JP3570588B2 - 音叉式ロードセルとこれを用いた計量装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、音叉式ロードセルおよびこれを用いた計量装置に関し、特に、その小型化、低コスト化に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、固有振動数で振動する音叉振動子に、外力を加えるとその外力に対応して固有振動数が高くなり、この音叉振動子に加えられる外力Fと音叉振動子の固有振動数fにおいて、およそ次の式(1)の関係が成立する。
F=C1 ・f2 −C2 (C1 ,C2 ;定数) (1)
このように固有振動数が変化するのは、音叉振動子の形状が変化するのではなく、振動する物体の力学的状態(外力付加状態)により変化するものであり、音叉振動子は入力に対して敏感であるので、従来から、この入力に敏感な音叉振動子を利用した荷重検出機構が微量な質量(mg単位)を高精度に測定する電子てんびん秤等の計量装置に利用されてきた。
【0003】
また、高度な荷重検出精度を達成するためには、音叉振動子に対し所定の一方向にのみ荷重が加えられるように、音叉振動子を組み込んだ荷重付加機構を構成する必要がある。このため、別部品である2枚の板バネからなるビームを用い、これらを平行に連結するために2個の連結支持部品を用いて合計4個の部品により荷重付加機構を構成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、音叉振動子は入力に対して敏感であるので、この敏感な特性を生かすべく、これを組み込んで荷重付加機構を製作するには、上記の構成部品を精密に加工し、正確に組み立てて、微妙な調整を行うといった高度な熟練性を要していた。このため、製作が煩雑となり結合部品も必要となるので、小型化や低コスト化が困難であった。
【0005】
そこで、荷重付加機構に一体型の起歪体を使用することが考えられるが、起歪体に組み込んだとき、音叉振動子が取り付けられる起歪体との熱膨張係数の差により、荷重検出誤差が生じる問題がある。すなわち、起歪体は、加工性,材料コスト面を考慮して、通常アルミ合金や鉄鋼を用いているが、音叉振動子は、温度によってバネ定数が変化しないようにヤング率の温度係数の小さいエリンバー等の恒弾性合金を用いている。従って、起歪体の材料の熱膨張係数が音叉振動子の材料の熱膨張係数よりも大きく、起歪体寸法の温度による変化が音叉振動子よりも大きい。このような起歪体と音叉振動子とでロードセルを構成する場合、周囲温度が変化すると両者の材料の熱膨張係数の違いによってゼロ点が変わってしまい、ロードセルのゼロ点の温度依存性(温度係数)が大きくなるので、荷重検出精度の確保が困難になる。
【0006】
この発明は、上記の問題点を解決して、小型かつ低コストで温度変化に影響されることなく高精度を維持できる音叉式ロードセルとこれを用いた計量装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一構成に係るロードセルは、左右に固定部と荷重が加えられる可動部とが配置され、可動部が上下のビーム部を介して固定部に支持された起歪体と、この起歪体の前後面の一方に装着された第1荷重検出機構および他方に装着された第2荷重検出機構とを有するロードセルであって、
第1荷重検出機構は、前記起歪体の固定部に取り付けられた基部と、この基部の上方に支点を介して支持されたてこ部と、前記基部とてこ部との間に取り付けられ、加えられた荷重に応じて固有振動数が変化する音叉振動子とを備え、前記てこ部の荷重点がその下方で前記起歪体の可動部に連結されており、
第2荷重検出機構は、前記起歪体の固定部に取り付けられた基部と、この基部の下方に支点を介して支持されたてこ部と、前記基部とてこ部との間に取り付けられ、加えられた荷重に応じて固有振動数が変化する音叉振動子とを備え、前記てこ部の荷重点がその上方で前記起歪体の可動部に連結されている。
【0008】
上記構成によれば、第1および第2荷重検出機構の音叉振動子の一方が引張型で他方が圧縮型となるので、両音叉振動子の周波数変化から荷重を差動型で求めることにより、周囲温度が変化した場合に、起歪体と音叉振動子の熱膨張係数が異なっていても、両者の温度変化が打ち消されるから、温度変化による影響を受けないので高い荷重検出精度を得ることができる。また、起歪体を一体型構造にしているので、小型化、低コスト化を図ることができる。
【0009】
好ましくは、前記第1,第2荷重検出機構の音叉振動子のうち圧縮力を受ける音叉振動子に予め所定の引張力が付加されている。従って、音叉振動子の圧縮力による座屈を防止することができるので、高い荷重検出精度を確保できる。
【0010】
また、好ましくは、前記第1,第2荷重検出機構の少なくとも一方に、両音叉振動子の変位のゼロ点が同一になるように調整するゼロ点調整機構を有している。従って、組付け後に両音叉振動子の変位のゼロ点を同一に調整できるので、音叉振動子の組付けに精密性を要せず、製作が容易になり低コスト化を図ることができる。
【0011】
好ましくは、計量装置は、上記ロードセルと、このロードセルの両荷重検出機構のそれぞれで得られた信号の差から計量値を求める計量値生成回路とを有し、基台に前記ロードセルの固定部が固定され、可動部に被計量物を支持する計量台が固定されている。従って、計量装置の小型化、低コスト化を図ることができるとともに、微小質量を高精度に計量できる。
【0012】
本発明の他の構成に係るロードセルは、固定部、上下のビーム部、およびこれらビーム部を介して固定部に支持され荷重が加えられる可動部を有する起歪体と、この起歪体に装着された荷重検出機構とを有するロードセルであって、
前記荷重検出機構は、前記起歪体の固定部に取り付けられた基部と、この基部に支点を介して支持されたてこ部と、前記基部とてこ部との間に取り付けられ、加えられた荷重に応じて固有振動数が変化する音叉振動子とを備え、前記てこ部の荷重点が前記起歪体の可動部に連結されており、前記固定部への基部の取り付け位置と、前記可動部への荷重点の連結位置とが、ほぼ同一の水平面上に設定されている。
【0013】
上記構成によれば、固定部への基部の取り付け位置と、可動部への荷重点の連結位置とが、ほぼ同一の水平面上に設定されているので、周囲温度が変化した場合に、起歪体と音叉振動子の熱膨張係数が異なっていても、起歪体および音叉振動子は同一の水平面上の位置を基点として熱膨張するので、両取り付け位置に高さ方向の変位は生ぜず、温度変化による影響を受けないので、高い荷重検出精度を得ることができる。また、起歪体を一体型構造にしているので、小型化、低コスト化を図ることができる。
【0014】
好ましくは、計量装置は、基台に上記ロードセルの固定部が固定され、可動部に被計量物を支持する計量台が固定されている。従って、計量装置の小型化、低コスト化を図ることができるとともに、微小質量を高精度に計量できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に、この発明の一実施形態に係る音叉式ロードセルの斜視図を示し、図2に、図1のロードセルを用いた計量装置の信号処理部を示す。この計量装置は、図1に示す起歪体2およびこの起歪体2に装着された荷重検出機構3(第1,第2荷重検出機構3A,3B)からなる音叉式ロードセル1と、図2に示す発振回路14,サイクルカウンタ16,ディジタル信号処理回路(DSP=Digital Signal Processor)18および引算器20からなる計量値生成回路15とを備え、さらに、図1の二点鎖線で示す基台Fに起歪体の固定部2aが固定され、可動部2bに被計量物を支持する同様に二点鎖線で示す計量台Kが固定されている。
【0016】
図1において、起歪体2は、前後に対称で、固定部2a,可動部2bに一体形成された取付用突部T1 ,T2 を除いて、上下にも対称な形状になっており、左右に固定部2aと荷重が加えられる可動部2bとが配置され、可動部2bが上下のビーム部2cを介して固定部2aに支持されている。左右の固定部2a,可動部2bと上下のビーム部2cにより囲まれた部分には4隅がそれぞれ半円球状の中空部9が形成されている。この中空部9の中央に向かって、固定部2aから第1取付フランジ8Aが延び、可動部2bから2つの第2取付フランジ8Bが延びており、これら取付フランジ8A,8Bは、起歪体2の前後面から凹入した位置に形成されている。これは、各荷重検出機構3A,3Bを起歪体2から前後方向に出張ることなくこの凹部に収納するためである。また、第2取付フランジ8Bの根元部は上下にえぐられて穴H2 を形成しており、起歪体2の上面および底面にそれぞれ2つ形成した中空部9に達する楕円状の穴H1 とともに、この起歪体2全体のバネ定数を小さくしている。
【0017】
この起歪体2は、従来のように4個の構成部品により荷重付加機構を構成したものと異なり、例えばアルミ合金材料や鉄系材料で一体型に形成されたパラレログラム(平行四辺形)構造になっている。この起歪体2に荷重検出機構3を装着したロードセル1は、付加される荷重を受けて、音叉振動子6に対し、所定の一方向のみに力を伝達することになる。この荷重付加機構を一体型構造にしたことにより、荷重検出機構との組み立てが容易になり、寸法精度も機械加工時に作り込まれるので、精度の高いロードセル1を低コストで容易に製作できる。また、一体型構造のため結合部品がなくなるので、ロードセル1の小型化も図れる。
【0018】
ところで、起歪体2を一体型のパラレログラム構造にすると、以下のような問題がある。すなわち、起歪体2は、加工性、材料コスト面を考慮して、通常アルミ合金や鉄鋼を用いているが、音叉振動子6は温度によってバネ定数が変化しないようにヤング率の温度係数の小さいエリンバー等の恒弾性合金を用いている。従って、起歪体2の材料の熱膨張係数が音叉振動子6の材料の熱膨張係数よりも大きく、起歪体寸法の温度による変化が音叉振動子6よりも大きい。例えば、起歪体2の材料がアルミ合金の場合、起歪体2の熱膨張係数は音叉振動子6の約3倍になる。このような起歪体2と音叉振動子6とでロードセルを構成する場合、温度が変化すると、両者の材料の熱膨張係数の違いによってゼロ点が変わってしまい、ロードセルのゼロ点の温度依存性(温度係数)が大きくなるので、荷重検出精度の確保が困難になる問題がある。
【0019】
このため、この実施形態においては、第1,第2荷重検出機構3A,3Bを、それぞれ同一形状、同一寸法で、同一外力によって同一の周波数変化を生じるように一体構造で形成し、起歪体2の前後面の一方に第1荷重検出機構3Aを装着し、他方にこれと上下逆向きの第2荷重検出機構3Bを装着して、両荷重検出機構3A,3Bを差動型にすることにより、両者の材料の熱膨張係数差によるゼロ点の温度依存性を補償している。
【0020】
第1荷重検出機構3Aは、起歪体2の前面側に装着されており、その基部4Aが、起歪体の固定部2aから延びた第1取付フランジ8AにネジB1 のような締結手段で取り付けられ、この基部4Aの上方に支点P1 を介して、てこ部5Aが支持されている。てこ部5Aの荷重点P2 が、支持片7Bを介して、てこ部5Aの下方位置で起歪体の可動部2bから延びた下側の第2取付フランジ8BにネジB2 のような締結手段で連結されている。そして、てこ部5Aの下方に位置する音叉振動子6は、基部4Aとてこ部5Aとの間にそれぞれ支持片7Aを介して取り付けられ、加えられた外力(引張力Fp )に応じて固有振動数が変化する。
【0021】
第2荷重検出機構3Bは、点線で示すように、起歪体2の後面側に装着されている。基部4Bが、上記と同様に第1取付フランジ8Aにネジ締結等で、前面のネジB1 締結位置のほぼ反対側の位置に取り付けられており、この基部4Bの下方に支点P1 を介して、てこ部5Bが支持されている。てこ部5Bの荷重点P2 が、支持片7Bを介して、てこ部5Bの上方位置で上記と同様に、上方の第2取付フランジ8Bにネジ締結等で連結されている。そして、てこ部5の上方に位置する音叉振動子6は、基部4とてこ部5との間にそれぞれ支持片7Aを介して取り付けられ、加えられた外力(圧縮力Fc )に応じて固有振動数が変化する。すなわち、第1荷重検出機構3Aと第2荷重検出機構3Bとは、起歪体2の前後面に上下逆向きに装着されている。なお、第1荷重検出機構3Aを起歪体2の後面側に、第2荷重検出機構3Bを前面側に装着するようにしてもよい。また、両荷重検出機構3A,3Bにおいて、第1取付フランジ8Aへの基部4Aのネジ締結位置と、第2取付フランジ8Bへの支持片7Bのネジ締結位置とは、前後面で左右方向にほぼ一致していればよく上下方向に多少ずれていてもよい。
【0022】
図2において、各荷重検出機構の音叉振動子6は、中心軸に対称にかつ平行して設けられた2枚の振動片10と、これらの両端部同士をそれぞれ結合する2個の結合部11とを備えており、結合部11の両側面にそれぞれ圧電素子12a,12bが接着や蒸着により取り付けられている。各圧電素子12a,12bは外部に設置した発振回路14に接続されている。外力を加える前に、発振回路14により圧電素子12aを励振させて2枚の振動片10を固有振動数で発振させその固有振動数が発振回路14に入力される。この状態で外力が加えられると、振動片10が軸方向に加えられた外力(引張力Fp または圧縮力Fc )に応じて変化した固有振動数で振動し、その固有振動数は圧電素子12bから発振回路14へ出力されて取り出される。
【0023】
以下、この装置の動作を説明する。
まず、図1の計量台Kに被計量物が載せられてその荷重Wが加えられたときに、可動部2bは矢印方向に変位する。そうすると、起歪体2の前面側に装着された第1荷重検出機構3Aの音叉振動子6には、てこの原理で上方向に荷重Wによる引張力Fp が作用する。一方、図2の圧電素子12aは発振回路14により励振されており、振動片10がその引張力Fp に応じて増加した固有振動数f1 で振動すると、その固有振動数f1 は圧電素子12bから発振回路14へ出力されて取り出される。
【0024】
この固有振動数f1 は、サイクルカウンタ16に入力して、クロック入力Cに基づいてその周期T1 (1/f1 )によるサイクル回数がカウントされ、DSP18に入力される。固有振動数f1 (周期T1 )と引張力Fp とは、上記の式(1)のF=C1 ・f12−C2 (f1 = 1/T1 )の関係にあるので、DSP18の線形化手段22により、式(1)を満たすように固有振動数f1 (周期T1 )を2乗したものと引張力Fp とをリニアに関係させ、さらに、2段に設けたローパスフィルタのようなフィルタリング手段24,25によりロードセル1の固有振動数等の不要分が取り除かれる。そして、音叉振動子6の増加した固有振動数f1 (周期T1 )の2乗値に対応した引張力Fp が引算器20の一方の入力に出力される。
【0025】
一方、計量台Kに被計量物が載せられて可動部2bが矢印方向に変位すると、後面側に装着された第2荷重検出機構3Bの音叉振動子6には、てこの原理で上方向に荷重Wによる圧縮力Fc が作用する。そして、圧電素子12aを励振させた状態で、振動片10がその圧縮力Fc に応じて減少した固有振動数f2 で振動すると、その固有振動数f2 は圧電素子12bから発振回路14へ出力されて取り出される。次に、上記と同様に、サイクルカウンタ16およびDSP18を介して、音叉振動子6の減少した固有振動数f2 (周期T2 )の2乗値に対応した圧縮力−Fc が引算器20の他方の入力に出力される。
【0026】
引算器20において、第1荷重検出機構3Aからの増加した固有振動数f1 の2乗値に対応する引張力Fp から、第2荷重検出機構3Bからの減少した固有振動数f2 の2乗値に対応する圧縮力−Fc を差し引きすれば、(Fp +Fc )となる。従って、被計量物の荷重Wに対応した計量値として引算器20から出力する。
【0027】
ここで、材料の熱膨張係数の差によって生じる起歪体2と音叉振動子6の温度変化の差は、第1,第2荷重検出機構3A,3Bを差動型にしているので、以下のように打ち消され、ロードセル1のゼロ点の温度依存性が補償される。
【0028】
すなわち、このロードセル1の周囲温度が変化した場合、起歪体2と音叉振動子6の材料の熱膨張係数の差によってロードセル1内に熱応力が発生し、それは2個の起歪体2の前後面に装着された音叉振動子6に外力として伝達される。しかし、その外力は、2個の音叉振動子6に対し、同方向でかつ同じ大きさの力であるので、その力によるそれぞれの音叉振動子6の固有振動数の変化分と変化方向は同じになる。そこで、引算器20により、一方の第1荷重検出機構3Aの音叉振動子6からの変化した固有振動数に対応する力から、第2荷重検出機構3Bの音叉振動子6からの変化した固有振動数に対応する力を差し引くと、この温度変化による変化分は打ち消されて最終的な出力には現れない。従って、ロードセル1のゼロ点の温度依存性を十分に小さくすることができ、高精度化を図ることができる。
【0029】
また、音叉振動子6に圧縮力Fc を加えようとすると、座屈を起こす可能性がある。座屈を起こすと、音叉振動子6の振動モードが変化して、圧縮力Fc と固有振動数fとの関係において誤差を生じるので、計量精度を確保できない。そこで、本装置においては、この座屈を起こさせないために、圧縮力Fc が作用する第2荷重検出機構3B側の音叉振動子6に予め一定の引張力を与えるように、基部4Aの固定部2aへの取付位置を調節しておく。そうすると、ロードセル1に荷重が加えられた場合、音叉振動子6に加えられる圧縮力Fc がこの引張力により緩められ、座屈を起こすような圧縮力Fc が生じないので、音叉振動子6の座屈を防止することができる。
【0030】
さらに、この発明では、第1荷重検出機構3Aのてこ部5Aの荷重点P2 が支持片7Bを介して第2取付フランジ8Bに連結する連結点近傍(第2荷重検出機構3Bも同様)に、二点鎖線で示したゼロ点調整機構30を設けている。このロードセル1は差動型としているので、2個の音叉振動子6の固有振動数を差し引きしてその結果を出力する。上記のゼロ点の温度依存性を補償するためには、温度環境下における2個の音叉振動子の力学的状態、すなわち各音叉振動子6に作用している力が等しいかあるいはできるだけ近接していることが望ましい。しかしながら、起歪体2に2個の音叉振動子6を支持片7Aを介してネジ締結等で組み付ける際に、両者に全く同じ外力を作用させるのは困難である。そこで、組み付けた後に、両者の力学的状態を同一または近接させるためにゼロ点調整機構30を設けている。このゼロ点調整機構30には、例えば、マイクロメータ・ヘッドのような微小変位機構が用いられる。マイクロメータ・ヘッドによる変位をバネ系を介して力に変換し音叉振動子6に入力して両者の力学的状態を同一または近接させる。これにより、組付け後に両音叉振動子6の変位のゼロ点を同一に調整できるので、音叉振動子の組付けに精密性を要せず、ロードセル1の製作が容易になり低コスト化を図ることができる。なお、バネ系を工夫して音叉振動子6の力の方向に対し直角方向の変位によって調節することにより、さらに小型化を図ることができる。
【0031】
この計量装置により、例えば、数10〜数100mgの重量の被計量物を、100〜300回/分の高速で、かつ、1/5000〜1/10000の高精度で計量することができる。
【0032】
図3に、第2実施形態に係る音叉式ロードセルの斜視図を示し、図4に、図3のロードセルを用いた計量装置の構成図を示す。この装置は、起歪体2およびこの起歪体に装着された荷重検出機構3とを有する音叉式ロードセル31と、発振回路14、サイクルカウンタ16およびディジタル信号処理回路(DSP)18からなる計量値生成回路35とを備えている。
【0033】
この実施形態に係る音叉式ロードセル31は、図3に示すように、第1実施形態に係る荷重検出機構3を1つだけ起歪体2の片面に装着したものである。このロードセル31は、起歪体2と音叉振動子6の材料の熱膨張係数の差を解決する手段として、起歪体の固定部2a(第1取付フランジ8A)への基部4のネジB1 による取り付け位置と、起歪体の可動部2b(第2取付フランジ8B)への荷重点P2 の支持片7Bを介したネジB2 による連結位置とを、起歪体2の底面から高さhのほぼ同一の水平面上に設定している。このため、周囲温度により起歪体2と荷重検出機構3とが熱膨張しても、両者は相似形で拡大するのでその両取り付け位置の高さは左右で変化しない。なお、その他の構成は第1実施形態と同様であるので、その詳しい説明を省略する。
【0034】
図3,4において、計量台Kに被計量物が載せられてその荷重Wが加えられると、起歪体2の前面側に装着された荷重検出機構3の音叉振動子6には、上方向に荷重Wによる引張力Fp が作用する。この場合、温度変化があっても、上記のように荷重検出機構3を起歪体2に取り付けているので、荷重Wに対して引張力Fp は正確に作用する。振動片10がその引張力Fp に応じて増加した固有振動数f1 で振動すると、その固有振動数f1 は発振回路14へ出力されて取り出される。この固有振動数f1 は、サイクルカウンタ16に入力して、クロック入力Cに基づいてその周期T1 によるサイクル回数がカウントされ、DSP18に入力される。そして、DSP18の線形化手段22により、式(1)のF=C1 ・f12−C2 (f1 = 1/T1 )を満たすように固有振動数f1 (周期T1 )を2乗したものと引張力Fp とをリニアに関係させ、2段に設けたローパスフィルタのようなフィルタリング手段24,25によりロードセル1の固有振動数等の不要分が取り除かれる。こうして、DSP18から被計量物の荷重Wに対応した計量値として出力する。
【0035】
このように、起歪体2と音叉振動子6の材料の熱膨張係数の差があっても、固定部2aへの基部4Aの取り付け位置と、可動部2bへの荷重点の連結位置とが、ほぼ同一の水平面上にすることにより、温度変化による影響を受けないので高い荷重検出精度を得ることができる。また、この起歪体2も一体型構造にしているので、小型化、低コスト化を図ることができる。
【0036】
なお、この発明では、計量装置は静止計量を行う秤量装置に適用されているが、被計量物の重量を選別する重量選別機や組合せ計量機に適用してもよい。
【0037】
【発明の効果】
この発明の一構成によれば、第1および第2荷重検出機構の音叉振動子の一方が引張型で他方が圧縮型となるので、両音叉振動子の周波数変化から荷重を差動型で求めることにより、周囲温度が変化した場合に、起歪体と音叉振動子の熱膨張係数が異なっていても、両者の温度変化が打ち消されるから、温度変化による影響を受けないので高い荷重検出精度を得ることができる。また、起歪体を一体型構造にしているので、小型化、低コスト化を図ることができる。
【0038】
また、他の構成によれば、固定部への基部の取り付け位置と、可動部への荷重点の連結位置とが、ほぼ同一の水平面上に設定されているので、周囲温度が変化した場合に、起歪体と音叉振動子の熱膨張係数が異なっていても、起歪体および音叉振動子は相似形で熱変形するので、両取り付け位置の高さは変化せず、温度変化による影響を受けないので高い荷重検出精度を得ることができる。また、起歪体を一体型構造にしているので、小型化、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る音叉式ロードセルを示す斜視図である。
【図2】上記のロードセルを用いた計量装置の信号処理部を示す構成図である。
【図3】第2実施形態に係る音叉式ロードセルを示す斜視図である。
【図4】上記のロードセルを用いた計量装置の信号処理部を示す構成図である。
【符号の説明】
1…音叉式ロードセル、2…起歪体、2a…固定部、2b…可動部、2c…ビーム部、3A…第1荷重検出機構、3B…第2荷重検出機構、4A,4B…基部、5A,5B…てこ部、6…音叉振動子。
【発明の属する技術分野】
この発明は、音叉式ロードセルおよびこれを用いた計量装置に関し、特に、その小型化、低コスト化に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、固有振動数で振動する音叉振動子に、外力を加えるとその外力に対応して固有振動数が高くなり、この音叉振動子に加えられる外力Fと音叉振動子の固有振動数fにおいて、およそ次の式(1)の関係が成立する。
F=C1 ・f2 −C2 (C1 ,C2 ;定数) (1)
このように固有振動数が変化するのは、音叉振動子の形状が変化するのではなく、振動する物体の力学的状態(外力付加状態)により変化するものであり、音叉振動子は入力に対して敏感であるので、従来から、この入力に敏感な音叉振動子を利用した荷重検出機構が微量な質量(mg単位)を高精度に測定する電子てんびん秤等の計量装置に利用されてきた。
【0003】
また、高度な荷重検出精度を達成するためには、音叉振動子に対し所定の一方向にのみ荷重が加えられるように、音叉振動子を組み込んだ荷重付加機構を構成する必要がある。このため、別部品である2枚の板バネからなるビームを用い、これらを平行に連結するために2個の連結支持部品を用いて合計4個の部品により荷重付加機構を構成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、音叉振動子は入力に対して敏感であるので、この敏感な特性を生かすべく、これを組み込んで荷重付加機構を製作するには、上記の構成部品を精密に加工し、正確に組み立てて、微妙な調整を行うといった高度な熟練性を要していた。このため、製作が煩雑となり結合部品も必要となるので、小型化や低コスト化が困難であった。
【0005】
そこで、荷重付加機構に一体型の起歪体を使用することが考えられるが、起歪体に組み込んだとき、音叉振動子が取り付けられる起歪体との熱膨張係数の差により、荷重検出誤差が生じる問題がある。すなわち、起歪体は、加工性,材料コスト面を考慮して、通常アルミ合金や鉄鋼を用いているが、音叉振動子は、温度によってバネ定数が変化しないようにヤング率の温度係数の小さいエリンバー等の恒弾性合金を用いている。従って、起歪体の材料の熱膨張係数が音叉振動子の材料の熱膨張係数よりも大きく、起歪体寸法の温度による変化が音叉振動子よりも大きい。このような起歪体と音叉振動子とでロードセルを構成する場合、周囲温度が変化すると両者の材料の熱膨張係数の違いによってゼロ点が変わってしまい、ロードセルのゼロ点の温度依存性(温度係数)が大きくなるので、荷重検出精度の確保が困難になる。
【0006】
この発明は、上記の問題点を解決して、小型かつ低コストで温度変化に影響されることなく高精度を維持できる音叉式ロードセルとこれを用いた計量装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一構成に係るロードセルは、左右に固定部と荷重が加えられる可動部とが配置され、可動部が上下のビーム部を介して固定部に支持された起歪体と、この起歪体の前後面の一方に装着された第1荷重検出機構および他方に装着された第2荷重検出機構とを有するロードセルであって、
第1荷重検出機構は、前記起歪体の固定部に取り付けられた基部と、この基部の上方に支点を介して支持されたてこ部と、前記基部とてこ部との間に取り付けられ、加えられた荷重に応じて固有振動数が変化する音叉振動子とを備え、前記てこ部の荷重点がその下方で前記起歪体の可動部に連結されており、
第2荷重検出機構は、前記起歪体の固定部に取り付けられた基部と、この基部の下方に支点を介して支持されたてこ部と、前記基部とてこ部との間に取り付けられ、加えられた荷重に応じて固有振動数が変化する音叉振動子とを備え、前記てこ部の荷重点がその上方で前記起歪体の可動部に連結されている。
【0008】
上記構成によれば、第1および第2荷重検出機構の音叉振動子の一方が引張型で他方が圧縮型となるので、両音叉振動子の周波数変化から荷重を差動型で求めることにより、周囲温度が変化した場合に、起歪体と音叉振動子の熱膨張係数が異なっていても、両者の温度変化が打ち消されるから、温度変化による影響を受けないので高い荷重検出精度を得ることができる。また、起歪体を一体型構造にしているので、小型化、低コスト化を図ることができる。
【0009】
好ましくは、前記第1,第2荷重検出機構の音叉振動子のうち圧縮力を受ける音叉振動子に予め所定の引張力が付加されている。従って、音叉振動子の圧縮力による座屈を防止することができるので、高い荷重検出精度を確保できる。
【0010】
また、好ましくは、前記第1,第2荷重検出機構の少なくとも一方に、両音叉振動子の変位のゼロ点が同一になるように調整するゼロ点調整機構を有している。従って、組付け後に両音叉振動子の変位のゼロ点を同一に調整できるので、音叉振動子の組付けに精密性を要せず、製作が容易になり低コスト化を図ることができる。
【0011】
好ましくは、計量装置は、上記ロードセルと、このロードセルの両荷重検出機構のそれぞれで得られた信号の差から計量値を求める計量値生成回路とを有し、基台に前記ロードセルの固定部が固定され、可動部に被計量物を支持する計量台が固定されている。従って、計量装置の小型化、低コスト化を図ることができるとともに、微小質量を高精度に計量できる。
【0012】
本発明の他の構成に係るロードセルは、固定部、上下のビーム部、およびこれらビーム部を介して固定部に支持され荷重が加えられる可動部を有する起歪体と、この起歪体に装着された荷重検出機構とを有するロードセルであって、
前記荷重検出機構は、前記起歪体の固定部に取り付けられた基部と、この基部に支点を介して支持されたてこ部と、前記基部とてこ部との間に取り付けられ、加えられた荷重に応じて固有振動数が変化する音叉振動子とを備え、前記てこ部の荷重点が前記起歪体の可動部に連結されており、前記固定部への基部の取り付け位置と、前記可動部への荷重点の連結位置とが、ほぼ同一の水平面上に設定されている。
【0013】
上記構成によれば、固定部への基部の取り付け位置と、可動部への荷重点の連結位置とが、ほぼ同一の水平面上に設定されているので、周囲温度が変化した場合に、起歪体と音叉振動子の熱膨張係数が異なっていても、起歪体および音叉振動子は同一の水平面上の位置を基点として熱膨張するので、両取り付け位置に高さ方向の変位は生ぜず、温度変化による影響を受けないので、高い荷重検出精度を得ることができる。また、起歪体を一体型構造にしているので、小型化、低コスト化を図ることができる。
【0014】
好ましくは、計量装置は、基台に上記ロードセルの固定部が固定され、可動部に被計量物を支持する計量台が固定されている。従って、計量装置の小型化、低コスト化を図ることができるとともに、微小質量を高精度に計量できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に、この発明の一実施形態に係る音叉式ロードセルの斜視図を示し、図2に、図1のロードセルを用いた計量装置の信号処理部を示す。この計量装置は、図1に示す起歪体2およびこの起歪体2に装着された荷重検出機構3(第1,第2荷重検出機構3A,3B)からなる音叉式ロードセル1と、図2に示す発振回路14,サイクルカウンタ16,ディジタル信号処理回路(DSP=Digital Signal Processor)18および引算器20からなる計量値生成回路15とを備え、さらに、図1の二点鎖線で示す基台Fに起歪体の固定部2aが固定され、可動部2bに被計量物を支持する同様に二点鎖線で示す計量台Kが固定されている。
【0016】
図1において、起歪体2は、前後に対称で、固定部2a,可動部2bに一体形成された取付用突部T1 ,T2 を除いて、上下にも対称な形状になっており、左右に固定部2aと荷重が加えられる可動部2bとが配置され、可動部2bが上下のビーム部2cを介して固定部2aに支持されている。左右の固定部2a,可動部2bと上下のビーム部2cにより囲まれた部分には4隅がそれぞれ半円球状の中空部9が形成されている。この中空部9の中央に向かって、固定部2aから第1取付フランジ8Aが延び、可動部2bから2つの第2取付フランジ8Bが延びており、これら取付フランジ8A,8Bは、起歪体2の前後面から凹入した位置に形成されている。これは、各荷重検出機構3A,3Bを起歪体2から前後方向に出張ることなくこの凹部に収納するためである。また、第2取付フランジ8Bの根元部は上下にえぐられて穴H2 を形成しており、起歪体2の上面および底面にそれぞれ2つ形成した中空部9に達する楕円状の穴H1 とともに、この起歪体2全体のバネ定数を小さくしている。
【0017】
この起歪体2は、従来のように4個の構成部品により荷重付加機構を構成したものと異なり、例えばアルミ合金材料や鉄系材料で一体型に形成されたパラレログラム(平行四辺形)構造になっている。この起歪体2に荷重検出機構3を装着したロードセル1は、付加される荷重を受けて、音叉振動子6に対し、所定の一方向のみに力を伝達することになる。この荷重付加機構を一体型構造にしたことにより、荷重検出機構との組み立てが容易になり、寸法精度も機械加工時に作り込まれるので、精度の高いロードセル1を低コストで容易に製作できる。また、一体型構造のため結合部品がなくなるので、ロードセル1の小型化も図れる。
【0018】
ところで、起歪体2を一体型のパラレログラム構造にすると、以下のような問題がある。すなわち、起歪体2は、加工性、材料コスト面を考慮して、通常アルミ合金や鉄鋼を用いているが、音叉振動子6は温度によってバネ定数が変化しないようにヤング率の温度係数の小さいエリンバー等の恒弾性合金を用いている。従って、起歪体2の材料の熱膨張係数が音叉振動子6の材料の熱膨張係数よりも大きく、起歪体寸法の温度による変化が音叉振動子6よりも大きい。例えば、起歪体2の材料がアルミ合金の場合、起歪体2の熱膨張係数は音叉振動子6の約3倍になる。このような起歪体2と音叉振動子6とでロードセルを構成する場合、温度が変化すると、両者の材料の熱膨張係数の違いによってゼロ点が変わってしまい、ロードセルのゼロ点の温度依存性(温度係数)が大きくなるので、荷重検出精度の確保が困難になる問題がある。
【0019】
このため、この実施形態においては、第1,第2荷重検出機構3A,3Bを、それぞれ同一形状、同一寸法で、同一外力によって同一の周波数変化を生じるように一体構造で形成し、起歪体2の前後面の一方に第1荷重検出機構3Aを装着し、他方にこれと上下逆向きの第2荷重検出機構3Bを装着して、両荷重検出機構3A,3Bを差動型にすることにより、両者の材料の熱膨張係数差によるゼロ点の温度依存性を補償している。
【0020】
第1荷重検出機構3Aは、起歪体2の前面側に装着されており、その基部4Aが、起歪体の固定部2aから延びた第1取付フランジ8AにネジB1 のような締結手段で取り付けられ、この基部4Aの上方に支点P1 を介して、てこ部5Aが支持されている。てこ部5Aの荷重点P2 が、支持片7Bを介して、てこ部5Aの下方位置で起歪体の可動部2bから延びた下側の第2取付フランジ8BにネジB2 のような締結手段で連結されている。そして、てこ部5Aの下方に位置する音叉振動子6は、基部4Aとてこ部5Aとの間にそれぞれ支持片7Aを介して取り付けられ、加えられた外力(引張力Fp )に応じて固有振動数が変化する。
【0021】
第2荷重検出機構3Bは、点線で示すように、起歪体2の後面側に装着されている。基部4Bが、上記と同様に第1取付フランジ8Aにネジ締結等で、前面のネジB1 締結位置のほぼ反対側の位置に取り付けられており、この基部4Bの下方に支点P1 を介して、てこ部5Bが支持されている。てこ部5Bの荷重点P2 が、支持片7Bを介して、てこ部5Bの上方位置で上記と同様に、上方の第2取付フランジ8Bにネジ締結等で連結されている。そして、てこ部5の上方に位置する音叉振動子6は、基部4とてこ部5との間にそれぞれ支持片7Aを介して取り付けられ、加えられた外力(圧縮力Fc )に応じて固有振動数が変化する。すなわち、第1荷重検出機構3Aと第2荷重検出機構3Bとは、起歪体2の前後面に上下逆向きに装着されている。なお、第1荷重検出機構3Aを起歪体2の後面側に、第2荷重検出機構3Bを前面側に装着するようにしてもよい。また、両荷重検出機構3A,3Bにおいて、第1取付フランジ8Aへの基部4Aのネジ締結位置と、第2取付フランジ8Bへの支持片7Bのネジ締結位置とは、前後面で左右方向にほぼ一致していればよく上下方向に多少ずれていてもよい。
【0022】
図2において、各荷重検出機構の音叉振動子6は、中心軸に対称にかつ平行して設けられた2枚の振動片10と、これらの両端部同士をそれぞれ結合する2個の結合部11とを備えており、結合部11の両側面にそれぞれ圧電素子12a,12bが接着や蒸着により取り付けられている。各圧電素子12a,12bは外部に設置した発振回路14に接続されている。外力を加える前に、発振回路14により圧電素子12aを励振させて2枚の振動片10を固有振動数で発振させその固有振動数が発振回路14に入力される。この状態で外力が加えられると、振動片10が軸方向に加えられた外力(引張力Fp または圧縮力Fc )に応じて変化した固有振動数で振動し、その固有振動数は圧電素子12bから発振回路14へ出力されて取り出される。
【0023】
以下、この装置の動作を説明する。
まず、図1の計量台Kに被計量物が載せられてその荷重Wが加えられたときに、可動部2bは矢印方向に変位する。そうすると、起歪体2の前面側に装着された第1荷重検出機構3Aの音叉振動子6には、てこの原理で上方向に荷重Wによる引張力Fp が作用する。一方、図2の圧電素子12aは発振回路14により励振されており、振動片10がその引張力Fp に応じて増加した固有振動数f1 で振動すると、その固有振動数f1 は圧電素子12bから発振回路14へ出力されて取り出される。
【0024】
この固有振動数f1 は、サイクルカウンタ16に入力して、クロック入力Cに基づいてその周期T1 (1/f1 )によるサイクル回数がカウントされ、DSP18に入力される。固有振動数f1 (周期T1 )と引張力Fp とは、上記の式(1)のF=C1 ・f12−C2 (f1 = 1/T1 )の関係にあるので、DSP18の線形化手段22により、式(1)を満たすように固有振動数f1 (周期T1 )を2乗したものと引張力Fp とをリニアに関係させ、さらに、2段に設けたローパスフィルタのようなフィルタリング手段24,25によりロードセル1の固有振動数等の不要分が取り除かれる。そして、音叉振動子6の増加した固有振動数f1 (周期T1 )の2乗値に対応した引張力Fp が引算器20の一方の入力に出力される。
【0025】
一方、計量台Kに被計量物が載せられて可動部2bが矢印方向に変位すると、後面側に装着された第2荷重検出機構3Bの音叉振動子6には、てこの原理で上方向に荷重Wによる圧縮力Fc が作用する。そして、圧電素子12aを励振させた状態で、振動片10がその圧縮力Fc に応じて減少した固有振動数f2 で振動すると、その固有振動数f2 は圧電素子12bから発振回路14へ出力されて取り出される。次に、上記と同様に、サイクルカウンタ16およびDSP18を介して、音叉振動子6の減少した固有振動数f2 (周期T2 )の2乗値に対応した圧縮力−Fc が引算器20の他方の入力に出力される。
【0026】
引算器20において、第1荷重検出機構3Aからの増加した固有振動数f1 の2乗値に対応する引張力Fp から、第2荷重検出機構3Bからの減少した固有振動数f2 の2乗値に対応する圧縮力−Fc を差し引きすれば、(Fp +Fc )となる。従って、被計量物の荷重Wに対応した計量値として引算器20から出力する。
【0027】
ここで、材料の熱膨張係数の差によって生じる起歪体2と音叉振動子6の温度変化の差は、第1,第2荷重検出機構3A,3Bを差動型にしているので、以下のように打ち消され、ロードセル1のゼロ点の温度依存性が補償される。
【0028】
すなわち、このロードセル1の周囲温度が変化した場合、起歪体2と音叉振動子6の材料の熱膨張係数の差によってロードセル1内に熱応力が発生し、それは2個の起歪体2の前後面に装着された音叉振動子6に外力として伝達される。しかし、その外力は、2個の音叉振動子6に対し、同方向でかつ同じ大きさの力であるので、その力によるそれぞれの音叉振動子6の固有振動数の変化分と変化方向は同じになる。そこで、引算器20により、一方の第1荷重検出機構3Aの音叉振動子6からの変化した固有振動数に対応する力から、第2荷重検出機構3Bの音叉振動子6からの変化した固有振動数に対応する力を差し引くと、この温度変化による変化分は打ち消されて最終的な出力には現れない。従って、ロードセル1のゼロ点の温度依存性を十分に小さくすることができ、高精度化を図ることができる。
【0029】
また、音叉振動子6に圧縮力Fc を加えようとすると、座屈を起こす可能性がある。座屈を起こすと、音叉振動子6の振動モードが変化して、圧縮力Fc と固有振動数fとの関係において誤差を生じるので、計量精度を確保できない。そこで、本装置においては、この座屈を起こさせないために、圧縮力Fc が作用する第2荷重検出機構3B側の音叉振動子6に予め一定の引張力を与えるように、基部4Aの固定部2aへの取付位置を調節しておく。そうすると、ロードセル1に荷重が加えられた場合、音叉振動子6に加えられる圧縮力Fc がこの引張力により緩められ、座屈を起こすような圧縮力Fc が生じないので、音叉振動子6の座屈を防止することができる。
【0030】
さらに、この発明では、第1荷重検出機構3Aのてこ部5Aの荷重点P2 が支持片7Bを介して第2取付フランジ8Bに連結する連結点近傍(第2荷重検出機構3Bも同様)に、二点鎖線で示したゼロ点調整機構30を設けている。このロードセル1は差動型としているので、2個の音叉振動子6の固有振動数を差し引きしてその結果を出力する。上記のゼロ点の温度依存性を補償するためには、温度環境下における2個の音叉振動子の力学的状態、すなわち各音叉振動子6に作用している力が等しいかあるいはできるだけ近接していることが望ましい。しかしながら、起歪体2に2個の音叉振動子6を支持片7Aを介してネジ締結等で組み付ける際に、両者に全く同じ外力を作用させるのは困難である。そこで、組み付けた後に、両者の力学的状態を同一または近接させるためにゼロ点調整機構30を設けている。このゼロ点調整機構30には、例えば、マイクロメータ・ヘッドのような微小変位機構が用いられる。マイクロメータ・ヘッドによる変位をバネ系を介して力に変換し音叉振動子6に入力して両者の力学的状態を同一または近接させる。これにより、組付け後に両音叉振動子6の変位のゼロ点を同一に調整できるので、音叉振動子の組付けに精密性を要せず、ロードセル1の製作が容易になり低コスト化を図ることができる。なお、バネ系を工夫して音叉振動子6の力の方向に対し直角方向の変位によって調節することにより、さらに小型化を図ることができる。
【0031】
この計量装置により、例えば、数10〜数100mgの重量の被計量物を、100〜300回/分の高速で、かつ、1/5000〜1/10000の高精度で計量することができる。
【0032】
図3に、第2実施形態に係る音叉式ロードセルの斜視図を示し、図4に、図3のロードセルを用いた計量装置の構成図を示す。この装置は、起歪体2およびこの起歪体に装着された荷重検出機構3とを有する音叉式ロードセル31と、発振回路14、サイクルカウンタ16およびディジタル信号処理回路(DSP)18からなる計量値生成回路35とを備えている。
【0033】
この実施形態に係る音叉式ロードセル31は、図3に示すように、第1実施形態に係る荷重検出機構3を1つだけ起歪体2の片面に装着したものである。このロードセル31は、起歪体2と音叉振動子6の材料の熱膨張係数の差を解決する手段として、起歪体の固定部2a(第1取付フランジ8A)への基部4のネジB1 による取り付け位置と、起歪体の可動部2b(第2取付フランジ8B)への荷重点P2 の支持片7Bを介したネジB2 による連結位置とを、起歪体2の底面から高さhのほぼ同一の水平面上に設定している。このため、周囲温度により起歪体2と荷重検出機構3とが熱膨張しても、両者は相似形で拡大するのでその両取り付け位置の高さは左右で変化しない。なお、その他の構成は第1実施形態と同様であるので、その詳しい説明を省略する。
【0034】
図3,4において、計量台Kに被計量物が載せられてその荷重Wが加えられると、起歪体2の前面側に装着された荷重検出機構3の音叉振動子6には、上方向に荷重Wによる引張力Fp が作用する。この場合、温度変化があっても、上記のように荷重検出機構3を起歪体2に取り付けているので、荷重Wに対して引張力Fp は正確に作用する。振動片10がその引張力Fp に応じて増加した固有振動数f1 で振動すると、その固有振動数f1 は発振回路14へ出力されて取り出される。この固有振動数f1 は、サイクルカウンタ16に入力して、クロック入力Cに基づいてその周期T1 によるサイクル回数がカウントされ、DSP18に入力される。そして、DSP18の線形化手段22により、式(1)のF=C1 ・f12−C2 (f1 = 1/T1 )を満たすように固有振動数f1 (周期T1 )を2乗したものと引張力Fp とをリニアに関係させ、2段に設けたローパスフィルタのようなフィルタリング手段24,25によりロードセル1の固有振動数等の不要分が取り除かれる。こうして、DSP18から被計量物の荷重Wに対応した計量値として出力する。
【0035】
このように、起歪体2と音叉振動子6の材料の熱膨張係数の差があっても、固定部2aへの基部4Aの取り付け位置と、可動部2bへの荷重点の連結位置とが、ほぼ同一の水平面上にすることにより、温度変化による影響を受けないので高い荷重検出精度を得ることができる。また、この起歪体2も一体型構造にしているので、小型化、低コスト化を図ることができる。
【0036】
なお、この発明では、計量装置は静止計量を行う秤量装置に適用されているが、被計量物の重量を選別する重量選別機や組合せ計量機に適用してもよい。
【0037】
【発明の効果】
この発明の一構成によれば、第1および第2荷重検出機構の音叉振動子の一方が引張型で他方が圧縮型となるので、両音叉振動子の周波数変化から荷重を差動型で求めることにより、周囲温度が変化した場合に、起歪体と音叉振動子の熱膨張係数が異なっていても、両者の温度変化が打ち消されるから、温度変化による影響を受けないので高い荷重検出精度を得ることができる。また、起歪体を一体型構造にしているので、小型化、低コスト化を図ることができる。
【0038】
また、他の構成によれば、固定部への基部の取り付け位置と、可動部への荷重点の連結位置とが、ほぼ同一の水平面上に設定されているので、周囲温度が変化した場合に、起歪体と音叉振動子の熱膨張係数が異なっていても、起歪体および音叉振動子は相似形で熱変形するので、両取り付け位置の高さは変化せず、温度変化による影響を受けないので高い荷重検出精度を得ることができる。また、起歪体を一体型構造にしているので、小型化、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る音叉式ロードセルを示す斜視図である。
【図2】上記のロードセルを用いた計量装置の信号処理部を示す構成図である。
【図3】第2実施形態に係る音叉式ロードセルを示す斜視図である。
【図4】上記のロードセルを用いた計量装置の信号処理部を示す構成図である。
【符号の説明】
1…音叉式ロードセル、2…起歪体、2a…固定部、2b…可動部、2c…ビーム部、3A…第1荷重検出機構、3B…第2荷重検出機構、4A,4B…基部、5A,5B…てこ部、6…音叉振動子。
Claims (6)
- 左右に固定部と荷重が加えられる可動部とが配置され、可動部が上下のビーム部を介して固定部に支持された起歪体と、この起歪体の前後面の一方に装着された第1荷重検出機構および他方に装着された第2荷重検出機構とを有するロードセルであって、
第1荷重検出機構は、
前記起歪体の固定部に取り付けられた基部と、この基部の上方に支点を介して支持されたてこ部と、前記基部とてこ部との間に取り付けられ、加えられた荷重に応じて固有振動数が変化する音叉振動子とを備え、
前記てこ部の荷重点がその下方で前記起歪体の可動部に連結されており、
第2荷重検出機構は、
前記起歪体の固定部に取り付けられた基部と、この基部の下方に支点を介して支持されたてこ部と、前記基部とてこ部との間に取り付けられ、加えられた荷重に応じて固有振動数が変化する音叉振動子とを備え、
前記てこ部の荷重点がその上方で前記起歪体の可動部に連結されている音叉式ロードセル。 - 請求項1において、
前記第1,第2荷重検出機構の音叉振動子のうち圧縮力を受ける音叉振動子に予め所定の引張力が付加されている音叉式ロードセル。 - 請求項1において、
前記第1,第2荷重検出機構の少なくとも一方に、両音叉振動子の変位のゼロ点が同一になるように調整するゼロ点調整機構を有する音叉式ロードセル。 - 固定部、上下のビーム部、およびこれらビーム部を介して固定部に支持され荷重が加えられる可動部を有する起歪体と、この起歪体に装着された荷重検出機構とを有するロードセルであって、
前記荷重検出機構は、
前記起歪体の固定部に取り付けられた基部と、この基部に支点を介して支持されたてこ部と、前記基部とてこ部との間に取り付けられ、加えられた荷重に応じて固有振動数が変化する音叉振動子とを備え、
前記てこ部の荷重点が前記起歪体の可動部に連結されており、
前記固定部への基部の取り付け位置と、前記可動部への荷重点の連結位置とが、ほぼ同一の水平面上に設定されている音叉式ロードセル。 - 請求項1ないし3のロードセルと、このロードセルの両荷重検出機構のそれぞれで得られた信号の差から計量値を求める計量値生成回路とを有し、基台に上記ロードセルの固定部が固定され、可動部に被計量物を支持する計量台が固定された計量装置。
- 請求項4のロードセルと、このロードセルの荷重検出機構で得られた信号から計量値を求める計量値生成回路とを有し、基台に前記ロードセルの固定部が固定され、可動部に被計量物を支持する計量台が固定された計量装置。
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JP02468996A JP3570588B2 (ja) | 1996-01-17 | 1996-01-17 | 音叉式ロードセルとこれを用いた計量装置 |
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