JP3560380B2 - 塩化ビニリデン系共重合体ラテックス - Google Patents
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【産業上の利用分野】
本発明は、プラスチックフィルムまたは紙等に使用して水蒸気のバリヤー性を付与する塩化ビニリデン系共重合体ラテックスに関する。更に、本発明は、防湿性、反応型の剥離剤の密着性が優れ、かつ、折り曲げ時にもひび割れやピンホールの発生がない皮膜を与える塩化ビニリデン系共重合体ラテックスに関する。
【0002】
【従来の技術】
塩化ビニリデン系共重合体ラテックスは、該ラテックスから得られる皮膜の優れたガス不透過性や防湿性のため、食品包装用または工業用のポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン等のプラスチックフィルムやセロハンあるい紙などに広く使用されている。
【0003】
しかし、従来の、例えば、「サランラテックス」(旭化成カタログ)に記載の塩化ビニリデン系共重合体ラテックスをコート、乾燥したものは、その上に反応型の剥離剤を塗布して剥離剤として使用する場合、その密着性が不十分で、取り扱い時に剥離剤が脱落して、剥離性を低下することがあった。本発明にいう反応型の剥離剤とは、シリコーン系剥離剤をいう。
【0004】
さらに、上記の従来の塩化ビニリデン系共重合体ラテックスをコート、乾燥した膜は、防湿性は優れるものの、可撓性が乏しく、加工時等にひび割れやピンホールを発生して本来の防湿性を発揮できないことがあった。
従来、塩化ビニリデン系共重合体ラテックス皮膜の密着性を改善する方法として、塩化ビニリデン単量体の含有量を減少して、ニトリル基を含む単量体を共重合した塩化ビニリデン系共重合体ラテックスが知られていた。しかしながら、これらの方法では、印刷インキ等の密着性は改善されるものの、反応型の剥離剤の密着性の改善には全く不十分で、塗布した剥離剤が経時的に脱落する問題があり、可撓性を保持して反応型の剥離剤の密着性が改善された塩化ビニリデン系共重合体ラテックスが熱望されていた。
【0005】
一方、OH基、COOH基またはCONH2基を含むラジカル重合性単量体を共重合した塩化ビニリデン共重合体ラテックスが提案されている。例えば、特開昭49−121890号公報には、OH基、エポキシ基またはCOOH基を含む単量体ユニットを1〜22重量%含む塩化ビニリデン共重合体樹脂が、特開昭52−114670号公報には、OH基を含む単量体ユニットを0.1〜15重量%含む下地やアンカー剤またはゼラチン等への密着性の改善された塩化ビニリデン系共重合体ラテックスが提案されている。しかしながら、これらのラテックスから得られた皮膜は、反応型の剥離剤の密着性や皮膜の可撓性がまだ不十分であった。
【0006】
特開平4−96980号公報には、塩化ビニリデン共重合体の重量平均分子量が16〜30万であるコア/シェル構造の塩化ビニリデン系共重合体ラテックスが、特開平4−49036号公報には、伸び率が80%以上である塩化ビニリデン系共重合体ラテックス提案されている。これらのラテックスから得られる皮膜は、バリヤー性と可撓性は優れるものの、反応型の剥離剤の密着性は全く不十分であった。
【0007】
特開昭62−30162号公報には、OH基を含む単量体ユニット由来のOH基を0.01〜0.7mmol/g含み重量平均分子量が10〜20万である塩化ビニリデン系共重合体ラテックスが提案されている。これらのラテックスから得られる皮膜は、可撓性が優れ、や剥離剤の密着性も向上しているものの、反応型の剥離剤の密着性についてはまだ不十分なものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、プラスチックフィルムまたは紙等にコートして防湿性、反応型の剥離剤の密着性が優れ、かつ、可撓性が優れ、折り曲げ時にもひび割れやピンホールの発生がない皮膜を形成する塩化ビニリデン系共重合体ラテックスを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の問題点に鑑み鋭意検討した結果、塩化ビニリデン系共重合体ラテックス中の塩化ビニリデン単量体ユニットの含有率と水酸基含有ラジカル重合性単量体由来のOH価、共重合体の分子量及び分子量分布、該ラテックス中の界面活性剤及び低分子オリゴマー、更に該ラッテックスから得られる皮膜の伸び率と、該ラテックスから得られる皮膜の防湿性及び可撓性、及び、反応型の剥離剤の硬化不良との関係を明らかにして、本発明を成すに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、共重合体の重量基準で塩化ビニリデン単量体ユニットが80〜93重量%、水酸基含有ラジカル重合性単量体ユニット由来のOH価が5〜50mg/g、かつ、重量平均分子量が25万〜60万、分子量5万未満の低分子量共重合体成分が10重量%以下である塩化ビニリデン系共重合体からなるラテックスであって、水酸基含有界面活性剤の含有率が共重合体の重量基準で0.1%以下であり、該ラッテクスから得られる皮膜の伸び率が10〜100%である塩化ビニリデン系共重合体ラテックスに関する。
【0011】
本発明の塩化ビニリデン系共重合体ラテックス(以下単にラテックスという)は、塩化ビニリデン系共重合体(以下単に共重合体という)中の塩化ビニリデン単量体ユニットの含有量が80〜93重量%である。塩化ビニリデン単量体ユニットの含有量が80重量%未満では組成物から得られる下塗り層の防湿性が不十分で、93重量%を越えると高結晶性のために経時で下塗り層の可撓性が低下する問題があり、より好ましくは88〜92%である。
【0012】
本発明における水酸基含有ラジカル重合性単量体ユニット由来のOH価とは、分子中に少なくとも1個の水酸基と不飽和二重結合を有する化合物を塩化ビニリデン単量体と共重合することによって導入されたOH基の量をいい、本発明のラテックス中の塩化ビニリデン系共重合体を塩析、洗浄、乾燥後JIS−K−1557ー1970、6.4に記述された方法に準じて定量される値をいう。分子中に少なくとも1個の水酸基と不飽和二重結合を有する化合物の具体例をあげれば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどがある。
【0013】
本発明において、水酸基含有ラジカル重合性単量体ユニット由来のOH価は、共重合体重量基準で、5〜50mg/gである。水酸基含有ラジカル重合性単量体ユニット由来のOH価が5mg/g未満では反応型の剥離剤の密着性が不十分であり、経時的に脱落する問題があり、50mg/gを越えるとガスや水蒸気のバリヤー性が不十分になり、より好ましくは10〜30mg/gである。
【0014】
本発明のラテックスにおいて、共重合体は、安定性や変色防止等の本発明記載以外の諸特性や生産性確保のために、塩化ビニリデン、水酸基含有ラジカル重合性単量体以外のラジカル重合性単量体を、本発明の趣旨を損なわない範囲で含むことができる。本発明において、共重合体中に含むことのできる塩化ビニリデン、水酸基含有ラジカル重合性単量体以外のラジカル重合性単量体は、従来、塩化ビニリデン系共重合体ラテックスやアクリル系共重合体ラテックス、SBラテックス等の製造に使用されているものであれば何でもよいが、例示すれば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2ーエチルヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロニトリル、グリシジル(メタ)アクリレート、塩化ビニル、スチレン等がある。
【0015】
本発明のラテックスにおいて、共重合体の重量平均分子量は、25万〜60万である。共重合体の重量平均分子量が25万未満では下塗り層にピンホールを発生しやすく、60万を越えるとラテックスの造膜性が低下して得られる下塗り層の防湿性が不足し、より好ましくは30万〜50万である。ここでいう重量平均分子量は、本発明の組成物中の塩化ビニリデン系共重合体を塩析、洗浄、乾燥後テトラヒドロフラン等の溶液にして、実施例に示したGPC−LALLS法によって求められる値をいう。
【0016】
本発明のラテックスにおいて、共重合体中の分子量が5万未満である低分子量共重合体成分が10重量%以下である。共重合体中の分子量が5万未満である低分子量共重合体成分が10重量%を越えると、皮膜の可撓性が不十分になり、反応型の剥離剤の密着性も不十分になる。より好ましくは、共重合体中の分子量が5万未満である低分子量共重合体成分が6重量%以下である。
【0017】
本発明のラテックスは、該ラテックス中の水酸基を含む界面活性剤の含有量が0.1重量%未満である。水酸基を含む界面活性剤の含有量が0.1%を越えると反応型の剥離剤の密着性が不十分になる。
本発明のラテックスは、該ラテックスから得られる皮膜の伸び率が10〜100%。皮膜の伸び率が10%未満では下塗り層にピンホールを発生しやすく、100%を越えると紙に下塗り層を塗布して巻取った状態でブロッキングが発生する場合があり、より好ましくは15〜30%である。
ここでいう皮膜の伸び率とは、後述の実施例中に記載される方法で測定される値をいう。
【0018】
本発明のラテックスは、主成分である共重合体ラテックスの他に、本発明の目的を損なわない範囲で各種の添加剤を含むことができる。
添加剤の例としては、水酸化ナトリウム、アンモニア水等のPH調節剤、炭酸カルシウム、クレー、タルク、シリカ、合成樹脂微小粒等の充填剤、耐ブロッキング剤、艶消し剤、シリコーン、ワックス類等の消泡剤、界面活性剤、カーボンブラック等の帯電防止剤、ポリビニルアルコール、水溶性セルロース誘導体、アクリル酸系共重合体塩等の増粘剤等がある。
【0019】
本発明のラテックスの調製法については、公知の乳化重合の方法が問題なく応用可能である。
該ラテックスの調製において、公知の開始剤が使用可能であるが、より好ましくは過硫酸アンモニウム、ナトリウム、カリウム等の過硫酸塩である。
水酸基含有過酸化物や水酸基含有還元剤を使用して得たラテックスは、反応型の剥離剤の密着性が不十分になることがある。
【0020】
更に、本発明のラテックスは、撹拌機付きの容器に入れて撹拌しつつ、上記の添加剤をそのまま、または水に溶解または分散させて追加することができる。
本発明のラテックスの使用法の例をあげれば以下のとおりである。
紙または合成樹脂等で目止めした紙の上に、本発明の組成物を(リバース)ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター等の塗工機を使用して液厚さ2〜40μで塗布し、80〜120℃で乾燥し、室温〜50℃で1日〜1週間養生して本発明のラテックスの皮膜を形成できる。
【0021】
【実施例】
以下、実施例で本発明を更に詳細に説明する。なお、以下の実施例において、共重合体ラテックスの重量平均分子量及び低分子量共重合体成分量、皮膜の伸び率、およびまたはシリコーン密着性、耐ブロッキング性、折り曲げ時ピンホール、防湿性の測定方法は、以下に記載する方法により、実施例中の部数は特に断らない限り重量部である。
(1)重量平均分子量及び低分子量共重合体成分量の測定方法
塩化ビニリデン系共重合体ラテックスを塩化カルシウム水溶液で塩析して風乾した樹脂0.03gを10mlのテトラヒドロフランに溶解させろ過した後、Wartrers社製ALC/GPC150CとLDCAnalytical社のKMX−6を使用して重量平均分子量と分子量が5万未満の低分子量共重合体成分量を測定した。
(2)伸び率の測定方法
22μ厚さの二軸延伸ポリプロピレンフィルム上に塩化ビニリデン系共重合体ラテックス(固形分=50%)をメイヤーバー#18にて塗布し、90℃で2分間乾燥して厚さ12μの皮膜を得た。該皮膜を二軸延伸ポリプロピレンフィルムから剥離して35℃にて72時間養生後、長さ80mm、幅15mmに切り抜き、引張試験機(オリエンテック製 テンシロンUTM−4L)にて、20℃雰囲気下での引張破断伸度を測定して伸び率とした。
【0022】
チャック間長さ:50mm
引張速度:100mm/分
(3)シリコーン密着性の測定方法
坪量75gのクラフト紙にプライマーとしてSBラテックスをメイヤーバーで3g/m2塗布、100℃で2分乾燥後、室温に冷却したあと、塩化ビニリデン共重合体ラテックスをメイヤーバーで3g/m2塗布、100℃で1分乾燥後、40℃で1日養生してラテックスコート紙を得た。これに熱硬化性シリコーンTPR6712(東芝シリコーン製)をメイヤーバーで0.8g/2塗布、130℃で30秒加熱硬化した。シリコーン面を指先でこすって硬化直後と室温2週間後のシリコーン脱落の有無を以下により判定した。
【0023】
<判定基準> ○;脱落無し ×;脱落あり
(4)耐ブロッキング性の測定方法
(3)で得たラテックスコート紙を塗布面同士が接触するように重ね合わせ、50g/cm2の荷重下で50℃、1日保存した後、剥離して以下の方法で判定した。
【0024】
(5)折り曲げ時ピンホールの測定方法
上記で得たラテックスコート紙を塗布面が外側になるように折り曲げ指先で2回こすった後広げて、着色剤を添加したトルエンを数滴滴下し1分間後に拭き取って、しみこみの有無を以下により判定した。
【0025】
(6)防湿性の測定方法
上記で得たラテックスコート紙の透湿量をJIS−Z−0208(カップ法)にて測定した。
【0026】
測定条件;40℃ 90%RH
【0027】
【実施例1】
塩化ビニリデン90部、メチルアクリレート7部、ヒドロキシエチルアクリレート3部とからなる単量体混合物の内10重量部をイオン交換水100部、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム0.1部とオートクレーブ中で混合し、過硫酸ナトリウム0.07重量部を定量連続添加して50℃で2時間シード重合を行った。続いてドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム0.6重量部を追加後、単量体混合物残り90重量部を50℃で10時間定量連続添加し、更に50℃で8時間重合した。
これにドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウムを1重量部添加して表面張力を42dyne/cmに調整して塩化ビニリデン系共重合体ラテックスを調整した。
【0028】
得られた塩化ビニリデン系共重合体ラテックスについて、上記の方法により測定した結果を表1および表2に示した。
【0029】
【実施例2】
単量体混合物の組成を塩化ビニリデン83部、メチルアクリレート9部、ヒドロキシエチルアクリレート8部に変えて、以下実施例1と同様に実施した。
得られた塩化ビニリデン系共重合体ラテックスについて、上記の方法により測定した結果を表1および表2に示した。
【0030】
【実施例3】
単量体混合物の組成を塩化ビニリデン92部、メチルアクリレート7部、ヒドロキシエチルアクリレート1部に、重合温度を60℃にそれぞれ変えて、以下実施例1と同様に実施した。
得られた塩化ビニリデン系共重合体ラテックスについて、上記の方法により測定した結果を表1および表2に示した。
【0031】
【実施例4】
単量体混合物の組成を塩化ビニリデン88部、メチルアクリレート10部、ヒドロキシエチルアクリレート2部に、それぞれ変えて、以下実施例1と同様に実施した。
得られた塩化ビニリデン系共重合体ラテックスについて、上記の方法により測定した結果を表1および表2に示した。
【0032】
【実施例5】
単量体混合物の組成を塩化ビニリデン88部、メチルアクリレート9部、ヒドロキシエチルメタアクリレート3部に、それぞれ変えて、以下実施例1と同様に実施した。
得られた塩化ビニリデン系共重合体ラテックスについて、上記の方法により測定した結果を表1および表2に示した。
【0033】
【実施例6】
塩化ビニリデン93部、メチルアクリレート7部、ヒドロキシエチルアクリレート3部とからなる単量体混合物の内10重量部をイオン交換水100部、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム0.1部とオートクレーブ中で混合し、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイドとホルムアルデヒドスルフォキシレートを定量連続添加して45℃でシード重合を行った。続いてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル0.6重量部を追加後、単量体混合物残り90重量部を定量連続添加して45℃で同様に重合して塩化ビニリデン系共重合体ラテックスを得た。
【0034】
これにポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを1重量部添加して表面張力を42dyne/cmに調整してシリコーン塗布用防湿性下塗り剤を調整した。
得られた塩化ビニリデン系共重合体ラテックスについて、上記の方法により測定した結果を表1および表2に示した。
【0035】
【比較例1】
単量体混合物の組成を塩化ビニリデン90部、メチルアクリレート7部、エチルアクリレート2.75部、ヒドロキシエチルアクリレート0.25部に変えて、以下実施例1と同様に実施した。
得られた塩化ビニリデン系共重合体ラテックスについて、上記の方法により測定した結果を表1および表2に示した。
【0036】
【比較例2】
単量体混合物の組成を塩化ビニリデン75部、メチルアクリレート10部、ヒドロキシエチルアクリレート15部に変えて、以下実施例1と同様に実施した。得られた塩化ビニリデン系共重合体ラテックスについて、上記の方法により測定した結果を表1および表2に示した。
【0037】
【比較例3】
単量体混合物の組成を塩化ビニリデン95部、メチルアクリレート2部、ヒドロキシエチルアクリレート3部に変えて、以下実施例1と同様に実施した。
得られた塩化ビニリデン系共重合体ラテックスについて、上記の方法により測定した結果を表1および表2に示した。
【0038】
【比較例4】
重合温度のみを70℃に変えて、以下実施例1と同様に実施した。
得られた塩化ビニリデン系共重合体ラテックスについて、上記の方法により測定した結果を表1および表2に示した。
【0039】
【比較例5】
表面張力調整時のドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム1部をポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル0.4部とドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム0.8部の混合物に変えた以外は実施例1と同様に実施した。
得られた塩化ビニリデン系共重合体ラテックスについて、上記の方法により測定した結果を表1および表2に示した。
【0040】
【比較例6】
単量体混合物の組成を塩化ビニリデン85部、ブチルアクリレート12部、ヒドロキシエチルアクリレート3部に変えて、以下実施例1と同様に実施した。
得られた塩化ビニリデン系共重合体ラテックスについて、上記の方法により測定した結果を表1および表2に示した。
【0041】
【比較例7】
単量体混合物の組成を塩化ビニリデン85部、メチルアクリレート12部、ヒドロキシエチルアクリレート3部に、重合温度を30℃に変えた以外は比較例6と同様に実施した。
得られた塩化ビニリデン系共重合体ラテックスについて、上記の方法により測定した結果を表1および表2に示した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】
本発明の塩化ビニリデン系共重合体ラテックスはプラスチックまたは紙に塗布して、優れた反応型の剥離剤密着性、耐ブロッキング性、耐折り曲げ時ピンホール性、防湿性を兼備する皮膜を形成するもので、剥離材用の下塗り剤として極めて有用なものである。
Claims (1)
- 共重合体の重量基準で塩化ビニリデン単量体ユニットが80〜93重量%、水酸基含有ラジカル重合性単量体ユニット由来のOH価が5〜50mg/g、かつ、重量平均分子量が25万〜60万、分子量が5万未満である低分子量共重合体成分が10重量%以下である塩化ビニリデン系共重合体からなるラテックスであって、水酸基含有界面活性剤の含有率が共重合体の重量基準で0.1重量%以下であり、該ラッテクスから得られる皮膜の伸び率が10〜100%である塩化ビニリデン系共重合体ラテックス。
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