JP3349443B2 - 金属コード及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents
金属コード及びそれを用いた空気入りタイヤInfo
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- D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
- D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
- D07B1/00—Constructional features of ropes or cables
- D07B1/06—Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
- D07B1/0606—Reinforcing cords for rubber or plastic articles
- D07B1/0646—Reinforcing cords for rubber or plastic articles comprising longitudinally preformed wires
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Description
クト化しつつフィラメント内へのゴム浸透性を高めうる
ゴム補強用の金属コード及びそれを用いた空気入りタイ
ヤに関する。
のゴム材料、例えば空気入りラジアルタイヤのベルト層
には、複数本の金属フィラメントを撚り合わせた金属コ
ードが多用されている。このような金属コードは、表面
にメッキ処理が施されているとはいえ、水分の影響によ
り、コード内での錆の発生ないし広がりにより、コード
とゴムの接着力の低下や、コードの強度の低下、さらに
はコードの破断をきたす等の問題点があった。
するために、金属フィラメント間に隙間が発生する様に
撚り合わせたいわゆるオープンコードや、コードを構成
する金属フィラメントの1ないし複数本に3次元のスパ
イラル状の型付けをしてから撚り合わせることによっ
て、金属フィラメント間に隙間を形成して、コード内部
にゴムの浸透性を高めることが提案されている。
ゴムの浸透性を確保するためには、おのずとコード径が
大きくなるという不具合がある。
れたもので、特定形状をなす2次元の波状に型付けした
型付けフィラメントを、1〜2本の非型付けフィラメン
トと捻り合わせてフィラメント束を構成し、かつこれら
のフィラメント束同士又はこれらのフィラメントと前記
非型付けフィラメントとを捻りながら撚り合わせること
を基本として、コード径をコンパクト化しつつフィラメ
ント間へのゴムの浸入性を確保しうる金属コード及びそ
れを用いた空気入りタイヤを提供することを目的として
いる。
ラメントに施される型付けの波高さ、波ピッチなどをフ
ィラメントの線径に対して特定範囲に限定することによ
り、最終的に撚り合わされたコードの強度以下とゴム浸
入性を両立させることも目的としている。
載の発明は、線径dが0.25〜0.45mmであるn本
(n=5又は6)の金属フィラメントから構成され、か
つ該金属フィラメントは、撚り合わされる前の状態で、
略同じ波ピッチPw、波高さhでしかも波の山部と谷部
との間に直線部を有する2次元の波状に型付けされかつ
n=5のとき2本、n=6のとき2本、又は3本の型付
けフィラメントと、残余の非型付けフィラメントとから
なり、前記型付けフィラメントの前記線径d、型付けの
波ピッチPw、波高さhは下記式〜の関係を満足す
るとともに、前記型付けフィラメントは、それぞれ1〜
2本の非型付けフィラメントと最終の撚りピッチPcの
3〜20倍のピッチPfで捻られることによりフィラメ
ント束を構成し、かつ以下のi)〜vi)の組合せで10
〜25mmの撚りピッチPcにて撚り合わせてなる金属コ
ードである。 5.0d≦Pw≦30.0d … 0.2d≦h≦3.0d … 0.014≦d×h/Pw≦0.028 … Pw:型付けフィラメントの波ピッチ(mm) h :型付けフィラメントの波高さ(mm) d :金属フィラメントの線径(mm) n=5のときi) 2本のフィラメント(内1本が型付けフィラメン
ト)からなるフィラメント束を2本と、単一の非型付け
フィラメント1本 ii) 2本のフィラメント(内1本が型付けフィラメン
ト)からなるフィラメント束1本と、3本のフィラメン
トからなるフィラメント束1本 n=6のとき iii) 2本のフィラメント(内1本が型付けフィラメン
ト)からなるフィラメント束を3本 iv) 2本のフィラメント(内1本が型付けフィラメン
ト)からなるフィラメント束を3本 v) 2本のフィラメント(内1本が型付けフィラメン
ト)からなるフィラメント束を2本と、単一の非型付け
フィラメント2本 vi) 2本のフィラメント(内1本が型付けフィラメン
ト)からなるフィラメント束を1本と、3本のフィラメ
ント(内1本又は2本が型付けフィラメント)からなる
フィラメント束1本と、単一の非型付けフィラメント1
本
メント束又は単一の非型付けフィラメントは、捻られな
がら前記撚りピッチPcにて撚り合わされてなる請求項
1記載の金属コードである。
請求項1記載の金属コードを用いたことを特徴とする空
気入りタイヤである。
面に基づき説明する。本実施形態では、空気入りラジア
ルタイヤのベルト層に用いられるタイヤ補強用の金属コ
ードを例示しており、該金属コードは、線径dが0.2
5〜0.45mmであるn本の金属フィラメントから構成
される。ここでn=5又は6であり、金属コードは5又
は6本の金属フィラメントにより構成される。
に用いられた金属コードとしては、例えば1×5、1×
4、2+2構成のものが多く、またトラック、バスなど
に使用される重荷重用ラジアルタイヤのベルト層に用い
られている金属コードとしては、3+6構成(トータル
フィラメント本数9本、2種類のフィラメントの線径を
含む)、2+7構成(トータルフィラメント本数9本、
フィラメントの線径1種類)、3+9+15構成(トー
タルフィラメント本数27本、フィラメントの線径1種
類)等が多く使用されてきた。
の本数を減らすことは、コード製造時のコストや生産性
の面で有利である。またコードの性能面でも、フィラメ
ント本数が少ない方がゴムのコード内部への浸透度を上
げやすいという利点がある。
アルタイヤのベルト層に多用されている前記3+6、2
+7構成(フィラメント合計9本)の金属コードの代替
となり、フィラメント本数を減じたものとして特に好ま
しく実施しうるよう、線径dを0.25〜0.45mmと
した金属フィラメントを5または6本用いて構成してい
る。
25mm未満の場合、フィラメントが5又は6本では重荷
重用ラジアルタイヤのベルト層の補強コード材として必
要な剛性を得ることが難しくなり、かつ後述のようにフ
ィラメントに波状の型付けを行ってもコードに撚る前に
付けた型付けが撚り時に元に戻りやすく、ゴム浸透度が
不充分になりやすい。逆に線径dが0.45mmを超える
場合には、波状の型付けを施した際の歪みが大きくなり
すぎてフィラメントの強度の低下が大きく、タイヤ製造
時に必要となるコードのしなやかさも得られない。
加硫接着を可能とするため、通常金属のメッキが施され
ているものが好ましく、また本実施形態ではコードを構
成する全てのフィラメントが同じ線径からなるものを例
示している。
2は、撚り合わされる前の状態で、波ピッチPw、波高
さhでしかも波の山部Uと谷部Dとの間に直線部3を有
する2次元の波状に型付けされた2本以上かつ(n−
3)本以下の型付けフィラメント2Aと、残余の非型付
けフィラメント2B(図2、図4などに示す)とから構
成される。即ち、n=5のとき2本、n=6のとき2
本、又は3本の型付けフィラメントと、残余の非型付け
フィラメントとからなる。
2Aの型付けの波ピッチPw、波高さhは、全てのフィ
ラメントとも略同一で構成される。各型付けフィラメン
ト毎に異なる波ピッチ、波高さとすると、コードの強力
が低下する傾向がある。なお波ピッチPwは、図1に示
すように測定する。
型付けを2次元の波状に限定することによって、例えば
スパイラル状に型付けされたものに比してコード径をコ
ンパクト化でき、また2次元かつ直線部3を有する波状
の型付けであるため、該波の高さhなどが比較的小さく
ても撚り合わせた際のフィラメント間の隙間を確保する
のが容易となる。なお型付けの波状に前記直線部3が含
まれていないとコード内部へのゴムの浸透性が低下する
不具合があり、所期の目的を達成し得ない。
ード内部へのゴムの浸透性を確保する為に重要な役割を
果たすが、本発明のように比較的太めの線径dを有する
金属フィラメント2を用いてコードを形成する場合に
は、波状の型付けを施すと金属フィラメント2の強力低
下が生じやすい。
小限に抑えるために金属コード1を5本の金属フィラメ
ント2で構成する場合には、型付けフィラメント2Aを
2本に限定し、他方、金属コードを6本の金属フィラメ
ントで構成する場合には、前記型付けフィラメント2A
を2本、又は3本に限定している。
示すように、前記型付けフィラメント2Aを、それぞれ
1〜2本の非型付けフィラメント2Bと、最終の撚りピ
ッチPcの3〜20倍のピッチPfで捻られることによ
りフィラメント束4を構成し、かつ図3に示すように、
これらのフィラメント束4同士又はこれらのフィラメン
ト束4と前記非型付けフィラメント2Bとを合わせて捻
りながら、かつ10〜25mmの最終の撚りピッチPcに
て撚り合わせて形成されることを特徴としている。
れぞれの型付けフィラメント2Aを1〜2本の非型付け
フィラメント2Bとを最終のピッチPcの3〜20倍と
いう比較的長いピッチPfで捻って束ねておくことによ
り、該型付けフィラメント2A、2A同士の型付けの波
が重なり合うのを効果的に防止できるため、フィラメン
ト間に隙間5を多く形成でき、内部へのゴムの浸透率を
高めうる金属コード1が得られる。また本例の如く、捻
りながら撚り合わせたときには、フィラメント束ないし
コードをよりコンパクト化しながらもコード内部へのゴ
ムの浸透率をさらに高めうる。
型付けフィラメント2Aを含ませると、図7に示すよう
に2本の型付けフィラメント2A、2A同士の型付けの
波が重なる場合があり、ひいては図8に示すように該重
なり合う型付けフィラメント2A、2Aの直線部3と、
型付けされていない非型付けフィラメント2Bとによっ
てゴムの浸透しない閉空間7がフィラメント束4の内部
に形成されゴムの浸透度が低下するという不具合があ
る。
ピッチPfが、最終の撚りピッチPcの3倍未満である
と、フィラメント束4に形成される隙間5が少なくなり
ゴムの浸透度を低下させ、逆に20倍を超えると、フィ
ラメント束4を形成しても型付けフィラメント2A、2
A同士の型付けが重なり易くなる不具合がある。
る金属コード1の断面図を示し、断面にドットを付した
ものを型付けフィラメントとして示している。図4
(a)には、1本の型付けフィラメント2Aと1本の非
型付けフィラメント2Bとを束ねたフィラメント束4
A、4Aと、1本の非型付けフィラメント2Bとを最終
の撚りピッチPcで撚り合わせて構成されているものを
示す。即ち、図4(a)は、n=5の場合において、2
本のフィラメント(内1本が型付けフィラメント)から
なるフィラメント束4A,4Aを2本と、単一の非型付
けフィラメント1本からなる。
ント2Aと2本の非型付けフィラメント2Bとからなる
フィラメント束4Bと、前記フィラメント束4Aとを撚
り合わせたものを例示している。即ち図4(b)は、2
本のフィラメント(内1本が型付けフィラメント)から
なるフィラメント束4B1本と、3本のフィラメントか
らなるフィラメント束4A1本からなる。
る金属コード1の断面図を示している。図5(a)に
は、前記フィラメント束4Aの3本からなるものを示
す。また図5(b)は前記フィラメント束4Bの2本か
らなるものを示す。また図5(c)は、前記フィラメン
ト束4Aの2本と、非型付けフィラメント2Bの2本と
から構成されたものを示す。さらに図5(d)は、前記
フィラメント束4Aの1本と、前記フィラメント束4B
の1本と、非型付けフィラメント2Bの1本とからコイ
ル線体されたものを示し、これらはいずれも本発明の態
様に含まれる。換言すると、n=6において、図5
(a)は、2本のフィラメント(内1本が型付けフィラ
メント)からなるフィラメント束4Aを3本、図5
(b)は、3本のフィラメント(内1本又は2本が型付
けフィラメント)からなるフィラメント束を2本、図5
(c)は、2本のフィラメント(内1本が型付けフィラ
メント)からなるフィラメント束を2本と、単一の非型
付けフィラメント2本、また図5(d)は、2本のフィ
ラメント(内1本が型付けフィラメント)からなるフィ
ラメント束を1本と、3本のフィラメント(内1本又は
2本が型付けフィラメント)からなるフィラメント束1
本と、単一の非型付けフィラメント1本からなる場合を
例示している。
及び波状の型付けの形状を限定することにより、効率良
くゴムの浸透性を確保できる為、本発明の金属コード1
は、最終の撚りに際してゴム浸透を確保する為に短い撚
りピッチにする必要は無く、10mm〜25mmというフィ
ラメントの線径dに比して長い撚りピッチを採用するこ
とができ、ひいてはコードの生産性をも向上しうる。
メント束4を構成する為の捻り方向と、最終の撚り方向
とを同一方向としているが、逆方向に撚り合わせても所
期の目的を達成しうる。
された線径dを有しかつ特定本数の型付けフィラメント
2Aを含むコードを製造する場合には前記型付けフィラ
メント2Aの前記線径d、型付けの波ピッチPw、波高
さhは下記式〜の関係を満足することが重要である
ことを見出した。 5.0d≦Pw≦30.0d … 0.2d≦h≦3.0d … 0.014≦d×h/Pw≦0.028 … Pw:型付けフィラメントの波ピッチ(mm) h :型付けフィラメントの波高さ(mm) d :金属フィラメントの線径(mm)
属フィラメント2の線径dの5.0〜30倍、好ましく
は10.0〜25.0倍の値をとるものとする。溝ピッ
チPwが、金属フィラメント2の線径dの5.0倍未満
になると、波ピッチが小さくなりすぎ、その型付け加工
により型付けフィラメント2Aが受けるダメージが大き
くフィラメントの強度低下の原因となる。逆に30倍を
超えると、波ピッチが小さくなりすぎ、ゴムの浸透性が
低下する。
メント2の線径dの0.2〜3.0倍、好ましくは0.
5〜2.0倍の値をとるものとする。波高さhが、金属
フィラメント2の線径dの0.2倍未満になると、ゴム
浸透性を確保するのが困難となり、逆に3.0倍を超え
ると、その型付け加工により型付けフィラメント2Aが
受けるダメージが大きくフィラメントの強度低下の原因
となる。
に、d×h/Pwを種々変化させてコードの強度低下率
(%)とゴム浸透度(%)とを調べたところ、d×h/
Pwを0.014〜0.028の範囲に限定することに
より、顕著な効果が発揮されることを見出した。
ム浸透率(%)と、前記パラメータd×h/Pwの関係
を示している。この図から明らかなように、d×h/P
wが大きくなるとコードの強度低下率が大きく性能が悪
化する反面、ゴムの浸透率が向上することが判る。そこ
で、本発明では前記d×h/Pwの取りうる範囲を0.
014〜0.028、より好ましくは0.020〜0.
025の範囲に限定することにより、コードの強度低下
率を許容範囲内に抑え、同時にゴムの浸透度を高めてい
る。なお、ここでいう強度低下率(%)、ゴム浸透度
(%)は実施例(後述)での定義に従っている。
素含有量が0.65〜0.88wt%の硬鋼線材を用い
るのが好ましい。金属フィラメント2の炭素含有量が
0.65%を下回ると、フィラメントの強度が低下する
傾向があり、逆に0.88wt%を超えるとフィラメン
トの硬度が高すぎて型付けの際に強度低下が大きくなる
傾向がある。
等間隔で並列してトッピングゴムなどにより被覆されて
ゴム引きプライとなり、ラジアル構造カーカスの外側を
タガ締めするタイヤのベルト層に使用される。この際、
コードの長手方向と直角な方向のプライの単位長さ当た
りに含まれる金属コードの本数をタイヤの仕様に応じて
種々設定しうる。
ド本数が少なすぎると、タイヤに使用した際に加硫成形
時などにコード間隔が不均一になるなどコード配列に乱
れが生じやすく、逆にコードの間隔が小さくなりすぎる
とタイヤ走行時に隣り合うコードとの間に挟まれたゴム
の歪が大きくなり、ゴム層内の亀裂等の発生によるタイ
ヤの耐久性能の低下を起こしやすくなる。
ドを試作してこの金属コードの特性及び該金属コードを
タイヤのベルト層として用いたときのタイヤ性能につい
て比較評価を行った。なお表中の用語の定義は次の通り
である。
組成が同一)の材料かつ同じ本数の金属フィラメントを
使い、本発明の金属コードの最終撚りピッチと同じ撚り
ピッチで撚ったコンパクト構造のコード(以下、「比較
対象コード」という)に対する強度の低下率であり、タ
イヤに使用する前の状態で測定したものである。数値が
小さいほど強度の低下が少なく良好である。
ベルト層を具えるタイヤを製造し、そのタイヤから金属
コードをトッピングゴムが付着した状態で取出す。この
ゴム付きコードの表面からできる限りゴムを除去した
後、断面からナイフを入れて5〜6本のフィラメントの
内、隣り合う2本のフィラメントを除去し、除去された
2本のフィラメントと残りのフィラメントの束との間に
形成されている空隙にゴムが完全に充填されている部分
の長さを約10cmにわたり測定し、ゴムが充填されてい
る部分の長さの全長さに対する比率をもってゴムの浸透
率とする。上記測定を10本のコードについて行い、平
均値をもってそのコードの測定値とする。
の「V−5剛性試験機」を用いて金属コードの曲げ剛性
を測定した。
万km走行させた後、タイヤを解体して金属コードの錆
の発生状況を観察して比較対象コードと100とする指
数で表示している。数値が小さいほど錆の発生が少なく
良好である。
金属コードを取り出し、走行前のコードの強度を100
とする指数で表示している。数値が大きいほど良好であ
る。テストの結果を表1〜表4に示す。
線径dが0.38mmの5本の金属フィラメントからなる
コードであり、実施例についてはそのうち2本が型付け
フィラメント、残り3本が非型付けフィラメントからな
る。コード構成は図4(a)に示すものである。また、
型付けフィラメントと非型付けフィラメントとをピッチ
Pfで捻って束ね、フィラメント束を形成する際の前記
ピッチPfは実施例3、4を除いて180mm(最終の撚
りピッチPcの10倍)に統一し、フィラメント束を形
成する際の捻り方向と、最終の撚り方向とは同一方向
(S方向)とした。
コード)、比較例2は型付けが3次元のスパイラル状を
なすもの、比較例3は型付けすることなくオープンに撚
り合わせたオープンコード、比較例4は型付けフィラメ
ントが1本しかないもの、比較例5はd×h/Pwが
0.028を超えるもの、比較例6は、型付けフィラメ
ントの波ピッチを略同じとしていないもの、比較例7な
いし9は、波ピッチPw、波高さhが本発明の範囲から
外れたものである。
ないし3(スパイラル波、オープンコード)に比べ、い
ずれもコード径を、例えば1.14〜1.21mmの範囲
でコンパクト化していることが確認できた。また、コー
ドの強度、強度低下率、荷重時伸度(50N時)、コー
ドの曲げ剛性などが比較例1のコンパクトコードに比較
しても遜色無く、良好なコード特性を発揮していること
が確認できる。
クト化しつつも、ゴムの浸透率が90%以上であり、オ
ープンコードとほぼ同等にまで高められていることも確
認でき、タイヤでの錆の発生率も非常に低くきわめて良
好である。
トが1本だけであると、ゴムの浸透度が低下する。また
比較例5、6のように、d×h/Pwが大きすぎたり、
2種以上の波ピッチを設けるとコードの強度低下率が許
容範囲を超えて大きくなる。また、比較例7ないし9の
ように、フィラメントの線径と波ピッチPw、波高さh
との関係が本発明の範囲から外れるといずれもゴムの浸
透率を高め得ない。
ずれも線径dが0.25mmと本発明の範囲で最も細い5
本の金属フィラメントからなるコード、また比較例11
〜13、実施例12〜13は、線径dが0.45mmと本
発明の範囲で最も太い5本の金属フィラメントからなる
コードをそれぞれ示しているが、いずれの実施例もコー
ド径のコンパクト化を図りつつも良好なゴム浸透率、強
度保持率を具えている。
6は、いずれも6本の金属フィラメントからなるコード
で、コード構成は図5(b)に示すものである。また、
フィラメント束を形成する際のピッチPfは180mm
(最終の撚りピッチPcの10倍)に統一した。実施例
のものはいずれもコード径のコンパクト化を図りつつも
良好なゴム浸透率、強度保持率を具えていることが確認
できた。
フィラメントを採用しているが、線径dが異なる複数種
類のフィラメントを混在しても良い。
の金属コードは、コード径をコンパクト化しつつもコー
ド内部へのゴム浸透率を高めることができ、コード内部
での錆の発生を大幅に減じ、耐久性を向上しうる。また
コードの強度、強度低下率、荷重時伸度(50N時)、
コードの曲げ剛性についてもコンパクトコードと遜色の
ない良好な特性を発揮しうる。また、フィラメント束同
士又はこれらのフィラメント束と単一の非型付けフィラ
メントとを捻りながら撚り合わせたときには、フィラメ
ント束ないしコードをよりコンパクト化しつつさらにコ
ード内部へのゴムの浸透率を高めうる。
ルト層に前記金属コードを用いることによって、該金属
コードのタイヤ内部で錆の発生を抑制でき、コードの強
度低下や破断などを効果的に防止し、タイヤの耐久性を
向上しうる。
る。
る。
る金属コードの一例を示す断面図である。
る金属コードの一例を示す断面図である。
Pwの関係を示すグラフである。
面図である。
束の断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】線径dが0.25〜0.45mmであるn本
(n=5又は6)の金属フィラメントから構成され、 かつ該金属フィラメントは、撚り合わされる前の状態
で、略同じ波ピッチPw、波高さhでしかも波の山部と
谷部との間に直線部を有する2次元の波状に型付けされ
かつn=5のとき2本、n=6のとき2本、又は3本の
型付けフィラメントと、残余の非型付けフィラメントと
からなり、 前記型付けフィラメントの前記線径d、型付けの波ピッ
チPw、波高さhは下記式〜の関係を満足するとと
もに、 前記型付けフィラメントは、それぞれ1〜2本の非型付
けフィラメントと最終の撚りピッチPcの3〜20倍の
ピッチPfで捻られることによりフィラメント束を構成
し、かつ以下のi)〜vi)の組合せで 10〜25mmの撚りピ
ッチPcにて撚り合わせてなる金属コード。 5.0d≦Pw≦30.0d … 0.2d≦h≦3.0d … 0.014≦d×h/Pw≦0.028 … Pw:型付けフィラメントの波ピッチ(mm) h :型付けフィラメントの波高さ(mm) d :金属フィラメントの線径(mm) n=5のときi) 2本のフィラメント(内1本が型付けフィラメン
ト)からなるフィラメント束を2本と、単一の非型付け
フィラメント1本 ii) 2本のフィラメント(内1本が型付けフィラメン
ト)からなるフィラメント束1本と、3本のフィラメン
トからなるフィラメント束1本 n=6のとき iii) 2本のフィラメント(内1本が型付けフィラメン
ト)からなるフィラメント束を3本 iv) 2本のフィラメント(内1本が型付けフィラメン
ト)からなるフィラメント束を3本 v) 2本のフィラメント(内1本が型付けフィラメン
ト)からなるフィラメント束を2本と、単一の非型付け
フィラメント2本 vi) 2本のフィラメント(内1本が型付けフィラメン
ト)からなるフィラメント束を1本と、3本のフィラメ
ント(内1本又は2本が型付けフィラメント)からなる
フィラメント束1本と、単一の非型付けフィラメント1
本 - 【請求項2】前記フィラメント束又は単一の非型付けフ
ィラメントは、捻られながら前記撚りピッチPcにて撚
り合わされてなる請求項1記載の金属コード。 - 【請求項3】ベルト層に請求項1又は2記載の金属コー
ドを用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21411698A JP3349443B2 (ja) | 1998-07-29 | 1998-07-29 | 金属コード及びそれを用いた空気入りタイヤ |
DE69929002T DE69929002T2 (de) | 1998-07-29 | 1999-07-28 | Metallisches Drahtseil und Luftreifen |
EP05021126A EP1621666A3 (en) | 1998-07-29 | 1999-07-28 | Metallic cord and pneumatic tyre |
EP99305977A EP0976583B1 (en) | 1998-07-29 | 1999-07-28 | Metallic cord and pneumatic tyre |
US09/363,046 US6332310B1 (en) | 1998-07-29 | 1999-07-29 | Metallic cord and pneumatic tire |
US09/973,708 US6415593B1 (en) | 1998-07-29 | 2001-10-11 | Metallic cord and pneumatic tire |
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