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JP3548220B2 - 振動検出装置 - Google Patents

振動検出装置 Download PDF

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JP3548220B2
JP3548220B2 JP04365594A JP4365594A JP3548220B2 JP 3548220 B2 JP3548220 B2 JP 3548220B2 JP 04365594 A JP04365594 A JP 04365594A JP 4365594 A JP4365594 A JP 4365594A JP 3548220 B2 JP3548220 B2 JP 3548220B2
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
撮影装置等の振動を検出する振動検出装置、及びそれを利用したカメラ等の撮影装置の手ぶれ防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より振動検出装置として、加速度センサ、角速度センサやレート・ジャイロが利用されている。そして、機器の小型化のために、これらの振動検出装置も小型化が進んでいる。しかし、検出部を小型化することにより、使用環境の温度変化や、素子自体の使用による温度上昇等により、出力信号にドリフトやオフセット成分が加わり、その出力の精度が低下している。特に小型化されるものに検出部を圧電素子で構成した装置が提案されているが、温度変化による形状の変化に加え静電容量の変化によって大きなドリフトが発生している。
【0003】
図18は、振動検出センサである振動ジャイロ型角速度センサの起動時の信号の変化について示したもので、横軸に時間、縦軸に振動ジャイロ型角速度センサの出力を表している。センサが静止時は、電源投入から数10msec間(図中では代表的に50msecと例を示す)は起動時の極めて不安定な信号特性を示す。これはセンサの出力が、振動がない場合の出力レベル(いわゆるヌル電圧)近傍まで大きく変化する期間である。
【0004】
その後、数100msec(図中では代表的に300msecと示す)の初期不安定期をむかえる。この初期不安定期間は、おおよそ定まっているヌル電圧近傍からに緩やかにヌル電圧出力に達し、その後安定期に入り、センサ出力の目だった変化は無くなる。
【0005】
更に、長時間経過する場合の信号の変化を図19に示す。センサは安定期にあるにも関わらず、ヌル電圧が変化する。これは、環境の温度等の変化によりセンサの出力がドリフトを発生するためである。
【0006】
この主に温度変化によると考えられる振動センサのドリフトによるヌル電圧の変化は、数分周期程度の極めて緩い変化であるが、振動信号の誤差となる。このドリフトの成分をそのままに振動信号を得ようとすると、ドリフトによる信号の誤差が加わるばかりでなく、必要な信号サイズに増幅する場合、ドリフト成分をも増幅してしまう。そのため、増幅により信号が飽和してしまい、その後の処理によっても振動信号を得ることができなくなってしまう。
【0007】
このドリフト成分を除去するための技術として、特開昭60−143330号公報に、振動ジャイロによる角速度センサの低周波成分を除去するためにハイパスフィルタを用いる例が記載されている。ハイパスフィルタを用いた場合、フィルタで除去する周波数の上限を決める、いわゆるカットオフ周波数とフィルタの時定数とは反比例の関係にある。センサやフィルタの起動時には、信号が安定化するまでに、その時定数分の時間、つまり切り落とせる上限の周波数fの2π/f秒の時間が必要になる。特に、起動時には、ノイズやセンサの不安定さも加わり、誤差分を除去するのに時間が多くかかる。
【0008】
図20は、従来の典型的な振動ジャイロ型角速度センサによる振動検出のブロック図の一例である。同図に於いて、振動ジャイロ型角速度センサ1の出力は、ハイパスフィルタ(HPF)2によりドリフト成分が除去されて、増幅器3により必要な信号サイズまで増幅される。そして、増幅器3のオフセット出力をキャンセルするため、また振動が無い場合の出力を所定電圧になるように電圧調整器4で調節され、振動信号として出力・使用される。
【0009】
撮影装置の手ぶれ防止のためにこの撮影装置の振動を測定する場合、手ぶれによる振動の周波数は、高周波側でも15Hz程度であり、反比例的に低周波数の振動の振幅は大きなものである。手ぶれ信号を減衰させずに、センサのドリフトを除去するためには、大きな時定数のハイパスフィルタ(HPF)が必要である。
【0010】
特に、スチルカメラで用いる場合には、ビデオの場合のように撮影者の目により緩い周波数の振動が補正されることはなく、1駒のフィルム上に全てのぶれが写し込まれてしまう。そのため、より低い周波数のぶれを検出する必要があり、数10秒の時定数のHPFが必要となる。
【0011】
図21は、図20の装置による構成の振動信号の起動からの推移を示したものである。図示されるように、センサの出力の起動前と起動後の値が大きく異なり、HPFの入力が初期に大きく変化するため、HPF出力の収束までに時定数相当の長い時間が必要となる。
【0012】
また、特開昭63−50729号公報では、このフィルタの起動時の不安定さが無くなるまでの時間を短縮するために、加速度センサを積分する際に、時定数の異なるHPF付の積分器を複数用意し、切り換えて使用するように工夫している。
【0013】
しかしながら、この特開昭63−50729号公報に開示された方法でも、図22に示されるように、センサの出力の起動前と起動後の値が大きく異なり、HPFの入力が初期に大きく変化するため、HPF出力の収束の改善の効果は有っても、収束までに長い時間が必要となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
このように、振動センサのドリフトの問題は、振動検出装置の出力の安定までの時間が絡んでくる。
ここで問題になるのは、(1)センサのドリフト、(2)センサのドリフトをHPFで除去する際の安定化までの時間である。
【0015】
更に、上記の上述した特開昭60−143330号公報、特開昭63−50729号公報のように、HPFを用いてドリフトを除去させる場合、HPFの入力可能な電圧範囲に、振動信号(角速度信号、加速度信号)+ドリフト成分が入っていなければならない。例えば、振動ジャイロ型の角速度センサの場合、撮影装置として検出したい角速度の数十倍の温度ドリフトを考慮しなければならず、HPF処理後に増幅する必要がある。この増幅器にも、オフセットやセンサに較べれば小さい温度ドリフト成分の付加の特性があり、これらのオフセットやドリフトを無くすためのHPFや調節器等の必要が生じ、回路構成が複雑化してしまうという課題を有していた。
【0016】
また、このように振動の有効成分に対して除去したいドリフト成分が大きいためにHPF処理信号が安定化していると判断できるまでの時間も、長く必要であった。
【0017】
異なるHPFを複数用意する場合には、無論回路構成は複雑化する。よりきめを細かく滑らかな形で処理するには、より多くのHPFを用意する必要があり、性能の向上のためには非常に大きな回路規模が必要である。
【0018】
更に、上記の例ではアナログ的にHPFの処理を行うために、検出された振動信号をCPUやDSPを用いてデジタル的に処理する際に調節が必要となる。これは、例えばA/Dコンバータを用いてそれらの処理装置に入力する際に、基準電圧、例えば振動が無い場合の振動検出手段の出力電圧(ヌル電圧)の調節である。これを調節しなければ正確な処理を行うことはできない。
【0019】
そして、この調節は、例えば、製作時にトリマ抵抗等を用いて調節されるもので、この調節の誤差はそのまま振動信号の誤差になる。例えば、撮影装置の手ぶれを低減するためのぶれ補正装置の振動検出の場合では、振動が無くてもぶれ補正装置が画像を移動させてしまい、誤動作に繋がる。
【0020】
また、使用者が使っている間に経時的にヌル電圧がずれた場合(例えば増幅回路のドリフトやオフセットの発生による)、調節は不可能になり、正確な振動の処理を行うことができなくなる。このような誤差は、アナログ的な処理でも同様に発生する可能性がある。
【0021】
センサの出力を直接的にソフトウエア的なHPFに入力したドリフトを除去する構成にする場合では、振動による信号をドリフトによる信号を含めてデジタル化する必要があり、A/Dコンバータの分解能は振動信号のみの場合に較べて必要以上に細かくなり、回路が複雑化すると共にA/Dコンバータの精度にも問題が生じてくる。
【0022】
更に、センサの出力をアナログHPF、増幅と処理した後、デジタル化してCPUで再度ソフトHPFでずれを調節することも可能である。しかしながら、アナログHPFの立上がり特性は改善されない。
【0023】
この発明は、上述した(1)センサのドリフトの発生で処理回路の処理可能電圧範囲を越える、(2)センサのドリフトをHPFで除去する際の安定化までの時間が長い、(3)時定数制御のためのHPFの回路構成が複雑になる、(4)デジタル処理のためのヌル電圧の調節が必要である、(5)増幅回路のオフセット、ドリフト成分の発生という課題を解決して、正確で高速高安定の振動検出装置を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
すなわちこの発明は、振動を検出する振動検出センサ手段と、基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とを差動増幅する差動増幅手段と、この差動増幅手段の出力に応じて上記基準電圧出力手段による基準電圧を変更する基準電圧制御手段と、上記差動増幅手段の出力に対し、上記基準電圧制御手段により変更された上記基準電圧に応じ補正を行う振動信号補正手段と、を具備したことを特徴とする。
【0025】
またこの発明は、振動を検出する振動検出センサ手段と、基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とを差動増幅する差動増幅手段と、この差動増幅手段の出力に応じて上記基準電圧出力手段による基準電圧を変更する基準電圧制御手段と、上記差動増幅手段の出力に対し、上記基準電圧制御手段により変更された上記基準電圧に応じ補正を行う振動信号補正手段と、この振動信号補正手段からの振動信号出力初期値と出力タイミングとを指示する振動信号出力指示手段と、を具備したことを特徴とする。
【0026】
更にこの発明は、振動を検出する振動検出センサ手段と、基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とを差動増幅する差動増幅手段と、この差動増幅手段の出力に応じて上記基準電圧出力手段による基準電圧を変更する基準電圧制御手段と、上記差動増幅手段の出力に対し、上記基準電圧制御手段により変更された上記基準電圧に応じ補正を行う振動信号補正手段と、この振動信号補正手段の出力を基に、振動信号に含まれる低周波成分を除去するハイパスフィルタ演算手段と、を具備したことを特徴とする。
【0027】
この発明は、振動を検出する振動検出センサ手段と、基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とを差動増幅する差動増幅手段と、この差動増幅手段の出力に応じて上記基準電圧出力手段による基準電圧を変更する基準電圧制御手段と、上記差動増幅手段の出力に対し、上記基準電圧制御手段により変更された上記基準電圧に応じ補正を行う振動信号補正手段と、この振動信号補正手段の出力を基に、振動信号に含まれる低周波成分を除去するハイパスフィルタ演算手段と、このハイパスフィルタ演算手段若しくは上記振動信号補正手段からの振動信号出力の出力初期値と出力タイミングとを指示する振動信号出力指示手段と、を具備したことを特徴とする。
【0028】
またこの発明は、振動を検出する振動検出センサ手段と、基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とを差動増幅する差動増幅手段と、この差動増幅手段の出力をデジタル信号化するA/Dコンバータ手段と、上記差動増幅手段若しくは上記A/Dコンバータ手段の少なくとも一方の出力に応じて上記基準電圧出力手段による基準電圧を変更する基準電圧制御手段と、上記A/Dコンバータ手段の出力に対し、上記基準電圧制御手段により変更された基準電圧に応じ補正を行う振動信号補正手段と、この振動信号補正手段の出力を基に、振動信号に含まれる低周波成分を除去するハイパスフィルタ演算手段と、このハイパスフィル夕演算手段若しくは上記振動信号補正手段からの振動信号出力の出力初期値と出力タイミングとを指示する振動信号出力指示手段と、を具備したことを特徴とする。
【0029】
【作用】
この発明の振動検出装置にあっては、振動検出センサ手段によって振動が検出され、基準電圧出力手段によって基準電圧が出力される。そして、上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とが、差動増幅手段にて差動増幅される。この差動増幅手段の出力に応じて、上記基準電圧出力手段による基準電圧が基準電圧制御手段で変更される。上記差動増幅手段の出力に対し、上記基準電圧制御手段により変更された上記基準電圧に応じ補正が、振動信号補正手段により行われる。
【0030】
また、この発明にあっては、振動検出センサ手段によって振動が検出され、基準電圧出力手段によって基準電圧が出力される。そして、上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とが、差動増幅手段にて差動増幅される。この差動増幅手段の出力に応じて、上記基準電圧出力手段による基準電圧が基準電圧制御手段で変更される。上記差動増幅手段の出力に対し、上記基準電圧制御手段により変更された上記基準電圧に応じた補正が振動信号補正手段で行われ、更にこの振動信号補正手段からの振動信号出力初期値と出力タイミングとが振動信号出力指示手段により指示される。
【0031】
更にこの発明では、振動検出センサ手段によって振動が検出され、基準電圧出力手段によって基準電圧が出力される。そして、上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とが、差動増幅手段にて差動増幅される。この差動増幅手段の出力に応じて、上記基準電圧出力手段による基準電圧が基準電圧制御手段で変更される。上記差動増幅手段の出力に対し、上記基準電圧制御手段により変更された上記基準電圧に応じた補正が振動信号補正手段で行われる。この振動信号補正手段の出力を基に、ハイパスフィルタ演算手段にて、振動信号に含まれる低周波成分が除去される。
【0032】
また、この発明の振動検出装置では、振動検出センサ手段により振動が検出され、基準電圧出力手段により基準電圧が出力される。そして、上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とが、差動増幅手段で差動増幅される。この差動増幅手段の出力に応じて、上記基準電圧出力手段による基準電圧が基準電圧制御手段にて変更される。上記差動増幅手段の出力に対し、上記基準電圧制御手段により変更された上記基準電圧に応じた補正が振動信号補正手段によって行われる。この振動信号補正手段の出力を基に、ハイパスフィルタ演算手段で振動信号に含まれる低周波成分が除去される。そして、このハイパスフィルタ演算手段若しくは上記振動信号補正手段からの振動信号出力の出力初期値と出力タイミングとが、振動信号出力指示手段によって指示される。
【0033】
更にこの発明にあっては、振動検出センサ手段により振動が検出され、基準電圧出力手段により基準電圧が出力される。そして、上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とが、差動増幅手段で差動増幅される。この差動増幅手段の出力は、A/Dコンバータ手段にてデジタル信号化され、上記差動増幅手段若しくは上記A/Dコンバータ手段の少なくとも一方の出力に応じて、上記基準電圧出力手段による基準電圧が基準電圧制御手段により変更される。上記A/Dコンバータ手段の出力に対し、上記基準電圧制御手段により変更された上記基準電圧に応じた補正が振動信号補正手段で行われ、この振動信号補正手段の出力を基にハイパスフィルタ演算手段にて振動信号に含まれる低周波成分が除去される。そして、このハイパスフィルタ演算手段若しくは上記振動信号補正手段からの振動信号出力の出力初期値と出力タイミングとが、振動信号出力指示手段より指示される。
【0034】
【実施例】
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、この発明の第1の実施例として第1の基本的構成を示したブロック図である。
【0035】
図1に示されるように、この発明による振動検出装置の第1の基本的構成は、振動検出センサ部11の出力は差動増幅部12に供給される。この差動増幅部12の出力は、基準電圧制御部13を介してその出力を差動増幅部12に供給する基準電圧出力部14に供給される。振動信号補正部15では、上記基準電圧制御部13及び差動増幅部12の出力を得て、振動信号が出力される。
【0036】
このような構成に於いて、振動検出センサ部11で振動が検出されると、この振動検出センサ部11の出力と、基準電圧出力部14から出力された基準電圧とが、差動増幅部12にて差動増幅される。この差動増幅部12の出力に応じて、基準電圧制御部13が上記基準電圧出力部14による基準電圧を所定値毎に上昇或いは下降させる。そして、振動信号補正部15に於いて、電圧制御部13の基準電圧の変更に応じて、上記差動増幅部12の出力が補正されて振動信号が得られる。
【0037】
この第1の基本構成は、振動検出のためのセンサにドリフトが発生しても、増幅後の出力が飽和しないようにし、その後の処理で振動成分を抽出可能にした振動センサの出力の増幅器である。
【0038】
図2は、この発明の第2の実施例として第2の基本的構成を示したブロック図である。
図2に示されるように、この発明による振動検出装置の第2の基本的構成は、振動検出センサ部11と、基準電圧出力部14と、上記振動検出センサ部11及び基準電圧出力部14の出力を差動増幅する差動増幅部12と、この差動増幅部12の出力に応じて上記基準電圧出力部14による基準電圧を所定値毎に上昇或いは下降させる基準電圧制御部13と、この基準電圧制御部13の基準電圧の変更に応じた上記差動増幅部12の出力を補正する振動信号補正部15を有している。そして、更に、振動信号補正部15による振動信号出力の出力初期値と出力タイミングとを指示する振動信号出力指示部16を有した構成となっている。
【0039】
この第2の基本的構成による振動検出装置では、振動検出センサ部11で振動が検出されると、この振動検出センサ部11の出力と、基準電圧出力部14から出力された基準電圧とが、差動増幅部12にて差動増幅される。この差動増幅部12の出力に応じて、基準電圧制御部13が上記基準電圧出力部14による基準電圧を所定値毎に上昇或いは下降させる。そして、振動信号補正部15に於いて、電圧制御部13の基準電圧の変更に応じて、上記差動増幅部12の出力が補正されて振動信号が得られる。更に、振動信号補正部15による振動信号出力の出力初期値と出力タイミングとが、振動信号出力指示部16から指示されるようになっている。
【0040】
この第2の基本構成は、振動検出のためのセンサにドリフトが発生しても増幅後の出力が飽和しないようにし、また、出力についての初期値を設定することを可能にする振動検出センサの出力の増幅器である。
【0041】
図3は、この発明の第3の実施例として第3の基本的構成を示したブロック図である。
図3に示されるように、この発明による振動検出装置の第3の基本的構成は、振動検出センサ部11と、基準電圧出力部14と、上記振動検出センサ部11及び基準電圧出力部14の出力を差動増幅する差動増幅部12と、この差動増幅部12の出力に応じて上記基準電圧出力部14による基準電圧を制御する基準電圧制御部13と、上記差動増幅部12の出力を補正する振動信号補正部15を有している。そして、更に、この振動信号補正部15の出力を基にHPF演算処理により緩やかなドリフトによる信号の変化を除去するHPF演算部17を有した構成となっている。
【0042】
この第3の基本的構成による振動検出装置では、振動検出センサ部11で振動が検出されると、この振動検出センサ部11の出力と、基準電圧出力部14から出力された基準電圧とが、差動増幅部12にて差動増幅される。この差動増幅部12の出力に応じて、基準電圧制御部13が上記基準電圧出力部14による基準電圧を所定値毎に上昇或いは下降させる。そして、振動信号補正部15に於いて、電圧制御部13の基準電圧の変更に応じて、上記差動増幅部12の出力が補正されて振動信号が得られる。更に、上記振動信号補正部15の出力を基に、HPF演算部17に於いて、HPF演算処理により緩やかなドリフトによる信号の変化が除去されて、振動信号が得られるようになっている。
【0043】
この第3の基本構成では、振動検出のためのセンサにドリフトが発生しても増幅後の出力が飽和しないようにし、その後のHPF処理で振動成分を抽出する振動センサの出力の増幅器である。
【0044】
図4は、この発明の第4の実施例で第4の基本的構成を示したブロック図である。
図4に示されるように、この発明による振動検出装置の第4の基本的構成は、振動検出センサ部11と、基準電圧出力部14と、上記振動検出センサ部11及び基準電圧出力部14の出力を差動増幅する差動増幅部12と、この差動増幅部12の出力に応じて上記基準電圧出力部14による基準電圧を制御する基準電圧制御部13と、上記差動増幅部12の出力を補正する振動信号補正部15を有している。そして、この振動信号補正部15の出力を基にHPF演算処理するHPF演算部17と、HPF演算部17或いは振動信号補正部15による振動信号出力の出力初期値と出力タイミングとを指示する振動信号指示部16を有した構成となっている。
【0045】
この第4の基本的構成による振動検出装置では、振動検出センサ部11で振動が検出されると、この振動検出センサ部11の出力と、基準電圧出力部14から出力された基準電圧とが、差動増幅部12にて差動増幅される。この差動増幅部12の出力に応じて、基準電圧制御部13が上記基準電圧出力部14による基準電圧を所定値毎に上昇或いは下降させる。そして、振動信号補正部15に於いて、電圧制御部13の基準電圧の変更に応じて、上記差動増幅部12の出力が補正されて振動信号が得られる。更に、上記振動信号補正部15の出力を基に、HPF演算手段17にて、緩やかなドリフトによる信号の変化を除去するためのHPF演算処理がなされる。また、HPF演算部17或いは振動信号補正部15による振動信号出力の出力初期値と出力タイミングは、振動信号指示部16から指示される。
【0046】
この振動検出装置の第4の基本構成は、振動検出のためのセンサにドリフトが発生しても、増幅後の出力が飽和しないようにし、その後のHPF処理で振動成分を抽出する振動センサの出力の改良された増幅器である。
【0047】
図5は、この発明の第5の実施例で第5の基本的構成を示したブロック図である。
図5に示されるように、この発明による振動検出装置の第5の基本的構成は、振動検出センサ部11と、基準電圧出力部14と、上記振動検出センサ部11及び基準電圧出力部14の出力を差動増幅する差動増幅部12と、この差動増幅部12の出力をテジタル信号化するA/Dコンバータ部18と、上記差動増幅部12の出力と上記A/Dコンバータ部18の少なくとも何れかの出力に応じて上記基準電圧出力部14による基準電圧を所定値毎に上昇或いは下降させる基準電圧制御部13と、上記基準電圧制御部13の基準電圧の変更に応じて上記A/Dコンバータ部18の出力した差動増幅部12の差動増幅値を補正する振動信号補正部15と、この振動信号補正部15の出力を基にHPF演算処理するHPF演算部17と、HPF演算部17或いは振動信号補正部15による振動信号出力の出力初期値と出力タイミングとを指示する振動信号指示部16を有した構成となっている。
【0048】
この第5の基本的構成による振動検出装置では、振動検出センサ部11で振動が検出されると、この振動検出センサ部11の出力と、基準電圧出力部14から出力された基準電圧とが、差動増幅部12にて差動増幅される。この差動増幅部12の出力は、A/Dコンバータ部18でテジタル信号化され、基準電圧制御部13が上記差動増幅部12の出力と上記A/Dコンバータ部18の少なくとも何れかの出力に応じて上記基準電圧出力部14による基準電圧を所定値毎に上昇或いは下降させる。そして、振動信号補正部15に於いて、上記基準電圧制御部13の基準電圧の変更に応じて、上記A/Dコンバータ部18の出力した差動増幅部12の差動増幅値が補正される。更に、上記振動信号補正部15の出力を基に、HPF演算手段17にて、緩やかなドリフトによる信号の変化を除去するためのHPF演算処理がなされる。また、HPF演算部17或いは振動信号補正部15による振動信号出力の出力初期値と出力タイミングは、振動信号指示部16から指示される。
【0049】
この振動検出装置の第5の基本構成は、振動検出のためのセンサにドリフトが発生しても、増幅後の出力が飽和しないようにし、その後のデジタル的なHPF処理で振動成分を抽出する振動センサの出力の改良された増幅器である。
【0050】
上記振動検出センサ部11は、振動を加速度や速度や位置の次元で検出するもので構成されている。
例えば、図6(a)に示されるような加速度センサとしては、マクロ的なおもり部を圧電素子と組合わせて慣性力を圧電効果で検出するもの、電磁アクチュエータ等でおもりを固定するためにサーボ制御し、消費される電力から加速度を求めるもの、また半導体チップ上に形成されたピエゾ抵抗素子とおもり部から成るもの、半導体チップ上に形成されたおもり部を静電アクチュエータでサーボし、流れる電荷量を加速度とするもの等がある。これらを回転型のおもりにすることや2箇所で同一の加速度を測って差を得ることで、角加速度センサとして用いるもので振動検出センサ部11を構成することができる。
【0051】
振動を速度の次元として検出するためには、上記の加速度の次元での振動センサに積分器を接続して構成するものでもよい。
また、振動検出センサ部は、図6(b)に示されるような、回転型のジャイロの空間固定力から角速度を求めるセンサで構成してもよい。
【0052】
更に、図6(c)に示されるように、圧電素子や磁歪素子で励起される超音波振動片の回転によるコリオリ力が与える振動の変化を圧電素子や磁歪素子で検出することで超音波振動片に加えられた回転速度(角速度)を検出する、いわゆる振動ジャイロ型角速度センサで構成することも可能である。特に、振動型ジャイロは、温度ドリフトが大きく本発明による効果は大きい。
【0053】
位置の次元では、慣性やジャイロ効果による空間固定されたおもり部の変位を、光学的、電気的、或いは磁気的な方法により検出するセンサで構成される。
また、上記基準電圧制御部13による指示によって決められる基準電圧を、基準電圧出力部14が出力する。
【0054】
上記基準電圧制御部13は、図7に示されるように、差動増幅部12に接続されて該差動増幅部12の出力電圧が差動増幅基準所定値より高いか低いかを判断する差動増幅基準所定値判断部13aと、この差動増幅基準所定値判断部13aの判断結果に基いて基準電圧出力部14にその出力電圧の変更を指示する基準電圧変更指示部13bとから構成することもできる。
【0055】
更に、上記基準電圧制御部13は、図8に示されるように、上記差動増幅基準所定値判断部13a及び基準電圧変更指示部13bを、それぞれ分割して2系統設けて構成してもよい。すなわち、差動増幅基準所定値判断部13aは、第1の差動増幅基準所定値を用いて判断する第1差動増幅基準所定値判断部13a1 と、第1の差動増幅基準所定値より低い電圧である第2の差動増幅基準所定値で判断する第2差動増幅基準所定値判断部13a2 とで構成され、基準電圧変更指示部13bは、それぞれの判断で基準電圧出力部14に電圧の上昇と下降を独立に指示する基準電圧上昇指示部13b1 と基準電圧下降指示部13b2 から構成される。
【0056】
振動検出センサ部11の出力を非反転増幅する差動増幅部12の場合、差動増幅部12は、
差動増幅出力=差動増幅率×(振動検出センサ部11の出力−基準電圧)
となる。このとき、差動増幅部12の出力が第1の差動増幅基準所定値より高いと、基準電圧制御部13の第1の差動増幅基準所定値判断部13a1 により判断されれば、振動検出センサ部11や差動増幅部12の出力が高電圧側にドリフトしていると考えられ、高電圧側に飽和する危険性が高い。また、この場合、振動検出センサ部11の出力よりも差動増幅の基準電圧が低すぎる電圧であると考えられる。
【0057】
そこで、基準電圧制御部13は、基準電圧上昇指示部13b1 を用いて、基準電圧出力部14による差動増幅部12へ入力される基準電圧を、基準電圧変更所定値分高くする。これにより、(振動検出センサ部11の出力−基準電圧)の値が減少し、差動増幅部12の出力は、(基準電圧変更所定値×差動増幅部12の差動増幅率)分下降する。これにより、差動増幅部12の出力が高電圧側に飽和する危険を回避することができる。
【0058】
振動検出センサ部11の出力を反転増幅する差動増幅部12の場合、差動増幅部12は、
差動増幅出力=差動増幅率×(基準電圧−振動検出センサ部11の出力)
となる。このとき、差動増幅部12の出力が第1の差動増幅基準所定値より高いと、基準電圧制御部13の第1の差動増幅基準所定値判断部13a1 により判断されれば、振動検出センサ部11や差動増幅部12の出力が高電圧側にドリフトしていると考えられ、高電圧側に飽和する危険性が高い。また、この場合、振動検出センサ部11の出力よりも差動増幅の基準電圧が高すぎる電圧であると考えられる。
【0059】
そこで、基準電圧制御部13は基準電圧上昇指示部13b1 を用いて、基準電圧出力部14による差動増幅部12へ入力される基準電圧を基準電圧変更所定値分低くする。これにより、(基準電圧−振動検出センサ部11の出力)の値が減少し、差動増幅部12の出力は、(基準電圧変更所定値×差動増幅部12の差動増幅率)分下降する。これにより、差動増幅部12の出力が高電圧側に飽和する危険を回避することができる。
【0060】
このように、差動増幅部12は、非反転増幅でも反転増幅でもそれに応じた制御を行うことで利用できる。オペアンプを用いて増幅率を大きく差動増幅する場合では、反転増幅の方が回路的に簡易に構成できる。
【0061】
ここで、図9に示されるように、基準電圧変更所定値は、差動増幅基準所定値判断部13aの判断結果に基いて基準電圧変更の量を定める基準電圧変更所定値出力部13cを介して、基準電圧変更指示部13bによる基準電圧出力部14への電圧変化量を指示することもできる。
【0062】
また、同様に、図8に示される構成に於いて、非反転増幅の差動増幅部12の出力が、第1の差動増幅基準所定値より低い電圧である第2の差動増幅基準所定値より低いと基準電圧制御部13によって判断されれば、振動検出センサ部11や差動増幅部12の出力が低電圧側にドリフトしていると考えられ、低電圧側に飽和する危険性が高い。また、この場合、振動検出センサ部11の出力よりも、差動増幅の基準電圧が高すぎる電圧であると考えられる。
【0063】
そこで、基準電圧出力部14による差動増幅部12へ入力される基準電圧を、基準電圧変更所定値分低くする。これにより、(振動検出センサ部11の出力−基準電圧)の値が増加し、差動増幅部12の出力は、(基準電圧変更所定値×差動増幅部12の差動増幅率)分上昇する。これにより、差動増幅部12の出力が低電圧側に飽和する危険を回避することができる。
【0064】
これにより、振動検出センサ部11にドリフトが発生しても、増幅後に飽和することを回避できる。
基準電圧出力部14による基準電圧の上昇或いは下降の単位電圧は、上述したように、(基準電圧変更所定値×差動増幅部12の差動増幅率)である。この変更により、差動増幅部12の出力が飽和がしないようにするためには、
差動増幅器出力範囲>(基準電圧変更所定値×差動増幅部12の差動増幅率)
にすればよい。或いは、第1の差動増幅基準所定値より低い電圧である場合での変更後に、差動増幅部12の出力が第2の差動増幅基準所定値より低くならない様にするためには、
(第1差動増幅基準所定値−第2差動増幅基準所定値)≧(基準電圧変更所定値×差動増幅部12の差動増幅率)
とすればよい。
【0065】
このように、この発明の第1乃至第5の実施例によれば、振動検出センサ部11のドリフトによる信号の飽和による無効化は排除される。
次に、図10を参照して、この発明の第1の構成例を用いた場合の、センサの信号、基準電圧、振動信号について説明する。
【0066】
図10(a)は、振動検出センサ部11の起動から安定までの出力と、そのときの基準電圧の推移について示したものである。振動検出センサ部11の出力電圧の変化に対して、差動増幅部12の出力が、基準電圧制御部13の第1と第2の差動増幅所定値(判定電圧)内に収まるように、基準電圧制御部13に制御された基準電圧出力部14の出力である基準電圧が階段状に追従している。
【0067】
このときの差動増幅部12の出力は、基準電圧と振動検出センサ部11の出力の差を差動増幅した結果であり、図10(b)に示されるように、鋸歯状の値となる。この信号は、第1と第2の判定電圧の間の領域におおむね存在し、逸脱した場合に基準電圧制御部13の作用により、基準電圧出力部14の出力が所定値変更され急激に変化する。
【0068】
尚、図10(b)に於いて、白丸印は基準電圧制御部13の加算信号タイミングを表し、白三角印は同減算信号タイミングを表している。この図10(a)及び(b)に示された例では、基準電圧の変更の値、差動増幅後で、第1と第2の判定電圧の半分に設定しているが、これは、この発明の一例であり、この値に限定されるものではない。
【0069】
図10(c)は、基準電圧制御部13による基準電圧の変更のタイミングを示したものである。基準電圧出力部14は、このタイミング信号により、その出力を所定値ずつ上昇或いは下降させる。
【0070】
振動信号補正部15では、基準電圧制御部13の加算信号と減算信号のタイミングに応じて、基準電圧出力部14の基準電圧制御部13による電圧変更時の差動増幅部12の出力変化に応じた値を、差動増幅部12の信号に加算、或いは減算する。その結果、振動信号補正部15内の振動信号の演算レンジが十分に大きい場合には、図10(d)に示されるように信号が推移し、振動検出センサ部11の出力を完全にトレースできる。
【0071】
これにより、センサがドリフト成分を有して出力する場合でも、有効、且つ必要な振動成分を失うこと無く振動信号を得ることができる。
ここで、図2の第2の基本構成に示すように、振動検出装置は、振動を検出する振動検出センサ部11と、上記振動検出センサ部11の出力と基準電圧とを差動増幅する差動増幅部12と、上記基準電圧を出力する基準電圧出力部14と、上記差動増幅部12の出力に応じて上記基準電圧出力部14による基準電圧を所定値毎に上昇或いは下降させる基準電圧制御部13と、この基準電圧制御部13の基準電圧の変更に合わせて上記差動増幅部12の出力を補正する振動信号補正部15と、振動信号補正部15による振動信号出力の出力初期値や出力タイミングとを指示する振動信号出力指示部16から構成される。そして、振動信号指示部16により、所定タイミングで、振動信号補正部15に、振動信号の初期値が設定される。
【0072】
図10(d)及び(e)に示されるように、振動信号補正部15の信号は、このタイミングでの差動増幅部12の出力が振動“0”と判断され、振動検出センサ部11の初期の不安定性が除去された信号が出力される。
【0073】
すなわち、振動検出センサの起動不安定期の影響を受けずに、且つセンサ信号を飽和すること無く、センサの信号を所定の感度状態にまで増幅することができる。その後、振動検出センサ部11にドリフトが発生しても、増幅後の出力が飽和しないようにし、また、出力についての初期値を設定することを可能になる。
【0074】
また、図3の第3の基本構成に示されるように、振動を検出する振動検出センサ部11と、上記振動検出センサ部11の出力と基準電圧とを差動増幅する差動増幅部12と、上記基準電圧を出力する基準電圧出力部14と、上記差動増幅部12の出力に応じて上記基準電圧出力部14による基準電圧を所定値毎に上昇或いは下降させる基準電圧制御部13と、この基準電圧制御部13の基準電圧の変更に合わせて上記差動増幅部12出力を補正する振動信号補正部15と、この振動信号補正部15の出力を基にHPF演算処理により緩やかなドリフトによる信号の変化を除去するためのHPF演算部17とから構成することで、振動検出のためのセンサにドリフトが発生しても、増幅後の出力が飽和しないようにし、その後のHPF処理で必要な振動成分を抽出する振動センサの出力の増幅器を構成することができる。
【0075】
温度によるセンサ出力のドリフトは、手ぶれ等の振動よりも周波数が低いために、有効な手ぶれ振動の周波数よりも低いカットオフ周波数のHPFを用いることで、ドリフト成分を除去する。スチルカメラで問題になる手ぶれ振動の場合には、1Hzの手ぶれ振動を十分に検出し処置する必要があるため、0.1Hz以下にそのカットオフ周波数を設定することが考えられる。
【0076】
更に、第2構成と第3の構成を合わせた図4の第4の基本構成は、振動検出のためのセンサにドリフトが発生しても、増幅後の出力が飽和しないようにし、その後のHPF処理で振動成分を抽出する振動センサの出力の改良された増幅器である。図4に示されるように、この発明による振動検出装置の第4の基本的構成は、振動を検出する振動検出センサ部11と、この振動検出センサ部11の出力と基準電圧とを差動増幅する差動増幅部12と、上記基準電圧を出力する基準電圧出力部14と、上記差動増幅部12の出力に応じて上記基準電圧出力部14による基準電圧を所定値毎に上昇或いは下降させる基準電圧制御部13と、この基準電圧制御部13の基準電圧の変更に合わせて上記差動増幅部12の出力を補正する振動信号補正部15と、この振動信号補正部15の出力を基にHPF演算処理により緩やかなドリフトによる信号の変化を除去するためのHPF演算部17と、このHPF演算部17或いは振動信号補正部15による振動信号出力の出力初期値と出力タイミングとを指示する振動信号出力指示部16から構成される。
【0077】
振動信号出力指示部16の振動信号出力指示信号に従い、HPF演算部17のHPF演算データを初期値に設定することで、振動検出センサ部11の起動時の不安定なセンサ出力の影響を受けずに、また必要且つ有効な振動の信号成分を失わず、且つセンサのオフセット成分のみを除去することができる。
【0078】
この場合、HPF演算部17に直接的に振動信号出力指示信号を与えずとも、振動信号補正部15に振動信号の出力を行わないで振動“0”に相当する信号を所定のタイミングまで行うようにし、振動信号出力指示部16の信号により、この抑制を解除するように構成しても同様の効果が得られる。
【0079】
尚、HPF演算部17の起動時の安定性を確保し、立上がりの際の収束の速さを更に促進するためには、また、HPFの収束性を制御することも可能である。図11に示されるように、HPF演算部17は、演算開始後所定時間の間に時定数を小さい値から大きな値に段階的に変更しながらハイパスフィルタ演算を行うHPF時定数制御部17bと、このHPF時定数制御部17bにより設定される時定数に基いてHPF演算を行うHPF演算部17aとで構成することができる。
【0080】
時定数の変更は、回路への電源投入か、或いは振動信号出力指示部16によるHPF演算の開始時点では、収束を高めるために短い時定数が設定される。これにより、振動信号のオフセット成分が速やかに除去される。しかし、この場合、振動信号の低周波成分も除去されてしまう。また、時定数の短いHPFは位相の回し量も大きくなるため振動信号の誤差が大きくなる。そこで、時間の経過により、より長い時定数に変更され、所定時間経過後は、時定数の不足による振動信号の歪、つまり有効な低周波の手ぶれ信号の無用な除去と位相の回りを回避する。時定数の切換えには、特開昭63−50729号公報に記載されているような方法が利用できる。
【0081】
ところで、振動信号出力指示部16の振動信号出力指示信号の出力は、振動信号が起動初期の不安定な状態の信号を含まないようにするために、センサや差動増幅回路の電源投入時の特性を把握しておき、その信号が十分に安定そして正常動作になるまでの時間を用いて、この所定時間と、実際の振動検出の際の上記振動検出センサ部11と差動増幅部12と基準電圧出力部14と基準電圧制御部13への少なくとも1つの給電の開始時点からの経過時間の計時結果を比較し、この所定時間経過後に差動増幅部12の差動増幅信号は安定していると判断し、この時点で、振動信号出力指示部16の振動信号出力指示信号の出力を行い、振動信号補正部15やHPF演算部17による処理を開始するように構成する。
【0082】
或いは、大きなドリフト成分が発生している場合には、差動増幅部12の出力を飽和させないために、基準電圧制御部13による基準電圧出力部14の出力基準電圧の変更が頻繁に生じる。そこで、この基準電圧の変更の頻度により差動増幅部12の出力振動信号の安定を判断し、この時点で振動信号出力指示部16の振動出力指示信号の出力を行い、振動信号補正部15やHPF演算部17による処理を開始するように構成もできる。
【0083】
また、数秒や数分レベルで間欠に電源のオンとオフが繰返される場合等では、振動検出装置の環境温度はそうは変わらないため、同一のオフセットが発生すると考えられる。
【0084】
そこで、前回の安定した時の基準電圧と同一の基準電圧に基準電圧出力部14の出力が達した場合に、差動増幅部12の出力振動信号の安定を判断し、この時点で振動信号出力指示部16の振動信号出力指示信号の出力を行い、振動信号補正部15やHPF演算部17による処理を開始するように構成もできる。
【0085】
更に、第5の基本構成は、上述したように、振動検出のためのセンサにドリフトが発生しても増幅後の出力が飽和しないようにし、その後のデジタル的なHPF処理で振動成分を抽出する振動センサの出力の改良された増幅器である。
【0086】
図5に示されるように、この発明による振動検出装置の第5の基本的構成は、振動を検出する振動検出センサ部11と、この振動検出センサ部11の出力と基準電圧とを差動増幅する差動増幅部12と、この差動増幅部12の出力をデジタル信号化するA/Dコンバータ部18と、上記基準電圧を出力する基準電圧出力手段4と、上記差動増幅部12の出力と上記A/Dコンバータ部18の少なくとも何れかの出力に応じて、上記基準電圧出力部14による基準電圧を所定値毎に上昇或いは下降させる基準電圧制御部13と、上記基準電圧制御部13の基準電圧の変更に合わせて上記A/Dコンバータ部18の出力した差動増幅部12の差動増幅値を補正する振動信号補正部15と、この振動信号補正部15の出力を基にHPF演算処理により緩やかなドリフトによる信号の変化を除去するためのHPF演算部17と、このHPF演算部17或いは振動信号補正部15による振動信号出力初期値と出力タイミングとを指示する振動信号出力指示部16から構成される。
【0087】
このように、A/Dコンバータ部18を用いて振動信号をデジタル化し、テジタル処理することで、いくつかの有利な点が生じる。
A/Dコンバータ部18を用いてデジタル化した振動信号を、振動信号補正部15やHPF演算部17で処理することで、演算レンジの拡大を容易に行うことができる。つまり、アナログ電圧で処理する場合には、アナログ処理回路の電源の範囲を越える信号を扱うことは難しいが、デジタル化した場合には、レジスタや記憶手段の桁数を多くすることで、容易にそのデータの示せる値の範囲を設定することができるわけである。
【0088】
例えば、A/D変換を8bitで行い、その後の処理を16bitで行うことを考えた場合、256倍のデータの範囲があるわけである。これにより、A/Dの量子化の値を非常に小さな振動レベルに対応させたとしても、A/Dコンバータ部18の構成を複雑化しなくとも、大きな振動信号まで検出できる広い検出範囲を設定することができる。
【0089】
また、振動信号補正部15やHPF演算部17の初期値、或いは出力値を設定する場合でも、レジスタの値を変更、或いは設定するだけの容易な動作で実現できる。
【0090】
HPF演算を、プログラム等のデジタル処理手段を用いて行うことは、アナログ回路で必要とする、抵抗やコンデンサ等の回路素子を必要とせず、特にカットオフ周波数の低いHPFに必要な、値の大きな、すなわちサイズの大きな素子を省くことができる。
【0091】
振動信号補正部15で差動増幅部12の出力を補正するデータも、ROMやRAM等の記憶手段に設定することができ、容易に演算を行うことができる。特に、EEPROM等の書換可能な不揮発性の記憶手段を用いた場合には、製造工程での調節が容易に行うことができる。
【0092】
HPF演算の時定数を変更する場合でも、容易に時定数データを格納するレジスタの値を変更することで達成でき、非常に簡易な回路でHPFの時定数を制御できる。また、時定数のみではなく、演算結果に対して係数を設定することで、利得を制御することも同一の回路構成で実現することができる。また、基準電圧制御部13、振動信号出力指示部16も、デジタル信号を扱うプログラムとして容易に構成できる。
【0093】
この振動検出装置全体の制御や、この振動検出装置を応用した機器の制御が、同様にデジタル化される場合には、この振動信号補正部15やHPF演算部17がデジタル処理化されることは、装置全体の構成を大いに簡略化する。
【0094】
基準電圧出力部14も同様に、いわゆるA/Dコンバータを用いてデジタル化することができ、その場合、この発明による振動検出装置の構成は、純粋にアナログ的に処理する部分が、振動検出センサ部11と差動増幅部12のみになり、余分な回路素子が必要でなくなり、構成は大いに簡略化される。
【0095】
また、A/Dコンバータ部18によるデジタル化の後にHPF演算を行うことで、従来必要なデジタル処理とのマッチングを取るためのヌル電圧の調節を無くし、また差動増幅回路のオフセット、ドリフト成分の発生の問題の解決をも達成できる。
【0096】
振動検出センサ部11は、センサそのもので構成することも、或いは振動検出センサ部と、振動検出センサ出力増幅部から構成して、所定の感度にして差動増幅手段へ振動信号を出力するように構成してもよい。
【0097】
次に、この発明による振動検出装置の第6の実施例について説明する。
図12は、この発明の第6の実施例に従った振動検出装置の主要部分のブロック図である。
【0098】
振動を検出する振動検出センサ部11としての振動ジャイロ型角速度センサ19の出力が、差動増幅部12であるオペアンプ20の反転入力端子に接続されている。また、オペアンプ20の非反転入力端子には、基準電圧出力部14としてD/Aコンバータ21が接続されている。これにより、差動増幅部12は、振動検出センサ部11の出力を反転増幅する。
【0099】
上記オペアンプ20の出力は、A/Dコンバータ部18のA/Dコンバータ22に接続されてデジタル化された信号が、CPU23内の振動信号補正部24、基準電圧制御部25、HPF演算部26に接続される。このHPF演算部26には、シーケンス制御部27の振動信号出力指示部28が接続されている。
【0100】
尚、振動信号補正部24、基準電圧制御部25、HPF演算部26、シーケンス制御部27、振動信号出力指示部28は、CPU23で動作するプログラム手段である。
【0101】
振動ジャイロ型角速度センサ19の感度として、1秒あたりの角速度をデグリーで表した出力が、0.001[V/(deg/sec)]とする。
A/Dコンバータ22は、0から5Vの間を10bit精度の分解能で量子化するとする。また、必要な分解能を[0.01deg/sec]とする。この場合、A/Dコンバータ22の範囲5Vでは、0.01×1023=10.23[deg/sec]の角速度が検出される。この場合、1mVあたり0.2046[deg/sec]出力であるので、そのため、オペアンプ20の増幅率βは、204.6倍が必要である。
【0102】
オペアンプ20の出力を2.5V±0.833V(レンジで1.67V(0から5Vの1/3))で出力するように制御するようにするために、基準電圧制御部25での第1の差動増幅基準所定値を3.33V、第2の差動増幅基準所定値を1.67Vとして、基準電圧の1回の変更でオペアンプ20の出力が1.67V変化するように構成する。このとき、基準電圧制御部25でA/Dコンバータ22の出力を判定する場合、第1の差動増幅基準所定値は682LSB、第2の差動増幅基準所定値は341LSB(Least signification
bit)であり、最小単位の341倍となる。
【0103】
これにより、D/Aコンバータ21の入力デジタル値が“1”だけ変化した場合には、出力は0.008162V変化するように設定され、差動増幅後に1.67V変化する。
【0104】
また、基準電圧の1回の変更で、オペアンプ20の出力が1.67V変化するが、これはA/Dコンバータ22の量子化数としては、341LSBに相当する。基準電圧制御部25による基準電圧の変更が行われた場合、振動信号補正部24では、この値だけA/Dコンバータ22の出力を補正する。この値をΔxとする。
【0105】
A/Dコンバータ22で量子化された振動信号は、HPF演算を行う場合に、先ずHPF演算処理され、後に基準電圧制御部25により基準電圧の上昇或いは下降が必要か判断され、必要がある場合にはD/Aコンバータ21を介して基準電圧を変更する。その後、振動信号を振動信号補正部24で補正する。
【0106】
HPF演算部26での演算は、前回のHPFの演算結果に0より大きく1より小さい係数を乗じたものに振動信号の変化分を加算することで低周波成分を除去する。HPF演算出力をH0 、HPFの係数をKH 、前回の入力振動信号をx1 、今回の入力振動信号をx0 とすると、H0 は、
0 =x0 −x1 +(KH ×H0 ) …(1)
の漸化式により求めることがてきる。ここで、上記漸化式の等号の前のH0 は、今回のHPF演算出力であり、等号の後ろのH0 は前回のHPF演算出力である。
【0107】
オペアンプ20の出力が3.33Vより高電圧の場合、A/Dコンバータ22により出力される振動信号は上述した通り682LSB以上であるが、この場合、この値を小さくするために、基準電圧を上げる必要がある。D/Aコンバータ21によりオペアンプ20の非反転入力端子に入力されている差動増幅の基準電圧が、D/A1段分下降された場合、オペアンプ20の出力は、上述した通り、1.67V電圧が下降する。これは、次回のA/Dコンバータ22での振動信号の検出時に反映される。
【0108】
このため、次回のHPFの演算は、A/D変換の結果の値x0 ′が、基準電圧を変更しなかった場合に較べて1.67V下降したデータとして検出され、次回のHPFでの前回のAD値、つまり今回のAD値に較べて、振動信号が無い場合にも1.67V低い値となり、誤差が生じる。そこで、次回のHPFでの前回のAD値、つまり今回のAD値を同様に1.67V低い値に補正する。つまり、次回のHPFの演算出力H0 ′は、実質的に今回のHPF演算出力H0 と、今回のA/D変換の結果とA/D変換の補正値Δxとから、
0 ′=x0 ′(x0 −Δx)+(KH ×H0 ) …(2)
と計算されることになる。したがって、今回と次回のA/D変換の結果の値との間に生じた基準電圧の変更による電圧差をキャンセルして、HPFの演算を正確に行うことができる。
【0109】
このように、A/D変換の結果を、基準電圧制御手段による基準電圧の補正に合わせて補正する演算が、振動信号補正部24の働きである。
また、HPF演算部26による演算は、センサの起動時の急激な信号変化分を考慮しないように、振動検出装置の起動時には、振動信号出力指示部28により、演算や出力を抑制されている。振動信号出力が指示された時点から、HPF演算やHPF演算結果の出力を行うが、その時点まで、HPFのデータH0 を“0”に設定しておくことで、HPFの出力は“0”からスタート、つまりリセット状態からのスタートにすることができる。或いは、所定の値から演算を開始したい場合には、H0 のレジスタと符号を示すフラグに所定の値を代入しておき、演算を開始することで容易に初期状態を設定することができる。これも、デジタルHPFの特徴である。
【0110】
このように、基準電圧制御部25の動作に連動して振動信号補正部24と基準電圧出力部のD/Aコンバータ21とが動作することで、正確な振動信号が得られる。したがって、HPF演算部26の動作で低周波のドリフトやオフセット成分が除去され、必要な振動信号が得られる。
【0111】
次に、図13のフローチャートを参照して、図12に示された振動検出装置の動作を説明する。
先ず、CPU23が動作を開始し、ステップS1でD/Aコンバータ21へ出力するDAデータ(D)を初期化する。初期化には、0にする、変動可能範囲の中央値にする、前回の動作時の安定値にする等の方法がある。
【0112】
次いで、ステップS2で、振動ジャイロ型角速度センサ19とオペアンプ20、A/Dコンバータ22、D/Aコンバータ21に給電の指示を出す。勿論、これは予めCPU23と同時に給電しておいてもよい。続いて、D/Aコンバータ21へDAデータ(D)を出力し、D/Aコンバータ21に基準電圧を出力させる。
【0113】
次に、ステップS4で、振動信号の処理を定期的に行うため、所定の時間間隔毎にタイマのオーバーフローの状態の信号を生成する、ループタイマ(TL )を設定する。このループタイマをオートリロードタイプのタイマで構成することで、処理は容易になる。これ以降、所定時間毎にTL オーバーのフラグがセットされる。この時間は、基準電圧の制御の正確な制御のために、A/DやD/Aの変換速度も考慮しながら高速度でフィードバックを行うために、数百μsecから1msec程度の時間間隔がよい。このループは、後述するステップS7から始まるループ内である。
【0114】
そして、ステップS5で、HPFデータ(H0 )を初期化する。ここでは、0にリセットする。また、ステップS6では、ループ内でのHPF演算についてHPF演算を行う場合にセットされるHPF実行フラグ(FH )をクリアする。
【0115】
この後、ステップS7から、演算と処理のループが始まる。
先ず、ステップS7に於いて、ループタイマTL のオーバーフローを調べ、オートリロードタイプのタイマがオーバーフローするまで繰返す。ここで、ループタイマTL がオーバーフローして所定時間の経過が確認された場合、ステップS8へ進んで、A/Dコンバータ22のデータを読出す。そして、この差動増幅後の振動信号をレジスタx0 に格納する。
【0116】
次に、ステップS9にてHPF実行フラグFH がセットされているか、すなわち既にHPF演算が可能になっているかを調べる。ここで、セットされていればHPF演算を実行するために、ステップS12へ進む。もし、HPF演算がまだ実行可能でない場合は、フラグがリセット状態の場合であり、ステップS10へ進む。
【0117】
このステップS10では、D/Aコンバータ21に指示するD/Aの出力データの変更の頻度を調べる。ここで、例えば後述するステップS14〜ステップS24を、DAデータを変更することなく何回実行したかを検出するためのループカウンタを設け、このカウンタ値が連続して所定回数以上となった場合に、頻度が所定値以下と判断する。もし、変更の頻度が所定値以上のペースで頻繁に行われている場合には、まだセンサの出力が安定していないと判断して、HPF演算を行わずに基準電圧の制御のためにステップS14へ進む。一方、基準電圧の変更の頻度が所定値より小さい場合には、振動ジャイロ型角速度センサ19の出力が起動時や初期の不安定期を過ぎて安定期にあると判断する。したがって、ステップS11へ進んでHPF実行フラグをセットした後、ステップS12へ進む。
【0118】
ステップS12では、HPF演算を上述の式に従って行い、今回のA/D変換データx0 と前回のA/D変換のデータであるx1 と、前回のHPF演算結果であるH0 と、HPFの時定数を定めている係数KH とから、今回のHPF演算結果H0 を求める。もし、HPF演算が開始された直後の場合には、前回のHPFの演算結果であるH0 は、上記ステップS7からのループに入る前に初期化されたH0 を使用することになる。
【0119】
そして、ステップS12でのHPF演算後、ステップS13に進んで、必要に応じてHPF演算の結果のHPFデータH0 を出力する。その後、ステップS14へ進む。
【0120】
ステップS14では、A/Dコンバータ22の出力であるADデータx0 を、第1の差動増幅基準所定値Thh と比較する。ここで、ADデータx0 がThH より大きい場合には、オペアンプ20の出力の飽和の危険性を回避するために、D/Aコンバータ21による基準電圧をさげるために、ステップS16に進む。これに対して、x0 がThH 以下であればステップS15へ進む。
【0121】
ステップS15では、A/Dコンバータ22の出力であるADデータx0 を、第2の差動増幅基準所定値ThL と比較する。ここで、ADデータx0 がThL より小さい場合には、オペアンプ21の出力の下限での飽和の危険性を回避するために、D/Aコンバータ21による基準電圧を上昇させるために、ステップS20に進む。一方、x0 がThL 以上であればステップS24へ進む。
【0122】
基準電圧を下げるためにステップS16へ進んだ場合、先ずD/Aコンバータ21へ指示するDAデータDがデクリメント可能かを調べる。これは、レジスタDが取れる最小の値、例えば0よりも小さくすることができないので、Dが0の場合に基準電圧の変更を行わないようにするためである。また、Dが0より大きくても、D/Aコンバータ21の出力の連動範囲よりも小さい値になる場合には、連動する値よりもDを小さくしないようにするためである。
【0123】
上記ステップS16に於いて、Dがデクリメントできないと判断した場合には、基準電圧の変更を止めてステップS24へ進む。一方、Dがデクリメント可能な場合は、ステップS17に進んで、基準電圧を変更した場合にADデータの補正ができるか否かを判断する。すなわち、
0 =x0 −△x …(3)
(ここで、Δxは基準電圧の変化に対する差動増幅器の出力)
の演算を行ってx0 を補正しようとする場合に、減算の結果がレジスタx0 の範囲を越えてしまわないかどうかを判断する。
【0124】
ここで、越える場合には何か異常があり正確な補正が行えないので、ステップS24へ進む。ADデータx0 の補正が可能な場合には、ステップS18に進んで、D/Aコンバータ21に出力するDAデータDをデクリメントする。そして、ステップS19にて、それに対応してADデータx0 を補正する。その後、ステップS24へ進む。
【0125】
上記ステップS15に於いて、基準電圧を上げるためにステップS20へ進んだ場合、先ずD/Aコンバータ21へ指示するDAデータDがインクリメント可能か否かを調べる。これは、レジスタDが取れる最大の値、例えば255よりも大きくすることができないので、Dが255の場合に基準電圧の変更を行わないようにするためである。また、Dが255より小さくても、D/Aコンバータ21の出力の連動範囲よりも大きな値になる場合には、連動する値よりもDを大きくしないようにするためである。
【0126】
ステップS20にて、Dをインクリメントできないと判断した場合には、基準電圧の変更を止め、ステップS24へ進む。一方、Dがインクリメント可能な場合、ステップS22にて、基準電圧を変更した場合にADデータの補正ができるか否かを判断する。すなわち、
0 =x0 +Δx …(4)
の演算を行ってx0 を補正しようとする場合に、減算の結果がレジスタx0 の範囲を越えてしまわないかどうかを判断する。越える場合には、何か異常があり正確な補正は行えないので、ステップS24へ進む。ADデータx0 の補正が可能な場合には、ステップS22にて、D/Aコンバータ21に出力するDAデータDをインクリメントする。そして、それに対応して、ステップS23でADデータx0 を補正した後、ステップS24へ進む。
【0127】
このステップS24では、DAデータDをD/Aコンバータ21へ出力する。続いて、次回のHPF演算のために、ADデータx0 を、次回の前回のADデータのレジスタx1 に格納する。その後、ステップS7へ進み、上述した動作を繰返す。
【0128】
このように、振動ジャイロ型角速度センサ19の出力のドリフト成分やオフセット成分が、オペアンプ20、D/Aコンバータ21、A/Dコンバータ22、CPU23内の振動信号補正部24、基準電圧制御部25、HPF演算部26により除去される。
【0129】
次に、この発明の振動検出装置を、露光中の手振れによる画像の劣化を補正するカメラの手振れ振動の検出に応用した第7の実施例について説明する。
カメラの手振れ補正装置は、公知の、画面の左右(X軸)、上下(Y軸)の手振れを検出して、それに基いて一部の光学系を移動させ、フィルム上の画像を固定する装置を用いる。
【0130】
撮影装置の振動を検出するための基本的な構成は、x軸、y軸それぞれに図12に示された第6の実施例の構成と同様のものであるので、ここでの図示は省略する。
【0131】
ここで、図14のフローチャートを参照して、カメラの基本的な動作の概略を説明する。
先ず、ステップS31で被写体の輝度を測光し、適正露光量になる露光の制御絞り値と制御シャッタ速度を公知のアペックス演算を用いて求める。次いで、ステップS32にて、ファインダ内やカメラ外装の表示手段を用いて、制御露出値を表示する。
【0132】
次に、ステップS33に於いて、被写体にピントを合わせるための撮影者によるオートフォーカス動作の指示を、ファーストレリーズスイッチ(1stRelSw)の操作の有無から検出、判断し、操作がなければステップS31へ戻る。一方、ファーストレリーズスイッチの操作があった場合は、ステップS34へ進み、自動的に被写体にピントを合わせるためにオートフォーカス装置を用いてピント調整を行う。
【0133】
次に、ステップS35に於いて、撮影者によるフィルムへの露光の指示を、セカンドレリーズスイッチ(2ndRelSw)を用いて検出する。ここで、セカンドレリーズスイッチの操作がない場合には、ステップS31へ戻る。一方、ステップS35で、セカンドレリーズスイッチの操作を検出した場合には、ステップS36に進んで、露光のルーチンを実行する。
【0134】
この露光ルーチンの終了後、ステップS37で露光後の後処理として、次回の撮影のために、手振れ補正光学系の位置の初期化と、シャッタのチャージや絞りのリセット、一眼レフレックスカメラであればクイックリターンミラーのリセット等を行う。その後、ステップS38でフィルムを一駒巻上げ、ステップS31へ戻る。
【0135】
上記ステップS36の露光ルーチンでは、手振れ検出のセンサと回路に電源を投入し、手振れの検出、手振れ補正動作を実行すると共に、撮影のためにクイックリターンミラーを光路外に退避させるミラーアップ動作、露出演算の結果による制御絞り値と制御シャッタ速度による絞り装置とシャッタ装置の駆動等が、所定の手順で実行される。
【0136】
図15は、露光ルーチンでの動作についてのフローチャートである。以下、このフローチャートを参照して動作を説明する。
先ず、ステップS41で、手振れの補正を行うか否かを判断する。判断材料としては、手振れ防止モードの設定状態や、露出時間と焦点距離の関係が用いられる。広角側や高速秒時では、手振れ防止を必要としないので無用の電力消費や応答の遅れを防ぐためである。ここで、手振れ防止が必要ない場合には、ステップS42へ進んで、従来通りの通常露出を行ってリターンする。一方、手振れ防止を行う場合には、ステップS43へ進む。
【0137】
ステップS43では、x軸、y軸それぞれの振動を検出するセンサとアンプ、つまり、それぞれの振動ジャイロ型角速度センサ19、オペアンプ20、D/Aコンバータ21、A/Dコンバータ22に電源を投入する。続いて、ステップS44で、x軸、y軸それぞれのD/Aコンバータに出力データDx 、Dy を出力する。これにより、2つのD/Aコンバータは、それぞれの基準電圧を出力する。
【0138】
次に、ステップS45にて、振動信号の検出と演算処理を定期的に行うための、周期時間を生成するループタイマTL を設定する。これは、オートリロードタイプのタイマであり、所定の時間毎にオーバーフローの信号を出力し、フラグをセットするタイマである。更に、ステップS46では、ループの処理回数をカウントするためのループカウンタCL をクリアする。このループカウンタCL は、ループの処理一回毎にインクリメントされるカウンタである。また、このカウンタは、露光のためのミラーのアップや絞りの駆動が済んだ後、インクリメントされる。
【0139】
次に、ステップS47で、センサのオフセットとドリフトを除去するためのHPF演算用のHPFデータレジスタを初期化する。これは、HPF演算の結果を格納するためのHx 、Hy レジスタのクリアと、HPFの時定数を定めるHPF係数KH へ所定値の代入である。KH の初期化の所定値としては、HPF演算の演算開始直後の集束性を高めるために、10Hz程度のカットオフ周波数の値がよい。
【0140】
その後、ステップS48にて、高周波のノイズを除去するためのLPF演算用のLPFデータレジスタもクリアする。また、センサの応答遅れ、手振れ補正手段の応答遅れを補正した振動信号を生成するために、これから起きるであろう手ぶれ信号に予測変換演算する予測演算のための予測係数を、ステップS49にてセットする。この予測演算については、本件出願人による先の出願である特開平5−204013号公報等に記載されている、過去のデータにそれぞれの重みをもって加算する方法で容易に未来の信号を予測することができる。そのために、記憶されているLPFの演算結果について必要な過去のデータを読出し使用する。ここで、上記予測する演算式として、Px =Σai ・Lxiを用いる。尚、ai は重み係数であり、Lx はLPFの出力であり、iは時系列のデータの並びに対応する。
【0141】
次に、ステップS50にて、露光に先立ち、いわゆるクイックリターンミラーを光路外に退避させるために、ミラーアップをスタートさせる。続いて、ステップS51で、絞りも制御露出値になるように駆動をスタートする。
【0142】
そして、ステップS52に於いて、定期的な処理を行うため、ループタイマTL のオーバーフローを調べる。ここでは、オーバーフローを検出するまで繰返し調べる。上記ステップS52で、オーバーフローを検出した場合には、ステップS53へ進む。
【0143】
このステップS53では、x軸、y軸それぞれのA/Dコンバータ22を用いてそれぞれのオペアンプ20から、振動ジャイロ型角速度センサ19で検出したカメラの手振れ振動をデジタル化して読出し、レジスタx0 とy0 に代入する。次に、ステップS54で、このルーチンでの経過時間が演算処理を行えるまでの時間を経過しているかを、演算開始カウントデータCS よりループカウンタCL が大きくなっているかで判断する。これは、HPF演算等の演算を行えるまでにセンサの起動からの時間が経過している判断するためであり、電源投入時の不安定な振動信号をHPFに入力しないためである。
【0144】
上記ステップS54に於いて、ループカウンタCL が演算開始カウントデータCS より大きくない場合には、ステップS67へ進む。一方、CL がCS より大きくなっている場合には、ステップS55へ進み、HPFの時定数を定めている係数KH を少しずつ大きくし、カットオフ周波数を徐々に低く、最終的には0.1Hz程度の値になるように補正する。そのため、
H =KH +(CL /CL0) …(5)
の演算を行う。ここで、CL0は定数であり、KH が、HPFの演算開始から数百msecで、0.1Hz程度のカットオフ周波数のための値KH0になるように設定される値である。
【0145】
尚、この式は、上述したHPF演算出力を求める(1)式にて使用される。
このように、ループを通過する回数に依存させてHPFの時定数を設定することで、非常に細かく適切にHPFの特性をコントロールすることができる。
【0146】
また、ステップS56にて、KH が最終的に狙いのカットオフ周波数のための値H0 を越えてしまった場合には、ステップS57に進んで、KH はH0 に修正される。次いで、ステップS58でHPF演算が行われ、HPFデータHx 、Hy が求められる。
【0147】
次に、ステップS59で、高周波ノイズ除去のためのLPF(ローパスフィルタ)演算を行う。この演算は、今回のLPF演算結果をL0 、前回のLPF演算結果をL1 、入力値は同実施例では先のHPFの演算結果であるので、H0 としたときに、次の漸化式によって行う。
【0148】
0 =KL ・H0 +(1−KL )・L1 …(6)
ここで、KH は、0から1の間の数値であり、小さければ過去のデータを重視するようになり、大きなローパスフィルタの効果が得られる係数である。このKL の値は、アナログのCR結合によるハイパスフィルタの時定数と比較する場合、フィルタのカットオフ周波数をfL 、演算の行われる時間間隔をΔt(同実施例では500μsec)とすると、
L =2・π・fL ・Δt …(7)
の関係があることは、アナログCRフィルタの微分方程式より導かれる。
【0149】
こうして、x軸、y軸それぞれのHPF演算結果に同様の処理がなされ、LPF演算結果Lx 、Ly が求められる。このLPF演算結果は、予測演算時の過去のデータをとして用いるため順次記憶される。
【0150】
次に、ステップS60に於いて、ループカウンタCL を、手ぶれ補正を開始する時刻を設定するための手ぶれ補正開始カウントデータCP と比較する。ここで、L がCP よりも大きければ、手ぶれ補正のためのステップS61へ、小さければステップS67へ進む。
【0151】
手ぶれ補正の開始時刻を経過してステップS61へ進んだ場合、先ず予測演算を行って、x軸、y軸それぞれの予測振動信号Px 、Py を求める。続いて、ステップS62で手ぶれ補正手段を用いて、x軸、y軸の振れによる画像の移動を補正する。
【0152】
次に、ステップS63で、ループカウンタCL を、フィルムへの露光を開始する時刻を設定するための手ぶれ補正開始カウントデータCESと比較する。その結果が等しければ、ステップS64でシャッタを開き露光を開始した後、ステップS67へ進む。上記ステップS63の比較結果が等しくなければ、ステップS65へ進む。
【0153】
ステップS65では、ループカウンタCL を、フィルムへの露光を終了する時刻を設定するための手ぶれ補正開始カウントデータCEEと比較する。ここで、CL とCEEが等しければステップS66へ進み、シャッタを閉じ、露光を終了してリターンする。上記ステップS65での比較結果が等しくない場合は、ステップS67に進む。
【0154】
ステップS67に進んだ場合は、オペアンプの出力を飽和させないよう、D/Aコンバータ21の制御を行う。すなわち、先ずステップS67でx軸のHPF演算結果Hx の絶対値が、HPFのデータの上限を設定するデータであるHM より大きいか否かを判定する。そして、HM よりHx の絶対値が小さいときのみステップS68でD/Aコンバータの制御を行う。
【0155】
ここで、Hx 、HY のHPF演算は、上述したステップS58によって行われるので、ステップS54を“YES”で抜ける以前は、ステップS67では|Hx |は0であるため、必ず“YES”で抜けることになり、ステップS68に於いて、DAx の制御が行われることになる。尚、ここでDAx の制御は、図13のフローチャートのステップS14〜S24と同様の処理がなされる。更に、この制御は、同時に上述した例と同様に、D/Aデータの修正とA/Dデータの修正の両方を行う。
【0156】
このように、HPF演算結果の値により、D/Aコンバータの制御を抑制する理由は、衝撃等で急激に振動が大きくなった場合に、無用な基準電圧の変更を避け、またHPFの入力信号を±均等に発生させ、HPF演算時のオフセットの発生を防止するためである。
【0157】
同様に、y軸についてもステップS69で処理される。すなわち、y軸のHPF演算結果Hy の絶対値が、HPFのデータの上限を設定するデータであるHM より大きいか否かを判定する。そして、HM よりHy の絶対値が小さいときのみステップS70でD/Aコンバータの制御を行う。
【0158】
x軸、y軸それぞれのD/Aコンバータの制御が終了した後、ステップS71及びS72にて、次回のHPF演算の前回のA/D変換データのために、ADデータx0 、y0 を、それぞれx1 、y1 のレジスタに転写する。
【0159】
次に、ミラーアップの完了を判定し、ミラーアップが完了していなければステップS52へ戻る。ミラーアップが完了していれば、続いてステップS74で絞り駆動の完了を判定する。そして、ここで絞り駆動が完了していなければステップS52へ戻る。
【0160】
上記ステップS73及びS74にて、ミラーアップと絞りの駆動が完了していた場合、ステップS75で、ループカウンタCL を1だけインクリメントし、ステップS52へ戻って上述した動作を継続する。
【0161】
このように、露光ルーチンの中で、ループカウンタCL の値に基いて、適時、必要な動作を行うことで、センサの起動時の不安定な出力による影響を受けずに、正確に振動信号を検出し、カメラの撮影画像の手ぶれによる劣化を防止することができる。
【0162】
上述した第7の実施例では、セカンドレリーズ操作の検出後に、露光ルーチンの中で、センサやアンプに電源を供給したが、図16及び図17に示されるようなフローチャートで行ってもよい。
【0163】
すなわち、図16に於いて、ファーストレリーズの検出(ステップS83)後に、ピント調整を行いながら、割込み処理によりD/Aコンバータ21の制御を行う(ステップS84)ピント調整Bルーチンと、図15で説明した露光ルーチン(ステップS86)から、センサとアンプへの電源投入を無くした露光Bのルーチンを構成することもできる。尚、図16のフローチャート中のステップS81、S82、S85、S87及びS88の処理については、上述した図14のフローチャートのステップS31、S32、S35、S37及びS38と同じであるので、説明は省略する。
【0164】
また、図17のピント調整Bのルーチンについては、センサ、アンプの電源を投入し(ステップS91)、D/A制御の割込み設定がなされた後(ステップS92)、測距を行う(ステップS93)。ここで検出したピントずれとピントの許容値とを比較し(ステップS94)、許容値の外であればフォーカス群の駆動量を演算して(ステップS95)、フォーカス群を駆動する(ステップS96)。一方、ピントずれがピント許容値内であれば、割込みを禁止した後(ステップS97)、リターンする。
【0165】
このルーチン中、ステップS92で許可される割込み処理に於いては、図15のフローチャート中のステップS67〜S70がなされ、また図13のフローチャート中のステップS14〜S24がなされる。
【0166】
このようにすることで、センサの立上がりの安定時間をピント合わせ中に設定できるので、露光ルーチンの中での露光開始までの時間を短く設定することが可能になる。
【0167】
また、センサやアンプへの給電を、パワースイッチ等の各種操作スイッチの操作に応じて行っても良い。このような構成を取ることにより、ファーストレリーズから直ちにセカンドレリーズに移行しても、速やかに安定した振動信号を得ることができる。
【0168】
更に、上述した実施例に於いては、センサの安定の判定として、頻度が所定値以下か経過時間に基いて判定していたが、これに限られるものではない。例えば、振動検出センサ部と差動増幅部と基準電圧制御部への少なくとも1つの給電の後、前回の安定したときの基準電圧と同一の基準電圧になった場合にセンサが安定していると判定しても良い。
【0169】
尚、この発明の上記実施態様によれば、以下の如き構成が得られる。
(1)振動を検出する振動検出センサ手段と、
基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、
上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とを差動増幅する差動増幅手段と、
この差動増幅手段の出力に応じて上記基準電圧出力手段による基準電圧を所定値毎に上昇或いは下降させる基準電圧制御手段と、
上記差動増幅手段の出力を、上記基準電圧制御手段による上記基準電圧の変更に応じて補正する振動信号補正手段と
を具備したことを特徴とする振動検出装置。
【0170】
(2)振動を検出する振動検出センサ手段と、
基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、
上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とを差動増幅する差動増幅手段と、
この差動増幅手段の出力に応じて上記基準電圧出力手段による基準電圧を所定値毎に上昇或いは下降させる基準電圧制御手段と、
上記差動増幅手段の出力を、上記基準電圧制御手段による上記基準電圧の変更に応じて補正する振動信号補正手段と、
この振動信号補正手段からの差動信号出力の出力初期値と出力タイミングとを指示する振動信号出力指示手段と
を具備したことを特徴とする振動検出装置。
【0171】
(3)振動を検出する振動検出センサ手段と、
基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、
上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とを差動増幅する差動増幅手段と、
この差動増幅手段の出力に応じて上記基準電圧出力手段による基準電圧を所定値毎に上昇或いは下降させる基準電圧制御手段と、
上記差動増幅手段の出力を、上記基準電圧制御手段による上記基準電圧の変更に応じて補正する振動信号補正手段と、
この振動信号補正手段の出力を基に、ハイパスフィルタ演算処理により緩やかなドリフトによる信号の変化を除去するハイパスフィルタ演算手段と
を具備したことを特徴とする振動検出装置。
【0172】
(4)振動を検出する振動検出センサ手段と、
基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、
上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とを差動増幅する差動増幅手段と、
この差動増幅手段の出力に応じて上記基準電圧出力手段による基準電圧を所定値毎に上昇或いは下降させる基準電圧制御手段と、
上記差動増幅手段の出力を、上記基準電圧制御手段による上記基準電圧の変更に応じて補正する振動信号補正手段と、
この振動信号補正手段の出力を基にハイパスフィルタ演算処理するハイパスフィルタ演算手段と、
このハイパスフィルタ演算手段或いは上記振動信号補正手段からの差動信号出力の出力初期値と出力タイミングとを指示する振動信号出力指示手段と
を具備することを特徴とする振動検出装置。
【0173】
(5)振動を検出する振動検出センサ手段と、
基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、
上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とを差動増幅する差動増幅手段と、
この差動増幅手段の出力をデジタル信号化するA/Dコンバータ手段と、
上記差動増幅手段若しくは上記A/Dコンバータの少なくとも一方の出力に応じて上記基準電圧出力手段による基準電圧を所定値毎に上昇或いは下降させる基準電圧制御手段と、
上記A/Dコンバータ手段の出力を、上記基準電圧制御手段による上記基準電圧の変更に応じて補正する振動信号補正手段と、
この振動信号補正手段の出力を基にハイパスフィルタ演算処理するハイパスフィルタ演算手段と、
このハイパスフィルタ演算手段或いは上記振動信号補正手段からの差動信号出力の出力初期値と出力タイミングとを指示する振動信号出力指示手段と
を具備したことを特徴とする振動検出装置。
【0174】
(6)上記(1)乃至(5)に記載の振動検出装置を有する撮影装置。
(7)上記(1)乃至(5)に記載の振動検出装置を利用した手ぶれによる画像の劣化を改善する手段を有する撮影装置。
【0175】
(8)上記(1)乃至(5)に記載の振動検出装置を利用した手ぶれによる画像の劣化を改善する手段を有するスチル画像撮影装置。
(9)上記振動検出センサ手段は振動ジャイロから成る角速度検出手段から振動を検出する上記(1)乃至(5)に記載の振動検出装置。
【0176】
(10)上記振動検出センサ手段は加速度を検出する上記(1)乃至(5)に記載の振動検出装置。
(11)上記振動信号出力指示手段は、振動検出センサ手段と差動増幅手段と基準電圧出力手段と基準電圧制御手段への少なくとも一つの給電の開始時点からの経過時間の計時結果により振動出力指示信号を出力することを特徴とする上記(2)、(4)、(5)に記載の振動検出装置。
【0177】
(12)上記振動信号出力指示手段は、振動検出センサ手段と差動増幅手段と基準電圧出力手段と基準電圧制御手段への少なくとも一つの給電後、基準電圧の変更の頻度が所定の頻度以下になった場合に振動信号出力指示信号を出力することを特徴とする上記(2)、(4)、(5)に記載の振動検出装置。
【0178】
(13)上記振動信号出力指示手段は、振動検出センサ手段と差動増幅手段と基準電圧出力手段と基準電圧制御手段への少なくとも一つの給電の後、前回の安定した時の基準電圧と同一の基準電圧に基準電圧出力手段の出力が達した場合に、振動信号出力指示信号を出力することを特徴とする上記(2)、(4)、(5)に記載の振動検出装置。
【0179】
(14)撮影のための撮影者による操作に応じて、振動検出センサ手段と差動増幅手段と基準電圧出力手段と基準電圧制御手段への少なくとも1つに給電することを特徴とする上記(6)、(7)、(8)に記載の撮影装置。
【0180】
(15)レリ―ズ操作の半押しによるファ―ストレリ―ズ操作に応じて、振動検出センサ手段と差動増幅手段と基準電圧出力手段と基準電圧制御手段への少なくとも1つに給電することを特徴とする上記(6)、(7)、(8)に記載の撮影装置。
【0181】
(16)レリ―ズ操作の全押しによるセカンドレリ―ズ操作に応じて、振動検出センサ手段と差動増幅手段と基準電圧出力手段と基準電圧制御手段への少なくとも1つに給電することを特徴とする上記(6)、(7)、(8)に記載の撮影装置。
【0182】
(17)振動を検出する振動検出センサ手段と、
基準信号を出力する基準信号出力手段と、
上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準信号との差を演算する差演算手段と、
上記差演算手段の出力に応じて上記基準信号出力手段による基準信号を変更する基準信号制御手段と、
上記差演算手段の出力を、上記基準信号制御手段による上記基準信号の変更に応じて補正する振動信号補正手段と
を具備したことを特徴とする振動検出装置。
【0183】
(18)上記振動検出センサ手段の出力が安定するタイミングでもって、上記振動信号補正手段からの出力を許可する出力許可手段を有する上記(17)に記載の振動検出装置。
【0184】
(19)上記振動信号補正手段からの出力をハイパスフィルタ演算を施すハイパスフィルタ演算手段を有する上記(17)、(18)に記載の振動検出装置。(20)上記差演算手段の出力をデジタル信号化するA/Dコンバータ手段を有する上記(17)乃至(19)に記載の振動検出装置。
【0185】
(21)上記振動検出装置を組込み、上記振動信号に基いて手ぶれの影響を除去した撮影装置。
上記(1)、(17)の実施態様によれば、振動検出センサの出力にドリフト成分が含まれる場合でも、有効に振動信号を検出することができる。また、上記(2)の実施態様によれば、起動不安定時の影響を受けず、且つセンサ信号が飽和することがない。上記(3)の実施態様によれば、HPF処理で振動信号を検出することができる。上記(4)の実施態様によれば、起動不安定時の影響を受けず、且つセンサ信号が飽和することがないと共に、HPF処理で振動信号を検出することができる。上記(5)の実施態様によれば、振動信号出力指示信号に従いHPF演算データを初期値に設定することで、振動検出センサの起動時の不安定なセンサ出力の影響を受けず、必要な有効な振動成分を失わずに、オフセット成分のみを除去することができる。上記(6)乃至(8)の実施態様によれば、上記振動検出装置を組込んだ撮影装置を提供できるので、ドリフト成分の影響を受けない撮影装置となる。上記(11)の実施態様によれば、センサの起動時の不安定時間は略一定であり、この時間の経過後に振動信号を出力させるので、センサ安定時の信号を簡単な構成で得ることができる。上記(12)の実施態様によれば、基準電圧の変更の頻度が減少したこと、すなわちセンサ安定となったことを検出してから振動信号を出力させることができるので、センサ安定時の信号を簡単な構成で得ることができる。上記(13)の実施態様によれば、前回の条件でセンサの安定を検出しているので、簡単な構成で、安定時の振動信号を出力させることができる。上記(14)の実施態様によれば、撮影に先立って給電動作が行われるので、撮影時にはセンサ出力が安定状態となり、速やかに防振動作を行うことができる。上記(15)の実施態様によれば、比較的速やかにセンサ出力が安定状態となると共に、電源の消耗を小さくすることができる。上記(16)の実施態様によれば、撮影時に給電動作が行われるので、電源の消耗を最小限とすることができる。上記(18)の実施態様によれば、安定した振動信号を得ることができる。上記(19)の実施態様によれば、緩やかなドリフトの影響を除去することができる。上記(20)の実施態様によれば、デジタル信号に基いて制御できるので、コンピュータの処理が容易となる。上記(21)の実施態様によれば、安定した振動信号に基いて手ぶれの影響を除去できる。
【0186】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、従来の振動測定装置にあった、(1)センサのドリフトの発生で処理回路の処理可能電圧範囲を越える、(2)センサのドリフトをHPFで除去する際の安定化までの時間が長い、(3)時定数制御のためのHPFの回路構成が複雑になる、(4)デジタル処理のためのヌル電圧の調節が必要である、(5)増幅回路のオフセット、ドリフト成分の発生という課題を解決して、正確で高速高安定の振動検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例として第1の基本的構成を示したブロック図である。
【図2】この発明の第2の実施例として第2の基本的構成を示したブロック図である。
【図3】この発明の第3の実施例として第3の基本的構成を示したブロック図である。
【図4】この発明の第4の実施例で第4の基本的構成を示したブロック図である。
【図5】この発明の第5の実施例で第5の基本的構成を示したブロック図である。
【図6】振動検出センサ部11の構成例を示すもので、(a)は加速度センサ、(b)は角速度センサ、(c)は振動ジャイロ型角速度センサを示した図である。
【図7】基準電圧制御部13及びその周辺部の構成の一例を示した図である。
【図8】基準電圧制御部13及びその周辺部の構成の他の例を示した図である。
【図9】基準電圧制御部13及びその周辺部の構成の更に他の例を示した図である。
【図10】この発明の第1の構成例を用いた場合の、センサの信号、基準電圧、振動信号について説明する図である。
【図11】HPF演算部17の構成例を示した図である。
【図12】この発明の第6の実施例に従った振動検出装置の主要部分のブロック図である。
【図13】図12に示された振動検出装置の動作を説明するフローチャートである。
【図14】カメラの基本的な動作の概略を説明するフローチャートである。
【図15】露光ルーチンでの動作を説明するフローチャートである。
【図16】カメラの基本的な動作の概略の他の例を説明するフローチャートである。
【図17】図16のピント調整Bについての動作を説明するフローチャートである。
【図18】従来の振動検出センサである振動ジャイロ型角速度センサの起動時の信号の経時変化を示した図である。
【図19】振動ジャイロ型角速度センサの長時間経過する場合の信号の経時変化を示した図である。
【図20】従来の典型的な振動ジャイロ型角速度センサによる振動検出の一例を示したブロック図である。
【図21】図20の装置による構成の振動信号の起動からの推移を示した図である。
【図22】従来の時定数の異なるHPF付の積分器を複数使用したセンサの出力の起動前と起動後の値を示した図である。
【符号の説明】
11…振動検出センサ部、11a…加速度センサ、11b…角速度センサ、11c…振動ジャイロ型角速度センサ、12…差動増幅部、13…基準電圧制御部、14…基準電圧出力部、15…振動信号補正部、16…振動信号出力指示部、17…HPF演算部、18…A/Dコンバータ、19…振動ジャイロ型角速度センサ、20…オペアンプ、21…D/Aコンバータ、22…A/Dコンバータ、23…CPU、24…振動信号補正部、25…基準電圧制御部、26…HPF演算部、27…シーケンス制御部、28…振動信号出力指示部。

Claims (5)

  1. 振動を検出する振動検出センサ手段と、
    基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、
    上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とを差動増幅する差動増幅手段と、
    この差動増幅手段の出力に応じて上記基準電圧出力手段による基準電圧を変更する基準電圧制御手段と、
    上記差動増幅手段の出力に対し、上記基準電圧制御手段により変更された上記基準電圧に応じ補正を行う振動信号補正手段と、
    を具備したことを特徴とする振動検出装置。
  2. 振動を検出する振動検出センサ手段と、
    基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、
    上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とを差動増幅する差動増幅手段と、
    この差動増幅手段の出力に応じて上記基準電圧出力手段による基準電圧を変更する基準電圧制御手段と、
    上記差動増幅手段の出力に対し、上記基準電圧制御手段により変更された上記基準電圧に応じ補正を行う振動信号補正手段と、
    この振動信号補正手段からの振動信号出力初期値と出力タイミングとを指示する振動信号出力指示手段と、
    を具備したことを特徴とする振動検出装置。
  3. 振動を検出する振動検出センサ手段と、
    基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、
    上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とを差動増幅する差動増幅手段と、
    この差動増幅手段の出力に応じて上記基準電圧出力手段による基準電圧を変更する基準電圧制御手段と、
    上記差動増幅手段の出力に対し、上記基準電圧制御手段により変更された上記基準電圧に応じ補正を行う振動信号補正手段と、
    この振動信号補正手段の出力を基に、振動信号に含まれる低周波成分を除去するハイパスフィルタ演算手段と、
    を具備したことを特徴とする振動検出装置。
  4. 振動を検出する振動検出センサ手段と、
    基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、
    上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とを差動増幅する差動増幅手段と、
    この差動増幅手段の出力に応じて上記基準電圧出力手段による基準電圧を変更する基準電圧制御手段と、
    上記差動増幅手段の出力に対し、上記基準電圧制御手段により変更された上記基準電圧に応じ補正を行う振動信号補正手段と、
    この振動信号補正手段の出力を基に、振動信号に含まれる低周波成分を除去するハイパスフィルタ演算手段と、
    このハイパスフィルタ演算手段若しくは上記振動信号補正手段からの振動信号出力の出力初期値と出力タイミングとを指示する振動信号出力指示手段と、
    を具備したことを特徴とする振動検出装置。
  5. 振動を検出する振動検出センサ手段と、
    基準電圧を出力する基準電圧出力手段と、
    上記振動検出センサ手段の出力と上記基準電圧出力手段からの基準電圧とを差動増幅する差動増幅手段と、
    この差動増幅手段の出力をデジタル信号化するA/Dコンバータ手段と、
    上記差動増幅手段若しくは上記A/Dコンバータ手段の少なくとも一方の出力に応じて上記基準電圧出力手段による基準電圧を変更する基準電圧制御手段と、
    上記A/Dコンバータ手段の出力に対し、上記基準電圧制御手段により変更された基準電圧に応じ補正を行う振動信号補正手段と、
    この振動信号補正手段の出力を基に、振動信号に含まれる低周波成分を除去するハイパスフィルタ演算手段と、
    このハイパスフィル夕演算手段若しくは上記振動信号補正手段からの振動信号出力の出力初期値と出力タイミングとを指示する振動信号出力指示手段と、
    を具備したことを特徴とする振動検出装置。
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