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JP3407842B2 - 薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタの製造方法

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JP3407842B2
JP3407842B2 JP12936396A JP12936396A JP3407842B2 JP 3407842 B2 JP3407842 B2 JP 3407842B2 JP 12936396 A JP12936396 A JP 12936396A JP 12936396 A JP12936396 A JP 12936396A JP 3407842 B2 JP3407842 B2 JP 3407842B2
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美弥子 中越
節夫 碓井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄い多結晶シリコン膜内
にソース、ドレインおよびチャネルの各領域を形成して
なる薄膜トランジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレーでは、液晶の制御にガ
ラス基板上に集積化された薄膜トランジスタ( TFT ;
Thin Film Transistor)が用いられる。
【0003】従来、この種の薄膜トランジスタは例えば
図5に示すような構造となっている。すなわち、ガラス
基板100上にモリブデンタンタル(MoTa)からな
るゲート電極101が形成され、このゲート電極101
上に酸化膜(Ta2 5 )102が形成されている。こ
の酸化膜102を含むガラス基板100上には窒化シリ
コン(SiNX ) 膜103および二酸化シリコン膜(S
iO2 )104からなるゲート絶縁膜が形成され、更に
この二酸化シリコン膜104上に薄い多結晶シリコン膜
105が形成されている。この多結晶シリコン膜105
内には例えばn型不純物の導入によりソース領域105
aおよびドレイン領域105bがそれぞれ形成されてい
る。多結晶シリコン膜105上にはこの多結晶シリコン
膜105のチャネル領域105cに対応して二酸化シリ
コン膜(SiO2 )106が選択的に形成されている。
多結晶シリコン膜105および二酸化シリコン膜106
の上にはn+ ドープト多結晶シリコン膜107、更にこ
のn+ ドープド多結晶シリコン膜107上にソース領域
105aに対向してソース電極108、またドレイン領
域105bに対向してドレイン電極109がそれぞれ形
成されている。
【0004】ところで、この従来の薄膜トランジスタ
は、次のような方法により製造されている。すなわち、
ガラス基板100の全面にモリブデンタンタル(MoT
a)膜を形成した後、このモリブデンタンタル膜をエッ
チングにより所定形状にパターニングしてゲート電極1
01を形成する。こののち、このゲート電極101を陽
極酸化させることによりその表面に酸化膜102を形成
する。
【0005】次に、PECVD(Plasma Enhanced Chem
ical Vapor Deposition)法により、酸化膜102上の全
面に窒化シリコン膜103,二酸化シリコン膜104お
よび非晶質シリコン薄膜を連続的に形成する。
【0006】次に、この非晶質シリコン薄膜に例えばエ
キシマレーザによるレーザビームを照射することによ
り、この非晶質シリコン薄膜を一旦溶融させ、その後、
室温に冷却して結晶化させる。これによって非晶質シリ
コン薄膜が多結晶シリコン膜105となる。続いて、チ
ャネル領域となる部分の多結晶シリコン膜105上にチ
ャネル領域に対応する形状の二酸化シリコン膜106を
選択的に形成した後、n型不純物例えば燐(P)や砒素
(As)を含んだ非晶質シリコン薄膜を形成し、再度エ
キシマレーザによるレーザビームの照射によってn+
ープト非晶質シリコン膜107として不純物を電気的に
活性化させる。
【0007】次に、スパッタガスとしてアルゴン(A
r)を用いたスパッタリング法により全面にアルミニウ
ム(Al)膜を形成した後、このアルミニウム膜および
+ ドープド多結晶シリコン膜107をそれぞれエッチ
ングにより所定の形状にパターニングし、ソース領域1
05aおよびドレイン領域105b上にソース電極10
8およびドレイン電極109を形成する。続いて、水素
にさらし二酸化シリコン膜106を通過する水素ラジカ
ル,原子状水素によってチャネル領域105cを水素化
することによってダングリングボンドなどを不活性化さ
せる。以上のプロセスにより図5に示した従来の薄膜ト
ランジスタを得ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の方法では次のような問題があった。第1
に、ソース領域105aおよびドレイン領域105bを
形成する際にストッパ(二酸化シリコン膜106)を使
用しているので、この二酸化シリコン膜106を形成す
るためにもマスクが必要であり、全工程におけるマスク
数が多くなり、プロセスが複雑化すると共に製造歩留り
が低下するという問題があった。また、この方法では、
ソース領域105aおよびドレイン領域105bをそれ
ぞれゲート電極101に対して自己整合的に形成するこ
とができない。そのためマスクの位置合わせの誤差を見
込んだマスク合わせの余裕が必要になり、デバイスの寸
法が大きくなり、高集積化を妨げる要因となると共に、
ゲート電極101とソース領域105aおよびドレイン
領域105bとの間に余分な重なりでき、この部分がコ
ンデンサ(寄生容量)として働き、トランジスタの高速
動作を妨げるという問題があった。
【0009】第2に、従来の方法では、多結晶シリコン
膜105およびn+ ドープド多結晶シリコン膜107を
形成するために2つの非晶質シリコン薄膜を形成し、そ
れぞれレーザビームを照射して結晶化しているため、2
回のレーザビームの照射が必要であり、結晶化プロセス
に要する時間が長いという問題があった。
【0010】第3に、ゲート絶縁膜としての二酸化シリ
コン膜104の他に、ストッパとしての二酸化シリコン
膜106を別に堆積させる必要があるため、PECVD
工程が2回必要であり、これによってもプロセスに要す
る時間が長くなるという問題があった。
【0011】第4に、従来の方法ではストッパとしての
二酸化シリコン膜106をウェットエッチングによりパ
ターニングしているが、このウェットエッチングの際に
エッチング速度の速いガラス基板100も削られるた
め、ガラス基板106に含まれているナトリウム(N
a)等の不純物がデバイスに混入してしまい悪影響を与
えることがある。
【0012】第5に、多結晶シリコン膜105を水素化
する際に、チャネル領域105cの両端部の上が金属膜
(アルミニウム膜)とn+ ドープド多結晶シリコン膜1
07に覆われていて水素が通過する領域が狭くなり、十
分な水素化のためにはかなり時間がかかるという問題が
あった。
【0013】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、多結晶シリコン膜に形成されるソー
ス,ドレイン領域を自己整合的に形成することができ、
動作速度が向上し、しかもプロセスに要する時間を大幅
に短くできると共に、基板内の不純物が混入する虞れが
なく、更には水素化に要する時間も短くすることができ
る薄膜トランジスタの製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る薄膜トラン
ジスタの製造方法は、基板の表面にゲート電極を形成
し、このゲート電極を含む前記基板上にゲート絶縁膜お
よび非晶質シリコン膜をこの順で形成した後、非晶質シ
リコン膜上にフォトレジスト膜を形成する工程と、基板
の裏面からゲート電極をマスクとしてフォトレジスト膜
を露光して選択的に除去することによりゲート電極に対
応する領域にのみゲート電極と同じ幅のフォトレジスト
膜を残す工程と、基板を加熱してリフローを生じさせる
ことによりフォトレジスト膜をゲート電極の幅より延ば
して非晶質シリコン膜の頂部にわたって広げる工程と、
フォトレジスト膜をマスクとして非晶質シリコン膜内に
選択的に不純物を導入してソース領域、ドレイン領域お
よびチャネル領域をそれぞれ形成する工程と、フォトレ
ジスト膜を除去したのちレーザビームを照射することに
より非晶質シリコン膜の結晶化を行う工程とを含むもの
である。ここで、非晶質シリコン膜内への不純物導入
は、プラズマドーピング,イオンドーピング,イオン注
入法により行うことが好ましい。
【0015】この薄膜トランジスタの製造方法では、基
板の裏面からゲート電極をマスクとしてフォトレジスト
膜を露光することによって、ゲート電極に対応する領
域、すなわち非晶質シリコン膜内のチャネル形成予定領
域に対応する領域にのみフォトレジスト膜が残る。そし
て、このフォトレジスト膜をマスクとして、基板の表面
側からプラズマドーピング等を行い非晶質シリコン膜内
に選択的に不純物を導入することにより、ソース領域、
ドレイン領域およびチャネル領域がそれぞれ自己整合的
に形成される。
【0016】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面
を参照して詳細に説明する。
【0017】図1(a)〜(d)および図2(a),
(b)は本発明の一実施の形態に係る薄膜トランジスタ
の製造方法を工程順に表すものである。まず、同図
(a)に示したように、例えばスパッタガスとしてアル
ゴン(Ar)を用いたスパッタリング法により基板、例
えばガラス基板10の全面にアルミニウム(Al)膜1
1aおよび酸化アルミニウム(Al2 3 )膜11bか
らなるゲート電極11を形成する。続いて、例えば同じ
くスパッタガスとしてヘリウム(He)を用いたスパッ
タリング法により全面に窒化シリコン(SiNX ) 膜1
2を形成した後、引き続き二酸化シリコン(SiO2
膜13を形成する。次に、例えばスパッタガスとしてヘ
リウム(He)ガスを用いたスパッタリング法により二
酸化シリコン膜13上に例えば膜厚30nmの非晶質シ
リコン薄膜14を形成し、続いて例えば250〜400
℃の温度で熱処理を施すことにより、成膜中に非晶質シ
リコン薄膜14中に入ったヘリウムを外部に放出させ
る。
【0018】次に、この非晶質シリコン薄膜14上にフ
ォトレジスト膜を形成する。続いて、図1(b)に示し
たようにフォトレジスト膜に対してガラス基板10の裏
面側から例えばg線(波長436nm)による露光(裏
面露光)を行う。このときゲート電極11がマスクとな
りゲート電極11と同じ幅のフォトレジスト膜15のみ
が残存することとなる。続いて、基板を加熱してリフロ
ーを生じさせることによりフォトレジスト膜15を周縁
部方向にゲート電極11の幅より大きく延ばして、非晶
質シリコン薄膜14の頂部にわたって広がるフォトレジ
スト膜15aとする。
【0019】その後、図1(c)に示したように、図3
に示したプラズマ処理装置20を用いて非晶質シリコン
薄膜14に対してプラズマドーピングを行う。
【0020】このプラズマ処理装置20は図示しないポ
ンプにより真空排気された処理容器21内の載置テーブ
ル22上にドーピングの対象となる被処理物23(すな
わち、図1(b)の工程まで終了した基板10)を収容
した後、反応ガス導入口24からn型不純物の場合には
例えば燐(P)を含む反応ガス例えばフォスフィン(P
3 )、またp型不純物の場合には例えばボロン(B)
を含む反応ガス例えばジボラン(B2 6 )を導入する
と共に、高周波電源(RF)25により処理容器21内
に高周波を導入することによりn型不純物またはp型不
純物のプラズマを発生させて被処理物23に対して不純
物を導入するものである。
【0021】本実施の形態では、フォトレジスト膜の耐
熱温度(例えば150℃)以下の温度例えば90℃の低
温で、かつ処理容器21内を200mTorrの真空と
し、反応ガスとして例えばアルゴン中に1%のフォスフ
ィン(PH3 )を含むガスを用いたプラズマドーピング
を5分間行うことにより、フォトレジスト膜15aをマ
スクとして非晶質シリコン薄膜14内にn型不純物16
を導入させる。これによりソース領域14a、ドレイン
領域14bおよびチャネル領域14cがそれぞれ自己整
合的に形成される。フォトレジスト膜15aは熱リフロ
ーによりゲート電極11の幅よりも大きく形成されてい
るので、ソース領域14a、ドレイン領域14bそれぞ
れとチャネル領域14cとの間にはオフセット領域19
が自己整合的に形成される。そののち、フォトレジスト
膜15aを除去する。
【0022】次に、図1(d)に示したように、非晶質
シリコン薄膜14に例えばエキシマレーザによるレーザ
ビームを照射することにより、この非晶質シリコン薄膜
14のソース領域14a、ドレイン領域14bおよびチ
ャネル領域14cを一旦溶融させ、その後、室温に冷却
して結晶化させる。これによってソース領域14a、ド
レイン領域14bおよびチャネル領域14cを有する薄
い多結晶シリコン膜14Aが形成される。
【0023】エネルギービームとしては、非晶質シリコ
ン薄膜14が吸収する波長のビーム例えばレーザビーム
が用いられ、特にエキシマレーザによるパルスレーザビ
ームを用いることが好ましい。エキシマレーザとして
は、XeClエキシマレーザによるパルスレーザビーム
(波長308nm)やXeFエキシマレーザによるパル
スレーザビーム(波長350nm)などが用いられる。
【0024】次に、多結晶シリコン膜14Aをエッチン
グにより所定の形状にパターニングしたのち、図2
(a)に示したように、多結晶シリコン膜14Aのソー
ス領域14a上に、例えばスパッタガスとしてアルゴン
(Ar)を用いたスパッタリング法により、例えばアル
ミニウムからなるソース電極18a、またドレイン領域
14b上に同じくアルミニウムからなるドレイン電極1
8bをそれぞれ形成する。そののち図2(b)に示した
ように、水素プラズマ中でプラズマ水素化を行うことに
より多結晶シリコン膜14内のチャネル領域14cを水
素化してダングリングボンドなどを不活性化させる。
【0025】このように本実施の形態による薄膜トラン
ジスタの製造方法によれば、図1(b)で示したよう
に、ソース領域14a、ドレイン領域14bおよびチャ
ネル領域14cを形成する際に、ゲート電極11をマス
クとして裏面露光を行いゲート電極11と同じ幅のフォ
トレジスト膜15を形成し、その後このフォトレジスト
膜15を延ばしたレジスト膜15Aをマスクとしてプラ
ズマドーピングを選択的に行うようにしたので、非晶質
シリコン薄膜14内にソース領域14a、ドレイン領域
14bおよび両端部にオフセット領域19を含むチャネ
ル領域14cを自己整合的に形成することができる。従
って、従来のようにマスク合わせに余裕をもたせる必要
がなく、ソースおよびドレイン領域の形成に伴って不要
な寄生容量が形成されることがなくなり、トランジスタ
の高速動作を妨げることがなくなる。また、チャネル領
域14cの両端部に設けられたオフセット領域19によ
り電界を弱めることができ、オフ電流の低減に効果があ
る。
【0026】また、図1(d)の工程で示したように非
晶質シリコン薄膜14中のソース領域14a、ドレイン
領域14bおよびチャネル領域14cを1回のレーザ照
射により結晶化することができるので、従来の方法に比
較して結晶化プロセスに要する時間を2分の1に短縮す
ることができる。また、チャネル領域14cの上部にP
ECVD法によりシリコン酸化薄膜のパターンを形成す
る必要がなく、これに要する時間も短縮することができ
る。
【0027】更に、従来方法ではソース・ドレイン領域
の形成の際のマスクとしての二酸化シリコン膜102
(図5)をウエットエッチングによりパターニングする
際にガラス基板に含まれている不純物が混入する虞れが
あったが、本方法では上述のようにウエットエッチング
プロセスが不要であるため、このような虞れがなくな
る。
【0028】また、本方法では、水素化を行う際に、非
晶質シリコン薄膜14中のチャネル領域14cの両端部
が従来方法のように金属膜および多結晶シリコン膜によ
り覆われていないため、水素化に要する時間を大幅に短
縮することができる。
【0029】更に、従来方法では全工程で多数(6枚)
のマスクが必要であったが、これに対して本方法ではマ
スクとしてゲート電極、多結晶シリコン膜およびソース
・ドレイン電極の形成の際の3枚でよいため、プロセス
が簡略化される。
【0030】また、本方法では、ソース領域14aおよ
びドレイン領域14bをそれぞれ非晶質シリコン膜14
内にプラズマドーピングを行うことにより形成するよう
にしたので、下記の実験例(図4)に示したように従来
方法に比べてより低抵抗の多結晶シリコン膜14Aを得
ることができる。
【0031】〔実験例〕
【0032】図4は従来方法(通常のPECVD法)に
より形成されたドープト非晶質シリコン膜(A〜C)、
および本発明によるプラズマドーピングによって形成さ
れたプラズマドープト非晶質シリコン膜(D)それぞれ
について、レーザビーム照射により結晶化したときのエ
ネルギー量とシート抵抗との関係を表すものである。こ
こで、本発明に係るプラズマドープト非晶質シリコン膜
(D)は上述の実施の形態で示したプラズマトーピング
の条件で形成したものである。また、比較対象となる従
来のドープト非晶質シリコン膜としては、膜厚20nm
(A)、30nm(B)、60nm(C)の3種類のも
のを用意した。なお、レーザとしてはエキシマレーザビ
ーム(波長308nm)を用いた。
【0033】この図からも明らかなように、従来のドー
プト非晶質シリコン膜(A〜C)に比べて、本発明によ
るプラズマドープト非晶質シリコン膜(D)のシート抵
抗は大幅に小さくなっている。各サンプルではそれぞれ
シート抵抗の低い領域が良好に結晶化していることが目
視により確認された。なお、同じ膜厚(30nm)で比
較対象となるドープト非晶質シリコン膜(B)は90℃
の低温で成膜した場合には240mJ/cm2 の低いエ
ネルギーで再び非晶質化してしまい、更にエネルギーを
大きくすると破壊されてしまう。従って、結晶粒径の大
きなものを作製することはできず、そのためシート抵抗
が高くなる。これに対して、同じ膜厚の本発明によるプ
ラズマドープト非晶質シリコン膜(D)では280mJ
/cm2以上の高いエネルギービームで照射しても破壊
することはなく、しかもシート抵抗が約4.6×10-4
Ω・cmの低抵抗値を示した。
【0034】以上実施例を挙げて本発明を説明したが、
本発明は上記実施例に限定するものではなく種々変形可
能である。例えば、上記実施の形態においては、非晶質
シリコン膜14に不純物を導入する際にプラズマドーピ
ング法を用いるようにしたが、プラズマ以外の方法によ
るドーピング法を用いてもよい。この場合にはシート抵
抗についてプラズマドーピング法の場合に比べて問題が
あるものの上述のその他の効果は得ることができる。ま
た、上記実施の形態では、ゲート電極11をスパッタリ
ング法により形成するようにしたが、その他蒸着法やC
VD(ChemicalVapor Deposition:化学的気相成長 )法
を用いて形成するようにしてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明の薄膜トラン
ジスタの製造方法によれば、基板の裏面側からゲート電
極をマスクとしてフォトレジスト膜を露光することによ
って、ゲート電極に対応する領域にのみフォトレジスト
膜を残し、続いてこのフォトレジスト膜をマスクとして
基板の表面側からプラズマドーピング等を行い非晶質シ
リコン膜内に選択的に不純物を導入するようにしたの
で、ソース領域、ドレイン領域およびチャネル領域をそ
れぞれ自己整合的に形成することができる。従って、デ
バイスの動作速度が向上し、しかもプロセスに要する時
間を大幅に短くできると共に、ウェットエッチングが不
要であるので基板内の不純物が混入する虞れがなく、更
には水素化に要する時間も短くすることができるという
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る薄膜トランジスタ
の製造方法を工程毎に表す断面図である。
【図2】図1に続く工程を表す断面図である。
【図3】図1に示した方法に用いるプラズマ処理装置の
構成を表す断面図である。
【図4】通常に用いられるドープト非晶質シリコン膜
(A〜C)および本発明に用いるプラズマドーピングに
よるプラズマドープト非晶質シリコン膜(D)それぞれ
について、レーザビームの照射により結晶化したときの
エネルギー量とシート抵抗との関係を表すものである。
【図5】従来の薄膜トランジスタの構造および製造方法
を説明するための断面図である。
【符号の説明】
10…ガラス基板、11…ゲート電極、12…窒化シリ
コン膜、13…二酸化シリコン膜、14…非晶質シリコ
ン膜、14A…多結晶シリコン膜、14a…ソース領
域、14b…ドレイン領域、14c…チャネル領域、1
5,15a…フォトレジスト膜、16…n型不純物、1
7…エキシマレーザビーム、18a…ソース電極、18
b…ドレイン電極、19…オフセット領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 碓井 節夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−342807(JP,A) 特開 平8−51212(JP,A) 特開 平2−177323(JP,A) 特開 平1−298769(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/336 H01L 29/786

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面にゲート電極を形成し、この
    ゲート電極を含む前記基板上にゲート絶縁膜および非晶
    質シリコン膜をこの順で形成した後、前記非晶質シリコ
    ン膜上にフォトレジスト膜を形成する工程と、 前記基板の裏面から前記ゲート電極をマスクとして前記
    フォトレジスト膜を露光して選択的に除去することによ
    り前記ゲート電極に対応する領域にのみ前記ゲート電極
    と同じ幅のフォトレジスト膜を残す工程と、前記基板を加熱してリフローを生じさせることにより前
    記フォトレジスト膜を前記ゲート電極の幅より延ばして
    前記非晶質シリコン膜の頂部にわたって広げる工程と、 前記フォトレジスト膜をマスクとして前記非晶質シリコ
    ン膜内に選択的に不純物を導入してソース領域、ドレイ
    ン領域およびチャネル領域をそれぞれ形成する工程と、 前記フォトレジスト膜を除去したのちレーザビームを照
    射することにより前記非晶質シリコン膜の結晶化を行う
    工程とを含むことを特徴とする薄膜トランジスタの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記非晶質シリコン膜内への不純物導入
    をプラズマドーピングにより行うことを特徴とする請求
    項1記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記プラズマドーピングを、フォトレジ
    スト膜の耐熱温度より低い温度で行うことを特徴とする
    請求項1記載の薄膜トランジスタの製造方法。
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