JP3579714B2 - カーボンナノチューブからなるlb膜 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、均質でかつ膜厚が精密に制御されたカーボンナノチューブからなる薄膜(LB膜)に関する。
【0002】
【従来の技術】
カーボンナノチューブの薄膜としては、これまでにスプレー膜が知られている。スプレー膜は、カーボンナノチューブをエタノールなどの溶媒中で超音波を用いて分散させたものを、スプレー器具を用いて基板上に噴霧させ、素早く溶媒を蒸発させることにより薄膜としたものである。スプレー膜は凹凸が多く、均質な膜を作ることは困難であり、また膜厚を制御することは不可能であった。
この他の方法として、界面活性剤の中にカーボンナノチューブを分散させて、水面上に展開し、それを基板上に移し取ることによって薄膜を作製したことが報告されている。この方法では、分散できるカーボンナノチューブの濃度は7重量%程度以下と極めて希薄であり、また、単層膜しか作製できないため、膜厚を任意に制御することは不可能であった。
一般に、薄膜作製方法として真空蒸着法やスピンコーティング法等用いられるが、カーボンナノチューブは加熱しても蒸発せず、また溶媒にも溶けないことから、これらの方法を用いて薄膜を製造することは不可能であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、均質で、膜厚が精密に制御されたカーボンナノチューブの薄膜を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、可溶化したカーボンナノチューブを、ラングミユァープロジェット(LB)法によって基板上に積層することにより、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明よれば、以下の発明が提供される。
(イ)下記一般式(1)で表されるアミド基を含有させた可溶化カーボンナノチューブからなるLB膜。
−CONHR (1)
(式中、Rは炭素数14〜20の脂肪族基を示す。)
(ロ) 該カーボンナノチューブが一定方向に配向していることを特徴とする(イ)のLB膜。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる可溶化カーボンナノチューブは、下記一般式(1)で表されるアミド基を含有する。
−CONHR (1)
前記式中、Rは炭素数14〜20の脂肪族基(アルキル基又はアルケニル基)を示す。
可溶化カーボンナノチューブのうち、脂肪族基Rの炭素数が18のものは既知化合物であり、例えば文献1)[Chen,J.et al.Science 282,95-98(1998)]に記された方法によって製造される。また、可溶化カーボンナノチューブは、単層のものでも、それが同心円上に多重となった多層のものでも良い。可溶化カーボンナノチューブの直径は、単層のものでは0.4〜2.0ナノメートル、多層のものではこれよりも更に太いものでも良い。可溶化カーボンナノチューブの長さに制限はないが、良好な溶解性を得るためには、1ミクロン程度以下のものが望ましい。
【0006】
本発明では、可溶化カーボンナノチューブを薄膜とするために、LB法を用いる。可溶化カーボンナノチューブをクロロホルムに溶解し、市販のラングミュアトラフの水面上に展開する。この場合、可溶化カーボンナノチューブを単独で用いても良いし、可溶化カーボンナノチューブをポリ(N−ドデシルアクリルアミド)(PDDA)等のポリマーと混合して用いても良い。混合する場合は、可溶化カーボンナノチユーブの濃度が0重量%超から100重量%未満までの、任意の混合比率を用いることが可能である。水面上に展開した時の表面圧対膜面積(π−A)曲線は、鋭い立ち上がりと高い崩壊圧を示すことから、可溶化カーボンナノチューブ、あるいは可溶化カーボンナノチューブとPDDAとの混合物は、水面上で安定な単分子膜を形成することが分かる。また、可溶化カーボンナノチューブの濃度を変化させた場合、π−A曲線から求めた凝縮膜の専有面積は、カーボンナノチューブの濃度に比例して増大することから、可溶化カーボンナノチューブは単分子膜中で、均質に混ざり合っていることが分かる。
【0007】
単分子膜を水面上に展開し、水面に垂直方向に、基板を浸漬させ、また引き上げることを繰り返すことにより、累積比1で、均質な薄膜を成長させることができる。この場合、単分子膜の表面圧は、20〜45mN/m程度に保つ。基板としては、疎水処理、あるいは親水処理を施した、ガラス、石英、導電性ガラス、シリコン等が用いられる。膜厚は、基板の上下回数を変化させることにより精密に制御することが可能である。可溶化カーボンナノチューブをPDDAと混合した方が、より安定な単分子膜が形成され、より積層回数を増やすことができる。積層回数は、通常、2〜150回、好ましくは10〜100回である。また、このように製造された薄膜中では、可溶化カーボンナノチューブは、基板の上下方向に配向していることが判明した。
【0008】
【実施例】
次に本発明を実施例により更に詳細に説明する。
【0009】
実施例1
可溶化カーボンナノチューブをPDDAとともにクロロホルムに溶解し(可溶化カーボンナノチューブが37重量%)、水面上に単分子膜として展開する。この単分子膜のπ−A曲線は、図1のように良好な形状となり、水面上で安定な単分子膜が形成されていることが分かる。あらかじめ疎水処理を施した石英基板を、水面と垂直方向に浸漬させ、また引き上げることを10回から50回繰り返すことにより、膜厚の異なる5種類のカーボンナノチューブ薄膜を作製した。これらの薄膜は、濁りがなく透明であり、極めて均質な外観を呈する。図2は、これら5種類のLB膜の光吸収スペクトルである。1820nmにおける光吸収強度が、積層回数に正確に比例して増加していることから、膜厚が精密に制御された薄膜が形成されていることが示される。図3は、50回積層したLB膜のX線回折図である。2.37度に回折ピークが観測されることから、このLB膜は3.72nmの周期構造を持つことが分かる。図4は、90層積層したLB膜について、励起レーザーの偏光方向を、基板の上下方向とそれに垂直な方向にした場合の、ラマンスペクトルの変化を示す。前者の方が強いラマンピークを与えることから、ナノチューブは基板の上下方向に配向していることが分かる。
【0010】
実施例2(PDDAを含まない、可溶化カーボンナノチューブだけから成るLB膜)
可溶化カーボンナノチューブをクロロホルムに溶解し、水面上に単分子膜として展開する。この単分子膜のπ−A曲線は、図5のような良好な形状となり、水面上で安定な単分子膜が形成されていることが分かる。あらかじめ親水処理したガラス基板を、水面と垂直方向に浸漬させ、また引き上げることを9回まで繰り返すことにより、均質なカーボンナノチューブ薄膜を作製できた。図6のように、1820nmにおける光吸収強度が積層回数に正確に比例して増大していることから、膜厚が精密に制御された薄膜が形成されていることが分かる。
【0011】
【発明の効果】
本発明により得られる可溶化カーボンナノチューブ薄膜は、極めて均質で、膜厚を精密に制御することができる。本薄膜を用いれば、太陽電池、光電変換素子、発光素子、電界効果トランジスタ、化学センサー等の素子を製作することが可能であり、その応用範囲は極めて広い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリ(N−ドデシルアクリルアミド)を含む可溶化カーボンナノチューブを水面上に単分子膜として展開したときの該膜の面積(Area)(cm2)と表面圧(mN/m)との関係を示す曲線(π−A曲線)である。
【図2】ポリ(N−ドデシルアクリルアミド)を含む可溶化カーボンナノチューブ薄膜(LB膜)の光吸収スペクトル及び1820nmにおける吸光度と積層数の関係を示す。
【図3】可溶化カーボンナノチューブ薄膜を50回積層したときの積層膜のX線回折図を示す。
【図4】可溶化カーボンナノチューブ薄膜を90回積層したときの積層膜について、励起レーザーの偏光方向を、基板の上下方向とそれに垂直な方向にした場合のラマンスペクトルの変化を示す。
【図5】ポリ(N−ドデシルアクリルアミド)を含まない可溶化カーボンナノチューブを水面上に単分子膜として展開したときの該膜のπ−A曲線を示す。
【図6】可溶化カーボンナノチューブだけから成るLB膜の光吸収スペクトル、及び1820nmにおける吸光度と積層数の関係を示す。
Claims (2)
- 下記一般式(1)で表されるアミド基を含有させた可溶化カーボンナノチューブからなるLB膜。
−CONHR (1)
(式中、Rは炭素数14〜20の脂肪族基を示す。) - 該カーボンナノチューブが一定方向に配向していることを特徴とする請求項1のLB膜。
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