JP3555226B2 - 移動体の位置検出装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車に設けられたパワーウインド、パワーシート、サンルーフまたは電動チルトハンドル等の駆動モータによって駆動される移動体の位置検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特開昭61−128789号公報に示されるように、直流モータからなる駆動モータに流れる電流に生じる脈動(リップル波形)を検出し、この脈動の周波数がモータの回転数と極数に比例するという性質を利用して駆動モータの回転数を計測し、この計測値に基づいて上記駆動モータによって駆動される移動体の位置を検出するように構成された移動体の位置制御装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように構成された移動体の位置制御装置では、上記脈動成分が駆動モータの負荷変動および共振回路の特性変化等の影響を受けているため、脈動成分の誤検出を生じ易く、駆動モータの回転数を正確に計測することが困難であるという問題がある。
【0004】
例えば、駆動電流値が大きい駆動モータの起動時等と、駆動電流値の小さい通常作動時との間で、上記脈動成分に含まれたノイズ成分の振幅に大きな差が生じるため、定常作動時の脈動成分を検出し得るように脈動検出用のしきい値を小さな値に設定した場合には、起動時等に発生する振幅の大きなノイズ成分を脈動成分として誤検出することになる。これに対して、上記起動時等のノイズ成分を検出することなく、脈動成分のみを検出し得るように上記しきい値を大きな値に設定した場合には、上記定常作動時おける脈動成分の検出が不可能となるという問題があった。
【0005】
なお、上記問題点を解決するため、例えば特開平6−173526号公報に示されるように、自動車のウインドガラス等を上下駆動する駆動モータに流れるモータ電流による降下電圧を挟帯域バンドパスフィルタ(BPF)に入力し、このBPFによって上記モータ電流に含まれた脈動成分を検出し、これをパルス検出回路によって一連のパルス列に変換し、このパルス列に含まるパルス数を計測することにより、ウインドガラスの位置を検出する移動体の位置検出装置が知られている。また、上記移動体の検出装置において、ウインドガラスの移動方向に応じて上記BPFの通過領域の中心周波数を切り換え、この中心周波数を常に脈動成分の周波数に一致させるように制御することが行われている。
【0006】
上記のように挟帯域バンドパスフィルタ(BPF)によって上記脈動成分を検出するように構成した場合には、脈動に含まれたノイズ成分を除去して上記脈動成分を正確に検出できるという利点を有する反面、上記BPFを設ける必要があるので構造が複雑であるとともに、BPFの中心周波数と、モータ電流に含まれる脈動成分の周波数が周数とがわずかにずれると、上記パルス列にうなり成分が現われ、これによって上記脈動成分を正確なパルス列に変換することが困難になるという問題がある。
【0007】
このため、上記公報に記載された移動体の位置検出装置では、パルス列検出手段によって得られたパルス列に生じる乱れに基づいて、上記脈動成分の周波数と、上記BPFの中心周波数との差に基づくうなり成分を検出するうなり検出手段と、この検出手段によって検出されたうなり成分の属性に基づき、うなり成分がなくなるように、上記BPFの中心周波数を制御し、あるいは脈動成分を検出するための上記しきい値を変化させることが行われている。
【0008】
しかし、上記構成の移動体の位置検出装置では、うなり検出手段において所定時間に亘り上記パルス列の変化状態を検出することにより、うなりの周期を検出した後に、これを除去するようにBPFの中心周波数を制御する等の複雑な制御が必要であるため、制御の応答遅れが生じることが避けられないとともに、制御手段の処理容量が増大する等の問題がある。
【0009】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、制御の応答遅れを生じることなく、簡単な構成で直流モータからなる駆動モータの回転数を正確に計測し、これに基づいて移動体の位置を適正に検出することができる移動体の位置検出装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、直流モータからなる駆動モータによって駆動される移動体の位置を検出する移動体の位置検出装置であって、上記駆動モータの作動時に発生するリップル波形をしきい値に基づいて検出するリップル波形検出手段と、このリップル波形検出手段の検出信号に応じて上記駆動モータの回転数を計測する回転数計測手段と、この回転数計測手段の計測値に応じて上記移動体の位置を推定する位置推定手段とを設けるとともに、上記駆動モータの駆動トルクに対応するパラメータの値を検出するパラメータ検出手段と、このパラメータの検出値に応じ、上記駆動トルクが大きい特定運転時には、大きな値のしきい値を設定するとともに、駆動トルクが小さい通常運転時には、小さな値のしきい値を設定するしきい値設定手段と、移動体が予め設定された基準位置に到達したことを検出する移動体検出手段と、位置推定手段によって推定された移動体の位置と上記移動体検出手段によって検出された移動体の位置との誤差を検出し、この誤差をなくす方向にリップル波形検出用のしきい値を学習して更新する学習手段とを設けたものである。
【0011】
請求項2に係る発明は、直流モータからなる駆動モータによって駆動される移動体の位置を検出する移動体の位置検出装置であって、上記駆動モータの駆動トルクが大きい特定運転時には、大きな値のしきい値を設定するとともに、駆動トルクが小さい通常運転時には、小さな値のしきい値を設定するしきい値設定手段と、上記駆動モータの作動時に発生するリップル波形を上記複数のしきい値に基づいて検出するリップル波形検出手段と、このリップル波形検出手段の検出信号に応じて上記駆動モータの回転数を計測する回転数計測手段と、この回転数計測手段の計測値に応じて上記移動体の位置を推定する位置推定手段とを設け、上記リップル波形検出手段において複数のしきい値に対応するリップル波形が所定期間内に検出された場合に、上記回転数計測手段において大きな値のしきい値に対応するリップル波形の検出信号に応じて駆動モータの回転数を計測するように構成したものである。
【0012】
請求項3に係る発明は、上記請求項1または2記載の移動体の位置検出装置において、移動体が予め設定された基準位置に到達したことを検出する移動体検出手段と、位置推定手段によって推定された移動体の位置と上記移動体検出手段によって検出された移動体の位置との誤差を検出し、この誤差をなくす方向にリップル波形検出用のしきい値を学習して更新する学習手段とを設けたものである。
【0013】
【作用】
上記請求項1記載の発明によれば、駆動トルクの大きい駆動モータの起動時等には、しきい値設定手段によって大きな値のしきい値が設定され、このしきい値に基づいてリップル波形の検出が行われ、かつ駆動トルクの小さい駆動モータの通常運転時には、しきい値設定手段によって小さな値のしきい値が設定され、このしきい値に基づいてリップル波形の検出が行われる。そして、上記リップル波形の検出信号に応じて駆動モータの回転数が計測されるとともに、この計測値に基づいて上記駆動モータによって駆動される移動体の位置が、位置推定手段において推定されることになる。また、上記移動体検出手段によって移動体が基準位置に到達したことが確認された時点における位置推定手段の移動体の推定位置と、上記基準位置との誤差が検出され、この誤差が大きい場合には、この誤差をなくす方向にリップル電流検出用のしきい値が補正され、このしきい値がしきい値設定手段において設定されることになる。
【0014】
上記請求項2記載の発明によれば、駆動モータの作動時に、複数のしきい値に基づいてリップル波形の検出がそれぞれ行われ、小さな値に設定されたしきい値のみに基づいて上記リップル波形が検出された場合または大きな値に設定されたしきい値のみに基づいて上記リップル波形が検出された場合には、この検出信号に応じて駆動モータの回転数が計測される。また、上記小さな値のしきい値および大きな値のしきい値の両方に基づいてリップル波形がそれぞれ検出された場合には、上記大きな値のしきい値に対応するリップル波形の検出信号に応じ、駆動モータの回転数が計測されることになる。
【0015】
上記請求項3記載の発明によれば、移動体検出手段によって移動体が基準位置に到達したことが確認された時点における位置推定手段の移動体の推定位置と、上記基準位置との誤差が検出され、この誤差が大きい場合には、この誤差をなくす方向にリップル電流検出用のしきい値が補正され、このしきい値がしきい値設定手段において設定されることになる。
【0016】
【実施例】
図1は本発明に係る移動体の検出装置をパワーウインドに適用してなる第1実施例を示している。このパワーウインドは、ウインドガラス1と、このウインドガラス1を昇降駆動するウインドレギュレータ2と、このウインドレギュレータ2を制御する制御部3とを有している。上記ウインドレギュレータ2には、ウインドガラス1を昇降自在に支持する前後一対のガイド4,5と、ウインドガラス1の下端部を支持するX式のアーム機構6と、このアーム機構6を駆動する直流モータからなる駆動モータ7とが設けられている。
【0017】
そして、車室内に設けられた操作スイッチ8のスイッチ操作に応じ、上記制御部3から駆動モータ7に制御信号が出力されることにより、この駆動モータ7が正回転または逆回転して上記アーム機構6が駆動され、下方の開放位置にあるウインドガラス1が上昇して自動的に閉止され、あるいは上方の閉止位置にあるウインドガラス1が下降して自動的に開放されるようになっている。
【0018】
上記制御部3には、駆動モータ7の作動時に発生するリップル波形を後述するしきい値に基づいて検出するリップル波形検出手段9と、このリップル波形検出手段9の検出信号に応じて上記駆動モータ7の回転数を計測する回転数計測手段10と、この回転数計測手段10の計測値に応じて上記ウインドガラス1からなる移動体の昇降位置を推定する位置推定手段11と、上記駆動モータ7の駆動電流を検出する電流計等の駆動電流検出手段12と、上記リップル波形検出用のしきい値を設定するしきい値設定手段13とが設けられている。
【0019】
リップル波形検出手段9は、上記駆動電流検出手段12によって検出された駆動モータ7の駆動電流値と、上記しきい値設定手段13によって設定されたしきい値とを比較することにより、上記駆動モータ7の作動時にその回転数と極数とに応じて発生するリップル波形を検出するように構成されている。すなわち、上記駆動電流検出手段12によって検出された駆動モータ7の駆動電流には、例えば図2に示すように、山形のリップル波形が所定間隔で発生しており、上記駆動電流値がリップル波形検出用のしきい値A以上となったときに、上記リップル波形の検出信号Cを上記回転数計測手段10に出力するように構成されている。
【0020】
また、回転数計測手段10は、上記操作スイッチ8の出力信号に応じて駆動モータ7の回転方向を判別する方向判別手段15と、この方向判別手段15および上記リップル波形検出手段9の検出信号に応じ、ウインドガラス1の全開位置または全閉位置を初期位置として駆動モータ7の回転数を積算して記憶するカウンタ16と、ウインドガラス1が初期位置に到達したことを確認して上記カウンタ16に記憶された回転数の積算値を0にリセットするリセット手段17とを有している。
【0021】
上記カウンタ16は、リップル波形検出手段9から出力されるリップル波形の検出信号の数をカウントし、方向判別手段15によって駆動モータ7が正回転状態にあることが確認された場合には、駆動モータ7の極数に対応する数のリップル波形の検出信号が出力された時点で、駆動モータ7が一回転したと判断してその回転数の積算値を1だけ増加させるように構成されている。また、上記駆動モータ7が逆回転状態にあることが確認された場合には、駆動モータ7が一回転したと判断された時点で、上記回転数の積算値が1だけ減算されることになる。
【0022】
上記リセット手段17は、例えば操作スイッチ8から出力されたウインドガラス1を全開状態とする指令信号に応じてタイマをセットし、このタイマがタイムアップした時点でウインドガラス1が初期位置に到達したと判断して上記カウンタ16に記憶された回転数の積算値をリセットするリセット信号を出力するように構成されている。なお、上記ウインドガラス1が全開状態となったことを検出するリミットスイッチ等のセンサをドア内に設け、このセンサから検出信号が出力された時点で、上記リセット信号をカウンタ16に出力するように構成してもよい。
【0023】
位置推定手段11は、上記回転数計測手段10のカウンタ16において積算された駆動モータ7の回転数と、この駆動モータ7によって駆動されるウインドガラス1の移動速度とに基づいてウインドガラス1の昇降位置を推定するようにように構成されている。すなわち、上記駆動モータ7の一回転に対するウインドガラス1の移動量(ウインドガラス1の移動速度)は、上記ウインドレギュレータ2の特性に応じて予めわかっているため、上記カウンタ16に記憶された回転数の積算値と、上記移動速度とに基づき、全開位置に対するウインドガラス1の上昇位置が上記位置推定手段11において推定されるようになっている。
【0024】
また、上記しきい値設定手段13は、駆動モータ7に流れる駆動電流の大きさと、この駆動モータ7の駆動トルクとの間に比例関係があることを利用して上記駆動電流検出手段12の検出値に基づき、駆動トルクに対応したしきい値を設定するものである。例えば、上記駆動電流検出手段12によって検出された駆動電流値をパラメータとして駆動トルクを計算によって求め、この駆動トルクの検出値に所定の係数を掛け合わせることにより、駆動トルクの大きさに対応したしきい値をリニアに設定し、このしきい値を上記リップル波形検出手段9に出力するように構成されている。
【0025】
上記構成において、操作スイッチ8がON操作されると、その操作方向に応じて上記駆動モータ7が正回転または逆回転し、上記ウインドレギュレータ2によってウインドガラス1が昇降駆動される。また、上記駆動モータ7の駆動電流が駆動電流検出手段12によって検出され、この検出信号が上記リップル波形検出手段9およびしきい値設定手段13にそれぞれ出力される。
【0026】
そして、上記駆動電流検出手段12の検出値に応じ、上記駆動トルクに対応するリップル波形検出用のしきい値が上記しきい値設定手段13において逐次、設定されるとともに、このしきい値と、上記駆動電流の検出値とに基づき、駆動モータ7の作動時に発生するリップル波形が上記リップル波形検出手段9において検出され、この検出信号が上記回転数計測手段10に出力される。
【0027】
すなわち、駆動モータ7の回転速度が一定状態となった定常作動時には、図2に示すように、駆動モータ7の駆動トルクおよび駆動電流の値が小さいため、これに応じてリップル波形検出用のしきい値Aも小さな値に設定されることになる。これに対して、駆動モータ7の起動時、停止時またはウインドガラス1と上部サッシュとの間に異物の噛み込み等が生じた特定作動時には、図3に示すように、駆動モータ7の駆動トルクおよび駆動電流の値が大きいため、これに応じてリップル波形検出用のしきい値Bも大きな値に設定される。
【0028】
そして、上記しきい値A,Bと、駆動電流の検出値とが比較されてリップル波形が検出され、駆動電流値がしきい値A,B以上となったときに、リップル波形の検出信号Cが上記リップル波形検出手段9から回転数計測手段10に出力され、この回転数計測手段10において、上記検出信号Cからなるパルス数がカウントされることにより、上記駆動モータ7の回転数が積算されることになる。
【0029】
このように上記駆動電流検出手段12からなるパラメータ検出手段によって駆動モータ7の駆動トルクに対応するパラメータの値、つまり駆動電流値を検出し、この検出値に応じて上記リップル波形検出用のしきい値を逐次、設定するように構成したため、駆動電流値および駆動トルクが小さい上記定常作動時に、小さな値に設定された上記しきい値Aに基づいて上記リップル波形を迅速かつ確実に検出することができる。
【0030】
また、駆動電流値および駆動トルクが大きい上記特定作動時に、大きな値に設定された上記しきい値Bに基づいてリップル波形の検出が行われるため、このリップル波形に含まれた大きな振幅のノイズNがリップル波形として誤検出されるという事態の発生を確実に防止し、上記リップル波形を迅速かつ正確に検出することができる。
【0031】
したがって、上記リップル波形の検出信号Cに応じ、駆動モータ7の回転数を上記回転数計測手段10において適正に検出することができ、この検出値に基づいてウインドガラス1からなる移動体の昇降位置を上記位置推定手段11において迅速かつ正確に推定することにより、種々の制御を適正に実行することができる。
【0032】
例えば、上記位置推定手段11において異物の噛み込み等が生じ易い全閉位置の下方にウインドガラス1が位置していることが確認された場合に、図外の噛み込み検出手段による噛み込み検出動作をスタートさせたり、回転速度制御手段によって駆動モータ7の回転速度を低下させたりする等の制御を実行することができる。
【0033】
また、上記実施例では、操作スイッチ8から出力されたウインドガラス1を全開状態とする指令信号に応じてタイマをセットし、このタイマがタイムアップした時点でウインドガラス1が初期位置に到達したと判断して上記カウンタ16に記憶された回転数の積算値をリセットするリセット手段17を設けたため、上記初期位置においてカウンタ16の積算値を確実に初期化することができる。
【0034】
したがって、リミットスイッチ等の新たなセンサを設けることなく、簡単な構成でウインドガラス1が全閉位置にあることを正確に検出することができる。しかも、上記位置推定手段11によって推定されたウインドガラス1の昇降位置と、実際の昇降位置との間に誤差がある場合には、この誤差を上記初期位置において強制的に0とする制御が実行されるため、上記誤差が累積されて上記推定値と実際の昇降位置との間の誤差が大きくなることを確実に防止できる。
【0035】
なお、上記実施例では、駆動モータ7の駆動トルクに対応するパラメータとして駆動モータ7の駆動電流を用い、この駆動電流値を電流計からなる駆動電流検出手段12によって検出するようにした例について説明したが、上記パラメータとして駆動モータ7の回転速度またはウインドガラス1の昇降位置を用い、これパラメータの検出値に基づいて上記しきい値の大きさを設定するように構成してもよい。
【0036】
すなわち、駆動モータ7の駆動トルクと、その回転速度とは、反比例関係にあるため、回転速度検出手段において検出された駆動モータ7の回転速度が低い場合には、この回転速度が高い場合に比べ、大きな値のリップル波形検出用のしきい値を上記しきい値設定手段13において設定するようにしてもよい。
【0037】
また、上記ウインドガラス1の昇降位置と、駆動モータ7の駆動トルクとの間には、図4に示すように一定の関係があり、ウインドガラス1が駆動モータ7の起動位置aから定常作動位置bに到る間と、上記ウインドガラス1が全閉位置に近づいた全閉近傍位置cの以降とにおいて、比較的大きな駆動トルクが作用し、かつ上記定常作動位置bと、全閉近傍位置cとの間において、比較的の小さな駆動トルクが作用することとなる。したがって、上記位置推定手段11において推定されたウインドガラス1の位置に基づいて応じ、上記しきい値の設定値を段階的に変化させるように構成してもよい。
【0038】
また、図5に示す第2実施例のように、上記しきい値設定手段13において大きさの異なる複数のしきい値A,Bを設定するとともに、上記リップル波形検出手段9において駆動モータ7の作動時に発生するリップル波形を上記複数のしきい値A,Bに基づいて検出し、この複数のしきい値A,Bに対応するリップル波形が所定期間内において同時に検出された場合に、大きな値Bのしきい値に対応するリップル波形の検出信号に応じ、上記回転数計測手段10において駆動モータ7の回転数を計測するように構成してもよい。
【0039】
例えば、大小2種類のしきい値A,Bを設定し、このしきい値A,Bに基づいて上記リップル波形の検出制御を同時に実行した場合、駆動トルクの小さい領域αにおいては、小さな値のしきい値Aのみに基づいて上記リップル波形が検出されるため、この検出信号C1に基づいて上記回転数の計測が行われる。また、ノイズNの振幅が比較低小さい駆動トルクの中程度の領域βにおいては、大きな値のしきい値Bのみに基づいて上記リップル波形が検出されるため、この検出信号C2に基づいて上記回転数の計測が行われることになる。
【0040】
これに対して駆動トルクが大きく、大きな振幅のノイズNが発生する駆動トルクの大きな領域γにおいては、小さな値のしきい値Aと、大きな値のしきい値Bとの両方に基づいて上記リップル波形が検出されるため、大きな値のしきい値Bに対応する検出信号C2に応じ、上記回転数計測手段10において駆動モータ7の回転数を計測する。
【0041】
このように構成した場合には、上記ノイズNに基づいた誤検出を防止しつつ、予め設定された複数のしきい値A,Bに基づいてリップル波形を正確に検出することができるとともに、上記しきい値A,Bを計算によって求める動作が不要であるという利点がある。
【0042】
また、図6に示す第3実施例のように、操作スイッチ8から出力される全閉作動指令信号に応じて作動するタイマまたはドア開口部の上端に設けられたリミットスイッチ等からなり、ウインドガラス1等の移動体が全閉位置等の予め設定された基準位置に到達したことを検出する移動体検出手段19と、上記位置推定手段11によって推定された移動体の位置と移動体検出手段19によって検出された移動体の位置との誤差を検出し、この誤差をなくす方向にリップル波形検出用のしきい値を学習して更新する学習手段20とを設けた構造としてもよい。
【0043】
そして、図7に示すように、移動体の位置検出動作がスタートした時点で、移動体が基準位置に到達したか否かを判別し(ステップS1)、YESと判定された時点で、上記位置推定手段11によって推定された移動体の位置と、上記移動体検出手段19によって検出された移動体の位置との誤差δを検出する(ステップS2)。
【0044】
次いで、上記誤差δの絶対値|δ|が予め設定された基準値Rよりも大きいか否かを判定し(ステップS3)、NOと判定された場合には、上記しきい値が適正であるため、誤差δがほとんど生じていないと判断してリターンする。
【0045】
また、上記ステップS3でNOと判定され、しきい値が不適正であるために大きな値の誤差δが生じたことが確認された場合には、上記誤差δが正の値であるか否かを判定する(ステップS4)。このステップS4でYESと判定された場合には、上記しきい値が大きいために回転数計測手段10によって駆動モータ7の回転数が実際よりも少なく計測され、これに起因して上記誤差δが生じた判断し、ステップS5において、上記しきい値を小さくする学習制御を実行した後にリターンする。
【0046】
すなわち、上記駆動電流検出手段12の検出値に係数を掛け合わせることにより、しきい値を設定する上記第1実施例においては、上記係数の値を小さな値に更新することにより、上記学習制御を実行する。また、しきい値設定手段13において設定された大きさの異なる複数しきい値を使用する上記第2実施例においては、上記しきい値をそれぞれ大きな値に更新する学習制御を実行する。
【0047】
また、上記ステップS4でNOと判定された場合には、上記しきい値が小さいためにノイズNがリップル波形であると誤検出されることにより、回転数計測手段10によって駆動モータ7の回転数が実際よりも多く計測され、これによって上記誤差δが生じたと判断し、ステップS6において、上記しきい値を大きくする学習制御を実行した後にリターンする。
【0048】
このように構成した場合には、各車体における個体差を自動的に修正することができるとともに、レギュレータ6または駆動モータ7の経時劣化等により発生する誤差を自動的に修正することができるため、移動体の昇降位置を正確に検出することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明は、駆動電流検出手段等からなるパラメータ検出手段によって駆動モータの駆動トルクに対応するパラメータの値を検出し、この検出値に応じて上記リップル波形検出用のしきい値を逐次、設定するように構成したため、駆動電流値および駆動トルクが小さい定常作動時に、小さな値に設定された上記しきい値に基づいて上記リップル波形を迅速かつ確実に検出することができるとともに、駆動電流値および駆動トルクが大きい上記特定作動時に、大きな値に設定された上記しきい値に基づいてリップル波形の検出を行うことにより、このリップル波形に含まれた大きな振幅のノイズNがリップル波形として誤検出されるという事態の発生を確実に防止し、上記リップル波形を迅速かつ正確に検出することができる。
【0050】
したがって、従来装置のようにバンドパスフィルタ等を設けることなく、簡単な構成で上記リップル波形の検出信号に応じ、駆動モータの回転数を上記回転数計測手段において適正に検出することができ、この検出値に基づいてウインドガラスからなる移動体の昇降位置を上記位置推定手段において迅速かつ正確に推定することができるとともに、制御の応答遅れが生じるのを効果的に防止できるという利点がある。また、移動体が予め設定された基準位置に到達したことを検出する移動体検出手段と、位置推定手段によって推定された移動体の位置と上記移動体検出手段によって検出された移動体の位置との誤差を検出し、この誤差をなくす方向にリップル波形検出用のしきい値を学習して更新する学習手段とを設けたため、レギュレータまたは駆動モータの経時劣化等により発生する誤差を自動的に修正して移動体の昇降位置を正確に検出することができる。
【0051】
また、請求項2に係る発明は、しきい値設定手段において大きさの異なる複数のしきい値を設定するとともに、上記リップル波形検出手段において駆動モータの作動時に発生するリップル波形を上記複数のしきい値に基づいて検出し、この複数のしきい値に対応するリップル波形が所定期間内に検出された場合に、大きな値のしきい値に対応するリップル波形の検出信号に応じ、上記回転数計測手段において駆動モータの回転数を計測するように構成したため、上記ノイズに基づいた誤検出を防止しつつ、予め設定された複数のしきい値に基づいてリップル波形を正確に検出できるとともに、上記しきい値を計算によって求める動作が不要であるという利点がある。
【0052】
また、請求項3に係る発明は、移動体が予め設定された基準位置に到達したことを検出する移動体検出手段と、位置推定手段によって推定された移動体の位置と上記移動体検出手段によって検出された移動体の位置との誤差を検出し、この誤差をなくす方向にリップル波形検出用のしきい値を学習して更新する学習手段とを設けたため、レギュレータまたは駆動モータの経時劣化等により発生する誤差を自動的に修正して移動体の昇降位置を正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る移動体の位置検出装置の第1実施例を示す説明図である。
【図2】駆動トルクが小さい場合のリップル波形の検出状態を示すタイムチャートである。
【図3】駆動トルクが大きい場合のリップル波形の検出状態を示すタイムチャートである。
【図4】駆動トルクと、しきい値との関係を示すタイムチャートである。
【図5】本発明の第2実施例におけるリップル波形の検出状態を示すタイムチャートである。
【図6】本発明の第3実施例を示すブロック図である。
【図7】上記第3実施例における制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ウインドガラス(移動体)
7 駆動モータ
9 リップル波形検出手段
10 回転数計測手段
11 位置推定手段
12 駆動電流検出手段(パラメータ検出手段)
13 しきい値設定手段
19 移動体検出手段
20 学習手段
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車に設けられたパワーウインド、パワーシート、サンルーフまたは電動チルトハンドル等の駆動モータによって駆動される移動体の位置検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特開昭61−128789号公報に示されるように、直流モータからなる駆動モータに流れる電流に生じる脈動(リップル波形)を検出し、この脈動の周波数がモータの回転数と極数に比例するという性質を利用して駆動モータの回転数を計測し、この計測値に基づいて上記駆動モータによって駆動される移動体の位置を検出するように構成された移動体の位置制御装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように構成された移動体の位置制御装置では、上記脈動成分が駆動モータの負荷変動および共振回路の特性変化等の影響を受けているため、脈動成分の誤検出を生じ易く、駆動モータの回転数を正確に計測することが困難であるという問題がある。
【0004】
例えば、駆動電流値が大きい駆動モータの起動時等と、駆動電流値の小さい通常作動時との間で、上記脈動成分に含まれたノイズ成分の振幅に大きな差が生じるため、定常作動時の脈動成分を検出し得るように脈動検出用のしきい値を小さな値に設定した場合には、起動時等に発生する振幅の大きなノイズ成分を脈動成分として誤検出することになる。これに対して、上記起動時等のノイズ成分を検出することなく、脈動成分のみを検出し得るように上記しきい値を大きな値に設定した場合には、上記定常作動時おける脈動成分の検出が不可能となるという問題があった。
【0005】
なお、上記問題点を解決するため、例えば特開平6−173526号公報に示されるように、自動車のウインドガラス等を上下駆動する駆動モータに流れるモータ電流による降下電圧を挟帯域バンドパスフィルタ(BPF)に入力し、このBPFによって上記モータ電流に含まれた脈動成分を検出し、これをパルス検出回路によって一連のパルス列に変換し、このパルス列に含まるパルス数を計測することにより、ウインドガラスの位置を検出する移動体の位置検出装置が知られている。また、上記移動体の検出装置において、ウインドガラスの移動方向に応じて上記BPFの通過領域の中心周波数を切り換え、この中心周波数を常に脈動成分の周波数に一致させるように制御することが行われている。
【0006】
上記のように挟帯域バンドパスフィルタ(BPF)によって上記脈動成分を検出するように構成した場合には、脈動に含まれたノイズ成分を除去して上記脈動成分を正確に検出できるという利点を有する反面、上記BPFを設ける必要があるので構造が複雑であるとともに、BPFの中心周波数と、モータ電流に含まれる脈動成分の周波数が周数とがわずかにずれると、上記パルス列にうなり成分が現われ、これによって上記脈動成分を正確なパルス列に変換することが困難になるという問題がある。
【0007】
このため、上記公報に記載された移動体の位置検出装置では、パルス列検出手段によって得られたパルス列に生じる乱れに基づいて、上記脈動成分の周波数と、上記BPFの中心周波数との差に基づくうなり成分を検出するうなり検出手段と、この検出手段によって検出されたうなり成分の属性に基づき、うなり成分がなくなるように、上記BPFの中心周波数を制御し、あるいは脈動成分を検出するための上記しきい値を変化させることが行われている。
【0008】
しかし、上記構成の移動体の位置検出装置では、うなり検出手段において所定時間に亘り上記パルス列の変化状態を検出することにより、うなりの周期を検出した後に、これを除去するようにBPFの中心周波数を制御する等の複雑な制御が必要であるため、制御の応答遅れが生じることが避けられないとともに、制御手段の処理容量が増大する等の問題がある。
【0009】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、制御の応答遅れを生じることなく、簡単な構成で直流モータからなる駆動モータの回転数を正確に計測し、これに基づいて移動体の位置を適正に検出することができる移動体の位置検出装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、直流モータからなる駆動モータによって駆動される移動体の位置を検出する移動体の位置検出装置であって、上記駆動モータの作動時に発生するリップル波形をしきい値に基づいて検出するリップル波形検出手段と、このリップル波形検出手段の検出信号に応じて上記駆動モータの回転数を計測する回転数計測手段と、この回転数計測手段の計測値に応じて上記移動体の位置を推定する位置推定手段とを設けるとともに、上記駆動モータの駆動トルクに対応するパラメータの値を検出するパラメータ検出手段と、このパラメータの検出値に応じ、上記駆動トルクが大きい特定運転時には、大きな値のしきい値を設定するとともに、駆動トルクが小さい通常運転時には、小さな値のしきい値を設定するしきい値設定手段と、移動体が予め設定された基準位置に到達したことを検出する移動体検出手段と、位置推定手段によって推定された移動体の位置と上記移動体検出手段によって検出された移動体の位置との誤差を検出し、この誤差をなくす方向にリップル波形検出用のしきい値を学習して更新する学習手段とを設けたものである。
【0011】
請求項2に係る発明は、直流モータからなる駆動モータによって駆動される移動体の位置を検出する移動体の位置検出装置であって、上記駆動モータの駆動トルクが大きい特定運転時には、大きな値のしきい値を設定するとともに、駆動トルクが小さい通常運転時には、小さな値のしきい値を設定するしきい値設定手段と、上記駆動モータの作動時に発生するリップル波形を上記複数のしきい値に基づいて検出するリップル波形検出手段と、このリップル波形検出手段の検出信号に応じて上記駆動モータの回転数を計測する回転数計測手段と、この回転数計測手段の計測値に応じて上記移動体の位置を推定する位置推定手段とを設け、上記リップル波形検出手段において複数のしきい値に対応するリップル波形が所定期間内に検出された場合に、上記回転数計測手段において大きな値のしきい値に対応するリップル波形の検出信号に応じて駆動モータの回転数を計測するように構成したものである。
【0012】
請求項3に係る発明は、上記請求項1または2記載の移動体の位置検出装置において、移動体が予め設定された基準位置に到達したことを検出する移動体検出手段と、位置推定手段によって推定された移動体の位置と上記移動体検出手段によって検出された移動体の位置との誤差を検出し、この誤差をなくす方向にリップル波形検出用のしきい値を学習して更新する学習手段とを設けたものである。
【0013】
【作用】
上記請求項1記載の発明によれば、駆動トルクの大きい駆動モータの起動時等には、しきい値設定手段によって大きな値のしきい値が設定され、このしきい値に基づいてリップル波形の検出が行われ、かつ駆動トルクの小さい駆動モータの通常運転時には、しきい値設定手段によって小さな値のしきい値が設定され、このしきい値に基づいてリップル波形の検出が行われる。そして、上記リップル波形の検出信号に応じて駆動モータの回転数が計測されるとともに、この計測値に基づいて上記駆動モータによって駆動される移動体の位置が、位置推定手段において推定されることになる。また、上記移動体検出手段によって移動体が基準位置に到達したことが確認された時点における位置推定手段の移動体の推定位置と、上記基準位置との誤差が検出され、この誤差が大きい場合には、この誤差をなくす方向にリップル電流検出用のしきい値が補正され、このしきい値がしきい値設定手段において設定されることになる。
【0014】
上記請求項2記載の発明によれば、駆動モータの作動時に、複数のしきい値に基づいてリップル波形の検出がそれぞれ行われ、小さな値に設定されたしきい値のみに基づいて上記リップル波形が検出された場合または大きな値に設定されたしきい値のみに基づいて上記リップル波形が検出された場合には、この検出信号に応じて駆動モータの回転数が計測される。また、上記小さな値のしきい値および大きな値のしきい値の両方に基づいてリップル波形がそれぞれ検出された場合には、上記大きな値のしきい値に対応するリップル波形の検出信号に応じ、駆動モータの回転数が計測されることになる。
【0015】
上記請求項3記載の発明によれば、移動体検出手段によって移動体が基準位置に到達したことが確認された時点における位置推定手段の移動体の推定位置と、上記基準位置との誤差が検出され、この誤差が大きい場合には、この誤差をなくす方向にリップル電流検出用のしきい値が補正され、このしきい値がしきい値設定手段において設定されることになる。
【0016】
【実施例】
図1は本発明に係る移動体の検出装置をパワーウインドに適用してなる第1実施例を示している。このパワーウインドは、ウインドガラス1と、このウインドガラス1を昇降駆動するウインドレギュレータ2と、このウインドレギュレータ2を制御する制御部3とを有している。上記ウインドレギュレータ2には、ウインドガラス1を昇降自在に支持する前後一対のガイド4,5と、ウインドガラス1の下端部を支持するX式のアーム機構6と、このアーム機構6を駆動する直流モータからなる駆動モータ7とが設けられている。
【0017】
そして、車室内に設けられた操作スイッチ8のスイッチ操作に応じ、上記制御部3から駆動モータ7に制御信号が出力されることにより、この駆動モータ7が正回転または逆回転して上記アーム機構6が駆動され、下方の開放位置にあるウインドガラス1が上昇して自動的に閉止され、あるいは上方の閉止位置にあるウインドガラス1が下降して自動的に開放されるようになっている。
【0018】
上記制御部3には、駆動モータ7の作動時に発生するリップル波形を後述するしきい値に基づいて検出するリップル波形検出手段9と、このリップル波形検出手段9の検出信号に応じて上記駆動モータ7の回転数を計測する回転数計測手段10と、この回転数計測手段10の計測値に応じて上記ウインドガラス1からなる移動体の昇降位置を推定する位置推定手段11と、上記駆動モータ7の駆動電流を検出する電流計等の駆動電流検出手段12と、上記リップル波形検出用のしきい値を設定するしきい値設定手段13とが設けられている。
【0019】
リップル波形検出手段9は、上記駆動電流検出手段12によって検出された駆動モータ7の駆動電流値と、上記しきい値設定手段13によって設定されたしきい値とを比較することにより、上記駆動モータ7の作動時にその回転数と極数とに応じて発生するリップル波形を検出するように構成されている。すなわち、上記駆動電流検出手段12によって検出された駆動モータ7の駆動電流には、例えば図2に示すように、山形のリップル波形が所定間隔で発生しており、上記駆動電流値がリップル波形検出用のしきい値A以上となったときに、上記リップル波形の検出信号Cを上記回転数計測手段10に出力するように構成されている。
【0020】
また、回転数計測手段10は、上記操作スイッチ8の出力信号に応じて駆動モータ7の回転方向を判別する方向判別手段15と、この方向判別手段15および上記リップル波形検出手段9の検出信号に応じ、ウインドガラス1の全開位置または全閉位置を初期位置として駆動モータ7の回転数を積算して記憶するカウンタ16と、ウインドガラス1が初期位置に到達したことを確認して上記カウンタ16に記憶された回転数の積算値を0にリセットするリセット手段17とを有している。
【0021】
上記カウンタ16は、リップル波形検出手段9から出力されるリップル波形の検出信号の数をカウントし、方向判別手段15によって駆動モータ7が正回転状態にあることが確認された場合には、駆動モータ7の極数に対応する数のリップル波形の検出信号が出力された時点で、駆動モータ7が一回転したと判断してその回転数の積算値を1だけ増加させるように構成されている。また、上記駆動モータ7が逆回転状態にあることが確認された場合には、駆動モータ7が一回転したと判断された時点で、上記回転数の積算値が1だけ減算されることになる。
【0022】
上記リセット手段17は、例えば操作スイッチ8から出力されたウインドガラス1を全開状態とする指令信号に応じてタイマをセットし、このタイマがタイムアップした時点でウインドガラス1が初期位置に到達したと判断して上記カウンタ16に記憶された回転数の積算値をリセットするリセット信号を出力するように構成されている。なお、上記ウインドガラス1が全開状態となったことを検出するリミットスイッチ等のセンサをドア内に設け、このセンサから検出信号が出力された時点で、上記リセット信号をカウンタ16に出力するように構成してもよい。
【0023】
位置推定手段11は、上記回転数計測手段10のカウンタ16において積算された駆動モータ7の回転数と、この駆動モータ7によって駆動されるウインドガラス1の移動速度とに基づいてウインドガラス1の昇降位置を推定するようにように構成されている。すなわち、上記駆動モータ7の一回転に対するウインドガラス1の移動量(ウインドガラス1の移動速度)は、上記ウインドレギュレータ2の特性に応じて予めわかっているため、上記カウンタ16に記憶された回転数の積算値と、上記移動速度とに基づき、全開位置に対するウインドガラス1の上昇位置が上記位置推定手段11において推定されるようになっている。
【0024】
また、上記しきい値設定手段13は、駆動モータ7に流れる駆動電流の大きさと、この駆動モータ7の駆動トルクとの間に比例関係があることを利用して上記駆動電流検出手段12の検出値に基づき、駆動トルクに対応したしきい値を設定するものである。例えば、上記駆動電流検出手段12によって検出された駆動電流値をパラメータとして駆動トルクを計算によって求め、この駆動トルクの検出値に所定の係数を掛け合わせることにより、駆動トルクの大きさに対応したしきい値をリニアに設定し、このしきい値を上記リップル波形検出手段9に出力するように構成されている。
【0025】
上記構成において、操作スイッチ8がON操作されると、その操作方向に応じて上記駆動モータ7が正回転または逆回転し、上記ウインドレギュレータ2によってウインドガラス1が昇降駆動される。また、上記駆動モータ7の駆動電流が駆動電流検出手段12によって検出され、この検出信号が上記リップル波形検出手段9およびしきい値設定手段13にそれぞれ出力される。
【0026】
そして、上記駆動電流検出手段12の検出値に応じ、上記駆動トルクに対応するリップル波形検出用のしきい値が上記しきい値設定手段13において逐次、設定されるとともに、このしきい値と、上記駆動電流の検出値とに基づき、駆動モータ7の作動時に発生するリップル波形が上記リップル波形検出手段9において検出され、この検出信号が上記回転数計測手段10に出力される。
【0027】
すなわち、駆動モータ7の回転速度が一定状態となった定常作動時には、図2に示すように、駆動モータ7の駆動トルクおよび駆動電流の値が小さいため、これに応じてリップル波形検出用のしきい値Aも小さな値に設定されることになる。これに対して、駆動モータ7の起動時、停止時またはウインドガラス1と上部サッシュとの間に異物の噛み込み等が生じた特定作動時には、図3に示すように、駆動モータ7の駆動トルクおよび駆動電流の値が大きいため、これに応じてリップル波形検出用のしきい値Bも大きな値に設定される。
【0028】
そして、上記しきい値A,Bと、駆動電流の検出値とが比較されてリップル波形が検出され、駆動電流値がしきい値A,B以上となったときに、リップル波形の検出信号Cが上記リップル波形検出手段9から回転数計測手段10に出力され、この回転数計測手段10において、上記検出信号Cからなるパルス数がカウントされることにより、上記駆動モータ7の回転数が積算されることになる。
【0029】
このように上記駆動電流検出手段12からなるパラメータ検出手段によって駆動モータ7の駆動トルクに対応するパラメータの値、つまり駆動電流値を検出し、この検出値に応じて上記リップル波形検出用のしきい値を逐次、設定するように構成したため、駆動電流値および駆動トルクが小さい上記定常作動時に、小さな値に設定された上記しきい値Aに基づいて上記リップル波形を迅速かつ確実に検出することができる。
【0030】
また、駆動電流値および駆動トルクが大きい上記特定作動時に、大きな値に設定された上記しきい値Bに基づいてリップル波形の検出が行われるため、このリップル波形に含まれた大きな振幅のノイズNがリップル波形として誤検出されるという事態の発生を確実に防止し、上記リップル波形を迅速かつ正確に検出することができる。
【0031】
したがって、上記リップル波形の検出信号Cに応じ、駆動モータ7の回転数を上記回転数計測手段10において適正に検出することができ、この検出値に基づいてウインドガラス1からなる移動体の昇降位置を上記位置推定手段11において迅速かつ正確に推定することにより、種々の制御を適正に実行することができる。
【0032】
例えば、上記位置推定手段11において異物の噛み込み等が生じ易い全閉位置の下方にウインドガラス1が位置していることが確認された場合に、図外の噛み込み検出手段による噛み込み検出動作をスタートさせたり、回転速度制御手段によって駆動モータ7の回転速度を低下させたりする等の制御を実行することができる。
【0033】
また、上記実施例では、操作スイッチ8から出力されたウインドガラス1を全開状態とする指令信号に応じてタイマをセットし、このタイマがタイムアップした時点でウインドガラス1が初期位置に到達したと判断して上記カウンタ16に記憶された回転数の積算値をリセットするリセット手段17を設けたため、上記初期位置においてカウンタ16の積算値を確実に初期化することができる。
【0034】
したがって、リミットスイッチ等の新たなセンサを設けることなく、簡単な構成でウインドガラス1が全閉位置にあることを正確に検出することができる。しかも、上記位置推定手段11によって推定されたウインドガラス1の昇降位置と、実際の昇降位置との間に誤差がある場合には、この誤差を上記初期位置において強制的に0とする制御が実行されるため、上記誤差が累積されて上記推定値と実際の昇降位置との間の誤差が大きくなることを確実に防止できる。
【0035】
なお、上記実施例では、駆動モータ7の駆動トルクに対応するパラメータとして駆動モータ7の駆動電流を用い、この駆動電流値を電流計からなる駆動電流検出手段12によって検出するようにした例について説明したが、上記パラメータとして駆動モータ7の回転速度またはウインドガラス1の昇降位置を用い、これパラメータの検出値に基づいて上記しきい値の大きさを設定するように構成してもよい。
【0036】
すなわち、駆動モータ7の駆動トルクと、その回転速度とは、反比例関係にあるため、回転速度検出手段において検出された駆動モータ7の回転速度が低い場合には、この回転速度が高い場合に比べ、大きな値のリップル波形検出用のしきい値を上記しきい値設定手段13において設定するようにしてもよい。
【0037】
また、上記ウインドガラス1の昇降位置と、駆動モータ7の駆動トルクとの間には、図4に示すように一定の関係があり、ウインドガラス1が駆動モータ7の起動位置aから定常作動位置bに到る間と、上記ウインドガラス1が全閉位置に近づいた全閉近傍位置cの以降とにおいて、比較的大きな駆動トルクが作用し、かつ上記定常作動位置bと、全閉近傍位置cとの間において、比較的の小さな駆動トルクが作用することとなる。したがって、上記位置推定手段11において推定されたウインドガラス1の位置に基づいて応じ、上記しきい値の設定値を段階的に変化させるように構成してもよい。
【0038】
また、図5に示す第2実施例のように、上記しきい値設定手段13において大きさの異なる複数のしきい値A,Bを設定するとともに、上記リップル波形検出手段9において駆動モータ7の作動時に発生するリップル波形を上記複数のしきい値A,Bに基づいて検出し、この複数のしきい値A,Bに対応するリップル波形が所定期間内において同時に検出された場合に、大きな値Bのしきい値に対応するリップル波形の検出信号に応じ、上記回転数計測手段10において駆動モータ7の回転数を計測するように構成してもよい。
【0039】
例えば、大小2種類のしきい値A,Bを設定し、このしきい値A,Bに基づいて上記リップル波形の検出制御を同時に実行した場合、駆動トルクの小さい領域αにおいては、小さな値のしきい値Aのみに基づいて上記リップル波形が検出されるため、この検出信号C1に基づいて上記回転数の計測が行われる。また、ノイズNの振幅が比較低小さい駆動トルクの中程度の領域βにおいては、大きな値のしきい値Bのみに基づいて上記リップル波形が検出されるため、この検出信号C2に基づいて上記回転数の計測が行われることになる。
【0040】
これに対して駆動トルクが大きく、大きな振幅のノイズNが発生する駆動トルクの大きな領域γにおいては、小さな値のしきい値Aと、大きな値のしきい値Bとの両方に基づいて上記リップル波形が検出されるため、大きな値のしきい値Bに対応する検出信号C2に応じ、上記回転数計測手段10において駆動モータ7の回転数を計測する。
【0041】
このように構成した場合には、上記ノイズNに基づいた誤検出を防止しつつ、予め設定された複数のしきい値A,Bに基づいてリップル波形を正確に検出することができるとともに、上記しきい値A,Bを計算によって求める動作が不要であるという利点がある。
【0042】
また、図6に示す第3実施例のように、操作スイッチ8から出力される全閉作動指令信号に応じて作動するタイマまたはドア開口部の上端に設けられたリミットスイッチ等からなり、ウインドガラス1等の移動体が全閉位置等の予め設定された基準位置に到達したことを検出する移動体検出手段19と、上記位置推定手段11によって推定された移動体の位置と移動体検出手段19によって検出された移動体の位置との誤差を検出し、この誤差をなくす方向にリップル波形検出用のしきい値を学習して更新する学習手段20とを設けた構造としてもよい。
【0043】
そして、図7に示すように、移動体の位置検出動作がスタートした時点で、移動体が基準位置に到達したか否かを判別し(ステップS1)、YESと判定された時点で、上記位置推定手段11によって推定された移動体の位置と、上記移動体検出手段19によって検出された移動体の位置との誤差δを検出する(ステップS2)。
【0044】
次いで、上記誤差δの絶対値|δ|が予め設定された基準値Rよりも大きいか否かを判定し(ステップS3)、NOと判定された場合には、上記しきい値が適正であるため、誤差δがほとんど生じていないと判断してリターンする。
【0045】
また、上記ステップS3でNOと判定され、しきい値が不適正であるために大きな値の誤差δが生じたことが確認された場合には、上記誤差δが正の値であるか否かを判定する(ステップS4)。このステップS4でYESと判定された場合には、上記しきい値が大きいために回転数計測手段10によって駆動モータ7の回転数が実際よりも少なく計測され、これに起因して上記誤差δが生じた判断し、ステップS5において、上記しきい値を小さくする学習制御を実行した後にリターンする。
【0046】
すなわち、上記駆動電流検出手段12の検出値に係数を掛け合わせることにより、しきい値を設定する上記第1実施例においては、上記係数の値を小さな値に更新することにより、上記学習制御を実行する。また、しきい値設定手段13において設定された大きさの異なる複数しきい値を使用する上記第2実施例においては、上記しきい値をそれぞれ大きな値に更新する学習制御を実行する。
【0047】
また、上記ステップS4でNOと判定された場合には、上記しきい値が小さいためにノイズNがリップル波形であると誤検出されることにより、回転数計測手段10によって駆動モータ7の回転数が実際よりも多く計測され、これによって上記誤差δが生じたと判断し、ステップS6において、上記しきい値を大きくする学習制御を実行した後にリターンする。
【0048】
このように構成した場合には、各車体における個体差を自動的に修正することができるとともに、レギュレータ6または駆動モータ7の経時劣化等により発生する誤差を自動的に修正することができるため、移動体の昇降位置を正確に検出することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明は、駆動電流検出手段等からなるパラメータ検出手段によって駆動モータの駆動トルクに対応するパラメータの値を検出し、この検出値に応じて上記リップル波形検出用のしきい値を逐次、設定するように構成したため、駆動電流値および駆動トルクが小さい定常作動時に、小さな値に設定された上記しきい値に基づいて上記リップル波形を迅速かつ確実に検出することができるとともに、駆動電流値および駆動トルクが大きい上記特定作動時に、大きな値に設定された上記しきい値に基づいてリップル波形の検出を行うことにより、このリップル波形に含まれた大きな振幅のノイズNがリップル波形として誤検出されるという事態の発生を確実に防止し、上記リップル波形を迅速かつ正確に検出することができる。
【0050】
したがって、従来装置のようにバンドパスフィルタ等を設けることなく、簡単な構成で上記リップル波形の検出信号に応じ、駆動モータの回転数を上記回転数計測手段において適正に検出することができ、この検出値に基づいてウインドガラスからなる移動体の昇降位置を上記位置推定手段において迅速かつ正確に推定することができるとともに、制御の応答遅れが生じるのを効果的に防止できるという利点がある。また、移動体が予め設定された基準位置に到達したことを検出する移動体検出手段と、位置推定手段によって推定された移動体の位置と上記移動体検出手段によって検出された移動体の位置との誤差を検出し、この誤差をなくす方向にリップル波形検出用のしきい値を学習して更新する学習手段とを設けたため、レギュレータまたは駆動モータの経時劣化等により発生する誤差を自動的に修正して移動体の昇降位置を正確に検出することができる。
【0051】
また、請求項2に係る発明は、しきい値設定手段において大きさの異なる複数のしきい値を設定するとともに、上記リップル波形検出手段において駆動モータの作動時に発生するリップル波形を上記複数のしきい値に基づいて検出し、この複数のしきい値に対応するリップル波形が所定期間内に検出された場合に、大きな値のしきい値に対応するリップル波形の検出信号に応じ、上記回転数計測手段において駆動モータの回転数を計測するように構成したため、上記ノイズに基づいた誤検出を防止しつつ、予め設定された複数のしきい値に基づいてリップル波形を正確に検出できるとともに、上記しきい値を計算によって求める動作が不要であるという利点がある。
【0052】
また、請求項3に係る発明は、移動体が予め設定された基準位置に到達したことを検出する移動体検出手段と、位置推定手段によって推定された移動体の位置と上記移動体検出手段によって検出された移動体の位置との誤差を検出し、この誤差をなくす方向にリップル波形検出用のしきい値を学習して更新する学習手段とを設けたため、レギュレータまたは駆動モータの経時劣化等により発生する誤差を自動的に修正して移動体の昇降位置を正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る移動体の位置検出装置の第1実施例を示す説明図である。
【図2】駆動トルクが小さい場合のリップル波形の検出状態を示すタイムチャートである。
【図3】駆動トルクが大きい場合のリップル波形の検出状態を示すタイムチャートである。
【図4】駆動トルクと、しきい値との関係を示すタイムチャートである。
【図5】本発明の第2実施例におけるリップル波形の検出状態を示すタイムチャートである。
【図6】本発明の第3実施例を示すブロック図である。
【図7】上記第3実施例における制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ウインドガラス(移動体)
7 駆動モータ
9 リップル波形検出手段
10 回転数計測手段
11 位置推定手段
12 駆動電流検出手段(パラメータ検出手段)
13 しきい値設定手段
19 移動体検出手段
20 学習手段
Claims (3)
- 直流モータからなる駆動モータによって駆動される移動体の位置を検出する移動体の位置検出装置であって、上記駆動モータの作動時に発生するリップル波形をしきい値に基づいて検出するリップル波形検出手段と、このリップル波形検出手段の検出信号に応じて上記駆動モータの回転数を計測する回転数計測手段と、この回転数計測手段の計測値に応じて上記移動体の位置を推定する位置推定手段とを設けるとともに、上記駆動モータの駆動トルクに対応するパラメータの値を検出するパラメータ検出手段と、このパラメータの検出値に応じ、上記駆動トルクが大きい特定運転時には、大きな値のしきい値を設定するとともに、駆動トルクが小さい通常運転時には、小さな値のしきい値を設定するしきい値設定手段と、移動体が予め設定された基準位置に到達したことを検出する移動体検出手段と、位置推定手段によって推定された移動体の位置と上記移動体検出手段によって検出された移動体の位置との誤差を検出し、この誤差をなくす方向にリップル波形検出用のしきい値を学習して更新する学習手段とを設けたを設けたことを特徴とする移動体の位置検出装置。
- 直流モータからなる駆動モータによって駆動される移動体の位置を検出する移動体の位置検出装置であって、上記駆動モータの駆動トルクが大きい特定運転時には、大きな値のしきい値を設定するとともに、駆動トルクが小さい通常運転時には、小さな値のしきい値を設定するしきい値設定手段と、上記駆動モータの作動時に発生するリップル波形を上記複数のしきい値に基づいて検出するリップル波形検出手段と、このリップル波形検出手段の検出信号に応じて上記駆動モータの回転数を計測する回転数計測手段と、この回転数計測手段の計測値に応じて上記移動体の位置を推定する位置推定手段とを設け、上記リップル波形検出手段において複数のしきい値に対応するリップル波形が所定期間内に検出された場合に、上記回転数計測手段において大きな値のしきい値に対応するリップル波形の検出信号に応じて駆動モータの回転数を計測するように構成したことを特徴とする移動体の位置検出装置。
- 移動体が予め設定された基準位置に到達したことを検出する移動体検出手段と、位置推定手段によって推定された移動体の位置と上記移動体検出手段によって検出された移動体の位置との誤差を検出し、この誤差をなくす方向にリップル波形検出用のしきい値を学習して更新する学習手段とを設けたことを特徴とする請求項2記載の移動体の位置検出装置。
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