JP3588187B2 - 合体型飲料ディスペンサ - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、合体型飲料ディスペンサに関し、特に、ＢＩＢ（Ｂａｇ Ｉｎ Ｂｏｘ）ユニットをプレッシャータンクユニット（以下、「タンクユニット」という）の両側に配置することにより、タンクユニットの調整作業を容易にした合体型飲料ディスペンサに関する。
【０００２】
【従来の技術】
図３は、従来の合体型飲料ディスペンサを示し、ウーロン茶，ジュース等の中性飲料を供給するＢＩＢユニットと、強弱無炭酸系のシロップ飲料を供給するタンクユニットを１つの本体１に合体したものである。ＢＩＢ２Ａ，２Ｂは本体１内の保冷庫（図示せず）内に収容されている。ＢＩＢ２Ａ，２Ｂのチューブ４Ａ，４Ｂはペリスタルティックポンプ９Ａ，９Ｂのロータとアームの間に挟持されており、ペリスタルティックポンプ９Ａ，９Ｂによって圧送される飲料の原料はノズル１０Ａ，１０Ｂに供給されるように構成されている。ペリスタルティックポンプ９Ａ，９Ｂは、例えば、特開平６−２１１２９９号公報に示されているものが使用される。中性飲料のノズル１０Ａ，１０Ｂに隣接して希釈水のノズル１１Ａ，１１Ｂが設けられている。一方、タンクユニットは、シロップタンクに接続されたチューブより成るシロップ流路、このシロップ流路に設けられる流量調整ねじを有するフローレギュレータおよび電磁弁、ノズル８等より構成され、スイッチ操作部２１および制御箱用スペース２０の背後に配置されている。このＢＩＢユニットのノズル１０Ａ，１０Ｂ，１１Ａ，１１Ｂおよびタンクユニットのノズル８の下方には、テーブル１５が設けられ、テーブル１５上にガイド１４によってガイドされるカップ１２Ａ，１２Ｂを配置することができる。
【０００３】
以上の構成において、スイッチ操作部２１のスイッチを操作して、中性飲料を要求すると、対応する１つのＢＩＢ２Ａあるいは２Ｂの飲料の原料がペリスタルティックポンプ９Ａあるいは９Ｂによってノズル１０Ａあるいは１０Ｂに圧送される。一方、都市水道に接続された水源から希釈水が水ポンプによって圧送されてノズル１１Ａあるいは１１Ｂに供給される。このようにして供給された中性飲料の原料と希釈水はカップに１２Ａあるいは１２Ｂに注がれ、希望する中性飲料が得られる。一方、スイッチ操作部２１のスイッチを操作してシロップ飲料を要求すると、流量調整ねじを有するフローレギュレータによって流量調整されたシロップが開放制御された電磁弁を通過してノズル８の上流のミキサに供給される。ミキサでは、シロップが希釈水と混合されてシロップ飲料になり、ノズル８よりカップ（図示せず）に供給される。
【０００４】
図４は、他の合体型飲料ディスペンサを示し、図３と同一の部分には、同一の引用数字を付したので重複する説明は省略するが、図３において示さなかったタンクユニットの一部が示されており、かつ、図３において示されたノズル８が１つのノズル８に一体化されている。ここに示されているタンクユニットは、マグネットコイル３Ａとマグネットコイル３Ａの付勢、非付勢によって開閉する弁３Ｂより成る電磁弁３と、電磁弁３の開放によってシロップタンクのシロップを供給するチューブ５と、チューブ５によって供給されるシロップと他のチューブより供給される希釈水を混合してシロップ飲料にするミキサ７と、ミキサ７のシロップ飲料を吐出するノズル８を有する。このノズル８は複数のシロップタンクより供給される種類の異なったシロップによって種類の異なったシロップ飲料を利用者の選択に応じて吐出する複合ノズルである。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の合体型飲料ディスペンサによると、図３および図４において、「タンク製品部」として示されているように、タンクユニットが本体１の片側に配置されているので、ＢＩＢ２Ａ，２Ｂを保冷庫から取り出したとしても、本体１の右側に位置しているタンクユニットの調整作業、特に流量調整ねじを調整することが非常に困難である。このため、本体１の天面板や側面板を取り外さねばならないことがある。また、図３および図４において「ＢＩＢ部」として示されているように、ＢＩＢ２Ａ，２Ｂが本体の左側に位置しているので、２種類の中性飲料の同時販売を可能にするためには、２つのカップ１２Ａ，１２Ｂを並べる幅寸法が必要になる。このため、小型化に限界が生じている。更に、中性飲料とシロップ飲料を本体１の中央に設けた１つの集中型ノズルで販売しようとすると、ＢＩＢユニットのペリスタルティックポンプ９Ａ，９Ｂの下流のチューブが長くなるので、衛生面上好ましくない。
【０００６】
従って、本発明の目的はタンクユニットの調整作業、特に流量調整ねじの調整が簡単にできる合体型飲料ディスペンサを提供することにある。
本発明の他の目的は衛生面の問題を抑えながら中性飲料とシロップ飲料を１つの集中型ノズルで供給できるようにした合体型飲料ディスペンサを提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を実現するため、タンクから流量調整機構および弁機構を介して供給される原料を飲料水で希釈して第１の飲料を提供するタンクユニットと、保冷庫内に収容されたＢＩＢ（Ｂａｇ Ｉｎ Ｂｏｘ）からポンプによって供給される原料を飲料水で希釈して第２の飲料を提供するＢＩＢユニットを有する合体型飲料ディスペンサにおいて、前記タンクユニットの前記流量調整機構および前記弁機構が前記保冷庫内の中央に配置され、少なくとも２つの前記ＢＩＢユニットの前記ＢＩＢが前記保冷庫内の両側に収容されており、前記ＢＩＢを前記保冷庫から取り出したとき、前記ＢＩＢが収容されていた空間から前記流量調整機構および前記弁機構を調整することが出来るように構成されたことを特徴とする合体型飲料ディスペンサを提供する。
【０００８】
【発明の実施の形態】
図１（ａ），（ｂ）は本発明の合体型飲料ディスペンサの第１の実施の形態を示す。図１（ａ）において「タンク製品部」および「ＢＩＢ部」によって示されているように、タンクユニットが中央に、その両側にＢＩＢユニットが配置されている。ここで、図３および図４と共通する部分を共通の引用数字で示したので重複する説明は省略するが、ＢＩＢ２Ａ，２Ｂ等を小型化してＢＩＢユニットの小型化を図っても、両側に配置されているので、カップ１２Ａ，１２Ｂを並べてテーブル１５上に置くことができる。そのため、中性飲料の同時販売ができる。タンクユニットは、図４と同じように、複合ノズル８を有しており、従って、その下にカップ１２Ｃを置くことにより２種類の中性飲料と、１種類のシロップ飲料の同時販売をも可能にする。図１（ｂ）において、タンクユニットの側面が示されている。シロップを供給するチューブ５より成るシロップ流路には、マグネットコイル３Ａと弁３Ｂより成る電磁弁３と、流量調整ねじ１６Ａを有するフローレギュレータ１６Ｂが設けられている。図示から明らかなように、ＢＩＢ２Ａ，２Ｂを保冷庫から取り出すと、タンクユニットの側面が開放されるので、流量調整ねじ１６Ａや電磁弁３等を簡単に調整することができる。従って、流量調整ねじ１６Ａを調整するために、本体１の天面板や側面板を取り外す必要はない。図中、１７は希釈水を供給する電磁弁であり、電磁弁３と同じように、マグネットコイル１７Ａと弁１７Ｂを有する。電磁弁１７の調整等も簡単にできる。また、小型化してもペリスタルティックポンプ９Ａ，９Ｂのアームの開閉用のスペースも簡単に取れる。
【０００９】
図２は本発明の合体型飲料ディスペンサの第２の実施の形態を示し、図１と同一の部分を同一の引用数字で示したので、重複する説明は省略するが、ＢＩＢユニットのノズル１０Ａ，１０Ｂとタンクユニットのノズル８を一体にした集中型ノズルを有する構成において、第１の実施の形態と相違する。この集中型ノズルの下には、カップ１２が置かれている。図示から明らかなように、集中型ノズルを採用しても、本体１の中央に配置されているので、ＢＩＢユニットのペリスタルティックポンプ９Ａ，９Ｂの下流のチューブをそれ程長くする必要がない。従って、衛生上好ましくないといった問題を抑えることができる。
【００１０】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明の合体型飲料ディスペンサによると、プレッシャータンクから供給される原料を飲料水で希釈した飲料を提供するタンクユニットを本体の中央に配置し、ＢＩＢから供給される原料を飲料水で希釈した飲料を提供するＢＩＢユニットをタンクユニットの両側に配置したので、以下の効果を奏することができる。
【００１１】
（１）本体の天面板や側面板を取り外さないで、保冷庫からＢＩＢを取り出すだけでタンクユニットの流量調整機構，電磁弁等を調整することができる。
（２）複数のＢＩＢ飲料を同時販売できるようにしたとき、ＢＩＢ，販売ポンプ等を小型にしても、ディスペンサのテーブル上に複数のカップを並べて配置することができる。
【００１２】
（３）中性飲料とシロップ飲料を本体の中央に設けた集中型ノズルから提供することができるので、ＢＩＢユニットの販売ポンプの下流のチューブが長くなるのを抑えることができる。このため、衛生面で優位となる。
（４）ペリスタルティックポンプ等の販売ポンプを小型化しても、チューブを挟持するアームを開閉するスペースを確保することができる。このため、ＢＩＢと並行して販売ポンプの小型化を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の合体型飲料ディスペンサの第１の実施の形態を示す説明図。
【図２】本発明の合体型飲料ディスペンサの第２の実施の形態を示す説明図。
【図３】従来の合体型飲料ディスペンサを示す説明図。
【図４】従来の合体型飲料ディスペンサを示す説明図。
【符合の説明】
１ ディスペンサ本体
２Ａ，２Ｂ ＢＩＢ
３，１７ 電磁弁
４Ａ，４Ｂ，５ チューブ
７ ミキサ
８，１０Ａ，１０Ｂ，１１Ａ，１１Ｂ ノズル
９Ａ，９Ｂ ペリスタルティックポンプ
１２，１２Ａ，１２Ｂ，１２Ｃ カップ
１４ カップガイド
１５ テーブル
１６Ａ 流量調整ねじ
１６Ｂ フローレギュレータ

Claims (4)

1. タンクから流量調整機構および弁機構を介して供給される原料を飲料水で希釈して第１の飲料を提供するタンクユニットと、保冷庫内に収容されたＢＩＢ（Ｂａｇ Ｉｎ Ｂｏｘ）からポンプによって供給される原料を飲料水で希釈して第２の飲料を提供するＢＩＢユニットを有する合体型飲料ディスペンサにおいて、
   前記タンクユニットの前記流量調整機構および前記弁機構が前記保冷庫内の中央に配置され、少なくとも２つの前記ＢＩＢユニットの前記ＢＩＢが前記保冷庫内の両側に収容されており、前記ＢＩＢを前記保冷庫から取り出したとき、前記ＢＩＢが収容されていた空間から前記流量調整機構および前記弁機構を調整することが出来るように構成されたことを特徴とする合体型飲料ディスペンサ。
2. 前記タンクユニットは、中央に配置された前記第１の飲料を吐出する第１の吐出手段を有し、
   前記少なくとも２つの前記ＢＩＢユニットは、前記第１の吐出手段の両側に配置された前記第２の飲料を吐出する少なくとも２つの第２の吐出手段を有する構成の請求項１記載の合体型飲料ディスペンサ。
3. 前記第１および第２の吐出手段は、集中化されて中央に設けられている構成の請求項２記載の合体型飲料ディスペンサ。
4. 前記第１の吐出手段は、前記タンクから供給される前記原料と前記飲料水を混合して前記第１の飲料にするミキサを上流に有し、
   前記第２の吐出手段は、前記ＢＩＢから供給される前記原料を希釈する前記飲料水を吐出する第３の吐出手段を併設する構成の請求項２記載の合体型飲料ディスペンサ。

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