JP3464512B2 - シリコーンゴム組成物 - Google Patents
シリコーンゴム組成物Info
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Description
ム組成物に関するものであり、プレス成形、トランスフ
ァー成形、射出成形などの加圧成形用途および押出し成
形用途に好適に用いられるシリコーンゴム組成物に関す
るものである。
成形方法としては、プレス成形,トランスファー成形,
射出成形などの加圧成形方法と押し出し成形がとられて
いる。これらの成形方法に使用されているシリコーンゴ
ム組成物は、硬化促進剤として有機過酸化物が使用され
ている。この種のシリコーンゴム組成物は貯蔵安定性に
優れ、可使時間が長く取扱いが容易であるという利点が
あるが、これを加圧成形方法に適用した場合、金型離型
性が悪く、脱型時ゴム裂けが発生したり成形品のバリ部
分の加硫不足(空気中の酸素による加硫阻害と考えられ
る)による金型汚染が発生するという問題点があった。
また、押出し成形方法においては、やはり成形品の表面
の加硫阻害に起因する表面粘着が発生し、これを防止す
るためには粘着防止剤としてタルクのような打粉剤を使
用しなければならないという問題点があった。これらの
問題を解決する方法としてシリコーンゴム組成物に、ス
テアリン酸カルシウム,ステアリン酸亜鉛などの脂肪酸
金属塩を内部離型剤として添加することにより金型離型
性を改良する方法が提案されているが、成形品のバリ部
分の加硫不足などの欠点を根本的に解決するには至って
いない。一方、最近、液状のビニル基含有ジオルガノポ
リシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサン
を主成分とし白金系触媒により付加反応して硬化する2
包装型の液状シリコーンゴム組成物(以下、付加反応硬
化型シリコーンゴム組成物という)が開発され広範囲に
使用され始めた。この付加反応硬化型シリコーンゴム組
成物は、その形態が液状であるため、その成形方法は射
出成形が主体であるが、これは成形温度を低くし(13
0℃〜150℃)、硬化時間を短く(0.5分間〜2分
間)することが可能であり、かつ、硬化阻害も発現しな
いという長所がある。ところが、この種の付加反応硬化
型シリコーンゴム組成物は、硬化促進触媒を混合すると
常温にてビニル基含有ジオルガノポリシロキサンのビニ
ル基とオルガノハイドロジェンポリシロキサンのケイ素
原子結合水素原子との間で直ちに付加反応が開始され硬
化が進行するので、可使時間が極めて短いものであり、
1包装化することは到底不可能なものであった。したが
って、この種の付加反応硬化型シリコーンゴム組成物を
加圧成形用シリコーンゴム組成物として使用する場合に
は、オルガノハイドロジェンポリシロキサンを含む組成
物と硬化促進触媒を別々の容器に分けて保存しておき、
これを加圧成形する直前に混合して、この混合物を直ち
に加圧成形する方法を採用しなければならず、取扱い方
法が煩雑である等の欠点があった。
な付加反応硬化型シリコーンゴム組成物の硬化促進触媒
として白金系触媒とフェニル基含有シリコーン樹脂から
なる微粒子触媒を使用する方法が提案されている。しか
し、このシリコーン樹脂微粒子触媒は、低重合度のフェ
ニル基含有ジオルガノポリシロキサン油に溶解し易く、
そのため、低重合度のフェニル基含有ジオルガノポリシ
ロキサンを成形加工性向上剤,潤滑性付与剤として含む
シリコーンゴム組成物の硬化促進触媒として使用して
も、その効果を発揮しないという問題点があった。
点を解決すべく鋭意研究した結果、白金系触媒と特定の
非シリコーン系熱可塑性樹脂から構成されるヒドロシリ
ル化反応用触媒と特定のオルガノハイドロジェンポリシ
ロキサンを使用すれば上記問題点は一挙に解決されるこ
とを見出し本発明に到達した。本発明の目的は、貯蔵安
定性に優れ、成形前は可使時間が長く、成形に際しては
金型離型性が良く金型汚染もなく、かつ成形許容温度範
囲が極めて広く、成形後は潤滑性に優れたシリコーンゴ
ム成形品になり得るシリコーンゴム組成物を提供するこ
とにある。
は (A)1分子中に少なくとも2個の珪素原子結合アルケニル基を含有するジオルガ ノポリシロキサン生ゴム 100重量部、 (B)補強性充填剤 10〜100重量部、 (C)1分子中に少なくとも2個の珪素原子結合水素原子を有するオルガノハイド ロジェンポリシロキサン 0.1〜10重量部、 (D)25℃における粘度が1〜1000センチストークスであるフェニル基含有 ジオルガノポリシロキサン 1〜30重量部、 (E)白金系触媒とガラス転移点が50〜200℃の非シリコーン系熱可塑性樹脂 から構成される粒子径0.01〜20μmのヒドロシリル化反応用触媒(ただし 白金系触媒の量は白金金属として0.01〜5重量%である。) 触媒量 からなることを特徴とするシリコーンゴム組成物によっ
て達成できる。
成分のジオルガノポリシロキサン生ゴムは本発明の主剤
となる成分であり、1分子中に少なくとも2個の珪素原
子結合アルケニル基を有することが必要である。このア
ルケニル基としてはビニル基、アリル基、ヘキセニル基
等が挙げられる。このジオルガノポリシロキサン生ゴム
においてアルケニル基以外の珪素原子結合有機基として
はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのア
ルキル基;3,3,3−トリフルオロプロピル基などの置
換炭化水素基で例示される1価炭化水素がある。このジ
オルガノポリシロキサン生ゴムの分子構造は直鎖状、分
岐状のシロキサン骨格を有するものでもよい。また、そ
の重合度は当業界においてオルガノポリシロキサン生ゴ
ムと呼称されている範囲内のものが使用可能であり、通
常は25℃における粘度が107センチストークス以
上、平均分子量25×104以上好ましくは40×104
以上のものが使用される。
に使用されている従来公知のものでよく、その代表例と
しては微粉末シリカが例示される。微粉末シリカとして
はヒュームドシリカ、沈降法シリカなとが例示される。
これらの中でも粒子径が50mμ以下、比表面積が10
0m2/g以上の超微粒子状のシリカが好ましい。また
表面処理シリカ、例えば微粉末シリカがオルガノシラ
ン、オルガノシラザンなどで表面処理されたものはさら
に好適である。
ロキサンは(A)成分のジオルガノポリシロキサンの架橋
剤であり、このものは本発明の組成物が網状構造を形成
するためには1分子中に少なくとも2個の珪素原子結合
水素原子を有することが必要である。水素原子以外に珪
素原子に結合した有機基としては前述した(A)成分のオ
ルガノポリシロキサンと同様のものが例示される。この
有機基は1分子中に1種のみでもよく、また2種以上が
混在してもよい。このオルガノハイドロジェンポリシロ
キサンの分子構造は直鎖構造、網状構造または3次元構
造を含んでいてもよく、これらの単一重合体もしくは2
種以上の重合体の混在物も使用できる。このオルガノハ
イドロジェンポリシロキサンの粘度は、通常、25℃に
おける粘度が0.5〜50,000センチポイズの範囲で
あり、好ましくは1〜10,000センチポイズの範囲
のものが使用される。かかる(C)成分の配合量は(A)成
分100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲内で
ある。
シロキサンは本発明組成物に成形加工性,潤滑性等を付
与する成分である。この(D)成分の粘度は25℃におけ
る粘度が1〜1,000センチストークスの範囲であ
り、好ましくは10〜500センチストークスのものが
使用される。粘度が1センチスト−クスより低いとシリ
コ−ンゴム組成物の成形加工性が低下し、また1,00
0センチスト−クスより高いとオイルブリ−ド性が低下
して、結果として潤滑性が低下するからである。かかる
フェニル基含有ジオルガノポリシロキサンとしては、両
末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロ
キサン,両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロ
キサン・メチルフェニルシロキサン共重合体,両末端ト
リメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニ
ルシロキサン共重合体,両末端ジメチルフェニルシロキ
シ基封鎖ジメチルポリシロキサン,両末端ジメチルフェ
ニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニ
ルシロキサン共重合体が例示される。かかる(D)成分の
配合量は(A)成分100重量部に対して1〜30重量部
の範囲内であり、好ましくは5〜20重量%の範囲内で
ある。
発明を特徴づける成分である。このような(E)成分は白
金系触媒を白金金属原子として0.01〜0.5重量%含
有する非シリコ−ン系熱可塑性樹脂からなる微粒子触媒
である。ここで、白金系触媒としては白金微粉末、塩化
白金酸、アルコール変成塩化白金酸、白金とジケトンの
錯体、塩化白金酸とオレフィン類の錯体、塩化白金酸と
アルケニルシロキサンの錯体およびこれらをアルミナ、
シリカ、カーボンブラックなどの担体に担持させたもの
が例示される。これらの中でも塩化白金酸とアルケニル
シロキサンの錯体がヒドロシリル化反応用触媒としての
触媒活性が高いので好ましく、特に特公昭42−229
24号公報に開示されているような塩化白金酸とジビニ
ルテトラメチルシロキサン錯体が好ましい。本発明に使
用される非シリコ−ン系熱可塑性樹脂はガラス転移点が
50〜200℃の温度範囲内にあることが必要である。
これはガラス転移点が50℃より低いと貯蔵安定性が著
しく低下し、また200℃より高いと触媒活性を発現す
る温度が高すぎて実質的にヒドロシリル化反応用触媒と
しての機能を果たさなくなるからである。この点から非
シリコーン系熱可塑性樹脂のガラス転移点は50〜20
0℃であり、好ましくは70〜150℃の温度範囲内で
ある。このような非シリコーン系熱可塑性樹脂としては
ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹
脂、ポリスチレン樹脂等がある。これらの中でもポリカ
ーボネート樹脂が好ましい。このようなポリカーボネー
ト樹脂としては一般式
を有する重合体が例示され、これらの中でも上式中Rが
芳香族炭化水素基であるポリカーボネート樹脂が好まし
い。このようなポリカーボネート樹脂としては、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから得られ
るポリカーボネート樹脂、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)ブタンから得られるポリカーボネート樹
脂、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)イソブタ
ンから得られるポリカーボネート樹脂が代表的である。
な白金系触媒と上記のような非シリコーン系熱可塑性樹
脂から構成されているが、この白金系触媒の含有量は白
金系触媒の量が白金金属として0.01〜5重量%の範
囲内になる量である。またその触媒活性を十分に発現さ
せるためとシリコーンゴム組成物に添加配合した時の分
散安定性を保持するためには、その平均粒子径が0.1
〜20μmの範囲内にあることが必要である。また、そ
の形状は特に限定されないが、球状であることが好まし
い。
えば、白金系触媒と非シリコーン系熱可塑性樹脂を低沸
点溶媒に溶解させてから界面活性剤の水溶液に滴下して
O/W型エマルジョンとし、徐々に低沸点溶媒を除去す
ることによって固形の微粒子を生成させ、この水溶液か
ら生成した固形微粒子を回収することによって製造する
ことができる。また、白金系触媒と非シリコーン系熱可
塑性樹脂を有機溶媒に溶解させ、ついで該溶液を熱気流
中に噴霧し有機溶媒を揮発させると共に噴霧状態で白金
系触媒を含有する非シリコーン系熱可塑性樹脂を微粒子
状に固化させる方法によって製造することができる。こ
れらの方法の中でも、後者の方法が好ましい。これらの
方法によって製造された微粒子はそのまま触媒として添
加してよい。場合によっては非シリコーン系熱可塑性樹
脂を溶解しないがヒドロシリル化反応用触媒は溶解する
溶媒によって洗浄して微粒子表面に出ている白金系触媒
を洗浄除去してから添加することも好ましい方法であ
る。このような(E)成分の配合量は通常(A)成分のオル
ガノポリシロキサン100重量部に対して白金金属原子
として0.0000001〜0.001重量部の範囲内で
あり、好ましくは0.000001〜0.001重量部の
範囲内である。
なるシリコーンゴム組成物であるが必要に応じてクレー
プハードニング防止剤として両末端シラノール基封鎖ジ
オルガノポリシロキサン、オルガノシラン、オルガノシ
ラザンを添加しても良く貯蔵安定性と硬化特性を調節す
るためにベンゾトリアゾール、アセチレン系化合物、ハ
イドロパーオキサイド化合物などの従来白金系触媒の抑
制剤として知られている添加剤を添加しても良い。また
従来からシリコーンゴム組成物に使用されることが公知
とされる各種の添加剤、例えば無機充填剤,顔料,耐熱
剤,金型離型剤などを添加することは本発明の目的を損
なわない限り差し支えない。このような添加剤として
は、珪藻土,石英粉末,炭酸カルシウム,酸化チタン,
カーボンブラック,弁柄などが例示され、耐熱剤として
は、希土類酸化物,セリウムシラノレート,セリウム脂
肪酸塩などが例示され、金型離型剤としては、ステアリ
ン酸,ステアリン酸亜塩,ステアリン酸カルシウムなど
の脂肪酸及びそれらの金属塩が例示される。本発明の組
成物は上記(A)〜(E)成分を均一に混合することによっ
て製造されるが、この混合に際しては、(A)成分と
(B),(D)成分を均一に混合した後、(C)成分と(E)成
分を混合することが好ましい。
物は貯蔵安定性に優れ、成形に際しては金型離型性が良
く、金型汚染もなく、かつ成形許容温度範囲が広いの
で、トランスファー成形、射出成形などの加圧成形用シ
リコーンゴム組成物として極めて有用である。
て説明する。実施例中、部とあるのは重量部を意味す
る。
6gの1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンを3
5gのイソプロピルアルコールに溶解した。この溶液に
10gの重炭酸ソーダを加えて懸濁状態で撹拌しながら
70〜80℃で30分反応させた。冷却してから固形分
を濾過して除去することにより白金ビニルシロキサン錯
体組成物のイソプロピルアルコール溶液を得た。(白金
含有量4.2%)
子触媒の調製 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから
得られた500gのポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化
学株式会社製,商品名ユーピロンH−3000,ガラス
転移点145〜150℃)を8.5Kgのジクロロメタン
に溶解させ、さらに1.0Kgのトルエンを添加した。こ
の溶液に47.6gの参考例1で得た白金ビニルシロキ
サン錯体溶液を添加混合することによって均一溶液を得
た。ついでこの溶液を2流体ノズルを使って窒素ガスを
熱気流にしたスプレードライヤー槽内に連続噴霧した。
ここで窒素ガスの熱気流温度はスプレードライヤー入口
で100℃、出口で70℃であり、熱気流速度は1.3
m3/分であった。5.5時間の運転後、バッグフィルタ
ーにより420gの微粒子物を捕集した。この微粒子の
平均粒子径は1.5μmであり、その形態は若干の凹み
を有する球状体であった。また、この微粒子の白金金属
含有量は0.4重量%であった。
製 ポリカーボネート樹脂の代わりにアクリル樹脂(三菱レ
ーヨン株式会社製,商品名アクリペットVH)を使用し
た以外は参考例2と同様にして平均粒子径1.4μm、
白金金属含有量0.4重量%の白金触媒含有アクリル樹
脂微粒子触媒を得た。
調製 参考例2においてポリカーボネート樹脂を軟化点145
℃の平均式(C6H5SiO3/2)0.9(Me2SiO)0.1
のシリコーン樹脂を使用した以外は参考例2と同様にし
て平均粒子径1.2μm、白金金属含有量0.4重量%の
白金触媒含有シリコーン樹脂微粒子触媒を得た。
%,メチルビニルシロキサン単位0.15%からなるオ
ルガノポリシロキサン生ゴム(重合度5,000)10
0部、粘度60センチストークスの両末端シラノール基
封鎖ジメチルシロキサン7部、比表面積200m2/g
の乾式シリカ15部、比表面積130m2/gの湿式シ
リカ17部と平均分子式がMe3SiO(Me2SiO)
16(Ph2SiO)7SiMe3 (式中、Meはメチル
基,Phはフェニル基を示す。)で示されるジメチルシ
ロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体(粘度3
50センチストークス)10部をニーダーミキサーに投
入して加熱下均一になるまで混練した。ついでこのベー
ス100部に対して平均分子式がMe3SiO(Me2S
iO)3(MeHSiO)5SiMe3で示される25℃
で粘度25センチストークスのジメチルシロキサン・メ
チルハイドロジェンシロキサン0.6部と参考例2で得
られた白金触媒含有ポリカーボネート樹脂微粒子0.0
6部、白金触媒抑制として1−エチニール−1−シクロ
ヘキサノール0.05部を混合してシリコーンゴム組成
物1を調製した。次いで、上記で得られたシリコーンゴ
ム組成物の硬化特性、貯蔵安定性(可使時間)、成形特
性、物理特性を測定した。硬化特性はキュラストメータ
V型(オリエンテック製)を使用し、T10(トルクが最
終値の10%に達するまでの時間),T90(トルクが最
終値の90%に達するまでの時間)を測定した。T10は
硬化開始時間、T90は硬化終了時間と見なすことができ
る。成形特性は電卓キーパッド成形用金型を使用し射出
成形を行い測定した。また、物理特性はJIS K63
01に準じて測定した。これらの結果を第1表〜第3表
に示した。
ボネート樹脂微粒子触媒と白金触媒抑制剤を使用せず硬
化促進触媒として有機過酸化物である2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.6部
を使用した以外は上記と同様にしてシリコーンゴム組成
物2を調製した。次いで、上記で得られたシリコーンゴ
ム組成物の硬化特性、貯蔵安定性(可使時間)、成形特
性、物理特性を測定した。硬化特性はキュラストメータ
V型(オリエンテック製)を使用し、T10(トルクが最
終値の10%に達するまでの時間),T90(トルクが最
終値の90%に達するまでの時間)を測定した。T10は
硬化開始時間、T90は硬化終了時間と見なすことができ
る。成形特性は電卓キーパッド成形用金型を使用し射出
成形を行い測定した。また、物理特性はJIS K63
01に準じて測定した。これらの結果を第1表〜第3表
に示した。
触媒の代わりに参考例3で得られた白金触媒含有アクリ
ル樹脂微粒子触媒を0.06部使用した以外は実施例1
と同様にしてシリコーンゴム組成物3を調製した。次い
で、上記で得られたシリコーンゴム組成物の硬化特性、
貯蔵安定性(可使時間)、成形特性、物理特性を測定し
た。硬化特性はキュラストメータV型(オリエンテック
製)を使用し、T10(トルクが最終値の10%に達する
までの時間),T90(トルクが最終値の90%に達する
までの時間)を測定した。T10は硬化開始時間、T90は
硬化終了時間と見なすことができる。成形特性は電卓キ
ーパッド成形用金型を使用し射出成形を行い測定した。
また、物理特性はJIS K6301に準じて測定し
た。これらの結果を第1表〜第3表に示した。これらの
測定結果から白金触媒含有ポリカーボネート樹脂微粒子
触媒を添加した本発明の組成物1は成形性が非常に良く
成形回数を数百回繰り返しても金型汚染、スコーチは発
生せず、貯蔵安定性も良好であることが確認された。ま
た150℃以下と170℃以上では硬化速度が大きく異
なっているので成形温度を高くしてもスコーチを起こさ
ない即ち成形許容温度範囲が広いことが確認された。一
方、比較例1の組成物はバリ周辺部の硬化性が悪く成形
回数を数十回繰り返すとバリ粕の金型付着が発生し金型
汚染と共に成形品の不良率が大幅に上昇した。実施例2
の組成物は160℃では成形性が非常に良く成形回数を
数百回繰り返しても金型汚染、スコーチは発生しなかっ
たが成形温度を180℃にするとスコーチが多数発生し
成形許容温度範囲が狭いものであった。
間室温(25℃)に放置した後、このシリコーンゴム組
成物200gを6インチ2ロールで間隙1mm幅に混練
し、1分後までにロールに均一に巻きつく状態であれば
使用可能とした。
℃、加熱した後のシリコーンゴムの測定値である。
メチルフェニルシロキサン共重合体の代わりに、平均分
子式がMePh2SiO(Me2SiO)7SiMePh2
で示されるフェニル基含有ジメチルポリシロキサン(式
中、Meはメチル基,Phはフェニル基を示す。)を使
用した以外は実施例1と同様にしてシリコーンゴム組成
物4を調製した。
ボネート樹脂微粒子触媒の代わりに参考例4で得られた
白金触媒含有シリコーン樹脂微粒子触媒を0.06部使
用した以外は、実施例1と同様にしてシリコーンゴム組
成物5を調製した。これらの組成物について硬化特性、
貯蔵安定性(可使時間)、成形性を測定した。成形性は
加硫温度を170℃にして電卓用キーパッド成形金型を
使用しプレス成形を行い評価した。これらの結果を第4
表に示した。白金触媒含有ポリカーボネート樹脂微粒子
触媒を添加した実施例2のシリコーンゴム組成物4は成
形性が非常に良く成形を数百回繰り返しても金型汚染を
起こさず、スコーチは発生せず、また可使時間も長く貯
蔵安定性が良好であることが確認された。比較例3のシ
リコーンゴム組成物5は調製直後はシリコーンゴム組成
物4同様に成形性は良好であった。しかし、調製4日後
は硬化速度が速くなり成形時スコーチ現象が多数発生
し、可使時間が極めて短いことが確認された。
(E)成分からなり、特に、(C)成分のフェニル基含有ジ
オルガノポリシロキサンと(E)成分の特殊なヒドロシリ
ル化反応用触媒を含有しているので、成形前は可使時間
が長く、成形に際しては金型離型性が良く成形品のバリ
部分に未加硫ゴム部分がないため金型汚染もなく、かつ
成形許容温度範囲が極めて広く、成形後は潤滑性に優れ
たシリコーンゴム成形品となり得るという特徴を有す
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)1分子中に少なくとも2個の珪素原
子結合アルケニル基 を含有するジオルガノポリシロキサン生ゴム 100重量部、 (B)補強性充填剤 10〜100重量部、 (C)1分子中に少なくとも2個の珪素原子結合水素原子を有するオルガノハイド ロジェンポリシロキサン 0.1〜10重量部、 (D)25℃における粘度が1〜1000センチストークスであるフェニル基含有 ジオルガノポリシロキサン 1〜30重量部、 (E)白金系触媒とガラス転移点が50〜200℃の非シリコーン系熱可塑性樹脂 から構成される粒子径0.01〜20μmのヒドロシリル化反応用触媒(ただし 白金系触媒の量は白金金属として0.01〜5重量%である。) 触媒量 からなることを特徴とするシリコーンゴム組成物。 - 【請求項2】 (E)成分を構成する非シリコーン系熱可
塑性樹脂がポリカーボネート樹脂である請求項1記載の
シリコーンゴム組成物。
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