に表わすグラフを、従来例の場合と対比して図6に示す。このグラフにおいて、横軸は、図5(a)におけるレジストパターン16の縦線の中心線17からの距離(nm)を示す。縦軸は、図5(a)のレジストパターン16の横線の上縁18からの距離(nm)を示す。なお、従来例A1の場合は、微小パターンが付加されていない以外は、本実施の形態と同様なマスクを用い、転写条件も同様とした。従来例A2の場合は、本実施の形態と同様、幅5nmの微小パターンを付加したが、付加する範囲を、0.4〜0.75λ/(NA・K)(125〜250nm)とした。
【0028】
図6から判るように従来例A1の場合は、レジストパターンにおいて、横線パターンの上縁18からの距離が約300〜500nmの範囲に細り部が発生している。また、従来例A2の場合は、横線パターンの上縁18からの距離が約450〜550nmの範囲に細り部が発生している。本実施の形態では、上縁18から300〜500nm(0.93〜1.55λ/(NA・K))の範囲に幅5nmの微小パターンを形成することにより、細り部の発生が解消されていることが判る。
【0029】
検討の結果、一般的には、側縁15aからの距離が0.79〜1.8λ/(NA・K)の範囲内に微小パターンが付加されていれば、細り部の発生が解消される効果が得られることが判った。但し、0.93〜1.55λ/(NA・K)の範囲に付加された微小パターンは、他の範囲に付加されたものより効果が大きい。実用的には、0.79〜1.55λ/(NA・K)の範囲に付加することが好ましい。
【0030】
また、上記従来例とは逆に、本実施の形態の場合に比べて交差部からより遠い位置、すなわち図4(a)に示した側縁15aからの距離が、580nm(1.80λ/(NA・K))よりも離れた位置に微小パターンを付加した場合には、細り部の発生は軽減されず、かえって微小パターンを付加した領域が太くなり過ぎる不具合を生じた。
【0031】
微小パターンの幅は、レジストパターンの所望の線幅に対応して設定されるマスクパターンの線幅Wに対して、0.05W以上0.3W以下とするのがよい。すなわち、微小パターンが付加された幅広部が、所望線幅対応部の側縁から突出する寸法は、パターンの片側で5%以上30%以下である。5%未満では、実用上十分な程度まで細り部を解消することができない。30%よりも大きくすると、微小パターンを付加した領域の線幅が、許容ばらつき(通常10%以下)以上に太くなる場合があり不具合である。
【0032】
本実施の形態によれば、マスクパターンの所定部分に微小パターンが付加されたマスクを用いることにより、2/3輪帯照明により、回路パターンを半導体基板上に転写した後にレジストパターンの一部に発生していた細りが効果的に解消され、その線幅を均一なものとすることができる。実用的には、得られた線幅が、所望の線幅に対して±10%の誤差の範囲内であれば、線幅が均一とみなすことができる。
【0033】
また、回路パターンの交差部あるいは近接部における隣接線縁から300〜500nm(0.93〜1.55λ/(NA・K))の範囲に生じる細り部の発生現象は、通常照明や1/2輪帯程度のいわゆる弱い輪帯照明ではほとんど生じない。従って、本実施の形態に基づく効果は、2/3輪帯照明を使用した場合に顕著である。
【0034】
(実施の形態2)
実施の形態2について、図7を参照して説明する。図7は、4重極照明を用いて形成されたレジストパターンの輪郭の一部を示すグラフである。本実施の形態では、微小パターンの幅を10nmとしてマスクを作製し、露光法として4重極照明を用いた。使用したマスクのパターン等は、実施の形態1における図4(a)及び(b)、図5(a)及び(b)に示したものと同様である。
【0035】
図7には、レジストパターンの輪郭における交差部の近傍における縦線パターンの詳細形状が、従来例の場合と対比して示される。このグラフにおける横軸と縦軸(nm)は、図6と同様である。なお、従来例B1の場合は、微小パターンが付加されていない以外は、本実施の形態と同様なマスクパターンを用い、転写条件も同様とした。従来例B2の場合は、本実施の形態と同様、幅10nmの微小パターンを付加したが、付加する範囲を、0.4〜0.75λ/(NA・K)(125〜250nm)とした。
【0036】
図7から判るように、従来例B1の場合は、レジストパターンにおいて、横線パターンの上縁18から約250〜450nmの範囲に細り部が発生している。また、従来例B2の場合は、横線パターンの上縁18からの距離が約350〜650nmの範囲に細り部が発生している。本実施の形態では、上縁18から250〜450nm(0.79〜1.40λ/(NA・K))の範囲に幅10nmの微小パターンを形成することにより、細り部の発生が解消されていることが判る。
【0037】
検討の結果、本実施の形態の場合も一般的には、側縁15aからの距離が0.79〜1.8λ/(NA・K)の範囲内に微小パターンが付加されていれば、細り部の発生が解消される効果が得られることが判った。但し、0.79〜1.40λ/(NA・K)の範囲に付加された微小パターンは、他の範囲に付加されたものより効果が大きい。
【0038】
また、上記従来例とは逆に、本実施の形態の場合に比べて交差部からより遠く離間した位置、すなわち横線パターンの上縁18から580nm(1.80λ/(NA・K))よりも離れた位置に微小パターンを付加した場合には、細り部の発生は軽減されず、かえって微小パターンを付加した領域が太くなり過ぎる不具合を生じた。
【0039】
微小パターンの幅は、実施の形態1の場合と同様、レジストパターンの所望の線幅に対応して設定されるマスクパターンの線幅Wに対して、0.05W以上0.3W以下とするのがよい。
【0040】
本実施の形態によれば、マスクパターンの所定部分に微小パターンが付加されたマスクを用いることにより、4重極照明により、回路パターンを半導体基板上に転写した後にレジストパターンの一部に発生していた細りが効果的に解消され、その線幅を均一なものとすることができる。
【0041】
また、実施の形態1と同様、回路パターンの交差部あるいは近接部における隣接線縁から250〜450nm(0.79〜1.40λ/(NA・K))の範囲に生じる細り部の発生現象は、通常照明や1/2輪帯程度のいわゆる弱い輪帯照明ではほとんど生じない。従って、本実施の形態に基づく効果は、4重極照明を使用した場合に顕著である。さらに、2/3輪帯に比べて4重極照明の場合の方が、細り量が大きくなるため、付加する微小パターンの幅も大きくすることが効果的な場合が多い。
【0042】
以上の説明において、例えば実施の形態1では、0.93〜1.55λ/(NA・K)の範囲内の全領域に亘って一体の微小パターンが付加された場合を示したが、これに限定されるものではない。上述のとおり本発明の基本的な構成としては、0.79〜1.8λ/(NA・K)の範囲内に微小パターンが付加されるが、各範囲内の一部の領域に微小パターンが欠如している構造も適用可能である。したがって、微小パターンは、連続した一体の形状でなく、所定範囲内に分散して配置されていてもよい。要するに、微小パターンが上述の範囲内の少なくとも一部に形成されていれば、細りを軽減する相応の効果が得られ、またその方が目的に応じて好適である場合もある。
【0043】
但し、上述のように規定された各範囲内に部分的に微小パターンを付加する場合、0.93〜1.4λ/(NA・K)の範囲内の長さ方向における少なくとも70%の領域に微小パターンが存在することが望ましい。それにより、全範囲内に微小パターンを設けた場合と実用上実質的に同等な効果を得ることが可能である。
【0044】
以上の実施の形態では、微小パターンの付加により形成された幅広部は、一定の幅である場合のみが示されたが、図8に示すように、幅が変化するように微小パターンを付加することもできる。線状の回路パターン12、13の長さ方向における幅広部19の中央部19aの線幅が両端部19bの線幅より大きく、線幅の段差部が形成されている。
【0045】
なお、実施の形態1、2のように、転写して形成するレジストパターンの線幅が約100nmの場合は、斜入射照明光としてArFエキシマレーザーを用いるのが好ましいが、その他、レジストパターンの線幅が約150nmの場合はKrFエキシマレーザーを用いるのが好ましく、レジストパターンの線幅が50〜150nmの範囲の場合は、F2レーザーを用いることもできる。
【0046】
また、実施の形態1、2では、転写縮小率Kについて、K=1/4としたが、転写縮小率Kは、通常、K=1/5〜1/4の範囲内であれば、実施の形態1、2と同様、線幅の均一なレジストパターンを半導体基板に安定かつ容易に形成できる。
【0047】
【発明の効果】
本発明の露光用マスク及びパターン形成方法によれば、近年の半導体素子の微細加工技術に対応した、線幅の均一なレジストパターンを半導体基板上に安定かつ容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、それぞれ異なる光源の形状を示す平面図
【図2】(a)〜(c)は、それぞれ図1(a)〜(c)に示した光源を用いて線パターンを露光したときのシミュレーション結果を示す図
【図3】(a)はT型パターンを四重極照明で露光したときの光強度について説明するための図、(b)はT型パターンを四重極照明で露光したときの2次元の光強度分布を示す図
【図4】実施の形態1における露光用マスクの作製に用いたパターンデータを示す平面図
【図5】実施の形態1における露光用マスクを用いて形成されたレジストパターンを示す平面図
【図6】実施の形態1において形成されたレジストパターンの輪郭の一部を示すグラフ
【図7】実施の形態2において形成されたレジストパターンの輪郭の一部を示すグラフ
【図8】本発明の実施の形態における変形形状を有する露光用マスクの作製に用いたパターンデータを示す平面図
【図9】従来例のマスクパターンを示す平面図
【図10】従来例のマスクを用いて形成されたレジストパターンを示す平面図
【符号の説明】
1、3、5 照射領域
2、4 遮光領域
6 マスクパターン
7 領域
8 異常に強い光強度の領域
9 光強度が重なった領域
7、7a
10 斜線を施した領域
11 無地の領域
12、12a、13、13a 線状の回路パターン
14、14a 微小パターン
15、15a 側縁
16、16a レジストパターン
17 縦線の中心線
18 横線パターンの上縁
19 幅広部
19a 中央部
19b 両端部
20、21 回路パターン
22 細り部
Claims (3)
- マスクパターン中に、2本の線パターンが直交してT字型を成すように接続された交差部、または2本の線パターンがほぼ直交してT字型を成すように近接配置された近接部を含み、前記交差部または前記近接部における各線パターンは、接続されまたは近接した他方の線パターンの隣接した側縁からの距離が0.79〜1.8λ/(NA・K)の範囲内に、各側縁から突出する微小パターンが付加された幅広部を有する露光用マスクを用い、
転写縮小率KをK=1/5〜1/4の範囲内として、前記露光用マスクのマスクパターンを前記半導体基板上に転写し、
前記マスクパターンの転写に際して斜入射照明光を前記露光用マスクに照射するパターン形成方法。λは露光用照明光の波長、NAは使用レンズの開口数、Kは転写縮小率である。 - 前記斜入射照明光として、輪帯比が2/3以下の輪帯光、又は4重極光を用いる請求項1に記載のパターン形成方法。
- 前記半導体基板上に形成する回路パターンの線幅が50nm〜150nmである請求項1に記載のパターン形成方法。
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