JP3472158B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents
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Description
用してレーザー光により情報の記録再生を行う光磁気記
録媒体に関し、特に再生時に磁壁の移動を利用した光磁
気記録媒体をさらに高密度化する方法に関する。
磁気ディスクが近年注目されている。さらに大容量の記
録媒体とするために、光磁気ディスクの記録密度を高め
る要求が高まっている。光ディスクの線記録密度は、再
生光学系のレーザー波長λ及び対物レンズの開口数NA
に大きく依存し、信号再生時の空間周波数は、NA/λ
程度が検出可能な限界である。従って、従来の光ディス
クで高密度化を実現するためには、再生光学系のレーザ
ー波長λを短くし、対物レンズの開口数NAを大きくす
る必要がある。しかしながら、レーザー波長や対物レン
ズの開口数の改善にも限界がある。このため、記録媒体
の構成や読み取り方法を工夫して記録密度を改善する技
術がいくつか提案されている。
496号公報において、再生信号振幅を低下させること
なく光の回路限界以下の周期の信号を高速で再生可能と
した光磁気記録媒体及びその再生方式及びその再生装置
を提案している。即ち、光磁気記録媒体の再生層に光ビ
ーム等の加熱手段によって温度分布を形成すると、磁壁
エネルギー密度に分布が生じるために、磁壁エネルギー
の低い方に磁壁を移動させることができる。
光磁気記録媒体およびその再生方法における作用を説明
するため模式図である。図4(a)に示すように、この
光磁気記録媒体の磁性層は、第1の磁性層51、第2の
磁性層52、第3の磁性層53が順次積層された積層構
造である。各層中の矢印54は原子スピンの向きを表し
ている。スピンの向きが相互に逆向きの領域の境界部に
は磁壁55が形成されている。
体に形成される温度分布を示すグラフである。この温度
分布は、再生用に照射されている光ビーム自身によって
媒体上に誘起されるものでもよいが、望ましくは別の加
熱手段を併用して、再生用の光ビームのスポットの手前
側から温度を上昇させ、スポットの後方に温度のピーク
が来るような温度分布を形成する。ここで位置xsにお
いては、媒体温度が第2の磁性層のキュリー温度近傍の
温度Tsになっている。
応する第1の磁性層の磁壁エネルギー密度σ1の分布を
示すグラフである。この様にx方向に磁壁エネルギー密
度σ1の勾配があると、位置xに存在する各層の磁壁に
対して下記式から求められる力F1が作用する。
せるように作用する。第1の磁性層は、磁壁抗磁力が小
さく磁壁移動度が大きいので、単独では、この力F1に
よって容易に磁壁が移動する。しかし、位置xsより手
前(図では右側)の領域では、まだ媒体温度がTsより
低く、磁壁抗磁力の大きな第3の磁性層と交換結合して
いるために、第3の磁性層中の磁壁の位置に対応した位
置に第1の磁性層中の磁壁も固定されている。
し、図4(a)に示す様に、磁壁55が媒体の位置xs
にあると、媒体温度が第2の磁性層のキュリー温度近傍
の温度Tsまで上昇し、第1の磁性層と第3の磁性層と
の間の交換結合が切断される。この結果、第1の磁性層
中の磁壁55は、破線矢印57で示した様に、より温度
が高く磁壁エネルギー密度の小さな領域へと"瞬間的"に
移動する。
壁55が通過すると、スポット内の第1の磁性層の原子
スピンは全て一方向に揃う。そして、媒体の移動に伴っ
て磁壁55が位置xsに来るたびに、スポットの下を磁
壁55が瞬間的に移動しスポット内の原子スピンの向き
が反転して全て一方向に揃う。この結果、図4(a)に
示す様に、再生信号振幅は記録されている磁壁の間隔
(即ち記録マーク長)によらず、常に一定かつ最大の振
幅になり、光学的な回折限界に起因した波形干渉等の問
題から完全に解放される。
向上させても再生出力が低下することがなく、以前より
高密度化が可能となった。
は、同一トラック上で(トラック方向に)起こる現象で
あり、磁性層はトラック間で互いに分断(即ち、磁気的
に分離)されていることが必須となっている。この様な
閉じていない磁区(分断された磁壁)を作成する方法と
して、特開平6−209496号公報では、矩形の深溝
透明基板を用いる方法と、溝部分をレーザーでアニール
照射して磁気的に変質させる方法を提案しているが、矩
形の深溝透明基板については、成形時の転写性に問題が
あり、また、アニール処理を行った場合には、アニール
処理部分が情報データ部として使えないので、トラック
方向の記録密度が減少するといった問題があった。
た結果、深溝形成やアニール処理を用いずに、ランド&
グルーブ記録用の透明基板形状を工夫し、『矩形に近い
ランド&グルーブ基板で(かつランド部の幅を狭くする
ことによって)トラック間を磁気的に分離する方法』を
提案している。しかし、この方法では光磁気記録媒体の
記録面としてグルーブ面のみが使用可能で、ランド部は
情報データ部として使えないために、トラック密度を上
げるためには一層の改善が求められていた。
ので、表面にランド部とグルーブ部を有する透明基板を
用いることにより、特別の磁気分断処理を行わなくとも
製造が容易で、かつランド部とグルーブ部の両方を記録
面とすることによりさらに高密度記録が可能な、温度勾
配を用いて磁壁を瞬間的に移動させて磁区を拡大再生す
ることができる光磁気記録媒体を提供することを目的と
する。
この透明基板の表面に形成され、少なくとも再生する磁
性層の磁壁を移動させることによって、見かけ上磁区を
拡大させて再生することが可能な磁性層を有する光磁気
記録媒体において、前記透明基板の表面は、ランド部と
グルーブ部からなり、このランド部の傾斜面の表面粗さ
Raが1.2nm以下であり且つ傾斜面の角度が40〜
90度であることを特徴とする光磁気記録媒体に関す
る。
3の磁性層が順次積層された積層構造とし、第1の磁性
層を、周囲温度において第3の磁性層に比べて相対的に
磁壁抗磁力が小さく磁壁移動度の大きな磁性層とし、第
2の磁性層を、第1の磁性層及び第3の磁性層よりキュ
リー温度の低い磁性層とすることが好ましい。
を、記録方向に対して直角に切った断面の模式図であ
り、図2は、透明基板のみを示した図である。本発明で
用いられる透明基板11の表面には、凸状のランド部1
と凹状のグルーブ部2が形成されている。図1に示すよ
うにランド部は平面の上面と傾斜面の側面を有し、グル
ーブ部面は平面である。
度である。ランド部の傾斜面の角度θを40度以上にす
ることで、磁性層13を堆積したときに、グルーブ部と
ランド部の境界に磁性層に切れ目(不連続面A)が生
じ、磁性層は磁気的に分離されるので、特別な分断処方
を必要としない。さらに磁気分離を確実に行うために
は、90度に近い方が好ましく、60〜90度が好まし
い。
密度化のためには狭いほどよいが、クロスイレース(隣
接トラック上に記録されたマークの消去)およびクロス
トーク(隣接トラックよりの再生信号の混入)の影響が
小さく、しかも実用に耐える再生信号が得られる程度の
広さは必要であるので、通常0.1〜0.8μmであ
り、好ましくは0.3〜0.6μmである。また、ラン
ド幅23とグルーブ幅24の比は7:3〜4:6程度が
好ましい。また、ランド部の高さ25は、クロストーク
キャンセルが可能なλ/(3n)(但し、λは光の波長
であり、nは自然数である。)にほぼ等しいことが好ま
しく、さらに磁性層を磁気的に分離する効果を発現する
ためには大きいほど好ましく、通常50〜600nmで
あり、好ましくは85〜400nmである。
の透明基板でも、ランド部の傾斜面14の表面粗さが粗
い場合には、ランド部では磁壁移動再生が極めて起こり
にくいことがわかった。即ち、その表面凹凸の大きさが
磁壁移動再生の障害になるために、磁壁移動再生は起こ
っているが、その信号レベルは極めて低い。
傾斜面14の表面粗さRaを1.2nm以下とすること
により、ランド部でも磁壁移動再生が可能になった。ラ
ンド部の傾斜面の表面粗さはできるだけ小さい方が好ま
しく、0.6nm以下であることが特に好ましい。
表面の表面粗さRaも、1.2nm以下、特に0.6n
m以下であることが好ましい。
を、図3に示す。透明基板11上に、第1の誘電体層3
2、磁性層33、第2の誘電体層34が順に積層形成さ
れている。
えば、ガラス、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリ
レート、熱可塑性ノルボルネン系樹脂等を挙げることが
できる。
いが、多量生産するためには、射出成形が好ましい。こ
の場合、透明基板の表面粗さは、スタンパの表面粗さが
ほぼ反映される。従って、スタンパのランド部、グルー
ブ部に対応する面が前述のような表面粗さになるように
スタンパを製造する。スタンパを製造するには、まず、
ガラス原盤を研磨し、その上にレジストをランド部の高
さ25と対応する厚さに塗布し、熱処理を行った後、所
定のパターンに露光してカッティング(記録)した後、
現像して凹凸パターンを形成する。このとき、ランド部
に対応する部分にレジストが残ったレジスト原盤ができ
る。
行ない、剥離・洗浄してスタンパを完成する。このスタ
ンパを用いて透明基板を成形すると、パターン状のレジ
スト原盤と同一の形状の透明基板が得られる。従って、
透明基板のランド部の上面及び傾斜面に対応するスタン
パの表面粗さは、レジストの上面および傾斜面の表面粗
さのレプリカとなるため、レジストの面粗さが直接反映
される。
いたいときには、作成したスタンパをマザーにして逆性
のスタンパを作成すれば良い。この場合、スタンパの表
面粗さは、ランド部の上面はガラス原盤、ランド部の傾
斜面ではレジスト面の表面粗さが反映される。
ガラス原盤の表面粗さが重要であり、ガラス原盤の表面
粗さRaが1.2nm以下、特に好ましくは0.6nm
以下となるように制御することが好ましい。
ジスト工程(レジスト回転数、レジスト塗布量、給排気
条件、温度、湿度等)、露光条件を最適化して、ガラス
原盤の表面に忠実に追随するようなレジスト膜を形成
し、さらにNiスパッタ膜の成膜条件を適宜調整するこ
とにより、所定の表面粗さに制御することが可能であ
る。特に傾斜部の表面粗さは、レジスト材料・濃度(揮
発性)、露光条件および現像条件等を調整することで、
表面粗さRaを1.2nm以下とすることができる。ま
た、傾斜面の角度θも、同様の条件を調整することで制
御することができる。
であっても良く、特に限定されないが、再生時に磁壁を
移動させて、見かけ上、磁区を拡大して再生することが
できる磁性層である。
示されているような第1の磁性層、第2の磁性層および
第3の磁性層からなる3層構成が用いられる。ここで第
1の磁性層331は周囲温度近傍においてこの第3の磁
性層に比べて相対的に磁壁抗磁力が小さく磁壁移動度の
大きな磁性層(移動層かつ再生層)であり、第2の磁性
層332はこの第1の磁性層及び第3の磁性層よりもキ
ュリー温度の低い磁性層(スイッチング層)からなり、
第3の磁性層333は、磁区の保存安定性に優れた通常
の磁気記録層(メモリ層)である。各磁性層はスパッタ
リングや真空蒸着等の物理蒸着法で連続成膜することに
より、互いに交換結合をしている。
GdFe、GdFeCo、NdGdFeCo、TbFe
Coなどの垂直磁気異方性が比較的小さな希土類−鉄族
非晶質合金やガーネット等のバブルメモリ用の材料が好
ましい。
o、TbCo、GdCo、GdFeCo等のCo系合金
あるいはDyFe、GdFe、TbFe等のFe系合金
磁性層で、キュリー温度が第1の磁性層及び第3の磁性
層333より小さく、飽和磁化の値が第3の磁性層より
小さいものが好ましい。また、Co、Cr、Ti等の添
加量でキュリー温度が調整可能である。
Co、DyFeCo、GdFeCo、TbDyFeCo
などの希土類−鉄族非晶質合金やPt/Co、Pd/C
oなどの白金族−鉄族周期構造膜等、飽和磁化と磁気異
方性の値が大きく、磁化状態(磁区)が安定に保持でき
るものが好ましい。
が、SiN、SiO2、ZnS等が好ましい。
第2の誘電体層34上に形成しても良い。
層の間に中間層を設けてもよい。
詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、
以下の実施例に限定されるものではない。
は、走査型プローブ顕微鏡(SPM)NanoScop
eIII(米国デジタルインスツルメンツ社製)のタッ
ピングモードAFMを用いて測定した。探針は通常のブ
レードチップを用い、表面粗さは、Ra(平均中心線粗
さ)の値で比較した。
置には、図5に示すように、一般的な光磁気ディスク記
録再生装置の光学系に、加熱用のレーザーが付加されて
いる。81は、記録再生用のレーザー光源で、波長は6
35nmで、記録媒体に対してP偏向が入射する様に配
置されている。82は、加熱用のレーザー光源で、波長
は1.3μmで、同じく記録媒体に対してP偏向が入射
する様に配置されている。83は、635nm光を10
0%透過し、1.3μm光を100%反射するように設
計されたダイクロイックミラーである。84は、偏向ビ
ームスプリッタで、635nm光、1.3μm光、各々
のP偏向は70〜80%透過し、S偏向は100%反射
するよう設計されている。1.3μm光の光束径は、対
物レンズ85の開口径よりも小さくなるようにしてあ
り、全開口部を通過して集光される635nm光に比べ
て、NAが小さくなるようにしてある。また、87は、
1.3μm光が、信号検出系に漏れ込まないようにする
ために設けるもので、635nm光を100%透過し、
1.3μm光を100%反射するように設計されたダイ
クロイックミラーである。
上に、図6(a)に示すように、記録トラック95上に
おいて、記録再生用のスポット91と、加熱用のスポッ
ト92とを結像させることができる。加熱用のスポット
92は、波長が長くNAが小さいので、記録再生用のス
ポット91よりも径が大きくなる。これにより、移動し
ている媒体の記録面上の記録再生用のスポット91の領
域に、図6(b)に示してあるような所望の温度勾配を
容易に形成することができる。ここで温度Tsの等温線
96も図示する。
照射しながら磁界を±150[Oe]で変調することに
より、第3の磁性層のキュリー温度以上に加熱した後の
冷却過程で、磁界の変調に対応した上向き磁化と下向き
磁化との繰り返しパターンを形成した。尚、この時、加
熱用のレーザーを合わせて照射して、記録再生用レーザ
ーの記録パワーを低減させることも可能である。
で変化させ、各実施例で示す所定のピット長、ピット間
隔で記録を行った。
1mWとし、加熱用のレーザーを20mWのパワーで同
時に照射しながら、各マーク長のパターンについてC/
Nを測定した。この時の媒体面上の温度分布は図6
(b)に示すとおりである。このときの再生原理は、特
開平6−290496号公報と同様であり、媒体が移動
して、媒体温度が第2の磁性層のTsまで上昇し、第1
および第3の磁性層との交換結合が切れ、第1の磁性層
の磁壁93がより温度が高く磁壁エネルギー密度の小さ
い領域へ瞬間的に移動するので、マーク長が短くなって
も再生用のスポット内の第1の磁性層の原子スピンをす
べて一方向にそろえることが可能で、かつ記録マーク長
によらず常に一定かつ最大の振幅となり、光の回折限界
以下の周期の信号が再生可能となる。
に、材料としてポリカーボネートを用い、ランド幅23
が0.6μm、グルーブ幅24が0.4μmである。ラ
ンド部の傾斜面の角度θは70度、ランド部の高さ25
は280nmである。
面が極めて平滑な石英ガラス原盤を使用し、カッティン
グには波長351nmのArレーザを使用した。
たところ、ランド部上面1aで0.825nm、グルー
ブ部底面2aで1.015nm、ランド部の傾斜面1b
で0.825nmであった。
に、第1の誘電体層(干渉層)であるSiN層32を8
0nm形成し、次に第1の磁性層(磁壁移動層)として
GdFeCo層331を30nm、第2の磁性層(スイ
ッチング層)としてDyFe層332を10nm、第3
の磁性層(メモリ層)としてTbFeCo層333を4
0nmを順次スパッタリング形成した。最後に、第2の
誘電体層(保護層)としてSiN層34を80nm形成
した。
表面粗さは、透明基板11の表面粗さとほぼ同等であっ
た。
に、磁界変調方式で0.25μmの孤立磁区を記録した
後、加熱用の光ビームを当てて、偏光顕微鏡で磁区観察
をしたところ、ランド部とグルーブ部の両方に、閉じて
いない磁区が確認された。
「グルーブ面」に、通常の磁界変調方式でピット長0.
10μm、ピット間隔0.10μmで連続に記録した
後、前述の磁壁移動型拡大再生方法を用いて再生したと
ころ、波長635nm、NA0.6の光学系(相対速度
2m/s)において、C/N37.5dBが再現良く得
られた。
ド面」に、通常の磁界変調方式でピット長0.10μ
m、ピット間隔0.10μmで連続に記録した後、同様
にして再生したところ、波長635nm、NA0.6の
光学系(相対速度2m/s)において、C/N38.0
dBが再現良く得られた。
なくても磁性層のトラック間での磁気的分断が実現さ
れ、グルーブ部のみならずランド部においても磁壁移動
が起こり、ランドとグルーブの両方に記録可能な磁壁移
動型光磁気記録媒体を実現することができた。
用いて、汎用の基板形成技術で作成可能なので、媒体の
コストアップが避けられ、安価な高密度記録媒体が提供
できる。
aが1.513nmである透明基板を用いた以外は実施
例1と同様にして光磁気ディスクを作製した。
に、磁界変調方式で0.25μmの孤立磁区を記録した
後、加熱用の光ビームを当てて、偏光顕微鏡で磁区観察
をしたところ、ランド部とグルーブ部の両方に、閉じて
いない磁区が確認された。
「グルーブ面」に、通常の磁界変調方式でピット長0.
10μm、ピット間隔0.10μmで連続に記録した
後、実施例1と同様にして再生したところ、波長635
nm、NA0.6の光学系(相対速度2m/s)におい
てC/N37.5dBが再現良く得られた。
界変調方式で、ピット長0.10μm、ピット間隔0.
10μmで連続に記録した後、同様にして再生したとこ
ろ、再生信号は極めて小さく、波長635nm、NA
0.6の光学系(相対速度2m/s)において、C/N
27.0dBであった。
Raが1.513nmの場合、磁区観察の結果では、深
溝でかつ矩形の透明基板による磁性層の分断は実現され
ているにもかかわらず、ランド面において実用的な信号
レベルの磁壁移動による再生信号は得られないことがわ
かった。
ンパを作成するレジストプロセス(主にレジストの粘度
と気化速度、膜厚等)、露光条件および現像条件を変更
した以外は実施例1と同様にして透明基板を作製した。
この透明基板のランド部上面1aおよび傾斜面1bの表
面粗さRaは共に0.530nm、グルーブ部2aの表
面粗さRaは0.767nmであった。この透明基板を
用いた以外は、実施例1と同じにして光磁気記録媒体を
作成した。
に、磁界変調方式で0.25μmの孤立磁区を記録した
後、加熱用の光ビームを当てて、偏光顕微鏡で磁区観察
をしたところ、ランド部とグルーブ部の両方に、閉じて
いない磁区が確認された。
「グルーブ面」に、通常の磁界変調方式でピット長0.
10μm、ピット間隔0.10μmで連続に記録した
後、前述の再生方法を用いて再生したところ、波長63
5nm、NA0.6の光学系(相対速度2m/s)にお
いてC/N38.5dBが再現良く得られた。
界変調方式で、ピット長0.10μm、ピット間隔0.
10μmで連続に記録した後、同様にして再生したとこ
ろ、波長635nm、NA0.6の光学系(相対速度2
m/s)においてC/N39.5dBが再現良く得られ
た。
ランド部及びグルーブ部の表面粗さが改善されているこ
とで、さらにC/Nが向上している。
するもととなるスタンパを作成するレジストプロセス
(主にレジストの粘度と気化速度、膜厚等)を調整し、
ランド部上面1aおよびランド部の傾斜面(テーパ部)
1bの表面粗さRaが共に1.150nm、グルーブ部
底面2aの表面粗さRaが0.767nmの基板11を
用いて、他の条件は実施例1と同じにして光磁気記録媒
体を作成した。
に、磁界変調方式で0.25μmの孤立磁区を記録した
後、加熱用の光ビームを当てて、偏光顕微鏡で磁区観察
をしたところ、ランド部とグルーブ部の両方に、閉じて
いない磁区が確認された。
「グルーブ面」に、通常の磁界変調方式でビット長0.
10μm、ビット間隔0.10μmで連続に記録した
後、実施例1と同様に磁壁移動型拡大再生方法を用いて
再生したところ、波長635mm、NA0.6の光学系
(相対速度2m/s)においてC/N38.5dBが再
現良く得られた。
界変調方式で、ビット長0.10μm、ビット間隔0.
10μmで連続に記録した後、同様にして再生したとこ
ろ、波長635nm、NA0.6の光学系(相対速度2
m/s)において、C/N37.0dBが再現良く得ら
れた。再生信号の結果を実施例1と比較すると、ランド
部の表面粗さが大きい為に、ランド部におけるC/Nが
多少劣化しているが、実用的には差し支えない程度であ
る。
板を用いることによって、アニール処理等を行なわなく
てもトラック間の磁気的分断が実現され、「グルーブ
部」のみならず「ランド部」においても磁壁の移動現象
が起こり、ランドとグルーブ両方に記録可能な磁壁移動
型光磁気記録媒体を容易に実現することができた。用い
たポリカーボネート基板は汎用の基板形成技術で作成可
能なので、媒体のコストアップが避けられ、安価な高密
度記録媒体が提供できる。
の表面粗さRaが1.305nmである基板を用いた他
は実施例3と同様にして光磁気ディスクを作成した。
に、磁界変調方式で0.25μmの孤立磁区を記録した
後、加熱用の光ビームを当てて、偏光顕微鏡で磁区観察
をしたところ、ランド部とグルーブ部の両方に、閉じて
いない磁区が確認された。
「グルーブ面」に、通常の磁界変調方式でビット長0.
10μm、ビット間隔0.10μmで連続に記録した
後、実施例1と同様に磁壁移動型拡大再生方法を用いて
再生したところ、波長635nm、NA0.6の光学系
(相対速度2m/s)においてC/N38.5dBが再
現良く得られた。
界変調方式で、ビット長0.10μm、ビット間隔0.
10μmで連続に記録した後、同様にして再生したとこ
ろ、再生信号は極めて小さく、波長635nm、NA
0.6の光学系(相対速度2m/s)において、C/N
35.0dBであった。
11のランド部の傾斜面(テーパ部)1bの表面粗さR
aが1.305nmの場合、磁区観察の結果では、矩形
基板による磁性層の分断は実現されているにもかかわら
ず、ランド面において実用的な(信号レベルの)磁壁移
動による再生信号は得られなかった。
分断処理を行わなくともよいので製造が容易であり、ま
たランド部とグルーブ部の両方を記録面とすることがで
きるのでトラック密度が向上しさらに高密度記録が可能
である。本発明の光磁気記録媒体を用いて、温度勾配を
用いて磁壁を瞬間的に移動させて磁区を拡大再生するこ
とができる。
る。
模式的断面図である。
2、実施例3)の層構成断面図である。
再生原理を説明するための模式図である。
装置を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 透明基板と、この透明基板の表面に形成
され、少なくとも再生する磁性層の磁壁を移動させるこ
とによって、見かけ上磁区を拡大させて再生することが
可能な磁性層を有する光磁気記録媒体において、前記透
明基板の表面は、ランド部とグルーブ部からなり、この
ランド部の傾斜面の表面粗さRaが1.2nm以下であ
り且つ傾斜面の角度が40〜90度であることを特徴と
する光磁気記録媒体。 - 【請求項2】 前記磁性層は、少なくとも、第1、第
2、第3の磁性層が順次積層された積層構造であって、
第1の磁性層は、周囲温度において第3の磁性層に比べ
て相対的に磁壁抗磁力が小さな磁性層であり、第2の磁
性層は、第1の磁性層及び第3の磁性層よりキュリー温
度の低い磁性層であることを特徴とする請求項1記載の
光磁気記録媒体。 - 【請求項3】 前記ランド部の上面およびグルーブ部の
表面の表面粗さRaが1.2nm以下であることを特徴
とする請求項1または2に記載の光磁気記録媒体。
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JP28358097 | 1997-10-16 | ||
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1998
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