JP3350096B2 - 焼付硬化性と成形性とに優れた冷延鋼板あるいは溶融亜鉛メッキ冷延鋼板およびそれらの製造方法 - Google Patents
焼付硬化性と成形性とに優れた冷延鋼板あるいは溶融亜鉛メッキ冷延鋼板およびそれらの製造方法Info
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Description
に優れた冷延鋼板あるいは溶融亜鉛メッキ冷延鋼板およ
びそれらの製造方法に関する。本発明が係わる冷延鋼板
とは、自動車、家庭電気製品、建物などのプレス成形を
して使用されるものである。そして、表面処理をしない
狭義の冷延鋼板と、防錆のために例えばZnメッキや合
金化Znメッキなどの表面処理を施した冷延鋼板の両方
を含む。本発明による鋼板は、強度と加工性を兼ね備え
た鋼板であるので、使用に当たっては今までの鋼板より
板厚を減少できること、すなわち軽量化が可能となる。
したがって、地球環境保全に寄与できるものと考えられ
る。
り、極低炭素鋼の溶製が容易になった現在、良好な加工
性を有する極低炭素鋼板の需要は益々増加しつつある。
この中でも、例えば特開昭59−31827号公報、お
よび特開昭59−38337号公報などに開示されてい
るTiとNbを複合添加した極低炭素鋼板は、極めて良
好な加工性を有し、塗装焼付硬化(BH)性を兼備し、
溶融亜鉛メッキ特性にも優れているので、重要な位置を
占めつつある。しかしながら、そのBH量は通常のBH
鋼板のレベルを超えるものではなく、さらなるBH量を
付与しようとすると常温非時効性が確保できなくなると
いう欠点を有する。
るために、従来から多くの試みがなされてきた。特に、
本発明が関わる引張強度が35〜50kgf/mm2 の場合に
は、鋼中にP,Siなどを添加し、これらの固溶体強化
機構を利用して強度を増加してきた。たとえば、特開昭
59−31827号公報、および特開昭59−3833
7号公報においては、TiとNbを添加した極低炭素鋼
板に主にSiとPを添加し、引張強度で45kgf/mm2 級
までの高強度冷延鋼板の製造方法を開示している。特公
昭57−57945号公報はTi添加極低炭素鋼にPを
添加して高強度冷延鋼板を製造する方法に関する代表的
な先行技術である。
次いでSiが多用されている。これは、PやSiは固溶
体強化能が非常に高く少量の添加で強度を上昇でき、か
つ延性や深絞り性がそれほど低下せず、添加コストもそ
れほど上昇しないと考えられてきたからである。しか
し、実際にはこれらの元素だけで強度の上昇を達成しよ
うとすると強度のみならず降伏強度も同時に著しく上昇
するため、面形状不良が発生し、自動車のパネルには使
用が制約される場合がある。また、溶融亜鉛メッキをす
る場合にはメッキ不良をSiが惹起したり、P,Siが
合金化速度を著しく低下させたりするので、生産性が低
下したりする問題がある。
利用することも知られている。特開昭63−19014
1号公報および特開昭64−62440号公報にはMn
をTi含有極低炭素鋼板へ添加し、また、特公昭59−
42742号公報や前記した特公昭57−57945号
公報においては、MnとCrをTi添加極低炭素鋼へ添
加する技術が開示されているが、(i)MnやCrの添
加は、主な添加元素であるPやSiの補助的な役割しか
なく、したがって、得られた冷延鋼板も強度のわりには
降伏強度が高く、かつ(ii)上記(i)以外の目的で、
たとえば(a)本発明の特徴である焼鈍後の組織を混合
組織とするために添加されているのではないのはもちろ
んのこと、(b)加工硬化率を向上させる、(c)BH
性を付与する、(d)2次加工性を向上させる、(e)
溶融亜鉛メッキのメッキ性を改善する、などの目的で積
極的に添加されているわけでもない。
は、Tiを添加した極低炭素鋼に1.5%以上3.5%
未満のMnを添加した焼付硬化性を有する良加工性冷延
鋼板および溶融亜鉛メッキ鋼板を開示している。多量の
Mnの添加により、Ar3 変態点の低下による熱間圧延
の操業安定性と金属組織の均一性を目的としている。ま
た、一層の延性の向上を目的にCrやVの0.2〜1.
0%までの添加も開示している。しかし、多量のMnや
Crの添加により機械的性質、特に強度と延性のバラン
スを改善するという思想に基づくものではない。さら
に、ここでもBH量は通常のレベルから逸脱するもので
はなく、これまで以上の高いBHと常温非時効性を両立
するには至っていない。
る鋼板に対して、複合組織を有する鋼板も知られてい
る。低炭素アルミキルド鋼にSi,Mn,Crなどの合
金元素を添加し、連続焼鈍温度とその後の冷却速度を適
正化することにより、フェライト相とマルテンサイト相
とを混在させた、いわゆるDual Phase鋼(D
P鋼)と呼ばれるものがその代表例である。このような
DP鋼は、高強度でありながら極めて低い降伏比(Y
P)を有し、かつ常温非時効で高いBHを有することが
知られている。しかしながら、平均r値が1.0程度と
低く深絞り性に劣るという欠点を有する。ちなみにこの
ような冷延鋼板の製造方法については、特公昭53−3
9368号公報、特開昭50−75113号公報、特開
昭51−39524号公報に開示されている。
た複合組織鋼板に対して、特公平3−2224号公報お
よび特公平3−21611号公報には極低炭素鋼を素材
とした複合組織鋼板について開示されている。これらは
極低炭素鋼に多量のNbとB、さらにはTiを複合添加
して焼鈍後の組織をフェライト相と低温変態生成相との
複合組織とし高平均r値、高BH、高延性および常温非
時効性を兼ね備えた冷延鋼板を得るものである。
結果、このようにNb,B、場合によってはTiを添加
することによって複合組織化する場合には、以下のよう
な問題点を有することが明らかとなった。1)このよう
な多量のNb,BさらにはTiを含有する成分の鋼で
は、α→γ変態点が低下するわけではなく、複合組織を
得るためには極めて高い温度の焼鈍が必須となり、連続
焼鈍時に板破断などのトラブルの原因となること、2)
α+γの温度領域が極めて狭いため、板幅方向に組織が
変化し、結果として材質が大きくばらついたり、数℃の
焼鈍温度の変化によって複合組織になる場合とならない
場合があり、製造が極めて不安定となる。さらに多量の
Bは、3)延性の劣化をもたらすばかりでなく、4)メ
ッキ不良などの原因となり、溶融亜鉛メッキ鋼板として
は不適切である。5)また、5kgf/mm2 以上のBHを付
与することが困難であるばかりか、BH量が5kgf/mm2
を超えると人工時効後のYP−Elが0.2%を超えて
しまい、常温非時効性が確保されなくなる。
炭素鋼にNb,B,TiさらにはMn,Crを添加した
鋼をAc1 −50℃以上Ac1 変態点未満の温度で焼鈍
することにより、その組織を5%以下の体積率のアシキ
ュラーフェライトとフェライトとからなる複合組織とす
ることにより、BH性と常温非時効性さらには加工性を
兼ね備えた鋼板を提供する技術が開示されている。しか
しながら、本発明者らが詳細に調べた結果以下のような
問題点があることが明らかとなった。すなわち、第2相
の体積率が5%以下の複合組織鋼板では、従来レベル以
上、つまり5kgf/mm2 以上のBHを付与するのが困難で
あり、また、BH量が5kgf/mm2 を超えると人工時効後
のYP−Elが0.2%を超えてしまうことがあり常温
非時効性の確保が極めて困難であることが分かった。例
として、0.004%C−0.01Si−1.5Mn−
1.0Cr−0.05P−0.025Nb−0.04A
l−0.0025N−0.01Sの成分を有する鋼を焼
鈍温度を変化させることによって第2相の体積率を0〜
20%まで変化させ、BH量と人工時効後のYP−El
との関係を調査した結果を図1に示す。これより明らか
なように第2相の体積率が5%以下の範囲では、常温非
時効性が確保され難い。このことは第2相の体積率が少
ないため、フェライトに導入される可動転位密度が充分
でないことが原因であると考えられる。
鋼板についていくつかの提案がなされているが、そのB
H量は到底従来レベルを逸脱するものではなく、常温非
時効性についても従来のレベルをわずかに上回る程度に
とどまっていた。
使用される鋼板には、プレスの後にスプリングバックや
面歪などが生じない良好な面形状性が厳しく要求され
る。ところで、面形状性は、降伏強度が低いほど好まし
いことはよく知られている。しかし、鋼板の高強度は、
従来技術で述べたように一般に降伏強度の著しい上昇を
伴う。したがって、強度を上昇させる場合には、降伏強
度の上昇を極力抑制する必要がある。さらに、プレス成
形をした後の鋼板には耐デント性が要求される。耐デン
ト性とは、組上がった自動車に石などが当たる場合、鋼
板の永久的な凹み変形に対する抵抗性を意味する。耐デ
ント特性は、板厚が一定の場合、プレス加工して塗装焼
付した後の変形応力が高いほど良好になる。したがって
同じ降伏強度の鋼板を考えた場合、塗装焼付硬化能が高
く、また、加工硬化能が高いほど耐デント特性は向上す
ることになる。
る望ましい鋼板は、降伏強度はそれほど高くなく、著し
く加工硬化し、高い塗装焼付硬化能を合わせ持つ鋼板で
ある。もちろん、平均r値(深絞り特性)や伸び(張出
特性)などの加工性にも優れる必要があり、さらに常温
で実質的に非時効である必要がある。本発明は、以上の
ような要望を満足するものであって、特に塗装焼付硬化
能に関しては、10kgf/mm2 程度までの高いBH量を目
的に応じて付与することができ、かつ常温非時効性を兼
ね備えた、従来にはない冷延鋼板を提供することを目的
とするものである。
標を達成するために、鋭意、研究を遂行し、以下に述べ
るような従来にはない知見を得た。すなわち、Nb,T
iを単独または複合で添加した極低炭素鋼をベースにし
て、B,Mn,Crの冷間圧延、焼鈍、調質圧延後の組
織と引張特性、特に焼鈍時のα→γ変態挙動に着目して
詳細に調査した。その結果、Bを添加することによって
フェライトと低温変態生成物からなる複合組織を得るこ
とができたが、1)複合組織とするためには通常よりも
かなり高い温度での焼鈍が必須であること、2)しかも
複合組織とするための温度域は、極めて狭い範囲しか存
在しないため、製造時に材質のばらつきが極めて大きい
こと、3)さらに、このような鋼ではBHを5kgf/mm2
以上付与することは困難であるばかりか、BHが5kgf/
mm2 以上となると人工時効後の降伏点伸び(YP−E
l)が0.2%を超えてしまい、常温非時効性が確保さ
れなくなる。また、4)焼鈍後の冷却条件に極めて敏感
で、このこともBH量、平均r値などの材質特性を著し
く不安定にする。これらのことは、NbとBとの複合添
加、TiとBとの複合添加、NbとTiとBの複合添加
のいずれの場合でも同様の傾向を示す。
添加した鋼においては、1)これらの元素がγ形成元素
であるため極低炭素鋼でありながらα→γ変態点が低い
ためそれほど高い焼鈍温度を必要とせず、かつ2)極め
て広いα+γ2相領域を有するため製造時の材質ばらつ
きが極めて小さい。さらに3)容易に5kgf/mm2 以上の
BH性を付与することができ、またたとえBH量が10
kgf/mm2 程度となっても、人工時効後のYP−Elが
0.2%を超えることはなく、非常に優れた常温非時効
性とBH性とを両立することが分かった。この原因は必
ずしも明らかではないが、MnやCrを用いて混合組織
とした鋼においては、生成する低温変態生成物中および
このまわりに導入されるフェライト中の可動転位密度が
Nb,Ti,Bの複合添加によって得た複合組織のそれ
よりもかなり高いことが原因であると思われる。また、
4)Mn,Crを添加した混合組織鋼板においては平均
r値、BHなどの機械的性質が焼鈍後の冷却条件によら
ず良好であり、製造が容易であることも大きな特徴の1
つである。また、理由は必ずしも明らかではないもの
の、これらの性質はたとえMnやCrを添加した鋼であ
っても、同時にBが多量に添加されすぎると達成されな
いものである。
られるMn,Cr,P,Siがそれぞれ機械的性質に対
していかなる影響を及ぼすかについて検討した結果、以
下のような新知見を得た。すなわち、従来から固溶強化
元素として多用されているSi,Pは、a)まず微量の
添加で著しく降伏強度を上昇させること、b)その結
果、低歪域での加工硬化率が著しく減少することが判明
した。一方、従来固溶体強化元素としてあまり用いられ
ていないMn,Crを添加すると、a)降伏強度は殆ど
増加せず、引張強度が増加する、b)その結果、低歪域
での加工硬化率がむしろこれらの添加により増加すると
いう、極めて重要な新知見を得た。Mn,Crで混合組
織としたことに加えて、このことも本発明鋼が低降伏比
を呈する理由であると思われる。また、このような、
P,Siの低減は、Ac1 点を低下させる点においても
意義のあることである。
鉛メッキ冷延鋼板としても長所を有することが分かっ
た。すなわち、SiやPが多量に添加された鋼において
は溶融亜鉛メッキ時のメッキ性、さらにはその後の合金
化反応の遅滞化を引き起こすことが知られているが、M
nやCrを添加した鋼においては、たとえ同時にSiや
Pが多量に含有されている場合でも溶融亜鉛メッキ特性
を損なうことがないことが判明した。さらにBの影響に
ついても検討し、多量のBは溶融亜鉛メッキにおけるメ
ッキ性、および合金化反応特性に悪影響を及ぼすことが
明らかとなった。本発明は、このような思想と新知見に
基づいて構築されたものであり、その要旨とするところ
は以下のとおりである。 (1)重量%で、 C :0.0005〜0.0070%、Si:0.001〜0.8%、 Mn:1.15〜4.0%、 P :0.005〜0.15%、 S :0.0010〜0.015%、 Al:0.005〜0.1%、 N :0.0003〜0.0060%、B :0.0005%未満、 さらに、 Ti:0.003〜0.1%およびNb:0.003〜
0.1%のうち、一種以上を含有し、残部Feおよび不
可避的不純物からなる組成にして、総体積5%超の低温
変態生成相とフェライトとからなる混合組織を有するこ
とを特徴とする焼付硬化性と成形性とに優れた冷延鋼板
あるいは溶融亜鉛メッキ冷延鋼板。 (2)さらにCr:0.01〜3.0%を含有する前項
1記載の焼付硬化性と成形性とに優れた冷延鋼板あるい
は溶融亜鉛メッキ冷延鋼板。 (3)前項1あるいは2の成分を含有するスラブの熱間
圧延に際し、(Ar3−100)℃以上の温度で熱延仕
上げを行い、室温から750℃の温度で巻取り、60%
以上の圧延率で冷間圧延を行い、連続焼鈍における焼鈍
温度をα→γ変態点以上かつAc3 変態点以下とするこ
とを特徴とする前項1あるいは2記載の冷延鋼板の製造
方法。 (4)前項1あるいは2の成分を含有するスラブの熱間
圧延に際し、(Ar3−100)℃以上の温度で熱延仕
上げを行い、室温から750℃の温度で巻取り、60%
以上の圧延率で冷間圧延を行い、焼鈍温度をα→γ変態
点以上かつAc3 変態点以下としたインライン焼鈍型の
溶融亜鉛メッキを施すことを特徴とする前項1あるいは
2記載の溶融亜鉛メッキ冷延鋼板の製造方法。
上述のように限定する理由についてさらに説明する。 C:Cは製品の材質特性を決定する極めて重要な元素で
ある。本発明は真空脱ガス処理をした極低炭素鋼を前提
とするが、Cが0.0005%未満となると粒界強度が
低下し、2次加工性が劣化し、かつ製造コストが著しく
増加するので、その下限を0.0005%とする。一
方、C量が0.0070%を超えると成形性の劣化を招
き、また常温非時効性が確保されなくなるので、上限を
0.0070%とする。
として知られており、その添加量は狙いとする強度レベ
ルに応じて変化するが、添加量が0.8%超となると降
伏強度が上昇しすぎてプレス成形時に面歪が生じる。ま
た、α→γ変態点が上昇し、混合組織を得るための焼鈍
温度が著しく高くなる。さらに、化成処理性の低下、溶
融亜鉛メッキ密着性の低下、合金化反応の遅延による生
産性の低下などの問題が生ずる。下限は、製鋼技術およ
びコストの観点から0.001%とする。
おいて最も重要な元素の1つである。すなわちMn,C
rは、α→γ変態点を低下させるため混合組織を得るた
めにそれほど高い温度を必要とせず、かつα+γ2相領
域を拡大するため、混合組織の体積分率をコントロール
しやすく、製造時の材質ばらつきが少なく生産性の向上
をもたらす。しかも、Mn,Crを活用することによっ
て得た混合組織鋼板においては、通常では得られない5
kgf/mm2 以上のBH量を容易に付与することができ、5
kgf/mm2 以上のBH性を有する場合にも非常に優れた常
温非時効性を示す。この性質は、MnやCrを活用して
得た混合組織鋼板に特有のもので、フェライト単相組織
鋼板やNb,B,Tiの数種類の組合せによって得た複
合組織鋼板では得られない特性である。さらにMn,C
rは降伏強度をあまり増加させずに強度を増加させる有
効な固溶体強化元素であり、かつ化成処理性を改善した
り、溶融亜鉛メッキ性を改善する効果も有する。Mnに
ついては1.15%未満の添加では、上に述べた効果が
顕著に現れないので、その下限を1.15%とする。一
方、4.0%を超えると良好な混合組織が得られなくな
るので上限を4.0%とする。また、Crは、0.01
%未満では上の効果が発揮されないので、下限を0.0
1%とし、3.0%を超えるとやはり良好な混合組織が
得られなくなるので上限を3.0%とする。
る元素として知られており、その添加量は狙いとする強
度レベルに応じて変化する。添加量が0.15%を超え
ると混合組織を得るための焼鈍温度が著しく高くなり、
また、降伏強度が増加し過ぎてプレス時に面形状不良を
引き起こす。さらに、連続溶融亜鉛メッキ時に合金化反
応が極めて遅くなり、生産性が低下する。また、2次加
工性も劣化する。したがって、その上限値を0.15%
とする。また、製鋼技術およびコストの観点から下限は
0.005%とする。
1%未満になると製造コストが高くなるのでこれを下限
値とする。一方、0.015%超となるとMnSが数多
く析出し、加工性が劣化するのでこれを上限値とする。 Al:Alは脱酸調製およびTiを添加しない場合には
Nの固定に使用するが、0.005%未満ではTiやN
bの歩留が低下する。一方、0.1%超になるとコスト
アップを招くので上限を0.1%とする。
部または一部を固定することにより、極低炭素鋼の加工
性と非時効性を確保する役割を有する。さらには熱延板
の結晶粒を微細化し、製品板の加工性を良好にする。T
i,Nbが0.003%未満ではその添加効果が現れな
いのでこれを下限値とする。一方、0.1%を超えると
著しい合金コストの上昇を招くので上限値を0.1%と
する。
0003%未満にするには著しいコストアップを招く。
一方、あまり多いと多量のTi,Nb,Alが必要にな
ったり、加工性が劣化したりするので0.0060%を
上限値とする。 B:Bは2次加工脆化の防止に有効であるので添加して
もよい。しかし、0.0005%以上となるとBH量が
5kgf/mm2 を超える場合には常温非時効性が確保できな
くなる。また加工性の劣化の原因となるので上限を0.
0005%未満とする。
る。熱延仕上げ温度は製品板の加工性を確保するという
観点からAr3 −100℃以上とする必要がある。ま
た、巻取り温度は室温から750℃とする。本発明はそ
の製品材質が熱延巻取り温度の影響をあまり受けないと
いう特徴を有する。これは、MnやCrなどをかなり添
加しており熱延板の組織が著しく微細で均一化している
ことが一因と考えられる。巻取り温度の上限が750℃
であることは、コイル両端部での材質劣化に起因する歩
留低下を防止する観点から決定される。冷間圧延は、通
常の条件でよく、焼鈍後の深絞り性を確保する目的から
その圧延率は、60%以上とする。連続焼鈍あるいはラ
イン内焼鈍方式の連続溶融亜鉛メッキ設備の焼鈍温度
は、α→γ変態点以上かつAc3 変態点以下とする。焼
鈍温度がα→γ変態点以下では、本発明の特徴である第
2相体積率が5%超の混合組織を得ることはできない。
また、Ac3 変態点を超える温度で焼鈍すると加工性が
著しく劣化するので焼鈍温度の上限をAc3 変態点とす
る。
く、著しく加工硬化し、高い塗装焼付硬化能を合わせ持
ち、平均r値(深絞り特性)や伸び(張出特性)などの
加工性にも優れる鋼板を得ることができる。特に塗装焼
付硬化能に関しては、10kgf/mm2 程度の高いBH量を
必要に応じて付与することができ、かつ常温非時効性を
兼ね備えた冷延鋼板を提供することが可能である。次に
本発明を実施例にて説明する。
ブ加熱温度1180℃、仕上げ温度910℃、巻取り温
度600℃で熱間圧延し、4.0mm厚の鋼帯とした。酸
洗後80%の圧下率の冷間圧延を施し0.8mm厚の冷延
板とし、ついで加熱速度10℃/s、均熱810〜92
0℃×50s、平均冷却速度60℃/sの連続焼鈍を行
った。さらに0.5%の圧下率の調質圧延をし、JIS
5号引張試験片を採取し引張試験に供した。引張試験結
果をまとめて表2に示す。
歪を付加したときの加工硬化量であり、2%変形応力か
ら降伏応力(YP)を差し引いた量である。また、BH
量は2%予歪材に170℃×20分の塗装焼付相当の熱
処理を施してから再度引張試験を行った場合の応力の増
加量(再引張試験時の下降伏応力から2%変形応力を差
し引いた値)である。また、2次加工脆化遷移温度は、
調質圧延した鋼板から直径50mmのブランクを打ち抜
き、ついで直径33mmのポンチでカップ成形し、これに
種々の温度で落重試験を施した場合の延性−脆性遷移温
度である。
ルの引張強度を有する鋼板と比較して、本発明鋼は、従
来にはない高いBH性を有し、かつ非常に優れた常温非
時効性を兼ね備えていることが分かる。このことはMn
やCrを用いて混合組織化した鋼板においては、BやN
bを使用して複合組織とした鋼板に比べて、好ましい転
位密度を有することが主な原因であると思われる。ま
た、本発明鋼は降伏強度が低く、面形状性に優れ、WH
量や平均r値も高い。したがって、たとえば自動車の外
内板パネルには好適の材料である。
を用いて連続焼鈍における均熱温度の影響について検討
した。熱間圧延と冷間圧延の条件は、実施例1と同様で
ある。その後、10℃/sで加熱し、860〜920℃
において50s間保定した後、平均冷却速度60℃/s
の連続焼鈍を行った。さらに0.5%の圧下率の調質圧
延をし、JIS5号引張試験片を採取し引張試験に供し
た。引張試験結果をまとめて表3に示す。
温度が変化しても安定して優れた材質特性を得ることが
分かる。これに対して比較鋼3−4は均熱温度がわずか
に変化するだけで強度が著しく変化し、また、BH量、
平均r値も大きくばらついた。
を用いて連続焼鈍における均熱保定後の冷却条件の影響
について検討した。熱間圧延と冷間圧延の条件は、実施
例1と同様である。冷間圧延の後、10℃/sで加熱
し、それぞれ880℃と900℃において50s間保定
した後、750℃までの平均冷却速度を3〜60℃/s
まで変化させ、ついで750〜60℃/sで室温まで冷
却した。さらに0.5%の圧下率の調質圧延をし、JI
S5号引張試験片を採取し引張試験に供した。引張試験
結果をまとめて表4に示す。
後の冷却速度が変化しても極めて安定的に優れた材質特
性を得ることが分かる。これに対して比較鋼3−4は冷
却速度がわずかに変化するだけで強度が著しく変化し、
また、BH量、平均r値も大きくばらついた。
び4−1〜4−4をスラブ加熱温度1220℃、仕上げ
温度900℃、巻取り温度500℃の条件で熱間圧延
し、3.8mm厚の鋼板とした。酸洗後、冷間圧延して
7.5mm厚の冷延板とし、ついで加熱温度15℃/sで
最高加熱温度890℃まで加熱してから約70℃/sで
冷却し、460℃で慣用の溶融亜鉛メッキを行い(浴中
Al濃度は0.11%)、さらに加熱して520℃で2
0s間合金化処理後約20℃/sで室温まで冷却した。
得られた合金化亜鉛メッキ鋼板についてメッキ性外観、
パウダリング性およびメッキ皮膜中のFe濃度を測定し
た。これらの結果を表5にまとめて示す。
した。 ◎ :面積率で100%メッキが付着した状態 ○ :面積率で90%以上メッキが付着した状態 △ :面積率で60〜90%メッキが付着した状態 × :面積率で30〜60%メッキが付着した状態 ××:面積率で30%以下しかメッキが付着していない
状態
げを行い、亜鉛皮膜の剥離状況を曲げ加工部にセロテー
プを接着したのち、これをはがしてテープに付着した剥
離メッキ量から判定した。評価は下記の5段階とした。 1:剥離大 2:剥離中 3:剥離小 4:剥離微量
5:剥離全くなし また、メッキ層中のFe濃度は、X線回折によって求め
た。
鋼と比較してメッキ性外観、パウダリング性が良好であ
り、合金層中のFe濃度も望ましい相と考えられている
δ1相のそれに相当する量となっている。これは、本発
明においてはメッキ密着性を劣化させ合金化反応速度を
遅くするP,B,Siを低減し、MnやCrを添加して
いるためと考えられる。また、MnやCrが添加されて
いる場合には、ある程度の量のPやSiが含有されても
メッキ特性を損なわないことが分かる。
よれば従来にはないBH性と常温非時効性とを兼ね備え
た冷延鋼板を得ることができる。また、本発明鋼は、プ
レス成形性も極めて良好であり、さらに、溶融亜鉛メッ
キ特性にも優れているため防錆機能も発揮できる。その
結果、本発明鋼を自動車のボディやフレームなどに使用
すると板厚の軽減すなわち車体の軽量化が可能となるの
で最近注目されている地球環境の保全にも本発明は大き
く寄与できる。このように本発明の産業上の意義は極め
て大きい。
−Elとの関係を表す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 重量%で、 C :0.0005〜0.0070%、 Si:0.001〜0.8%、 Mn:1.15〜4.0%、 P :0.005〜0.15%、 S :0.0010〜0.015%、 Al:0.005〜0.1%、 N :0.0003〜0.0060%、 B :0.0005%未満、 さらに、 Ti:0.003〜0.1%および Nb:0.003〜0.1%のうちの一種以上 を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成
にして、総体積5%超の低温変態生成相とフェライトと
からなる混合組織を有することを特徴とする焼付硬化性
と成形性とに優れた冷延鋼板あるいは溶融亜鉛メッキ冷
延鋼板。 - 【請求項2】 Cr:0.01〜3.0%を含有する請
求項1記載の焼付硬化性と成形性とに優れた冷延鋼板あ
るいは溶融亜鉛メッキ冷延鋼板。 - 【請求項3】 スラブの熱間圧延に際し、(Ar3 −1
00)℃以上の温度で熱延仕上げを行い、室温から75
0℃の温度で巻取り、60%以上の圧延率で冷間圧延を
行い、連続焼鈍における焼鈍温度をα→γ変態点以上か
つAc3 変態点以下とすることを特徴とする請求項1あ
るいは2記載の冷延鋼板の製造方法。 - 【請求項4】 スラブの熱間圧延に際し、(Ar3 −1
00)℃以上の温度で熱延仕上げを行い、室温から75
0℃の温度で巻取り、60%以上の圧延率で冷間圧延を
行い、焼鈍温度をα→γ変態点以上かつAc3 変態点以
下としたインライン焼鈍型の溶融亜鉛メッキを施すこと
を特徴とする請求項1あるいは2記載の溶融亜鉛メッキ
冷延鋼板の製造方法。
Priority Applications (7)
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---|---|---|---|
JP16308392A JP3350096B2 (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 焼付硬化性と成形性とに優れた冷延鋼板あるいは溶融亜鉛メッキ冷延鋼板およびそれらの製造方法 |
DE69329236T DE69329236T2 (de) | 1992-06-22 | 1993-06-22 | Kaltgewalztes stahlblech mit guter einbrennhärtbarkeit, ohne kaltalterungserscheinungen und exzellenter giessbarkeit, tauchzink-beschichtetes kaltgewalztes stahlblech und deren herstellungsverfahren |
KR1019940700525A KR940702231A (ko) | 1992-06-22 | 1993-06-22 | 우수한 소부 경화성, 비시효 특성 및 성형성을 가진 냉간압연 강판 및 열침지 피복 냉간압연 강판, 및 그의 제조방법(cold rolled steel sheet and hot dip ainc-coated cold rolled steel sheet having excellent bake hardenability, non-aging properties and formability, and process for producing same) |
US08/196,098 US5470403A (en) | 1992-06-22 | 1993-06-22 | Cold rolled steel sheet and hot dip zinc-coated cold rolled steel sheet having excellent bake hardenability, non-aging properties and formability, and process for producing same |
KR1019940700525A KR970001411B1 (ko) | 1992-06-22 | 1993-06-22 | 우수한 소부 경화능 및 시효 특성을 가지는 냉연 강판, 핫 딮 아연-도금 냉연 강판 및 그의 제조방법 |
PCT/JP1993/000846 WO1994000615A1 (en) | 1992-06-22 | 1993-06-22 | Cold-rolled steel plate having excellent baking hardenability, non-cold-ageing characteristics and moldability, and molten zinc-plated cold-rolled steel plate and method of manufacturing the same |
EP93913564A EP0608430B1 (en) | 1992-06-22 | 1993-06-22 | Cold-rolled steel plate having excellent baking hardenability, non-cold-ageing characteristics and moldability, and molten zinc-plated cold-rolled steel plate and method of manufacturing the same |
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JP6264861B2 (ja) * | 2013-11-27 | 2018-01-24 | 新日鐵住金株式会社 | 加工性に優れた高ヤング率冷延鋼鈑、電気亜鉛系めっき冷延鋼板、溶融亜鉛めっき冷延鋼板、合金化溶融亜鉛めっき冷延鋼板、及び、それらの製造方法 |
CN113817962A (zh) * | 2021-08-26 | 2021-12-21 | 包头钢铁(集团)有限责任公司 | 一种汽车轮罩边梁连接板用镀锌高强if钢带及其制备方法 |
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- 1992-06-22 JP JP16308392A patent/JP3350096B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0665684A (ja) | 1994-03-08 |
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