JP3602571B2 - モノアルキルフォスフィンの製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法等により、化合物半導体薄膜を作成する際の原料となるモノアルキルフォスフィンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インジウム−燐等のIII−V族化合物半導体薄膜は、電子デバイス、光デバイス等を作成する材料として有用である。このような化合物半導体薄膜を得る方法としては、LPE(Liquid Phase Epitaxy)、ハライドCVD、MBE(Molecular Beam Epitaxy)、MOMBE(Metal Organic Molecular Beam Epitaxy)、MOCVDなどがある。これらの方法の中でもMOCVDやMOMBEは、結晶成長系内を高真空に保つ必要がなく、III族原料にはバブラーに詰めた有機金属、V族原料にはボンベに詰めた水素化物、又は有機金属を用いているため原料の交換が容易であり、生産性にすぐれている。
【0003】
このような方法では、従来燐原料として、ホスフィン(PH3 )が使用されてきたが、ホスフィンは毒性が強いため量産化に伴う多量取扱に不安がもたれている。
そこで、近年、モノアルキルフォスフィン、特にアルキル基がターシャリーブチル基のターシャリーブチルフォスフィン(TBP)が、毒性が弱く又これを用いるとフォスフィンを原料として成長させたものと比べて遜色のない半導体薄膜が得られることから、ホスフィンの代替燐原料として注目されている。
【0004】
モノアルキルフォスフィンの製造方法としては、次の如き方法が公知である(Rec.trav.chim.82,(1963)p302参照)。
ア.アルキルハロゲン化物を有機溶媒下でマグネシウムと反応させてグリニアル試薬を作る。
イ.このグリニアル試薬と三ハロゲン化燐をモル比1対1で有機溶媒中で反応させて二ハロゲン化亜フォスフォニルを得る。
ウ.副生するハロゲン化マグネシウムと有機溶媒を除去し、二ハロゲン化亜フォスフォニルを単離精製する。
エ.この二ハロゲン化亜フォスフォニルが常温で固体の場合、適当な有機溶媒に溶解し、これを還元剤、例えばリチウムアルミニウムハイドライドで還元し、モノアルキルフォスフィンを得る。
オ.合成したモノアルキルフォスフィンを蒸留により精製する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような方法でモノアルキルフォスフィンを製造する場合、一般に二ハロゲン化亜フォスフォニルは高沸点であり、モノアルキルフォスフィンは低沸点であるので、アルキルハロゲン化物を有機溶媒下でマグネシウムと反応させてグリニアル試薬を作り、このグリニアル試薬と三ハロゲン化燐をモル比1対1で有機溶媒中で反応させて二ハロゲン化亜フォスフォニルを得る工程で使用する有機溶剤は、低沸点のものである方が副生するハロゲン化マグネシウムと有機溶媒を除去し、二ハロゲン化亜フォスフォニルを単離精製する工程で精製し易く、これに対し、二ハロゲン化亜フォスフォニルが常温で固体の場合に適当な有機溶媒に溶解し、これを還元剤、例えばリチウムアルミニウムハイドライトで還元し、モノアルキルフォスフィンを得る工程で使用する有機溶剤は、高沸点のものである方が合成したモノアルキルフォスフィンを蒸留により精製する工程で精製し易い。
【0006】
従って、このような手順でモノアルキルフォスフィンを製造する場合、最低でも二種類の溶媒を使用していた。ここで使用される低沸点の有機溶媒としては、グリニアル試薬の溶解性の点からジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等、高沸点の有機溶媒としては、リチウムアルミニウムハイドライドの溶解性の点からジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)、n−ブチルエーテル等がある。
【0007】
しかし、これらの有機溶媒が、副生するハロゲン化マグネシウムと有機溶媒を除去し、二ハロゲン化亜フォスフォニルを単離精製する工程、及び合成したモノアルキルフォスフィンを蒸留により精製する工程で除去しきれない場合、製品であるモノアルキルフォスフィンに混入し、これを原料として化合物半導体を作成すると、その特性を悪くする。また、二ハロゲン化亜フォスフォニルを単離精製する工程、及び合成したモノアルキルフォスフィンを蒸留により精製する工程を繰返すことは収率の低下、生産性の低下からコスト高になるという問題があった。
【0008】
本発明者は、有機溶媒中で、グリニアル反応により二ハロゲン化亜フォスフォニルを合成し、この二ハロゲン化亜フォスフォニルを還元してモノアルキルフォスフィンを合成する方法において、二ハロゲン化亜フォスフォニルを精製せずにそのまま還元反応を行い、そのとき使用する有機溶媒を水洗によりモノアルキルフォスフィンと分離可能な溶媒、例えば水の溶解度が無限大であるテトラヒドロフラン等とし、副生するハロゲン化物と有機溶媒であるテトラヒドロフラン等とを水洗により水相と有機相に分けて水相を相分離し、これを繰返ことで有機相に含まれるテトラヒドロフランを徐々に除去し、モノアルキルフォスフィンを単離精製すると、工程の削減による収率、生産性が向上し、コスト低減でき、さらに従来混入していた有機化合物を低減できることを見出した。
【0009】
本発明は、この知見に基づきモノアルキルフォスフィンの製造における上記問題を解決するものであって、三ハロゲン化燐をグリニアル試薬と反応させて二ハロゲン化亜フォスフォニルを合成し、この二ハロゲン化亜フォスフォニルを還元剤で還元してモノアルキルフォスフィンを合成し、このモノアルキルフォスフィンを分離回収する際、使用する有機溶媒の種類を少なくでき、有機溶媒を除去して二ハロゲン化亜フォスフォニルを単離精製する工程を不要とし、収率、生産性を向上させ、コストを低減できるモノアルキルフォスフィンの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明は、水洗によりモノアルキルフォスフィンと分離可能な有機溶媒を用いて、ハロゲン化アルキルとマグネシウムでグリニアル試薬を合成し、このグリニアル試薬と三ハロゲン化燐とを前記有機溶媒中で反応させて二ハロゲン化亜フォスフォニルとし、このとき副生するハロゲン化マグネシウムを除去せずに前記有機溶媒中で前記二ハロゲン化亜フォスフォニルを還元して、生成するモノアルキルフォスフィンと、副生するハロゲン化物及び有機溶媒を水洗により分離して、モノアルキルフォスフィンを回収することによりモノアルキルフォスフィンを製造することにより上記課題を解決している。
【0011】
グリニアル試薬は、有機溶媒中でマグネシウムにハロゲン化アルキルを滴下すれば得られる。この場合のマグネシウムの形状は、反応効率を高くするためにチップ状のものが望ましい。なお、この反応は、使用する有機溶媒の沸点付近で反応を開始させ、その後は反応熱でその液温を維持するように滴下速度を調節する。このように、調製したグリニアル試薬と三ハロゲン化燐とをモル比1対1で反応させる。
【0012】
ここで、上記反応に用いる有機溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等が挙げられるが、副生するハロゲン化マグネシウムの溶解性、並びに水洗による除去のし易さの点からテトラヒドロフランとにすることが好ましい。ここで得られるものは、目的物質である二ハロゲン化亜フォスフォニル、有機溶媒、及び副生するハロゲン化マグネシウムを含んでいる。ハロゲン化マグネシウムの大部分は溶解度に従って沈澱物となるが、その1モルに対して1リッター程度の有機溶媒を加えると溶解できるので、溶液にして次の還元反応を行わせる。
【0013】
還元反応は、リチウムアルミニウムハイドライト等の還元剤を有機溶媒に溶解させた液に、得られた二ハロゲン化亜フォスフォニルを滴下することで行われ、目的とするモノアルキルフォスフィンを得ることができる。この還元は、二ハロゲン化亜フォスフォニルに対して当量以上の還元剤を用いて行うことが反応率の点から好ましい。また、ここで有機溶媒としてジグライム、及びテトラヒドロフランが還元剤に対する溶解性があり、また、これらは水の溶解度が無限大であるので好ましいが、価格の点からテトラヒドロフランの方がコストを低減できる。反応温度は−10°Cから10°Cの温度範囲で行うのが反応の暴走を防ぐために好ましい。
【0014】
この反応でモノアルキルフォスフィンが得られるが、これには不純物としてハロゲン化物及び有機溶媒が含まれている。そこで、これに希硫酸、好ましくは1から5規定の硫酸水溶液を徐々に加えて過剰のリチウムアルミニウムハイドライドを分解させ、その後、硫酸水溶液をハロゲン化物の沈澱が溶解できる程度の量を加え、モノアルキルフォスフィン、テトラヒドロフラン等の有機溶媒を含む有機相、硫酸、ハロゲン化物、有機溶媒を含む水相に分けて、水相を分離する。残った有機相に二相に分かれる程度の量の硫酸水溶液を再度加えて水相を除去する。以下同様の操作を繰返してハロゲン化物、有機不純物を含まないモノアルキルフォスフィンを得る。この有機不純物は、原料のターシャリーブチルクロライド(これは水により分解されてターシャリーブタノールとなるが、これも水の溶解度が無限大であるため水相に移る)及び有機溶媒であるが、これらは何れも水洗により除去される。ここで加える硫酸水溶液の量は、二相に分かれる必要最小限の量にすることが収率を高くする上で好ましい。
【0015】
上記のようにして得られたモノアルキルフォスフィンは、水洗により有機不純物が除去さているので、簡単な蒸留により高純度のものとすることができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。実施例における操作はすべて不活性雰囲気下で行った。
(実施例1)
A.グリニアル試薬の合成
マグネシウム57.6g(2.4mol)にtert−ブチルクロライド264ml(2.4mol)とテトラヒドロフラン1200mlを滴下した。滴下終了後、上澄みを滴下管に移送し1350mlの黒色の液体を得た。力価を測定したところ1.42mol/lであり、ここでの収率は80%であった。
【0017】
B.tert−ブチルジクロロフォスフィンの合成
三塩化燐261g(1.91mol)にテトラビドロフラン2000mlを加え、これに調製したグリニアル試薬のテトラビドロフラン溶液1350ml(1.91mol)を反応容器温度が−10°Cから10°Cになるように冷却しながら滴下した。滴下終了後、液温を室温まで戻し、テトラビドロフラン2400mlを加えて沈殿していた塩化マグネシウムを溶解させた。これをガスクロマトグラフィーで分析し、tert−ブチルジクロロフォスフィンが合成されていることを確認した。
【0018】
C.モノtert−ブチルフォスフィンの合成
リチウムアルミニウムハイドライト73g(1.91mol)にテトラビドロフラン2000mlを加えた液に、合成したtert−ブチルジクロロフォスフィン溶液を反応容器温度が−10°Cから10°Cの温度範囲内になるように冷却しながら滴下した。
【0019】
D.水洗によるモノtert−ブチルフォスフィンの分離
上記により得られた溶液を攪拌しながら3規定の硫酸水溶液1000mlを加え塩化物を溶解させた後、攪拌を止め静置して反応液の有機相と水相とが完全に分離した後上層の有機相を抜き出しGC−FIDにより分析した。これにはモノtert−ブチルフォスフィンを22.2%含んでおり、テトラビドロフランは75.4%含んでいた。これに更に硫酸水溶液100mlを加えては水相を抜き出すという操作を30回繰返し、得られた有機相を抜き出しGC−FIDにより分析したところ、テトラビドロフランは検出されず、モノtert−ブチルフォスフィンとして98%以上の純度であった。得られた量は63gであり、ここまでの収率は29%であった。
【0020】
E.モノtert−ブチルフォスフィンの蒸留による精製
水洗により得られたモノtert−ブチルフォスフィンの一部は燐に分解したと思われ、黄色に着色していたため、蒸留により精製したところ無色透明な液58gが得られた。総合収率は27%となった。これをGC−FIDにより分析したところ、半導体薄膜を作成した際に問題になると思われるターシャリーブタノール、ターシャリーブチルクロライド、及びテトラヒドロフランのピークは見られず、いずれも検出限界以下であった。
(実施例2)
A.グリニアル試薬の合成
マグネシウム48(2mol)にtert−ブチルクロライド220ml(2mol)とテトラヒドロフラン1000mlを滴下した。滴下終了後、上澄みを滴下管に移送し力価を測定した。ここでの収率は89%であった。
【0021】
B.tert−ブチルジクロロフォスフィンの合成
三塩化燐243g(2.05mol)にテトラビドロフラン1500mlを加え、これに調製したグリニアル試薬を滴下した。滴下終了後、テトラビドロフラン溶液1800mlを加えて沈澱していた塩化マグネシウムを溶解させた。
C.モノtert−ブチルフォスフィンの合成
リチウムアルミニウムハイドライト45.6g(1.2mol)にテトラビドロフラン1000mlを加えた液に、合成したtert−ブチルジクロロフォスフィン溶液を冷却しながら滴下した。
【0022】
D.水洗によるモノtert−ブチルフォスフィンの分離
上記により得られた溶液を攪拌しながら2規定の硫酸水溶液2000mlを加え塩化物を溶解させた後、攪拌を止め静置して反応液の有機相と水相とが完全に分離した後水相を除去した。次に2規定硫酸水溶液1000mlを加え二相に分けた後水相を除去した。次に2規定硫酸水溶液60mlで相分離を33回行い、超純水60mlで相分離を8回行った。なお、このときの1回当たりの攪拌時間は5分程度とした。その後、4規定硫酸水溶液120mlを加え、20時間攪拌した後、相分離を行い、さらに超純水100mlを加え10分関攪拌した後相分離を行うと言う操作を21回行った。得られた有機相を抜きだしGC−FIDにより分析したところ、テトラビドロフランは検出されなかった。得られた量は81gであり、ここまでの収率は45%であった。
【0023】
E.モノtert−ブチルフォスフィンの蒸留による精製
水洗により得られたモノtert−ブチルフォスフィンを脱水剤で乾燥させた後、蒸留により精製して72gが得られた。総合収率は40%となった。これをGC−FIDにより分析したところ、ターシャリーブタノール、ターシャリーブチルクロライド、及びテトラヒドロフランのピークは、いずれも検出限界以下であった。
(比較例1)
比較例における操作もすべて不活性雰囲気下で行った。
【0024】
マグネシウム168g(7mol)にtert−ブチルクロライド770ml(7mol)とジエチルエーテル1800mlを滴下した。滴下終了後、力価を測定したところtert−ブチルマグネシウムクロライドとして5.5molが得られた。ここでの収率は78.6%であった。
三塩化燐5.5molにジエチルエーテル1800mlを加え、これに調製したグリニアル試薬を液温が−40°C以下になるように冷却しながら滴下した。滴下終了後、液温を室温まで戻し、塩化マグネシウムを濾過した(塩化マグネシウムはジエチルエーテルにはほとんど溶解しない)。この濾液を減圧蒸留し白色固体640gを得た。これをジグライム160gで溶かし、GC−FID,NMRで分析を行い、得られたものがtert−ブチルジクロロフォスフィンであることを確認した。ここでの収率は73.1%であった。
【0025】
得られたtert−ブチルジクロロフォスフィンの1.6mol分を滴下管に移送し、これをリチウムアルミニウムハイドライド36.5g(0.96mol、1.2倍当量)をジグライム1000mlで溶解させた液に滴下した。滴下終了後、減圧蒸留を行い無色透明の液体94gを回収した。これをGC−FID,NMRで分析し、得られたものがモノtert−ブチルフォスフィンであることを確認した。ここでの収率は65.2%であった。
【0026】
これを精密蒸留し、モノtert−ブチルフォスフィン66gを得た。ここでの収率は70.2%であった。これをGC−FIDで分析したところ、エーテル、ターシャリーブチルクロライド、ジグライムが各々数十ppm検出された。
この方法の場合、tert−ブチルジクロロフォスフィンとモノtert−ブチルフォスフィンでの蒸留を繰返さないと、上記の不純物が製品中に混入する。総合収率は26.3%となった。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のモノアルキルフォスフィンの製造方法によれば、三ハロゲン化燐をグリニアル試薬と反応させて二ハロゲン化亜フォスフォニルを合成し、この二ハロゲン化亜フォスフォニルを還元剤で還元してモノアルキルフォスフィンを合成し、このモノアルキルフォスフィンを分離回収する際、使用する有機溶媒の種類を少なくでき、有機溶媒を除去して二ハロゲン化亜フォスフォニルを単離精製する工程を不要とし、収率、生産性を向上させてコストを低減でき、高純度の製品が得られるという効果がある。
【産業上の利用分野】
本発明は、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法等により、化合物半導体薄膜を作成する際の原料となるモノアルキルフォスフィンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インジウム−燐等のIII−V族化合物半導体薄膜は、電子デバイス、光デバイス等を作成する材料として有用である。このような化合物半導体薄膜を得る方法としては、LPE(Liquid Phase Epitaxy)、ハライドCVD、MBE(Molecular Beam Epitaxy)、MOMBE(Metal Organic Molecular Beam Epitaxy)、MOCVDなどがある。これらの方法の中でもMOCVDやMOMBEは、結晶成長系内を高真空に保つ必要がなく、III族原料にはバブラーに詰めた有機金属、V族原料にはボンベに詰めた水素化物、又は有機金属を用いているため原料の交換が容易であり、生産性にすぐれている。
【0003】
このような方法では、従来燐原料として、ホスフィン(PH3 )が使用されてきたが、ホスフィンは毒性が強いため量産化に伴う多量取扱に不安がもたれている。
そこで、近年、モノアルキルフォスフィン、特にアルキル基がターシャリーブチル基のターシャリーブチルフォスフィン(TBP)が、毒性が弱く又これを用いるとフォスフィンを原料として成長させたものと比べて遜色のない半導体薄膜が得られることから、ホスフィンの代替燐原料として注目されている。
【0004】
モノアルキルフォスフィンの製造方法としては、次の如き方法が公知である(Rec.trav.chim.82,(1963)p302参照)。
ア.アルキルハロゲン化物を有機溶媒下でマグネシウムと反応させてグリニアル試薬を作る。
イ.このグリニアル試薬と三ハロゲン化燐をモル比1対1で有機溶媒中で反応させて二ハロゲン化亜フォスフォニルを得る。
ウ.副生するハロゲン化マグネシウムと有機溶媒を除去し、二ハロゲン化亜フォスフォニルを単離精製する。
エ.この二ハロゲン化亜フォスフォニルが常温で固体の場合、適当な有機溶媒に溶解し、これを還元剤、例えばリチウムアルミニウムハイドライドで還元し、モノアルキルフォスフィンを得る。
オ.合成したモノアルキルフォスフィンを蒸留により精製する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような方法でモノアルキルフォスフィンを製造する場合、一般に二ハロゲン化亜フォスフォニルは高沸点であり、モノアルキルフォスフィンは低沸点であるので、アルキルハロゲン化物を有機溶媒下でマグネシウムと反応させてグリニアル試薬を作り、このグリニアル試薬と三ハロゲン化燐をモル比1対1で有機溶媒中で反応させて二ハロゲン化亜フォスフォニルを得る工程で使用する有機溶剤は、低沸点のものである方が副生するハロゲン化マグネシウムと有機溶媒を除去し、二ハロゲン化亜フォスフォニルを単離精製する工程で精製し易く、これに対し、二ハロゲン化亜フォスフォニルが常温で固体の場合に適当な有機溶媒に溶解し、これを還元剤、例えばリチウムアルミニウムハイドライトで還元し、モノアルキルフォスフィンを得る工程で使用する有機溶剤は、高沸点のものである方が合成したモノアルキルフォスフィンを蒸留により精製する工程で精製し易い。
【0006】
従って、このような手順でモノアルキルフォスフィンを製造する場合、最低でも二種類の溶媒を使用していた。ここで使用される低沸点の有機溶媒としては、グリニアル試薬の溶解性の点からジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等、高沸点の有機溶媒としては、リチウムアルミニウムハイドライドの溶解性の点からジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)、n−ブチルエーテル等がある。
【0007】
しかし、これらの有機溶媒が、副生するハロゲン化マグネシウムと有機溶媒を除去し、二ハロゲン化亜フォスフォニルを単離精製する工程、及び合成したモノアルキルフォスフィンを蒸留により精製する工程で除去しきれない場合、製品であるモノアルキルフォスフィンに混入し、これを原料として化合物半導体を作成すると、その特性を悪くする。また、二ハロゲン化亜フォスフォニルを単離精製する工程、及び合成したモノアルキルフォスフィンを蒸留により精製する工程を繰返すことは収率の低下、生産性の低下からコスト高になるという問題があった。
【0008】
本発明者は、有機溶媒中で、グリニアル反応により二ハロゲン化亜フォスフォニルを合成し、この二ハロゲン化亜フォスフォニルを還元してモノアルキルフォスフィンを合成する方法において、二ハロゲン化亜フォスフォニルを精製せずにそのまま還元反応を行い、そのとき使用する有機溶媒を水洗によりモノアルキルフォスフィンと分離可能な溶媒、例えば水の溶解度が無限大であるテトラヒドロフラン等とし、副生するハロゲン化物と有機溶媒であるテトラヒドロフラン等とを水洗により水相と有機相に分けて水相を相分離し、これを繰返ことで有機相に含まれるテトラヒドロフランを徐々に除去し、モノアルキルフォスフィンを単離精製すると、工程の削減による収率、生産性が向上し、コスト低減でき、さらに従来混入していた有機化合物を低減できることを見出した。
【0009】
本発明は、この知見に基づきモノアルキルフォスフィンの製造における上記問題を解決するものであって、三ハロゲン化燐をグリニアル試薬と反応させて二ハロゲン化亜フォスフォニルを合成し、この二ハロゲン化亜フォスフォニルを還元剤で還元してモノアルキルフォスフィンを合成し、このモノアルキルフォスフィンを分離回収する際、使用する有機溶媒の種類を少なくでき、有機溶媒を除去して二ハロゲン化亜フォスフォニルを単離精製する工程を不要とし、収率、生産性を向上させ、コストを低減できるモノアルキルフォスフィンの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明は、水洗によりモノアルキルフォスフィンと分離可能な有機溶媒を用いて、ハロゲン化アルキルとマグネシウムでグリニアル試薬を合成し、このグリニアル試薬と三ハロゲン化燐とを前記有機溶媒中で反応させて二ハロゲン化亜フォスフォニルとし、このとき副生するハロゲン化マグネシウムを除去せずに前記有機溶媒中で前記二ハロゲン化亜フォスフォニルを還元して、生成するモノアルキルフォスフィンと、副生するハロゲン化物及び有機溶媒を水洗により分離して、モノアルキルフォスフィンを回収することによりモノアルキルフォスフィンを製造することにより上記課題を解決している。
【0011】
グリニアル試薬は、有機溶媒中でマグネシウムにハロゲン化アルキルを滴下すれば得られる。この場合のマグネシウムの形状は、反応効率を高くするためにチップ状のものが望ましい。なお、この反応は、使用する有機溶媒の沸点付近で反応を開始させ、その後は反応熱でその液温を維持するように滴下速度を調節する。このように、調製したグリニアル試薬と三ハロゲン化燐とをモル比1対1で反応させる。
【0012】
ここで、上記反応に用いる有機溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等が挙げられるが、副生するハロゲン化マグネシウムの溶解性、並びに水洗による除去のし易さの点からテトラヒドロフランとにすることが好ましい。ここで得られるものは、目的物質である二ハロゲン化亜フォスフォニル、有機溶媒、及び副生するハロゲン化マグネシウムを含んでいる。ハロゲン化マグネシウムの大部分は溶解度に従って沈澱物となるが、その1モルに対して1リッター程度の有機溶媒を加えると溶解できるので、溶液にして次の還元反応を行わせる。
【0013】
還元反応は、リチウムアルミニウムハイドライト等の還元剤を有機溶媒に溶解させた液に、得られた二ハロゲン化亜フォスフォニルを滴下することで行われ、目的とするモノアルキルフォスフィンを得ることができる。この還元は、二ハロゲン化亜フォスフォニルに対して当量以上の還元剤を用いて行うことが反応率の点から好ましい。また、ここで有機溶媒としてジグライム、及びテトラヒドロフランが還元剤に対する溶解性があり、また、これらは水の溶解度が無限大であるので好ましいが、価格の点からテトラヒドロフランの方がコストを低減できる。反応温度は−10°Cから10°Cの温度範囲で行うのが反応の暴走を防ぐために好ましい。
【0014】
この反応でモノアルキルフォスフィンが得られるが、これには不純物としてハロゲン化物及び有機溶媒が含まれている。そこで、これに希硫酸、好ましくは1から5規定の硫酸水溶液を徐々に加えて過剰のリチウムアルミニウムハイドライドを分解させ、その後、硫酸水溶液をハロゲン化物の沈澱が溶解できる程度の量を加え、モノアルキルフォスフィン、テトラヒドロフラン等の有機溶媒を含む有機相、硫酸、ハロゲン化物、有機溶媒を含む水相に分けて、水相を分離する。残った有機相に二相に分かれる程度の量の硫酸水溶液を再度加えて水相を除去する。以下同様の操作を繰返してハロゲン化物、有機不純物を含まないモノアルキルフォスフィンを得る。この有機不純物は、原料のターシャリーブチルクロライド(これは水により分解されてターシャリーブタノールとなるが、これも水の溶解度が無限大であるため水相に移る)及び有機溶媒であるが、これらは何れも水洗により除去される。ここで加える硫酸水溶液の量は、二相に分かれる必要最小限の量にすることが収率を高くする上で好ましい。
【0015】
上記のようにして得られたモノアルキルフォスフィンは、水洗により有機不純物が除去さているので、簡単な蒸留により高純度のものとすることができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。実施例における操作はすべて不活性雰囲気下で行った。
(実施例1)
A.グリニアル試薬の合成
マグネシウム57.6g(2.4mol)にtert−ブチルクロライド264ml(2.4mol)とテトラヒドロフラン1200mlを滴下した。滴下終了後、上澄みを滴下管に移送し1350mlの黒色の液体を得た。力価を測定したところ1.42mol/lであり、ここでの収率は80%であった。
【0017】
B.tert−ブチルジクロロフォスフィンの合成
三塩化燐261g(1.91mol)にテトラビドロフラン2000mlを加え、これに調製したグリニアル試薬のテトラビドロフラン溶液1350ml(1.91mol)を反応容器温度が−10°Cから10°Cになるように冷却しながら滴下した。滴下終了後、液温を室温まで戻し、テトラビドロフラン2400mlを加えて沈殿していた塩化マグネシウムを溶解させた。これをガスクロマトグラフィーで分析し、tert−ブチルジクロロフォスフィンが合成されていることを確認した。
【0018】
C.モノtert−ブチルフォスフィンの合成
リチウムアルミニウムハイドライト73g(1.91mol)にテトラビドロフラン2000mlを加えた液に、合成したtert−ブチルジクロロフォスフィン溶液を反応容器温度が−10°Cから10°Cの温度範囲内になるように冷却しながら滴下した。
【0019】
D.水洗によるモノtert−ブチルフォスフィンの分離
上記により得られた溶液を攪拌しながら3規定の硫酸水溶液1000mlを加え塩化物を溶解させた後、攪拌を止め静置して反応液の有機相と水相とが完全に分離した後上層の有機相を抜き出しGC−FIDにより分析した。これにはモノtert−ブチルフォスフィンを22.2%含んでおり、テトラビドロフランは75.4%含んでいた。これに更に硫酸水溶液100mlを加えては水相を抜き出すという操作を30回繰返し、得られた有機相を抜き出しGC−FIDにより分析したところ、テトラビドロフランは検出されず、モノtert−ブチルフォスフィンとして98%以上の純度であった。得られた量は63gであり、ここまでの収率は29%であった。
【0020】
E.モノtert−ブチルフォスフィンの蒸留による精製
水洗により得られたモノtert−ブチルフォスフィンの一部は燐に分解したと思われ、黄色に着色していたため、蒸留により精製したところ無色透明な液58gが得られた。総合収率は27%となった。これをGC−FIDにより分析したところ、半導体薄膜を作成した際に問題になると思われるターシャリーブタノール、ターシャリーブチルクロライド、及びテトラヒドロフランのピークは見られず、いずれも検出限界以下であった。
(実施例2)
A.グリニアル試薬の合成
マグネシウム48(2mol)にtert−ブチルクロライド220ml(2mol)とテトラヒドロフラン1000mlを滴下した。滴下終了後、上澄みを滴下管に移送し力価を測定した。ここでの収率は89%であった。
【0021】
B.tert−ブチルジクロロフォスフィンの合成
三塩化燐243g(2.05mol)にテトラビドロフラン1500mlを加え、これに調製したグリニアル試薬を滴下した。滴下終了後、テトラビドロフラン溶液1800mlを加えて沈澱していた塩化マグネシウムを溶解させた。
C.モノtert−ブチルフォスフィンの合成
リチウムアルミニウムハイドライト45.6g(1.2mol)にテトラビドロフラン1000mlを加えた液に、合成したtert−ブチルジクロロフォスフィン溶液を冷却しながら滴下した。
【0022】
D.水洗によるモノtert−ブチルフォスフィンの分離
上記により得られた溶液を攪拌しながら2規定の硫酸水溶液2000mlを加え塩化物を溶解させた後、攪拌を止め静置して反応液の有機相と水相とが完全に分離した後水相を除去した。次に2規定硫酸水溶液1000mlを加え二相に分けた後水相を除去した。次に2規定硫酸水溶液60mlで相分離を33回行い、超純水60mlで相分離を8回行った。なお、このときの1回当たりの攪拌時間は5分程度とした。その後、4規定硫酸水溶液120mlを加え、20時間攪拌した後、相分離を行い、さらに超純水100mlを加え10分関攪拌した後相分離を行うと言う操作を21回行った。得られた有機相を抜きだしGC−FIDにより分析したところ、テトラビドロフランは検出されなかった。得られた量は81gであり、ここまでの収率は45%であった。
【0023】
E.モノtert−ブチルフォスフィンの蒸留による精製
水洗により得られたモノtert−ブチルフォスフィンを脱水剤で乾燥させた後、蒸留により精製して72gが得られた。総合収率は40%となった。これをGC−FIDにより分析したところ、ターシャリーブタノール、ターシャリーブチルクロライド、及びテトラヒドロフランのピークは、いずれも検出限界以下であった。
(比較例1)
比較例における操作もすべて不活性雰囲気下で行った。
【0024】
マグネシウム168g(7mol)にtert−ブチルクロライド770ml(7mol)とジエチルエーテル1800mlを滴下した。滴下終了後、力価を測定したところtert−ブチルマグネシウムクロライドとして5.5molが得られた。ここでの収率は78.6%であった。
三塩化燐5.5molにジエチルエーテル1800mlを加え、これに調製したグリニアル試薬を液温が−40°C以下になるように冷却しながら滴下した。滴下終了後、液温を室温まで戻し、塩化マグネシウムを濾過した(塩化マグネシウムはジエチルエーテルにはほとんど溶解しない)。この濾液を減圧蒸留し白色固体640gを得た。これをジグライム160gで溶かし、GC−FID,NMRで分析を行い、得られたものがtert−ブチルジクロロフォスフィンであることを確認した。ここでの収率は73.1%であった。
【0025】
得られたtert−ブチルジクロロフォスフィンの1.6mol分を滴下管に移送し、これをリチウムアルミニウムハイドライド36.5g(0.96mol、1.2倍当量)をジグライム1000mlで溶解させた液に滴下した。滴下終了後、減圧蒸留を行い無色透明の液体94gを回収した。これをGC−FID,NMRで分析し、得られたものがモノtert−ブチルフォスフィンであることを確認した。ここでの収率は65.2%であった。
【0026】
これを精密蒸留し、モノtert−ブチルフォスフィン66gを得た。ここでの収率は70.2%であった。これをGC−FIDで分析したところ、エーテル、ターシャリーブチルクロライド、ジグライムが各々数十ppm検出された。
この方法の場合、tert−ブチルジクロロフォスフィンとモノtert−ブチルフォスフィンでの蒸留を繰返さないと、上記の不純物が製品中に混入する。総合収率は26.3%となった。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のモノアルキルフォスフィンの製造方法によれば、三ハロゲン化燐をグリニアル試薬と反応させて二ハロゲン化亜フォスフォニルを合成し、この二ハロゲン化亜フォスフォニルを還元剤で還元してモノアルキルフォスフィンを合成し、このモノアルキルフォスフィンを分離回収する際、使用する有機溶媒の種類を少なくでき、有機溶媒を除去して二ハロゲン化亜フォスフォニルを単離精製する工程を不要とし、収率、生産性を向上させてコストを低減でき、高純度の製品が得られるという効果がある。
Claims (2)
- 水洗によりモノアルキルフォスフィンと分離可能な有機溶媒を用いて、ハロゲン化アルキルとマグネシウムでグリニアル試薬を合成し、該グリニアル試薬と三ハロゲン化燐とを前記有機溶媒中で反応させて二ハロゲン化亜フォスフォニルとし、このとき副生するハロゲン化マグネシウムを除去せずに前記有機溶媒中で前記二ハロゲン化亜フォスフォニルを還元して、生成するモノアルキルフォスフィンと、副生するハロゲン化物及び有機溶媒を水洗により分離して、モノアルキルフォスフィンを回収することを特徴とするモノアルキルフォスフィンの製造方法。
- 有機溶媒がテトラビドロフランであることを特徴とする請求項1記載のモノアルキルフォスフィンの製造方法。
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