JP3395985B2 - 低温低圧成形材料 - Google Patents
低温低圧成形材料Info
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Description
鉄道車両部品、自動車用外板、等の大型成形部品用材料
として有用であり、従来よりも低温低圧の条件で成形可
能でかつ保存安定性に優れたシート状またはバルク状の
成形材料、成形品の製造方法およびその成形物に関す
る。
化プラスチック(FRP)は、優れた機械的強度、耐熱
性、耐水性、耐薬品性を有するうえに生産性が高く、例
えば浴槽、水タンクパネル、洗面ボウル等に広く使用さ
れている。FRP成形法のうちで、約30%を占める不
飽和ポリエステル系シートモールディングコンパウンド
(SMC)あるいはシックモールディングコンパウンド
(TMC)の油圧プレスによる圧縮成形は、機械化・省
力化されているため、生産効率が高く、バスタブ等の住
設部品やスポイラー等の自動車部品のように月に100
0−5000個程度の生産量の製品に適している。ま
た、クローズドシステムであるため、スチレンやガラス
繊維の飛散などがなく作業環境も従来のハンドレーアッ
プ(HLU)法やスプレーアップ(SPU)法等のオー
プンモールド成形法と比較するとかなり良い。しかし、
SMC、TMCの油圧プレスによる圧縮成形は高価な成
形用油圧プレスや120−160℃の高温、20−15
0kgf/cm2の高圧に耐える鋼材などの材質からなり(特
公昭60−31644号公報)、耐久性にすぐれた構造
であるが高価で製作期間が長い金型と蒸気や加熱オイ
ル、電気ヒーター等の金型温調装置等の多額の設備投資
が必要である。特に、最近大型化している住設部品や鉄
道車両部品で月100個以下の成形品の場合には、その
投資総額は大きなものとなり、製品1個当りの設備・金
型の償却費を考慮すると、なかなかSMC、TMCのプ
レス成形法は採用されにくく、従来法のHLU法、SP
U法で生産されている。しかし、これらのオープンモー
ルド工法の場合には、樹脂・ガラス繊維の飛散、スチレ
ンの揮散といった作業環境の悪化、熟練作業者の不足、
硬化時間が長く成形型1個当りの生産性が低い、FRP
型製作技術者の減少による成形型の製作時間の延長と製
作費の高騰、さらに急な生産数増加に対応出来ない等の
問題点がある。
少量生産の大型成形品を、少ない設備投資で済みかつ良
い作業環境で効率良く生産できる成形法として、低温低
圧での成形を試み、従来の成形材料で成形テストを行っ
た。しかしながら、従来の成形材料を用いたのでは、こ
れらの要求条件を満足する結果が得られなかった。すな
わち、硬化温度を従来の120−160℃から50−1
20℃の低温領域に下げて十分な硬化性を維持するため
には、低温で分解する反応性の高い反応開始剤を使用す
る必要があるが、従来の成形材料では室温以下での保存
安定性が著しく損なわれ、実用上問題となる。また、従
来から知られているパラベンゾキノンのような重合禁止
剤を多量に使用した場合には、保存安定性は改善される
が、低温領域での硬化性が大きく阻害され、成形品が未
硬化となる。このように従来の成形材料では、50−1
20℃の低温領域の金型温度での硬化性と室温での保存
安定性を併せ持ち、20kgf/cm2以下の低圧領域の成形
圧力での十分な型内流動性を有する物が無く、充填不
良、ボイド、欠け、ピンホール等の成形欠陥を生じ、外
観が優れ強度的にも問題の無い成形品が得られない。従
来技術では、低圧で成形できるようにするためには、充
填剤や増粘剤の量を大幅に減少して、材料の粘度を著し
く低くする方法等が試みられているが、これらの方法で
製造されたSMC、TMCでは、使用しているポリエチ
レン、ポリプロピレンやナイロン等のフィルムの剥離が
困難になり、作業性が大きく阻害され使用できない場合
が多い。上記の問題を解決するためには、低温低圧成形
条件に最適な成形材料の開発が必要不可欠である。
する課題は、成形材料に低温領域での硬化性と室温での
優れた保存安定性および低圧領域での優れた流動性、充
填性を具有させる処にある。
ステル、ビニル単量体、安定剤、熱可塑性樹脂、有機過
酸化物、流動性調整剤、増粘剤、充填剤および繊維補強
材を含有させてなる約0.1−20kgf/cm2の圧力と約
50−120℃の温度で成形可能でかつ保存安定性の優
れた成形材料、該材料を用いた成形品の製造方法および
該材料を硬化させた成形物に係わる。上記の成形材料
は、低温での硬化性と低圧で優れた流動性を有するとと
もに非常に良好な保存安定性を示し、その成形品は優れ
た機械的強度、耐熱性、耐水性、耐薬品性、高面品質性
(表面平滑性、塗装性)を有する。
成形性、硬化性、充填性が優れ、大型の鉄道車両部品、
住宅設備部品等を製造する際の成形材料として有用であ
る。さらに該成形材料は、約50−120℃の低温での
優れた硬化性を有するうえに、室温での保存安定性が非
常に良好であり、かつ約20kgf/cm2以下の低圧条件で
十分流動するため、従来の成形材料のように、大型で高
価な油圧プレスと鋼材製金型を使用しなくても、たとえ
ば、樹脂型、電鋳型、ZAS型、アルミ合金型、銅合金
型、鋳鉄型などの雄,雌一対の成形型を用いて十分目的
の成形物が得られる。また、上記の範囲の成形温度と成
形圧力の条件下であれば、従来のように高価な油圧プレ
スを使用して、型締めを行う必要はなく、成形用金型自
体に油圧または空気圧で作動するシリンダーを複数個配
置することなどにより、型締めと型内の成形材料の流動
と充填を完遂するに充分足りる圧力を得ることができ
る。
α,β−オレフィン系不飽和ジカルボン酸と2価のグリ
コールとの縮合で合成されるもので従来から汎用されて
いる。該不飽和ポリエステルの合成には、これら2成分
の他に飽和ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸或いはカ
ルボン酸と反応するジシクロペンタジエンなども併用す
ることができる。α,β−オレフィン系不飽和ジカルボ
ン酸の例としては、例えばマレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸、シトラコン酸及びこれらジカルボン酸の無水物
が挙げられる。これらα,β−オレフィン系不飽和ジカ
ルボン酸と併用されるジカルボン酸の例としては、例え
ば、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、フタル酸無水
物、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル
酸、ヘット酸等が挙げられる。2価のグリコールの例と
しては、アルカンジオール、オキサアルカンジオール、
ビスフェノールAや臭素化ビスフェノールAにエチレン
オキシドやプロピレンオキシドを付加したジオール等が
用いられる。これに加えてモノオールや3価のトリオー
ルを用いても良い。アルカンジオールの例としては、エ
チレングリコール、1,2−プロピレングリコール、
1,3−プロピレングリコール、2−メチル−プロパン
−1,3−ジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロ
ヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等が
挙げられる。オキサアルカンジオールの例としては、ジ
オキシエチレングリコール、ジオキシプロピレングリコ
ール、トリオキシエチレングリコール等が挙げられる。
これらグリコールと併用される1価或いは3価のアルコ
ールとしては、例えばオクチルアルコール、オレイルア
ルコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等が挙
げられる。
下で実施され、副生する水を除去しながら反応を進め
る。本発明では、通常平均分子量が800−4000、
酸価が20−60のものを用いることができる。その使
用量は、不飽和ポリエステル、ビニル単量体及び熱可塑
性樹脂の合計100重量部に対し、20−50重量部、
好ましくは25−35重量部である。これら不飽和ポリ
エステルは通常不飽和ポリエステル100重量部に対し
て30−150重量部の後述するビニル単量体に溶解さ
れた不飽和ポリエステル樹脂として使用される。本発明
で用いるビニル単量体としては、モノビニル単量体、例
えばスチレン、パラクロルスチレン、ビニルトルエン等
の芳香族系モノビニル単量体、アクリル酸、アクリル酸
ブチルエステル、メタクリル酸、メタクリル酸メチルエ
ステル、アクリロニトリル等のアクリル系モノビニル単
量体を挙げることができる。その使用量は、不飽和ポリ
エステル、ビニル単量体及び熱可塑性樹脂の合計100
重量部に対し、20−60重量部、好ましくは30−5
0重量部である。これらのビニル単量体は、通常、前述
した不飽和ポリエステルや後述する熱可塑性樹脂の反応
性希釈剤として配合されている。
(ジターシャリーブチルヒドロキシトルエン)、TBC
(パラターシャリーブチルカテコール)、MTBHQ
(モノターシャリーブチルハイドロキノン)、ハイドロ
キノンモノメチルエーテル、BHA(ブチルヒドロキシ
アニソール)等室温付近での重合禁止効果の大きいもの
がよい。その使用量は、不飽和ポリエステル、ビニル単
量体、及び熱可塑性樹脂の合計100重量部に対し、
0.01−1.0重量部、好ましくは0.05−0.5
重量部、さらに好ましくは0.2−0.5重量部であ
る。上記の安定剤の中でも、特にBHTが好ましい。B
HTは工業用または食品添加用のものを用いることがで
きる。BHTは、室温(25℃)からSMCやTMCの
熟成温度(40℃)程度では、重合開始剤として添加さ
れている有機過酸化物から微量生じるラジカルの補足作
用が非常に強く、SMCやTMCの保存安定性を顕著に
改善する。一方、通常のSMCやTMCの成形温度であ
る120−160℃付近では、パラベンゾキノン、ハイ
ドロキノン等よく知られる重合禁止剤と比べ、ラジカル
の補足作用は、非常に弱く硬化反応の遅延を引き起こさ
ない。また本発明の成形材料の成形温度条件である約5
0−120℃の範囲でも顕著な硬化阻害を起こさない。
また型内での流動性、成形品の表面性に対しては、全く
悪影響を及ぼさない。SMCやTMCの成形条件に合わ
せてパラベンゾキノン、ハイドロキノン等の重合禁止剤
を硬化速度の調整のために併用することもできる。これ
らの重合禁止剤を用いる場合、その使用量は、不飽和ポ
リエステル、ビニル単量体、及び熱可塑性樹脂の合計が
100重量部になるように配合された不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物100重量部に対し、0.001−0.1
重量部、好ましくは0.005−0.03重量部であ
る。しかし、これらの重合禁止剤を単独で用いた場合に
は、室温での保存安定性が不十分であり、保存安定性を
増すためにその使用量を0.1重量部以上多くした場合
には、低温での硬化が不完全となり、成形品の強度、表
面品質が著しく劣化する。
来、不飽和ポリエステル樹脂の低収縮化剤として慣用さ
れている熱可塑性樹脂を挙げることができる。このよう
な熱可塑樹脂の例として、ポリスチレン、ポリブタジエ
ン或いはその水素添加体、ポリイソプレン或いはその水
素添加体、芳香族ビニル/共役ジエンブロック共重合体
あるいはその水素添加体、スチレン/酢酸ビニルブロッ
ク共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレー
ト等があり、また飽和ポリエステル(分子量300−1
00000)及びそのポリウレタン化物、ポリエーテル
等を挙げることができる。その配合量は不飽和ポリエス
テル樹脂組成物100重量部中に5−40重量部、好ま
しくは15−30重量部である。本発明で用いる熱可塑
性樹脂は、上記のような重合体をカルボキシ変性したも
のであってもよい。カルボキシル基が導入された重合体
は、不飽和ポリエステル樹脂との相溶性が向上するうえ
に、SMCやTMC、BMCを調整する際に酸化マグネ
シウム或いは水酸化マグネシウムの作用によりコンパウ
ンドの増粘性を向上させることもできる。
ーブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(TB
PO)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパ
ーオキシ)シクロヘキサン(DDBPH)、ターシャリ
ーアミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(TA
PO)、ターシャリーブチルイソプロピルカーボネート
(TBIPC)、ターシャリーヘキシルパーオキシ−2
−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチ
ルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ター
シャリーヘキシルパーオキシピバレート、ターシャリー
ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)シクロヘ
キサン等の約50−120℃の低温で分解する有機過酸
化物の中から所望の硬化速度に応じて少なくとも一種が
選ばれる。これらは不飽和ポリエステル、ビニル単量
体、熱可塑性樹脂の合計が100重量部になるように配
合された不飽和ポリエステル樹脂組成物100重量部に
対して0.5−5重量部、好ましくは、1.0〜3.0
重量部使用する。また、100℃以上で分解するところ
の通常のSMCで使用される有機過酸化物、例えばター
シャリーブチルパーオキシベンゾエート(TBPB)な
どを併用してもかまわない。
リエステル樹脂組成物の型内での流動性を改善する目的
で、流動性調整剤を使用している。本発明で用いる流動
性調整剤としては、揺変性付与剤および粘度低下剤を用
いることができる。揺変性付与剤としては、微粉末シリ
カ(SiO2)(代表的なものとして、高温気相法で合成
されたもので、親水性または疎水性を示す物)、アミン
変性モンモリロナイトなどのオルガノクレー、水素化ひ
まし油等の植物油系、ステアリン酸,ラウリン酸,ミリ
スチン酸,パルミチン酸,オレイン酸,エルカ酸などの
高級脂肪酸のアミド化合物、エチレンビスステアリン酸
アミド,エチレンビスオレイン酸アミド,エチレンビス
エルカ酸アミド,エチレンビスラウリン酸アミドなどの
ポリアミド化合物系、その他無機系化合物等を単独また
は併合して用いることが出来る。なかでも、微粉末シリ
カが望ましい。本発明で用いる微粉末シリカは、不飽和
ポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂等の揺変性付与剤
として市販されている高分散性シリカ粉末で、通常、か
さ密度が30−120g/リットルで、1次粒子の平均
粒径が7−40nm、比表面積(BET)は50−500
m2/gの範囲のものである。なかでも比表面積は100
−300m2/gの範囲のものが好ましい。粘度低下剤と
しては、たとえばビッグケミー社製のBYK−W90
0,−W960,−W965,−W971,−W97
2,−W980,−W990,−W995,竹本油脂社
製のスーパーダイン−V−203,−V−204,日本
油脂社製のアルフローシリーズ(たとえばP−10,E
−10,S−10,B−10など),ノニオンシリーズ
(たとえばK−230,P−210,S−220,E−
230など),ユニスターシリーズ(たとえばH−47
6,H−334R,H−981Rなど)などがあげられ
る。流動性調整剤の使用量は、不飽和ポリエステル、ビ
ニル単量体、熱可塑性樹脂の合計が100重量部になる
ように配合された不飽和ポリエステル樹脂組成物100
重量部に対し、0.1−5重量部、好ましくは0.2−
3.0重量部である。
両方が、また通常内部離型剤が配合されている。増粘剤
としては、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム等
の酸化物または水酸化物、アルコラートが挙げられる。
その配合量は不飽和ポリエステル、ビニル単量体、熱可
塑性樹脂の合計が100重量部になるように配合された
不飽和ポリエステル樹脂組成物100重量部に対して
0.05−2.0重量部、好ましくは、0.2−1.0
重量部、さらに好ましくは0.3−0.8重量部であ
る。充填剤としては、炭酸カルシウム、水酸化アルミ、
タルク、シリカ、クレー、ガラス粉、ガラスバルーン等
が挙げられる。その配合量は不飽和ポリエステル、ビニ
ル単量体、熱可塑性樹脂の合計が100重量部になるよ
うに配合された不飽和ポリエステル樹脂組成物100重
量部に対して50−200重量部、好ましくは80−1
80重量部、より好ましくは100−160重量部であ
る。内部離型剤としては、通常のSMCに使用されるス
テアリン酸,ラウリン酸,ミリスチン酸,パルミチン酸
等の高級脂肪酸およびそれらの亜鉛,マグネシウム,カ
ルシウム等との非アルカリ金属塩(いわゆる金属セッケ
ン)やシリコン系、フッソ系、パラフィンワックス系等
の化合物を使用することができる。その配合量は不飽和
ポリエステル樹脂組成物100重量部に対して、0.0
5−20重量部、好ましくは0.5−10重量部であ
る。また、本発明の不飽和ポリエステル樹脂成形材料に
は、必要に応じて顔料を配合することもできる。顔料と
しては、酸化チタン、カーボンブラック、弁柄、フタロ
シアニンブルー等が挙げられる。その配合量は不飽和ポ
リエステル、ビニル単量体、熱可塑性樹脂の合計が10
0重量部になるように配合された不飽和ポリエステル樹
脂組成物100重量部に対して0.5−20重量部、好
ましくは2−15重量部である。
するためにアルカンポリオールポリメタクリレートまた
は、アルカンポリオールポリアクリレートを配合するこ
ともできる。例えばエチレングリコールジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチ
レングリコールジメタクリレート、プロピレングリコー
ルジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタク
リレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、
ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジメタクリレート、エチレングリコール
ジアクリレート、1,3−プロパンジオールジアクリレ
ート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタ
クリレート、グリセリンジメタクリレート、ペンタエリ
スリトールジメタクリレート、トリメチロールプロパン
ジアクリレート等の炭素数2−12を有するアルカンポ
リオールのジメタクリレートあるいはジアクリレートを
挙げることができる。更に例えばトリメチロールプロパ
ントリメタクリレート、グリセリントリメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、グリセ
リントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアク
リレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート等の炭素数3−12を有
するアルカンポリオールのポリメタクリレートあるいは
ポリアクリレートを挙げることができる。
リレート、アルカンポリオールポリアクリレートは、硬
化時に、反応速度を早めるとともに樹脂成分の弾性率を
向上させ、これが成形品表面の硬度及び平滑性に寄与し
ているものと考えられる。またこれらは、不飽和ポリエ
ステル、ビニル単量体、熱可塑性樹脂の合計が100重
量部になるように配合された不飽和ポリエステル樹脂組
成物100重量部に対して0−15重量部、好ましくは
3−10重量部配合される。この様な各種配合剤が配合
された樹脂組成物は、慣用の手段、装置を用いて各種の
無機系或いは有機系繊維補強材、好ましくはガラス繊維
(例えば直径約8−20μで長さが1/2−4インチの
もの)に含浸させることによりシート状のシートモール
ディングコンパウンド(SMC)やシックモールディン
グコンパウンド(TMC)あるいはバルク状のバルクモ
ールディングコンパウンド(BMC)とすることができ
る。繊維補強材は、通常組成物全量に対してほぼ10−
40重量%程度配合される。本発明のSMCやTMC、
BMCは金型中で圧力約0.1−20kgf/cm2、好まし
くは約0.5−20kgf/cm2、さらに好ましくは約2−
10kgf/cm2、最も好ましくは4−10kgf/cm2、温度
約50−120℃、好ましくは約60−100℃、さら
に好ましくは約70−95℃、最も好ましくは75−9
0℃の条件下に加熱圧縮して硬化させることにより成形
物を製造することができる。さらに、本発明のSMC,
TMCおよびBMCは約50−120℃の低温、約0.
1−20kgf/cm2の低圧力で成形可能であるため、従来
技術では使用できなかった溶融あるいは破損しやすい熱
可塑性フィルムやシートおよび発泡体、不織布、布、紙
等と同時成形することも可能である。着色あるいは印刷
された上記の熱可塑性フィルムやシート、不織布、布、
紙等を選択し使用することにより表面に多様な色、柄、
模様を持ち、耐候性、光沢、表面平滑性、表面硬度、耐
燃性、耐汚染性などの優れた機能を持つ平面または曲面
構造を持つ成形品の製造が可能である。使用できる熱可
塑性フィルム,シート、発泡体、不織布の素材としてポ
リエチレン(PE),ポリプロピレン(PP),ポリエ
チレンテレフタレート(PET),ポリブチレンテレフ
タレート(PBT),ポリ塩化ビニル(PVC),ポリ
アミド,ポリビニルアルコール,ポリ塩化ビニリデン,
ポリメチルメタクノレート(PMMA),ポリビニリデ
ンフルオライド(PVDF),ポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE),テトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体(PFEP),エチレン−テ
トラフルオロエチレン共重合体(PETFE),アクリ
ル,ABS,ポリウレタン,ポリスチレン,ポリ酢酸ビ
ニル等を挙げることができる。
は、以上説明したような不飽和ポリエステル、ビニル単
量体、安定剤、熱可塑性樹脂、有機過酸化物、流動性調
整剤、増粘剤、充填剤を必須成分として、これらを特定
の割合で配合し、繊維補強材に含浸させることにより、
特に保存安定性がよく、低温低圧の成形条件下で優れた
流動性、充填性、硬化性を具有する。すなわち、不飽和
ポリエステル20−50重量部、好ましくは25−35
重量部、ビニル単量体20−60重量部、好ましくは3
0−50重量部、熱可塑性樹脂5−40重量部、好まし
くは15−30重量部の合計が100重量部になるよう
に配合されている不飽和ポリエステル樹脂組成物100
重量部に対して、安定剤0.01−1.0重量部、好ま
しくは0.05−0.5重量部、さらに好ましくは0.
2−0.5重量部、有機過酸化物0.5−5重量部、好
ましくは1.0−3.0重量部、流動性調整剤0.1−
5重量部、好ましくは0.2−3.0重量部、増粘剤
0.05−2.0重量部、好ましくは0.2−1.0重
量部、さらに好ましくは0.3−0.8重量部、及び充
填剤50−200重量部、好ましくは80−180重量
部、さらに好ましくは100−160重量部が配合され
ている。範囲割合が、これらの範囲を逸脱すると保存安
定性が悪くなることがある。また、増粘後の樹脂組成物
の粘度が成形に適した粘度範囲(25℃において50万
−3000万cps、好ましくは200万−2000万cp
s)を逸脱し、前述のような低温低圧の成形条件で成形
できなくなることがある。特に安定剤の含有量が、0.
01重量部未満であると樹脂組成物の保存安定性が不十
分であり、1.0重量部以上であると硬化時の硬化速度
を遅くするとともに、約50−120℃の低温での硬
化、架橋反応が不十分になり、成形品の強度が不足とな
ることがある。
げ、具体的に説明する。 〔実施例1〕不飽和ポリエステル(A−1)33重量
部、不飽和ポリエステル(A−2)14重量部、低収縮
化剤用熱可塑性樹脂としてポリスチレン10重量部、ウ
レタン化アジペート7重量部、スチレン36重量部、有
機過酸化物としてターシャリーアミルパーオキシ−2−
エチルヘキサノエート1.5重量部、安定剤としてジタ
ーシャリーブチルヒドロキシトルエン0.05重量部、
流動性調整剤として微粉末シリカ0.5重量部、充填剤
として水酸化アルミニウム120重量部、内部離型剤と
してステアリン酸亜鉛6.0重量部、増粘剤として酸化
マグネシウム0.4重量部を配合した樹脂組成物を調製
した。この樹脂組成物をガラス繊維(繊維長1インチ)
64重量部に、公知のSMC含浸機を用いて含浸し、両
面をポリエチレンフィルムで挟持して、厚さ2−4mmの
SMCシートを得た。該SMCの60℃と80℃におけ
る硬化特性の測定結果、20℃の保存安定性及び型温度
80℃での成形流動性を測定した結果を〔表1〕に示し
た。この記載から、このSMCは60℃で4時間、80
℃で20分で硬化することが判った。また、20℃にお
ける使用可能期間は90日であり、上下型温が80℃、
成形圧力が10kgf/cm2および2kgf/cm2の条件での流
動性も良好で、低温低圧成形材料として実用上問題な
い。
的で、トリメチロールプロパントリメタクリレートを
5.0重量部添加し、そのほかは実施例1と同様の方法
でSMCを得た。このSMCの硬化性は実施例1より早
くなり、60℃で3.5時間、80℃で17分で硬化
し、成形品の表面性も改善された。また、20℃におけ
る使用可能期間は45日であり、上下型温が80℃、成
形圧力が10kgf/cm2および2kgf/cm2の
条件での流動性も良好で、低温低圧成形材料として実用
上問題ない。 〔実施例4〕 保存安定性を改良するため、実施例1の配合中の安定剤
ジターシャリーブチルヒドロキシトルエンを0.1重量
部に増量し、そのほかは実施例1と同様の方法でSMC
を得た。このSMCの硬化性は実施例1より遅くなり、
60℃で5時間、80℃で23分で硬化した。また、2
0℃における使用可能期間は180日と長くなり、保存
安定性が改良された。また、上下型温が80℃、成形圧
力が10kgf/cm2および2kgf/cm2での流
動性も良好で、低温低圧成形材料として実用上問題な
い。
ため、実施例1の配合中の安定剤ジターシャリーブチル
ヒドロキシトルエンを0.5重量部に増量し、そのほか
は実施例1と同様の方法でSMCを得た。このSMCの
硬化性は実施例1より遅くなり、60℃で12時間、8
0℃で60分で硬化した。また、20℃における使用可
能期間は360日と長くなり、保存安定性がさらに改良
された。また、上下型温が80℃,成形圧力が10kgf
/cm2および2kgf/cm2の条件での流動性も良好で、低
温低圧成形材料として実用上問題ない。 〔実施例6〕流動性調整剤量が低温低圧の成形条件での
流動性に及ぼす影響を調べるため、実施例1の配合中の
流動性調整剤の微粉末シリカを3.0重量部に増量し、
そのほかは実施例1と同様の方法でSMCを得た。この
SMCの硬化性は実施例1と同等であり、60℃で4時
間、80℃で20分で硬化した。また、20℃における
使用可能期間も90日と同じであった。また、上下型温
が80℃,成形圧力が10kgf/cm2および2kgf/cm2の
条件での流動性も良好で、低温低圧成形材料として実用
上問題ない。 〔実施例7〕実施例1の配合中の流動性調整剤の微粉末
シリカを5.0重量部に増量し、そのほかは実施例1と
同様の方法でSMCを得た。このSMCの硬化性は実施
例1と同等であり、60℃で4時間、80℃で20分で
硬化した。また、20℃における使用可能期間も90日
と同じであった。また、上下型温が80℃,成形圧力が
10kgf/cm2の条件での流動性も良好で、低温低圧成形
材料として実用上問題ない。
件での流動性に及ぼす影響を調べるため、実施例1の配
合中の充填剤の水酸化アルミニウムを100重量部に減
量し、そのほかは実施例1と同様の方法でSMCを得
た。このSMCの硬化性は実施例1と同等であり、60
℃で4時間、80℃で20分で硬化した。また、20℃
における使用可能期間も90日と同じであった。また、
上下型温が80℃,成形圧力が10kgf/cm2の条件での
流動性も良好で、低温低圧成形材料として実用上問題な
い。 〔実施例9〕充填剤量が低温低圧の成形条件での流動性
に及ぼす影響を調べるため、実施例1の配合中の充填剤
の水酸化アルミニウムを150重量部に増量し、そのほ
かは実施例1と同様の方法でSMCを得た。このSMC
の硬化性は実施例1と同等であり、60℃で4時間、8
0℃で20分で硬化した。また、20℃における使用可
能期間も90日と同じであった。また、上下型温が80
℃,成形圧力が10kgf/cm2の条件での流動性も良好
で、低温低圧成形材料として実用上問題ない。 〔実施例10〕充填剤の違いが低温低圧の成形条件での
流動性に及ぼす影響を調べるため、実施例1の配合中の
充填剤の水酸化アルミニウムを炭酸カルシウム100重
量部に置き換えて、そのほかは実施例1と同様の方法で
SMCを得た。このSMCの硬化性は実施例1と同等で
あり、60℃で4時間、80℃で20分で硬化した。ま
た、20℃における使用可能期間も90日と同じであっ
た。また、上下型温が80℃,成形圧力が10kgf/cm2
の条件での流動性も良好で、低温低圧成形材料として実
用上問題ない。
成形条件での流動性に及ぼす影響を調べるため、実施例
1の配合中の充填剤の水酸化アルミニウムを炭酸カルシ
ウム180重量部に置き換えて、そのほかは実施例1と
同様の方法でSMCを得た。このSMCの硬化性は実施
例1と同等であり、60℃で4時間、80℃で20分で
硬化した。また、20℃における使用可能期間も90日
と同じであった。また、上下型温が80℃,成形圧力が
10kgf/cm2の条件での流動性も良好で、低温低圧成形
材料として実用上問題ない。 〔実施例12〕実施例1の配合に、重合禁止剤としてパ
ラベンゾキノン0.01重量部を添加し、そのほかは実
施例1と同様の方法でSMCを得た。このSMCの硬化
性は実施例1より遅くなり、60℃で4.5時間、80
℃で22分で硬化した。また、20℃における使用可能
期間は120日であり、上下型温が80℃,成形圧力が
10kgf/cm2の条件での流動性も良好で、低温低圧成形
材料として実用上問題ない。
形条件での流動性に及ぼす影響を調べるため、実施例1
の配合中から流動性調整剤の微粉末シリカを除外し、そ
のほかは実施例1と同様の方法でSMCを得た。このS
MCの硬化性と保存安定性は実施例1と同等であった
〔表2〕。上下型温が80℃,成形圧力が10kgf/cm2
および20kgf/cm2の条件での流動性が適当でなく、成
形品の末端部とリブ、ボス部への材料の充填も不十分で
低温低圧成形材料として使用できない。 〔比較例2〕実施例1の配合中の安定剤のジターシャリ
ーブチルヒドロキシトルエンを重合禁止剤パラベンゾキ
ノン0.05重量部に置き換え、そのほかは実施例1と
同様の方法でSMCを得た。このSMCの硬化性は実施
例1より遅くなり、60℃で5.5時間、80℃で25
分で硬化した。しかし、20℃における使用可能期間は
15日しかなく、実用上問題がある。 〔比較例3〕実施例1の配合に、重合禁止剤としてパラ
ベンゾキノン0.12重量部を添加し、そのほかは実施
例1と同様の方法でSMCを得た。このSMCの硬化性
は実施例1よりかなり遅くなり、60℃では硬化せず、
80℃でも2時間以上硬化に要した。20℃における使
用可能期間は360日であった。上下型温が80℃,成
形圧力が10kgf/cm2および20kgf/cm2の条件での流
動性、充填性も良くなく、低温低圧成形材料として使用
できない。
ターシャリーブチルヒドロキシトルエンを1.2重量部
に増量し、そのほかは実施例1と同様の方法でSMCを
得た。このSMCの硬化性は実施例1より著しく遅くな
り、60℃では全く硬化せず、80℃でも2.5時間以
上硬化に要した。20℃における使用可能期間は360
日以上であった。上下型温が80℃,成形圧力が20kg
f/cm2および10kgf/cm2の条件での流動性,充填性も
良くなく、成形品外観も著しく悪いため低温低圧成形材
料として使用できない。 〔比較例5〕実施例1の配合中の充填剤の水酸化アルミ
ニウムを220重量部に増量し、そのほかは実施例1と
同様の方法でSMCを得た。このSMCの硬化性は実施
例1とほぼ同等であり、60℃で4時間、80℃で20
分で硬化した。しかし、この比較例の配合では、充填剤
量が多すぎるため、増粘後の樹脂組成物の粘度が25℃
において6000万cps以上となり、上下型温が80
℃,成形圧力が20kgf/cm2および10kgf/cm2の条件
でのこのSMCの流動性,充填性は悪く、低温低圧成形
材料として使用できない。 〔比較例6〕実施例1の配合中の流動性調整剤の微粉末
シリカを7.0重量部に増量し、そのほかは実施例1と
同様の方法でSMCを得た。このSMCの硬化性は実施
例1と同等であり、60℃で4時間、80℃で20分で
硬化した。しかし、この比較例の配合では、流動調整剤
の量が多すぎるため、増粘後の樹脂組成物の粘度が25
℃において5000万cps以上となり、上下型温が80
℃,成形圧力が20kgf/cm2および10kgf/cm2の条件
でのこのSMCの流動性,充填性は悪く、低温低圧成形
材料として使用できない。 〔比較例7〕実施例1の配合中の増粘剤の酸化マグネシ
ウムを2.2重量部に増量し、そのほかは実施例1と同
様の方法でSMCを得た。このSMCの硬化性は実施例
1と同等であり、60℃で4時間、80℃で20分で硬
化した。しかし、この比較例の配合では、増粘剤の量が
多すぎるため、増粘後の樹脂組成物の粘度が25℃にお
いて8000万cps以上となり、上下型温が80℃,成
形圧力が20kgf/cm2および10kgf/cm2の条件でのこ
のSMCの流動性,充填性は著しく悪く、低温低圧成形
材料として使用できない。
型を同一温度とした金型の中央部に、厚さ8mm,大きさ
50mm角のSMCを厚さ4mmの位置に熱電対を差し込ん
だ状態でプレスを行う。その際、厚さ4mmのスペーサー
を型内に設置することにより厚さを一定とした。この方
法により得られた温度−時間曲線よりゲル化時間(G.
T.)、硬化時間(C.T.)を算出した。 20℃における保存安定性 600cc入り軟膏ビン内に樹脂組成物を入れ20℃の室
内に放置し保存安定性の評価を行った。ゲル化の判定は
直径2mm,長さ120mmの鉄製の棒を樹脂組成物内に垂
直に差込み、棒の先端が軟膏ビンの底に到達しない場合
をゲル化とした。 80℃における成形流動性 500mm×1000mmの金型を用い、上下型温:80
℃,成形圧力:2kgf/cm2,10kgf /cm2および20k
gf/cm2,チャージ率:36%,材料重量:3kgの成形
条件にてプレス成形を行っ た。ただし、材料形態はS
MCとし、成形品厚みは3mmとした。流動性の判定は、
成形品の末端、成形品に付属されたリブ及びボスに材料
が充填しているかどうかを目視で判定した。
ンタジエン0.2モル及び無水マレイン酸1.0モルか
ら合成された不飽和ポリエステル。65重量%のスチレ
ン溶液として、25℃における粘度が1200±100
cps、酸価が24±3のものを用いた。表中数値は希釈
剤としてのスチレンを除く不飽和ポリエステルの重量部
である。 A−2:プロピレングリコール0.3モル、ネオペンチ
ルグリコール0.7モル、無水マレイン酸0.7モル及
びイソフタル酸0.3モルから合成された不飽和ポリエ
ステル。55重量%のスチレン溶液として、25℃にお
ける粘度が1350±100cps、酸価が25±3のも
のを用いた。表中数値は希釈剤としてのスチレンを除く
不飽和ポリエステルの重量部である。 B−1:ポリスチレン。 B−2:ウレタン化アジペート。 C:スチレン。表中数値は不飽和ポリエステル、ポリス
チレン、ウレタン化アジペートの希釈剤として用いたス
チレンを含む重量部である。 D:トリメチロールプロパントリメタクリレート。 E:ターシャリーアミルパーオキシ−2−エチルヘキサ
ノエート。 F−1:ジターシャリーブチルヒドロキシトルエン。 F−2:パラベンゾキノン。 G:コバルトアセチルアセトネート。 H−1:水酸化アルミニウム。 H−2:炭酸カルシウム。 I:微粉末シリカ。 J:ステアリン酸亜鉛。 K:酸化マグネシウム。 L:ガラス繊維(直径13μ、長さ1インチ)。
料は、安定剤と流動性調整剤を含有していることによ
り、従来の不飽和ポリエステル系成形材料では不可能で
あった50−120℃の低温及び約0.1−20kgf/c
m2の低圧の成形条件下で十分硬化し、型内を容易に流動
し、かつ複雑な形状のリブ、ボスに完全に充填する。し
かも得られた成形品は従来の成形条件と変わらぬ強度を
有している。更に、室温での保存安定性が優れているの
で、長期間の保存にも本発明の不飽和ポリエステル樹脂
成形材料の硬化性、流動性は変化せず、実用上非常に有
用である。
Claims (5)
- 【請求項1】不飽和ポリエステル、ビニル単量体、およ
び熱可塑性樹脂を配合した樹脂組成物100重量部に対
して、安定剤としてBHT(ジターシャリーブチルヒド
ロキシトルエン)0.01−1.0重量部、流動性調整
剤として微粉末シリカからなる揺変性付与剤0.1−5
重量部、充填剤50−200重量部、増粘剤として酸化
マグネシウムまたは水酸化マグネシウム0.05−2重
量部、および有機過酸化物、繊維補強材を含有させてな
る0.1−20kgf/cm2の圧力と50−120℃
の温度で成形可能な成形材料。 - 【請求項2】0.5−20kgf/cm2の圧力と60
−100℃の温度で成形可能な請求項1記載の成形材
料。 - 【請求項3】請求項1または2に記載の成形材料を硬化
させた成形物。 - 【請求項4】不飽和ポリエステル、ビニル単量体、およ
び熱可塑性樹脂を配合した樹脂組成物100重量部に対
して、安定剤としてBHT(ジターシャリーブチルヒド
ロキシトルエン)0.01−1.0重量部、流動性調整
剤として微粉末シリカからなる揺変性付与剤0.1−5
重量部、充填剤50−200重量部、増粘剤として酸化
マグネシウムまたは水酸化マグネシウム0.05−2重
量部、および有機過酸化物、繊維補強材を含有する不飽
和ポリエステル樹脂成形材料を0.1−20kgf/c
m2の圧力と50−120℃の温度で成形することを特
徴とする不飽和ポリエステル樹脂成形品の製造方法。 - 【請求項5】0.5−20kgf/cm2の圧力と60
−100℃の温度で成形することを特徴とする請求項4
記載の成形品の製造方法。
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JP4-280266 | 1992-10-19 | ||
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JPH06200136A JPH06200136A (ja) | 1994-07-19 |
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JP5727628B2 (ja) * | 2011-12-14 | 2015-06-03 | 昭和電工株式会社 | 不飽和ポリエステル樹脂組成物及び封入モータ |
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EP3335859B1 (en) | 2015-08-11 | 2021-10-06 | Showa Denko K.K. | Friction stir welding method |
-
1993
- 1993-10-18 JP JP26007893A patent/JP3395985B2/ja not_active Expired - Lifetime
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