JP3559979B2 - 電極材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、低周波治療器等の導子として人体に貼り付けて使用される電極材に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の低周波治療器用の電極材として、近年、図16及び図17に示すような新しいタイプの電極材が提案された(実願昭63−44181号)。
【0003】
この電極材は、基材シート101の下面に導電層102と導電性粘着層103を積層した電極材本体100と、これに取付けられるコネクタ200とからなるもので、電極材本体100は、基材シート101の側方に突出部104を形成して導電層102を突出部104の下面まで延長すると共に、突出部104の導電層延長部分に貫通孔105を穿孔した構造をしている。そして、コネクタ200は、その本体201にヒンジ部202を介して押え片203を設け、この押え片203に凸型端子204の鍔部205を固着すると共に、リード線206に繋がる導電性の端子受穴207をコネクタ本体201に設けた構造をしている。
【0004】
このような電極材は、コネクタ本体201と押え片203との間に電極材本体100の突出部104を挟んで、図16に一点鎖線で示すように凸型端子204を突出部104の貫通孔105を通してコネクタ本体201の端子受穴207に嵌込むことにより、コネクタ200を電極材本体100の突出部104に取り付け、導電性粘着層103の粘着力で電極材本体100を人体に貼付して使用するものである。そして、リード線206を通じて微弱電流を供給すると、導電性の端子受穴207、凸型端子204、凸型端子の鍔部205、電極材本体の導電層102、導電性粘着層103を順次通って人体に流れ、筋肉や循環系の低周波治療が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、止具を兼ねた凸型端子204の鍔部205を電極材本体の貫通孔105周辺部分の導電層102に接触させて通電する上記の電極材では、凸型端子204を端子受穴207に嵌込んでコネクタ200を電極材本体100の突出部104に取付けるとき、凸型端子204の鍔部205が貫通孔周辺部分の導電層102に強く当ったり、凸型端子204の先端が貫通孔105の孔縁に引掛かって貫通孔105の周辺部分が変形したりするため、コネクタ200の脱着を繰り返すうちに、貫通孔105の周辺部分の導電層102が損傷や剥離を生じ、導電層102と鍔部205の接触が不良になるという問題があった。
【0006】
しかも上記の電極材は、電極材本体100とコネクタ200が凸型端子204を軸として相対的に回転するため、貫通孔105周辺部分の導電層102と凸型端子204の鍔部205が回転により摩擦し、この摩擦によって導電層102の損傷や剥離が更に促進されるという問題があった。
【0007】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、電極材本体の導電層の損傷や剥離による接触不良をなくし、長期に亘って良好な導通状態を維持できる電極材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る電極材は、基材シートの下面に導電層と導電性粘着層が積層された電極材本体と、この電極材本体の縁部に取付けられるコネクタとからなる電極材であって、上記の電極材本体は、そのコネクタ取付部分が導電性粘着層のない粘着層欠落部とされて導電層が露出し、貫通孔が粘着層欠落部に位置するように基材シートに穿孔されて貫通孔周辺部分が導電層のない導電層欠落部とされており、上記コネクタは、コネクタ本体にヒンジ部を介して設けられた押え片の下面又はコネクタ本体の上面のいずれか一方の面に、上記貫通孔に挿通される先端が膨らんだ係合凸子が形成されると共に、他方の面に、係合凸子の先端が嵌入される奥拡がりの係合穴が形成されており、上記導電層の露出部と接触する接続端子面が係合凸子又は係合穴との間隔をあけてコネクタ本体の上面に形成されていることを特徴とするものである。
【0009】
そして、請求項2に係る電極材は、上記貫通孔が二つ穿孔され、上記係合凸子と上記係合穴が二組形成されていることを特徴とするものであり、また、請求項3に係る電極材は、上記貫通孔が二つ穿孔され、一つの貫通孔に挿通される上記係合凸子と、もう一つの貫通穴に挿通される先端が膨らんでいない凸子が、上記押え片の下面又は前記コネクタ本体の上面のいずれか一方の面に形成されると共に、他方の面に、上記係合穴と上記凸子の先端が挿入される穴が形成されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項1の電極材は、電極材本体の粘着層欠落部の基材シートをコネクタ本体と押え片との間に挟み、コネクタの係合凸子を基材シートの貫通孔に挿通して係合凸子の膨らんだ先端を奥拡がりの係合穴に嵌入、係合させることにより、コネクタ本体の接続端子面を電極材本体の導電層の露出部に接触させた状態でコネクタを電極材本体の粘着層欠落部に取付け、電極材本体を導電性粘着層の粘着力で人体に貼付けて使用する。上記のようにコネクタを電極材本体に取付けると、係合凸子を係合穴に嵌入する際に、基材シートの貫通孔周辺部分に上下から大きい押圧力が作用したり、係合凸子の先端が貫通孔の孔縁に引掛かって貫通孔周辺部分が変形する恐れはあるが、請求項1の電極材では、この貫通孔周辺部分が導電層のない導電層欠落部とされ、電気的接続を行う導電層露出部は貫通孔から離れているので、導電層露出部まで損傷や剥離を生じることがない。そして、コネクタ本体の接続端子面も、大きな押圧力が作用する係合凸子又は係合穴の周辺には形成されてなく、係合凸子又は係合穴から間隔をあけてコネクタ本体の上面に形成されているので、接続端子面が大きい押圧力で導電層露出部に接触して導電層露出部を損傷させることがない。従って、導電層露出部の損傷や剥離による接触不良が充分に防止され、長期に亘って良好な導通状態を維持することができる。
【0011】
更に、請求項2の電極材のように貫通孔が二つ穿孔され、係合凸子と係合穴が二組形成されたものは、二つの貫通孔に挿通される二つの係合凸子によって電極材本体とコネクタとの相対的な回転が阻止されるため、回転による接続端子面と導電層露出部との摺動摩擦がなくなって、導電層露出部の損傷防止が一層顕著になると共に、導電層露出部の摩耗も防止することが可能となり、コネクタ本体の回転によって導電性粘着層が剥がれる心配も解消することができる。また、二つの係合凸子を二つの係合穴にそれぞれ嵌入、係合させて押え片を二箇所で固定すると、押え片の固定力が向上するため、より確実に電極材本体を挟持することができる。
【0012】
同様に、請求項3の電極材も、係合凸子と凸子によって電極材本体とコネクタとの相対的な回転が阻止されるため、導電層露出部の損傷防止が一層顕著になると共に、導電層露出部の摩耗を防止することが可能となり、また、コネクタ本体の回転によって導電性粘着層が剥がれる心配も解消することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。
【0014】
図1は本発明の第一の実施形態に係る電極材の分解部分断面図、図2は同電極材の電極材本体の底面図、図3は同電極材のコネクタの斜視図、図4は電極材本体にコネクタを取付けた状態の同電極材を示す断面図、図5は形状の異なる電極材本体の底面図である。
【0015】
この電極材は、電極材本体Aとその縁部に取付けられるコネクタBとからなるもので、電極材本体Aは、楕円形の基材シート1の下面に導電層2と導電性粘着層3を積層した構造を備えている。この電極材本体Aのコネクタ取付部分は、導電性粘着層3のない粘着層欠落部3aとされて導電層2の一部2aが露出している。そして、貫通孔1aが粘着層欠落部3aの領域内に位置するように基材シート1の縁部に穿孔されており、この貫通孔1aの周辺部分は導電層2のない導電層欠落部2bとされて基材シート1の下面が露出している。
【0016】
導電層欠落部2bは、貫通孔1aの孔縁から導電層2の露出部2aまでの間隔が少なくとも1mm程度、好ましくは2mm以上となるように貫通孔1aの周辺部分に形成することが好ましく、この程度の間隔があれば、後述するようにコネクタbを取付ける際に大きい押圧力が貫通孔1aの周辺部分に作用しても、導電層露出部2aの損傷を充分に防止することができる。この実施態様では、粘着層欠落部3aの一方である内方を導電層2の露出部2aとし、他の三方を導電層欠落部2bとしている。
【0017】
また、粘着層欠落部3aは、コネクタBの本体4を下方から嵌込むことができる大きさ及び形状となるように、導電性粘着層3を縁部を切欠いて形成すればよい。
【0018】
電極材本体Aの基材シート1は、厚さ20〜250μm程度の合成樹脂シート(フィルムを含む)からなるものであり、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルシートや、柔軟性のあるポリウレタンシート等が好適に使用される。特に、30〜350kg/cm2 程度の弾性率を有する厚さ50〜200μmの透明な無架橋ポリウレタンシートであって、黄変しないように酸化防止処理を施したものは、優れた屈曲性と適度な柔軟性を有するため、人体の屈曲部に貼付けたときに皮膚の動きに十分追従して簡単に剥がれることがなく、しかも黄変しないので清潔感があり、基材シート1として極めて好ましいものである。尚、基材シート1の形状は、上記の楕円形の他、図5に示すような瓢箪形、或は、円形、長円形、正方形、長方形など所望の形状とすることができる。
【0019】
電極材本体Aの導電層2は、基材シート1の下面に導電材料を薄く塗布又は付着させるか、或は、薄い導電フィルムを貼付けることによって形成されたものであり、実用上500Ω/□以下、望ましくは1〜50Ω/□程度の表面抵抗を有するものである。好ましい導電層2としては、例えばカーボン粉やグラファイト粉を混合した樹脂塗料、インク、フィルム等で形成した難腐食性の単層構造の導電層や、金属粉(銀粉等)と非金属粉(カーボン粉等)との混合粉を配合したペースト、樹脂塗料、インキ等の良導電材料で導電上層を形成し、且つ上記の難腐食性導電材料で導電下層を形成した二層構造の導電層が挙げられる。特に、後者の二層構造の導電層は、前者の単層構造の導電層と同等の難腐蝕性を有し、しかも表面抵抗が1〜2Ω/□程度と単層構造の導電層より遥かに小さいので、極めて好適である。
【0020】
電極材本体Aの導電性粘着層3は、イオン化合物(例えば塩化ナトリウム,過塩素酸リチウム,塩化カリウム又は塩化リチウム等)を含有させたポリヒドロキシエチルメタクリレート等のヒドロゲルや、同様のイオン化合物を含有させたポリウレタンゲル等からなる厚さ1〜3mm程度の層であり、その電気抵抗が0.5〜200kΩ・cm程度となるようにイオン化合物の含有量を調整したものが使用される。特に、ポリウレタンゲルは、粘着力が強いため人体にしっかりと貼付けることができ、しかも皮膚を刺激するモノマーを含まないのでカブレ等を起こす心配がなく、また無色透明で清潔感もあるので、導電性粘着層3として最適である。このようなポリウレタンゲルは、アルキレンオキサイド鎖を有するポリオールとアルキレンオキサイド鎖を有するポリウレタンポリイソシアネートプレポリマーを反応させるか、或は、アルキレンオキサイド鎖を有するポリウレタンポリオールプレポリマーとアルキレンオキサイド鎖を有するポリウレタンポリイソシアネートプレポリマーを反応させることによって得られる。尚、導電性粘着層3の内部には、必要に応じて繊維ネット、不織布、織布等の補強用芯材(不図示)を埋設してもよい。
【0021】
一方、前記のコネクタBはプラスチック等の電気絶縁性材料により成形されたもので、前記の導電性粘着層3と同程度の厚さを有する板状のコネクタ本体4と、このコネクタ本体4の後端部に屈曲自在な薄肉のヒンジ部4dを介して設けられた押え片4eを備えている。そして、この押え片4eの下面には、電極材本体Aの貫通孔1aに挿通される先端の膨らんだ係合凸子4fが形成され、コネクタ本体4の上面中央部には、係合凸子4fの先端が嵌入される奥拡がりの係合穴4cが形成されている。
【0022】
また、コネクタ本体4の上面先端部には、導電性金属よりなる接続端子4aが係合穴4cとの間隔をあけて設けられ、その表面の接続端子面4bが前記の導電層露出部2aと確実に接触できるようにコネクタ本体4の上面より少し隆起して形成されている。この接続端子4aは、コネクタ本体4の後端部から引出されたリード部5の導体5aを介して図示しない低周波治療器に接続されている。
【0023】
この実施形態のコネクタBは、上記のように係合穴4cをコネクタ本体4の上面に、係合突起4fを押え片4eの下面に形成しているが、これを逆転して係合穴4cを押え片4eの下面に、係合突起4fをコネクタ本体4の上面に形成してもよい。また、この実施形態のコネクタBは、押え片4eがコネクタ本体4の上面中央部から後部を覆う形状になっているが、2点鎖線で示すように、コネクタ本体4の上面先端部まで覆う形状にしてもよい。その場合は、押え片4eによって基材シート1の導電層露出部分を上方から押さえることができるので、接続端子面4bと導電層露出部2aとの接触がより確実になるという利点がある。
【0024】
以上のような構成の電極材本体AとコネクタBからなる電極材は、図4に示すように、コネクタ本体4を電極材本体Aの粘着層欠落部3aに下方から嵌込んで基材シート1の縁部をコネクタ本体4と押え片4eとの間に挟み込み、押え片4eの係合凸子4fを基材シート1の貫通孔1aに挿通して、係合凸子4fの膨らんだ先端を奥拡がりの係合穴4cに嵌入、係合させることにより、コネクタ本体4の接続端子面4bを電極材本体Aの導電層露出部2aに接触させた状態でコネクタBを電極材本体Aの粘着層欠落部3aに簡単に取付けることができる。そして、電極材本体Aを導電性粘着層3の粘着力で人体に貼付け、低周波治療器から低周波微弱電流をリード部5の導体5aを通じて供給すると、接続端子4aの接続端子面4bから導電層2、導電性粘着層3を通って人体に微弱電流が流れ、筋肉や循環系の低周波治療を行うことができる。また、コネクタBから電極材本体Aを取外すときは、押え片4eを上方に強く引上げ、係合凸子4fの先端を係合穴4cから引抜くだけで簡単に取外すことができる。
【0025】
上記のように係合凸子4fを係合穴4cに嵌入、係合させてコネクタBを電極材本体Aに取付けるときには、基材シート1の貫通孔1aの周辺部分に上下から大きい押圧力が作用したり、係合凸子4fの先端が貫通孔1aの孔縁に引掛かって貫通孔1aの周辺部分が変形する恐れはあるが、この貫通孔1a周辺部分の基材シート1下面は導電層のない導電層欠落部2bとされ、電気的接続を行う導電層露出部2aは貫通孔1aから離れているため、導電層露出部2aまで損傷や剥離を生じることがない。そして、コネクタ本体4の接続端子面4bも、大きな押圧力が作用する係合穴4cの周辺には形成されてなく、係合穴4cから間隔をあけて形成されているため、接続端子面4bが大きい押圧力で導電層露出部2aに接触して導電層露出部2aを損傷させることがない。従って、導電層露出部2aの損傷や剥離による接触不良が充分に防止され、長期に亘って良好な導通状態を維持することができる。このように本発明の電極材は、大きい押圧力が作用したり変形を生じる恐れがある基材シート1の貫通孔1a周辺部分を避けて、導電層露出部2aと接続端子面4bを接触、導通させる構成としたため、導電層露出部2aの損傷や剥離による接触不良を満足に防止できるものである。
【0026】
図6は本発明の第二実施形態に係る電極材の分解部分断面図、図7は同電極材の電極材本体の底面図である。
【0027】
この実施形態の電極材は、コネクタ本体4の上面後部に接続端子4aが埋込まれ、その表面の接続端子面4bが係合穴4cの後側に間隔をあけてコネクタ本体4の上面から少し隆起した状態で成形されている。そして、これに応じて、基材シート1の貫通孔1a周辺部分の下面には導電層欠落部2bが形成され、粘着層欠落部3aの一方である基材シート1の縁端側に導電層露出部2aが貫通孔1aから離れた位置となるように露出され、粘着層欠落部3aの他の三方は導電層欠落部2bとされている。その他の構成は第一実施形態の電極材と同様であるので、図6及び図7において同一部材に同一符号を付し、説明を省略する。
【0028】
このような構成の電極材は、前述した第一実施形態の電極材と同じ作用効果を奏することに加えて、接続端子面4bと接触する導電層露出部2aを延設した基材シート1の縁端が押え片4eによって浮き上がらないように押圧されるため、接続端子面4bと導電層露出部2aの接触が一層確実になるという利点がある。
【0029】
図8は本発明の第三実施形態に係る電極材の分解部分断面図、図9は同電極材のコネクタの斜視図、図10は同電極材の電極材本体の底面図である。
【0030】
この実施形態の電極材は、電極材本体Aの基材シート1の縁部に、二つの貫通孔1a,1aが粘着層欠落部3aの領域内に位置するように横並びに穿孔されている。そして、コネクタBの押え片4eはコネクタ本体4の上面全体を覆う形状とされ、この押え片4eの下面とコネクタ本体4の上面には、上記貫通孔にそれぞれ挿通される二つの係合凸子4f,4fと、その先端が嵌入される二つの係合穴4c,4cがそれぞれ横並びに形成されている。その他の構成は第一実施形態の電極材と同様であるので、図8〜図10において同一部材に同一符号を付し、説明を省略する。
【0031】
このような構成の電極材は、前述した第一実施形態の電極材と同じ作用効果を奏するほか、貫通孔1a,1aに挿通される二つの係合凸子4f,4fによって電極材本体AとコネクタBとの相対的な回転が阻止されるため、回転による接続端子面4bと導電層露出部2aとの摺動摩擦がなくなって導電層露出部2aの損傷防止が一層顕著になると共に、導電層露出部2aの摩耗も防止することが可能となり、また、コネクタ本体4の回転によって導電性粘着層3が剥がれる心配も解消される。更に、二つの係合凸子4f,4fを二つの係合穴4c,4cにそれぞれ嵌入、係合させると、コネクタ本体4に対する押え片4eの固定力が向上するため電極材本体Aをより確実に挟持することもできる。
【0032】
図11は本発明の第四実施形態に係る電極材の分解部分断面図、図12は同電極材のコネクタの斜視図、図13は同電極材の電極材本体の底面図である。
【0033】
この実施形態の電極材は、上記の第三実施形態の電極材において、電極材本体Aの粘着層欠落部3aに露出する導電層露出部2aを帯状に形成し、二つの貫通孔1a,1aの間を通して基材シート1の縁端まで導電層露出部2aを延設すると共に、これに対応して矩形状の接続端子4aをコネクタ本体4の上面の二つの係合穴4c,4cの間に埋込み、その表面の接続端子面4bを帯状の導電層露出部2aと接触させるようにしたものである。その他の構成は第三実施形態の電極材と同様であるので、図11〜図13において同一部材に同一符号を付し、説明を省略する。
【0034】
このような構成の電極材は、前述した第三実施形態の電極材と同様の作用効果を奏することに加えて、押え片4eの押圧力が最も均等かつ確実に作用する二つの係合凸子4f,4fの中間位置(係合穴4c,4cの中間位置)で導電層露出部2aと接続端子面4bが接触するため、電気的な接続の確実性を更に向上させることが可能となり、また、押え片4eの押圧力の低下が少ないので長期に亘って良好な接触状態を維持することができる。
【0035】
図14は本発明の第五実施形態に係る電極材の分解部分断面図、図15は同電極材の電極材本体の底面図である。
【0036】
この実施形態の電極材は、電極材本体Aの基材シート1の縁部に、二つの貫通孔1a,1bが粘着層欠落部3aの内側に位置するように縦並びに穿孔されている。そして、貫通孔1aに挿通される先端が膨らんだ係合凸子4fと、もう一つの貫通孔1bに挿通される先端が膨らんでいない凸子4hが、コネクタBの押え片4eの下面に縦並びに形成され、係合凸子4fの先端が嵌入係合される奥拡がりの係合穴4cと、凸子4hの先端が嵌入される穴4gがコネクタ本体4の上面に縦並びに形成されている。その他の構成は第一実施形態の電極材と同様であるので、図14及び図15において同一部材に同一符号を付し、説明を省略する。
【0037】
このような構成の電極材も、前述した第一実施形態の電極材と同じ作用効果を奏するほか、貫通孔1a,1bに挿通される係合凸子4fと凸子4hによって電極材本体AとコネクタBとの相対的な回転が阻止されるため、回転による接続端子面4bと導電層露出部2aとの摺動摩擦がなくなって、導電層露出部2aの損傷防止が一層顕著になると共に、導電層露出部2aの摩耗も防止することが可能となり、また、コネクタ本体4の回転によって導電性粘着層3が剥がれる心配も解消される。
【0038】
なお、押え片4eの下面に形成する係合凸子4fと凸子4hの位置を前後逆転させ、これに対応してコネクタ本体4の上面に形成する係合穴4cと穴4gの位置を前後逆転させるようにしてもよいが、この実施形態のように、係合凸子4fを押え片4eの下面前部に形成すると共に、係合穴4cをコネクタ本体4の上面前部に形成する場合は、押え片の固定箇所が接続端子面4bと導電層露出部2aとの接触部分に近くなるので、両者の電気的な接続をより確実に行えるという利点がある。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の電極材は、電極材本体とコネクタとの着脱作業が簡単であり、しかも、電極材本体の導電層露出部の損傷、剥離、摩耗等を防止して導電層露出部とコネクタの接続端子面との接触不良をなくすことができるため、長期に亘って良好な導通状態を維持することができるといった顕著な効果を奏し、その他にも既述した種々の効果を併せて奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る電極材の分解部分断面図である。
【図2】同電極材の電極材本体の底面図である。
【図3】同電極材のコネクタの斜視図である。
【図4】電極材本体にコネクタを取付けた状態の同電極材を示す断面図である。
【図5】同電極材の形状の異なる電極材本体の底面図である。
【図6】本発明の第二実施形態に係る電極材の分解部分断面図である。
【図7】同電極材の電極材本体の底面図である。
【図8】本発明の第三実施形態に係る電極材の分解部分断面図である。
【図9】同電極材のコネクタの斜視図である。
【図10】同電極材の電極材本体の底面図である。
【図11】本発明の第四実施形態に係る電極材の分解部分断面図である。
【図12】同電極材のコネクタの斜視図である。
【図13】同電極材の電極材本体の底面図である。
【図14】本発明の第五実施形態に係る電極材の分解部分断面図である。
【図15】同電極材の電極材本体の底面図である。
【図16】従来の電極材の分解部分断面図である。
【図17】同電極材の電極材本体の底面図である。
【符号の説明】
A 電極材本体
B コネクタ
1 基材シート
1a,1b 貫通孔
2 導電層
2a 導電層露出部
2b 導電層欠落部
3 導電性粘着層
3a 粘着層欠落部
4 コネクタ本体
4b 接続端子面
4c 係合穴
4d ヒンジ部
4e 押え片
4f 係合凸子
4g 穴
4h 凸子
Claims (3)
- 基材シートの下面に導電層と導電性粘着層が積層された電極材本体と、この電極材本体の縁部に取付けられるコネクタとからなる電極材であって、
上記電極材本体は、そのコネクタ取付部分が導電性粘着層のない粘着層欠落部とされて導電層が露出し、貫通孔が粘着層欠落部に位置するように基材シートに穿孔されて貫通孔周辺部分が導電層のない導電層欠落部とされており、
上記コネクタは、コネクタ本体にヒンジ部を介して設けられた押え片の下面又はコネクタ本体の上面のいずれか一方の面に、上記貫通孔に挿通される先端が膨らんだ係合凸子が形成されると共に、他方の面に、係合凸子の先端が嵌入される奥拡がりの係合穴が形成されており、上記導電層の露出部と接触する接続端子面が係合凸子又は係合穴との間隔をあけてコネクタ本体の上面に形成されていることを特徴とする電極材。 - 前記貫通孔が二つ穿孔され、前記係合凸子と前記係合穴が二組形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電極材。
- 前記貫通孔が二つ穿孔され、一つの貫通孔に挿通される前記係合凸子と、もう一つの貫通穴に挿通される先端が膨らんでいない凸子が、前記押え片の下面又は前記コネクタ本体の上面のいずれか一方の面に形成されると共に、他方の面に、前記係合穴と上記凸子の先端が挿入される穴が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電極材。
Priority Applications (1)
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JP05668296A JP3559979B2 (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | 電極材 |
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JP05668296A JP3559979B2 (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | 電極材 |
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