JP3415723B2 - 生分解性ポリエステルの連続製造方法 - Google Patents
生分解性ポリエステルの連続製造方法Info
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Description
テルの連続製造方法に関し、より詳しくは、開環重合反
応系の温度制御に優れた製造方法に関する。
ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニ
ル等の膨大な量のプラスチック製品が使用されており、
これらの廃棄物処理が環境問題の一つとしてクローズア
ップされてきている。すなわち、現状の廃棄物処理は焼
却処分や埋設処理であるが、例えばポリエチレン等を焼
却処分すると、その燃焼カロリーが高いため、焼却炉を
傷め寿命を縮める。また、例えばポリ塩化ビニル等を焼
却処分すると、有害ガスが発生する。一方、プラスチッ
ク製品を埋設処理するには土地も限られている。また自
然環境中に廃棄された場合、これらの化学的安定性が極
めて高く、生物学的にも微生物などによる分解がほとん
ど起こらず、ほぼ半永久的に残存することになる。その
ため、景観を損ない、それだけではなく海洋生物の生活
環境を汚染するなどの問題も引き起こしている。
スチックに対し、生分解性又は自然環境下で分解するポ
リマーの開発が進められている。特に、ポリグリコール
酸、ポリ乳酸、ポリ−ε−カプロラクトン等の脂肪族ポ
リエステルは、溶融成形性や成形品の物性に優れ、その
早期実用化が望まれている。中でも、ポリ乳酸や乳酸単
位を主構成単位とする乳酸系ポリマーは、分解性、物
性、溶融成形性に優れると共に、将来的に原料の低コス
ト化が見込まれ、種々の分野での実用化が最も期待され
ている。
は、従来より二通りの方法がある。すなわち、対応する
ヒドロキシカルボン酸モノマーを直接脱水縮合する方法
と、対応するヒドロキシカルボン酸の二量体環状エステ
ル又は対応するラクトンを開環重合する方法である。開
環重合法によると、高分子量のポリマーを得ることがで
き、またブロック共重合体を得るのにも適しているとい
う利点がある。
系の温度制御が難しく、また重合が進むに従い反応系の
粘度が上昇し攪拌が困難となったり、攪拌を強力に行な
うと剪断発熱によって更に温度制御が困難となってい
た。温度上昇は、得られるポリマーの分子量低下やポリ
マーの着色等につながる。
特開平7−53684号公報、特開平7−126358
号公報には、開環重合によるポリエステル製造におい
て、高粘度重合物を反応させるため、二軸押出機を用い
ることが記載されている。しかしながら、これら公報記
載の方法では、攪拌を強力に行なうため剪断発熱による
温度上昇がかなりあり、温度制御が困難であった。
高粘度重合物を均一混合するためにスタティック・ミキ
サーを用いて開環重合を行うことが記載されている。し
かしながら、同号公報記載の方法では、高粘度重合物を
スタティック・ミキサーを備えた反応器中に通すので、
スタティック・ミキサーによって圧力が増すと共に剪断
発熱による温度上昇が起こり温度制御が困難であった。
また、スタティック・ミキサーは設備として高価である
という問題もあった。
は、上記従来技術の問題点を解決し、開環重合反応によ
って生分解性ポリエステルを連続的に製造するにあた
り、開環重合に伴う発熱を除熱し反応系の温度制御を行
ない得ると共に、高粘度の重合物を反応させることがで
き、着色のない高分子量ポリマーを安定して得ることの
できる製造方法を提供することにある。
た結果、重合反応装置として外套を備えた管型反応器を
用いることによって重合反応系の温度制御を行なうこと
ができ、上記目的を達成できることを見出だし、本発明
を完成するに至った。
の連続製造方法は、ヒドロキシカルボン酸の二量体環状
エステルの少なくとも1種及び/又はラクトンの少なく
とも1種を主原料として開環重合によって生分解性ポリ
エステルを製造する方法において、反応装置として外套
を備えた管型反応器を用いて、外套には温度制御のため
の伝熱媒体を流通させ、管型反応器の一端から被重合物
を連続的に供給し重合反応を行ない、他端から重合物を
取り出すことを特徴とする。以下、本発明について詳し
く説明する。
を備えた管型反応器を用い、外套には温度制御のための
伝熱媒体を流通させる。伝熱媒体は、管中を流通する反
応物からの発熱を除去できるものであれば良く、例え
ば、ジベンジルトルエン、水酸化トリフェニル、パラフ
ィン系鉱物油、アルキルナフタレン、アルキルベンゼ
ン、ジフェニルジフェニルエーテル等を挙げることがで
きる。
状、コイル状等のいずれの形状のものでも良く、管の一
端から被重合物を連続的に供給し、他端から重合物を取
り出すことができるものであれば良い。
されたものでも良いが、並列に配置された複数の管によ
り構成されたものでも良い。多量の被重合物を連続的に
供給する場合、後者の構成の管型反応器を用いることが
好ましい。それは、1本の管により構成された管型反応
器に多量の被重合物を連続的に供給すると圧力が増し、
高粘度反応物の流通性が悪くなり、一方、圧力を減少さ
せるため管を太くすると伝熱効率が悪くなり、反応熱の
除去が困難となるからである。
管式熱交換器や多管式熱交換器を用いることができる。
るものであり、内管内に反応物を流通させ、外管内に伝
熱媒体を流通させる。内管内の反応物と外管内の伝熱媒
体とは、並流であってもよいが、一般には向流で流通さ
せる。また、内管外側の伝熱面積を増大させるために、
内管外周面にフィンが形成されたフィン付き管を内管と
して用いることも好ましい。フィンには、縦型フィンや
螺旋型フィンがある。本発明において、二重管式熱交換
器は、処理すべき被重合物の流量が少ない場合に用いる
のが良い。
の管よりなる管束が通常円筒形の胴内に収められた所謂
シェルアンドチューブ型のものであり、管内に反応物を
流通させ、胴と管束との間隙に伝熱媒体を流通させる。
多管式熱交換器には、固定管板型、U字管型、遊動頭型
等があるが、いずれをも用いることができる。伝熱面積
は、管の本数、径、長さ等によって、変化させることが
できる。多管式熱交換器は、管の本数を多くすることに
よって多流量の被重合物を処理することができ、伝熱面
積を大きくすることによって除熱(温度制御)性能に優
れ、装置容積も小さく、しかも安価であるので最も好ま
しい。多管式熱交換器の管の長さ、直径、本数として
は、限定されるものではないが、例えば長さ1〜10
m、直径0.5〜10inch、本数2〜100本であ
る。
態、あるいは斜めの状態のいずれの状態に設置しても良
い。
して外套を備えた管型反応器を用いるので、反応物の流
れがピストン流れに近く、高粘度反応物の反応装置とし
て好適である。また、外套には温度制御のための伝熱媒
体を流通させるので、反応物の開環重合熱の除熱性能に
優れ、温度制御を行うことができる。
主原料として、ヒドロキシカルボン酸の二量体環状エス
テル及び/又はラクトンを用いる。
ルとしては、例えば、グリコール酸の二量体環状エステ
ルであるグリコリド、乳酸の二量体環状エステルである
ラクチド、その他2−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ
イソ酪酸、2−ヒドロキシ吉草酸、2−ヒドロキシイソ
吉草酸、2−ヒドロキシ−2−エチル酪酸等の二量体環
状エステル等を挙げることができる。これらのうち、不
斉炭素を有するものは、D体、L体、メソ体、又はこれ
らの混合物のいずれであっても良い。例えば、ラクチド
の場合には、L−ラクチド、D−ラクチド、メソ−ラク
チド、又はこれらの混合物のいずれのラクチドを用いて
も良い。
プロラクトン、β−プロピオラクトン、δ−ブチロラク
トン、β−またはγ−ブチロラクトン、ピバロラクト
ン、δ−バレロラクトン等のような脂肪族ラクトンを挙
げることができる。
エステル又はラクトンの1種のみを用いて開環重合させ
ることによって、ホモポリマーを得ることができる。ま
た、ポリマーの用途に応じて、これらヒドロキシカルボ
ン酸の二量体環状エステル及びラクトンのうちの2種以
上を用いて開環重合させることによって、コポリマーを
得ることができる。この場合の各モノマーの共重合比
は、ポリマーの用途・物性値に応じて適宜選択すること
ができる。
ルボン酸の二量体環状エステル又はラクトン以外に、こ
れらと共重合可能な他の成分、すなわち、2個以上のエ
ステル結合形成性の官能基を持つジカルボン酸、多価ア
ルコール等を用いることもできる。
酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフ
タル酸等が挙げられる。
にエチレンオキシドを付加反応させたものなどの芳香族
多価アルコール、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタン
ジオール、グリセリン、ソルビタン、トリメチロールプ
ロパン、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族多価アル
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ルなどのエーテルグリコール等が挙げられる。
は2種以上を組合わせて用いることができる。また共重
合成分も生分解性があるものが好ましい。
テル類との共重合を行うこともできる。ここで、脂肪族
ポリエステル類とは、(1) グリコール酸、乳酸、ヒドロ
キシブチルカルボン酸等のようなヒドロキシカルボン
酸、 (2) グリコリド、ラクチド、ε−カプロラクトン
グリコリド、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクト
ン、δ−ブチロラクトン、β−またはγ−ブチロラクト
ン、ピバロラクトン、δ−バレロラクトン等のような脂
肪族ラクトン、 (3) エチレングリコール、プロピレン
グリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール等のよ
うな脂肪族ジオール、 (4) ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、エチレン/プロピレングリコー
ル、ジヒドロキシジエチルブタン等のようなポリアルキ
レンエーテルのオリゴマー、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ポリブチレンエーテル等の
ポリアルキレングリコール、 (5) ポリプロピレンカー
ボネイト、ポリブチレンカーボネイト等のポリアルキレ
ンカーボネイトグリコール、及びそれらのオリゴマー、
(6) コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等の脂肪族ジカル
ボン酸、等から誘導される脂肪族ポリエステルであり、
脂肪族ポリエステルのホモポリマーであってもコポリマ
ーであっても良い。
記脂肪族ポリエステルと他の成分、例えば、芳香族ポリ
エステル、ポリエーテル、ポリカーボネイト、ポリアミ
ド、ポリ尿素、ポリウレタン、ポリオルガノシロキサン
等とのブロック共重合体、ランダム共重合体であっても
良い。あるいは、上記脂肪族ポリエステルと上記他の成
分との混合物であっても良い。
用いることができる。重合触媒は特に限定されるもので
はないが、通常、周期律表IA族、 IIIA族、IVA族、
IIB族、IVB族およびVA族からなる群から選ばれる金
属または金属化合物からなる触媒を用いることができ
る。
ルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウム等)、アルカリ金属と弱
酸の塩(例えば、乳酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、炭
酸ナトリウム、オクチル酸ナトリウム、ステアリン酸ナ
トリウム、乳酸カリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウ
ム、オクチル酸カリウム等)、アルカリ金属のアルコキ
シド(例えば、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド等)
等を挙げることができる。
アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシ
ド、酸化アルミニウム、塩化アルミニウム等を挙げるこ
とができる。
機スズ系の触媒(例えば、乳酸スズ、酒石酸スズ、ジカ
プリル酸スズ、ジラウリル酸スズ、ジパルミチン酸ス
ズ、ジステアリン酸スズ、ジオレイン酸スズ、α−ナフ
エト酸スズ、β−ナフエト酸スズ、オクチル酸スズ等)
の他、粉末スズ、酸化スズ等を挙げることができる。
鉛末、ハロゲン化亜鉛、酸化亜鉛、有機亜鉛系化合物等
を挙げることができる。
トラプロピルチタネート等のチタン系化合物、ジルコニ
ウムイソプロポキシド等のジルコニウム系化合物等を挙
げることができる。
酸化アンチモン等のアンチモン系化合物、酸化ビスマス
(III) 等のビスマス系化合物等を挙げることができる。
らなる触媒が活性の点から特に好ましい。
シカルボン酸の二量体環状エステル及び/又はラクトン
に対して0.0001〜5重量%程度である。
行なっても良い。適当な有機溶媒としては、トルエン、
キシレン、クロロベンゼン、アセトフェノン、ベンゾフ
ェノン、ジブチルベンゼン、アニソール等を挙げること
ができる。有機溶媒を用いることによって、反応系の粘
度を減少させることができる。
反応装置として外套を備えた管型反応器を用いても良
い。すなわち、ヒドロキシカルボン酸の二量体環状エス
テル及び/又はラクトンモノマーを、直接管型反応器に
連続的に供給し重合反応を行なっても良い。
攪拌翼を有する攪拌槽型反応器で初期の重合反応を行な
い、得られた重合反応混合物を管型反応器に連続的に導
入し、さらに重合反応を行なうことができる。すなわ
ち、重合反応の初期では、粘度上昇があまりないので、
攪拌槽型反応器中で攪拌し反応を行なっても、攪拌によ
る剪断発熱はそれ程なく温度制御が可能である。そし
て、粘度上昇する前に重合反応物を管型反応器に導入
し、重合反応の後期を行なうのである。管型反応器中で
は、重合反応物の流れがピストン流れに近く剪断発熱は
ない。また、外套には温度制御のための伝熱媒体を流通
させるので、反応物の開環重合熱の除熱、温度制御を行
うことができる。
等の不活性気流下、一般に原料モノマーの溶融温度〜2
50℃、好ましくは150〜200℃の温度で行なうこ
とができる。例えば、ラクチドの開環重合の場合、17
0〜190℃程度の温度である。初期重合反応の時間
は、原料モノマーにもよるが、粘度上昇がそれ程なく攪
拌槽型反応器からの取り出しが十分可能な時間である。
一般には、反応系の粘度が、その重合温度での溶融粘度
として1000ポイズ以下の間である。あるいは、原料
モノマーの転化率20〜60%程度の間である。
続いて、管型反応器に連続的に導入し、後期重合反応を
行なう。後期重合反応は、不活性気流下又は減圧下で、
ポリマーの溶融温度〜250℃、好ましくは160〜2
10℃の温度で行なうことができる。例えば、ポリ乳酸
の場合、180〜210℃程度の温度である。後期重合
反応は、一般には原料モノマーの転化率が90%以上と
なるまで行なうことが好ましい。
合反応終了後に、触媒失活剤を添加し、触媒を失活させ
ることが好ましい。触媒失活剤としては、リン酸系アル
ミニウム化合物、酸化アルミニウム等のアルミニウム化
合物; モノステアリルアシッドホスフェート、ジステ
アリルアシッドホスフェート、リン酸トリメチル、リン
酸トリ-n- ブチル、リン酸トリフェニル、亜リン酸トリ
フェニル、亜リン酸ジエチル、亜リン酸ジブチル、亜リ
ン酸トリメチル、亜リン酸トリブチル等のリン酸系エス
テル; リン酸二水素ナトリウム、ピロリン酸カリウ
ム、ビス(3,5-ジ-t- ブチル-4- コヒドロキシベンジル
ホスホン酸エチル)カルシウム等のリン酸系金属塩;
ジベンゾイルパーオキサイドなどの酸化剤; これらの
混合物等が挙げられる。触媒失活剤の添加量は、用いた
触媒量に対して0.5〜20重量%程度である。
に触媒を失活させると共に、重合反応物を溶融状態で減
圧して、未反応モノマー(例えばラクチド)や乳酸等の
低分子化合物を除去し、得られるポリマー中のこれらの
含有量を低減させることが好ましい。例えば、ポリマー
中のラクチド含有量は0.1重量%以下であることが、
製品の品質(分解安定性等)の点から望ましい。例え
ば、管型反応器からの後期重合反応物を、二軸押出機、
メガネ型や格子型等のフィニッシャーに導入して行うこ
とができる。
又は重合反応終了後に必要に応じて、ステアリン酸カル
シウム等の安定剤、フタル酸エステル等の可塑剤、赤口
黄鉛、酸化チタン等の着色剤などの公知の各種添加剤を
添加することもできる。
套を備えた管型反応器を用いるので、反応物の流れがピ
ストン流れに近く剪断発熱がなく、重合が進むにつれて
高粘度となる重合反応に適している。また、外套には温
度制御のための伝熱媒体を流通させるので、反応物の開
環重合熱の除熱性能に優れ、温度制御を行うことができ
る。
説明する。
ルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定し
た。 検出器:RID-6A、ポンプ:LC-9A 、カラムオーブン:GT
O-6A、カラム:Shim-pack GPC-801C, -804C, -806C, -8
025Cを直列 (島津製作所製) 移動相:クロロホルム、流速:1ml/min、サンプ
ル量:200μl(サンプル濃度が0.5w/w%とな
るようにクロロホルムに溶かした)、カラム温度:40
℃。
リングを行ない、上記条件のGPC分析より得られたク
ロマトグラムのポリマーとモノマーの面積比より転化率
(%)を求めた。
製)を10kg/hで溶解槽(100L)に供給した。
溶解槽で110℃でL−ラクチドを溶解し、ギヤポンプ
によって10kg/hで攪拌翼を備えた竪型反応槽(1
35L)に供給した。また触媒として、オクチル酸スズ
を0.1g/hで竪型反応槽に供給し、窒素気流下、1
80℃で初期の重合反応を行なった。竪型反応槽での平
均滞留時間が10時間となるように反応混合物をギヤポ
ンプで排出し、これを管型反応器に連続的に導入した。
竪型反応槽出口における原料の転化率は35%であっ
た。
mmの円筒状外套内に、直径2inchの内管を7本備
えた固定管板型多管式熱交換器を用いて、外套に伝熱媒
体としてジベンジルトルエンを循環させ、管型反応器出
口ポリマー温度を200℃に温度制御して、後期重合反
応を行なった。管型反応器出口における原料の転化率は
90%であった。
軸押出機に連続的に導入した。押出機の内部温度を22
0℃として反応物の溶融状態を保ちながら、押出機の第
2、4、6バレルより10Torrで真空引きし、未反
応ラクチドを気化させた。押出機出口で得られたものを
ストランドにし、水槽で冷却後、ペレタイザーでペレッ
トにした。
ろ、重量平均分子量24万、未反応ラクチド960重量
ppmのポリL乳酸であった。
型攪拌翼に変えたこと、および竪型反応槽の運転温度、
滞留時間を変えたこと以外は、実施例1と同様にしてポ
リL乳酸を製造した。竪型反応槽で、運転温度200
℃、平均滞留時間8時間で初期の重合反応を行ない、こ
れを管型反応器に連続的に導入した。竪型反応槽出口に
おける原料の転化率は59%であった。
御された管型反応器に連続的に導入し、後期重合反応を
行なった。管型反応器出口における原料の転化率は93
%であった。
押出機に連続的に導入し、押出機出口で得られたものを
ストランドにし、水槽で冷却後、ペレタイザーでペレッ
トにした。
ろ、重量平均分子量24万、未反応ラクチド720重量
ppmのポリL乳酸であった。
ように、反応装置として外套を備えた管型反応器を用い
て外套には温度制御のための伝熱媒体を流通させるの
で、反応物の流れがピストン流れに近く剪断発熱がな
く、高粘度反応物をさらに反応させることができると共
に、反応系の開環重合熱の除熱に優れ、適確な温度制御
を行うことができる。その結果、着色のない高分子量生
分解性ポリエステルを安定して連続製造することができ
る。また、管型反応器は低価格な設備であり、経済的に
も優れている。
Claims (4)
- 【請求項1】 ヒドロキシカルボン酸の二量体環状エス
テルの少なくとも1種及び/又はラクトンの少なくとも
1種を主原料として開環重合によって生分解性ポリエス
テルを製造する方法において、反応装置として外套を備
えた管型反応器を用いて、外套には温度制御のための伝
熱媒体を流通させ、管型反応器の一端から被重合物を連
続的に供給し重合反応を行ない、他端から重合物を取り
出すことを特徴とする、生分解性ポリエステルの連続製
造方法。 - 【請求項2】 管型反応器が、並列に配置された複数の
管により構成された反応器である、請求項1に記載の生
分解性ポリエステルの連続製造方法。 - 【請求項3】 管型反応器が、二重管式熱交換器又は多
管式熱交換器である、請求項1に記載の生分解性ポリエ
ステルの連続製造方法。 - 【請求項4】 攪拌翼を有する攪拌槽型反応器で初期の
重合反応を行ない、得られた重合反応混合物を管型反応
器に導入し、さらに重合反応を行なう、請求項1〜3項
のうちのいずれか1項に記載の生分解性ポリエステルの
連続製造方法。
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- 1996-08-23 JP JP24143696A patent/JP3415723B2/ja not_active Expired - Fee Related
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