JP3490444B2 - 昆虫類の唾液からのトロンビン阻害剤 - Google Patents
昆虫類の唾液からのトロンビン阻害剤Info
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、昆虫類の唾液からのトロンビン阻害剤であ
る蛋白質に関する。
る蛋白質に関する。
従来の技術:
トロンビンは、血管中での血栓形成の際に1つの重要
な機能を有する。このトロンビンは、フィブリノーゲン
からのフィブリンの分解を触媒する。更に、このトロン
ビンは、血小板の凝固を誘発する。酵素は、例えば動脈
および静脈の血栓症または動脈硬化のような種々の疾患
の病因に包含されている。
な機能を有する。このトロンビンは、フィブリノーゲン
からのフィブリンの分解を触媒する。更に、このトロン
ビンは、血小板の凝固を誘発する。酵素は、例えば動脈
および静脈の血栓症または動脈硬化のような種々の疾患
の病因に包含されている。
そのために、血栓症の治療のためのトロンビン阻害剤
の使用は、有望である。これまでに知られた最も重要な
トロンビン阻害剤は、抗トロンビンIII−ヘパリンおよ
びヒルジンである。抗トロンビンIIIは、血漿中に存在
する58kDaの分子量を有する蛋白質である。抗トロンビ
ンIIIは、まず多糖類であるヘパリンに結合する。次
に、抗トロンビンIII−ヘパリン複合体は、トロンビン
に結合し、かつこのトロンビンを阻害する。1つの極め
て安定な複合体は、トロンビンおよび抗トロンビンIII
から生成され、抗トロンビンIIIはトロンビンと分離さ
れる。抗トロンビンIIIは、トロンビンとともに例えば
因子X aのような別のセリンプロテアーゼをも阻害する
(Pratt,C.W.およびChurch,F.C.(1991)“Antithrombi
n:Structure and Function",Seminaris in Hematology
28:3〜9)。
の使用は、有望である。これまでに知られた最も重要な
トロンビン阻害剤は、抗トロンビンIII−ヘパリンおよ
びヒルジンである。抗トロンビンIIIは、血漿中に存在
する58kDaの分子量を有する蛋白質である。抗トロンビ
ンIIIは、まず多糖類であるヘパリンに結合する。次
に、抗トロンビンIII−ヘパリン複合体は、トロンビン
に結合し、かつこのトロンビンを阻害する。1つの極め
て安定な複合体は、トロンビンおよび抗トロンビンIII
から生成され、抗トロンビンIIIはトロンビンと分離さ
れる。抗トロンビンIIIは、トロンビンとともに例えば
因子X aのような別のセリンプロテアーゼをも阻害する
(Pratt,C.W.およびChurch,F.C.(1991)“Antithrombi
n:Structure and Function",Seminaris in Hematology
28:3〜9)。
血液ゲルのヒルド メディシナリス(Hirudo medicin
alis)から、蛋白質のヒルジンは単離される。このヒル
ジンは、約7kDaの分子量を有し、かつイオン交換作用に
よりトロンビンに結合する。このヒルジンは、トロンビ
ンに対して特異性を有している(Johnson,P.H.他(198
9)“Biochemistry and Genetic engineering of hirud
in",Seminars in Thrombosis and Hemostasis 15:302〜
315)。
alis)から、蛋白質のヒルジンは単離される。このヒル
ジンは、約7kDaの分子量を有し、かつイオン交換作用に
よりトロンビンに結合する。このヒルジンは、トロンビ
ンに対して特異性を有している(Johnson,P.H.他(198
9)“Biochemistry and Genetic engineering of hirud
in",Seminars in Thrombosis and Hemostasis 15:302〜
315)。
発明の詳細:
従来の技術に挙げられている前記のトロンビン阻害剤
とともに、別の作用機構または増大された活性を有する
他の阻害剤が必要とされる。
とともに、別の作用機構または増大された活性を有する
他の阻害剤が必要とされる。
本発明は、天然からかまたは合成により得ることがで
きる蛋白質を供給し、この場合この蛋白質は、トロンビ
ン阻害剤でありかつ哺乳動物の血液を吸う昆虫類の唾液
から単離可能である。
きる蛋白質を供給し、この場合この蛋白質は、トロンビ
ン阻害剤でありかつ哺乳動物の血液を吸う昆虫類の唾液
から単離可能である。
好ましいのは、本発明によれば、サシガメTriatoma p
allidipennisから単離可能である蛋白質である。
allidipennisから単離可能である蛋白質である。
本発明による蛋白質は、天然に由来することができ
る。同様に、蛋白質を唾液腺から単離するかまたは蛋白
質を合成する細胞を唾液腺から取りかつ培養に維持する
ことは、可能である。この細胞培養によって生産される
上澄み液は、収穫されかつ後処理される。細胞の上澄み
液は精製され、本発明による蛋白質は、単離されかつ含
量が増大される。単離および精製の全ての含量増大工程
は、本発明の一部である。好ましいのは、単離および精
製の含量増大工程であり、この場合本発明による蛋白質
は、製薬学的目的に使用することができる。即ち、全蛋
白質に対するトロンビン阻害剤の50%の精製は達成さ
れ、好ましいのは、全蛋白質に対するトロンビン阻害剤
の85%であり、よりいっそう好ましいのは、95%であ
り、最も好ましいのは、99%である。
る。同様に、蛋白質を唾液腺から単離するかまたは蛋白
質を合成する細胞を唾液腺から取りかつ培養に維持する
ことは、可能である。この細胞培養によって生産される
上澄み液は、収穫されかつ後処理される。細胞の上澄み
液は精製され、本発明による蛋白質は、単離されかつ含
量が増大される。単離および精製の全ての含量増大工程
は、本発明の一部である。好ましいのは、単離および精
製の含量増大工程であり、この場合本発明による蛋白質
は、製薬学的目的に使用することができる。即ち、全蛋
白質に対するトロンビン阻害剤の50%の精製は達成さ
れ、好ましいのは、全蛋白質に対するトロンビン阻害剤
の85%であり、よりいっそう好ましいのは、95%であ
り、最も好ましいのは、99%である。
本発明は、サシガメTriatoma pallidipennisから単離
可能である蛋白質を包含するだけでなく、別の昆虫種に
よって合成させることができる蛋白質をも包含する。即
ち、最も好ましい群に数えられるサシガメTriatoma pal
lidipennisから単離可能である蛋白質とともにトリアト
マ・インフェスタンスTriatoma infestans、トリアトマ
・ジミジアタTriatoma dimidiata、トリアトマ・マクラ
タTriatoma maculata、ロドニウス・プロリクサスRhodn
ius prolixus、パンストロンギラス・メギストゥスPans
trongylus megistusおよびパンストロンギラス・インフ
ェスタンスPanstrongylus infestansに由来する他の蛋
白質も有利である。
可能である蛋白質を包含するだけでなく、別の昆虫種に
よって合成させることができる蛋白質をも包含する。即
ち、最も好ましい群に数えられるサシガメTriatoma pal
lidipennisから単離可能である蛋白質とともにトリアト
マ・インフェスタンスTriatoma infestans、トリアトマ
・ジミジアタTriatoma dimidiata、トリアトマ・マクラ
タTriatoma maculata、ロドニウス・プロリクサスRhodn
ius prolixus、パンストロンギラス・メギストゥスPans
trongylus megistusおよびパンストロンギラス・インフ
ェスタンスPanstrongylus infestansに由来する他の蛋
白質も有利である。
同様に、本発明による蛋白質を合成により得ることも
できる。そのために、セワート(J.M.SEWART)およびヤ
ング(J.D.YOUNG)、サンフランシスコ、1969およびマ
イエンホッファー(J.MEIENHOFER)、ホーモナル・プロ
テインズ・アンド・ペプタイズ(Hormonal Proteins an
d Peptides)、第2巻、第46頁、アカデミック・プレス
社(Academic Press,ニューヨーク在)、1973年および
ショーダー(E.SCHODER)およびラブケ(K.LUBKE)、ザ
・ペプタイズ(The Peptides)、第1巻、アカデミック
・プレス社(Academic Press,ニューヨーク在)、1965
年による合成法が挙げられる。また、合成により得られ
る蛋白質には、公知方法により得られる組換え蛋白質も
挙げられる。宿主微生物に応じて、本発明による蛋白質
は、グリコシル化されていてもよいか、または原核生物
中で合成される場合には、グリコシル化されていなくと
もよい。
できる。そのために、セワート(J.M.SEWART)およびヤ
ング(J.D.YOUNG)、サンフランシスコ、1969およびマ
イエンホッファー(J.MEIENHOFER)、ホーモナル・プロ
テインズ・アンド・ペプタイズ(Hormonal Proteins an
d Peptides)、第2巻、第46頁、アカデミック・プレス
社(Academic Press,ニューヨーク在)、1973年および
ショーダー(E.SCHODER)およびラブケ(K.LUBKE)、ザ
・ペプタイズ(The Peptides)、第1巻、アカデミック
・プレス社(Academic Press,ニューヨーク在)、1965
年による合成法が挙げられる。また、合成により得られ
る蛋白質には、公知方法により得られる組換え蛋白質も
挙げられる。宿主微生物に応じて、本発明による蛋白質
は、グリコシル化されていてもよいか、または原核生物
中で合成される場合には、グリコシル化されていなくと
もよい。
阻害剤の機能は、種々の試験系で測定することができ
る。例2〜4および例9には、通常の試験方法が記載さ
れている。
る。例2〜4および例9には、通常の試験方法が記載さ
れている。
本発明による蛋白質は、哺乳動物の血液を吸う昆虫類
の吻中に確認することができる。この蛋白質は、通常、
唾液腺の細胞によって合成される。従って、蛋白質は、
吻から単離され得る。本発明による蛋白質は、この製造
方法および単離に限定されるものではない。むしろ、合
成により得られた本発明による全てのトロンビン阻害剤
が一緒に包含されており、この場合このトロンビン阻害
剤は、吻中で検出することができかつこれから単離する
ことができる。
の吻中に確認することができる。この蛋白質は、通常、
唾液腺の細胞によって合成される。従って、蛋白質は、
吻から単離され得る。本発明による蛋白質は、この製造
方法および単離に限定されるものではない。むしろ、合
成により得られた本発明による全てのトロンビン阻害剤
が一緒に包含されており、この場合このトロンビン阻害
剤は、吻中で検出することができかつこれから単離する
ことができる。
成熟蛋白質のN−末端配列
更に、本発明は、トロンビン阻害剤でありかつ哺乳動
物の血液を吸う昆虫類の吻、有利にサシガメTriatoma p
allidipennisから単離可能である天然でかまたは合成的
に得ることができる蛋白質を含有し、 a)この場合蛋白質は、活性蛋白質として次のようなN
末端配列: を有するかまたは b)この場合蛋白質は、活性蛋白質として先にa)で記
載されたN−末端アミノ酸配列の対立遺伝子の修飾を有
し、この場合N−末端アミノ酸配列の1つまたは2つの
アミノ酸は、置換されているか、欠失されているか、ま
たは挿入されており、この場合には、活性蛋白質の活性
は、本質的に影響を及ぼされない。
物の血液を吸う昆虫類の吻、有利にサシガメTriatoma p
allidipennisから単離可能である天然でかまたは合成的
に得ることができる蛋白質を含有し、 a)この場合蛋白質は、活性蛋白質として次のようなN
末端配列: を有するかまたは b)この場合蛋白質は、活性蛋白質として先にa)で記
載されたN−末端アミノ酸配列の対立遺伝子の修飾を有
し、この場合N−末端アミノ酸配列の1つまたは2つの
アミノ酸は、置換されているか、欠失されているか、ま
たは挿入されており、この場合には、活性蛋白質の活性
は、本質的に影響を及ぼされない。
かまたは
c)この場合蛋白質は、活性蛋白質としてa)および
b)でのN末端配列の翻訳後修飾を有し、この場合に
は、本質的に活性蛋白質は影響を及ぼされない。
b)でのN末端配列の翻訳後修飾を有し、この場合に
は、本質的に活性蛋白質は影響を及ぼされない。
成熟蛋白質の配列
更に、本発明は、トロンビン阻害剤でありかつ
d)活性成熟蛋白質として次の配列:
i)配列アイデンティファイアーNo.1(配列プロトコ
ールNo.1) ii)配列アイデンティファイアーNo.2(配列プロトコ
ールNo.2) iii)配列アイデンティファイアーNo.3(配列プロト
コールNo.3)および iv)配列アイデンティファイアーNo.4(配列プロトコ
ールNo.4) の1つを有するかまたは e)活性の成熟蛋白質として先にd)で記載されたアミ
ノ酸配列の1つを有し、この場合アミノ酸配列の少なく
とも1つのアミノ酸は、置換されているか、欠失されて
いるか、または挿入されており、この場合活性蛋白質の
活性は、本質的に影響を及ぼされない かまたは f)活性の成熟蛋白質としてd)およびe)での配列の
1つの翻訳後修飾を有し、この場合本質的に活性蛋白質
の活性は影響を及ぼされないような蛋白質を包含する。
ールNo.1) ii)配列アイデンティファイアーNo.2(配列プロトコ
ールNo.2) iii)配列アイデンティファイアーNo.3(配列プロト
コールNo.3)および iv)配列アイデンティファイアーNo.4(配列プロトコ
ールNo.4) の1つを有するかまたは e)活性の成熟蛋白質として先にd)で記載されたアミ
ノ酸配列の1つを有し、この場合アミノ酸配列の少なく
とも1つのアミノ酸は、置換されているか、欠失されて
いるか、または挿入されており、この場合活性蛋白質の
活性は、本質的に影響を及ぼされない かまたは f)活性の成熟蛋白質としてd)およびe)での配列の
1つの翻訳後修飾を有し、この場合本質的に活性蛋白質
の活性は影響を及ぼされないような蛋白質を包含する。
30個までのアミノ酸の置換、欠失および/または挿入
を包含する全ての対立遺伝子の修飾は、本発明による蛋
白質の群に属する。好ましいのは、20個までのアミノ酸
の欠失、置換および/または挿入にあり、よりいっそう
好ましいのは、10個までのアミノ酸の欠失、置換および
/または挿入にあり、最も好ましいのは、1、2、3、
4、5、6、7、8または9個のアミノ酸の欠失、置換
および/または挿入にある。
を包含する全ての対立遺伝子の修飾は、本発明による蛋
白質の群に属する。好ましいのは、20個までのアミノ酸
の欠失、置換および/または挿入にあり、よりいっそう
好ましいのは、10個までのアミノ酸の欠失、置換および
/または挿入にあり、最も好ましいのは、1、2、3、
4、5、6、7、8または9個のアミノ酸の欠失、置換
および/または挿入にある。
信号配列を有する成熟蛋白質の配列
本発明による蛋白質のもう1つの実施態様は、1つの
信号配列および1つの本発明による成熟蛋白質からなる
1つの蛋白質にあり、 g)この場合この蛋白質は、次の配列: i)配列アイデンティファイアーNo.5(配列プロトコ
ールNo.5) ii)配列アイデンティファイアーNo.6(配列プロトコ
ールNo.6) iii)配列アイデンティファイアーNo.7(配列プロト
コールNo.7)および iv)配列アイデンティファイアーNo.8(配列プロトコ
ールNo.8) の1つを有するかまたは h)この場合この蛋白質は、先にg)で記載されたアミ
ノ酸配列の対立遺伝子の修飾を有し、この場合アミノ酸
配列の少なくとも1つのアミノ酸は、置換されている
か、欠失されているか、または挿入されており、この場
合成熟の活性蛋白質の活性は、本質的に影響を及ぼされ
ない、 かまたは i)この場合のこの蛋白質は、g)およびh)での配列
の1つの翻訳後修飾を有し、この場合には、活性の成熟
蛋白質の活性は、本質的に影響を及ぼされないような1
つの蛋白質にある。
信号配列および1つの本発明による成熟蛋白質からなる
1つの蛋白質にあり、 g)この場合この蛋白質は、次の配列: i)配列アイデンティファイアーNo.5(配列プロトコ
ールNo.5) ii)配列アイデンティファイアーNo.6(配列プロトコ
ールNo.6) iii)配列アイデンティファイアーNo.7(配列プロト
コールNo.7)および iv)配列アイデンティファイアーNo.8(配列プロトコ
ールNo.8) の1つを有するかまたは h)この場合この蛋白質は、先にg)で記載されたアミ
ノ酸配列の対立遺伝子の修飾を有し、この場合アミノ酸
配列の少なくとも1つのアミノ酸は、置換されている
か、欠失されているか、または挿入されており、この場
合成熟の活性蛋白質の活性は、本質的に影響を及ぼされ
ない、 かまたは i)この場合のこの蛋白質は、g)およびh)での配列
の1つの翻訳後修飾を有し、この場合には、活性の成熟
蛋白質の活性は、本質的に影響を及ぼされないような1
つの蛋白質にある。
32個までのアミノ酸の置換、欠失および/または挿入
を包含する全ての対立遺伝子の修飾は、本発明による蛋
白質の群に属する。好ましいのは、21個までのアミノ酸
の欠失、置換および/または挿入にあり、よりいっそう
好ましいのは、11個までのアミノ酸の欠失、置換および
/または挿入にあり、最も好ましいのは、1、2、3、
4、5、6、7、8または9個のアミノ酸の欠失、置換
および/または挿入にある。
を包含する全ての対立遺伝子の修飾は、本発明による蛋
白質の群に属する。好ましいのは、21個までのアミノ酸
の欠失、置換および/または挿入にあり、よりいっそう
好ましいのは、11個までのアミノ酸の欠失、置換および
/または挿入にあり、最も好ましいのは、1、2、3、
4、5、6、7、8または9個のアミノ酸の欠失、置換
および/または挿入にある。
最も好ましいのは、組換え蛋白質である本発明による
蛋白質である。この場合、この蛋白質は、グリコシル化
されていてもよい。
蛋白質である。この場合、この蛋白質は、グリコシル化
されていてもよい。
本発明による蛋白質は、“信号配列”および成熟蛋白
質の配列から構成されている成熟蛋白質および相応する
前駆体蛋白質を包含する。この場合、“信号配列”は、
成熟蛋白質の配列から出発する。成熟蛋白質は、前記
a)で先に記載されたN−末端配列を用いて開始され
る。“信号配列”は、小胞体への浸透に必要とされる。
質の配列から構成されている成熟蛋白質および相応する
前駆体蛋白質を包含する。この場合、“信号配列”は、
成熟蛋白質の配列から出発する。成熟蛋白質は、前記
a)で先に記載されたN−末端配列を用いて開始され
る。“信号配列”は、小胞体への浸透に必要とされる。
本発明による蛋白質をコーディングするcDNAまたはDNA
更に、本発明は、成熟トロンビン阻害剤をコーディン
グするcDNAまたはDNAをも包含し、 aa)この場合、cDNAまたはDNAは、次のアミノ酸配列を
コーディングする: i)配列アイデンティファイアーNo.1(配列プロトコ
ールNo.1) ii)配列アイデンティファイアーNo.2(配列プロトコ
ールNo.2) iii)配列アイデンティファイアーNo.3(配列プロト
コールNo.3)および iv)配列アイデンティファイアーNo.4(配列プロトコ
ールNo.4) かまたは bb)この場合cDNAまたはDNAは、aa)でのアミノ酸配列
の1つの対立遺伝子の修飾をコーディングし、 この場合アミノ酸配列の少なくとも1つのアミノ酸
は、置換されているか、欠失されているか、または挿入
されており、この場合には、この活性蛋白質の活性は、
本質的に影響を及ぼされない。
グするcDNAまたはDNAをも包含し、 aa)この場合、cDNAまたはDNAは、次のアミノ酸配列を
コーディングする: i)配列アイデンティファイアーNo.1(配列プロトコ
ールNo.1) ii)配列アイデンティファイアーNo.2(配列プロトコ
ールNo.2) iii)配列アイデンティファイアーNo.3(配列プロト
コールNo.3)および iv)配列アイデンティファイアーNo.4(配列プロトコ
ールNo.4) かまたは bb)この場合cDNAまたはDNAは、aa)でのアミノ酸配列
の1つの対立遺伝子の修飾をコーディングし、 この場合アミノ酸配列の少なくとも1つのアミノ酸
は、置換されているか、欠失されているか、または挿入
されており、この場合には、この活性蛋白質の活性は、
本質的に影響を及ぼされない。
対立遺伝子の修飾は、先の“成熟蛋白質の配列”の項
目に定義されている。
目に定義されている。
更に、本発明は、トロンビン阻害剤をコーディングす
るcDNAまたはDNAを包含し、 cc)この場合cDNAまたはDNAは、次のヌクレオチド配列
の1つを有する: i)配列アイデンティファイアーNo.9(配列プロトコ
ールNo.9) ii)配列アイデンティファイアーNo.10(配列プロト
コールNo.10) iii)配列アイデンティファイアーNo.11(配列プロト
コールNo.11)および iv)配列アイデンティファイアーNo.12(配列プロト
コールNo.12) かまたは dd)この場合cDNAまたはDNAは、cc)でのヌクレオチド
配列の1つの対立遺伝子の修飾を有し、この場合少なく
とも1つのヌクレオチドは、置換されているか、欠失さ
れているか、または挿入されており、この場合には、c
c)でのヌクレオチド配列の対立遺伝子の修飾によって
コーディングされる蛋白質の活性は、本質的に影響を及
ぼされない。
るcDNAまたはDNAを包含し、 cc)この場合cDNAまたはDNAは、次のヌクレオチド配列
の1つを有する: i)配列アイデンティファイアーNo.9(配列プロトコ
ールNo.9) ii)配列アイデンティファイアーNo.10(配列プロト
コールNo.10) iii)配列アイデンティファイアーNo.11(配列プロト
コールNo.11)および iv)配列アイデンティファイアーNo.12(配列プロト
コールNo.12) かまたは dd)この場合cDNAまたはDNAは、cc)でのヌクレオチド
配列の1つの対立遺伝子の修飾を有し、この場合少なく
とも1つのヌクレオチドは、置換されているか、欠失さ
れているか、または挿入されており、この場合には、c
c)でのヌクレオチド配列の対立遺伝子の修飾によって
コーディングされる蛋白質の活性は、本質的に影響を及
ぼされない。
全てのDNA構成は、同じアミノ酸の縮重されたコード
のためにコーディングするようなヌクレオチドを交換す
る場合にも枚挙された本発明による配列に数えられる。
この種のヌクレオチドの交換は、明らかなことであり、
相応するアミノ酸は、全ての生化学の教科書に開示され
ている。(R.KNIPPERS,1982,第3版、Molekulare Genet
ik,Georg Thieme Verlag) アミノ酸配列の変化を生じる全ての対立遺伝子の修飾
は、この修飾が30個までのアミノ酸の置換、欠失および
/または挿入を包含する限り、本発明に属する。好まし
いのは、20個までのアミノ酸の欠失、置換および/また
は挿入であり、よりいっそう好ましいのは、10個までの
アミノ酸の欠失、置換および/または挿入であり、最も
好ましいのは、1、2、3、4、5、6、7、8または
9個のアミノ酸の欠失、置換および/または挿入であ
る。
のためにコーディングするようなヌクレオチドを交換す
る場合にも枚挙された本発明による配列に数えられる。
この種のヌクレオチドの交換は、明らかなことであり、
相応するアミノ酸は、全ての生化学の教科書に開示され
ている。(R.KNIPPERS,1982,第3版、Molekulare Genet
ik,Georg Thieme Verlag) アミノ酸配列の変化を生じる全ての対立遺伝子の修飾
は、この修飾が30個までのアミノ酸の置換、欠失および
/または挿入を包含する限り、本発明に属する。好まし
いのは、20個までのアミノ酸の欠失、置換および/また
は挿入であり、よりいっそう好ましいのは、10個までの
アミノ酸の欠失、置換および/または挿入であり、最も
好ましいのは、1、2、3、4、5、6、7、8または
9個のアミノ酸の欠失、置換および/または挿入であ
る。
更に、本発明は、成熟蛋白質をコーディングする配列
とともに同様に信号配列をも含有する遺伝物質をも包含
する。この信号配列は、cDNAバンク中に見い出されたも
のであり、また、蛋白質の発現および分泌を可能にする
別の信号配列も考えられる。
とともに同様に信号配列をも含有する遺伝物質をも包含
する。この信号配列は、cDNAバンク中に見い出されたも
のであり、また、蛋白質の発現および分泌を可能にする
別の信号配列も考えられる。
従って、本発明は、信号配列を有するトロンビン阻害
剤をコーディングするcDNAまたはDNAを包含し、 ee)この場合cDNAまたはDNAは、次のヌクレオチド配
列: i)配列アイデンティファイアーNo.13(配列プロト
コールNo.13) ii)配列アイデンティファイアーNo.14(配列プロト
コールNo.14) iii)配列アイデンティファイアーNo.15(配列プロト
コールNo.15)および iv)配列アイデンティファイアーNo.16(配列プロト
コールNo.16) を有するかまたは ff)この場合cDNAまたはDNAは、ee)でのヌクレオチド
配列の1つの対立遺伝子の修飾を有し、この場合少なく
とも1つのヌクレオチドは、置換されているか、欠失さ
れているか、または挿入されており、この場合には、成
熟蛋白質の信号配列を含めてee)でのヌクレオチド配列
の対立遺伝子の修飾によってコーディングされる成熟蛋
白質の活性は、本質的に影響を及ぼされない。
剤をコーディングするcDNAまたはDNAを包含し、 ee)この場合cDNAまたはDNAは、次のヌクレオチド配
列: i)配列アイデンティファイアーNo.13(配列プロト
コールNo.13) ii)配列アイデンティファイアーNo.14(配列プロト
コールNo.14) iii)配列アイデンティファイアーNo.15(配列プロト
コールNo.15)および iv)配列アイデンティファイアーNo.16(配列プロト
コールNo.16) を有するかまたは ff)この場合cDNAまたはDNAは、ee)でのヌクレオチド
配列の1つの対立遺伝子の修飾を有し、この場合少なく
とも1つのヌクレオチドは、置換されているか、欠失さ
れているか、または挿入されており、この場合には、成
熟蛋白質の信号配列を含めてee)でのヌクレオチド配列
の対立遺伝子の修飾によってコーディングされる成熟蛋
白質の活性は、本質的に影響を及ぼされない。
対立遺伝子の修飾は、先にdd)に定義されている。
対立遺伝子の修飾が本発明による蛋白質の群に数えら
れるか否かを確認するために、蛋白質の活性を記載する
場合には、信号配列が同様に記載される場合であっても
常に成熟蛋白質を測定することができる。信号配列が記
載される場合には、信号配列の除去後に得られる蛋白質
についての機能を常に測定することができる。
れるか否かを確認するために、蛋白質の活性を記載する
場合には、信号配列が同様に記載される場合であっても
常に成熟蛋白質を測定することができる。信号配列が記
載される場合には、信号配列の除去後に得られる蛋白質
についての機能を常に測定することができる。
更に、本発明は、本発明の成熟蛋白質上のドメインが
認められる結合分子(例えば、ペプチドまたはその誘導
体)、一本鎖蛋白質、抗体または抗体の断片を包含す
る。精製された本発明による蛋白質が存在する場合に
は、当業者にとってモノクローナル抗体を得ることは、
容易に可能である。この場合には、ケーラー(Koehle
r)およびミルシュタイン(Milstein)の公知方法およ
びその後の継続法が使用される。この場合、詳細には、
常法で1匹のマウスは、精製された蛋白質で数回免疫化
され、脾臓細胞が取り出され、かつ適当な腫瘍細胞と融
合される。引続き、ハイブリッドは選択される。
認められる結合分子(例えば、ペプチドまたはその誘導
体)、一本鎖蛋白質、抗体または抗体の断片を包含す
る。精製された本発明による蛋白質が存在する場合に
は、当業者にとってモノクローナル抗体を得ることは、
容易に可能である。この場合には、ケーラー(Koehle
r)およびミルシュタイン(Milstein)の公知方法およ
びその後の継続法が使用される。この場合、詳細には、
常法で1匹のマウスは、精製された蛋白質で数回免疫化
され、脾臓細胞が取り出され、かつ適当な腫瘍細胞と融
合される。引続き、ハイブリッドは選択される。
本発明の蛋白質は、サシガメTriatoma pallidipennis
の唾液から単離することができる。精製は、ゲル濾過お
よびトロンビン−セファロースを用いての引き続くアフ
ィニティークロマトグラフィー処理によって行なわれる
(例1参照)。この蛋白質は、先に記載されたアミノ酸
配列を有する。この蛋白質は、約18000±3000Daの分子
量を有する(例6参照)。等電点は、例8に記載の方法
を使用する場合には、pH4.5〜5.2の範囲内にある。
の唾液から単離することができる。精製は、ゲル濾過お
よびトロンビン−セファロースを用いての引き続くアフ
ィニティークロマトグラフィー処理によって行なわれる
(例1参照)。この蛋白質は、先に記載されたアミノ酸
配列を有する。この蛋白質は、約18000±3000Daの分子
量を有する(例6参照)。等電点は、例8に記載の方法
を使用する場合には、pH4.5〜5.2の範囲内にある。
本発明の蛋白質は、血液凝固の場合および血小板の活
性化の場合ならびにアミド分解においてトロンビンの効
果を抑制する。これらの試験系は、例2、3、4および
9に記載されている。蛋白質は、1.27ナノモル/lのトロ
ンビン濃度の際に8ナノモル/lの濃度で凝固を抑制す
る。この蛋白質は、15ng/mlの濃度でトロンビン誘発さ
れた血小板凝集を100%抑制する。この濃度は、0.06IU/
ml=0.812ピコモル/ml(IU=国際単位)の使用されるト
ロンビン濃度の際にトロンビン対本発明による蛋白質の
モル比薬1:1に相当する。これとは異なり、本発明の蛋
白質は、アミド分解試験においてトロンビン対本発明に
よる蛋白質の比1:87の際にトロンビンの活性を約50%だ
け抑制する。本発明の蛋白質は、35ナノモル/lの濃度で
トロンビン時間(1IU/ml)を5倍だけ延長する。
性化の場合ならびにアミド分解においてトロンビンの効
果を抑制する。これらの試験系は、例2、3、4および
9に記載されている。蛋白質は、1.27ナノモル/lのトロ
ンビン濃度の際に8ナノモル/lの濃度で凝固を抑制す
る。この蛋白質は、15ng/mlの濃度でトロンビン誘発さ
れた血小板凝集を100%抑制する。この濃度は、0.06IU/
ml=0.812ピコモル/ml(IU=国際単位)の使用されるト
ロンビン濃度の際にトロンビン対本発明による蛋白質の
モル比薬1:1に相当する。これとは異なり、本発明の蛋
白質は、アミド分解試験においてトロンビン対本発明に
よる蛋白質の比1:87の際にトロンビンの活性を約50%だ
け抑制する。本発明の蛋白質は、35ナノモル/lの濃度で
トロンビン時間(1IU/ml)を5倍だけ延長する。
本発明の蛋白質は、トロンビンに対して特異性を有す
る。別のセリンプロテアーゼ(例えば、因子X aまたは
トリプシン)は、40倍の過剰量の場合であっても検出に
より抑制されない(例7参照)。
る。別のセリンプロテアーゼ(例えば、因子X aまたは
トリプシン)は、40倍の過剰量の場合であっても検出に
より抑制されない(例7参照)。
本発明によるDNAを有するベクター
本発明の他の部分は、本発明によるcDNAまたはDNA、
さらに適当なプロモーターおよび場合によっては適当な
エンハンサーを含有するベクターである。同様に、なお
“信号配列”を包含することもできる。ベクターは、欧
州特許第0480651号明細書、欧州特許第0462632号明細書
および欧州特許第0173177号明細書に詳細に記載されて
いる。
さらに適当なプロモーターおよび場合によっては適当な
エンハンサーを含有するベクターである。同様に、なお
“信号配列”を包含することもできる。ベクターは、欧
州特許第0480651号明細書、欧州特許第0462632号明細書
および欧州特許第0173177号明細書に詳細に記載されて
いる。
本発明のもう1つの実施態様は、本発明によるベクタ
ーで形質転換されている真核または原核宿主細胞にあ
る。
ーで形質転換されている真核または原核宿主細胞にあ
る。
対立遺伝子の修飾
多くの場合の欠失、挿入および置換は、本発明の蛋白
質の特性において徹底した変化を結果として生じないよ
うに思われる。置換、欠失または挿入の正確な効果を予
め記載することは困難であるので、変化された蛋白質の
機能は、本発明による蛋白質の機能と比較されなければ
ならない。このために使用すべき方法は、例示的に例2
〜4および9に記載されている。標準として、Seq.Id.N
o.1〜4に記載された蛋白質が使用され、同様に例1に
より精製される蛋白質も使用され、ならびに比較蛋白質
のために例1の精製法が使用される。
質の特性において徹底した変化を結果として生じないよ
うに思われる。置換、欠失または挿入の正確な効果を予
め記載することは困難であるので、変化された蛋白質の
機能は、本発明による蛋白質の機能と比較されなければ
ならない。このために使用すべき方法は、例示的に例2
〜4および9に記載されている。標準として、Seq.Id.N
o.1〜4に記載された蛋白質が使用され、同様に例1に
より精製される蛋白質も使用され、ならびに比較蛋白質
のために例1の精製法が使用される。
遺伝コードは、縮重されており、このことは、多くの
場合のアミノ酸が3個のヌクレオチドからなる1つ以上
のコドンによってコーディングされていることを意味す
る。従って、ヌクレオチドの平面上での若干の対立遺伝
子の修飾は、アミノ酸配列の変化を生じない。従って、
対立遺伝子の修飾は、主にDNAの平面上で生じ、かつア
ミノ酸配列に二次的に影響を及ぼしうる。
場合のアミノ酸が3個のヌクレオチドからなる1つ以上
のコドンによってコーディングされていることを意味す
る。従って、ヌクレオチドの平面上での若干の対立遺伝
子の修飾は、アミノ酸配列の変化を生じない。従って、
対立遺伝子の修飾は、主にDNAの平面上で生じ、かつア
ミノ酸配列に二次的に影響を及ぼしうる。
本発明による蛋白質をコーディングするcDNA−または
DNA配列は、本発明の記載されかつ特性を有する蛋白質
と同じ活性を本質的に有する本発明による蛋白質の変形
を得るために、常用の技術により修飾させることができ
る。この場合、活性は、例2〜4および9の記載と同様
に測定される。
DNA配列は、本発明の記載されかつ特性を有する蛋白質
と同じ活性を本質的に有する本発明による蛋白質の変形
を得るために、常用の技術により修飾させることができ
る。この場合、活性は、例2〜4および9の記載と同様
に測定される。
アミノ酸は、第1表に表わされたように置換されてい
てもよく、しかし、この場合には、蛋白質の機能は、本
質的に影響を及ぼされることがない。全ての個々の場合
には、蛋白質の機能に対する変化に、如何なる影響が及
ぼされるのかについては、活性度試験によって決定する
ことができる。
てもよく、しかし、この場合には、蛋白質の機能は、本
質的に影響を及ぼされることがない。全ての個々の場合
には、蛋白質の機能に対する変化に、如何なる影響が及
ぼされるのかについては、活性度試験によって決定する
ことができる。
置換の際に第1表に示したアミノ酸よりもあまり保守
的でない置換基を選択する場合には、機能または免疫学
的同一性は、本質的に変化される。この種の本質的な変
化は、多くの場合に構造および官能基の点で区別される
アミノ酸で置換することによって達成することができ
る。本質的な変化により、三次元的構造を変化させるこ
とおよび/または例えば折り畳まれた本のような構造ま
たは螺旋構造に影響を及ぼすことが生じる。また、負荷
の相互作用および疎水性鎖は、変化の際に注目すること
ができる。
的でない置換基を選択する場合には、機能または免疫学
的同一性は、本質的に変化される。この種の本質的な変
化は、多くの場合に構造および官能基の点で区別される
アミノ酸で置換することによって達成することができ
る。本質的な変化により、三次元的構造を変化させるこ
とおよび/または例えば折り畳まれた本のような構造ま
たは螺旋構造に影響を及ぼすことが生じる。また、負荷
の相互作用および疎水性鎖は、変化の際に注目すること
ができる。
突然変異は、比較のために問題となっている2つの蛋
白質の相同性によって定義することができる。相同性の
発現は、アミノ酸の配列において類縁のアミノ酸(例え
ば、第1表)および脱落個所を包含する。本発明による
蛋白質は、本発明による構造少なくとも80%、有利に90
%、よりいっそう有利に95%、最も有利に98%の相同性
を有するアミノ酸配列を有しており、例えばこの構造
は、d)またはg)の配列(Seq.1d No.1〜8)によっ
て定義されており、かつさらに精製後に例1の記載によ
り得ることができる。
白質の相同性によって定義することができる。相同性の
発現は、アミノ酸の配列において類縁のアミノ酸(例え
ば、第1表)および脱落個所を包含する。本発明による
蛋白質は、本発明による構造少なくとも80%、有利に90
%、よりいっそう有利に95%、最も有利に98%の相同性
を有するアミノ酸配列を有しており、例えばこの構造
は、d)またはg)の配列(Seq.1d No.1〜8)によっ
て定義されており、かつさらに精製後に例1の記載によ
り得ることができる。
前記の述べたように、本発明は、DNAまたはcDNAの改
質をも包含する。この改質された配列は、本発明による
蛋白質をコーディングするDNA配列を用いて苛酷な条件
下でハイブリッド化される(aa);cc)およびee)に記
載の配列参照)。cDNA−またはDNA配列は、ヌクレオチ
ド配列を有し、このヌクレオチド配列は、少なくとも70
%、有利に82%、よりいっそう有利に90%、最も有利に
95%の短い(15個までのヌクレオチド)欠失および挿入
を含めて本発明によるcDNA−またはDNA配列との同一性
を有している(aa)、cc)およびee)参照)。短い(15
個までのヌクレオチド)欠失および挿入を含む同一性
は、例えばクニッパーズ(R.KNIPPERS)、モレクラーレ
・ゲネティーク(Molekulare Genetik)、1982、第3
版、Georg Thieme Verlag社(Stuttgart,New York)刊
に記載されているようにハイブリッド化によって測定す
ることができる。
質をも包含する。この改質された配列は、本発明による
蛋白質をコーディングするDNA配列を用いて苛酷な条件
下でハイブリッド化される(aa);cc)およびee)に記
載の配列参照)。cDNA−またはDNA配列は、ヌクレオチ
ド配列を有し、このヌクレオチド配列は、少なくとも70
%、有利に82%、よりいっそう有利に90%、最も有利に
95%の短い(15個までのヌクレオチド)欠失および挿入
を含めて本発明によるcDNA−またはDNA配列との同一性
を有している(aa)、cc)およびee)参照)。短い(15
個までのヌクレオチド)欠失および挿入を含む同一性
は、例えばクニッパーズ(R.KNIPPERS)、モレクラーレ
・ゲネティーク(Molekulare Genetik)、1982、第3
版、Georg Thieme Verlag社(Stuttgart,New York)刊
に記載されているようにハイブリッド化によって測定す
ることができる。
翻訳後修飾
先に述べた翻訳後修飾とは、翻訳中または翻訳後に生
じる変化のことである。これには、グリコシル化、ジス
ルフィド橋の形成、アミノ酸の化学的変性、例えばヒル
ジンと関連して記載されている硫酸化が挙げられる。
(J.W.FENTON(1989)“Thrombin Interaction with Hi
rudin",Seminars in Thrombosis and Hemostasis 15:26
5−268) グリコシル化は、内質細網および/またはゴルジ体の
1つの本質的な機能である。オリゴ糖の配列および分枝
は、内質細網中に形成され、かつゴルジ体中で変化され
る。オリゴ糖は、N−結合したオリゴ糖(アスパラギン
結合した)またはO−結合したオリゴ糖(セリン−、ト
レオニン−またはヒドロキシリシン結合した)であるこ
とができる。グリコシル化の形は、生産する細胞型およ
び種類に依存し、この場合相応する細胞型は、この種類
に由来する。グリコシル化の程度および種類は、欧州特
許第0222313号明細書に記載されているような物質によ
って影響を及ぼされることができる。グリコシル化の変
動により、蛋白質の機能を変化させることができる。
じる変化のことである。これには、グリコシル化、ジス
ルフィド橋の形成、アミノ酸の化学的変性、例えばヒル
ジンと関連して記載されている硫酸化が挙げられる。
(J.W.FENTON(1989)“Thrombin Interaction with Hi
rudin",Seminars in Thrombosis and Hemostasis 15:26
5−268) グリコシル化は、内質細網および/またはゴルジ体の
1つの本質的な機能である。オリゴ糖の配列および分枝
は、内質細網中に形成され、かつゴルジ体中で変化され
る。オリゴ糖は、N−結合したオリゴ糖(アスパラギン
結合した)またはO−結合したオリゴ糖(セリン−、ト
レオニン−またはヒドロキシリシン結合した)であるこ
とができる。グリコシル化の形は、生産する細胞型およ
び種類に依存し、この場合相応する細胞型は、この種類
に由来する。グリコシル化の程度および種類は、欧州特
許第0222313号明細書に記載されているような物質によ
って影響を及ぼされることができる。グリコシル化の変
動により、蛋白質の機能を変化させることができる。
蛋白質は、しばしば共有結合を鎖内に形成する。この
ジスルフィド橋は、2つのシステイン間に得られる。こ
の場合、蛋白質は特異的に倍加される。ジスルフィド橋
は、蛋白質の三次元構造を安定する。
ジスルフィド橋は、2つのシステイン間に得られる。こ
の場合、蛋白質は特異的に倍加される。ジスルフィド橋
は、蛋白質の三次元構造を安定する。
更に、アミノ酸は、国際公開番号WO91/10684に記載さ
れているように変化させることができる。同様に、蛋白
質は硫酸化されていてもよい。この変化は、ヒルジンと
関連して記載されている。
れているように変化させることができる。同様に、蛋白
質は硫酸化されていてもよい。この変化は、ヒルジンと
関連して記載されている。
本発明による蛋白質の単離および製造
更に、本発明は、次の工程を有する本発明による蛋白
質の製造法を包含する: 本発明によるcDNAまたはDNAを含有する、ベクトルで形
質転換されている宿主細胞の培養、ならびに蛋白質の単
離および精製。
質の製造法を包含する: 本発明によるcDNAまたはDNAを含有する、ベクトルで形
質転換されている宿主細胞の培養、ならびに蛋白質の単
離および精製。
蛋白質は、有利に例1の記載により精製される。しか
し、別の単離方法および精製方法も可能である: メソッズ・オブ・エンザイモロジー(Methods of Enzym
ology)、第182巻:ガイド・トゥ・プロテイン・ピュー
リフィケーション(Guide to Protein Purificatio
n)、ドイチャー(Murray P.DEUTSCHER)編、アカデミ
ック・プレス(Academic Press)社刊、1990; プロテイン・ピューリフィケーション・アプリケーショ
ン(Protein Purification Application)、ア・プラク
ティカル・アプローチ(A Practical Approach)、ハリ
ス(E.L.V.HARRIS)およびエンジェル(S.ANGEL)、ア
イアールエル−プレス(IRL−Press)社刊1990; プロテイン・ピューリフィケーション、プリンスプルス
・アンド・プラクティス(Protein Purification,Princ
iples and Practice)、スコープス(Ropert SCOPE
S)、スプリンガー(Springer−Verlag)社刊1982;およ
び プロテイン・ピューリフィケーション、プリンスプル
ス、ハイ・レゾルーション・メソッズ・アンド・アプリ
ケーションズ(Protein Purification,Principles,High
Resolution Methods and Applications)、ジャンソン
(H.−C.JANSON)およびライデン(L.RYDEN)編、ブイ
・シー・エイッチ(VCH)社刊1989。
し、別の単離方法および精製方法も可能である: メソッズ・オブ・エンザイモロジー(Methods of Enzym
ology)、第182巻:ガイド・トゥ・プロテイン・ピュー
リフィケーション(Guide to Protein Purificatio
n)、ドイチャー(Murray P.DEUTSCHER)編、アカデミ
ック・プレス(Academic Press)社刊、1990; プロテイン・ピューリフィケーション・アプリケーショ
ン(Protein Purification Application)、ア・プラク
ティカル・アプローチ(A Practical Approach)、ハリ
ス(E.L.V.HARRIS)およびエンジェル(S.ANGEL)、ア
イアールエル−プレス(IRL−Press)社刊1990; プロテイン・ピューリフィケーション、プリンスプルス
・アンド・プラクティス(Protein Purification,Princ
iples and Practice)、スコープス(Ropert SCOPE
S)、スプリンガー(Springer−Verlag)社刊1982;およ
び プロテイン・ピューリフィケーション、プリンスプル
ス、ハイ・レゾルーション・メソッズ・アンド・アプリ
ケーションズ(Protein Purification,Principles,High
Resolution Methods and Applications)、ジャンソン
(H.−C.JANSON)およびライデン(L.RYDEN)編、ブイ
・シー・エイッチ(VCH)社刊1989。
本発明は、同様に本発明による蛋白質を精製するため
の方法を包含し、この場合蛋白質は、単離され、少なく
とも1つのカラムを介して精製され、かつ引続き濃縮さ
れる。好ましいのは、クロマトグラフィーカラムまたは
吸着クロマトグラフィーカラムである。
の方法を包含し、この場合蛋白質は、単離され、少なく
とも1つのカラムを介して精製され、かつ引続き濃縮さ
れる。好ましいのは、クロマトグラフィーカラムまたは
吸着クロマトグラフィーカラムである。
更に、本発明は、本発明による蛋白質を精製する方法
を包含し、この場合この方法は、次の工程からなる: “スペロース(SUPEROSE)12HR−カラム”上への唾液の
塗布および溶離ならびに 先にトロンビンがカップリングされたCH活性化されたセ
ファロース(Sepharose)−カラム上への再度の塗布お
よび溶離。
を包含し、この場合この方法は、次の工程からなる: “スペロース(SUPEROSE)12HR−カラム”上への唾液の
塗布および溶離ならびに 先にトロンビンがカップリングされたCH活性化されたセ
ファロース(Sepharose)−カラム上への再度の塗布お
よび溶離。
この精製については、例1に詳細に記載されている。
医薬品としての使用
本発明による蛋白質は、薬理効果を有し、かつしたが
って製薬学的作用物質として使用可能である。本発明
は、同様に本発明による蛋白質の1つまたはその混合物
を含有する医薬品を包含する。更に、本発明には、製薬
学的に認容性で受容可能な化合物および担持剤の存在下
で、本発明による蛋白質の1つまたは本発明による蛋白
質の混合物を含有する製薬学的組成物が属する。同様
に、本発明は、製薬学的に活性の本発明による蛋白質の
1つまたはその混合物および製薬学的に認容性の塩また
は製薬学的に認容性の担持剤を包含する製薬学的組成物
を包含する。
って製薬学的作用物質として使用可能である。本発明
は、同様に本発明による蛋白質の1つまたはその混合物
を含有する医薬品を包含する。更に、本発明には、製薬
学的に認容性で受容可能な化合物および担持剤の存在下
で、本発明による蛋白質の1つまたは本発明による蛋白
質の混合物を含有する製薬学的組成物が属する。同様
に、本発明は、製薬学的に活性の本発明による蛋白質の
1つまたはその混合物および製薬学的に認容性の塩また
は製薬学的に認容性の担持剤を包含する製薬学的組成物
を包含する。
殊に、本発明による蛋白質は、配列実験記録No.1〜4
によれば、トロンビン活性の阻害を示す。
によれば、トロンビン活性の阻害を示す。
トロンビン活性の阻害は、凝固試験(例2参照)、血
小板凝集試験(例3参照)、アミノ分解試験(amidolyt
ischer Test)(例4参照)およびトロンビン時間の測
定(例9参照)によって検出することができる。トロン
ビン時間の測定は、好ましい試験系である。
小板凝集試験(例3参照)、アミノ分解試験(amidolyt
ischer Test)(例4参照)およびトロンビン時間の測
定(例9参照)によって検出することができる。トロン
ビン時間の測定は、好ましい試験系である。
本発明による蛋白質は、トロンビン時間の延長を10〜
60ナノモル/lの濃度で示す(トロンビン濃度1IU/ml)。
58ナノモル/lの濃度で、9倍の延長が生じる。よりいっ
そう高い濃度は、試験系を損なうことなしに使用するこ
とができる。従って、本発明による蛋白質は、10〜200
ナノモル/lの濃度で使用可能である。
60ナノモル/lの濃度で示す(トロンビン濃度1IU/ml)。
58ナノモル/lの濃度で、9倍の延長が生じる。よりいっ
そう高い濃度は、試験系を損なうことなしに使用するこ
とができる。従って、本発明による蛋白質は、10〜200
ナノモル/lの濃度で使用可能である。
この試験管内試験の試験結果は、本発明による蛋白質
が医薬品として使用されることができるかまたは医学的
処置に使用されることができることを示す。この試験結
果は、試験管内試験系から生体内系へ転用することがで
きる。それというのも、凝固試験の場合には、確立され
た試験装置が重要であるからである(M.TALBOT(1989)
“Biology of Recombinant Hirudin,A New Prospect in
the Treatment of Thrombosis"Sminars in Thrombosis
and Hemostasis 15:293−301)。従って、本発明の蛋
白質は、血栓症、不安定なアンギナまたは動脈硬化症の
治療および予防、またはPTCA/PTA(バルーンカテーテル
を用いての血管形成術)による血管の再閉塞の予防また
は血液透析の際の血液凝固の阻止に使用することができ
る。本発明の蛋白質は、哺乳動物、殊にヒトの場合に血
栓症および/または動脈硬化症の後遺症の治療のために
抗血栓症薬および/または抗動脈硬化症薬として使用す
ることができる。このことは、動脈硬化症の凝集による
激痛(斑)、内皮細胞組織の破壊、例えば敗血症、移植
または不安定なアンギナの際に起こりうる。本発明によ
る蛋白質は、心筋梗塞の治療後および/または繊維素溶
解または血管形成術の際の再度の閉塞を阻止するため
に、同様に使用することができる。この場合、本発明に
よる蛋白質は、カテーテルの導入前、導入時および/ま
たは導入後に投与することができる。
が医薬品として使用されることができるかまたは医学的
処置に使用されることができることを示す。この試験結
果は、試験管内試験系から生体内系へ転用することがで
きる。それというのも、凝固試験の場合には、確立され
た試験装置が重要であるからである(M.TALBOT(1989)
“Biology of Recombinant Hirudin,A New Prospect in
the Treatment of Thrombosis"Sminars in Thrombosis
and Hemostasis 15:293−301)。従って、本発明の蛋
白質は、血栓症、不安定なアンギナまたは動脈硬化症の
治療および予防、またはPTCA/PTA(バルーンカテーテル
を用いての血管形成術)による血管の再閉塞の予防また
は血液透析の際の血液凝固の阻止に使用することができ
る。本発明の蛋白質は、哺乳動物、殊にヒトの場合に血
栓症および/または動脈硬化症の後遺症の治療のために
抗血栓症薬および/または抗動脈硬化症薬として使用す
ることができる。このことは、動脈硬化症の凝集による
激痛(斑)、内皮細胞組織の破壊、例えば敗血症、移植
または不安定なアンギナの際に起こりうる。本発明によ
る蛋白質は、心筋梗塞の治療後および/または繊維素溶
解または血管形成術の際の再度の閉塞を阻止するため
に、同様に使用することができる。この場合、本発明に
よる蛋白質は、カテーテルの導入前、導入時および/ま
たは導入後に投与することができる。
更に、本発明は、
(i)血栓症、不安定なアンギナまたは動脈硬化症を治
療するか、PTCA/PTA後の血管の再閉塞を予防するか、ま
たは血液透析の際に血管凝固を阻止するための薬剤の製
造への本発明による蛋白質またはその混合物の使用; (ii)本発明による蛋白質量の投与を包含し、この場合
この量は、疾患を緩和させ、かつこの蛋白質量は、かか
る薬物を必要とする患者に与えられる、血栓症、不安定
なアンギナまたは動脈硬化症を治療するか、PTCA/PTA後
もしくは血栓崩壊後の血管の再閉塞を予防するか、また
は血液透析の際に血管凝固を阻止する方法; (iii)本発明による蛋白質の1つまたはその混合物お
よび少なくとも1つの製薬学的に認容性の担持剤および
添加剤を治療の際に包含する、血栓症、不安定なアンギ
ナまたは動脈硬化症を治療するか、PTCA/PTA後もしくは
血栓崩壊後の血管の再閉塞を予防するか、または血液透
析の後に血液凝固を阻止するための製薬学的組成物 を供給する。
療するか、PTCA/PTA後の血管の再閉塞を予防するか、ま
たは血液透析の際に血管凝固を阻止するための薬剤の製
造への本発明による蛋白質またはその混合物の使用; (ii)本発明による蛋白質量の投与を包含し、この場合
この量は、疾患を緩和させ、かつこの蛋白質量は、かか
る薬物を必要とする患者に与えられる、血栓症、不安定
なアンギナまたは動脈硬化症を治療するか、PTCA/PTA後
もしくは血栓崩壊後の血管の再閉塞を予防するか、また
は血液透析の際に血管凝固を阻止する方法; (iii)本発明による蛋白質の1つまたはその混合物お
よび少なくとも1つの製薬学的に認容性の担持剤および
添加剤を治療の際に包含する、血栓症、不安定なアンギ
ナまたは動脈硬化症を治療するか、PTCA/PTA後もしくは
血栓崩壊後の血管の再閉塞を予防するか、または血液透
析の後に血液凝固を阻止するための製薬学的組成物 を供給する。
この治療の効果のためには、種々の投与量が適当であ
る。投与量は、例えば使用される蛋白質、宿主、投与の
種類ならびに治療すべき状態の種類および重さに依存す
る。
る。投与量は、例えば使用される蛋白質、宿主、投与の
種類ならびに治療すべき状態の種類および重さに依存す
る。
しかし、一般に日用量が体重1kg当たり2μg〜2000
μgの範囲を包含する場合には、動物において満足な結
果を予想することができる。大型の哺乳動物、例えばヒ
トにおいて、例1により精製された蛋白質を使用する場
合には、望ましい日用量は、体重1kg当たり2〜2000μ
gの範囲内にある。例えば、この投与量は、有利に4回
までの部分的投与量で毎日投与される。急性の血栓症を
短時間で治療する場合の日用量は、体重1kg当たり20〜2
000μgであり、体重1kg当たり2〜200μgでの慢性的
治療の際の投与量の場合よりも高い結果となる。同様
に、本発明の蛋白質を皮下投与する場合には、満足な結
果を予想することができる。好ましくは、血栓が形成さ
れた身体の部分に意図的に注射される。
μgの範囲を包含する場合には、動物において満足な結
果を予想することができる。大型の哺乳動物、例えばヒ
トにおいて、例1により精製された蛋白質を使用する場
合には、望ましい日用量は、体重1kg当たり2〜2000μ
gの範囲内にある。例えば、この投与量は、有利に4回
までの部分的投与量で毎日投与される。急性の血栓症を
短時間で治療する場合の日用量は、体重1kg当たり20〜2
000μgであり、体重1kg当たり2〜200μgでの慢性的
治療の際の投与量の場合よりも高い結果となる。同様
に、本発明の蛋白質を皮下投与する場合には、満足な結
果を予想することができる。好ましくは、血栓が形成さ
れた身体の部分に意図的に注射される。
本発明による蛋白質は、全ての常法で、殊に注射溶液
または懸濁液の形で投与することができる。
または懸濁液の形で投与することができる。
本発明は、本発明による蛋白質の1つまたはその混合
物および少なくとも1つの製薬学的に認容性の担持剤ま
たは添加剤を包含する製薬学的組成物を提供する。この
ような組成物は、公知方法により得ることができる。こ
の場合には、レミントンズ・ファーマシューティカル・
サイエンス(Remington's Pharmaceutical Science)15
thマック・パブリッシング・カンパニー(Mack Publish
ing Company)、イーストペンシルバニア(East Pennsy
lvania)(1980)が指摘される。
物および少なくとも1つの製薬学的に認容性の担持剤ま
たは添加剤を包含する製薬学的組成物を提供する。この
ような組成物は、公知方法により得ることができる。こ
の場合には、レミントンズ・ファーマシューティカル・
サイエンス(Remington's Pharmaceutical Science)15
thマック・パブリッシング・カンパニー(Mack Publish
ing Company)、イーストペンシルバニア(East Pennsy
lvania)(1980)が指摘される。
試験結果は、図面に明示されており、詳細には、次の
ことを示す: 図1:サシガメTriatoma pallidipennisからの本発明によ
る蛋白質を添加した際のトロンビン時間の延長。
ことを示す: 図1:サシガメTriatoma pallidipennisからの本発明によ
る蛋白質を添加した際のトロンビン時間の延長。
図2:アミド分解試験におけるトロンビン活性の阻害(ト
リアトマ(Triatoma)=サシガメTriatoma pallidipenn
isからのトロンビン阻害剤) 図3:凝固試験におけるトロンビン活性の阻害 実施例 例1 サシガメTriatoma pallidipennisからの唾液の取得およ
び本発明による蛋白質の精製 唾液を分泌させるためにサシガメの吻に機械的刺激を
与える。この唾液をガラス板上に捕捉し、かつシリコー
ン処理された引き出されたパスツールピペットを用いて
捕集する。
リアトマ(Triatoma)=サシガメTriatoma pallidipenn
isからのトロンビン阻害剤) 図3:凝固試験におけるトロンビン活性の阻害 実施例 例1 サシガメTriatoma pallidipennisからの唾液の取得およ
び本発明による蛋白質の精製 唾液を分泌させるためにサシガメの吻に機械的刺激を
与える。この唾液をガラス板上に捕捉し、かつシリコー
ン処理された引き出されたパスツールピペットを用いて
捕集する。
この唾液を凍結乾燥し、かつ2.5mg/mlの濃度で蒸留水
中に溶解する。この溶液2mlを“Superose 12 HR 16/50"
カラム(Pharmacial)上でトリス/HCl 10ミリモル/l、
pH7.4、“Pluronic F68"中で濾過する。凝固試験(例2
参照)で活性の画分を合わせ、かつ製造業者の記載によ
れば先にトロンビンをカップリングさせたCH活性された
セファロース(Pharmacia)上に塗布する。本発明の蛋
白質は、トロンビンを備えた前記カラムに結合する。ま
ず、このカラムをタイロード緩衝液(血漿アルブミンな
し)で洗浄し、次に初めてNa酢酸塩10ミリモル/l、pH4.
5と一緒に溶離し、次いでグリセリン10ミリモル/l、pH
2.5と一緒に溶離する。溶離液のpHを7に調節する。グ
リシン溶離液10ミリモル/lは、本発明の精製された蛋白
質を含有する。この溶離液は、凝固試験(例2参照)、
血小板凝集試験(例3参照)、アミド分解試験(例4参
照)において活性であり、かつトロンビン時間(例9参
照)を延長する。調製液は、SDSゲル電気泳動で検出可
能な不純物を含有していない。
中に溶解する。この溶液2mlを“Superose 12 HR 16/50"
カラム(Pharmacial)上でトリス/HCl 10ミリモル/l、
pH7.4、“Pluronic F68"中で濾過する。凝固試験(例2
参照)で活性の画分を合わせ、かつ製造業者の記載によ
れば先にトロンビンをカップリングさせたCH活性された
セファロース(Pharmacia)上に塗布する。本発明の蛋
白質は、トロンビンを備えた前記カラムに結合する。ま
ず、このカラムをタイロード緩衝液(血漿アルブミンな
し)で洗浄し、次に初めてNa酢酸塩10ミリモル/l、pH4.
5と一緒に溶離し、次いでグリセリン10ミリモル/l、pH
2.5と一緒に溶離する。溶離液のpHを7に調節する。グ
リシン溶離液10ミリモル/lは、本発明の精製された蛋白
質を含有する。この溶離液は、凝固試験(例2参照)、
血小板凝集試験(例3参照)、アミド分解試験(例4参
照)において活性であり、かつトロンビン時間(例9参
照)を延長する。調製液は、SDSゲル電気泳動で検出可
能な不純物を含有していない。
例2
凝固試験におけるトロンビン活性の阻害
ウシ血清アルブミンで被覆されている(NaHCO30.1モ
ル/l中0.1%、pH9.5)微量滴定板中にHEPES 80μl 2
0ミリモル/l、pH7.4;NaCl 0.15ミリモル/l;CaCl220μ
l 20ミリモル;本発明の蛋白質の希釈した溶液100μ
l(5〜50ng)およびトロンビン20μl(0.03 IU=0.
03国際単位)をピペットで注入する。37℃で2分間の恒
温保持後、フィブリノーゲン100μl(5mg/ml)を添加
し、かつ37℃で40分間恒温保持する。引続き、吸収を40
5nmで測定する。本発明の精製された蛋白質45ng(=8
ナノモル/l)は、フィブリノーゲン分解を完全に阻害す
る。同じ試験条件下で、ヒルジンは、同じ作用を示す
(8ナノモル/lでの完全な阻害)。(図3参照) 例3 血小板凝集試験におけるトロンビン活性の阻害 濾過された血小板500μl(300000/ml)を本発明の蛋
白質(5〜100ng/ml)と一緒に37℃で1分間恒温保持す
る。次に、凝集をトロンビン(0.06IU/ml)で誘発さ
せ、凝集を凝集測定器(Aggregometer)中で記録する。
本発明の精製された蛋白質を用いての測定は、15ng/ml
の濃度で凝集を100%阻害することを示す。
ル/l中0.1%、pH9.5)微量滴定板中にHEPES 80μl 2
0ミリモル/l、pH7.4;NaCl 0.15ミリモル/l;CaCl220μ
l 20ミリモル;本発明の蛋白質の希釈した溶液100μ
l(5〜50ng)およびトロンビン20μl(0.03 IU=0.
03国際単位)をピペットで注入する。37℃で2分間の恒
温保持後、フィブリノーゲン100μl(5mg/ml)を添加
し、かつ37℃で40分間恒温保持する。引続き、吸収を40
5nmで測定する。本発明の精製された蛋白質45ng(=8
ナノモル/l)は、フィブリノーゲン分解を完全に阻害す
る。同じ試験条件下で、ヒルジンは、同じ作用を示す
(8ナノモル/lでの完全な阻害)。(図3参照) 例3 血小板凝集試験におけるトロンビン活性の阻害 濾過された血小板500μl(300000/ml)を本発明の蛋
白質(5〜100ng/ml)と一緒に37℃で1分間恒温保持す
る。次に、凝集をトロンビン(0.06IU/ml)で誘発さ
せ、凝集を凝集測定器(Aggregometer)中で記録する。
本発明の精製された蛋白質を用いての測定は、15ng/ml
の濃度で凝集を100%阻害することを示す。
例4
アミド分解試験におけるトロンビン活性の阻害
微量滴定板中でトリス/HCl 80μl 100ミリモル/
l、pH7.4;NaCl 150ミリモル/lおよびトロンビン0.03IU
(1.35ナノモル/l)ならびに本発明の蛋白質の希釈した
溶液100μl(32〜630ng)を37℃で10分間恒温保持し、
次いで基質S2238(Kabi Vitrum)100μl(50ナノモ
ル)を添加する。37℃で30分間の恒温保持後、吸収を40
5nmで測定する。630ng(117ナノモル/l)は、トロンビ
ン活性をほぼ50%に阻害する。ヒルジンは、6ナノモル
/lの濃度でトロンビンの活性を85%に阻害する。(例2
参照) 例5 N−末端アミノ酸配列の測定 本発明の精製された蛋白質を自動アミノ酸シークエネ
ーター(Applied Biosystems,Inc.)中で製造業者の使
用説明書に従い配列決定した。アミノ酸1〜21の配列
(N末端から)は次の通りである:Ala−Glu−Gly−Asp
−Asp−Cys−Ser−Leu−Glu−Lys−Ala−Met−Gly−Asp
−Phe−?−Pro−Glu−Glu−Phe−Phe。“?"は、完全な
確実さをもって同定することができないものを表わす。
このアミノ酸は、恐らくリシンである。
l、pH7.4;NaCl 150ミリモル/lおよびトロンビン0.03IU
(1.35ナノモル/l)ならびに本発明の蛋白質の希釈した
溶液100μl(32〜630ng)を37℃で10分間恒温保持し、
次いで基質S2238(Kabi Vitrum)100μl(50ナノモ
ル)を添加する。37℃で30分間の恒温保持後、吸収を40
5nmで測定する。630ng(117ナノモル/l)は、トロンビ
ン活性をほぼ50%に阻害する。ヒルジンは、6ナノモル
/lの濃度でトロンビンの活性を85%に阻害する。(例2
参照) 例5 N−末端アミノ酸配列の測定 本発明の精製された蛋白質を自動アミノ酸シークエネ
ーター(Applied Biosystems,Inc.)中で製造業者の使
用説明書に従い配列決定した。アミノ酸1〜21の配列
(N末端から)は次の通りである:Ala−Glu−Gly−Asp
−Asp−Cys−Ser−Leu−Glu−Lys−Ala−Met−Gly−Asp
−Phe−?−Pro−Glu−Glu−Phe−Phe。“?"は、完全な
確実さをもって同定することができないものを表わす。
このアミノ酸は、恐らくリシンである。
例6
SDS−電気泳動および分子量の測定
本発明の蛋白質を還元状態(ジチオトレイトを用いて
の還元)および非還元状態で分子量標識(Pharmacia社
の電気泳動較正キット)ホスポリラーゼb(94kDa)、
アルブミン(67kDa)、卵アルブミン(43kDa)、カルボ
ニックアンヒドラーゼ(30kDa)、トリプシン阻害剤(2
0.1kDa)およびラクトアルブミン(14.4kDa)と一緒に1
2.5%のSDSポリアクリルアミドゲル上に塗布し、かつラ
エッムリ(Laemmli)(1970、Nature 227,680−685)に
よる電気泳動後にクーマシーブリリアントブルーで着色
した。還元状態の場合には、本発明の蛋白質は、電気泳
動の間に僅かにのみトリプシン阻害剤の上方で移動す
る。これは、約21000Daの分子量に相当する。非還元状
態の場合には、本発明の蛋白質は、トリプシン阻害剤と
ラクトアルブミンとの間で移動し、このことは、約1800
0Daの分子量に相当する。
の還元)および非還元状態で分子量標識(Pharmacia社
の電気泳動較正キット)ホスポリラーゼb(94kDa)、
アルブミン(67kDa)、卵アルブミン(43kDa)、カルボ
ニックアンヒドラーゼ(30kDa)、トリプシン阻害剤(2
0.1kDa)およびラクトアルブミン(14.4kDa)と一緒に1
2.5%のSDSポリアクリルアミドゲル上に塗布し、かつラ
エッムリ(Laemmli)(1970、Nature 227,680−685)に
よる電気泳動後にクーマシーブリリアントブルーで着色
した。還元状態の場合には、本発明の蛋白質は、電気泳
動の間に僅かにのみトリプシン阻害剤の上方で移動す
る。これは、約21000Daの分子量に相当する。非還元状
態の場合には、本発明の蛋白質は、トリプシン阻害剤と
ラクトアルブミンとの間で移動し、このことは、約1800
0Daの分子量に相当する。
例7
本発明の蛋白質は、セリンプロテアーゼ因子X aおよび
トリプシンを阻害しない。
トリプシンを阻害しない。
因子X aおよびトリプシンの活性を次の試験で測定す
る。トリス/HCl 80μl 50ミリモル/l、pH8.0、NaCl
227ミリモル/lに、因子X a測定のために因子X a0.004
IU(0.653ピコモル)(American Diagnostica)および
本発明の蛋白質0.5μg(28ピコモル)を添加し、かつ
トリプシン測定のためにトリプシン(σ)0.004IU(0.0
19ピコモル)および本発明の蛋白質0.016μg(0.817ピ
コモル)を添加し、37℃で2分間恒温保持する。基質S2
222(Kabi Vitrum)0.05マイクロモルの添加後、37℃で
20分間恒温保持し、引続き吸収を405nmで測定する。こ
の配合物の吸収は、本発明の蛋白質なしの配合物とまさ
に同様の高さであり、即ち蛋白質は、因子X aの活性を
阻害しないし、トリプシンの活性も阻害しない。
る。トリス/HCl 80μl 50ミリモル/l、pH8.0、NaCl
227ミリモル/lに、因子X a測定のために因子X a0.004
IU(0.653ピコモル)(American Diagnostica)および
本発明の蛋白質0.5μg(28ピコモル)を添加し、かつ
トリプシン測定のためにトリプシン(σ)0.004IU(0.0
19ピコモル)および本発明の蛋白質0.016μg(0.817ピ
コモル)を添加し、37℃で2分間恒温保持する。基質S2
222(Kabi Vitrum)0.05マイクロモルの添加後、37℃で
20分間恒温保持し、引続き吸収を405nmで測定する。こ
の配合物の吸収は、本発明の蛋白質なしの配合物とまさ
に同様の高さであり、即ち蛋白質は、因子X aの活性を
阻害しないし、トリプシンの活性も阻害しない。
例8
等電点電気泳動
本発明の蛋白質を等電点電気泳動のためのゲル上にpH
3〜9の範囲内(Pharmacia)で塗布し、かつ標準蛋白質
(Pharmaciaの較正キットpH3〜10)と一緒に焦点的に濃
縮されて分離される。本発明の蛋白質の焦点位置は、ダ
イズトリプシン阻害剤の焦点位置(I.P.=4.55)とβ−
ラクトグロブリンAの焦点位置(I.P.=5.2)との間に
あった。
3〜9の範囲内(Pharmacia)で塗布し、かつ標準蛋白質
(Pharmaciaの較正キットpH3〜10)と一緒に焦点的に濃
縮されて分離される。本発明の蛋白質の焦点位置は、ダ
イズトリプシン阻害剤の焦点位置(I.P.=4.55)とβ−
ラクトグロブリンAの焦点位置(I.P.=5.2)との間に
あった。
例9
トロンビン時間の延長
トロンビン時間により、外因性トロンビンの活性を測
定し、この外因性トロンビンを試験血漿に添加する。血
漿0.1mlに本発明の蛋白質の溶液50μlを種々に希釈
(6〜58ナノモル/l)して添加し、かつpH7.6を有する
バルビツール酸ジエチル−酢酸塩緩衝液50μlを添加
し、かつ37℃で1分間恒温保持する。トロンビン溶液0.
1ml(3IU/ml)の添加後、凝固が発生するまでの時間を
測定する(SarstedtのBiomatic 2000 Coagulometer)。
35ナノモル/lの濃度で存在する本発明の蛋白質は、対照
の配合物と比較して凝固時間を5倍延長する(図1参
照)。
定し、この外因性トロンビンを試験血漿に添加する。血
漿0.1mlに本発明の蛋白質の溶液50μlを種々に希釈
(6〜58ナノモル/l)して添加し、かつpH7.6を有する
バルビツール酸ジエチル−酢酸塩緩衝液50μlを添加
し、かつ37℃で1分間恒温保持する。トロンビン溶液0.
1ml(3IU/ml)の添加後、凝固が発生するまでの時間を
測定する(SarstedtのBiomatic 2000 Coagulometer)。
35ナノモル/lの濃度で存在する本発明の蛋白質は、対照
の配合物と比較して凝固時間を5倍延長する(図1参
照)。
例10
Lys Cでの分解による内部アミノ酸配列の測定
本発明の精製された蛋白質(59μg)を2−メルカプ
トエタノール10%で還元し(N2雰囲気下で室温で2時
間)、かつ次いで4−ビニルピリジンと反応させる(N2
雰囲気下で室温で2時間)。トリス/HCl 25ミリモル/
l、pH8.5;EDTA 1ミリモル/lに対する透析後、試料にL
ys C 1μg(Boehringer Mannheim)を添加し、か
つ37℃で6時間恒温保持する。この分解配合物をスーパ
ースペル(Supersper)RP−18,4μm(250×4mm、MZ−A
nalysen−thchnik,Mainz)カラム上に塗布し、かつH2O
中のTFA 0.1%〜アセトニトリル70%中のTFA0.08%の
勾配で溶離する(WatersのHPLC装置)。280nmおよび214
nmでの吸収を記録し、溶離液を分画する。吸収ピークに
相当する画分を乾燥し、かつH2O 30μl中に入れる。
個々の画分を自動アミノ酸シークエネーター(Applied
Biosystems,Inc.)中で製造業者の使用説明書に従い配
列決定する。この場合には、次の配列が明らかになる
(それぞれN末端からの出発、“?"は、明らかに同定さ
れないものを表わす): 例11 本発明によるcDNAsの分子クローン化 本発明による蛋白質のN末端の配列が公知である場合
には、相応するヌクレオチド配列を測定することができ
る。(国際公開番号WO90/07861参照) aa)PCRの場合の特異的試料の製造 本発明によるcDNAを測定するために、先にエドマン分
解で測定されたアミノ酸配列によって導出されるプライ
マー(オリジナル、出発片)をまず合成させる。PCR
(ポリメラーゼ連鎖反応)で本発明によるcDNAの断片を
増幅させるために、プライマーの合成されたオリゴヌク
レオチド配列を利用する。(米国特許第4800159号明細
書参照) 2つのオリゴヌクレオチド−プライマーを、完全な本
発明による蛋白質のN末端範囲およびその断片の先に部
分的に測定されたアミノ酸配列からヌクレオチド配列を
誘導することにより製造する。この場合には、次のアミ
ノ酸配列を使用する: 完全な蛋白質のN末端配列: および断片のN末端配列: マトリックス(鋳型)は、先にサシガメTriatoma pal
lidipennisの唾液腺から単離されているポリ−A+−RNA
に由来するcDNAからなる。(SAMBROCK他:Molekular Clo
ning(Chapter 7,第18〜22頁),Cold Spring Harbor La
boratory Press,1989)マトリックス−出発片(センス
プライマー(Sense primer)): 非マトリックス−出発片(アンチセンスプライマー(An
tisense primer)): A=デスオキシアデノシン;C=デスオキシシチジン;G=
デスオキシグアノシン;T=デスオキシチミジンおよびI
=デスオキシイノシン PCRは、40の作業周期から構成されている。1つの作
業周期は、次のものからなる: a)94℃で2分間の変性 b)52℃で90秒間のハイブリッド化および c)72℃で2分間の延長。
トエタノール10%で還元し(N2雰囲気下で室温で2時
間)、かつ次いで4−ビニルピリジンと反応させる(N2
雰囲気下で室温で2時間)。トリス/HCl 25ミリモル/
l、pH8.5;EDTA 1ミリモル/lに対する透析後、試料にL
ys C 1μg(Boehringer Mannheim)を添加し、か
つ37℃で6時間恒温保持する。この分解配合物をスーパ
ースペル(Supersper)RP−18,4μm(250×4mm、MZ−A
nalysen−thchnik,Mainz)カラム上に塗布し、かつH2O
中のTFA 0.1%〜アセトニトリル70%中のTFA0.08%の
勾配で溶離する(WatersのHPLC装置)。280nmおよび214
nmでの吸収を記録し、溶離液を分画する。吸収ピークに
相当する画分を乾燥し、かつH2O 30μl中に入れる。
個々の画分を自動アミノ酸シークエネーター(Applied
Biosystems,Inc.)中で製造業者の使用説明書に従い配
列決定する。この場合には、次の配列が明らかになる
(それぞれN末端からの出発、“?"は、明らかに同定さ
れないものを表わす): 例11 本発明によるcDNAsの分子クローン化 本発明による蛋白質のN末端の配列が公知である場合
には、相応するヌクレオチド配列を測定することができ
る。(国際公開番号WO90/07861参照) aa)PCRの場合の特異的試料の製造 本発明によるcDNAを測定するために、先にエドマン分
解で測定されたアミノ酸配列によって導出されるプライ
マー(オリジナル、出発片)をまず合成させる。PCR
(ポリメラーゼ連鎖反応)で本発明によるcDNAの断片を
増幅させるために、プライマーの合成されたオリゴヌク
レオチド配列を利用する。(米国特許第4800159号明細
書参照) 2つのオリゴヌクレオチド−プライマーを、完全な本
発明による蛋白質のN末端範囲およびその断片の先に部
分的に測定されたアミノ酸配列からヌクレオチド配列を
誘導することにより製造する。この場合には、次のアミ
ノ酸配列を使用する: 完全な蛋白質のN末端配列: および断片のN末端配列: マトリックス(鋳型)は、先にサシガメTriatoma pal
lidipennisの唾液腺から単離されているポリ−A+−RNA
に由来するcDNAからなる。(SAMBROCK他:Molekular Clo
ning(Chapter 7,第18〜22頁),Cold Spring Harbor La
boratory Press,1989)マトリックス−出発片(センス
プライマー(Sense primer)): 非マトリックス−出発片(アンチセンスプライマー(An
tisense primer)): A=デスオキシアデノシン;C=デスオキシシチジン;G=
デスオキシグアノシン;T=デスオキシチミジンおよびI
=デスオキシイノシン PCRは、40の作業周期から構成されている。1つの作
業周期は、次のものからなる: a)94℃で2分間の変性 b)52℃で90秒間のハイブリッド化および c)72℃で2分間の延長。
先に記載された方法によって得られたPCR増殖生産物
は、アガロースゲル上で1つのバンドを有する。このバ
ンドは、低い融点を有するアガロースゲルによって分離
され、直接にPCRプラスミド(Stratagene)中に移さ
れ、かつサブクローン化される。この方法は、製造業者
の実験記録からの記載に相当する(StratageneのpCR−S
criptTMSK(+)クローン化キット)。挿入生産物のDNA
配列は、PCR生産物の配列に相当し、かつサンジャー(S
ANGER)他、Proc Natl Acad Sci USA(1977)74:5463−
5467の記載と同様に測定される。
は、アガロースゲル上で1つのバンドを有する。このバ
ンドは、低い融点を有するアガロースゲルによって分離
され、直接にPCRプラスミド(Stratagene)中に移さ
れ、かつサブクローン化される。この方法は、製造業者
の実験記録からの記載に相当する(StratageneのpCR−S
criptTMSK(+)クローン化キット)。挿入生産物のDNA
配列は、PCR生産物の配列に相当し、かつサンジャー(S
ANGER)他、Proc Natl Acad Sci USA(1977)74:5463−
5467の記載と同様に測定される。
bb)cDNA−バンクの選択方法および本発明によるcDNA−
クローンの単離 サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺−cDNA−バ
ンクからの約400000個の一次クローン(cDNAライブラリ
ー)を、製造業者の使用説明書の記載のようにナイロン
膜(Pall Biosupport East Hills,NY,USA)上に移し、
かつスクリーニングする。この場合には、先に記載され
たPCR増殖法により得られた標識化された試料を使用す
る。選択方法を2回実施し、プラスミド−DNAへのファ
ージ−DNAの変換およびこのプラスミドの挿入断片(導
入されたDNA)の配列分析を行なう。それによって、配
列中でアイデンティファイアー13〜16を形成している4
個のcDNA配列を測定し、この場合には、専らアミノ酸−
17〜−9の三重項(Triplika)をTi28およびTi45で欠
き、かつアミノ酸−18の三重項をTi12で欠いている。
クローンの単離 サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺−cDNA−バ
ンクからの約400000個の一次クローン(cDNAライブラリ
ー)を、製造業者の使用説明書の記載のようにナイロン
膜(Pall Biosupport East Hills,NY,USA)上に移し、
かつスクリーニングする。この場合には、先に記載され
たPCR増殖法により得られた標識化された試料を使用す
る。選択方法を2回実施し、プラスミド−DNAへのファ
ージ−DNAの変換およびこのプラスミドの挿入断片(導
入されたDNA)の配列分析を行なう。それによって、配
列中でアイデンティファイアー13〜16を形成している4
個のcDNA配列を測定し、この場合には、専らアミノ酸−
17〜−9の三重項(Triplika)をTi28およびTi45で欠
き、かつアミノ酸−18の三重項をTi12で欠いている。
単離されたDNAのそれぞれ2本の鎖を配列決定する。
コーディングするDNAによって導出されたアミノ酸配列
は、先にエドマン分解により本発明による精製された蛋
白質から見い出されたアミノ酸配列と完全に一致する。
コーディングするDNAによって導出されたアミノ酸配列
は、先にエドマン分解により本発明による精製された蛋
白質から見い出されたアミノ酸配列と完全に一致する。
最も長いcDNAクローン(Ti12)は、メチオニンのため
の不完全な出発コドンに相当するヌクレオチドTGを用い
て開始する。このことは、他の単離されたクローン(Ti
5)を考慮する場合に明らかとなり、このクローンは、T
i12、Ti28およびTi45の選択の際に使用されたのと同じc
DNAバンクの600000個のファージを用いての選択方法の
場合に見い出された。
の不完全な出発コドンに相当するヌクレオチドTGを用い
て開始する。このことは、他の単離されたクローン(Ti
5)を考慮する場合に明らかとなり、このクローンは、T
i12、Ti28およびTi45の選択の際に使用されたのと同じc
DNAバンクの600000個のファージを用いての選択方法の
場合に見い出された。
本発明による蛋白質の4つのcDNA配列を先に記載した
方法により選択し、同定し、かつ配列決定する。専ら9
個の位置が導出されたアミノ酸配列の区別を有する。こ
の区別は、第2表に記載されている。
方法により選択し、同定し、かつ配列決定する。専ら9
個の位置が導出されたアミノ酸配列の区別を有する。こ
の区別は、第2表に記載されている。
4個の本発明による円熟蛋白質の同定および類似性
は、如何なる比較成分が選択されるかに応じて約95また
は98%である。
は、如何なる比較成分が選択されるかに応じて約95また
は98%である。
例12
本発明による蛋白質をコーディングするプラスミドの製
造ならびに大腸菌中で得られる蛋白質の発現および精製 DNA配列が公知である場合には、適当なプロモーター
および場合によっては適当なエンハンサーは、それぞれ
のDNA配列と結合することができ、したがってさらに使
用可能なベクターが存在する。(M.WIRTH,L.SCHUMACHER
およびH.HAUSER著、H.S.CONRADT編Protein Glycosylati
on,Cellular Biotechnical and AAnalytical Aspects第
15巻、49−52,VCH社(Weinheim在)刊、1991);同様に
J.KRAETZSCHMAR他(1992)Gene 116:281−284。このよ
うなベクターの発現は、真核生物(例えば、幼児のハム
スターの腎臓細胞)の場合に可能である。更に、適当な
原核ベクター中のDNA配列は、大腸菌の菌株において発
現するために導入することができる。
造ならびに大腸菌中で得られる蛋白質の発現および精製 DNA配列が公知である場合には、適当なプロモーター
および場合によっては適当なエンハンサーは、それぞれ
のDNA配列と結合することができ、したがってさらに使
用可能なベクターが存在する。(M.WIRTH,L.SCHUMACHER
およびH.HAUSER著、H.S.CONRADT編Protein Glycosylati
on,Cellular Biotechnical and AAnalytical Aspects第
15巻、49−52,VCH社(Weinheim在)刊、1991);同様に
J.KRAETZSCHMAR他(1992)Gene 116:281−284。このよ
うなベクターの発現は、真核生物(例えば、幼児のハム
スターの腎臓細胞)の場合に可能である。更に、適当な
原核ベクター中のDNA配列は、大腸菌の菌株において発
現するために導入することができる。
a)プラスミドの製造
(i)予備計画
原核生物において本発明による組換え蛋白質を発現さ
せるための構成を、IPTG誘発可能なtrcプロモーターを
含有する商業的に入手可能なプラスミドpKK233−2を使
用することにより得る。発現に適当なベクターは、この
プラスミドpKK233−2を包含し、この場合には、本発明
による蛋白質のコーディング配列ならびに信号配列が挿
入されている。信号配列は、分泌された大腸菌の蛋白質
シクロフィリンaに帰因する修飾された信号配列であ
る。信号配列およびコーディングDNAは、下流に向かっ
てプロモーターによって使用され、それによってpKK/cp
hが生じる(T.HAYANO(1991)Biochemistry 30:3041−3
048)。
せるための構成を、IPTG誘発可能なtrcプロモーターを
含有する商業的に入手可能なプラスミドpKK233−2を使
用することにより得る。発現に適当なベクターは、この
プラスミドpKK233−2を包含し、この場合には、本発明
による蛋白質のコーディング配列ならびに信号配列が挿
入されている。信号配列は、分泌された大腸菌の蛋白質
シクロフィリンaに帰因する修飾された信号配列であ
る。信号配列およびコーディングDNAは、下流に向かっ
てプロモーターによって使用され、それによってpKK/cp
hが生じる(T.HAYANO(1991)Biochemistry 30:3041−3
048)。
本発明による蛋白質のコーディング配列は、発現プラ
スミド中に挿入され、こうして得られた構成体(pKK/cp
h蛋白質)は、能力細胞の大腸菌JM105細胞の形質転換に
利用される。
スミド中に挿入され、こうして得られた構成体(pKK/cp
h蛋白質)は、能力細胞の大腸菌JM105細胞の形質転換に
利用される。
(ii)プラスミドpKK/cphの構成
次の1対の部分的に重なりかつ相補的オリゴデスオキ
シヌクレオチドは、シクロフィリンaの信号配列のため
のコーディングDNAを後形成させるために使用される。
この場合、シクロフィリン配列の相応するC末端は、細
菌性信号ペプチダーゼに最適な分解位置を形成するため
に修飾される。この修飾は、C末端の最後の7個のトリ
プレット(Triplika)を次のアミノ酸配列をコーディン
グするトリプレット(Triplika)と交換することにあ
る:Phe−Ser−Ala−Ser−Ala−Leu−Ala(R.E.DALBEYお
よびG.von HEIJNE(1992)TIBS 17:474−478)。
シヌクレオチドは、シクロフィリンaの信号配列のため
のコーディングDNAを後形成させるために使用される。
この場合、シクロフィリン配列の相応するC末端は、細
菌性信号ペプチダーゼに最適な分解位置を形成するため
に修飾される。この修飾は、C末端の最後の7個のトリ
プレット(Triplika)を次のアミノ酸配列をコーディン
グするトリプレット(Triplika)と交換することにあ
る:Phe−Ser−Ala−Ser−Ala−Leu−Ala(R.E.DALBEYお
よびG.von HEIJNE(1992)TIBS 17:474−478)。
センスを有するオリゴヌクレオチド配列:(センスオリ
ゴ) センスを有しないオリゴヌクレオチド配列:(アンチセ
ンスオリゴ) 出発配列の付着およびTaqポリメラーゼの使用下での
姉妹部分の引き続く完全化の後、DNA断片は、Af/IIIお
よびHind IIIで切断される。切断位置は、下線が引かれ
ている。その後に、DNAは、プラスミドpKK233−2のNco
l位置とHind III位置との間でサブクローニングされ
る。Hind III位置と一緒にcDNA部分の他のサブクローニ
ングを簡易化するNhel位置は、脂肪圧力(Fettdruck)
によって認められる。
ゴ) センスを有しないオリゴヌクレオチド配列:(アンチセ
ンスオリゴ) 出発配列の付着およびTaqポリメラーゼの使用下での
姉妹部分の引き続く完全化の後、DNA断片は、Af/IIIお
よびHind IIIで切断される。切断位置は、下線が引かれ
ている。その後に、DNAは、プラスミドpKK233−2のNco
l位置とHind III位置との間でサブクローニングされ
る。Hind III位置と一緒にcDNA部分の他のサブクローニ
ングを簡易化するNhel位置は、脂肪圧力(Fettdruck)
によって認められる。
(ii)本発明による蛋白質を用いてのプラスミドの構成
本発明による成熟蛋白質(Ti28=Seq.Id.No.2)のた
めにコーディング配列を増殖させるために、次の1対の
出発配列(プライマー)を使用する。この場合には、下
線が引かれているNhelおよびHind III切断位置は、プラ
スミドpKK/cph中への挿入に必要とされる。
めにコーディング配列を増殖させるために、次の1対の
出発配列(プライマー)を使用する。この場合には、下
線が引かれているNhelおよびHind III切断位置は、プラ
スミドpKK/cph中への挿入に必要とされる。
センスを有するオリゴヌクレオチド配列:(センスオリ
ゴ) センスを有しないオリゴヌクレオチド配列:(アンチセ
ンスオリゴ) 94℃で2分間、30℃で2分間および72℃で2.5分間か
らなる10回の作業周期をPCR(ポリメラーゼ鎖反応)の
ために実施し、この場合には、マトリックス鎖2μg
(鋳型)が使用される。増殖されたDNAを低融点アガロ
ースゲル上に単離し、NhelおよびHind IIIで切断され、
かつ先に同じ制限エンドヌクレアーゼで切断されたプラ
スミドpKK/cph中に移す。こうして得られた構成体をコ
ーディングDNAの全配列化およびコーディングDNAをフラ
ンキングするDNAを用いて試験する。
ゴ) センスを有しないオリゴヌクレオチド配列:(アンチセ
ンスオリゴ) 94℃で2分間、30℃で2分間および72℃で2.5分間か
らなる10回の作業周期をPCR(ポリメラーゼ鎖反応)の
ために実施し、この場合には、マトリックス鎖2μg
(鋳型)が使用される。増殖されたDNAを低融点アガロ
ースゲル上に単離し、NhelおよびHind IIIで切断され、
かつ先に同じ制限エンドヌクレアーゼで切断されたプラ
スミドpKK/cph中に移す。こうして得られた構成体をコ
ーディングDNAの全配列化およびコーディングDNAをフラ
ンキングするDNAを用いて試験する。
(iii)大腸菌の形質転換
大腸菌JM105細胞をCaCl2法を使用しながら形質転換す
る。この場合には、本発明による蛋白質をコーディング
するpKK/cph 1μgを使用する。
る。この場合には、本発明による蛋白質をコーディング
するpKK/cph 1μgを使用する。
b)大腸菌を用いて得られた本発明による蛋白質の精製
および特性決定 形質転換された大腸菌細胞の培養基にIPTG(1ミリモ
ル/l)を添加し、かつ37℃で6時間恒温保持する。(IP
TG=イソプロピル−β−D−チオガラクトシド)この細
胞を遠心分離し、かつ浸透圧ショック(サッカロース処
理および引き続くH2O処理)を受けさせる。こうして得
られたペリプラズマ画分は、凝固試験(比較例2)にお
いてトロンビンの活性を阻害する。阻害活性をDE−52セ
ルロースを用いてのイオン交換クロマトグラフィーおよ
びトロンビンアフィニティークロマトグラフィーによっ
て精製する。
および特性決定 形質転換された大腸菌細胞の培養基にIPTG(1ミリモ
ル/l)を添加し、かつ37℃で6時間恒温保持する。(IP
TG=イソプロピル−β−D−チオガラクトシド)この細
胞を遠心分離し、かつ浸透圧ショック(サッカロース処
理および引き続くH2O処理)を受けさせる。こうして得
られたペリプラズマ画分は、凝固試験(比較例2)にお
いてトロンビンの活性を阻害する。阻害活性をDE−52セ
ルロースを用いてのイオン交換クロマトグラフィーおよ
びトロンビンアフィニティークロマトグラフィーによっ
て精製する。
(比較例1)
精製された画分は、唾液蛋白質と同じ阻害活性を有す
る。この画分は、SDSポリアクリルアミド電気泳動法の
場合と同一の挙動を示す(比較例6)。更に、この画分
は、N末端アミノ酸配列において成熟唾液蛋白質と一致
する。
る。この画分は、SDSポリアクリルアミド電気泳動法の
場合と同一の挙動を示す(比較例6)。更に、この画分
は、N末端アミノ酸配列において成熟唾液蛋白質と一致
する。
50811AWOM1XX00+P 1993年11月25日
SEQ ID NO:1
配列の種類:アミノ酸配列
配列の長さ:142個のアミノ酸
分子の種類:成熟蛋白質Ti12
出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺
性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤
SEQ ID NO:2
配列の種類:アミノ酸配列
配列の長さ:142個のアミノ酸
分子の種類:成熟蛋白質Ti28
出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺
性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤
SEQ ID NO:3
配列の種類:アミノ酸配列
配列の長さ:142個のアミノ酸
分子の種類:成熟蛋白質Ti45
出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺
性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤
SEQ ID NO:4
配列の種類:アミノ酸配列
配列の長さ:142個のアミノ酸
分子の種類:成熟蛋白質Ti5
出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺
性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤
SEQ ID NO:5
配列の種類:アミノ酸配列
配列の長さ:160個のアミノ酸
分子の種類:信号配列Ti12を有する成熟蛋白質
出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺
性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤
SEQ ID NO:6
配列の種類:アミノ酸配列
配列の長さ:160個のアミノ酸
分子の種類:信号配列Ti28を有する成熟蛋白質
出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺
性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤
SEQ ID NO:7
配列の種類:アミノ酸配列
配列の長さ:160個のアミノ酸
分子の種類:信号配列Ti45を有する成熟蛋白質
出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺
性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤
SEQ ID NO:8
配列の種類:アミノ酸配列
配列の長さ:160個のアミノ酸
分子の種類:信号配列Ti5を有する成熟蛋白質
出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺
性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤
SEQ ID NO:9
配列の種類:ヌクレオチド配列
配列の長さ:429個のヌクレオチド
分子の種類:成熟蛋白質をコーディングするcDNA Ti12
出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺
性質:コーディングするcDNA
SEQ ID NO:10
配列の種類:ヌクレオチド配列
配列の長さ:429個のヌクレオチド
分子の種類:成熟蛋白質をコーディングするcDNA Ti28
出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺
性質:コーディングするcDNA
SEQ ID NO:11
配列の種類:ヌクレオチド配列
配列の長さ:429個のヌクレオチド
分子の種類:成熟蛋白質をコーディングするcDNA Ti45
出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺
性質:コーディングするcDNA
SEQ ID NO:12
配列の種類:ヌクレオチド配列
配列の長さ:429個のヌクレオチド
分子の種類:成熟蛋白質をコーディングするcDNA Ti5
出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺
性質:コーディングするcDNA
SEQ ID NO:13
配列の種類:ヌクレオチド配列
配列の長さ:483個のヌクレオチド
分子の種類:信号配列をコーディングするcDNA Ti12を
有する成熟蛋白質 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:コーディングするcDNA SEQ ID NO:14 配列の種類:ヌクレオチド配列 配列の長さ:483個のヌクレオチド 分子の種類:信号配列をコーディングするcDNA Ti28を
有する成熟蛋白質 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:コーディングするcDNA SEQ ID NO:15 配列の種類:ヌクレオチド配列 配列の長さ:483個のヌクレオチド 分子の種類:信号配列をコーディングするcDNA Ti45を
有する成熟蛋白質 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:コーディングするcDNA SEQ ID NO:16 配列の種類:ヌクレオチド配列 配列の長さ:483個のヌクレオチド 分子の種類:信号配列をコーディングするcDNA Ti5を
有する成熟蛋白質 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:コーディングするcDNA SEQ ID NO:17 配列の種類:アミノ酸配列 配列の長さ:15個のアミノ酸 分子の種類:N末端蛋白質断片 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤 SEQ ID NO:18 配列の種類:アミノ酸配列 配列の長さ:21個のアミノ酸 分子の種類:N末端蛋白質断片 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤 SEQ ID NO:19 配列の種類:アミノ酸配列 配列の長さ:21個のアミノ酸 分子の種類:N末端蛋白質断片 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤 SEQ ID NO:20 配列の種類:アミノ酸配列 配列の長さ:18個のアミノ酸 分子の種類:Lys Cを有する切断後のN末端蛋白質断片 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤 “?"不定;Arg(?)=不確実さを有する SEQ ID NO:21 配列の種類:アミノ酸配列 配列の長さ:12個のアミノ酸 分子の種類:Lys Cを有する切断後のN末端蛋白質断片 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤 SEQ ID NO:22 配列の種類:アミノ酸配列 配列の長さ:8個のアミノ酸 分子の種類:Lys Cを有する切断後のN末端蛋白質断片 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤 SEQ ID NO:23 配列の種類:ヌクレオチド配列 配列の長さ:44個のヌクレオチド 分子の種類:マトリックス−出発部分/センスプライマ
ー 出所:アミノ酸配列から導出された 性質:プライマー SEQ ID NO:24 配列の種類:ヌクレオチド配列 配列の長さ:32個のヌクレオチド 分子の種類:非マトリックス−出発部分(アンチセンス
プライマー) 出所:アミノ酸配列から導出された 性質:アンチセンスプライマー SEQ ID NO:25 配列の種類:アミノ酸配列 配列の長さ:7個のアミノ酸 分子の種類:ペプチド断片 性質:修飾されたシクロフィリンaのC末端 SEQ ID NO:26 配列の種類:ヌクレオチド配列 配列の長さ:57個のヌクレオチド 分子の種類:マトリックス−出発部分(センスプライマ
ー) 出所:修飾されたシクロフィリンのアミノ酸配列から導
出された 性質:センスプライマー SEQ ID NO:27 配列の種類:ヌクレオチド配列 配列の長さ:58個のヌクレオチド 分子の種類:非マトリックス−出発部分(アンチセンス
プライマー) 出所:修飾されたシクロフィリンのアミノ酸配列から導
出された 性質:アンチセンスプライマー SEQ ID NO:28 配列の種類:ヌクレオチド配列 配列の長さ:28個のヌクレオチド 分子の種類:マトリックス−出発部分(センスプライマ
ー) 出所:本発明による蛋白質のアミノ酸配列から導出され
た 性質:センスプライマー SEQ ID NO:29 配列の種類:ヌクレオチド配列 配列の長さ:43個のヌクレオチド 分子の種類:非マトリックス−出発部分(アンチセンス
プライマー) 出所:本発明による蛋白質のアミノ酸配列から導出され
た 性質:アンチセンスプライマー
有する成熟蛋白質 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:コーディングするcDNA SEQ ID NO:14 配列の種類:ヌクレオチド配列 配列の長さ:483個のヌクレオチド 分子の種類:信号配列をコーディングするcDNA Ti28を
有する成熟蛋白質 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:コーディングするcDNA SEQ ID NO:15 配列の種類:ヌクレオチド配列 配列の長さ:483個のヌクレオチド 分子の種類:信号配列をコーディングするcDNA Ti45を
有する成熟蛋白質 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:コーディングするcDNA SEQ ID NO:16 配列の種類:ヌクレオチド配列 配列の長さ:483個のヌクレオチド 分子の種類:信号配列をコーディングするcDNA Ti5を
有する成熟蛋白質 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:コーディングするcDNA SEQ ID NO:17 配列の種類:アミノ酸配列 配列の長さ:15個のアミノ酸 分子の種類:N末端蛋白質断片 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤 SEQ ID NO:18 配列の種類:アミノ酸配列 配列の長さ:21個のアミノ酸 分子の種類:N末端蛋白質断片 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤 SEQ ID NO:19 配列の種類:アミノ酸配列 配列の長さ:21個のアミノ酸 分子の種類:N末端蛋白質断片 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤 SEQ ID NO:20 配列の種類:アミノ酸配列 配列の長さ:18個のアミノ酸 分子の種類:Lys Cを有する切断後のN末端蛋白質断片 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤 “?"不定;Arg(?)=不確実さを有する SEQ ID NO:21 配列の種類:アミノ酸配列 配列の長さ:12個のアミノ酸 分子の種類:Lys Cを有する切断後のN末端蛋白質断片 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤 SEQ ID NO:22 配列の種類:アミノ酸配列 配列の長さ:8個のアミノ酸 分子の種類:Lys Cを有する切断後のN末端蛋白質断片 出所:サシガメTriatoma pallidipennisの唾液腺 性質:成熟蛋白質として:トロンビン阻害剤 SEQ ID NO:23 配列の種類:ヌクレオチド配列 配列の長さ:44個のヌクレオチド 分子の種類:マトリックス−出発部分/センスプライマ
ー 出所:アミノ酸配列から導出された 性質:プライマー SEQ ID NO:24 配列の種類:ヌクレオチド配列 配列の長さ:32個のヌクレオチド 分子の種類:非マトリックス−出発部分(アンチセンス
プライマー) 出所:アミノ酸配列から導出された 性質:アンチセンスプライマー SEQ ID NO:25 配列の種類:アミノ酸配列 配列の長さ:7個のアミノ酸 分子の種類:ペプチド断片 性質:修飾されたシクロフィリンaのC末端 SEQ ID NO:26 配列の種類:ヌクレオチド配列 配列の長さ:57個のヌクレオチド 分子の種類:マトリックス−出発部分(センスプライマ
ー) 出所:修飾されたシクロフィリンのアミノ酸配列から導
出された 性質:センスプライマー SEQ ID NO:27 配列の種類:ヌクレオチド配列 配列の長さ:58個のヌクレオチド 分子の種類:非マトリックス−出発部分(アンチセンス
プライマー) 出所:修飾されたシクロフィリンのアミノ酸配列から導
出された 性質:アンチセンスプライマー SEQ ID NO:28 配列の種類:ヌクレオチド配列 配列の長さ:28個のヌクレオチド 分子の種類:マトリックス−出発部分(センスプライマ
ー) 出所:本発明による蛋白質のアミノ酸配列から導出され
た 性質:センスプライマー SEQ ID NO:29 配列の種類:ヌクレオチド配列 配列の長さ:43個のヌクレオチド 分子の種類:非マトリックス−出発部分(アンチセンス
プライマー) 出所:本発明による蛋白質のアミノ酸配列から導出され
た 性質:アンチセンスプライマー
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
C12N 9/99 C12P 21/02 C
15/09 ZNA C12N 15/00 ZNAA
C12P 21/02 A61K 37/64
(31)優先権主張番号 P4328336.5
(32)優先日 平成5年8月17日(1993.8.17)
(33)優先権主張国 ドイツ(DE)
(31)優先権主張番号 P4340798.6
(32)優先日 平成5年11月25日(1993.11.25)
(33)優先権主張国 ドイツ(DE)
(72)発明者 アラゴン,アレハンドロ
メキシコ国 モレロス 62271 クエル
ナヴァカ (番地なし)ウニバーシダッ
ド ナショナル アウトノマ デ メキ
シコ 内
(72)発明者 ポッサニ,ロウリヴァル
メキシコ国 モレロス 62271 クエル
ナヴァカ (番地なし)ウニバーシダッ
ド ナショナル アウトノマ デ メキ
シコ 内
(72)発明者 クウェヴァス−アグイエレ,デリア
メキシコ国 モレロス 62271 クエル
ナヴァカ (番地なし)ウニバーシダッ
ド ナショナル アウトノマ デ メキ
シコ 内
(72)発明者 ドナー,ペーター
ドイツ連邦共和国 D―12169 ベルリ
ン シュテークリッツァー ダム 7ア
ー
(72)発明者 ヘンドラー,ベルナルト
ドイツ連邦共和国 D―10627 ベルリ
ン シラーシュトラーセ 11ベー
(72)発明者 ヘヒラー,ウルリケ
ドイツ連邦共和国 D―10627 ベルリ
ン カントシュトラーセ 63
(56)参考文献 J Biol Chem,1995年,
270(48),28629−28634
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C07K 14/435
C12N 15/00 - 15/90
BIOSIS/MEDLINE/WPID
S(STN)
Claims (15)
- 【請求項1】分子量が18000±3000Daであり、以下のN
末端配列: を有し、内部アミノ酸配列(それぞれN末端からの出発
“?"は、明らかに同定されないものを表す): を有し、トロンビン活性を阻害し、セリンプロテアーゼ
因子X aおよびトリプシンを阻害しない、Triatoma pall
idipennisに由来の蛋白質。 - 【請求項2】次の配列: i)配列表の配列番号1 ii)配列表の配列番号2 iii)配列表の配列番号3 iv)配列表の配列番号4 の1つを有し、アミノ酸配列において1つ以上のアミノ
酸が欠失、置換もしくは付加されていてよい、トロンビ
ン活性を阻害し、セリンプロテアーゼ因子X aおよびト
リプシンを阻害しない蛋白質。 - 【請求項3】信号配列および請求項1又は2記載の成熟
蛋白質からなる蛋白質において、次の配列: i)配列表の配列番号5 ii)配列表の配列番号6 iii)配列表の配列番号7 iv)配列表の配列番号8 の1つを有し、アミノ酸配列において1つ以上のアミノ
酸が欠失、置換もしくは付加されていてよい、信号配列
及び請求項1又は2記載の成熟蛋白質からなる蛋白質。 - 【請求項4】蛋白質が組み換えタンパク質である、請求
項1から3までのいずれか1項記載の蛋白質。 - 【請求項5】蛋白質がグリコシル化されている、請求項
1から4までのいずれか1項記載の蛋白質。 - 【請求項6】請求項1又は2記載の成熟蛋白質をコード
するcDNAまたはDNA。 - 【請求項7】次のヌクレオチド配列: i)配列表の配列番号9 ii)配列表の配列番号10 iii)配列表の配列番号11 iv)配列表の配列番号12 の1つを有し、ヌクレオチド配列について1つ以上のヌ
クレオチドが欠失、置換もしくは付加されていてよい、
請求項1又は2記載の成熟蛋白質をコードするcDNAまた
はDNA。 - 【請求項8】次のヌクレオチド配列: i)配列表の配列番号13 ii)配列表の配列番号14 iii)配列表の配列番号15 iv)配列表の配列番号16 の1つを有し、ヌクレオチド配列において1つ以上のヌ
クレオチドが欠失、置換もしくは付加されていてよく、
請求項3記載の信号配列及び成熟蛋白質からなる蛋白質
をコードするcDNAまたはDNA。 - 【請求項9】請求項6または8までのいずれか1項記載
のcDNAまたはDNA、更に適当なプロモーターおよび、場
合により適当なエンハンサーを含有するベクター。 - 【請求項10】請求項9記載のベクターで形質転換され
ている真核または原核宿主生物。 - 【請求項11】請求項1から5までのいずれか1項記載
の蛋白質を製造する方法において、次の工程: 請求項6から8までのいずれか1項記載のcDNA又はDNA
を含有する、ベクターで形質転換されている宿主細胞の
培養、 ならびに 蛋白質の単離および精製を有する請求項1から5までの
いずれか1項記載の蛋白質の製造法。 - 【請求項12】請求項1から5までのいずれか1項記載
の蛋白質を精製する方法において、蛋白質を単離し、少
なくとも1つのカラム上で精製し、かつ引続き濃縮す
る、請求項1から5までのいすれか1項記載の蛋白質の
精製法。 - 【請求項13】請求項1から5までのいずれか1項記載
の蛋白質を精製する方法において、この方法が次の工
程: “スペロース(SUPEROSE)12HR−カラム”上への唾液の
塗布および溶離ならびに先にトロンビンがカップリング
されたCH活性化されたセファロース(Sepharose)−カ
ラム上への再度の塗布および溶離からなる、請求項1か
ら5までのいずれか1項記載の蛋白質の精製方法。 - 【請求項14】血栓症または不安定なアンギナまたは動
脈硬化症を治療するか、またはPTCA/PTAによる欠陥の再
閉塞を予防するか、または血液透析の際の血液凝固を阻
止する、請求項1から5までのいずれか1項記載の蛋白
質の1つまたはその混合物を含有する医薬品。 - 【請求項15】血栓症または不安定なアンギナまたは動
脈硬化症を治療するか、またはPTCA/PTAによる血管の再
閉塞を予防するか、または血液透析の際の血液凝固を阻
止する、請求項1から5までのいずれか1項記載の蛋白
質の1つまたはその混合物を、製薬的に認容性で相容性
の化合物および担持剤の存在下で含有する医薬品。
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