JP3355082B2 - 光沢を有する不透明糸 - Google Patents
光沢を有する不透明糸Info
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Description
性用のインナー、ファンデーション、水着等に適した原
糸に関し、詳しくは水又は汗による透けのない原糸に関
する。
ョン、水着にはナイロン糸で20〜40d、5〜15フ
ィラメントの異形断面糸が使用されており、最近では黄
変し難いという特徴からポリエステルもインナー、ファ
ンデーション部門に使用されつつある。この20d〜4
0dクラスのナイロンポリエステルのフィラメント糸
は、コンベンショナルな溶融紡糸と延撚工程を経て製造
するか、延伸工程を省略したスピンドローによる方法で
製造されており、インナーの場合には、トリコット(経
編)、ファンデーションの場合にはラッセル(柄編)で
編立し、水着はスパンデックスとの交編により生地化、
染色加工、縫製後最終製品として供給されて来た。
性の追求から、前記衣料用途では年々薄く軽量性のある
ものが求められ、その原糸もまた細デニール化が要求さ
れている。しかし、水着ウェアーの白色系はファッショ
ン性から根強い人気があるものの水に濡れた場合に肌が
透けるという問題を有していた。かかる問題を解決する
為、原糸段階で酸化チタンを少量添加したりフィラメン
ト数を増やす事も試みられたが、酸化チタンを混入する
ことによりシルキーな光沢が失われ、フィラメント数を
増やすことにより柔らかくなりすぎて強さが不足すると
いう新たな欠点も発生する。一方、編立時の編立コース
を多くして編目間隔を小さくすることも検討され、ある
程度の効果は見られたが透けを防止する迄には至らなか
った。
は、酸化チタンを含有した不透明白色ポリマ層と透明ポ
リマ層とが接合された複合繊維が提案されている。ま
た、特開昭62ー57920号公報や実開平4ー215
83号公報には、ポリエステル芯鞘複合繊維であって、
芯部に艶消剤を含有し、鞘部に艶消剤を有さないものが
開示されてる。
47723号公報に開示されたものは、酸化チタンを含
有したポリマーが表面に露出するため筬摩耗等が発生
し、酸化チタン含有量を増加させることができず、また
酸化チタン含有成分が表面に露出するため光沢が失われ
る欠点がある。
開平4ー21583号公報に記載されたものも十分な遮
光性を得ることができない。これは、ポリエステルの場
合、酸化チタンの凝集が生じ易いため、粒径の小さな酸
化チタンを用いる必要があり、このような酸化チタンで
は十分な遮光性を得ることができないためである。本発
明はかかる問題点を解決するものであって、その目的
は、高い遮光性とシルキーな光沢を有する複合繊維を提
供することにある。
からなり横断面における芯部の面積比が50%以上の芯
鞘型複合繊維において、鞘成分は酸化チタン含有量が
0.001%を下回るポリアミドであり、芯成分は、粒
径0.2μm以上の酸化チタンを10〜20重量%含有
するポリアミドからなると共に異形断面形状を有し、芯
成分ポリマーは鞘成分ポリマーに比べ低粘度であること
を特徴とする光沢を有する不透明糸である。
合された芯鞘型複合繊維であり、複合繊維の横断面にお
ける芯成分の面積比率は、50%以上であることが必要
である。芯成分の比率が50%未満では十分な遮光性能
を得ることができないためであるが、一方、芯成分の比
率を80%以上とすることは操業性において問題があり
通常は困難である。
0〜20重量%含有している。酸化チタンの含有量は、
芯成分の比率にも関係するが、芯成分における酸化チタ
ン含有量を10重量%以上にしなければ、芯成分の接合
比率を高めて複合繊維全体としての含有量を同程度にし
たとしても、充分な遮光効果を得ることはできない。
えて高めることは、ラクタム中での二次凝集等の問題
で、紡糸時に透過圧上昇が著しくなる危険性もあること
から一般には困難である。さらに、酸化チタンの粒径
は、0.2μm以上であることが必要である。一般に微
粒子のものの方が凝集等が生じ難く、添加剤としては好
ましいのであるが、本発明の場合かかる範囲を超える微
粒子のものでは、十分な遮光性能を得ることができなく
なる。但し、紡糸技術との関係から2.5μm以上の粒
径のものを用いることは一般に困難であろう。また、酸
化チタンは二次凝集の生じ難いノンコーティング微量タ
イプのものが好ましく、粒度分布も、0.3〜0.5μ
mの粒径のものを50%以上含有するのが好ましい。
ーは、6ナイロン、66ナイロン、12ナイロン並びに
6、66共重合ナイロン等のポリアミドである。これ
は、本発明では、前記した比較的粒径の大きな酸化チタ
ンを用いる関係上、エチレングリコール等のジオール成
分を含有するポリエステル等では凝集が生じ易く酸化チ
タンの含有量を前記範囲以上に増加させることが困難で
あるためである。
る丸断面形状をなすのではなく、異形断面形状となすこ
とが必要である。これは、酸化チタンを含有する芯成分
の表面積を増大させて遮光効果を顕著とするためであ
り、かかる意味において、表面積を増加させることので
きる偏平、多角、或いは複数の形状を組み合わせたもの
等は、本発明にいう異形断面形状として挙げることがで
きる。
め、芯成分ポリマーの粘度は、鞘成分ポリマーの粘度に
比べ低粘度とすることが必要である。かかる粘度差とし
ては、溶液粘度(95%濃硫酸の溶液粘度)で0.1c
ps以上とすることが好ましく、例えば、鞘成分として
2.75〜3.00の6ナイロンを用いる場合、芯成分
の溶液粘度は2.65〜2.80とすることが好まし
い。
るものであるが、これに対し、本発明の鞘成分は実質的
に酸化チタンを含有しないものである。すなわち、一般
にブライトと呼ばれる酸化チタンを含有しないとされる
ポリマーにおいても、通常0.01〜0.001%程度
の微量の酸化チタンを含有するのであるが、本発明にお
いてはかかる微量の酸化チタンであってもこれを鞘成分
に含有すれば著しく光沢を損なうこととなる。よって、
本発明の鞘成分においてはかかる含有量を更に下回るピ
ュアーブライトのポリマーを用いる必要がある。
剤を含有することが好ましい。かかる蛍光増白剤として
は、オキサゾール系、スチルベンゼン系等を挙げること
ができ、特にスチルベンゼン系を用いることが耐熱性を
有するため好ましい。蛍光増白剤を鞘成分に添加するこ
とによって、芯成分の光の反射を抑え、白度を増加させ
ることができる。
伸条件について説明する。複合繊維の紡糸方法は、特に
限定されず、ポリアミドの紡糸が可能なものであれば、
溶融紡糸法等種々のものが用い得、通常の複合紡糸法を
用いて紡糸を行えば良い。また、紡糸速度は、複合紡糸
の可能な範囲であれば特に限定はされないが、通常従来
のコンベンショナルな紡糸の場合は800〜1200m
/程度が好ましい。
う所謂直接紡糸延伸法により、延伸を行っても良いし、
通常の延撚機を用いて延伸を行っても良い。延伸倍率
は、紡糸条件にもよるが、通常3.0〜3.5倍程度が
適当である。また、公知の加工方法、例えば仮撚、タス
ラン、流体交絡混繊、交撚等を施しても良いことは言う
までもない。
イロンを使用し、芯側ポリマーに粘度が2.75の6ナ
イロンを使用して、表1に示す条件で紡糸速度1,00
0m/分で複合紡糸した未延伸糸を、延撚機を用いて
3.1倍に延伸して巻き取ったフィラメント糸について
透過性等の評価を行った。また、酸化チタンは、粒径
0.2〜2.5μm、粒度分布0.3〜0.5μが50
%以上のものを用いた。酸化チタンの含有量、芯部面積
比を変化させたものについて結果を表1に示す。尚、白
度は白のプレートに原糸を密に巻き付けてそのL値を測
定し、透過性はカラー色のプレートに原糸を捲きつけて
そのL値を測定した。
ポリマーに1〜5重量%の融点が365〜368℃のベ
ンゾキサアゾリール、スチルベン系の蛍光増白剤として
添加したものについて結果を表2に示す。
の横断面形状を丸断面としたものについて結果を表3に
示す。
側ポリマーの酸化チタンの含有量を変化させたものにつ
いて結果を表4にしめす。
優れた光沢感を損なうことなく、如何なる環境において
も高い遮光性を有するものであって、婦人用のインナ
ー、ファンデーションや水着用の素材として好適なもの
である。
Claims (1)
- 【請求項1】 複数のポリマーからなり横断面における
芯部の面積比が50%以上の芯鞘型複合繊維において、
鞘成分は酸化チタン含有量が0.001%を下回るポリ
アミドであり、芯成分は、粒径0.2μm以上の酸化チ
タンを10〜20重量%含有するポリアミドからなると
共に異形断面形状を有し、芯成分ポリマーは鞘成分ポリ
マーに比べ低粘度であることを特徴とする光沢を有する
不透明糸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05109596A JP3355082B2 (ja) | 1996-02-13 | 1996-02-13 | 光沢を有する不透明糸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05109596A JP3355082B2 (ja) | 1996-02-13 | 1996-02-13 | 光沢を有する不透明糸 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09228150A JPH09228150A (ja) | 1997-09-02 |
JP3355082B2 true JP3355082B2 (ja) | 2002-12-09 |
Family
ID=12877264
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP05109596A Expired - Fee Related JP3355082B2 (ja) | 1996-02-13 | 1996-02-13 | 光沢を有する不透明糸 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3355082B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR3095205B1 (fr) * | 2019-04-19 | 2021-09-10 | Arkema France | Particules de poudres de polyamide et leur utilisation dans les procedes d’agglomeration de poudre |
-
1996
- 1996-02-13 JP JP05109596A patent/JP3355082B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH09228150A (ja) | 1997-09-02 |
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