JP3600171B2 - 液体圧力測定センサおよび水位測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、液体圧力を測定すると共にこの測定された液体圧力を利用して水位を測定する液体圧力測定センサおよび水位測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば液体圧力測定センサとしては、本出願人がすでに開発した特公平4−74655号公報が知られている。この液体圧力測定センサは水晶振動子を用いており、この液体圧力測定センサを利用して水位計が製造されて高精度が得られるものとして業界では良く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の液体圧力測定センサおよびこの液体圧力測定センサを利用した水位計は、高精度なものとして利用価値は大であるが、電圧をかけることから、電気が必要である。また、隔測距離が短く、一度設置すると移設が大変である等の問題がある。
【0004】
そして、最近では光ファイバーをセンサとして使用した水位計が種々開発されてきているが、まだ完全な液体圧力測定センサおよびこの液体圧力測定センサを利用した水位計が得られていないのが現状である。
【0005】
この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、高精度であると共に電圧が不要で、しかも、隔測距離が長く、一度設置しても移設が容易な液体圧力測定センサおよび水位測定装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1によるこの発明の液体圧力測定センサは、一側面が開口され、かつ内部に穴を有したケースと、このケースの穴内に設けられ、ピボットを介して前記穴の上部内壁に固定された固定部とピボットを介して前記穴の下部内壁に離隔され前記ピボットを支点として揺動可能な揺動部とからなる圧力伝達レバーと、前記ケースの上端に取り付けられた温度補償手段と、前記圧力伝達レバーの揺動部の一端側の側面に一端が固定され、他端が前記温度補償手段に固定されたブラッグ格子型光ファイバーと、前記圧力伝達レバーの揺動部の他端の上下面に一端をそれぞれ固定し、他端を前記ケースに取り付けられた第1,第2ベローズと、一端が第1ベローズに連通されると共に他端が大気に連通された第1細管と、一端が第2ベローズに連通されると共に他端が被測定用液体に連通された第2細管と、前記第2ベローズ、第2細管の内部に封入し充填され、前記被測定用液体とは混合しにくい液体と、からなる歪み測定手段と、
この歪み測定手段におけるブラッグ格子型光ファイバーに伝送用光ファイバーの一端を接続すると共に、この伝送用光ファイバーの他端に、前記ブラッグ格子型光ファイバーに光を与え、しかも、その光の反射光の波長のシフト量を検出して歪みを算出し、この算出された歪みを圧力に変換する歪みー圧力変換手段と、
を備えていることを特徴とするものである。
【0007】
したがって、被測定用液体により歪み測定手段における第2細管の下方に圧力がかかると、第2細管、第2ベローズの内部に封入し充填された前記被測定用液体とは混合しにくい液体が上方へ押圧されて圧力伝達レバーにおける揺動部の他端がピボットを支点として上方へ揺動するので、揺動部の一端が下方へ揺動される。
【0008】
その結果、ブラッグ格子型光ファイバーが下方へ伸びることにより、ブラッグ格子型光ファイバーに与えられている光の反射光の波長のシフト量が検出され、この検出され波長のシフト量を基に歪みが算出される。さらに、この算出された歪みは温度補償手段により温度の変化の影響を受けることなく温度補償されて、正確な歪みが得られる。この歪みを基にして歪みー圧力変換手段で歪みが圧力に変換されて、より一層高精度な圧力が検出される。
【0009】
而して、電圧が不要で、しかも、隔測距離が長く、一度設置しても移設が容易となる。
【0010】
請求項2によるこの発明の液体圧力測定センサは、請求項1記載の液体圧力測定センサにおいて、前記温度補償手段が、ブラッグ格子型光ファイバーの他端に固定された第1金属部材と、この第1金属部材に一端を固定し、他端を前記ケースの上端に固定された前記第1金属部材の線膨張と異なる第2金属部材とで構成されていることを特徴とするものである。
【0011】
したがって、温度補償手段が、ブラッグ格子型光ファイバーの他端に固定された第1金属部材と、この第1金属部材に一端を固定し、他端を前記ケースの上端に固定された前記第1金属部材の線膨張と異なる第2金属部材とで構成されているから、温度補償が容易に行われる。
【0012】
請求項3によるこの発明の水位測定装置は、一側面が開口され、かつ内部に穴を有したケースと、このケースの穴内に設けられ、ピボットを介して前記穴の上部内壁に固定された固定部とピボットを介して前記穴の下部内壁に離隔され前記ピボットを支点として揺動可能な揺動部とからなる圧力伝達レバーと、前記ケースの上端に取り付けられた温度補償手段と、前記圧力伝達レバーの揺動部の一端側の側面に一端が固定され、他端が前記温度補償手段に固定されたブラッグ格子型光ファイバーと、前記圧力伝達レバーの揺動部の他端の上下面に一端をそれぞれ固定し、他端を前記ケースに取り付けられた第1,第2ベローズと、一端が第1ベローズに連通されると共に他端が大気に連通された第1細管と、一端が第2ベローズに連通されると共に他端が被測定用液体に連通された第2細管と、前記第2ベローズ、第2細管の内部に封入され、前記被測定用液体とは混合しにくい液体と、からなる歪み測定手段を耐圧ケース内に収納した水位計を設け、この水位計を適数水中に設けると共に、前記第1細管の上端を水面より突出せしめ、前記歪み測定手段におけるブラッグ格子型光ファイバーに伝送用光ファイバーの一端を接続すると共に、この伝送用光ファイバーの他端に、前記ブラッグ格子型光ファイバーに光を与え、しかも、その光の反射光の波長のシフト量を検出して歪みを算出し、この算出された歪みを圧力に変換する歪みー圧力変換手段を設け、この歪みー圧力変換手段で変換された圧力を水位に変換せしめる圧力ー水位変換手段を設けてなることを特徴とするものである。
【0013】
したがって、水により歪み測定手段における第2細管の下方に水力がかかると、第2細管、第2ベローズの内部に封入し充填された前記被測定用液体とは混合しにくい液体が上方へ押圧されて圧力伝達レバーにおける揺動部の他端がピボットを支点として上方へ揺動するので、揺動部の一端が下方へ揺動される。
【0014】
その結果、ブラッグ格子型光ファイバーが下方へ伸びることにより、ブラッグ格子型光ファイバーに与えられている光の反射光の波長のシフト量が検出され、この検出され波長のシフト量を基に歪みが算出される。さらに、この算出された歪みは温度補償手段により温度の変化の影響を受けることなく温度補償されて、正確な歪みが得られる。この歪みを基にして歪みー圧力変換手段で歪みが圧力に変換され、この変換された圧力が圧力ー水位変換手段により水位に変換されて高精度な水位が検出される。
【0015】
而して、電圧が不要で、しかも、隔測距離が長く、一度設置しても移設が容易となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1を参照するに、水位測定装置1は水中例えば川の中に適数本実施の形態では複数の水位計3が設置されている。この各水位計3における耐圧ケース5の内部には詳細を後述する液体圧力測定センサの一部を構成する歪み測定手段を備えている。そして、各耐圧ケース5の上部には伝送用光ファイバー7の一端が接続されていると共にこの各伝送用光ファイバー7の他端はクロージャー9を介して別の伝送用光ファイバー11の一端に接続されている。この伝送用光ファイバー11の他端は、詳細を後述するブラッグ格子型光ファイバーに光を与え、しかも、その光の反射光の波長のシフト量を検出してで歪みを算出し、この算出された歪みを圧力に変換する歪みー圧力変換手段と、この歪みー圧力変換手段で変換された圧力を水位に変換せしめる圧力ー水位変換手段とを備えた測定器13に接続されている。この測定器13は種々のデータ処理を行うデータ処理装置15に接続されている。
【0018】
次に、液体圧力測定センサの詳細を説明する前に、まず、ブラッグ格子型光ファイバーを用いて歪みを測定する原理について説明する。
【0019】
図2を参照するに、ブラッグ格子型光ファイバー(ファイバーグレーティング、以下、FBGという)17は、クラッド部19の長手方向の中心部にコア部21が挿入されており、このコア部21の長手方向へΛの間隔で複数のブラッグ格子(グレーティング部)23が形成されている。そして、このFBG17は、コア部21の屈折率を一定の周期で変化させたもので、特定の波長(Bragg波長)の光のみを選択的に反射するものである。このFBG17に歪み等の外乱が加えられるとBragg波長がシストするため、そのシフト量(1.2pm/μstrain、1550nm)を検出することにより、歪みを算出することができるものである。なお、Bragg波長λは、λ=2noΛ(no:グレーティング部のコアの平均屈折率)で表せる。
【0020】
図3に示されているように、FBG17のコア部21に光を与えると共に受光するための歪み測定器25と歪みー圧力変換手段27が設けられている。図3において、歪み測定器25は光源29、基準光源31、波長スキャナ35、受光器33およびカプラ37が設けられている。
【0021】
上記構成により、光源29より光をカプラ37を経てFBG17のコア部21に光を与えると、通常の場合、光はブラッグ格子(グレーティング部)23を通過するが、特定の波長(Bragg波長)の光のみがこのブラッグ格子(グレーティング部)23で反射されて元の方向へ戻される。ここで、ブラッグ格子(グレーティング部)23部分に力が働き、ブラッグ格子(グレーティング部)23の間隔Λが変化すると、反射される光の色(波長)が変化することになる。これにより反射される光の色がカプラ37および波長スキャナ35を経て受光器33でモニタされる。なお、基準光源31からの基準光がカプラ37を経て波長スキャナ35に取り込まれているから、Bragg波長がシストされてλ1、λ2、λ3、・・・のごとく歪みが算出される。この算出された歪みが歪みー圧力変換手段27に取り込まれて図4に示されているような歪みー圧力関係が求められることにより、圧力が検出されることになる。
【0022】
前記水位計3の構造を詳細に説明すると、図5に示されているように、耐圧ケース5が水中例えば川の中に設置されている。この耐圧ケース5の内部には図6も併せて参照するに、液体圧力測定センサのうちの歪み測定手段39が設けられている。この歪み測定手段39としては、前記耐圧ケース5の内部に一側面例えば図5、図6において左側面に開口部41が開口され、かつ前後方向に貫通した穴43を有したケース45が取付けられて設けられている。このケース45の穴43内には圧力伝達レバー47が設けられている。なお、ケース45の前後面は図示省略の蓋で密閉されるものである。
【0023】
前記圧力伝達レバー47はピボット49を介して前記穴43の上部内壁45Uに固定された固定部51とピボット49を介して前記穴43の下部内壁45Dに離隔され前記ピボット49を支点として揺動可能な揺動部53とからなっている。この揺動部53の他端53Bの上下面にはそれぞれ第1,第2ベローズ55、57の一端が固定されていると共に、第1,第2ベローズ55、57の他端が前記ケース45に取り付けられている。第1ベローズ55には例えば螺旋形状からなる第1細管59の一端が連通されていると共に第1細管59の他端が大気に連通されている。なお、この第1細管59の上端と前記伝送用光ファイバー7(2本:往復用)は一緒になってパイプに納められている。前記第2ベローズ57には例えば螺旋形状からなる第2細管61の一端が連通されていると共に第2細管61の他端が被測定用液体としての水に連通されている。しかも、前記第2ベローズ57、第2細管61の内部には前記被測定用液体は混合しにくい比較的粘度の高い不揮発性の液体、例えば被測定用液体が水である場合は粘度が300CS以上のシリコンオイル又は弗素オイルなどが真空封入し充填されている。なお、第2ベローズ57、第2細管61に充填された液体は、第2細管61の毛細管作用により充填状態を保持し、第2細管61の他端が前記耐圧ケース5の下端外に開口されていても上記充填液体が流出することはない。このことは、圧力測定液体と第2ベローズ57を含む圧力伝達機構との隔絶が完全になると共に、被測定用液体の圧力をロスなく第2ベローズ57に伝達できることを意味するものである。
【0024】
前記圧力伝達レバー47の揺動部53の一端側53Aの側面における突出部63にFBG17の一端が固定されている。また、圧力伝達レバー47の固定部51が固定されたケース45の図5、図6において左上端には温度補償手段65が設けられている。この温度補償手段65は、FBG17の他端を固定した第1金属部材としての例えばアルミ棒67と、このアルミ棒67に一端を固定し、他端を前記ケース45の上端に固定された前記アルミ棒67の線膨張と異なる第2金属部材としてのステンレス棒69とで構成されている。
【0025】
前記歪み測定手段39におけるFBG17の両端には2本の伝送用光ファイバー7のうちの各一端が接続されていると共に、この各伝送用光ファイバー7の他端には、別の各伝送用光ファイバー11を介して前記FBG17に光を与え、しかも、その光の反射光の波長のシフト量を検出してで歪みを算出し、この算出された歪みを圧力に変換する前記歪みー圧力変換手段27が接続されている。
【0026】
上記構成により、第1ベローズ55に連通する第1細管59の他端を図5示すごとく大気に開口し、かつ第2ベローズ57に連通する第2細管61の他端開口を図5示すごとく川の水に連通した状態において、水の圧力と大気圧が第2細管61の他端開口を通して第2ベローズ57内の液体に作用すると、第2細管61内の液体は水の圧力および大気圧に応じて第2ベローズ57内に押し出され、これに伴い第2ベローズ57は伸張する。このとき、第1ベローズ55内には第1細管59を通して第2ベローズ57内と同じ大気圧が作用しているため大気圧の変動は相殺され、常に補正された正確な被測定用液体としての水の圧力を測定できることになる。
【0027】
被測定用液体としての水の圧力および大気圧に応じて第2ベローズ57が伸張すると、圧力伝達レバー47の揺動部53における他端部53Bがピボット49を支点として図5に矢印で示した方向に揺動し、揺動部53における一端部53Aがピボット49を支点として図5に矢印で示した方向に揺動する。その結果、FBG17が図5において下方へ伸張されることとなる。すなわち、水の圧力によりFBG17が図5において下方へ伸張されると、伝送用光ファイバー7、11を介して図3に示した原理に基づいて図4に示したごとく歪みー圧力変換手段27でもって歪みから圧力が検出されることとなる。
【0028】
前記FBG17の信号は見掛け上温度によって伸縮したかのような値を示す。したがって、以降の説明はFBG17は温度変化によって伸縮したものとして説明する。前記FBG17自身は温度により伸縮する。すなわち、図4に示した歪みー圧力の関係は、温度の変化によって、図7に示されているように、一定にならずに変化してしまう。そこで、温度補償手段65を設け温度補償を行った。その温度補償の具体例として、図8に示したごとく、FBG17、アルミ棒67、ステンレス棒69のそれぞれの長さをa、b、cとし、しかも、FBG17、アルミ棒67、ステンレス棒69の各線膨張率は下記の表1に示す値である。
【0029】
【表1】
そして、各長さa、b、cのときの線膨張をδa、δb、δcとすると、下記の式が成立する。
【0030】
a+b=c ・・・(1)式
δa+δb=δc ・・・(2)式
δa=9.9*10−6*a
δb=23.0*10−6*b }・・・(3)式
δc=14.7*10−6*c
上記の(1)、(2)、(3)の式において、センサ外形形状、ケース等の条件から設計水位計の形測部の長さをあまり大きくとれないので、例えばc=70(mm)とすれば、このc=70を上記の(1)、(2)、(3)の式に代入して連立方程式を解くことにより、a=41.5,b=28.5が得られて、下記の表2に示すごとき値が得られる。これらは光ファイバーの線膨張係数はフリーな状態での値であり、上記(3)式のδ a 、δb、δ c の値はそれぞれδ a =374*10 -6 、δb=656*10 -6 、δ c =1029*10 -6 となる。実際の製作においては光ファイバーは、図8に示されているように、両端固定となりフリーでないためその実際の線膨張係数は大きく変わるため、a,bはその都度合わせ込むこととなるが、この過程において線膨張の影響をなくすと共に、図7の状態が図9に示されているように、水温の変化に関係なく、すなわち、温度の変化に関係なく、正確な圧力を得るためには、上記のδ a がδ a ≒0と成り立つようにする必要がある。このδ a ≒0を上記の(2)に代入すると、δb=δ c となり、δb=1029*10 -6 、δ c =1029*10 -6 となる。上記の(1)、(2)式よりb=44.7、a=25.3,c=70が得られる。その結果、δ a ≒0としたときのa,bを選ぶことで、図9に示されているように、水温の変化に関係なく、正確な圧力を得ることができるので、この温度補償手段65を採用することにより、図4に示した関係から歪みを検出することにより、正確な圧力を検出することができる。
【0031】
【表2】
しかも、前記測定器13には図10に示されているように、前記歪み測定器25、歪みー圧力変換手段27および圧力ー水位変換手段71を備えており、しかも、圧力ー水位変換手段71には図11に示されているようなすでに公知の圧力ー水位関係式が求められているから、検出された圧力を圧力ー水位変換手段に取り込むことによって、容易で、かつ正確に水位を求めることができる。
【0032】
したがって、而して、電圧が不要で、しかも、隔測距離が長く、一度設置しても移設を容易に行うことができる。
【0033】
しかも、温度補償手段65が、FBG17の他端に固定された第1金属部材としてのたとえばアルミ棒67と、このアルミ棒67に一端を固定し、他端を前記固定部51の一端側の側面に固定された前記アルミ棒67の線膨張と異なる第2金属部材としてのステンレス69とで構成されているから、温度補償を容易に行うことができる。
【0034】
図5に示されているような温度補償手段65を採用しない場合には耐圧ケースの一部に又は水中の一部に温度センサを設けて常時水温を検出し、その温度によって、図7に示した圧力ー温度関係より補正してやることにより、正確な圧力ひいては水位を求めることができる。なお、この場合にはFBG17の一端は圧力伝達レバー47の揺動部53における一端側53Aの一側面に固定されると共に、FBG17の他端は圧力伝達レバー47の固定部51の一側面に固定されるものである。
【0035】
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。
【0036】
【発明の効果】
以上のごとき発明の実施の形態の説明から理解されるように、請求項1の発明によれば、被測定用液体により歪み測定手段における第2細管の下方に圧力がかかると、第2細管、第2ベローズの内部に封入された、前記被測定用液体とは混合しにくい液体が上方へ押圧されて圧力伝達レバーにおける揺動部の他端がピボットを支点として上方へ揺動するので、揺動部の一端が下方へ揺動される。
【0037】
その結果、ブラッグ格子型光ファイバーが下方へ伸びることにより、ブラッグ格子型光ファイバーに与えられている光の反射光の波長のシフト量が検出され、この検出され波長のシフト量を基に歪みが算出される。さらに、この算出された歪みは温度補償手段により温度の変化の影響を受けることなく温度補償されて、正確な歪みを得ることができる。この歪みを基にして歪みー圧力変換手段で歪みが圧力に変換されて、より一層高精度な圧力を検出することができる。
【0038】
而して、電圧が不要で、しかも、隔測距離が長く、一度設置しても移設を容易に行うことができる。
【0039】
請求項2の発明によれば、温度補償手段が、ブラッグ格子型光ファイバーの他端に固定された第1金属部材と、この第1金属部材に一端を固定し、他端を前記ケースの上端に固定された前記第1金属部材の線膨張と異なる第2金属部材とで構成されているから、温度補償を容易に行うことができる。
【0040】
請求項3の発明によれば、水により歪み測定手段における第2細管の下方に水力がかかると、第2細管、第2ベローズの内部に封入し充填された前記被測定用液体とは混合しにくい液体が上方へ押圧されて圧力伝達レバーにおける揺動部の他端がピボットを支点として上方へ揺動するので、揺動部の一端が下方へ揺動される。
【0041】
その結果、ブラッグ格子型光ファイバーが下方へ伸びることにより、ブラッグ格子型光ファイバーに与えられている光の反射光の波長のシフト量が検出され、この検出され波長のシフト量を基に歪みが算出される。さらに、この算出された歪みは温度補償手段により温度の変化の影響を受けることなく温度補償されて、正確な歪みを得ることができる。この歪みを基にして歪みー圧力変換手段で歪みが圧力に変換され、この変換された圧力が圧力ー水位変換手段により水位に変換されて高精度な水位を検出することができる。
【0042】
而して、電圧が不要で、しかも、隔測距離が長く、一度設置しても移設を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の水位測定装置を示す概略図である。
【図2】ブラッグ格子型光ファイバーの構造をモデル化した斜視図てある。
【図3】ブラッグ格子型光ファイバーを用いて歪みを測定する原理を説明する説明図である。
【図4】ブラッグ格子型光ファイバーにより検出された歪みと圧力との関係を示したグラフである。
【図5】水位計の正面断面図である。
【図6】水位計に採用した歪み測定手段の拡大斜視図である。
【図7】ブラッグ格子型光ファイバーにより検出された歪みによる圧力と温度との関係を示したグラフである。
【図8】ブラッグ格子型光ファイバーにより検出された歪みによる圧力を温度補償手段で温度補償する説明図である。
【図9】ブラッグ格子型光ファイバーにより検出された歪みによる圧力と温度との関係を温度補償手段で温度補償したグラフである。
【図10】測定器の構成図である。
【図11】圧力と水位との関係を示したグラフである。
3 水位計 5 耐圧ケース
7 伝送用光ファイバー
13 測定器
17 ブラッグ格子型光ファイバー(FBG)
19 クラッド部
21 コア部
23 ブラッグ格子
25 歪み測定器
27 歪みー圧力変換手段
39 歪み測定手段
41 開口部
43 穴
45 ケース
47 圧力伝達バー
49 ピボット
51 固定部
53 揺動部
55 第1ベローズ
57 第2ベローズ
59 第1細管
61 第2細管
63 突出部
65 温度補償手段
67 アルミ棒(第1金属)
69 ステンレス(第2金属)
71 圧力ー水位変換手段
Claims (3)
- 一側面が開口され、かつ内部に穴を有したケースと、このケースの穴内に設けられ、ピボットを介して前記穴の上部内壁に固定された固定部とピボットを介して前記穴の下部内壁に離隔され前記ピボットを支点として揺動可能な揺動部とからなる圧力伝達レバーと、前記ケースの上端に取り付けられた温度補償手段と、前記圧力伝達レバーの揺動部の一端側の側面に一端が固定され、他端が前記温度補償手段に固定されたブラッグ格子型光ファイバーと、前記圧力伝達レバーの揺動部の他端の上下面に一端をそれぞれ固定し、他端を前記ケースに取り付けられた第1,第2ベローズと、一端が第1ベローズに連通されると共に他端が大気に連通された第1細管と、一端が第2ベローズに連通されると共に他端が被測定用液体に連通された第2細管と、前記第2ベローズ、第2細管の内部に封入し充填され、前記被測定用液体とは混合しにくい液体と、からなる歪み測定手段と、
この歪み測定手段におけるブラッグ格子型光ファイバーに伝送用光ファイバーの一端を接続すると共に、この伝送用光ファイバーの他端に、前記ブラッグ格子型光ファイバーに光を与え、しかも、その光の反射光の波長のシフト量を検出して歪みを算出し、この算出された歪みを圧力に変換する歪みー圧力変換手段と、
を備えていることを特徴とする液体圧力測定センサ。 - 前記温度補償手段が、ブラッグ格子型光ファイバーの他端に固定された第1金属部材と、この第1金属部材に一端を固定し、他端を前記ケースの上端に固定された前記第1金属部材の線膨張と異なる第2金属部材とで構成されていることを特徴とする請求項1記載の液体圧力測定センサ。
- 一側面が開口され、かつ内部に穴を有したケースと、このケースの穴内に設けられ、ピボットを介して前記穴の上部内壁に固定された固定部とピボットを介して前記穴の下部内壁に離隔され前記ピボットを支点として揺動可能な揺動部とからなる圧力伝達レバーと、前記ケースの上端に取り付けられた温度補償手段と、前記圧力伝達レバーの揺動部の一端側の側面に一端が固定され、他端が前記温度補償手段に固定されたブラッグ格子型光ファイバーと、前記圧力伝達レバーの揺動部の他端の上下面に一端をそれぞれ固定し、他端を前記ケースに取り付けられた第1,第2ベローズと、一端が第1ベローズに連通されると共に他端が大気に連通された第1細管と、一端が第2ベローズに連通されると共に他端が被測定用液体に連通された第2細管と、前記第2ベローズ、第2細管の内部に封入され、前記被測定用液体とは混合しにくい液体と、からなる歪み測定手段を耐圧ケース内に収納した水位計を設け、この水位計を適数水中に設けると共に、前記第1細管の上端を水面より突出せしめ、前記歪み測定手段におけるブラッグ格子型光ファイバーに伝送用光ファイバーの一端を接続すると共に、この伝送用光ファイバーの他端に、前記ブラッグ格子型光ファイバーに光を与え、しかも、その光の反射光の波長のシフト量を検出して歪みを算出し、この算出された歪みを圧力に変換する歪みー圧力変換手段を設け、この歪みー圧力変換手段で変換された圧力を水位に変換せしめる圧力ー水位変換手段を設けてなることを特徴とする水位測定装置。
Priority Applications (1)
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