JP3536276B2 - 基礎杭 - Google Patents
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Landscapes
- Piles And Underground Anchors (AREA)
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Description
成する基礎杭に関するものである。
て、地盤中に複数の基礎杭を構築したものがある。
な曲げモーメントやせん断力が基礎杭に作用し、これに
よって基礎杭が破損したり、また地盤の液状化により基
礎杭が側方に流動してしまう等の被害を受けてしまうこ
とがある。このような被害を受けた基礎杭は、健全性に
欠けたものとなり、本来の機能を有しているとは言えな
い。
造物本体はもちろんのこと基礎や杭についても被害の有
無、また被害がある場合にはその程度を調査して健全性
を確認し、その上で必要に応じてこれらを修復する必要
がある。地上に露出している構造物本体についてはその
健全性の確認が比較的容易であるのに対し、地盤中に埋
設されている基礎杭については健全性の確認を行うのは
困難である。このため、従来は、構造物の沈下量や不等
沈下量を計測したり、地盤を掘削して杭頭部を露出させ
て目視で基礎杭の変状を観察したりしているのが現状で
ある。
たような従来の技術には以下のような問題が存在する。
すなわち、前記沈下量や不等沈下量の計測による基礎杭
の健全性の確認方法では、異常が明らかな場合や、沈下
あるいは不等沈下が基準値を明らかに上回る場合を除け
ば、復旧のための十分な判断資料とはなり得ない。ま
た、杭頭部のみの観察では、地盤中の杭の変状について
十分な情報が得られるわけではない。このため、例えば
杭頭部に変状が見出せず、構造物の全体的な沈下や傾き
が僅かである場合には、基礎杭の健全性を的確に判定す
ることは困難である。このような場合に、実際には基礎
杭の中間部や下部に損傷があったとしても、これを発見
・確認できずに、それを放置したままで復旧を終えてし
まう可能性もある。
は、基礎杭の健全性を判定するための各種技術が開発さ
れており、例えば、非破壊検査法の一つである杭の打撃
判定法がある。この技術は、杭頭部周辺にセンサーを配
置しておき、杭頭部を打撃して、このときに杭本体を波
動伝播する反射波を前記センサーでとらえ、その性状か
ら杭の健全性を判定しようとするものである。しかし、
このような方法によっても、コストや手間の問題から、
基礎の外縁部に位置する基礎杭を除けば、調査を実施す
ることは実質的に困難であり、全ての場合において信頼
度の高い判定資料が得られるわけではない。さらには、
被災後の迅速な復旧を図るために、健全性の調査はでき
るだけ速やかに行われることが望まれているのは言うま
でもない。
れたもので、基礎杭の健全性の信頼性の高い調査を、低
コストで迅速かつ簡便に行うことのできる基礎杭を提供
することを課題とする。
地盤中に構築された基礎杭の内部に、その上端部から下
端部にわたって、荷重や歪みの履歴によりその電気抵抗
値が変化する導電性線材が、少なくともその両端部を前
記基礎杭の上端部から外方に延出させて埋設されるとと
もに、前記基礎杭の定められた区間に筒状のガイドパイ
プが配設され、前記導電性線材が前記区間においては前
記ガイドパイプ内に挿通され、地震発生時等においても
前記導電性線材が前記ガイドパイプ内では破損等の被害
を受けない構成とされていることを特徴としている。
た基礎杭の内部に、導電性を有しかつその外周面を絶縁
性材料によって被覆された導電性線材が、少なくともそ
の一端部を前記基礎杭の上端部から外方に延出させて埋
設されるとともに、前記基礎杭の定められた区間に筒状
のガイドパイプが配設され、前記導電性線材が前記区間
においては前記ガイドパイプ内に挿通され、地震発生時
等においても前記導電性線材が前記ガイドパイプ内では
破損等の被害を受けない構成とされていることを特徴と
している。
礎杭において、前記導電性線材には、前記基礎杭を構成
する鉄筋の降伏応力,引張強さ,破断応力等の機械的性
質に基づいて設定された破断応力または引張強さを有す
る材料が用いられていることを特徴としている。
記載の基礎杭において、前記導電性線材の定められた区
間が、前記基礎杭を構成する鉄筋の強度よりも高い強度
を有した材料で形成されていることを特徴としている。
のいずれかに記載の基礎杭において、前記基礎杭に、複
数本の前記導電性線材が、それぞれ上下方向に延在する
よう、該基礎杭の中心軸に対して周方向に定められた間
隔を隔てて配設されていることを特徴としている。
のいずれかに記載の基礎杭において、前記導電性線材が
複数の区間に区分され、各区間の端部に配線ケーブルの
一端が接続されて、該配線ケーブルの他端が前記基礎杭
の上端部から外方に延出されていることを特徴としてい
る。
のいずれかに記載の基礎杭において、前記導電性線材
は、導電性を有する複数の粒状体が充填された筒状の容
器、または外周面が絶縁性材料で被覆された導電性を有
するテープ材からなることを特徴としている。
ないし第七の実施の形態の例を、図1ないし図15を参
照して説明する。
発明に係る基礎杭の構成を、例えばプレストレストコン
クリート造の基礎杭に適用する場合の例を用いて説明す
る。
の遠心力プレストレストコンクリート造等からなり、そ
の形状は有底円筒状で、その底部すなわち下端部はその
径寸法が漸次小となる構成とされている。
ーブル(導電性線材)2,2,…が、断面周方向におい
て等間隔毎(90゜毎)に、それぞれ基礎杭1の軸線と
並行に延在するよう、基礎杭1の杭躯体1aを構成する
コンクリート中に図示しない鉄筋等に沿わせて埋設され
ている。そして、これら導電性ケーブル2,2,…はそ
の上端部が、基礎杭1の上端部から外方に引き出された
構成となっている。また、基礎杭1の中心軸線を挟んで
対向する導電性ケーブル2Aと2B、2Cと2Dとが、
基礎杭1の下端部において互いに連結されている。これ
により、導電性ケーブル2Aおよび2B、2Cおよび2
Dは、それぞれ略U字状に配設され、その両端部が基礎
杭1の上端部から引き出された形態となっている。
とガラス繊維がそれぞれ束ねられてなる繊維束の補強材
と、エポキシ,ビニルエステル等の樹脂とからなる強化
プラスチックスの複合材からなる線材で、外力による荷
重が作用し、ある一定以上の歪みが生じると電気抵抗が
変化するという性状を有している。例えばカーボン繊維
の場合には、前記歪みが生じると、繊維の破断が徐々に
起こり、最終的には完全に破断することになり、この過
程において導電性が低下し、電気抵抗値は徐々に高まり
最終的には著しく高くなる。
基礎杭1を打ち継ぐ場合には、基礎杭1の上端部と、打
ち継ぎ用の杭1’の下端部とのジョイント部Aにおい
て、導電性ケーブル2の端部を、基礎杭1の上端部と打
ち継ぎ用の杭1’の下端部の内側面から内方に引き出
し、下方の基礎杭1側の導電性ケーブル2の上端部と、
上方の打ち継ぎ用の杭1’の導電性ケーブル2の下端部
とを導電性を有した接着剤等で接続するようになってい
る。
外表面には、各導電性ケーブル2が埋設されている位置
にマーキングMが施されている。このマーキングMは、
各導電性ケーブル2に沿って引かれたラインLと、各導
電性ケーブル2を識別するための番号等の記号Sとから
なり、例えば導電性ケーブル2A,2B,2C,2Dが
埋設されている位置には、それぞれ、「赤」,「青],
「黄」,「黒」のラインLと、「1」,「2」,
「3」,「4」という記号Sが記されている。
あれば、杭の全数を上記基礎杭1とするのが望ましい。
一方、杭数が非常に多くなる大規模な構造物の場合等で
は、その一部に上記基礎杭1を適宜配置するようにして
もよい。この場合、例えば図4に示すように、上記基礎
杭1を、地震力の負担の割合が多い基礎5の外周縁部に
重点的に配置する。また、構造物の重心,剛心とが一致
しておらず、地震時に構造物のねじれ応答が予想される
場合等には、構造物の振動特性を加味して荷重が集中し
て作用する位置に基礎杭1を重点的に配置するようにす
る。
方法について説明する。図5に示すように、このような
基礎杭1では、例えば強大な地震が発生した後に、その
上端部から引き出されている導電性ケーブル2A,2B
の両端部に、電気テスター6を接続し、その電気抵抗値
を測定する。すると、基礎杭1に破断が生じている場合
には、破損個所Hにおいて導電性ケーブル2Bも切断さ
れてしまっており、この場合には、電気テスター6にお
いて電気抵抗値が著しく高くなり、基礎杭1に破断が生
じていると判断される。また、導電性ケーブル2A,2
Bが完全に破断しない場合でも、基礎杭1に作用する荷
重やこの荷重によって生じる歪みによってカーボン繊維
に損傷が生じて、電気抵抗値が増大するので、これによ
り基礎杭1に何らかの損傷が生じていると判断できる。
一方、この基礎杭1に破損等が生じていなければ、電気
テスター6において、導電性ケーブル2A,2Bの電気
抵抗値は、当初の値と変わらない。
性ケーブル2C,2Dにおいても行うことにより、1本
の基礎杭1の健全性の調査が完了する。
5に配置された全ての基礎杭1の破損の有無を調査した
のち、破損が生じている基礎杭1については、破損個所
Hの補修を最適な手段で行うようにする。
向に延在する導電性ケーブル2が埋設され、基礎杭1の
中心軸線を挟んで対向する導電性ケーブル2Aと2B、
2Cと2Dとが連結されて、その両端部が基礎杭1の上
端部から外方に引き出された構成となっている。このよ
うな構成の基礎杭1は、地震等により基礎杭1が破損し
た場合には導電性ケーブル2の破損,破断、作用する荷
重の変化、または歪みが生じるので、地震後に電気テス
ター6で導電性ケーブル2の電気抵抗値を計測すること
により、基礎杭1の健全性を客観的かつ定量的に調査す
ることができる。しかも、このような基礎杭1の健全性
の信頼度の高い調査は、基礎杭1の位置に拘わらず、さ
らには例え破損の発生箇所が基礎杭1の杭頭部以外であ
っても、基礎杭1の頭部において簡単な電気テスター6
を用いて、容易かつ簡便に極めて低コストで行うことが
でき、その結果復旧の迅速化を図ることが可能となる。
互いに連結されている導電性ケーブル2Aと2B、2C
と2Dは、周方向に等間隔毎、すなわち90゜毎に配置
されているので、これにより、基礎杭1において互いに
直交する水平2方向における健全性の調査を行うことが
できる。従って、このような基礎杭1の導電性ケーブル
2Aと2B、2Cと2Dを、構造物の方向性に合わせて
設置することにより、例えば長手方向と短手方向におけ
る振動特性や地震応答の違いについても考慮することが
でき、前記調査をより効果的なものとすることができ
る。このときに、この基礎杭1の外周面には、導電性ケ
ーブル2A、2B、2C、2Dの位置と識別を示すマー
キングMが施されているので、基礎杭1の建て込み時
に、その方向性を確認して施工を容易かつ確実に行うこ
とができる。
礎杭1を中空の有底円筒状の構成としたが、言うまでも
なく、その全断面が中実のプレストレストコンクリート
造であってもよい。
基礎杭の構成を、例えば場所打ちコンクリート造の基礎
杭に適用する場合の例を用いて説明する。これらの図に
おいて、前記第一の実施の形態と共通する構成について
は同符号を付し、その説明を省略する。
コンクリート造で、その杭躯体11aは、略円筒状に組
まれた鉄筋篭12と、コンクリート13とから構成され
ている。このような基礎杭11には、例えば4本の導電
性ケーブル2,2,…が、鉄筋篭12に沿って上下方向
に延在するよう埋設されている。
盤に孔を削孔した後、この孔内に設置される鉄筋篭12
に、これら導電性ケーブル2,2,…を設置した後、孔
内にコンクリートを打設すればよい。
の実施の形態における基礎杭1と全く同様の効果を奏す
ることができる。
基礎杭の構成を、例えば鋼管からなる基礎杭に適用する
場合の例を用いて説明する。これらの図において、前記
第一および第二の実施の形態と共通する構成については
同符号を付し、その説明を省略する。
で、鋼管からなる杭躯体21aの内周面には、例えば4
本の導電性ケーブル2,2,…が上下方向に延在するよ
う配設されている。各導電性ケーブル2は、杭躯体21
aの内面に取り付けられた略U字状のケース22内に収
められており、このケース22によって各導電性ケーブ
ル2を施工時における損傷から防護するようになってい
る。
の実施の形態における基礎杭1と全く同様の効果を奏す
ることができる。
導電性ケーブル2の防護のためにケース22を取り付け
る構成としたが、このケース22は必要に応じて取り付
ければよいのであって、必ずしも必須の構成ではない。
基礎杭の第四の実施の形態について説明する。ここでは
基礎杭の所定の区間にガイドパイプを配し、このガイド
パイプに導電性ケーブルを挿通させる場合の例を用いて
説明する。これらの図において、前記第一ないし第三の
実施の形態と共通する構成については同符号を付し、そ
の説明を省略する。
躯体31a自体の形状は前記第一の実施の形態の基礎杭
1の杭躯体1aと同様で、この杭躯体31a内には例え
ば四本の導電性ケーブル2,2,…が周方向90゜毎に
配置されて埋設されている。
いに隣接する2本の導電性ケーブル2E,2Fは、その
先端部が基礎杭31の中間部に位置するよう上半部にの
み配設されている。また、残りの2本の導電性ケーブル
2G,2Hは、基礎杭31の全長にわたって配設されて
いる。これら導電性ケーブル2G,2Hは、基礎杭31
の上半部すなわち導電性ケーブル2E,2Fに対応した
区間において、筒状のガイドパイプ32内に挿通されて
いる。各ガイドパイプ32は、十分な強度と可撓性を有
しており、基礎杭31が地震等で破損した場合にも、ガ
イドパイプ32内の導電性ケーブル2G,2Hに被害が
及ぶのを防ぐようになっている。
の形態における基礎杭1と同様、導電性ケーブル2E,
2F,2G,2Hによって、基礎杭31の健全性を容易
かつ簡便に高い精度で調査することができる。しかも、
導電性ケーブル2E,2Fは、基礎杭31の上半部のみ
に配設され、基礎杭31の全長にわたって配設された導
電性ケーブル2G,2Hが、基礎杭31の上半部におい
てガイドパイプ32内に挿通された構成となっている。
これにより、導電性ケーブル2E,2Fによって上半部
の、導電性ケーブル2G,2Hの下半部の健全性を調査
することができる。そして、地震時に基礎杭31が破損
した場合にも、ガイドパイプ32の区間においては導電
性ケーブル2G,2Hが破損するのを防ぐことができ
る。
イドパイプ32を基礎杭31の上半部に配設する構成と
したが、これを設置する区間については適宜任意に設定
すればよい。
おいて、導電性ケーブル2に、例えばカーボン繊維とガ
ラス繊維がそれぞれ束ねられてなる繊維束の補強材と、
エポキシ,ビニルエステル等の樹脂とからなる強化プラ
スチックスの複合材を用いる構成としたが、これ以外に
も、荷重や歪み量によってその電気抵抗値が変化するも
のであれば採用することができる。また、このような例
えばカーボン繊維とガラス繊維がそれぞれ束ねられてな
る繊維束の補強材と、エポキシ,ビニルエステル等の樹
脂とからなる強化プラスチックスの複合材等からなる導
電性ケーブル2は、その強度あるいは限界歪み値等を任
意に変えて製造することが可能であるので、それらの設
定値を適宜設定することにより、基礎杭1,11,2
1,31の破断だけでなく、例えばひび割れ等であって
も判定を行うことが可能となる。さらに、このように強
度あるいは限定歪み値等の設定値を異ならせた複数種の
導電性ケーブル2を基礎杭1に埋設することにより、ひ
び割れ、破断等の基礎杭1の損傷の程度までを判定する
ことも可能となる。
に代わるものとして、基礎杭1,11,21,31に埋
設する構成としてもよい。このような構成とすれば、導
電性ケーブル2が、健全性のモニターとしての機能を果
たすだけでなく、補強機能を兼ね備えたものとなり、さ
らにはこのような導電性ケーブル2を構成するカーボン
繊維とガラス繊維がそれぞれ束ねられてなる繊維束の補
強材と、エポキシ,ビニルエステル等の樹脂とからなる
強化プラスチックスの複合材は、化学物質やその成分を
含有した地下水が存在する場所等、従来の鉄筋であれば
腐食などの心配があった場所においても、基礎杭1を構
築することが可能となる。
基礎杭の第五の実施の形態について説明する。ここでは
導電性線材として鉄筋を用いる場合の例を用いて説明す
る。これらの図において、前記第一ないし第四の実施の
形態と共通する構成については同符号を付し、その説明
を省略する。
ンクリート造で、その杭躯体41a自体の形状は前記第
一の実施の形態の基礎杭1の杭躯体1a(図1参照)と
同様で、この杭躯体41a内には例えば四本の導電性を
有した導電性線材42,42,…が周方向90゜毎に配
置されて埋設されている。
電性線材42,42は、基礎杭41の下端部において互
いに連結されている。この導電性線材42には、基礎杭
41を構成する構造用鉄筋(鉄筋)43,43,…と同
等の機械的性質を有したもの、例えば構造用鉄筋43と
同一の鉄筋が用いられている。各導電性線材42は、そ
の外周面が絶縁性の高いプラスチックス、樹脂等の絶縁
性材料44で被覆されている。これら導電性線材42の
接続には、導電性を保ちえるものであれば、溶接や機械
的な接続方法などの各種接続方法を用いることができ、
接続後に電気絶縁を施せばよい。
地震が発生した後には、上記各実施の形態と同様に、導
電性線材42,42の電気抵抗値を電気テスター6(図
5参照)で測定する。そして、導電性線材42すなわち
鉄筋が破断していれば、電気抵抗値が著しく高くなるの
で、このときには同等の機械的性質を有する周辺の構造
用鉄筋43も破断あるいはそれに近い重大な損傷を受け
ていると判断できる。
43と同等の機械的性質を有する導電性線材42すなわ
ち鉄筋によって、損傷の有無を検出することができる。
したがって、前記第一ないし第四の実施の形態と同様の
効果を奏することができ、基礎杭41の健全性を高い信
頼度でかつ容易に行うことが可能となる。しかも、前記
第一ないし第四の実施の形態で導電性ケーブル2として
用いたカーボン繊維とガラス繊維がそれぞれ束ねられて
なる繊維束の補強材と、エポキシ,ビニルエステル等の
樹脂とからなる強化プラスチックスの複合材等に比較し
て、導電性線材42として鉄筋を用いた本実施の形態に
よれば、前記効果を大幅に低コストで実現することがで
きる。
電性線材42に、構造用鉄筋43と同等の機械的性質を
有する材料を用いる構成とした。ところで、構造用鉄筋
43に用いる鉄筋は、JIS規格(JISG3112の
鉄筋コンクリート用鋼棒)に、その機械的性質(降伏点
または耐力、引張強さ、弾性定数等)が規定されてお
り、引張応力−歪み曲線は、図10に示すようになって
いる。この曲線(図10中符号(イ))において、特徴
的は箇所は、周知のように、降伏点(降伏応力)と、靭
性にかかわる破壊のび点(破断点)との二つである。
線材42に構造用鉄筋43と同等の機械的性質を有する
材料を用いることによって、導電性線材42の破断、す
なわち前記破壊のび点に到達したか否かを検出するよう
になっている。ここで、導電性線材42の材料として
は、破断に至るのびが小さいものを選択する。さらに、
ここで、例えば、導電性線材42として、その引張強さ
が、構造用鉄筋43の降伏応力と同等またはそれを下回
る(図10中斜線の範囲)ような材質を選択し採用する
ようにしても良い。このような構成とすることにより、
地震発生後等に、導電性線材42の電気抵抗値を測定し
て、導電性線材42が破断していれば、すなわち構造用
鉄筋43が破断に至らないまでも降伏点を越えるかそれ
に近い大きな応力を受けたと判断することができる。よ
り具体的な材料の例を挙げれば、例えば構造用鉄筋43
に、鉄筋コンクリート用鋼棒・異形棒鋼SD295Aを
用いた場合、その降伏点は3008kgf/cm2である。そ
こで、導電性線材42の材料として、のびが5%程度以
内のもので、引張強さが3000kgf/cm2程度のもの
(図10中符号(ロ)で示す)、例えば5000系のア
ルミニウム合金(AlーMg合金)やアルミニウム鍛造品、
アルミニウム合金展伸材、マグネシウム鋳造品等を採用
すればよい。
用いる場合においても、前記第四の実施の形態と同様
に、所定区間にガイドパイプを設けて基礎杭41の健全
性の調査を部分毎に行う構成とすることも可能である。
基礎杭の第六の実施の形態について説明する。ここでは
導電性線材の一部を、基礎杭を構成する鉄筋よりも高強
度とする場合の例を用いて説明する。これらの図におい
て、前記第一ないし第五の実施の形態と共通する構成に
ついては同符号を付し、その説明を省略する。
コンクリート造で、その杭躯体51a内には例えば導電
性を有した四本の導電性線材52,52,…が周方向9
0゜毎に配置されて埋設されている。各導電性線材52
は、その外周面が絶縁性の高いプラスチックス、樹脂等
の絶縁性材料53で被覆されている。
に隣接する2本の導電性線材52A,52Bは、その先
端部が基礎杭51の中間部に位置するよう上半部にのみ
配設されている。また、残りの2本の導電性線材52
C,52Dは、基礎杭51の全長にわたって配設されて
いる。そして、導電性線材52A,52Bおよび導電性
線材52C,52Dの下半部は、基礎杭51を構成する
構造用鉄筋(鉄筋)54と同等の機械的性質を有した鉄
筋によって形成されている。
の上半部すなわち導電性線材52A,52Bに対応した
区間Hが、導電性を有し、かつ、基礎杭51を構成する
構造用鉄筋54よりも機械的性質、特に強度と伸びに優
れた材料、例えば高張力鋼や強靭鋼によって形成されて
いる。ここで、構造用鉄筋54として前記鉄筋コンクリ
ート用鋼棒・異形鋼棒SD295Aを用いた場合、高張
力鋼としては、引張強さ約5100kgf/cm2以上、ある
いは降伏点または耐力が約3100kgf/cm2以上で、溶
接性と低温靭性に優れた鋼材を用いる。また、強靭鋼は
高い強度と優れた靭性を有する鋼をさし、0.25〜
0.5%程度の炭素を含有する炭素鋼や、前記量の炭素
に加えて,Mn,Cr,Mo,Ni等を単独あるいは複
合して含有する低合金鋼等をさす。
の上半部の健全性を導電性線材52A,52Bによっ
て、下半部の健全性を導電性線材52C,52Dによっ
て調査することができる。しかも、地震等によって導電
性線材52A,52Bや、導電性線材52C,52Dの
下半部が破断、損傷した場合、導電性線材52C,52
Dの上半部が高い機械的性質を有した材料で形成されて
いるため破断することなく、下半部の破断、損傷の有無
の情報を基礎杭51の頭部に確実に伝達することができ
る。
基礎杭の第七の実施の形態について説明する。ここでは
導電性線材を複数区間に区分し、各区分毎に健全性を調
査する場合の例を用いて説明する。これらの図におい
て、前記第一ないし第六の実施の形態と共通する構成に
ついては同符号を付し、その説明を省略する。
コンクリート造で、その杭躯体61a内には例えば導電
性を有した四本の導電性線材62(一本のみを図示)が
周方向90゜毎に配置されて埋設されている。各導電性
線材62は、基礎杭61を構成する構造用鉄筋(鉄筋;
図示なし)と同等の機械的性質を有した鉄筋によって形
成されており、その外周面が絶縁性の高いプラスチック
ス、樹脂等の絶縁性材料63で被覆されている。各導電
性線材62は、上下方向に例えば4つの区間(イ)、
(ロ)、(ハ)、(ニ)に区分されており、各区間の区
分点には、配線ケーブル64a,64b,64c,64
dの一端が接続されている。これらの配線ケーブル64
a,64b,64c,64dは、これらを保護するため
杭躯体61a内に埋設されているガイドパイプ65に通
して、基礎杭61の頭部まで配線され、それぞれの端部
には図示しない端子が備えられている。
発生した後に、その健全性を調査するときに、例えば、
導電性線材62の頭部に備えられた端子62a、および
配線ケーブル64aの端子(図示なし)との間の電気抵
抗値を計測すれば、区間(イ)の健全性を調査すること
ができる。このようにして、導電性線材62の頭部の端
子62a、および配線ケーブル64a,64b,64
c,64dの端部に設けられた端子(図示なし)との間
の電気抵抗を計測すれば、導電性線材62の健全性を各
区間(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)毎に調査すること
ができる。
電性線材62として、例えば構造用鉄筋を用いたが、も
ちろん、前記第一ないし第三の実施の形態で示したよう
なカーボン繊維とガラス繊維がそれぞれ束ねられてなる
繊維束の補強材と、エポキシ,ビニルエステル等の樹脂
とからなる強化プラスチックスの複合材等の複合材料等
を用いても良い。
おいて、基礎杭1,11,21,31,41,51,6
1に配設する導電性ケーブル2あるいは導電性線材4
2,52,62の本数は四本に限定するものではなく、
任意に設定すればよい。また、例えばこれら四本の導電
性ケーブル2、2、…に代えて、一本の導電性ケーブル
を連続的に配設するようにしてもよい。さらに、導電性
ケーブル2、導電性線材42,52,62を上下方向に
延在させる構成としたが、このような構成は基礎杭1,
11,21,31,41,51,61の横割れ(軸線と
直交する方向に延びる割れ)に有効なものである。これ
を縦割れに有効なものとする場合には、導電性ケーブル
2や導電性線材42,52,62を、フープ筋の如く、
基礎杭1,11,21,31,41,51,61の軸線
と直交する面内において周方向に延在させてもよいし、
また螺旋状に配設する構成としてもよい。もちろん、こ
れらフープ状、螺旋状の導電性ケーブルと、上記上下方
向に延在する導電性ケーブル2を組み合わせて採用する
構成としてもよい。
41,51,61の断面形状は上記のものに限定するも
のではなく、断面視矩形のものであってもよいし、また
中空、中実を問うものではない。加えて、これら導電性
ケーブル2や導電性線材42,52,62を備えた基礎
杭1,11,21,31,41,51,61の設置本数
およびその配置については何ら限定するものではなく、
全体コスト等に応じて適宜設定すればよい。
る基礎杭のさらに他の実施の形態について説明する。上
記第一ないし第七の実施の形態においては、導電性線材
として、カーボン繊維とガラス繊維がそれぞれ束ねられ
てなる繊維束の補強材と、エポキシ,ビニルエステル等
の樹脂とからなる強化プラスチックスの複合材等の複合
材料、構造用鉄筋等の鋼棒を用いる場合の例を挙げた
が、ここで、導電性線材として用いることのできるさら
に他の材料について説明する。なお、以下に説明するさ
らに他の材料からなる導電性線材は、上記第一ないし第
七の実施の形態で示した基礎杭1,11,21,31,
41,51,61の導電性ケーブル2、導電性線材4
2,52,62に代えて用いればよいので、基礎杭の他
の部分の構造については、その説明を省略する。
1,31,41,51,61に用いる導電性部材(導電
性線材)71は、導電性を有したテープ材71aからな
り、その外周面が、プラスチックスや樹脂等の絶縁性材
料71bで被覆されている。そして、その上下端部に
は、端子72,72が設けられており、これらに電気抵
抗値測定用の配線を接続したり、他の導電性部材71を
接続するようになっている。導電性を有したテープ材7
1aとしては、例えば導電性の良い銅、アルミニウム等
の金属箔や、導電性を有したテープ材、例えば、高分子
材料に金属やその酸化物、さらに炭素(カーボングラフ
ァイトやカーボンブラック)等の超微粒子を混入したも
の、プラスチックのフィルム状に金属超微粒子を付着さ
せたもの(例えばビデオテープが安価でかつ入手も容易
であることから好適である)等を用いることができる。
このような導電性部材71によっても、前記導電性ケー
ブル2あるいは導電性線材42,52,62に代えて基
礎杭1,11,21,31,41,51,61に適用す
ることにより、これらの健全性を調査することが可能と
なる。
材)73は、導電性を有したテープ材73aが略U字状
に配設され、これがプラスチックスや樹脂等の絶縁性材
料73bで被覆されており、全体として線状を成してい
る。そして、テープ材73aの両端部は、導電性部材7
3の頭部から突出するよう配設されており、ここには、
電気抵抗値測定用の配線を接続するための端子74,7
4が設けられている。このような導電性部材73によれ
ば、上記導電性部材71と同様、前記導電性テープ2や
導電性線材42,52,62に代えて基礎杭1,11,
21,31,41,51,61に適用することにより、
これらの健全性を調査することが可能となる。しかも、
導電性を有したテープ材73aが略U字状に配設されて
いるため、端子74,74を上端部に配置することがで
き、したがって、前記第一ないし第七の実施の形態のご
とく、互いに対向する導電性テープ2や導電性線材4
2,52,62を接続して略U字状とすることなく、一
本の導電性部材73を、基礎杭1,11,21,31,
41,51,61の所定位置に埋設するのみで健全性の
調査を行うことが可能となる。これにより、導電性部材
73の設置を容易に行うことができる。
線材)75は、プラスチックスや樹脂等の絶縁性材料か
らなる筒状の容器76内に、導電性を有した多数の粒状
体77が充填された構成となっている。そして、容器7
6の上下端部には、内部の粒状体77と電気的に導通す
る端子78,78が設けられている。粒状体77は、例
えば金属や酸化物、さらには炭素材料(カーボングラフ
ァイトやカーボンブラック)等の導電性を有した材料で
形成されている。これら粒状体77は、例えば0.5mm
程度より小さい径のものを用いる。このような導電性部
材75は、導電性テープ2や導電性線材42,52,6
2に代えて基礎杭1,11,21,31,41,51,
61に埋設しておくようにする。すると、地震等による
基礎杭1,11,21,31,41,51,61の破損
にともなって、容器76が破損すれば、容器76内の粒
状体77が破損個所から基礎杭1,11,21,31,
41,51,61のクラック内に流出し、容器76内に
は空隙が生じることになる。すると、この状態で導電性
部材75の電気抵抗値を測定すれば、端子78,78間
で通電せず、電気抵抗値は著しく高くなる。このように
して、導電性部材75によっても基礎杭1,11,2
1,31,41,51,61の破損を検出することがで
き、健全性の調査を行うことができる。
礎杭によれば、基礎杭の内部に、その上端部から下端部
にわたって、導電性線材をその両端部を基礎杭の上端部
から外方に延出させて埋設する構成とした。請求項2に
係る基礎杭によれば、基礎杭の内部に導電性線材を、そ
の外周面を絶縁性材料によって被覆して、少なくともそ
の一端部を基礎杭の上端部から外方に延出させて埋設す
る構成とした。これにより、強大な地震等が生じて基礎
杭に外力が作用し、破損などが生じた場合には導電性線
材も破損,破断、あるいは作用する荷重の増大、または
歪みの発生等が生じることになる。従って、地震等の発
生した後には、導電性線材の電気抵抗値を計測すること
により、基礎杭の健全性を客観的かつ定量的に調査する
ことができる。しかも、このような基礎杭の健全性の信
頼度の高い調査は、基礎杭の位置に拘わらず、さらには
例え破損の発生箇所が杭頭部以外である場合にも、杭頭
部において簡単な機器を用いて、容易かつ簡便に極めて
低コストで行うことができ、その結果復旧の迅速化を図
ることが可能となる。また、請求項1または2に係る基
礎杭によれば、基礎杭の定められた区間に筒状のガイド
パイプを配設し、該区間において導電性線材をガイドパ
イプ内に挿通する構成とした。これにより、地震発生時
等においてもガイドパイプ内で導電性線材が破損等の被
害を受けるのを防ぐことができる。このようにしてガイ
ドパイプを設ける区間を適宜に設定することにより、基
礎杭の任意の所望の区間のみの健全性を調査することが
できる。
導電性線材に、基礎杭を構成する鉄筋の機械的性質に基
づいて設定したのびと引張強さを有する材料を用いる構
成とした。これにより、例えば導電性線材として、その
引張強さが基礎杭を構成する鉄筋の降伏強さと略同等
で、かつのびが5%程度以内の材料を選択し採用すれ
ば、鉄筋が破断するまで至らなくとも、降伏するかある
いはそれに近い大きな応力を受けたことを検出すること
ができる。
材の定められた区間を、基礎杭を構成する鉄筋の強度よ
りも高い強度と靭性を有した材料で形成する構成とし
た。これにより、地震等で導電性部材の前記区間以外に
おける破断、損傷が生じたとしても、前記区間で導電性
線材の破断や損傷が生じるのを防ぐことができる。した
がって、前記区間における導電性部材の破断や損傷の発
生の有無を、基礎杭の頭部に確実に伝達することがで
き、基礎杭の任意の所望の区間のみの健全性を調査する
ことができる。
導電性線材を、基礎杭の中心軸に対して周方向に所定間
隔を隔てて配設されている構成とした。これにより、基
礎杭の全体にわたって破損の有無を調査することが容易
となる。しかも、導電性線材を90゜毎に配置するよう
にすれば、互いに直交する水平2方向における基礎杭の
健全性の調査を行うことができる。従って、このような
基礎杭を構造物の方向性に合わせて設置することによ
り、例えば長手方向と短手方向における振動特性や地震
応答の違いについても考慮することができ、前記調査を
より効果的なものとすることができる。
材を複数の区間に区分し、各区間の端部に配線ケーブル
の一端を接続し、該配線ケーブルの他端を前記基礎杭の
上端部から外方に延出させる構成とした。これにより、
任意の区間の両端の配線ケーブル間の電気抵抗値を測定
することによって、基礎杭の任意の所望の区間のみの健
全性を調査することができる。
材は、導電性を有する複数の粒状体が充填された筒状の
容器、または外周面が絶縁性材料で被覆された導電性を
有するテープ材からなる構成とした。これにより、導電
性線材の電気抵抗値を測定することによって、基礎杭の
健全性を調査することができる。
図であって、(a)平断面図、(b)立断面図である。
る。
例を示す平面図である。
面図である。
平断面図である。
図であって、(a)平断面図、(b)立断面図である。
図であって、(a)立断面図、(b)A−A断面図、
(c)B−B断面図である。
図であって、(a)立断面図、(b)平断面図である。
である。
す図であって、(a)立断面図、(b)A−A断面図、
(c)B−B断面図である。
す立断面図である。
の一例を示す立面図および平断面図である。
らに他の一例を示す立面図および平断面図である。
らに他の一例を示す立面図および平断面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 地盤中に構築された基礎杭の内部に、そ
の上端部から下端部にわたって、荷重や歪みによりその
電気抵抗値が変化する導電性線材が、少なくともその両
端部を前記基礎杭の上端部から外方に延出させて埋設さ
れるとともに、前記基礎杭の定められた区間に筒状のガ
イドパイプが配設され、前記導電性線材が前記区間にお
いては前記ガイドパイプ内に挿通され、地震発生時等に
おいても前記導電性線材が前記ガイドパイプ内では破損
等の被害を受けない構成とされていることを特徴とする
基礎杭。 - 【請求項2】 地盤中に構築された基礎杭の内部に、導
電性を有しかつその外周面を絶縁性材料によって被覆さ
れた導電性線材が、少なくともその一端部を前記基礎杭
の上端部から外方に延出させて埋設されるとともに、前
記基礎杭の定められた区間に筒状のガイドパイプが配設
され、前記導電性線材が前記区間においては前記ガイド
パイプ内に挿通され、地震発生時等においても前記導電
性線材が前記ガイドパイプ内では破損等の被害を受けな
い構成とされていることを特徴とする基礎杭。 - 【請求項3】 請求項2記載の基礎杭において、前記導
電性線材には、前記基礎杭を構成する鉄筋の降伏応力,
引張強さ,破断応力等の機械的性質に基づいて設定され
た破断応力または引張強さを有する材料が用いられてい
ることを特徴とする基礎杭。 - 【請求項4】 請求項2または3記載の基礎杭におい
て、前記導電性線材の定められた区間が、前記基礎杭を
構成する鉄筋の強度よりも高い強度を有した材料で形成
されていることを特徴とする基礎杭。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の基
礎杭において、前記基礎杭に、複数本の前記導電性線材
が、それぞれ上下方向に延在するよう、該基礎杭の中心
軸に対して周方向に定められた間隔を隔てて配設されて
いることを特徴とする基礎杭。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の基
礎杭において、前記導電性線材が複数の区間に区分さ
れ、各区間の端部に配線ケーブルの一端が接続されて、
該配線ケーブルの他端が前記基礎杭の上端部から外方に
延出されていることを特徴とする基礎杭。 - 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の基
礎杭において、前記導電性材は、導電性を有する複数の
粒状体が充填された筒状の容器、または外周面が絶縁性
材料で被覆された導電性を有するテープ材からなること
を特徴とする基礎杭。
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