JP3552655B2 - データ記録及び/又は再生装置並びに方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はハードディスク等のランダムアクセス可能な記録媒体に音声データや映像データを記録し、あるいは記録したデータを再生するデータ記録及び/又は再生装置並びに方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、大容量のハードディスク装置を多数接続し、全体として数十〜数百ギガバイト(GB)の記録容量を有し、ランダムアクセス可能なハードディスクアレイ装置が実用化されている。
【0003】
このハードディスクアレイ装置は、音声データ及び映像データまたはこれらのいずれか(音声及び/又は映像データ)等のデータ量が非常に大きいデータの記録に適しており、特に、任意の音声/映像データを短いアクセスタイムで再生できる特性から、編集装置用の記録及び/又は再生装置として優れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、映像データと音声データとは、まとめられて記録媒体に記録されており、データをファイル単位で管理する場合にも、映像データと音声データとが一まとまりで取り扱われるため、映像データと音声データとを独立して取り扱うことが困難である。
【0005】
このため、例えば、ファイル内の音声のみの再生や音声の所定チャンネルのみの再生ができない点、ファイル単位で音声データのチャネル数を途中で変更することができない点、音声データのチャネル数が異なるファイルを混在させることができず、音声チャネル数を最大のものに合わせることになり、記録媒体の無駄が生じる点、音声のみのデータや映像のみのデータの場合も、映像と最大数の音声チャネルの記録領域を使用することになって、記録媒体の無駄が生じる点、及び映像のみの変更や音声の任意のチャネルのみの変更ができない点、のような欠点が生じることになる。
【0006】
また、音声/映像データを編集する際に、編集された音声/映像データの全てを、編集の対象となった音声/映像データが記録されている記録媒体に再度記録すると、編集後の音声/映像データと同じ内容の音声/映像データの全てを重複して記録することになり、記録媒体の容量が無駄になり、長時間の音声/映像データの編集ができなくなる可能性がある。
【0007】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、ハードディスクや光磁気ディスク(MOディスク:Magnetic−Optical Disc) 等のランダムアクセス可能な記録媒体に複数の編集対象となる音声/映像データを記録し、編集装置等の外部装置の要求に応じて任意の音声/映像データを再生する際に、映像データと音声データとを独立のファイルとして取り扱うことができ、さらに、記録媒体に同内容の音声/映像データの全てを重複して記録することなく、編集結果の音声/映像データ(編集結果データ)と全く同じ内容の音声/映像データを再生することができるような音声及び/又は映像データの記録及び/又は再生装置、およびデータ記録及び/又は再生方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るデータ記録及び/又は再生装置は、上述した課題を解決するために、映像データ及び/又は音声データを含むデータファイルをランダムアクセス可能な記録媒体に対して記録及び/又は再生するデータ記録/再生手段と、上記記録媒体上に記録されたデータファイルごとにかつ上記データファイルに含まれる映像データ及び/又は音声データごとに、それぞれ映像データ及び/又は音声データが記録された上記記録媒体の先頭位置を示す先頭位置データと、上記先頭位置からの記録長を示す記録長データとを記憶する記憶手段とを備え、上記記憶手段に記憶された上記先頭位置データと上記記録長データとに基づいて上記データファイルに含まれる上記映像データ及び/又は音声データを再生し、上記音声データの先頭位置データと記録長データは、上記音声データに含まれる各チャネルごとの音声データの先頭位置データと記録長データとから構成されることを特徴としている。
【0009】
ここで、上記記録長データは、上記ランダムアクセス可能な記録媒体上に連続して記録された記録長を示すデータであり、上記記録媒体に不連続に上記ファイルデータに含まれる上記映像データ及び/又は音声データが記録されているときは、上記記録媒体上の連続した領域ごとに上記先頭位置データと上記記録長データとが上記記憶手段に記憶されることが挙げられる。
【0010】
また、本発明に係るデータ記録及び/又は再生方法は、上述した課題を解決するために、映像データ及び/又は音声データを含むデータファイルをランダムアクセス可能な記録媒体に対して記録及び/又は再生する第1のステップと、上記ランダムアクセス可能な記録媒体上に記録されたデータファイルごとにかつ上記データファイルに含まれる映像データ及び/又は音声データごとに、それぞれ映像データ及び/又は音声データが記録された上記記録媒体の先頭位置を示す先頭位置データと、上記先頭位置からの記録長を示す記録長データとを記憶手段に記憶する第2のステップと、上記第2のステップで記憶された上記先頭位置データと上記記録長データとに基づいて上記記録媒体に記録された上記データファイルに含まれる上記映像データ及び/又は音声データを再生する第3のステップとを有し、上記第2のステップで記憶する上記音声データの先頭位置データと記録長データは、上記音声データに含まれる各チャネルごとの音声データの先頭位置データと記録長データとから構成されることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係るデータ記録及び/又は再生装置並びに方法の実施の形態は、映像データ及び音声データを含むデータファイルを記録再生するためのランダムアクセス可能な記録媒体に対し、該記録媒体上に記録されたデータファイルごとにかつ上記データファイルに含まれる映像データ及び音声データごとに、それぞれ映像データ及び音声データが記録された記録媒体の先頭位置を示す先頭位置データと、該先頭位置からの記録長を示す記録長データとを記憶手段に記憶し、この記憶手段に記憶された先頭位置データと記録長データとに基づいてデータファイルに含まれる映像データ及び音声データを再生するようにしている。
【0012】
より具体的には、本発明の実施の形態となるデータ記録再生装置は、映像データ及び音声データを記録再生するためのランダムアクセス可能な映像用及び音声用の各データ記録再生手段をそれぞれ個別に設け、これらのデータ記録再生手段によりそれぞれ1つ以上のレコードとして記録されたデータファイルを、データ管理手段により、ファイルエントリと、映像データレコードエントリと、音声データレコードエントリとを用いて管理するものであり、映像データ及び音声データの各レコードエントリは、削除可能か否かの情報を含む制御フラグを有している。
【0013】
ここで、本発明に係る実施の形態を説明するに先立ち、本発明の説明に供するデータ記録再生装置として、映像及び音声データを一まとめで記録再生するようなデータ記録再生装置の一例について説明する。
【0014】
図1は、本発明の説明に供するデータ記録再生装置10のシステム構成を示すブロック図である。
【0015】
この図1において、データ記録再生装置10には編集装置20が接続されており、この編集装置20は、入出力制御信号を発生してデータ記録再生装置10を制御する。データ記録再生装置10は、複数の音声データおよび映像データまたはこれらのいずれか(音声/映像データ)を記録し、編集装置20からの要求に応じて、編集装置20に対して編集処理の対象となる音声/映像データを提供する。さらに、データ記録再生装置10は、編集処理の結果として得られた音声/映像データ(編集結果データ)において、素材データのいずれの部分が用いられているかを示すデータ(編集データ)を編集装置20から受け、この編集データに基づいて、編集結果データと同じ内容の音声/映像データを再生する。
【0016】
データ記録再生装置10の内部構成において、CPU(マイクロプロセッサユニット)11、CPUのプログラムが格納されているROM(Read Only Memory)12、CPUがプログラムを実行するための作業領域となるRAM(Random Access Memory)13、上記編集装置20からの入出力信号を取り込みCPUに伝えるための制御信号インターフェース回路(制御信号I/F回路)14、及び後述するファイル管理情報を記憶するハードディスク等のファイル管理情報記憶部15が、バスライン16に接続されている。これらの構成部分により制御用のコンピュータを構成し、編集装置20から入力された編集データに基づいてデータ記録再生装置10の各構成部分を制御するとともに、データ蓄積装置30に記録されている音声/映像データそれぞれの記録領域を管理する。すなわち、CPU(マイクロプロセッサユニット)11は、例えば汎用のマイクロプロセッサあるいはRISC(Reduced Instruction Set Computer)マイクロプロセッサ、及びその周辺回路から構成される。CPU11は、RAM13を用いてROM12に記憶されているプログラムを実行し、制御信号I/F回路14を介して上記編集装置20との間で編集データおよび応答データを送受信する。
【0017】
データ蓄積装置30は、ハードディスクアレイ装置等の大容量でランダムアクセス可能なデータ記録再生手段であり、上記バスライン16に接続されているいわゆるSCSI等のインターフェース回路(データ蓄積I/F回路)31との間でデータの入出力が行われる。データ蓄積I/F回路31は、バスライン16に接続されているバッファメモリ32との間でデータの入出力が行われる。バッファメモリ32は、エンコーダ/デコーダ33との間でデータの入出力が行われ、一定速度の連続データである映像/音声信号と、高速で断続的なデータ蓄積装置30のデータとの間のバッファリングを行う。エンコーダ/デコーダ33は、必要に応じてデータの圧縮/伸張を行い、音声/映像信号のインターフェース回路(音声映像信号I/F回路)34を介し、外部端子35との間で音声/映像信号の入出力を行っている。
【0018】
データ記録再生装置10のCPU11は、放送局のリファレンス信号等の同期信号に同期して、データ蓄積I/F回路31を介してデータ蓄積装置30等を制御し、編集装置20その他の外部機器からの要求に応じてデータ蓄積装置30に音声/映像データを記録させ、記録した音声/映像データを編集装置20その他の外部機器に提供する。また、CPU11は、データ蓄積装置30に記録されている音声/映像データそれぞれがデータ蓄積装置30の記録媒体(ハードディスク等)において占める記録領域を示す記録領域データあるいはファイル管理情報を生成する。また、CPU11は、編集結果データに含まれる音声/映像データ(素材データ)の部分(部分データ)それぞれがデータ蓄積装置30の記録媒体において占める記録領域を示す部分データの記録領域データあるいはファイル管理情報を生成する。さらに、CPU11は、生成したこれらの記録領域データあるいはファイル管理情報をRAM13に記憶し、ハードディスク等のファイル管理情報記憶部15に記憶する。
【0019】
次に、このようなファイル管理情報あるいは記録領域データを用いたデータ蓄積装置30の記録データの管理について、具体例を挙げて説明する。
【0020】
図2は、ファイル管理情報あるいは記録領域データの一例を示すものであり、このファイル管理情報は、CPU11によりRAM13やファイル管理情報記憶部15に対して書込/読出制御される。このファイル管理情報は、いわゆるリンクト・リスト(linked list) の形式のリスト(レコードエントリ)として作成されている。
【0021】
この図2に示すファイル管理情報において、(A)は「ファイルエントリ」を示し、この「ファイルエントリ」は、ファイルの名前を示す「ファイル名」と、当該ファイルの最初に記録/再生すべきデータに対応するレコードエントリ番号を示す「最初のレコードエントリのリンク」とを有している。レコードとは、データ蓄積装置30の媒体上で連続記録されるデータの一まとまりのことである。図2の(B)は、「レコードエントリ」を示し、当該ファイルにおける次に記録/再生すべきデータに対応するレコードエントリ番号を示す「次のレコードエントリのリンク」と、データ蓄積装置30の媒体上の連続記録されているデータ、すなわちレコードの先頭アドレスを示す「先頭位置データ」と、当該レコードのデータのサイズを示す「記録長データ」と、当該レコードのデータを削除してもよいか否かを示す情報を含む「制御フラグ」とを有している。「次のレコードエントリのリンク」のリンクデータが終了値(END) である場合には、次のレコードエントリが存在せず、そのレコードエントリが示す記録領域には音声/映像データの最後の部分が記録されている。「制御フラグ」は、削除可能フラグとして、ONのとき対応するデータが削除可能であることを、OFFのとき対応するデータが削除不可能であることをそれぞれ示し、また、再生をしないMUTEを示すこともできる。図2の(C)は、データ蓄積装置30の媒体上での空き領域を示すための「フリースペースリスト」を示し、次の空き領域に対応するフリースペース番号を示す「次のフリースペースのリンク」と、当該フリースペースの先頭アドレスを示す「先頭位置データ」と、当該フリースペースのサイズを示す「記録長データ」とを有している。なお、上記先頭位置データのアドレスや記録長データのサイズは、例えばブロックを単位として表すことが挙げられる。このブロックのサイズとしては、例えばHDD(ハードディスク装置)の1セクタ(例えば512バイト)にいわゆるRAIDとして用いるHDDの台数(例えば8台)を乗算した大きさ(例えば4kB:4キロバイト)とすることが挙げられる。
【0022】
図3は、このようなファイル管理情報を用いるときの、音声/映像データの記録例を示しており、例えば2つの音声/映像データA,Bが、図1に示したデータ蓄積装置30の記録媒体において占める記録領域およびファイル管理情報の具体例を示している。
【0023】
図3の(A)は、データ蓄積装置30の記録媒体上の記録データの具体例を示しており、例えば2つのファイルの音声/映像データA,Bが記録されている。音声/映像データAは記録媒体の先頭から170ブロック〜229ブロック(1ブロックは例えば4kB)に記録され、音声/映像データBは記録媒体の先頭から80ブロック〜129ブロックおよび230ブロック〜329ブロックに記録され、他の記録領域は空き記録領域になっている。
【0024】
このように、1つの音声/映像データが複数の記録領域に分割されて記録される場合があるので、CPU11は、音声/映像データA,Bそれぞれのファイル管理情報を、図3(B),(C)に示すリンクト・リスト(linked list) の形式のリスト(レコードエントリ)として作成している。各レコードエントリには、当該レコードが削除可能か否かを示す削除可能フラグ、より一般的には制御フラグが付加されており、このフラグはONとされて、削除可能であることを示している。またCPU11は、データ蓄積装置30の空き記録領域(フリースペース)を示す空き記録領域データを、図3(D)に示すように、リンクト・リストの形式のリスト(フリースペースリスト)として生成している。
【0025】
次に、このようなデータ記録再生装置の動作を、レコードエントリおよび再生エントリの生成処理を中心に説明する。
【0026】
まず、データ記録再生装置10が外部から入力された音声/映像信号をデータ蓄積装置30に記録する動作を、図3の(A)に示した音声/映像データAを記録する場合を例に説明する。
【0027】
図4は、図1のデータ記録再生装置10のCPU11が外部から入力された音声/映像データをデータ蓄積装置30に記録する際の処理を示すフローチャートである。また、図5は、外部から入力された音声/映像データをデータ蓄積装置30に記録する際の編集装置20とデータ記録再生装置10との間の制御信号のシーケンスチャートである。
【0028】
図4及び図5に示すように、ステップST101において、編集装置20はデータ記録再生装置10のCPU11に対して、ファイル名(A)およびデータ長(60ブロック)等の所定のデータを含み、音声/映像データのレコードエントリ等を作成させる命令(OPEN_RECコマンド)をデータ記録再生装置10に対して出力する。データ記録再生装置10のCPU11は、このOPEN_RECコマンドを受信する。
【0029】
ステップST102において、データ記録再生装置10のCPU11は、ファイルエントリ(File Entry)(図2(A)、図3(B))を生成し、RAM13に記憶し、さらにファイル管理情報記憶部15に記憶する。
【0030】
ステップST103において、データ記録再生装置10のCPU11は、RAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶されているフリースペースリストを解析し、記録のための領域を確保する。
【0031】
ステップST104において、データ記録再生装置10のCPU11は、OPEN_RECコマンドに含まれるファイル名等のデータに基づいて、レコードエントリ(図2(B)、図3(B))を生成し、RAM13やファイル管理情報記憶部15に記録する。
【0032】
ステップST105において、データ記録再生装置10のCPU11は、オープンしたファイルを編集装置20がアクセスするためのファイルハンドル(図2(A);File Handle) を設定し、編集装置20に送る。
【0033】
ステップST106において、編集装置20はデータ記録再生装置10に対して、音声/映像データAの記録を開始させる命令(RECコマンド)を出力する。データ記録再生装置10のCPU11は、このRECコマンドを受信する。
【0034】
ステップST107において、RECコマンドを受けたデータ記録再生装置10のCPU11は、外部機器から入力される音声/映像データを上記レコードエントリで記述された順にデータ蓄積装置30に記録させる。
【0035】
ステップST108において、編集装置20はデータ記録再生装置10に対して、音声/映像データAの記録を終了させる命令(STOPコマンド)を出力する。データ記録再生装置10は、このSTOPコマンドを受信する。
【0036】
ステップST109において、STOPコマンドを受けたデータ記録再生装置10のCPU11は、データ蓄積装置30の音声/映像データAの記録を中止する。
【0037】
ステップST110において、編集装置20はデータ記録再生装置10に対して、レコードエントリおよびフリースペースリストを修正(更新)させる命令(CLOSEコマンド)を出力する。データ記録再生装置10のCPU11は、このCLOSEコマンドを受信する。
【0038】
ステップST111では、記録したデータのサイズをレコードエントリの記録長データの項目に記録しファイルをクローズする。
【0039】
ステップST112では、記録のために確保していて使用しなかった領域を開放し、フリースペースリストに加える。
【0040】
ステップST113では、記録ファイルをクローズする。
【0041】
次に、データ記録再生装置10がデータ蓄積装置30に記録されている音声/映像信号を再生して出力する動作を説明する。
【0042】
図6は、図1に示したデータ記録再生装置10のCPU11が音声/映像データを再生する際の処理を示すフローチャートである。また、図7は、図1に示したデータ記録再生装置10がデータ蓄積装置30に記録された音声/映像データを再生する際の編集装置20とデータ記録再生装置10のCPU11との間の制御信号のシーケンスチャートである。
【0043】
ステップST201において、編集装置20は、ファイル名(A)のデータ等を含む音声/映像データの再生の準備をさせる命令(OPEN_PLAYコマンド)をデータ記録再生装置10に対して出力する。データ記録再生装置10のCPU11は、このOPEN_PLAYコマンドを受信する。
【0044】
ステップST202では、データ記録再生装置10のCPU11は、上記OPEN_PLAYコマンドのオプションデータのファイル名を、RAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶されているファイルエントリのファイル名項目から検索し、検索結果に基づいて音声/映像データAのレコードエントリを獲得する。
【0045】
ステップST203では、検索したファイルエントリの最初のレコードエントリの項目からレコードエントリの内容を順次獲得する。
【0046】
ステップST204では、データ記録再生装置10は、オープンしたファイルを編集装置20がアクセスするためのファイルハンドル(File Handle) を設定し、編集装置20に送る。
【0047】
ステップST205では、編集装置20はデータ記録再生装置10に対して音声/映像データAの再生を開始させる命令(PLAYコマンド)を出力する。データ記録再生装置10のCPU11は、このPLAYコマンドを受信する。
【0048】
ステップST206では、データ記録再生装置10のCPU11は、上記レコードエントリで記述された領域からデータ蓄積装置30に記録されている音声/映像データAを取り出し、順に再生して編集装置20に対して出力する。
【0049】
ステップST207では、編集装置20は、音声/映像データAの再生を中止させる命令(STOPコマンド)をデータ記録再生装置10に対して出力する。データ記録再生装置10は、このSTOPコマンドを受信する。
【0050】
ステップST208では、データ記録再生装置10はデータ蓄積装置30を制御して音声/映像データAの再生を中止させる。
【0051】
ステップST209では、編集装置20はデータ記録再生装置10に対して、再生ファイルをクローズさせる命令(CLOSEコマンド)を出力する。データ記録再生装置10は、このCLOSEコマンドを受信する。
【0052】
ステップST210では、編集装置20は再生していた音声/映像データAのファイルを閉じる。
【0053】
ところで、データ記録再生装置10のデータ蓄積装置30としては、いわゆるRAIDのようなハードディスクアレイ等を用いたランダムアクセス可能なものが用いられていることから、複数の編集素材データとなる音声/映像データファイルを用いて編集を行った結果の編集結果データを新たに記録媒体に記録しなくとも、元の複数の音声/映像データファイルの内の編集結果データの内容となる部分データの開始位置や終了位置のリストを用い、このリストに従って各部分データを順次リアルタイムで再生することにより編集結果の音声/映像データを得ることができる。このような編集を非破壊(Non−destructive) 編集といい、このような部分データのリストにより構成される編集結果の音声/映像データファイルを仮想データファイルという。
【0054】
図8は、図1の編集装置20がデータ記録再生装置10に対して出力する編集データあるいは上記仮想データファイルの内容のリスト(VFL:Virtual FileList )を例示する図である。すなわち、編集装置20がデータ記録再生装置10のCPU11に対して出力する編集データは、例えば図8に示すように、編集結果データに用いる部分を有する音声/映像データ(素材データ)のファイル名、素材データの内、編集結果データに含まれることになる部分(部分データ)の素材データにおける先頭位置を示す再生開始位置データ、および、部分データの素材データにおける最後の位置を示す再生終了位置データから構成される。
【0055】
図9及び図10は、図8のような編集データあるいは仮想データファイルの内容であるVFLを用いて編集される仮想データファイルの記録例及びファイル管理情報の具体例を示している。
【0056】
すなわち、図9は、データ蓄積装置30の記録媒体上の記録データ及び仮想データファイルの具体例を示しており、図10は、(A)が媒体上の記録データファイルの管理情報の例、(B)が仮想データファイル“X”を得るための編集データの例、(C)が仮想データファイル“X”のファイル管理情報の例をそれぞれ示している。
【0057】
これらの図9及び図10に示す具体例において、記録媒体上には、媒体の先頭から100ブロック〜189ブロックにファイル“A”が、200ブロック〜269ブロックにファイル“B”が、また300ブロック〜379ブロックにファイル“C”がそれぞれ編集素材データとして記録されており、編集により、これらの素材データのファイル“A”の10ブロック目から50ブロック目の範囲に含まれる部分データ、ファイル“B”の20ブロック目から60ブロック目の範囲に含まれる部分データ、及びファイル“C”の30ブロック目から60ブロック目の範囲に含まれる部分データが、この順番に編集結果データである仮想データファイル“X”に含まれることを示している。
【0058】
図1の編集装置20は、図10の(B)に示すような編集データをデータ記録再生装置10の制御信号I/F回路14に対して出力する。データ記録再生装置10のCPU11は、編集装置20から受けた編集データ(図10(B))と記録媒体上のレコードエントリ(図10(A))とに基づいて、図10(C)に示すファイル名“X”と、最初の再生エントリを示すリンクデータ(ファイルエントリ)をRAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶する。さらに、CPU11は、データ蓄積装置30の記録媒体の記録領域の先頭から110ブロック目から40ブロック、220ブロック目から20ブロック、及び330ブロック目から30ブロックに、素材データである各ファイル“A”,“B”,及び“C”に含まれる部分データが記録されていることを示す記録領域データ(再生エントリ)を生成し、削除可能フラグ(一般的には制御フラグ)の値をOFFにして付加してRAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶する。
【0059】
ここで、図10の(B)に示すような編集データをそのままRAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶しておき、再生時に部分データの記録領域を算出することも可能であるが、上述のように、予め図10の(C)に示したリンクト・リストの形式で再生エントリを生成し、RAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶しておくと、再生時の部分データの記録領域の算出が不要になり、迅速に編集結果データと同じ内容の音声/映像データを再生することができる。部分データが少数のブロックに分かれる程度の場合には、再生時の部分データの記録領域の算出処理時間は特に再生の妨げにはならないが、部分データの分割数が多くなればなるほど算出処理時間は増大し、再生の妨げとなる可能性が大きくなる。従って、多くの部分データを含む編集結果データの編集データが編集装置20からデータ記録再生装置10に入力された場合に、予め再生エントリを生成しておくメリットが大きくなる。
【0060】
以上のような図8、あるいは図10に示す編集データを用いた編集装置20による編集処理について説明する。
【0061】
編集者は、編集装置20に対して採用する音声/映像を示すデータを入力する。編集装置20は、データ記録再生装置10から受けたレコードエントリ、および編集者が入力したデータに従って、番組用の音声/映像データ(編集結果データ)に用いられる部分データおよびその順番を示す編集データ(図8、図10の(B))を生成し、データ記録再生装置10に対して出力する。
【0062】
データ記録再生装置10のCPU11は、受信した編集データをRAM12やファイル管理情報記憶部15に記憶し、記憶した編集データ(図8、図10の(B))に基づいて、編集結果データと同じ内容の音声/映像データを再生する。ここで、予め図10の(C)に示したリンクト・リストの形式で再生エントリを生成し、RAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶しておくことが好ましいのは上述した通りである。
【0063】
図11は、上記図8あるいは図10の(B)のような編集データ(VFL;Virtual File List )に基づいて、音声/映像データを再生する際の処理を示すフローチャートである。
【0064】
この図11において、最初のステップST301では、編集装置20は、編集データVFLを含み、編集データをデータ記録再生装置10に受信させる命令(VFL_DOWNLOADコマンド)をデータ記録再生装置10に対して出力する。データ記録再生装置10は、このVFL_DOWNLOADコマンドを受信する。
【0065】
ステップST302およびステップST303において、データ記録再生装置10は受信した編集データVFL(図10の(B))および音声/映像データのレコードエントリ(図10の(A))を解析し、編集結果データXの再生エントリおよびそのファイルエントリ(図10の(C))を生成し、RAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶する。
【0066】
ステップST304において、編集装置20は、再生エントリに基づいて部分データを組み合わせ編集結果データと同内容の音声/映像データを再生する準備を行わせる命令(VFL_OPENコマンド)をデータ記録再生装置10に対して出力する。データ記録再生装置10は、このVFL_OPENコマンドを受信する。
【0067】
ステップST305において、データ記録再生装置10のCPU11は、RAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶されている編集結果データXの再生エントリを検索する。なお、この際、編集結果データである仮想ファイル“X”の再生エントリは、音声/映像データのファイル“A”,“B”,“C”と全く同等に取り扱われる。
【0068】
ステップST306において、データ記録再生装置10のCPU11は、ファイルハンドルを生成する。
【0069】
ステップST307において、編集装置20はデータ記録再生装置10に対して上述したPLAYコマンドを出力する。データ記録再生装置10は、このPLAYコマンドを受信する。
【0070】
ステップST308において、データ記録再生装置10のCPU11は、データ蓄積装置30を制御し、再生エントリに基づいて部分データをデータ蓄積装置30から再生させる。
【0071】
ステップST309において、編集装置20はデータ記録再生装置10に対して上述したSTOPコマンドを出力する。データ記録再生装置10は、このSTOPコマンドを受信する。
【0072】
ステップST310において、データ記録再生装置10のCPU11は、データ記録再生装置30を制御して部分データの再生を中止させる。
【0073】
ステップST311において、編集装置20はデータ記録再生装置10に対して上述したCLOSEコマンドを出力する。データ記録再生装置10は、このCLOSEコマンドを受信する。
【0074】
ステップST312において、データ記録再生装置10のCPU11は、編集データVFLのファイルをクローズする。
【0075】
次に、データ記録再生装置10のCPU11が編集データから再生エントリを生成する処理(図11中のST302)をさらに詳細に説明する。
【0076】
図12は、データ記録再生装置10のCPU11が、仮想データファイルを作成するための編集データから再生エントリを生成する処理を示すフローチャートである。
【0077】
図13は、仮想データファイルを作成するための編集データを一般化して示す図であり、図14は、記録媒体上のレコードエントリおよび仮想データファイルの再生エントリを例示する図である。
【0078】
図12に示すように、ステップST401において、CPU11は仮想データファイルを作成するための編集データVFLからファイルエントリFEを作成する。
【0079】
ステップST402において、CPU11は変数n,jの値を1にする。なお、変数nは素材データのレコードエントリのファイル名データ(図14の(A))の検索に用いられ、変数jは再生エントリ(図14の(B))に含まれる部分データの検索に用いられる。
【0080】
ステップST410は、編集データ(図13)のファイル名データ(FILE(n)) 、再生開始位置データ(START(n))および再生終了位置データ(END(n))から、再生エントリを生成する。詳細は、ステップST411からステップST417に示す通りである。
【0081】
ステップST411において、データ記録再生装置10のCPU11は、再生開始位置データ(START(n))が存在する素材データのレコードエントリ(RE(n)) を検索して求める。
【0082】
ステップST412において、データ記録再生装置10のCPU11は、再生終了位置データ(END(n))が存在する素材データのレコードエントリ(RE(n)) を検索して求める。
【0083】
ステップST413において、データ記録再生装置10のCPU11は、変数iを数値isとする。なお、変数iは、レコードエントリに含まれるデータの検索に用いられる。
【0084】
ステップST414において、データ記録再生装置10のCPU11は、編集結果データXの再生エントリ(RE(j)) を生成する。
【0085】
ステップST415において、データ記録再生装置10のCPU11は、変数iの値が数値ieであるか否かを判断する。なお、数値ieは再生エントリ(RE(j)) の数を示す。変数iの値が数値ieでない場合にはステップST416の処理に進み、数値ieである場合にはステップST417の処理に進む。
【0086】
ステップST416では、データ記録再生装置10のCPU11は、変数i,jをインクリメントし、ステップST414に戻る。
【0087】
ステップST417では、、データ記録再生装置10のCPU11は、変数jに数値1を加算し(インクリメントし)、ステップST403の処理に進む。
【0088】
ステップST403において、データ記録再生装置10のCPU11は、変数nの値が数値endであるか否かを判断する。なお、数値endは素材データの数を示す。変数nが数値endである場合には処理を終了し、数値endでない場合にはステップST404の処理に進む。
【0089】
ステップST404において、データ記録再生装置10のCPU11は、変数nをインクリメントしてステップST410、すなわちステップST411の処理に進む。
【0090】
以下、音声/映像データ(素材データ)のレコードエントリおよび編集結果データの再生エントリの削除、および、フリースペーリストの更新の際のデータ記録再生装置10の処理を説明する。
【0091】
編集装置20から音声/映像データの削除をさせる命令を受けたデータ記録再生装置10のCPU11は、レコードエントリを検索し、削除可能フラグの値がONのもののみを削除し、削除したレコードエントリが示すデータ蓄積装置30の記録領域をフリースペースリストに加える。
【0092】
CPU11は、削除可能フラグの値がOFFであるレコードエントリを削除しない。
【0093】
なお、編集装置20から再生エントリの削除をさせる命令を受けたデータ記録再生装置10のCPU11は、再生エントリを検索し、削除可能フラグの値がONであることを確認して削除する。
【0094】
再生エントリの削除可能フラグの値は、上述のようにONであるため、再生エントリが参照する素材データ(部分データ)は通常、編集装置20からの削除命令により削除されない。
【0095】
以上述べたようにデータ記録再生装置10の処理内容を変更することにより、編集結果データをデータ蓄積装置30に記録する必要なく、編集結果データと同じ内容の音声/映像データを再生することができる。しかも、予め再生エントリを生成し、この再生エントリに基づい上記再生を行うため、部分データの記録領域算出のための処理時間が不要となる。従って、この記録領域算出のための処理時間が再生の妨げとなることはない。
【0096】
しかも、再生エントリの生成処理は、RAM13やファイル管理情報記憶部15の記憶内容を書き換えるだけで済む。また、記録領域データの削除処理に、削除可能フラグによる制限を加えているので、再生エントリにより参照されている素材データを不用意に削除してしまう不具合が発生しない。
【0097】
ところで、以上の具体例においては、例えば仮想データファイルにおいてファイル単位で音声データのチャネル数を途中で変更することができない点、仮想データファイルにおいて音声データのチャネル数が異なるファイルを混在させることができず、音声チャネル数を最大のものに合わせることになり、記録媒体の無駄が生じる点、仮想データファイルにおいて音声のみのデータや映像のみのデータの場合も、映像と最大数の音声チャネルの記録領域を使用することになって、記録媒体の無駄が生じる点、及び仮想データファイルにおいて映像のみの変更や音声の任意のチャネルのみの変更ができない点、が改善すべき点としてある。
【0098】
また、映像と音声を別々に仮想データファイルで記述できる場合には、例えばある時間で音声は再生するが映像は消すとか、ある時間だけ音声のあるチャネルだけを消す、といった処理が必要となるため、仮想データファイルにおいて再生をミュートするような処理が行ええることが必要となる。
【0099】
そこで、本発明に係るデータ記録及び/又は再生装置は、映像データ及び音声データを含むデータファイルを記録再生するためのランダムアクセス可能な記録媒体に対し、該記録媒体上に記録されたデータファイルごとにかつ上記データファイルに含まれる映像データ及び音声データごとに、それぞれ映像データ及び音声データが記録された記録媒体の先頭位置を示す先頭位置データと、該先頭位置からの記録長を示す記録長データとを記憶手段に記憶し、この記憶手段に記憶された先頭位置データと記録長データとに基づいてデータファイルに含まれる映像データ及び音声データを再生するようにしている。
【0100】
また、本発明の実施の形態においては、映像データ及び音声データを記録再生するためのランダムアクセス可能な映像用及び音声用の各データ記録再生手段となるデータ蓄積装置をそれぞれ個別に設け、これらのデータ記録再生手段によりそれぞれ1つ以上のレコードとして記録されたデータファイルを、データ管理手段により、ファイルエントリと、映像データレコードエントリと、音声データレコードエントリとを用いて管理するものであり、映像データ及び音声データの各レコードエントリは、削除可能か否かの情報及びMUTE情報を含む制御フラグを有している。
【0101】
以下、本発明に係るデータ記録及び/又は再生装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図15は、本発明の実施の形態となる音声及び映像データの記録再生装置40のシステム構成を示すブロック図である。
【0102】
この図15の例では、データ記録再生装置40内に、映像データファイルを複数のブロックに分割してランダムアクセス可能な記録媒体に記録し、該記録されたデータファイルを再生するための映像データ蓄積装置60Vと、音声データファイルを複数のブロックに分割してランダムアクセス可能な記録媒体に記録し、該記録されたデータファイルを再生するための音声データ記録再生装置60Aとが設けられている。
【0103】
この図15において、データ記録再生装置40には編集装置50が接続されており、この編集装置50は、入出力制御信号を発生してデータ記録再生装置40を制御する。データ記録再生装置40は、複数の音声データおよび映像データまたはこれらのいずれか(音声/映像データ)を記録し、編集装置50からの要求に応じて、編集装置50に対して編集処理の対象となる音声/映像データを提供する。さらに、データ記録再生装置40は、編集処理の結果として得られた音声/映像データ(編集結果データ)において、素材データのいずれの部分が用いられているかを示すデータ(編集データ)を編集装置50から受け、この編集データに基づいて、編集結果データと同じ内容の音声/映像データを再生する。
【0104】
データ記録再生装置40の内部構成において、CPU(マイクロプロセッサユニット)41、CPUのプログラムが格納されているROM(Read Only Memory)42、CPUがプログラムを実行するための作業領域となるRAM(Random Access Memory)43、上記編集装置50からの入出力信号を取り込みCPUに伝えるための制御信号インターフェース回路(制御信号I/F回路)44、及び後述するファイル管理情報を記憶するハードディスク等のファイル管理情報記憶部45が、バスライン46に接続されている。これらの構成部分により制御用のコンピュータを構成し、編集装置50から入力された編集データに基づいてデータ記録再生装置40の各構成部分を制御するとともに、データ蓄積装置60Vに記録されている映像データ及びデータ蓄積装置60Aに記録されている音声データのそれぞれの記録領域を管理する。すなわち、CPU(マイクロプロセッサユニット)11は、例えば汎用のマイクロプロセッサあるいはRISC(Reduced Instruction Set Computer)マイクロプロセッサ、及びその周辺回路から構成される。CPU41は、RAM43を用いてROM42に記憶されているプログラムを実行し、制御信号I/F回路44を介して上記編集装置50との間で編集データおよび応答データを送受信する。
【0105】
映像データ蓄積装置60V及び音声データ蓄積装置60Aは、ハードディスクアレイ装置等の大容量でランダムアクセス可能なデータ記録再生手段であり、映像データ蓄積装置60Vは、上記バスライン46に接続されているいわゆるSCSI等のインターフェース回路(映像データ蓄積I/F回路)61Vとの間で映像データの入出力が行われる。また、音声データ蓄積装置60Aは、上記バスライン46に接続されているインターフェース回路(音声データ蓄積I/F回路)61Aとの間で音声データの入出力が行われる。映像データ蓄積I/F回路61V及び音声データ蓄積I/F回路61Aは、それぞれバスライン46に接続されている映像バッファメモリ62V及び音声バッファメモリ62Aとの間でデータの入出力が行われる。映像バッファメモリ62Vは、映像信号エンコーダ/デコーダ63Vとの間でデータの入出力が行われ、音声バッファメモリ62Aは、音声信号エンコーダ/デコーダ63Aとの間でデータの入出力が行われ、それぞれ一定速度の連続データである映像又は音声信号と、高速で断続的な映像データ蓄積装置60Vの映像データ又は音声データ蓄積手段60Aの音声データとの間のバッファリングを行う。映像信号エンコーダ/デコーダ63Vや音声信号エンコーダ/デコーダ63Aは、必要に応じてデータの圧縮/伸張を行い、音声や映像信号のインターフェース回路(音声映像信号I/F回路)64を介し、外部端子65との間で音声、映像信号の入出力を行っている。
【0106】
データ記録再生装置40のCPU41は、放送局のリファレンス信号等の同期信号に同期して、映像及び音声の各データ蓄積I/F回路61V及び61Aを介して映像及び音声の各データ蓄積装置60V及び60A等を制御し、編集装置50その他の外部機器からの要求に応じて、映像データ蓄積装置60Vに映像データを記録させ、音声データ蓄積装置60Aに音声データを記録させ、記録した音声/映像データを編集装置50その他の外部機器に提供する。また、CPU41は、映像データ蓄積装置60Vに記録されている映像データ及び音声データ蓄積装置60Aに記録されている音声データそれぞれが各データ蓄積装置60V,60Aの記録媒体(ハードディスク等)において占める記録領域を示す記録領域データあるいはファイル管理情報を生成する。また、CPU41は、編集結果データに含まれる音声/映像データ(素材データ)の部分(部分データ)それぞれが各データ蓄積装置60V,60Aの各記録媒体において占める記録領域を示す部分データの記録領域データあるいはファイル管理情報を生成する。さらに、CPU41は、生成したこれらの記録領域データあるいはファイル管理情報をRAM43に記憶し、ハードディスク等のファイル管理情報記憶部45に記憶する。
【0107】
次に、このようなファイル管理情報あるいは記録領域データを用いた映像及び音声の各データ蓄積装置60V及び60Aの記録データの管理について、具体例を挙げて説明する。
【0108】
図16は、ファイル管理情報あるいは記録領域データの一例を示すものであり、このファイル管理情報は、CPU41によりRAM43やファイル管理情報記憶部45に対して書込/読出制御される。このファイル管理情報は、いわゆるリンクト・リスト(linked list) の形式のリスト(レコードエントリ)として作成されている。
【0109】
この図16に示すファイル管理情報において、(A)は「ファイルエントリ」を示し、この「ファイルエントリ」は、ファイルの名前を示す「ファイル名」と、当該ファイルの最初に記録/再生すべきデータに対応するレコードエントリ番号を示す「最初のレコードエントリのリンク」とを有している。この場合のレコードとは、各データ蓄積装置60V,60Aの各記録媒体上で連続記録されるデータの一まとまりのことであり、映像データの映像レコードと音声データの音声レコードとを個別に管理している。図16の(A)の例では、最初に記録/再生すべき映像データに対応する映像レコードエントリ番号を示す「最初の映像レコードエントリのリンク」と、例えば4チャネル分の音声データのそれぞれの最初の音声レコードエントリ番号を示す4つの「最初の音声レコードエントリのリンク」とを有している。図16の(B)は、「映像レコードエントリ」を示し、当該ファイルにおける次に記録/再生すべき映像データに対応する映像レコードエントリ番号を示す「次の映像レコードエントリのリンク」と、映像データ蓄積装置60Vの媒体上の連続記録されている映像データ、すなわち映像レコードの先頭アドレスを示す「先頭位置データ」と、当該映像レコードの映像データのサイズを示す「記録長データ」と、当該レコードのデータを削除してもよいか否かを示す情報を含む「制御フラグ」とを有している。「次のレコードエントリのリンク」のリンクデータが終了値(END) である場合には、次のレコードエントリが存在せず、そのレコードエントリが示す記録領域には音声/映像データの最後の部分が記録されている。「制御フラグ」は、削除可能フラグとして、ONのとき対応するデータが削除可能であることを、OFFのとき対応するデータが削除不可能であることをそれぞれ示し、また再生をしないMUTEを示すこともできる。図16の(C)は、「音声レコードエントリ」を示し、当該ファイルにおける次に記録/再生すべき音声データに対応する音声レコードエントリ番号を示す「次の音声レコードエントリのリンク」と、音声データ蓄積装置60Aの媒体上の連続記録されている音声データ、すなわち音声レコードの先頭アドレスを示す「先頭位置データ」と、当該音声レコードの音声データのサイズを示す「記録長データ」と、当該レコードのデータを削除してもよいか否かを示す情報を含む「制御フラグ」とを有している。図16の(D)は、映像データ蓄積装置60Vの媒体上での空き領域を示すための「映像用フリースペースリスト」を示し、次の空き領域に対応する映像用のフリースペース番号を示す「次の映像用フリースペースのリンク」と、当該映像用フリースペースの先頭アドレスを示す「先頭位置データ」と、当該映像用フリースペースのサイズを示す「記録長データ」とを有している。図16の(E)は、音声データ蓄積装置60Aの媒体上での空き領域を示すための「音声用フリースペースリスト」を示し、次の空き領域に対応する音声用のフリースペース番号を示す「次の音声用フリースペースのリンク」と、当該音声用フリースペースの先頭アドレスを示す「先頭位置データ」と、当該音声用フリースペースのサイズを示す「記録長データ」とを有している。なお、上記先頭位置データのアドレスや記録長データのサイズは、例えばブロックを単位として表すことが挙げられる。
【0110】
上記映像及び音声の各レコードエントリの「制御フラグ」は、前述したような非破壊(Non−destructive) 編集を行った際の仮想データファイルのとき、削除不可能を示すOFFとするものである。この非破壊編集について、再度説明すると、複数の編集素材データとなる音声/映像データファイルを用いて編集を行った結果の編集結果データを新たに記録媒体に記録しなくとも、元の複数の音声/映像データファイルの内の編集結果データの内容となる部分データの開始位置や終了位置のリストを用い、このリストに従って、ランダムアクセス可能なデータ蓄積装置60V,60Aの各記録媒体のそれぞれの各部分データを順次リアルタイムで再生することにより編集結果の音声/映像データを得るものである。上記仮想データファイルとは、上記部分データのリストにより構成される編集結果の音声/映像データファイルのことである。
【0111】
図17は、上述したような仮想データファイルを作成するための編集データ(VFL:Virtual File List )に基づいて、映像及び音声の各データを再生する際の処理を示すフローチャートである。
【0112】
この図17において、最初のステップST501では、編集装置50は、編集データVFLを含み、編集データをデータ記録再生装置40に受信させる命令(VFL_DOWNLOADコマンド)をデータ記録再生装置40に対して出力する。データ記録再生装置40は、このVFL_DOWNLOADコマンドを受信する。
【0113】
ステップST502およびステップST503において、データ記録再生装置40は受信した編集データVFLと、映像及び音声データの各レコードエントリを解析し、編集結果データの再生エントリおよびそのファイルエントリを映像及び音声データのそれぞれについて生成し、RAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶する。
【0114】
ステップST504において、編集装置50は、再生エントリに基づいて部分データを組み合わせ編集結果データと同内容の映像及び音声データを再生する準備を行わせる命令(VFL_OPENコマンド)をデータ記録再生装置40に対して出力する。データ記録再生装置40は、このVFL_OPENコマンドを受信する。
【0115】
ステップST505において、データ記録再生装置40のCPU41は、RAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶されている編集結果データの再生エントリを検索する。
【0116】
ステップST506において、データ記録再生装置40のCPU41は、ファイルハンドルを生成する。
【0117】
ステップST507において、編集装置50はデータ記録再生装置40に対して上述したPLAYコマンドを出力する。データ記録再生装置40は、このPLAYコマンドを受信する。
【0118】
ステップST508において、データ記録再生装置40のCPU41は、映像及び音声データの各データ蓄積装置60V,60Aを制御し、再生エントリに基づいて部分データをデータ蓄積装置60V,60Aから再生させる。
【0119】
ステップST509において、編集装置50はデータ記録再生装置40に対して上述したSTOPコマンドを出力する。データ記録再生装置40は、このSTOPコマンドを受信する。
【0120】
ステップST510において、データ記録再生装置40のCPU41は、データ記録再生装置60V,60Aを制御して部分データの再生を中止させる。
【0121】
ステップST511において、編集装置50はデータ記録再生装置40に対して上述したCLOSEコマンドを出力する。データ記録再生装置40は、このCLOSEコマンドを受信する。
【0122】
ステップST512において、データ記録再生装置40のCPU41は、編集データVFLのファイルをクローズする。
【0123】
ここで、データ記録再生装置40のCPU41が編集データから再生エントリを生成する処理(図17中のST502)については、前述した図12のフローチャートに示すような処理と同様であるが、映像データ及び音声の各チャネルのデータについての処理が必要となる。これについては、図32及び図33を参照しながら後述する。
【0124】
次に、上記図16のようなファイル管理情報を用いるときの、映像及び音声データの記録例を図18に示し、このときのファイル管理情報を図19に示す。これらの図18及び図19においては、例えば2つのファイル“A”,“B”についてのそれぞれの映像及び音声データが、図15に示した映像及び音声の各データ蓄積装置60V及び60Aの各記録媒体において占める記録領域及びファイル管理情報の具体例を示している。
【0125】
図18の(A)は、映像データ蓄積装置60Vの映像用記録媒体上の記録データの具体例を示しており、例えば2つのファイル“A”,“B”の映像データが記録されている。ファイル“A”の映像データは記録媒体の先頭から170ブロック〜229ブロックに記録され、ファイル“B”の映像データは記録媒体の先頭から80ブロック〜129ブロックおよび230ブロック〜329ブロックに記録され、他の記録領域は空き記録領域になっている。
【0126】
図18の(B)は、音声データ蓄積装置60Aの音声用記録媒体上の記録データの具体例を示しており、例えば2つのファイル“A”,“B”の音声データが記録されている。ファイル“A”の音声データは4チャネル分あり、これらの音声データをそれぞれA1,A2,A3,A4とするとき、音声データA1は記録媒体の先頭から180ブロック〜199ブロックに、音声データA2は記録媒体の先頭から200ブロック〜219ブロックに、音声データA3は記録媒体の先頭から220ブロック〜239ブロックに、音声データA4は記録媒体の先頭から240ブロック〜259ブロックにそれぞれ記録されている。ファイル“B”の音声データは2チャネル分あり、これらをB1,B2とするとき、音声データB1は記録媒体の先頭から40ブロック〜69ブロックに、音声データB2は記録媒体の先頭から70ブロック〜99ブロックにそれぞれ記録され、他の記録領域は空き記録領域になっている。
【0127】
このように、1つの音声/映像データが複数の記録領域に分割されて記録される場合があるので、CPU41は、上述した各ファイル“A”,“B”の映像及び音声の各データのそれぞれのファイル管理情報を、図19の(A),(B)に示すリンクト・リスト(linked list) の形式のリスト(レコードエントリ)として作成している。またCPU41は、各データ蓄積装置60V,60Aの空き記録領域(フリースペース)を示す空き記録領域データを、図19の(C)に示すように、リンクト・リストの形式のリスト(フリースペースリスト)として生成している。ここで、レコードエントリの「次のレコードエントリのリンク」のリンクデータが終了値(END) である場合には、次のレコードエントリやフリースペースが存在せず、そのレコードエントリが示す記録領域には音声/映像データの最後の部分が記録されている。これは、フリースペースリストの「次のフリースペースのリンク」のリンクデータが終了値(END) である場合も同様である。なお、図19の(A),(B)の各レコードエントリの制御フラグについては、図示しないがいずれもONである。
【0128】
次に、このようなデータ記録再生装置の動作を、レコードエントリおよび再生エントリの生成処理を中心に説明する。
【0129】
まず、データ記録再生装置40が外部から入力された映像及び音声信号を各データ蓄積装置60V及び60Aに記録する動作について、例えば図18の(A)、(B)に示したようなファイル“A”の映像及び音声データを記録する場合を例として説明する。
【0130】
図20は、図15のデータ記録再生装置40のCPU41が外部から入力された映像データを映像データ蓄積装置60Vに記録し、音声データを音声データ蓄積装置60Aに記録する際の処理を示すフローチャートである。また、図21は、外部から入力された映像及び音声データを各データ蓄積装置60V及び60Aに記録する際の編集装置50とデータ記録再生装置40との間の制御信号のシーケンスチャートである。
【0131】
図20及び図21に示すように、ステップST601において、編集装置50はデータ記録再生装置40のCPU41に対して、ファイル名(例えばファイルA)およびデータ長(映像60ブロック、音声4チャネルでそれぞれ20ブロックずつ)等の所定のデータを含み、映像及び音声データのレコードエントリ等を作成させる命令(OPEN_RECコマンド)をデータ記録再生装置40に対して出力する。データ記録再生装置40のCPU41は、このOPEN_RECコマンドを受信する。
【0132】
ステップST602において、データ記録再生装置40のCPU41は、ファイルエントリ(File Entry)(図9(A)、図11(A))を生成し、RAM43に記憶し、さらにファイル管理情報記憶部45に記憶する。
【0133】
ステップST603において、データ記録再生装置40のCPU41は、RAM43やファイル管理情報記憶部45に記憶されているフリースペースリストを解析し、記録のための領域を確保する。
【0134】
ステップST604において、データ記録再生装置40のCPU41は、OPEN_RECコマンドに含まれるファイル名等のデータに基づいて、映像レコードエントリ(図9(B)、図11(A))を生成し、RAM43やファイル管理情報記憶部45に記録する。
【0135】
ステップST605において、データ記録再生装置40のCPU41は、RAM43やファイル管理情報記憶部45に記憶されている音声用フリースペースリストを解析し、音声データ記録のための領域を確保する。
【0136】
ステップST606において、データ記録再生装置40のCPU41は、OPEN_RECコマンドに含まれるファイル名等のデータに基づいて、音声レコードエントリ(図9(C)、図11(A))を生成し、RAM43やファイル管理情報記憶部45に記録する。
【0137】
ステップST607において、データ記録再生装置40のCPU41は、オープンしたファイルを編集装置50がアクセスするためのファイルハンドル(図9(A):File Handle) を設定し、編集装置50に送る。
【0138】
ステップST608において、編集装置50はデータ記録再生装置40に対して、ファイルAの映像データ及び音声データの記録を開始させる命令(RECコマンド)を出力する。データ記録再生装置40のCPU41は、このRECコマンドを受信する。
【0139】
ステップST609において、RECコマンドを受けたデータ記録再生装置40のCPU41は、外部機器から入力される映像データを上記映像レコードエントリで記述された順に映像データ蓄積装置60Vに記憶させ、入力される音声データを上記音声レコードエントリで記述された順に音声データ蓄積装置60Aに記録させる。
【0140】
ステップST610において、編集装置50はデータ記録再生装置40に対して、ファイルAの映像データ及び音声データの記録を終了させる命令(STOPコマンド)を出力する。データ記録再生装置40は、このSTOPコマンドを受信する。
【0141】
ステップST611において、STOPコマンドを受けたデータ記録再生装置40のCPU41は、各データ蓄積装置60V及び60Aに対する上記ファイルAの映像及び音声データの記録を中止する。
【0142】
ステップST612において、編集装置50はデータ記録再生装置40に対して、レコードエントリおよびフリースペースリストを修正(更新)させる命令(CLOSEコマンド)を出力する。データ記録再生装置40のCPU41は、このCLOSEコマンドを受信する。
【0143】
ステップST613では、記録した映像データのサイズを映像レコードエントリの記録長データの項目に記録しファイルをクローズする。
【0144】
ステップST614では、記録した音声データのサイズを音声レコードエントリの記録長データの項目に記録しファイルをクローズする。
【0145】
ステップST615では、記録のために確保していて使用しなかった映像データ蓄積装置60Vの記録媒体上の領域を開放し、映像用フリースペースリストに加える。
【0146】
ステップST616では、記録のために確保していて使用しなかった音声データ蓄積装置60Aの記録媒体上の領域を開放し、音声用フリースペースリストに加える。
【0147】
ステップST617では、記録ファイルをクローズする。
【0148】
次に、データ記録再生装置40が各データ蓄積装置60V及び60Aに記録されている映像及び音声信号を再生して出力する動作を説明する。
【0149】
図22は、図15に示したデータ記録再生装置40のCPU41が音声/映像データを再生する際の処理を示すフローチャートである。また、図23は、図15に示したデータ記録再生装置40が各データ蓄積装置60V及び60Aに記録された映像,音声データを再生する際の編集装置50とデータ記録再生装置40のCPU41との間の制御信号のシーケンスチャートである。
【0150】
これらの図22及び図23において、最初のステップST701では、編集装置50は、ファイル名(例えばファイルA)のデータ等を含む映像及び音声データの再生の準備をさせる命令(OPEN_PLAYコマンド)をデータ記録再生装置40に対して出力する。データ記録再生装置40のCPU41は、このOPEN_PLAYコマンドを受信する。
【0151】
ステップST702では、データ記録再生装置40のCPU41は、上記OPEN_PLAYコマンドのオプションデータのファイル名を、RAM43やファイル管理情報記憶部45に記憶されているファイルエントリのファイル名項目から検索し、検索結果に基づいて例えばファイル“A”の映像データ及び音声データのレコードエントリを獲得する。
【0152】
ステップST703では、検索したファイルエントリの映像データについての最初の映像レコードエントリの項目から映像レコードエントリの内容を順次獲得する。
【0153】
ステップST704では、検索したファイルエントリの音声データについての最初の音声レコードエントリの項目から音声レコードエントリの内容を順次獲得する。
【0154】
ステップST705では、データ記録再生装置40は、オープンしたファイルを編集装置50がアクセスするためのファイルハンドル(File Handle) を設定し、編集装置50に送る。
【0155】
ステップST706では、編集装置50はデータ記録再生装置40に対して音声/映像データAの再生を開始させる命令(PLAYコマンド)を出力する。データ記録再生装置40のCPU41は、このPLAYコマンドを受信する。
【0156】
ステップST707では、データ記録再生装置40のCPU41は、上記レコードエントリで記述された領域からデータ蓄積装置30に記録されているファイル“A”の映像データ及び音声データを取り出し、順に再生して編集装置50に対して出力する。
【0157】
ステップST708では、編集装置50は、当該ファイル“A”の映像及び音声データの再生を中止させる命令(STOPコマンド)をデータ記録再生装置40に対して出力する。データ記録再生装置40は、このSTOPコマンドを受信する。
【0158】
ステップST709では、データ記録再生装置40は各データ蓄積装置60V及び60Aを制御して映像及び音声データの再生を中止させる。
【0159】
ステップST710では、編集装置50はデータ記録再生装置40に対して、再生ファイル“A”をクローズさせる命令(CLOSEコマンド)を出力する。データ記録再生装置40は、このCLOSEコマンドを受信する。
【0160】
ステップST711では、編集装置50は再生していた映像及び音声データのファイル“A”を閉じる。
【0161】
次に、図24は、上記仮想データファイルの内容のリスト(VFL)の一例を示し、この仮想データファイルは、映像出力が1チャネル、音声出力が4チャネルの例を示している。
【0162】
この図24の[VIDEO], [AUDIO1], [AUDIO2], [AUDIO3], [AUDIO4] は、それぞれの出力チャネルを示すキーワードである。その後に、ファイル名、再生開始位置、再生終了位置が記述される。ファイル名の後の ”.V” はそのファイルの映像データのみを示す。音声チャネルのファイル名の後の ”.ch()” は ”.1”, ”.2”, ”.3”, ”.4”, のいずれかの値をとる。それぞれそのファイルの音声チャネルを示す。例えば
このような仮想データファイルでは音声1チャネルの出力に対して ”FILE_X” の音声3チャネルを再生することを示す。
【0163】
次に、上述のようなファイル管理情報を用いるときの、映像及び音声データの記録例を図25に示し、このときのファイル管理情報を図26に示す。これらの図25及び図26においては、例えば2つのファイル“File_1”,“File_2”についてのそれぞれの映像及び音声データが、図15に示した映像及び音声の各データ蓄積装置60V及び60Aの各記録媒体において占める記録領域及びファイル管理情報の具体例を示している。
【0164】
図25の(A)は、映像データ蓄積装置60Vの映像用記録媒体上の記録データの具体例を示しており、例えば2つのファイル“File_1”,“File_2”の映像データが記録されている。ファイル名の後の ”.V” はそのファイルの映像データを示している。ファイル“File_1”の映像データは記録媒体の先頭から100ブロック〜199ブロックに記録され、ファイル“File_2”の映像データは記録媒体の先頭から250ブロック〜369ブロックに記録され、他の記録領域は空き記録領域になっている。
【0165】
図25の(B)は、音声データ蓄積装置60Aの音声用記録媒体上の記録データの具体例を示しており、例えば4つのファイル“File_1”,“File_2”,“File_3”,“File_4”の音声データが記録されている。ファイル“File_1”の音声データは2チャネル分あり、これらの音声データのファイル名をそれぞれ“File_1.1”,“File_1.2”とするとき、音声データ“File_1.1”は記録媒体の先頭から100ブロック〜199ブロックに、音声データ“File_1.2”は記録媒体の先頭から200ブロック〜299ブロックにそれぞれ記録されている。ファイル“File_2”の音声データも2チャネル分あり、これらの音声データのファイル名をそれぞれ“File_2.1”,“File_2.2”とするとき、音声データ“File_2.1”は記録媒体の先頭から400ブロック〜519ブロックに、音声データ“File_2.2”は記録媒体の先頭から520ブロック〜639ブロックにそれぞれ記録されている。ファイル“File_3”,“File_4”は、いずれも映像データ無しの音声データのみから成るファイルであり、ファイル“File_3”は2チャネル分の音声データファイル“File_3.3”,“File_2.4”から成り、“File_4”は1チャネル分の音声データファイル“File_4.1”から成っている。記録媒体上では、音声データ“File_3.3”は700ブロック〜849ブロックに、音声データ“File_3.4”は850ブロック〜999ブロックにそれぞれ記録され、音声データ“File_4.1”は1100ブロック〜1249ブロックに記録されている。他の記録領域は空き記録領域になっている。
【0166】
これらのファイル“File_1”,“File_2”,“File_3”及び“File_4”のファイル管理情報(ファイルエントリ及びレコードエントリ)は、図26の(A),(B),(C)及び(D)のようなリンクト・リスト(linked list) の形式のリスト(レコードエントリ)としてそれぞれ作成されている。これらのファイルは記録媒体上に現実に記録されたファイルであるから、それぞれのレコードエントリに付加された当該レコードが削除可能か否かを示す削除可能フラグ、より一般的には制御フラグは、ONとされて、削除可能であることを示している。
【0167】
なお、映像と音声の単位時間あたりのデータ量は異なるが、説明を簡単にするために、これらの図25、図26においては、映像と音声のデータの単位をそれぞれ正規化されたもので例を示している。従って、例えばファイル“File_1”の映像と音声の記録長データはどちらも100として表される。
【0168】
このようなファイル“File_1”,“File_2”,“File_3”,“File_4”の映像/音声データを素材データとして編集を行って、例えば図27に示すような編集結果データである仮想データファイルを作成する場合について説明する。
【0169】
この図27では、横軸に時間をとっており、この時間の進行に従って、映像信号「Video」 ,及び4チャネルの音声信号「Audio1」〜「Audio4」を出力するようなタイムチャートあるいは時間割当表を示している。
【0170】
この図27のような映像及び4チャネルの音声信号を順次出力するための編集データのリスト、すなわち仮想データファイルの内容のリスト(VFL)の具体例を図28に示す。仮想データファイル内の再生開始位置と再生終了位置は本来タイムコードで記述されるが、ここでは説明を簡単にするために、図25の記録媒体上での単位(ブロック)をタイムコードの代わりに使用している。
【0171】
この図28で、仮想データファイル内のファイル名“MUTE”のファイルは特別な意味をもつキーワードである。映像チャネルではブラック(黒画面)の出力をすることを意味する。音声チャネルでは無音にすることを意味する。従って記録媒体上にはデータは存在しない。
【0172】
この“MUTE”ファイルの一例を図29に示している。この図29に示すように、一つの“MUTE”に対してレコードエントリを一つ作成する。削除可能フラッグには「MUTE」を記述する。記録長データには「MUTE」する時間を例えばブロック単位で記述する。
【0173】
図30は、図27に示すような仮想データファイルVFLから作成されたファイルエントリFE及びレコードエントリREを示している。このファイル管理情報のレコードエントリの制御フラグについては、仮想データであることから、元の記録データを消去しないようにOFFとされ、また“MUTE”ファイルについてはMUTEとされている。
【0174】
図31の(A)は、本実施の形態でのファイル“FILE(n)” のファイルエントリFE及びレコードエントリREの例を示している。これは、仮想データファイル内で記述されるファイルの例で、図32、図33のフローチャートの説明で使用するものである。本来は映像、音声の各チャネルごとにレコードエントリのリンクが存在するが、ここでは説明を簡単にするために、一つのレコードエントリのリンクで代表させて記述している。
【0175】
図31の(B)は、本実施の形態における仮想データファイルから作成されるのファイルエントリFE及びレコードエントリREの例で、図32、図33のフローチャートの説明で使用するものを示している。本来は映像、音声の各チャネルごとにレコードエントリのリンクが存在するが、ここでは説明を簡単にするために、一つのレコードエントリのリンクで代表させて記述している。
【0176】
図32は、本実施の形態における仮想データファイルのVFLの解析及びファイルエントリFE及びレコードエントリREの作成を説明するためのフローチャートである。
【0177】
この図32において、最初のステップST801では、仮想データファイルのVFLからファイルエントリFEを作成し、以下のステップST802〜ST806では、仮想データファイルのVFLから、映像データのレコードエントリRE_V,音声1チャネルのデータのレコードエントリRE_A1,音声2チャネルのデータのレコードエントリRE_A2,音声3チャネルのデータのレコードエントリRE_A3,音声4チャネルのデータのレコードエントリRE_A4をそれぞれ作成している。
【0178】
ここで、仮想データファイルのVFLから、映像や音声データのレコードエントリREを作成するときのアルゴリズムの一例を、図33に示す。
【0179】
この図33において、ステップS810では、変数n,jの値を1にする。なお、変数nは素材データのレコードエントリのファイル名データ(図31の(A))の検索に用いられ、変数jは再生エントリ(図31の(B))に含まれる部分データの検索に用いられる。
【0180】
次のステップST811では、ファイル“FILE(n)” がMUTEファイルか否かを判別する。MUTEファイルでないときにはステップST812に進み、MUTEファイルのときにはステップST820に進む。
【0181】
ステップST812では、再生開始位置データ(START(n))が存在するレコードエントリ(RE(n),is)を、素材データのレコードエントリRE(n,1)〜RE(n,I)を検索して求める。
【0182】
ステップST813では、再生終了位置データ(END(n))が存在するレコードエントリ(RE(n,ie))を、素材データのレコードエントリRE(n,1)〜RE(n,I)を検索して求める。
【0183】
ステップST814では、変数iを数値isとする。なお、変数iは、レコードエントリに含まれるデータの検索に用いられる。
【0184】
ステップST815では、編集結果データXの再生エントリ(RE(j)) を生成する。
【0185】
ステップST816では、変数iの値が数値ieであるか否かを判断する。なお、数値ieは再生エントリ(RE(j)) の数を示す。変数iの値が数値ieでない場合にはステップST817の処理に進み、数値ieである場合にはステップST818の処理に進む。
【0186】
ステップST817では、変数i,jをインクリメントし、ステップST815に戻る。
【0187】
ステップST818では、変数jに数値1を加算し(インクリメントし)、ステップST821の処理に進む。
【0188】
上記ステップST811で、ファイル“FILE(n)” がMUTEファイルであると判別されたときには、ステップST820に進み、再生開始位置データ(START(n))及び再生終了位置データ(END(n))からMUTEファイルのレコードエントリRE(j) を作成し、ステップS821に進む。
【0189】
ステップST821では、変数nの値が数値endであるか否かを判断する。なお、数値endは素材データの数を示す。変数nが数値endである場合には処理を終了し、数値endでない場合にはステップST822の処理に進む。
【0190】
ステップST822では、変数nをインクリメントしてステップST811の処理に戻る。
【0191】
以上の図15〜図33と共に説明した映像/音声データのデータ記録再生装置によれば、映像データ及び音声データをそれぞれ別のデータ蓄積装置60V及び60Aに記録するようにし、それぞれ映像用と音声用とのファイル管理情報を用いて管理しているため、音声データのチャネル数をいつでも変更することができ、音声データのチャネル数が異なるものを混在させることができ、音声のみのデータや映像のみのデータも取り扱うことができ、映像のみの変更や音声の任意のチャネルのみの変更が行える。
【0192】
また、仮想データファイルによる非破壊編集が行え、仮想データファイルについては、制御フラグの削除可能情報を削除不可能(削除可能フラグをOFF)とすることで、元の素材データが消去されることを防止できる。これによって、仮想データファイルにおいて音声データのチャネル数をいつでも変更することができ、仮想データファイルにおいて音声データのチャネル数が異なるものを混在させることができ、仮想データファイルにおいて音声のみのデータや映像のみのデータも扱うことができ、 仮想データファイルにおいて映像のみの変更や音声の任意のチャネルのみの変更ができる。
【0193】
また、制御フラグにMUTEを定義することで、仮想データファイルにおいて映像や音声をミュートさせることができる。
【0194】
以上の説明からも明らかなように、本発明に係る実施の形態によれば、映像データ及び音声データを記録再生するためのランダムアクセス可能な映像データ記録再生手段及び音声データ記録再生手段をそれぞれ個別に設け、これらのデータ記録再生手段により複数のブロックに分割して記録された映像及び音声の各データファイルを、データ管理手段により、ファイルエントリと、映像データレコードエントリと、音声データレコードエントリとを用いて管理しており、映像データ及び音声データの各レコードエントリは、削除可能か否かの情報を含む制御フラグを有しているため、少なくとも1つ以上の映像及び/又は音声データファイルの一部分を指定して仮想的に1つの映像及び/又は音声データファイルとなる仮想データファイルを作成することができ、このような仮想データファイルにおいて、音声データのチャネル数をいつでも変更することができ、音声データのチャネル数が異なるものを混在させることができ、音声のみのデータや映像のみのデータも取り扱うことができ、映像のみの変更や音声の任意のチャネルのみの変更を行うことができる。
【0195】
また、このような仮想データファイルの中で映像や音声の再生時のレベルを0とするための仮想的なファイルMUTEを定義し、制御フラグにMUTEを記述することにより、仮想データファイルにおいて、映像や音声を任意に消すようなミュート処理が容易に実現できる。
【0196】
なお、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、例えば、音声信号のチャネル数は4に限定されず、1、2、3あるいは5以上としてもよい。
【0197】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明に係るデータ記録及び/又は再生装置並びにその方法によれば、映像データ及び/又は音声データを含むデータファイルをデータ記録/再生手段によりランダムアクセス可能な記録媒体に対して記録及び/又は再生し、上記記録媒体上に記録されたデータファイルごとにかつ上記データファイルに含まれる映像データ及び/又は音声データごとに、それぞれ映像データ及び/又は音声データが記録された上記記録媒体の先頭位置を示す先頭位置データと、上記先頭位置からの記録長を示す記録長データとを記憶手段に記憶し、上記記憶手段に記憶された先頭位置データと上記記録長データとに基づいて上記データ記録/再生手段は上記データファイルに含まれる上記映像データ及び/又は音声データを再生し、上記音声データの先頭位置データと記録長のデータは,上記音声データに含まれる各チャネルごとの音声データの先頭位置データと記録長データとから構成されることにより、ファイル内の映像データ及び/又は音声データをそれぞれ別々に再生、編集することができ、例えば、ファイル内の音声のみの再生や、音声の所定のチャネルごとの再生等が容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の説明に供するデータ記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したデータ記録再生装置におけるファイル管理に用いられるファイル管理情報の一例を示す図である。
【図3】図1に示したデータ記録再生装置における映像/音声データの記録例及びファイル管理に用いられるファイル管理情報の具体例を示す図である。
【図4】図1に示したデータ記録再生装置において外部から入力された映像/音声データを記録する際の処理を示すフローチャートである。
【図5】図1に示したデータ記録再生装置において外部から入力された映像/音声データを記録する際の外部の編集装置との間の制御信号の送受信のシーケンスを示す図である。
【図6】図1に示したデータ記録再生装置において記録された映像/音声データを再生する際の処理を示すフローチャートである。
【図7】図1に示したデータ記録再生装置において映像/音声データを再生する際の外部の編集装置との間の制御信号の送受信のシーケンスを示す図である。
【図8】図1に示した編集装置から出力される編集データとしての仮想データファイルを示す図である。
【図9】図1に示したデータ記録再生装置におけるデータ蓄積装置の記録媒体上の記録データ及びこれらの記録データを用いて編集されて得られる仮想データファイルの一具体例を示す図である。
【図10】仮想データファイルのファイル管理情報の一具体例を示す図である。
【図11】仮想データファイルを作成するための編集データを用いて映像/音声データを再生する際の処理を示すフローチャートである。
【図12】図11のフローチャート中のファイルエントリ、レコードエントリを作成する処理を示すフローチャートである。
【図13】仮想データファイルを作成するための編集データの一般化した例を示す図である。
【図14】記録媒体上のデータファイルのレコードエントリ及び仮想データファイルのレコードエントリを示す図である。
【図15】本発明の実施の形態となるデータ記録再生装置のシステム構成の一例を示すブロック図である。
【図16】実施の形態のデータ記録再生装置におけるファイル管理に用いられるファイル管理情報の一例を示す図である。
【図17】仮想データファイルを作成するための編集データを用いて映像/音声データを再生する際の処理を示すフローチャートである。
【図18】実施の形態のデータ記録再生装置における映像/音声データの記録例を示す図である。
【図19】実施の形態のデータ記録再生装置における映像/音声データのファイル管理に用いられるファイル管理情報の具体例を示す図である。
【図20】実施の形態のデータ記録再生装置において外部から入力された映像/音声データを記録する際の処理を示すフローチャートである。
【図21】実施の形態のデータ記録再生装置において外部から入力された映像/音声データを記録する際の外部の編集装置との間の制御信号の送受信のシーケンスを示す図である。
【図22】実施の形態のデータ記録再生装置において記録された映像/音声データを再生する際の処理を示すフローチャートである。
【図23】実施の形態のデータ記録再生装置において映像/音声データを再生する際の外部の編集装置との間の制御信号の送受信のシーケンスを示す図である。
【図24】実施の形態における仮想データファイルの一例を示す図である。
【図25】実施の形態のデータ記録再生装置における映像/音声データの記録例を示す図である。
【図26】実施の形態のデータ記録再生装置における映像/音声データのファイル管理に用いられるファイル管理情報の具体例を示す図である。
【図27】実施の形態における仮想データファイルの再生タイムチャートの具体例を示す図である。
【図28】図27の再生出力を得るための仮想データファイルの具体例を示す図である。
【図29】再生時にミュートをかけるためのMUTEファイルの取り扱いを説明するための図である。
【図30】図28の仮想データファイルから作成されたファイル管理情報であるファイルエントリ及びレコードエントリの具体例を示す図である。
【図31】実施の形態における記録媒体上のデータファイルのレコードエントリ及び仮想データファイルのレコードエントリを示す図である。
【図32】実施の形態における仮想データファイルの解析及びファイル管理情報の作成を説明するためのフローチャートである。
【図33】図32のフローチャート中の仮想データファイルの解析及びレコードエントリの作成を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
40 データ記録再生装置、 41 CPU、 44 制御信号I/F回路、45 ファイル管理情報記憶部、 50 編集装置、 60V 映像データ蓄積装置、 60A 音声データ蓄積装置、 61V 映像データ蓄積I/F回路、 61A 音声データ蓄積I/F回路、 62V 映像バッファメモリ、 62A 音声バッファメモリ、 63V 映像信号エンコーダ/デコーダ、 63A 音声信号エンコーダ/デコーダ、 64 映像音声信号I/F回路
【発明の属する技術分野】
本発明はハードディスク等のランダムアクセス可能な記録媒体に音声データや映像データを記録し、あるいは記録したデータを再生するデータ記録及び/又は再生装置並びに方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、大容量のハードディスク装置を多数接続し、全体として数十〜数百ギガバイト(GB)の記録容量を有し、ランダムアクセス可能なハードディスクアレイ装置が実用化されている。
【0003】
このハードディスクアレイ装置は、音声データ及び映像データまたはこれらのいずれか(音声及び/又は映像データ)等のデータ量が非常に大きいデータの記録に適しており、特に、任意の音声/映像データを短いアクセスタイムで再生できる特性から、編集装置用の記録及び/又は再生装置として優れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、映像データと音声データとは、まとめられて記録媒体に記録されており、データをファイル単位で管理する場合にも、映像データと音声データとが一まとまりで取り扱われるため、映像データと音声データとを独立して取り扱うことが困難である。
【0005】
このため、例えば、ファイル内の音声のみの再生や音声の所定チャンネルのみの再生ができない点、ファイル単位で音声データのチャネル数を途中で変更することができない点、音声データのチャネル数が異なるファイルを混在させることができず、音声チャネル数を最大のものに合わせることになり、記録媒体の無駄が生じる点、音声のみのデータや映像のみのデータの場合も、映像と最大数の音声チャネルの記録領域を使用することになって、記録媒体の無駄が生じる点、及び映像のみの変更や音声の任意のチャネルのみの変更ができない点、のような欠点が生じることになる。
【0006】
また、音声/映像データを編集する際に、編集された音声/映像データの全てを、編集の対象となった音声/映像データが記録されている記録媒体に再度記録すると、編集後の音声/映像データと同じ内容の音声/映像データの全てを重複して記録することになり、記録媒体の容量が無駄になり、長時間の音声/映像データの編集ができなくなる可能性がある。
【0007】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、ハードディスクや光磁気ディスク(MOディスク:Magnetic−Optical Disc) 等のランダムアクセス可能な記録媒体に複数の編集対象となる音声/映像データを記録し、編集装置等の外部装置の要求に応じて任意の音声/映像データを再生する際に、映像データと音声データとを独立のファイルとして取り扱うことができ、さらに、記録媒体に同内容の音声/映像データの全てを重複して記録することなく、編集結果の音声/映像データ(編集結果データ)と全く同じ内容の音声/映像データを再生することができるような音声及び/又は映像データの記録及び/又は再生装置、およびデータ記録及び/又は再生方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るデータ記録及び/又は再生装置は、上述した課題を解決するために、映像データ及び/又は音声データを含むデータファイルをランダムアクセス可能な記録媒体に対して記録及び/又は再生するデータ記録/再生手段と、上記記録媒体上に記録されたデータファイルごとにかつ上記データファイルに含まれる映像データ及び/又は音声データごとに、それぞれ映像データ及び/又は音声データが記録された上記記録媒体の先頭位置を示す先頭位置データと、上記先頭位置からの記録長を示す記録長データとを記憶する記憶手段とを備え、上記記憶手段に記憶された上記先頭位置データと上記記録長データとに基づいて上記データファイルに含まれる上記映像データ及び/又は音声データを再生し、上記音声データの先頭位置データと記録長データは、上記音声データに含まれる各チャネルごとの音声データの先頭位置データと記録長データとから構成されることを特徴としている。
【0009】
ここで、上記記録長データは、上記ランダムアクセス可能な記録媒体上に連続して記録された記録長を示すデータであり、上記記録媒体に不連続に上記ファイルデータに含まれる上記映像データ及び/又は音声データが記録されているときは、上記記録媒体上の連続した領域ごとに上記先頭位置データと上記記録長データとが上記記憶手段に記憶されることが挙げられる。
【0010】
また、本発明に係るデータ記録及び/又は再生方法は、上述した課題を解決するために、映像データ及び/又は音声データを含むデータファイルをランダムアクセス可能な記録媒体に対して記録及び/又は再生する第1のステップと、上記ランダムアクセス可能な記録媒体上に記録されたデータファイルごとにかつ上記データファイルに含まれる映像データ及び/又は音声データごとに、それぞれ映像データ及び/又は音声データが記録された上記記録媒体の先頭位置を示す先頭位置データと、上記先頭位置からの記録長を示す記録長データとを記憶手段に記憶する第2のステップと、上記第2のステップで記憶された上記先頭位置データと上記記録長データとに基づいて上記記録媒体に記録された上記データファイルに含まれる上記映像データ及び/又は音声データを再生する第3のステップとを有し、上記第2のステップで記憶する上記音声データの先頭位置データと記録長データは、上記音声データに含まれる各チャネルごとの音声データの先頭位置データと記録長データとから構成されることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係るデータ記録及び/又は再生装置並びに方法の実施の形態は、映像データ及び音声データを含むデータファイルを記録再生するためのランダムアクセス可能な記録媒体に対し、該記録媒体上に記録されたデータファイルごとにかつ上記データファイルに含まれる映像データ及び音声データごとに、それぞれ映像データ及び音声データが記録された記録媒体の先頭位置を示す先頭位置データと、該先頭位置からの記録長を示す記録長データとを記憶手段に記憶し、この記憶手段に記憶された先頭位置データと記録長データとに基づいてデータファイルに含まれる映像データ及び音声データを再生するようにしている。
【0012】
より具体的には、本発明の実施の形態となるデータ記録再生装置は、映像データ及び音声データを記録再生するためのランダムアクセス可能な映像用及び音声用の各データ記録再生手段をそれぞれ個別に設け、これらのデータ記録再生手段によりそれぞれ1つ以上のレコードとして記録されたデータファイルを、データ管理手段により、ファイルエントリと、映像データレコードエントリと、音声データレコードエントリとを用いて管理するものであり、映像データ及び音声データの各レコードエントリは、削除可能か否かの情報を含む制御フラグを有している。
【0013】
ここで、本発明に係る実施の形態を説明するに先立ち、本発明の説明に供するデータ記録再生装置として、映像及び音声データを一まとめで記録再生するようなデータ記録再生装置の一例について説明する。
【0014】
図1は、本発明の説明に供するデータ記録再生装置10のシステム構成を示すブロック図である。
【0015】
この図1において、データ記録再生装置10には編集装置20が接続されており、この編集装置20は、入出力制御信号を発生してデータ記録再生装置10を制御する。データ記録再生装置10は、複数の音声データおよび映像データまたはこれらのいずれか(音声/映像データ)を記録し、編集装置20からの要求に応じて、編集装置20に対して編集処理の対象となる音声/映像データを提供する。さらに、データ記録再生装置10は、編集処理の結果として得られた音声/映像データ(編集結果データ)において、素材データのいずれの部分が用いられているかを示すデータ(編集データ)を編集装置20から受け、この編集データに基づいて、編集結果データと同じ内容の音声/映像データを再生する。
【0016】
データ記録再生装置10の内部構成において、CPU(マイクロプロセッサユニット)11、CPUのプログラムが格納されているROM(Read Only Memory)12、CPUがプログラムを実行するための作業領域となるRAM(Random Access Memory)13、上記編集装置20からの入出力信号を取り込みCPUに伝えるための制御信号インターフェース回路(制御信号I/F回路)14、及び後述するファイル管理情報を記憶するハードディスク等のファイル管理情報記憶部15が、バスライン16に接続されている。これらの構成部分により制御用のコンピュータを構成し、編集装置20から入力された編集データに基づいてデータ記録再生装置10の各構成部分を制御するとともに、データ蓄積装置30に記録されている音声/映像データそれぞれの記録領域を管理する。すなわち、CPU(マイクロプロセッサユニット)11は、例えば汎用のマイクロプロセッサあるいはRISC(Reduced Instruction Set Computer)マイクロプロセッサ、及びその周辺回路から構成される。CPU11は、RAM13を用いてROM12に記憶されているプログラムを実行し、制御信号I/F回路14を介して上記編集装置20との間で編集データおよび応答データを送受信する。
【0017】
データ蓄積装置30は、ハードディスクアレイ装置等の大容量でランダムアクセス可能なデータ記録再生手段であり、上記バスライン16に接続されているいわゆるSCSI等のインターフェース回路(データ蓄積I/F回路)31との間でデータの入出力が行われる。データ蓄積I/F回路31は、バスライン16に接続されているバッファメモリ32との間でデータの入出力が行われる。バッファメモリ32は、エンコーダ/デコーダ33との間でデータの入出力が行われ、一定速度の連続データである映像/音声信号と、高速で断続的なデータ蓄積装置30のデータとの間のバッファリングを行う。エンコーダ/デコーダ33は、必要に応じてデータの圧縮/伸張を行い、音声/映像信号のインターフェース回路(音声映像信号I/F回路)34を介し、外部端子35との間で音声/映像信号の入出力を行っている。
【0018】
データ記録再生装置10のCPU11は、放送局のリファレンス信号等の同期信号に同期して、データ蓄積I/F回路31を介してデータ蓄積装置30等を制御し、編集装置20その他の外部機器からの要求に応じてデータ蓄積装置30に音声/映像データを記録させ、記録した音声/映像データを編集装置20その他の外部機器に提供する。また、CPU11は、データ蓄積装置30に記録されている音声/映像データそれぞれがデータ蓄積装置30の記録媒体(ハードディスク等)において占める記録領域を示す記録領域データあるいはファイル管理情報を生成する。また、CPU11は、編集結果データに含まれる音声/映像データ(素材データ)の部分(部分データ)それぞれがデータ蓄積装置30の記録媒体において占める記録領域を示す部分データの記録領域データあるいはファイル管理情報を生成する。さらに、CPU11は、生成したこれらの記録領域データあるいはファイル管理情報をRAM13に記憶し、ハードディスク等のファイル管理情報記憶部15に記憶する。
【0019】
次に、このようなファイル管理情報あるいは記録領域データを用いたデータ蓄積装置30の記録データの管理について、具体例を挙げて説明する。
【0020】
図2は、ファイル管理情報あるいは記録領域データの一例を示すものであり、このファイル管理情報は、CPU11によりRAM13やファイル管理情報記憶部15に対して書込/読出制御される。このファイル管理情報は、いわゆるリンクト・リスト(linked list) の形式のリスト(レコードエントリ)として作成されている。
【0021】
この図2に示すファイル管理情報において、(A)は「ファイルエントリ」を示し、この「ファイルエントリ」は、ファイルの名前を示す「ファイル名」と、当該ファイルの最初に記録/再生すべきデータに対応するレコードエントリ番号を示す「最初のレコードエントリのリンク」とを有している。レコードとは、データ蓄積装置30の媒体上で連続記録されるデータの一まとまりのことである。図2の(B)は、「レコードエントリ」を示し、当該ファイルにおける次に記録/再生すべきデータに対応するレコードエントリ番号を示す「次のレコードエントリのリンク」と、データ蓄積装置30の媒体上の連続記録されているデータ、すなわちレコードの先頭アドレスを示す「先頭位置データ」と、当該レコードのデータのサイズを示す「記録長データ」と、当該レコードのデータを削除してもよいか否かを示す情報を含む「制御フラグ」とを有している。「次のレコードエントリのリンク」のリンクデータが終了値(END) である場合には、次のレコードエントリが存在せず、そのレコードエントリが示す記録領域には音声/映像データの最後の部分が記録されている。「制御フラグ」は、削除可能フラグとして、ONのとき対応するデータが削除可能であることを、OFFのとき対応するデータが削除不可能であることをそれぞれ示し、また、再生をしないMUTEを示すこともできる。図2の(C)は、データ蓄積装置30の媒体上での空き領域を示すための「フリースペースリスト」を示し、次の空き領域に対応するフリースペース番号を示す「次のフリースペースのリンク」と、当該フリースペースの先頭アドレスを示す「先頭位置データ」と、当該フリースペースのサイズを示す「記録長データ」とを有している。なお、上記先頭位置データのアドレスや記録長データのサイズは、例えばブロックを単位として表すことが挙げられる。このブロックのサイズとしては、例えばHDD(ハードディスク装置)の1セクタ(例えば512バイト)にいわゆるRAIDとして用いるHDDの台数(例えば8台)を乗算した大きさ(例えば4kB:4キロバイト)とすることが挙げられる。
【0022】
図3は、このようなファイル管理情報を用いるときの、音声/映像データの記録例を示しており、例えば2つの音声/映像データA,Bが、図1に示したデータ蓄積装置30の記録媒体において占める記録領域およびファイル管理情報の具体例を示している。
【0023】
図3の(A)は、データ蓄積装置30の記録媒体上の記録データの具体例を示しており、例えば2つのファイルの音声/映像データA,Bが記録されている。音声/映像データAは記録媒体の先頭から170ブロック〜229ブロック(1ブロックは例えば4kB)に記録され、音声/映像データBは記録媒体の先頭から80ブロック〜129ブロックおよび230ブロック〜329ブロックに記録され、他の記録領域は空き記録領域になっている。
【0024】
このように、1つの音声/映像データが複数の記録領域に分割されて記録される場合があるので、CPU11は、音声/映像データA,Bそれぞれのファイル管理情報を、図3(B),(C)に示すリンクト・リスト(linked list) の形式のリスト(レコードエントリ)として作成している。各レコードエントリには、当該レコードが削除可能か否かを示す削除可能フラグ、より一般的には制御フラグが付加されており、このフラグはONとされて、削除可能であることを示している。またCPU11は、データ蓄積装置30の空き記録領域(フリースペース)を示す空き記録領域データを、図3(D)に示すように、リンクト・リストの形式のリスト(フリースペースリスト)として生成している。
【0025】
次に、このようなデータ記録再生装置の動作を、レコードエントリおよび再生エントリの生成処理を中心に説明する。
【0026】
まず、データ記録再生装置10が外部から入力された音声/映像信号をデータ蓄積装置30に記録する動作を、図3の(A)に示した音声/映像データAを記録する場合を例に説明する。
【0027】
図4は、図1のデータ記録再生装置10のCPU11が外部から入力された音声/映像データをデータ蓄積装置30に記録する際の処理を示すフローチャートである。また、図5は、外部から入力された音声/映像データをデータ蓄積装置30に記録する際の編集装置20とデータ記録再生装置10との間の制御信号のシーケンスチャートである。
【0028】
図4及び図5に示すように、ステップST101において、編集装置20はデータ記録再生装置10のCPU11に対して、ファイル名(A)およびデータ長(60ブロック)等の所定のデータを含み、音声/映像データのレコードエントリ等を作成させる命令(OPEN_RECコマンド)をデータ記録再生装置10に対して出力する。データ記録再生装置10のCPU11は、このOPEN_RECコマンドを受信する。
【0029】
ステップST102において、データ記録再生装置10のCPU11は、ファイルエントリ(File Entry)(図2(A)、図3(B))を生成し、RAM13に記憶し、さらにファイル管理情報記憶部15に記憶する。
【0030】
ステップST103において、データ記録再生装置10のCPU11は、RAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶されているフリースペースリストを解析し、記録のための領域を確保する。
【0031】
ステップST104において、データ記録再生装置10のCPU11は、OPEN_RECコマンドに含まれるファイル名等のデータに基づいて、レコードエントリ(図2(B)、図3(B))を生成し、RAM13やファイル管理情報記憶部15に記録する。
【0032】
ステップST105において、データ記録再生装置10のCPU11は、オープンしたファイルを編集装置20がアクセスするためのファイルハンドル(図2(A);File Handle) を設定し、編集装置20に送る。
【0033】
ステップST106において、編集装置20はデータ記録再生装置10に対して、音声/映像データAの記録を開始させる命令(RECコマンド)を出力する。データ記録再生装置10のCPU11は、このRECコマンドを受信する。
【0034】
ステップST107において、RECコマンドを受けたデータ記録再生装置10のCPU11は、外部機器から入力される音声/映像データを上記レコードエントリで記述された順にデータ蓄積装置30に記録させる。
【0035】
ステップST108において、編集装置20はデータ記録再生装置10に対して、音声/映像データAの記録を終了させる命令(STOPコマンド)を出力する。データ記録再生装置10は、このSTOPコマンドを受信する。
【0036】
ステップST109において、STOPコマンドを受けたデータ記録再生装置10のCPU11は、データ蓄積装置30の音声/映像データAの記録を中止する。
【0037】
ステップST110において、編集装置20はデータ記録再生装置10に対して、レコードエントリおよびフリースペースリストを修正(更新)させる命令(CLOSEコマンド)を出力する。データ記録再生装置10のCPU11は、このCLOSEコマンドを受信する。
【0038】
ステップST111では、記録したデータのサイズをレコードエントリの記録長データの項目に記録しファイルをクローズする。
【0039】
ステップST112では、記録のために確保していて使用しなかった領域を開放し、フリースペースリストに加える。
【0040】
ステップST113では、記録ファイルをクローズする。
【0041】
次に、データ記録再生装置10がデータ蓄積装置30に記録されている音声/映像信号を再生して出力する動作を説明する。
【0042】
図6は、図1に示したデータ記録再生装置10のCPU11が音声/映像データを再生する際の処理を示すフローチャートである。また、図7は、図1に示したデータ記録再生装置10がデータ蓄積装置30に記録された音声/映像データを再生する際の編集装置20とデータ記録再生装置10のCPU11との間の制御信号のシーケンスチャートである。
【0043】
ステップST201において、編集装置20は、ファイル名(A)のデータ等を含む音声/映像データの再生の準備をさせる命令(OPEN_PLAYコマンド)をデータ記録再生装置10に対して出力する。データ記録再生装置10のCPU11は、このOPEN_PLAYコマンドを受信する。
【0044】
ステップST202では、データ記録再生装置10のCPU11は、上記OPEN_PLAYコマンドのオプションデータのファイル名を、RAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶されているファイルエントリのファイル名項目から検索し、検索結果に基づいて音声/映像データAのレコードエントリを獲得する。
【0045】
ステップST203では、検索したファイルエントリの最初のレコードエントリの項目からレコードエントリの内容を順次獲得する。
【0046】
ステップST204では、データ記録再生装置10は、オープンしたファイルを編集装置20がアクセスするためのファイルハンドル(File Handle) を設定し、編集装置20に送る。
【0047】
ステップST205では、編集装置20はデータ記録再生装置10に対して音声/映像データAの再生を開始させる命令(PLAYコマンド)を出力する。データ記録再生装置10のCPU11は、このPLAYコマンドを受信する。
【0048】
ステップST206では、データ記録再生装置10のCPU11は、上記レコードエントリで記述された領域からデータ蓄積装置30に記録されている音声/映像データAを取り出し、順に再生して編集装置20に対して出力する。
【0049】
ステップST207では、編集装置20は、音声/映像データAの再生を中止させる命令(STOPコマンド)をデータ記録再生装置10に対して出力する。データ記録再生装置10は、このSTOPコマンドを受信する。
【0050】
ステップST208では、データ記録再生装置10はデータ蓄積装置30を制御して音声/映像データAの再生を中止させる。
【0051】
ステップST209では、編集装置20はデータ記録再生装置10に対して、再生ファイルをクローズさせる命令(CLOSEコマンド)を出力する。データ記録再生装置10は、このCLOSEコマンドを受信する。
【0052】
ステップST210では、編集装置20は再生していた音声/映像データAのファイルを閉じる。
【0053】
ところで、データ記録再生装置10のデータ蓄積装置30としては、いわゆるRAIDのようなハードディスクアレイ等を用いたランダムアクセス可能なものが用いられていることから、複数の編集素材データとなる音声/映像データファイルを用いて編集を行った結果の編集結果データを新たに記録媒体に記録しなくとも、元の複数の音声/映像データファイルの内の編集結果データの内容となる部分データの開始位置や終了位置のリストを用い、このリストに従って各部分データを順次リアルタイムで再生することにより編集結果の音声/映像データを得ることができる。このような編集を非破壊(Non−destructive) 編集といい、このような部分データのリストにより構成される編集結果の音声/映像データファイルを仮想データファイルという。
【0054】
図8は、図1の編集装置20がデータ記録再生装置10に対して出力する編集データあるいは上記仮想データファイルの内容のリスト(VFL:Virtual FileList )を例示する図である。すなわち、編集装置20がデータ記録再生装置10のCPU11に対して出力する編集データは、例えば図8に示すように、編集結果データに用いる部分を有する音声/映像データ(素材データ)のファイル名、素材データの内、編集結果データに含まれることになる部分(部分データ)の素材データにおける先頭位置を示す再生開始位置データ、および、部分データの素材データにおける最後の位置を示す再生終了位置データから構成される。
【0055】
図9及び図10は、図8のような編集データあるいは仮想データファイルの内容であるVFLを用いて編集される仮想データファイルの記録例及びファイル管理情報の具体例を示している。
【0056】
すなわち、図9は、データ蓄積装置30の記録媒体上の記録データ及び仮想データファイルの具体例を示しており、図10は、(A)が媒体上の記録データファイルの管理情報の例、(B)が仮想データファイル“X”を得るための編集データの例、(C)が仮想データファイル“X”のファイル管理情報の例をそれぞれ示している。
【0057】
これらの図9及び図10に示す具体例において、記録媒体上には、媒体の先頭から100ブロック〜189ブロックにファイル“A”が、200ブロック〜269ブロックにファイル“B”が、また300ブロック〜379ブロックにファイル“C”がそれぞれ編集素材データとして記録されており、編集により、これらの素材データのファイル“A”の10ブロック目から50ブロック目の範囲に含まれる部分データ、ファイル“B”の20ブロック目から60ブロック目の範囲に含まれる部分データ、及びファイル“C”の30ブロック目から60ブロック目の範囲に含まれる部分データが、この順番に編集結果データである仮想データファイル“X”に含まれることを示している。
【0058】
図1の編集装置20は、図10の(B)に示すような編集データをデータ記録再生装置10の制御信号I/F回路14に対して出力する。データ記録再生装置10のCPU11は、編集装置20から受けた編集データ(図10(B))と記録媒体上のレコードエントリ(図10(A))とに基づいて、図10(C)に示すファイル名“X”と、最初の再生エントリを示すリンクデータ(ファイルエントリ)をRAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶する。さらに、CPU11は、データ蓄積装置30の記録媒体の記録領域の先頭から110ブロック目から40ブロック、220ブロック目から20ブロック、及び330ブロック目から30ブロックに、素材データである各ファイル“A”,“B”,及び“C”に含まれる部分データが記録されていることを示す記録領域データ(再生エントリ)を生成し、削除可能フラグ(一般的には制御フラグ)の値をOFFにして付加してRAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶する。
【0059】
ここで、図10の(B)に示すような編集データをそのままRAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶しておき、再生時に部分データの記録領域を算出することも可能であるが、上述のように、予め図10の(C)に示したリンクト・リストの形式で再生エントリを生成し、RAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶しておくと、再生時の部分データの記録領域の算出が不要になり、迅速に編集結果データと同じ内容の音声/映像データを再生することができる。部分データが少数のブロックに分かれる程度の場合には、再生時の部分データの記録領域の算出処理時間は特に再生の妨げにはならないが、部分データの分割数が多くなればなるほど算出処理時間は増大し、再生の妨げとなる可能性が大きくなる。従って、多くの部分データを含む編集結果データの編集データが編集装置20からデータ記録再生装置10に入力された場合に、予め再生エントリを生成しておくメリットが大きくなる。
【0060】
以上のような図8、あるいは図10に示す編集データを用いた編集装置20による編集処理について説明する。
【0061】
編集者は、編集装置20に対して採用する音声/映像を示すデータを入力する。編集装置20は、データ記録再生装置10から受けたレコードエントリ、および編集者が入力したデータに従って、番組用の音声/映像データ(編集結果データ)に用いられる部分データおよびその順番を示す編集データ(図8、図10の(B))を生成し、データ記録再生装置10に対して出力する。
【0062】
データ記録再生装置10のCPU11は、受信した編集データをRAM12やファイル管理情報記憶部15に記憶し、記憶した編集データ(図8、図10の(B))に基づいて、編集結果データと同じ内容の音声/映像データを再生する。ここで、予め図10の(C)に示したリンクト・リストの形式で再生エントリを生成し、RAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶しておくことが好ましいのは上述した通りである。
【0063】
図11は、上記図8あるいは図10の(B)のような編集データ(VFL;Virtual File List )に基づいて、音声/映像データを再生する際の処理を示すフローチャートである。
【0064】
この図11において、最初のステップST301では、編集装置20は、編集データVFLを含み、編集データをデータ記録再生装置10に受信させる命令(VFL_DOWNLOADコマンド)をデータ記録再生装置10に対して出力する。データ記録再生装置10は、このVFL_DOWNLOADコマンドを受信する。
【0065】
ステップST302およびステップST303において、データ記録再生装置10は受信した編集データVFL(図10の(B))および音声/映像データのレコードエントリ(図10の(A))を解析し、編集結果データXの再生エントリおよびそのファイルエントリ(図10の(C))を生成し、RAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶する。
【0066】
ステップST304において、編集装置20は、再生エントリに基づいて部分データを組み合わせ編集結果データと同内容の音声/映像データを再生する準備を行わせる命令(VFL_OPENコマンド)をデータ記録再生装置10に対して出力する。データ記録再生装置10は、このVFL_OPENコマンドを受信する。
【0067】
ステップST305において、データ記録再生装置10のCPU11は、RAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶されている編集結果データXの再生エントリを検索する。なお、この際、編集結果データである仮想ファイル“X”の再生エントリは、音声/映像データのファイル“A”,“B”,“C”と全く同等に取り扱われる。
【0068】
ステップST306において、データ記録再生装置10のCPU11は、ファイルハンドルを生成する。
【0069】
ステップST307において、編集装置20はデータ記録再生装置10に対して上述したPLAYコマンドを出力する。データ記録再生装置10は、このPLAYコマンドを受信する。
【0070】
ステップST308において、データ記録再生装置10のCPU11は、データ蓄積装置30を制御し、再生エントリに基づいて部分データをデータ蓄積装置30から再生させる。
【0071】
ステップST309において、編集装置20はデータ記録再生装置10に対して上述したSTOPコマンドを出力する。データ記録再生装置10は、このSTOPコマンドを受信する。
【0072】
ステップST310において、データ記録再生装置10のCPU11は、データ記録再生装置30を制御して部分データの再生を中止させる。
【0073】
ステップST311において、編集装置20はデータ記録再生装置10に対して上述したCLOSEコマンドを出力する。データ記録再生装置10は、このCLOSEコマンドを受信する。
【0074】
ステップST312において、データ記録再生装置10のCPU11は、編集データVFLのファイルをクローズする。
【0075】
次に、データ記録再生装置10のCPU11が編集データから再生エントリを生成する処理(図11中のST302)をさらに詳細に説明する。
【0076】
図12は、データ記録再生装置10のCPU11が、仮想データファイルを作成するための編集データから再生エントリを生成する処理を示すフローチャートである。
【0077】
図13は、仮想データファイルを作成するための編集データを一般化して示す図であり、図14は、記録媒体上のレコードエントリおよび仮想データファイルの再生エントリを例示する図である。
【0078】
図12に示すように、ステップST401において、CPU11は仮想データファイルを作成するための編集データVFLからファイルエントリFEを作成する。
【0079】
ステップST402において、CPU11は変数n,jの値を1にする。なお、変数nは素材データのレコードエントリのファイル名データ(図14の(A))の検索に用いられ、変数jは再生エントリ(図14の(B))に含まれる部分データの検索に用いられる。
【0080】
ステップST410は、編集データ(図13)のファイル名データ(FILE(n)) 、再生開始位置データ(START(n))および再生終了位置データ(END(n))から、再生エントリを生成する。詳細は、ステップST411からステップST417に示す通りである。
【0081】
ステップST411において、データ記録再生装置10のCPU11は、再生開始位置データ(START(n))が存在する素材データのレコードエントリ(RE(n)) を検索して求める。
【0082】
ステップST412において、データ記録再生装置10のCPU11は、再生終了位置データ(END(n))が存在する素材データのレコードエントリ(RE(n)) を検索して求める。
【0083】
ステップST413において、データ記録再生装置10のCPU11は、変数iを数値isとする。なお、変数iは、レコードエントリに含まれるデータの検索に用いられる。
【0084】
ステップST414において、データ記録再生装置10のCPU11は、編集結果データXの再生エントリ(RE(j)) を生成する。
【0085】
ステップST415において、データ記録再生装置10のCPU11は、変数iの値が数値ieであるか否かを判断する。なお、数値ieは再生エントリ(RE(j)) の数を示す。変数iの値が数値ieでない場合にはステップST416の処理に進み、数値ieである場合にはステップST417の処理に進む。
【0086】
ステップST416では、データ記録再生装置10のCPU11は、変数i,jをインクリメントし、ステップST414に戻る。
【0087】
ステップST417では、、データ記録再生装置10のCPU11は、変数jに数値1を加算し(インクリメントし)、ステップST403の処理に進む。
【0088】
ステップST403において、データ記録再生装置10のCPU11は、変数nの値が数値endであるか否かを判断する。なお、数値endは素材データの数を示す。変数nが数値endである場合には処理を終了し、数値endでない場合にはステップST404の処理に進む。
【0089】
ステップST404において、データ記録再生装置10のCPU11は、変数nをインクリメントしてステップST410、すなわちステップST411の処理に進む。
【0090】
以下、音声/映像データ(素材データ)のレコードエントリおよび編集結果データの再生エントリの削除、および、フリースペーリストの更新の際のデータ記録再生装置10の処理を説明する。
【0091】
編集装置20から音声/映像データの削除をさせる命令を受けたデータ記録再生装置10のCPU11は、レコードエントリを検索し、削除可能フラグの値がONのもののみを削除し、削除したレコードエントリが示すデータ蓄積装置30の記録領域をフリースペースリストに加える。
【0092】
CPU11は、削除可能フラグの値がOFFであるレコードエントリを削除しない。
【0093】
なお、編集装置20から再生エントリの削除をさせる命令を受けたデータ記録再生装置10のCPU11は、再生エントリを検索し、削除可能フラグの値がONであることを確認して削除する。
【0094】
再生エントリの削除可能フラグの値は、上述のようにONであるため、再生エントリが参照する素材データ(部分データ)は通常、編集装置20からの削除命令により削除されない。
【0095】
以上述べたようにデータ記録再生装置10の処理内容を変更することにより、編集結果データをデータ蓄積装置30に記録する必要なく、編集結果データと同じ内容の音声/映像データを再生することができる。しかも、予め再生エントリを生成し、この再生エントリに基づい上記再生を行うため、部分データの記録領域算出のための処理時間が不要となる。従って、この記録領域算出のための処理時間が再生の妨げとなることはない。
【0096】
しかも、再生エントリの生成処理は、RAM13やファイル管理情報記憶部15の記憶内容を書き換えるだけで済む。また、記録領域データの削除処理に、削除可能フラグによる制限を加えているので、再生エントリにより参照されている素材データを不用意に削除してしまう不具合が発生しない。
【0097】
ところで、以上の具体例においては、例えば仮想データファイルにおいてファイル単位で音声データのチャネル数を途中で変更することができない点、仮想データファイルにおいて音声データのチャネル数が異なるファイルを混在させることができず、音声チャネル数を最大のものに合わせることになり、記録媒体の無駄が生じる点、仮想データファイルにおいて音声のみのデータや映像のみのデータの場合も、映像と最大数の音声チャネルの記録領域を使用することになって、記録媒体の無駄が生じる点、及び仮想データファイルにおいて映像のみの変更や音声の任意のチャネルのみの変更ができない点、が改善すべき点としてある。
【0098】
また、映像と音声を別々に仮想データファイルで記述できる場合には、例えばある時間で音声は再生するが映像は消すとか、ある時間だけ音声のあるチャネルだけを消す、といった処理が必要となるため、仮想データファイルにおいて再生をミュートするような処理が行ええることが必要となる。
【0099】
そこで、本発明に係るデータ記録及び/又は再生装置は、映像データ及び音声データを含むデータファイルを記録再生するためのランダムアクセス可能な記録媒体に対し、該記録媒体上に記録されたデータファイルごとにかつ上記データファイルに含まれる映像データ及び音声データごとに、それぞれ映像データ及び音声データが記録された記録媒体の先頭位置を示す先頭位置データと、該先頭位置からの記録長を示す記録長データとを記憶手段に記憶し、この記憶手段に記憶された先頭位置データと記録長データとに基づいてデータファイルに含まれる映像データ及び音声データを再生するようにしている。
【0100】
また、本発明の実施の形態においては、映像データ及び音声データを記録再生するためのランダムアクセス可能な映像用及び音声用の各データ記録再生手段となるデータ蓄積装置をそれぞれ個別に設け、これらのデータ記録再生手段によりそれぞれ1つ以上のレコードとして記録されたデータファイルを、データ管理手段により、ファイルエントリと、映像データレコードエントリと、音声データレコードエントリとを用いて管理するものであり、映像データ及び音声データの各レコードエントリは、削除可能か否かの情報及びMUTE情報を含む制御フラグを有している。
【0101】
以下、本発明に係るデータ記録及び/又は再生装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図15は、本発明の実施の形態となる音声及び映像データの記録再生装置40のシステム構成を示すブロック図である。
【0102】
この図15の例では、データ記録再生装置40内に、映像データファイルを複数のブロックに分割してランダムアクセス可能な記録媒体に記録し、該記録されたデータファイルを再生するための映像データ蓄積装置60Vと、音声データファイルを複数のブロックに分割してランダムアクセス可能な記録媒体に記録し、該記録されたデータファイルを再生するための音声データ記録再生装置60Aとが設けられている。
【0103】
この図15において、データ記録再生装置40には編集装置50が接続されており、この編集装置50は、入出力制御信号を発生してデータ記録再生装置40を制御する。データ記録再生装置40は、複数の音声データおよび映像データまたはこれらのいずれか(音声/映像データ)を記録し、編集装置50からの要求に応じて、編集装置50に対して編集処理の対象となる音声/映像データを提供する。さらに、データ記録再生装置40は、編集処理の結果として得られた音声/映像データ(編集結果データ)において、素材データのいずれの部分が用いられているかを示すデータ(編集データ)を編集装置50から受け、この編集データに基づいて、編集結果データと同じ内容の音声/映像データを再生する。
【0104】
データ記録再生装置40の内部構成において、CPU(マイクロプロセッサユニット)41、CPUのプログラムが格納されているROM(Read Only Memory)42、CPUがプログラムを実行するための作業領域となるRAM(Random Access Memory)43、上記編集装置50からの入出力信号を取り込みCPUに伝えるための制御信号インターフェース回路(制御信号I/F回路)44、及び後述するファイル管理情報を記憶するハードディスク等のファイル管理情報記憶部45が、バスライン46に接続されている。これらの構成部分により制御用のコンピュータを構成し、編集装置50から入力された編集データに基づいてデータ記録再生装置40の各構成部分を制御するとともに、データ蓄積装置60Vに記録されている映像データ及びデータ蓄積装置60Aに記録されている音声データのそれぞれの記録領域を管理する。すなわち、CPU(マイクロプロセッサユニット)11は、例えば汎用のマイクロプロセッサあるいはRISC(Reduced Instruction Set Computer)マイクロプロセッサ、及びその周辺回路から構成される。CPU41は、RAM43を用いてROM42に記憶されているプログラムを実行し、制御信号I/F回路44を介して上記編集装置50との間で編集データおよび応答データを送受信する。
【0105】
映像データ蓄積装置60V及び音声データ蓄積装置60Aは、ハードディスクアレイ装置等の大容量でランダムアクセス可能なデータ記録再生手段であり、映像データ蓄積装置60Vは、上記バスライン46に接続されているいわゆるSCSI等のインターフェース回路(映像データ蓄積I/F回路)61Vとの間で映像データの入出力が行われる。また、音声データ蓄積装置60Aは、上記バスライン46に接続されているインターフェース回路(音声データ蓄積I/F回路)61Aとの間で音声データの入出力が行われる。映像データ蓄積I/F回路61V及び音声データ蓄積I/F回路61Aは、それぞれバスライン46に接続されている映像バッファメモリ62V及び音声バッファメモリ62Aとの間でデータの入出力が行われる。映像バッファメモリ62Vは、映像信号エンコーダ/デコーダ63Vとの間でデータの入出力が行われ、音声バッファメモリ62Aは、音声信号エンコーダ/デコーダ63Aとの間でデータの入出力が行われ、それぞれ一定速度の連続データである映像又は音声信号と、高速で断続的な映像データ蓄積装置60Vの映像データ又は音声データ蓄積手段60Aの音声データとの間のバッファリングを行う。映像信号エンコーダ/デコーダ63Vや音声信号エンコーダ/デコーダ63Aは、必要に応じてデータの圧縮/伸張を行い、音声や映像信号のインターフェース回路(音声映像信号I/F回路)64を介し、外部端子65との間で音声、映像信号の入出力を行っている。
【0106】
データ記録再生装置40のCPU41は、放送局のリファレンス信号等の同期信号に同期して、映像及び音声の各データ蓄積I/F回路61V及び61Aを介して映像及び音声の各データ蓄積装置60V及び60A等を制御し、編集装置50その他の外部機器からの要求に応じて、映像データ蓄積装置60Vに映像データを記録させ、音声データ蓄積装置60Aに音声データを記録させ、記録した音声/映像データを編集装置50その他の外部機器に提供する。また、CPU41は、映像データ蓄積装置60Vに記録されている映像データ及び音声データ蓄積装置60Aに記録されている音声データそれぞれが各データ蓄積装置60V,60Aの記録媒体(ハードディスク等)において占める記録領域を示す記録領域データあるいはファイル管理情報を生成する。また、CPU41は、編集結果データに含まれる音声/映像データ(素材データ)の部分(部分データ)それぞれが各データ蓄積装置60V,60Aの各記録媒体において占める記録領域を示す部分データの記録領域データあるいはファイル管理情報を生成する。さらに、CPU41は、生成したこれらの記録領域データあるいはファイル管理情報をRAM43に記憶し、ハードディスク等のファイル管理情報記憶部45に記憶する。
【0107】
次に、このようなファイル管理情報あるいは記録領域データを用いた映像及び音声の各データ蓄積装置60V及び60Aの記録データの管理について、具体例を挙げて説明する。
【0108】
図16は、ファイル管理情報あるいは記録領域データの一例を示すものであり、このファイル管理情報は、CPU41によりRAM43やファイル管理情報記憶部45に対して書込/読出制御される。このファイル管理情報は、いわゆるリンクト・リスト(linked list) の形式のリスト(レコードエントリ)として作成されている。
【0109】
この図16に示すファイル管理情報において、(A)は「ファイルエントリ」を示し、この「ファイルエントリ」は、ファイルの名前を示す「ファイル名」と、当該ファイルの最初に記録/再生すべきデータに対応するレコードエントリ番号を示す「最初のレコードエントリのリンク」とを有している。この場合のレコードとは、各データ蓄積装置60V,60Aの各記録媒体上で連続記録されるデータの一まとまりのことであり、映像データの映像レコードと音声データの音声レコードとを個別に管理している。図16の(A)の例では、最初に記録/再生すべき映像データに対応する映像レコードエントリ番号を示す「最初の映像レコードエントリのリンク」と、例えば4チャネル分の音声データのそれぞれの最初の音声レコードエントリ番号を示す4つの「最初の音声レコードエントリのリンク」とを有している。図16の(B)は、「映像レコードエントリ」を示し、当該ファイルにおける次に記録/再生すべき映像データに対応する映像レコードエントリ番号を示す「次の映像レコードエントリのリンク」と、映像データ蓄積装置60Vの媒体上の連続記録されている映像データ、すなわち映像レコードの先頭アドレスを示す「先頭位置データ」と、当該映像レコードの映像データのサイズを示す「記録長データ」と、当該レコードのデータを削除してもよいか否かを示す情報を含む「制御フラグ」とを有している。「次のレコードエントリのリンク」のリンクデータが終了値(END) である場合には、次のレコードエントリが存在せず、そのレコードエントリが示す記録領域には音声/映像データの最後の部分が記録されている。「制御フラグ」は、削除可能フラグとして、ONのとき対応するデータが削除可能であることを、OFFのとき対応するデータが削除不可能であることをそれぞれ示し、また再生をしないMUTEを示すこともできる。図16の(C)は、「音声レコードエントリ」を示し、当該ファイルにおける次に記録/再生すべき音声データに対応する音声レコードエントリ番号を示す「次の音声レコードエントリのリンク」と、音声データ蓄積装置60Aの媒体上の連続記録されている音声データ、すなわち音声レコードの先頭アドレスを示す「先頭位置データ」と、当該音声レコードの音声データのサイズを示す「記録長データ」と、当該レコードのデータを削除してもよいか否かを示す情報を含む「制御フラグ」とを有している。図16の(D)は、映像データ蓄積装置60Vの媒体上での空き領域を示すための「映像用フリースペースリスト」を示し、次の空き領域に対応する映像用のフリースペース番号を示す「次の映像用フリースペースのリンク」と、当該映像用フリースペースの先頭アドレスを示す「先頭位置データ」と、当該映像用フリースペースのサイズを示す「記録長データ」とを有している。図16の(E)は、音声データ蓄積装置60Aの媒体上での空き領域を示すための「音声用フリースペースリスト」を示し、次の空き領域に対応する音声用のフリースペース番号を示す「次の音声用フリースペースのリンク」と、当該音声用フリースペースの先頭アドレスを示す「先頭位置データ」と、当該音声用フリースペースのサイズを示す「記録長データ」とを有している。なお、上記先頭位置データのアドレスや記録長データのサイズは、例えばブロックを単位として表すことが挙げられる。
【0110】
上記映像及び音声の各レコードエントリの「制御フラグ」は、前述したような非破壊(Non−destructive) 編集を行った際の仮想データファイルのとき、削除不可能を示すOFFとするものである。この非破壊編集について、再度説明すると、複数の編集素材データとなる音声/映像データファイルを用いて編集を行った結果の編集結果データを新たに記録媒体に記録しなくとも、元の複数の音声/映像データファイルの内の編集結果データの内容となる部分データの開始位置や終了位置のリストを用い、このリストに従って、ランダムアクセス可能なデータ蓄積装置60V,60Aの各記録媒体のそれぞれの各部分データを順次リアルタイムで再生することにより編集結果の音声/映像データを得るものである。上記仮想データファイルとは、上記部分データのリストにより構成される編集結果の音声/映像データファイルのことである。
【0111】
図17は、上述したような仮想データファイルを作成するための編集データ(VFL:Virtual File List )に基づいて、映像及び音声の各データを再生する際の処理を示すフローチャートである。
【0112】
この図17において、最初のステップST501では、編集装置50は、編集データVFLを含み、編集データをデータ記録再生装置40に受信させる命令(VFL_DOWNLOADコマンド)をデータ記録再生装置40に対して出力する。データ記録再生装置40は、このVFL_DOWNLOADコマンドを受信する。
【0113】
ステップST502およびステップST503において、データ記録再生装置40は受信した編集データVFLと、映像及び音声データの各レコードエントリを解析し、編集結果データの再生エントリおよびそのファイルエントリを映像及び音声データのそれぞれについて生成し、RAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶する。
【0114】
ステップST504において、編集装置50は、再生エントリに基づいて部分データを組み合わせ編集結果データと同内容の映像及び音声データを再生する準備を行わせる命令(VFL_OPENコマンド)をデータ記録再生装置40に対して出力する。データ記録再生装置40は、このVFL_OPENコマンドを受信する。
【0115】
ステップST505において、データ記録再生装置40のCPU41は、RAM13やファイル管理情報記憶部15に記憶されている編集結果データの再生エントリを検索する。
【0116】
ステップST506において、データ記録再生装置40のCPU41は、ファイルハンドルを生成する。
【0117】
ステップST507において、編集装置50はデータ記録再生装置40に対して上述したPLAYコマンドを出力する。データ記録再生装置40は、このPLAYコマンドを受信する。
【0118】
ステップST508において、データ記録再生装置40のCPU41は、映像及び音声データの各データ蓄積装置60V,60Aを制御し、再生エントリに基づいて部分データをデータ蓄積装置60V,60Aから再生させる。
【0119】
ステップST509において、編集装置50はデータ記録再生装置40に対して上述したSTOPコマンドを出力する。データ記録再生装置40は、このSTOPコマンドを受信する。
【0120】
ステップST510において、データ記録再生装置40のCPU41は、データ記録再生装置60V,60Aを制御して部分データの再生を中止させる。
【0121】
ステップST511において、編集装置50はデータ記録再生装置40に対して上述したCLOSEコマンドを出力する。データ記録再生装置40は、このCLOSEコマンドを受信する。
【0122】
ステップST512において、データ記録再生装置40のCPU41は、編集データVFLのファイルをクローズする。
【0123】
ここで、データ記録再生装置40のCPU41が編集データから再生エントリを生成する処理(図17中のST502)については、前述した図12のフローチャートに示すような処理と同様であるが、映像データ及び音声の各チャネルのデータについての処理が必要となる。これについては、図32及び図33を参照しながら後述する。
【0124】
次に、上記図16のようなファイル管理情報を用いるときの、映像及び音声データの記録例を図18に示し、このときのファイル管理情報を図19に示す。これらの図18及び図19においては、例えば2つのファイル“A”,“B”についてのそれぞれの映像及び音声データが、図15に示した映像及び音声の各データ蓄積装置60V及び60Aの各記録媒体において占める記録領域及びファイル管理情報の具体例を示している。
【0125】
図18の(A)は、映像データ蓄積装置60Vの映像用記録媒体上の記録データの具体例を示しており、例えば2つのファイル“A”,“B”の映像データが記録されている。ファイル“A”の映像データは記録媒体の先頭から170ブロック〜229ブロックに記録され、ファイル“B”の映像データは記録媒体の先頭から80ブロック〜129ブロックおよび230ブロック〜329ブロックに記録され、他の記録領域は空き記録領域になっている。
【0126】
図18の(B)は、音声データ蓄積装置60Aの音声用記録媒体上の記録データの具体例を示しており、例えば2つのファイル“A”,“B”の音声データが記録されている。ファイル“A”の音声データは4チャネル分あり、これらの音声データをそれぞれA1,A2,A3,A4とするとき、音声データA1は記録媒体の先頭から180ブロック〜199ブロックに、音声データA2は記録媒体の先頭から200ブロック〜219ブロックに、音声データA3は記録媒体の先頭から220ブロック〜239ブロックに、音声データA4は記録媒体の先頭から240ブロック〜259ブロックにそれぞれ記録されている。ファイル“B”の音声データは2チャネル分あり、これらをB1,B2とするとき、音声データB1は記録媒体の先頭から40ブロック〜69ブロックに、音声データB2は記録媒体の先頭から70ブロック〜99ブロックにそれぞれ記録され、他の記録領域は空き記録領域になっている。
【0127】
このように、1つの音声/映像データが複数の記録領域に分割されて記録される場合があるので、CPU41は、上述した各ファイル“A”,“B”の映像及び音声の各データのそれぞれのファイル管理情報を、図19の(A),(B)に示すリンクト・リスト(linked list) の形式のリスト(レコードエントリ)として作成している。またCPU41は、各データ蓄積装置60V,60Aの空き記録領域(フリースペース)を示す空き記録領域データを、図19の(C)に示すように、リンクト・リストの形式のリスト(フリースペースリスト)として生成している。ここで、レコードエントリの「次のレコードエントリのリンク」のリンクデータが終了値(END) である場合には、次のレコードエントリやフリースペースが存在せず、そのレコードエントリが示す記録領域には音声/映像データの最後の部分が記録されている。これは、フリースペースリストの「次のフリースペースのリンク」のリンクデータが終了値(END) である場合も同様である。なお、図19の(A),(B)の各レコードエントリの制御フラグについては、図示しないがいずれもONである。
【0128】
次に、このようなデータ記録再生装置の動作を、レコードエントリおよび再生エントリの生成処理を中心に説明する。
【0129】
まず、データ記録再生装置40が外部から入力された映像及び音声信号を各データ蓄積装置60V及び60Aに記録する動作について、例えば図18の(A)、(B)に示したようなファイル“A”の映像及び音声データを記録する場合を例として説明する。
【0130】
図20は、図15のデータ記録再生装置40のCPU41が外部から入力された映像データを映像データ蓄積装置60Vに記録し、音声データを音声データ蓄積装置60Aに記録する際の処理を示すフローチャートである。また、図21は、外部から入力された映像及び音声データを各データ蓄積装置60V及び60Aに記録する際の編集装置50とデータ記録再生装置40との間の制御信号のシーケンスチャートである。
【0131】
図20及び図21に示すように、ステップST601において、編集装置50はデータ記録再生装置40のCPU41に対して、ファイル名(例えばファイルA)およびデータ長(映像60ブロック、音声4チャネルでそれぞれ20ブロックずつ)等の所定のデータを含み、映像及び音声データのレコードエントリ等を作成させる命令(OPEN_RECコマンド)をデータ記録再生装置40に対して出力する。データ記録再生装置40のCPU41は、このOPEN_RECコマンドを受信する。
【0132】
ステップST602において、データ記録再生装置40のCPU41は、ファイルエントリ(File Entry)(図9(A)、図11(A))を生成し、RAM43に記憶し、さらにファイル管理情報記憶部45に記憶する。
【0133】
ステップST603において、データ記録再生装置40のCPU41は、RAM43やファイル管理情報記憶部45に記憶されているフリースペースリストを解析し、記録のための領域を確保する。
【0134】
ステップST604において、データ記録再生装置40のCPU41は、OPEN_RECコマンドに含まれるファイル名等のデータに基づいて、映像レコードエントリ(図9(B)、図11(A))を生成し、RAM43やファイル管理情報記憶部45に記録する。
【0135】
ステップST605において、データ記録再生装置40のCPU41は、RAM43やファイル管理情報記憶部45に記憶されている音声用フリースペースリストを解析し、音声データ記録のための領域を確保する。
【0136】
ステップST606において、データ記録再生装置40のCPU41は、OPEN_RECコマンドに含まれるファイル名等のデータに基づいて、音声レコードエントリ(図9(C)、図11(A))を生成し、RAM43やファイル管理情報記憶部45に記録する。
【0137】
ステップST607において、データ記録再生装置40のCPU41は、オープンしたファイルを編集装置50がアクセスするためのファイルハンドル(図9(A):File Handle) を設定し、編集装置50に送る。
【0138】
ステップST608において、編集装置50はデータ記録再生装置40に対して、ファイルAの映像データ及び音声データの記録を開始させる命令(RECコマンド)を出力する。データ記録再生装置40のCPU41は、このRECコマンドを受信する。
【0139】
ステップST609において、RECコマンドを受けたデータ記録再生装置40のCPU41は、外部機器から入力される映像データを上記映像レコードエントリで記述された順に映像データ蓄積装置60Vに記憶させ、入力される音声データを上記音声レコードエントリで記述された順に音声データ蓄積装置60Aに記録させる。
【0140】
ステップST610において、編集装置50はデータ記録再生装置40に対して、ファイルAの映像データ及び音声データの記録を終了させる命令(STOPコマンド)を出力する。データ記録再生装置40は、このSTOPコマンドを受信する。
【0141】
ステップST611において、STOPコマンドを受けたデータ記録再生装置40のCPU41は、各データ蓄積装置60V及び60Aに対する上記ファイルAの映像及び音声データの記録を中止する。
【0142】
ステップST612において、編集装置50はデータ記録再生装置40に対して、レコードエントリおよびフリースペースリストを修正(更新)させる命令(CLOSEコマンド)を出力する。データ記録再生装置40のCPU41は、このCLOSEコマンドを受信する。
【0143】
ステップST613では、記録した映像データのサイズを映像レコードエントリの記録長データの項目に記録しファイルをクローズする。
【0144】
ステップST614では、記録した音声データのサイズを音声レコードエントリの記録長データの項目に記録しファイルをクローズする。
【0145】
ステップST615では、記録のために確保していて使用しなかった映像データ蓄積装置60Vの記録媒体上の領域を開放し、映像用フリースペースリストに加える。
【0146】
ステップST616では、記録のために確保していて使用しなかった音声データ蓄積装置60Aの記録媒体上の領域を開放し、音声用フリースペースリストに加える。
【0147】
ステップST617では、記録ファイルをクローズする。
【0148】
次に、データ記録再生装置40が各データ蓄積装置60V及び60Aに記録されている映像及び音声信号を再生して出力する動作を説明する。
【0149】
図22は、図15に示したデータ記録再生装置40のCPU41が音声/映像データを再生する際の処理を示すフローチャートである。また、図23は、図15に示したデータ記録再生装置40が各データ蓄積装置60V及び60Aに記録された映像,音声データを再生する際の編集装置50とデータ記録再生装置40のCPU41との間の制御信号のシーケンスチャートである。
【0150】
これらの図22及び図23において、最初のステップST701では、編集装置50は、ファイル名(例えばファイルA)のデータ等を含む映像及び音声データの再生の準備をさせる命令(OPEN_PLAYコマンド)をデータ記録再生装置40に対して出力する。データ記録再生装置40のCPU41は、このOPEN_PLAYコマンドを受信する。
【0151】
ステップST702では、データ記録再生装置40のCPU41は、上記OPEN_PLAYコマンドのオプションデータのファイル名を、RAM43やファイル管理情報記憶部45に記憶されているファイルエントリのファイル名項目から検索し、検索結果に基づいて例えばファイル“A”の映像データ及び音声データのレコードエントリを獲得する。
【0152】
ステップST703では、検索したファイルエントリの映像データについての最初の映像レコードエントリの項目から映像レコードエントリの内容を順次獲得する。
【0153】
ステップST704では、検索したファイルエントリの音声データについての最初の音声レコードエントリの項目から音声レコードエントリの内容を順次獲得する。
【0154】
ステップST705では、データ記録再生装置40は、オープンしたファイルを編集装置50がアクセスするためのファイルハンドル(File Handle) を設定し、編集装置50に送る。
【0155】
ステップST706では、編集装置50はデータ記録再生装置40に対して音声/映像データAの再生を開始させる命令(PLAYコマンド)を出力する。データ記録再生装置40のCPU41は、このPLAYコマンドを受信する。
【0156】
ステップST707では、データ記録再生装置40のCPU41は、上記レコードエントリで記述された領域からデータ蓄積装置30に記録されているファイル“A”の映像データ及び音声データを取り出し、順に再生して編集装置50に対して出力する。
【0157】
ステップST708では、編集装置50は、当該ファイル“A”の映像及び音声データの再生を中止させる命令(STOPコマンド)をデータ記録再生装置40に対して出力する。データ記録再生装置40は、このSTOPコマンドを受信する。
【0158】
ステップST709では、データ記録再生装置40は各データ蓄積装置60V及び60Aを制御して映像及び音声データの再生を中止させる。
【0159】
ステップST710では、編集装置50はデータ記録再生装置40に対して、再生ファイル“A”をクローズさせる命令(CLOSEコマンド)を出力する。データ記録再生装置40は、このCLOSEコマンドを受信する。
【0160】
ステップST711では、編集装置50は再生していた映像及び音声データのファイル“A”を閉じる。
【0161】
次に、図24は、上記仮想データファイルの内容のリスト(VFL)の一例を示し、この仮想データファイルは、映像出力が1チャネル、音声出力が4チャネルの例を示している。
【0162】
この図24の[VIDEO], [AUDIO1], [AUDIO2], [AUDIO3], [AUDIO4] は、それぞれの出力チャネルを示すキーワードである。その後に、ファイル名、再生開始位置、再生終了位置が記述される。ファイル名の後の ”.V” はそのファイルの映像データのみを示す。音声チャネルのファイル名の後の ”.ch()” は ”.1”, ”.2”, ”.3”, ”.4”, のいずれかの値をとる。それぞれそのファイルの音声チャネルを示す。例えば
このような仮想データファイルでは音声1チャネルの出力に対して ”FILE_X” の音声3チャネルを再生することを示す。
【0163】
次に、上述のようなファイル管理情報を用いるときの、映像及び音声データの記録例を図25に示し、このときのファイル管理情報を図26に示す。これらの図25及び図26においては、例えば2つのファイル“File_1”,“File_2”についてのそれぞれの映像及び音声データが、図15に示した映像及び音声の各データ蓄積装置60V及び60Aの各記録媒体において占める記録領域及びファイル管理情報の具体例を示している。
【0164】
図25の(A)は、映像データ蓄積装置60Vの映像用記録媒体上の記録データの具体例を示しており、例えば2つのファイル“File_1”,“File_2”の映像データが記録されている。ファイル名の後の ”.V” はそのファイルの映像データを示している。ファイル“File_1”の映像データは記録媒体の先頭から100ブロック〜199ブロックに記録され、ファイル“File_2”の映像データは記録媒体の先頭から250ブロック〜369ブロックに記録され、他の記録領域は空き記録領域になっている。
【0165】
図25の(B)は、音声データ蓄積装置60Aの音声用記録媒体上の記録データの具体例を示しており、例えば4つのファイル“File_1”,“File_2”,“File_3”,“File_4”の音声データが記録されている。ファイル“File_1”の音声データは2チャネル分あり、これらの音声データのファイル名をそれぞれ“File_1.1”,“File_1.2”とするとき、音声データ“File_1.1”は記録媒体の先頭から100ブロック〜199ブロックに、音声データ“File_1.2”は記録媒体の先頭から200ブロック〜299ブロックにそれぞれ記録されている。ファイル“File_2”の音声データも2チャネル分あり、これらの音声データのファイル名をそれぞれ“File_2.1”,“File_2.2”とするとき、音声データ“File_2.1”は記録媒体の先頭から400ブロック〜519ブロックに、音声データ“File_2.2”は記録媒体の先頭から520ブロック〜639ブロックにそれぞれ記録されている。ファイル“File_3”,“File_4”は、いずれも映像データ無しの音声データのみから成るファイルであり、ファイル“File_3”は2チャネル分の音声データファイル“File_3.3”,“File_2.4”から成り、“File_4”は1チャネル分の音声データファイル“File_4.1”から成っている。記録媒体上では、音声データ“File_3.3”は700ブロック〜849ブロックに、音声データ“File_3.4”は850ブロック〜999ブロックにそれぞれ記録され、音声データ“File_4.1”は1100ブロック〜1249ブロックに記録されている。他の記録領域は空き記録領域になっている。
【0166】
これらのファイル“File_1”,“File_2”,“File_3”及び“File_4”のファイル管理情報(ファイルエントリ及びレコードエントリ)は、図26の(A),(B),(C)及び(D)のようなリンクト・リスト(linked list) の形式のリスト(レコードエントリ)としてそれぞれ作成されている。これらのファイルは記録媒体上に現実に記録されたファイルであるから、それぞれのレコードエントリに付加された当該レコードが削除可能か否かを示す削除可能フラグ、より一般的には制御フラグは、ONとされて、削除可能であることを示している。
【0167】
なお、映像と音声の単位時間あたりのデータ量は異なるが、説明を簡単にするために、これらの図25、図26においては、映像と音声のデータの単位をそれぞれ正規化されたもので例を示している。従って、例えばファイル“File_1”の映像と音声の記録長データはどちらも100として表される。
【0168】
このようなファイル“File_1”,“File_2”,“File_3”,“File_4”の映像/音声データを素材データとして編集を行って、例えば図27に示すような編集結果データである仮想データファイルを作成する場合について説明する。
【0169】
この図27では、横軸に時間をとっており、この時間の進行に従って、映像信号「Video」 ,及び4チャネルの音声信号「Audio1」〜「Audio4」を出力するようなタイムチャートあるいは時間割当表を示している。
【0170】
この図27のような映像及び4チャネルの音声信号を順次出力するための編集データのリスト、すなわち仮想データファイルの内容のリスト(VFL)の具体例を図28に示す。仮想データファイル内の再生開始位置と再生終了位置は本来タイムコードで記述されるが、ここでは説明を簡単にするために、図25の記録媒体上での単位(ブロック)をタイムコードの代わりに使用している。
【0171】
この図28で、仮想データファイル内のファイル名“MUTE”のファイルは特別な意味をもつキーワードである。映像チャネルではブラック(黒画面)の出力をすることを意味する。音声チャネルでは無音にすることを意味する。従って記録媒体上にはデータは存在しない。
【0172】
この“MUTE”ファイルの一例を図29に示している。この図29に示すように、一つの“MUTE”に対してレコードエントリを一つ作成する。削除可能フラッグには「MUTE」を記述する。記録長データには「MUTE」する時間を例えばブロック単位で記述する。
【0173】
図30は、図27に示すような仮想データファイルVFLから作成されたファイルエントリFE及びレコードエントリREを示している。このファイル管理情報のレコードエントリの制御フラグについては、仮想データであることから、元の記録データを消去しないようにOFFとされ、また“MUTE”ファイルについてはMUTEとされている。
【0174】
図31の(A)は、本実施の形態でのファイル“FILE(n)” のファイルエントリFE及びレコードエントリREの例を示している。これは、仮想データファイル内で記述されるファイルの例で、図32、図33のフローチャートの説明で使用するものである。本来は映像、音声の各チャネルごとにレコードエントリのリンクが存在するが、ここでは説明を簡単にするために、一つのレコードエントリのリンクで代表させて記述している。
【0175】
図31の(B)は、本実施の形態における仮想データファイルから作成されるのファイルエントリFE及びレコードエントリREの例で、図32、図33のフローチャートの説明で使用するものを示している。本来は映像、音声の各チャネルごとにレコードエントリのリンクが存在するが、ここでは説明を簡単にするために、一つのレコードエントリのリンクで代表させて記述している。
【0176】
図32は、本実施の形態における仮想データファイルのVFLの解析及びファイルエントリFE及びレコードエントリREの作成を説明するためのフローチャートである。
【0177】
この図32において、最初のステップST801では、仮想データファイルのVFLからファイルエントリFEを作成し、以下のステップST802〜ST806では、仮想データファイルのVFLから、映像データのレコードエントリRE_V,音声1チャネルのデータのレコードエントリRE_A1,音声2チャネルのデータのレコードエントリRE_A2,音声3チャネルのデータのレコードエントリRE_A3,音声4チャネルのデータのレコードエントリRE_A4をそれぞれ作成している。
【0178】
ここで、仮想データファイルのVFLから、映像や音声データのレコードエントリREを作成するときのアルゴリズムの一例を、図33に示す。
【0179】
この図33において、ステップS810では、変数n,jの値を1にする。なお、変数nは素材データのレコードエントリのファイル名データ(図31の(A))の検索に用いられ、変数jは再生エントリ(図31の(B))に含まれる部分データの検索に用いられる。
【0180】
次のステップST811では、ファイル“FILE(n)” がMUTEファイルか否かを判別する。MUTEファイルでないときにはステップST812に進み、MUTEファイルのときにはステップST820に進む。
【0181】
ステップST812では、再生開始位置データ(START(n))が存在するレコードエントリ(RE(n),is)を、素材データのレコードエントリRE(n,1)〜RE(n,I)を検索して求める。
【0182】
ステップST813では、再生終了位置データ(END(n))が存在するレコードエントリ(RE(n,ie))を、素材データのレコードエントリRE(n,1)〜RE(n,I)を検索して求める。
【0183】
ステップST814では、変数iを数値isとする。なお、変数iは、レコードエントリに含まれるデータの検索に用いられる。
【0184】
ステップST815では、編集結果データXの再生エントリ(RE(j)) を生成する。
【0185】
ステップST816では、変数iの値が数値ieであるか否かを判断する。なお、数値ieは再生エントリ(RE(j)) の数を示す。変数iの値が数値ieでない場合にはステップST817の処理に進み、数値ieである場合にはステップST818の処理に進む。
【0186】
ステップST817では、変数i,jをインクリメントし、ステップST815に戻る。
【0187】
ステップST818では、変数jに数値1を加算し(インクリメントし)、ステップST821の処理に進む。
【0188】
上記ステップST811で、ファイル“FILE(n)” がMUTEファイルであると判別されたときには、ステップST820に進み、再生開始位置データ(START(n))及び再生終了位置データ(END(n))からMUTEファイルのレコードエントリRE(j) を作成し、ステップS821に進む。
【0189】
ステップST821では、変数nの値が数値endであるか否かを判断する。なお、数値endは素材データの数を示す。変数nが数値endである場合には処理を終了し、数値endでない場合にはステップST822の処理に進む。
【0190】
ステップST822では、変数nをインクリメントしてステップST811の処理に戻る。
【0191】
以上の図15〜図33と共に説明した映像/音声データのデータ記録再生装置によれば、映像データ及び音声データをそれぞれ別のデータ蓄積装置60V及び60Aに記録するようにし、それぞれ映像用と音声用とのファイル管理情報を用いて管理しているため、音声データのチャネル数をいつでも変更することができ、音声データのチャネル数が異なるものを混在させることができ、音声のみのデータや映像のみのデータも取り扱うことができ、映像のみの変更や音声の任意のチャネルのみの変更が行える。
【0192】
また、仮想データファイルによる非破壊編集が行え、仮想データファイルについては、制御フラグの削除可能情報を削除不可能(削除可能フラグをOFF)とすることで、元の素材データが消去されることを防止できる。これによって、仮想データファイルにおいて音声データのチャネル数をいつでも変更することができ、仮想データファイルにおいて音声データのチャネル数が異なるものを混在させることができ、仮想データファイルにおいて音声のみのデータや映像のみのデータも扱うことができ、 仮想データファイルにおいて映像のみの変更や音声の任意のチャネルのみの変更ができる。
【0193】
また、制御フラグにMUTEを定義することで、仮想データファイルにおいて映像や音声をミュートさせることができる。
【0194】
以上の説明からも明らかなように、本発明に係る実施の形態によれば、映像データ及び音声データを記録再生するためのランダムアクセス可能な映像データ記録再生手段及び音声データ記録再生手段をそれぞれ個別に設け、これらのデータ記録再生手段により複数のブロックに分割して記録された映像及び音声の各データファイルを、データ管理手段により、ファイルエントリと、映像データレコードエントリと、音声データレコードエントリとを用いて管理しており、映像データ及び音声データの各レコードエントリは、削除可能か否かの情報を含む制御フラグを有しているため、少なくとも1つ以上の映像及び/又は音声データファイルの一部分を指定して仮想的に1つの映像及び/又は音声データファイルとなる仮想データファイルを作成することができ、このような仮想データファイルにおいて、音声データのチャネル数をいつでも変更することができ、音声データのチャネル数が異なるものを混在させることができ、音声のみのデータや映像のみのデータも取り扱うことができ、映像のみの変更や音声の任意のチャネルのみの変更を行うことができる。
【0195】
また、このような仮想データファイルの中で映像や音声の再生時のレベルを0とするための仮想的なファイルMUTEを定義し、制御フラグにMUTEを記述することにより、仮想データファイルにおいて、映像や音声を任意に消すようなミュート処理が容易に実現できる。
【0196】
なお、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、例えば、音声信号のチャネル数は4に限定されず、1、2、3あるいは5以上としてもよい。
【0197】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明に係るデータ記録及び/又は再生装置並びにその方法によれば、映像データ及び/又は音声データを含むデータファイルをデータ記録/再生手段によりランダムアクセス可能な記録媒体に対して記録及び/又は再生し、上記記録媒体上に記録されたデータファイルごとにかつ上記データファイルに含まれる映像データ及び/又は音声データごとに、それぞれ映像データ及び/又は音声データが記録された上記記録媒体の先頭位置を示す先頭位置データと、上記先頭位置からの記録長を示す記録長データとを記憶手段に記憶し、上記記憶手段に記憶された先頭位置データと上記記録長データとに基づいて上記データ記録/再生手段は上記データファイルに含まれる上記映像データ及び/又は音声データを再生し、上記音声データの先頭位置データと記録長のデータは,上記音声データに含まれる各チャネルごとの音声データの先頭位置データと記録長データとから構成されることにより、ファイル内の映像データ及び/又は音声データをそれぞれ別々に再生、編集することができ、例えば、ファイル内の音声のみの再生や、音声の所定のチャネルごとの再生等が容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の説明に供するデータ記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したデータ記録再生装置におけるファイル管理に用いられるファイル管理情報の一例を示す図である。
【図3】図1に示したデータ記録再生装置における映像/音声データの記録例及びファイル管理に用いられるファイル管理情報の具体例を示す図である。
【図4】図1に示したデータ記録再生装置において外部から入力された映像/音声データを記録する際の処理を示すフローチャートである。
【図5】図1に示したデータ記録再生装置において外部から入力された映像/音声データを記録する際の外部の編集装置との間の制御信号の送受信のシーケンスを示す図である。
【図6】図1に示したデータ記録再生装置において記録された映像/音声データを再生する際の処理を示すフローチャートである。
【図7】図1に示したデータ記録再生装置において映像/音声データを再生する際の外部の編集装置との間の制御信号の送受信のシーケンスを示す図である。
【図8】図1に示した編集装置から出力される編集データとしての仮想データファイルを示す図である。
【図9】図1に示したデータ記録再生装置におけるデータ蓄積装置の記録媒体上の記録データ及びこれらの記録データを用いて編集されて得られる仮想データファイルの一具体例を示す図である。
【図10】仮想データファイルのファイル管理情報の一具体例を示す図である。
【図11】仮想データファイルを作成するための編集データを用いて映像/音声データを再生する際の処理を示すフローチャートである。
【図12】図11のフローチャート中のファイルエントリ、レコードエントリを作成する処理を示すフローチャートである。
【図13】仮想データファイルを作成するための編集データの一般化した例を示す図である。
【図14】記録媒体上のデータファイルのレコードエントリ及び仮想データファイルのレコードエントリを示す図である。
【図15】本発明の実施の形態となるデータ記録再生装置のシステム構成の一例を示すブロック図である。
【図16】実施の形態のデータ記録再生装置におけるファイル管理に用いられるファイル管理情報の一例を示す図である。
【図17】仮想データファイルを作成するための編集データを用いて映像/音声データを再生する際の処理を示すフローチャートである。
【図18】実施の形態のデータ記録再生装置における映像/音声データの記録例を示す図である。
【図19】実施の形態のデータ記録再生装置における映像/音声データのファイル管理に用いられるファイル管理情報の具体例を示す図である。
【図20】実施の形態のデータ記録再生装置において外部から入力された映像/音声データを記録する際の処理を示すフローチャートである。
【図21】実施の形態のデータ記録再生装置において外部から入力された映像/音声データを記録する際の外部の編集装置との間の制御信号の送受信のシーケンスを示す図である。
【図22】実施の形態のデータ記録再生装置において記録された映像/音声データを再生する際の処理を示すフローチャートである。
【図23】実施の形態のデータ記録再生装置において映像/音声データを再生する際の外部の編集装置との間の制御信号の送受信のシーケンスを示す図である。
【図24】実施の形態における仮想データファイルの一例を示す図である。
【図25】実施の形態のデータ記録再生装置における映像/音声データの記録例を示す図である。
【図26】実施の形態のデータ記録再生装置における映像/音声データのファイル管理に用いられるファイル管理情報の具体例を示す図である。
【図27】実施の形態における仮想データファイルの再生タイムチャートの具体例を示す図である。
【図28】図27の再生出力を得るための仮想データファイルの具体例を示す図である。
【図29】再生時にミュートをかけるためのMUTEファイルの取り扱いを説明するための図である。
【図30】図28の仮想データファイルから作成されたファイル管理情報であるファイルエントリ及びレコードエントリの具体例を示す図である。
【図31】実施の形態における記録媒体上のデータファイルのレコードエントリ及び仮想データファイルのレコードエントリを示す図である。
【図32】実施の形態における仮想データファイルの解析及びファイル管理情報の作成を説明するためのフローチャートである。
【図33】図32のフローチャート中の仮想データファイルの解析及びレコードエントリの作成を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
40 データ記録再生装置、 41 CPU、 44 制御信号I/F回路、45 ファイル管理情報記憶部、 50 編集装置、 60V 映像データ蓄積装置、 60A 音声データ蓄積装置、 61V 映像データ蓄積I/F回路、 61A 音声データ蓄積I/F回路、 62V 映像バッファメモリ、 62A 音声バッファメモリ、 63V 映像信号エンコーダ/デコーダ、 63A 音声信号エンコーダ/デコーダ、 64 映像音声信号I/F回路
Claims (4)
- 映像データ及び/又は音声データを含むデータファイルをランダムアクセス可能な記録媒体に対し記録及び/又は再生するデータ記録/再生手段と、
上記記録媒体上に記録されたデータファイルごとにかつ上記データファイルに含まれる映像データ及び/又は音声データごとに、それぞれ映像データ及び/又は音声データが記録された上記記録媒体の先頭位置を示す先頭位置データと、上記先頭位置からの記録長を示す記録長データとを記録する記憶手段とを備え、
上記記憶手段に記憶された上記先頭位置データと上記記録長データとに基づいて上記データ記録/再生手段は上記データファイルに含まれる上記映像データ及び/又は音声データを再生し、
上記音声データの先頭位置データと記録長データは、上記音声データに含まれる各チャネルごとの音声データの先頭位置データと記録長データとから構成されること
を特徴とするデータ記録及び/又は再生装置 - 上記記録長データは、上記ランダムアクセス可能な記録媒体上に連続して記録された記録長を示すデータであり、上記記録媒体に不連続に上記ファイルデータに含まれる上記映像データ及び/又は音声データが記録されているときは、上記記録媒体上の連続した領域ごとに上記先頭位置データと上記記録長データとが上記記憶手段に記憶されることを特徴とする請求項1記載のデータ記録及び/又は再生装置。
- 映像データ及び/又は音声データを含むデータファイルをランダムアクセス可能な記録媒体に対して記録及び/又は再生する第1のステップと、
上記ランダムアクセス可能な記録媒体上に記録されたデータファイルごとにかつ上記データファイルに含まれる映像データ及び/又は音声データごとに、それぞれ映像データ及び/又は音声データが記録された上記記録媒体の先頭位置を示す先頭位置データと、上記先頭位置からの記録長を示す記録長データとを記憶手段に記憶する第2のステップと、
上記第2のステップで記憶された上記先頭位置データと上記記録長データとに基づいて上記記録媒体に記録された上記データファイルに含まれる上記映像データ及び/又は音声データを再生する第3のステップとを有し、
上記第2のステップで記憶する上記音声データの先頭位置データと記録長データは、上記音声データに含まれる各チャネルごとの音声データの先頭位置データと記録長データとから構成されること
を特徴とするデータ記録及び/又は再生方法。 - 上記第2のステップで記憶する上記記録長データは、上記ランダムアクセス可能な記録媒体上に連続して記録された記録長を示すデータであり、上記記録媒体に不連続に上記ファイルデータに含まれる上記映像データ及び/又は音声データが記録されているときは、上記記録媒体上の連続した領域ごとに上記先頭位置データと上記記録長データとが上記記憶手段に記憶されることを特徴とする請求項3記載のデータ記録及び/又は再生方法。
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