JP3370439B2 - 金属材料の成形装置 - Google Patents
金属材料の成形装置Info
- Publication number
- JP3370439B2 JP3370439B2 JP16444794A JP16444794A JP3370439B2 JP 3370439 B2 JP3370439 B2 JP 3370439B2 JP 16444794 A JP16444794 A JP 16444794A JP 16444794 A JP16444794 A JP 16444794A JP 3370439 B2 JP3370439 B2 JP 3370439B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- billet
- transfer
- metal material
- manipulator
- molding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 239000007769 metal material Substances 0.000 title claims description 23
- 238000000465 moulding Methods 0.000 claims description 32
- 239000002344 surface layer Substances 0.000 claims description 22
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N Silicium dioxide Chemical compound O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 10
- 238000003825 pressing Methods 0.000 claims description 10
- 229910052814 silicon oxide Inorganic materials 0.000 claims description 10
- 239000012535 impurity Substances 0.000 description 12
- 238000000034 method Methods 0.000 description 9
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 4
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 4
- 239000000919 ceramic Substances 0.000 description 3
- 239000000463 material Substances 0.000 description 3
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 3
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 3
- 238000005524 ceramic coating Methods 0.000 description 2
- 230000005484 gravity Effects 0.000 description 2
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 2
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 2
- 238000002156 mixing Methods 0.000 description 2
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 2
- 239000012071 phase Substances 0.000 description 2
- 229910000838 Al alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910000861 Mg alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910010293 ceramic material Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 230000005496 eutectics Effects 0.000 description 1
- 239000000835 fiber Substances 0.000 description 1
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 1
- 238000001953 recrystallisation Methods 0.000 description 1
- 238000005204 segregation Methods 0.000 description 1
- 238000004904 shortening Methods 0.000 description 1
- 239000007790 solid phase Substances 0.000 description 1
- 239000010935 stainless steel Substances 0.000 description 1
- 229910001220 stainless steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Forging (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、加圧による塑性変形
を利用した金属材料の成形方法および成形装置に関する
ものである。
を利用した金属材料の成形方法および成形装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】金属は、固相(結晶)のみの状態よりも
融けた部分が混在している状態のほうが塑性変形を起こ
す際の変形抵抗が小さいので、半溶融状態の金属の方が
成形加工しやすい。
融けた部分が混在している状態のほうが塑性変形を起こ
す際の変形抵抗が小さいので、半溶融状態の金属の方が
成形加工しやすい。
【0003】この点に着目して、ビレットにした金属材
料を再結晶温度以上に加熱し、加熱されたビレットを成
形型に臨む位置まで移送し、ビレットにパンチや上型な
どによって圧力を加えて成形する成形方法がある。
料を再結晶温度以上に加熱し、加熱されたビレットを成
形型に臨む位置まで移送し、ビレットにパンチや上型な
どによって圧力を加えて成形する成形方法がある。
【0004】しかし、ビレットは高温となっているた
め、その表面に酸化物などが発生しやすい。そのような
不純物を含んだままのビレットを成形すると、成形品に
偏析や結晶粒の粗大化(混入した不純物が結晶の核とな
る)などの金属組織の不良が起こりやすい。
め、その表面に酸化物などが発生しやすい。そのような
不純物を含んだままのビレットを成形すると、成形品に
偏析や結晶粒の粗大化(混入した不純物が結晶の核とな
る)などの金属組織の不良が起こりやすい。
【0005】そのため、この種の成形方法では、不純物
がキャビティ内に混入しにくいように成形型を工夫して
いる。
がキャビティ内に混入しにくいように成形型を工夫して
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、成形型の工夫
だけでは不純物を完全に除去することがむずかしく、キ
ャビティ内に不純物が混入してしまうという不具合があ
った。
だけでは不純物を完全に除去することがむずかしく、キ
ャビティ内に不純物が混入してしまうという不具合があ
った。
【0007】この発明は、このような実情を背景として
創作されたもので、生産効率の低下を抑えながらビレッ
トの表面の不純物の混入をさらに少なくすることのでき
る金属材料の成形方法および成形装置を提供することを
目的としている。
創作されたもので、生産効率の低下を抑えながらビレッ
トの表面の不純物の混入をさらに少なくすることのでき
る金属材料の成形方法および成形装置を提供することを
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、半溶融状態のビレットを
成形型に臨む位置まで移送する移送手段と、前記ビレッ
トに圧力を加えて前記ビレットを前記成形型内に押圧す
る押圧手段とを備え、前記移送手段によって移送される
前記ビレットの移送経路内に、前記ビレットの表層部を
除去する除去手段を配置した金属材料の成形装置であっ
て、前記移送手段をマニピュレータとし、このマニピュ
レータのビレット把持部の表面を前記除去手段としたこ
とを特徴としている。
め、請求項1に記載の発明は、半溶融状態のビレットを
成形型に臨む位置まで移送する移送手段と、前記ビレッ
トに圧力を加えて前記ビレットを前記成形型内に押圧す
る押圧手段とを備え、前記移送手段によって移送される
前記ビレットの移送経路内に、前記ビレットの表層部を
除去する除去手段を配置した金属材料の成形装置であっ
て、前記移送手段をマニピュレータとし、このマニピュ
レータのビレット把持部の表面を前記除去手段としたこ
とを特徴としている。
【0009】請求項2に記載の発明は、前記マニピュレ
ータの前記ビレット把持部の表面に、酸化珪素を配置し
たことを特徴としている。
ータの前記ビレット把持部の表面に、酸化珪素を配置し
たことを特徴としている。
【0010】請求項3に記載の発明は、半溶融状態のビ
レットを成形型に臨む位置まで移送する移送手段と、前
記ビレットに圧力を加えて前記ビレットを前記成形型内
に押圧する押圧手段とを備え、前記移送手段によって移
送される前記ビレットの移送経路内に、前記ビレットの
表層部を除去する除去手段を配置した金属材料の成形装
置であって、前記除去手段を、少なくとも前記ビレット
との接触面に酸化珪素を位置させたブロック体としたこ
とを特徴としている。
レットを成形型に臨む位置まで移送する移送手段と、前
記ビレットに圧力を加えて前記ビレットを前記成形型内
に押圧する押圧手段とを備え、前記移送手段によって移
送される前記ビレットの移送経路内に、前記ビレットの
表層部を除去する除去手段を配置した金属材料の成形装
置であって、前記除去手段を、少なくとも前記ビレット
との接触面に酸化珪素を位置させたブロック体としたこ
とを特徴としている。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【作用】
請求項1に記載の金属材料の成形装置では、移
送手段によって移送されるビレットの移送経路内に、前
記ビレットの表層部を除去する除去手段を配置したの
で、除去手段を配置するスペースをさほど必要とせず
に、不純物の除去を迅速におこなうことができる。
送手段によって移送されるビレットの移送経路内に、前
記ビレットの表層部を除去する除去手段を配置したの
で、除去手段を配置するスペースをさほど必要とせず
に、不純物の除去を迅速におこなうことができる。
【0015】そして、前記移送手段をマニピュレータと
し、このマニピュレータのビレット把持部の表面を前記
除去手段としたので、マニピュレータが除去手段として
も機能することとなり、専用の除去装置などを設ける必
要がなく、その分コストの低減を図ることができる。
し、このマニピュレータのビレット把持部の表面を前記
除去手段としたので、マニピュレータが除去手段として
も機能することとなり、専用の除去装置などを設ける必
要がなく、その分コストの低減を図ることができる。
【0016】請求項2に記載の金属材料の成形装置で
は、前記マニピュレータの前記ビレット把持部の表面に
酸化珪素を配置したので、前記ビレット把持部の表面に
酸化物などが付着しにくく、またその表面の耐久性を向
上させることができる。
は、前記マニピュレータの前記ビレット把持部の表面に
酸化珪素を配置したので、前記ビレット把持部の表面に
酸化物などが付着しにくく、またその表面の耐久性を向
上させることができる。
【0017】請求項3に記載の金属材料の成形装置で
は、移送手段によって移送されるビレットの移送経路内
に、前記ビレットの表層部を除去する除去手段を配置
し、前記除去手段を、少なくとも前記ビレットとの接触
面に酸化珪素を位置させたブロック体としたので、駆動
力を必要とするマニピュレータなどの装置を設けなくて
も簡単な構成で表層部の除去をおこなうことができる。
は、移送手段によって移送されるビレットの移送経路内
に、前記ビレットの表層部を除去する除去手段を配置
し、前記除去手段を、少なくとも前記ビレットとの接触
面に酸化珪素を位置させたブロック体としたので、駆動
力を必要とするマニピュレータなどの装置を設けなくて
も簡単な構成で表層部の除去をおこなうことができる。
【0018】
【実施例】以下、この発明を、図面に示す実施例にもと
づいて説明する。
づいて説明する。
【0019】(第一実施例)まず、この発明の金属材料
の成形装置について説明する。
の成形装置について説明する。
【0020】図3において、1は金属材料から金属成形
品を成形する成形装置で、この成形装置1は、半溶融状
態のビレットMを成形する型装置2と、ビレットMをこ
の型装置2に加圧しながら充填する押圧手段としての充
填装置3と、加熱されたビレットMを型装置2の所定位
置(後述する圧入室6に臨む位置)まで移送する移送手
段としてのマニピュレータ14とを備えている。
品を成形する成形装置で、この成形装置1は、半溶融状
態のビレットMを成形する型装置2と、ビレットMをこ
の型装置2に加圧しながら充填する押圧手段としての充
填装置3と、加熱されたビレットMを型装置2の所定位
置(後述する圧入室6に臨む位置)まで移送する移送手
段としてのマニピュレータ14とを備えている。
【0021】型装置2は、ビレットMを所要の形状に形
成するためのキャビティ4を備えた成形型5と、そのキ
ャビティ4内にビレットMを圧入するための圧入室6を
備えた圧入型7とから構成されている。
成するためのキャビティ4を備えた成形型5と、そのキ
ャビティ4内にビレットMを圧入するための圧入室6を
備えた圧入型7とから構成されている。
【0022】成形型5に設けられているキャビティ4は
上開き状とされ、圧入型7の下面直下に位置することで
所要の形状の成形用空間を形成するようになっている。
上開き状とされ、圧入型7の下面直下に位置することで
所要の形状の成形用空間を形成するようになっている。
【0023】また、圧入型7に設けられている圧入室6
は上下方向に向いた円筒状とされ、やはり上開き状とさ
れている。そして、圧入室6の底部には、圧入室6の軸
心O−Oを軸心とする小径の素材供給口8が形成されて
いる。したがって、この素材供給口8は、圧入型7の下
面真下に成形型5を位置させた状態で、圧入室6とキャ
ビティ4とを連通するものである。
は上下方向に向いた円筒状とされ、やはり上開き状とさ
れている。そして、圧入室6の底部には、圧入室6の軸
心O−Oを軸心とする小径の素材供給口8が形成されて
いる。したがって、この素材供給口8は、圧入型7の下
面真下に成形型5を位置させた状態で、圧入室6とキャ
ビティ4とを連通するものである。
【0024】型装置2の圧入室6の上方には、充填装置
3の一部を構成する油圧シリンダ11が上下方向に向け
て設けられている。この油圧シリンダ11のピストンロ
ッド12の先端には、水平断面において圧入室6の内径
よりも若干小さい外径のパンチ13が装着されている。
そして、このパンチ13は、油圧シリンダ11の伸縮に
よって前記軸心O−O上を上下方向に進退して、圧入室
6へ出入りできるようになっている。
3の一部を構成する油圧シリンダ11が上下方向に向け
て設けられている。この油圧シリンダ11のピストンロ
ッド12の先端には、水平断面において圧入室6の内径
よりも若干小さい外径のパンチ13が装着されている。
そして、このパンチ13は、油圧シリンダ11の伸縮に
よって前記軸心O−O上を上下方向に進退して、圧入室
6へ出入りできるようになっている。
【0025】マニピュレータ14は、図示省略の搬送ロ
ボットに設けられているもので、図1および図2に示す
ように、アクチュエータ部15とマニピュレータ部16
とから構成されている。アクチュエータ部15は、図示
省略の油圧駆動源によって揺動、伸縮されるアーム17
を備え、このアーム17の先端部には、マニピュレータ
部16のシャンク18を把持するチャック19が取り付
けられている。
ボットに設けられているもので、図1および図2に示す
ように、アクチュエータ部15とマニピュレータ部16
とから構成されている。アクチュエータ部15は、図示
省略の油圧駆動源によって揺動、伸縮されるアーム17
を備え、このアーム17の先端部には、マニピュレータ
部16のシャンク18を把持するチャック19が取り付
けられている。
【0026】マニピュレータ部16は、空圧シリンダブ
ロック20を備えており、この空圧シリンダブロック2
0には、シャンク18と直交して水平方向に進退する一
対のロッド21、22が、シャンク18の軸方向両側に
設けられている。そして、ロッド21、22のそれぞれ
には、ビレットMを把持するためのクランプ23が取り
付けられている。
ロック20を備えており、この空圧シリンダブロック2
0には、シャンク18と直交して水平方向に進退する一
対のロッド21、22が、シャンク18の軸方向両側に
設けられている。そして、ロッド21、22のそれぞれ
には、ビレットMを把持するためのクランプ23が取り
付けられている。
【0027】クランプ23には、ビレットMを胴回りか
ら把持するように湾曲して成形されたステンレス鋼板か
らなる把持プレート24がビレット把持部として取り付
けられている。
ら把持するように湾曲して成形されたステンレス鋼板か
らなる把持プレート24がビレット把持部として取り付
けられている。
【0028】この把持プレート24は、ビレットMがマ
ニピュレータ14によって移送される移送経路内に配置
されているもので、その表面には、酸化珪素としてセラ
ミック繊維が織り込まれて約600℃の高温に耐えるこ
とのできる耐熱テープ26(図4参照)が巻き付けられ
ている。
ニピュレータ14によって移送される移送経路内に配置
されているもので、その表面には、酸化珪素としてセラ
ミック繊維が織り込まれて約600℃の高温に耐えるこ
とのできる耐熱テープ26(図4参照)が巻き付けられ
ている。
【0029】なお、空圧シリンダブロック20における
圧縮空気の吸、排気は、図示省略のコンプレッサに接続
された吸、排気ポート25にておこなわれるようになっ
ており、この構成により、把持プレート24は、図1中
矢印で示す方向に動いてビレットMを把持できるもので
ある。
圧縮空気の吸、排気は、図示省略のコンプレッサに接続
された吸、排気ポート25にておこなわれるようになっ
ており、この構成により、把持プレート24は、図1中
矢印で示す方向に動いてビレットMを把持できるもので
ある。
【0030】このような構成からなる成形装置1の動作
は、後述する成形方法において説明する。
は、後述する成形方法において説明する。
【0031】つぎに、上記の構成からなる金属材料の成
形装置1によって成形される金属材料(ビレットM)に
ついて説明する。
形装置1によって成形される金属材料(ビレットM)に
ついて説明する。
【0032】ビレットMは、アルミニウム合金AC4C
(Al−7mass%Si−0.4mass%Mg合
金)を、そのα相の結晶粒径をあらかじめ微細化したも
のからできており、キャビティ4の形状や素材供給口8
の寸法などの条件に合わせて適宜温度に加熱されて凝固
したα相と未凝固で液状の共晶部分とが並存した、いわ
ゆる半溶融状態のビレットで、その水平断面の寸法はパ
ンチ13よりも大きく、圧入室6よりもやや小さいもの
である。
(Al−7mass%Si−0.4mass%Mg合
金)を、そのα相の結晶粒径をあらかじめ微細化したも
のからできており、キャビティ4の形状や素材供給口8
の寸法などの条件に合わせて適宜温度に加熱されて凝固
したα相と未凝固で液状の共晶部分とが並存した、いわ
ゆる半溶融状態のビレットで、その水平断面の寸法はパ
ンチ13よりも大きく、圧入室6よりもやや小さいもの
である。
【0033】そして、このビレットMの表層部の表面に
は、半溶融状態とするための加熱によって酸化物31が
浮遊状態で発生している。
は、半溶融状態とするための加熱によって酸化物31が
浮遊状態で発生している。
【0034】このようなビレットMは、前記成形装置1
を用いてつぎの成形方法によって成形される。
を用いてつぎの成形方法によって成形される。
【0035】ビレットMは、マニピュレータ14の把持
プレート24に把持されて圧入室6の真上(圧入室6に
臨む位置)まで移送されて停止する。この状態では、ビ
レットMの表面と把持プレート24の耐熱テープ26と
は図4(A)に示すように圧着状態となっている。
プレート24に把持されて圧入室6の真上(圧入室6に
臨む位置)まで移送されて停止する。この状態では、ビ
レットMの表面と把持プレート24の耐熱テープ26と
は図4(A)に示すように圧着状態となっている。
【0036】そして、マニピュレータ14の空圧シリン
ダブロック20の作動によって、クランプ23の把持力
が低下して前記圧着状態が弛緩される。この状態では、
把持プレート24の閉じ具合いはほとんど変化しておら
ず、ビレットMは把持プレート24の耐熱テープ26に
接触しながら落下をはじめる。この落下をする結果、図
4中(B)に示すように、酸化物31を含んだビレット
Mの表層部が、耐熱テープ26の粗い表面に擦り取られ
るようにして剥離される。このようにして表層部を剥離
されたビレットMは、圧入室6内に落とし込まれる。
ダブロック20の作動によって、クランプ23の把持力
が低下して前記圧着状態が弛緩される。この状態では、
把持プレート24の閉じ具合いはほとんど変化しておら
ず、ビレットMは把持プレート24の耐熱テープ26に
接触しながら落下をはじめる。この落下をする結果、図
4中(B)に示すように、酸化物31を含んだビレット
Mの表層部が、耐熱テープ26の粗い表面に擦り取られ
るようにして剥離される。このようにして表層部を剥離
されたビレットMは、圧入室6内に落とし込まれる。
【0037】マニピュレータ14は、圧入室6内にビレ
ットMを落とし込むと後退し、上方からパンチ13が降
下して、ビレットMは圧入室6内に押圧され、さらに圧
入室6からキャビティ4内に充填されて成形される。
ットMを落とし込むと後退し、上方からパンチ13が降
下して、ビレットMは圧入室6内に押圧され、さらに圧
入室6からキャビティ4内に充填されて成形される。
【0038】このようにしておこなわれる金属材料の成
形方法においては、ビレットMを成形型5に移送するま
での間で、ビレットMの落下方向側面の表層部の除去が
おこなわれるので、その表層部の除去によって酸化物3
1などの不純物の混入の度合いが低減されるとともに、
成形に入るまでの前工程にかかる処理時間を短縮するこ
とができ、生産効率の低下を小さく抑えることができ
る。さらに、前記前工程にかかる処理時間の短縮によっ
て、ビレットMの加熱温度を比較的低温に維持すること
ができる。
形方法においては、ビレットMを成形型5に移送するま
での間で、ビレットMの落下方向側面の表層部の除去が
おこなわれるので、その表層部の除去によって酸化物3
1などの不純物の混入の度合いが低減されるとともに、
成形に入るまでの前工程にかかる処理時間を短縮するこ
とができ、生産効率の低下を小さく抑えることができ
る。さらに、前記前工程にかかる処理時間の短縮によっ
て、ビレットMの加熱温度を比較的低温に維持すること
ができる。
【0039】そして、マニピュレータ14によって移送
されるビレットMの移送経路内に、そのビレットMの表
層部を除去する把持プレート24を配置したので、把持
プレートを配置するスペースを移送経路外に設けずに、
不純物の除去を迅速におこなうことができる。
されるビレットMの移送経路内に、そのビレットMの表
層部を除去する把持プレート24を配置したので、把持
プレートを配置するスペースを移送経路外に設けずに、
不純物の除去を迅速におこなうことができる。
【0040】さらに、前記移送をおこなうマニピュレー
タ14のビレット把持部の表面によって前記表層部の除
去をもおこなうので、専用の除去装置などを設ける必要
がなく、その分コストの低減を図ることができる。
タ14のビレット把持部の表面によって前記表層部の除
去をもおこなうので、専用の除去装置などを設ける必要
がなく、その分コストの低減を図ることができる。
【0041】しかも、マニピュレータ14の把持プレー
ト24の表面に酸化珪素としての耐熱テープ26を配置
したので、把持プレート24の表面に酸化物などが付着
しにくく、またその表面の耐久性を向上させることがで
きる。また、この耐熱テープ26の交換も容易におこな
うことができる。
ト24の表面に酸化珪素としての耐熱テープ26を配置
したので、把持プレート24の表面に酸化物などが付着
しにくく、またその表面の耐久性を向上させることがで
きる。また、この耐熱テープ26の交換も容易におこな
うことができる。
【0042】なお、把持プレート24の表面にセラミッ
クコーティングを施して耐熱テープ26の代用とするこ
ともできる。
クコーティングを施して耐熱テープ26の代用とするこ
ともできる。
【0043】(第二実施例)図5は、複数の半溶融状態
のビレットMを直線あるいは曲線上に配列して、それら
のビレットMを所定の位置で順次落下させて成形型に供
給する成形装置の一部を示すものである。
のビレットMを直線あるいは曲線上に配列して、それら
のビレットMを所定の位置で順次落下させて成形型に供
給する成形装置の一部を示すものである。
【0044】成形型45の上方には、ビレットMを円周
上に配置したターンテーブル46あるいはコンベヤなど
が設けられており、ターンテーブル46の所定位置の下
方には、重力によるビレットMの落下経路41が位置し
ている。この落下経路41は、ターンテーブル46の前
記所定位置に対してただ一つ定まるものなので、前記重
力を移送手段として利用するこの実施例において、移送
経路として扱うことができる。
上に配置したターンテーブル46あるいはコンベヤなど
が設けられており、ターンテーブル46の所定位置の下
方には、重力によるビレットMの落下経路41が位置し
ている。この落下経路41は、ターンテーブル46の前
記所定位置に対してただ一つ定まるものなので、前記重
力を移送手段として利用するこの実施例において、移送
経路として扱うことができる。
【0045】落下経路41の途中には、水平断面におい
てビレットMよりもやや大きい貫通孔44を備えた、セ
ラミック製のブロック体43が配設されている。
てビレットMよりもやや大きい貫通孔44を備えた、セ
ラミック製のブロック体43が配設されている。
【0046】このブロック体43の貫通孔44の上方の
所定位置に移送されてくるビレットMは、一つずつ落下
経路41を落下していき、貫通孔44を通過したのち成
形型45に落し込まれるようになっている。
所定位置に移送されてくるビレットMは、一つずつ落下
経路41を落下していき、貫通孔44を通過したのち成
形型45に落し込まれるようになっている。
【0047】このとき、ビレットMの落下方向側面の表
層部が貫通孔44のセラミック地肌(内周面)42と接
触して、その表層部が擦り取られるようにして剥離され
る。
層部が貫通孔44のセラミック地肌(内周面)42と接
触して、その表層部が擦り取られるようにして剥離され
る。
【0048】このような簡単な構造の装置であっても、
剥離された表層部に存在する酸化物などの不純物の除去
を迅速におこなうことができる。しかも、不純物除去の
ための駆動源を設ける必要がなく、その分コストの低減
を図ることができる。さらに、マニピュレータなどを設
けなくても表層部の前記除去をおこなうことができる。
剥離された表層部に存在する酸化物などの不純物の除去
を迅速におこなうことができる。しかも、不純物除去の
ための駆動源を設ける必要がなく、その分コストの低減
を図ることができる。さらに、マニピュレータなどを設
けなくても表層部の前記除去をおこなうことができる。
【0049】なお、ブロック体としては、鋼製のベース
に貫通孔を形成し、この貫通孔の内周面に、第一実施例
で示したセラミックコーティングを施したものも考えら
れる。
に貫通孔を形成し、この貫通孔の内周面に、第一実施例
で示したセラミックコーティングを施したものも考えら
れる。
【0050】
【0051】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1に記載
の発明によれば、移送手段によって移送されるビレット
の移送経路内に、前記ビレットの表層部を除去する除去
手段を配置したので、除去手段を配置するスペースをさ
ほど必要とせずに、不純物の除去を迅速におこなうこと
ができるという効果がある。
の発明によれば、移送手段によって移送されるビレット
の移送経路内に、前記ビレットの表層部を除去する除去
手段を配置したので、除去手段を配置するスペースをさ
ほど必要とせずに、不純物の除去を迅速におこなうこと
ができるという効果がある。
【0052】そして、前記移送をマニピュレータによっ
ておこない、そのマニピュレータのビレット把持部の表
面によって前記表層部の除去をおこなうので、専用の除
去装置などを設ける必要がなく、その分コストの低減を
図ることができるという効果がある。
ておこない、そのマニピュレータのビレット把持部の表
面によって前記表層部の除去をおこなうので、専用の除
去装置などを設ける必要がなく、その分コストの低減を
図ることができるという効果がある。
【0053】請求項2に記載の金属材料の成形装置で
は、前記マニピュレータの前記ビレット把持部の表面に
酸化珪素を配置したので、前記ビレット把持部の表面に
酸化物などが付着しにくく、またその表面の耐久性を向
上させることができるという効果がある。
は、前記マニピュレータの前記ビレット把持部の表面に
酸化珪素を配置したので、前記ビレット把持部の表面に
酸化物などが付着しにくく、またその表面の耐久性を向
上させることができるという効果がある。
【0054】請求項3に記載の金属材料の成形装置で
は、移送手段によって移送されるビレットの移送経路内
に、前記ビレットの表層部を除去する除去手段を配置
し、前記除去手段を、少なくとも前記ビレットとの接触
面に酸化珪素を位置させたブロック体としたので、マニ
ピュレータなどの駆動力を必要とする装置を設けなくて
も簡単な構成で表層部の除去をおこなうことができると
いう効果がある。
は、移送手段によって移送されるビレットの移送経路内
に、前記ビレットの表層部を除去する除去手段を配置
し、前記除去手段を、少なくとも前記ビレットとの接触
面に酸化珪素を位置させたブロック体としたので、マニ
ピュレータなどの駆動力を必要とする装置を設けなくて
も簡単な構成で表層部の除去をおこなうことができると
いう効果がある。
【図1】この発明の第一実施例における移送をおこなう
マニピュレータの平面図である。
マニピュレータの平面図である。
【図2】同側面図である。
【図3】この発明の第一実施例に用いた金属材料の成形
装置の概略断面図である。
装置の概略断面図である。
【図4】この発明の第一実施例におけるビレットの酸化
部分の除去を示す説明図である。
部分の除去を示す説明図である。
【図5】この発明の第二実施例におけるブロック体を示
す概略断面図である。
す概略断面図である。
M ビレット(半溶融状態の金属材料)
3 充填装置(押圧手段)
5、45 成形型
14 マニピュレータ(移送手段)
24 把持プレート(除去手段)
26 耐熱テープ(セラミック材料)
31 酸化物
41 落下経路(移送経路)
43 ブロック体(除去手段)
Claims (3)
- 【請求項1】半溶融状態のビレットを成形型に臨む位置
まで移送する移送手段と、前記ビレットに圧力を加えて
前記ビレットを前記成形型内に押圧する押圧手段とを備
え、前記移送手段によって移送される前記ビレットの移
送経路内に、前記ビレットの表層部を除去する除去手段
を配置した金属材料の成形装置であって、 前記移送手段をマニピュレータとし、このマニピュレー
タのビレット把持部の表面を前記除去手段としたことを
特徴とする金属材料の成形装置。 - 【請求項2】前記マニピュレータの前記ビレット把持部
の表面に、酸化珪素を配置したことを特徴とする請求項
1に記載の金属材料の成形装置。 - 【請求項3】半溶融状態のビレットを成形型に臨む位置
まで移送する移送手段と、前記ビレットに圧力を加えて
前記ビレットを前記成形型内に押圧する押圧手段とを備
え、前記移送手段によって移送される前記ビレットの移
送経路内に、前記ビレットの表層部を除去する除去手段
を配置した金属材料の成形装置であって、 前記除去手段を、少なくとも前記ビレットとの接触面に
酸化珪素を位置させたブロック体としたことを特徴とす
る金 属材料の成形装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16444794A JP3370439B2 (ja) | 1994-07-18 | 1994-07-18 | 金属材料の成形装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16444794A JP3370439B2 (ja) | 1994-07-18 | 1994-07-18 | 金属材料の成形装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0825012A JPH0825012A (ja) | 1996-01-30 |
JP3370439B2 true JP3370439B2 (ja) | 2003-01-27 |
Family
ID=15793347
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16444794A Expired - Fee Related JP3370439B2 (ja) | 1994-07-18 | 1994-07-18 | 金属材料の成形装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3370439B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5581608B2 (ja) * | 2009-05-27 | 2014-09-03 | ダイキン工業株式会社 | 射出成形方法 |
-
1994
- 1994-07-18 JP JP16444794A patent/JP3370439B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0825012A (ja) | 1996-01-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0489503A1 (en) | Apparatus and process for producing shaped articles from semisolid metal preforms | |
JP3764247B2 (ja) | 板状物の加圧処理装置 | |
US5163500A (en) | Rollover method for metal casting | |
HK1054521A1 (zh) | 鑄造所需即時提供的半固體物料的生產過程 | |
JP3370439B2 (ja) | 金属材料の成形装置 | |
US4777710A (en) | Apparatus and method used in making wire and similar elongate members and wire made using same | |
US20060065036A1 (en) | Method and device for transferring a workpiece | |
CN110842105A (zh) | 一种工件压铸冲压流水线 | |
JP3199123B2 (ja) | 鋳型列プラントの鋳型から鋳造品を抜出す方法、及びこの方法を実行するのに使用するためのプラント | |
JP3899246B2 (ja) | クランク軸の鍛造方法及び鍛造装置 | |
CN115090825A (zh) | 环形锻件的锻造设备及锻造工艺 | |
JP3645811B2 (ja) | ロータリテーブル式通電加圧焼結装置 | |
US5934357A (en) | System for manufacturing metal matrix composites | |
JPH0890192A (ja) | 加圧、圧入製造システム | |
JPH05228573A (ja) | 長尺物の製造設備 | |
CN217858716U (zh) | 自动化轮辐生产设备 | |
JP2002018565A (ja) | 真空ダイカスト方法及びその装置 | |
CN214640151U (zh) | 一种全自动水口分离压铸设备 | |
JPH01268819A (ja) | クランク軸 焼き入れ用装置 | |
JP2582037B2 (ja) | 鋳造方法 | |
CN109080195B (zh) | 一种热等静压用机械式包套去除装置 | |
JPS62156067A (ja) | 自動鋳物バラシ装置 | |
SU1240541A1 (ru) | Загрузочно-разгрузочное устройство | |
JPH06238428A (ja) | 鋳物の載置方法およびその設備 | |
JP3344657B2 (ja) | 環状ワークの加工方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |