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JP3572162B2 - 生分解性多孔質フィルム - Google Patents

生分解性多孔質フィルム Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、生分解性多孔質フィルムに関する。詳しくは、脂肪族ポリエステル樹脂に充填剤を配合してなる組成物を溶融させてフィルム状に成形し、このフィルム状の成形物を少なくとも一軸方向に延伸することにより、良好な外観と風合を有し、強度にも優れ、かつ、適度の通気性と透湿性を有するフィルムを提供するものである。このようなフィルムは、包装材、濾過材、合成紙、衛生・医療用材料、農業用など種々の用途に応用することができ、しかも、生分解性を有するため廃棄上の問題を低減することができる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ポリオレフィン樹脂に充填材を配合し、溶融させてフィルム状に成形し、得られたフィルム状またはシート状の成形物を、一軸または二軸方向に延伸した多孔質フィルムが提案されている。これらの多孔質フィルムは、従来のポリオレフィンフィルムにはない通気・透湿機能を有するので、これら機能を活かし、各種包装材料、濾過材、衛生・医療用材料、農業用など種々の用途に用いられている。
【0003】
しかしながら、これらのポリオレフィン樹脂からなる多孔質フィルムは、(a)使用後焼却処理する場合には、燃焼発熱量が大きく焼却炉を傷める、(b)使用後埋め立て処理する場合には、永久に土壌に残存する、などの廃棄上の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来の多孔質フィルムまたはシートの機能を十分に発揮し、しかも燃焼処理する場合に発熱量が小さく、埋め立て処理した場合には微生物などによる分解が可能(生分解性)で、廃棄上の問題がないフィルムまたはシートを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1発明では、下記(I)式で表わされる脂肪族オキシカルボン酸単位1.0〜10モル%、下記(II)式で表わされる1,4−ブタンジオール単位45〜49.5モル%、および下記(III) 式で表わされる脂肪族ジカルボン酸単位45〜49.5モル%からなり、かつ、数平均分子量が1万〜20万である、脂肪族ポリエステル樹脂と充填材とからなる脂肪族ポリエステル樹脂組成物(可塑剤を含まない)を、溶融させてフィルムまたはシート状に成形後、延伸されたものであることを特徴とする生分解性多孔質フィルムを提供するものである。
【0006】
【化7】
Figure 0003572162
【0007】
【化8】
Figure 0003572162
【0008】
【化9】
Figure 0003572162
【0009】
また、第2発明では、下記(I)式で表わされる脂肪族オキシカルボン酸単位1.0〜10モル%、下記(II)式で表わされる1,4−ブタンジオール単位45〜49.5モル%、および下記(III)式で表わされる脂肪族ジカルボン酸単位45〜49.5モル%からなり、かつ、数平均分子量が1万〜20万である、脂肪族ポリエステル樹脂と充填材とからなる脂肪族ポリエステル樹脂組成物(可塑剤を含まない)を、溶融させてフィルムまたはシート状に成形後、少なくとも一軸方向に1.5〜8倍の延伸倍率に、脂肪族ポリエステル樹脂の融点ないしこの融点より100℃低い温度の温度範囲内で選ばれた温度で延伸することを特徴とする、分解性多孔質フィルムの製造方法。
【0010】
【化10】
Figure 0003572162
【0011】
【化11】
Figure 0003572162
【0012】
【化12】
Figure 0003572162
【0013】
【発明の実施の態様】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において脂肪族ポリエステル樹脂は、脂肪族ジオールとジカルボン酸またはその誘導体を反応主成分とし、2官能脂肪族オキシカルボン酸を、脂肪族ジカルボン酸(またはその誘導体)100モルに対し0.04〜60モル共存させ共重合させたものである。さらには、主として脂肪族または脂環式ジオール、および脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体を、重縮合反応させる際に、乳酸に代表されるα−ヒドロキシカルボン酸タイプの2官能脂肪族オキシカルボン酸を、脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体100モルに対し0.04〜60モル共存させ、かつ、ゲルマニウム化合物からなる触媒を使用することにより得られた数平均分子量が1万〜20万である脂肪族ポリエステル樹脂である。重縮合反応させる際に、ゲルマニウム化合物からなる触媒を存在させ、乳酸などの2官能脂肪族オキシカルボン酸を適量用いることにより、重合速度が増大し、高分子量の脂肪族ポリエステルが得られる。
【0014】
脂肪族ジオールとしては、HO−(CH−OH(式中、mは2〜10の整数である。)に相当する脂肪族ジオールが好適である。具体的には、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。これらの脂肪族ジオールは、単独でも2種以上の混合物であってもよい。得られる樹脂の性質から、好ましいのは1,4−ブタンジオールまたはエチレングリコールであり、中でも特に好ましいのは1,4−ブタンジオールである。
【0015】
ジカルボン酸としては、HOOC−(CH−COOH(式中、nは0または1〜12の整数である。)に相当するジカルボン酸が好適である。具体的には、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン酸、またはその誘導体としての低級アルキルエステル類、および酸無水物、例えば、無水コハク酸、無水アジピン酸などが挙げられる。これらのジカルボン酸(またはその誘導体)は、単独でも2種以上の混合物であってもよい。得られる樹脂の性質から、特に好ましいのは、コハク酸、無水コハク酸、またはコハク酸とアジピン酸の混合物である。
【0016】
2官能脂肪族オキシカルボン酸としては、下式(IV)に相当する脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸が好適である。
【0017】
【化13】
Figure 0003572162
【0018】
この2官能脂肪族オキシカルボン酸の具体例としては、乳酸、グリコール酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシカプロン酸、2−ヒドロキシ3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシメチル酪酸、2−ヒドロキシイソカプロン酸、またはこれらの混合物が挙げられる。これら化合物に光学異性体が存在する場合には、D体、L体またはラセミ体のいずれでもよく、形態としては固体、液体または水溶液であってもよい。これらの中で特に好ましいのは、入手が容易な乳酸または乳酸水溶液である。
【0019】
本発明に係る生分解性多孔質フィルムの原料となる脂肪族ポリエステル樹脂は、従来から知られている方法によって製造することができる。この脂肪族ポリエステル樹脂を製造する際の重縮合反応条件には、従来から採用されている適切な条件を組合せ設定することができ、特に制限されない。脂肪族ジオールの使用量は、脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体100モルに対し実質的に等モルであるが、一般には、エステル化中の留出があることから、1〜20モル%過剰に用いられる。
【0020】
添加される脂肪族オキシカルボン酸の量は、脂肪族オキシカルボン酸が少なすぎると重縮合反応生成物の分子量を高めることができず、多すぎると耐熱性、機械的特性などが不十分となり、いずれも好ましくない。脂肪族オキシカルボン酸の量は、脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体100モルに対し、好ましくは0.04〜60モル、より好ましくは1〜40モル、特に好ましくは2〜20モルである。脂肪族オキシカルボン酸の添加時期・方法は、重縮合開始以前であれば特に限定されず、例えば、(1) あらかじめ触媒を脂肪族オキシカルボン酸溶液に溶解させた状態で添加する方法、(2) 原料仕込み時に触媒を添加すると同時に添加する方法、などが挙げられる。
【0021】
脂肪族ポリエステル樹脂は、上記原料をゲルマニウム化合物からなる触媒の存在下に重縮合させることによって得られる。ゲルマニウム化合物としては、例えば、テトラアルコキシゲルマニウムなどの有機ゲルマニウム化合物、または酸化ゲルマニウムおよび塩化ゲルマニウムなどの無機ゲルマニウム化合物などが挙げられる。価格や入手の容易さなどから、酸化ゲルマニウム、テトラエトキシゲルマニウム、またはテトラブトキシゲルマニウムなどが特に好ましい。ゲルマニウム化合物は、1種でも2種以上の混合物であってもよい。触媒のゲルマニウム化合物には、ポリエステル樹脂を製造する際に使用できる公知の他の触媒を併用することもできる。併用できる触媒は反応系に可溶の金属触媒であり、例えば、チタン、アンチモン、スズ、マグネシウム、カルシウム、亜鉛などの化合物が挙げられる。
【0022】
これら触媒の使用量は、重縮合反応で使用されるモノマー量に対して0.001〜3重量%、より好ましくは0.005〜1.5重量%である。触媒の添加時期は、重縮合開始以前であれば特に限定されないが、原料仕込み時に同時に添加するか、または脂肪族オキシカルボン酸水溶液に触媒を溶解して添加するのが好ましい。中でも、触媒の保存性の観点から、脂肪族オキシカルボン酸に溶解して添加する方法が好ましい。
【0023】
脂肪族ポリエステル樹脂を製造する際の温度、時間、圧力などの条件は、原料モノマーの組合せ、組成比、触媒の種類、量などの組合せにより変るが、温度は150〜260℃、好ましくは180〜230℃の範囲で選ぶのがよく、重合時間は2時間以上、好ましくは4〜15時間の範囲で選ぶのがよい。反応圧力は10mmHg以下の減圧、好ましくは2mmHg以下の減圧とするのがよい。
【0024】
脂肪族ポリエステル樹脂の組成比は、前記(II)式で表される1,4−ブタンジオール単位と、前記(III)式で表される脂肪族カルボン酸単位のモル比が、実質的に等しいことが必要である。(II)式で表される1,4−ブタンジオール単位と(III)式で表される脂肪族ジカルボン酸単位は、各々45〜49.5モル%の範囲で選ぶのがよい。また(I)式で表される脂肪族オキシカルボン酸単位は、1.0〜10モル%の範囲で選ぶのがよい。脂肪族オキシカルボン酸が10モル%を超えると、耐熱性、機械的特性が不十分であり、また1.0モル%未満であると、添加効果が現れない。
【0025】
脂肪族ポリエステル樹脂には、本発明の目的・効果を損なわない限り、他の共重合成分を導入することができる。他の共重合成分としては、3官能以上の多価オキシカルボン酸、多価カルボン酸、多価アルコールなどが挙げられる。これら他の共重合成分を導入した場合には、脂肪族ポリエステル樹脂の溶融粘度を高めることができ、好ましい。他の共重合成分の具体例としては、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメリット酸、ピロメリット酸などが挙げられる。得られる脂肪族ポリエステル樹脂の物性の観点から、リンゴ酸、トリメチロールプロパン、グリセリンなどが特に好ましい。
【0026】
本発明に係る生分解性多孔質フィルムの原料となる脂肪族ポリエステル樹脂は、その数平均分子量(GPC法によって測定した値をいう。)は、1万〜20万の範囲であり、好ましくは3万〜20万の範囲である。また、その融点は70〜180℃の範囲が好ましい。融点が70℃未満であれると耐熱性が不十分であり、180℃を超えるものは製造が難しい。中でも好ましい融点の範囲は70〜150℃であり、さらに好ましくは80〜135℃である。さらに、温度190℃におけるMFR(JIS K7210に準拠して測定した値をいう。)は、0.01〜50g/10分の範囲が好ましい。
【0027】
原料樹脂に配合される充填剤は、無機充填剤および有機充填剤のいずれであってもよい。無機充填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、シリカ、珪藻土、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、アルミナ、マイカ、アスベスト粉、シラスバルーン、ゼオライト、珪酸白土などが挙げられ、特に炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカ、珪藻土、硫酸バリウムなどが好適である。有機充填剤としては、木粉、パルプ粉などのセルロース系粉末が挙げられる。これらは単独でも2種以上の混合物であってもよい。
【0028】
充填剤の平均粒径は、30μ以下のものが好ましく、10μ以下のものが更に好ましく、0.8〜5μのものが最も好ましい。粒径が大きすぎると、延伸フィルムの気孔の緻密性が悪くなり、また粒径が小さすぎると、原料樹脂への分散性が悪く、成形性も劣る。充填剤は、原料樹脂への分散性、延伸性などの観点から、その表面は表面処理されているのが好ましい。この際の表面処理は、脂肪酸またはその金属塩などの物質によって処理されているのが好ましい。
【0029】
原料樹脂と充填剤の配合割合は、樹脂100重量部に対して充填剤20〜400重量部の範囲で選ばれる。充填剤の割合が20重量部未満であると、延伸フィルムに開孔が充分形成されず、多孔化の度合が低くなり、また、充填剤の割合が400重量部を超えると混練性、分散性、フィルムまたはシート成形性が劣り、さらには延伸物の表面強度が低下し、いずれも好ましくない。充填剤の特に好ましい配合割合は、100〜300重量部である。
【0030】
なお、脂肪族ポリエステル樹脂には、本発明の目的、効果を損なわない種類および量の他の樹脂添加剤を、添加することができる。他の樹脂添加剤としては、熱安定剤、紫外線安定剤、染料、顔料、帯電防止剤、蛍光剤、滑剤、難燃剤などが挙げられる。
【0031】
脂肪族ポリエステル樹脂と充填剤との混合は、各々所定量を秤量して混合機に入れ、充分に撹拌・混合し、均一に分散させればよい。この際に使用できる混合機としては、ドラム、タンブラー型混合機、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサーなどが挙げられるが、ヘンシェルミキサーなどの高速撹拌型の混合機が好ましい。
【0032】
上記方法で調製された混合組成物は、次に、溶融混練し一旦ペレット化した後フィルムまたはシート状物の成形に供するか、またはこの混合組成物を溶融混練して、直接フィルムまたはシート状物の成形に供することができる。混合組成物を溶融混練するには、従来公知の溶融混練装置、例えば、スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサー、二軸型混練機などを使用すればよい。
【0033】
本発明に係る生分解性多孔質フィルムを得るには、上記方法で調製した樹脂組成物を溶融させて、フィルムまたはシート状に成形した後、延伸する方法による。樹脂組成物をフィルムまたはシート状に成形するには、熱可塑性樹脂をフィルムまたはシート状にする通常の成形方法に準じて行えばよい。例えば、円形ダイによるインフレーション成形法、T−ダイによるT−ダイ成形法、カレンダー成形法などが挙げられる。
【0034】
未延伸フィルムまたはシートは、次いで、少なくとも一軸方向に延伸される。一軸延伸する際には、通常はロール延伸法が採用されるが、一軸方向(引取方向)を強調させたチューブラー延伸法であってもよいし、チューブラー法またはテンター二軸延伸法であってもよい。また、延伸方式は、一段延伸方式でも二段以上の多段延伸方式であってもよい。
【0035】
上記未延伸フィルムまたはシートを延伸する際の温度は、上記樹脂組成物の融点以下で選ぶのが好ましく、更に好ましくは「融点より100℃低い温度」ないし「融点より3℃低い温度」の範囲である。「融点より100℃低い温度」以下の温度では、フィルムを延伸する際に延伸ムラが発生し、また「融点より3℃低い温度」以上の温度では、得られるフィルムの通気性が大きく低下し、いずれも好ましくない。延伸倍率は、少なくとも一軸方向に1.5〜8倍の範囲で選ぶのが好ましい。延伸倍率が1.5倍未満では、延伸による効果が不十分であり、フィルムの多孔性および引っ張りは充分なものとはならない。また延伸倍率が8倍を越えると、延伸フィルムは延伸方向への過度の分子配向を有するものになり、フィルムの強度が低下し好ましくない。上記延伸倍率の範囲で特に好ましいのは、2〜8倍の範囲である。延伸した後のフィルムには、通常の熱可塑性樹脂延伸フィルムにおけると同様に、熱処理、コロナ処理、フレーム処理などの後処理を施すこともできる。
【0036】
本発明に係る多孔質フィルムは、強度にも優れ、良好な外観と風合を有し、かつ、適度の通気性と透湿性を有する。このような多孔質フィルムは、これらの特性を生かし、衣料用(防水用品、雨具など)、濾過材(空気除塵など)、衛生・医療用材料(使い捨てシーツ、オムツカバーなど)、農業用(種子包材、農業用シートなど)、一般包装材、合成紙など種々の用途に応用することができ、しかも、生分解性を有するため廃棄上の問題を低減することができる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて、更に詳細に説明するが、本発明はその趣旨を越えない限り、以下の記載例に限定されるのものではない。なお、以下に記載の例で得られたフィルムは、次に記載の方法によって各種物性を評価したものである。
【0038】
1.延伸性:フィルム製造時の切断の有無、得られたフィルムの外観を目視観察する方法。観察結果は、次の基準で表示した。
◎:切断なし、均一延伸、延伸ムラなし、○:切断なし、延伸ムラ、殆どなし△:切断なし、延伸ムラ、ややあり、×:切断又は延伸ムラ大
2.柔軟性:得られたフィルムにつき手で触った際の感触・風合いで判定する方法。判定結果は、次の基準で表示した。
◎:極めて柔らかい、○:柔らかい、△:少し硬い、×:硬い
【0039】
3.引張り強度:ASTM 882に準拠し、10mm幅×50mm長さの試験片につき、引張速度:500mm/minの条件で測定する方法。
4.透湿度:JIS Z0208に準拠して測定した。
5.通気度:JIS P8117に準拠して測定した。
【0040】
6.重量保持率:最大容水量の65%に調湿した耕作土を入れたカップに、試料フィルム(2cm×2cm片)を埋設し、30℃、暗所静置でインキュベートを行った。3カ月後に試料フィルムを取り出し、水洗し、一昼夜乾燥した後重量を測定し、次の式により重量保持率を算出した。
重量保持率(%)=(W/W)×100
ここで、Wは埋設前の初期重量、Wは埋設後の重量を意味する。
【0041】
[実施例1]
撹拌装置、窒素ガス導入管、加熱装置、温度計、助剤添加口を備えた容量600リットルの反応容器に、コハク酸を137kg、1,4−ブタンジオールを116リットル、酸化ゲルマニウム1重量%をあらかじめ溶解させた90%DL−乳酸水溶液7.43kg、結晶核剤としてスーパータルク0.2kgをそれぞれ仕込み、窒素ガス雰囲気中、120〜220℃で2時間重縮合反応させた。引き続いて容器内温を昇温させ、窒素ガスの導入を停止し、0.5mmHgの減圧下で5時間脱グリコール反応を行った。この反応生成物を水中に押し出し、カッターで裁断した。得られた脂肪族ポリエステル樹脂は白色であり、収量は180kgであった。
【0042】
得られた脂肪族ポリエステル樹脂は、融点が110℃(DSC法により、昇温速度16℃/min 、窒素ガス雰囲気下で測定)、数平均分子量(Mn)が65,000、重量平均分子量が150,000であった。ここで、平均分子量はゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法によって測定したものである(東ソー社製のHLC−8020型GPC装置を使用。カラムはPLgel−5μ−MIX。ポリスチレン換算。クロロホルム溶媒。)。また、H−NMRによるポリマー組成は、乳酸単位3.1モル%、コハク酸単位48.0モル%、1,4−ブタンジオール単位48.9モル%であった。さらに、JIS K7210に準拠して測定したMFRは、9.6g/10分であった。
【0043】
上記の方法で得られた脂肪族ポリエステル樹脂100重量部に、重炭酸カルシウム(平均粒径1.0μ、脂肪酸処理)200重量部を加え、ヘンシェルミキサーで充分撹拌混合した。こうして得られた混合物組成物を、二軸混練機(東芝機械社製、TEM35B)によって溶融混練し、ペレットとした。
【0044】
このペレットを、40mmφ押出機によって溶融させ、押出機の先端に装着した円形ダイによりチューブ状に押出し、このチューブに空気を吹き込むインフレーション成形法によって厚さ70μのフィルムを得た。この際の成形条件は、次の通りとした。
シリンダー温度:120−140−150−160℃、ヘッド、ダイス温度:160℃、ダイス直径(D):100mm、引取速度:8m/min 、ブロー比:1.8、フロストライン高さ(FLH):100mm
【0045】
上記方法で得られたフィルムを、ロール延伸機によって、延伸温度を70℃として、一軸方向に3.5倍延伸した。得られた延伸フィルムは、充填剤を含み多孔化されているので充分に白化したものであり、延伸ムラも殆どなく、通気性・透湿性を有し、表面外観の美麗な厚さ45μmのフィルムであった。この多孔質延伸フィルムについて、上記の方法で各種物性を評価した。その結果を、表−1に示す。
【0046】
[実施例2]
実施例1で使用したのと同じ反応容器に、コハク酸を137kg、1,4−ブタンジオールを116リットル、酸化ゲルマニウム1重量%をあらかじめ溶解させた90%DL−乳酸水溶液7.43kg、リンゴ酸0.23kgをそれぞれ仕込み、窒素ガス雰囲気中、120〜220℃で2時間重縮合反応させた。引き続いて容器内温を昇温させ、窒素ガスの導入を停止し、0.5mmHgの減圧下で4時間脱グリコール反応を行った。この反応生成物を水中に押し出し、カッターで裁断した。得られた脂肪族ポリエステル樹脂は白色であり、収量は180kgであった。
【0047】
この脂肪族ポリエステル樹脂は、融点が111℃、数平均分子量(Mn)が75,000、重量平均分子量が190,000であった。また、H−NMRによるポリマー組成は、乳酸単位3.1モル%、コハク酸単位48.1モル%、1,4−ブタンジオール単位48.8モル%であった。さらに、MFRは5.0g/10分であった。
【0048】
上記の方法で得られた脂肪族ポリエステル樹脂につき、実施例1におけると同様の手順でペレット化、フィルム化、延伸を行い、延伸フィルムを得た。この延伸フィルムは、多孔化され充分に白化したものであり、延伸ムラも殆どなく、通気性・透湿性を有し、表面外観は美麗であった。この多孔質延伸フィルムについて、上記の方法で各種物性を評価した。その結果を、表−1に示す。
【0049】
[実施例3]
実施例1で使用したのと同じ反応容器に、コハク酸を123kg、アジピン酸を17kg、1,4−ブタンジオールを121リットル、酸化ゲルマニウム1重量%をあらかじめ溶解させた90%DL−乳酸水溶液7.43kg、トリメチロールプロパン0.23kgを0.2kgをそれぞれ仕込み、窒素ガス雰囲気中、120〜220℃で2時間重縮合反応させた。引き続いて容器内温を昇温させ、窒素ガスの導入を停止し、0.5mmHgの減圧下で5時間脱グリコール反応を行った。この反応生成物を水中に押し出し、カッターで裁断した。得られた脂肪族ポリエステル樹脂は白色であり、収量は180kgであった。
【0050】
この脂肪族ポリエステル樹脂は、融点が90℃、数平均分子量(Mn)が68000、重量平均分子量が173000であった。また、H−NMRによるポリマー組成は、乳酸単位3.3モル%、コハク酸単位43.3モル%、アジピン酸4.8モル%、1,4−ブタンジオール単位48.6モル%であった。さらに、MFRは8.2g/10分であった。
【0051】
上記の方法で得られた脂肪族ポリエステル樹脂につき、実施例1におけると同様の手順でペレット化、フィルム化、延伸を行い、延伸フィルムを得た。この延伸フィルムは、多孔化され充分に白化したものであり、延伸ムラも殆どなく、通気性・透湿性を有し、表面外観は美麗であった。この多孔質延伸フィルムについて、上記の方法で各種物性を評価した。その結果を、表−1に示す。
【0052】
[実施例4]
実施例1に記載の例において、フィルムの延伸条件を次のように変更した他は、同例におけると同様にして延伸フィルムを得た。
<延伸条件>延伸方法:ロールテンター方式による二軸延伸、延伸倍率:3×3倍、延伸温度:70℃
得られた延伸フィルムは、多孔化され充分に白化したものであり、延伸ムラも殆どなく、通気性・透湿性を有し、表面は美麗であった。この多孔質延伸フィルムについて、上記の方法で各種物性を評価した。その結果を、表−1に示す。
【0053】
[比較例1]
実施例1に記載の例において、脂肪族ポリエステル樹脂に代えて低密度ポリエチレン(MFR:1.3、密度:0.926、三菱化学社製、LF345M)を使用したほかは、同例におけると同様の手順で延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムは、多孔化され充分に白化したものであり、延伸ムラも殆どなく、通気性・透湿性を有し、表面は美麗であった。この多孔質延伸フィルムについて、上記の方法で各種物性を評価した。その結果を、表−2に示す。
【0054】
[比較例2]
実施例1に記載の例において、延伸温度を5℃に変更した他は、同例におけると同様の手順で延伸フィルムを得た。この延伸フィルムは、延伸ムラが発生し、使用に適さない物であった。この延伸フィルムについて、上記の方法で各種物性を評価した。その結果を、表−2に示す。
【0055】
[比較例3]
実施例1に記載の例において、延伸温度を110℃に変更した他は、同例におけると同様の手順で延伸フィルムを得た。この延伸フィルムは、多孔質化されなかった。この延伸フィルムについて、上記の方法で各種物性を評価した。その結果を、表−2に示す。
【0056】
[比較例4]
実施例1に記載の例において、延伸倍率を1.3倍に変更した他は、同例におけると同様の手順で延伸フィルムを得た。この延伸フィルムは、白化状態にムラが発生し、多孔質化が不十分であった。この延伸フィルムについて、上記の方法で各種物性を評価した。その結果を、表−2に示す。
【0057】
[比較例5]
実施例1に記載の例において、延伸倍率を10倍に変更した他は、同例におけると同様の手順で延伸フィルムを得た。この延伸フィルムは、延伸ムラが大であり、かつ、一部にピンホールが発生し使用に適さない物であった。この多孔質延伸フィルムについて、上記の方法で各種物性を評価した。その結果を、表−2に示す。
【0058】
【表1】
Figure 0003572162
【0059】
【表2】
Figure 0003572162
【0060】
表−1および表−2から、次のことが明らかである。
(1)本発明に係る生分解性多孔質フィルムは、製造の際に切断したり、延伸ムラが生じたりすることがなく、均一に延伸することができ、外観が美麗である。
(2) 本発明に係る生分解性多孔質フィルムは、通気性・透湿性を有し、かつ、手で触ったときの感触・風合いが良好である。
(3) 本発明に係る生分解性多孔質フィルムは、土壌中で生分解されるので、廃棄上の問題が解消される。
(4) これに対して比較例のフィルムは、延伸性、柔軟性に劣り、土壌中で生分解されることもないので、廃棄上の問題がある。
【0061】
【発明の効果】
本発明は、次のように特別に有利な効果を奏し、その産業上の利用価値は極めて大である。
1.本発明に係る生分解性多孔質フィルムは、製造の際に切断したり、延伸ムラが生じたりすることがなく、製造が容易である。
2.本発明に係る生分解性多孔質フィルムは、通気性・透湿性を有し、かつ、手で触ったときの感触・風合いが良好で、人体と接触する衣料用、医療用、衛生用品などの用途のほか、各種包装材料、濾過材、農業用資材として好適である。
3.本発明に係る生分解性多孔質フィルムは、土壌中で生分解されるので、廃棄上の問題が低減される。

Claims (11)

  1. 下記(I)式で表わされる脂肪族オキシカルボン酸単位1.0〜10モル%、下記(II)式で表わされる1,4−ブタンジオール単位45〜49.5モル%、および下記(III) 式で表わされる脂肪族ジカルボン酸単位45〜49.5モル%からなり、かつ、数平均分子量が1万〜20万である、脂肪族ポリエステル樹脂と充填材とからなる脂肪族ポリエステル樹脂組成物(可塑剤を含まない)を、溶融させてフィルムまたはシート状に成形後、延伸されたものであることを特徴とする生分解性多孔質フィルム。
    Figure 0003572162
    Figure 0003572162
    Figure 0003572162
  2. 脂肪族ポリエステル樹脂100重量部に対して、充填剤20〜400重量部の範囲で配合されたものである請求項1に記載の生分解性多孔質フィルム。
  3. 脂肪族ポリエステル樹脂が、温度190℃におけるMFRが0.01〜50g/10分であり、融点が70〜180℃である、請求項1または請求項2に記載の生分解性多孔質フィルム。
  4. 脂肪族オキシカルボン酸が乳酸であり、脂肪族ジカルボン酸がコハク酸である、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の生分解性多孔質フィルム。
  5. 下記(I)式で表わされる脂肪族オキシカルボン酸単位1.0〜10モル%、下記(II)式で表わされる1,4−ブタンジオール単位45〜49.5モル%、および下記(III) 式で表わされる脂肪族ジカルボン酸単位45〜49.5モル%からなり、かつ、数平均分子量が1万〜20万である、脂肪族ポリエステル樹脂と充填材とからなる脂肪族ポリエステル樹脂組成物(可塑剤を含まない)を、溶融させてフィルムまたはシート状に成形後、少なくとも一軸方向に1.5〜8倍の延伸倍率に、脂肪族ポリエステル樹脂の融点ないしこの融点より100℃低い温度の温度範囲内で選ばれた温度で延伸することを特徴とする、分解性多孔質フィルムの製造方法。
    Figure 0003572162
    Figure 0003572162
    Figure 0003572162
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の生分解性多孔質フィルムを用いてなる衣料用フィルム。
  7. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の生分解性多孔質フィルムを用いてなる濾過材。
  8. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の生分解性多孔質フィルムを用いてなる衛生・医療用材料。
  9. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の生分解性多孔質フィルムを用いてなる農業用フィルム。
  10. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の生分解性多孔質フィルムを用いてなる包装材。
  11. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の生分解性多孔質フィルムを用いてなる合成紙。
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