JP3557860B2 - 空気電池用空気極およびその空気電池用空気極の製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素還元触媒と集電体とからなる触媒層とガス拡散層で構成される空気極を正極ケース内部に配設する空気電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
空気電池は、電池外部の空気中の酸素を正極の活物質として利用するため負極活物質を多量に充填できることから、他の一次電池に比べ大きなエネルギー密度をもつ。また低水銀で環境にやさしく、放電電圧が放電末期まで安定であるなどの特長を有しているため、補聴器用電源を中心にその需要が多い。
【0003】
図5は従来の空気亜鉛電池の構造を示すものである。図5に示すように、亜鉛電極1は負極ケースである封口板2に収納され、ガスケット3を介して正極ケース4を封口しており、セパレータ5が触媒を主体とする空気極6と亜鉛電極1を隔離している。7は空気中の酸素の電池内部への供給と、電解液が電池外部へ漏出することを防ぐための撥水膜であり、空気孔8を設けた正極ケース4に、拡散紙9を介して接している。シール紙10は電池の未使用時に空気孔8を封鎖して、電池内に空気が侵入することを遮断し電池の劣化を防止するものである。
【0004】
上記する従来の空気亜鉛電池では、空気極6中の集電体と正極ケース4との導電性は、円形に打ち抜かれた集電体の円周端面と正極ケース4の側壁内部との接触で得られる。そのため、空気極6の径が小さい場合、正極ケース4との接触が充分に得られず、電池の内部抵抗が大きくなったり、放電時に電圧が低下する放電異常が発生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これを防止するため、従来の空気亜鉛電池などの空気電池では、空気極を大きめにするようにしていたが、大きすぎると電池構成時の正極ケースに空気極を挿入する際に、シート状に成型された空気極の触媒が正極内壁にこすられることにより空気極の触媒部分の円周部が崩れて、電池内部に塊状の触媒が形成される。この状態で電池を構成すると塊状の触媒が電池構成部品間に異物として挟み込まれ、液密的な封口ができなくなり耐漏液性が低下する。このため、空気極を空気極の構成材料から打ち抜く径は狭い範囲で管理しなければならず、空気極の打ち抜きパンチの交換を比較的短期間で行う必要があった。
【0006】
そこで、本発明は、触媒部分の崩れが少なく電池内部抵抗が低く、耐漏液性に優れた空気電池を供給する空気極と、その空気極の打ち抜きパンチの交換が少ない空気電池用の空気極の製造法を実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記する課題を解決するために、酸素還元触媒中に集電体を偏在した触媒層とガス拡散層とで構成される空気極を正極ケース内部に配設する空気電池用空気極において、前記空気極は集電体側の直径が集電体側と反対側の触媒表面の直径より大きい円錐台形としたものである。
【0008】
従って、直径の寸法が大きい集電体の側面が正極ケースの内壁面に接触して良導通を図り、強度の弱い触媒層の側面が正極ケースの内壁に電池構成時にこすられることが少なく、従って触媒の周縁部が脱落することがない。
【0009】
また、本発明は先端に突段部を有する空気極打ち抜きパンチにより、集電体を酸素還元触媒中に偏在させた触媒層を前記集電体側より撓ませて打ち抜くことにより、集電体側の径が集電体側と反対側の触媒表面の直径より大きい円錐台形とする空気電池用空気極の製造法としたものである。
【0010】
そして、本発明法により空気極において、集電体側の直径が集電体側と反対側の触媒表面の直径より大きい空気極を簡単に製造することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、請求項に記載の形態で実施できるものであり、
請求項1記載のように、酸素還元触媒中に集電体を偏在した触媒層とガス拡散層とで構成される空気極を正極ケース内部に配設する空気電池用空気極において、前記空気極は集電体側の直径が集電体側と反対側の触媒表面の直径より大きくした円錐台形の空気極を用いることにより、正極ケースの内壁には直径の大きい集電体側が接触し、集電体が存在していない触媒層の周縁は電池構成時に正極ケースの内壁によりこすられることが少なく、従って触媒の周縁部が脱落することがない。
【0012】
また、請求項2記載のように、先端に突段部を有する空気極打ち抜きパンチにより、集電体を酸素還元触媒中に偏在させた触媒層を前記集電体側より撓ませて打ち抜くことにより、集電体側の径が集電体側と反対側の触媒表面の直径より大きい円錐台形の空気極を製造することが容易に可能となる。
【0013】
すなわち、空気極をシート状のガス拡散層を片面に有する触媒材料より打ち抜いて製造する時に、パンチの先端に径を少し小さくした突段部が空気極の中央部を打ち上げ、撓めた状態で打ち抜くため、作製される空気極は図1に示すようにパンチに近い集電体11側の径が集電体11側と反対側の触媒面12部分の径より大きい円錐台形となる。なお、図1中の13はガス拡散層である。
【0014】
そして、請求項3記載のように、空気極の厚みをaとし、空気極に当接する面の突段部の高さをhとした場合、0.02a≦h≦0.50aとした打ち抜きパンチを用いることにより、請求項2に記載した製造法は容易に実施できるものである。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0016】
まず実際に、空気極の打ち抜きパンチを作製した。作製したパンチは、直径が正極ケース底部内径と等しいPR536(直径5.8mm、高さ3.6mm)用で、図2に示すように空気極の厚みaに対しパンチ14の先端に設けた突段部15の高さhが0.01a〜2.00aにわたる8種類のパンチと、図3に示す空気極当接面がフラット面16の1種類のパンチの合計9種類とした。そして、前記した9種類のパンチでそれぞれ打ち抜いた空気極を用いて電池を作製し、封口部と空気孔からの耐漏液性能を評価した。なお、図2に示す例では底部17より若干径の小さい頂面18がある円錐台形となり、図3に示す従来では底部17と頂面とは同じ径で図4に断面を示すように集電体11a,触媒面12aならびにガス拡散層13aの各径は同じである。
【0017】
封口部からの耐漏液性能試験は、未放電の電池をシールを貼った状態で45℃92%R.H.の高温多湿条件下に保存した後、室温でクレゾールレッドを噴霧して呈色させることにより、正極ケースとガスケットの間、あるいはガスケットと封口板といった部品の隙間からのアルカリ電解液の漏出を確認した。4週間保存後の結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
表1において、漏液は従来例および突段部15の高さhが0.01aのパンチで打ち抜いた空気極を用いた電池で漏液が発生し、かつ、分解観察により塊状の触媒が電池内部で観察されたことから、パンチの突段部15の高さhが0.02a以上のものについて有効であることがわかる。
【0020】
一方、空気孔からの耐漏液性能試験は45℃70%R.H.の高温多湿条件下で、3.0kΩの定抵抗で放電を行い、放電中および過放電状態での空気孔からの電解液の漏出を観察した。3週間過放電後の漏液の発生数を表2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】
空気亜鉛電池は放電による負極亜鉛の酸化にともなう体積膨張により、放電後の電池内部の圧力が上昇し、電解液が電池外へ空気孔を通って押し出され空気孔からの漏液が発生することがある。表2において、突段部15の高さhが1.00a以上のパンチで打ち抜いた空気極を用いた電池について分解観察をしたところ、ガス拡散層にパンチの突段部による円形の跡が付きここから漏液が発生していることから、空気極打ち抜き時の圧力でガス拡散層が傷つけられ、放電後の電池内部の圧力上昇に耐えられなくなったものである。
【0023】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、先端に突段部を有する打ち抜きパンチを用いて得られる集電体側がその反対側の径より大きい円錐台形状の触媒層の空気極を用いることにより、電気的に安定で、かつ、触媒層の崩落と挟み込みを防止し、液密性に優れた耐漏液性の高い電池を簡単な構成と製造法により安定して得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気極打ち抜きパンチにより打ち抜かれた空気極を示す図
【図2】本発明の空気極打ち抜きパンチの要部拡大模式図
【図3】従来例の空気極打ち抜きパンチの要部拡大模式図
【図4】従来例の空気極打ち抜きパンチにより打ち抜かれた空気極を示す図
【図5】従来の空気亜鉛電池の半截側断面図
【符号の説明】
11,11a 集電体
12,12a 触媒面
13,13a ガス拡散層
14 パンチ
15 突段部
17 底部
18 頂面
Claims (3)
- 酸素還元触媒中に集電体を偏在した触媒層とガス拡散層とで構成される空気極を正極ケース内部に配設する空気電池用空気極において、前記空気極は集電体側の直径が集電体側と反対側の触媒表面の直径より大きい円錐台形としたことを特徴とする空気電池用空気極。
- 先端に突段部を有する空気極打ち抜きパンチにより、集電体を酸素還元触媒中に偏在させた触媒層を前記集電体側より撓ませて打ち抜くことにより、集電体側の径が集電体側と反対側の触媒表面の直径より大きい円錐台形とする空気電池用空気極の製造法。
- 空気極の厚みをaとし、突段部の高さをhとした場合に、0.02a≦h≦0.50aの関係にある空気極打ち抜きパンチを用いて空気極を打ち抜く請求項2記載の空気電池用空気極の製造法。
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- 1997-07-31 JP JP20566797A patent/JP3557860B2/ja not_active Expired - Fee Related
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