JP3502229B2 - アレルゲン遺伝子を含む組換え真核細胞プラスミドおよびアレルギー性疾患の予防および/または治療のためのその使用 - Google Patents
アレルゲン遺伝子を含む組換え真核細胞プラスミドおよびアレルギー性疾患の予防および/または治療のためのその使用Info
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Description
を含む組換え真核細胞プラスミドおよびアレルギー性疾
患の予防および/または治療のためのその使用に関する
ものである。
性皮膚炎を含むアレルギー性疾患(AD)は、人口の2
0%に影響を与えており、病気および死亡の重大な原因
となっている。大部分のアレルギー性疾患は、吸入した
アレルゲンへの即座の過敏症とともに見つかり、種々の
状態の過敏症、アトピーとして知られている症状への家
族特有の傾向に係わるものである。アレルギー性疾患の
病因は知られていないが、広範囲のアレルゲンへの多重
正特異性IgE抗体および増加した全IgEを含む多く
の細胞性および体液性欠陥が存在する。近年、多くの病
原概念が研究されているが、アレルギー性疾患の一般的
治療は、なお満足できないものである。ステロイドおよ
びシクロスポリンのような免疫抑制剤が患者に投与さ
れ、診療効果が得られている。しかしながら、それらは
肝臓および腎臓系に対して毒性がある。したがって、子
供への免疫抑制剤の使用は減少している。強力な副作用
を有する効果的治療にも係わらず、全ての薬剤に対して
抵抗を示す一部の患者がなお存在する。
E抗体(ab)反応を生じるように遺伝的に素因を有す
る個体間に喘息を発生させる要因であるという証拠があ
る。ハウスダストのダニから発生するアレルゲンがIg
E ab 反応の重要な原因であることが30年以上前
から認識されており、Dermatophagoide
s種(ピログリフィダエ(Pyroglyphida
e)族)が世界中のハウスダストにおいて主要な動物相
である。少なくとも一部の群の蛋白アレルゲンが定めら
れDermatophagoides sppをクロー
ニングしており、喘息におけるダストダニの役割を調べ
る病因研究において用いられている(1−7)。
境抗原(common environmental
antigen(Ag))への維持された免疫グロブリ
ンE(IgE)反応を起こさせる傾向である(8)。I
gEの生成はIL−4に高度に依存しており、IFN−
rにより強く抑制される。IL−5、IL−6、IL−
8、IL−12およびIL−13のような他のサイトカ
イン、ならびにCD−40およびCD−23のような細
胞表面分子が含まれ得る。気管支肺胞の洗浄液を用いる
近年の研究は、IgEの生成がサプレッサーT細胞によ
り制御され得ることを示している。さらに、免疫治療の
成功した結果は、アレルギー性反応を下方制御し得るサ
プレッサーT細胞の開発に関係している(13)。ま
た、アトピー性被検者、特にアレルギー性喘息を有する
子供におけるサプレッサーT細胞の機能の欠点の証拠も
ある。近年の動物実験からのデータは、機能的に異なる
CD8+ T細胞のサブセットがIgEの生成において重
要な制御の役割を果たし、アレルゲン誘発気道過剰反応
(AHR)を抑制し得ることも示している(14〜1
7)。従って、アトピー性患者においてIgE抗体反応
およびAHRを調節するためにAg特異性サプレッサー
T細胞を発生させることが可能である。
は、精製された蛋白質またはウイルス性ベクターを使用
している。これらの方法の各々は、免疫化蛋白質を宿主
細胞において発現し得る場合に克服し得る蛋白質生成お
よびその精製手順のような実質的制限を有する。この点
において、遺伝子ワクチンは、サブユニットワクチンの
開発への新規手法を表す。DNAの筋肉内注入により、
DNAによりコードされた蛋白質が発現されることが既
に示されている(18〜20)。さらに、その結果は、
プラスミドDNAが、宿主細胞ゲノムへの取り込みまた
は複製することなくエピソーム的に持続することを示し
ている。接種部位における激しい炎症反応または他の合
併症は観察されなかった。
チドが、通常、実質的に全ての身体の細胞において発現
される主要組織適合性錯体(MHC)クラスI分子によ
りCD8+ T細胞に表され、一方、細胞外Agsから誘
導されるペプチドが、特殊化Ag−表現細胞により通常
発現されるMHCクラスII分子によりCD4+ T細胞
に表されることが良く知られている。
は、気道および胃腸管内の粘膜表面における免疫学的恒
常性の維持に主要であり、基本的制御機構の欠陥はアレ
ルギー性疾患における重要な病気の要因であることが示
されている。このプロセスの重要な成分は、吸引または
供給されたAgsへのTh2依存IgE反応の選択的抑
制であり、これはAg特異性CD8+ T細胞が媒介する
(23)。
であると見なされていたCD8+ T細胞が、免疫反応の
制御においてより活性な役割を果たすことを示した。C
D8+ T細胞は、B細胞へのIFN−rの抑制効果を介
してIgE合成を抑制することにより、および/また
は、IgEの生成を支持するTh2様CD4+ T細胞の
分化および機能に影響を与えることによりIgEの生成
を制御することができる。CD8+ T細胞がB細胞また
はCD4+ T細胞と物理的に相互作用し、連結による相
互作用により抑制信号を提供し得るという別の説明もあ
り得る。
性疾患の予防および/または治療のためにAg特異性C
D8+ T細胞の生成を誘発しアレルゲン特異性IgE合
成を抑制するために、アレルゲンを内因性Agプロセッ
シング経路に導入する手段が要求されている。
ベクターおよびアレルゲン遺伝子を含む新規組換えプラ
スミドおよびその薬剤組成物に関する。
ermatophagoidespteronyssi
nusダニアレルゲンを含む新規組換えプラスミドおよ
びその薬剤組成物にも関する。
本住血吸虫(Schistosoma japonic
um worm)のグルタチオン S−トランスフェラ
ーゼを含む新規組換えプラスミドおよびその薬剤組成物
にも関する。
細胞および/またはINF−rの生成の誘発に用いる前
記組換えプラスミドおよびその薬剤組成物に関する。
/またはアレルゲン特異性IgEの合成の抑制に用いる
前記組換えプラスミドおよびその薬剤組成物に関する。
防および/または治療に用いる前記組換えプラスミドお
よびその薬剤組成物に関する。
レルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーお
よび過敏症の予防および/または治療に用いる前記組換
えプラスミドおよびその薬剤組成物に関する。
防および/または治療に用いる方法に関する。
細胞および/またはINF−rの生成の誘発に用いる方
法に関する。
/またはアレルゲン特異性IgEの合成の抑制に用いる
方法に関する。
遺伝的に素因を有する人においてアレルギーを起こす抗
原の形成を制御する単位として作用する一片のDNAま
たはRNAを意味する。
ー」という用語は、外来の遺伝子を運び入れ、真核細胞
内においてその遺伝子を蛋白質に翻訳する媒体として作
用する一片のDNAを意味する。
Gは、台湾の食物産業研究および開発機構(Food
Industry Research andDeve
lopment Institute:FIRDI)に
1996年4月2日付けでFIRDI 94014およ
び94015の番号で、およびアメリカン・タイプ・カ
ルチャー・コレクション(American Type
Culture Collection:ATCC)
に1996年4月1日付けでATCC 97499およ
び97498の番号で寄託された。
sinusダニグループ5アレルゲン(Der p
5)をコードするプラスミド(pCMVD)をマウスの
四頭筋に直接接種すると、Der p 5−特異性のT
細胞およびIgEの反応が起こることがわかった。その
ようなマウスへのプラスミドDNAの投与により、De
r p 5−特異性IgEの合成、Der p 5のそ
の後の処置に続く生体内でのAHRが90%以上抑制さ
れた。これらの効果は、CD8+ 脾臓細胞(splen
ocytes)によりpCMVD免疫化マウスから純マ
ウス(native mice)に移すことができた。
pCMVD処理マウスの主な特徴的免疫反応は、アレル
ゲン特異性IgE合成を抑制することができ、AHRを
低減したDer p 5−特異性CD8+ T細胞の生成
である。さらに、組換え日本住血吸虫蛋白質26(rS
j26)をコードするプラスミドDNAs(pCMV
G)を直接注入することが、マウスにおいて、皮膚炎を
含むrSj26誘発アレルギー性免疫反応およびrSj
26特異性IgE合成を、投与量に依存する態様で、効
果的に下方制御し得ることがわかっている。
レルゲン遺伝子を含んでなる、アレルギー性疾患の予防
および/または治療に用いるための組換えプラスミドを
提供する。
よびアレルゲン遺伝子を含んでなる、Ag特異性CD8
+ T細胞および/またはINF−rの生成の誘発に用い
る組換えプラスミドも提供する。
よびアレルゲン遺伝子を含んでなる、IL−4の生成お
よび/またはアレルゲン特異性IgEの合成の抑制に用
いる組換えプラスミドも提供する。
INF−r、CD4、IL−4等のような)免疫調整剤
(immunomodulator)による、アレルゲ
ン誘発IgE合成および目的の器官の炎症の免疫的予防
を意味する。アレルギー性疾患の治療は、免疫調整剤に
よるIgE合成および目的の器官における炎症を下方制
御するためのアレルゲン感受性個体の治療を意味する。
真核細胞発現ベクターは、CMVプロモーター、RSV
プロモーターおよびSV40プロモーターを有するベク
ターからなる群より選択され、pCMVが好ましい。ア
レルゲンは、ダニアレルゲン、グルタチオン S−トラ
ンスフェラーゼ、花粉、動物フケ(dander)、ハ
ウスダストおよび落花生等のような、人においてアレル
ギー性反応を誘発し得る任意の環境抗原を含み得る。
ドおよび薬学的に許容できるキャリアを含んでなる、ア
レルギー性疾患の予防および/または治療に用いる、A
g特異性CD8+ T細胞および/またはINF−rの生
成の誘発に用いる、およびIL−4の生成および/また
はアレルゲン特異性IgEの合成の抑制に用いる薬剤組
成物も提供する。
および/または治療を必要としている個体に、本発明の
組換えプラスミドを投与することを含んでなる、アレル
ギー性疾患の予防および/または治療方法も提供する。
胞および/またはINF−rの生成の誘発を必要として
いる個体に、本発明の組換えプラスミドを投与すること
を含んでなる、Ag特異性CD8+ T細胞および/また
はINF−rの生成の誘発に用いる方法も提供する。
またはアレルゲン特異性IgEの合成の抑制を必要とし
ている個体に、本発明の組換えプラスミドを投与するこ
とを含んでなる、IL−4の生成および/またはアレル
ゲン特異性IgEの合成の抑制に用いる方法も提供す
る。
性喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、および
過敏症(anaphylaxis)を含む。本発明の薬
剤組成物は、好ましくは、筋肉内注入、鼻腔内投与また
は気管内投与により投与される。薬学的に許容できるキ
ャリアは、当技術分野において知られている筋肉内注
入、鼻腔内投与または気管内付与に有用な従来のキャリ
アとし得る。例えば、生理学的に許容できる緩衝溶液、
正常食塩水(normal saline)、金ビーズ
またはリポソームを用いることができる。
特徴および経過、ならびに患者の年齢および身体的状態
のような他の因子により、組換えプラスミドの投与量
は、本発明により治療される患者の体重1kg当たり約
0.01〜約1.0mgの範囲である。
る。実施例は、本発明と同じ目的を達成するための他の
技術またはプロセスを設計または修正するための基礎と
して容易に利用し得るものと当業者は解すべきである。
すなわち、例えば、組換えプラスミドを被検者に付与す
るために他の付与媒体または技術を用いることができ
る。また、そのような同等プロセスは、特許請求の範囲
に示された本発明の精神および範囲から離れないものと
当業者に解されるべきである。
台湾大学(National Taiwan Univ
ersity)の医学部の動物飼育センターから得た
(メイン州、バーハーバー在ジャクソン・ラボラトリー
(The Jackson Laboratory)起
源)。マウスは各実験において年齢および性別を合わせ
た。
ローニング Der p 5 cDNAは、リン(Lin,K.
L.)らのJ.Allergy Clin.Immun
ol.第94巻:989頁(1994年)に記載されて
いるようにクローンWMからポリメラーゼ鎖反応増幅に
より得た。5’および3’プライマーの配列は、それぞ
れ、5’−AAAAAGATCTATCATGAAAT
TCATC−3’(Bgl II部位アンダーライン
付)および5’−ATTAAGCTTAACTTCAA
TCTTTTTA−3’(Hind III部位アンダ
ーライン付)であり、全Der p 5配列を取り巻い
ている。PCR生成物をBgl IIおよびHind
IIIで消化し、最初にpcDNA3(インビトロゲ
ン)から誘導された真核細胞発現ベクターpCMV2内
にクローニングしpCMVDと命名した。プラスミドの
増殖は最初にSURE菌株において行った。次に、プラ
スミドの精製をウィザード(Wizard:登録商標)
DNA精製システム(ウィスコンシン州、マジソン在の
プロメガ社(Promega)製)により製造者の指示
に従って行った。DNAの質および量はアガロースゲル
電気泳動並びに260および280nmの吸収によって
分析した。
疫組織化学的染色 ヒストマウス−SPTMキット(Histomouse
−SPTM Kits)(カリフォルニア州、サンフラ
ンシスコ在のジムド社(Zymed)製)の指示に従っ
て免疫染色を行った。簡単に言えば、室温で乾燥した
後、筋肉の凍結部分(5μm)を冷純アセトン中に固定
(4℃で10分間)し、最初にペロキソ−ブロック(P
eroxo−Block)(ジムド社(Zymed)
製)で45分間処理して、内因性ペルオキシダーゼ活性
を消滅させた。部分を10%非免疫血清で1時間ブロッ
クした。ブロッキング後、Der p 5(国立台湾大
学のリン(R.H.Lin)博士から得た)に対してm
Abを1μg/mlで適当な部分とともに1時間インキ
ュベートした。対照抗体としてDer p 1 mAb
(4Cl,米国在のチャップマン(M.Chapma
n)から得た)を用いた。同様に空ベクターを注入した
マウスを負の対照として用いた。全てのインキュベーシ
ョンは湿潤チャンバー内で25℃において行った。イン
キュベーションに続いて、ビオチニル化(biotin
ylated)した第2の抗体およびストレプトアビジ
ン−ペルオキシダーゼ結合物を加えた。3−アミノ−9
−エチルカルバゾールの添加により信号を発生させた。
最後に、スライドをヘマトキシリン溶液で対比染色し
た。
gG2aおよびIgEの量の決定 Der p 5−特異性IgG1、IgG2aおよびI
gEの量をELISAにより決めた。被覆緩衝液(0.
1M NaHCO3 、pH8.2)により5μg/ml
の濃度に希釈した精製Der p 5の100μlで蛋
白質高結合プレートを被覆した。4℃で一晩インキュベ
ートした後、プレートを3回洗浄し、25℃において3
%(重量/体積)BSA−PBS緩衝液で2時間ブロッ
クした。血清は、1:100に希釈してIgGの測定に
および1:10に希釈してIgEの測定に2反復に使用
した。4℃で一晩インキュベートした後、ビオチン結合
モノクローナルラット抗−マウスIgE mAb(カリ
フォルニア州、サンジエゴ在のファーミニゲン社(Ph
arMinigen)製)または0.05%ゼラチン緩
衝液に希釈したラット抗−マウスIgG mAb(ファ
ーミニゲン社(PharMinigen)製)のいずれ
かを、さらなる時間添加した。次に、アビジンアルカリ
性ホスファターゼ(ミズーリ州、セントルイス在のシグ
マ・ケミカル社(Sigma Chemical C
o.)製)(1:1000)を添加し、25℃で1時間
インキュベートし、続いて6回洗浄した。ホスファター
ゼ基質p−ニトロフェニルホスフェート二ナトリウム
(シグマ・ケミカル社(SigmaChemical
Co.)製)を添加して色反応を行った。プレートをマ
イクロプレート・オートリーダー(microplat
e autoreader:台湾在のメテルテック社
(Metertech)製)により405nmで読み取
った。読取は、マウス抗−TNP mAb、IgG1
(107.3)、IgG2a(G155−178)およ
びIgE(IgE−3)(ファーミニゲン社(Phar
Minigen)製)である市販のイソタイプ標準と比
較した。
コール 磁気活性化細胞分類(magnetic activa
ted cell sorting)MASC(ドイツ
国、ベルギッシュ・グラドバッハ(Bergisch
Gladbach)在のミルテニー・ビオテック社(M
iltenyiBiotec)製)により、精製したC
D4- およびCD8- 脾臓細胞を得た。簡単に言えば、
免疫化から3週間後のpCMVD免疫化および対照マウ
スから得た脾臓細胞を、モノクローナル抗−CD4また
は抗−CD8抗体で被覆した超常磁性ミクロビーズを用
いて4℃において30分間、およびストレプトアビジン
結合ミクロビーズ(ミルテニー・ビオテック社(Mil
tenyi Biotec)製)を用いてさらに30分
間インキュベートした。0.6テスラの磁界中においた
「MACS」スチールウールカラムを用いて標識化細胞
を標識化していない細胞から分離した。所望の濃度の脾
臓細胞(受容体当たり106)を最終溶液が0.1ml
となるようにPBS中に再懸濁させた。この細胞懸濁液
を、年齢および性別を合わせた同系の受容体の尾の静脈
に注入した。次に、受容体を10μgのDer p 5
と4mgの水酸化アルミニウム(オーストラリア国、パ
ンチバウル(Punchbowl)在のヴィエス・ファ
ーマスーティカルズ社(Wyeth Pharmace
uticals)製)を腹腔内注入することにより感作
した。静脈血を尾の静脈から毎週麻酔をかけて得た。
l)、ペニシリン(100 U/ml)、グルタミン
(5ミリモル/L)および10%加熱不活性化胎児牛血
清を補足した完全組織培養培地(RPMI 1640)
内に再懸濁させた。96のウエルを有し平底の組織培養
プレートにおいて、ウエル当たり105 の細胞をDer
p 5(15μg/ml)と一緒に72時間培養し
た。細胞に1μCiの〔3H〕TdRをさらに18時間
送り込み、次に細胞収穫機で収穫した。液体シンチレー
ションカウンター(カリフォルニア州、フラートン(F
ullerton)在のベックマン社(Beckma
n)製)においてチミジンの取り込みを測定した。
胞によるサイトカインの生成 IL−4およびIFN−rの両方を、製造者(ファーミ
ニゲン社(PharMinigen))により供給され
たプロトコールに従ってELISAにより測定した。I
L−10(R&D製)およびTGF−β(プロメガ社
(Promega)製)を製造者のプロトコールに従っ
てELISAキット(ELISA Kits)で測定し
た。
測定 マウスを10μgのDer p 5 i.p.で感作
し、感作後、PBS中に希釈した0.1%のDer p
5の超音波霧化で21日間処置した。エアロゾルミス
トを発生するデビルビス・パルモソニック・ネブライザ
ー(DeVilbiss pulmosonic ne
bulizer)(ペンシルベニア州、ソマーセット
(Somerset)在のデビルビス社(DeVilb
iss Corp.)製)に接続された1リットルチャ
ンバー内で吸引処置を行った。エアロゾル暴露8〜18
時間後に、プロマジン(Promaz i.p.)でマ
ウスに麻酔をかけ、20ゲージ器官用カニューレを用い
てインキュベートした。塩水を満たしたカテーテル(P
E60)および示差圧力変換器(カリフォルニア州、ノ
ースリッジ在のバリディン・エンジニアリング社(Va
lidyne Engineering Corp.)
製:DP45−14)を用いて食道内圧力の変化を測定
した。食道カテーテルを、心臓がはっきりと確認できる
までマウスの食道に突っ込んだ。示差圧力変換器(MP
45−14,バリディン社(Validyne)製)に
接続されたニューモタコグラフ(pneumotach
ograph)(スイス国、バーゼル在のザボナ社(Z
abona)製:フレイシュ(Fleisch) 00
000)により、肺において通気をモニターした。変換
器からの信号をコンピューターにつなぎ、リアルタイム
に肺抵抗(RL)およびダイナミック・コンプライアン
ス(Ddyn)を計算するデジタル電子肺モニターシス
テム(英国、ロンドン在のムメド社(Mumed)製:
PMS)により分析した。実験データを電子的に貯蔵
し、必要に応じ実験結果または処理したデータをレーザ
ープリンターでプロットした。最初の投与量を1.25
mg/kgとしてアセチルコリン(Ac)を静脈内投与
した。アセチルコリン投与の平均体積は10μlであっ
た。肺の圧力および体積が先行する投与からベースライ
ンの10%以内に戻った後で次の投与が行われる前に、
二倍に濃度を増加させたAcを約5分間隔で投与した。
ベースライン値を得るために最初のAcの投与の前に、
静脈内に塩水10μlを投与した。Ac投与毎に個々の
動物についてベースラインからの変化%の平均±標準誤
差を計算することにより、Der p 5感作またはP
BS Sham−感作群のAc投与−反応曲線を得た。
より導入された多糸管を通して0.9%殺菌塩水5×
0.5mlで洗浄した。洗浄液を遠心分離(500g,
4℃で10分間)し、細胞ペレットをハンクス(Han
ks)均衡塩溶液0.5ml中に再懸濁させた。細胞懸
濁液10μlをキムラ染色液(Kimura stai
n)90μlに加え、ノイバウエル(Neubaue
r)チャンバー内で光顕微鏡により数えることにより全
細胞の数を数えた。メイグルンワルド(May−Gru
nwald)染色液により染色されたサイトスピン(c
ytospin)製剤から別の細胞計数を行った。細胞
を同定し、標準的形態学技術により好酸球、リンパ球、
好中球およびマクロファージに分類し、400倍に拡大
した500個の細胞を数え、各種類の細胞の絶対数およ
び%を計算した。
ウスの四頭筋に注入した。対照動物にDer p 5遺
伝子を挿入していない適当な空ベクターまたはPBSを
注入した。pCMVD DNA100μgを注入してか
ら12日後に取り出した筋肉のグロスクリオスタット
(Gross cryostat)部分をmAbで染色
し、Der p 5(A)またはDer p 1(B)
を光学顕微鏡倍率200倍で観察した。この部分をヘマ
トキシリンで対比染色した。6つの個体の注入部分につ
いて同様の結果が得られた。免疫化から12日後に、筋
肉細胞内の転移遺伝子の発現を、抗−Der p 5
mAbを用いたその場(in−situ)での細胞化学
的免疫染色により確認した(図1)。さらに、Ag−特
異性免疫反応が、免疫化から4週間でピークを迎え次に
徐々に低下したDerp 5−特異性IgG1およびI
gG2a抗体の生成により示された。Derp 5−特
異性IgE抗体は、免疫化マウス中に検出されなかった
(図2A) 2.生体内アレルギー特異性T細胞反応 免疫化から3週間後に免疫化マウスから脾臓細胞を得
た。一部分を取り出した。FAScam分析により、精
製細胞集団は0.5%より少ない不純(contami
nating)細胞を含むことが示された。次に、未処
理(native)BALB/cマウスの脾臓からのC
D4+ またはCD8+ 細胞を細胞製剤に添加し取り出し
た細胞と置き換えた。細胞をDer p 5(15μg
/ml)と共に72時間培養した。〔 3H〕−チミジン
取り込みにより増殖を調べた。免疫化から3週間後にD
er p 5−特異性T細胞反応が示された(図2
B)。さらに、分別されていない脾臓細胞により示され
るDer p 5Agへの増殖的反応が、CD4+ 細胞
の除去により抑制されたが、CD8+ 細胞の除去により
促進されており、これはCD4+ 細胞増殖がCD8+ 集
団により抑制されることを示している。同じ試験におい
て、Der p 1の刺激に対しては細胞は増殖しなか
った。
抑制 pCMVベクターとpCMVD処理マウスの両方を、免
疫化から3週間後にアレルゲンDer p 5(10μ
g,アルミニウム含有)またはDer p 1(10μ
g,アルミニウム含有)で腹腔内処置した。血清中にお
ける抗−Derp 5 IgEおよび抗原−特異性Ig
G2aおよびIgEの存在を、アレルゲン処置から3週
間後にELISAにより調べた。Der p 5−特異
性IgEはベクター処理群において大きく増加し、対照
的に、pCMVD処理マウスはDer p 5−特異性
IgE合成の90%を越える抑制を示した(図3A)。
別のダニアレルゲンDer p 1で処置したpCMV
D処理マウスはDerp 1−特異性IgEを生成する
ことができたので、pCMVD DNA注入によるIg
E合成の抑制はDer p 5に特異的であった。すな
わち、直接的遺伝子転移は生体内アレルゲン−特異性I
gE合成を効果的にアレルゲン特異的に抑制することが
できた。
のT細胞の効果 内因的に発現されたAgは、通常、MHCクラスI分子
およびトリガーCD8+ T細胞により示されるので、生
体内におけるDer p 5−特異性IgEの抑制がC
D8+ T細胞により引き起こされるかどうか試験した。
マウスの筋肉内にpCMVまたはpCMVD100μg
を注入し、3週間後にDer p 5または塩水により
感作した。感作から3週間後、マウスにDer p 5
または塩水による吸引処置を行った。吸引から18時間
後、肺抵抗を決定した。分別されていないCD8+ を除
去した又はたはCD4+ を除去した脾臓細胞を選択して
未処理受容体に移した。次に、受容体をDer p 5
およびアルミニウムアジュバントで処置し、Der p
5−特異性IgG2aおよびIgE反応を決めた。C
D4- 細胞および分別されていない群の両方がDer
p 5−特異性IgE生成の著しい抑制を示した。これ
に対して、CD8- 群は抑制効果を示しておらず、この
ことはIgEの生成をCD8+ T細胞が下方制御し得る
ことを示している(図3B)。
関与するサイトカイン生成 以前の研究は、CD8+ T細胞が、Ag反応性B細胞を
殺すことにより、またはIFN−r、IL−4、IL−
10およびTGF−βのような可溶性因子を生成するこ
とによりAg−特異性抗体反応を抑制し得ることを示し
ていたので、pCMVD処理マウスからの脾臓T細胞に
よる生体外におけるサイトカインの生成および活性化を
調べた。pCMVDによる免疫化から3週間後にマウス
の脾臓を除去し、Der p 5と共に培養した。培養
48時間後に上澄液を収集し、IFN−r、IL−4、
IL−10およびTGF−βの濃度についてELISA
により分析した。DNA免疫化マウスから分別されてい
ない脾臓細胞は、特定のAgに応じてIFN−rを多量
に分泌し、この反応は、CD8+ 細胞の除去により顕著
に低下したがCD4+ 細胞の除去によっては低下しなか
った。同時に、CD8+ 集団により少量のIL−4が生
成した。これに対して、CD4+ 集団においてIL−4
およびIL−10の生成はより顕著であった。表1に示
すように、これら二つの群の間においてTGF−βの生
成には相違がなかった。
ン誘発AHRの免疫予防 マウスをDer p 5 i.p.で感作し、感作から
2週間後、pCMVDプラスミドDNAの種々の投与量
で処理した(3μg、30μg、100μg)。プラス
ミドによる処理から1週間後、マウスに吸引の処置を施
し、肺抵抗を測定した。超音波噴霧器からのDer p
5を用いたエアロゾルによる処置後に肺抵抗(RL)
を決めた。pCMV−免疫化マウスにおいて、Der
p 5−感作マウスはPC100におけるアセチルコリ
ン投与量を、pCMVD−免疫化マウス(31.9±
1.2)およびsham−感作マウス(30.2±1.
3)と比較して大きく低下(14.6±0.5)させた
(図4)。一緒にしてみると、アレルゲン誘発IgE合
成の抑制に加えて、直接遺伝子転移はアレルゲン誘発A
HRも抑制することができる。
ルゲン誘発AHRの抑制 大部分の個体が治療前にアレルゲンにより感作されてい
るので、直接遺伝子転移がアレルゲン感作マウスにおい
てAHRを下方制御し得るかどうか試験した。マウス
を、まずアルミニウムを含むDer p 5 i.p.
10μgにより感作し、次に、感作から2週間後に、p
CMVDプラスミドDNAにより種々の投与量で処理し
た。アレルゲン遺伝子転移から1週間後に、マウスに吸
引処置を施し肺機能を試験した。アレルゲン遺伝子転移
は、sham処理マウスと比較して大きなAHRへの効
果を示した。従って、直接アレルゲン遺伝子転移はアレ
ルゲン誘発AHRを下方制御することができる(図
5)。
ルゲン誘発気道炎症の抑制 肺機能の測定に加えて、さらに、アレルゲン誘発AHR
の病因を明らかにするために気管支肺胞の洗浄を行い、
気道における細胞湿潤へのアレルゲン遺伝子転移の影響
を決めた。肺機能の測定後にマウスの気管支肺胞を洗浄
した。sham処理マウスと比較して、pCMVD処理
マウスにおいて好中球が大きく減少しており、このこと
は、sham処理マウスと比較して気道の炎症の効果的
抑制を示している(図6)。
ional Taiwan University)の
医学部の動物飼育センターから得た(メイン州、バーハ
ーバー在ジャクソン・ラボラトリー(The Jack
son Laboratory)起源)。マウスは各実
験において年齢および性別を合わせた。
ローニング rSj26 cDNAは、前述したように、pGEX2
からポリメラーゼ鎖反応増幅により得た。5’および
3’プライマーの配列は、それぞれ、5’−TAACA
GATCTATGTCCCCTATACTAGG−3’
(Bgl II部位アンダーライン付)および5’−T
AATAAGCTTTGGAGGATGGTC−3’
(Hind III部位アンダーライン付)であり、全
rSj26配列を取り巻いている。PCR生成物をBg
l IIおよびHind IIIで消化し、最初にpc
DNA3(インビトロゲン)から誘導された真核細胞発
現ベクターpCMV2内にクローニングしpCMVDと
名付けた。プラスミドの増殖は最初にSURE菌株にお
いて行った。次に、プラスミドの精製をウィザード(W
izard:登録商標)DNA精製システム(ウィスコ
ンシン州、マジソン在のプロメガ社(Promega)
製)により製造者の指示に従って行った。DNAの質お
よび量はアガロースゲル電気泳動により260および2
80nmの吸収によって分析した。
化アルミニウム(オーストラリア国、パンチバウル(P
unchbowl)在のヴィエス・ファーマスーティカ
ルズ社(Wyeth Pharmaceutical
s)製)により感作した。感作から14日後、腹腔内に
PromAce(ニューヨーク州、ニューヨーク在のア
イエルスト・ラボラトリー(Ayerst Labor
atories))0.1mgを注入することによりマ
ウスに麻酔をかけた。下側の筋肉を直接見ることができ
るように皮膚を1.0cm切開した。四頭筋に、針の先
を0.2cmの深さまで差し込んだ。PBS0.1ml
中のpCMVGまたはpCMVの100μg、30μg
または3μgを、1ml注射器に接続した27ゲージ針
によりそれぞれ注入した。遺伝子転移から7日後、マウ
スを再度、1.0μgのrSj26で処置した。処置か
ら7日後、皮膚の生検および血液の採取のためにマウス
を殺した。
むエシェリチア/コリから組換えSj26を精製した。
エシェリチア・コリは、アンピシリン100μgを含む
ルリアスープ(Luria broth)内において、
37℃で激しく振盪しながら3時間成長させた。次にI
PTCを0.1mMになるように添加し、さらに3時間
インキュベートした。細胞ペレットを、室温において1
000gで遠心分離を30分間行い洗浄し、Tris−
HClの10mM、EDTA5mMを含むNaClの1
50mM(TBS、pH7.5)中に再懸濁させた。細
胞を、3TIUのアプロチニン(aprotinin:
シグマ社(Sigma)製)、0.5mMのPMSF
(シグマ社(Sigma)製)および20μg/mlの
DNase(ベーリンガー社(Boehringer)
製)の存在下にブラウン(Braun)ホモジナイザー
を用いて0.1mmのガラスビーズで粉砕した。トリト
ン(Triton)X−100(1%)を細菌溶解産物
に添加し、遠心分離(40000rpmで20分間)に
より予備清澄化し、溶解産物上澄液をグルタチオンアガ
ロースカラム(シグマ社(Sigma)製)に通した。
rSj26蛋白質を、TBS緩衝液で充分に洗った後、
Tris−HCl(pH8.0)50mM中の還元グル
タチオン5mMで溶離した。
IgGタイターの決定 rSj26−特異性IgE、IgG1およびIgG2a
の量をELISAにより決めた。被覆緩衝液(0.1M
NaHCO3 、pH8.2)に5μg/mlの濃度に
希釈した精製rSj26またはDer p 5の100
μlを、コスター(Costar)高結合プレートに被
覆した。4℃で一晩インキュベートした後、プレートを
3回洗浄し、室温において3%(重量/体積)BSA−
PBS緩衝液で2時間ブロックした。血清サンプルは、
ゼラチン緩衝液に1:100に希釈してIgGの測定お
よび1:10に希釈してIgEの測定に使用しプレート
に2反復で加えた。血清特異性IgEの測定のために、
市販の標準(ファーミニゲン社(PharMinige
n)製)を用い、読取はこれら標準を参照して行った。
血清サンプルおよび標準を4℃で一晩インキュベートし
た。ビオチン結合モノクローナルラット抗−マウスIg
E MoAb(ファーミニゲン社(PharMinig
en)製)または0.05%ゼラチン緩衝液に希釈した
ラット抗−マウスIgG MoAb(ファーミニゲン社
(PharMinigen)製)のいずれかを、さらな
る時間添加した。次に、アビジンアルカリ性ホスファタ
ーゼ(シグマ社(Sigma)製)(1:1000)を
添加し、室温で1時間インキュベートし、続いて6回洗
浄した。ホスファターゼ基質p−ニトロフェニルホスフ
ェート二ナトリウム(シグマ社(Sigma)製)を添
加して色反応を行った。プレートをマイクロプレート・
オートリーダー(microplateautorea
der:メテルテック社(Metertech)製)に
より405nmで読み取った。読取は、水酸化アルミニ
ウムを含むDer p 5またはrSj26の10μg
を最初に腹膜に注入し、21日後に同じ投与量を与えた
4匹のマウスからプールしたプールした標準血清を参照
に行った。標準血清は100ELISA単位/mlと計
算された。
パラフィンにより固定した。5μmセクションを切り出
しヘマトキシリン−エオシン染色液で染色した。
に注入した。注入から7日後に、全てのマウスにおいて
皮膚生検を行った。組織学的評価において、pCMV
(空ベクター)処理マウスにおいて顕著な炎症細胞湿潤
が示されたが、pCMVG処理マウスにおいて明確な細
胞湿潤が示されなかった。pCMVG処理マウスは、ま
た、pCMV処理マウスにおける紅斑性の弱い皮膚と比
較して艶のある滑らかな皮膚を示した(図7)。従っ
て、直接注入pCMVGは皮膚の炎症を下方制御し得る
ことが示される。
6−特異性IgEの減少 マウスを、アルミニウムを含むrSj26 i.p.の
10μgで感作し、感作から2週間後、pCMVDプラ
スミドDNAの種々の投与量で処理した(3μg、30
μg、100μg)。処理から7日後のデータは平均±
標準偏差(各群についてn=6)で示し、抗−rSj2
6 IgG2aおよびIgEの量を決めた。Sj26−
特異性IgEはpCMVG−処理マウスにおいて大きく
減少した。これに対して、rSj26−特異性IgG2
aは大きな変化を示さなかった。さらに、Der p
5で処置されたpCMVG−処理ラットはDer p
5特異性IgEを生成することができるので、pCMV
G DNA注入によるIgE合成の抑制はrSj26ア
レルゲンに特異的であった。すなわち、rSj26遺伝
子の直接注入は、生体内のrSj26−特異性IgE合
成を下方制御することができる(図8)。
の筋肉のその場での細胞化学的染色による生物の形態を
示す写真である。矢印は正染色細胞を示す。空ベクター
を注入した対照筋肉は染色された筋肉細胞を示さなかっ
た。
の免疫反応を示すグラフである。この群にはDer p
5−特異性IgEが検出されない。空ベクターを注入
したマウスはDer p 5−特異性免疫反応を示さな
かった。抗体の1単位が1ugのIgG1/mlおよび
1u/gのIgG2a/mlに対応する。
の脾臓細胞サブセットの生体外増殖反応を示すグラフで
ある。示されるデータは3反復培養の平均±標準偏差で
ある。
による特異性IgE反応のAg−特異的な抑制を示すグ
ラフである。示されるデータは、処置から21日後の平
均±標準偏差(各群においてn=6)である。アスタリ
スク*はP<0.01を示す。
の脾臓細胞の選択的転移によるDer p 5−特異性
IgE反応の抑制を示すグラフである。示されるデータ
は、処置から21日後の平均±標準偏差(各群において
n=6)である。アスタリスク*はP<0.01を示
す。抗体の1単位が1ugのIgG2a/mlおよび1
00ngのIgE/mlに対応する。
反応の免疫予防を示すグラフである。PC100は、1
00%気道収縮のアセチルコリンの量を示す。アスタリ
スク*はP<0.01を示す。
ン誘発気道過敏反応性の抑制を示すグラフである。PC
100は、100%気道収縮のアセチルコリンの量を示
す。アスタリスク*はP<0.01を示す。
ン誘発気道炎症の抑制を示すグラフである。
CMV(左)で処理したマウスの生物形態を示す全身写
真である。
ン誘発IgE合成の抑制を示すグラフである。アスタリ
スク*はP<0.01を示す。
Claims (14)
- 【請求項1】 pCMVD(ATCC97499)及び
pCMVG(ATCC97498)からなる群より選択
される組換えプラスミド。 - 【請求項2】 アレルギー性疾患の予防および/または
治療に用いる請求項1に記載の組換えプラスミド。 - 【請求項3】 抗原特異性CD8+T細胞および/また
はIFN−γの生成の誘発に用いる請求項1に記載の組
換えプラスミド。 - 【請求項4】 IL−4の生成および/またはアレルゲ
ン特異性IgEの合成の抑制に用いる請求項1に記載の
組換えプラスミド。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項に記載の組
換えプラスミドおよび薬学的に許容できるキャリアを含
んでなる、アレルギー性疾患の予防および/または治療
のための薬剤組成物。 - 【請求項6】 前記アレルギー性疾患が、アレルギー性
喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、食物アレ
ルギーおよび過敏症を含む請求項5に記載の薬剤組成
物。 - 【請求項7】 筋肉内注入、鼻腔内投与または気管内投
与により投与される請求項5に記載の薬剤組成物。 - 【請求項8】 薬学的に許容できるキャリアが生理食塩
水、金ビーズまたはリポソームである請求項5に記載の
薬剤組成物。 - 【請求項9】 請求項1〜4のいずれか一項に記載の組
換えプラスミドおよび薬学的に許容できるキャリアを含
んでなる、抗原特異性CD8+T細胞および/またはI
FN−γの生成の誘発に用いる薬剤組成物。 - 【請求項10】 筋肉内注入、鼻腔内投与または気管内
投与により投与される請求項9に記載の薬剤組成物。 - 【請求項11】 薬学的に許容できるキャリアが生理食
塩水、金ビーズまたはリポソームである請求項9に記載
の薬剤組成物。 - 【請求項12】 請求項1〜4のいずれか一項に記載の
組換えプラスミドおよび薬学的に許容できるキャリアを
含んでなる、IL−4の生成および/またはアレルゲン
特異性IgEの合成の抑制に用いる薬剤組成物。 - 【請求項13】 筋肉内注入、鼻腔内投与または気管内
投与により投与される請求項12に記載の薬剤組成物。 - 【請求項14】 薬学的に許容できるキャリアが生理食
塩水、金ビーズまたはリポソームである請求項12に記
載の薬剤組成物。
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