JP3559681B2 - 蒸気タービン翼およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な蒸気タービン翼に係り、特に蒸気タービンブレードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、スチームタービンのブレード,ディスクには、12Cr系のフェライト系耐熱鋼が使用されてきたが、スチームタービンの蒸気温度は効率向上のため、従来の600℃未満の温度から近年は、600〜630℃の温度に上昇しつつある。
【0003】
このような蒸気温度の高温化に伴ない、一部オーステナイト系のγ′析出強化型超耐熱合金が使用されるようになってきた。
【0004】
ところが、γ′析出強化型超耐熱合金は、フェライト系耐熱鋼より一段と高い高温強度を有するものの、熱膨張係数がフェライト系より高いため、他のフェライト系の部材との熱膨張差の問題、さらに熱疲労強度が劣る等の問題がある。そのため超耐熱合金の中では、フェライト系に近い比較的低い熱膨張係数を有するM252等の使用が検討されている。また低熱膨張超耐熱合金として、特開昭47−13302 号,特開昭53−6225号および特開昭53−58427 号などが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
M252は、比較的低い熱膨張係数と、高い強度を有するが、一方高価なCoを約10%も含むために非常に高価であるという問題がある。また、クリープ破断時の延性が比較的小さな値であるため、長時間使用後の切り欠き感受性が低下するおそれがある。
【0006】
また特開昭47−13302 号および特開昭53−6225号に開示される合金は、低熱膨張合金として知られるいわゆるインバー合金と同じメカニズムで低熱膨張を得ている。すなわち、FeとNiのバランスによりキュリー点を調整して、強磁性状態での低い熱膨張を利用している。
【0007】
しかしながら、このタイプの合金の場合、Cr添加により熱膨張係数が増加するので、高温強度や耐酸化性を向上させる目的でCrを高めることができず、またFe−Ni(またはCo)のバランスが重要なために、相当量のFeを含有させる必要がある。したがって、本系統の合金の場合は、低Cr,高Feのため、高温強度や耐酸化性が劣り、耐熱用途に適さないという問題がある。さらに切り欠き感受性が高くクリープラプチャー試験において、ノッチ部で破断しやすいという欠点がある。
【0008】
一方、特開昭53−58427 号に開示される合金は、Moを多量に含むことにより、低い熱膨張係数が得られるが、Moに加えNbも含むことにより熱間加工性が低下する問題がある。
【0009】
本発明は、フェライト系耐熱鋼に近い熱膨張係数を有しながら、フェライト系耐熱鋼を大幅に上回る高温強度と良好な耐酸化性、および切り欠き感受性ならびにラプチャー破断延性を兼備し、γ′析出強化型超耐熱合金からなる蒸気タービン翼とその製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
クリープ破断時の延性を良好な値とするために、AlとTiは両方共に析出強化相であるγ′(ガンマプライム)相を形成する元素であるが、Alの割合が高くなるほどクリープ破断時の延性が高くなることを見出し、強度とのバランスで最適割合としてAl/(Al+0.56Ti)で表わされる値を0.45〜0.8の範囲とした。また、熱処理による延性向上であり、本合金に溶体化処理後、820〜880℃の1段目時効処理を施すことにより、大幅に延性が向上することを見出した。
【0011】
本発明は、重量%で、C:0.2% 以下,Si:1%以下,Mn:1%以下,Cr:10〜24%、およびMo,Wの1種または2種をMo+(1/2)×W:5〜17%,Al:0.5〜2%,Ti:1〜3.5%,Fe:10%以下,B:0.02% 以下を含有し、Niが48〜80%であるNi基超耐熱合金からなる蒸気タービン翼にある。
【0012】
本発明は、重量%で、C:0.2% 以下,Si:1%以下,Mn:1%以下、Cr:10〜24%、およびMo,Wの1種または2種をMo+(1/2)×W:5〜17%,Co:5%以下,Nb:1.0%以下,Al:0.5〜2%,Ti:1〜3.5%,Fe:10%以下、およびB:0.02%以下,Zr:0.2% 以下の1種または2種を含有し、Niが48〜80%であるNi基超耐熱合金からなる蒸気タービン翼にある。
【0013】
さらに本発明の望ましい組成は、重量%で、C:0.08%以下,Si:0.5%以下,Mn:0.5% 以下,Cr:15〜22%、およびMo,Wの1種または2種をMo+(1/2)×W:5〜12%,Al:1.0〜1.8%,Ti:1.2〜3.0%,Fe:2%以下、およびB:0.02%以下,Zr:0.2% 以下の1種または2種を含有し、さらにAl/(Al+0.56Ti)で表わされる値が0.45〜0.70であり、Niが48〜80%を有するものである。本発明は、常温から600℃までの平均熱膨張係数が、13.8×10 マイナス6乗/℃以下であり、かつ600℃における引張強度が1000N/mm2 以上、および試験温度650℃、荷重応力:686N/mm2 の条件下で、切り欠き−平滑複合クリープラプチャー試験を行った後の破断寿命が50時間以上で、かつ破断時の絞りが30%以上であるNi基合金からなる蒸気タービン翼にある。また、上記合金のうち、高強度と高延性とを同時に満足させるには、溶解後、熱間鍛造を行ったのち、980〜1080℃での溶体化処理を施し、次いで820〜880℃での第1段時効処理、および600〜800℃での第2段時効処理を行う製造方法を実施するのが好ましい。
【0014】
本発明は動翼,静翼に用いることができるが、特に動翼に用いるのが好ましく、高圧タービン,中圧タービン及び高中圧一体タービンの初段に用いるのが好ましく、高圧タービンでは4段目まで用いることができる。高中圧タービンでは高圧部で4段目まで及び中圧部の初段と2段に用いられる。
【0015】
以下に本発明合金の成分限定理由について述べる。
【0016】
Cは、炭化物形成により結晶粒粗大化を防止する効果を有する。しかし、多すぎると、炭化物がストリンガー状に析出しやすくなり、加工方向に対する直角方向の延性が低下し、さらにTiと結合して炭化物を形成するため、本来Niと結び付いて析出強化相となるγ′を形成するTi量が確保できなくなるため、Cは0.2%以下に限定する。望ましいCの範囲は0.15%以下であり、より望ましくは0.08%以下であり、0.005〜0.05%がよい。
【0017】
MnとSiは、合金溶製時に脱酸剤として用いられるが、過度に含有すると熱間加工性の低下や使用時の靭性を損なうため、それぞれMn:1%以下,Si:1%以下に限定する。望ましくは、Mn,Siそれぞれ0.5%以下,より0.1%以下が好ましく、特に無添加が好ましく、0.01% 以下が最も好ましい。
【0018】
Crは、基地に固溶して、合金の耐酸化性を向上させるとともに切り欠きラプチャー感受性を大幅に緩和させる効果を有する。10%未満では、上記効果が得られず、また過度の添加は合金の塑性加工が困難となるため、Crは10〜24%に限定する。望ましいCrの範囲は15〜22%であり、最も18〜20%が好ましい。
【0019】
MoおよびWは、合金の熱膨張係数を下げる効果があり、1種または2種を添加する。Mo+(1/2)×W量で5%未満では、上記効果が得られず、また17%を越えると、合金の塑性加工が困難となるため、MoとWの1種または2種をMo+(1/2)×Wで5〜17%に限定する。MoとWの望ましい範囲はMo+(1/2)×Wで5〜12%である。Moは5〜17%、好ましくは5〜12%、Wは30%以下、好ましくは3〜15%である。特に、Mo単独が好ましく、8〜12%がよい。
【0020】
Alは、γ′相と呼ばれる金属間化合物(Ni3Al)を形成し、合金の高温強度を高めるために添加する。上記効果を得るため0.5%以上が必要であるが、2%を越えると熱間加工が困難となるのでAlは0.5〜2% に限定する。望ましいAlの範囲は0.8〜1.8%より好ましくは0.8〜1.5%である。
【0021】
Tiは、Alと共にγ′相(Ni3(Al,Ti))を形成する。Al単独のγ′相よりもAl,Tiからなるγ′の方が、さらに高い高温強度が得られる。
【0022】
そのためTiは、1%以上が必要であるが、3.5% を越えるとγ′相が不安定になり、また熱間加工性の面でも好ましくないので、1〜3%に限定する。望ましいTiの範囲は、1.2〜3.0%であり、より2.0〜3.0%が好ましい。前述のように、本合金においてAlとTiのバランスは重要である。γ′相中のAlの割合が多くなるほど、延性は向上するが、逆に強度は低下する。本発明合金においては、十分な延性を確保することが重要であり、γ′相中のAlの割合を原子量の比として表わすため、Al/(Al+0.56Ti)なる数値を設定した。この値が0.45より低いと十分な延性が得られない。逆に0.8を越えると強度が不足する。更に、(Ti/Al)比は強度に影響を及ぼし、その比は
Fe量との関係によって前述のように定めることができる。
【0023】
BおよびZrは、粒界を強化し、合金の高温における延性を高める効果があるため、1種または2種を添加する。しかし過度に添加すると、かえって熱間加工性を劣化させるため、Bは0.02%以下,Zrは0.2%以下に限定した。特に、Bは0.002〜0.015%,Zr0.01〜0.1%が好ましく、よりBは
0.004〜0.010%が好ましい。
【0024】
Feは、必ずしも添加する必要はないが、合金の熱間加工性を改善する作用があるため、必要に応じて添加することができる。10%を越えると、合金の熱膨張係数が大きくなり、また耐酸化性が劣化するため、上限を10%に限定するのがよい。望ましくは2%以下であり、より無添加がよい。
【0025】
Coは、合金に固溶して、合金の引張強度およびクリープ破断強度を向上させる効果があり、必要に応じて添加することができる。Coは高価な元素であるため添加する場合には、上限を5%とするのがよい。
【0026】
Nbは、AlやTiとともにγ′相であるNi3(Al,Ti,Nb)を形成し、高温強度向上に寄与するため、必要に応じて添加することができる。しかし、多すぎるとNi2Nb を主体とするLaves 相を形成しやすく、強度上昇に寄与しないばかりか延性も低下させる。特に多量のMo、あるいはMoとFe含有量が多い場合にはLaves 相が形成されやすくなる。少量のLaves 相の場合、熱処理等で消失させることも可能であるが、製造工程が繁雑となり好ましくない。したがって、Nbを添加する場合でも、Nbの上限は1.0% が好ましい。より好ましいNbの上限は0.8% であり、0.1〜0.7%が特によい。
【0027】
Ni量は48%未満ではNi基合金が得られなくなり強度等が低下するので、48%以上とする。また、80%を越えると延性が低下するので、80%以下とする。特に49〜75%が好ましく、より54〜70%が好ましい。
【0028】
更に、P:0.05%以下,S:0.01%以下,Cu:5%以下,Mg:0.01%以下,Ca:0.01%以下とするのが好ましい。
【0029】
次に熱処理方法について述べる。本発明による合金は、熱処理条件によって、炭化物を粒界に析出させ、クリープ破断時の延性を向上させることができる。本発明者らは、本発明合金の熱処理条件について鋭意検討を行った結果、溶体化処理後、2段時効処理を行うことにより、炭化物を析出させて安定化させ、高温強度を劣化させることなく、安定した延性が得られる知見を得たものである。
【0030】
上記組成範囲内の合金元素を適正に組み合わせることにより、常温から600℃までの平均熱膨張係数が、13.8×10 マイナス6乗/℃以下の低熱膨張と、600℃における引張強度が1000N/mm2 以上および試験温度650℃,荷重応力:686N/mm2 条件下で、切り欠き−平滑複合クリープラプチャー試験を行った後の破断寿命が50時間以上でかつ破断時の絞りが30%以上である高い高温強度を兼備させることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
〔実施例1〕
表1に示す組成の合金を、それぞれ10kg真空溶解して造塊し、続いて30mm角に熱間鍛造した。次いで2種類の熱処理を施した。熱処理Aは、1066℃で4時間加熱後空冷し、さらに720℃で8時間加熱後、1時間に約55℃の速度で620℃まで冷却し、さらに620℃で8時間加熱後空冷の熱処理である。次に熱処理Bは、第1段時効処理として、850℃で4時間加熱後、空冷し、第2段時効処理として、760℃で16時間加熱後、空冷の熱処理である。なお、鍛造時に割れ等は発生せず、鍛造性は良好であった。さらに本発明合金と以下に示す特性を比較するため、従来合金(M252相当)も作製した。
【0032】
表2に本発明合金,従来合金の常温から各温度までの平均熱膨張係数を示す。本発明合金が通常使用される温度は、600〜700℃であるが、20℃から
600℃および700℃までの熱膨張係数は、従来合金とほぼ同様の、フェライト系耐熱鋼並みの低い熱膨張係数を示している。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
表3に本発明合金,従来合金の常温における引張試験結果を、表4に600℃における引張試験結果を示す。本発明合金は従来合金とほぼ同等の高い強度を示している。
【0036】
表5に本発明合金のうちの17合金を選び、試験温度:650℃,荷重応力:686N/mm2 の条件で切り欠き−平滑複合クリープラプチャー試験を行った結果を示す。表5から本発明合金は、すべて平滑部で破断し、切り欠き感受性も良好であり、また寿命も十分長いことがわかる。
【0037】
また、本発明合金のうち、特にAl/(Al+0.56Ti)の値が0.45を越えるNo.14〜31の延性が高い。さらに熱処理Bを行うことで、クリープ破断延性は、一段と向上しており、いずれの合金も30%以上の絞りが出ているのがわかる。
【0038】
しかし、Al/(Al+0.56Ti)値が0.7を越えるNo.31合金は、延性は高いものの、破断時間がやや低下している。したがって、良好なクリープ破断特性と強度を両立させるため、Al/(Al+0.56Ti)値を0.45〜
0.7 に制限し、かつ熱処理Bを施すことが有効であることがわかる。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】
〔実施例2〕
実施例1と同様に真空溶解によって表6(重量%)に示すNi基合金の鋳塊を製造し、熱間鍛造によって所望の寸法の角材を得た。残部はNiである。
【0043】
【表6】
【0044】
図1は植込型式が鞍型タイプ,シュラウドチカバーがテノンシュラウドカバータイプである625℃級蒸気タービンの高圧タービンの初段動翼の斜視図である。図中、1は翼部、2はテノン、3はダブティルである。テノンは弯曲していて個々の動翼に対して個々のテノンが機械的にかしめによって結合される。
【0045】
図2は植込型式がアキシャルタイプ,シュラウドカバーがテノン・ダブル・シュラウドタイプである同じ625℃級蒸気タービンの高圧タービンの初段動翼の斜視図である。テノンが複数の動翼を1個のテノンで機械的にかしめによって固定されるものである。
【0046】
図3は同じく625℃級蒸気タービンの中圧タービンの初段動翼の斜視図である。植込型式は逆クリスマスツリータイプ,シュラウドカバーはテノン・シュラウドタイプであり、個々の動翼に個々のテノンがかしめによって固定したものである。
【0047】
図4は同じく625℃級中圧タービンの初段動翼の斜視図であり、図3と植込型式及びシュラウドカバーが同じ形式のものである。本図面でのテノンは同じ素材から一体に形成されたものである。
【0048】
本実施例は図1〜図4の動翼を表6に示す合金によって製造したものであり、前述の鍛造後に各図の形式に対して所望の相似形になるように熱間型鍛造を行った。次いで、実施例1の熱処理A及びBと同じ熱処理を施し、図1〜図4の各々の形状に機械加工した。図1〜図3のテノンは同じ組成のNi基合金が好ましいが、高強度12%Cr系マルテンサイト鋼でもよい。いずれも鍛造材である。
【0049】
表7は室温(20℃),600℃での引張試験結果を示すものである。室温ではいずれも目標の耐力690N/mm2 以上及び引張強さ960N/mm2 以上を有しており、伸び率20%以上,絞り率25%以上の高いものである。また、600℃では目標の耐力が335N/mm2 以上,引張強さ770N/mm2 以上有し、伸び率10%以上,絞り率15%以上の高い値を有している。
【0050】
【表7】
【0051】
表8は熱膨張係数(×10−6/℃)を示し、室温から600℃までの平均熱膨張係数13.8×10−6/℃以下である。
【0052】
【表8】
【0053】
表9は650℃における複合試験片を用いてクリープ破断試験したものである。表8に示すように、高応力下ではいずれも高い寿命を有しています。
【0054】
【表9】
【0055】
【発明の効果】
以上のように本発明の蒸気タービン翼は、室温から700℃までの温度変化に対して、熱膨張係数が小さく、また600℃における引張特性も良好で、かつ650℃におけるラプチャー寿命も十分長く、また破断時の延性も良好であるため従来のフェライト系の耐熱鋼より高い高温強度を有し、かつフェライト系に近い熱膨張係数を有したもので、蒸気温度として600〜650℃の蒸気タービンの高温化に対応でき、高い熱効率を上げることができ、その効果は非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】高圧タービンの初段動翼の斜視図。
【図2】高圧タービンの初段動翼の斜視図。
【図3】中圧タービンの初段動翼の斜視図。
【図4】中圧タービンの初段動翼の斜視図。
【符号の説明】
1…翼部、2…テノン、3…ダブティル。
Claims (5)
- 重量%で、C:0.005%以上0.2%以下,Si:0%以上1%以下,Mn:0%以上1%以下,Cr:10%以上24%以下、およびMo,Wの1種または2種をMo+(1/2)×W:5%以上17%以下,Al:0.5%以上2%以下,Ti:1%以上3.5%以下,Fe:0%以上10%以下、およびB:0.002%以上0.02%以下,Zr:0.01%以上0.2%以下の1種または2種を含有し、残部は実質的にNiでなり且つNiが48%以上80%以下であるNi基超耐熱合金からなることを特徴とする蒸気タービン翼。
- 重量%で、C:0.005%以上0.2%以下,Si:0%以上1%以下,Mn:0%以上1%以下,Cr:10%以上24%以下、およびMo,Wの1種または2種をMo+(1/2)×W:5%以上17%以下 ,Co:0%以上5%以下,Nb:0%以上1.0%以下,Al:0.5%以上2%以下,Ti:1%以上3.5%以下,Fe:0%以上10%以下、およびB:0.002%以上0.02%以下,Zr:0.01%以上0.2%以下の1種または2種を含有し、残部は実質的にNiでなり且つNiが48%以上80%以下であるNi基超耐熱合金からなることを特徴とする蒸気タービン翼。
- 重量%で、C:0.005%以上0.08%以下,Si:0%以上0.5%以下 ,Mn:0%以上0.5% 以下,Cr:15%以上22%以下、およびMo,Wの1種または2種をMo+(1/2)×W:5%以上12%以下,Al:1.0以上1.8%以下,Ti:1.2%以上3.0%以下,Fe:0%以上2%以下、およびB:0.002%以上0.02% 以下,Zr:0.01%以上0.2%以下 の1種または2種を含有し、さらにAl/(Al+0.56Ti)で表わされる値が0.45以上0.70以下であり、残部は実質的にNiでなり且つNiが48%以上80%であるNi基超耐熱合金からなることを特徴とする蒸気タービン翼。
- 常温から600℃までの平均熱膨張係数が、13.8×10 マイナス6乗/℃以下、600℃における引張強度が1000N/mm2 以上、および温度650℃,荷重応力:686N/mm2 の条件下で、切り欠き−平滑複合クリープ破断寿命が50時間以上で、かつ破断時の絞りが30%以上であるNi基超耐熱合金からなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の蒸気タービン翼。
- 溶解後、熱間鍛造を行ったのち、980〜1080℃での溶体化処理を施し、次いで820〜880℃での第1段時効処理、および600〜800℃での第2段時効処理を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の蒸気タービン翼の製造方法。
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