JP3591289B2 - 自動車の側突用エアバッグ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車の側突用エアバッグ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車のエアバッグ装置には、車両の側突時に、乗員の車外側方向に位置する内装材の一部であるシートバックの側部からバッグ本体を前方から上方へ展開させ、該バッグ本体により乗員を保護するようにした側突用のエアバッグ装置がある(類似技術として米国特許第5586782号、特開平9−39710号、同136600号そして登録実用新案公報第3038479号など参照)。
【0003】
この種のバッグ本体は、概略L形をしていて、内部に設けられた隔壁部材により上側の頭部保護部と下側の胸部保護部とに区画されている。バッグ本体の入口にはインフレータが設けられていて、該インフレータ側面の噴出口から噴出されたガスは、まず胸部保護部に入って胸部保護部を前方へ展開させつつ充填し、その後、隔壁部材に設けられた絞り込み手段から頭部保護部に入って、該頭部保護部を上方へ展開させつつ充填するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の技術にあっては、展開した時のバッグ本体が、隔壁部材によって偏平状となって、前方へ展開し、次に上方に展開する時に、自動車の側面構造物、即ち、上方ほど車室内側へ倒れ込んだサイドウインドパネルや、ルーフサイドトリムなどに干渉しながら展開する。即ち、側突用のエアバッグ装置の場合は、配設された位置と車体側壁との間隔が小さいため、車体の側面構造物の形状や材質により展開性能が異なるため、個々の車体の側面構造物の形状や材質により展開性能の確認実験を必要とする。また、個々の車体の側面構造物の形状や材質をデータにインプットして最適なバッグ本体のあり方をシュミレーションする必要がある。つまり、その分開発の期間に多くの時間を必要とし、開発費が嵩むことになり、他の産業上の発展に寄与する技術の進歩への時間を割かれることとなり、新たなエアバッグ装置の提案が望まれている。
【0005】
この発明は、このような要請に応じてなされたものであり、個々の車体の側面構造物の形状や材質に影響を受けることのない自動車の側突用エアバッグ装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、乗員の車外側方向に位置する内装材の側部から少なくとも上方へ向けて展開されるバッグ本体を備え、該バッグ本体を、該バッグ本体の内部に設けられてなる隔壁部材により、上側の頭部保護部と下側の胸部保護部とに区画し、インフレータの噴出口から噴出されるガスを、まず前記胸部保護部内に充填させて後に前記頭部保護部へ導入するようにしてなる自動車の側突用エアバッグ装置において、前記隔壁部材は、上下に開く略くの字状に形成され、その略中央の一個所が前記バッグ本体の車外側の面に固設され、その上下の端部二個所が前記バッグ本体の車室内側の面に固設されてなることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、隔壁部材の略中央の一個所が前記バッグ本体の車外側の面に固設され、その上下の端部二個所が前記バッグ本体の車室内側の面に固設されてなるため、胸部保護部が膨張展開した後に、該隔壁部材に囲まれた空間の室内側のみが球状に展開し、該球状に展開した隔壁部材に囲まれた空間及び隔壁部材の略中央の一個所双方を基部にして頭部保護部が展開するので、該頭部保護部は室内側に傾いて膨張展開する。従って、車体の側面構造物に干渉しないで、膨張展開を終了するので、個々の車体の側面構造物の形状や材質に影響を受けない、少なくとも受け難いことになる。また、個々の車体の側面構造物の形状や材質に応じて、前記隔壁部材のバッグ本体への固設位置を変更するだけで、容易に調整できる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の自動車の側突用エアバッグ装置であって、前記バッグ本体が膨張した状態での隔壁部材の車外側の一個所が、自動車のドアウエスト部と略同等の位置に配されてなることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、サイドウインドパネルなど車体の側面構造物の形状が内側に倒れこんでくる仕様のものでも、隔壁部材のバッグ本体への車外側の一個所の固設部位が、ドアウエスト部と略同等の位置であるため、バッグ本体の展開が、該ドアウエスト部を中心に内側に倒れこむことになり、バッグ本体の膨張時の形状予測が容易且つ確実にできる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の自動車の側突用エアバッグ装置であって、前記隔壁部材は、前記インフレータの噴出口から噴出されるガスを、胸部保護部が充填する前に頭部保護部内に流出しないように絞り込ませてなることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、隔壁部材は、前記バッグ本体の膨張時の形状を決める要素と、インフレータからのガスをまず確実に胸部保護部に充填させるように制御する要素とを併せもっていることになる。従って、他の要素をバッグ本体内に持ちこまなくてよい分安価な製造原価を得られる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の自動車の側突用エアバッグ装置であって、前記絞り込ませる手段は、前記バッグ本体と前記隔壁部材との間隙により形成されてなることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、バッグ本体内にあって隔壁部材の施さない間隙でもって、インフレータからのガスの流通の絞り込みをしているので、胸部保護部へのガスの充填が確実になるし、他の部材を用いている訳ではないので、その分安価な製造原価が得られる。また、製造段階での簡単な加工で良いので、複雑な構造物をバッグ本体内に持ち込まなくてよいことになる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の自動車の側突用エアバッグ装置であって、前記絞り込ませる手段は、前記隔壁部材に形成されてなる貫通穴よりなることを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、バッグ本体内にあって隔壁部材の貫通穴でもって、インフレータからのガスの流通の絞り込みをしているので、胸部保護部へのガスの充填が確実になるし、頭部保護部へのガスの流入制御も容易である。また、製造段階での簡単な加工で良いので、複雑な構造物をバッグ本体内に持ち込まなくてよいことになる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項2〜5のいずれか1項に記載の自動車の側突用エアバッグ装置であって、前記隔壁部材の上部には、該隔壁部材と略同一の形状の第2の隔壁部材を少なくとも配設してなることを特徴とする。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、バッグ本体の膨張時に、隔壁部材を中心に頭部保護部が車室内側へ傾いて曲がるのではなく、更に第2隔壁部材の上で車室内側へ傾いて曲がるため、バッグ本体の展開時形状制御をきめ細かく行え、バッグ本体の膨張展開時の室内への倒れこみ量の調整の自由度が大きくなる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項2〜6のいずれか1項に記載の自動車の側突用エアバッグ装置であって、前記隔壁部材を構成する下部材の長さは、該隔壁部材を構成する上部材の長さより長く形成されてなることを特徴とする。
【0019】
請求項7に記載の発明によれば、バッグ本体の膨張時に、隔壁部材より上側の頭部保護部の車室内側への傾きは、より大きくなり、車体の側面構造物に干渉する可能性はより少なくなるので、個々の車体の側面構造物の形状や材質に影響を受けないことになる。
【0020】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、隔壁部材の略中央の一個所が前記バッグ本体の自動車外側の面に固設され、その上下の端部二個所が前記バッグ本体の自動車室内側の面に固設されてなるため、胸部保護部が膨張展開した後に、該隔壁部材に囲まれた空間の室内側のみが球状に展開し、該球状に展開した隔壁部材に囲まれた空間及び隔壁部材の略中央の一個所双方を基部にして頭部保護部が展開するので、該頭部保護部は室内側に傾いて膨張展開する。従って、車体の側面構造物に干渉しないで、膨張展開を終了するので、個々の車体の側面構造物の形状や材質に影響を受けない、少なくとも受け難いことになる。
【0021】
請求項2に記載の発明によれば、サイドウインドパネルなど車体の側面構造物の形状が内側に倒れこんでくる仕様のものでも、隔壁部材のバッグ本体への自動車外側の一個所の固設部位が、ドアウエスト部と略同等の位置であるため、バッグ本体の展開が、該ドアウエスト部を中心に内側に倒れこむことになり、バッグ本体の膨張時の形状予測が容易且つ確実にできる。
【0022】
請求項3に記載の発明によれば、隔壁部材は、前記バッグ本体の膨張時の形状を決める要素と、インフレータからのガスをまず確実に胸部保護部に充填させるように制御する要素とを併せもっていることになる。従って、他の要素をバッグ本体内に持ちこまなくてよい分安価な製造原価を得られる。
【0023】
請求項4に記載の発明によれば、バッグ本体内にあって隔壁部材の施さない間隙でもって、インフレータからのガスの流通の絞り込みをしているので、胸部保護部へのガスの充填が確実になるし、他の部材を用いている訳ではないので、その分安価な製造原価が得られる。また、製造段階での簡単な加工で良いので、複雑な構造物をバッグ本体内に持ち込まなくてよいことになる。
【0024】
請求項5に記載の発明によれば、バッグ本体内にあって隔壁部材の貫通穴でもって、インフレータからのガスの流通の絞り込みをしているので、胸部保護部へのガスの充填が確実になるし、頭部保護部へのガスの流入制御も容易である。また、製造段階での簡単な加工で良いので、複雑な構造物をバッグ本体内に持ち込まなくてよいことになる。
【0025】
請求項6に記載の発明によれば、バッグ本体の膨張時に、隔壁部材を中心に頭部保護部が車室内側へ傾いて曲がるのではなく、更に第2隔壁部材の上で車室内側へ傾いて曲がるため、バッグ本体の展開時の形状制御がきめ細かく行え、バッグ本体の膨張展開時の室内への倒れこみ量の調整の自由度が大きくなる。
【0026】
請求項7に記載の発明によれば、バッグ本体の膨張時に、隔壁部材より上側の頭部保護部の車室内側への傾きは、より大きくなり、車体の側面構造物に干渉する可能性はより少なくなるので、個々の車体の側面構造物の形状や材質に影響を受けないことになる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0028】
図1〜図4は、この発明の第1の実施形態を示す図である。尚、図2中において、RMが車室内側、OMが車外側を示している。
【0029】
図1は、運転席側(右側)のフロントシートのシートバック1を右側(車外側)から見た図である。このシートバック1の右端部には、エアバッグモジュール2が内蔵されていて、該エアバッグモジュール2内には、折りたたまれたバッグ本体3と、該バッグ本体3を展開させるためのガスGを噴出可能なるインフレータ4が収納されている。
【0030】
前記インフレータ4は、バッグ本体3の入口に設けられていて、シートバック1の長手方向に沿った状態で配置されている。そして、このインフレータ4の側面下端部に形成された噴出口5から、該インフレータ4の長手方向に対する直交方向Yへ向けてガスGを噴出できるようになっている。
【0031】
バッグ本体3は、概略L形をしていて、内部にはバッグ本体3の空間を、下側の胸部保護部8と、上側の頭部保護部9とに区画する隔壁部材6が設けられている。この隔壁部材6は、バッグ本体3の左右両側の面3a,3bに対して縫製Hされている。従って、この隔壁部材6は、バッグ本体3を胸部保護部8と頭部保護部9に区画する機能だけでなく、展開した際におけるバッグ本体3の左右方向への膨らみを規制して偏平にする機能も有する。
【0032】
この隔壁部材6は、上下に開く略くの字状に形成され、その略中央の一個所6aが前記バッグ本体3の車外側の面3aに縫製Hにより固設され、その上下の端部二個所6b、6cが前記バッグ本体3の車室内側の面3bに縫製Hにより固設されてなる。
【0033】
前記一個所6aは、前記バッグ本体3の前後幅に相応する幅を有し、前記バッグ本体3が膨張した状態で、後端6fが乗員Mの肩S付近に位置していると共にて、自動車のドアDRのドアウエスト部12と略同等の位置に配されてなる。
【0034】
前記上端部6bは、該後端6fからインフレータ4の長手方向に対する直交方向Yよりも下向きの角度θ1 で前方へ延びていて、前記インフレータ4の噴出口5から噴出されるガスGを、胸部保護部8が充填する前に頭部保護部9内に流出しないように、最先端まで配されることで、頭部保護部9への入り口となる通気穴7が絞り込ませてなる。つまり、前記絞り込ませる手段である通気穴7は、インフレータ4から胸部保護部A内に噴出されたガスGを、頭部保護部Bに導くためのものであるが、前記バッグ本体3と前記隔壁部材6との間隙により形成されてなる。
【0035】
前記下端部6cは、前記インフレータ4の長手方向に対する直交方向Yよりも、更に下向きの角度θ2 の位置に配されている。この下向きの角度θ2 は、乗員Mとしてのダミー(ECE Regulation No.95 EUROSID−1)の上腕Rに沿った角度となっている。尚、このダミー(EUROSID−1)の上腕Rの下向き角度θ2 は、上腕Rの規定角度(上腕Rが肋骨前面に接する面に対して35〜45°)から求められる。該下端部6cの前端部には、未縫製部である通気穴7が形成されてなる。
【0036】
前記隔壁部材6を構成する下部材6eの長さDは、該隔壁部材6を構成する上部材6dの長さdより長く形成されてなる。
【0037】
次に、車両の側突時におけるバッグ本体3の展開状態を説明する。車両が側突を起こすと、インフレータ4内部の薬剤が爆発し、発生したガスGが噴出口5からインフレータ4の直交方向Yへ噴出される。
【0038】
噴出されたガスGは、折り畳まれたバッグ本体3の胸部保護部8内にまず入ることで、該胸部保護部8の折り畳まれた状態が解除されて急速に展開し、胸部保護部8が膨張することによって、シートバック1の表皮カバーを開裂して前方へ展開する。
【0039】
この時、通気穴7は、隔壁部材6の後端部6fにあるので、頭部保護部9は折り畳まれた状態に維持されて、該頭部保護部9にガスGが流れることはない。
【0040】
そして、胸部保護部8内にガスGが充填されて、通気穴7が開成されると、ガスGは、頭部保護部9に流れ込む。しかし、この膨張の過程で、隔壁部材6の略中央の一個所6aが前記バッグ本体3の車外側の面3aに固設され、その上下の端部二個所6b、6cが前記バッグ本体3の車室内側の面3bに固設されてなるため、該隔壁部材6に囲まれた空間17の車室内側の面17aのみが球状に展開し、該隔壁部材6に囲まれた球状に展開した空間17及び隔壁部材6の略中央の一個所6a双方を基部にして頭部保護部9が展開するので、該頭部保護部9は室内RM側に傾いて膨張展開し、この頭部保護部9により乗員Mの頭部を保護することができる。つまり、バッグ本体3が球状に展開する特性を利用しただけで、かかる形状制御を可能にしている。
【0041】
従って、車体の側面構造物であるサイドウインドパネル15やルーフサイドトリム16に干渉しないで、膨張展開を終了するので、個々の車体の側面構造物のサイドウインドパネル15やルーフサイドトリム16などの形状や材質に影響を受けない、少なくとも受け難いことになる。また、車種毎に異なるサイドウインドパネル15やルーフサイドトリム16などの形状や材質に応じて、前記隔壁部材6のバッグ本体3への固設位置を変更するだけで、容易に調整できる。
【0042】
また、サイドウインドパネル15など車体の側面構造物の形状が内側に倒れこんでくる仕様のものでも、隔壁部材6のバッグ本体3への自動車外側の一個所の固設部位6aが、ドアウエスト部12と略同等の位置であるため、バッグ本体3の展開が、該ドアウエスト部12を中心に内側に倒れこむことになり、バッグ本体3の膨張時の形状予測が容易且つ確実にできる。
【0043】
また、隔壁部材6は、前記バッグ本体3の膨張時の形状を決める要素、つまりバッグ本体3を左右方向に扁平なるように膨張することで乗員と車体の側面構造物との間を急速に膨張させる要素と、インフレータ4からのガスGをまず確実に胸部保護部8に充填させるように制御する要素とを併せもっていることになる。従って、他の要素をバッグ本体3内に持ちこまなくてよい分、安価な製造原価を得られる。
【0044】
また、バッグ本体3内にあって隔壁部材6の施さない間隙、即ち通気穴7でもって、インフレータ4からのガスGの流通の絞り込みをしているので、胸部保護部8へのガスGの充填が確実になるし、他の部材を用いている訳ではないので、その分、安価な製造原価が得られる。また、製造段階での簡単な加工で良いので、複雑な構造物をバッグ本体3内に持ち込まなくてよいことになる。
【0045】
更に、バッグ本体3の膨張時に、隔壁部材6より上側の頭部保護部9の車室内RM側への傾きは、より大きくなり、車体の側面構造物であるサイドウインドパネル15やルーフサイドトリム16に干渉する可能性はより少なくなるので、個々の車体の側面構造物であるサイドウインドパネル15やルーフサイドトリム16の形状や材質に影響を受けないことになる。
【0046】
前記説明では、前記絞り込ませる手段が、隔壁部材9の端部に未縫製手段を施すことで、ガスGの通り抜ける通気穴7を通路状に形成する旨の説明をしたが、それに限らず、前記隔壁部材6そのものに形成されてなる貫通穴でもよい。
【0047】
かかる構成であるから、バッグ本体3内にあって隔壁部材6の貫通穴でもって、インフレータ4からのガスGの流通の絞り込みをしているので、胸部保護部8へのガスGの充填が確実になるし、頭部保護部9へのガスGの流入制御も容易である。また、製造段階での簡単な加工で良いので、複雑な構造物をバッグ本体3内に持ち込まなくてよいことになる。
【0048】
図5は、この発明の第2の実施形態を示す図である。図5は、図2相当図である。この第2実施形態は、前記隔壁部材6の上部に、該隔壁部材6と略同一の形状の第2の隔壁部材14を配設してなるものである。
【0049】
即ち、バッグ本体3の膨張時に、隔壁部材6の中央部6aに対して車外側の面3aの上方向に離間した位置に第2の隔壁部材14の中央部14aが配され、該中央部14aに対して上下端部14b、14cが上下に離間して前記バッグ本体3の車室側の面3bに固設されてなるので、前記空間17の上に、隔壁部材6の上部材6dと第2の隔壁部材14の下部材14eとで第2空間18が形成され、該第2空間18の上に、隔壁部材14の上部材14dと下部材14eとで第3空間19が形成される。つまり、前記空間17、第2空間18、第3空間19が交互に形成されることにより、バッグ本体3の展開時形状制御をきめ細かく行え、バッグ本体3の膨張展開時の室内RMへの倒れこみ量の調整の自由度が前記第1の実施形態に比較して大きくなる。
【0050】
尚、上記の実施の形態では、シートバックに内蔵させたエアバッグを例示したが、これに限らず、ドアDRの車室内側のドアトリムに内蔵させて上方に展開し得るエアバッグでも同様の構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係る側突用エアバッグ装置を示す側面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】図2の要部詳細図である。
【図4】図1のバッグ本体の分解正面図である。
【図5】この発明の第2の実施形態に係る図2相当断面図である。
【符号の説明】
1 シートバック
3 バッグ本体
3a 車外側の面
3b 車内側の面
4 インフレータ
5 噴出口
6 隔壁部材
6a 中央部
6b、6c 上下端部
6d 上部材
6e 下部材
6f 後端部
7 通気穴
8 胸部保護部
9 頭部保護部
12 ドアウエスト部
14 第2の隔壁部材
G ガス
Claims (7)
- 乗員の車外側方向に位置する内装材の側部から少なくとも上方へ向けて展開されるバッグ本体を備え、
該バッグ本体を、該バッグ本体の内部に設けられてなる隔壁部材により、上側の頭部保護部と下側の胸部保護部とに区画し、
インフレータの噴出口から噴出されるガスを、まず前記胸部保護部内に充填させて後に前記頭部保護部へ導入するようにしてなる自動車の側突用エアバッグ装置において、
前記隔壁部材は、上下に開く略くの字状に形成され、その略中央の一個所が前記バッグ本体の車外側の面に固設され、その上下の端部二個所が前記バッグ本体の車室内側の面に固設されてなることを特徴とする自動車の側突用エアバッグ装置。 - 請求項1に記載の自動車の側突用エアバッグ装置であって、前記バッグ本体が膨張した状態での隔壁部材の車外側の一個所が、自動車のドアウエスト部と略同等の位置に配されてなることを特徴とする自動車の側突用エアバッグ装置。
- 請求項2に記載の自動車の側突用エアバッグ装置であって、前記隔壁部材は、前記インフレータの噴出口から噴出されるガスを、胸部保護部が充填する前に頭部保護部内に流出しないように絞り込ませてなることを特徴とする自動車の側突用エアバッグ装置。
- 請求項3に記載の自動車の側突用エアバッグ装置であって、前記絞り込ませる手段は、前記バッグ本体と前記隔壁部材との間隙により形成されてなることを特徴とする自動車の側突用エアバッグ装置。
- 請求項3に記載の自動車の側突用エアバッグ装置であって、前記絞り込ませる手段は、前記隔壁部材に形成されてなる貫通穴よりなることを特徴とする自動車の側突用エアバッグ装置。
- 請求項2〜5のいずれか1項に記載の自動車の側突用エアバッグ装置であって、
前記隔壁部材の上部には、該隔壁部材と略同一の形状の第2の隔壁部材を少なくとも配設してなることを特徴とする自動車の側突用エアバッグ装置。 - 請求項2〜6のいずれか1項に記載の自動車の側突用エアバッグ装置であって、
前記隔壁部材を構成する下部材の長さは、該隔壁部材を構成する上部材の長さより長く形成されてなることを特徴とする自動車の側突用エアバッグ装置。
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