JP3556599B2 - コアドリル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬質脆性材料であるガラス板やファインセラミックス等に孔をあけるのに用いるコアドリルに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のウインドガラス、建築用や家具用のガラス板等に孔をあけるのに用いられるコアドリルとして、モータ等の駆動源につながるシャンクの先端に、ダイヤモンド粉末層からなる刃部を形成したヘッドを有し、このヘッドによりガラス板に穿孔を行う円筒状ドリル部と、該円筒状ドリル部によって穿設された孔の周縁に、穿孔と同時に面取りを施すシーマ部を構成したものが、例えば実公昭60−183157号公報などに提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来のコアドリルにあっては、円筒状ドリル部およびシーマ部が一体構造であり、前記円筒状ドリル部およびシーマ部と被穿孔面との間に発生するガラス屑の逃げ場および切削面への冷却水の供給が十分に行われず、従って、前記コアドリルの回転数を低く抑えたり、頻繁にドレッシング作業を行う必要があり、穿孔効率が悪いという問題があった。
【0004】
また、円筒状ドリル部と、該円筒状ドリル部に対して軸方向位置調整自在に面取りドリル部を設けたコアドリルにおいては、前記円筒状ドリル部と前記面取りドリル部との間に形成されている微小間隙(相互に軸方向移動自在にするために必要)の存在によって、面取り面の下端に未研削のバリが残留し、該残留したバリが、その後の処理工程等において、孔内周へのクラックやピッチングの発生原因になる、という問題があった。
【0005】
本発明は、前記のような問題を解決するものであり、円筒状ドリル部と穿設する孔内周との間に、冷却水及びガラス屑を排出する間隙を設け、さらに面取り面の下端に、未研削のバリを残留させないようにして、孔内周へのクラックやチッピングの発生を防止できるコアドリルを、きわめて簡素な構成にて提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明に係るコアドリルは、シャンクの下端に設けられた円筒状ドリル部と、前記シャンクの軸心に設けられて、前記円筒状ドリル部の円筒内に連通する冷却水孔と、前記円筒状ドリル部の外周面に設けられて、該円筒状ドリル部の下端に至る平坦な第1のカット面と、を備え、前記円筒状ドリル部の外周に、前記円筒状ドリル部によって穿設された孔の周縁の面取りを行うシーマ部を下端面に持った面取り用ドリル部が軸方向位置調整可能に嵌挿され、該面取り用ドリル部の内周面に、前記第1のカット面に嵌合する第2のカット面が設けられていることを特徴としている。
【0007】
これにより、前記シャンク単独でガラス板等に穿孔を行った場合には、穿孔中に生じるガラス屑を、前記冷却水孔を通して送られる冷却水とともに、前記第1のカット面と孔の内周面との間に生じる間隙を通して、速やかに排出することができる。
【0009】
また、前記円筒状ドリル部の第1のカット面が穿孔された孔内にあるとき、該孔の内周との間にガラス屑を排出させる間隙を作ることができるとともに、さらに、円筒状ドリル部と面取り用ドリル部との微小間隙の存在によって生じるバリの残留を防止し、該バリの残留、前記ガラス屑の滞留等による孔内周へのクラックやチッピングの発生を防止できる。加えて、前記面取り用ドリル部は、前記円筒状ドリル部に対して軸方向位置調整可能であるので、ガラスの厚さに対応した面取りが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図について説明する。図1は、本発明のコアドリルの正面図、図2は、図1の縦断面図、図3は、分解図である。各図において、1はモータなどの駆動源に連結されるシャンク、2はシャンク1の下端に一体に設けられた円筒状ドリル部であり、該円筒状ドリル部2の下端部には、ダイヤモンド層等の刃部2aが形成されている。
【0012】
また、前記シャンク1の軸心には、円筒状ドリル部2の円筒内に連通する冷却水孔3が形成されており、孔あけ加工時に供給される冷却水が、この冷却水孔3を通って、下端部の前記刃部2aに供給されるように構成されている。
【0013】
さらに、前記円筒状ドリル部2には、その外周面の一部、図面実施の一形態では、前記円筒状ドリル部2の径方向の対向する2箇所に、該円筒状ドリル部2の下端部の前記刃部2aに至る平坦な第1のカット面6が形成されている。
【0014】
なお、前記構成の円筒状ドリル部2のみでもガラス等に対する穿孔が可能であるが、図面実施の一形態では、前記円筒状ドリル部2の外周に、円筒状の面取り用ドリル部4が嵌挿されて、該面取り用ドリル部4が前記円筒状ドリル部2に対して軸方向位置調整可能にされている。
【0015】
前記円筒状の面取り用ドリル部4は、その内周面に、前記円筒状ドリル部2の前記第1のカット面6に嵌合する平坦な第2のカット面7が設けられ、その下端面に、前記円筒状ドリル2によって穿設された孔8の周縁の面取りを行うダイヤモンド層等のテ−パ−状のシ−マ部4aが形成されている。
【0016】
従って、前記コアドリルの下端部を、図4のA−A線で切断すると、図5に示すように、前記円筒状ドリル部2がそのままの厚みとして表れ、一方、前記コアドリルの下端部を、図4のB−B線で切断すると、図6に示すように、円筒状ドリル部2の前記第1のカット面6が、前記の厚みと異なり薄く表れる。このため、前記円筒状ドリル部2の第1のカット面6と穿設される内径Dの孔8の内周との間には、図6に示す間隙d(平面視では、図4の三日月形状の間隙d)が生じる。
【0017】
なお、前記円筒状ドリル2に対する前記面取りドリル部4の軸方向位置調整は、前記面取り用ドリル部4に螺合された固定ねじ5を締め付け、あるいは緩めて、該固定ねじ5の先端を前記円筒状ドリル2の外周に加圧、あるいは該加圧を解除することによって固定、あるいは該固定の解除を行うことができる。
【0018】
前記構成のコアドリルでは、ガラス板Gに孔あけをする際には、モータ等を動力として回転する回転駆動部(図示せず)に前記シャンク1を装着する。続いて、冷却水を前記シャンク1の冷却水孔3に供給し、前記円筒状ドリル部2を前記回転駆動部によって回転させながら、その下端面を前記ガラス板Gの上面(下面でもよい)に押圧する。
【0019】
その結果、前記ガラス板Gには、図5に示すように、前記円筒状ドリル部2の円弧状部2bの外径に相当する寸法Dの孔8が形成される。同時に、前記冷却水孔3に注入された冷却水は、前記ガラス板Gの切削面に供給され、さらに前記円筒状ドリル部2と前記ガラスGの切削面を通り、切削されたガラス屑とともに、穿設された前記孔8の内周面と前記円筒状ドリル部2の前記第1カット面6との間に生じた前記間隙dから排出される。
【0020】
さらに、図面実施の形態では、前記円筒状ドリル部2に、前記面取り用ドリル部4が嵌挿されているため、前記孔8の穿設完了近くに、前記面取り用ドリル部4の前記シーマ部4aによって、前記孔8の周縁に面取り面9が形成される。
【0021】
前記のごとく、本発明によれば、前記円筒状ドリル部2に前記第1のカット面6を形成したため、実際に穿設される前記孔8の内周面と前記円筒状ドリル2の前記第1のカット面6との間に、前記間隙dを生じさせつつ穿孔が行われ、切削されたガラス屑は、前記間隙dを通って、前記冷却水孔3に供給された冷却水とともに迅速に排出される。
【0022】
さらに、前記円筒状ドリル部2と前記面取り用ドリル部4を相互の軸方向位置調整可能にするために、前記円筒状ドリル部2と前記面取り用ドリル部4間に形成されている微小間隙H(図4)の存在によって、前記面取り面9の下端に残留するバリも、前記面取り用ドリル部4に設けられた前記第2のカット面7が、実際に穿設される前記孔8の内周より内側を通過するため、自動的に除去されて前記間隙dから排出される。
【0023】
また、前記面取り用ドリル部4は、前記固定ねじ5を緩めることにより、前記円筒状ドリル2に対して軸方向位置調整可能とされている。従って、孔あけしようとするガラス板Gの厚さに対応させて、前記円筒状ドリル部2の所定の位置に前記面取り用ドリル部4を移動させて前記固定ねじ5により固定して必要とする面取りを容易に行うことができる。
【0024】
なお、前記実施の形態では、前記第1のカット面6および前記第2のカット面7をそれぞれ二箇所に設けた例を示したが、一箇所または三箇所以上とすることは任意である。また、前記第1のカット面6および前記第2のカット面7は、既存の円筒状ドリル部および面取り用ドリル部にカット加工を施すだけでよいため、本発明のコアドリルを簡単に提供することができる。
【0025】
また、前記の実施の一形態では、コアドリルを、前記円筒状ドリル部2と前記面取り用ドリル部4を一組として穿孔する場合として述べたが、前記第1のカット面6を持った円筒状ドリル部2のみで、ガラス板Gに対する穿孔が可能であり、したがって、前記孔8の周縁の面取りが不要な場合には、前記円筒状ドリル部2だけで穿孔を行えばよい。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、円筒状ドリル部の外周面に、該円筒状ドリル部の下端に至る平坦な第1のカット面を設けたので、この円筒状ドリル部のみの穿孔において、前記円筒状ドリル部の前記第1のカット面と穿孔中の孔の内周面との間に生じる間隙から切削されたガラス屑が供給された冷却水とともに迅速に排出される。
【0027】
さらに、前記円筒状ドリル部の外周に前記面取り用ドリル部を相互に軸方向位置調整可能に嵌挿し、同時に面取りを行う穿孔においては、さらに、前記円筒状ドリル部と前記面取りドリル部間の微小空間の存在によって残留するバリが、前記面取りドリル部に設けられた第2のカット面が、実際に穿設される孔の内周より内側を通過するため、自動的に除去され、従って、前記ガラス屑、バリ等による孔内周へのクラックやチッピングの発生を有効に防止できる。
【0028】
また、前記面取り用ドリル部が、前記円筒状ドリル部に対して軸方向位置調整可能であり、任意の軸方向位置で固定が可能であるので、ガラスの厚さに対応させた面取りが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るコアドリルの正面図である。
【図2】図1に示すコアドリルの縦断面図である。
【図3】図1に示すコアドリルの分解図である。
【図4】図1に示すコアドリルの拡大平面図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】図4のB−B線断面図である。
【符号の説明】
1 シャンク
2 円筒状ドリル部
2a 刃部
3 冷却水孔
4 面取り用ドリル部
4a シーマ部
5 固定ねじ
6 第1のカット面
7 第2のカット面
Claims (1)
- シャンクの下端に設けられた円筒状ドリル部と、前記シャンクの軸心に設けられて、前記円筒状ドリル部の円筒内に連通する冷却水孔と、前記円筒状ドリル部の外周面に設けられて、該円筒状ドリル部の下端に至る平坦な第1のカット面と、を備え、前記円筒状ドリル部の外周に、前記円筒状ドリル部によって穿設された孔の周縁の面取りを行うシーマ部を下端面に持った面取り用ドリル部が軸方向位置調整可能に嵌挿され、該面取り用ドリル部の内周面に、前記第1のカット面に嵌合する第2のカット面が設けられていることを特徴とするコアドリル。
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