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JP3518652B2 - 安定化乳ホエイタンパク質含有飲料及びその製造法 - Google Patents

安定化乳ホエイタンパク質含有飲料及びその製造法

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JP3518652B2
JP3518652B2 JP23352296A JP23352296A JP3518652B2 JP 3518652 B2 JP3518652 B2 JP 3518652B2 JP 23352296 A JP23352296 A JP 23352296A JP 23352296 A JP23352296 A JP 23352296A JP 3518652 B2 JP3518652 B2 JP 3518652B2
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whey
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milk
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正利 渡辺
孝彦 添田
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Ajinomoto Co Inc
Kyodo Milk Industry Co Ltd
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Ajinomoto Co Inc
Kyodo Milk Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランスグルタミ
ナーゼを作用させてゲル化、凝集、沈殿等の生じない安
定化乳ホエイタンパク質含有飲料及びその製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】牛乳や脱脂粉乳からのチーズ製造やカゼ
イン製造の副産物である乳ホエイ(以下、単にホエイと
いうことがある)は、従来、家畜の飼料等に一部利用さ
れているものの、大半はその有用な利用法が見いだせず
に廃棄されるままになっていた。近年、天然資源の有効
活用の面及び環境保護に関わる産業廃棄物処理の面から
ホエイの有効利用について種々の技術開発が行われ、そ
の実用化が図られるようになってきている。
【0003】限外ろ過あるいは電気透析等の新技術によ
りホエイ成分を分画・精製したホエイタンパク質濃縮物
あるいは脱塩ホエイパウダー等のホエイ加工品の開発は
その代表例であり、ホエイタンパク質の持つ乳化性、ゲ
ル化特性等の機能特性面及びホエイが本来有する、消化
吸収の良いタンパク質、ビタミン、ミネラルなどの供給
源としての栄養特性面から再評価され、良質な食品素材
として盛んに利用されている。
【0004】しかしながら、これらのホエイ及びホエイ
加工品は、主としてアイスクリーム等の冷菓、製菓・製
パン、水産・畜肉加工品等の固形状食品の食品原料とし
てその機能・栄養特性面から用いられてはいるが、栄養
特性の優れたホエイ成分を含有するホエイ含有飲料等の
液状食品への応用はあまりなされていないのが現状であ
る。
【0005】この原因の一つとして、ホエイ及びホエイ
加工品に含有されているホエイ成分、特にそのホエイタ
ンパク質が殺菌等の加熱処理中に熱変性を生じ、保存中
に微生物汚染に由来しないゲル化、凝集、沈殿等を起こ
し、飲料としての食品価値を著しく低下させてしまうこ
とが考えられる。
【0006】これを防止するためには、ホエイタンパク
質の使用濃度をゲル化の生じない一定濃度(約10%)
以下に制限すると共に、乳タンパク質等の乳成分を含む
酸性飲料用の安定剤として知られるカルボキシメチルセ
ルロースナトリウム(以下、CMCと呼ぶ)、アルギン
酸プロピレングリコールエステル(以下、PGAと呼
ぶ)及びペクチン等を使用し、これらの持つタンパク質
安定化保護作用によりゲル化、凝集、沈殿等を抑える方
法が一般的に考えられる。また、予めタンパク質分解酵
素により原因物質としてのホエイタンパク質を加水分解
し、比較的熱安定性の高いペプチド等への低分子化する
ことによりゲル化、凝集、沈殿等を起こしにくくする方
法も考えられる。
【0007】しかしながら、CMC及びPGAについて
は、主にその作用は酸性領域で働き、中性領域ではほと
んどその作用は期待できないという問題に加え、合成化
合物であるため自然・健康イメージの強いホエイ含有飲
料への使用がためらわれる場合が多いという問題があ
る。また、ペクチンについても、その作用域の問題と乳
タンパク質の安定化にやや問題が残ることと、添加量を
増やすと粘度が増加するため飲み口の点で満足出来ない
場合があるという問題がある。また、タンパク質の部分
加水分解の場合は、沈殿等の問題を生じないようにする
ためにはこれをかなり低分子化する必要があり、苦味の
生成等風味の変化が起こり、設計通りの風味を作るには
困難が生じる。
【0008】上記の方法とは別に、Shin−Ya T
animoto and JohnE.Kinsel
(J.Agric.FoodChem.,1988,3
6,281−285)は、β−ラクトグロブリンのトラ
ンスグルタミナーゼによるポリマーミクスチャーの99
℃以下での熱安定性を蛋白溶解性という観点から報告し
ている。そして、確かに、彼らの実験では蛋白の不溶化
は阻止されるという結果を得ている。
【0009】しかしながら、彼らの報告では、タンパク
質の溶解性を遠沈上清中のタンパク濃度の変化で捉えて
いるが、飲料の製造上重要な欠点と考えられる沈殿につ
いて厳密な観察の記載がないばかりでなく、沈殿の形成
に重要な意味を持つ経時的な観察がなされておらず、あ
くまでも彼らの関心・目的はレオロジー的な側面に限定
されている。また、彼らの報告は、乳タンパク質のマイ
ナー成分であるβ−ラクトグロブリンについての純粋な
系での実験報告であり、種々の物質を含有してなるホエ
イの構成成分全体の挙動については何の示唆もされてい
ない。すなわち、β−ラクトグロブリン以外にも種々の
タンパク質を含み、また、タンパク質の他にも様々な成
分を含むホエイ成分と呈味物質等で構成されるホエイ含
有飲料でのホエイタンパク質の熱安定性及び沈殿防止に
ついては、全く言及されていない。
【0010】なお、改質乳タンパク質含有素材(特開平
3−160957号公報)や食肉加工品用ピックル(特
開平7−255426号公報)において、乳タンパク質
にトランスグルタミナーゼを作用させているが、この乳
タンパク質は乳タンパク質のメジャー成分であるカゼイ
ンを想定してるもので、ホエイタンパク質に固有の問題
の解消に係わる本発明を示唆するところさえない。因み
に、乳タンパク質のメジャー成分であるカゼインには、
ホエイタンパク質と異なり、先に説明したような問題は
ない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ホエ
イタンパク質含有飲料の製造における上記問題点を解消
すべく、ホエイタンパク質のゲル化、凝集、沈殿等を抑
えた保存安定性に優れたホエイタンパク質含有飲料を製
造する方法を提供すると共に該方法により風味や飲み口
に優れたホエイ含有飲料を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究の結果、ホエイ又はホエイ加工品
を含有する組成液に予めトランスグルタミナーゼを作用
させてから加熱殺菌することにより、保存安定性及び風
味や飲み口に優れたホエイ含有飲料を製造できることを
見いだし、本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明は、トランスグルタミナ
ーゼを作用させて安定化した乳ホエイタンパク質及び所
望による呈味料を含有することを特徴とする乳ホエイタ
ンパク質含有飲料、及び乳ホエイタンパク質含有組成液
にトランスグルタミナーゼを作用させた後に、所望によ
り呈味料を加え、加熱殺菌することを特徴とする乳ホエ
イタンパク質含有飲料の製造法に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】先ず、本発明の乳ホエイタンパク質含有飲
料について説明する。この飲料は、後に説明するような
方法でトランスグルタミナーゼを作用させて安定化した
乳ホエイタンパク質及び所望によるエキス、果汁、甘味
料、酸味料、香料等の呈味料を含有することを特徴とす
る、コーヒー飲料、酸性果汁飲料などの乳飲料加工品で
ある。
【0016】次に、このような飲料の製造法について説
明する。トランスグルタミナーゼを作用させるべき乳ホ
エイタンパク質含有組成液としては、牛乳や脱脂(粉)
乳等を原料としてチーズ、カゼイン等を製造する際に副
産物として得ることのできる、乳ホエイタンパク質を含
有する乳ホエイを典型的なものとして挙げることができ
る。このような乳ホエイは、成分的には、その固形分は
乳糖とタンパク質が主成分であって、他に、灰分、脂肪
などを微量に含有する組成液である。また、このような
乳ホエイの加工品、すなわち、従来からあるホエイパウ
ダーやホエイ濃縮物、更には限外ろ過、電気透析等の食
品新技術を用いて得られる脱塩ホエイパウダーやホエイ
濃縮タンパク質等、の水溶液(パウダーの場合)や適当
な水希釈物(濃縮物の場合)を挙げることができる。そ
の他、ホエイ飲料の原料として使用された場合に、その
製造工程における加熱処理中に熱変性を生じ、飲料の保
存中に微生物汚染によらないゲル化、凝集、沈殿等を起
こす乳ホエイタンパク質含有組成液であって、本発明の
意図する効果を奏するものであれば、特別の制限はな
い。
【0017】いずれにしても、乳ホエイタンパク質含有
組成液は、そのタンパク質含量が10%以下のものを用
いるのが、加熱殺菌時のタンパク質分子間の相互作用を
抑制する点から好ましい。
【0018】トランスグルタミナーゼとしてはカルシウ
ム非依存性のものとカルシウム依存性のものがある。前
者の例としては微生物由来のもの(例えば、特開平1−
27471号公報参照)をあげることができる。後者の
例としてはモルモット肝臓由来のもの(特公平1−50
382号公報参照)、動物血液由来のもの(Facto
r XIIIとも呼ばれる)及び魚由来のもの(例え
ば、関信夫ら「日本水産学会誌」第56巻第1号第12
5〜132頁(1990年)参照)をあげることができ
る。この他、遺伝子組換え法により製造されたもの(特
開平1−300889号公報、特開平5−199883
号公報及び特開平6−225775号公報参照)など、
いずれのトランスグルタミナーゼでも用いることがで
き、起源および製法に限定されることはない。
【0019】但し、機能性及び経済性の点から、好まし
くはカルシウム非依存性のものがよい。例えば、上述の
微生物由来のトランスグルタミナーゼ(前掲特開平1−
27471号公報)などは、いずれの条件をも満足する
ものであり、現時点では最もふさわしいと思われる。
【0020】以下、乳ホエイタンパク質含有組成液にト
ランスグルタミナーゼを作用させて最終的に目的の、安
定化した乳ホエイタンパク質及び所望による呈味料を含
有する飲料を得るための実際の処理方法について具体的
に述べる。
【0021】まず、乳ホエイタンパク質含有組成液に食
品製造用グレードのトランスグルタミナーゼを添加混合
する。その添加量は、乳ホエイタンパク質含有組成液中
のタンパク質1g当たり0.2〜200ユニット、好ま
しくは約1〜100ユニット、更に好ましくは5〜50
ユニット程度である。この添加量において、0.2ユニ
ット以下ではトランスグルタミナーゼを添加しないもの
とは加熱による凝集性が変わらず、また、200ユニッ
ト以上では、トランスグルタミナーゼ添加の効果も一定
となり、経済的見地から好ましくない。
【0022】乳ホエイタンパク質含有組成液にトランス
グルタミナーゼを作用させるには、トランスグルタミナ
ーゼを添加混合した該組成液を、トランスグルタミナー
ゼの酵素作用の発現する条件(反応条件)下に保持す
る。トランスグルタミナーゼの反応条件として、反応温
度は約0〜約60℃であり、反応時間は約5分から約4
8時間程度とすることができる。しかし、好ましくは約
20〜約50℃で約30分から約2時間程度で反応させ
るのが良い。低温短時間に過ぎると酵素作用が発現せ
ず、高温長時間に過ぎるとトランスグルタミナーゼが失
活する。また、pHについては、先に説明した方法で調
製したホエイタンパク質含有組成液であれば、特に問題
はないが、必要であれば酸又はアルカリにより適宜調整
することが可能である。
【0023】反応終了後、酵素失活のために必要であれ
ば加熱処理を行うこともできるが、酵素量等の調整によ
り酵素反応を抑制できるのであれば、特に失活処理を行
わなくても良い。
【0024】このようにしてトランスグルタミナーゼを
作用させた乳ホエイタンパク質含有組成液は、そのま
ま、必要に応じてpHを調整し、加熱殺菌、充填を行っ
て飲料として流通に置くこともできるが、所望により、
これに果汁、甘味料、酸味料、香料等の呈味料を加え、
所定のpHに調整し、加熱殺菌、充填を行って飲料とし
て流通に置くこともできる。又、トランスグルタミナー
ゼを作用させた乳ホエイタンパク質含有組成液は、乳飲
料加工品以外のアイスクリーム、ヨーグルトなどの乳製
品、マヨネーズ、ドレッシングなどの乳化食品、更には
ソーセージ、ハムなどの畜肉練製品、蒲鉾等の魚肉練製
品にも利用することができる。
【0025】なお、本発明の飲料の製造において、乳ホ
エイタンパク質組成液に所望による呈味料を加えた後に
トランスグルタミナーゼを添加し、作用させることも考
えられるが、上に述べたようにトランスグルタミナーゼ
を作用させてから呈味料を加える方が、トランスグルタ
ミナーゼの酵素作用の発現には好ましい。
【0026】本発明の飲料のpHに関しては、後記試験
例1の結果から明らかなように、pH3.6以下あるい
はpH6.2以上で熱安定性が得られることから、この
範囲が本発明に関わるホエイタンパク質含有飲料のpH
条件と考えられる。
【0027】なお、本発明でいうトランスグルタミナー
ゼの活性単位は、次のようにして測定され、かつ定義さ
れるものである。即ち、ベンジルオキシカルボニル−L
−グルタミニルグリシンとヒドロキシルアミンを基質と
して反応を行い、生成したヒドロキサム酸をトリクロル
酢酸存在下で鉄錯体にした後、525nmの吸光度を測
定し、ヒドロキサム酸量を検量線より求め、活性を算出
する(前掲特開平1−27471号公報参照)。
【0028】
【実施例】以下、試験例及び実施例により本発明を更に
詳しく説明するが、本発明の技術的範囲はこれらによっ
て限定されるものではない。
【0029】(試験例1)後記実施例1におけると同じ
ホエイタンパク質濃縮物の10%水溶液に下記第1表に
示す種々の量でトランスグルタミナーゼ(後記実施例1
におけると同じもの)を添加し、50℃に1時間保持す
ることで反応させた。反応終了後沸騰水中10分間で酵
素失活した後、食品用グレードの乳酸によりpHを同表
に示す種々の値に調整した後、更に沸騰水中10分間殺
菌処理を行い、一夜冷蔵条件下に静置し、その沈殿量を
肉眼で観察した。
【0030】結果は同表の通りであり、pH3.6以下
(飲料に許容される酸性度まで)あるいはpH6.2以
上(飲料に許容されるアルカリ性度まで)で熱安定性が
向上すると考えられる。特にpH6.2以上の微酸性状
態でホエイタンパク質の熱安定性が向上することは、従
来なかなか実現困難なことであり、本発明の特徴の一つ
である。
【0031】
【表1】
【0032】なお、上表において、沈殿発生について
の、−は沈殿発生なし、±は微量発生、そして+は沈殿
発生あり、を示す。また、酵素添加量は、使用したトラ
ンスグルタミナーゼの添加量をホエイタンパク質1g当
たりの活性単位で示したものである。
【0033】(実施例1)ホエイタンパク質含有量35
%のホエイタンパク質濃縮物(オランダDOMO社製)
900gを温湯5,000gに溶解し、下記第2表に示
す種の量で放線菌ストレプトベルチシリウム属に属する
微生物(Streptoverticillium m
obaraense IFO 13819)起源のトラ
ンスグルタミナーゼ(味の素(株)製、比活性1ユニッ
ト/mg)を添加混合した後、50℃にて30分間保存
して酵素反応を行った。ついで、これに砂糖250g及
びコーヒーエキス10gを添加混合した後、温湯を加え
て全量を10,000gとした。ついで、均質機により
150Kg/cmで均質化処理を行った後、プレート
式熱交換機で130℃で3秒間の条件で加熱殺菌を行っ
た。
【0034】このようにして得られたホエイタンパク質
含有コーヒー飲料を保存用ガラス容器に充填し、保存試
験用飲料として用いた。充填直後及び10℃で7日間保
存後の試料につき官能的方法によりその風味及び沈殿発
生状態を評価した。なお、ホエイタンパク質濃縮物に替
えて脱脂粉乳を用い、かつトランスグルタミナーゼを使
用しない他は、同様の方法で製造した粉乳含有コーヒー
飲料を比較品とした。
【0035】結果は下記第2表にまとめて示す。同表の
結果から明らかのように、トランスグルタミナーゼを添
加したものは、無添加のものに比べて充填直後及び10
℃で7日間の保存後の試料の沈殿発生は顕著に少量であ
った。また、この沈殿状態は、脱脂粉乳を用いて製造し
た比較品とほぼ同様な結果であり、風味的にも比較品と
比べ遜色のない評価が得られた。従って、本発明によ
り、目的とする風味及び保存安定性に優れたホエイタン
パク質含有飲料を得ることが可能になった。
【0036】
【表2】
【0037】なお、上表において、pHは充填終了時の
製品のpHであり、沈殿発生の評価は第1表におけると
同じであり、酵素添加量も第1表におけると同じであ
り、そして風味は熟練した10名の官能検査員からなる
官能検査パネルによる保存後の各試料についての評価結
果であり、0は良好、そして−1はやや不良を示す。
【0038】
【発明の効果】本発明により、食品添加物としての増粘
多糖類の安定剤を使用せず、保存安定性及び風味や飲み
口に優れたホエイタンパク質含有飲料の製造が可能にな
り、消化吸収性の良いタンパク質、ビタミン、ミネラル
等の栄養学的に極めて良好なホエイ成分を含む健康・自
然食品としてのホエイタンパク質含有液状食品を広く提
供することが可能になった。これは、トランスグルタミ
ナーゼのタンパク質分子間若しくは分子内でのグルタミ
ンとリジン間のε−(γ−Glu)Lys架橋高分子化
能が、乳ホエイタンパク質のタンパク質網目構造を緻密
にする為と思われる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特表 平7−505287(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23C 20/00 - 21/02 A23L 2/00 - 2/68 A23J 3/08 A23J 3/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トランスグルタミナーゼを作用させて安定
    化した乳ホエイタンパク質及び所望による呈味料を含有
    し、かつ、pHが6.2以上又は3.6以下であること
    を特徴とする乳ホエイタンパク質含有飲料。
  2. 【請求項2】乳ホエイタンパク質含有組成液にトランス
    グルタミナーゼを作用させた後に、所望により呈味料を
    加え、かつ、必要によりpHを6.2以上又は3.6以
    下となるように調整し、加熱殺菌することを特徴とする
    乳ホエイタンパク質含有飲料の製造法。
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