JP3524321B2 - 精密隔壁を有する板状体の製造方法、精密隔壁を有する板状体、プラズマ表示装置用基板の製造方法およびプラズマ表示装置用基板 - Google Patents
精密隔壁を有する板状体の製造方法、精密隔壁を有する板状体、プラズマ表示装置用基板の製造方法およびプラズマ表示装置用基板Info
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- JP3524321B2 JP3524321B2 JP11169297A JP11169297A JP3524321B2 JP 3524321 B2 JP3524321 B2 JP 3524321B2 JP 11169297 A JP11169297 A JP 11169297A JP 11169297 A JP11169297 A JP 11169297A JP 3524321 B2 JP3524321 B2 JP 3524321B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密隔壁を有する
板状体の製造方法、精密隔壁を有する板状体、高精度か
つ安価な大画面用カラー表示装置等に用いられるプラズ
マ表示装置用基板の製造方法およびプラズマ表示装置用
基板に関するものである。
板状体の製造方法、精密隔壁を有する板状体、高精度か
つ安価な大画面用カラー表示装置等に用いられるプラズ
マ表示装置用基板の製造方法およびプラズマ表示装置用
基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】薄型の大画面用カラー表示装置等に用い
られるプラズマ表示装置は、微小な表示セルと呼ばれる
隔壁で囲まれた空間に、対向する電極を設け、前記空間
に希ガス等の放電可能なガスを封入した構造を成してお
り、対向する電極間に放電によりプラズマを発生させ、
該プラズマにより蛍光体を発光させて画面の発光素子と
して利用するものである。
られるプラズマ表示装置は、微小な表示セルと呼ばれる
隔壁で囲まれた空間に、対向する電極を設け、前記空間
に希ガス等の放電可能なガスを封入した構造を成してお
り、対向する電極間に放電によりプラズマを発生させ、
該プラズマにより蛍光体を発光させて画面の発光素子と
して利用するものである。
【0003】具体的な構造は、図12に示すように、背
面板101の一面に多数の隔壁102を形成して各隔壁
102間をセル103とし、このセル103の底面に電
極104を備えたものを基板105とする。この基板1
05に対して、セル103の内壁面106に蛍光体を塗
布し、一方、電極107を備えた正面板108を基板1
05の隔壁102上に接合して、セル103にガスを封
入することにより、プラズマ表示装置を構成する。な
お、電極104,107は、実際には直交するように配
置するものであるが、図12では説明のため、平行配置
とした。
面板101の一面に多数の隔壁102を形成して各隔壁
102間をセル103とし、このセル103の底面に電
極104を備えたものを基板105とする。この基板1
05に対して、セル103の内壁面106に蛍光体を塗
布し、一方、電極107を備えた正面板108を基板1
05の隔壁102上に接合して、セル103にガスを封
入することにより、プラズマ表示装置を構成する。な
お、電極104,107は、実際には直交するように配
置するものであるが、図12では説明のため、平行配置
とした。
【0004】ところで、前記プラズマ表示装置用の基板
105を製造する際には、予め背面板101上に多数の
電極104を形成した後で各電極104間に隔壁106
を形成するが、この隔壁106の製造方法としては、印
刷積層法、アディティブ法、サンドブラスト法、感光性
ペースト法が知られている。印刷積層法は、隔壁102
を成す材料のペーストを用いて厚膜印刷法により背面板
101上に所定パターンの隔壁102を印刷形成するも
ので、1回の印刷で形成できる厚さが約30μm程度で
あることから、印刷、乾燥を繰り返しながら約200μ
m程度の高さを必要とする隔壁102を形成するもので
ある(特開平2−213020号公報参照)。
105を製造する際には、予め背面板101上に多数の
電極104を形成した後で各電極104間に隔壁106
を形成するが、この隔壁106の製造方法としては、印
刷積層法、アディティブ法、サンドブラスト法、感光性
ペースト法が知られている。印刷積層法は、隔壁102
を成す材料のペーストを用いて厚膜印刷法により背面板
101上に所定パターンの隔壁102を印刷形成するも
ので、1回の印刷で形成できる厚さが約30μm程度で
あることから、印刷、乾燥を繰り返しながら約200μ
m程度の高さを必要とする隔壁102を形成するもので
ある(特開平2−213020号公報参照)。
【0005】また、アディティブ法は、背面板101上
に感光性樹脂を塗布し、感光性樹脂に光で溝を刻設し、
その溝にガラスの粉体を埋め込んで隔壁102を形成す
るものである。さらに、サンドブラスト法は、背面板1
01の全面に所定厚さのガラス層を形成し、この表面に
隔壁102形状のレジストマスクを形成しておいて、サ
ンドブラストにて隔壁102以外の部分のガラス層を除
去するようにしたものである(特開平4−259728
号公報参照)。
に感光性樹脂を塗布し、感光性樹脂に光で溝を刻設し、
その溝にガラスの粉体を埋め込んで隔壁102を形成す
るものである。さらに、サンドブラスト法は、背面板1
01の全面に所定厚さのガラス層を形成し、この表面に
隔壁102形状のレジストマスクを形成しておいて、サ
ンドブラストにて隔壁102以外の部分のガラス層を除
去するようにしたものである(特開平4−259728
号公報参照)。
【0006】さらにその上に、感光性ペースト法は、背
面板101上に感光性樹脂を混合したペーストを塗布
し、マスキング後、光を照射して直接隔壁102を形成
するものである。
面板101上に感光性樹脂を混合したペーストを塗布
し、マスキング後、光を照射して直接隔壁102を形成
するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記印
刷積層法では、所定の高さの隔壁102を形成するため
に何回も印刷・乾燥工程を繰り返して積層しなければな
らず、極めて工程数が多くなり、その上、積層毎に精度
よく印刷する必要があるため、非常に歩留りが悪かっ
た。さらに、印刷時の位置ズレにより隔壁102が変形
し易く、かつ印刷製版の伸び等のために、隔壁102に
よって形成される表示セルの寸法精度としては、100
0セル分の寸法を45列測定した時の測定値の最大差が
0.35mm程度あり、高精細度化の要求を満足するも
のではなかった。
刷積層法では、所定の高さの隔壁102を形成するため
に何回も印刷・乾燥工程を繰り返して積層しなければな
らず、極めて工程数が多くなり、その上、積層毎に精度
よく印刷する必要があるため、非常に歩留りが悪かっ
た。さらに、印刷時の位置ズレにより隔壁102が変形
し易く、かつ印刷製版の伸び等のために、隔壁102に
よって形成される表示セルの寸法精度としては、100
0セル分の寸法を45列測定した時の測定値の最大差が
0.35mm程度あり、高精細度化の要求を満足するも
のではなかった。
【0008】また、アディティブ法でも光を用いて隔壁
102を形成するもので、必ずしも十分な精度で隔壁1
02を形成できるものではなかった。さらに、サンドブ
ラスト法においても、マスク形成にフォトレジストを用
いた後サンドブラストを行うため、工程が複雑であり、
しかも高精度に隔壁102を形成することは困難であっ
た。さらに、ブラスト加工に用いる研磨剤を回収し繰り
返して使用する場合は、研磨剤の磨耗劣化による研削力
の低下や経時変化があり、安定して量産することが困難
であった。一方、研磨剤を回収せずに使用する場合は、
研磨剤のコストが高くなり、この場合も大量生産は困難
であった。
102を形成するもので、必ずしも十分な精度で隔壁1
02を形成できるものではなかった。さらに、サンドブ
ラスト法においても、マスク形成にフォトレジストを用
いた後サンドブラストを行うため、工程が複雑であり、
しかも高精度に隔壁102を形成することは困難であっ
た。さらに、ブラスト加工に用いる研磨剤を回収し繰り
返して使用する場合は、研磨剤の磨耗劣化による研削力
の低下や経時変化があり、安定して量産することが困難
であった。一方、研磨剤を回収せずに使用する場合は、
研磨剤のコストが高くなり、この場合も大量生産は困難
であった。
【0009】さらにその上に、感光性ペースト法でも光
を用いて隔壁102を形成するもので、必ずしも十分な
精度で隔壁102を形成できるものではなかった。プラ
ズマ表示装置用基板105では、背面板101上の電極
104間に正確に精度よく隔壁102を配置することが
強く求められているが、前記いずれの製造方法でも、高
精度で微細なピッチを有する大型のプラズマ表示装置用
基板105を簡単な工程で安価に製造することは困難で
あった。
を用いて隔壁102を形成するもので、必ずしも十分な
精度で隔壁102を形成できるものではなかった。プラ
ズマ表示装置用基板105では、背面板101上の電極
104間に正確に精度よく隔壁102を配置することが
強く求められているが、前記いずれの製造方法でも、高
精度で微細なピッチを有する大型のプラズマ表示装置用
基板105を簡単な工程で安価に製造することは困難で
あった。
【0010】本発明は、前記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、プラズマ表示装置用基板を、1回
の簡単な成形工程で、歩留り良く製造するとともに、変
形のない平滑表面を有する高精度な隔壁を所定高さで得
られ、40インチ以上の大画面化が容易に実現でき、表
示セルのピッチが0.25mm未満の高精細度化が実現
できるプラズマ表示装置用基板およびその製造方法を提
供することにある。
であり、その目的は、プラズマ表示装置用基板を、1回
の簡単な成形工程で、歩留り良く製造するとともに、変
形のない平滑表面を有する高精度な隔壁を所定高さで得
られ、40インチ以上の大画面化が容易に実現でき、表
示セルのピッチが0.25mm未満の高精細度化が実現
できるプラズマ表示装置用基板およびその製造方法を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の事情に
鑑み、精密な隔壁を形成するため、粒径が0.2〜10
μmのセラミックス粉体またはガラス粉体と、ポリビニ
ールアルコール、ボリビニールブチラール、アクリル樹
脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂の少なくとも一種のバ
インダーとの混合物を、セラミックスまたはガラスから
なる背面板に塗布し、複数の円周溝を刻設したロールの
表面で塗布面を加圧しながら回転させて背面板に隔壁を
形成することにより、40インチ以上の画面で隔壁間の
セルのピッチを0.25mm未満としたプラズマ表示装
置用基板の製造方法とした。
鑑み、精密な隔壁を形成するため、粒径が0.2〜10
μmのセラミックス粉体またはガラス粉体と、ポリビニ
ールアルコール、ボリビニールブチラール、アクリル樹
脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂の少なくとも一種のバ
インダーとの混合物を、セラミックスまたはガラスから
なる背面板に塗布し、複数の円周溝を刻設したロールの
表面で塗布面を加圧しながら回転させて背面板に隔壁を
形成することにより、40インチ以上の画面で隔壁間の
セルのピッチを0.25mm未満としたプラズマ表示装
置用基板の製造方法とした。
【0012】また、本発明は、基板の隔壁間に電極を確
実に配置するため、セラミックス粉体またはガラス粉体
とバインダーとの混合物を、セラミックスまたはガラス
からなる背面板に塗布し、塗布した混合物の上にさらに
電極ペーストを塗布し、複数の溝を刻設したロールの表
面で塗布面を加圧しながら回転させて背面板に隔壁を形
成し、隔壁間に電極を配置するようにしたプラズマ表示
装置用基板の製造方法とした。
実に配置するため、セラミックス粉体またはガラス粉体
とバインダーとの混合物を、セラミックスまたはガラス
からなる背面板に塗布し、塗布した混合物の上にさらに
電極ペーストを塗布し、複数の溝を刻設したロールの表
面で塗布面を加圧しながら回転させて背面板に隔壁を形
成し、隔壁間に電極を配置するようにしたプラズマ表示
装置用基板の製造方法とした。
【0013】さらに、本発明は、基板の隔壁先端に黒色
系材料を確実に配置するため、セラミックス粉体または
ガラス粉体とバインダーとの混合物を、セラミックスま
たはガラスからなる背面板に塗布し、塗布した混合物の
上にさらに黒色系材料を塗布し、複数の溝を刻設したロ
ールの表面で塗布面を加圧しながら回転させて背面板に
隔壁を形成し、隔壁先端に黒色系材料を配置するように
したプラズマ表示装置用基板の製造方法とした。
系材料を確実に配置するため、セラミックス粉体または
ガラス粉体とバインダーとの混合物を、セラミックスま
たはガラスからなる背面板に塗布し、塗布した混合物の
上にさらに黒色系材料を塗布し、複数の溝を刻設したロ
ールの表面で塗布面を加圧しながら回転させて背面板に
隔壁を形成し、隔壁先端に黒色系材料を配置するように
したプラズマ表示装置用基板の製造方法とした。
【0014】さらにその上に、本発明は、加工後ロール
から隔壁が確実に離型すべく、セラミックス粉体または
ガラス粉体とバインダーとの混合物を、セラミックスま
たはガラスからなる背面板に塗布し、塗布した混合物の
上にさらに離型剤を塗布し、複数の円周溝を刻設したロ
ールの表面で塗布面を加圧しながら回転させて背面板に
隔壁を形成し、隔壁先端に離型剤を配置し、加工後ロー
ルから隔壁が離型するようにしたプラズマ表示装置用基
板の製造方法とした。
から隔壁が確実に離型すべく、セラミックス粉体または
ガラス粉体とバインダーとの混合物を、セラミックスま
たはガラスからなる背面板に塗布し、塗布した混合物の
上にさらに離型剤を塗布し、複数の円周溝を刻設したロ
ールの表面で塗布面を加圧しながら回転させて背面板に
隔壁を形成し、隔壁先端に離型剤を配置し、加工後ロー
ルから隔壁が離型するようにしたプラズマ表示装置用基
板の製造方法とした。
【0015】さらに、本発明は、基板の平滑性を向上さ
せるため、セラミックスまたはガラスからなる背面板に
ブチラール樹脂を塗布し、前記ブチラール樹脂上にセラ
ミックス粉体またはガラス粉体とバインダーとの混合物
を塗布し、複数の溝を刻設したロールの表面で塗布面を
加圧しながら回転させて背面板に隔壁を形成し、塗布し
たブチラール樹脂により背面板の平滑性および背面板と
隔壁の密着性を向上するようにしたプラズマ表示装置用
基板の製造方法とした。さらにその上に、本発明は、プ
ラズマ表示装置用基板を、上記のプラズマ表示装置用基
板の製造方法により製作するようにした。
せるため、セラミックスまたはガラスからなる背面板に
ブチラール樹脂を塗布し、前記ブチラール樹脂上にセラ
ミックス粉体またはガラス粉体とバインダーとの混合物
を塗布し、複数の溝を刻設したロールの表面で塗布面を
加圧しながら回転させて背面板に隔壁を形成し、塗布し
たブチラール樹脂により背面板の平滑性および背面板と
隔壁の密着性を向上するようにしたプラズマ表示装置用
基板の製造方法とした。さらにその上に、本発明は、プ
ラズマ表示装置用基板を、上記のプラズマ表示装置用基
板の製造方法により製作するようにした。
【0016】また、本発明は、プラズマ表示装置を、上
記のプラズマ表示装置用基板を用い、各隔壁間に形成さ
れたセルの底面に電極を備え、セルの内壁面に蛍光体を
塗布し、電極を備えた正面板で上記隔壁の上端を覆って
なるプラズマ表示装置とした。
記のプラズマ表示装置用基板を用い、各隔壁間に形成さ
れたセルの底面に電極を備え、セルの内壁面に蛍光体を
塗布し、電極を備えた正面板で上記隔壁の上端を覆って
なるプラズマ表示装置とした。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付す
る図面に基づいて、以下詳細に説明する。図1に示すよ
うに、プラズマ表示装置用の基板1は、セラミックスま
たはガラスから成る背面板2の一面にセラミックスまた
はガラスから成る複数の隔壁3を備え、各隔壁3間にセ
ル4が形成される。
る図面に基づいて、以下詳細に説明する。図1に示すよ
うに、プラズマ表示装置用の基板1は、セラミックスま
たはガラスから成る背面板2の一面にセラミックスまた
はガラスから成る複数の隔壁3を備え、各隔壁3間にセ
ル4が形成される。
【0018】そして、このセル4の底面に電極5を備え
ており、セル4の内壁面6に蛍光体が塗布された後、図
12に示すように電極107を備えた正面板108で隔
壁3の上端を覆い、セル4にガスを封入することでプラ
ズマ表示装置を構成することができる。そして、電極
5、107間で放電することにより、セル4の内壁面6
に塗布した蛍光体を発光させることができる。なお、実
際には、電極5,107は直交するように配置する。ま
た、図示していないが、電極107を一対の電極で構成
した3電極方式とすることもできる。この場合は、一対
の電極107間で維持放電を起こし、背面板2の電極5
で制御する面放電型となる。
ており、セル4の内壁面6に蛍光体が塗布された後、図
12に示すように電極107を備えた正面板108で隔
壁3の上端を覆い、セル4にガスを封入することでプラ
ズマ表示装置を構成することができる。そして、電極
5、107間で放電することにより、セル4の内壁面6
に塗布した蛍光体を発光させることができる。なお、実
際には、電極5,107は直交するように配置する。ま
た、図示していないが、電極107を一対の電極で構成
した3電極方式とすることもできる。この場合は、一対
の電極107間で維持放電を起こし、背面板2の電極5
で制御する面放電型となる。
【0019】次に、上記基板1の製造方法を説明する。
まず、図2に全体の概要を示す。図3に示すセラミック
スまたはガラスからなる背面板2の一面に所定間隔でス
クリーン印刷で電極5を形成する。図4に示すように、
電極5を有する背面板2上にセラミックスまたはガラス
の粉体とバインダーとの混合物のペースト11を塗布す
る。
まず、図2に全体の概要を示す。図3に示すセラミック
スまたはガラスからなる背面板2の一面に所定間隔でス
クリーン印刷で電極5を形成する。図4に示すように、
電極5を有する背面板2上にセラミックスまたはガラス
の粉体とバインダーとの混合物のペースト11を塗布す
る。
【0020】次に、図5に示すように、乾燥後、隔壁3
に対応する所定の間隔で所定の幅、深さの円周溝12を
有するロール13の表面を前記ペースト11の塗布面に
当接させ加圧しながら回転させて背面板2に隔壁3を形
成する。即ち、ロール13を当接させ加圧することによ
って、ペースト11がロール13の円周溝12に入り込
んで押し固められ、隔壁3が形成されるのである。
に対応する所定の間隔で所定の幅、深さの円周溝12を
有するロール13の表面を前記ペースト11の塗布面に
当接させ加圧しながら回転させて背面板2に隔壁3を形
成する。即ち、ロール13を当接させ加圧することによ
って、ペースト11がロール13の円周溝12に入り込
んで押し固められ、隔壁3が形成されるのである。
【0021】ロール13の加圧力は、例えばロール13
の軸方向のペースト11との接触長さ1cm当たり7k
g程度で、接触長さ100cmで700kgとなる。そ
の後、熱処理などにより隔壁3を硬化させれば、基板1
を得ることができる。このように、本発明によれば、ロ
ール13を当接して加圧しながら回転するだけで良いた
め、予めロール13を高精度に作製しておけば、容易に
高精度の隔壁3を形成することができ、寸法の大きい基
板1でも容易に製造できる。
の軸方向のペースト11との接触長さ1cm当たり7k
g程度で、接触長さ100cmで700kgとなる。そ
の後、熱処理などにより隔壁3を硬化させれば、基板1
を得ることができる。このように、本発明によれば、ロ
ール13を当接して加圧しながら回転するだけで良いた
め、予めロール13を高精度に作製しておけば、容易に
高精度の隔壁3を形成することができ、寸法の大きい基
板1でも容易に製造できる。
【0022】なお、上述した本発明の製造方法は、プラ
ズマ表示装置用の基板に限らず、インクジェットプリン
タヘッドや光通信用部材などの様々な部材における精密
隔壁に適用することができる。ここで、隔壁3を成すペ
ースト11のセラミックス粉体としては、アルミナ(A
l2 O3 ) 、ジルコニア (ZrO2 )等の酸化物系セラ
ミックスや、窒化珪素(Si3 N4 )、窒化アルミニウ
ム(AlN)、炭化珪素(SiC)等の非酸化物系セラ
ミックス等、あるいはアパタイト(Ca5 (PO4 )3
(F,Cl,OH))等のいずれをも用いることがで
き、これらのセラミックス粉体には各種焼結助剤を所望
量添加することができる。
ズマ表示装置用の基板に限らず、インクジェットプリン
タヘッドや光通信用部材などの様々な部材における精密
隔壁に適用することができる。ここで、隔壁3を成すペ
ースト11のセラミックス粉体としては、アルミナ(A
l2 O3 ) 、ジルコニア (ZrO2 )等の酸化物系セラ
ミックスや、窒化珪素(Si3 N4 )、窒化アルミニウ
ム(AlN)、炭化珪素(SiC)等の非酸化物系セラ
ミックス等、あるいはアパタイト(Ca5 (PO4 )3
(F,Cl,OH))等のいずれをも用いることがで
き、これらのセラミックス粉体には各種焼結助剤を所望
量添加することができる。
【0023】上記焼結助剤としては、アルミナ粉末には
シリカ(SiO2 )、カルシア(CaO)、イットリア
(Y2 O3 )およびマグネシア(MgO)等を、ジルコ
ニア粉末にはイットリア(Y2 O3 )やセリウム(C
e)、ジスプロシウム(Dy)、イッテルビウム(Y
b)等の希土類元素の酸化物を、また窒化珪素粉末には
イットリア(Y2 O3 )とアルミナ(Al2 O3 ) 等
を、窒化アルミニウム粉末には周期律表第3a族元素酸
化物(RE2 O3 ) 等を、炭化珪素粉末にはホウ素
(B)とカーボン(C)等を所望量添加することができ
る。
シリカ(SiO2 )、カルシア(CaO)、イットリア
(Y2 O3 )およびマグネシア(MgO)等を、ジルコ
ニア粉末にはイットリア(Y2 O3 )やセリウム(C
e)、ジスプロシウム(Dy)、イッテルビウム(Y
b)等の希土類元素の酸化物を、また窒化珪素粉末には
イットリア(Y2 O3 )とアルミナ(Al2 O3 ) 等
を、窒化アルミニウム粉末には周期律表第3a族元素酸
化物(RE2 O3 ) 等を、炭化珪素粉末にはホウ素
(B)とカーボン(C)等を所望量添加することができ
る。
【0024】また、隔壁3をなすガラス粉体としては、
ケイ酸塩を主成分とし、鉛(Pb)、硫黄(S)、セレ
ン(Se)、明礬等の一種以上を含有した各種ガラスを
用いることができる。さらに、隔壁3をガラスで形成し
フィラーとしてセラミックスを添加すれば、強度、光学
特性を向上させることができる。例えば、光反射性を向
上させ、パネルの輝度を向上させる目的からは、アルミ
ナ、ジルコニア、チタニア、酸化亜鉛などの白色のセラ
ミックスを、遮光性を向上させパネルのコントラストを
向上させる目的からは、酸化ニッケル、酸化銅、酸化ク
ロムなどの濃色のセラミックスを目的に応じて適宜添加
する。
ケイ酸塩を主成分とし、鉛(Pb)、硫黄(S)、セレ
ン(Se)、明礬等の一種以上を含有した各種ガラスを
用いることができる。さらに、隔壁3をガラスで形成し
フィラーとしてセラミックスを添加すれば、強度、光学
特性を向上させることができる。例えば、光反射性を向
上させ、パネルの輝度を向上させる目的からは、アルミ
ナ、ジルコニア、チタニア、酸化亜鉛などの白色のセラ
ミックスを、遮光性を向上させパネルのコントラストを
向上させる目的からは、酸化ニッケル、酸化銅、酸化ク
ロムなどの濃色のセラミックスを目的に応じて適宜添加
する。
【0025】尚、これらセラミックスまたはガラス粉体
の粒径は、数十ミクロンからサブミクロンのものが好適
に用いることができ、具体的には0.2〜10μm、好
ましくは0.2〜5μm程度のものが良い。さらに、こ
れらのセラミックスまたはガラスの粉末に添加する有機
性添加物としては、ポリビニールアルコール、ポリビニ
ールブチラール、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタ
ン樹脂等が挙げられる。
の粒径は、数十ミクロンからサブミクロンのものが好適
に用いることができ、具体的には0.2〜10μm、好
ましくは0.2〜5μm程度のものが良い。さらに、こ
れらのセラミックスまたはガラスの粉末に添加する有機
性添加物としては、ポリビニールアルコール、ポリビニ
ールブチラール、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタ
ン樹脂等が挙げられる。
【0026】また、混合物のペースト11中に加えられ
る溶媒は、前記有機性添加物を相溶するものであれば特
に限定するものではなく、例えば、トルエン、キシレ
ン、ベンゼン、フタル酸エステル等の芳香族溶剤や、ヘ
キサノール、オクタノール、デカノール、オキシアルコ
ール等の高級アルコール類、あるいは酢酸エステル、グ
リセライド等エステル類を用いることができる。
る溶媒は、前記有機性添加物を相溶するものであれば特
に限定するものではなく、例えば、トルエン、キシレ
ン、ベンゼン、フタル酸エステル等の芳香族溶剤や、ヘ
キサノール、オクタノール、デカノール、オキシアルコ
ール等の高級アルコール類、あるいは酢酸エステル、グ
リセライド等エステル類を用いることができる。
【0027】とりわけ、前記フタル酸エステル、オキシ
アルコール等は好適に使用でき、さらに、溶媒を緩やか
に揮発させるために、前記溶媒を2種類以上併用するこ
とも可能である。また、前記溶媒の含有量は、成形性の
点からは成形体の保形性を維持するために、セラミック
スまたはガラスの粉体100重量部に対して0.1重量
部以上必要であり、一方セラミックスまたはガラスの粉
体と有機性添加物の混合物の粘性を低くすることが望ま
しいことからは35重量部以下がより望ましく、乾燥時
と焼成時の収縮を考慮すると1〜15重量部であること
が最も望ましい。
アルコール等は好適に使用でき、さらに、溶媒を緩やか
に揮発させるために、前記溶媒を2種類以上併用するこ
とも可能である。また、前記溶媒の含有量は、成形性の
点からは成形体の保形性を維持するために、セラミック
スまたはガラスの粉体100重量部に対して0.1重量
部以上必要であり、一方セラミックスまたはガラスの粉
体と有機性添加物の混合物の粘性を低くすることが望ま
しいことからは35重量部以下がより望ましく、乾燥時
と焼成時の収縮を考慮すると1〜15重量部であること
が最も望ましい。
【0028】なお、本発明におけるロール13の材質は
特に限定されないが、例えば金属や樹脂、あるいはゴム
等が使用でき、必要ならば離型性向上や磨耗防止のため
に、表面被膜等の表面処理を行ってもよい。また、ロー
ル13に形成する溝は円周溝に限らず、ロール13の軸
方向に平行な溝であってもよい。また、上記背面板2
は、未焼成のグリーンシートあるいは焼結体で、材質は
特に限定しないが、例えば各種セラミックグリーンシー
トや各種ガラス基板、磁器基板等で隔壁3の材質と熱膨
張率が近似していることが望ましい。なお、ガラス基板
としては、例えばソーダライムガラスやその歪み点を向
上するために無機フィラーを分散させた物など比較的安
価なガラスを使用できる。
特に限定されないが、例えば金属や樹脂、あるいはゴム
等が使用でき、必要ならば離型性向上や磨耗防止のため
に、表面被膜等の表面処理を行ってもよい。また、ロー
ル13に形成する溝は円周溝に限らず、ロール13の軸
方向に平行な溝であってもよい。また、上記背面板2
は、未焼成のグリーンシートあるいは焼結体で、材質は
特に限定しないが、例えば各種セラミックグリーンシー
トや各種ガラス基板、磁器基板等で隔壁3の材質と熱膨
張率が近似していることが望ましい。なお、ガラス基板
としては、例えばソーダライムガラスやその歪み点を向
上するために無機フィラーを分散させた物など比較的安
価なガラスを使用できる。
【0029】また、混合物のペースト11において、セ
ラミックスまたはガラス粉体の分散性向上のために、例
えば、ポリエチレングリコールエーテル、アルキルスル
ホン酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキルアンモニウム塩
等の界面活性剤を添加してもよく、その含有量としては
分散性の向上および熱分解性の点から、セラミックスま
たはガラス粉体100重量部に対して0.05〜5重量
部が望ましい。
ラミックスまたはガラス粉体の分散性向上のために、例
えば、ポリエチレングリコールエーテル、アルキルスル
ホン酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキルアンモニウム塩
等の界面活性剤を添加してもよく、その含有量としては
分散性の向上および熱分解性の点から、セラミックスま
たはガラス粉体100重量部に対して0.05〜5重量
部が望ましい。
【0030】さらに、混合物のペースト11中のバイン
ダーには硬化反応促進剤または重合開始剤等と称される
硬化触媒を添加することができる。前記硬化触媒として
は、有機過酸化物やアゾ化合物を使用することができ、
例えば、ケトンパーオキサイド、ジアシルパーオキサイ
ド、パーオキシケタール、パーオキシエステル、ハイド
ロパーオキサイド、パーオキシカーボネート、t−ブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ビス(4−
t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネー
ト、ジクミルパーオキサイド等の有機過酸化物や、アゾ
ビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物が挙げられる。
ダーには硬化反応促進剤または重合開始剤等と称される
硬化触媒を添加することができる。前記硬化触媒として
は、有機過酸化物やアゾ化合物を使用することができ、
例えば、ケトンパーオキサイド、ジアシルパーオキサイ
ド、パーオキシケタール、パーオキシエステル、ハイド
ロパーオキサイド、パーオキシカーボネート、t−ブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ビス(4−
t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネー
ト、ジクミルパーオキサイド等の有機過酸化物や、アゾ
ビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物が挙げられる。
【0031】次に、他の実施形態を説明する。図6にお
いては、背面板2の上にセラミックスまたはガラスの粉
体とバインダーとの混合物のペースト11が塗布され、
塗布した混合物のペースト11の上に電極ペースト14
が塗布されている。上述した方法と同様にして円周溝1
2を複数個有するロール13を当接させ加圧しながら回
転させると、図7に示すように、隔壁3が形成され、隔
壁3と隔壁3の間に正確に電極ペースト14が配置され
これを電極5する。隔壁3先端の電極ペースト14が不
要の際は、削除するとよい。
いては、背面板2の上にセラミックスまたはガラスの粉
体とバインダーとの混合物のペースト11が塗布され、
塗布した混合物のペースト11の上に電極ペースト14
が塗布されている。上述した方法と同様にして円周溝1
2を複数個有するロール13を当接させ加圧しながら回
転させると、図7に示すように、隔壁3が形成され、隔
壁3と隔壁3の間に正確に電極ペースト14が配置され
これを電極5する。隔壁3先端の電極ペースト14が不
要の際は、削除するとよい。
【0032】また、前記では電極5を隔壁3と隔壁3の
間に正確に配置する例について述べたが、背面板2と正
面板108の接着性を良好にし、画像のコントラストを
付けるために、隔壁3の先端に黒色系材料を設けようと
する場合には、図8に示すように混合物のペースト11
の上に、さらに黒色系材料15を塗布する。続いて、上
述した方法と同様にして、図9に示すように、複数の円
周溝12を有するロール13を前記黒色系材料15に当
接させながら回転させ、背面板2に隔壁3を形成し、隔
壁3の先端に正確に黒色系材料15を設けることができ
る。なお、上述の黒色系材料としては、例えば黒色ガラ
スを用いる。
間に正確に配置する例について述べたが、背面板2と正
面板108の接着性を良好にし、画像のコントラストを
付けるために、隔壁3の先端に黒色系材料を設けようと
する場合には、図8に示すように混合物のペースト11
の上に、さらに黒色系材料15を塗布する。続いて、上
述した方法と同様にして、図9に示すように、複数の円
周溝12を有するロール13を前記黒色系材料15に当
接させながら回転させ、背面板2に隔壁3を形成し、隔
壁3の先端に正確に黒色系材料15を設けることができ
る。なお、上述の黒色系材料としては、例えば黒色ガラ
スを用いる。
【0033】さらに、ロール13で成形した後に、隔壁
3を確実に離型させるために、図10に示すように、背
面板2の上面に付着させた混合物のペースト11の上に
離型剤16を塗布しておくとよい。また、セラミックス
またはガラスからなる背面板2の表面は、±10μm程
度の凹凸が存在するが、図11に示すように背面板2の
表面が平坦になるようにブチラール樹脂17を塗布し、
そこに隔壁3を形成することもできる。背面板2の表面
に多少の凹凸が存在してもブチラール樹脂17を塗布す
ることによってロール13をならめかに回転させること
ができ、正確に隔壁3を背面板2に形成できる。
3を確実に離型させるために、図10に示すように、背
面板2の上面に付着させた混合物のペースト11の上に
離型剤16を塗布しておくとよい。また、セラミックス
またはガラスからなる背面板2の表面は、±10μm程
度の凹凸が存在するが、図11に示すように背面板2の
表面が平坦になるようにブチラール樹脂17を塗布し、
そこに隔壁3を形成することもできる。背面板2の表面
に多少の凹凸が存在してもブチラール樹脂17を塗布す
ることによってロール13をならめかに回転させること
ができ、正確に隔壁3を背面板2に形成できる。
【0034】その後、加熱した際、ブチラール樹脂17
が存在しても隔壁3が背面板2に当接するまで移動して
背面板2に当接して接合される。このようにしてなる背
面板2の正面板108との接着は何ら問題なく行われ
る。 「実施例」実施例1 ロール13として、直径50mm、長さ200mmの金
属製ロールに、溝幅50μm、溝深さ200μmの円周
溝を220μmピッチで900本を刻設した。一方、背
面板2として200×250mmのソーダライム製ガラ
ス板を準備した。
が存在しても隔壁3が背面板2に当接するまで移動して
背面板2に当接して接合される。このようにしてなる背
面板2の正面板108との接着は何ら問題なく行われ
る。 「実施例」実施例1 ロール13として、直径50mm、長さ200mmの金
属製ロールに、溝幅50μm、溝深さ200μmの円周
溝を220μmピッチで900本を刻設した。一方、背
面板2として200×250mmのソーダライム製ガラ
ス板を準備した。
【0035】ペースト11として、アルミナとチタニア
を添加した低融点鉛ガラス粉末を、バインダーと混練し
ペースト化してガラス板上にドクターブレード手法で塗
布した。ロールを塗膜上から7kg/cmの圧力で加圧
し、ロールを回転させると共にガラス板を送り、隔壁を
形成した。得られた成形体を550〜600℃で焼成し
た。
を添加した低融点鉛ガラス粉末を、バインダーと混練し
ペースト化してガラス板上にドクターブレード手法で塗
布した。ロールを塗膜上から7kg/cmの圧力で加圧
し、ロールを回転させると共にガラス板を送り、隔壁を
形成した。得られた成形体を550〜600℃で焼成し
た。
【0036】以上の操作により、幅40μm、高さ15
0μmの隔壁を持つ、プラズマ表示装置用基板が得られ
た。実施例2 実施例1と同様に、円周溝を持ったロールと、ペースト
を塗布したガラス板を準備した。ペースト塗膜表面に、
電極ペースト14としてAgを主成分とする導電ペース
トを塗布し、80℃で乾燥させた。ロールを7kg/c
mで加圧し、回転させ、ガラス板上に隔壁を形成した。
0μmの隔壁を持つ、プラズマ表示装置用基板が得られ
た。実施例2 実施例1と同様に、円周溝を持ったロールと、ペースト
を塗布したガラス板を準備した。ペースト塗膜表面に、
電極ペースト14としてAgを主成分とする導電ペース
トを塗布し、80℃で乾燥させた。ロールを7kg/c
mで加圧し、回転させ、ガラス板上に隔壁を形成した。
【0037】得られた成形体は550〜600℃で焼成
した。以上の操作により、幅40μm、高さ150μm
の隔壁を持つ、プラズマ表示装置用基板が得られた。こ
の時、隔壁間は導電ペーストで埋められ、電極として機
能した。実施例3 実施例1と同様に、円周溝を持ったロールを準備した。
ペーストとしては、チタニアを添加した白色ペーストと
黒色系材料15として酸化ニッケルを添加した黒色ペー
ストを準備した。
した。以上の操作により、幅40μm、高さ150μm
の隔壁を持つ、プラズマ表示装置用基板が得られた。こ
の時、隔壁間は導電ペーストで埋められ、電極として機
能した。実施例3 実施例1と同様に、円周溝を持ったロールを準備した。
ペーストとしては、チタニアを添加した白色ペーストと
黒色系材料15として酸化ニッケルを添加した黒色ペー
ストを準備した。
【0038】白色ペーストをガラス板材上に塗布し、乾
燥後、黒色ペーストを重ねて塗布した。7kg/cmの
圧力でロールを用いて隔壁を形成した。得られた成形体
を550〜600℃で焼成することで、隔壁先端が黒色
であるプラズマ表示装置用基板が得られた。
燥後、黒色ペーストを重ねて塗布した。7kg/cmの
圧力でロールを用いて隔壁を形成した。得られた成形体
を550〜600℃で焼成することで、隔壁先端が黒色
であるプラズマ表示装置用基板が得られた。
【0039】実施例4
ガラス板材表面に揮発性溶媒で溶液状としたブチラール
樹脂を塗布し、乾燥させた。実施例1と同じ手法で隔壁
を形成したところ、ガラス板材の厚みバラツキに起因す
る隔壁高さのバラツキが、±10μmであったものが、
本実施例では、±3μmとなった。
樹脂を塗布し、乾燥させた。実施例1と同じ手法で隔壁
を形成したところ、ガラス板材の厚みバラツキに起因す
る隔壁高さのバラツキが、±10μmであったものが、
本実施例では、±3μmとなった。
【0040】
【発明の効果】本発明は、上述のように、粒径が0.2
〜10μmのセラミックス粉体またはガラス粉体と、ポ
リビニールアルコール、ボリビニールブチラール、アク
リル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂の少なくとも一
種のバインダーとの混合物を、セラミックスまたはガラ
スからなる背面板に塗布し、複数の円周溝を刻設したロ
ールの表面で塗布面を加圧しながら回転させて背面板に
隔壁を形成することにより、40インチ以上の画面で隔
壁間のセルのピッチを0.25mm未満としたプラズマ
表示装置用基板の製造方法であるので、精密な隔壁の製
造方法を安価で確実に提供できる。
〜10μmのセラミックス粉体またはガラス粉体と、ポ
リビニールアルコール、ボリビニールブチラール、アク
リル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂の少なくとも一
種のバインダーとの混合物を、セラミックスまたはガラ
スからなる背面板に塗布し、複数の円周溝を刻設したロ
ールの表面で塗布面を加圧しながら回転させて背面板に
隔壁を形成することにより、40インチ以上の画面で隔
壁間のセルのピッチを0.25mm未満としたプラズマ
表示装置用基板の製造方法であるので、精密な隔壁の製
造方法を安価で確実に提供できる。
【0041】また、本発明は、セラミックス粉体または
ガラス粉体とバインダーとの混合物を、セラミックスま
たはガラスからなる背面板に塗布し、塗布した混合物の
上にさらに電極ペーストを塗布し、複数の溝を刻設した
ロールの表面で塗布面を加圧しながら回転させて背面板
に隔壁を形成し、隔壁間に電極を配置するようにしたプ
ラズマ表示装置用基板の製造方法であるので、基板の隔
壁間に電極を確実に配置できる。
ガラス粉体とバインダーとの混合物を、セラミックスま
たはガラスからなる背面板に塗布し、塗布した混合物の
上にさらに電極ペーストを塗布し、複数の溝を刻設した
ロールの表面で塗布面を加圧しながら回転させて背面板
に隔壁を形成し、隔壁間に電極を配置するようにしたプ
ラズマ表示装置用基板の製造方法であるので、基板の隔
壁間に電極を確実に配置できる。
【0042】さらに、本発明は、セラミックス粉体また
はガラス粉体とバインダーとの混合物を、セラミックス
またはガラスからなる背面板に塗布し、塗布した混合物
の上にさらに黒色系材料を塗布し、複数の溝を刻設した
ロールの表面で塗布面を加圧しながら回転させて背面板
に隔壁を形成し、隔壁先端に黒色系材料を配置するよう
にしたプラズマ表示装置用基板の製造方法であるので、
基板の隔壁先端に黒色系材料を確実に配置できる。
はガラス粉体とバインダーとの混合物を、セラミックス
またはガラスからなる背面板に塗布し、塗布した混合物
の上にさらに黒色系材料を塗布し、複数の溝を刻設した
ロールの表面で塗布面を加圧しながら回転させて背面板
に隔壁を形成し、隔壁先端に黒色系材料を配置するよう
にしたプラズマ表示装置用基板の製造方法であるので、
基板の隔壁先端に黒色系材料を確実に配置できる。
【0043】さらにその上に、本発明は、セラミックス
粉体またはガラス粉体とバインダーとの混合物を、セラ
ミックスまたはガラスからなる背面板に塗布し、塗布し
た混合物の上にさらに離型剤を塗布し、複数の円周溝を
刻設したロールの表面で塗布面を加圧しながら回転させ
て背面板に隔壁を形成し、隔壁先端に離型剤を配置し、
加工後ロールから隔壁が離型するようにしたプラズマ表
示装置用基板の製造方法であるので、加工後ロールから
隔壁が確実に離型できる。
粉体またはガラス粉体とバインダーとの混合物を、セラ
ミックスまたはガラスからなる背面板に塗布し、塗布し
た混合物の上にさらに離型剤を塗布し、複数の円周溝を
刻設したロールの表面で塗布面を加圧しながら回転させ
て背面板に隔壁を形成し、隔壁先端に離型剤を配置し、
加工後ロールから隔壁が離型するようにしたプラズマ表
示装置用基板の製造方法であるので、加工後ロールから
隔壁が確実に離型できる。
【0044】また、本発明は、セラミックスまたはガラ
スからなる背面板にブチラール樹脂を塗布し、前記ブチ
ラール樹脂上にセラミックス粉体またはガラス粉体とバ
インダーとの混合物を塗布し、複数の溝を刻設したロー
ルの表面で塗布面を加圧しながら回転させて背面板に隔
壁を形成し、塗布したブチラール樹脂により背面板の平
滑性および背面板と隔壁の密着性を向上するようにした
プラズマ表示装置用基板の製造方法であるので、基板の
平滑性を向上させることができる。さらに本発明は、上
記のプラズマ表示装置用基板の製造方法により製作する
ので、緻密でかつ安価なプラズマ表示装置用基板を提供
できる。
スからなる背面板にブチラール樹脂を塗布し、前記ブチ
ラール樹脂上にセラミックス粉体またはガラス粉体とバ
インダーとの混合物を塗布し、複数の溝を刻設したロー
ルの表面で塗布面を加圧しながら回転させて背面板に隔
壁を形成し、塗布したブチラール樹脂により背面板の平
滑性および背面板と隔壁の密着性を向上するようにした
プラズマ表示装置用基板の製造方法であるので、基板の
平滑性を向上させることができる。さらに本発明は、上
記のプラズマ表示装置用基板の製造方法により製作する
ので、緻密でかつ安価なプラズマ表示装置用基板を提供
できる。
【0045】また、本発明は、上記のプラズマ表示装置
用基板を用い、各隔壁間に形成されたセルの底面に電極
を備え、セルの内壁面に蛍光体を塗布し、電極を備えた
正面板で上記隔壁の上端を覆ってなるプラズマ表示装置
とした。
用基板を用い、各隔壁間に形成されたセルの底面に電極
を備え、セルの内壁面に蛍光体を塗布し、電極を備えた
正面板で上記隔壁の上端を覆ってなるプラズマ表示装置
とした。
【図1】本発明に係るプラズマ表示装置用基板の斜視図
である。
である。
【図2】本発明の製造方法の概略を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る背面板の一面に電極を印刷による
付着させた状態の縦断面図である。
付着させた状態の縦断面図である。
【図4】背面板に混合物のペーストを付着した状態の縦
断面図である。
断面図である。
【図5】ロールにより背面板に隔壁を形成した状態の縦
断面図である。
断面図である。
【図6】電極ペーストを塗布した状態の背面板の縦断面
図である。
図である。
【図7】図6で示した状態の表面をロールにより背面板
に隔壁を形成した状態の縦断面図である。
に隔壁を形成した状態の縦断面図である。
【図8】背面板に黒色系材料を塗布した状態の縦断面図
である。
である。
【図9】図8で示した状態の表面をロールにより背面板
に隔壁を形成した状態を示す縦断面図である。
に隔壁を形成した状態を示す縦断面図である。
【図10】背面板に離型剤を付着した状態の縦断面図で
ある。
ある。
【図11】凹凸のある背面板の表面にブチラール樹脂を
塗布し平滑面とした状態を示す縦断面図である。
塗布し平滑面とした状態を示す縦断面図である。
【図12】従来のプラズマ表示装置の概要を示す縦断面
図である。
図である。
1…基板
2…背面板
3…隔壁
4…セル
5…電極
6…内壁面
11…混合物のペースト
12…円周溝
13…ロール
14…電極ペースト
15…黒色系材料
16…離型剤
17…ブチラール樹脂
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 米山 健一
鹿児島県国分市山下町1−4 京セラ株
式会社 総合研究所内
(72)発明者 西岡 尉彦
鹿児島県国分市山下町1−4 京セラ株
式会社 総合研究所内
(56)参考文献 特開 平10−199401(JP,A)
特開 平10−188793(JP,A)
特開 平9−283017(JP,A)
特開 平9−69335(JP,A)
特開 平9−12336(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01J 9/02
H01J 11/02
Claims (3)
- 【請求項1】 セラミックス粉体またはガラス粉体とバ
インダーとの混合物を、セラミックスまたはガラスから
なる背面板に塗布し、塗布した混合物の上にさらに電極
ペーストを塗布し、複数の溝を刻設したロールの表面で
塗布面を加圧しながら回転させて背面板に隔壁を形成
し、隔壁間に電極を配置するようにしたプラズマ表示装
置用基板の製造方法。 - 【請求項2】 セラミックス粉体またはガラス粉体とバ
インダーとの混合物を、セラミックスまたはガラスから
なる背面板に塗布し、塗布した混合物の上にさらに黒色
系材料を塗布し、複数の溝を刻設したロールの表面で塗
布面を加圧しながら回転させて背面板に隔壁を形成し、
隔壁先端に黒色系材料を配置するようにしたプラズマ表
示装置用基板の製造方法。 - 【請求項3】 セラミックスまたはガラスからなる背面
板にブチラール樹脂を塗布し、前記ブチラール樹脂上に
セラミックス粉体またはガラス粉体とバインダーとの混
合物を塗布し、複数の溝を刻設したロールの表面で塗布
面を加圧しながら回転させて背面板に隔壁を形成し、塗
布したブチラール樹脂により背面板の平滑性および背面
板と隔壁の密着性を向上するようにしたプラズマ表示装
置用基板の製造方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11169297A JP3524321B2 (ja) | 1997-04-30 | 1997-04-30 | 精密隔壁を有する板状体の製造方法、精密隔壁を有する板状体、プラズマ表示装置用基板の製造方法およびプラズマ表示装置用基板 |
US09/070,210 US6149482A (en) | 1997-04-30 | 1998-04-30 | Method for manufacturing flat plate with precise bulkhead, flat plate with precise bulkhead, method for manufacturing plasma display unit substrate and plasma display unit substrate |
EP98107984A EP0875915B1 (en) | 1997-04-30 | 1998-04-30 | Method for manufacturing plasma display unit substrate |
KR10-1998-0015472A KR100499683B1 (ko) | 1997-04-30 | 1998-04-30 | 정밀 격벽을 가진 평판의 제조방법, 정밀 격벽을 가진 평판,플라즈마 디스플레이장치 기판의 제조방법 및 플라즈마 디스플레이장치 기판 |
DE69826359T DE69826359T2 (de) | 1997-04-30 | 1998-04-30 | Hertellungsverfahren eines Substrats für eine Plasma-Anzeigeeinheit |
TW087106576A TW398017B (en) | 1997-04-30 | 1998-06-29 | Method for manufacturing flat plate with precise bulkhead, flat plate with precise bulkhead, method for manufacturing plasma display unit substrate and plasma display unit substrate and plasma display unit substrate |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11169297A JP3524321B2 (ja) | 1997-04-30 | 1997-04-30 | 精密隔壁を有する板状体の製造方法、精密隔壁を有する板状体、プラズマ表示装置用基板の製造方法およびプラズマ表示装置用基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10302614A JPH10302614A (ja) | 1998-11-13 |
JP3524321B2 true JP3524321B2 (ja) | 2004-05-10 |
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ID=14567758
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3524321B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100578885B1 (ko) | 2004-05-28 | 2006-05-11 | 삼성에스디아이 주식회사 | 플라즈마 디스플레이 패널의 제조 방법 |
KR100808178B1 (ko) | 2005-07-18 | 2008-02-29 | 엘지전자 주식회사 | 라미네이션 장치, 이를 이용하여 제조된 플라즈마디스플레이 패널의 상부 기판 및 그 형성방법 |
-
1997
- 1997-04-30 JP JP11169297A patent/JP3524321B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH10302614A (ja) | 1998-11-13 |
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