JP3428944B2 - 浸透印用インキ - Google Patents
浸透印用インキInfo
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Description
する。 【0002】 【従来の技術】浸透印は、インキ吸蔵体の端面に印面部
を形成したものを、筒状本体に、使用時には印面部が露
出しうるように収容した構造のものである。インキ吸蔵
体は連続気泡を有する樹脂発泡体などで構成されてお
り、印面部はゴム素材などで構成されている。インキ吸
蔵体には、スタンプ用インキなどのインキを含有させ、
このインキが印面部に形成された多数の微細な孔を通し
て印面に供給されるようになっている。 【0003】浸透印用インキとしては、通常、速乾性の
溶剤を主溶剤とするものが使用されているが、このもの
は溶剤臭がする。また、保存時に印面付近の溶剤が蒸発
してしまい、インキが乾燥して滲出する孔を塞ぐと、捺
印ができなくなる。そこで、溶剤臭を抑え、印面の乾燥
を防ぐため、使用しないときは、印面が露出しないよう
にキャップを被せている。 【0004】一方、速乾性の溶剤の代わりに非揮発性の
オイルを用いた浸透印用インキも知られている。このイ
ンキは高温で保存しても溶剤が蒸発しにくいので固化せ
ず、普通の紙等に捺印するにはとくに問題ない。しか
し、コート紙のようなインキの浸透性の悪い被捺印材に
捺印すると、インキが被捺印材に定着せず、汚れが発生
しやすい。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の問題点に鑑み、溶剤として非揮発性のオイルを用い
て、コート紙のような浸透性の悪い被捺印材に対しても
良好な捺印ができる浸透印用インキを提供することを課
題とする。 【0006】さらに、本発明は、高温雰囲気中で保存し
た場合でも、印面付近のインキが酸化されにくく、イン
キが固化することのない浸透印用インキを提供すること
を課題とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】すなわち請求項1に係る
発明は、インキ全量に対して5重量%以上含有される環
化ゴムと、これを溶解する不揮発性ないし難揮発性のオ
イルと、着色剤と、酸化防止剤とからなり、かつインキ
の粘度が500〜3000cP/25℃である浸透印用
インキに関する。 【0008】 【0009】 【0010】 【発明の実施の形態】本発明の浸透印用インキは、着色
剤と、ビヒクルとして環化ゴムをオイルに溶解したもの
とからなる。本発明においては、このように、ビヒクル
として、環化ゴムをオイルに溶解したものを用いるた
め、コート紙などの被捺印材に対しても定着性が良好で
ある。 【0011】この環化ゴムをビヒクル成分として用いる
場合、常温での保存の場合は問題ないが、高温で保存す
ると、印面付近の環化ゴムが酸化されてインキが固化
し、印面のインキ滲出孔が塞がれ、捺印がかすれるとい
う問題がある。本発明においては、この問題を酸化防止
剤を加えることで解決した。 【0012】本発明の浸透印用インキにおいて、環化ゴ
ムの含有量はインキ全量に対して5重量%以上が好まし
く、とくに好ましくは10重量%以上である。環化ゴム
の含有量が前記範囲未満ではコート紙などの被捺印材に
対する定着性が劣る傾向にある。環化ゴムの含有量は前
記範囲以上であれば、特に限定されないが、粘度などの
インキ物性の点から、30重量%以下が好ましい。 【0013】本発明の浸透印用インキは粘度が500〜
3000cP/25℃の範囲にあるのが好ましい。粘度
が前記範囲未満では捺印がにじむ傾向があり、一方前記
範囲を超えるとインキ滲出孔から印面にインキが出にく
くなり、捺印がかすれる傾向にある。 【0014】本発明におけるオイルとしては、不揮発性
ないし難揮発性で、かつ環化ゴムおよび必要に応じ配合
される酸化防止剤を溶解し得るものであれば特に制限さ
れず、たとえば、飽和脂肪酸エステルなどが使用でき
る。飽和脂肪酸エステルとしては、二塩基飽和脂肪酸ア
ルキルエステル、アルカンポリオールの飽和脂肪酸エス
テルなどがあげられる。オイルはインキ全量の45〜8
5重量%が適当である。 【0015】本発明における着色剤としては、たとえ
ば、カーボンブラックなどの無機顔料、アニリンブラッ
ク、フタロシアニンブルー、ブリリアントカーミンなど
の有機顔料があげられる。着色剤の含有量はインキ全量
に対して、5〜20重量%の範囲が適当である。 【0016】本発明における酸化防止剤としては、たと
えばフエノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤などが
あげられる。フエノール系酸化防止剤としては、2,6
−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,2’−
メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェ
ノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−
ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス
(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)など
があげられる。リン系酸化防止剤としては、トリフェニ
ルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイ
トなどがあげられる。酸化防止剤の含有量は、インキ全
量に対して、0.3〜5重量%が好ましく、特に好まし
くは、0.7〜2重量%である。酸化防止剤の含有量が
前記範囲未満では、酸化防止効果が充分でない。一方酸
化防止剤の含有量が前記範囲を超えてもそれ以上効果が
向上されない。 【0017】本発明の浸透印用インキには、必要に応じ
て、防カビ剤、紫外線吸収剤などを配合してもよい。 【0018】 【実施例】つぎに本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はこれら実施例によって限定されるものでは
ない。 【0019】実施例1〜4および比較例1〜5 表1に示される材料のうち、エステル油に環化ゴム(比
較例1では脂環族飽和炭化水素樹脂)、酸化防止剤を溶
解し、さらにカーボンブラック、分散剤を添加し、混
合、分散して浸透印用インキを調製した。 【0020】得られたインキを浸透印のインキ吸蔵体に
吸収させて、浸透印を作成し、つぎの性能評価を行なっ
た。結果を表2に示す。 【0021】<定着性>前記各浸透印を用いてコート紙
(リンテック(株)製グロスHG PW−8E、以下同
様)にベタで捺印し、1分経過後、指で捺印部を一方向
に擦り(荷重150〜250gf)、定着性をつぎの基
準で評価した。 ○…擦り汚れなし ×…擦り汚れあり 【0022】<カスレ>前記各浸透印を用いてコート紙
にベタで捺印し、印像のカスレをつぎの基準で評価し
た。 ○…印像のカスレなし ×…印像のカスレあり 【0023】<にじみ>前記各浸透印を用いてPPC用
紙にベタで捺印し、得られた印像の鮮映性を目視により
つぎの基準で評価した。 ○…鮮映性良 ×…鮮映性不良 【0024】<高温保存性>前記各浸透印を温度60
℃、湿度5%RHの雰囲気中に10日間保存したのち、
室温でコート紙にベタで捺印し、捺印の状態をつぎの基
準で評価した。 ○…印像のカスレなし △…印像のカスレあり ×…捺印不可能 【0025】 【表1】【0026】 【表2】【0027】 【発明の効果】本発明の浸透印用インキでコート紙のよ
うな浸透性の悪い被捺印材に捺印しても、定着性がよい
ため、捺印面や手が汚れない。さらに、高温雰囲気中で
保存した場合でも、印面のインキが固化せず、インキ寿
命が長い。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 インキ全量に対して5重量%以上含有さ
れる環化ゴムと、これを溶解する不揮発性ないし難揮発
性のオイルと、着色剤と、酸化防止剤とからなり、かつ
インキの粘度が500〜3000cP/25℃である浸
透印用インキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000148747A JP3428944B2 (ja) | 2000-05-19 | 2000-05-19 | 浸透印用インキ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000148747A JP3428944B2 (ja) | 2000-05-19 | 2000-05-19 | 浸透印用インキ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP3428944B2 true JP3428944B2 (ja) | 2003-07-22 |
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- 2000-05-19 JP JP2000148747A patent/JP3428944B2/ja not_active Expired - Fee Related
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