JP3496338B2 - 電気二重層キャパシタ - Google Patents
電気二重層キャパシタInfo
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Description
二重層キャパシタに関する。
ン型のものと巻回型のものがある。コイン型のものは、
活性炭を主体とする電極層を集電体に担持させた一対の
シート状分極性電極(両極が分極性電極)の間にセパレ
ータを配置した素子を、電解液とともにケースと蓋から
なる金属製の容器に収容し、ケースと蓋の間を絶縁ガス
ケットを介してかしめ封口している。巻回型のものは、
活性炭を主体とする電極層を集電体に担持させた一対の
シート状分極性電極(両極が分極性電極)の間にセパレ
ータを配置して巻回した素子を、電解液とともに容器に
収容し、容器の開口部から電解液が蒸発しないように封
口部材で開口部を密封している。
平3−203311及び特開平4−286108には、
大電流大容量用途向けとして、シート状分極性電極とセ
パレータを交互に多数積層した素子を用いる積層型電気
二重層キャパシタが提案されている。これらの積層型電
気二重層キャパシタは、たとえば矩形に形成された正極
と負極を交互に、セパレータを間に挟んで積層し、正極
と負極の各集電体の端部に正極リード部材及び負極リー
ド部材をかしめ等で接続した素子を、電解液とともに容
器に収容し、容器の開口部から電解液が蒸発しないよう
に開口部を封口部材で密封している。
極は、大比表面積を有する活性炭を主体とするものであ
り、電解液には高濃度に電解質を溶解できるように水や
炭酸エステル等の高誘電率の極性溶媒を用いている。
重層キャパシタの単位素子あたりの電圧は、水溶液系で
約1.3V程度、有機溶媒系で約2.5V程度であり、
より多くのエネルギを取り出すにはさらに高い電圧で使
用できることが望まれる。また、コイン型等の小型電気
二重層キャパシタはメモリバックアップ用に多用されて
おり、従来、ICは5V駆動されていたため、2素子以
上を直列に接続して5V以上の耐電圧を得ていた。
り、この場合、メモリバックアップも3Vで行われる。
このため、単位素子で3V超の耐電圧を有する電気二重
層キャパシタの実現が望まれている。また、大容量とす
るため、従来より比表面積の大きな活性炭を用いている
が、活性炭の比表面積は3000m2 /g程度が上限
で、大比表面積の活性炭を用いた電気二重層キャパシタ
の単位重量あたりの容量もほぼ限界に達しており、さら
にバックアップ時間を長く取れるように、より大容量の
電気二重層キャパシタの実現が望まれている。本発明
は、これらの要望に応えうる電気二重層キャパシタの提
供を目的とする。
パシタは、正極及び/又は負極が分極性電極である非水
系電解液を用いた電気二重層キャパシタにおいて、非水
系電解液の溶媒が、フッ素化されたジオキソランを含む
混合溶媒であることを特徴とする。
ャパシタでは、分極性電極は電圧印加によって自然電位
からプラス側とマイナス側にそれぞれ分極し、このとき
マイナス側に分極した電極の電位は、溶媒の還元電位に
は到達せず、溶媒は安定であるが、プラス側に分極した
電極の電位は、概ね溶媒の酸化電位に到達しているた
め、それ以上電圧を上げられないという問題があった。
圧の高い電気二重層キャパシタを得るため、溶媒として
従来用いられていたジオキソランをフッ素化し、フッ素
化ジオキソランを含む混合溶媒を使用して溶媒の酸化分
解電位を上げ、これによって電気二重層キャパシタの耐
電圧を高めた。
の電解液には、電解質の塩を溶かした、フッ素化された
ジオキソランを含む混合溶媒が使用される。本発明で
は、この混合溶媒の使用によって容量が大きく、3V超
の高耐電圧を有する電気二重層キャパシタの実現に成功
している。正極と負極は、両方とも分極性電極であって
もよく、正極と負極のいずれかを非分極性電極としても
よい。
オキソランと混合される溶媒は、環状炭酸エステル、ス
ルホラン及びスルホラン誘導体から選ばれる1種以上と
するのが好ましい。これらの溶媒が、フッ素化されたジ
オキソランとともに混合溶媒に含まれるとき、フッ素化
されたジオキソランを含む混合溶媒による電気二重層キ
ャパシタの耐電圧の向上効果をフルに発揮できる。
ルとしては、4−メチル−1, 3−ジオキソラン−2−
オン、1, 3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル−
1,3−ジオキソラン−2−オン、4, 5−ジメチル−
1, 3−ジオキソラン−2−オン、4−トリフルオロメ
チル−1, 3−ジオキソラン−2−オン、プロピレンカ
ーボネート誘導体及びエチレンカーボネート誘導体が挙
げられる。
されたジオキソランとしては、2,2−ジメチル−4,
5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン、2,2−ジメ
チル−4, 4,5, 5−テトラフルオロ−1,3−ジオ
キソラン、2,2−ジ(トリフルオロメチル)−1,3
−ジオキソラン、2,2−ジ(トリフルオロメチル)−
4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン及び2,2
−ジ(トリフルオロメチル)−4, 4,5, 5−テトラ
フルオロ−1,3−ジオキソランが挙げられる。これら
のフッ素化されたジオキソランは、たとえば従来用いら
れていた2, 2−ジメチル−1,3−ジオキソランをフ
ッ素化したものである。
ましい混合溶媒は、フッ素化されたジオキソランを10
〜60容量%含むものである。混合溶媒がフッ素化され
たジオキソランを10容量%以上含むことによって高い
耐電圧の電気二重層キャパシタが得られる。しかし、混
合溶媒が60容量%超のフッ素化されたジオキソランを
含んでいても、電解質の溶解度が低下するほか、それ以
上の耐電圧の向上効果は小さい。
ルキルホスホニウムテトラフルオロボレート(たとえば
テトラエチルホスホニウムテトラフルオロボレート)、
テトラアルキルアンモニウムテトラフルオロボレート
(たとえばトリエチルモノメチルアンモニウムテトラフ
ルオロボレート、テトラエチルアンモニウムテトラフル
オロボレート)、テトラアルキルホスホニウムヘキサフ
ルオロホスフェート又はテトラアルキルアンモニウムヘ
キサフルオロホスフェートが挙げられる。また、分極性
電極と非分極性電極とを組合せる場合に用いる電解質の
好ましいリチウム塩としては、LiClO4 、 LiCF
3 SO3 、 LiBF4 、 LiPF6 、 LiAsF6 、 L
iSbF6 、 LiCF3 CO2 又はLiN(CF3 SO
2 ) 2 が挙げられる。
性炭を主体とする分極性電極は、好ましくは大比表面積
の活性炭と電子伝導性を付与するカーボンブラック等の
導電剤とを含むものである。分極性電極は種々の方法で
形成することができる。たとえば、活性炭粉末とカーボ
ンブラックとフェノール系樹脂を混合し、プレス成形後
不活性ガス雰囲気中及び水蒸気雰囲気中で焼成、賦活す
ることにより、活性炭とカーボンブラックからなる分極
性電極を形成できる。好ましくは、この分極性電極は集
電体と導電性接着剤等で接合する。
結合剤をアルコールの存在下で混練してシート状に成形
し、乾燥して分極性電極とすることもできる。この結合
剤には、たとえばポリテトラフルオロエチレンが用いら
れる。また、活性炭粉末、カーボンブラック、結合剤及
び溶媒を混合してスラリとし、このスラリを集電体の金
属箔にコートし、乾燥して集電体と一体化された分極性
電極とすることもできる。
いて電気二重層キャパシタとしてもよいが、片側に非分
極性電極を用いる構成、たとえば、金属酸化物等の電池
活物質を主体とする正極と、活性炭を主体とする分極性
電極の負極とを組合せた構成、リチウムイオンを可逆的
に吸蔵、離脱しうる炭素材料を主体とする負極、又はリ
チウム金属やリチウム合金の負極と、活性炭を主体とす
る分極性電極の正極とを組合せた構成も可能である。
ムイオンを可逆的に吸蔵、離脱しうる炭素材料を主体と
するものとし、この炭素材料にリチウムイオンを吸蔵さ
せたものを電極に使用する。この場合、電解質にはリチ
ウム塩が使用される。この構成の電気二重層キャパシタ
によれば、さらに高い4V超の耐電圧が得られる。
ち、負極にリチウムイオンを可逆的に吸蔵、離脱しうる
炭素材料を主体とする電極を用い、活性炭を主体とする
分極性電極を正極に用いた電気二重層キャパシタは、サ
イクル寿命と安全性に優れ、耐電圧が高く、かつ容量が
大きいという好ましい特徴がある。
脱しうる炭素材料を主体とする非分極性電極は、種々の
方法で形成できる。非分極性電極は、好ましくはリチウ
ムイオンを可逆的に吸蔵、離脱しうる炭素材料に結合剤
を加えて形成される。たとえば、リチウムイオンを可逆
的に吸蔵、離脱しうる炭素材料の粉末と結合剤をアルコ
ールの存在下で混練し、シート状に成形後乾燥して電極
とする。この結合剤には、好ましくはPTFEを用い
る。得られた電極は、好ましくは導電性接着剤によって
集電体と接合する。
脱しうる炭素材料の粉末、結合剤及び溶媒を混合してス
ラリとし、集電体とする金属箔にコートし、乾燥して集
電体と一体化した非分極性電極とすることもできる。こ
のスラリ状とする場合に用いる好ましい結合剤として
は、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィン共重合
体架橋ポリマー、フルオロオレフィン−ビニルエーテル
共重合体架橋ポリマー、カルボキシメチルセルロース、
ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール又はポリ
アクリル酸が挙げられる。上記架橋ポリマーの架橋剤と
しては、アミン類、ポリアミン類、ポリイソシアネート
類、ビスフェノール類、パーオキシド類がある。
のが好ましく、結合剤の種類に合わせ、N−メチルピロ
リドン、ジメチルホルムアミド、トルエン、キシレン、
イソホロン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸メ
チル、フタル酸ジメチル、エタノール、メタノール、ブ
タノール又は水が適宜選択される。
ノール樹脂系活性炭、やしがら系活性炭、石油コークス
系活性炭等がある。これらのうち大きい容量を得られる
点で石油コークス系活性炭又はフェノール樹脂系活性炭
を使用するのが好ましい。また、活性炭の賦活処理法に
は、水蒸気賦活処理法、溶融KOH賦活処理法等があ
り、より大きな容量が得られる点で溶融KOH賦活処理
法による活性炭を使用するのが好ましい。
は、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アセチレ
ンブラック、天然黒鉛、人造黒鉛、金属ファイバ、導電
性酸化チタン、酸化ルテニウムが挙げられる。分極性電
極に使用するカーボンブラック等の導電剤の混合量は、
良好な導電性(低い内部抵抗)を得るように、また多す
ぎると製品の容量が減るため、活性炭との合量中1〜5
0重量%とするのが好ましい。
は、大容量で低内部抵抗の電気二重層キャパシタが得ら
れるように、平均粒径が20μm以下で比表面積が15
00〜3000m2 /gの活性炭を使用するのが好まし
い。また、リチウムイオンを可逆的に吸蔵、離脱しうる
炭素材料を主体とする電極を構成するための好ましい炭
素材料としては、天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛化メソカー
ボン小球体、黒鉛化ウィスカ、気相成長炭素繊維、フル
フリルアルコール樹脂の焼成品又はノボラック樹脂の焼
成品が挙げられる。
る炭素材料の粉末としては、電気二重層キャパシタの容
量を大きく、内部抵抗を低くできるように、平均粒径3
0μm以下のものを使用するのが好ましい。この非分極
性電極に使用する結合剤の量は、炭素材料との合量中
0.5〜20重量%とするのが好ましい。結合剤が0.
5重量%未満であると電極の強度が不足し、20重量%
超であると内部抵抗が増加したり容量が低下する傾向を
示す。容量と強度のバランスを考慮すると、より好まし
くは結合剤の量を0.5〜10重量%とする。正極と負
極は、膜状、シート状、板状のいずれでもよい。
るものであればよい。活性炭を主体とする分極性電極の
集電体としては、ステンレス、アルミニウム、チタン又
はタンタルが好ましく使用できる。これらのうち、ステ
ンレス又はアルミニウムが、得られる電気二重層キャパ
シタの特性と価格の両面において特に好ましい材料であ
る。リチウムイオンを可逆的に吸蔵、離脱しうる炭素材
料を主体とする電極の集電体としては、好ましくはステ
ンレス、銅又はニッケルが使用される。
脱しうる炭素材料にあらかじめリチウムイオンを吸蔵さ
せるには、1)粉末状のリチウムをリチウムイオンを可
逆的に吸蔵、離脱しうる炭素材料に混ぜておく方法、
2)リチウムイオンを可逆的に吸蔵、離脱しうる炭素材
料と結合剤により形成された電極上にリチウム箔を載
せ、電極と電気的に接触させた状態で、この電極をリチ
ウム塩を溶かした電解液中に浸漬することによりリチウ
ムをイオン化させ、リチウムイオンを炭素材料中に取り
込ませる方法、3)リチウムイオンを可逆的に吸蔵、離
脱しうる炭素材料と結合剤により形成された電極をマイ
ナス側に置き、リチウム金属をプラス側に置いてリチウ
ム塩を電解質とする非水系電解液中に浸漬し、電流を流
して電気化学的に炭素材料中にリチウムをイオン化した
状態で取り込ませる方法がある。
例(例7〜9)によって説明するが、本発明はこれらに
よって限定されない。
炭粉末(比表面積2200m2 /g、平均粒径約5μ
m)80重量%、ケッチェンブラックEC(三菱化学社
製)10重量%及びポリテトラフルオロエチレン10重
量%からなる混合物にエタノールを添加して混練し、ロ
ール圧延によって幅10cm、長さ10cm、厚さ0.
65mmのシートに成形し、次いでこのシートを200
℃で2時間乾燥した。このシートを直径12mmに打ち
抜いて分極性電極とした。
二重層キャパシタの縦断面図であり、図1において、1
は正極、2は黒鉛系導電性接着剤、3はステンレス31
6製容器のケース、4はステンレス316製容器の蓋、
5は負極、7は電解液、8はセパレータ、9はガスケッ
トである。
性接着剤2によってそれぞれステンレス316製容器の
ケース3及び蓋4と接着してある。両電極が接着された
ケース3と蓋4は、真空中で300℃に加熱して乾燥
後、アルゴン雰囲気のグローブボックスに移した。両電
極に2, 2−ジ(トリフルオロメチル)−1, 3−ジオ
キソランとスルホランを容積比1:1の割合で混合した
溶媒に0.8モル/リットルのトリエチルモノメチルア
ンモニウムテトラフルオロボレートを溶かした電解液7
を含浸させ、次いでポリプロピレン製不織布のセパレー
タ8を間に挟んで両電極を対向させ、ポリプロピレン製
絶縁ガスケット9を用いて容器中にかしめ封口した。得
られたコイン型電気二重層キャパシタは直径18.3m
m、厚さ2.0mmである。
チル)−4, 5−ジフルオロ−1, 3−ジオキソランと
1, 3−ジオキソラン−2−オンを容積比で1:1の割
合に混合したものを使用し、この混合溶媒に0.8モル
/リットルのテトラエチルアンモニウムテトラフルオロ
ボレートを溶かした電解液を使用し、他は例1と同様に
してコイン型電気二重層キャパシタを組み立てた。
チル)−4, 4, 5,5−テトラフルオロ−1, 3−ジ
オキソランと1, 3−ジオキソラン−2−オンを容積比
で1:1の割合で混合したものを使用し、この混合溶媒
に0.8モル/リットルのテトラエチルホスホニウムテ
トラフルオロボレートを溶かした電解液を使用し、他は
例1と同様にしてコイン型電気二重層キャパシタを組み
立てた。
ジフルオロ−1, 3−ジオキソランと4−トリフルオロ
メチル−1, 3−ジオキソラン−2−オンを容積比で
1:1の割合に混合したものを用いた他は例1と同様に
してコイン型電気二重層キャパシタを組み立てた。
(比表面積2200m2/g、平均粒径5μm)80重
量%、ケッチェンブラックEC10重量%、PTFE1
0重量%からなる混合物にエタノールを添加して混練
し、ロール圧延により幅10cm、長さ10cm、厚さ
1.2mmのシートを得た。次いでこのシートを200
℃で2時間乾燥した。このシートを直径12mmに打ち
抜いた電極を正極とし、黒鉛系導電性接着剤でステンレ
ス316製容器のケースに接着した。
の[002]面の面間隔d002 0.3355nm、結晶
子サイズLC 200nm以上、平均粒径10μm)90
重量%とポリフッ化ビニリデン10重量%からなる混合
物に、N−メチルピロリドンを重量比で3倍量加えて超
音波を加えつつ混合し、天然黒鉛のスラリを得た。この
スラリをステンレス316製容器の蓋に塗布し、190
℃で1時間乾燥した。この蓋には直径12.5mm、厚
さ0.1mmの天然黒鉛を主成分とする塗膜が付いた。
極とする電極が接着されたケースを、真空中200℃に
おいて4時間乾燥後、アルゴン雰囲気のグローブボック
スに移し、負極とする蓋の塗膜上に直径8mm、厚さ
0.02mmのリチウム金属箔を圧着し、2, 2−ジ
(トリフルオロメチル)−1, 3−ジオキソランと1,
3−ジオキソラン−2−オンを容積比で1:1の割合で
混合した混合溶媒に1.0モル/リットルのLiPF6
を溶かした電解液に両電極を浸した。
ータを介して両電極を対向させ、ポリプロピレン製絶縁
ガスケットを用いてかしめ封口した。得られたコイン型
電気二重層キャパシタは直径18.3mm、厚さ2.0
mmである。このコイン型電気二重層キャパシタを70
℃の恒温槽中に16時間放置した。この操作によって蓋
にコートされた塗膜と電気的に接触していた金属リチウ
ムがイオン化した状態で塗膜の天然黒鉛に取り込まれ、
リチウムイオンドープ型のコイン型電気二重層キャパシ
タを得た。
5−ジフルオロ−1,3−ジオキソランと1, 3−ジオ
キソラン−2−オンを容積比で1:1の割合で混合した
混合溶媒を用い、他は例5と同様にしてリチウムイオン
ドープ型コイン型電気二重層キャパシタを組み立てた。
スルホランを容積比で1:1の割合に混合した混合溶媒
を用い、他は例1と同様にしてコイン型電気二重層キャ
パシタを組み立てた。
オキソラン−2−オンを用い、他は例2と同様にしてコ
イン型電気二重層キャパシタを組み立てた。
1, 3−ジオキソラン−2−オンを容積比で1:1の割
合に混合したものを用い、他は例5と同様にしてコイン
型電気二重層キャパシタを組み立てた。
タについて、初期及び70℃で1000時間、3.3V
の電圧を印加後の電気二重層キャパシタの容量(CA
P)及び内部抵抗(ESR)を測定し、その結果を表1
に示した。また、例5、例6、例9のリチウムイオンド
ープ型電気二重層キャパシタについては、初期及び45
℃において1000時間、4.0Vの電圧を印加後の電
気二重層キャパシタの容量(CAP)と内部抵抗(ES
R)を測定し、その結果を表1に併せて示した。
耐電圧において、本発明の電気二重層キャパシタが従来
の電気二重層キャパシタと比べて顕著に優れることがわ
かる。また、負極をリチウムイオンを可逆的に吸蔵、離
脱しうる炭素材料を主体とする非分極性電極とし、非水
系電解液の電解質をリチウム塩とした実施例5及び6の
本発明による電気二重層キャパシタは、さらに高い、4
V超の耐電圧を有することがわかる。
系電解液の溶媒を、環状炭酸エステル、スルホラン及び
スルホラン誘導体から選ばれる1種以上の溶媒と、フッ
素化されたジオキソランとを含む混合溶媒とすることに
よって高い耐電圧を示す。電気二重層キャパシタのエネ
ルギ密度が、耐電圧の2乗に比例することから、エネル
ギ密度についても顕著に大きいことになる。
層キャパシタは、コイン型のような小サイズの電気二重
層キャパシタとして3VのICメモリのバックアップ用
に使用される際には単位セルで対応できる。また、将来
有望とされる電気自動車のパワー用に使用される、容量
が100〜10000F、又は電流が3〜1000A
の、超大容量、大電流用途向けの電気二重層キャパシタ
としても好適である。
ャパシタの縦断面図
Claims (5)
- 【請求項1】正極及び/又は負極が分極性電極である非
水系電解液を用いた電気二重層キャパシタにおいて、非
水系電解液の溶媒が、フッ素化されたジオキソランを含
む混合溶媒であることを特徴とする電気二重層キャパシ
タ。 - 【請求項2】前記混合溶媒は、環状炭酸エステル、スル
ホラン及びスルホラン誘導体から選ばれる1種以上の溶
媒を含む請求項1記載の電気二重層キャパシタ。 - 【請求項3】前記フッ素化されたジオキソランが、2,
2−ジ(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソラ
ン、2,2−ジ(トリフルオロメチル)−4,5−ジフ
ルオロ−1,3−ジオキソラン、2,2−ジ(トリフル
オロメチル)−4,4,5,5−テトラフルオロ−1,
3−ジオキソラン、2,2−ジメチル−4,4,5,5
−テトラフルオロ−1,3−ジオキソラン又は2,2−
ジメチル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン
である請求項1又は2記載の電気二重層キャパシタ。 - 【請求項4】前記混合溶媒には前記フッ素化されたジオ
キソランが10〜60容積%含まれる請求項1、2又は
3記載の電気二重層キャパシタ。 - 【請求項5】負極がリチウムイオンを可逆的に吸蔵、離
脱しうる炭素材料を主体とする非分極性電極であり、非
水系電解液の電解質がリチウム塩である請求項1、2、
3又は4記載の電気二重層キャパシタ。
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