JP3502740B2 - 車両の通過可否判定装置 - Google Patents
車両の通過可否判定装置Info
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Description
合よりなる地図データに基づいて道路形状を認識し,認
識した道路形状に基づいて車両の通過可否を判定する車
両の通過可否判定装置に関する。
て,3個のノードを通る円弧の半径を算出することによ
り道路のカーブの曲率半径を推定し,このカーブの曲率
半径に基づいて算出した車両の通過可能速度と,現在の
車速に基づいて算出した車両の通過予測速度とを比較
し,通過予測速度が通過可能速度以下であれば,車両が
前記カーブを通過可能であると判定するものが,特開平
5−141979号公報により公知である。
12(A)に示すように,3個のノードN1 〜N3 が同
一カーブ上に存在すれば,そのカーブの曲率半径Rを正
しく推定することができる。しかしながら,図12
(B)に示すように,3個のノードN1 〜N3 のうち,
中央のノードN2 がカーブ上にあり,その前後のノード
N1 ,N3 がカーブから外れている場合,3個のノード
N1 〜N3 から推定したカーブの曲率半径R′は,実際
のカーブの曲率半径Rよりも大きくなってしまい,カー
ブ形状を正確に認識できなくなる問題がある。
で,道路のカーブ形状を具体的に認識して車両の通過可
否を正確に判定することを目的とする。
に,請求項1に記載された発明は,道路を構成する複数
のノードの集合としての地図情報を出力する地図情報出
力手段と,地図上における自車位置を検出する自車位置
検出手段と,自車位置の前方のノードに基づいて,自車
位置の前方の道路が直線路,単純カーブ,S字カーブ,
直線路の両端に接続されたカーブの何れであるかを識別
可能として道路形状を判定する道路形状判定手段と,車
両がノードを安全に通過できる通過可能速度を算出する
通過可能速度算出手段と,算出した通過可能速度に基づ
いて車両が前記ノードを通過し得るか否かを判定する通
過可否判定手段とを備えた車両の通過可否判定装置にお
いて,前記通過可能速度は,前記道路形状判定手段によ
り識別された何れの道路形状であるかにより異なるよう
に補正されることを特徴とする。
自車位置の前方のノードに基づいて道路形状を判定し
て,自車位置の前方の道路が直線路,単純カーブ,S字
カーブ ,直線路の両端に接続されたカーブの何れである
かを識別する。そして,その識別された何れの道路形状
であるかにより異なるように通過可能速度が補正される
ので,前方の道路の通過可否の判定を的確に行うことが
できる。
1の構成に加えて,前記道路形状判定手段は,連続する
少なくとも3個のノードの座標から,隣接するノードを
連結する線分の成す角度としての車両の方位角変化量
と,隣接するノード間の距離に基づく車両の移動距離と
を算出し,それら方位角変化量及び移動距離に基づいて
ノードがカーブ上に存在するか直線路上に存在するかを
判定する第1判定手段を備える判定を行うことを特徴と
する。
在するか直線路上に存在するかを簡単な演算で確実に判
定することができる。
1の構成に加えて,前記道路形状判定手段は,隣接する
ノード間の距離に基づく車両の移動距離を算出し,その
移動距離に基づいてノードがカーブ上に連続して存在す
るか単独で存在するかを判定する第2判定手段を備える
ことを特徴とする。
続して存在するか単独で存在するかを簡単な演算で確実
に判定することができる。
1の構成に加えて,前記道路形状判定手段は,連続する
少なくとも4個のノードの座標から,隣接するノードを
連結する線分の成す角度としての車両の方位角変化量
と,隣接するノード間の距離に基づく車両の移動距離と
を算出し,それら方位角変化量及び移動距離に基づい
て,ノードが連続して存在するカーブが単純カーブであ
るかS字カーブであるかを判定する第3判定手段を備え
ることを特徴とする。尚,単純カーブは,(カーブ入口
から出口まで曲がりの方向が右又は左で変化しないカー
ブ)として定義され ,またS字カーブは,カーブ入口か
ら出口までの間に曲がりの方向が右から左に又は左から
右に変化するカーブとして定義される。
あるかS字カーブであるかを簡単な演算で確実に判定す
ることができる。
1の構成に加えて,前記道路形状判定手段は,連続する
少なくとも4個のノードの座標から,隣接するノードを
連結する線分の成す角度としての車両の方位角変化量
と,隣接するノード間の距離に基づく車両の移動距離と
を算出し,それら方位角変化量及び移動距離に基づい
て,ノードが単独で存在するカーブがS字カーブである
か否かを判定する第4判定手段を備えることを特徴とす
る。
あるか否を簡単な演算で確実に判定することができる。
1〜5のいずれかの構成に加えて,1個のノードの代わ
りに自車位置の座標を使用することを特徴とする。
いる場合でも自車位置の座標をノードとして利用するこ
とにより道路形状の判定を行うことができる。
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
ので,図1は本発明装置の全体構成を示すブロック図,
図2は道路形状判定手段の機能を説明する図,図3は先
読み区間及び探査区間の説明図,図4はフローチャート
の第1分図,図5はフローチャートの第2分図,図6は
フローチャートの第3分図,図7はリンク長lN 及び交
差角θN の説明図,図8はフローチャートのステップS
5の説明図,図9は通過状態判定量θN /LN の定義を
説明する図,図10はフローチャートのステップS13
の説明図,図11は補正係数KC ,KS を検索するマッ
プを示す図である。
可否判定装置は,地図情報出力手段M1と,自車位置検
出手段M2と,カーブ区間判定手段M3と,通過状態判
定量算出手段M4と,通過可能速度算出手段M5と,車
速検出手段M6と,通過予測速度算出手段M7と,通過
可否判定手段M8と,車両制御手段としての警報手段M
9と,車両制御手段としての車速調整手段M10とを備
える。カーブ区間判定手段M3及び通過状態判定量算出
手段M4は,併せて道路形状判定手段M11を構成す
る。
段M2は周知の自動車用ナビゲーションシステムに搭載
されているもので,地図情報出力手段M1はICカー
ド,CD−ROM,記憶の書き換えが可能なMO(光磁
気ディスク)等に予め記憶された所定範囲の道路データ
を読み出して出力し,自車位置検出手段M2は前記道路
データにGPSアンテナから受信した自車位置データを
重ね合わせて地図上の自車位置Pを検出する。前記道路
データは道路上に所定間隔で設定された多数のノードN
N の座標から構成される。
第1判定手段を構成するカーブ区間判定手段M3は,道
路データと自車位置Pとに基づいて,自車位置Pの前方
のノードNN がカーブ上に存在するか直線路上に存在す
るかを判定する。通過状態判定量算出手段M4は,後か
らその内容を詳述する第2判定手段M41 と,第3判定
手段M42 と,第4判定手段M43 と,第1補正手段M
44 と,第2補正手段M45 とを含んでおり,車両がカ
ーブを通過できるか否かを判定する指標となる通過状態
判定量θN /LN を算出する。
定量θN /LN と,ドライバーがカーブを安全に通過で
きる程度に予め設定した設定限界横加速度G(あるい
は,設定限界ヨーレートYR)とに基づいて,車両がノ
ードNN を安全に通過できる最大車速である通過可能速
度VmaxNを算出する。
車輪速センサの出力に基づいて現在の自車の車速Vを検
出する。通過予測速度算出手段M7は,車速Vと,自車
位置Pと,予め設定した車両の基準減速度βとに基づい
て,車両がノードNN を通過する通過予測速度VN を算
出する。通過可否判定手段M8は,通過予測速度VNを
通過可能速度VmaxNと比較し,VN ≦VmaxNであれば車
両がノードNN を通過可能であると判定する。また,V
N >VmaxNであれば車両がノードNN を通過困難である
と判定し,ドライバーに車両の減速を促すべくブザーや
ランプよりなる警報手段M9を作動させるとともに,車
両を自動減速すべく自動ブレーキ手段やエンジン出力低
減手段よりなる車速調整手段M10を作動させる。
路上に先読み区間及び探査区間が設定される。先読み区
間は,自車位置Pと通過可否の判断を行うノードNN と
の間に設定されるもので,車両がその先読み区間を通過
してノードNN に達するまでに所定時間tを確保し,そ
の所定時間t内に通過可否の判断を行うとともに警報手
段M9や車速調整手段M10を作動させるためのもので
ある。探査区間は,その探査区間内に存在するノードN
N について通過可否の判断を行うためのもので,これに
より遙に遠方のノードNN について不必要な通過可否の
判断を行うことが回避される。
を通過すべく自車位置Pにおいて自発的に制動を開始し
たと仮定した場合に,その制動により発生すると推定さ
れる基準減速度βを予め設定しておき,前記所定時間t
内に車両が進行する距離Vt−(βt2 /2)により決
定される。探査区間の始端は先読み区間の終端に設定さ
れ,探査区間の終端は前記基準減速度βで減速する車両
が停止する位置,即ち自車位置Pから距離V2 /2βの
位置に設定される。
6のフローチャートを参照しながら説明する。
数のノードNN (NN =N1 ,N2,N3 …)の座標を
読み込み,ステップS2で各ノードNN におけるリンク
長lN 及び交差角θN を読み込む。図7に示すように,
リンク長lN は隣接するノードNN ,NN+1 間の距離と
して定義され,交差角θN は或るリンクNN-1 NN とそ
の前方に位置するリンクNN NN+1 との成す角度として
定義されるもので,これらは各ノードNN の位置が座標
により与えられていることから幾何学的に算出すること
ができる。
判定手段)M3により,ノードNNがカーブ上に存在す
るか直線路上に存在するかを判定する。この判定は,先
ずステップS3で各ノードNN におけるθN /lN を算
出し,このθN /lN を予め設定した第1判定基準値ψ
REF と比較し,θN /lN ≧ψREF であれば,ノードN
N がカーブ上に存在すると判定してステップS5に移行
する。θN /lN は車両の移動距離に対する車両の方位
角変化量に対応するもので,その値が大きいということ
は,道路がカーブしていることを示しており,その値が
小さいということは,道路が直線路であることを示して
いる。
あっても,ステップS4で交差角θN を第2判定基準値
θREF と比較し,θN ≧θREF であれば,即ち交差角θ
N そのものが第2判定基準値θREF 以上であれば,道路
がカーブしていると判定してステップS5に移行する。
一方,前記ステップS3でθN /lN <ψREF であり,
且つ前記ステップS4でθN <θREF であれば,ステッ
プS15で道路が直線路であると判定する。尚,道路が
直線路である場合には,後述する通過状態判定量θN /
LN はゼロに設定される。
M3でノードNN がカーブ上に存在すると判定される
と,第2判定手段M41 により,連続する2個のノード
NN ,NN+1 が同一カーブ上に存在するか否かを判定す
る。第2判定手段M41 による判定は,ステップS5で
ノードNN ,NN+1 間のリンク長lN を第3判定基準値
lmaxNと比較することにより行われ,lN ≦lmaxNなら
ばノードNN ,NN+1 が同一カーブ上に存在すると判定
してステップS6に移行し,lN >lmaxNならばノード
NN ,NN+1 が同一カーブ上に存在しないと判定してス
テップS10に移行する。
8に基づいて説明する。図8(A)には一般的なカーブ
の代表例として,Oを中心とする同一円弧状に3個のノ
ードNN-1 ,NN ,NN+1 が等間隔で並んでいる状態を
示している。ノードNN における交差角θN は円弧の中
心角∠NN ONN+1 に等しいことから,ノードN,N
N+1 間のリンク長lN は, lN =2d/tan (θN /4) …(1) で与えられる。ここで,dはノードNN ,NN+1 間のザ
グである。
る際に隣接するノードNN 間の距離(即ち,リンク長l
N )を設定する基準となる値であって,そのザグdが所
定値(3.5m乃至6m)以下に納まるように各ノード
NN の位置が設定されることにより,最小限の数のノー
ドNN によって道路形状を表現するようになっている。
その結果,急カーブにおいては隣接するノードNN 間の
リンク長lN が小さくなってノードNN が密に配置さ
れ,また緩カーブにおいては隣接するノードNN間のリ
ンク長lN が大きくなってノードNN が疎に配置される
ことになる。
リンク長として, lmaxN=2d/tan (θN /4) …(2) により定義し,前記ステップS5において,lN ≦l
maxNが成立していれば,ノードNN ,NN+1 は同一カー
ブ上に存在すると判定し,lN ≦lmaxNが成立しなけれ
ば,ノードNN ,NN+1 は別カーブ上に存在すると判定
する(図8(B)参照)。
NN+1 が同一カーブ上に存在すると判定されたとき,第
3判定手段M42 により,ステップS6で前記同一カー
ブ上に存在するN個のノードN1 …NN の通過状態判定
量θ1 /L1 …θN /LN を以下のようにして決定す
る。即ち,最初のN−1個のノードN1 〜NN-1 につい
ては,その通過状態判定量θK /LK (K=1〜N−
1)を, θK /LK ←θK /lK …(3) と定める。
態判定量θN /LN を, θN /LN ←θN /(lN-1 又はlmaxNの短い値) …(4) と定める。ここで,lmaxNは前記(2)式で定義された
lmaxN=2d/tan (θN /4)である。
カーブ上に2個のノードN1 ,N2が連続して存在する
場合には,最初のノードN1 の通過状態判定量θ1 /L
1 をθ1 /l1 と定め,2番目(最後)のノードN2 の
通過状態判定量θ2 /L2 をθ2 /(l1 又はlmax2の
短い値)と定める。また図9(B)に示すように同一カ
ーブ上に3個のノードN1 ,N2 ,N3 が連続して存在
する場合には,最初のノードN1 及び2番目のノードN
2 の通過状態判定量θ1 /L1 ,θ2 /L2 をそれぞれ
θ1 /l1 ,θ2 /l2 と定め,3番目(最後)のノー
ドN3 の通過状態判定量θ3 /L3 をθ3 /(l2 又は
lmax3の短い値)と定める。
N1 …の最後のノードNN は,前記ステップS5の答え
がYESからNOに変わったときのノードNN として判
定することができる。
の方向とノードNN+1 の交差角θN+1 の方向とを比較
し,それらが同方向であれば,ステップS8で2個のノ
ードNN ,NN+1 が単純カーブ(曲がりの方向が一定の
カーブ)上に存在すると判定され,それらが逆方向であ
れば,ステップS9で2個のノードNN ,NN+1 がS字
カーブ(曲がりの方向が右から左に,又は左から右に変
化するカーブ)上に存在すると判定される。
5)においてノードNN ,NN+1 が同一カーブ上に存在
しないと判定されたとき,第3判定手段M4 2 におい
て,ステップS10で同一カーブ上に単独で存在するノ
ードNN の通過状態判定量θN /LN が, θN /LN =θN /lmaxN …(5) と定められる(図9(C)参照)。
maxNSを,前記(5)式のLN ,LN+1 を用いて, lmaxNS=LN +LN+1 …(6) により算出する。前記第4判定基準値lmaxNSの意味す
るところは,後から説明する。
N の方向とノードNN+1 の交差角θN+1 の方向とを比較
し,それらが同方向であれば,ステップS14で2個の
ノードNN ,NN+1 がそれぞれ別個の(同方向に曲が
る)2個のカーブ上に存在すると判定される。
θN ,θN+1 が逆方向であれば,更にステップS13で
リンク長lN を前記第4判定基準値lmaxNSと比較し,
lN ≦lmaxNSであれば,ステップS13で2個のノー
ドNN ,NN+1 がS字カーブ上に存在すると判定し,l
N >lmaxNSであれば,前記ステップS14で2個のノ
ードNN ,NN+1 がそれぞれ別個の(逆方向に曲がる)
2個のカーブ上に存在すると判定される。
下のとおりである。図10(A)に示すように,2個の
逆方向の円弧が連続するS字カーブの第1カーブにノー
ドNN が存在し,第2カーブにノードNN+1 が存在する
場合を考えると,車両がノードNN を通過するための通
過状態判定量θN /LN 及びノードNN+1 を通過するた
めの通過状態判定量θN+1 /LN+1 は,前記(5)式か
らθN /lmaxN及びθN+1 /lmaxN+1である。従って,
第1カーブ及び第2カーブが直接S字状に連続している
場合には,図10(B)に示すように,ノードNN ,N
N+1 間のリンク長lN はlmaxN+lmaxN+1=lmaxNS以
下のはずであり,逆にノードNN ,NN+1 間のリンク長
lN がlmaxN+lmaxN+1=lmaxNSを越えていれば,第
1カーブ及び第2カーブは直線路を介して連続する別個
のカーブのはずである。
ドNN の状態が前記ステップS8,S9,S13,S1
4,S15で5種類に分類されると,続くステップS1
6で,第1補正手段M44 及び第2補正手段M45 によ
り,前記ステップS6,S10で算出した通過状態判定
量θN /LN を補正する。
が存在する場合(ステップS8参照)に,第1補正手段
M44 により行われる補正について説明する。この場合
の通過状態判定量θN /LN は前記ステップS6で算出
されるが,算出された通過状態判定量θN /LN の値が
同一であっても,そのカーブにおける交差角θN のトー
タルが大きいほど車両は通過し難くなる。その理由は,
曲率半径が同じカーブであっても,車両の進行方向が3
0°変化するカーブよりも車両の進行方向が90°変化
するカーブの方が通過が困難であることからも理解され
る。そこで,図11(A)に示すように,そのカーブに
存在する複数のノードNN の交差角θNの総和ΣθN を
算出し,このΣθN をパラメータとしてマップから補正
係数KCを検索する。そして補正係数KC を用いて通過
状態判定量θN /LN を次式により補正する。
って0から0.5まで増加するため,補正された通過状
態判定量θN /LN は,最大で元の通過状態判定量θN
/LN の1.5倍になり,これにより通過状態判定量θ
N /LN の値を車両が実際にカーブを通過する際の通過
の困難さに見合った値にすることができる。
NN+1 が存在する場合(ステップS9,S13参照)に
第2補正手段M45 により行われる補正について説明す
る。この場合の通過状態判定量θN /LN は前記ステッ
プS6,S10で算出されるが,算出された通過状態判
定量θN /LN の値が同一であっても,そのカーブが一
方向に曲がるカーブである場合よりも,S字カーブであ
る場合の方が車両は通過し難くなる。そこで,図11
(B)に示すように,2個のノードNN ,NN+1の交差
角θN ,θN+1 の絶対値の和|θN |+|θN+1 |をパ
ラメータとしてマップから補正係数KS を検索する。そ
して補正係数KS を用いて通過状態判定量θN /LN を
次式により補正する。
|+|θN+1 |が増加するに伴って0から1.0まで増
加するため,補正された通過状態判定量θN /LN は,
最大で元の通過状態判定量θN /LN の2.0倍にな
り,これにより通過状態判定量θN /LN の値を車両が
実際にカーブを通過する際の通過の困難さに見合った値
にすることができる。
レートYRは,車両の進行方向の変化量である交差角θ
N を,それが発生するのに要した時間tで除算したθN
/tで与えられる。そして前記時間tはリンク長lN を
そこを通過する車速Vで除算したlN /Vで与えられる
ため,最終的にヨーレートYRは通過状態判定量θN/
LN と車速Vの積により算出される。
積で与えられる。
(10)式から, V={G/(θN /LN )}1/2 …(11) を算出する。前記(11)式は,車両がカーブを通過す
る際に許容される設定限界横加速度Gを定めれば,その
設定限界横加速度Gと通過状態判定量θN /LNとに基
づいて,車両がカーブを通過する際の通過可能速度V
maxNが得られることを示している。前記通過可能速度V
maxNは,車両の横加速度が前記設定限界横加速度Gを越
えずにカーブを通過することができる最大車速である。
車位置Pから基準減速度βで減速したと仮定したときに
ノードNN を通過する通過予測速度VN が,自車位置P
からノードNN までの距離をSN として, VN =(V2 −2βSN )1/2 …(12) により算出される。
通過可能速度VmaxNと比較し,VN≦VmaxNであれば車
両がノードNN を通過可能であると判定し,VN >V
maxNであれば車両がノードNN を通過困難であると判定
する。車両がノードNN を通過困難である場合には,ス
テップS20でドライバーに車両の減速を促すべく警報
手段M9を作動させるとともに,車両を自動減速すべく
車速調整手段M10を作動させる。これにより,ドライ
バーの自発的な制動や自動減速が行われて車速が低下
し,車両はカーブを確実に通過できるようになる。
ドNN がカーブ上に存在すると判定された場合に,その
カーブ上に存在するノードNN の通過状態判定量θN /
LNを具体的に算出するので,直線状の道路を走行する
際に不要な通過状態判定量θN /LN の算出が行われる
のを回避して演算負荷を軽減し,電子制御ユニットの小
型化を図ることができる。また車両がノードを通過する
際の難易度を的確に表すパラメータである通過状態判定
量θN /LN を用いて通過可否の判定を行うので,カー
ブ上にノードNN が1個あるいは2個しか存在しない場
合でも,通過可否の判定を正確に行うことができる。
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
基づいて通過可能速度VmaxNを算出しているが,設定限
界横加速度Gに代えて設定限界ヨーレートYRに基づい
て通過可能速度VmaxNを算出することも可能である。即
ち,前記(9)式から,通過可能速度VmaxNを, VmaxN=YR/(θN /LN ) …(13) により算出しても良い。
が存在しない場合でも,自車位置Pの座標を1個のノー
ドの座標として利用すれば道路形状の判定を支障なく行
うことができる。
によれば,道路形状判定手段が自車位置の前方のノード
に基づいて道路形状を判定して,前方の道路が直線路,
単純カーブ,S字カーブ,直線路の両端に接続されたカ
ーブの何れであるかを識別し, その識別された何れの道
路形状であるかにより異なるように通過可能速度が補正
されるので,前方の道路の通過可否の判定を的確に行う
ことができる。
前記道路形状判定手段は,連続する少なくとも3個のノ
ードの座標から,隣接するノードを連結する線分の成す
角度としての車両の方位角変化量と,隣接するノード間
の距離に基づく車両の移動距離とを算出し,それら方位
角変化量及び移動距離に基づいてノードがカーブ上に存
在するか直線路上に存在するかを判定する第1判定手段
を備えるので,ノードがカーブ上に存在するか直線路上
に存在するかを簡単な演算で確実に判定することができ
る。
前記道路形状判定手段は,隣接するノード間の距離に基
づく車両の移動距離を算出し,その移動距離に基づいて
ノードがカーブ上に連続して存在するか単独で存在する
かを判定する第2判定手段を備えるので,ノードがカー
ブ上に連続して存在するか単独で存在するかを簡単な演
算で確実に判定することができる。
前記道路形状判定手段は,連続する少なくとも4個のノ
ードの座標から,隣接するノードを連結する線分の成す
角度としての車両の方位角変化量と,隣接するノード間
の距離に基づく車両の移動距離とを算出し,それら方位
角変化量及び移動距離に基づいて,ノードが連続して存
在するカーブが単純カーブであるかS字カーブであるか
を判定する第3判定手段を備えるので,カーブが単純カ
ーブであるかS字カーブであるかを簡単な演算で確実に
判定することができる。
前記道路形状判定手段は,連続する少なくとも4個のノ
ードの座標から,隣接するノードを連結する線分の成す
角度としての車両の方位角変化量と,隣接するノード間
の距離に基づく車両の移動距離とを算出し,それら方位
角変化量及び移動距離に基づいて,ノードが単独で存 在
するカーブがS字カーブであるか否かを判定する第4判
定手段を備えるので,カーブがS字カーブであるか否を
簡単な演算で確実に判定することができる。
1個のノードの代わりに自車位置の座標を使用するの
で,ノードの数が不足している場合でも道路形状の判定
を行うことができる。
図
Claims (6)
- 【請求項1】 道路を構成する複数のノード(NN )の
集合としての地図情報を出力する地図情報出力手段(M
1)と, 地図上における自車位置(P)を検出する自車位置検出
手段(M2)と, 自車位置(P)の前方のノード(NN )に基づいて,自
車位置の前方の道路が直線路,単純カーブ,S字カー
ブ,直線路の両端に接続されたカーブの何れであるかを
識別可能として道路形状を判定する道路形状判定手段
(M11)と,車両がノード(N N )を安全に通過できる通過可能速度
(V maxN )を算出する通過可能速度算出手段(M5)
と, 算出した通過可能速度(V maxN ) に基づいて車両が前記
ノード(NN )を通過し得るか否かを判定する通過可否
判定手段(M8)とを備えた車両の通過可否判定装置に
おいて, 前記通過可能速度(V maxN )は,前記道路形状判定手段
(M11)により識別された何れの道路形状であるかに
より異なるように補正される ことを特徴とする車両の通
過可否判定装置。 - 【請求項2】 前記道路形状判定手段(M11)は,連
続する少なくとも3個のノード(NN )の座標から,隣
接するノード(NN )を連結する線分の成す角度として
の車両の方位角変化量(θN )と,隣接するノード(N
N )間の距離に基づく車両の移動距離(LN )とを算出
し,それら方位角変化量(θN )及び移動距離(LN )
に基づいてノード(N N )がカーブ上に存在するか直線
路上に存在するかを判定する第1判定手段(M3)を備
えることを特徴とする,請求項1に記載の車両の通過可
否判定装置。 - 【請求項3】 前記道路形状判定手段(M11)は,隣
接するノード(NN)間の距離に基づく車両の移動距離
(LN )を算出し,その移動距離(LN )に基づいてノ
ード(N N )がカーブ上に連続して存在するか単独で存
在するかを判定する第2判定手段(M4 1 )を備えるこ
とを特徴とする,請求項1に記載の車両の通過可否判定
装置。 - 【請求項4】 前記道路形状判定手段(M11)は,連
続する少なくとも4個のノード(NN )の座標から,隣
接するノード(NN )を連結する線分の成す角度として
の車両の方位角変化量(θN )と,隣接するノード(N
N )間の距離に基づく車両の移動距離(LN )とを算出
し,それら方位角変化量(θN )及び移動距離(LN )
に基づいて,ノード(N N )が連続して存在するカーブ
が単純カーブであるかS字カーブであるかを判定する第
3判定手段(M4 2 )を備えることを特徴とする,請求
項1に記載の車両の通過可否判定装置。 - 【請求項5】 前記道路形状判定手段(M11)は,連
続する少なくとも4個のノード(NN )の座標から,隣
接するノード(NN )を連結する線分の成す角度として
の車両の方位角変化量(θN )と,隣接するノード(N
N )間の距離に基づく車両の移動距離(LN )とを算出
し,それら方位角変化量(θN )及び移動距離(LN )
に基づいて,ノード(N N )が単独で存在するカーブが
S字カーブであるか否かを判定する第4判定手段(M4
3 )を備えることを特徴とする,請求項1に記載の車両
の通過可否判定装置。 - 【請求項6】 1個のノード(NN )の代わりに自車位
置(P)の座標を使用することを特徴とする,請求項1
〜5のいずれかに記載の車両の通過可否判定装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08966297A JP3502740B2 (ja) | 1997-04-08 | 1997-04-08 | 車両の通過可否判定装置 |
US09/056,245 US6163741A (en) | 1997-04-08 | 1998-04-07 | System for determining passability of vehicle |
DE19815855A DE19815855B4 (de) | 1997-04-08 | 1998-04-08 | System zur Bestimmung, ob ein Fahrzeug passieren kann |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08966297A JP3502740B2 (ja) | 1997-04-08 | 1997-04-08 | 車両の通過可否判定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10283595A JPH10283595A (ja) | 1998-10-23 |
JP3502740B2 true JP3502740B2 (ja) | 2004-03-02 |
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ID=13976972
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08966297A Expired - Fee Related JP3502740B2 (ja) | 1997-04-08 | 1997-04-08 | 車両の通過可否判定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3502740B2 (ja) |
-
1997
- 1997-04-08 JP JP08966297A patent/JP3502740B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10283595A (ja) | 1998-10-23 |
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