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JP3491775B2 - 船外機の膨張室取付構造 - Google Patents

船外機の膨張室取付構造

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JP3491775B2
JP3491775B2 JP19457694A JP19457694A JP3491775B2 JP 3491775 B2 JP3491775 B2 JP 3491775B2 JP 19457694 A JP19457694 A JP 19457694A JP 19457694 A JP19457694 A JP 19457694A JP 3491775 B2 JP3491775 B2 JP 3491775B2
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JP
Japan
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expansion chamber
exhaust
exhaust guide
cooling water
return pipe
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JP19457694A
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JPH0840381A (ja
Inventor
誠一 西村
敦 五十川
Original Assignee
ヤマハマリン株式会社
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Publication date
Application filed by ヤマハマリン株式会社 filed Critical ヤマハマリン株式会社
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N2590/00Exhaust or silencing apparatus adapted to particular use, e.g. for military applications, airplanes, submarines
    • F01N2590/02Exhaust or silencing apparatus adapted to particular use, e.g. for military applications, airplanes, submarines for marine vessels or naval applications
    • F01N2590/021Exhaust or silencing apparatus adapted to particular use, e.g. for military applications, airplanes, submarines for marine vessels or naval applications for outboard engines

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  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Exhaust Silencers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小型船舶に搭載される
船外機の排気通路の途中に形成される膨張室の取付構造
に関し、特に、エキゾーストガイドの下面に袋状に形成
されて触媒が収納された膨張室を有する船外機における
膨張室の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】小型船舶に搭載される船外機では、通
常、トップカウルとアッパーケースとロアーケースによ
り船外機全体のハウジングが形成され、トップカウルと
アッパーケースの間にエキゾーストガイドが配設されて
いて、クランク軸が縦方向となるように配置されたエン
ジンがエキゾーストガイドの上面でトップカウル内に搭
載され、該エンジンにより駆動軸,シフト変換ギアおよ
び推進軸を介して回転駆動される推進機(スクリュー)
がロアーケースに軸支されている。
【0003】このような船外機におけるエンジンからの
排気通路については、排気ガスがアッパーケース内を通
って水面下のロアーケースから機外に排出されるよう
に、エンジンから下方に延びてその末端がロアーケース
内に開口されているが、排気騒音を効果的に低減した
り、排気ガスを浄化する触媒の設置スペースを確保した
りするためには、排気通路をできるだけ長くとることが
必要となってくる。
【0004】ところが、従来の船外機では、排気通路は
単にエンジンから上下方向に延びる構造であることか
ら、船外機自体を大型化することなく排気通路をそのま
ま延長するには限界があり、また、排気通路内に触媒を
設置した場合、船体の姿勢によっては排気通路の下方か
ら侵入した水が触媒に接触することとなって、特に海水
の場合にはそれにより触媒の浄化性能が著しく劣化する
という問題を生じる。
【0005】そこで、船外機自体を大型化することなく
コンパクトなものとした上で上記のような問題を解決す
べく、船外機の排気通路を、エンジン下方のエキゾース
トガイド下面に触媒を収納した袋状の膨張室を形成し、
膨張室から一旦上方に延びた後下方に屈曲して延びる折
返し部をハイライザーとリターンパイプにより形成する
と共に、該折返し部を船体幅方向に配置するというもの
が本出願人により提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、船外機で
は、ポンプによって連続的に汲み上げた水(海水)を冷
却水としてエンジンに供給した後アッパーケース内を落
下させてから機外に排出することによってエンジンおよ
び排気通路の冷却を行っており、アッパーケース内の排
気通路の周辺は落下した冷却水に曝される状態となって
いる。
【0007】そのため、エキゾーストガイド下面に触媒
を収納した袋状の膨張室を取付けるような構造のもので
は、エキゾーストガイド下面と膨張室上端部との隙間か
らアッパーケース内の冷却水が漏れて膨張室内に侵入す
ることがあり、膨張室が袋状であるため侵入した水が抜
けずに溜まり、侵入した冷却水(海水)によって膨張室
内に収納されている触媒の浄化性能が劣化するという問
題が生じる
【0008】本発明は、上記のような船外機の膨張室取
付構造の持つ不都合を解消することを目的としており、
より具体的には、エキゾーストガイドの下面に袋状に形
成されて触媒が収納されている膨張室が取付けられた船
外機において、アッパーケース内からの水漏れによる膨
張室内への海水の侵入をなくして、海水との接触による
触媒の浄化性能の劣化を防止することができる船外機の
膨張室取付構造を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決しかつ目的を達成するために、トップカウルとアッ
パーケースの間に配設されたエキゾーストガイドの下面
に、袋状に形成された膨張室が取付けられ、該膨張室に
触媒が収納されている船外機において、膨張室の上端部
から外方に延びたフランジを一体的に形成し、該フラン
ジの周縁部をアッパーケースの上端とエキゾーストガイ
ドの下面の間に挟み込むことを特徴とするものである。
【0010】なお、上記のような船外機の膨張室取付構
造において、エキゾーストガイド下面の膨張室側方に、
エキゾーストガイド上面に取付けられた逆U字状のハイ
ライザーを介して膨張室と連通するリターンパイプを配
設する場合、膨張室のフランジ下面にリターンパイプを
一体的に形成しても良いし、膨張室のフランジ下面にリ
ターンパイプを別体的に連結しても良い。
【0011】
【0012】
【作 用】上記のような構成によれば、膨張室のフラン
ジ周縁部がアッパーケースの上端を覆うようにその上に
載っているため、アッパーケース内の水が膨張室の取付
部分から漏れたとしても、フランジ下面とアッパーケー
ス上端の隙間から船外機の外部に漏れることとなり、膨
張室内に侵入することはない。
【0013】
【0014】
【実施例】以下、本発明の船外機の膨張室取付構造の実
施例について図面に基づいて説明する。
【0015】船外機1は、図1に示すように、船体の後
尾板2に固定されたクランプブラケット3に上下方向に
揺動自在に枢着されているスイベルアーム4に対して、
上下2つのダンパー部材5a,5bを介して弾性支持さ
れているもので、トップカウル6とアッパーケース7と
ロアーケース8によりそのハウジングが形成されてい
て、トップカウル6内にはエンジン9が収納され、ロア
ーケース8にはエンジン9によって回転駆動される推進
機(スクリュー)10が軸支されている。
【0016】エンジン9を収納するトップカウル6は、
アッパーカウル6aとボトムカウル6bからなり、ボト
ムカウル6bとアッパーケース7の間には、トップカウ
ル6内とアッパーケース7内を仕切るようにエキゾース
トガイド11が配設されており、エンジン9はエキゾー
ストガイド11の上面に搭載されていて、エキゾースト
ガイド11の上面周縁部にはボトムカウル6bが、下面
周縁部にはアッパーケース7がそれぞれボルト締めによ
り固着されている。
【0017】トップカウル6内に搭載されているエンジ
ン9は、各気筒に共通するクランク軸12を縦置きに配
置したもので、3対の気筒9aが、図4に示すように、
それぞれVバンクをなすように配置されており、縦方向
に重なった3つの気筒の各排気ポートはそれぞれ合流し
た後、エンジン下面に形成された一対の排気口9bに導
出されている。
【0018】垂直方向に置かれたクランク軸12の下端
の出力部12aにはアッパーケース7内を垂直方向に縦
断する駆動軸15の上端が結合されており、駆動軸15
の下端には、ロアーケース8に軸支されてその後端に推
進機10がスプライン結合されている推進軸16のシフ
ト変換ギア部16aに噛合するかさ歯車15aが結合さ
れていて、駆動軸15の途中には、図2に示すように、
駆動軸15に連動して作動する冷却水ポンプ17が配設
されている。
【0019】トップカウル6のボトムカウル6bとアッ
パーケース7の間に配設されているエキゾーストガイド
11は、アルミ合金を材料として金型鋳造により製造さ
れるもので、図5に示すように、その上面には上部側の
ダンパー部材5aを取付けるための取付座11aが形成
され、取付座11aの後方にはエンジン9の一対の排気
口9bに連通する一対の排気孔11bが形成され、排気
孔11bの後方には、その一側に膨張室連通孔11c
が、他側にリターンパイプ連通孔11dがそれぞれエキ
ゾーストガイド11を上下に貫通して形成されている。
【0020】また、エキゾーストガイド11には、膨張
室連通孔11cとリターンパイプ連通孔11dの周囲を
囲むように冷却水ジャケット11eが、また、取付座1
1aの下方で排気孔11bの片側に沿うように冷却水ジ
ャケット11mが、それぞれエキゾーストガイド11内
に形成された閉空間として設けられ、冷却水ジャケット
11eと冷却水ジャケット11mとは仕切壁によって仕
切られている。
【0021】エキゾーストガイド11の下面には、一対
の排気孔11bと膨張室連通孔11cを覆うように袋状
のカバー体18が配設され、袋状のカバー体18がエキ
ゾーストガイド11の下面に取付けられることによって
その内方に閉空間をなす膨張室20が形成されると共
に、エキゾーストガイド11の一対の排気孔11bには
排気熱により溶損しないような耐熱ステンレス鋼からな
る排気管21がそれぞれ接続されていて、各排気管21
は何れも膨張室20内に突出開口されている。
【0022】膨張室20内には、更に排気管21の後方
に位置して、円筒状の触媒22が、前後方向および幅方
向において下方にいくほど船外機の縦方向の中心線に近
づくように、エキゾーストガイド11に対して傾斜した
状態で、その上部が膨張室連通孔11c内に嵌入されて
いて、溶接等により触媒22の上部外周に斜めに固着さ
れたリング状のフランジ23を介して、エキゾーストガ
イド11下面の膨張室連通孔11c周縁部にボルト締め
により固着されている。
【0023】また、触媒22のエキゾーストガイド11
に対する傾斜状態に対応して、図1に示すように、カバ
ー体18の後側壁には段部18bが形成されていて、触
媒22がカバー体18に接触することがないように、カ
バー体18と触媒22の間に断熱空間部が形成されてい
る。
【0024】膨張室20の外部側方には、リターンパイ
プ19がアッパーケース7の下端まで延びるように配設
されており、リターンパイプ19は、その下端開口部1
9aがロアーケース8内に開口していて、ロアーケース
8を介して推進機10の後端から外部に連通しており、
また、リターンパイプ19の下端は、図7に示すよう
に、シール部材37を介してアッパーケース7の下端に
支持されていて、これによりアッパーケース7の下端は
閉じられている。
【0025】リターンパイプ19の上部には、図9に示
すように、その前方に前部膨張室25が形成され、前部
膨張室25とリターンパイプ19内を連通するようにア
イドル排気口24が開口されていて、これに対応して、
エキゾーストガイド11の後端部には、後部膨張室27
とこれに連通するアイドルホール28が形成されてい
る。
【0026】リターンパイプ19上部の前部膨張室25
とエキゾーストガイド11後端部の後部膨張室27と
は、カバー体18とリターンパイプ19の間にエキゾー
ストガイド11の下面を天壁として形成されたアイドル
通路26により連通されていて、これにより、リターン
パイプ19は、アイドル排気口24,前部膨張室25,
アイドル通路26,後部膨張室27およびアイドルホー
ル28によっても外部に連通している。
【0027】エキゾーストガイド11の上面には、排気
通路の折返し部を形成するために、上流側開口部30a
と上方屈曲部30bと下流側開口部30cにより略逆U
字状に形成されたハイライザー30が、図3に示すよう
に、船体の幅方向に向いて屈曲するように配設されてお
り、ハイライザーの上方屈曲部30bの底面30dはエ
ンジンの最下部の気筒よりも上方に位置していて、上流
側開口部30aは膨張室連通孔11cを介して膨張室2
0に、下流側開口部30cはリターンパイプ連通孔11
dを介してリターンパイプ19にそれぞれ連通してい
る。
【0028】エンジン9の後側下部の外側に位置してエ
キゾーストガイド11の上面に配設されているハイライ
ザー30の上方には、エンジン9のVバンク上部にCD
Iユニット41が配設され、CDIユニット41の上方
でエアー取入口43の近傍にはレギュレーター42が配
設されている。
【0029】ハイライザー30はエンジン出力への影響
ができるだけ小さくなるようにその径および曲げRが設
定されており、上流側開口部30aと上方屈曲部30b
と下流側開口部30cにより囲まれる部分によって、図
9に示すように、エンジン9と反対側に凹陥部30fが
形成されていて、凹陥部30fの底壁30gをエキゾー
ストガイド11の上面に固定するためにボルト35が配
置されている。
【0030】このように、凹陥部30fがエンジン9と
反対側に形成され、この凹陥部30fにハイライザー3
0の中心部を固定するためのボルト35が配置されてい
るため、エンジン9が邪魔になることなくボルト35の
着脱を容易に行うことができる。
【0031】ハイライザー30には、その排気通路30
a,30b,30cの外面を包むように、すなわち、図
7に示されている排気通路30a,30b,30cに囲
まれた内周側の冷却水ジャケット30e部分と排気通路
30a,30b,30cを囲む外周側の冷却水ジャケッ
ト30e部分とが全て互いに連通しているように、袋状
の冷却水ジャケット30eが形成されている。
【0032】ハイライザーの冷却水ジャケット30e
は、その底部に開口された流入孔30hによってエキゾ
ーストガイドの冷却水ジャケット11eと連通している
と共に、その頂部の流出孔に接続された供給ホース33
によって、エンジン9のエキゾーストマニホールドのア
ウターカバーに形成された冷却水ジャケット9cと連通
している。
【0033】ハイライザー30により膨張室20とリタ
ーンパイプ19が接続されることによって、エンジン9
排気口9bから排出された排気ガスは、排気管21を通
って膨張室20で膨張した後、触媒22により浄化され
てから、ハイライザー30を通ってリターンパイプ19
に流れ、通常の運転時にはリターンパイプの下端19a
からロアーケース8内に排出されて推進機10内を通り
水中に排出されるが、アイドル運転時には、アイドル排
気口24から前部膨張室25,アイドル通路26,後部
膨張室27を通ってアイドルホール28から大気中に排
出されることとなる。
【0034】また、エンジンと排気通路を冷却するため
の冷却水通路としては、図2に示すように、冷却水ポン
プ17に接続された供給管31が、カバー体18やリタ
ーンパイプ19の外方でアッパーケース7内を上方に延
びて、冷却水ポンプ17によって汲み上げられた冷却水
は、膨張室20の外側面近傍を通っている供給管31に
よって膨張室20を冷却しながら、流入孔11fからエ
キゾーストガイド11内に送給される。
【0035】冷却水ポンプ17からの供給管31が接続
される流入孔11fは、エキゾーストガイド11の前後
方向中央付近の下面に開口されていて、エキゾーストガ
イド下方のカバー部材18やリターンパイプ19によっ
て覆われる部分から外れた箇所に位置している。
【0036】エキゾーストガイド11の流入孔11fに
送給された冷却水は、エキゾーストガイド11内で、エ
ンジン9側へ直接冷却水を供給する第1通路11wと、
エキゾーストガイドの冷却水ジャケット11eに冷却水
を供給する第2通路11vによって分岐され、第1通路
11w側に流れる冷却水は、エキゾーストガイド11内
の水路を通って直接エンジン9の冷却水ジャケット9c
に供給され、第2通路11v側に流れる冷却水は、冷却
水ジャケット11eを経由してハイライザー30に供給
される。
【0037】エキゾーストガイド11内に形成されてい
る冷却水ジャケット11eは、膨張室20の上方を覆
い、膨張室連通孔11cとリターンパイプ連通孔11d
の周囲を囲んで、一つの連通した中空の閉鎖空間として
形成されているもので、流入孔11fと流出孔11gに
よってのみ外部に連通していて、エキゾーストガイド1
1上面に開口された各流出孔11gは、ハイライザー3
0側に対向して形成された流入孔30hと接続されるよ
うに配置されている。
【0038】第2通路11vから冷却水ジャケット11
eに送給された冷却水は、排気孔11b,膨張室連通孔
11c,リターンパイプ連通孔11dおよび膨張室20
の上方を冷却してから、エキゾーストガイド11上面の
各流出孔11gを通ってハイライザー30に供給され
る。
【0039】エキゾーストガイドの冷却水ジャケット1
1eからハイライザー30に送給された冷却水は、冷却
水ジャケット30eによってハイライザー30を冷却し
た後、冷却水ジャケット30eの頂部から供給ホース3
3を介してエンジン9の冷却水ジャケット9cに供給さ
れ、第1通路11wを経由してエンジン9の冷却水ジャ
ケット9cに直接供給された冷却水と共にエンジン9を
冷却してから、エキゾーストガイド11上面の流入孔1
1kからエキゾーストガイドの冷却水ジャケット11m
内に流下する。
【0040】エキゾーストガイド11内に形成されてい
る冷却水ジャケット11mは、膨張室20の上方を覆
い、取付座11aの下方で排気孔11bの片側に沿っ
て、一つの中空の閉鎖空間として形成されているもの
で、図10に示すように、流入孔11kと流出孔11n
によってのみ外部に連通していて、冷却水ジャケット1
1eとは仕切壁によって仕切られている。
【0041】エキゾーストガイドの冷却水ジャケット1
1mに流入した冷却水は、冷却水ジャケット11m内で
取付座11a,排気孔11bおよび膨張室20の上方を
冷却してから、エキゾーストガイド11の下面の側方に
開口された流出孔11nからカバー体18のフランジ部
18a周縁に開口された落下孔18dを通ってアッパー
ケース7内に落下し、アッパーケース7内に溜まって膨
張室20やリターンパイプ19を冷却してからオーバー
フローパイプ34を通ってロアーケース8から外部に排
出される。
【0042】上記のような船外機において、膨張室20
を形成するための袋状のカバー体18とカバー体18の
外部側方に配設されているリターンパイプ19は、図7
に示すように、それぞれの側壁の対向する部分が共通の
境界壁となるように、アルミ合金により金型鋳造で一体
的に形成されている。
【0043】カバー体18の上端部からは外方に延びる
フランジ18aが一体的に形成されており、フランジ部
18aの下面の一部からリターンパイプ19が一体的に
形成されていて、カバー体18とリターンパイプ19の
それぞれの上端部は、両方に共通するフランジ部18a
によってそれぞれが連続的に一体成型された構造となっ
ている。
【0044】このように一体的に形成されたカバー体1
8とリターンパイプ19は、共通のフランジ18aの周
縁部がアッパーケース7の上端とエキゾーストガイド1
1の下面の間に挟み込まれると共に、当該部分でエキゾ
ーストガイド11およびアッパーケース7にボルト3
8,39によって締付けられることによって、カバー体
18とリターンパイプ19が同時にエキゾーストガイド
11の下面に固着されている。
【0045】なお、フランジ18a上面とエキゾースト
ガイド11下面の合面において、冷却水の供給管31の
上端は、図6に示すように、カバー体18とリターンパ
イプ19のそれぞれに囲まれる部分から外れた箇所で、
リターンパイプ19の上部に設けられた前部膨張室25
に隣接して位置しており、この位置でフランジ18aを
貫通してエキゾーストガイド11の下面に接続されてい
る。
【0046】以上に説明したような船外機による本実施
例では、エンジン9の運転により駆動軸15および推進
軸16を介して推進機10が回転駆動されて船が走行し
ているときに、エンジンから排気ガスは、排気管21か
ら膨張室20内に導入され、ここで膨張した後に触媒2
2で浄化されてハイライザー30,リターンパイプ19
を通り、ロアーケース8の内部を通って推進機10の後
端から水中に排出される。
【0047】その際、エキゾーストガイド11の上方で
船体の幅方向に屈曲したハイライザー30が設けられて
いるため、排気通路の上下方向の寸法を変えることなく
コンパクトに排気通路全体が長く形成されることとなっ
て、排気騒音は効果的に低減される。
【0048】また、船体の走行姿勢により船外機に対す
る水位が変化しても、エキゾーストガイド11より上方
のハイライザー30がリターンパイプ19と膨張室18
の間で大きく上方に突出するように存在するため、この
部分が障壁となってリターンパイプ19内に侵入した水
がカバー体18の膨張室20内にまで侵入することはな
く、したがって、膨張室20内の触媒22に侵入した水
が接触してその性能を劣化させるということが確実に防
止される。
【0049】そして、膨張室20上端のフランジ18a
の周縁部がアッパーケース7の上端とエキゾーストガイ
ド11の下面の間に挟み込まれているため、フランジ1
8aの周縁部がアッパーケース7の上端を覆うような状
態となって、アッパーケース7内の水が膨張室20の取
付部分から漏れたとしても、フランジ18a下面とアッ
パーケース7上端の隙間から船外機の外部に漏れること
となり、膨張室20内に冷却水が侵入するということは
ない。
【0050】さらに、エンジン9に冷却水を供給するた
めの冷却水通路は、エンジンから冷却水を排出するため
の冷却水通路よりも水圧が高いため、供給管31とエキ
ゾーストガイド11下面との接続部で水漏れの起きる虞
もあるが、当該箇所で水漏れが起きてフランジ18aと
エキゾーストガイド11の合面に水が侵入してきても、
供給管31がリターンパイプ19の側に(前部膨張室2
5に隣接して)位置しており、膨張室20内とリターン
パイプ19内では気圧差(膨張室20内の方がリターン
パイプ19内よりも排気圧が高い)があるため、合面に
侵入した水は(前部膨張室25から)リターンパイプ1
9の方に吸入されて、膨張室20内に侵入することは防
止される。
【0051】以上、本発明の船外機の膨張室取付構造
を、図7に示すようなカバー体18とリターンパイプ1
9が一体的に形成されている一実施例によって説明した
が、本発明はそのような構成に限定されるものではな
く、例えば、カバー体18とリターンパイプ19を別体
として形成することによっても可能なものである。
【0052】例えば、図8に示すような他の実施例で
は、カバー体18の上端部から一体的に外方に延びるフ
ランジ18aが形成されていると共に、フランジ18a
のエキゾーストガイド11のリターンパイプ連通孔11
dの下方においてフランジ18aに貫通孔18bが形成
されている。
【0053】そして、フランジ18aの貫通孔18bの
下方に別体のリターンパイプ19が配置され、リターン
パイプ19はその間にフランジ18aを挟んでボルト4
0によりエキゾーストガイド11の下面に共締めされて
いると共に、フランジ18aの周縁部はエキゾーストガ
イド11下面とアッパーケース7上端の間に挟み込まれ
ている。
【0054】この実施例のようにカバー体18とリター
ンパイプ19を別体として形成することによって、当該
部分の金型による鋳造成型が容易なものとなる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したような本発明の船外機の膨
張室取付構造によれば、エキゾーストガイドの下面に袋
状に形成されて触媒が収納されている膨張室が取付けら
れた船外機において、アッパーケース内からの水漏れに
より膨張室の取付部から膨張室内に海水が侵入するとい
うことがなく、海水との接触による触媒の浄化性能の劣
化を防止することができる。
【0056】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の膨張室取付構造の一実施例が適用され
ている船外機の概略を示す一部断面左側面図。
【図2】図1に示された実施例の船外機要部の一部断面
右側面図。
【図3】図1に示された実施例の船外機要部の一部断面
背面図。
【図4】図1に示された実施例のエンジン部分の上面
図。
【図5】図1に示された実施例のエキゾーストガイド部
分の上面図。
【図6】図1に示された実施例のエキゾーストガイドよ
り下方部分の上面図。
【図7】図1に示された実施例の要部の断面背面図。
【図8】他の実施例における図7に対応した要部の断面
背面図。
【図9】図1に示された実施例の一部断面側面図。
【図10】図5のA−A線に沿ったエキゾーストガイド
とアッパーケースの断面図。
【符号の説明】
1 船外機 6 トップカウル 7 アッパーケース 11 エキゾーストガイド 18a フランジ(膨張室の) 19 リターンパイプ 20 膨張室 22 触媒 30 ハイライザー 31 供給管(エンジンに冷却水を送給するための冷
却水通路)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−146876(JP,A) 特開 平5−246389(JP,A) 特開 平5−229488(JP,A) 特開 平4−39195(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B63H 20/24

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トップカウルとアッパーケースの間に配
    設されたエキゾーストガイドの下面に、袋状に形成され
    た膨張室が取付けられ、該膨張室に触媒が収納されてい
    る船外機において、膨張室の上端部から外方に延びたフ
    ランジが一体的に形成され、該フランジの周縁部がアッ
    パーケースの上端とエキゾーストガイドの下面の間に挟
    み込まれていることを特徴とする船外機の膨張室取付構
    造。
  2. 【請求項2】 エキゾーストガイド下面の膨張室側方
    に、エキゾーストガイド上面に取付けられた逆U字状の
    ハイライザーを介して膨張室と連通するリターンパイプ
    が配設され、該リターンパイプが膨張室の上端部から延
    びたフランジの下面に一体的に形成されていることを特
    徴とする請求項1に記載の船外機の膨張室取付構造。
  3. 【請求項3】 エキゾーストガイド下面の膨張室側方
    に、エキゾーストガイド上面に取付けられた逆U字状の
    ハイライザーを介して膨張室と連通するリターンパイプ
    が配設され、該リターンパイプが膨張室の上端部から延
    びたフランジの下面に別体的に連結されていることを特
    徴とする請求項1に記載の船外機の膨張室取付構造。
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