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JP3466937B2 - セクタアンテナ装置 - Google Patents

セクタアンテナ装置

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JP3466937B2
JP3466937B2 JP33824198A JP33824198A JP3466937B2 JP 3466937 B2 JP3466937 B2 JP 3466937B2 JP 33824198 A JP33824198 A JP 33824198A JP 33824198 A JP33824198 A JP 33824198A JP 3466937 B2 JP3466937 B2 JP 3466937B2
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sectors
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直樹 本江
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Kokusai Denki Electric Inc
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Hitachi Kokusai Electric Inc
Kokusai Denki Electric Inc
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Publication date
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  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Radio Transmission System (AREA)
  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指向性を有するセ
クタを形成して当該セクタの移動局と無線通信するセク
タアンテナ装置に関し、特に、移動局との通信状況に応
じてセクタの指向性を変化させるセクタアンテナ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車電話システムや携帯電話シ
ステム(セルラシステム)等では基地局と移動局(ユー
ザ)との間で無線通信することが行われている。このよ
うなシステムでは、通信方式として多元接続方式(mult
iple access)を用いることにより基地局と複数の移動
局との間で通信を行っており、代表的な多元接続方式と
して、時間をチャネル毎に分割するTDMA(Time Div
ision Multiple Access)方式や、周波数をチャネル毎
に分割するFDMA(Frequency Division Multiple Ac
cess)方式や、符号をチャネル毎に分割するCDMA
(Code Division Multiple Access)方式が知られてい
る。
【0003】このような通信方式を用いて基地局と移動
局との間で無線通信を行う場合には、無線周波数の利用
効率を向上させることが要求され、このような要求を実
現する構成として例えばセルのセクタ化が知られてい
る。ここで、セルとは1つの基地局がカバーする(無線
通信する)サービスエリアのことであり、セクタとはセ
ルを複数のエリアに分割した場合の各エリアのことであ
る。セルのセクタ化を実施することにより、同一チャネ
ル間干渉を低減させることができ、これにより通信容量
を大きくすることができる。
【0004】上記したセクタ構成を実現する方法として
は、例えば指向性を有するセクタアンテナを基地局に備
える方法が知られており、この場合のセクタ構成の一例
を図10を用いて示す。同図には、セクタ数を6とした
場合の基地局におけるセクタ構成例を示してあり、同図
に示されるように基地局では、一点(円の中心点)の周
りに6本のアンテナ21を放射状に配置し、これら各ア
ンテナ21の開口角が例えば等分されるように各アンテ
ナ21の周囲に反射板22を設けてある。
【0005】上記の構成により、それぞれのアンテナ2
1は反射板22によって隣接したアンテナ21から空間
的に仕切られ、これにより、各アンテナ21毎に送受信
信号の指向性が実現されている。また、上記のように開
口角を等分した場合には各アンテナ21毎に形成される
セクタ(“セクタ1”〜“セクタ6”)が上記一点を中
心として臨む角度は60度(360度/6)となり、干
渉量を1/6に抑えることができる。なお、上記ではセ
クタ数を6とした場合を示したが、一般に、1つのセル
をL(Lは複数)個のセクタに分割する場合には、各セ
クタの臨む角度は360度/Lに固定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような基地局のセクタ構成では、各セクタが固定されて
いたため、例えば多数の移動局がそれぞれ移動すること
等により変化する種々な通信状況に応じてセクタの指向
性を変化させるといったことができず、このため、移動
局との通信状況によっては無線通信を効率よく行うこと
ができない場合があるといった不具合があった。
【0007】ここで、上記した不具合の具体例を示す。
例えば通信方式としてTDMA方式やFDMA方式が用
いられる場合には、基地局が1つのセクタにより同時に
無線通信することが可能な移動局の最大数(1セクタ当
たりの最大許容多元接続数)は一般に(1セル当たりの
最大許容多元接続数)/(セクタ数)といった数に限定
されてしまうため、1つのセクタに多数の移動局が集中
して1セクタ当たりの最大許容多元接続数を超えてしま
うと、セル全体としては1セル当たりの最大許容多元接
続数に達していないにもかかわらず、無線通信すること
ができない移動局が発生してしまう(すなわち、呼損が
発生してしまう)といった不具合があった。
【0008】また、例えば通信方式としてCDMA方式
が用いられる場合には、各移動局にはそれぞれ異なる符
号が割り当てられることから1つのセクタに多数の移動
局が集中しても基地局と移動局との無線通信が全く不可
能となってしまうことはないが、全ての移動局が同じ周
波数帯域や同じ時間を共有して基地局と無線通信を行う
ため、各セクタにおける無線通信の品質は当該セクタの
移動局数に依存する傾向にあり、このため、例えば1つ
のセクタに多数の移動局が集中してしまうと、当該セク
タの移動局と基地局との通信品質が悪くなり、基地局が
移動局から受信する信号の誤り率が要求される程度より
も悪くなってしまうといった不具合があった。
【0009】なお、基地局が例えば上記図10に示した
セクタアンテナの反射板22の角度を変化させて各セク
タの指向性を変化させることにより各セクタの移動局数
を同数程度に保つといった構成も考えられるが、このよ
うな反射板2の制御では、反射板22によるビーム(信
号)の反射角が変化してセクタの形状が変形してしま
い、所望のビーム形状やアンテナゲインがうまく得られ
ないことが多いといった問題があった。このため、この
ような反射板22の制御では、基地局から移動局への下
り通信及び移動局から基地局への上り通信の両方におい
て、同一チャネル干渉が大きくなり、通信品質が劣化し
てしまうといった不具合があり、実用化には向かなかっ
た。
【0010】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたもので、指向性を有するセクタを形成
して当該セクタの移動局と無線通信するに際して、移動
局との通信状況に応じてセクタの指向性を変化させるこ
とにより、移動局との無線通信を効率化することができ
るセクタアンテナ装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るセクタアンテナ装置では、複数のアン
テナを備え、次のようにして指向性を有するセクタを形
成して当該セクタの移動局と無線通信する。すなわち、
制御手段が移動局との通信状況に応じて調整手段を制御
することにより、調整手段が上記した複数のアンテナに
印加される電気信号の振幅及び位相を各アンテナ毎に調
整することによりこれらのアンテナにより合成されるセ
クタの指向性を変化させる。
【0012】従って、セクタアンテナ装置では、移動局
との通信状況に応じてセクタの指向性を変化させて無線
通信を行うことができ、これにより、種々な通信状況に
対応して移動局との無線通信の効率化を図ることができ
る。なお、セクタの指向性を変化させる仕方としては、
例えばセクタの大きさを変化させる仕方や、セクタの大
きさを一定に保ちながら当該セクタの向きを変化させる
仕方や、また、セクタの大きさと向きとを共に変化させ
る仕方等がある。
【0013】上記した制御の具体例として、本発明に係
るセクタアンテナ装置では、移動局数検出手段がセクタ
の移動局数を検出し、上記した制御手段がセクタの移動
局数が最大許容数を超えた場合に当該セクタの指向性を
変化させることにより当該セクタの移動局数を当該最大
許容数以下に減少させる。ここで、最大許容数とは、例
えば通信方式としてTDMA方式やFDMA方式が用い
られる場合には1セクタ当たりの最大許容多元接続数の
ことを言い、また、例えば通信方式としてCDMA方式
が用いられる場合には要求される通信品質(許容誤り
率)を確保することができる1セクタ当たりの最大の移
動局数のことを言う。
【0014】なお、一般に、TDMA方式は時間をチャ
ネル数で分割して各チャネル(各移動局)に独占する時
間を与える方式であり、同様に、FDMA方式は周波数
をチャネル数で分割して各チャネル(各移動局)に独占
する周波数を与える方式であるため、これらの方式では
例えば1セクタ当たりのチャネル数が当該セクタの最大
許容多元接続数となる。また、これらの方式では、各移
動局が時間や周波数を独占するため、セクタの移動局数
が当該セクタにおける無線通信の品質に影響を与えてし
まうことはほとんどない。
【0015】また、一般に、CDMA方式は符号をチャ
ネル数で分割して各チャネル(各移動局)に独占する符
号を与える方式であるため、上記したように通信品質の
劣化を考慮しなければ最大許容数は無限(但し、実際に
は例えば符号の種類数に制限される)ともなり得るが、
通信品質を確保するといった要求から最大許容数が設定
される。すなわち、この方式では、通常、セクタの移動
局数が多くなるに従って当該セクタにおける通信品質が
悪くなる傾向があるため、このような通信品質を要求さ
れる程度に保つことが可能な最大許容数を設定しておく
ことが行われる。
【0016】従って、例えばTDMA方式やFDMA方
式が用いられる場合には、或るセクタの移動局数が最大
許容数を超えてしまった場合であっても、本制御態様に
よって当該セクタの移動局数を最大許容数以下に減少さ
せる一方、当該セクタから外れてしまった移動局を他の
セクタでカバーするようにすることにより、最大許容数
の制限に起因して無線通信することができなくなってし
まう移動局が発生してしまうのを抑制することができ
る。また、例えばCDMA方式が用いられる場合には、
本制御態様によってセクタの移動局数を最大許容数以下
に保つことにより、当該セクタの移動局との通信品質を
保障することができる。
【0017】また、具体例として、本発明に係るセクタ
アンテナ装置では、上記した調整手段を複数備えて各調
整手段毎にセクタを形成し、移動局数検出手段が各セク
タの移動局数を検出し、上記した制御手段が調整手段を
制御することによりセクタ間の移動局数の差を減少させ
る。
【0018】従って、例えばTDMA方式やFDMA方
式が用いられる場合には、セクタ間の移動局数の差を減
少させることにより各セクタの移動局数を同数程度に保
つことができ、これにより、例えばセル全体としては1
セル当たりの最大許容多元接続数未満であるにもかかわ
らずいずれかのセクタの移動局数が1セクタ当たりの最
大許容多元接続数を超えてしまって通信不可能な移動局
が発生してしまうといったことが生じるのを抑制するこ
とができる。
【0019】また、例えばCDMA方式が用いられる場
合には、上記と同様に各セクタの移動局数を同数程度に
保つことによって各セクタにおける通信品質を同程度に
保つことができ、これにより、いずれかのセクタのみに
移動局が集中して当該セクタにおける通信品質が悪くな
ってしまうといった状況が発生してしまうのを回避する
ことができる。
【0020】また、具体例として、本発明に係るセクタ
アンテナ装置では、移動局との通信方式としてCDMA
方式を用い、上記した調整手段を複数備えて各調整手段
毎にセクタを形成し、SIR(Signal power to Interf
erence Ratio:信号電力対干渉電力比)検出手段が各セ
クタの移動局からの受信信号電力対干渉電力比を検出
し、上記した制御手段が調整手段を制御することにより
セクタ間の受信信号電力対干渉電力比の差を減少させ
る。なお、CDMA方式を用いた無線通信では、一般
に、受信信号電力対干渉電力比が大きいほど通信品質が
よいといった傾向がある。
【0021】従って、本制御態様によって移動局からセ
クタアンテナ装置への上り通信における信号電力対干渉
電力比のセクタ間での差を減少させることにより、例え
ば各セクタにおける通信品質を同程度に保つことがで
き、これにより、いずれかのセクタのみの受信信号電力
対干渉電力比が大きくなって当該セクタにおける通信品
質が悪くなってしまうといった状況が発生してしまうの
を回避することができる。
【0022】また、具体例として、本発明に係るセクタ
アンテナ装置では、移動局との通信方式としてCDMA
方式を用い、上記した調整手段を複数備えて各調整手段
毎にセクタを形成し、誤り率検出手段が各セクタの移動
局からの受信信号の誤り率を検出し、上記した制御手段
が調整手段を制御することによりセクタ間の誤り率の差
を減少させる。
【0023】従って、本制御態様によって例えば移動局
からセクタアンテナ装置への上り通信におけるビット誤
り率やフレーム誤り率のセクタ間での差を減少させるこ
とにより、各セクタにおける通信品質を同程度に保つこ
とができ、これにより、いずれかのセクタのみのビット
誤り率等が大きくなって当該セクタにおける通信品質が
悪くなってしまうといった状況が発生してしまうのを回
避することができる。
【0024】なお、以上では、CDMA方式を用いた場
合にセクタの移動局数、或いは受信信号電力対干渉電力
比、或いは受信誤り率に基づいてセクタの指向性を変化
させて各セクタにおける通信品質を同程度に保つ態様を
示したが、通常、受信誤り率に基づく制御を行うのが最
も直接的に通信品質を調整することができて好ましい。
しかしながら、実際の装置を構築する場合には一般に受
信信号電力対干渉電力比に基づく制御の方が受信誤り率
に基づく制御に比べて簡易なため、受信信号電力対干渉
電力比に基づく制御を採用するのが好ましい場合もあ
り、この場合においても、受信誤り率に基づく制御の場
合とほぼ同様な精度で通信品質を調整することができ
る。また、子局数に基づく制御についても同様に、この
ような制御を採用するのが好ましい場合もあり、この場
合においても、受信誤り率に基づく制御の場合と大体同
じ精度で通信品質を調整することができる。
【0025】ここで、本発明により電気信号の振幅及び
位相を調整する仕方の具体例を示しておく。上記したよ
うに、本発明では、複数のアンテナに印加される電気信
号の振幅及び位相を各アンテナ毎に調整することによ
り、これらのアンテナにより合成されるセクタの指向性
を変化させる。なお、複数のアンテナに印加される電気
信号とは、例えば無線送信の場合にはこれら複数のアン
テナから無線信号を放射させるために当該アンテナに印
加される電流信号等のことであり、また、無線受信の場
合には移動局から無線送信された信号が発生させる電磁
界によってこれら複数のアンテナに印加される電流信号
等のことである。
【0026】具体例として、「アレーアンテナを用いた
可変ゾーン構成システムの基礎的検討」(久保田、岩
間、横山、信学技報RCS95−76、p.53〜p.
58、1995年9月)には、円状に配置された複数の
アンテナ(円状配置アレーアンテナ)に印加される電気
信号の振幅及び位相を各アンテナ毎に調整することで当
該アンテナにより所望のセクタを形成する仕方の例が記
載されており、この例を説明する。
【0027】まず、原点から半径aの円周上に(2M)
本のアンテナを等角度間隔で配置した円状配置アレーア
ンテナについて、当該原点を中心とした各アンテナのφ
=0軸からの角度をθm(m=(−M)〜(M−1)で
あり、それぞれ各アンテナに対応している)とする。こ
こで、φ=0軸は、後述する図11に例示される(2
M)=8の場合と同様に、M本のアンテナのφと残りの
M本のアンテナのφとがそれぞれ対称となるように定め
られている。
【0028】ここで、図11には、上記した円状配置ア
レーアンテナの具体例として、(2M)=8とした場合
の円状配置8素子アレーアンテナの構成例を示してあ
り、この円状配置8素子アレーアンテナは、8本のアン
テナZ1〜Z8を円周上に等角度間隔(45度間隔)で
配置して構成されている。また、φ=0軸はアンテナZ
1とアンテナZ8との中点及びアンテナZ4とアンテナ
Z5との中点を通るように定められており、4本のアン
テナZ1〜Z4のφと残りの4本のアンテナZ8〜Z5
のφとがそれぞれ対称(正負が逆)となっている。
【0029】以下では、再び、アンテナの総数が(2
M)本であるとして説明を行う。例えばk=(2π/
λ)とすると(λは波長)、φ方向の放射電界E(φ)
は、各アンテナに印加される電流の振幅成分A’m及び
位相成分δmを用いて式1のように示される。なお、式
1中のjは複素数部分を表している。
【0030】
【数1】
【0031】ここで、A’m・exp(jδm)を複素
数Amで置き換え、このAmをパラメータとすると、上
記した放射電界E(φ)は式2のように示される。
【0032】
【数2】
【0033】一方、(2N+1)本のアンテナを直線状
に等間隔で配置した直線状配置アレーアンテナについ
て、これら複数のアンテナを配置した直線の方向をφ=
0の方向としてφ=0軸を定め、上記図11に示した場
合と同様に、当該φ=0軸から半時計回りの方向をφの
正の方向であるとする。この場合に、直線状配置アレー
アンテナにより生成されるφ方向の放射電界E0(φ)
は式3のように示される。なお、Bn(n=−N〜Nで
あり、それぞれ各アンテナに対応している)は各アンテ
ナに対応したパラメータである。
【0034】
【数3】
【0035】ここで、上記式3は、Nを無限大(∞)に
近づけるとφに関するフーリエ(Four ier)級数とな
り、例えばサンプル数を有限で打ち切ってしまうと細か
い部分の補間はできなくなるが、近似的に基となる関数
を表現することは可能である。このため、直線状配置ア
レーアンテナでは、式4に示すBnをn番目のアンテナ
のパラメータとして用いることにより、所望の放射電界
E0(φ)を実現するためのパラメータBnを推定して
算出することができる。
【0036】
【数4】
【0037】次に、上記式2に示した放射電界E(φ)
と上記式3に示した放射電界E0(φ)とが等しいと仮
定することにより、上記した円状配置アレーアンテナが
生成する電界パターンを上記した直線状配置アレーアン
テナが生成する電界パターンと同様のものとする場合を
考える。上記式2の右辺と上記式3の右辺とが等しいと
仮定すると、例えば−π≦φ≦πの範囲において式5が
得られる。
【0038】
【数5】
【0039】ここで、上記式5を判り易くするため、μ
=(m+1/2)として置き換え、パラメータをAμと
すると、上記式5は式6のように変形される。
【0040】
【数6】
【0041】また、ψ=(φ−2μπ/2M)として置
き換え、上記式6の左辺を上記式4のE0(φ)に代入
すると、式7及び式8が得られる。
【0042】
【数7】
【0043】
【数8】
【0044】ここで、一般に、クロネッカーのデルタ
(Kronecker’s Delta)δμμ’を用いると、式9に示
す等式が成立する。なお、このデルタは、μ≠μ’の場
合にδμμ’=0となり、μ=μ’の場合にδμμ’=
1となる記号である。
【0045】
【数9】
【0046】上記した直線状配置アレーアンテナのアン
テナ数(2N+1)が上記した円状配置アレーアンテナ
のアンテナ数(2M)より1本多いとすると、M=Nと
なり、上記式7は式10のように変形される。
【0047】
【数10】
【0048】そして、上記式10に上記式9を適用して
整理すると、式11に示すようにパラメータAμを得る
ことができる。
【0049】
【数11】
【0050】以上に示されるように、上記した円状配置
アレーアンテナでは、各アンテナに印加される電流の振
幅成分A’m及び位相成分δmを調整して、上記式11
に示されるパラメータAμを調整することにより、これ
ら複数のアンテナにより合成されるセクタの指向性のパ
ターン(すなわち、放射電界E(φ))を種々なものに
変化させることができる。
【0051】また、上記のように、上記した直線状配置
アレーアンテナでは、各アンテナに印加される電流の振
幅成分等を調整して、上記式4に示されるパラメータB
nを調整することにより、これら複数のアンテナにより
合成されるセクタの指向性のパターン(すなわち、放射
電界E0(φ))を種々なものに変化させることができ
る。
【0052】なお、以上では、複数のアンテナを直線状
に配置した場合と円状に配置した場合との例を示した
が、所望のセクタ指向性パターンを生成するために各ア
ンテナに印加される電気信号の振幅や位相を制御する仕
方は、例えば各アンテナの配置の仕方や、例えば固定配
置された各アンテナと指向性を向ける方向(セクタを形
成させる向き)との間の絶対角度等に依存し、これらの
条件に基づいて振幅等の制御が行われる。
【0053】また、一般に、アンテナから無線信号を送
信する場合の指向性と、当該アンテナにより無線信号を
受信する場合の指向性とは同じであるため、本発明に係
るセクタアンテナ装置では、上記のような電気信号の振
幅及び位相の制御を無線信号の送受信に際して行うこと
により、送信及び受信に対して同様なセクタの指向性を
実現することができる。
【0054】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施例に係るセクタ
アンテナ装置を図面を参照して説明する。なお、本例で
は、本発明に係るセクタアンテナ装置が例えば携帯電話
システム等の基地局に備えられているとし、当該セクタ
アンテナ装置が指向性を有するセクタを形成して当該セ
クタの複数の移動局と無線通信する場合を示す。図1に
は、本発明に係るセクタアンテナ装置の一例を示してあ
り、このセクタアンテナ装置は、複数(本例では6本)
のアンテナT1〜T6を円周上に配置したサーキュラア
レイ(円状配置アダプティブアレイアンテナ)の構成を
有している。
【0055】同図に示したセクタアンテナ装置には、上
記した6本のアンテナT1〜T6と、セクタ数(本例で
はLとする)と同数の重み付け部G1〜GLと、セクタ
数と同数の合成器H1〜HLと、上記した各重み付け部
G1〜GLを制御する重み制御部1とが備えられてい
る。また、各重み付け部G1〜GLは6本のアンテナT
1〜T6と接続されているとともに、それぞれ1つの合
成器H1〜HLと接続されている。
【0056】各重み付け部G1〜GLは、例えば位相器
等から構成されており、重み制御部1による制御に従っ
て6本のアンテナT1〜T6に印加される電気信号の振
幅及び位相を各アンテナ毎に調整する機能を有してい
る。具体的には、例えばアンテナT1〜T6から無線信
号を送信する場合には、各重み付け部G1〜GLではそ
れぞれの合成器H1〜HLから入力された送信対象とな
る電気信号の振幅や位相を各アンテナ毎に調整して、調
整した電気信号を各アンテナT1〜T6から無線送信さ
せる。また、例えばアンテナT1〜T6により無線信号
を受信する場合には、各重み付け部G1〜GLでは各ア
ンテナT1〜T6により受信されて得られた電気信号の
振幅や位相を各アンテナ毎に調整して、調整した複数
(本例では6つ)の電気信号をそれぞれの合成器H1〜
HLへ出力する。
【0057】各合成器H1〜HLは、複数の電気信号を
1つの電気信号に合成する機能を有している。具体的に
は、例えばアンテナT1〜T6から無線信号を送信する
場合には、各合成器H1〜HLでは送信対象となる電気
信号を例えば6つの電気信号に分配してそれぞれの重み
付け部G1〜GLへ出力する。また、例えばアンテナT
1〜T6から無線信号を受信する場合には、各合成器H
1〜HLではそれぞれの重み付け部G1〜GLから入力
された複数(本例では6つ)の電気信号を合成する。
【0058】重み制御部1は、移動局との通信状況に応
じて上記した各重み付け部G1〜GLによる電気信号の
振幅及び位相の調整を制御する機能を有しており、この
制御は、例えば各重み付け部G1〜GLに対して制御信
号を送信して振幅や位相の重み付けの係数を指示するこ
とにより行われる。このような制御を行うことにより、
例えば各重み付け部G1〜GL毎に異なるセクタの指向
性を形成することができ、また、これら各セクタの指向
性を変化させることができる。
【0059】なお、所望のセクタ指向性を実現するため
に各アンテナT1〜T6に印加される電気信号の振幅や
位相を変化させる仕方としては、その具体例を上記「課
題を解決するための手段」において示したため、本例で
は説明を省略する。本例の重み制御部1では、例えば、
当該具体例に示した理論式と同様なものを用いて各アン
テナT1〜T6毎に調整する振幅や位相の値を決定す
る。
【0060】本例では、上記した各重み付け部G1〜G
Lにより、複数のアンテナに印加される電気信号の振幅
及び位相を各アンテナ毎に調整することによりこれらの
アンテナにより合成されるセクタの指向性を変化させる
調整手段が構成されている。また、本例では、複数の調
整手段(本例では、重み付け部G1〜GL)が備えられ
ており、各調整手段毎にセクタが形成される。また、本
例では、上記した重み制御部1により、移動局との通信
状況に応じて調整手段による調整を制御することにより
セクタの指向性を変化させる制御手段が構成されてい
る。
【0061】以上の構成により、本例のセクタアンテナ
装置では、指向性を有する複数のセクタを形成して各セ
クタの移動局と無線通信するに際して、移動局との種々
な通信状況に応じて各セクタの指向性を変化させること
ができ、これにより、移動局との無線通信の効率化を図
ることができる。
【0062】なお、本発明に係るセクタアンテナ装置に
より行われる上記した電気信号の振幅及び位相の調整処
理の制御は、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハー
ドウエア資源においてプロセッサが制御プログラムを実
行することにより行われてもよく、また、例えば当該処
理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア
回路から構成されてもよい。
【0063】また、図2には、本発明に係るセクタアン
テナ装置の他の構成例を示してあり、このセクタアンテ
ナ装置は、複数(本例では7本)のアンテナU1〜U7
を直線状に配置したリニアアレイ(直線状配置アダプテ
ィブアレイアンテナ)の構成を有している。ここで、同
図に示したセクタアンテナ装置には、各アンテナU1〜
U7に印加される電気信号の振幅及び位相を各アンテナ
毎に調整するセクタ数と同数の重み付け部V1〜VL
や、複数の電気信号を合成するセクタ数と同数の合成器
W1〜WLや、上記した各重み付け部V1〜VLを制御
する重み制御部11が備えられており、このセクタアン
テナ装置の構成や動作は、アンテナU1〜U7の数及び
その配置が異なっていることや各重み付け部V1〜VL
により行われる電気信号の振幅及び位相の調整の仕方が
異なっているといった点を除いては、上記図1に示した
装置の場合と同様である。
【0064】次に、本例のセクタアンテナ装置により上
記した電気信号の振幅及び位相の調整処理を制御する態
様の具体例を示す。なお、以下では、上記図1に示した
セクタアンテナ装置を代表させてその動作の具体例を示
すが、上記したように、例えば上記図2に示したセクタ
アンテナ装置を用いた場合の動作についてもほぼ同様で
ある。
【0065】また、本例のセクタアンテナ装置には、例
えば各セクタの移動局数を検出する移動局数検出手段が
備えられているとし、本例では、移動局数に基づいて上
記調整処理を制御する態様を示す。なお、各セクタの移
動局数の検出は、例えば各セクタ毎の送受信処理回路
(本例では、1つの重み付け部G1〜GL及び1つの合
成器H1〜HLから成る各処理回路)で無線通信してい
る移動局の数を検出することにより行われる。
【0066】一例として、本例のセクタアンテナ装置と
移動局との間でTDMA方式やFDMA方式を用いて無
線通信が行われる場合を示す。この場合、本例のセクタ
アンテナ装置に備えられた重み制御部1では、例えば各
セクタの移動局数を監視しており、いずれかのセクタの
移動局数が最大許容多元接続数を超えたことに応じて、
当該セクタに対応する重み付け部G1〜GLを制御する
ことで当該セクタの幅を狭める等することにより当該セ
クタの移動局数を最大許容多元接続数以下に減少させる
一方、当該セクタがカバーする範囲から外されたエリア
を当該セクタに隣接するセクタの幅を広める等してカバ
ーする。
【0067】ここで、上記のようなセクタの制御を図3
及び図4を用いて更に具体的に説明する。上記図3や図
4には、本例のセクタアンテナ装置が形成するセクタを
概念的に示してあり、これらの図中の円の中心点に本例
のセクタアンテナ装置(すなわち、本例では基地局)が
設置されており、当該セクタアンテナ装置が6つのセク
タ(“セクタ1”〜“セクタ6”)を形成することによ
り360度のサービスエリア(セル)をカバーしてい
る。また、図3中の黒丸及び白丸や図4中の黒丸はそれ
ぞれ1つの移動局を示している。
【0068】例えば本例のセクタアンテナ装置が形成す
る各セクタの最大許容多元接続数が等しく3であるとし
て、もしも上記図3に示した通信状況が生じてしまった
場合には、“セクタ1”や“セクタ5”の移動局数が最
大許容多元接続数(3)を超えてしまっていることか
ら、本例のセクタアンテナ装置では、例えば白丸で示し
た移動局との間で無線通信することができない。
【0069】そこで、本例のセクタアンテナ装置では、
例えば、まず“セクタ1”の幅を狭めるとともに当該
“セクタ1”に隣接する“セクタ2”や“セクタ6”の
幅を広めることにより“セクタ1”の移動局数を最大許
容多元接続数以下に減少させ、次に、“セクタ2”につ
いて同様な制御を行い、次いで、他の各セクタについて
も同様な制御を順次行うこと等により、セル全体をカバ
ーしながら各セクタの指向性を変化させていき、これに
より結果として、上記図4に示されるように、各セクタ
の移動局数を最大許容多元接続数以下に減少させる。
【0070】このような制御を行う本例のセクタアンテ
ナ装置の効果を従来のものと比較すると、例えば従来で
は上記図3に示されるセクタ構成のままであるため、セ
ル全体として通信可能な移動局の数は15となり、3つ
の移動局(白丸で示した移動局)とは1セクタ当たりの
最大許容多元接続数の制約によって通信不可能となって
しまうが、本例のセクタアンテナ装置では、上記図4に
示したセクタ構成に変化させることができるため、セル
全体として1セル当たりの最大許容多元接続数である1
8つの移動局との間で無線通信することができ、これに
より、通信容量を有効に活用することができる。
【0071】なお、以上では、通信方式としてTDMA
方式やFDMA方式が用いられる場合を示したが、例え
ば本例のセクタアンテナ装置と移動局との間でCDMA
方式を用いて無線通信が行われる場合には、上記した1
セクタ当たりの最大許容多元接続数としては、当該セク
タの移動局とセクタアンテナ装置とにより行われる無線
通信の品質を要求される程度に確保することができる移
動局数が設定される。すなわち、セクタの移動局数が当
該最大許容多元接続数を超えると当該セクタにおける通
信品質が悪くなるが、本例のセクタアンテナ装置では、
上記と同様な制御により、当該セクタの移動局数を減少
させることにより、当該セクタにおける通信品質を要求
される程度に確保することができる。
【0072】また、図5には、本例のセクタアンテナ装
置により行われる処理の手順の一例を示してある。すな
わち、本例のセクタアンテナ装置では、各セクタi(i
=1〜L)の移動局数(ユーザ数)を適時検出しており
(ステップS1)、例えばセクタ1(i=1)からセク
タL(i=L)へと順に(ステップS2)、各セクタi
の移動局数(検出ユーザ数)が1セクタ当たりの最大許
容数を超えているか否かを判定する(ステップS3)。
【0073】この結果、検出したセクタiの移動局数が
最大許容数を超えていることが判定された場合には、セ
クタアンテナ装置では、例えば当該セクタiの幅を狭め
ることにより当該セクタiの移動局数を最大許容数以下
に減少させるとともに、当該セクタiに隣接する2つの
セクタ(セクタ(i−1)とセクタ(i+1))の移動
局数を比較して(ステップS4)、比較したこれらのセ
クタの内で移動局数が少ない方のセクタを広めることに
より(ステップS5、ステップS8)、セル全体をL個
のセクタでカバーできるようにする。そして、セクタア
ンテナ装置では、同様な処理を他のセクタについても順
次行うことにより(ステップS6、ステップS7)、1
セクタ当たりの最大許容数の制限によって通信不可能と
なってしまう移動局の数を減少させる。
【0074】一方、上記の判定処理により(ステップS
3)、検出したセクタiの移動局数が最大許容数以下で
あることが判定された場合には、セクタアンテナ装置で
は、以降の他のセクタについても順次上記と同様な判定
処理を行っていき(ステップS6、ステップS7)、上
記と同様に必要な場合には各セクタの幅等を変化させる
ことにより通信不可能となってしまう移動局の数を減少
させることを行う。
【0075】以上のように、本例のセクタアンテナ装置
では、上記した重み制御部1から成る制御手段等によっ
て、セクタの移動局数が最大許容数を超えた場合に当該
セクタの指向性を変化させることにより当該セクタの移
動局数を当該最大許容数以下に減少させることが行われ
るため、セクタの移動局数といった通信状況に応じて効
率的な無線通信を実現することができる。
【0076】次に、本発明の第2実施例に係るセクタア
ンテナ装置を図面を参照して説明する。なお、本例のセ
クタアンテナ装置の構成や動作は、重み制御部1が各重
み付け部G1〜GLを制御する態様が異なっているとい
った点を除いては、例えば上記第1実施例で示した装置
の構成等と同様であるため、以下では、主として本例の
重み付け部1による制御態様について詳しく説明する。
【0077】本例のセクタアンテナ装置に備えられた重
み制御部1では、例えば各セクタの移動局数を監視して
おり、いずれかのセクタの移動局数が平均的な移動局数
(平均移動局数)を超えたことに応じて、当該セクタに
対応する重み付け部G1〜GLを制御することで当該セ
クタの幅を狭める等することにより当該セクタの移動局
数を減少させる一方、当該セクタがカバーする範囲から
外されたエリアを当該セクタに隣接するセクタの幅を広
める等してカバーする。なお、上記した平均的な移動局
数とは、1セクタ当たりの平均的な移動局数のことであ
り、例えば(全セクタの移動局数)/(セクタ数L)で
表される。
【0078】ここで、このようなセクタの制御を上記第
1実施例で用いた図3及び図4を用いて更に具体的に説
明する。上記したように、図3や図4には本例のセクタ
アンテナ装置が形成するセクタを概念的に示してあり、
これらの図中の円の中心点に本例のセクタアンテナ装置
(すなわち、本例では基地局)が設置されており、当該
セクタアンテナ装置が6つのセクタ(“セクタ1”〜
“セクタ6”)を形成することにより360度のサービ
スエリア(セル)をカバーしている。また、図3中の黒
丸及び白丸や図4中の黒丸はそれぞれ1つの移動局を示
している。
【0079】例えば本例のセクタアンテナ装置が形成す
る各セクタの最大許容数が等しく3であるとして、もし
も上記図3に示した通信状況が生じてしまった場合に
は、各セクタの移動局数が均等でないことから、このま
までは移動局との無線通信に不具合が生じてしまうこと
がある。
【0080】具体的には、例えば通信方式としてTDM
A方式やFDMA方式が用いられる場合には、“セクタ
1”や“セクタ5”の移動局数が最大許容多元接続数
(3)を超えてしまっていることから、このままでは例
えば白丸で示した移動局との間で無線通信することがで
きないといったことが生じる。また、例えば通信方式と
してCDMA方式が用いられる場合には、同様に、この
ままでは例えば“セクタ1”や“セクタ5”における通
信品質が悪くなってしまうことが生じる。
【0081】そこで、本例のセクタアンテナ装置では、
例えば、まず“セクタ1”の幅を狭めるとともに当該
“セクタ1”に隣接する“セクタ2”や“セクタ6”の
幅を広めることにより“セクタ1”の移動局数を平均移
動局数以下に減少させ、次に、“セクタ2”について同
様な制御を行い、次いで、他の各セクタについても同様
な制御を順次行うこと等により、セル全体をカバーしな
がら各セクタの指向性を変化させていき、これにより結
果として、上記図4に示されるように、各セクタの移動
局数を平均移動局数以下に減少させる。
【0082】例えばTDMA方式やFDMA方式を用い
て無線通信を行う場合における本例のセクタアンテナ装
置の効果を従来のものと比較すると、例えば従来では上
記図3に示されるセクタ構成のままであるため、セル全
体として通信可能な移動局の数は15となり、3つの移
動局(白丸で示した移動局)とは1セクタ当たりの最大
許容多元接続数の制約によって通信不可能となってしま
うが、本例のセクタアンテナ装置では、上記図4に示し
たように各セクタの移動局数を均等化することができる
ため、セル全体として1セル当たりの最大許容多元接続
数である18つの移動局との間で無線通信することがで
き、これにより、通信容量を有効に活用することができ
る。
【0083】また、例えば本例のセクタアンテナ装置と
移動局との間でCDMA方式を用いて無線通信が行われ
る場合についても同様に、例えば従来では上記図3に示
されるセクタ構成のままであるため、“セクタ1”や
“セクタ5”における通信品質が悪くなってしまうが、
本例では、上記図4に示したように各セクタの移動局数
を均等化することができるため、各セクタにおける受信
信号電力対干渉電力比や通信品質をほぼ均等化すること
ができ、これにより、従来に比べて通信容量を有効に活
用することができる。
【0084】また、図6には、本例のセクタアンテナ装
置により行われる処理の手順の一例を示してある。すな
わち、本例のセクタアンテナ装置では、各セクタi(i
=1〜L)の移動局数(ユーザ数)を適時検出するとと
もに(ステップS11)、1セクタ当たりの平均移動局
数(AVE)を算出しており(ステップS12)、例え
ばセクタ1(i=1)からセクタL(i=L)へと順に
(ステップS13)、各セクタiの移動局数(検出ユー
ザ数)が平均移動局数を超えているか否かを判定する
(ステップS14)。
【0085】この結果、検出したセクタiの移動局数が
平均移動局数を超えていることが判定された場合には、
セクタアンテナ装置では、例えば当該セクタiの幅を狭
めることにより当該セクタiの移動局数を平均移動局数
以下に減少させるとともに、当該セクタiに隣接する2
つのセクタ(セクタ(i−1)とセクタ(i+1))の
移動局数を比較して(ステップS15)、比較したこれ
らのセクタの内で移動局数が少ない方のセクタを広める
ことにより(ステップS16、ステップS19)、セル
全体をL個のセクタでカバーできるようにする。そし
て、セクタアンテナ装置では、同様な処理を他のセクタ
についても順次行うことにより(ステップS17、ステ
ップS18)、各セクタの移動局数を均等化する。
【0086】一方、上記の判定処理により(ステップS
14)、検出したセクタiの移動局数が平均移動局数以
下であることが判定された場合には、セクタアンテナ装
置では、以降の他のセクタについても順次上記と同様な
判定処理を行っていき(ステップS17、ステップS1
8)、上記と同様に必要な場合には各セクタの幅等を変
化させることにより各セクタの移動局数を均等化するこ
とを行う。
【0087】以上のように、本例のセクタアンテナ装置
では、上記した重み制御部1から成る制御手段が各重み
付け部G1〜GLを制御することにより、セクタ間の移
動局数の差を減少させて各セクタの移動局数を均等化す
ることが行われるため、セクタの移動局数といった通信
状況に応じて効率的な無線通信を実現することができ
る。
【0088】次に、本発明の第3実施例に係るセクタア
ンテナ装置を図面を参照して説明する。なお、本例のセ
クタアンテナ装置の構成や動作は、重み制御部1が各重
み付け部G1〜GLを制御する態様が異なっているとと
もに、通信方式として特にCDMA方式が用いられる場
合に有効であるといった点を除いては、例えば上記第1
実施例で示した装置の構成等と同様であるため、以下で
は、主として本例の重み付け部1による制御態様につい
て詳しく説明する。
【0089】上記したように、本例のセクタアンテナ装
置と移動局との間ではCDMA方式を用いて無線通信が
行われているとする。また、本例のセクタアンテナ装置
には、各セクタの移動局からの受信信号電力対干渉電力
比を検出するSIR検出手段が備えられている。ここ
で、受信信号電力対干渉電力比とは、受信を希望する信
号の電力(希望信号電力、すなわち通信相手となる特定
の移動局から受信する信号の電力)と干渉信号の電力
(すなわち通信相手としていない移動局等から受信する
干渉信号の電力)との比である。
【0090】なお、受信信号電力対干渉電力比の測定方
法としては、例えば一般の送信電力制御の際に用いられ
るのと同様な方法を用いることができ、具体的には、希
望信号中のパイロットシンボルの平均電力を検出するこ
とで当該検出値を当該希望信号の電力とみなして用いる
ことができ、また、当該パイロットシンボルの平均電力
からの各パイロットシンボルの電力の分散により干渉信
号の電力を擬制して決定することができる。
【0091】本例のセクタアンテナ装置に備えられた重
み制御部1では、例えば各セクタにおける受信信号電力
対干渉電力比を監視しており、いずれかのセクタの受信
信号電力対干渉電力比が平均的な受信信号電力対干渉電
力比(平均SIR)を超えたことに応じて、当該セクタ
に対応する重み付け部G1〜GLを制御することで当該
セクタの幅を狭める等する一方、当該セクタがカバーす
る範囲から外されたエリアを当該セクタに隣接するセク
タの幅を広める等してカバーする。なお、上記した平均
的な受信信号電力対干渉電力比とは、1セクタ当たりの
平均的な受信信号電力対干渉電力比のことであり、例え
ば(全セクタの受信信号電力対干渉電力比の総和)/
(セクタ数L)で表される。
【0092】ここで、図7には、一例として、セクタの
幅と受信信号電力対干渉電力比との関係を概念的に示し
てあり、同図(a)や同図(b)には図中の円の中心点
にセクタアンテナ装置Tが配置されている場合に形成さ
れる1つのセクタの例を示してある。同図(a)に示さ
れるようにセクタの幅が広い場合と同図(b)に示され
るようにセクタの幅が狭い場合とでは、例えば特定の移
動局から受信する希望信号の電力は同じである。この場
合、セクタアンテナ装置では、セクタの幅を広めるに従
って他の移動局等から多くの干渉波を受信することとな
るため受信信号電力対干渉電力比は小さくなって通信品
質が悪くなり、一方、セクタの幅を狭めるに従って他の
移動局等からの干渉波が少なくなるため受信信号電力対
干渉電力比は大きくなって通信品質が向上する。
【0093】また、図8には、本例のセクタアンテナ装
置により行われる処理の手順の一例を示してある。すな
わち、本例のセクタアンテナ装置では、各セクタi(i
=1〜L)の受信信号電力対干渉電力比(SIR)を適
時検出するとともに(ステップS21)、1セクタ当た
りの平均SIR(AVE)を算出しており(ステップS
22)、例えばセクタ1(i=1)からセクタL(i=
L)へと順に(ステップS23)、各セクタiの受信信
号電力対干渉電力比(SIR測定値)が平均SIRを超
えているか否かを判定する(ステップS24)。
【0094】この結果、検出したセクタiの受信信号電
力対干渉電力比が平均SIR未満であることが判定され
た場合には、セクタアンテナ装置では、例えば当該セク
タiの幅を狭めることにより当該セクタiの受信信号電
力対干渉電力比を平均SIR以上に増加させるととも
に、当該セクタiに隣接する2つのセクタ(セクタ(i
−1)とセクタ(i+1))の受信信号電力対干渉電力
比を比較して(ステップS25)、比較したこれらのセ
クタの内で受信信号電力対干渉電力比が大きい方のセク
タを広めることにより(ステップS26、ステップS2
9)、セル全体をL個のセクタでカバーできるようにす
る。そして、セクタアンテナ装置では、同様な処理を他
のセクタについても順次行うことにより(ステップS2
7、ステップS28)、各セクタの受信信号電力対干渉
電力比を均等化する。
【0095】一方、上記の判定処理により(ステップS
24)、検出したセクタiの受信信号電力対干渉電力比
が平均SIR以上であることが判定された場合には、セ
クタアンテナ装置では、以降の他のセクタについても順
次上記と同様な判定処理を行っていき(ステップS2
7、ステップS28)、上記と同様に必要な場合には各
セクタの幅等を変化させることにより各セクタの受信信
号電力対干渉電力比を均等化することを行う。
【0096】以上のように、本例のセクタアンテナ装置
では、上記した重み制御部1から成る制御手段が各重み
付け部G1〜GLを制御することにより、セクタ間の受
信信号電力対干渉電力比の差を減少させて各セクタの受
信信号電力対干渉電力比を均等化することが行われるた
め、セクタの受信信号電力対干渉電力比といった通信状
況に応じて効率的な無線通信を実現することができる。
具体的には、本例のセクタアンテナ装置では、CDMA
方式を用いて移動局と無線通信を行う場合に、各セクタ
の受信信号電力対干渉電力比を均等化することにより各
セクタにおける通信品質をほぼ均等化することができ、
これにより、通信容量を有効に活用することができる。
【0097】なお、本例のように受信信号電力対干渉電
力比に基づいてセクタの指向性を制御する構成では、例
えば上記第2実施例に示したように移動局数に基づいて
制御を行う場合に比べて、通常、各セクタにおける通信
品質をより正確に均等化することができる。
【0098】次に、本発明の第4実施例に係るセクタア
ンテナ装置を図面を参照して説明する。なお、本例のセ
クタアンテナ装置の構成や動作は、重み制御部1が各重
み付け部G1〜GLを制御する態様が異なっているとと
もに、通信方式として特にCDMA方式が用いられる場
合に有効であるといった点を除いては、例えば上記第1
実施例で示した装置の構成等と同様であるため、以下で
は、主として本例の重み付け部1による制御態様につい
て詳しく説明する。
【0099】上記したように、本例のセクタアンテナ装
置と移動局との間ではCDMA方式を用いて無線通信が
行われているとする。また、本例のセクタアンテナ装置
には、各セクタの移動局からの受信信号の誤り率を検出
する誤り率検出手段が備えられている。ここで、受信信
号の誤り率としては、例えばビット誤り率やフレーム誤
り率を用いることができる。
【0100】なお、ビット誤り率やフレーム誤り率の測
定方法としては、例えば移動局から無線送信される信号
にパリティチェック用の符号を付加しておく方法を用い
ることができ、この場合、本例のセクタアンテナ装置で
は、一例として、移動局から受信した信号中で誤りが発
生した信号の個数や当該誤りを訂正した回数を所定の時
間幅で平均化して得られる値を誤り率として用いること
を行う。
【0101】本例のセクタアンテナ装置に備えられた重
み制御部1では、例えば各セクタにおける受信信号誤り
率を監視しており、いずれかのセクタの受信信号誤り率
が平均的な受信信号誤り率(平均誤り率)を超えたこと
に応じて、当該セクタに対応する重み付け部G1〜GL
を制御することで当該セクタの幅を狭める等する一方、
当該セクタがカバーする範囲から外されたエリアを当該
セクタに隣接するセクタの幅を広める等してカバーす
る。なお、平均的な受信信号誤り率とは、1セクタ当た
りの平均的な受信信号誤り率のことであり、例えば(全
セクタの受信信号誤り率の総和)/(セクタ数L)で表
される。
【0102】なお、通常、セクタの幅を広めるに従って
他の移動局等から多くの干渉波を受信することとなるた
め受信信号誤り率は大きくなって通信品質が悪くなる一
方、セクタの幅を狭めるに従って他の移動局等からの干
渉波が少なくなるため受信信号誤り率は小さくなって通
信品質が向上する。
【0103】また、図9には、本例のセクタアンテナ装
置により行われる処理の手順の一例を示してある。すな
わち、本例のセクタアンテナ装置では、各セクタi(i
=1〜L)の受信信号誤り率を適時検出するとともに
(ステップS31)、1セクタ当たりの平均誤り率(A
VE)を算出しており(ステップS32)、例えばセク
タ1(i=1)からセクタL(i=L)へと順に(ステ
ップS33)、各セクタiの受信信号誤り率(誤り率測
定値)が平均誤り率を超えているか否かを判定する(ス
テップS34)。
【0104】この結果、検出したセクタiの受信信号誤
り率が平均誤り率を超えていることが判定された場合に
は、セクタアンテナ装置では、例えば当該セクタiの幅
を狭めることにより当該セクタiの受信信号誤り率を平
均誤り率以下に減少させるとともに、当該セクタiに隣
接する2つのセクタ(セクタ(i−1)とセクタ(i+
1))の受信信号誤り率を比較して(ステップS3
5)、比較したこれらのセクタの内で受信信号誤り率が
小さい方のセクタを広めることにより(ステップS3
6、ステップS39)、セル全体をL個のセクタでカバ
ーできるようにする。そして、セクタアンテナ装置で
は、同様な処理を他のセクタについても順次行うことに
より(ステップS37、ステップS38)、各セクタの
受信信号誤り率を均等化する。
【0105】一方、上記の判定処理により(ステップS
34)、検出したセクタiの受信信号誤り率が平均誤り
率以下であることが判定された場合には、セクタアンテ
ナ装置では、以降の他のセクタについても順次上記と同
様な判定処理を行っていき(ステップS37、ステップ
S38)、上記と同様に必要な場合には各セクタの幅等
を変化させることにより各セクタの受信信号誤り率を均
等化することを行う。
【0106】以上のように、本例のセクタアンテナ装置
では、上記した重み制御部1から成る制御手段が各重み
付け部G1〜GLを制御することにより、セクタ間の受
信信号誤り率の差を減少させて各セクタの受信信号誤り
率を均等化することが行われるため、セクタの受信信号
誤り率といった通信状況に応じて効率的な無線通信を実
現することができる。具体的には、本例のセクタアンテ
ナ装置では、CDMA方式を用いて移動局と無線通信を
行う場合に、各セクタの受信信号誤り率を均等化するこ
とにより各セクタにおける通信品質を均等化することが
でき、これにより、通信容量を有効に活用することがで
きる。
【0107】ここで、以上の第1実施例〜第4実施例で
は、上記図1に示したサーキュラアレイの構成や上記図
2に示したリニアアレイの構成を有したセクタアンテナ
装置を例示したが、本発明のセクタアンテナ装置として
は、必ずしもこれらの実施例の態様に限られず、種々な
装置構成が用いられてもよい。具体的には、例えばアン
テナの数や配置等としては種々なものが用いられてもよ
く、要は、各アンテナに印加される電気信号の振幅や位
相を各アンテナ毎に調整することでこれらのアンテナに
より合成されるセクタの指向性を変化させることができ
る構成であればよい。
【0108】また、セクタの数や大きさ等としても、種
々な態様が用いられてもよい。また、本発明のセクタア
ンテナ装置の適用分野としても、特に限定はなく、例え
ば上記第1実施例〜第4実施例に示したように複数の移
動局と無線通信する移動通信システムの基地局等といっ
たもののアンテナ装置として本発明を用いることができ
る。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るセク
タアンテナ装置によると、指向性を有するセクタを形成
して当該セクタの移動局と無線通信するに際して、例え
ばセクタの移動局数や受信信号電力対干渉電力比や受信
信号誤り率といった移動局との通信状況に応じて、通信
に用いる複数のアンテナに印加される電気信号の振幅及
び位相を各アンテナ毎に調整することによりこれらのア
ンテナにより合成されるセクタの指向性を変化させるよ
うにしたため、種々な通信状況に対応して移動局との無
線通信の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセクタアンテナ装置の構成例を示
す図である。
【図2】本発明に係るセクタアンテナ装置の他の構成例
を示す図である。
【図3】セクタの構成及び各セクタの移動局を概念的に
示す図である。
【図4】セクタの構成及び各セクタの移動局を概念的に
示す図である。
【図5】セクタアンテナ装置による処理の手順の一例を
示すフローチャートである。
【図6】セクタアンテナ装置による処理の手順の一例を
示すフローチャートである。
【図7】セクタの幅と受信信号電力対干渉電力比との関
係を説明するための図である。
【図8】セクタアンテナ装置による処理の手順の一例を
示すフローチャートである。
【図9】セクタアンテナ装置による処理の手順の一例を
示すフローチャートである。
【図10】従来例に係るセクタの構成を説明するための
図である。
【図11】円状配置8素子アレーアンテナの一例を示す
図である。
【符号の説明】
1、 11・・重み制御部、 T1〜T6、U1〜U7
・・アンテナ、G1〜GL、V1〜VL・・重み付け
部、H1〜HL、W1〜WL・・合成器、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/24 - 7/26 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 指向性を有するセクタを形成して当該セ
    クタの移動局と無線通信するセクタアンテナ装置におい
    て、 複数のアンテナと、 これら複数のアンテナに印加される電気信号の振幅及び
    位相を各アンテナ毎に調整することによりこれらのアン
    テナにより合成されるセクタの指向性の幅を変化させる
    複数の調整手段と、を備え、 各調整手段毎にセクタを形成し、 更に、セクタの通信品質に応じていずれかのセクタの調
    整手段による調整を制御して当該セクタの指向性の幅を
    狭めるように変化させる場合に、当該セクタに隣接する
    2つのセクタの通信品質を比較して、比較したこれらの
    セクタの内で通信品質が良い方のセクタの調整手段によ
    る調整を制御して当該セクタの指向性の幅を広めるよう
    に変化させる制御手段を備えた、 ことを特徴とするセクタアンテナ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のセクタアンテナ装置に
    おいて、 制御手段は、セクタの通信品質に応じて当該セクタの指
    向性の幅を狭めるように変化させるか否かを各セクタに
    ついて順次判定し、セクタの指向性の幅を狭めるように
    変化させることを判定した場合には当該セクタの調整手
    段による調整を制御して当該セクタの指向性の幅を狭め
    るように変化させるとともに当該セクタに隣接する2つ
    のセクタの通信品質を比較して比較したこれらのセクタ
    の内で通信品質が良い方のセクタの調整手段による調整
    を制御して当該セクタの指向性の幅を広めるように変化
    させ、更に、前記判定を継続して行う、 ことを特徴とするセクタアンテナ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のセクタア
    ンテナ装置において、 各セクタの移動局数を検出する移動局数検出手段を備
    え、 制御手段は、セクタの移動局数が最大許容数を超えた場
    合に当該セクタの指向性の幅を狭めるように変化させる
    ことにより当該セクタの移動局数を当該最大許容数以下
    に減少させる、ことを特徴とするセクタアンテナ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載のセクタア
    ンテナ装置において、 各セクタの移動局数を検出する移動局数検出手段を備
    え、 制御手段は、セクタ間の移動局数の差を減少させるよう
    に各セクタの調整手段による調整を制御する、ことを特
    徴とするセクタアンテナ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2に記載のセクタア
    ンテナ装置において、 移動局との通信方式としてCDMA方式を用い、 各セクタの移動局からの受信信号電力対干渉電力比を検
    出するSIR検出手段を備え、 制御手段は、セクタ間の受信信号電力対干渉電力比の差
    を減少させるように各セクタの調整手段による調整を制
    御する、ことを特徴とするセクタアンテナ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は請求項2に記載のセクタア
    ンテナ装置において、 移動局との通信方式としてCDMA方式を用い、 各セクタの移動局からの受信信号の誤り率を検出する誤
    り率検出手段を備え、 制御手段は、セクタ間の誤り率の差を減少させるように
    各セクタの調整手段による調整を制御する、ことを特徴
    とするセクタアンテナ装置。
  7. 【請求項7】 指向性を有する複数のセクタを形成して
    当該複数のセクタの移動局と無線通信するセクタアンテ
    ナ装置においてセクタの指向性を制御する方法におい
    て、 セクタの通信品質に応じていずれかのセクタの指向性の
    幅を狭めるように変化させる場合に、当該セクタに隣接
    する2つのセクタの通信品質を比較して、比較したこれ
    らのセクタの内で通信品質が良い方のセクタの指向性の
    幅を広めるように変化させる、 ことを特徴とするセクタ指向性制御方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のセクタ指向性制御方法
    において、 各セクタの通信品質を検出し、 当該検出結果に基づいて、セクタの指向性の幅を狭める
    ように変化させるか否かを各セクタについて順次判定
    し、 当該判定の結果、いずれかのセクタの指向性の幅を狭め
    るように変化させることを判定した場合には、当該セク
    タの指向性の幅を狭めるように変化させるとともに、当
    該セクタに隣接する2つのセクタの通信品質を比較し
    て、比較したこれらのセクタの内で通信品質が良い方の
    セクタの指向性の幅を広めるように変化させ、その後、
    前記判定を継続して行う、 ことを特徴とするセクタ指向性制御方法。
  9. 【請求項9】 指向性を有する複数のセクタを形成して
    当該複数のセクタの移動局と無線通信するセクタアンテ
    ナ装置においてセクタの指向性を制御する方法におい
    て、 各セクタの移動局の数を検出する第1の処理を行い、 当該第1の処理による検出結果に基づいて、移動局の数
    が最大許容数を超えているか否かを各セクタについて順
    次判定する第2の処理を行い、 当該第2の処理に係る判定の結果、いずれかのセクタの
    移動局の数が最大許容数を超えていることを判定した場
    合には、当該セクタの指向性の幅を狭めるように制御す
    るとともに、当該セクタに隣接する2つのセクタの移動
    局の数を比較して、比較したこれらのセクタの内で移動
    局の数が少ない方のセクタの指向性の幅を広めるように
    制御する第3の処理を行い、当該第3の処理に係る制御
    の後、全てのセクタについての前記第2の処理に係る判
    定が未終了である場合には、前記第2の処理に係る判定
    を継続して行い、 更に、全てのセクタについての前記第2の処理に係る判
    定が終了した場合には、再び、前記第1の処理、前記第
    2の処理及び前記第3の処理を繰り返して実行する、 ことを特徴とするセクタ指向性制御方法。
  10. 【請求項10】 指向性を有する複数のセクタを形成し
    て当該複数のセクタの移動局と無線通信するセクタアン
    テナ装置においてセクタの指向性を制御する方法におい
    て、 各セクタの移動局の数を検出する第1の処理を行い、 1セクタ当たりの平均的な移動局の数を算出する第2の
    処理を行い、 前記第1の処理による検出結果及び前記第2の処理によ
    る算出結果に基づいて、移動局の数が1セクタ当たりの
    平均的な移動局の数を超えているか否かを各セクタにつ
    いて順次判定する第3の処理を行い、 当該第3の処理に係る判定の結果、いずれかのセクタの
    移動局の数が1セクタ当たりの平均的な移動局の数を超
    えていることを判定した場合には、当該セクタの指向性
    の幅を狭めるように制御するとともに、当該セクタに隣
    接する2つのセクタの移動局の数を比較して、比較した
    これらのセクタの内で移動局の数が少ない方のセクタの
    指向性の幅を広めるように制御する第4の処理を行い、
    当該第4の処理に係る制御の後、全てのセクタについて
    の前記第3の処理に係る判定が未終了である場合には、
    前記第3の処理に係る判定を継続して行い、 更に、全てのセクタについての前記第3の処理に係る判
    定が終了した場合には、再び、前記第1の処理、前記第
    2の処理、前記第3の処理及び前記第4の処理を繰り返
    して実行する、 ことを特徴とするセクタ指向性制御方法。
  11. 【請求項11】 指向性を有する複数のセクタを形成し
    て当該複数のセクタの移動局と無線通信するセクタアン
    テナ装置においてセクタの指向性を制御する方法におい
    て、 各セクタの受信信号電力対干渉電力比を検出する第1の
    処理を行い、 1セクタ当たりの平均的な受信信号電力対干渉電力比を
    算出する第2の処理を行い、 前記第1の処理による検出結果及び前記第2の処理によ
    る算出結果に基づいて、受信信号電力対干渉電力比が1
    セクタ当たりの平均的な受信信号電力対干渉電力比未満
    であるか否かを各セクタについて順次判定する第3の処
    理を行い、 当該第3の処理に係る判定の結果、いずれかのセクタの
    受信信号電力対干渉電力比が1セクタ当たりの平均的な
    受信信号電力対干渉電力比未満であることを判定した場
    合には、当該セクタの指向性の幅を狭めるように制御す
    るとともに、当該セクタに隣接する2つのセクタの受信
    信号電力対干渉電力比を比較して、比較したこれらのセ
    クタの内で受信信号電力対干渉電力比が大きい方のセク
    タの指向 性の幅を広めるように制御する第4の処理を行
    い、当該第4の処理に係る制御の後、全てのセクタにつ
    いての前記第3の処理に係る判定が未終了である場合に
    は、前記第3の処理に係る判定を継続して行い、 更に、全てのセクタについての前記第3の処理に係る判
    定が終了した場合には、再び、前記第1の処理、前記第
    2の処理、前記第3の処理及び前記第4の処理を繰り返
    して実行する、 ことを特徴とするセクタ指向性制御方法。
  12. 【請求項12】 指向性を有する複数のセクタを形成し
    て当該複数のセクタの移動局と無線通信するセクタアン
    テナ装置においてセクタの指向性を制御する方法におい
    て、 各セクタの受信信号誤り率を検出する第1の処理を行
    い、 1セクタ当たりの平均的な受信信号誤り率を算出する第
    2の処理を行い、 前記第1の処理による検出結果及び前記第2の処理によ
    る算出結果に基づいて、受信信号誤り率が1セクタ当た
    りの平均的な受信信号誤り率を超えているか否かを各セ
    クタについて順次判定する第3の処理を行い、 当該第3の処理に係る判定の結果、いずれかのセクタの
    受信信号誤り率が1セクタ当たりの平均的な受信信号誤
    り率を超えていることを判定した場合には、当該セクタ
    の指向性の幅を狭めるように制御するとともに、当該セ
    クタに隣接する2つのセクタの受信信号誤り率を比較し
    て、比較したこれらのセクタの内で受信信号誤り率が小
    さい方のセクタの指向性の幅を広めるように制御する第
    4の処理を行い、当該第4の処理に係る制御の後、全て
    のセクタについての前記第3の処理に係る判定が未終了
    である場合には、前記第3の処理に係る判定を継続して
    行い、 更に、全てのセクタについての前記第3の処理に係る判
    定が終了した場合には、再び、前記第1の処理、前記第
    2の処理、前記第3の処理及び前記第4の処理を繰り返
    して実行する、 ことを特徴とするセクタ指向性制御方法。
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