JP3583928B2 - フェネチルアミン誘導体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、モチリンレセプターアンタゴニスト作用等を示し、医薬として有用な、フェネチルアミン誘導体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
消化管ホルモンの1つであるモチリンは、22個のアミノ酸からなる直鎖のペプチドであり、ヒトを含む哺乳動物の消化管運動を調節していることはよく知られている。外因性に与えたモチリンは、ヒトおよびイヌにおいて空腹期伝播性収縮(Interdigestive Migrating Contractions,IMC)と同様な収縮を引き起こし、胃排出を促進することが報告されている(Itoh et al.,Scand.J.Gastroenterol.,11,93−110(1976);Peeters et al.,Gastroenterology 102,97−101(1992))。そのため、モチリンアゴニストであるエリスロマイシン誘導体が消化管運動機能促進剤として開発が進められている(Satoh et al.,J.Pharmacol.Exp.Therap.,271,574−579(1994);Lartey et al.,J.Med.Chem.,38,1793−1798(1995);Drug of the Future,19,910−912(1994))。
【0003】
一方、モチリンレセプターアンタゴニストとしてペプチドおよびポリペプチドの誘導体が報告されている(Depoortere et al.,Eur.J.Pharmacol.,286,241−247(1995);Poitras et al.,Biochem.Biophys.Res.Commun.,205,449−454(1994);Takanashi et al.,J.Pharmacol.Exp.Ther.,273,624−628(1995))。これらは、モチリンの消化管運動に対する作用の研究や、本分野における医薬品の開発研究において薬理学的なツールとして使用されている。
【0004】
モチリンレセプターは、十二指腸に主に存在することが知られていたが、最近、下部消化管の大腸にも存在することが認められ(William et al.,Am.J.Physiol.,262,G50−G55(1992))、上部消化管運動ばかりでなく、下部消化管運動にもモチリンが関与する可能性が示されている。
【0005】
また、下痢症状を示す過敏性腸症候群患者やストレス下の過敏性腸症候群患者が高モチリン血症を示すことが報告されており(Preston et al.,Gut,26,1059−1064(1985);Fukudo et al.,Tohoku J.Exp.Med.,151,373−385(1987))、本病態に血中モチリンの上昇が関与する可能性が示唆されている。その他にも高モチリン血症が報告されている病態として、クローン病、潰瘍性大腸炎、膵炎、糖尿病、肥満、吸収不良症候群、細菌性下痢症、萎縮性胃炎、胃腸切除術後などがある。よって、モチリンレセプターアンタゴニストは、過敏性腸症候群などの血中モチリンが上昇している病態を改善し得る可能性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、モチリンレセプターアンタゴニスト作用を有し、医薬として有用な、フェネチルアミン誘導体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、優れたモチリンレセプターアンタゴニスト作用を有する化合物の開発を目的として鋭意研究を重ねた結果、一般式(1)で表されるフェネチルアミン誘導体が、優れたモチリンレセプターアンタゴニストであることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明は、一般式(1)
【0009】
【化3】
(式中、Aは、アミノ酸残基、またはNα−置換アミノ酸残基を表す。ここで、Aは、−NR2−とアミドを形成するように結合している。
【0010】
R1は、R6−CO−、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜8の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜8の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基を表す。
【0011】
R2は、水素原子、または置換基を有していてもよい炭素数1〜3の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基を表す。
【0012】
R3は、−CO−R7、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基を表す。
【0013】
R4は、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基、または一般式(2)
【化4】
を表す。
【0014】
R5は、水素原子、または、−OR8を表す。
【0015】
R6は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基、ベンゼン環もしくは複素環と縮合していてもよい炭素数3〜7のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香環、置換基を有していてもよい炭素数3〜12の飽和もしくは不飽和の複素環、−N(R9)R10、または、−OR11を表す。
【0016】
R7は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、炭素数3〜7のシクロアルキル基、−N(R12)R13、−OR14を表す。
【0017】
R8は、水素原子、または炭素数1〜4の直鎖状のアルキル基を表す。
【0018】
R9およびR10は、同一または異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基、ベンゼン環もしくは複素環と縮合していてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基、または、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香環を表す。
【0019】
R11は、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基、ベンゼン環もしくは複素環と縮合していてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基、または、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香環を表す。
【0020】
R12およびR13は、同一または異なって、水素原子、炭素数1〜4の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、または炭素数3〜7のシクロアルキル基を表す。
【0021】
R14は、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、または炭素数3〜7のシクロアルキル基を表す。
R15は水素原子またはメチル基を表す。
R16およびR17は、一緒になって、炭素数3〜7のシクロアルキル基もしくはシクロアルケニル基を表す。)
で示される化合物、その水和物、またはその薬学的に許容しうる塩を提供するものである。
また、本発明は、一般式(1)で示される化合物を有効成分として含有する医薬を提供する。さらに、本発明は、上記化合物を含有するモチリンレセプターアンタゴニストを提供する。また、上記化合物を有効成分として含有する消化管運動抑制剤も提供する。さらに、上記化合物を有効成分として含有する高モチリン血症治療剤も提供する。
【0022】
一般式(1)で示される化合物の定義において、Aにおけるアミノ酸残基は、通常知られるアミノ酸残基であれば何でもよく、例えば、α−、β−、γ−アミノ酸残基などが挙げられ、具体的には、例えば、グリシン(Gly)、アラニン(Ala)、バリン(Val)、ロイシン(Leu)、イソロイシン(Ile)、フェニルアラニン(Phe)、チロシン(Tyr)、トリプトファン(Trp)、ヒスチジン(His)、アスパラギン(Asn)、グルタミン(Gln)、アスパラギン酸(Asp)、グルタミン酸(Glu)、リジン(Lys)、セリン(Ser)、トレオニン(Thr)、メチオニン(Met)、プロリン(Pro)、β−アラニン(β−Ala)、ヒドロキシプロリン(Hyp)、シトルリン(Cit)、オルニチン(Orn)、フェニルグリシン(Phg)、ノルバリン(Nva)、アミノイソブチル酸(Aib)、ホモフェニルアラニン(Hph)、2−チエニルアラニン(Thi)、γ−アミノブチル酸(γ−Abu)、シクロヘキシルグリシン(Chg)、シクロヘキシルアラニン(Cha)、tert−ロイシン(Tle)、アミノアジピン酸(Aad)、ジアミノブチル酸(Dab)、ホモセリン(Hse)、アミノブチル酸(Abu)、2−アミノ安息香酸(2−Abz)、チオプロリン(Thz)、1、2、3、4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸(Tic)、1、2、3、4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(Tiq)、1−アミノシクロプロパンカルボン酸(Apc)、1−アミノシクロブタンカルボン酸、1−アミノシクロペンタンカルボン酸、1−アミノシクロヘキサンカルボン酸(Ahc)、などが挙げられ、バリン(Val)、ロイシン(Leu)、イソロイシン(Ile)、フェニルアラニン(Phe)、チロシン(Tyr)、トリプトファン(Trp)、フェニルグリシン(Phg)、ヒドロキシプロリン(Hyp)、ホモフェニルアラニン(Hph)、シクロヘキシルグリシン(Chg)、シクロヘキシルアラニン(Cha)、tert−ロイシン(Tle)、2−チエニルアラニン(Thi)、が好ましく、バリン(Val)、ロイシン(Leu)、イソロイシン(Ile)、フェニルアラニン(Phe)、フェニルグリシン(Phg)、シクロヘキシルアラニン(Cha)、がさらに好ましい。これらアミノ酸残基およびNα−アミノ酸残基は、L体、D体、DL体のいずれでもよいが、L体が好ましい。
【0023】
AにおけるNα−置換アミノ酸残基とは、上記のα−アミノ酸残基のα位のアミノ基の水素原子が置換されているものをいう。Nα−置換アミノ酸残基における置換基としては、ベンゼン環などで置換されていてもよい炭素数1〜3の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基などが挙げられ、メチル基が好ましい。
【0024】
AにおけるNα−置換アミノ酸残基のα−アミノ酸残基としては、上記のアミノ酸が挙げられ、Val、Leu、Ile、Phe、Tyr、Trp、Phg、Chg、Cha、Tle、Thi、が好ましく、Val、Leu、Ile、Phe、Phg、Cha、がさらに好ましい。
【0025】
AにおけるNα−置換アミノ酸残基としては、N−メチルバリン(N−Me−Val)、N−メチルロイシン(N−Me−Leu)、N−メチルイソロイシン(N−Me−Ile)、N−メチルフェニルアラニン(N−Me−Phe)、N−メチルチロシン(N−Me−Tyr)、N−メチルトリプトファン(N−Me−Trp)、N−メチルフェニルグリシン(N−Me−Phg)、N−メチルシクロヘキシルグリシン(N−Me−Chg)、N−メチルシクロヘキシルアラニン(N−Me−Cha)、N−メチルtert−ロイシン(N−Me−Tle)、N−メチル−2−チエニルアラニン(N−Me−Thi)などが挙げられ、N−Me−Val、N−Me−Leu、N−Me−Ile、N−Me−Phe、N−Me−Phg、N−Me−Cha、が好ましく、N−Me−Val、N−Me−Phg、がさらに好ましい。
【0026】
R1における、R6−CO−のR6における、置換基を有していてもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基のアルキル基としては、炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基が好ましく、炭素数2〜3の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基がさらに好ましく、エチル基が特に好ましい。
【0027】
R1における、R6−CO−のR6における、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基のアルケニル基としては、炭素数4〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基が好ましい。
【0028】
R1における、R6−CO−のR6における、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基のアルキニル基としては、炭素数4〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基が好ましい。
【0029】
R1における、R6−CO−のR6における、置換基を有していてもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基、の置換基としては、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、トリメチルアンモニウム基、水酸基、カルボキシル基、アミノカルボニル基、アミノカルボニルアミノ基、ピリジルチオ基、メチルチオ基、フェニル基、3−インドリル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−チエニル基、2−フリル基、3−イミダゾリル基、シクロヘキシル基、などが挙げられ、アミノ基、メチルアミノ基、フェニル基、3−インドリル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−チエニル基、2−フリル基、シクロヘキシル基が好ましく、アミノ基、フェニル基がさらに好ましい。また、上記アルキル基、アルケニル基、アルキニル基は、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった上記の置換基を有していてもよい。
【0030】
R1における、R6−CO−のR6における、置換基を有していてもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基としては、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった上記置換基を有している炭素数2〜3の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基が好ましく、なかでも1−アミノ−2−フェニルエチル基、1−メチルアミノ−2−フェニルエチル基、1−アミノ−2−(3−インドリル)エチル基、1−アミノ−2−(4−ヒドロキシ)フェニルエチル基、1−アミノ−2−(2−チエニル)エチル基、1−アミノ−2−(2−フリル)エチル基、1−アミノ−2−シクロヘキシルエチル基、2−フェニルプロピル基が好ましく、1−アミノ−2−フェニルエチル基が特に好ましい。
【0031】
R1における、R6−CO−のR6における、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基としては、上記置換基を有している炭素数4〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基が好ましい。
【0032】
R1における、R6−CO−のR6における、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基としては、上記置換基を有している炭素数4〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基が好ましい。
【0033】
R1における、R6−CO−のR6における、ベンゼン環もしくは複素環と縮合していてもよい炭素数3〜7のシクロアルキル基の複素環としては、例えば、O、NまたはSから選択されるヘテロ原子を1又は2個含む脂肪族または芳香族の5または6員環が挙げられ、具体的には、ピリジン、ピラジン、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、などが挙げられる。
【0034】
R1における、R6−CO−のR6における、ベンゼン環もしくは複素環と縮合していてもよい炭素数3〜7のシクロアルキル基としては、ベンゼン環と縮合している炭素数3〜7のシクロアルキル基が好ましく、なかでも1−ベンゾシクロブチル基が好ましい。
【0035】
R1における、R6−CO−のR6における、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香環の芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環が挙げられる。
【0036】
R1における、R6−CO−のR6における、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香環の置換基としては、水酸基、メトキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、などが挙げられる。また、上記芳香環は、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった上記の置換基を有していてもよい。
【0037】
R1における、R6−CO−のR6における、置換基を有していてもよい炭素数3〜12の飽和もしくは不飽和の複素環の複素環としては、例えば、O、NまたはSから選択されるヘテロ原子を1又は2個含む脂肪族または芳香族の5〜10員の単環または縮合環が挙げられ、具体的には、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、テトラヒドロイソキノリン、ピリジン、ピラジン、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、キノリン、インドール、ベンゾイミダゾール、ベンゾフラン、などが挙げられる。
【0038】
R1における、R6−CO−のR6における、置換基を有していてもよい炭素数3〜12の飽和もしくは不飽和の複素環の置換基としては、水酸基、メトキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、などが挙げられる。また、上記複素環は、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった上記の置換基を有していてもよい。
【0039】
R1における、R6−CO−のR6における、置換基を有していてもよい炭素数3〜12の飽和もしくは不飽和の複素環としては、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった上記置換基を有していてもよい上記複素環が挙げられる。
【0040】
R1における、R6−CO−のR6における、−N(R9)R10のR9およびR10における、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基のアルキル基としては、炭素数1〜4の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基が好ましく、炭素数1〜2の直鎖状のアルキル基がさらに好ましく、メチル基が特に好ましい。
【0041】
R1における、R6−CO−のR6における、−N(R9)R10のR9およびR10における、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基のアルケニル基としては、炭素数3〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基が好ましい。
【0042】
R1における、R6−CO−のR6における、−N(R9)R10のR9およびR10における、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基のアルキニル基としては、炭素数3〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基が好ましい。
【0043】
R1における、R6−CO−のR6における、−N(R9)R10のR9およびR10における、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基、の置換基としては、例えば、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、アミノカルボニル基、アミノカルボニルアミノ基、ピリジルチオ基、メチルチオ基、フェニル基、3−インドリル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−チエニル基、2−フリル基、3−イミダゾリル基、シクロヘキシル基、などが挙げられ、アミノ基、フェニル基、3−インドリル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−チエニル基、2−フリル基、シクロヘキシル基が好ましく、フェニル基がさらに好ましい。また、上記アルキル基、アルケニル基、アルキニル基は、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった上記の置換基を有していてもよい。
【0044】
R1における、R6−CO−のR6における、−N(R9)R10のR9およびR10における、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基としては、上記置換基を有しているメチル基が好ましく、なかでもベンジル基、3−インドリルメチル基、p−ヒドロキシベンジル基、2−チエニルメチル基、2−フリルメチル基、シクロヘキシルメチル基が好ましく、ベンジル基が特に好ましい。
【0045】
R1における、R6−CO−のR6における、−N(R9)R10のR9およびR10における、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基としては、炭素数3〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基が好ましい。
【0046】
R1における、R6−CO−のR6における、−N(R9)R10のR9およびR10における、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基としては、炭素数3〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基が好ましい。
【0047】
R1における、R6−CO−のR6における、−N(R9)R10のR9およびR10における、ベンゼン環もしくは複素環と縮合していてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基の複素環としては、例えば、O、NまたはSから選択されるヘテロ原子を1又は2個含む脂肪族または芳香族の5または6員環が挙げられ、具体的には、ピリジン、ピラジン、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、などが挙げられる。
【0048】
R1における、R6−CO−のR6における、−N(R9)R10のR9およびR10における、ベンゼン環もしくは複素環と縮合していてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基のシクロアルキル基とは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基をいう。
【0049】
R1における、R6−CO−のR6における、−N(R9)R10のR9およびR10における、ベンゼン環もしくは複素環と縮合していてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基としては、ベンゼン環もしくは上記複素環と縮合していてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基が挙げられる。
【0050】
R1における、R6−CO−のR6における、−N(R9)R10のR9およびR10における、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香環の芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環が挙げられる。
【0051】
R1における、R6−CO−のR6における、−N(R9)R10のR9およびR10における、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香環の置換基としては、水酸基、メトキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、などが挙げられる。また、上記芳香環は、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった上記の置換基を有していてもよい。
【0052】
R1における、R6−CO−のR6における、−N(R9)R10のR9およびR10は以上のような定義を有するが、−N(R9)R10としては、ベンジルアミノ基、ベンジルメチルアミノ基が好ましい。
【0053】
R1における、R6−CO−のR6における、−OR11のR11における、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基のアルキル基としては、炭素数1〜4の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基が好ましく、炭素数1〜2の直鎖状のアルキル基がさらに好ましく、メチル基が特に好ましい。
【0054】
R1における、R6−CO−のR6における、−OR11のR11における、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基のアルケニル基としては、炭素数3〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基が好ましい。
【0055】
R1における、R6−CO−のR6における、−OR11のR11における、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基のアルキニル基としては、炭素数3〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基が好ましい。
【0056】
R1における、R6−CO−のR6における、−OR11のR11における、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基、の置換基としては、例えば、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、アミノカルボニル基、アミノカルボニルアミノ基、ピリジルチオ基、メチルチオ基、フェニル基、3−インドリル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−チエニル基、2−フリル基、3−イミダゾリル基、シクロヘキシル基、などが挙げられ、アミノ基、フェニル基、3−インドリル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−チエニル基、2−フリル基、シクロヘキシル基が好ましく、フェニル基がさらに好ましい。また、上記アルキル基、アルケニル基、アルキニル基は、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった上記の置換基を有していてもよい。
【0057】
R1における、R6−CO−のR6における、OR11のR11おける、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基としては、上記置換基を有しているメチル基が好ましく、なかでもベンジル基、3−インドリルメチル基、p−ヒドロキシベンジル基、2−チエニルメチル基、2−フリルメチル基、シクロヘキシルメチル基が好ましく、ベンジル基が特に好ましい。
【0058】
R1における、R6−CO−のR6における、−OR11のR11における、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基としては、炭素数3〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基が好ましい。
【0059】
R1における、R6−CO−のR6における、−OR11のR11における、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基としては、炭素数3〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基が好ましい。
【0060】
R1における、R6−CO−のR6における、−OR11のR11における、ベンゼン環もしくは複素環と縮合していてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基の複素環としては、例えば、O、NまたはSから選択されるヘテロ原子を1又は2個含む脂肪族または芳香族の5または6員環が挙げられ、具体的には、ピリジン、ピラジン、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、などが挙げられる。
【0061】
R1における、R6−CO−のR6における、−OR11のR11における、ベンゼン環もしくは複素環と縮合していてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基のシクロアルキル基とは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基をいう。
【0062】
R1における、R6−CO−のR6における、−OR11のR11における、ベンゼン環もしくは複素環と縮合していてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基としては、ベンゼン環もしくは上記複素環と縮合していてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基が挙げられる。
【0063】
R1における、R6−CO−のR6における、−OR11のR11における、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香環の芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環が挙げられる。
【0064】
R1における、R6−CO−のR6における、−OR11のR11おける、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香環の置換基としては、水酸基、メトキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、などが挙げられる。また、上記芳香環は、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった上記の置換基を有していてもよい。
【0065】
R1における、R6−CO−のR6における、−OR11のR11における、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香環としては、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった上記置換基を有していてもよいベンゼン環、ナフタレン環が挙げられる。
【0066】
R1における、R6−CO−のR6における、−OR11のR11は以上のような定義を有するが、−OR8としては、ベンジルオキシ基が好ましい。
【0067】
R1における、R6−CO−のR6は以上のような定義を有するが、R6としては、1−アミノ−2−フェニルエチル基、1−メチルアミノ−2−フェニルエチル基、1−アミノ−2−(3−インドリル)エチル基、1−アミノ−2−(4−ヒドロキシ)フェニルエチル基、1−アミノ−2−(2−チエニル)エチル基、1−アミノ−2−(2−フリル)エチル基、1−アミノ−2−シクロヘキシルエチル基、2−フェニルプロピル基、1−ベンゾシクロブチル基、ベンジルアミノ基、ベンジルオキシ基が好ましく、1−アミノ−2−フェニルエチル基が特に好ましい。
【0068】
R1における、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基のアルキル基としては、炭素数3〜4の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基が好ましく、プロピル基が特に好ましい。
【0069】
R1における、置換基を有していてもよい炭素数3〜8の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基のアルケニル基としては、炭素数4〜8の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基が好ましく、炭素数5〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基がさらに好ましい。
【0070】
R1における、置換基を有していてもよい炭素数3〜8の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基のアルキニル基としては、炭素数3〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基が好ましく、炭素数5〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基がさらに好ましい。
【0071】
R1における、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜8の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜8の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基、の置換基としては、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、水酸基、カルボキシル基、アミノカルボニル基、アミノカルボニルアミノ基、ピリジルチオ基、メチルチオ基、フェニル基、3−インドリル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−チエニル基、2−フリル基、3−イミダゾリル基、シクロヘキシル基、などが挙げられ、アミノ基、フェニル基、3−インドリル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−チエニル基、2−フリル基、シクロヘキシル基が好ましく、アミノ基、フェニル基がさらに好ましい。また、上記アルキル基、アルケニル基、アルキニル基は、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった上記の置換基を有していてもよい。
【0072】
R1における、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基としては、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった上記置換基を有している炭素数3〜4の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基が好ましく、なかでも2−アミノ−3−フェニルプロピル基、2−アミノ−3−(3−インドリル)プロピル基、2−アミノ−3−(4−ヒドロキシ)フェニルプロピル基、2−アミノ−3−(2−チエニル)プロピル基、2−アミノ−3−(2−フリル)プロピル基、2−アミノ−3−シクロヘキシルプロピル基、3−フェニルブチル基が好ましく、2−アミノ−3−フェニルプロピル基が特に好ましい。
【0073】
R1における、置換基を有していてもよい炭素数3〜8の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基としては、上記置換基を有している炭素数4〜8の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基が好ましい。
【0074】
R1における、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基としては、上記置換基を有している炭素数3〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基が好ましい。
【0075】
R1は、以上のような定義を有するが、R1としては、フェニルアラニノイル基、N−Meフェニルアラニノイル基、β−(3−インドリル)アラニノイル基、チロシノイル基、β−(2−チエニル)アラニノイル基、β−(2−フリル)アラニノイル基、β−シクロヘキシルアラニノイル基、3−フェニルブチリル基、1−ベンゾシクロブチルカルボニル基、ベンジルアミノカルボニル基、またはベンジルオキシカルボニル基、が好ましく、フェニルアラニノイル基が特に好ましい。
【0076】
R2における、置換基を有していてもよい炭素数1〜3の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基のアルキル基とは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基を示し、メチル基、エチル基が好ましく、メチル基がさらに好ましい。
【0077】
R2における、置換基を有していてもよい炭素数1〜3の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基の置換基としては、フェニル基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、などが挙げられる。また、上記アルキル基は、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった上記の置換基を有していてもよい。
【0078】
R2における、置換基を有していてもよい炭素数1〜3の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基としては、メチル基が好ましい。
【0079】
R2は、以上のような定義を有するが、R2としては、水素原子、メチル基が好ましい。
【0080】
R3における、−CO−R7のR7における、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基としては、炭素数1〜3の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基が好ましい。
【0081】
R3における、−CO−R7のR7における、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、の置換基としては、例えば、ハロゲン、アミノ基、水酸基、アルコキシ基、などが挙げられ、ハロゲンが好ましい。
【0082】
R3における、−CO−R7のR7における、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基としては、1もしくはそれ以上の同一の上記置換基を有している炭素数1〜3の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基が好ましく、フルオロメチル基、クロロメチル基がさらに好ましい。
【0083】
R3における、−CO−R7のR7における、炭素数3〜7のシクロアルキル基としては、炭素数3〜5のシクロアルキル基が好ましい。
【0084】
R3における、−CO−R7のR7における、−N(R12)R13のR12およびR13における、炭素数1〜4の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基としては、炭素数1〜2の直鎖状のアルキル基が好ましく、メチル基がさらに好ましい。
【0085】
R3における、−CO−R7のR7における、−N(R12)R13のR12およびR13における、炭素数3〜7のシクロアルキル基としては、炭素数3〜5のシクロアルキル基が好ましい。
【0086】
R3における、−CO−R7のR7における、−N(R12)R13のR12およびR13における、R12およびR13としては、同一もしくは異なって、水素原子もしくはメチル基が好ましい。
【0087】
R3における、−CO−R7のR7における、−N(R12)R13のR12およびR1 3は以上のような定義を有するが、−N(R9)R10としては、アミノ基、メチルアミノ基が好ましい。
【0088】
R3における、−CO−R7のR7における、−OR14のR14における、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基としては、炭素数1〜2の直鎖状のアルキル基が好ましく、メチル基がさらに好ましい。
【0089】
R3における、−CO−R7のR7における、−OR14のR14における、炭素数3〜7のシクロアルキル基とは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基をいうが、シクロプロピル基が好ましい。
【0090】
R3における、−CO−R7のR7における、−OR14のR14は以上のような定義を有するが、−OR14としては、水酸基、メトキシ基が好ましい。
【0091】
R3における、−CO−R7は以上のような定義を有するが、−CO−R7としては、アミド基、N−メチルアミド基、が好ましい。
【0092】
R3における、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基としては、炭素数1〜3の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
【0093】
R3における、置換基を有していてもよい炭素数2〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基としては、炭素数2〜3の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基が好ましい。
【0094】
R3における、置換基を有していてもよい炭素数2〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基としては、炭素数2〜3の直鎖状のアルキニル基が好ましい。
【0095】
R3における、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基、の置換基としては、アミノ基、アルキルアミノ基、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、ハロゲン、などが挙げられ、アミノ基が特に好ましい。また、上記アルキル基、アルケニル基、アルキニル基は、1もしくはそれ以上の同一のもしくは異なった上記の置換基を有していてもよい。
【0096】
R3における、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基としては、メチル基、アミノメチル基が好ましい。
【0097】
R3は、以上のような定義を有するが、R3としては、アミド基、N−メチルアミド基、メチル基、アミノメチル基、が好ましく、アミド基、メチル基、が特に好ましい。
【0098】
R4における、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基としては、炭素数2〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基が好ましく、炭素数3〜5の分枝鎖状のアルキル基がさらに好ましく、tert−ブチル基が特に好ましい。
【0099】
R4における、炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基としては、炭素数3〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基が好ましく、炭素数3〜5の分枝鎖状のアルケニル基がさらに好ましい。
【0100】
R4における、炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基としては、炭素数3〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基が好ましく、炭素数3〜5の分枝鎖状のアルキニル基がさらに好ましい。
【0101】
R4における、一般式(2)におけるR15としては、メチル基が好ましい。
【0102】
R4における、一般式(2)におけるR16およびR17が一緒になって形成する炭素数3〜7のシクロアルキル基としては、炭素数3〜5のシクロアルキル基が好ましい。
【0103】
R4における、一般式(2)におけるR16およびR17が一緒になって形成する炭素数3〜7のシクロアルケニル基としては、炭素数4〜6のシクロアルケニル基が好ましい。
【0104】
R4としては、イソプロピル基、tert−ブチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチル−2−プロペニル基が好ましく、tert−ブチル基が特に好ましい。
【0105】
R5における、−OR12のR12における、炭素数1〜4の直鎖状のアルキル基としては、メチル基、エチル基が好ましく、メチル基がさらに好ましい。
【0106】
R5としては、水酸基、メトキシ基が好ましく、水酸基が特に好ましい。
【0107】
一般式(1)
【0108】
【化5】
【0109】
(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、前記と同じ意味を表す。)で示される化合物としては、Phe−Hyp−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Thz−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Pro−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Phg−Phe(3−tBu−4−メトキシ)−NH2、Phe−N−Me−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−N−Me−D−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Phe−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Cha−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Chg−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Tle−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Val−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Leu−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Tyr−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Hph−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Thi−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Ile−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Thr−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Trp−Tyr(3−tBu)−NH2、Tyr−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、Phg−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、Trp−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、Cha−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、Hph−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、N−(α−メチルヒドロシンナミル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2、N−(α−メチルヒドロシンナミル)−N−Me−D−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Phg−Tyr(3−tBu)−NHMe、Phe−Phg−Tyr(3−tBu)−OH、N−(3−フェニルブチリル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、N−(ベンジルアミノカルボニル)−N−Me−D−Phe−Tyr(3−tBu)−NH2、N−(ベンジルオキシカルボニル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、N−(ベンジルオキシカルボニル)−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2、N−(S)−3―フェニルブチリル−Phg−Tyr(3−tBu)―NH2、N−((R)−3―フェニルブチリル)−Phg−Tyr(3−tBu)―NH2、L−α−(3−メチル−2−ブテニル)グリシノイル−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2、α−(4−ペンチニル)グリシノイル− N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2、N−(2−アミノ−3−フェニルプロピル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、N−(2−アミノ−3−フェニルプロピル)−Val−Tyr(3−tBu)−NH2、N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−3−メチル−2−(N−メチル−N−フェニルアラニノイルアミノ)ブタナミド、Phe−N−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2、N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]− 3−メチル−2−[ N−メチル−N−(N−Me−フェニルアラニノイル)アミノ]ブタナミドが好ましく、Phe−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−N−Me−D−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Phe−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Cha−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Val−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Leu−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Tyr−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Hph−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Ile−Tyr(3−tBu)−NH2、Trp−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、Cha−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Phg−Tyr(3−tBu)−NHMe、N−(ベンジルアミノカルボニル)−N−Me−D−Phe−Tyr(3−tBu)−NH2、N−(S)−3―フェニルブチリル−Phg−Tyr(3−tBu)―NH2、N−(2−アミノ−3−フェニルプロピル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、N−(2−アミノ−3−フェニルプロピル)−Val−Tyr(3−tBu)−NH2、N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−3−メチル−2−( N−メチル−N−フェニルアラニノイルアミノ)ブタナミド、Phe−N−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2、N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]− 3−メチル−2−[ N−メチル−N−(N−Me−フェニルアラニノイル)アミノ]ブタナミドがさらに好ましい。
【0110】
塩を形成する酸としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、燐酸などの無機酸、および酢酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸が挙げられる。
【0111】
また、本発明の化合物には光学異性体が存在するが、それぞれの光学異性体、およびそれらの混合物は全て本発明に含まれる。
【0112】
本発明の化合物は、水和物として得ることもできる。
【0113】
【発明の実施の形態】
一般式(1)
【0114】
【化6】
【0115】
(式中、A、R1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ、前記と同じ意味を表す。)で示される化合物は、ジペプチドまたはトリペプチドを含むアミノ酸誘導体であり、その製造は、固相法、液相法のいずれでも行うことができる。固相法で製造を行うには、自動有機合成装置を使用することができるが、マニュアル操作で行うこともできる。
【0116】
本発明の化合物を構成するアミノ酸は、ほとんどが市販されおり容易に購入可能であるが、市販されていない場合には、一般的によく知られた方法、例えば、Strecker法、Bucherer法、アセトアミドマロン酸エステル法、またはアミノ基保護グリシンエステルをアルキル化する方法などにより製造することができる。
【0117】
p−ヒドロキシ−m−置換フェニルアラニンエステルは、例えば、市販の、あるいはチロシンをエステル化することにより得られるチロシンエステル(Tyr−OR14(式中、R14は前記と同じ意味を表す。))から、通常の有機化学的方法、例えばプロトン酸やルイス酸などの酸触媒の存在下でのフリーデルクラフツ反応により、m位に置換基R4(ここで、R4は、前記定義のうち、アルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基の場合を表す。以下、この段落において同じ。)を導入し製造することができる。なお、置換基R4の導入は、この段階に限られるものではなく、製造上の可能ないかなる段階おいても行うことができる。
【0118】
p−ヒドロキシ−m−置換フェニルアラニンエステルのα−アミノ基を、例えばベンジルオキシカルボニル保護した後、O−アルキル化を行うことにより、−OR8のR8がアルキル基のものを得ることができる。R5が水素原子およびアルコキシ基のものに関しては、続いてNα−アルキル化を行い、R2がアルキル基のものを得ることができる。R5の水酸基を、例えばベンジル基など、後の段階で除去しやすいもので保護した後、N−アルキル化を行い、脱保護を行うことにより、R2がアルキル基でR5が水酸基のものを得ることができる。
【0119】
R3に関しては、アミノ基等が適切に保護された置換フェニルアラニンエステルのエステルを利用して、種々の変換を行うことにより所望の構造のものを得ることができる。
【0120】
例えば、R3がアミドの場合は、α−アミノ基保護置換フェニルアラニンエステルを、直接アミンHN(R12)R13と反応させることにより、または、カルボン酸に変換した後に常法に従ってアミンHN(R12)R13と縮合させることにより、α−アミノ基保護置換フェニルアラニンアミドへ変換することができる。
【0121】
例えば、R3が置換アルキル基の場合は、α−アミノ基保護置換フェニルアラニンエステルのエステルを還元して得られるアルデヒドもしくはアルコールから、ハロゲン置換アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アミノアルキル基、メチル基等へ変換することができる。
【0122】
Nα−置換アミノ酸は、ほとんどが市販されおり容易に購入可能であるが、市販されていない場合には、一般的によく知られた方法、例えばα−ブロモカルボン酸ユニットと一級アミンを反応させる方法(J.Med.Chem.,37,2678(1994))、またはアミノ基保護アミノ酸もしくはそのエステルを塩基およびアルキル化剤で処理することによりN−アルキル化する方法、などにより製造することができる。
【0123】
アミノ酸のNα−アミノ基、β−Ala、γ−Abuのアミノ基保護は、フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)基、tert−ブトキシカルボニル(Boc)基、ベンジルオキシカルボニル(Z)基、などで行うことが効率的である。固相合成において好ましいアミノ基の保護基としては、例えば、Fmoc基が挙げられる。側鎖官能基の保護は、例えばAsp、Glu、Aad残基のカルボキシル基の保護の場合はtert−ブチルエステル(OtBu)として、Ser、Thr、Tyr残基の水酸基の保護の場合はtert−ブチル(tBu)基で、Hse残基の水酸基の保護の場合はトリフェニルメチル(Trt)基で、His残基のイミダゾリル基、Dab、Orn、Lys残基の側鎖アミノ基やトリプトファン残基のインドール基の保護の場合はBoc基で行う。なお、アミノ酸残基の保護は上記以外の保護基を使用することも可能である。
【0124】
カルボキシル基の活性化法としては、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(BOP)を用いる方法、O−(7―アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1、1、3、3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HATU)を用いる方法、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)を用いる方法、N−エチル−N’−3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド(WSCI)を用いる方法、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)を用いる方法、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)を用いる方法、それぞれこれらの試薬と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)もしくはN−ヒドロキシスクシンイミド(HONSu)とを組み合わせて用いる方法、イソブチルクロロホルメートなどを用いる混合酸無水物法、または、アミノ酸としてα−カルボキシル基がペンタフルオロフェニルエステル(OPfp)、アミノ酸としてα−カルボキシル基がp−ニトロフェニルエステル(ONp)、アミノ酸としてα−カルボキシル基がN−ヒドロキシスクシンイミドエステル(OSu)を用いる方法、それぞれこれらとHOBTとを組み合わせて用いる方法、などがある。なお、必要に応じ、トリエチルアミン(TEA)、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、N−メチルモルホリン(NMM)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)などの塩基を添加することにより、反応を促進させることができる。
【0125】
R1がN(R9)R10−CO−の化合物(R9およびR10は前記と同じ意味を表す。)は、アミノ酸(A)のアミノ基とN,N’−カルボニルジイミダゾール、ホスゲン、トリホスゲン、クロロ炭酸p−ニトロフェニルなどの試薬と混合して攪拌後、HN(R9)R10を加える方法、またはジペプチドユニットとR9(R10)N=C=O、もしくはR9(R10)NC(=O)Clを反応させる方法、などにより製造することができる。
【0126】
R1がR11O−CO−の化合物は、置換フェニルアラニンアミドとN−(CO2R11)−アミノ酸をカップリングさせる方法、またはアミノ酸(A)のアミノ基をClCO2R11と反応させる方法、などによって製造することができる。
【0127】
R1がアルキル基、アルケニル基、アルキニル基の化合物は、必要に応じ置換官能基が保護された相当するアルキルハライドもしくはアルデヒドを用いて、アミノ酸(A)のアミノ基を常法に従いアルキル化し、必要に応じ脱保護することにより得ることができる。
【0128】
また、本発明の化合物は、実施例に記載される具体的な製造方法を応用して製造することもできる。
なお、本出願が主張する優先権の基礎となる特許出願である特願平9−255879号、特願平10−186802号の明細書に記載の内容は全て引用により本明細書の中に取り込まれるものとする。
【0129】
【実施例】
以下、本発明の化合物の製造について実施例に基づき、さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、アミノ酸残基およびNα−アミノ酸残基は、特に示さない限りL体を示す。
【0130】
また、本発明化合物の有用性を説明するために、本発明化合物の代表的化合物のモチリンレセプターアンタゴニスト作用に関する薬理試験結果を試験例に示す。表A−1〜A−7および表B−1〜B−11に実施例化合物の化学構造式または化学名を示す。
【0131】
【表1】
【0132】
【表2】
【0133】
【表3】
【0134】
【表4】
【0135】
【表5】
【0136】
【表6】
【0137】
【表7】
【0138】
【表8】
【0139】
【表9】
【0140】
【表10】
【0141】
【表11】
【0142】
【表12】
【0143】
【表13】
【0144】
【表14】
【0145】
【表15】
【0146】
【表16】
【0147】
【表17】
【0148】
【表18】
【0149】
なお、以下の実施例におけるHPLCによる保持時間(RT:min.)の測定は、以下のa法〜e法のいずれかの方法を用いた。
【0150】
a法:HPLCは日立L−6300、カラムはWaters μBONDASPHERE 5μ C18 300Å(300オングストローム、3.9×150mm)を使用した。溶出液はA液:0.1%トリフルオロ酢酸(TFA) 蒸留水、 B液:0.1%TFA アセトニトリル(MeCN)でリニアグラジエント、B液:0〜70%、35分間、流速1ml/minで行い、280nm(UV)で検出した。
b法:a法に従い、リニアグラジエントB液:0〜60%、30分間、流速1ml/minで行った。
c法:a法に従い、リニアグラジエントB液:20〜60%、40分間、流速1ml/minで行った。
d法:a法に従い、カラムはWaters μBONDASPHERE 5μC18 100Å(100オングストローム、3.9×150mm)を使用した。
e法:a法に従い、HPLCに島津LC−10ADを使用した。
【0151】
また、必要に応じ、粗生成物の精製を以下のHPLCを用いて行った。HPLC:Waters 600EまたはGilson 306、カラム:YMC−Pack ODS(120オングストローム、250×20mmI.D.)。
溶出液はA液:0.1%TFA 蒸留水、B液:0.1%TFA MeCNでリニアグラジエント。流速10ml/minで行い、280nm(UV)で検出した。
【0152】
質量スペクトル(MS)は、EI−MSは島津GCMS−QP1000またはGCMS−QP5050Aを用いて、FAB−MSはJASCO 70−250SEQを用いて、それぞれ測定した。
【0153】
NMRは、以下のf法またはg法により測定した。
f法:Burucher DX−500(500MHz)を用いて測定。
g法:JEOL JNM−EX−270(270MHz)を用いて測定。
【0154】
固相として使用する樹脂は、市販品、例えば、NovaBiochem社製のRink Amide Resin、Bachem社製のFmoc−2、4−dimethoxy−4’−(carboxymethyloxy)−benzhydrylamine linked to Aminomethyl Resin、または渡辺化学社製のWang Resinを使用することが便宜であり、以下の実施例において適宜使用した。
【0155】
固相合成におけるカップリングの方法としては、以下の第1法〜第5法が便宜であり、以下の実施例において適宜使用した。
【0156】
第1法:樹脂に対して1.5〜2当量の酸成分(例えばアミノ酸、Nα−置換アミノ酸、カルボン酸)、3当量のBOP、3当量のHOBT、樹脂0.1mmolに対し3mlのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、及び6当量のNMMを用い、1.5〜2時間振とうする方法。
【0157】
第2法:樹脂に対して1.5〜2当量の酸成分、3当量のHATU、樹脂0.1mmolに対し3mlのDMF、及び6当量のNMMを用い、1.5〜2時間振とうする方法。
【0158】
第3法:樹脂に対して1.5〜2当量の酸成分、3当量のHOBT、樹脂0.1mmolに対し3mlのDMF、及び3.2当量のDICを用い、2時間振とうする方法。
【0159】
第4法:樹脂に対して5当量の酸成分、0.1当量のDMAP、樹脂0.1mmolに対し3mlのDMF、及び5当量のDICを用い、4時間振とうする方法。
【0160】
第5法:樹脂に対して2当量の酸成分の活性エステル(例えばPfpエステル)、3当量のHOBT、樹脂0.1mmolに対し3mlのDMFを用い、2時間振とうする方法。
【0161】
Nα−置換アミノ酸残基の構築については、以下に示す第6法などが便宜であり、以下の実施例において適宜使用した。
第6法:10当量の置換あるいは無置換ブロモ酢酸、樹脂0.1mmolに対し3mlのDMF、及び13当量のDICを用い、30分間振とうし、ろ過後、同条件で再度アシル化した後、DMFにて洗浄を繰り返し、これにジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した60当量のアミンを加え、2時間振とうする方法。
【0162】
固相合成における具体的な操作の一例は以下の通りである。反応容器に固相として使用する樹脂、例えばRink Amide Resinを入れ、これに適当な溶媒、例えばDMFを加え膨潤させ、次いでこれに20%ピペリジン/DMFを加え振とうし、さらにDMFで繰り返し洗浄する。これに酸成分を第1法にてカップリングさせる。この操作を第1法〜第6法のカップリング方法を用いて、結合させる酸成分の数だけ繰り返す。得られた樹脂の脱保護及びクリーベイジの順番は適宜入れ替え、または同時に行うことができる。クリーベイジ工程は95%TFA水溶液中、室温にて30〜45分間振とうすることで完了する。クリーベイジ工程の終了後、樹脂をろ過して除き、ろ液を減圧にて濃縮、乾燥することで粗フェニルアラニン誘導体を得る。
【0163】
固相合成におけるアミノ酸の脱保護は具体的には例えば以下の方法で行うことができる。Fmoc基は、樹脂0.025〜0.1mmolを用いた場合は、樹脂0.1mmolに対し、20%ピペリジン/DMF 5mlを加え5分間振とうし、ろ過後新たに5ml加え20〜30分間振とうした後、ろ過、DMF洗浄を繰り返すことで除去でき、また樹脂0.2mmolを用いる場合は、20%ピペリジン/DMF 7mlを加え5分間、ろ過後新たに7ml加え30〜45分間振とうした後、ろ過、DMF洗浄を繰り返すことで除去できる。Boc基、tBu基、Trt基はクリーベイジ工程でクリーベイジと同時に除去できる。
【0164】
実施例1
Phe−Hyp−Tyr(3−tBu)−NH2
(1)Tyr(3−tBu)−OMeの合成
Tyr−OMe・HCl 25.0g(0.108mol)の酢酸tert−ブチル500ml溶液に、70%HClO4 18ml(0.204mol)を加え、室温にて4日間攪拌した。反応液を減圧下に留去し、得られた残さを酢酸エチル400mlに溶解後、飽和NaHCO3水溶液800mlに注入し攪拌した。有機層をとり、飽和NaHCO3水溶液で洗浄、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残さにエーテル500mlを加え、室温にて終夜攪拌した。析出した結晶を濾取し、Tyr(3−tBu)−OMe 10.8g(40%)を得た。
NMR(g法、DMSO−d6):δ 1.39(9H,s)、1.85(3H,brs)、2.81(1H,dd,J=14.0,7.6Hz)、3.02(1H,dd,J=14.0,5.1Hz)、3.70(1H,dd,J=7.6,5.1Hz)、3.73(3H,s)、6.57(1H,d,J=8.2Hz)、6.86(1H,dd,J=8.2,1.8Hz)、7.04(1H,d,J=1.8Hz)
(2)Fmoc−Tyr(3−tBu)−OHの合成
Tyr(3−tBu)−OMe 2.0g(8.0mmol)のメタノール 40ml溶液に、氷冷下1N水酸化ナトリウム水溶液8.8ml(8.8mmol)を滴下し、2時間攪拌後、室温にてさらに4時間攪拌した。反応液を減圧にて濃縮し、氷冷下、1N塩酸を加えてpH9とした反応液に、Fmoc−OSu3.0g(8.8mmol)の1,4−ジオキサン 40mlの溶液と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を、反応液のpH8〜9を維持しながら交互に滴下後、室温にて1日間攪拌した。反応液は塩酸酸性とした後、酢酸エチルにて抽出し、酢酸エチル層は無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧にて濃縮した。得られた粗生成物はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1、及び酢酸を添加した酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1)に付し、さらに溶出に用いた酢酸を除去するため、フラクションを水洗、無水硫酸マグネシウムにて乾燥を行った後、減圧にて濃縮し、Fmoc−Tyr(3−tBu)−OH 2.3g(収率:61%)を得た。
NMR(g法、CDCl3):δ 1.38(9H,s)、3.09(2H,m)、4.19(1H,m)、4.39(2H,d,J=7Hz)、4.64(1H,m)、5.19(1H,d,J=8Hz)、6.58(1H,d,J=8Hz)、6.84(1H,d,J=8Hz)、7.05(1H,br s)、7.26−7.77(8H,m)
(3)Phe−Hyp−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
反応容器にRink Amide Resin(0.45mmol/g)222mg(0.1mmol)を入れ、DMFにて樹脂を膨潤させた後、ピペリジンにて脱Fmoc処理した。次いでFmoc−Tyr(3−tBu)−OHを第1法にてカップリングした。ろ過、DMF洗浄後、ピペリジンにて脱Fmoc処理した。次いでFmoc−Hyp−OHを第2法にてカップリングした。ろ過、DMF洗浄後、ピペリジンにて再度脱Fmoc処理した。次いでBoc−Phe−OHを第2法にてカップリングした。反応終了後、ろ過、DMF洗浄、塩化メチレン(DCM)洗浄を行い、95%TFA水溶液 3mlにてクリーベイジを行った。反応液は減圧にて濃縮後、残さをDMF 2mlに溶解しHPLCにて精製した。フラクションごとにまとめて濃縮後、凍結乾燥し、標題化合物のTFA塩23.2mgを得た。
HPLC(b法):RT17.15
FAB−MS:497(M+H+)
NMR(f法、DMSO−d6):δ 1.32(9H,s)、1.75(1H,ddd,J=13,8,5Hz)、2.00(1H,dd、J=13,8Hz)、2.76(1H,dd,J=14,8Hz)、2.86(1H,dd,J=14,6Hz)、2.92(1H,dd,J=14,7Hz)、3.09(1H,dd,J=14,6Hz)、3.18(1H,dd,J=10,4Hz)、3.54(1H,d,J=10Hz)、4.25(1H,brs)、4.29−4.38(2H,m)、4.46(1H,dd,J=8,8Hz)、5.13(1H,d,J=3Hz)、6.65(1H,d,J=8Hz)、6.88(1H,dd,J=8,2Hz)、7.01(1H,d,J=2Hz)、7.02(1H,s)、7.23−7.43(6H,m)、7.89(1H,d,J=8Hz)、8.09(3H,brs)、9.09(1H,s)
【0165】
実施例2
Phe−Tic−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例1のFmoc−Hyp−OHの代わりにFmoc−Tic−OHを用いて実施例1(3)と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩34.4mgを得た。
HPLC(b法):RT21.56
FAB−MS:543(M+H+)
NMR(g法、DMSO−d6):δ 1.30(9H,s)、2.58−3.24(6H,m)、4.27−4.85(5H,m)、6.56−7.41(14H,m)、7.81−8.36(4H,m)、9.09−9.11(1H,m)
【0166】
実施例3
Phe−Thz−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例1のFmoc−Hyp−OHの代わりにFmoc−Thz−OHを用いて実施例1(3)と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩20.2mgを得た。
HPLC(b法):RT19.31
FAB−MS:499(M+H+)
NMR(g法、DMSO−d6):δ 1.32(9H,s)、2.70−3.15(6H,m)、4.16(1H,d,J=9Hz)、4.39(1H,m)、4.62(1H,m)、4.82(1H,t,J=7Hz)、5.02(1H,d,J=9Hz)、6.64(1H,d,J=8Hz)、6.82−7.41(9H,m)、8.00−8.13(4H,m)、9.10(1H,s)
【0167】
実施例4
Phe−2−Abz−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例1のFmoc−Hyp−OHの代わりにFmoc−2−ABz−OHを用いて実施例1(3)と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩6.9mgを得た。
HPLC(b法):RT20.99
FAB−MS:503(M+H+)
NMR(g法、DMSO−d6):δ 1.29(9H,s)、2.81−3.10(4H,m)、4.28(1H,m)、4.52(1H,m)、6.64(1H,d,J=8Hz)、6.94(1H,d,J=8Hz)、7.14−7.68(11H,m)、8.14(1H,d,J=8Hz)、8.31(2H,brs)、8.67(1H,d,J=8Hz)、9.10(1H,s)、11.27(1H,s)
【0168】
実施例5
Phe−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例1のFmoc−Hyp−OHの代わりにFmoc−Phg−OHを用いて実施例1(3)と同様の操作を行い(ただし、Fmoc−Phg−OH、Boc−Phe−OHのカップリングは第1法にて行った。)、標題化合物のTFA塩17.7mgを得た。
HPLC(b法):RT19.52
FAB−MS:517(M+H+)
NMR(f法、DMSO−d6):δ 1.32(9H,s)、2.74(1H,dd,J=14,8Hz)、2.89(1H,dd,J=14,5Hz)、2.92(1H,dd,J=14,8Hz)、3.07(1H,dd,J=14,5Hz)、4.17(1H,brs)、4.39(1H,ddd,J=8,8,5Hz)、5.60(1H,d,J=8Hz)、6.65(1H,d,J=8Hz)、6.87(1H,dd,J=8,1Hz)、6.98(1H,s)、7.06(1H,d,J=1Hz)、7.10−7.50(11H,m)、8.09(3H,brs)、8.48(1H,d,J=8Hz)、9.06(1H,d,J=8Hz)、9.09(1H,s)
【0169】
実施例6
Phe−D−Hyp−Tyr(3−tBu)−NH2
(1)Fmoc−D−Hyp−OHの合成
D−Hyp−OH262mg(2.0mmol)を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液5mlに攪拌溶解し、氷冷下Fmoc−OSu 742mg(2.2mmol)、1,4−ジオキサン10mlの混液を滴下後、反応温度を室温まで戻し、3日間攪拌した。この間反応液のpHが8〜9に保たれるよう、適宜飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を追加した。反応液は氷冷下塩酸酸性とした後、酢酸エチルにて抽出操作を行った。酢酸エチル層は水、飽和食塩水で洗浄を行い、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧にて濃縮した。得られた粗生成物はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム、及び酢酸を添加したクロロホルム:メタノール=10:1)にて分離精製し、さらに溶出に用いた酢酸を除去するため、一度フラクションを減圧にて濃縮し、再度酢酸エチルに溶解させた後水洗し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥を行った後、減圧にて濃縮し、無色粉末660mg(93%)を得た。
NMR(g法、DMSO−d6):δ 1.89−2.29(2H,m)、3.26−3.56(3H,m)、4.10−4.47(4H,m)、5.15(1H,br s)、7.28−7.94(8H,m)、12.64(1H,brs)
(2)Phe−D−Hyp−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
反応容器にRink Amide Resin(0.47mmol/g)213mg(0.1mmol)を入れ、DMFにて樹脂を膨潤させた後、ピペリジンにて脱Fmoc処理した。次いでFmoc−Tyr(3−tBu)−OHを第1法にてカップリングした。ろ過、DMF洗浄後、ピペリジンにて脱Fmoc処理した。次いでFmoc−D−Hyp−OHを第2法にてカップリングした。ろ過、DMF洗浄後、ピペリジンにて脱Fmoc処理した。次いでFmoc−Phe−OHを第2法にてカップリングした。ろ過、DMF洗浄後、ピペリジンにて再度脱Fmoc処理した。反応終了後、ろ過、DMF洗浄、DCM洗浄を行い、95%TFA水溶液 3mlにてクリーベイジを行った。反応液は減圧にて濃縮後、残さをDMF 2mlに溶解しHPLCにて精製した。フラクションごとにまとめて濃縮後、凍結乾燥し、標題化合物のTFA塩21.5mgを得た。
HPLC(d法):RT16.68
FAB−MS:497(M+H+)
NMR(g法、DMSO−d6):δ 1.32(9H,s)、1.45−1.76(2H,m)、2.62−3.09(4H,m)、3.59−4.78(6H,m)、5.14(1H,br s)、6.64(1H,d,J=8Hz)、6.82(1H,d,J=6Hz)、7.00(1H,s)、7.13(2H,s)、7.23−7.36(5H,m)、8.16(3H,brs)、8.41(1H,d,J=9Hz)、9.08(1H,s)
【0170】
実施例7
Phe−Pro−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例6(2)のFmoc−D−Hyp−OHの代わりにFmoc−Pro−OH・AcOEtを用いて実施例6(2)と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩27.0mgを得た。
HPLC(b法):RT18.87
FAB−MS:481(M+H+)
NMR(g法、DMSO−d6):δ 1.32(9H,s)、1.38−2.10(4H,m)、2.75(1H,dd,J=14,9Hz)、2.84−3.85(5H,m)、4.25−4.49(3H,m)、6.64(1H,d,J=8Hz)、6.82−7.35(9H,m)、7.70−8.30(4H,m)、9.09(1H,s)
【0171】
実施例8
Phe−D−Pro−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例6(2)のFmoc−D−Hyp−OHの代わりにFmoc−D−Pro−OH・AcOEtを用いて実施例6(2)と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩33.6mgを得た。
HPLC(b法):RT19.87
FAB−MS:481(M+H+)
NMR(g法、DMSO−d6):δ 1.31(9H,s)、1.41−2.04(4H,m)、2.55−3.51(6H,m)、4.15−4.70(3H,m)、6.61−6.67(1H,m)、6.80−6.83(1H,m)、6.98−7.01(1H,m)、7.12−7.34(7H,m)、8.02−8.39(4H,m)、9.08(1H,s)
【0172】
実施例9
Phe−Phg−Phe(3−tBu−4−メトキシ)−NH2
(1)Z−Tyr(3−t−Bu)−OMeの合成
Tyr(3−tBu)−OMe 1.1gのH2O 10ml溶液に、氷冷下、NaHCO3 0.7g(6.57mmol)、Z−Cl 0.92ml(6.57mmol)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2)に付し、Z−Tyr(3−t−Bu)−OMe 1.44g(85%)を得た。
NMR(g法、CDCl3):δ 1.36(9H,s)、3.04(2H,brd,J=5.6Hz)、3.72(3H,s)、4.57−4.68(1H,m)、4.97(1H,brs)、5.10(2H,s)、5.20(1H,brd,J=7.9Hz)、6.55(1H,d,J=7.9Hz)、6.78(1H,dd,J=2.0,7.9Hz)、6.95(1H,d,J=2.0Hz)、7.26−7.41(5H,m)
(2)Z−Phe(3−tBu−4−メトキシ)−OMeの合成
Z−Tyr(3−tBu)−OMe 0.4gのアセトン3ml溶液に、室温下、K2CO3 0.22g(1.56mmol)、ヨウ化メチル 0.65ml(10.4mmol)を加え、5時間加熱還流した。反応液を減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2)に付し、Z−Phe(3−tBu−4−メトキシ)−OMe 0.10g(24%)を得た。
NMR(g法、CDCl3):δ 1.33(9H,s)、3.05(2H,brd,J=5.6Hz)、3.72(3H,s)、3.81(3H,s)、4.57−4.68(1H,m)、5.10(2H,s)、5.19(1H,brd,J=7.9Hz)、6.76(1H,d,J=8.2Hz)、6.90(1H,dd,J=2.0,8.2Hz)、6.96(1H,d,J=2.0Hz)、7.26−7.40(5H,m)
(3)Phe(3−tBu−4−メトキシ)−OMeの合成
Z−Phe(3−tBu−4−メトキシ)−OMe 0.17gのメタノール2ml溶液に、室温下、10%パラジウム炭素 0.02gを加え、水素雰囲気下20時間攪拌した。反応液を濾過し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル)に付し、 Phe(3−tBu−4−メトキシ)−OMe 88mg(77%)を得た。
EI−MS:265(M+)
NMR(g法、CDCl3):δ 1.35(9H,s)、2.81(1H,dd,J=13.6,7.8Hz)、3.02(1H,dd,J=13.6,5.0Hz)、3.67−3.71(1H,m)、3.73(3H,s)、3.81(3H,s)、6.80(1H,d,J=8.2Hz)、7.00(1H,dd,J=2.0,8.2Hz)、7.05(1H,d,J=2.0Hz)
(4)Fmoc−Phe(3−tBu−4−メトキシ)−OHの合成
Phe(3−tBu−4−メトキシ)−OMe 87mg(0.33mmol)のメタノール 2ml溶液に、氷冷下1N水酸化ナトリウム水溶液 0.4ml(0.4mmol)を滴下し、1時間攪拌後、室温にてさらに3時間攪拌した。反応液を減圧にて濃縮し、氷冷下1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpH9とした反応液に、Fmoc−OSu 122mg(0.36mmol)の1,4−ジオキサン 2ml溶液を滴下後、室温にて3時間攪拌した。反応液は塩酸酸性とした後、酢酸エチルにて抽出し、酢酸エチル層は無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧にて濃縮した。得られた粗生成物はプレパラティブ薄相クロマトグラフィー(展開溶媒 CHCl3、及びCHCl3:メタノール=4:1)にて精製し、Fmoc−Phe(3−tBu−4−メトキシ)−OH 125mg(80%)を得た。
NMR(g法、CDCl3):δ 1.33(9H,s)、2.99−3.21(2H,m)、3.76(3H,s)、4.12(1H,m)、4.32(2H,m)、4.57(1H,br s)、5.25(1H,d,J=6Hz)、6.74(1H,d、J=8Hz)、6.95(1H,d,J=8Hz)、7.06(1H,br s)、7.22−7.74(8H,m)
(5)Phe−Phg−Phe(3−tBu−4−メトキシ)―NH2の合成実施例5のFmoc−Tyr(3−tBu)−OHの代わりにFmoc−Phe(3−tBu−4−メトキシ)−OHを、樹脂としてRink Amide Resin(0.47mmol/g)213mg(0.1mmol)を用いて、実施例5と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩18.8mgを得た。
HPLC(e法):RT22.70
FAB−MS:531(M+H+)
NMR(f法、DMSO−d6):δ 1.30(9H,s)、2.78(1H,dd,J=14,9Hz)、2.90(1H,dd,J=14,8Hz)、2.94(1H,dd,J=14,5Hz)、3.04(1H,dd,J=14,5Hz)、3.69(3H,s)、4.17(1H,brs)、4.43(1H,ddd,J=14,9,8Hz)、5.60(1H,d,J=8Hz)、6.82(1H,d,J=8Hz)、7.01(1H,s)、7.06(1H,dd,J=8,1Hz)、7.15(1H,d,J=1Hz)、7.17−7.48(11H,m)、8.08(3H,brs)、8.54(1H,d,J=8Hz)、9.06(1H,d,J=8Hz)
【0173】
実施例10
Phe−Phe−Tyr(3−tBu)―NH2
実施例5のFmoc−Phg−OHの代わりにFmoc−Phe−OHを、樹脂としてRink Amide Resin(0.47mmol/g)213mg(0.1mmol)を用いて、実施例5と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩20.5mgを得た。
HPLC(e法):RT19.41
FAB−MS:531(M+H+)
NMR(f法、DMSO−d6):δ 1.31(9H,s)、2.74(1H,dd,J=14,8Hz)、2.82(1H,dd,J=14,9Hz)、2.87(1H,dd,J=14,9Hz)、2.89(1H,dd,J=14,5Hz)、3.03(1H,dd,J=14,4Hz)、3.10(1H,dd,J=14,4Hz)、4.00(1H,brs)、4.40(1H,ddd,J=8,8,5Hz)、4.61(1H,ddd,J=9,8,4Hz)、6.65(1H,d,J=8Hz)、6.87(1H,dd,J=8,2Hz)、7.00−7.10(2H,m)、7.15−7.28(10H,m)、7.30(1H,s)、7.98(3H,brs)、8.23(1H,d,J=8Hz)、8.66(1H,d,J=8Hz)、9.07(1H,s)
【0174】
実施例11
Phe−Val−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例5のFmoc−Phg−OHの代わりにFmoc−Val−OHを、樹脂としてRink Amide Resin(0.47mmol/g)213mg(0.1mmol)を用いて、実施例5と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩28.4mgを得た。
HPLC(e法):RT18.68
FAB−MS:483(M+H+)
NMR(f法、DMSO−d6):δ 0.83(3H,d,J=7Hz)、0.84(3H,d,J=7Hz)、1.31(9H,s)、1.96(1H,dqq,J=7,6,6Hz)、2.71(1H,dd,J=14,9Hz)、2.86(1H,dd,J=14,6Hz)、2.88(1H,dd,J=14,8Hz)、3.03(1H,dd,J=14,5Hz)、4.13(1H,brs)、4.25(1H,dd,J=9,6Hz)、4.40(1H,ddd,J=9,8,6Hz)、6.65(1H,d,J=8Hz)、6.88(1H,dd,J=8,2Hz)、6.99(1H,s)、7.05(1H,d,J=2Hz)、7.13−7.25(5H,m)、7.35(1H,s)、8.05(1H,d,J=8Hz)、8.07(3H,brs)、8.43(1H,d,J=9Hz)、9.08(1H,s)
【0175】
実施例12
Phe−Phg−Tyr―NH2
実施例5のFmoc−Tyr(3−tBu)−OHの代わりにFmoc−Tyr(tBu)−OHを、樹脂としてRink Amide Resin(0.47mmol/g)213mg(0.1mmol)を用いて、実施例5と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩21.7mgを得た。
HPLC(e法):RT13.40
FAB−MS:461(M+H+)
NMR(f法、DMSO−d6):δ 2.73(1H,dd,J=14,8Hz)、2.89(1H,dd,J=14,5Hz)、2.93(1H,dd,J=14,8Hz)、3.07(1H,dd,J=14,5Hz)、4.17(1H,dd,J=8,5Hz)、4.39(1H,ddd,J=8,8,5Hz)、5.59(1H,d,J=8Hz)、6.63(2H,d)、6.99(1H,s)、7.03(2H,d)、7.20−7.50(11H,m)、8.05(3H,brs)、8.45(1H,d,J=8Hz)、9.06(1H,d,J=8Hz)、9.16(1H,s)
【0176】
実施例13
Phe−Ala−Tyr(3−tBu)―NH2
実施例6(2)のFmoc−D−Hyp−OHの代わりにFmoc−Ala−OH・H2Oを用いて実施例6(2)と同様の操作を行い(ただし、Fmoc−Ala−OH・H2O、Fmoc−Phe−OHのカップリングは第1法にて行った。)、標題化合物のTFA塩27.8mgを得た。
HPLC(e法):RT17.82
FAB−MS:455(M+H+)
NMR(f法、DMSO−d6):δ 1.22(3H,d,J=6Hz)、1.31(9H,s)、2.71(1H,dd,J=14,9Hz)、2.86(1H,dd,J=14,9Hz)、2.87(1H,dd,J=14,5Hz)、3.06(1H,dd,J=14,5Hz)、4.04(1H,brs)、4.30−4.40(2H,m)、6.65(1H,d,J=8Hz)、6.86(1H,dd,J=8,2Hz)、7.03(1H,d,J=2Hz)、7.04(1H,s)、7.17−7.27(5H,m)、7.39(1H,s)、8.01(1H,d,J=8Hz)、8.06(3H,brs)、8.58(1H,d,J=8Hz)、9.08(1H,s)
【0177】
実施例14
Phe−Leu−Tyr(3−tBu)―NH2
実施例13のFmoc−Ala−OH・H2Oの代わりにFmoc−Leu−OHを用いて実施例13と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩31.6mgを得た。
HPLC(e法):RT20.02
FAB−MS:497(M+H+)
NMR(f法、DMSO−d6):δ 0.86(3H,d,J=6Hz)、0.89(3H,d,J=6Hz)、1.31(9H,s)、1.43(2H,dd,J=7,7Hz)、1.61(1H,tqq,J=7,6,6Hz)、2.73(1H,dd,J=14,8Hz)、2.81−2.93(2H,m)、3.09(1H,dd,J=14,5Hz)、4.04(1H,brs)、4.31−4.42(2H,m)、6.64(1H,d,J=8Hz)、6.85(1H,dd,J=8,2Hz)、7.02(1H,d,J=2Hz)、7.03(1H,s)、7.18−7.26(5H,m)、7.37(1H,s)、8.00(1H,d,J=8Hz)、8.05(3H,brs)、8.56(1H,d,J=8Hz)、9.08(1H,s)
【0178】
実施例15
Val−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例6(2)のFmoc−Phe−OHの代わりにFmoc−Val−OHを、Fmoc−D−Hypの代わりにFmoc−Phg−OHを用いて、実施例6(2)と同様の操作を行い(ただし、Fmoc−Val−OH、Fmoc−Phg−OHのカップリングは第1法にて行った。)、標題化合物のTFA塩18.2mgを得た。
HPLC(e法):RT17.64
FAB−MS:469(M+H+)
NMR(g法、DMSO−d6):δ 0.90(3H,d,J=7Hz)、0.91(3H,d,J=7Hz)、1.31(9H,s)、2.02(1H,m)、2.72(1H,dd,J=14,9Hz)、2.87(1H,dd,J=14,5Hz)、3.77(1H,m)、4.42(1H,m)、5.61(1H,d,J=8Hz)、6.60(1H,d,J=8Hz)、6.80(1H,dd,J=8,2Hz)、6.99−7.01(2H,m)、7.25−7.45(6H,m)、8.03(3H,br s)、8.46(1H,d,J=8Hz)、8.94(1H,d,J=8Hz)、9.07(1H,s)
【0179】
実施例16
Leu−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例6(2)のFmoc−Phe−OHの代わりにFmoc−Leu−OHを、Fmoc−D−Hypの代わりにFmoc−Phg−OHを用いて、実施例6(2)と同様の操作を行い(ただし、Fmoc−Leu−OH、Fmoc−Phg−OHのカップリングは第1法にて行った。)、標題化合物のTFA塩19.3mgを得た。
HPLC(e法):RT18.74
FAB−MS:483(M+H+)
NMR(g法、DMSO−d6):δ 0.87(3H,d,J=7Hz)、0.89(3H,d,J=7Hz)、1.32(9H,s)、1.50−1.65(3H,m)、2.73(1H,dd,J=14,8Hz)、2.87(1H,dd,J=14,5Hz)、3.93(1H,m)、4.41(1H,m)、5.59(1H,d,J=8Hz)、6.62(1H,d,J=8Hz)、6.81(1H,dd,J=8,1Hz)、6.99−7.01(2H,m)、7.28−7.44(6H,m)、8.06(3H,br s)、8.43(1H,d,J=8Hz)、9.08(1H,s)、9.09(1H,d,J=8Hz)
【0180】
実施例17
Phe−Gly−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例5のFmoc−Phg−OHの代わりにFmoc−Gly−OPfpを、樹脂としてRink Amide Resin(0.47mmol/g)213mg(0.1mmol)を用いて、実施例5と同様の操作を行い(ただし、Fmoc−Gly−OPfpのカップリングは第5法にて行った。)、標題化合物のTFA塩20.8mgを得た。
HPLC(d法):RT17.23
FAB−MS:441(M+H+)
NMR(f法、DMSO−d6):δ 1.32(9H,s)、2.64(1H,dd,J=14,9Hz)、2.88(1H,dd,J=14,5Hz)、2.91(1H,dd,J=14,8Hz)、3.07(1H,dd,J=14,5Hz)、3.65(1H,dd,J=17,6Hz)、3.90(1H,dd,J=17,6Hz)、4.07(1H,brs)、4.36(1H,ddd,J=9,8,5Hz)、6.64(1H,d,J=8Hz)、6.85(1H,dd,J=8,1Hz)、7.01(1H,d,J=1Hz)、7.06(1H,s)、7.20−7.35(5H,m)、7.45(1H,s)、8.10(3H,brs)、8.19(1H,d,J=8Hz)、8.62(1H,dd,J=6,6Hz)、9.09(1H,s)
【0181】
実施例18
18A:Phe−N−Me−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
18B:Phe−N−Me−D−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
反応容器にRink Amide Resin(0.47mmol/g)213mg(0.1mmol)を入れ、DMFにて樹脂を膨潤させた後、ピペリジンにて脱Fmoc処理した。次いでFmoc−Tyr(3−tBu)−OHを第1法にてカップリングした。ろ過、DMF洗浄後、ピペリジンにて脱Fmoc処理した。次いでα−ブロモフェニル酢酸、40%メチルアミン水溶液を使用し第6法にてカップリングを行い、Nα−置換アミノ酸残基を構築した。ろ過、DMF洗浄後、Boc−Phe−OHを第2法にてカップリングした。反応終了後、ろ過、DMF洗浄、DCM洗浄を行い、95%TFA水溶液 3mlにてクリーベイジを行った。反応液は減圧にて濃縮後、残さをDMF 2mlに溶解しHPLCにて精製した。フラクションごとにまとめて濃縮後、凍結乾燥し、表題化合物のTFA塩21.9mg(18A)、及び12.9mg(18B)をそれぞれ得た。
18A
HPLC(c法):RT16.64
FAB−MS:531(M+H+)
NMR(g法、DMSO−d6):δ 1.27(9H,s)、2.45(3H,s)、2.62−3.11(4H,m)、4.60(2H,m)、6.07(1H,s)、6.41(2H,d,J=7Hz)、6.56(1H,d,J=8Hz)、6.71(1H,d,J=8Hz)、7.05−7.32(11H,m)、8.29(3H,br s)、8.39(1H,d、J=9Hz)、9.13(1H,s)
18B
HPLC(c法):RT14.20
FAB−MS:531(M+H+)
NMR(f法、DMSO−d6):δ 1.28(9H,s)、2.47(3H,s)、2.70(1H,dd,J=14,9Hz)、2.87(1H,dd,J=14,5Hz)、2.96(2H,d,J=7Hz)、4.42(1H,ddd,J=5,9,8Hz)、4.49(1H,brs)、6.27(1H,s)、6.62(1H,d,J=8Hz)、6.92(1H,dd,J=8,2Hz)、7.00(1H,s)、7.05−7.36(11H,m)、7.45(1H,s)、8.14(3H,brs)、8.32(1H,d,J=8Hz)、9.04(1H,s)
【0182】
実施例19
N−ベンジル−N−(4―ピリジルチオアセチル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
反応容器にRink Amide Resin(0.47mmol/g)213mg(0.1mmol)を入れ、DMFにて樹脂を膨潤させた後、ピペリジンにて脱Fmoc処理した。次いでFmoc−Tyr(3−tBu)−OHを第1法にてカップリングした。ろ過、DMF洗浄後、ピペリジンにて脱Fmoc処理した。次いでα−ブロモフェニル酢酸、ベンジルアミンを使用し第6法にてカップリングを行い、Nα−置換アミノ酸残基を構築した。ろ過、DMF洗浄後、DMF 1.5ml、NMM 1.5ml、4−ピリジルチオ酢酸 34mg(0.2mmol)の混液、HATU 114mg(0.3mmol)を加え2時間振とうし、カップリングを行った。反応終了後、ろ過、DMF洗浄、DCM洗浄、メタノール洗浄を行い樹脂を乾燥した。95%TFA水溶液 3mlにてクリーベイジを行った。反応液は減圧にて濃縮後、残さをDMF 2mlに溶解しHPLCにて精製した。フラクションごとにまとめて濃縮後、凍結乾燥し、標題化合物のTFA塩19.8mgをジアステレオ混合物として得た。
HPLC(b法):RT22.90,23.39
FAB−MS:611(M+H+)
【0183】
実施例20
Phe−Phg−Tyr(3−tBu)−OH
実施例5の樹脂としてWang Resin(0.73mmol/g)274mg(0.2mmol)を用いて実施例5と同様の操作を行い(ただし、Fmoc−Tyr(3−tBU)−OHを第4法にてカップリングした。)、標題化合物のTFA塩31.2mgを得た。
HPLC(b法):RT20.62
FAB−MS:518(M+H+)
NMR(f法、DMSO−d6):δ 1.31(9H,s)、2.82(1H,dd,J=14,8Hz)、2.89(1H,dd,J=14,8Hz)、2.94(1H,dd,J=14,5Hz)、3.04(1H,dd,J=14,5Hz)、4.10(1H,brs)、4.35(1H,ddd,J=8,8,5Hz)、5.61(1H,d,J=8Hz)、6.66(1H,d,J=8Hz)、6.84(1H,dd,J=8,1Hz)、7.04(1H,d,J=1Hz)、7.15−7.45(10H,m)、ca7.9(ambiguous,br)、8.68(1H,d,J=8Hz)、9.02(1H,d,J=8Hz)、9.14(1H,s)
【0184】
実施例21
Phe−Tyr−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例5のFmoc−Phg−OHの代わりにFmoc−Tyr(tBu)−OHを、樹脂としてRink Amide Resin(0.47mmol/g)107mg(0.05mmol)を用いて、実施例5と同様の操作を行い(ただし、クリーベイジ処理後の反応液は減圧にて濃縮後、残さをメタノール3mlに溶解した後、再度減圧にて濃縮した。)、標題化合物のTFA塩15.8mgを得た。
HPLC(e法):RT18.78
FAB−MS:547(M+H+)
【0185】
実施例22
Phe−Hph−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Hph−OHを用いて実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩19.4mgを得た。
HPLC(e法):RT21.53
FAB−MS:545(M+H+)
【0186】
実施例23
Phe−Thi−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Thi−OHを用いて実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩21.5mgを得た。
HPLC(e法):RT19.65
FAB−MS:537(M+H+)
【0187】
実施例24
Phe−β−Ala−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−β−Ala−OHを用いて実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩29.4mgを得た。
HPLC(e法):RT17.51
FAB−MS:455(M+H+)
【0188】
実施例25
Phe−γ−Abu−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−γ−Abu−OHを用いて実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩34.4mgを得た。
HPLC(e法):RT17.59
FAB−MS:469(M+H+)
【0189】
実施例26
Phe−Aib−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Aib−OHを用い、て実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩27.2mgを得た。
HPLC(e法):RT19.82
FAB−MS:469(M+H+)
【0190】
実施例27
Phe−Ile−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Ile−OPfpを用いて実施例21と同様の操作を行い(ただし、Fmoc−Ile−OPfpのカップリングは第5法にて行った。)、標題化合物のTFA塩18.9mgを得た。
HPLC(e法):RT19.35
FAB−MS:497(M+H+)
【0191】
実施例28
Phe−Chg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Chg−OHを用いて実施例21と同様の操作を行った。さらに粗生成物をDMSOに溶解しHPLCにて精製し、フラクションはまとめて濃縮後、凍結乾燥し、標題化合物のTFA塩10.1mgを得た。
HPLC(e法):RT20.54
FAB−MS:523(M+H+)
NMR(g法、DMSO−d6):δ 0.82−1.20(5H,m)、1.31(9H,s)、1.46−1.73(6H,m)、2.70(1H,dd,J=14,9Hz)、2.82−2.90(2H,m)、3.02(1H,dd,J=14,5Hz)、4.10(1H,br s)、4.24(1H,t,J=8Hz)、4.42(1H,dd,J=13,5Hz)、6.64(1H,d,J=8Hz)、6.86(1H,dd,J=8,1Hz)、7.00(1H,s)、7.04(1H,d,J=1Hz)、7.18(5H,s)、7.34(1H,s)、8.01−8.04(4H,m)、8.42(1H,d,J=9Hz)、9.07(1H,s)
【0192】
実施例29
Phe−Cha−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例28のFmoc−Chg−OHの代わりにFmoc−Cha−OHを用いて実施例28と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩10.0mgを得た。
HPLC(e法):RT22.35
FAB−MS:537(M+H+)
NMR(g法、DMSO−d6):δ 0.81−1.25(5H,m)、1.31(9H,s)、1.40−1.77(8H,m)、2.68−2.89(3H,m)、3.09(1H,dd,J=14,4Hz)、4.02(1H,br s)、4.33−4.38(2H,m)、6.63(1H,d,J=8Hz)、6.85(1H,dd,J=8,1Hz)、7.01−7.04(2H,m)、7.23(5H,s)、7.35(1H,s)、7.98(1H,d,J=8Hz)、8.03(3H,br s)、8.55(1H,d,J=8Hz)、9.07(1H,s)
【0193】
実施例30
Phe−Tle−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Tle−OHを用いて実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩23.8mgを得た。
HPLC(e法):RT18.87
FAB−MS:497(M+H+)
【0194】
実施例31
Phe−Asp−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Asp(OtBu)−OHを、残さの溶剤にはメタノールの代わりにMeCNを用いて、実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩30.2mgを得た。
HPLC(e法):RT17.13
FAB−MS:499(M+H+)
【0195】
実施例32
Phe−Glu−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Glu(OtBu)−OHを、残さの溶剤にはメタノールの代わりにMeCNを用いて、実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩28.2mgを得た。
HPLC(e法):RT17.37
FAB−MS:513(M+H+)
【0196】
実施例33
Phe−Aad−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Aad(OtBu)−OHを、残さの溶剤にはメタノールの代わりにMeCNを用いて、実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩31.8mgを得た。
HPLC(e法):RT17.54
FAB−MS:527(M+H+)
【0197】
実施例34
Phe−Asn−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Asn−OHを用いて実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩21.5mgを得た。
HPLC(e法):RT17.04
FAB−MS:498(M+H+)
【0198】
実施例35
Phe−Gln−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21)のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Gln−OPfpを用いて実施例21と同様の操作を行い(ただし、Fmoc−Gln−OPfpのカップリングは第5法にて行った。)、標題化合物のTFA塩27.2mgを得た。
HPLC(e法):RT16.90
FAB−MS:512(M+H+)
【0199】
実施例36
Phe−Cit−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Cit−OHをを用いて実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩25.6mgを得た。
HPLC(e法):RT16.68
FAB−MS:541(M+H+)
【0200】
実施例37
Phe−Dab−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Dab(Boc)−OHを用いて実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩29.1mgを得た。
HPLC(e法):RT16.07
FAB−MS:484(M+H+)
【0201】
実施例38
Phe−Orn−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21)のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Orn(Boc)−OHを用いて実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩33.7mgを得た。
HPLC(e法):RT16.04
FAB−MS:498(M+H+)
【0202】
実施例39
Phe−Lys−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21)のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Lys(Boc)−OHを用いて実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩29.2mgを得た。
HPLC(e法):RT16.49
FAB−MS:512(M+H+)
【0203】
実施例40
Phe−Ser−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Ser(tBu)−OHを用いて実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩25.5mgを得た。
HPLC(e法):RT17.31
FAB−MS:471(M+H+)
【0204】
実施例41
Phe−Hse−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Hse(Trt)−OHを用いて実施例21)と同様の操作を行った。クリーベイジカクテル濃縮後、ジエチルエーテルにて再沈殿を行い、標題化合物のTFA塩7.8mgを得た。
HPLC(e法):RT17.64
FAB−MS:485(M+H+)
【0205】
実施例42
Phe−Thr−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Thr(tBu)−OHを用いて実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩24.1mgを得た。
HPLC(e法):RT17.40
FAB−MS:485(M+H+)
【0206】
実施例43
Phe−Abu−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Abu−OHを用いて実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩19.6mgを得た。
HPLC(e法):RT18.55
FAB−MS:469(M+H+)
【0207】
実施例44
Phe−Nva−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Nva−OHを用いて実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩19.8mgを得た。
HPLC(e法):RT18.82
FAB−MS:483(M+H+)
【0208】
実施例45
Phe−Met−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Met−OHを用いて実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩24.3mgを得た。
HPLC(e法):RT18.79
FAB−MS:515(M+H+)
【0209】
実施例46
Phe−His−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−His(Boc)−OHを用いて実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩26.7mgを得た。
HPLC(e法):RT16.78
FAB−MS:521(M+H+)
【0210】
実施例47
Phe−Trp−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Trp(Boc)−OHを用いて実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩14.5mgを得た。
HPLC(e法):RT20.76
FAB−MS:570(M+H+)
【0211】
実施例48
Phe−Tiq−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例21のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Tiq−OHを用いて実施例21と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩23.7mgを得た。
HPLC(e法):RT21.87
FAB−MS:543(M+H+)
【0212】
実施例49
N−(4−ピリジルチオアセチル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
反応容器にFmoc−2、4−dimethoxy−4’−(carboxymethyloxy)−benzhydrylamine linked toAminomethyl Resin(0.55mmol/g)91mg(0.05mmol)を入れ、DMFにて樹脂を膨潤させた後、ピペリジンにて脱Fmoc処理した。次いでFmoc−Tyr(3−tBu)−OH を第1法にてカップリングした。ろ過、DMF洗浄後、ピペリジンにて脱Fmoc処理した。次いでFmoc−Phg−OHを第3法にてカップリングした。ろ過、DMF洗浄後、ピペリジンにて再度脱Fmoc処理した。次いでDMF 1.5ml、NMM 0.5ml、4―ピリジルチオ酢酸 17mg(0.1mmol)の混液、HOBT 23mg(0.15mmol)及びDIC 25ml(0.16mmol)を加え2時間振とうし、カップリングを行った。反応終了後、ろ過、DMF洗浄、DCM洗浄、メタノール洗浄を行い、次いで樹脂を乾燥した。95%TFA水溶液 2mlにてクリーベイジを行った。反応液は減圧にて濃縮後、残さをメタノール3mlに溶解した後、再度減圧にて濃縮し、標題化合物のTFA塩27.8mgを得た。
HPLC(a法):RT17.55
FAB−MS:521(M+H+)
【0213】
実施例50
N−(1−ベンゾシクロブタンカルボニル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例49の4−ピリジルチオ酢酸の代わりに1−ベンゾシクロブタンカルボン酸を用いて実施例49と同様の操作を行い(ただし、1−ベンゾシクロブタンカルボン酸のカップリングは第3法にて行った。)、標題化合物23.8mgをジアステレオ混合物として得た。
HPLC(a法):RT23.43、23.68
FAB−MS:500(M+H+)
【0214】
実施例51
N−(2−インドールカルボニル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例50の1−ベンゾシクロブタンカルボン酸の代わりに2−インドールカルボン酸を用いて実施例50と同様の操作を行い、標題化合物8.0mgを得た。
HPLC(a法):RT24.64
FAB−MS:513(M+H+)
【0215】
実施例52
Tyr−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
反応容器にFmoc−2、4−dimethoxy−4’−(carboxymethyloxy)−benzhydrylamine linked toAminomethyl Resin(0.55mmol/g)91mg(0.05mmol)を入れ、DMFにて樹脂を膨潤させた後、ピペリジンにて脱Fmoc処理した。次いでFmoc−Tyr(3−tBu)−OHを第1法にてカップリングした。ろ過、DMF洗浄後、ピペリジンにて脱Fmoc処理した。次いでFmoc−Phg−OHを第3法にてカップリングした。ろ過、DMF洗浄後、ピペリジンにて脱Fmoc処理した。次いでFmoc−Tyr(tBu)−OHを第3法にてカップリングした。ろ過、DMF洗浄後、ピペリジンにて再度脱Fmoc処理した。反応終了後、DCM洗浄、メタノール洗浄を行い、次いで樹脂を乾燥した。95%TFA水溶液 2mlにてクリーベイジを行った。反応液は減圧にて濃縮後、残さをメタノール3mlに溶解し、再度減圧にて濃縮し、標題化合物のTFA塩26.2mgを得た。
HPLC(a法):RT17.43
FAB−MS:533(M+H+)
【0216】
実施例53
Phg−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例52のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Phg−OHを用いて実施例52と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩23.2mgを得た。
HPLC(a法):RT18.42
FAB−MS:503(M+H+)
【0217】
実施例54
Thi−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例52のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Thi−OHを用いて実施例52と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩27.4mgを得た。
HPLC(a法):RT18.43
FAB−MS:523(M+H+)
【0218】
実施例55
Trp−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例52のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−Trp(Boc)−OHを用いて実施例52と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩20.9mgを得た。
HPLC(a法):RT19.84
FAB−MS:556(M+H+)
【0219】
実施例56
His−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例52のFmoc−Tyr(tBu)−OHの代わりにFmoc−His(Boc)−OHを用いて実施例52と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩14.4mgを得た。
HPLC(a法):RT15.12
FAB−MS:507(M+H+)
【0220】
実施例57
N−((±)−3−フェニルブチリル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例50の1−ベンゾシクロブタンカルボン酸の代わりに(±)−3−フェニルブチル酸を、樹脂としてRink Amide Resin(0.47mmol/g)107mg(0.05mmol)を用いて、実施例50と同様の操作を行った。ただし、Fmoc−Phg−OHは第1法にて、3−フェニルブチル酸は第2法にてカップリングを行った。標題化合物18.1mgを得た。
HPLC(a法):RT25.19
FAB−MS:516(M+H+)
【0221】
実施例58
N−(2−ビフェニルカルボニル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2実施例57の3−フェニルブチル酸の代わりに2−ビフェニルカルボン酸を用いて実施例57と同様の操作を行い、標題化合物15.1mgを得た。
HPLC(a法):RT26.23
FAB−MS:550(M+H+)
【0222】
実施例59
β−Ala−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
反応容器にFmoc−2、4−dimethoxy−4’−(carboxymethyloxy)−benzhydrylamine linked toAminomethyl Resin(0.55mmol/g)45mg(0.025mmol)を入れ、DMFにて樹脂を膨潤させた後、ピペリジンにて脱Fmoc処理した。次いでFmoc−Tyr(3−tBu)−OHを第1法にてカップリングした。ろ過、DMF洗浄後、ピペリジンにて脱Fmoc処理した。次いでFmoc−Phg−OHを第3法にてカップリングした。DMF洗浄、DCM洗浄、メタノール洗浄を行い、次いで乾燥した。
乾燥させた樹脂はACT−496 MOS(Advanced ChemTech社製)の反応容器に移した。樹脂はDMFにて膨潤後、ピペリジンにて脱Fmoc処理を行った。次いでFmoc−β−Ala−OH、HOBT、DMFの混液0.5ml(Fmoc−β−Ala−OH 0.050mmol、HOBT0.075mmol)、DIC/DMF 0.25ml(DIC 0.080mmol)を加え2時間振とうした。ろ過、DMF洗浄後、ピペリジンにて再度脱Fmoc処理した。反応終了後、DCM洗浄を行い、95%TFA水溶液 1mlにてクリーベイジを行った。反応液をろ取した後、再度95%TFA水溶液1mlを加え30分間振とうした。ろ液は合わせて減圧にて濃縮後、残さにメタノール3mlを加え溶解し、再度濃縮し、標題化合物のTFA塩13.4mgを得た。
HPLC(e法):RT16.72
FAB−MS:441(M+H+)
【0223】
実施例60
Aib−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Aib−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩15.3mgを得た。
HPLC(e法):RT17.12
FAB−MS:455(M+H+)
【0224】
実施例61
Ile−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Ile−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩15.4mgを得た。
HPLC(e法):RT18.25
FAB−MS:483(M+H+)
【0225】
実施例62
Chg−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Chg−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩12.2mgを得た。
HPLC(e法):RT19.61
FAB−MS:509(M+H+)
【0226】
実施例63
Cha−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Cha−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩16.7mgを得た。
HPLC(e法):RT21.34
FAB−MS:523(M+H+)
【0227】
実施例64
Tle−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Tle−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩14.9mgを得た。
HPLC(e法):RT18.02
FAB−MS:483(M+H+)
【0228】
実施例65
Asp−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Asp(OtBu)−OPfpを用いて実施例59と同様の操作を行った。ただし、Fmoc−Asp(OtBu)−OPfpのカップリングの際、DIC/DMF 0.25mlは加えなかった。標題化合物のTFA塩18.1mgを得た。
HPLC(e法):RT16.42
FAB−MS:485(M+H+)
【0229】
実施例66
Aad−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Aad(OtBu)−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩16.8mgを得た。
HPLC(e法):RT16.79
FAB−MS:513(M+H+)
【0230】
実施例67
Asn−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Asn−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩17.2mgを得た。
HPLC(e法):RT16.17
FAB−MS:484(M+H+)
【0231】
実施例68
Gln−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例65のFmoc−Asp(OtBu)−OPfpの代わりにFmoc−Gln−OPfpを用いて実施例65と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩15.9mgを得た。
HPLC(e法):RT16.39
FAB−MS:498(M+H+)
【0232】
実施例69
Cit−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Cit−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩15.3mgを得た。
HPLC(e法):RT16.36
FAB−MS:527(M+H+)
【0233】
実施例70
Dab−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Dab(Boc)−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩15.3mgを得た。
HPLC(e法):RT15.28
FAB−MS:470(M+H+)
【0234】
実施例71
Lys−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Lys(Boc)−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩16.8mgを得た。
HPLC(e法):RT15.21
FAB−MS:498(M+H+)
【0235】
実施例72
Ser−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Ser(tBu)−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩15.4mgを得た。
HPLC(e法):RT16.30
FAB−MS:457(M+H+)
【0236】
実施例73
Hse−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Hse(Trt)−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩24.9mgを得た。
HPLC(e法):RT16.50
FAB−MS:471(M+H+)
【0237】
実施例74
Thr−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Thr(tBu)−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩15.5mgを得た。
HPLC(e法):RT16.41
FAB−MS:471(M+H+)
【0238】
実施例75
Abu−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Abu−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩13.6mgを得た。
HPLC(e法):RT16.90
FAB−MS:455(M+H+)
【0239】
実施例76
Nva−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Nva−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩13.9mgを得た。
HPLC(e法):RT17.79
FAB−MS:469(M+H+)
【0240】
実施例77
Met−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Met−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩11.6mgを得た。
HPLC(e法):RT18.09
FAB−MS:501(M+H+)
【0241】
実施例78
Pro−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Pro−OH・AcOEtを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩14.8mgを得た。
HPLC(e法):RT17.02
FAB−MS:467(M+H+)
【0242】
実施例79
Hyp−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Hyp−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩11.2mgを得た。
HPLC(e法):RT16.54
FAB−MS:483(M+H+)
【0243】
実施例80
Tic−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Tic−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩16.1mgを得た。
HPLC(e法):RT19.56
FAB−MS:529(M+H+)
【0244】
実施例81
Tiq−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Tiq−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩14.7mgを得た。
HPLC(e法):RT19.33
FAB−MS:529(M+H+)
【0245】
実施例82
2−Abz−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−2−Abz−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩15.2mgを得た。
HPLC(e法):RT21.38
FAB−MS:489(M+H+)
【0246】
実施例83
Hph−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにFmoc−Hph−OHを用いて実施例59と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩16.0mgを得た。
HPLC(e法):RT20.72
FAB−MS:531(M+H+)
【0247】
実施例84
N−(α−メチルヒドロシンナモイル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例59のFmoc−β−Ala−OHの代わりにα−メチルヒドロ桂皮酸を用いて実施例59と同様の操作を行い(ただし、クリーベイジ前の脱Fmoc処理は不必要なので行わなかった。)、標題化合物15.2mgを得た。
HPLC(e法):RT25.22
FAB−MS:516(M+H+)
【0248】
実施例85
N−(α−メチルシンナモイル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例84のα−メチルヒドロ桂皮酸の代わりにα−メチル桂皮酸を用いて実施例84と同様の操作を行い、標題化合物16.4mgを得た。
HPLC(e法):RT26.18
FAB−MS:514(M+H+)
【0249】
実施例86
N−(3−キノリンカルボニル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例84のα−メチルヒドロ桂皮酸の代わりに3−キノリンカルボン酸を用いて実施例84と同様の操作を行い、標題化合物のTFA塩16.9mgを得た。
HPLC(e法):RT20.73
FAB−MS:525(M+H+)
【0250】
実施例87
N−(3−フランアクリロイル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例84のα−メチルヒドロ桂皮酸の代わりに3−フランアクリル酸を用いて実施例84と同様の操作を行い、標題化合物8.2mgを得た。
HPLC(e法):RT23.08
FAB−MS:490(M+H+)
【0251】
実施例88
Phe−D−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例5のFmoc−Phg−OHの代わりにFmoc−D−Phg−OHを、樹脂としてFmoc−2、4−dimethoxy−4’−(carboxymethyloxy)−benzhydrylamine linked to Aminomethyl Resin(0.55mmol/g)182mg(0.1mmol)を用いて、実施例5と同様の操作を行った。ただし、Fmoc−D−Phg−OH、Boc−Phe−OHのカップリングは第3法にて行った。標題化合物のTFA塩15.4mgを得た。
HPLC(a法):RT20.96
FAB−MS:517(M+H+)
NMR(g法、DMSO−d6):δ 1.27(9H,s)、2.57−3.06(4H,m)、4.28−4.35(2H,m)、5.63(1H,d,J=8Hz)、6.53(1H,d,J=8Hz)、6.70(1H,d,J=8Hz)、6.79(2H,d,J=7Hz)、7.00−7.29(11H,m)、7.51(1H,s)、8.20(3H,brs)、8.71(1H,d,J=8Hz)、9.07(1H,s)、9.13(1H,d,J=8Hz)
【0252】
実施例89
Phe−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2
(1)Z−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
Z−Tyr(3−tBu)−OMe 15.3g (39.8mmol)を1,4−ジオキサン100mlの溶液とし、2N水酸化ナトリウム水溶液100mlを加え、室温にて2時間半攪拌した。反応液に2N塩酸を加えて酸性にした後、酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをDMF 100mlの溶液とし、−15℃でNMM 4.77ml(43.4mmol)および クロロ炭酸エチル4.15ml(43.4mmol)を加えた。反応液にアンモニアガスをバブリングさせながら1時間半攪拌し、室温にて放置後、反応液を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 塩化メチレン:メタノール=100:1)に付し、Z−Tyr(3−tBu)−NH2 10.9g(74%)を得た。
(2)Tyr(3−tBu)−NH2の合成
Z−Tyr(3−tBu)−NH2 9.89g(26.7mmol)のメタノール350ml溶液に、10%パラジウム炭素3.5gを加え、水素雰囲気下、室温にて10時間攪拌した。濾過後、減圧下に濾液を濃縮し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 塩化メチレン:メタノール=20:1)に付し、Tyr(3−tBu)−NH2 5.11g(81%)を得た。
NMR(g法、CDCl3):δ 1.40(9H,s)、2.64(1H,dd,J=9.6,13.9Hz)、3.18(1H,dd,J=4.0,13.9Hz)、3.49(1H,s)、3.58(1H,dd,J=4.0,9.6Hz)、5.45(1H,brs)、6.65(1H,d,J=7.9Hz)、6.92(1H,dd,J=2/0,12.0Hz)、7.10(1H,d,J=2.0Hz)、6.94(1H,d,6.6Hz)、7.2−7.4(8H,m)、7.7−7.9(2H,m)、8.46(1H,d,7.6Hz)、9.06(1H,d)
(3)Z−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
Z−N−Me−Val−OH 400mg(1.52mmol)、Tyr(3−tBu)−NH2 300mg(1.27mmol)、およびHOBT 230mg(1.52mmol)のDMF 7ml溶液に、氷冷下、DIC 0.24ml(1.52mmol)を滴下し、室温にて15時間半攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 塩化メチレン:メタノール:アンモニア水=100:3:1)に付し、Z−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 810mgを得た。
(4)Boc−Phe−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
Z−N−MeVal−Tyr(3−tBu)−NH2 810mg、および10%パラジウム炭素300mgのメタノール 50ml溶液を水素気流下13時間半攪拌した。反応液を濾過し減圧下に溶媒を留去し得られたN−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 470mg(1.35mmol)、Boc−Phe−OH 390mg(1.48mmol)、およびHOBT 230mg(1.48mmol)のDMF 12ml溶液に、氷冷下、DIC 0.23ml(1.48mmol)を滴下し、室温にて13時間半攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 塩化メチレン:メタノール:アンモニア水=100:3:1)に付し、Boc−Phe−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 380mg(47%)を得た。
(5)Phe−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
Boc−Phe−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 380mg(0.638mmol)のTFA15mlを室温にて1時間半攪拌した。減圧下に反応液を留去し、得られた残さを酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 塩化メチレン:メタノール:アンモニア水=100:10: 1)に付し、Phe−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2240mg(76%)を得た。
FAB−MS:497(M+H+)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.74(2H,d,J=6.6Hz)、0.79(1H,d,J=6.6Hz)、0.89(1H,d,J=6.6Hz)、0.92(2H,d,J=6.6Hz)、1.36(3H,s)、1.38(6H,s)、2.27−2.35(1H,m)、2.71(2H,s)、2.81(1H,s)、2.77−3.19(4H,m)、3.56−3.61(2/3H,m)、3.80−3.90(1/3H,m)、3.95(2/3H,d,J=10.9Hz)、4.46(1/3H,d,J=11.2Hz)、4.55−4.65(1/3H,m)、4.70−4.85(2/3H,m)、6.60−7.40(8H,m)
【0253】
実施例90
N−(α−メチルヒドロシンナモイル)−N−Me−D−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
(1)Z−N−Me−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
Z−N−Me−Phg−OH 3.28g(11.0mmol)、Tyr(3−tBu)−NH2 2.16g(9.17mmol)、およびHOBT 1.40g(9.17mmol)のDMF 60ml溶液に、氷冷下、DIC 1.42ml(9.17mmol)を滴下し、氷冷にて4時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 塩化メチレン:メタノール:アンモニア水=100:5:1)に付し、Z−N−Me−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2 4.03g(85%)を得た。
(2)N−Me−D−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
Z−N−Me−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2 4.03g、および10%パラジウム炭素2.0gのメタノール200ml溶液を水素雰囲気下4時間攪拌した。反応液を濾過し減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 塩化メチレン:メタノール:アンモニア水=100:5:1)に付し、N−Me−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2 1.48g(50%)およびN−Me−D−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2 920mg(31%)を得た。
(3)N−(α−メチルヒドロシンナモイル)−N−Me−D−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
α−メチルヒドロ桂皮酸 141mgの塩化チオニル10ml溶液に、DMF0.01mlを加え、80℃にて1.5時間攪拌した。反応液を減圧下に留去し、得られた残さを塩化メチレンに溶解後、N−Me−D−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2 300mg(0.78mmol)、NaHCO3 260mg(3.13mmol)のH2O 6ml溶液に加え、室温にて45分間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=4:1)に付し、N−(α−メチルヒドロシンナモイル)−N−Me−D−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2 210mg(51%)を得た。
EI−MS:529(M+)
NMR(g法、CDCl3):δ 1.18(3/2H,d,J=6.3Hz)、1.25(3/2H,d,J=6.9Hz)、1.35(9H,s)、2.64−3.14(6H,m)、2.73(3/2H,s)、2.81(3/2H,s)、4.67(1H,dd,J=7.4,14.0Hz)、5.09(1/2H,s)、5.38(1H,brd,J=8.9Hz)、5.47(1/2H,s)、5.75(1/2H,s)、5.77(1/2H,s)、5.86(1/2H,s)、6.06(1/2H,brd,J=7.9Hz)、6.48−6.72(2H,m)、6.86−7.00(2H,m)、7.14−7.34(9H,m)
【0254】
実施例91
Phe−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2
(1)Z−Phe(3−tBu−4−ベンジルオキシ)−OMeの合成
Z−Tyr(3−tBu)−OMe 1.05g(2.73mmol)のDMF 10ml溶液に、氷冷下、水素化ナトリウム(60% in oil) 120mg(3.00mmol)およびベンジルブロミド0.357ml(3.00mmol)を加えて、4時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液で中和した後、酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:5)に付し、Z−Phe(3−tBu−4−ベンジルオキシ)−OMe 688mg(53%)を得た。
(2)Z−N−Me−Phe(3−tBu−4−ベンジルオキシ)−OMeの合成
Z−Phe(3−tBu−4−ベンジルオキシ)−OMe 680mg(1.43mmol)のDMF 8ml溶液に、氷冷下、水素化ナトリウム(60% in oil)74.4mg(1.86mmol)およびヨウ化メチル0.134ml(2.15mmol)を加えて、1時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液で中和した後、酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:4)に付し、Z−N−Me−Phe(3−tBu−4−ベンジルオキシ)−OMe 659mg(94%)を得た。
(3)N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
Z−N−Me−Phe(3−tBu−4−ベンジルオキシ)−OMe 655mg(1.34mmol)の1,4−ジオキサン8ml溶液に、氷冷下、2N水酸化ナトリウム水溶液2mlを加え、室温として1時間攪拌した。2N塩酸を加えて酸性にしてクロロホルムで抽出し、水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをDMF 5mlの溶液とし、−15℃でNMM 0.183ml(1.66mmol)および クロロ炭酸エチル0.159ml(1.66mmol)を加え、20分間攪拌した。反応液にアンモニアガスをバブリングさせながらさらに30分間攪拌し、室温にて放置後、反応液を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをメタノール7mlの溶液とし、20%水酸化パラジウム炭素 100mgを加え、水素雰囲気下、室温にて4時間攪拌した。濾過後、減圧下に濾液を濃縮し、N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2
314mg(94%)を得た。
(4)Boc−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2 120mg(0.480mmol)、Boc−Val−OH 156mg(0.718mmol)およびHOBT110mg(0.718mmol)のDMF 2ml溶液に、氷冷下、DIC0.111ml(0.718mmol)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄、水で洗浄、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1)に付し、Boc−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2 147mg(68%)を得た。
(5)Z−Phe−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
Boc−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2 146mg(0.325mmol)の塩化メチレン2ml溶液に、TFA1mlを加えて、室温にて30分間攪拌した。減圧下に溶媒を留去し得られたVal−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2のTFA塩のDMF 2mlに、氷冷下、TEA 0.1ml、Z−Phe−ONp 219mg(0.348mmol)およびDMAP 93.5mg(0.765mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄、水で洗浄、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1)に付し、Z−Phe−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2 189mg(92%)を得た。
(6)Phe−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
Z−Phe−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2 183mg(0.290mmol)のメタノール3ml溶液に10%パラジウム炭素 100mgを加え、水素雰囲気下、室温にて5時間攪拌した。濾過後、減圧下に濾液を濃縮し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:メタノール=10:1)に付し、Phe−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2 108mg(75%)を得た。
NMR(g法、CDCl3):δ 0.69(3H,dd,J=6.9,17.8Hz)、0.89(3H,dd,J=6.9,14.5Hz)、1.36(9/2H,s)、1.39(9/2H,s)、2.67(1H,dd,J=9.6,13.5Hz)、2.78−2.94(1H,m)、2.97(3/2H,s)、3.09(3/2H,s)、3.12−3.40(2H,m)、3.59(1H,ddd,J=3.6,9.3,10.2Hz)、4.34−4.42(1/2H,m)、4.68(1/2H,dd,J=6.6,11.1Hz)、4.79(1/2H,dd,J=7.9,8.9Hz)、5.18−5.26(1/2H,m)、5.35(1/2H,brs)、5.49(1/2H,brs)、6.60(1H,dd,J=7.9,12.2Hz)、6.86(1H,ddd,J=1.6,6.3,6.3Hz)、7.06(1H,s)、7.16−7.34(5H,m)、7.76(1/2H,brs)、7.85(1/2H,d,J=8.9Hz)、7.95(1/2H,d,J=7.9Hz)
【0255】
実施例92
Phe−Phg−Tyr(3−tBu)−NHMe
(1)Tyr(3−tBu)−NHMeの合成
Tyr(3−tBu)−OMe 10.6g(42.0mmol)のメタノール80ml溶液に、40%メチルアミン/メタノール溶液80mlとシアン化ナトリウム0.41gを加え、室温にて4時間攪拌した。反応液を減圧下に留去し、得られた残さを塩化メチレンに溶解後、水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=20:1:0.1)に付し、Tyr(3−tBu)−NHMe 7.3g(70%)を得た。
(2)Phe−Phg−Tyr(3−tBu)−NHMeの合成
Boc−Phg−OH 150mg(0.597mmol)、Tyr(3−tBu)−NHMe 136mg(0.542mmol)、HOBT 110mg(0.813mmol)およびDMAP 99mg(0.813mmol)のDMF 3ml溶液に、氷冷下、WSCI・HCl 156mg(0.813mmol)を加え、室温にて4時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄、水で洗浄、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さを塩化メチレン3ml溶液とし、TFA2mlを加えた。室温にて15分間攪拌後、反応液を減圧下に留去し、得られた残さを塩化メチレンに溶解し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し得られたPhg−Tyr(3−tBu)−NHMeのTFA塩0.44g、 Boc−Phe−OH 158mg(0.597mmol)、HOBT 110mg(0.813mmol)およびDMAP 165mg(1.36mmol)のDMF 5ml溶液に、氷冷下、WSCI・HCl 156mg(0.813mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄、水で洗浄、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去し得られた残さの塩化メチレン 4ml溶液に、TFA 4mlを加え、室温にて40分間攪拌した。反応液を減圧下に留去し、得られた残さを塩化メチレンに溶解し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=20:1:0.1)に付し、Phe−Phg−Tyr(3−tBu)−NHMe 158mg(4工程55%)を得た。
FAB−MS:531(M+H+)
NMR(g法、DMSO−d6):δ 1.30(9H,s)、1.78(1H,brs)、2.6−3.0(4H,m)、3.17(3H,d,J=4.6Hz)、3.45−3.50(1H,m)、4.05−4.15(1H,m)、4.3−4.4(1H,m)、5.48(1H,s)、6.64(1H,d,J=8.3Hz)、6.81(1H,dd,J=2.0,8.3Hz)、6.97(1H,d,J=2.0Hz)、7.17−7.28(10H,m)、7.71(1H,m)、8.45(1H,brs)、8.48(1H,d,J=8.2Hz)、9.11(1H,s)
【0256】
実施例93
Phe−Apc−Tyr(3−tBu)−NHMe
(1)Z−Apc−Tyr(3−tBu)−NHMeの合成
Z−Apc−OH 206mg(0.877mmol)、Tyr(3−tBu)−NHMe 219mg(0.876mmol)、HOBT 178mg(1.32mmol)およびDMAP 214mg(1.75mmol)のDMF 3ml溶液に、氷冷下、WSCI・HCl 252mg(1.31mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄、水で洗浄、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1)に付しZ−Apc−Tyr(3−tBu)−NHMe 205mg(50%)を得た。
(2)Boc−Phe−Apc−Tyr(3−tBu)−NHMeの合成
Z−Apc−Tyr(3−tBu)−NHMe 201mg(0.430mmol)のメタノール 3ml溶液に10%パラジウム炭素 100mgを加え、水素雰囲気下、室温にて2時間攪拌した。濾過後、減圧下に濾液を濃縮し得られた残さをDMF 3ml溶液とし、氷冷下、Boc−Phe−OH 228mg(0.859mmol)、BOP 380mg(0.859mmol)およびNMM 0.472ml(4.30mmol)を加え、室温にて3日間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄、水で洗浄、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 ヘキサン:酢酸エチル=1:1)に付し、Boc−Phe−Apc−Tyr(3−tBu)−NHMe 108mg(43%)を得た。
(3)Phe−Apc−Tyr(3−tBu)−NHMeの合成
Boc−Phe−Apc−Tyr(3−tBu)−NHMe 103mg(0.178mmol)の塩化メチレン2ml溶液に、TFA1mlを加えた。室温にて1時間攪拌後、反応液を減圧下に留去し、得られた残さを塩化メチレンに溶解し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=10:1:0.1)に付し、Phe−Apc−Tyr(3−tBu)−NHMe 68.4mg(80%)を得た。
NMR(g法、CDCl3):δ 1.10−1.40(4H,m)、1.36(9H,s)、2.83(3H,d,J=4.6Hz)、2.80−3.15(2H,m)、3.30−3.70(3H,m)、4.91(1H,dd,J=7.6,9.7Hz)、5.56(1H,brs)、6.56(1H,d,J=7.9Hz)、6.73(1H,brs)、6.89(1H,dd,J=2.0,7.9Hz)、7.02(1H,d,J=2.0Hz)、7.10−7.40(6H,m)
【0257】
実施例94
Phe−Ahc−Tyr(3−tBu)−NHMe
(1)Z−Ahc−Tyr(3−tBu)−NHMeの合成
Z−Ahc−OH 400mg(1.44mmol)、Tyr(3−tBu)−NHMe 360mg(1.44mmol)、HOBT 389mg(2.88mmol)およびDMAP 351mg(2.88mmol)のDMF 5ml溶液に、氷冷下、WSCI・HCl 552mg(2.88mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄、水で洗浄、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2)に付し、Z−Ahc−Tyr(3−tBu)−NHMe 203mg(28%)を得た。
(2)Z−Phe−Ahc−Tyr(3−tBu)−NHMeの合成
Z−Ahc−Tyr(3−tBu)−NHMe 192mg(0.377mmol)のメタノール 2ml−1,4−ジオキサン 1mlの混合溶液に10%パラジウム炭素 100mgを加え、水素雰囲気下、室温にて終夜攪拌した。濾過後、減圧下に濾液を濃縮し得られた残さをDMF 2ml溶液とし、氷冷下、Z−Phe−ONp 190mg(0.452mmol)およびDMAP 69.1mg(0.566mmol)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄、水で洗浄、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル: n−ヘキサン=2:1)に付し、Z−Phe−Ahc−Tyr(3−tBu)−NHMe 217mg(88%)を得た。
(3)Phe−Ahc−Tyr(3−tBu)−NHMeの合成
Z−Phe−Ahc−Tyr(3−tBu)−NHMe 192mg(0.320mmol)のメタノール 2ml溶液に、10%パラジウム炭素 100mgを加え、水素雰囲気下、室温にて終夜攪拌した。濾過後、減圧下に濾液を濃縮し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール=10:1)に付し、Phe−Ahc−Tyr(3−tBu)−NHMe 136mg (81%)を得た。
EI−MS:523(M++1)
NMR(g法、CDCl3):δ 1.00−1.90(10H,m )、1.37(9H,s)、2.64−2.80(1H,m)、2.75(3H,d,J=4.6Hz)、2.90−3.15(2H,m)、3.22−3.40(2H,m)、4.52−4.62(1H,m)、6.19(1H,d,J=8.3Hz)、6.77(1H,d,J=7.9Hz)、6.83(1H,d,J=7.9Hz)、6.98(1H,s)、7.12−7.38(7H,m)、7.96(1H,s)
【0258】
実施例95
N−アセチル−transHyp(O−ベンジル)−Tyr(3−tBu)−NHMe
(1)Boc−transHyp(O−benzyl)−Tyr(3−tBu)−OMeの合成
Boc−transHyp(O−benzyl)−OH 300mg (0.933mmol)、Tyr(3−tBu)−OMe 281mg(1.12mmol)、HOBT 189mg(1.40mmol)およびDMAP 171mg(1.40mmol)のDMF 7ml溶液に、氷冷下、WSCI・HCl 268mg(1.40mmol)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄、水で洗浄、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1)に付し、Boc−transHyp(O−benzyl)−Tyr(3−tBu)−OMe 505mg(97%)を得た。
(2)transHyp(O−benzyl)−Tyr(3−tBu)−NHMeの合成
Boc−transHyp(O−benzyl)−Tyr(3−tBu)−OMe 500mg (0.901mmol) のメタノール5ml溶液に、40%メチルアミン/メタノール溶液5mlとシアン化ナトリウム10mgを加え、室温にて終夜攪拌した。反応液を減圧下に留去し、得られた残さを塩化メチレンに溶解後、水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さを塩化メチレン5ml溶液とし、TFA酢酸3mlを加えた。室温にて15分間攪拌後、反応液を減圧下に留去し、得られた残さを塩化メチレンに溶解し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、transHyp(O−benzyl)−Tyr(3−tBu)−NHMe 380mg(93%)を得た。
(3)N−アセチル−transHyp(O−ベンジル)−Tyr(3−tBu)−NHMeの合成
transHyp(O−benzyl)−Tyr(3−tBu)−NHMe 104mg(0.229mmol)の塩化メチレン1ml溶液に、氷冷下、ピリジン1mlと塩化アセチル0.024ml(0.344mmol)を加え、40分間攪拌した。塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=20:1:0.1)に付し、N−アセチル−transHyp(O−ベンジル)−Tyr(3−tBu)−NHMe 94mg(83%)を得た。
FAB−MS:496(M+H+)
NMR(g法、CDCl3):δ 1.36(9H,s)、1.93(3H,s)、2.23(2H,dd,J=7.2,6.9Hz)、2.74(3H,d,J=5.0Hz)、2.98(1H,dd,J=6.9,14Hz)、3.10(1H,dd,J=6.5,14Hz)、3.50(2H,m)、4.18(1H,m)、4.4−4.6(4H,m)、5.88(1H,s)、6.28(1H,m)、6.60(1H,d,J=7.9Hz)、6.62(1H,s)、6.81(1H,dd,J=2.0,5.2Hz)、6.99(1H,d,J=2.0Hz)、7.26−7.38(5H,m)
【0259】
実施例96
Phe−Cha−Phe(3−tBu)−NH2
(1)N−[ビス(メチルチオ)メチレン]−3−t−ブチルフェニルアラニンの合成
カリウムt−ブトキシド 1.78g(15.8mmol)のTHF 30ml溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でN−[ビス(メチルチオ)メチレン]グリシンエチルエステル(Angew.Chem.Internat.Edit.,14,426(1975))3.28g(15.8mmol)および3−t−ブチルベンジルブロミド(Eur.J.Med.Chem.,23,477(1988))2.39g(10.5mmol)のTHF 10ml溶液を加え、室温にて1時間攪拌した。氷冷下、水10mlを加えた後、2N水酸化ナトリウム水溶液5mlを加え、室温としてさらに1時間攪拌した。氷冷下、反応液に2N塩酸を加えて酸性とし、クロロホルムで抽出し、水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル)に付し、N−[ビス(メチルチオ)メチレン]−3−t−ブチルフェニルアラニン577mg(16%)を得た。
(2)Phe(3−tBu)−NH2の合成
N−[ビス(メチルチオ)メチレン]−3−t−ブチルフェニルアラニン492mg(1.51mmol)のDMF溶液5mlに、−15℃でNMM 0.183ml(1.66mmol)および クロロ炭酸エチル0.159ml(1.66mmol)を加え、30分間攪拌した。反応液にアンモニアガスをバブリングさせながらさらに30分間攪拌し、室温にして放置後、反応液を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さを1,4−ジオキサン3mlに溶かし、2N塩酸 1mlを加えて室温にて3日間攪拌した。氷冷下、飽和NaHCO3水で中和した後、クロロホルムで抽出し、水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール=10:1)に付し、Phe(3−tBu)−NH2 210mg(63%)を得た。
EI−MS:221(M++1)
NMR(g法、CDCl3):δ 1.32(9H,s)、2.69(1H,dd,J=9.6,13.5Hz)、3.29(1H,dd,J=4.0,13.5Hz)、3.62(1H,dd,J=4.0,9.6Hz)、5.38(1H,brs)、7.00−7.38(4H,m)
(3)Boc−Cha−Phe(3−tBu)−NH2の合成
Phe(3−tBu)−NH2 205mg(0.932mmol)、Boc−Cha−OH 351mg(1.21mmol)、HOBT 164mg (1.21mmol)およびDMAP 148mg(1.21mmol)のDMF4ml溶液に、氷冷下、WSCI・HCl 232mg(1.21mmol)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄、水で洗浄、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1)に付し、Boc−Cha−Phe(3−tBu)−NH2 326mg(74%)を得た。
(4)Z−Phe−Cha−Phe(3−tBu)−NH2の合成
Boc−Cha−Phe(3−tBu)−NH2 322mg(0.681mmol)の塩化メチレン2ml溶液に、TFA1mlを加えて、室温にて2時間攪拌した。減圧下に溶媒を留去し得られたCha−Phe(3−tBu)−NH2のTFA塩のDMF 2mlに、氷冷下、TEA 0.1ml、 Z−Phe−ONp 343mg(0.817mmol)およびDMAP 125mg(1.02mmol)を加え、室温にて3時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄、水で洗浄、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール=10:1)に付し、Z−Phe−Cha−Phe(3−tBu)−NH2192mg(43%)を得た。
(5)Phe−Cha−Phe(3−tBu)−NH2の合成
Z−Phe−Cha−Phe(3−tBu)−NH2 188mg(0.287mmol)のメタノール3ml溶液に10%パラジウム炭素 100mgを加え、水素雰囲気下、室温にて終夜攪拌した。濾過後、減圧下に濾液を濃縮し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール=10:1)に付し、Phe−Cha−Phe(3−tBu)−NH2 69.0mg(46%)を得た。
EI−MS:520(M+)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.80−1.75(13H,m)1.29(9H,s)、2.70(1H,dd,J=8.6,13.5Hz)、3.00−3.28(3H,m)、3.40(1H,dd,J=4.0,8.6Hz)、4.18−4.32(1H,m)、4.66(1H,dd,J=6.9,6.9Hz)、5.32(1H,brs)、6.20(1H,brs)、6.50(1H,d,J=7.9Hz)、7.01(1H,d,J=6.3Hz)、7.12−7.38(7H,m)、7.58(1H,d,J=6.9Hz)
【0260】
実施例97
N−(ベンジルアミノカルボニル)−N−Me−D−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
ベンジルアミン27mgの塩化メチレン 2ml溶液に、氷冷下、トリホスゲン 74mg(0.25mmol)、DIEA 0.04mlを加え、室温にて45分間攪拌した。反応液を減圧下に留去し、得られた残さを塩化メチレンに溶解後、N−Me−D−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2 100mg(0.26mmol)、NaHCO3 84mg(0.99mmol)のH2O 2ml溶液に加え、室温にて5時間攪拌した。反応液を塩化メチレンで希釈し、水で洗浄、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=100:10:1)に付し、N−(ベンジルアミノカルボニル)−N−Me−D−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2 70mg(54%)を得た。
EI−MS:498(M+−18)
NMR(g法、CDCl3):δ 1.34(9H,s)、2.72(3H,s)、2.93(1H,dd,J=7.6,14.3Hz)、3.05(1H,dd,J=5.8,14.3Hz)、4.40(2H,brd,J=5.3Hz)、4.68(1H,dd,J=7.6,13.9Hz)、4.99−5.12(1H,m)、5.70−5.38(1H,m)、5.40(1H,brs)、6.14−6.32(2H,m)、6.55(1H,d,J=7.9Hz)、6.66(1H,dd,J=1.8,8.1Hz)、6.97(1H, d,J=10.2Hz)、7.07−7.16(1H,m)、7.25−7.36(10H,m)
【0261】
実施例98
N−(ベンジルオキシカルボニル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NHMe
(1)Z−Phg−Tyr(3−tBu)−OMeの合成
Z−Phg−OSu 640mgのDMF 10ml溶液に、氷冷下、Tyr(3−tBu)−OMe 463mg(1.84mmol)およびDMAP 408mg(3.34mmol)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄、水で洗浄、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1)に付し、Z−Phg−Tyr(3−tBu)−OMe 905mg(quant.)を得た。
(2)N−(ベンジルオキシカルボニル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NHMeの合成
Z−Phg−Tyr(3−tBu)−OMe 900mg(1.73mmol)のメタノール10ml溶液に、40%メチルアミン/メタノール溶液10mlとシアン化ナトリウム10mgを加え、室温にて終夜攪拌した。反応液を減圧下に留去し、得られた残さを塩化メチレンに溶解後、水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1)に付し、N−(ベンジルオキシカルボニル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NHMe 737mg(82%)を得た。
FAB−MS:518(M+H+)
NMR(g法、DMSO−d6):δ 1.30(9H,s)、2.57(3H,d,J=4.3Hz)、2.5−2.9(2H,m)3.30(1H,d,J=5.3Hz)、4.0−4.1(1H,m)、4.2−4.4(1H,m)、5.03(2H,s)、5.28(1H,d,J=8.5Hz)、6.5−6.8(2H,m)、6.94(1H,d,6.6Hz)、7.2−7.4(8H,m)、7.7−7.9(2H,m)、8.46(1H,d,7.6Hz)、9.06(1H,d)
【0262】
実施例99
N−(ベンジルオキシカルボニル)−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2
Tyr(3−tBu)−NH2 1.70g(7.20mmol)、Z−N−Me−Val−OH 2.10g(7.92mmol)、HOBT 1.07g(7.92mmol)およびDMAP 970mg(7.94mmol)のDMF 20ml溶液に、氷冷下、WSCI・HCl 1.52g(7.93mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄、水で洗浄、次いで飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1)に付し、N−(ベンジルオキシカルボニル)−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 3.30g(95%)を得た。
FAB−MS:484(M+H+)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.83(3H,d,J=6.6Hz)、0.88(3H,d,J=6.6Hz)、1.36(9H,s)、2.15−2.30(1H,m)、2.75(3H,s)、2.80−3.05(2H,m)、4.02(1H,d,J=10.9Hz)、4.52−4.64(1H,m)、5.13(2H,s)、5.39(1H,brs)、5.88(1H,brs)、6.40−6.84(3H,m)、7.08(1H,s)、7.28−7.42(5H,m)
【0263】
実施例100
N−((R)−3−フェニルブチリル)−Phg−Tyr(3−tBu)―NH2
反応容器にFmoc−2,4―dimethoxy−4 ―(carboxymethyloxy)―benzhydrylamine linked to Aminomethyl Resin(0.55mmol/g)182mg(0.1mmol)を入れ、DMFにて樹脂を膨潤させた後、 ピペリジンにて脱Fmoc処理。次いでFmoc−Tyr(3−tBu)−OH を(第1法)にてカップリングさせる。ろ過、DMF洗浄後、ピペリジンにて脱Fmoc処理。次いでFmoc−Phg−OHを(第3法)にてカップリング。ろ過、DMF洗浄後、ピペリジンにて再度脱Fmoc処理。次いで(R)−3−フェニルブチル酸を(第3法)にてカップリング。反応終了後、ろ過、DMF洗浄、DCM洗浄を行い樹脂を乾燥。95%TFA水溶液 3mlにてクリーベイジを行った。反応液は減圧にて濃縮後、残さをDMF1mlに溶解しHPLCにて精製。フラクションごとにまとめて濃縮後、凍結乾燥、標題化合物15.6mgを得る。
HPLC(a法):RT22.96
FAB−MS:516(M+H+)
NMR(f法、DMSO−d6):δ 1.16(3H,d,J=7Hz)、1.32(9H,s)、2.41(1H,dd,J=14,8Hz)、2.56(1H,dd,J=14,8Hz)、2.74(1H,dd,J=14,9Hz)、2.89(1H,dd,J=14,5Hz)、3.15(1H,ddq,J=8,8,7Hz)、4.38(1H,ddd,J=9,8,5Hz)、5.42(1H,d,J=8Hz)、6.63(1H,d,J=8Hz)、6.81(1H,dd,J=8,2Hz)、7.01(2H,brs)、7.05−7.30(11H,m)、8.30(1H,d,J=8Hz)、8.31(1H,d,J=8Hz)、9.08(1H,s)
【0264】
実施例101
N−((S)−3―フェニルブチリル)−Phg−Tyr(3−tBu)―NH2
実施例100の(R)−3―フェニルブチル酸の代わりに(S)−3−フェニルブチル酸を用い、実施例100と同様の操作を行い、標題化合物13.3mgを得る。
HPLC(a法):RT23.00
FAB−MS:516(M+H+)
NMR(f法、DMSO−d6):δ 1.11(3H,d,J=8Hz)、1.30(9H,s)、2.40(1H,dd,J=14,6Hz)、2.52(1H,dd,J=14,10Hz)、2.69(1H,dd,J=14,9Hz)、2.89(1H,dd,J=14,5Hz)、3.13(1H,ddq,J=10,6,8Hz)、4.36(1H,ddd,J=9,8,5Hz)、5.47(1H,d,J=8Hz)、6.62(1H,d,J=8Hz)、6.79(1H,dd,J=8,2Hz)、6.99(1H,d,J=2Hz)、7.00(1H,s)、7.10−7.30(11H,m)、8.20(1H,d,J=8Hz)、8.43(1H,d,J=8Hz)、9.08(1H,s)
【0265】
実施例102
N−((R)−3―フェニルブチリル)−D−Phg−Tyr(3−tBu)―NH2
実施例100のFmoc−Phg−OHの代わりにFmoc−D−Phg−OHを用い、実施例100と同様の操作を行い、標題化合物7.2mgを得る。
HPLC(a法):RT23.07
FAB−MS:516(M+H+)
NMR(g法、DMSO−d6):δ 1.13(3H,d,J=7Hz)、1.27(9H,s)、2.38−2.64(3H,m)、2.88(1H,dd,J=14,4Hz)、3.15(1H,m)、4.26(1H,m)、5.50(1H,d,J=8Hz)、6.53(1H,d,J=8Hz)、6.69(1H,dd,J=8,1Hz)、6.98(1H,brs)、7.10−7.42(12H,m)、8.48(1H,d,J=8Hz)、8.54(1H,d,J=8Hz)、9.06(1H,s)
【0266】
実施例103
N−((S)−3―フェニルブチリル)−D−Phg−Tyr(3−tBu)―NH2
実施例101のFmoc−Phg−OHの代わりにFmoc−D−Phg−OHを用い、実施例101と同様の操作を行い、標題化合物16.1mgを得る。HPLC(a法):RT22.98
FAB−MS:516(M+H+)
NMR(g法、DMSO−d6):δ 1.17(3H,d,J=7Hz)、1.27(9H,s)、2.39−2.65(3H,m)、2.91(1H,dd,J=14,3Hz)、3.16(1H,m)、4.28(1H,m)、5.42(1H,d,J=8Hz)、6.55(1H,d,J=8Hz)、6.73(1H,dd,J=8,1Hz)、6.80−7.44(13H,m)、8.37(1H,d,J=8Hz)、8.58(1H,d,J=8Hz)、9.07(1H,s)
【0267】
実施例104
L−α−(3−メチル−2−ブテニル)グリシノイル− N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2
実施例89で得られたN−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 228mg(0.653mmol)、 Boc−L−α−(3−メチル−2−ブテニル)グリシン(Bioorg.Med.Chem.Lett.,2,387(1992))340mg(1.40mmol)、およびHOBT 189mg(1.40mmol)のDMF 6ml溶液に、氷冷下、DIC 0.22ml(1.40mmol)を加えた。室温にて一日間攪拌した後、反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=50:1:0.1)に付し、Boc−L−α−(3−メチル−2−ブテニル)グリシノイル− N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 0.17g(45%)を得た。
次いで、 Boc−L−α−(3−メチル−2−ブテニル)グリシノイル− N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 0.17gの塩化メチレン 2ml溶液に、TFA 1mlを加えて、室温にて10分間攪拌した。減圧下に溶媒を留去して得られた残さを塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=20:1:0.1)に付し、L−α−(3−メチル−2−ブテニル)グリシノイル− N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 131mg(93%)を得た。
FAB−MS: 475(M+H+)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.79(2H,d,J=6.6Hz)、0.82(1H,d,J=6.6Hz)、0.89(1H,d,J=6.3Hz)、0.95(2H,d,J=6.3Hz)、1.36(6H,s)、1.38(3H,s)、1.62(3H,s)、1.69(3H,s)、2.2−2.4(3H,m)、2.67(2H,s)、2.9−3.1(2H,m)、2.97(1H,s)、3.40(6.5/10H,m)、3.65(3.5/10H,m)、4.00(6.5/10H,d,J=10.9Hz)、4.39(3.5/10H,d,J=10.9Hz)、4.50−4.80(1H,m)、4.95−5.10(1H,m)、5.57(1H,brs)、5.91(3/10H,brs )、6.07(7/10H,brs)、6.60−6.72(23/10H,m)、6.87−6.96(1H,m)、7.03(7/10H,s)、7.09(3/10H,s)、9.19(7/10H,d,J=7.6Hz)
【0268】
実施例105
α−(4−ペンチニル)グリシノイル− N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2
(1) Boc−DL−α−(4−ペンチニル)グリシンの合成
カリウムt−ブトキシド 0.45g(4.00mmol)のTHF 6ml溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でN−[ビス(メチルチオ)メチレン]グリシンエチルエステル 690mg(3.33mmol)のTHF 2mlを加えた。15分間攪拌後、5−ヨード−1−ペンチン(J.Chem.Soc.Perkin Trans I,2909(1990))777mg(4.00mmol)のTHF 2ml溶液を加え、室温にて1.5時間攪拌した。反応液に、飽和NaHCO3水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。得られた残さをジオキサン 2ml−水 4mlの溶液とし、10%塩酸−メタノール 4mlを加えて室温にて終夜攪拌した。その後、2NNaOH水溶液を加えてアルカリ性とし、塩化メチレンで抽出後、水層にジオキサン 5mlと二炭酸ジtertブチル 1.5gを加えた。終夜攪拌後、2N塩酸を加えて酸性にし、塩化メチレンで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、粗Boc−DL−α−(4−ペンチニル)グリシン 0.46gを得た。
NMR(g法、CDCl3):δ 1.45(9H,s)、1.60−1.70(2H,m)、1.80(1H,m)、1.97(1H,t,J=2.6Hz)、1.98(1H,m)、2.25(2H,dt,J=2.6,6.9Hz)、 4.35(1H,brs)、5.02(1H,brs )
(2) Boc− α−(4−ペンチニル)グリシノイル− N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
粗Boc−DL−α−(4−ペンチニル)グリシン 0.34g(1.41mmol)、実施例89に従って得られたN−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 200mg(0.572mmol)、 およびHOBT 150mg(1.14mmol)のDMF 5ml溶液に、氷冷下、DIC 0.18ml(1.14mmol)を加えた。室温にて19時間攪拌した後、反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=50:1:0.1)に付し、Boc− α−(4−ペンチニル)グリシノイル− N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2を、低極性化合物として202mg(61%)を、高極性化合物として65mg(20%)を得た。
(3)α−(4−ペンチニル)グリシノイル− N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
上記の低極性化合物 195mgおよび高極性化合物 60mgそれぞれを塩化メチレン 2mlの溶液とし、TFA 1mlを加えて、室温にて15分間攪拌した。減圧下に溶媒を留去して得られた残さを塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=20:1:0.1)に付し、α−(4−ペンチニル)グリシノイル− N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2を、低極性化合物からは101mg(63%)、高極性化合物からは17mg(34%)得た。
低極性化合物
FAB−MS: 473(M+H+)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.75(3H,d,J=6.6Hz)、0.91(3H,d,J=6.3Hz)、1.37(9H,s)、1.4−1.8(4H,m)、1.93(1H,t,J=2.5Hz)、2.17−2.27(3H,m)、2.69(3H,s)、2.82(1H,dd,J=10.1,14.2Hz)、3.18(1H,dd,J=5.6,14.2Hz)、3.53(1H,m)、4.52(1H,d,J=10.9Hz)、4.63(1H,m)、5.90(1H,brs)、6.31(1H,brs)、6.64(1H,d,J=7.3Hz)、6.65(1H,d,J=7.9Hz)、6.78(1H,d,J=7.9Hz)、7.06(1H,s)
高極性化合物
FAB−MS: 473(M+H+)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.78−0.97(6H,m)、1.37(6H,s)、1.39(3H,s)、1.4−1.8(4H,m)、1.96(1H,m)、2.17−2.22(2H,m)、2.33(1H,m)、2.66(2H,s)、2.87−3.11(2H,m)、2.97(1H,s)、3.43−3.69(14/10H,m)、3.98(7/10H,d,J=10.9Hz)、4.42(3/10H, d,J=10.9Hz )、4.48−4.76(1H,m)、5.43(1H,brs)、5.81(3/10H,brs)、6.08(7/10H,brs)、6.62−6.77(2H,m)、6.81(3/10H,d,J=7.9Hz)、6.90(7/10H,d,J=7.9Hz)、7.03(7/10H,s)、7.10(3/10H,s)、9.03(6/10H,d,J=7.3Hz)
【0269】
実施例106
α−(2−ブチニル)グリシノイル− N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2
(1) Boc−DL−α−(2−ブチニル)グリシンエチルエステルの合成
カリウムt−ブトキシド 0.40g(3.55mmol)のTHF 6ml溶液に、窒素雰囲気下、−78℃でN−[ビス(メチルチオ)メチレン]グリシンエチルエステル 610mg(2.96mmol)のTHF 2mlを加えた。20分間攪拌後、1−ヨード−2−ブチン( Chem.Lett.,621(1981))640mg(3.55mmol)のTHF 2ml溶液を加え、室温にて30分時間攪拌した。反応液に、飽和NaHCO3水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。得られた残さをジオキサン 2ml−水 4mlの溶液とし、10%塩酸−メタノール 4mlを加えて室温にて終夜攪拌した。その後、2NNaOH水溶液を加えて中和し、飽和NaHCO3水溶液を加えてアルカリ性とした後、塩化メチレンで抽出し、無水炭酸ナトリウムで乾燥、減圧下に溶媒を留去した。
得られた残さの塩化メチレン 5ml溶液に、二炭酸ジtertブチル 0.65gを加え、1時間攪拌した。水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:6)に付し、 Boc−DL−α−(2−ブチニル)グリシンエチルエステル 575mg(76%)を得た。
NMR(g法、CDCl3):δ 1.29(3H,t,J=7.3Hz)、1.46(9H,s)、1.77(3H,t,J=2.6Hz)、2.56−2.77(2H,m)、4.18−4.27(2H,m)、4.38(1H,m)、5.30(1H,brs)
(2) Boc− α−(2−ブチニル)グリシノイル− N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
Boc−DL−α−(2−ブチニル)グリシンエチルエステル 570mg(2.23mmol)のメタノール 6ml−水 2ml溶液に、水酸化リチウム1水和物 140mg(3.35mmol)を加えて、室温にて2時間攪拌した。氷冷下に、2N塩酸で酸性にし、塩化メチレンで抽出後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去し、Boc−DL−α−(2−ブチニル)グリシン 0.50g(定量的)を得た。
Boc−DL−α−(2−ブチニル)グリシン 123mg(0.541mmol)、実施例89に従って得られたN−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 378mg(1.08mmol)、 およびHOBT 146mg(1.08mmol)のDMF 4ml溶液に、氷冷下、DIC 0.13ml(0.811mmol)を加えた。室温にて終夜攪拌した後、反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=50:1:0.1)に付し、Boc− α−(2−ブチニル)グリシノイル− N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2を、低極性化合物として138mgを、高極性化合物として59mgを得た。
(3)α−(2−ブチニル)グリシノイル− N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
上記の低極性化合物 138mgおよび高極性化合物 59mgそれぞれを塩化メチレン 2mlの溶液とし、TFA 1mlを加えて、室温にて15分間攪拌した。減圧下に溶媒を留去して得られた残さを塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=20:1:0.1)に付し、α−(2−ブチニル)グリシノイル− N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2を、低極性化合物からは80mg、高極性化合物からは47mg得た。
低極性化合物
FAB−MS: 459(M+H+)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.75(3H,d,J=6.6Hz)、0.90(3H,d,J=6.6Hz)、1.38(9H,s)、1.77(3H,s)、2.1−2.5(6H,m)、2.74(3H,s)、2.81(1H,dd,J=9.9,14.2Hz)、3.18(1H,dd,J=5.6,14.2Hz)、3.66(1H,dd,J=5.0,7.6Hz)、4.47(1H,d,J=11.2Hz)、4.57(1H, m)、5.66(1H,brs)、6.26(1H,brs)、6.47(1H,d,J=7.3Hz)、6.64(1H,d,J=7.9Hz)、6.78(1H,d,J=7.9Hz)、7.05(1H,s)
高極性化合物
FAB−MS: 459(M+H+)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.78−0.96(6H,m)、1.38(6H,s)、1.39(3H,s)、1.78(3H,s)、2.30−2.45(4H,m)、2.68(2H,s)、2.92−3.13(2H,m)、2.97(1H,s)、3.48(1H,dd,J=4.3,9.2Hz)、3.98(7/10H,d,J=11.2Hz)、4.42(3/10H, d,J=11.2Hz )、4.53−4.78(1H,m)、5.52(1H,brs)、6.14(1H,brs)、6.62−6.70(2H,m)、6.81(3/10H,d,J=7.9Hz)、6.90(7/10H,d,J=7.9Hz)、7.04(7/10H,s)、7.10(3/10H,s)、9.10(1H,d,J=7.3Hz)
【0270】
実施例107
N−((S)−3−フェニルブチリル)−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2
(S)−3−フェニル−n−酪酸 0.11ml(0.736mmol)、実施例89に従って得られたN−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 234mg(0.670mmol)、 およびHOBT 99mg(0.736mmol)のDMF 3ml溶液に、氷冷下、DIC 0.11ml(0.736mmol)を加えた。室温にて25時間攪拌した後、反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=50:1:0.1)に付し、 N−((S)−3−フェニルブチリル)−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 259mg(78%)を得た。
EI−MS: 496(M +)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.76(3H,d,J=6.6Hz)、0.89(3H,d,J=6.3Hz)、1.27(3H,d,J=6.9Hz)、1.34(9H,s)、2.17−2.31(1H,m)、2.38−2.57(2H,m)、2.72(3H,s)、2.81(1H,dd,J=8.2,14.2Hz)、2.96(1H,dd,J=6.3,14.2Hz)、3.34(1H,m)、4.46(1H,d,J=11.2Hz)、4.56(1H, m)、5.50(1H,s)、5.59(1H,brs)、6.00(1H,brs)、6.45(1H,d,J=7.9Hz)、6.66(1H,d,J=7.6Hz)、6.78(1H,dd,J=1.7,7.9Hz)、7.05(1H,d,J=1.7Hz)、7.20−7.36(5H,m)
【0271】
実施例108
N−((R)−3−フェニルブチリル)−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2
(R)−3−フェニル−n−酪酸 0.085ml(0.558mmol)、実施例89に従って得られたN−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2150mg(0.429mmol)、 およびHOBT 75mg(0.558mmol)のDMF 3ml溶液に、氷冷下、DIC 0.087ml(0.558mmol)を加えた。室温にて25時間攪拌した後、反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=50:1:0.1)に付し、N−((R)−3−フェニルブチリル)−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 186mg(87%)を得た。
EI−MS: 497(M ++1)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.51(3H,d,J=6.6Hz)、0.82(3H,d,J=6.6Hz)、1.31(3H,d,J=7.3Hz)、1.38(9H,s)、2.04−2.23(1H,m)、2.38(1H,dd,J=7.3,14.8Hz)、2.65(1H,dd,J=7.6,14.8Hz)、2.73(3H,s)、2.90(1H,dd,J=7.9,14.2Hz)、3.00(1H,dd,J=6.3,14.2Hz)、3.30(1H,m)、4.36(1H,d,J=10.9Hz)、4.60(1H, m)、5.67(1H,brs)、5.99(1H,brs)、6.15(1H,brs)、6.63(1H,d,J=8.3Hz)、6.76(1H,d,J=7.9Hz)、6.82(1H,d,J=7.9Hz)、7.07(1H,s)、7.17−7.29(5H,m)
【0272】
実施例109
N−(β−アミノヒドロシンナモイル)−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2
β−アミノヒドロ桂皮酸 0.67g(4.05mmol)、炭酸ナトリウム0.45g(4.26mmol)、2NNaOH水溶液 2.5ml、水 8ml、およびジオキサン 8mlの混合物に、氷冷下、二炭酸ジtertブチル0.93g(4.26mmol)を加え、室温にて3時間攪拌した。氷冷下、濃塩酸を加えて酸性にし、塩化メチレンで抽出した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧下に溶媒を留去し、N−Boc−β−アミノヒドロ桂皮酸 1.14gを得た。
N−Boc−β−アミノヒドロ桂皮酸 0.27g(1.03mmol)、実施例89に従って得られたN−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 0.24g(0.687mmol)、 およびHOBT 0.23g(1.72mmol)のDMF 5ml溶液に、氷冷下、DIC 0.27ml(1.72mmol)を加えた。室温にて1日間攪拌した後、反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=60:1:0.1)に付し、 N−( N−Boc−β−アミノヒドロシンナモイル)−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 291mg(71%)を得た。
N−( N−Boc−β−アミノヒドロシンナモイル)−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 285mgを塩化メチレン 2mlの溶液とし、TFA 1mlを加えて、室温にて15分間攪拌した。減圧下に溶媒を留去して得られた残さを塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=20:1:0.1)に付し、 N−( β−アミノヒドロシンナモイル)−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 197mg(83%)を得た。
FAB−MS: 497(M+H+)
【0273】
実施例110
N−(2−アミノ−3−フェニルプロピル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
Phg−Tyr(3−tBu)−NH2 120mg(0.325mmol)および Z−フェニルアラニナール(J.Org.Chem.,57,28(1992)) 112mg(0.396mmol)のMeCN 3ml溶液に、氷冷下、酢酸 0.1mlおよび 水素化シアノホウ素ナトリウム 41.5mg (0.661mmol)を加え、2時間攪拌した。反応液に水を加えた後、酢酸エチル抽出し、水で洗浄、飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール=20:1)に付し、N−(2−ベンゾキシカルボニルアミノ−3−フェニルプロピル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2 187mg(89%)を得た。
N−(2−ベンゾキシカルボニルアミノ−3−フェニルプロピル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2 40.0mg(0.0664mmol)のメタノール 1ml溶液に、10%パラジウム炭素 15.0mgを加え、水素雰囲気下、室温にて終夜攪拌した。濾過後、減圧下に濾液を濃縮し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=10:1:0.1)に付し、N−(2−アミノ−3−フェニルプロピル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2 29.0mg(92%)を得た。
EI−MS: 503(M++1)
NMR(g法、CDCl3 ):δ 1.36(9H,s)、2.20−3.05(7H,m)、3.47(1H,s)4.08(1H,d, J=4.6Hz)、4.54−4.72(1H,m)、5.56(1H,brs)、6.56(1H,d,J=7.9Hz)、6.81(1H,d、J=7.9Hz)、7.02−7.30(11H,m)、8.01(1H,d,J=8.4Hz)
【0274】
実施例111
N−(2−アミノ−3−フェニルプロピル)−N−Me−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2
N−(2−ベンゾキシカルボニルアミノ−3−フェニルプロピル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2 60.0mg(0.0943mmol)のMeCN 1ml溶液に、氷冷下、35%ホルムアルデヒド液 0.081ml(0.94mmol)、 酢酸 0.1ml、水素化シアノホウ素ナトリウム 18.7mg(0.283mmol)を加え、2時間攪拌した。反応液を水で希釈し、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残さをメタノール 1ml溶液とし、パラジウム炭素 15.0mgを加え、水素雰囲気下、室温にて3日間攪拌した。濾過後、減圧下に濾液を濃縮し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=10:1:0.1)に付し、N−(2−アミノ−3−フェニルプロピル)−N−Me−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2 29.7mg(61%)を得た。
FAB−MS: 517(M+H+)
NMR(g法、CDCl3 ):δ 1.38(9H,s)、2.07(2H,s)、2.16−3.20(7H,m)、3.47(3H,s)、4.13(1H,s)、4.60−4.80(1H,m)、5.46−5.60(1H,m)、6.52−7.32(13H,m)、8.15(1H,d、J=7.9Hz)
【0275】
実施例112
N−(フェニルピルビノイル)−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2
フェニルピルビン酸 179mg(1.09mmol)の塩化メチレン 2ml溶液に、塩化チオニル 0.079ml(1.1mmol)を加え、60度にて1時間加熱攪拌した。反応液を減圧下に留去し、得られた残さを塩化メチレン2ml溶液とし、氷冷下、N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2190mg(0.544mmol)およびトリエチルアミン 0.152ml(1.09mmol)を加えた。室温にて2時間攪拌後、 反応液に水を加え、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、 得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 塩化メチレン:メタノール:アンモニア水=20:1:0.1)に付し、 N−(フェニルピルビノイル)−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 50.7mg(19%)を得た。
NMR(g法、CDCl3):δ 0.97(3H,d,J=6.6Hz)、0.99(3H,d,J=6.6Hz)、1.37(9H,s)、2.30−2.52(1H,m)、2.85(3H,s)、2.92−3.16(2H,m)、4.53(1H,d,J=10.9Hz)、4.63(1H,dd,J=7.3,7.3Hz)、5.46(2H,brs)、5.84(1H,brs)、6.59(1H,d,J=7.9Hz)、6.95(1H,d,J=6.9Hz)、7.12(1H,s)、7.44(2H,t,J=7.6Hz)、7.60−7.70(1H,m)、7.95(2H, d,J=7.6Hz)
【0276】
実施例113
N−フェニル―Gly−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2
Boc−N−フェニル−Gly 108mg(0.430mmol)のTHF1ml溶液に、−15度で、N−メチルモルホリン 0.048ml(0.44mmol) 、クロロ炭酸イソブチル 0.056ml(0.43mmol)、N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 100mg(0.287mmol)のDMF 1ml溶液およびトリエチルアミン 0.060ml(0.43mmol) を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄、水で洗浄、飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1)に付し、Boc−N−フェニル−Gly−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 139mg(83%)を得た。
Boc−N−フェニル−Gly−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 130mg(0.223mmol)の塩化メチレン 1ml溶液に、TFA 1mlを加え、室温にて1時間攪拌した。反応液を減圧下に留去し、得られた残さを塩化メチレンに溶解し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄、飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=10:1:0.1)に付し、N−フェニル―Gly−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 69.7mg(65%)を得た。
FAB−MS: 483(M+H+)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.78(3H,d,J=6.6Hz)、0.94(3H,d,J=6.3Hz)、1.35(9H,s)、2.16−2.36(1H,m)、2.66(3H,s)、2.78(1H,dd,J=10.2,14.2Hz)、3.13(1H,dd,J=5.5,14.2Hz)、3.42(1H,d,J=16.5Hz)、3.74(1H,d,J=16.5Hz)、4.48−4.64(2H,m)、4.86(1H,brs)、5.39(1H,brs)、6.07(1H,brs)、6.27(1H,d,J=8.3Hz)、6.34(1H,d,J=7.2Hz)、6.67(2H,d,J=8.3Hz)、6.74−6.84(1H,m)、7.05(1H,s)、7.24−7.30(1H,m)
【0277】
実施例114
N−Me−N−フェニル−Gly−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2
Z−N−フェニル−Gly 184mg(0.646mmol)のTHF 2ml溶液に、氷冷下、NMM 0.071ml(0.65mmol) 、クロロ炭酸イソブチル 0.084ml(0.65mmol)、N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 150mg(0.430mmol)のDMF 2ml溶液およびトリエチルアミン 0.090ml(0.65mmol) を加え、室温にて3時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄、水で洗浄、飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1)に付し、Z−N−(フェニル)−Gly−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 186mg(70%)を得た。
Z−N−フェニル−Gly−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 180mg(0.292mmol)のメタノール 2ml溶液に、10%パラジウム炭素 100mgを加え、水素雰囲気下、室温にて終夜攪拌した。反応液に35%ホルムアルデヒド 0.50ml(5.83mmol)を加え、水素雰囲気下、室温にてさらに3時間攪拌した。濾過後、濾液に水を加えクロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=2:1)に付し、N−Me−N−フェニル−Gly−N−Me−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 32.0mg(22%)を得た。
FAB−MS: 497(M+H+)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.78(3H,d,J=6.9Hz)、0.88(3H,d,J=6.3Hz)、1.37(9H,s)、2.18−2.36(1H,m)、2.63(1H,d,J=4.6Hz)、2.84(3H,s)、2.88−2.96(1H,m)、2.99(3H,s)、3.92(1H,d,J=16.5Hz)、4.06(1H,d,J=16.5Hz)、4.12(1H,d,J=7.3Hz)、4.62(1H,dd,J=6.6,7.9Hz)、5.35(2H,brs)、5.92(1H,brs)、6.56(1H,d,J=7.9Hz)、6.64(2H,d,J=7.9Hz)、6.74(1H,t,J=7.9Hz)、6.82(1H,d,7.9Hz)、7.08(1H,s)、7.21(2H,t,J=7.9Hz)、7.35(1H,d,J=4.0Hz)
【0278】
実施例115
N−(3−フェニルブチル)−Val−Tyr(3−tBu)−NH2
Val−Tyr(3−tBu)−NH2 330mg(0.985mmol)およびフェニルブチルアルデヒド 146mg(0.986mmol)のMeCN 2ml溶液に、氷冷下、酢酸 0.1mlおよび水素化シアノホウ素ナトリウム 124mg(1.97mmol)を加え、室温にて3時間攪拌した。反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。
有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール=10:1)に付し、N−(3−フェニルブチル)−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 236mg(51%)を得た。
FAB−MS:468(M+H+)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.57(4/3H,d,J=6.9Hz)、0.62(5/3H,d,J=6.9Hz)、0.75(4/3H,d,J=6.6Hz)、0.62(5/3H,d,J=6.6Hz)、1.23(3H,d,J=6.9Hz)、1.38(9H,s)、1.56−1.76(2H,m)、1.86−2.02(1H,m)、2.20−2.32(1H,m)、2.36(4/9H,d,J=6.9Hz)、2.39(5/9H,d,J=6.9Hz)、2.64−2.74(1H,m)、2.76(1H,d,J=4.3Hz)、2.94−3.08(2H,m)、4.50−4.64(1H,m)、5.10−5.28(1H,m)、5.88(5/9H,brs)、6.00(4/9H,brs)、6.59(1H,d,J=7.9Hz)、6.93(1H,d,J=7.9Hz)、7.06(1H,s)、7.10−7.36(5H,m)、7.64−7.76(1H,m)
【0279】
実施例116
N−(2−アミノ−3−フェニルプロピル)−Val−Tyr(3−tBu)−NH2
Val−Tyr(3−tBu)−NH2 106mg(0.316mmol)およびZ−フェニルアラニナール 90.0mg(0.318mmol)のTHF 2ml溶液に、氷冷下、硫酸マグネシウム 300mgおよび水素化シアノホウ素ナトリウム 40.0mg(0.637mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。濾過後、濾液に水を加えてクロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。
有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール=20:1)に付し、N−[2−(ベンゾキシカルボニルアミノ)−3−フェニルプロピル]−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 95.7mg(50%)を得た。
N−[2−(ベンゾキシカルボニルアミノ)−3−フェニルプロピル]−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 94.1mg(0.156mmol)のメタノール 2ml溶液に、パラジウム炭素 50.0mgを加え、水素雰囲気下、室温にて終夜攪拌した。濾過後、減圧下に濾液を濃縮し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=10:1:0.1)に付し、 N−(2−アミノ−3−フェニルプロピル]−Val−Tyr(3−tBu)−NH2 47.0mg(64%)を得た。
FAB−MS:469(M+H+)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.75(3H,d,J=6.9Hz)、0.87(3H,d,J=6.9Hz)、1.38(9H,s)、1.90−2.08(1H,m)、2.38−2.54(3H,m)、2.66−2.78(1H,m)、2.81(1H,d,J=4.6Hz)、2.92−3.08(2H,m)、4.60−4.72(1H,m)、5.20−5.36(1H,m)、6.55(1H,brs)、6.61(1H,d,J=7.9Hz)、6.92(1H,d,J=7.9Hz)、7.07(1H,s)、7.13(2H,d,J=6.9Hz)、7.16−7.36(3H,m)、7.74(1H,d,J=8.2Hz)
【0280】
実施例117
2−[(2−アミノ−3−フェニルプロピル)アミノ]−N−[2−アミノ−1−[(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]エチル]−3−メチルブタナミド
(1) N−[2−(ベンゾキシカルボニルアミノ)− 1−[(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]エチル]−2−(tertブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタナミドの合成
Tyr(3−tBu)−OMe 2.00g(7.97mmol)の1,4−ジオキサン 15ml、水 15mlの混合溶液に、氷冷下、炭酸ナトリウム 929mg(8.76mmol)および二炭酸ジtertブチル 1.91g(8.75mmol)を加えて2時間攪拌した。氷冷下、飽和NH4Cl水を加え、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをエタノール 20ml、THF20mlの混合溶液とし、氷冷下、水素化ホウ素リチウム 520mg(23.9mmol)を加え、4時間攪拌した。反応液に2NHCl水を加え、クロロホルムで抽出、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1)に付し、 [1−[(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]−2−ヒドロキシエチル]カルバミド酸tertブチルエステル 2.26g(88%)を得た。
[1−[(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル)−2−ヒドロキシエチル]カルバミド酸tertブチルエステル 2.26g(7.00mmol)のTHF 25ml溶液に、氷冷下、トリフェニルホスフィン 3.67g(14.0mmol)、フタルイミド 2.06g(14.0mmol)およびジイソプロピルアゾジカルボキシレート 2.76ml(14.0mmol)を加え、1時間攪拌した。水を加え酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2)に付し、[1−[(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]−2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソインドール−2―イル)エチル]カルバミド酸tertブチルエステルを含む混合物を得た。
この[1−[(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル)−2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロイソインドール−2―イル)エチル]カルバミド酸tertブチルエステルを含む混合物のメタノール 15ml溶液にヒドラジン1水和物 2mlを加え、室温にて4時間攪拌した。濾過後、減圧下に濾液を濃縮し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=10:1:0.1)に付し、[2−アミノ−1−[(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]エチル]カルバミド酸tertブチルエステル 1.55g(69%)を得た。
[2−アミノ−1−[(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]エチル]カルバミド酸tertブチルエステル 1.53g(4.75mmol)の塩化メチレン 20ml溶液に、トリエチルアミン 0.725ml(5.23mmol)およびクロロ炭酸ベンジル 0.746ml(5.23mmol)を加え、15分間攪拌した。氷冷下、飽和NaHCO3水を加え塩化メチレンで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1)に付し、[2−(ベンゾキシカルボニルアミノ)−1−[(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]エチル]カルバミド酸tertブチルエステル 1.78g(82%)を得た。
NMR(g法、CDCl3):δ 1.39(9H,s)、1.40(9H,s)、2.60−2.80(2H,m)、3.08−3.38(2H,m)、3.80−3.94(1H,m)、4.58−4.72(1H,m)、5.10(2H,s)、5.28(1H,brs)、6.59(1H,d,J=7.9Hz)、6.85(1H,d,J=7.9Hz)、7.02(1H,s)、7.34(5H,brs)
[2−(ベンゾキシカルボニルアミノ)−1−[(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]エチル]カルバミド酸tert−ブチルエステル402mg(0.882mmol)の塩化メチレン 2ml溶液にTFA 2mlを加え、室温にて30分間攪拌した。反応液を減圧下に留去し、得られた残さをDMF 3mlに溶解し、氷冷下、Boc−Val 287mg(1.32mmol)、HOBT 179mg(1.32mmol)、DMAP 162mg(1.33mmol)およびWSCI・HCl 254mg(1.32mmol)を加え、室温にて4時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄、水で洗浄、飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1)に付し、N−[2−(ベンゾキシカルボニルアミノ)− 1−[(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]エチル]−2−(tertブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタナミド 363mg(74%)を得た。
(2)2−[(2−アミノ−3−フェニルプロピル)アミノ]−N−[2−アミノ−1−[(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]エチル]−3−メチルブタナミドの合成
N−[2−(ベンゾキシカルボニルアミノ)− 1−[(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]エチル]−2−(tertブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタナミド 436mg(0.786mmol)の塩化メチレン 2ml溶液に、TFA 2mlを加え、室温にて30分間攪拌した。反応液を減圧下に留去し、氷冷下、残さに飽和NaHCO3水を加えてクロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをMeCN 3ml溶液とし、氷冷下、Z−フェニルアラニナール 245mg(0.866mmol)、酢酸 0.1mlおよび水素化シアノホウ素ナトリウム 98.8mg(1.57mmol)を加え、3時間攪拌した。水を加えてクロロホルム抽出し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1)に付し、 N−[2−ベンゾキシカルボニルアミノ−1−[(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]エチル]−2−[[2−( ベンゾキシカルボニルアミノ)−3−フェニルプロピル]アミノ]−3−メチルブタナミド 282mg(50%)を得た。
N−[2−ベンゾキシカルボニルアミノ−1−[(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]エチル]−2−[[2−( ベンゾキシカルボニルアミノ)−3−フェニルプロピル]アミノ]−3−メチルブタナミド 132mg(0.183mmol)のメタノール 2ml溶液に10%パラジウム炭素80mgを加え、水素雰囲気下、室温にて2日間攪拌した。濾過後、減圧下に濾液を濃縮し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒クロロホルム:メタノール:アンモニア水=10:1:0.1)に付し、2−[(2−アミノ−3−フェニルプロピル)アミノ]−N−[2−アミノ−1−[(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)メチル]エチル]−3−メチルブタナミド 24.2mg(29%)を得た。
FAB−MS:455(M+H+)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.70(3H,dd,J=2.0,6.6Hz)、0.84(3H,d,J=6.9Hz)、1.37(9H,s)、1.98−2.04(1H,m)、2.24−2.86(9H,m)、2.94−3.12(1H,m)、4.10−4.26(1H,m)、6.62(1H,d,J=7.9Hz)、6.87(1H,d,J=7.9Hz)、7.00(1H,s)、7.12−7.34(5H,m)
【0281】
実施例118
N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]− 3−メチル−2−( N−メチル−N−フェニルアラニノイルアミノ)ブタナミド
(1)Z−N,O−ジベンジル−Tyr(3−tBu)−OMeの合成
Z−Tyr(3−tBu)−OMe 3.0g(7.78mmol)のDMF20ml溶液に、氷冷下、水素化ナトリウム 0.68g(17.1mmol)を加えて15分間攪拌後、ベンジルブロミド 2.3ml(19.5mmol)を加えた。3時間攪拌後、反応液に飽和NaHCO3水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:5)に付し、 Z−N,O−ジベンジル−Tyr(3−tBu)−OMe 4.14g (94%)を得た。
(2)N−ベンジル−2−(4−ベンジルオキシ−3−tertブチルフェニル)−1−メチル−N−(ベンジルオキシカルボニル)エチルアミンの合成
Z−N,O−ジベンジル−Tyr(3−tBu)−OMe 4.14g(7.32mmol)のエタノール 36ml−THF 6ml溶液に、氷冷下、2M水素化ホウ素リチウム−THF溶液 11.0ml(22.0mmol)を加えて、室温にて終夜攪拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残さを塩化メチレン 50mlの溶液とし、氷冷下、トリエチルアミン 2.0ml(14.4ml)、続いてメタンスルホニルクロリド 0.72ml(9.36mmol)を加えて、30分間攪拌した。反応液を飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをTHF 10mlの溶液とし、1M水素化トリエチルホウ素リチウム−THF溶液 28.0ml(28.0mmol)を加えた。3時間攪拌した後、氷冷下に水を加え、塩化メチレンで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:5)に付し、 N−ベンジル−2−(4−ベンジルオキシ−3−tertブチルフェニル)−1−メチル−N−(ベンジルオキシカルボニル)エチルアミン 2.35g (61%)を得た。
(3)2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチルアミンの合成
N−ベンジル−2−(4−ベンジルオキシ−3−tertブチルフェニル)−1−メチル−N−(ベンジルオキシカルボニル)エチルアミン 2.35g (4.50mmol)および20%水酸化パラジウム−炭素触媒 0.50gのメタノール 30ml懸濁液を、水素雰囲気下、終夜攪拌した。触媒を濾別した後、減圧下に溶媒を留去し、2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチルアミン 0.90g(96%)を得た。
NMR(g法、CDCl3):δ 1.16(3H,d,J=6.6Hz)、1.39(9H,s)、2.45(1H,dd,J=4.9, 13.3Hz)、2.69(1H,dd,J=4.9,13.3Hz)、3.15(1H,m)、3.5(2H,brs)、6.58(1H,d,J=7.9Hz)、6.83(1H,dd,J=1.6,7.9Hz)、7.03(1H,d,J=1.6Hz)
(4)N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−3−メチル−2−(メチルアミノ)ブタナミドの合成
2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチルアミン 0.31g(1.50mmol)、Z−N−Me−Val−OH 0.40g(1.50mmol)、およびHOBT 0.30g(2.25mmol)のDMF 5ml溶液に、氷冷下、DIC 0.35ml(2.25mmol)を加えた。室温にて2時間攪拌した後、反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール=125:1)に付し、 2−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−3−メチルブタナミド 0.55g(81%)を得た。
2−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−3−メチルブタナミド 0.54g(1.19mmol)および20%水酸化パラジウム−炭素触媒 0.10gのメタノール 8ml懸濁液を、水素雰囲気下、2時間攪拌した。触媒を濾別した後、減圧下に溶媒を留去し、 N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−3−メチル−2−(メチルアミノ)ブタナミド 0.36g(95%)を得た。
(5)N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]− 3−メチル−2−( N−メチル−N−フェニルアラニノイルアミノ)ブタナミド
N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−3−メチル−2−(メチルアミノ)ブタナミド 0.36g(1.12mmol)、Boc−Phe−OH 0.75g(2.81mmol)、およびHOBT 0.38g(2.81mmol)のDMF 5ml溶液に、氷冷下、DIC 0.44ml(2.81mmol)を加えた。室温にて2.5日間攪拌した後、反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール=80:1)に付し、N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−2−[N−(N−Boc−フェニルアラニノイル)−N−メチルアミノ]−3−メチルブタナミド 333mg(52%)を得た。
N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−2−[N−(N−Boc−フェニルアラニノイル)−N−メチルアミノ]−3−メチルブタナミド 333mgを塩化メチレン 4mlの溶液とし、TFA 2mlを加えて、室温にて10分間攪拌した。減圧下に溶媒を留去して得られた残さを塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=75:1:0.1)に付し、 N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]− 3−メチル−2−( N−メチル−N−フェニルアラニノイルアミノ)ブタナミド 164mg(60%)を得た。
EI−MS: 468(M ++1)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.72(3/2H,d,J=6.6Hz)、0.81(3/2H,d,J=6.6Hz)、0.93(3/2H,d,J=6.6Hz)、0.94(3/2H,d,J=6.3Hz)、1.07(3/2H,d,J=6.6Hz)、1.08(3/2H,d,J=6.6Hz)、1.37(4H,s)、1.40(5H,s)、2.23−2.42(1H,m)、2.43−2.90(3H,m)、2.75(5/3H,s)、2.84(4/3H,s)、3.19(1/2H,dd,J=4.3,13.8Hz)、3.62(1/2H,m)、3.82−3.88(1H,m)、4.23(1H,m)、4.47(2/5H, d,J=10.9Hz)、6.00(3/5H,d,J=8.2Hz)、6.61(2/5H,d,J=7.9Hz)、6.66(3/5H,dd,J=2.0,7.9Hz)、6.77(3/5H,d,J=7.9Hz)、6.83(2/5H,dd,J=2.0,7.9Hz)、6.99(3/5H,d,J=2.0Hz)、7.05(2/5H,d,J=2.0Hz)、7.1−7.4(7H,m)、8.22(3/5H,d,J=8.3Hz)
【0282】
実施例119
Phe−N−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2
(1)Z−N−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−OMeの合成
Z−N−Me−Val−OH 3.25g、N−Me−Tyr(3−tBu)−OMe 2.2g、HOBT 1.88gのDMF 30ml溶液に、氷冷下DIC 1.9mlを加え、室温にて23時間攪拌した。反応液に水を加え、エーテルで抽出した。飽和食塩水で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=100:10:1)に付し、Z−N−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−OMe 1.96g(47%)を得た。
(2)Z−N−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
Z−N−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−OMe 1.96g、1,4−ジオキサン 40mlの溶液に、室温下、2NNaOH 5mlを加え、2時間攪拌した。反応液を希塩酸でpH3に調節し、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去して得たZ−N−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−OHのTHF 20ml溶液に、氷冷下、クロロ炭酸エチル 0.40ml、NMM 0.46mlを加え、15分間攪拌した。続いてアンモニアガスを5分間吹き込んだ。反応液を減圧下に溶媒を留去して、析出した塩を濾去し、酢酸エチルで洗浄した。減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=2:3)に付し、Z−N−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2 1.17g(61%)を得た。
(3)N−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
Z−N−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2 1.17g、20%水酸化パラジウム炭素 0.24gのメタノール 20ml混合物を室温下、水素雰囲気下、1時間攪拌した。反応液を濾過し、メタノールで洗浄した。減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=100:10:1)に付し、N−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2 609mg(71%)を得た。
(4)Z−Phe−N−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
Z−Phe−OH 742mgのTHF 3ml溶液に氷冷下、クロロ炭酸イソブチル 0.32ml、NMM 0.27mlを加え、15分間攪拌した。続いてN−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2 600mgのTHF 3ml溶液を加え、室温下10時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄した後、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 n−ヘキサン:アセトン=3:2)に付し、Z−Phe−N−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2 611mg(58%)を得た。
(5)Phe−N−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2の合成
Z−Phe−N−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2 610mg、10%パラジウム炭素 100mgのメタノール 15ml混合物を室温下、水素雰囲気下、17時間攪拌した。反応液を濾過し、メタノールで洗浄した。減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル)に付し、Phe−N−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2 431mg(89%)を得た。
EI−MS:511(M++1)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.50(9/10H,d,J=6.3Hz)、0.75(9/10H,d,J=6.6Hz)、0.79(21/10H,d,J=6.9Hz)、0.93(21/10H,d,J=6.6Hz)、1.34(63/10H,s)、1.39(27/10H,s)、2.15−2.99(46/10H,m)、2.46(21/10H,s)、2.78(21/10H,s)、3.02(9/10H,s)、3.03(9/10H,s)、3.15(7/10H,dd,J=14.9,5.9Hz)、3.33(3/10H,dd,J=13.9,6.9Hz)、3.72(7/10H,dd,J=8.9,5.0Hz)、3.91(3/10H,dd,J=8.1,5.1Hz)、4.92(3/10H,d,J=10.9Hz)、5.02−5.09(14/10H,m)、5.29(7/10H,brs)、5.49(7/10H,dd,J=10.7,5.8Hz)、5.98(7/10H,brs)、6.32(7/10H,d,J=7.9Hz)、6.60−6.67(6/10H,m)、6.72(7/10H,dd,J=7.9,2.0Hz)、6.97(3/10H,dd,J=7.9,2.0Hz)、7.10−7.39(67/10H,m)
【0283】
実施例120
N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]− 3−メチル−2−[ N−メチル−N−(N−Me−フェニルアラニノイル)アミノ]ブタナミド
N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−3−メチル−2−(メチルアミノ)ブタナミド 115mg(0.359mmol)、Boc−N−Me−Phe−OH 170mg(0.610mmol)の塩化メチレン 1.5ml溶液に、氷冷下、BOP 318mg(0.718mmol)、続いてTEA 0.10ml(0.718mmol)を加えた。室温にて2日間攪拌した後、反応液を塩化メチレンで希釈し、水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール=150:1)に付し、N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−2−[N−(N−Boc−N−Me−フェニルアラニノイル)−N−メチルアミノ]−3−メチルブタナミド 149mg(71%)を得た。
N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−2−[N−(N−Boc−N−Me−フェニルアラニノイル)−N−メチルアミノ]−3−メチルブタナミド 145mgを塩化メチレン 2mlの溶液とし、TFA 1mlを加えて、室温にて15分間攪拌した。減圧下に溶媒を留去して得られた残さを塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=80:1:0.1)に付し、 N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]− 3−メチル−2−[ N−メチル−N−(N−Me−フェニルアラニノイル)アミノ]ブタナミド 86mg(72%)を得た。
EI−MS: 481(M +)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.52(1H,d,J=6.6Hz)、0.78(2H,d,J=6.6Hz)、0.93(3H,d,J=6.3Hz)、1.08(1H,d,J=6.6Hz)、1.13(2H,d,J=6.6Hz)、1.36(5H,s)、1.39(4H,s)、2.1−2.3(1H,m)、2.25(2H,s)、2.32(1H,s)、2.5−2.9(3H,m)、2.59(2H,s)、2.62(1H,s)、3.08(1/2H,d,J=6.6Hz)、3.58(1/2H,t,J=6.3Hz)、3.65−3.73(1/2H,m)、4.07−4.25(3/5H,m)、4.46(2/5H, d,J=11.2Hz)、5.62(1/2H,brs)、6.06(1/2H,d,J=8.3Hz)、6.59−6.64(1H,m)、6.75−6.94(1H,m)、7.01−7.12(1H,m)、7.2−7.4(6H,m)、8.18(1/2H,d,J=8.3Hz)
【0284】
実施例121
N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]− N−Me−3−メチル−2−( N−メチル−N−フェニルアラニノイルアミノ)ブタナミド
(1)2−(4−ベンジルオキシ−3−tertブチルフェニル)−N−(ベンジルオキシカルボニル)−N−Me−1−メチルエチルアミンの合成
実施例91に従って得られたZ−N−Me−Phe(3−tBu−4−ベンジルオキシ)−OMe 1.60g(3.27mmol)のエタノール 18ml−THF 3ml溶液に、氷冷下、2M水素化ホウ素リチウム−THF溶液 4.9ml(9.80mmol)を加えて、室温にて終夜攪拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残さを塩化メチレン 15mlの溶液とし、氷冷下、トリエチルアミン 0.88ml(6.32mmol)、続いてメタンスルホニルクロリド 0.27ml(3.47mmol)を加えて、30分間攪拌した。反応液を飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2)に付し、メシラート0.88g(50%、2工程)を得た。このメシラート 0.88g(1.62mmol)のTHF 5mlの溶液に、1M水素化トリエチルホウ素リチウム−THF溶液 5.8ml(5.8mmol)を加えた。1.5時間攪拌した後、氷冷下に水を加え、塩化メチレンで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:5)に付し、2−(4−ベンジルオキシ−3−tertブチルフェニル)−N−(ベンジルオキシカルボニル)−N−Me−1−メチルエチルアミン 0.50g (68%)を得た。
(2)2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−N−Me−1−メチルエチルアミンの合成
2−(4−ベンジルオキシ−3−tertブチルフェニル)−N−(ベンジルオキシカルボニル)−N−Me−1−メチルエチルアミン 0.49g (1.09mmol)および20%水酸化パラジウム−炭素触媒 0.10gのメタノール 5ml懸濁液を、水素雰囲気下、2.5時間攪拌した。触媒を濾別した後、減圧下に溶媒を留去し、2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−N−Me−1−メチルエチルアミン 0.23g(96%)を得た。
NMR(g法、CDCl3):δ 1.12(3H,d,J=6.3Hz)、1.38(9H,s)、2.42(s,3H)、2.64(2H,d,J=6.6Hz)、2.75−2.90(1H,m)、6.55(1H,d,J=7.9Hz)、6.84(1H,dd,J=1.6,7.9Hz)、7.04(1H,d,J=1.6Hz)
(3)N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−N−Me−3−メチル−2−メチルアミノブタナミドの合成
2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−N−Me−1−メチルエチルアミン 0.22g(0.994mmol)、Z−N−Me−Val−OH 0.55mg(2.09mmol)、およびHOBT 0.30g(1.99mmol)のDMF 3ml溶液に、氷冷下、DIC 0.31ml(1.99mmol)を加えた。室温にて38時間攪拌した後、反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:4)に付し、 2−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−N−Me−3−メチルブタナミド 155mg(33%)を得た。
2−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−N−Me−3−メチルブタナミド 150mg(0.320mmol)および20%水酸化パラジウム−炭素触媒 0.02gのメタノール 2ml懸濁液を、水素雰囲気下、3時間攪拌した。触媒を濾別した後、減圧下に溶媒を留去し、 N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−N−Me−3−メチル−2−(メチルアミノ)ブタナミド 97mg(92%)を得た。
(4)N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]− N−Me−3−メチル−2−( N−メチル−N−フェニルアラニノイルアミノ)ブタナミドの合成
N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−N−Me−3−メチル−2−(メチルアミノ)ブタナミド 93mg(0.278mmol)、Boc−Phe−OH 125mg(0.473mmol)の塩化メチレン 1.5ml溶液に、氷冷下、BOP 246mg(0.556mmol)、続いてTEA 0.077ml(0.556mmol)を加えた。室温にて2.5日間攪拌した後、反応液を塩化メチレンで希釈し、水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した後、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール=150:1)に付し、N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−2−[N−(N−Boc−フェニルアラニノイル)−N−メチルアミノ]−N−Me−3−メチルブタナミド 108mg(67%)を得た。
N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−2−[N−(N−Boc−フェニルアラニノイル)−N−メチルアミノ]−N−Me−3−メチルブタナミド 108mgを塩化メチレン 2mlの溶液とし、TFA 1mlを加えて、室温にて15分間攪拌した。減圧下に溶媒を留去して得られた残さを塩化メチレンで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メタノール:アンモニア水=60:1:0.1)に付し、 N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]− N−Me−3−メチル−2−( N−メチル−N−フェニルアラニノイルアミノ)ブタナミド 71mg(80%)を得た。
EI−MS: 481(M +)
NMR(g法、CDCl3):δ 0.41(3H,d,J=6.6Hz)、0.74(3H,d,J=6.6Hz)、1.08(3H,d,J=6.6Hz)、1.36(9H,s)、2.07−2.24(1H,m)、2.55−2.76(2H,m)、2.81(3H,s)、2.86−3.00(2H,m)、2.90(3H,s)、3.94(1H,t,J=6.6Hz)、4.94(1H,d,J=10.9Hz)、5.02−5.11(1H,m)、6.61(1H,d,J=8.3Hz)、6.89(1H,dd,J=2.0,7.9Hz)、7.00(1H,d,J=1.7Hz)、7.10−7.35(6H,m)
【0285】
試験例1
モチリン受容体結合試験
モチリン受容体結合試験は次の方法で行った[Bormans et al.,Regul.Peptides,15,143(1986)]。屠殺したウサギより十二指腸を摘出し、粘膜を剥離後、50mM Tris−HCl緩衝液中でhomogenizeして受容体試料とした。受容体試料を125Iモチリン25pMと共にインキュベートした後に、受容体に結合した放射活性を測定した。インキュベート液中に薬物の代わりにDMSO(1%)を添加した際の放射活性から、大過剰のモチリン(10−7M)を添加した際の放射活性を引いた差を特異的結合とした。薬物の活性は特異的結合を50%に減少させる濃度(IC50、nM)で表した。結果を表C−1に示す。
【0286】
試験例2
ウサギ摘出十二指腸縦走筋標本の収縮に対する作用
モチリンによるウサギ摘出十二指腸縦走筋標本の収縮に対する作用を次の方法で調べた。屠殺したウサギより摘出した十二指腸標本(3×10mm)を、28℃に加温したKrebs溶液を満たした恒温槽(organ bath 10ml)中に縦走筋方向に懸垂した。混合ガス(95%O2、5%CO2)をKrebs溶液に連続的に通気し、十二指腸標本の収縮は、isotonic transducer(TD−111T、日本光電(株))を介して等張性(負荷1g)に記録した。収縮の程度はアセチルコリン10−4Mの濃度による収縮を100%として、それに対する割合で示した。薬物の活性は、恒温槽内に添加したモチリンによる濃度依存的収縮に対する影響を、pA2値として計算した。結果を表C−1に示す。
【0287】
【表19】
【0288】
【発明の効果】
本発明の化合物は、モチリンレセプターアンタゴニスト作用等を有し、過敏性腸症候群治療薬等の医薬として有用である。
Claims (13)
- 一般式(1)
Aは、アミノ酸残基、またはN−置換グリシン以外のNα−置換アミノ酸残基を表す。ここで、Aは、−NR2−とアミドを形成するように結合している。
R1は、R6−CO−、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜8の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜8の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基を表す。ここで、R1における、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜8の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜8の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基は、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、水酸基、カルボキシル基、アミノカルボニル基、アミノカルボニルアミノ基、ピリジルチオ基、メチルチオ基、フェニル基、3−インドリル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−チエニル基、2−フリル基、3−イミダゾリル基およびシクロヘキシル基から選択される、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった置換基を有し得る。
R2は、水素原子、または置換基を有していてもよい炭素数1〜3の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基を表す。ここで、R2における、置換基を有していてもよい炭素数1〜3の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基は、フェニル基、水酸基、アミノ基およびカルボキシル基から選択される、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった置換基を有し得る。
R3は、−CO−R7、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基を表す。ここで、R3における、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基は、アミノ基、アルキルアミノ基、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基およびハロゲンから選択される、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった置換基を有し得る。
R4は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基、または一般式(2)
R5は、水素原子、または、−OR8を表す。
R6は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基、ベンゼン環もしくは複素環と縮合していてもよい炭素数3〜7のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香環、置換基を有していてもよい炭素数3〜12の飽和もしくは不飽和の複素環、−N(R9)R10、または、−OR11を表す。ここで、R6における、置換基を有していてもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜7の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基は、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、トリメチルアンモニウム基、水酸基、カルボキシル基、アミノカルボニル基、アミノカルボニルアミノ基、ピリジルチオ基、メチルチオ基、フェニル基、3−インドリル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−チエニル基、2−フリル基、3−イミダゾリル基およびシクロヘキシル基から選択される、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった置換基を有し得る。R6における、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香環は、水酸基、メトキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、カルボキシル基およびメトキシカルボニル基から選択される、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった置換基を有し得る。R6における、置換基を有していてもよい炭素数3〜12の飽和もしくは不飽和の複素環は、水酸基、メトキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、カルボキシル基およびメトキシカルボニル基から選択される、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった置換基を有し得る。
R7は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、炭素数3〜7のシクロアルキル基、−N(R12)R13、−OR14を表す。ここで、R7における、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基は、ハロゲン、アミノ基、水酸基およびアルコキシ基から選択される、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった置換基を有し得る。
R8は、水素原子、または炭素数1〜4の直鎖状のアルキル基を表す。
R9およびR10は、同一または異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基、ベンゼン環もしくは複素環と縮合していてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基、または、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香環を表す。ここで、R9およびR10における、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基は、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、アミノカルボニル基、アミノカルボニルアミノ基、ピリジルチオ基、メチルチオ基、フェニル基、3−インドリル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−チエニル基、2−フリル基、3−イミダゾリル基およびシクロヘキシル基から選択される、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった置換基を有し得る。R9およびR10における、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香環は、水酸基、メトキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、カルボキシル基およびメトキシカルボニル基から選択される、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった置換基を有し得る。
R11は、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基、ベンゼン環もしくは複素環と縮合していてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基、または、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香環を表す。ここで、R11における、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニル基は、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、アミノカルボニル基、アミノカルボニルアミノ基、ピリジルチオ基、メチルチオ基、フェニル基、3−インドリル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−チエニル基、2−フリル基、3−イミダゾリル基およびシクロヘキシル基から選択される、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった置換基を有し得る。R11における、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の芳香環は、水酸基、メトキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、カルボキシル基およびメトキシカルボニル基から選択される、1もしくはそれ以上の同一もしくは異なった置換基を有し得る。
R12およびR13は、同一または異なって、水素原子、炭素数1〜4の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、または炭素数3〜7のシクロアルキル基を表す。
R14は、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、または炭素数3〜7のシクロアルキル基を表す。
R15は水素原子またはメチル基を表す。
R16およびR17は、一緒になって、炭素数3〜7のシクロアルキル基もしくはシクロアルケニル基を表す。)
で示される化合物、その水和物、またはその薬学的に許容しうる塩。 - 一般式(1)において、Aが、バリン(Val)、ロイシン(Leu)、イソロイシン(Ile)、フェニルアラニン(Phe)、チロシン(Tyr)、トリプトファン(Trp)、フェニルグリシン(Phg)、ヒドロキシプロリン(Hyp)、ホモフェニルアラニン(Hph)、シクロヘキシルグリシン(Chg)、シクロヘキシルアラニン(Cha)、tert−ロイシン(Tle)、2−チエニルアラニン(Thi)、N−メチルバリン(N−Me−Val)、N−メチルロイシン(N−Me−Leu)、N−メチルイソロイシン(N−Me−Ile)、N−メチルフェニルアラニン(N−Me−Phe)、N−メチルフェニルグリシン(N−Me−Phg)、N−メチルシクロヘキシルアラニン(N−Me−Cha)、または、N−メチルtert−ロイシン(N−Me−Tle)、である請求項1記載の化合物、その水和物、またはその薬学的に許容しうる塩。
- 一般式(1)において、R1が、フェニルアラニノイル基、N−Me−フェニルアラニノイル基、β−(3−インドリル)アラニノイル基、チロシノイル基、β−(2−チエニル)アラニノイル基、β−(2−フリル)アラニノイル基、β−シクロヘキシルアラニノイル基、3−フェニルブチリル基、1−ベンゾシクロブチルカルボニル基、ベンジルアミノカルボニル基、またはベンジルオキシカルボニル基、である請求項1〜2のいずれか1項に記載の化合物、その水和物、またはその薬学的に許容しうる塩。
- 一般式(1)において、R2が、水素原子またはメチル基である請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物、その水和物、またはその薬学的に許容しうる塩。
- 一般式(1)において、R3が、アミド基、N−メチルアミド基、メチル基、またはアミノメチル基である請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物、その水和物、または薬学的に許容しうる塩。
- 一般式(1)において、R4が、イソプロピル基、tert−ブチル基(tBu)、1,1−ジメチルプロピル基、または、1,1−ジメチル−2−プロペニル基、である請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、その水和物、またはその薬学的に許容しうる塩。
- 一般式(1)において、R5が、水酸基またはメトキシ基である請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物、その水和物、またはその薬学的に許容しうる塩。
- 一般式(1)において、Aが、バリン(Val)、ロイシン(Leu)、イソロイシン(Ile)、フェニルアラニン(Phe)、チロシン(Tyr)、トリプトファン(Trp)、フェニルグリシン(Phg)、ヒドロキシプロリン(Hyp)、ホモフェニルアラニン(Hph)、シクロヘキシルグリシン(Chg)、シクロヘキシルアラニン(Cha)、tert−ロイシン(Tle)、2−チエニルアラニン(Thi)、N−メチルバリン(N−Me−Val)、N−メチルロイシン(N−Me−Leu)、N−メチルイソロイシン(N−Me−Ile)、N−メチルフェニルアラニン(N−Me−Phe)、N−メチルフェニルグリシン(N−Me−Phg)、N−メチルシクロヘキシルアラニン(N−Me−Cha)、または、N−メチルtert−ロイシン(N−Me−Tle)であり;R1が、フェニルアラニノイル基、N−Me−フェニルアラニノイル基、β−(3−インドリル)アラニノイル基、チロシノイル基、β−(2−チエニル)アラニノイル基、β−(2−フリル)アラニノイル基、β−シクロヘキシルアラニノイル基、3−フェニルブチリル基、1−ベンゾシクロブチルカルボニル基、ベンジルアミノカルボニル基、またはベンジルオキシカルボニル基、であり;R2が、水素原子またはメチル基であり;R3が、アミド基、N−メチルアミド基、メチル基、またはアミノメチル基であり;R4が、イソプロピル基、tert−ブチル基(tBu)、1,1−ジメチルプロピル基、または、1,1−ジメチル−2−プロペニル基であり;R5が、水酸基またはメトキシ基、である請求項1に記載の化合物、その水和物または、その薬学的に許容しうる塩。
- Phe−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−N−Me−D−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Phe−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Cha−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Val−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Leu−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Tyr−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Hph−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Ile−Tyr(3−tBu)−NH2、Trp−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、Cha−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2、Phe−Phg−Tyr(3−tBu)−NHMe、N−(ベンジルアミノカルボニル)−N−Me−D−Phe−Tyr(3−tBu)−NH2、N−(S)−3―フェニルブチリル−Phg−Tyr(3−tBu)―NH2、N−(2−アミノ−3−フェニルプロピル)−Phg−Tyr(3−tBu)−NH2、N−(2−アミノ−3−フェニルプロピル)−Val−Tyr(3−tBu)−NH2、N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−3−メチル−2−(N−メチル−N−フェニルアラニノイルアミノ)−ブタナミド、Phe−N−Me−Val−N−Me−Tyr(3−tBu)−NH2、N−[2−(3−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−3−メチル−2−[N−メチル−N−(N−Me−フェニルアラニノイル)アミノ]ブタナミドからなる化合物群から選択される請求項1記載の化合物、その水和物、またはその薬学的に許容しうる塩。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物を有効成分として含有する医薬。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物を含有するモチリンレセプターアンタゴニスト。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物を有効成分として含有する消化管運動抑制剤。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物を有効成分として含有する高モチリン血症治療剤。
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