JP3426689B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents
非水電解質二次電池Info
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Description
活物質とする非水電解質二次電池に係わり、特に充放電
サイクル特性の向上を目的とした正極活物質の改良に関
する。
として、高電圧を取り出すことができるなどの理由か
ら、特公平4-30146号公報に開示されたようなスピネル
型構造を有するリチウム−マンガン酸化物(LiMn
2O4)、即ち、一般式Li1-XMn2O4(0≦X≦1)で表さ
れるリチウム−マンガン酸化物が研究されている。しか
しながら、このスピネル型構造を有するリチウム−マン
ガン酸化物は、正極が高電位となる充電時にマンガンが
溶出してしまうため、サイクル特性が充分に得られない
という問題があった。
平4-280469号において、スピネル型構造を有するリチウ
ム−マンガン酸化物(LiMn2O4)を水酸化リチウム(LiO
H)と混合し、375℃で熱処理することにより、スピネル
型構造を有するリチウム−マンガン酸化物(Li1-XMn
2O4:0≦X≦1)粒子の表面にLi2MnO3層を形成して、サ
イクル特性を向上させる技術を提案している。この出願
の図3に見られるように、混合する水酸化リチウムの比
率を高くすれば、サイクル特性は確かに向上するが、放
電容量が低下するという新たな問題がある。
検討した結果、スピネル型構造を有するリチウム−マン
ガン酸化物と水酸化リチウムとからなる混合物の混合比
をLi/Mn原子比で特定し、さらに熱処理温度を変えるこ
とにより、電池特性が変化することを知得した。即ち、
混合物の混合比をLi/Mn原子比で特定し、熱処理を特定
の温度範囲で行うことにより、サイクル特性を一層向上
させるものである。更には、高い放電容量を維持しつ
つ、サイクル特性の向上を図るものである。
物質とする負極と、非水系電解質と、スピネル型構造を
有するリチウム−マンガン酸化物及びLi2MnO3の複合体
を正極活物質とする正極を備えた非水電解質二次電池で
あって、前記複合体が、リチウム化合物とLiMn2O4との
混合物を400℃〜1325℃の温度範囲で熱処理したもので
あって、前記リチウム化合物中のリチウムとLiMn2O4中
のマンガンとのLi/Mn原子比において0.02〜0.7である
ことを特徴とする。また、前記複合体が、リチウム化合
物とLiMn2O4との混合物を850℃〜950℃の温度範囲で熱
処理したものであって、前記複合体中の全Li/Mn原子比
が、電気化学的にリチウムの抽出、挿入を受ける以前の
状態において、0.52〜1.20であることを特徴とする。
の製造方法は、リチウム化合物とLiMn2O4とを混合し混
合物を得た後、該混合物を400℃〜1325℃の温度範囲で
熱処理したものであって、前記リチウム化合物中のリチ
ウムと前記LiMn2O4中のマンガンとのLi/Mn原子比にお
いて0.02〜0.7であることを特徴とする。また、該混合
物を850℃〜950℃の温度範囲で熱処理したものであっ
て、該混合物を熱処理してスピネル型構造を有するリチ
ウム−マンガン酸化物及びLi2MnO3との複合体を得、前
記複合体中の全Li/Mn原子比が、0.52〜1.20であること
を特徴とする。
50℃の温度範囲とするのが、サイクル特性、放電容量の
観点から好ましい。
チウム化合物としては、水酸化リチウム(LiOH)以外
に、水和水酸化リチウム(LiOH・H2O)、炭酸リチウム
(Li2CO3)、酸化リチウム(Li2O)、硝酸リチウム(Li
NO3)等を使用することができる。特に、水酸化リチウ
ム(LiOH)を使用した場合には、水酸化リチウムがこの
種製造工程において安定であり、入手容易であり且つ熱
処理時の反応性が高いので好適である。また、この正極
活物質の二次原料となるLiMn2O4は容易に合成可能な物
質であり、その合成法は特に限定されるものでない。
媒として、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エ
チレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(B
C)、ビニレンカーボネート(VC)、γ−ブチロラクト
ン(γ−BL)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチ
ルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(M
EC)、ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン
(THF)、ジオキソラン(DOXL)、1,2-ジエトキシエタ
ン(DEE)等が使用でき、電池設計に応じてこれらの混
合溶媒が適宜使用可能である。
O3、LiBF4、LiAsF6、LiClO4を挙げることができるが、
二次電池の特性を考慮すれば、LiPF6、LiCF3SO3が特に
好ましい。
してのリチウムを吸蔵・放出可能な材料であるリチウム
金属以外に、リチウム合金または、黒鉛などの炭素材料
を使用してもよい。
するリチウム−マンガン酸化物(LiMn2O4)粒子の表面
をLi2MnO3層が被覆したような構造を有する複合化合物
を使用しているので、電解液と、正極活物質中のLiMn2O
4が直接に接触する面積が減少し、充電時LiMn2O4からMn
の溶出が抑制されるためと考えられる。この複合化合物
をX線回折分析を行うと、スピネル型構造を有するリチ
ウム−マンガン酸化物(LiMn2O4)粒子とLi2MnO3粒子の
単なる混合体からなるものよりも、スピネル型構造を有
するリチウム−マンガン酸化物(LiMn2O4)の高角度側
の回折ピークがより高角度側にシフトしていることが確
認されている。これは、上記複合化合物が単なる混合物
ではなく、複合化している証拠であり、本発明の正極活
物質の特徴である。
質は、結晶構造としては375℃、400℃どちらも同じスピ
ネル型構造を有するリチウム−マンガン酸化物(LiMn2O
4)及びLi2MnO3との複合体である。熱処理温度が400℃
以上となると、スピネル型構造を有するリチウム−マン
ガン酸化物(LiMn2O4)及びLi2MnO3との複合体におい
て、正極活物質粒子表面のLi2MnO3層がより均一且つ緻
密になるため、粒子内部のスピネル型構造を有するリチ
ウム−マンガン酸化物(LiMn2O4)を保護する働きがよ
り効果的に作用し、サイクル特性を向上させる働きが高
まるのではないかと考えられる。
にした場合、サイクル特性が良好であることを確認して
いる。然し乍ら、放電容量の観点から言えば好ましいと
は言えない。この理由は、正極活物質中のスピネル型構
造を有するリチウム−マンガン酸化物(LiMn2O4)が一
部分解しているためであると推察される。この様な高温
で熱処理された正極活物質をX線回折による分析をすれ
ば、分解生成物であると推定されるMn3O4の存在が確認
されている。
物質を用いた電池では、サイクル特性が良好ではある
が、若干放電容量が低下する。この理由は、この温度に
おいては、正極活物質表面のLi2MnO3層が発達し過ぎ
て、活物質粒子内部のスピネル型構造を有するリチウム
−マンガン酸化物(LiMn2O4)と電解液との、電極反応
を妨害する傾向が出てくる為であると考えられる。よっ
て、熱処理の上限はこの温度迄とすべきである。
Li/Mn原子比において0.5以上の混合比で混合し、約500
℃以上の温度で焼成した場合にも、Li2MnO3とスピネル
型構造を有するリチウム−マンガン酸化物(LiMn2O4)
の複合体が生成する。この様な方法で得られた複合体
は、粒子中にLi2MnO3結晶層とスピネル型の結晶層がラ
ンダムに混在したような構造となる。従って、本発明の
対象とするような、スピネル型構造を有するリチウム−
マンガン酸化物(LiMn2O4)が粒子内部に存在し、その
粒子表面に選択的にLi2MnO3が層状に形成されたような
構造ではない。この結果、Li2MnO3層が、LiMn2O4層と電
解液の接触面積を減少させる効果に乏しいので、高い放
電容量を維持しつつサイクル特性をも向上させる点につ
いては、本願発明のものより劣る。
と二酸化マンガンをLi:Mn=1:2のモル比になるように
混合して混合物を得、空気中850℃で20時間焼成し、LiM
n2O4を得た。このLiMn2O41モルと水酸化リチウム(LiO
H)0.2モルを混合し、空気中400℃で20時間熱処理し、
複合体を得た。ここでの混合比は、水酸化リチウム(Li
OH)中のリチウムとLiMn2O4中のマンガンとのLi/Mn原
子比で表現すると、0.1である。
DSカードと照合したところ、LiMn 2O4とLi2MnO3の回折
線が認められ、特にLiMn2O4は、スピネル型構造を有す
ることが確認されている。そしてこの複合体の粒子構造
は、スピネル型構造を有するリチウムーマンガン酸化物
(LiMn2O4)粒子の表面に、Li2MnO3層が形成された複合
粒子であると考えられる。また、このスピネル型構造を
有するリチウムーマンガン酸化物(LiMn2O4)及びLi2Mn
O3からなる複合体中の、全Li/Mn原子比を原子吸光分析
法により測定したところ、0.60であった。
リチウムーマンガン酸化物(LiMn2O 4)及びLi2MnO3から
なる複合体である正極活物質と、導電剤としてのカーボ
ンブラックと、結着剤としてのフッ素樹脂とを、重量比
85:10:5で混合して正極合剤を得た。この正極合剤を
成形して、円盤状の正極を作製した。そして更に、この
正極を真空中250℃で20時間乾燥して、電池に使用す
る。
ち抜きして円盤状の負極を作製した。尚、負極集電体と
しては、ステンレス鋼板(SUS304)を使用した。
ート(PC)と1,2−ジメトキシエタン(DME)との等体積混合
溶媒に、LiPF6(ヘキサフルオロリン酸リチウム)を1モ
ル/リットルの濃度で溶かして、非水電解液を調製し
た。
の扁平型非水電解液電池の半断面図である。図中、1は
リチウム金属よりなる負極であり、負極缶2の内底面に
固着せる負極集電体3に圧着されている。4は本発明の
要点である正極であって、正極缶5の内底面に固着せる
正極集電体6に圧接されている。尚、正極缶5および正
極集電体6として、ステンレス鋼板(SUS316)を、負極1
および負極集電体3として、ステンレス鋼板(SUS304)を
使用している。7はポリプロピレン製多孔性膜よりなる
セパレータであって、上記のように調整した非水電解液
が含浸されている。8は絶縁パッキングであり、この電
池の寸法は直径24mm、高さ3mmであり、この電池を本発
明電池A1とする。 (実施例2)正極活物質であるスピネル型構造を有する
リチウムーマンガン酸化物(LiMn2O 4)及びLi2MnO3から
なる複合体の作製において、LiMn2O4と水酸化リチウム
(LiOH)とからなる混合物の熱処理温度を850℃とした
ことを除いては、前記実施例1と同様にして、本発明電
池A2を作製した。 (実施例3)正極活物質であるスピネル型構造を有する
リチウムーマンガン酸化物及びLi2MnO3からなる複合体
の作製において、LiMn2O4と水酸化リチウムとからなる
混合物の熱処理温度を950℃としたことを除いては、前
記実施例1と同様にして、本発明電池A3を作製した。 (実施例4)正極活物質であるスピネル型構造を有する
リチウムーマンガン酸化物及びLi2MnO3からなる複合体
の作製において、LiMn2O4と水酸化リチウムとからなる
混合物の熱処理温度を1325℃としたことを除いては、前
記実施例1と同様にして、本発明電池A4を作製した。 (比較例1)正極活物質としてスピネル型構造を有する
リチウムーマンガン酸化物(LiMn2O 4)を用いたことを
除いては、前記実施例1と同様にして、比較電池X1を
作製した。 (比較例2)正極活物質であるスピネル型構造を有する
リチウムーマンガン酸化物(LiMn2O 4)及びLi2MnO3から
なる複合体の作製において、LiMn2O4と水酸化リチウム
とからなる混合物の熱処理温度を375℃としたことを除
いては、前記実施例1と同様にして、比較電池X2を作
製した。
目で説明した、特願平4-280469号の実施例1に記載され
た電池と同一のものである。 (比較例3)正極活物質であるスピネル型構造を有する
リチウムーマンガン酸化物(LiMn2O 4)及びLi2MnO3から
なる複合体の作製において、LiMn2O4と水酸化リチウム
とからなる混合物の熱処理温度を1400℃としたことを除
いては、前記実施例1と同様の比較電池X3を作製し
た。 (比較例4)正極活物質であるスピネル型構造を有する
リチウムーマンガン酸化物(LiMn2O 4)及びLi2MnO3から
なる複合体の作製において、水酸化リチウム(LiOH)0.
6モルと二酸化マンガン(MnO2)1モルとを混合し、こ
の混合物を空気中850℃で20時間焼成したことを除いて
は、前記実施例1と同様にして、比較電池X4を作製し
た。
較例1〜4の、各電池の活物質混合比、熱処理温度、生
成物中のLi/Mn比及び生成物の結晶構造を、表1に列記
する。
び比較電池X1〜X4について、室温(25℃)下、3
mAで4.5Vまで充電した後、3mAで3.0Vまで放電する工
程を1サイクルとするサイクル試験を行い、各電池のサ
イクル特性を調べた。この結果を図2に示す。図2は、
本発明電池A1〜A4及び比較電池X1〜X4の、充放
電サイクル数(回)と放電容量(mAh)との関係を示す
図である。
ムーマンガン酸化物(LiMn2O4)のみを正極活物質とし
て用いた比較電池X1に比べ、スピネル型構造を有する
リチウムーマンガン酸化物(LiMn2O4)及びLi2MnO3から
なる複合体を正極活物質として用いた比較電池X2は、
サイクル特性が若干向上していることがわかる。これ
は、正極活物質がスピネル型構造を有するリチウムーマ
ンガン酸化物(LiMn2O4)粒子の表面をLi2MnO3層が被覆
したような構造をしているために、電解液と正極活物質
中のスピネル型構造を有するリチウムーマンガン酸化物
が直接接触する面積が減少し、充電時スピネル型構造を
有するリチウムーマンガン酸化物からのマンガンの溶出
が抑制されるためであると考えられる。
2に比べ、更にサイクル特性が向上している。この比較
電池X2、本発明電池A1に用いられている正極活物質
は、結晶構造としてはどちらも同じ複合体、即ちスピネ
ル型構造を有するリチウムーマンガン酸化物(LiMn
2O4)及びLi2MnO3とからなる複合体であるが、その作製
温度が、比較電池X2では375℃であり、本発明電池A
1では400℃としている。これより、スピネル型構造を
有するリチウムーマンガン酸化物(LiMn2O4)及びLi2Mn
O3からなる複合体の作製温度が高い方が、正極活物質粒
子表面のLi2MnO3層がより均一で緻密になるため、粒子
内部のLiMn2O4を保護しつつも、スピネル型構造を有す
るリチウムーマンガン酸化物(LiMn2O4)のサイクル特
性を向上させる働きが高まるのではないかと考えられ
る。
マンガン酸化物(LiMn2O4)及びLi2MnO3とからなる複合
体の作製温度を850℃、950℃と高温にして得た本発明電
池A2、A3では、高い放電容量を維持しつつサイクル
特性も一層向上される。この理由は、次のように推察さ
れる。即ち、この温度範囲によって、スピネル型構造を
有するリチウムーマンガン酸化物(LiMn2O4)及びLi2Mn
O3とからなる複合体である正極活物質粒子表面のLi2MnO
3層が均一で緻密となってはいるが、Li2MnO3層が適度に
発達しており、活物質粒子内部のスピネル型構造を有す
るリチウムーマンガン酸化物(LiMn2O4)と電解液との
電極反応を阻害しないためではないかと考えられる。
ムーマンガン酸化物(LiMn2O4)及びLi2MnO3からなる複
合体の作製温度を1325℃とした本発明電池A4では、サ
イクル特性は良好であるが、放電容量が低下している。
この温度では、正極活物質表面のLi2MnO3層が発達し過
ぎて、活物質粒子内部のスピネル型構造を有するリチウ
ムーマンガン酸化物(LiMn2O4)と電解液との電極反応
を妨害するためではないかと考えられる。
ーマンガン酸化物(LiMn2O4)及びLi2MnO3からなる複合
体の作製温度を更に上げ、熱処理温度を1400℃にした比
較電池X3では、放電容量が著しく低下している。これ
は、正極活物質中のスピネル型構造を有するリチウムー
マンガン酸化物(LiMn2O4)が分解しているためである
と考えられる。
マンガン酸化物(LiMn2O4)及びLi2MnO3からなる複合体
を出発材料として、一段階の熱処理で作製して用いた比
較電池X4おいては、複合体中の全Li/Mn比は、本発明
電池A1及びA2と同様であって、Li2MnO3とLiMn2O4の
存在比も同じである。然し乍ら、粒子内でのLi2MnO3相
とLiMn3O4相の存在部位がランダムであるので、本発明
電池で使用した正極活物質のように粒子表面にLi2MnO3
が選択的に存在する構造ではない。従って、比較電池X
4のサイクル特性は、本発明電池A1〜A4に比べて、
劣ったものとなっている。
ムーマンガン酸化物(LiMn2O4)及びLi2MnO3からなる複
合体の作製方法は、リチウム化合物とLiMn2O4との混合
熱処理が必要である。そして、作製温度、即ち熱処理温
度としては電池の放電容量を高く維持させるという観点
からは400℃〜950℃が適当であり、サイクル特性を向上
させるという観点からは850℃〜1325℃が好適である。
更には、放電容量及びサイクル特性の両方の観点から
は、850℃〜950℃の温度範囲が望ましい。
ウム(LiOH)の割合が小さすぎると、生成するLi2MnO3
表面層が粗く、また薄くなるので、内部のLiMn2O4の保
護が充分でなく、特性向上の効果が望めない。一方、水
酸化リチウムの混合比が多すぎると、充放電反応に関与
しないLi2MnO3の生成量が大きくなり、正極活物質とし
ての放電容量が低下する。従って適当な混合比は、原料
としてのリチウム化合物中のリチウムとLiMn2O4中のマ
ンガンとの原子比Li/Mnは0.02〜0.70の範囲である。こ
れは、生成物であるスピネル型構造を有するリチウムー
マンガン酸化物(LiMn2O4)及びLi2MnO3からなる複合体
中の全Li/Mn原子比で表現すれば、0.52〜1.20となる。
そして、この正極活物質の出発原料となるLiMn2O4は容
易に合成可能な物質であり、その合成法は特に限定され
るものでない。
電池のサイクル特性を向上させることができた。加え
て、高い放電容量を維持しつつサイクル特性の向上が図
れるので、その工業的価値は極めて大きい。
量の関係を示す図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 リチウムを活物質とする負極と、非水系
電解質と、スピネル型構造を有するリチウム−マンガン
酸化物及びLi2MnO3の複合体を正極活物質とする正極と
を備えた非水電解質二次電池において、 前記複合体が、リチウム化合物とLiMn2O4との混合物を4
00℃〜1325℃の温度範囲で熱処理して得たものであっ
て、前記リチウム化合物中のリチウムとLiMn2O4中のマ
ンガンとのLi/Mn原子比において0.02〜0.7であること
を特徴とする非水電解質二次電池。 - 【請求項2】 リチウムを活物質とする負極と、非水系
電解質と、スピネル型構造を有するリチウム−マンガン
酸化物及びLi2MnO3の複合体を正極活物質とする正極と
を備えた非水電解質二次電池において、 前記複合体が、リチウム化合物とLiMn2O4との混合物を8
50℃〜950℃の温度範囲で熱処理したものであって、前
記複合体中の全Li/Mn原子比が、電気化学的にリチウム
の抽出、挿入を受ける以前の状態において、0.52〜1.20
であることを特徴とする非水電解質二次電池。 - 【請求項3】 前記混合物の熱処理が、850℃〜950℃の
温度範囲で行われたことを特徴とする請求項1記載の非
水電解質二次電池。 - 【請求項4】 前記リチウム化合物が、水酸化リチウム
であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
非水電解質二次電池。 - 【請求項5】 リチウム化合物とLiMn2O4とを混合し混
合物を得た後、該混合物を400℃〜1325℃の温度範囲で
熱処理したものであって、前記リチウム化合物中のリチ
ウムと前記LiMn2O4中のマンガンとのLi/Mn原子比にお
いて0.02〜0.7であることを特徴とする非水電解質二次
電池用正極活物質の製造方法。 - 【請求項6】 リチウム化合物とLiMn2O4とを混合し混
合物を得た後、該混合物を850℃〜950℃の温度範囲で熱
処理したものであって、該混合物を熱処理してスピネル
型構造を有するリチウム−マンガン酸化物及びLi2MnO3
との複合体中を得、前記複合体中の全Li/Mn原子比が、
0.52〜1.20であることを特徴とする非水電解質二次電池
用正極活物質の製造方法。 - 【請求項7】 前記混合物の熱処理が、850℃〜950℃の
温度範囲で行われたことを特徴とする請求項5記載の非
水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。 - 【請求項8】 前記リチウム化合物が、水酸化リチウム
であることを特徴とする請求項5または請求項6記載の
非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
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