JP3345440B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents
自動変速機の制御装置Info
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- JP3345440B2 JP3345440B2 JP16688392A JP16688392A JP3345440B2 JP 3345440 B2 JP3345440 B2 JP 3345440B2 JP 16688392 A JP16688392 A JP 16688392A JP 16688392 A JP16688392 A JP 16688392A JP 3345440 B2 JP3345440 B2 JP 3345440B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車に搭載される自
動変速機の制御装置、特に所定の変速段でエンジンブレ
ーキ用の摩擦要素を締結するようにした自動変速機の制
御装置に関する。
動変速機の制御装置、特に所定の変速段でエンジンブレ
ーキ用の摩擦要素を締結するようにした自動変速機の制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トルクコンバータと変速機構とを連結
し、この変速機構の動力伝達経路を複数の摩擦要素の選
択的締結によって切り換えて、運転状態に最も適した変
速段に自動的に変速させるように構成した自動変速機に
おいては、惰性走行時におけるエンジンブレーキ性能を
向上させるために、主として高速走行時に使用される変
速段(例えば3、4速)でコーストブレーキ等のエンジ
ンブレーキ用の摩擦要素を締結させるようにしたものが
ある。
し、この変速機構の動力伝達経路を複数の摩擦要素の選
択的締結によって切り換えて、運転状態に最も適した変
速段に自動的に変速させるように構成した自動変速機に
おいては、惰性走行時におけるエンジンブレーキ性能を
向上させるために、主として高速走行時に使用される変
速段(例えば3、4速)でコーストブレーキ等のエンジ
ンブレーキ用の摩擦要素を締結させるようにしたものが
ある。
【0003】一方、近年、この種の自動変速機において
は、燃費性能や出力性能等の向上を目的として変速段の
多段化が図られているが、例えば特開昭61ー9974
5号公報には、互いに独立して作動する変速機構を有す
る主変速機と副変速機とを直列状態に結合させて、一方
の変速機の出力を他方の変速機で更に変速させることで
多段変速を行うようにした構成が示されている。
は、燃費性能や出力性能等の向上を目的として変速段の
多段化が図られているが、例えば特開昭61ー9974
5号公報には、互いに独立して作動する変速機構を有す
る主変速機と副変速機とを直列状態に結合させて、一方
の変速機の出力を他方の変速機で更に変速させることで
多段変速を行うようにした構成が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の自
動変速機においては、例えば予め設定された変速パター
ンと、車速やスロットル開度等で示される現実の運転状
態を比較し、運転状態が上記変速パターンを構成する変
速ラインを超えたときに出力される変速指令に基づいて
変速段をダウンシフトもしくはアップシフトさせる変速
制御が行われるようになっているが、例えばダウンシフ
ト変速指令に基づく変速動作が完了する前にアクセルペ
ダルを戻した場合に、エンジン負荷の低下に伴って変速
段を元の変速段へ復帰させるアップシフト変速指令が出
力されることがある。
動変速機においては、例えば予め設定された変速パター
ンと、車速やスロットル開度等で示される現実の運転状
態を比較し、運転状態が上記変速パターンを構成する変
速ラインを超えたときに出力される変速指令に基づいて
変速段をダウンシフトもしくはアップシフトさせる変速
制御が行われるようになっているが、例えばダウンシフ
ト変速指令に基づく変速動作が完了する前にアクセルペ
ダルを戻した場合に、エンジン負荷の低下に伴って変速
段を元の変速段へ復帰させるアップシフト変速指令が出
力されることがある。
【0005】このような場合に、先行するダウンシフト
変速指令に基づく変速動作の終了してから元の変速段へ
復帰させるアップシフト変速を行わせるようにすると、
アクセルペダルが踏み込まれていないにもかかわらず変
速段が一時的にダウンシフトすることになって、運転者
に違和感を感じさせることになる。
変速指令に基づく変速動作の終了してから元の変速段へ
復帰させるアップシフト変速を行わせるようにすると、
アクセルペダルが踏み込まれていないにもかかわらず変
速段が一時的にダウンシフトすることになって、運転者
に違和感を感じさせることになる。
【0006】このような問題に対しては、元の変速段へ
復帰させる変速指令が出力された時点で変速段を元の変
速段へ復帰させる変速制御を行うことが考えられるが、
エンジンブレーキ用摩擦要素が締結される変速段と該摩
擦要素が解放される他の変速段とが切り換えられる変速
時に、主変速機と副変速機とで変速動作を同時に行うよ
うに構成した自動変速機においては、エンジンブレーキ
用摩擦要素が締結状態に復帰することによるショック
と、他の摩擦要素の締結状態が元の変速段の状態に復帰
することによるショックとが重畳して大きな変速ショッ
クが発生するおそれがある。
復帰させる変速指令が出力された時点で変速段を元の変
速段へ復帰させる変速制御を行うことが考えられるが、
エンジンブレーキ用摩擦要素が締結される変速段と該摩
擦要素が解放される他の変速段とが切り換えられる変速
時に、主変速機と副変速機とで変速動作を同時に行うよ
うに構成した自動変速機においては、エンジンブレーキ
用摩擦要素が締結状態に復帰することによるショック
と、他の摩擦要素の締結状態が元の変速段の状態に復帰
することによるショックとが重畳して大きな変速ショッ
クが発生するおそれがある。
【0007】特に、エンジンブレーキ用摩擦要素が締結
される変速段と該摩擦要素が解放される他の変速段とが
切り換えられる際に、主変速機と副変速機とでギヤ比の
変化が逆方向の変速動作を同時に行うように構成された
自動変速機において、副変速機のギヤ比が主変速機のギ
ヤ比の変化に対応して逆方向に変化するように、副変速
機側の所定の摩擦要素の締結力をフィードバック制御さ
せようとすると、変速途中にエンジン負荷の低下によっ
て元の変速段へ復帰させる変速要求が生じた場合に、エ
ンジンブレーキ用摩擦要素が締結されることによって主
変速機のギヤ比が異常に変化して、変速制御が著しく複
雑化すると共に、変速ショックが却って増大するおそれ
がある。
される変速段と該摩擦要素が解放される他の変速段とが
切り換えられる際に、主変速機と副変速機とでギヤ比の
変化が逆方向の変速動作を同時に行うように構成された
自動変速機において、副変速機のギヤ比が主変速機のギ
ヤ比の変化に対応して逆方向に変化するように、副変速
機側の所定の摩擦要素の締結力をフィードバック制御さ
せようとすると、変速途中にエンジン負荷の低下によっ
て元の変速段へ復帰させる変速要求が生じた場合に、エ
ンジンブレーキ用摩擦要素が締結されることによって主
変速機のギヤ比が異常に変化して、変速制御が著しく複
雑化すると共に、変速ショックが却って増大するおそれ
がある。
【0008】この発明は、エンジンブレーキ用の摩擦要
素が締結される所定の変速段と該摩擦要素が解放される
他の変速段とが切り換えられる変速時に、主変速機と副
変速機とで同時に変速動作が行われる自動変速機におい
て、変速途中にエンジン負荷の低下によって上記所定変
速段へ復帰させる変速要求が生じた場合における上記の
問題に対処するもので、ショックを生じさせることなく
元の変速段へ復帰させるようにすることを目的とする。
素が締結される所定の変速段と該摩擦要素が解放される
他の変速段とが切り換えられる変速時に、主変速機と副
変速機とで同時に変速動作が行われる自動変速機におい
て、変速途中にエンジン負荷の低下によって上記所定変
速段へ復帰させる変速要求が生じた場合における上記の
問題に対処するもので、ショックを生じさせることなく
元の変速段へ復帰させるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願の請求項
1の発明(以下、第1発明という)に係る自動変速機の
制御装置は、互いに独立して作動する変速機構を有する
主変速機と副変速機とを備え、上記主変速機に設けられ
たエンジンブレーキ用摩擦要素が所定の変速段で締結さ
れるように構成されると共に、上記所定変速段と上記エ
ンジンブレーキ用摩擦要素が解放される他の変速段とが
切り換えられる変速時に主変速機と副変速機とで変速動
作が同時に行われる自動変速機において、副変速機の切
換動作の終了を判定する判定手段を設けると共に、上記
所定変速段から上記エンジンブレーキ用摩擦要素が解放
される他の変速段へのシフトダウン変速時に、上記エン
ジンブレーキ用摩擦要素の解放動作と、主変速機及び副
変速機の変速動作とが開始した後に、エンジン負荷の低
下によって変速段を上記所定変速段へ復帰させる変速要
求が生じた場合に、上記エンジンブレーキ用摩擦要素の
解放状態を保持した状態で主変速機及び副変速機の他の
摩擦要素の締結状態を上記所定変速段の状態へ復帰させ
た後、上記判定手段が副変速機の切換動作の終了を判定
したときに、上記エンジンブレーキ用摩擦要素の締結動
作を開始させる制御手段を設けたことを特徴とする。
1の発明(以下、第1発明という)に係る自動変速機の
制御装置は、互いに独立して作動する変速機構を有する
主変速機と副変速機とを備え、上記主変速機に設けられ
たエンジンブレーキ用摩擦要素が所定の変速段で締結さ
れるように構成されると共に、上記所定変速段と上記エ
ンジンブレーキ用摩擦要素が解放される他の変速段とが
切り換えられる変速時に主変速機と副変速機とで変速動
作が同時に行われる自動変速機において、副変速機の切
換動作の終了を判定する判定手段を設けると共に、上記
所定変速段から上記エンジンブレーキ用摩擦要素が解放
される他の変速段へのシフトダウン変速時に、上記エン
ジンブレーキ用摩擦要素の解放動作と、主変速機及び副
変速機の変速動作とが開始した後に、エンジン負荷の低
下によって変速段を上記所定変速段へ復帰させる変速要
求が生じた場合に、上記エンジンブレーキ用摩擦要素の
解放状態を保持した状態で主変速機及び副変速機の他の
摩擦要素の締結状態を上記所定変速段の状態へ復帰させ
た後、上記判定手段が副変速機の切換動作の終了を判定
したときに、上記エンジンブレーキ用摩擦要素の締結動
作を開始させる制御手段を設けたことを特徴とする。
【0010】また、本願の請求項2の発明(以下、第2
発明という)に係る自動変速機の制御装置は、請求項1
に記載の発明において、判定手段は、副変速機の入力側
の回転数を検出する回転センサと、副変速機の出力側の
回転数を検出する回転センサからの信号に基づいて判定
することを特徴とする。
発明という)に係る自動変速機の制御装置は、請求項1
に記載の発明において、判定手段は、副変速機の入力側
の回転数を検出する回転センサと、副変速機の出力側の
回転数を検出する回転センサからの信号に基づいて判定
することを特徴とする。
【0011】
【作用】上記の構成により、本発明によれば次のような
作用が得られる。
作用が得られる。
【0012】すなわち、第1、第2発明によれば、エン
ジンブレーキ用摩擦要素が締結される所定の変速段から
該摩擦要素が解放される他の変速段へ切り換えられる変
速時に、変速途中にエンジン負荷の低下によって元の所
定変速段へ復帰させるような変速要求が生じた場合に
は、エンジンブレーキ用摩擦要素の解放状態が持続され
た状態で主変速機及び副変速機の他の摩擦要素の締結状
態が上記所定変速段の状態に復帰されることになるの
で、大きなショックの発生が防止されて変速動作が良好
に行われることになる。
ジンブレーキ用摩擦要素が締結される所定の変速段から
該摩擦要素が解放される他の変速段へ切り換えられる変
速時に、変速途中にエンジン負荷の低下によって元の所
定変速段へ復帰させるような変速要求が生じた場合に
は、エンジンブレーキ用摩擦要素の解放状態が持続され
た状態で主変速機及び副変速機の他の摩擦要素の締結状
態が上記所定変速段の状態に復帰されることになるの
で、大きなショックの発生が防止されて変速動作が良好
に行われることになる。
【0013】
【0014】しかも、エンジンブレーキ用摩擦要素の解
放動作と、主、副変速機の変速動作とが開始した後に、
エンジン負荷の低下によって変速段をエンジンブレーキ
用摩擦要素が締結される元の変速段へ復帰させる変速要
求が生じた場合には、上記エンジンブレーキ用摩擦要素
の解放状態が持続された状態で他の摩擦要素の締結状態
が元の状態へ復帰されることになるので、制御の複雑化
が回避されると共に、ショックも大幅に低減されること
になる。
放動作と、主、副変速機の変速動作とが開始した後に、
エンジン負荷の低下によって変速段をエンジンブレーキ
用摩擦要素が締結される元の変速段へ復帰させる変速要
求が生じた場合には、上記エンジンブレーキ用摩擦要素
の解放状態が持続された状態で他の摩擦要素の締結状態
が元の状態へ復帰されることになるので、制御の複雑化
が回避されると共に、ショックも大幅に低減されること
になる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0016】図1に示すように、この実施例に係る自動
変速機1は、トルクコンバータ10と、該トルクコンバ
ータ10と同一軸線上に配置された主変速機20と、こ
れらの軸線と平行な軸線上に配置された副変速機30と
を有する。
変速機1は、トルクコンバータ10と、該トルクコンバ
ータ10と同一軸線上に配置された主変速機20と、こ
れらの軸線と平行な軸線上に配置された副変速機30と
を有する。
【0017】上記トルクコンバータ10は、エンジン出
力軸2に連結されたケース11に一体のポンプ12と、
該ポンプ12に対向配置されて該ポンプ12により作動
油を介して駆動されるタービン13と、該ポンプ12と
タービン13との間に配置され、かつワンウェイクラッ
チ14を介して変速機ケース3に支持されたステータ1
5と、上記タービン13に連結されたコンバータ出力軸
16と、上記ケース11を介して該出力軸16をエンジ
ン出力軸2に直結するロックアップクラッチ17とで構
成されている。
力軸2に連結されたケース11に一体のポンプ12と、
該ポンプ12に対向配置されて該ポンプ12により作動
油を介して駆動されるタービン13と、該ポンプ12と
タービン13との間に配置され、かつワンウェイクラッ
チ14を介して変速機ケース3に支持されたステータ1
5と、上記タービン13に連結されたコンバータ出力軸
16と、上記ケース11を介して該出力軸16をエンジ
ン出力軸2に直結するロックアップクラッチ17とで構
成されている。
【0018】なお、トルクコンバータ10と主変速機2
0との間には、該トルクコンバータ10を介してエンジ
ン出力軸2に駆動されるオイルポンプ4が配置されてい
る。
0との間には、該トルクコンバータ10を介してエンジ
ン出力軸2に駆動されるオイルポンプ4が配置されてい
る。
【0019】上記主変速機20は、コンバータ出力軸1
6上におけるトルクコンバータ側に配置されたフロント
遊星歯車機構21と、反トルクコンバータ側に配置され
たリヤ遊星歯車機構22とを有する。そして、上記コン
バータ出力軸16が、前進クラッチ23を介してフロン
ト遊星歯車機構21のサンギヤ21aに、また、直結ク
ラッチ24を介してリヤ遊星歯車機構22のサンギヤ2
2aにそれぞれ結合されるようになっていると共に、フ
ロント遊星歯車機構21のサンギヤ21aとリヤ遊星歯
車機構22のリングギヤ22bとが結合されている。
6上におけるトルクコンバータ側に配置されたフロント
遊星歯車機構21と、反トルクコンバータ側に配置され
たリヤ遊星歯車機構22とを有する。そして、上記コン
バータ出力軸16が、前進クラッチ23を介してフロン
ト遊星歯車機構21のサンギヤ21aに、また、直結ク
ラッチ24を介してリヤ遊星歯車機構22のサンギヤ2
2aにそれぞれ結合されるようになっていると共に、フ
ロント遊星歯車機構21のサンギヤ21aとリヤ遊星歯
車機構22のリングギヤ22bとが結合されている。
【0020】また、フロント遊星歯車機構21のリング
ギヤ21bと変速機ケース3との間には、第1ワンウェ
イクラッチ25とローリバースブレーキ26とが並列に
配置されていると共に、リヤ遊星歯車機構22のサンギ
ヤ22aと変速機ケース3との間には、第2ワンウェイ
クラッチ27と3−4ブレーキ28とが直列に配置さ
れ、かつ、これらに並列にエンジンブレーキ用のコース
トブレーキ29が配置されている。そして、フロント遊
星歯車機構21及びリヤ遊星歯車機構22のピニオンキ
ャリヤ21c,22cが結合され、これらに主変速機2
0から副変速機30へ動力を伝達する中間ギヤ5が連結
されている。
ギヤ21bと変速機ケース3との間には、第1ワンウェ
イクラッチ25とローリバースブレーキ26とが並列に
配置されていると共に、リヤ遊星歯車機構22のサンギ
ヤ22aと変速機ケース3との間には、第2ワンウェイ
クラッチ27と3−4ブレーキ28とが直列に配置さ
れ、かつ、これらに並列にエンジンブレーキ用のコース
トブレーキ29が配置されている。そして、フロント遊
星歯車機構21及びリヤ遊星歯車機構22のピニオンキ
ャリヤ21c,22cが結合され、これらに主変速機2
0から副変速機30へ動力を伝達する中間ギヤ5が連結
されている。
【0021】このような構成により、この主変速機20
によれば、上記前進クラッチ23、直結クラッチ24、
3−4ブレーキ28及びローリバースブレーキ26を選
択的に締結させることにより、前進の低速段、中速段及
び高速段と後退段とが得られることになる。
によれば、上記前進クラッチ23、直結クラッチ24、
3−4ブレーキ28及びローリバースブレーキ26を選
択的に締結させることにより、前進の低速段、中速段及
び高速段と後退段とが得られることになる。
【0022】一方、副変速機30は単一の遊星歯車機構
31を有し、上記主変速機20における中間ギヤ5に常
時噛み合った中間ギヤ6が該遊星歯車機構31のリング
ギヤ31aに連結されていると共に、該リングギヤ31
aとサンギヤ31bとの間には直結クラッチ32が配置
され、かつ、サンギヤ31bと変速機ケース3との間に
は、第3ワンウェイクラッチ33と減速ブレーキ34と
が並列に配置されている。そして、該遊星歯車機構31
のピニオンキャリヤ31cに出力ギヤ7が連結され、該
ギヤ7から差動装置を介して左右の駆動輪(図示せず)
に動力が伝達されるようになっている。
31を有し、上記主変速機20における中間ギヤ5に常
時噛み合った中間ギヤ6が該遊星歯車機構31のリング
ギヤ31aに連結されていると共に、該リングギヤ31
aとサンギヤ31bとの間には直結クラッチ32が配置
され、かつ、サンギヤ31bと変速機ケース3との間に
は、第3ワンウェイクラッチ33と減速ブレーキ34と
が並列に配置されている。そして、該遊星歯車機構31
のピニオンキャリヤ31cに出力ギヤ7が連結され、該
ギヤ7から差動装置を介して左右の駆動輪(図示せず)
に動力が伝達されるようになっている。
【0023】この副変速機30は、主変速機20から中
間ギヤ5,6を介して入力される動力を低速段と高速段
の前進2段に変速して出力ギヤ7に出力することができ
るようになっている。
間ギヤ5,6を介して入力される動力を低速段と高速段
の前進2段に変速して出力ギヤ7に出力することができ
るようになっている。
【0024】つまり、直結クラッチ32が解放されてい
る状態では、第3ワンウェイクラッチ33もしくは減速
ブレーキ34によって遊星歯車機構31のサンギヤ31
bが固定されることにより、該遊星歯車機構31のリン
グギヤ31aに入力される中間ギヤ6からの動力が減速
されてピニオンキャリヤ31cから出力ギヤ7に出力さ
れ、これにより低速段が得られる。その場合に、上記減
速ブレーキ34が締結されておれば、この副変速機30
の単体として、エンジンブレーキが作動することにな
る。
る状態では、第3ワンウェイクラッチ33もしくは減速
ブレーキ34によって遊星歯車機構31のサンギヤ31
bが固定されることにより、該遊星歯車機構31のリン
グギヤ31aに入力される中間ギヤ6からの動力が減速
されてピニオンキャリヤ31cから出力ギヤ7に出力さ
れ、これにより低速段が得られる。その場合に、上記減
速ブレーキ34が締結されておれば、この副変速機30
の単体として、エンジンブレーキが作動することにな
る。
【0025】また、上記直結クラッチ32が締結され、
かつ減速ブレーキ34が解放されておれば、該遊星歯車
機構31のリングギヤ31aとサンギヤ31bとが結合
されることにより、上記中間ギヤ6からの動力がピニオ
ンキャリヤ31cからそのまま出力ギヤ7に出力され、
これにより高速段(直結段)が得られることになる。
かつ減速ブレーキ34が解放されておれば、該遊星歯車
機構31のリングギヤ31aとサンギヤ31bとが結合
されることにより、上記中間ギヤ6からの動力がピニオ
ンキャリヤ31cからそのまま出力ギヤ7に出力され、
これにより高速段(直結段)が得られることになる。
【0026】このようにして、主変速機20によって前
進3段、後退1段の変速段が得られ、また、副変速機3
0によって、主変速機20の出力に対して高低2段の変
速段が得られるから、自動変速機の全体としては前進に
ついては6段の変速段が得られ、また、後退について
は、主変速機20の後退段と副変速機30の減速ブレー
キ34が締結された低速段との組合せで全体としての後
退段が得られることになる。そして、この実施例では、
前進変速段としては上記6段のうちの所定の5段を採用
するようになっている。
進3段、後退1段の変速段が得られ、また、副変速機3
0によって、主変速機20の出力に対して高低2段の変
速段が得られるから、自動変速機の全体としては前進に
ついては6段の変速段が得られ、また、後退について
は、主変速機20の後退段と副変速機30の減速ブレー
キ34が締結された低速段との組合せで全体としての後
退段が得られることになる。そして、この実施例では、
前進変速段としては上記6段のうちの所定の5段を採用
するようになっている。
【0027】ここで、この前進5段、後退1段の各変速
段における各クラッチやブレーキの作動状態をまとめる
と、表1のようになる。なお、表1中、(○)は、エン
ジンブレーキ用のレンジのみで締結されることを示す。
段における各クラッチやブレーキの作動状態をまとめる
と、表1のようになる。なお、表1中、(○)は、エン
ジンブレーキ用のレンジのみで締結されることを示す。
【0028】
【表1】 なお、この実施例では、副変速機30における直結クラ
ッチ32と減速ブレーキ34の締結用ピストンとして、
図2に示すような2重構造のピストンが採用されてい
る。
ッチ32と減速ブレーキ34の締結用ピストンとして、
図2に示すような2重構造のピストンが採用されてい
る。
【0029】つまり、直結クラッチ32は、中間ギヤ6
及び遊星歯車機構31のリングギヤ31aが一体的に形
成されたハブ部材32aと、上記遊星歯車機構31のサ
ンギヤ31bが固着された軸35に一体のドラム部材3
2bとの間に駆動側及び被駆動側の複数の摩擦板32
c,32dを交互に配設すると共に、これらの摩擦板3
2c,32dの背部に受圧面積の大きい大径の第1ピス
トン32eを配置し、かつ、さらにその背部に受圧面積
の小さい小径の第2ピストン32fを配置し、また、両
ピストン32e,32fのリターンスプリング32gを
備えた構成とされている。
及び遊星歯車機構31のリングギヤ31aが一体的に形
成されたハブ部材32aと、上記遊星歯車機構31のサ
ンギヤ31bが固着された軸35に一体のドラム部材3
2bとの間に駆動側及び被駆動側の複数の摩擦板32
c,32dを交互に配設すると共に、これらの摩擦板3
2c,32dの背部に受圧面積の大きい大径の第1ピス
トン32eを配置し、かつ、さらにその背部に受圧面積
の小さい小径の第2ピストン32fを配置し、また、両
ピストン32e,32fのリターンスプリング32gを
備えた構成とされている。
【0030】そして、油路36により締結圧が導入され
る第1ピストン32eの背部の第1油圧室321と、油
路37により締結圧が導入される第2ピストン32fの
背部の第2油圧室322とが設けられ、これらの油圧室
321,322に同一の締結圧が導入された場合に、第1
油圧室321に導入された場合の方が第2油圧室322に
導入された場合より大きな締結力が得られるようになっ
ている。
る第1ピストン32eの背部の第1油圧室321と、油
路37により締結圧が導入される第2ピストン32fの
背部の第2油圧室322とが設けられ、これらの油圧室
321,322に同一の締結圧が導入された場合に、第1
油圧室321に導入された場合の方が第2油圧室322に
導入された場合より大きな締結力が得られるようになっ
ている。
【0031】また、減速ブレーキ34は、上記直結クラ
ッチ32のドラム部材32bと変速機ケース3との間に
駆動側及び被駆動側の複数の摩擦板34a,34bを交
互に配設し、リターンスプリング34cに抗してこれら
の摩擦板34a,34bを締結させるピストン34dを
備えると共に、該ピストン34dの背部に、受圧面積の
大きい内周側の第1油圧室341と、受圧面積の小さい
外周側の第2油圧室342とを同心状に設けた構成とさ
れている。そして、これらの油圧室341,342に同一
の締結圧が導入された場合に、第1油圧室341に締結
圧が導入された場合の方が第2油圧室342に導入され
た場合より大きな締結力が得られるようになっている。
ッチ32のドラム部材32bと変速機ケース3との間に
駆動側及び被駆動側の複数の摩擦板34a,34bを交
互に配設し、リターンスプリング34cに抗してこれら
の摩擦板34a,34bを締結させるピストン34dを
備えると共に、該ピストン34dの背部に、受圧面積の
大きい内周側の第1油圧室341と、受圧面積の小さい
外周側の第2油圧室342とを同心状に設けた構成とさ
れている。そして、これらの油圧室341,342に同一
の締結圧が導入された場合に、第1油圧室341に締結
圧が導入された場合の方が第2油圧室342に導入され
た場合より大きな締結力が得られるようになっている。
【0032】次に、上記表1に従って各クラッチ及びブ
レーキを選択的に締結させることにより、運転状態もし
くは運転者の要求に応じた変速段を形成する油圧回路に
ついて説明する。
レーキを選択的に締結させることにより、運転状態もし
くは運転者の要求に応じた変速段を形成する油圧回路に
ついて説明する。
【0033】図3に示すように、この油圧回路40に
は、まず、オイルポンプ4から吐出される作動油の圧力
を所定圧力のライン圧に調整するレギュレータバルブ4
1が備えられ、該レギュレータバルブ41によって調整
されたライン圧が、メインライン42により、運転者に
よって操作されるマニュアルバルブ43と、各種制御用
元圧を生成する第1〜第3レデューシングバルブ44,
45,46とに供給されるようになっている。
は、まず、オイルポンプ4から吐出される作動油の圧力
を所定圧力のライン圧に調整するレギュレータバルブ4
1が備えられ、該レギュレータバルブ41によって調整
されたライン圧が、メインライン42により、運転者に
よって操作されるマニュアルバルブ43と、各種制御用
元圧を生成する第1〜第3レデューシングバルブ44,
45,46とに供給されるようになっている。
【0034】これらのレデューシングバルブ44〜46
のうち、第1レデューシングバルブ44によって一定圧
に減圧された制御用元圧はライン47を介してモデュレ
ータバルブ48に供給されるようになっている。そし
て、このモデュレータバルブ48の制御ポート48aに
はデューティソレノイドバルブ49によって調整された
制御圧が供給され、このデューティソレノイドバルブ4
9のデューティ率(1ON,OFFサイクル中のON時
間の比率)に応じて上記制御元圧からモデュレータ圧が
生成されると共に、このモデュレータ圧がライン50を
介して上記レギュレータバルブ41の第1増圧ポート4
1aに供給され、これにより、ライン圧が上記デューテ
ィ率に応じて増圧されるようになっている。その場合
に、上記デューティ率は例えばエンジンのスロットル開
度等に応じて設定さることにより、ライン圧が該スロッ
トル開度等に応じた値に調整されることになるなお、上
記モデュレータ圧をレギュレータバルブ41の第1増圧
ポート41aに供給するライン50には、デューティソ
レノイドバルブ49の周期的ON,OFF動作に起因す
る油圧の脈動を抑制するための第1アキュムレータ51
が設置されている。
のうち、第1レデューシングバルブ44によって一定圧
に減圧された制御用元圧はライン47を介してモデュレ
ータバルブ48に供給されるようになっている。そし
て、このモデュレータバルブ48の制御ポート48aに
はデューティソレノイドバルブ49によって調整された
制御圧が供給され、このデューティソレノイドバルブ4
9のデューティ率(1ON,OFFサイクル中のON時
間の比率)に応じて上記制御元圧からモデュレータ圧が
生成されると共に、このモデュレータ圧がライン50を
介して上記レギュレータバルブ41の第1増圧ポート4
1aに供給され、これにより、ライン圧が上記デューテ
ィ率に応じて増圧されるようになっている。その場合
に、上記デューティ率は例えばエンジンのスロットル開
度等に応じて設定さることにより、ライン圧が該スロッ
トル開度等に応じた値に調整されることになるなお、上
記モデュレータ圧をレギュレータバルブ41の第1増圧
ポート41aに供給するライン50には、デューティソ
レノイドバルブ49の周期的ON,OFF動作に起因す
る油圧の脈動を抑制するための第1アキュムレータ51
が設置されている。
【0035】また、上記マニュアルバルブ43は、D,
3,2,1の各前進レンジと、R(後退)レンジと、N
(中立)レンジと、P(駐車)レンジの設定が可能とさ
れており、前進レンジでは、上記メインライン42を前
進ライン52に、Rレンジでは後退ライン53にそれぞ
れ接続させるようになっている。
3,2,1の各前進レンジと、R(後退)レンジと、N
(中立)レンジと、P(駐車)レンジの設定が可能とさ
れており、前進レンジでは、上記メインライン42を前
進ライン52に、Rレンジでは後退ライン53にそれぞ
れ接続させるようになっている。
【0036】上記前進ライン52は、作動油の供給時と
排出時とで絞り量を異ならせたオリフィス54を介して
前進クラッチ23に導かれており、したがって、D,
3,2,1の各前進レンジでは、前進クラッチ23が常
時締結されることになる。その場合に、この前進ライン
52には、前進クラッチ23への締結圧の供給時におけ
るショックを緩和するための第2アキュムレータ55が
設置され、このアキュムレータ55に上記メインライン
42からライン56を介して背圧が供給されるようにな
っている。
排出時とで絞り量を異ならせたオリフィス54を介して
前進クラッチ23に導かれており、したがって、D,
3,2,1の各前進レンジでは、前進クラッチ23が常
時締結されることになる。その場合に、この前進ライン
52には、前進クラッチ23への締結圧の供給時におけ
るショックを緩和するための第2アキュムレータ55が
設置され、このアキュムレータ55に上記メインライン
42からライン56を介して背圧が供給されるようにな
っている。
【0037】また、上記後退ライン53は、副変速機3
0における減速ブレーキ34の受圧面積の大きな第1油
圧室341に直接導かれており、したがって、Rレンジ
では、この第1油圧室341に導入されるライン圧によ
り、減速ブレーキ34が大きな締結力で締結されること
になる。なお、この後退ライン53からはレギュレータ
バルブ41の第2増圧ポート41bに通じるライン57
が分岐され、Rレンジでライン圧の調整値を高くするよ
うになっている。
0における減速ブレーキ34の受圧面積の大きな第1油
圧室341に直接導かれており、したがって、Rレンジ
では、この第1油圧室341に導入されるライン圧によ
り、減速ブレーキ34が大きな締結力で締結されること
になる。なお、この後退ライン53からはレギュレータ
バルブ41の第2増圧ポート41bに通じるライン57
が分岐され、Rレンジでライン圧の調整値を高くするよ
うになっている。
【0038】一方、上記メインライン42、前進ライン
52及び後退ライン53からは、主変速機20における
変速用の第1、第2、第3シフトバルブ61,62,6
3と、副変速機30における変速用の第4、第5シフト
バルブ64,65とにライン圧が供給されるようになっ
ている。
52及び後退ライン53からは、主変速機20における
変速用の第1、第2、第3シフトバルブ61,62,6
3と、副変速機30における変速用の第4、第5シフト
バルブ64,65とにライン圧が供給されるようになっ
ている。
【0039】これらのシフトバルブ61〜65は、いず
れも一端に制御ポート61a〜65aが設けられ、上記
第2レデューシングバルブ45から導かれた制御用元圧
ライン66が主変速機用の第1〜第3シフトバルブ61
〜63の各制御ポート61a〜63aに、また、第3レ
デューシングバルブ46から導かれた制御用元圧ライン
67が副変速機用の第4、第5シフトバルブ64,65
の各制御ポート64a,65aにそれぞれ接続されてい
る。
れも一端に制御ポート61a〜65aが設けられ、上記
第2レデューシングバルブ45から導かれた制御用元圧
ライン66が主変速機用の第1〜第3シフトバルブ61
〜63の各制御ポート61a〜63aに、また、第3レ
デューシングバルブ46から導かれた制御用元圧ライン
67が副変速機用の第4、第5シフトバルブ64,65
の各制御ポート64a,65aにそれぞれ接続されてい
る。
【0040】上記制御用元圧ライン66,67には、第
1〜第5シフトバルブ61〜65に対応させて第1〜第
5ON−OFFソレノイドバルブ71〜75が設置され
ている。これらのON−OFFソレノイドバルブ71〜
75は、ON時に当該シフトバルブ61〜65の制御ポ
ート61a〜65a内をドレンさせるようになってお
り、したがって、各シフトバルブ61〜65のスプール
は、対応するON−OFFソレノイドバルブ71〜75
がONのときに図面上、左側に位置し、OFFのときに
右側に位置することになる。
1〜第5シフトバルブ61〜65に対応させて第1〜第
5ON−OFFソレノイドバルブ71〜75が設置され
ている。これらのON−OFFソレノイドバルブ71〜
75は、ON時に当該シフトバルブ61〜65の制御ポ
ート61a〜65a内をドレンさせるようになってお
り、したがって、各シフトバルブ61〜65のスプール
は、対応するON−OFFソレノイドバルブ71〜75
がONのときに図面上、左側に位置し、OFFのときに
右側に位置することになる。
【0041】そして、これらのソレノイドバルブ71〜
75のON,OFFの組合せ、即ち各シフトバルブ61
〜65のスプールの位置の組合せに応じて、上記メイン
ライン42、前進ライン52もしくは後退ライン53か
ら各クラッチ及びブレーキに通じるラインが選択的に連
通され、これにより、前記表1に示すところに従って各
クラッチ及びブレーキが締結されて、1〜5速と後退速
とが得られることになる。その場合に、各クラッチ及び
ブレーキに供給される締結圧は、それぞれ次のようにし
て適正値に制御されるようになっている。
75のON,OFFの組合せ、即ち各シフトバルブ61
〜65のスプールの位置の組合せに応じて、上記メイン
ライン42、前進ライン52もしくは後退ライン53か
ら各クラッチ及びブレーキに通じるラインが選択的に連
通され、これにより、前記表1に示すところに従って各
クラッチ及びブレーキが締結されて、1〜5速と後退速
とが得られることになる。その場合に、各クラッチ及び
ブレーキに供給される締結圧は、それぞれ次のようにし
て適正値に制御されるようになっている。
【0042】つまり、主変速機20における直結クラッ
チ24、コーストブレーキ29、ローリバースブレーキ
26及び3−4ブレーキ28については、ライン圧を減
圧して所定の締結圧に調整するためのコントロールバル
ブ76,77,78,79がそれぞれ備えられ、これら
のうち、コーストブレーキ用、ローリバースブレーキ用
及び3−4ブレーキ用のコントロールバルブ77,7
8,79については、制御ポート77a,78a,79
aに第1リニアソレノイドバルブ80によって調整され
た制御圧がライン81を介して供給されて、該制御圧に
応じて締結圧がそれぞれ制御されるようになっている。
チ24、コーストブレーキ29、ローリバースブレーキ
26及び3−4ブレーキ28については、ライン圧を減
圧して所定の締結圧に調整するためのコントロールバル
ブ76,77,78,79がそれぞれ備えられ、これら
のうち、コーストブレーキ用、ローリバースブレーキ用
及び3−4ブレーキ用のコントロールバルブ77,7
8,79については、制御ポート77a,78a,79
aに第1リニアソレノイドバルブ80によって調整され
た制御圧がライン81を介して供給されて、該制御圧に
応じて締結圧がそれぞれ制御されるようになっている。
【0043】また、直結クラッチ用コントロールバルブ
76の制御ポート76aには、ライン82によって直結
クラッチ24に供給される締結圧自体がワンウェイオリ
フィス83と第3アキュムレータ84とが設けられたラ
イン85を介して制御圧として供給され、このアキュム
レータ84の作動により該締結圧の立ち上がりが制御さ
れるようになっている。
76の制御ポート76aには、ライン82によって直結
クラッチ24に供給される締結圧自体がワンウェイオリ
フィス83と第3アキュムレータ84とが設けられたラ
イン85を介して制御圧として供給され、このアキュム
レータ84の作動により該締結圧の立ち上がりが制御さ
れるようになっている。
【0044】なお、上記第1リニアソレノイドバルブ8
0は、上記第1レデューシングバルブ44からライン4
7を介して供給される制御元圧をコントローラ(図4参
照)からの制御信号に応じて調整して、そのときの変速
段や運転状態に応じた制御圧を生成するようになってい
る。また、上記直結クラッチ用コントロールバルブ76
と、上記ローリバースブレーキ用コントロールバルブ7
8の一端に設けられたポート76b,78bには、上記
後退ライン53から分岐された調圧動作禁止用ライン8
6がそれぞれ接続され、Rレンジで、これらのポート7
6b,78bにライン圧が供給されてスプールが図面
上、左側の位置に固定されることにより、該直結クラッ
チ用及びローリバースブレーキ用コントロールバルブ7
6,78の調圧動作が阻止されるようになっている。さ
らに、3−4ブレーキ用コントロールバルブ79の一端
のポート79bには、コーストブレーキ29に締結圧が
供給されるときに、該締結圧がライン87を介して供給
されて、該コントロールバルブ79の調圧動作が制限さ
れるようになっている。
0は、上記第1レデューシングバルブ44からライン4
7を介して供給される制御元圧をコントローラ(図4参
照)からの制御信号に応じて調整して、そのときの変速
段や運転状態に応じた制御圧を生成するようになってい
る。また、上記直結クラッチ用コントロールバルブ76
と、上記ローリバースブレーキ用コントロールバルブ7
8の一端に設けられたポート76b,78bには、上記
後退ライン53から分岐された調圧動作禁止用ライン8
6がそれぞれ接続され、Rレンジで、これらのポート7
6b,78bにライン圧が供給されてスプールが図面
上、左側の位置に固定されることにより、該直結クラッ
チ用及びローリバースブレーキ用コントロールバルブ7
6,78の調圧動作が阻止されるようになっている。さ
らに、3−4ブレーキ用コントロールバルブ79の一端
のポート79bには、コーストブレーキ29に締結圧が
供給されるときに、該締結圧がライン87を介して供給
されて、該コントロールバルブ79の調圧動作が制限さ
れるようになっている。
【0045】また、上記第1リニアソレノイドバルブ8
0によって生成された制御圧は、ライン81を介してア
キュムレータ用コントロールバルブ88の制御ポート8
8aにも供給されるようになっている。このコントロー
ルバルブ88は、メインライン42からライン89を介
して供給されるライン圧を上記第1リニアソレノイドバ
ルブ80からの制御圧に応じて調整して、上記第3アキ
ュムレータ84及び第4アキュムレータ90用の背圧を
生成し、これをライン91によって両アキュムレータ8
4,90の背圧ポート84a,90aに供給するように
なっている。
0によって生成された制御圧は、ライン81を介してア
キュムレータ用コントロールバルブ88の制御ポート8
8aにも供給されるようになっている。このコントロー
ルバルブ88は、メインライン42からライン89を介
して供給されるライン圧を上記第1リニアソレノイドバ
ルブ80からの制御圧に応じて調整して、上記第3アキ
ュムレータ84及び第4アキュムレータ90用の背圧を
生成し、これをライン91によって両アキュムレータ8
4,90の背圧ポート84a,90aに供給するように
なっている。
【0046】一方、副変速機30における締結圧の制御
用としては、直結クラッチ32の受圧面積の大きな第1
油圧室321及び受圧面積の小さな第2油圧室322に供
給される締結圧を調整する直結クラッチ用コントロール
バルブ101と、減速ブレーキ34の受圧面積の小さな
第2油圧室342に供給される締結圧を調整する減速ブ
レーキ用コントロールバルブ102と、第2リニアソレ
ノイドバルブ103とが備えられている。なお、減速ブ
レーキ34の受圧面積の大きな第1油圧室341には、
前述のように、Rレンジでマニュアルバルブ43から後
退ライン53を介してライン圧が直接供給される。
用としては、直結クラッチ32の受圧面積の大きな第1
油圧室321及び受圧面積の小さな第2油圧室322に供
給される締結圧を調整する直結クラッチ用コントロール
バルブ101と、減速ブレーキ34の受圧面積の小さな
第2油圧室342に供給される締結圧を調整する減速ブ
レーキ用コントロールバルブ102と、第2リニアソレ
ノイドバルブ103とが備えられている。なお、減速ブ
レーキ34の受圧面積の大きな第1油圧室341には、
前述のように、Rレンジでマニュアルバルブ43から後
退ライン53を介してライン圧が直接供給される。
【0047】上記第2リニアソレノイドバルブ103
は、メインライン42からライン圧が制御元圧として供
給され、これをコントローラからの制御信号に応じて調
整した上で、ライン104及び第5シフトバルブ65か
ら、ライン105もしくはライン106を介して減速ブ
レーキ用コントロールバルブ102の制御ポート102
aに供給し、もしくは直結クラッチ32の第1油圧室3
21に連通して該油圧室321の油圧を調整する。そし
て、上記減速ブレーキ用コントロールバルブ102は、
上記のようにして第2リニアソレノイドバルブ103で
生成された制御圧が制御ポート102aに供給されてい
るときに、メインライン42からライン107、第4シ
フトバルブ64、ライン108、第5シフトバルブ65
及びライン109を介して供給されるライン圧を上記制
御圧に応じて調整し、これをライン110を介して減速
ブレーキ34の第2油圧室342に供給する。
は、メインライン42からライン圧が制御元圧として供
給され、これをコントローラからの制御信号に応じて調
整した上で、ライン104及び第5シフトバルブ65か
ら、ライン105もしくはライン106を介して減速ブ
レーキ用コントロールバルブ102の制御ポート102
aに供給し、もしくは直結クラッチ32の第1油圧室3
21に連通して該油圧室321の油圧を調整する。そし
て、上記減速ブレーキ用コントロールバルブ102は、
上記のようにして第2リニアソレノイドバルブ103で
生成された制御圧が制御ポート102aに供給されてい
るときに、メインライン42からライン107、第4シ
フトバルブ64、ライン108、第5シフトバルブ65
及びライン109を介して供給されるライン圧を上記制
御圧に応じて調整し、これをライン110を介して減速
ブレーキ34の第2油圧室342に供給する。
【0048】一方、直結クラッチ用コントロールバルブ
101には、メインライン42からライン107、第4
シフトバルブ64、ライン111を介してライン圧が供
給され、これを調整した上で、ワンウェイオリフィス1
12、ライン113及び第5シフトバルブ65から、上
記ライン106もしくはライン114を介して直結クラ
ッチ32の第1油圧室321もしくは第2油圧室322に
選択的に供給するようになっている。
101には、メインライン42からライン107、第4
シフトバルブ64、ライン111を介してライン圧が供
給され、これを調整した上で、ワンウェイオリフィス1
12、ライン113及び第5シフトバルブ65から、上
記ライン106もしくはライン114を介して直結クラ
ッチ32の第1油圧室321もしくは第2油圧室322に
選択的に供給するようになっている。
【0049】そして、この直結クラッチ用コントロール
バルブ101の制御ポート101aには、上記直結クラ
ッチ32の第1油圧室321もしくは第2油圧室322に
供給される締結圧自体が、ワンウェイオリフィス115
及び第5アキュムレータ116が設けられたライン11
7を介して制御圧として供給されるようになっており、
したがって、上記締結圧は、第5アキュムレータ116
の作動により一定の棚圧状態を経て立ち上がることにな
る。なお、このアキュムレータ116の背圧ポート11
6aには、メインライン42からライン118を介して
背圧が供給されるようになっている。
バルブ101の制御ポート101aには、上記直結クラ
ッチ32の第1油圧室321もしくは第2油圧室322に
供給される締結圧自体が、ワンウェイオリフィス115
及び第5アキュムレータ116が設けられたライン11
7を介して制御圧として供給されるようになっており、
したがって、上記締結圧は、第5アキュムレータ116
の作動により一定の棚圧状態を経て立ち上がることにな
る。なお、このアキュムレータ116の背圧ポート11
6aには、メインライン42からライン118を介して
背圧が供給されるようになっている。
【0050】そして、以上の構成の油圧回路40におい
て、第1〜第5ON−OFFソレノイドバルブ71〜7
5のON,OFFの組合せパターンは表2に示すように
なっており、これにより前進の1〜5速と後退速とが得
られるようになっている。ここで、表2中、(1)、
(2)はエンジンブレーキ用レンジでの1速及び2速を
示す。
て、第1〜第5ON−OFFソレノイドバルブ71〜7
5のON,OFFの組合せパターンは表2に示すように
なっており、これにより前進の1〜5速と後退速とが得
られるようになっている。ここで、表2中、(1)、
(2)はエンジンブレーキ用レンジでの1速及び2速を
示す。
【0051】
【表2】 次に、この表2に従って各ON−OFFソレノイドバル
ブ71〜75のON,OFFの組合せと変速段との関係
を具体的に説明する。
ブ71〜75のON,OFFの組合せと変速段との関係
を具体的に説明する。
【0052】まず、Dレンジ等で採用されるエンジンブ
レーキの作動しない1速では、主変速機20側では、第
1〜第3ON−OFFソレノイドバルブ71〜73がO
N,OFF,OFFの状態にあって、第1〜第3シフト
バルブ61〜63のスプールが左側、右側、右側にそれ
ぞれ位置している。この状態では、前進ライン52から
分岐されたライン121が第1シフトバルブ61を介し
てライン122に連通し、さらに第2シフトバルブ62
を介してライン123に連通するが、このライン123
は第3シフトバルブ63で遮断される。また、同じく前
進ライン52から分岐された他のライン124は第2シ
フトバルブ62で、メインライン42から分岐されたラ
イン125は第1シフトバルブ61でそれぞれ遮断され
る。したがって、この場合は、前述のように、前進レン
ジで常時締結される前進クラッチ23のみが締結された
状態となり、主変速機20においてエンジンブレーキが
作動しない低速段が得られる。
レーキの作動しない1速では、主変速機20側では、第
1〜第3ON−OFFソレノイドバルブ71〜73がO
N,OFF,OFFの状態にあって、第1〜第3シフト
バルブ61〜63のスプールが左側、右側、右側にそれ
ぞれ位置している。この状態では、前進ライン52から
分岐されたライン121が第1シフトバルブ61を介し
てライン122に連通し、さらに第2シフトバルブ62
を介してライン123に連通するが、このライン123
は第3シフトバルブ63で遮断される。また、同じく前
進ライン52から分岐された他のライン124は第2シ
フトバルブ62で、メインライン42から分岐されたラ
イン125は第1シフトバルブ61でそれぞれ遮断され
る。したがって、この場合は、前述のように、前進レン
ジで常時締結される前進クラッチ23のみが締結された
状態となり、主変速機20においてエンジンブレーキが
作動しない低速段が得られる。
【0053】そして、副変速機30においては、第4、
第5ON−OFFソレノイドバルブ74,75が共にO
FFの状態にあって、第4、第5シフトバルブ64,6
5のスプールが共に右側に位置することにより、メイン
ライン42がライン107及び第4シフトバルブ64を
介してライン108に連通し、さらに、第5シフトバル
ブ65を介して減速ブレーキ用コントロールバルブ10
2に至るライン109に連通して、該コントロールバル
ブ102にライン圧が供給される。このとき、第2リニ
アソレノイドバルブ103で生成された制御圧がライン
104、第5シフトバルブ65及びライン105を介し
て減速ブレーキ用コントロールバルブ102の制御ポー
ト102aに供給されることにより、上記ライン圧が該
制御圧に応じて調整され、所定の締結圧とされた上で、
ライン110を介して減速ブレーキ34の第2油圧室3
42に供給され、該減速ブレーキ34が締結される。
第5ON−OFFソレノイドバルブ74,75が共にO
FFの状態にあって、第4、第5シフトバルブ64,6
5のスプールが共に右側に位置することにより、メイン
ライン42がライン107及び第4シフトバルブ64を
介してライン108に連通し、さらに、第5シフトバル
ブ65を介して減速ブレーキ用コントロールバルブ10
2に至るライン109に連通して、該コントロールバル
ブ102にライン圧が供給される。このとき、第2リニ
アソレノイドバルブ103で生成された制御圧がライン
104、第5シフトバルブ65及びライン105を介し
て減速ブレーキ用コントロールバルブ102の制御ポー
ト102aに供給されることにより、上記ライン圧が該
制御圧に応じて調整され、所定の締結圧とされた上で、
ライン110を介して減速ブレーキ34の第2油圧室3
42に供給され、該減速ブレーキ34が締結される。
【0054】また、直結クラッチ32は、第1油圧室3
21がライン106、第5シフトバルブ65、ライン1
13、直結クラッチ用コントロールバルブ101及びラ
イン111を介して第4シフトバルブ64のドレンポー
トに連通し、また、第2油圧室322が、ライン114
を介して第5シフトバルブ65のドレンポートに連通す
ることにより解放された状態にある。その結果、副変速
機30の変速段はエンジンブレーキが作動する低速段と
なり、自動変速機全体としては、エンジンブレーキの作
動しない1速となる。
21がライン106、第5シフトバルブ65、ライン1
13、直結クラッチ用コントロールバルブ101及びラ
イン111を介して第4シフトバルブ64のドレンポー
トに連通し、また、第2油圧室322が、ライン114
を介して第5シフトバルブ65のドレンポートに連通す
ることにより解放された状態にある。その結果、副変速
機30の変速段はエンジンブレーキが作動する低速段と
なり、自動変速機全体としては、エンジンブレーキの作
動しない1速となる。
【0055】また、1レンジや2レンジ等で採用される
エンジンブレーキが作動する1速では、上記のエンジン
ブレーキ非作動の1速に対して主変速機20における第
3ソレノイドバルブ73がONとなり、これに伴って、
第3シフトバルブ63のスプールが左側に位置する。し
たがって、この場合は、上記前進ライン52が、その分
岐ライン121、第1シフトバルブ61、ライン12
2、第2シフトバルブ62、ライン123及び第3シフ
トバルブ63を介してローリバースブレーキ用コントロ
ールバルブ78に通じるライン126に連通し、該コン
トロールバルブ78にライン圧が供給されることにな
る。
エンジンブレーキが作動する1速では、上記のエンジン
ブレーキ非作動の1速に対して主変速機20における第
3ソレノイドバルブ73がONとなり、これに伴って、
第3シフトバルブ63のスプールが左側に位置する。し
たがって、この場合は、上記前進ライン52が、その分
岐ライン121、第1シフトバルブ61、ライン12
2、第2シフトバルブ62、ライン123及び第3シフ
トバルブ63を介してローリバースブレーキ用コントロ
ールバルブ78に通じるライン126に連通し、該コン
トロールバルブ78にライン圧が供給されることにな
る。
【0056】そして、このコントロールバルブ78に供
給されたライン圧は、第1リニアソレノイドバルブ80
からライン81を介して制御ポート78aに供給されて
いる制御圧に応じた締結圧に調整され、これがライン1
27を介してローリバースブレーキ26に供給される。
これにより、前進クラッチ23に加えて、ローリバース
ブレーキ26が締結され、主変速機20において、エン
ジンブレーキが作動する低速段が得られることになる。
そして、副変速機30においては、前述のエンジンブレ
ーキ非作動の1速の場合と同様に減速ブレーキ34が締
結されているから、自動変速機全体として、エンジンブ
レーキが作動する1速が得られる。
給されたライン圧は、第1リニアソレノイドバルブ80
からライン81を介して制御ポート78aに供給されて
いる制御圧に応じた締結圧に調整され、これがライン1
27を介してローリバースブレーキ26に供給される。
これにより、前進クラッチ23に加えて、ローリバース
ブレーキ26が締結され、主変速機20において、エン
ジンブレーキが作動する低速段が得られることになる。
そして、副変速機30においては、前述のエンジンブレ
ーキ非作動の1速の場合と同様に減速ブレーキ34が締
結されているから、自動変速機全体として、エンジンブ
レーキが作動する1速が得られる。
【0057】次に、Dレンジ等で採用されるエンジンブ
レーキ非作動の2速、及び1レンジや2レンジ等で採用
されるエンジンブレーキ作動の2速では、上記のエンジ
ンブレーキ非作動の1速及びエンジンブレーキ作動の1
速の状態に対して副変速機30の変速段のみが変化す
る。
レーキ非作動の2速、及び1レンジや2レンジ等で採用
されるエンジンブレーキ作動の2速では、上記のエンジ
ンブレーキ非作動の1速及びエンジンブレーキ作動の1
速の状態に対して副変速機30の変速段のみが変化す
る。
【0058】つまり、副変速機30における第4ON−
OFFソレノイドバルブ74がONとなり、これに伴っ
て第4シフトバルブ64のスプールが左側に位置する。
したがって、メインライン42からライン107を介し
て第4シフトバルブ64に供給されているライン圧が該
第4シフトバルブ64からライン111を介して直結ク
ラッチ用コントロールバルブ101に供給されると共
に、該コントロールバルブ101で立ち上がりを調整さ
れた上で、ライン113、第5シフトバルブ65及びラ
イン106を介して直結クラッチ32の第1油圧室32
1に供給されることになる。これにより、副変速機30
の変速段が高速段となり、その結果、自動変速機の全体
として、エンジンブレーキが作動しない2速或はエンジ
ンブレーキが作動する2速が得られることになる。
OFFソレノイドバルブ74がONとなり、これに伴っ
て第4シフトバルブ64のスプールが左側に位置する。
したがって、メインライン42からライン107を介し
て第4シフトバルブ64に供給されているライン圧が該
第4シフトバルブ64からライン111を介して直結ク
ラッチ用コントロールバルブ101に供給されると共
に、該コントロールバルブ101で立ち上がりを調整さ
れた上で、ライン113、第5シフトバルブ65及びラ
イン106を介して直結クラッチ32の第1油圧室32
1に供給されることになる。これにより、副変速機30
の変速段が高速段となり、その結果、自動変速機の全体
として、エンジンブレーキが作動しない2速或はエンジ
ンブレーキが作動する2速が得られることになる。
【0059】さらに、3速では、主変速機20におい
て、第1〜第3ON−OFFソレノイドバルブ71〜7
3がOFF,ON,ONとなり、これに伴って第1〜第
3シフトバルブ61〜63のスプールが、右側、左側、
左側に位置することになる。この場合、まず、前進ライ
ン52からの一方の分岐ライン121が、第1シフトバ
ルブ61を介してライン128に連通し、さらに第3シ
フトバルブ63を介してコーストブレーキ用コントロー
ルバルブ77に通じるライン129に連通する。したが
って、該コントロールバルブ77にライン圧が供給さ
れ、これが第1リニアソレノイドバルブ80からライン
81を介して供給される制御圧に応じて所定の締結圧に
調整された上で、ライン130を介してコーストブレー
キ29に供給され、これにより該コーストブレーキ29
が締結される。
て、第1〜第3ON−OFFソレノイドバルブ71〜7
3がOFF,ON,ONとなり、これに伴って第1〜第
3シフトバルブ61〜63のスプールが、右側、左側、
左側に位置することになる。この場合、まず、前進ライ
ン52からの一方の分岐ライン121が、第1シフトバ
ルブ61を介してライン128に連通し、さらに第3シ
フトバルブ63を介してコーストブレーキ用コントロー
ルバルブ77に通じるライン129に連通する。したが
って、該コントロールバルブ77にライン圧が供給さ
れ、これが第1リニアソレノイドバルブ80からライン
81を介して供給される制御圧に応じて所定の締結圧に
調整された上で、ライン130を介してコーストブレー
キ29に供給され、これにより該コーストブレーキ29
が締結される。
【0060】また、前進ライン52からの他方の分岐ラ
イン124が第2シフトバルブ62を介して3−4ブレ
ーキ用コントロールバルブ79に通じるライン131に
連通し、該コントロールバルブ79にライン圧を供給す
る。このコントロールバルブ79には、上記第1リニア
ソレノイドバルブ80からライン81を介して制御圧が
供給されると共に、上記コーストブレーキ29に供給さ
れている締結圧がライン87を介して制御圧として供給
され、これらの制御圧に応じて調整された締結圧がライ
ン132を介して3−4ブレーキ28に供給されること
になる。
イン124が第2シフトバルブ62を介して3−4ブレ
ーキ用コントロールバルブ79に通じるライン131に
連通し、該コントロールバルブ79にライン圧を供給す
る。このコントロールバルブ79には、上記第1リニア
ソレノイドバルブ80からライン81を介して制御圧が
供給されると共に、上記コーストブレーキ29に供給さ
れている締結圧がライン87を介して制御圧として供給
され、これらの制御圧に応じて調整された締結圧がライ
ン132を介して3−4ブレーキ28に供給されること
になる。
【0061】その結果、主変速機20においては、前進
クラッチ23に加えて3−4ブレーキ28が締結され、
しかも上記コーストブレーキ29も締結されることによ
り、エンジンブレーキが作動する中速段が得られること
になる。
クラッチ23に加えて3−4ブレーキ28が締結され、
しかも上記コーストブレーキ29も締結されることによ
り、エンジンブレーキが作動する中速段が得られること
になる。
【0062】一方、副変速機30においては、第4、第
5ON−OFFソレノイドバルブ74,75が共にOF
Fの状態にあって、前述の1速の場合と同様にして、変
速段がエンジンブレーキの作動する低速段に設定されて
いる。したがって、自動変速機の全体としては、所定の
減速比を有し、かつ、エンジンブレーキが作動する3速
が得られることになる。
5ON−OFFソレノイドバルブ74,75が共にOF
Fの状態にあって、前述の1速の場合と同様にして、変
速段がエンジンブレーキの作動する低速段に設定されて
いる。したがって、自動変速機の全体としては、所定の
減速比を有し、かつ、エンジンブレーキが作動する3速
が得られることになる。
【0063】そして、4速では、この3速の状態から副
変速機30における第4、第5ON−OFFソレノイド
バルブ74,75が共にONとなって、第4、第5シフ
トバルブ64,65のスプールが左側に位置し、これに
より、まず、前記の2速の場合と同様に、メインライン
42からライン107、第4シフトバルブ64、及びラ
イン111を介してライン圧が直結クラッチ用コントロ
ールバルブ101に供給され、該コントロールバルブ1
01で立ち上がりを調整され、所定の締結圧となって、
ライン113及び第5シフトバルブ65から、今度はラ
イン114を介して直結クラッチ32の第2油圧室32
2に供給されることになる。その結果、直結クラッチ3
2が締結されて副変速機30の変速段が高速段となる。
そして、主変速機20は上記の3速の場合と同様に中速
段に設定されているから、自動変速機全体としての変速
段は4速となる。
変速機30における第4、第5ON−OFFソレノイド
バルブ74,75が共にONとなって、第4、第5シフ
トバルブ64,65のスプールが左側に位置し、これに
より、まず、前記の2速の場合と同様に、メインライン
42からライン107、第4シフトバルブ64、及びラ
イン111を介してライン圧が直結クラッチ用コントロ
ールバルブ101に供給され、該コントロールバルブ1
01で立ち上がりを調整され、所定の締結圧となって、
ライン113及び第5シフトバルブ65から、今度はラ
イン114を介して直結クラッチ32の第2油圧室32
2に供給されることになる。その結果、直結クラッチ3
2が締結されて副変速機30の変速段が高速段となる。
そして、主変速機20は上記の3速の場合と同様に中速
段に設定されているから、自動変速機全体としての変速
段は4速となる。
【0064】さらに、5速においては、主変速機20に
おける第1〜第3ON−OFFソレノイドバルブ71〜
73がOFF,ON,OFFとなって、第1〜第3シフ
トバルブ61〜63のスプールが右側、左側、右側に位
置する。そのため、メインライン42から分岐されたラ
イン125が第1シフトバルブ61を介してライン13
3に連通すると共に、さらに、第3シフトバルブ63を
介して直結クラッチ用コントロールバルブ76に通じる
ライン134に連通し、したがって、該コントロールバ
ルブ76にライン圧が供給されることになる。そして、
このコントロールバルブ76によって調整された締結圧
がライン82によって直結クラッチ24に供給され、該
クラッチ24を締結させる。これにより、主変速機20
においては、前進クラッチ23と直結クラッチ24とが
締結されて、変速段が高速段となる。なお、この直結ク
ラッチ24の締結時には、第3アキュムレータ84の作
用により、締結圧が一定の棚圧状態を経て供給される。
おける第1〜第3ON−OFFソレノイドバルブ71〜
73がOFF,ON,OFFとなって、第1〜第3シフ
トバルブ61〜63のスプールが右側、左側、右側に位
置する。そのため、メインライン42から分岐されたラ
イン125が第1シフトバルブ61を介してライン13
3に連通すると共に、さらに、第3シフトバルブ63を
介して直結クラッチ用コントロールバルブ76に通じる
ライン134に連通し、したがって、該コントロールバ
ルブ76にライン圧が供給されることになる。そして、
このコントロールバルブ76によって調整された締結圧
がライン82によって直結クラッチ24に供給され、該
クラッチ24を締結させる。これにより、主変速機20
においては、前進クラッチ23と直結クラッチ24とが
締結されて、変速段が高速段となる。なお、この直結ク
ラッチ24の締結時には、第3アキュムレータ84の作
用により、締結圧が一定の棚圧状態を経て供給される。
【0065】一方、副変速機30は、前述の4速の場合
と同様に、第4、第5ON−OFFソレノイドバルブ7
4,75が共にONの状態にあって、変速段は高速段に
設定されており、その結果、自動変速機の全体としては
5速が得られることになる。
と同様に、第4、第5ON−OFFソレノイドバルブ7
4,75が共にONの状態にあって、変速段は高速段に
設定されており、その結果、自動変速機の全体としては
5速が得られることになる。
【0066】さらに、上記マニュアルバルブ43がRレ
ンジに操作された後退速においては、該マニュアルバル
ブ43を介して後退ライン53がメインライン42に連
通されると共に、第1〜第3ON−OFFソレノイドバ
ルブ71〜73がOFF,OFF,OFFの状態となっ
て、第1〜第3シフトバルブ61〜63のスプールがい
ずれも右側に位置することになる。
ンジに操作された後退速においては、該マニュアルバル
ブ43を介して後退ライン53がメインライン42に連
通されると共に、第1〜第3ON−OFFソレノイドバ
ルブ71〜73がOFF,OFF,OFFの状態となっ
て、第1〜第3シフトバルブ61〜63のスプールがい
ずれも右側に位置することになる。
【0067】そのため、まず、メインライン42から分
岐されたライン125が、前述の5速の場合と同様に、
第1シフトバルブ61を介してライン133に連通する
と共に、さらに、第3シフトバルブ63を介して直結ク
ラッチ用コントロールバルブ76に通じるライン134
に連通し、したがって、該コントロールバルブ76にラ
イン圧が供給されることになる。この場合は、該コント
ロールバルブ76の一端のポート76bに、上記後退ラ
イン53からライン86を介してライン圧が供給され
て、該コントロールバルブ76のスプールが図面上、左
側に固定されることにより、上記ライン134から供給
されたライン圧は、減圧されることなくライン82を介
してそのまま直結クラッチ24に供給され、該直結クラ
ッチ24を高い締結圧で締結させる。
岐されたライン125が、前述の5速の場合と同様に、
第1シフトバルブ61を介してライン133に連通する
と共に、さらに、第3シフトバルブ63を介して直結ク
ラッチ用コントロールバルブ76に通じるライン134
に連通し、したがって、該コントロールバルブ76にラ
イン圧が供給されることになる。この場合は、該コント
ロールバルブ76の一端のポート76bに、上記後退ラ
イン53からライン86を介してライン圧が供給され
て、該コントロールバルブ76のスプールが図面上、左
側に固定されることにより、上記ライン134から供給
されたライン圧は、減圧されることなくライン82を介
してそのまま直結クラッチ24に供給され、該直結クラ
ッチ24を高い締結圧で締結させる。
【0068】また、上記後退ライン53は、作動油の供
給方向と排出方向とで絞り量が異なるオリフィス135
を有するライン136、第3シフトバルブ63及び前述
のライン126を介してローリバースブレーキ用コント
ロールバルブ78に連通して、上記のエンジンブレーキ
作動の1速の場合と同様に、該コントロールバルブ78
にライン圧を供給する。この場合、該コントロールバル
ブ78の一端のポート78bには、上記後退ライン53
から分岐されたライン86によってライン圧が導入され
ることにより、該コントロールバルブ78のスプールが
図面上、左側に固定される。そのため、上記ライン12
6によって供給されているライン圧は、該コントロール
バルブ78で調整されることなく、そのままローリバー
スブレーキ26に供給され、該ローリバースブレーキ2
6を高い締結圧で締結することになる。
給方向と排出方向とで絞り量が異なるオリフィス135
を有するライン136、第3シフトバルブ63及び前述
のライン126を介してローリバースブレーキ用コント
ロールバルブ78に連通して、上記のエンジンブレーキ
作動の1速の場合と同様に、該コントロールバルブ78
にライン圧を供給する。この場合、該コントロールバル
ブ78の一端のポート78bには、上記後退ライン53
から分岐されたライン86によってライン圧が導入され
ることにより、該コントロールバルブ78のスプールが
図面上、左側に固定される。そのため、上記ライン12
6によって供給されているライン圧は、該コントロール
バルブ78で調整されることなく、そのままローリバー
スブレーキ26に供給され、該ローリバースブレーキ2
6を高い締結圧で締結することになる。
【0069】これにより、主変速機20においては、直
結クラッチ24及びローリバースブレーキ26が締結さ
れ、後退段が得られる。そして、副変速機30において
は、第4,第5ON−OFFソレノイドバルブ74,7
5が共にOFFで、変速段がエンジンブレーキの作動す
る低速段に設定された状態にあり、減速比の大きな後退
速が得られる。
結クラッチ24及びローリバースブレーキ26が締結さ
れ、後退段が得られる。そして、副変速機30において
は、第4,第5ON−OFFソレノイドバルブ74,7
5が共にOFFで、変速段がエンジンブレーキの作動す
る低速段に設定された状態にあり、減速比の大きな後退
速が得られる。
【0070】なお、上記ローリバースブレーキ26に締
結圧が供給される際には、上記ライン136からライン
137を介して第4アキュムレータ90に作動油が導入
されることにより、該締結圧が所定の棚圧状態を経て徐
々に立ち上がることになる。
結圧が供給される際には、上記ライン136からライン
137を介して第4アキュムレータ90に作動油が導入
されることにより、該締結圧が所定の棚圧状態を経て徐
々に立ち上がることになる。
【0071】以上の構成に加えて、この油圧回路40に
は、トルクコンバータ10内のロックアップクラッチ1
7を制御するためのロックアップ第1、第2シフトバル
ブ141,142と、ロックアップコントロールバルブ
143と、ロックアップ制御用のON−OFFソレノイ
ドバルブ144と、デューティソレノイドバルブ145
とが備えられて、ロックアップクラッチ17の締結、解
放制御と、該クラッチ17をスリップさせるスリップ制
御とが行われるようになっている。
は、トルクコンバータ10内のロックアップクラッチ1
7を制御するためのロックアップ第1、第2シフトバル
ブ141,142と、ロックアップコントロールバルブ
143と、ロックアップ制御用のON−OFFソレノイ
ドバルブ144と、デューティソレノイドバルブ145
とが備えられて、ロックアップクラッチ17の締結、解
放制御と、該クラッチ17をスリップさせるスリップ制
御とが行われるようになっている。
【0072】そして、この油圧回路40に備えられたラ
イン圧調整用のデューティソレノイドバルブ49、変速
用の第1〜第5ON−OFFソレノイドバルブ71〜7
5、締結圧調整用の第1、第2リニアソレノイドバルブ
80,103、ロックアップ制御用のON−OFFソレ
ノイドバルブ144及びデューティソレノイドバルブ1
45は、図4に示すように、コントローラ160からの
制御信号によって制御されるようになっている。そし
て、このコントローラ160には、車速を検出するセン
サ161からの信号、エンジンのスロットル開度を検出
するセンサ162からの信号、及び運転者によって選択
されたシフト位置(レンジ)を検出するセンサ163か
らの信号等が入力され、これらの信号によって示される
運転状態や運転者の要求に応じて上記各ソレノイドバル
ブを制御するようになっている。
イン圧調整用のデューティソレノイドバルブ49、変速
用の第1〜第5ON−OFFソレノイドバルブ71〜7
5、締結圧調整用の第1、第2リニアソレノイドバルブ
80,103、ロックアップ制御用のON−OFFソレ
ノイドバルブ144及びデューティソレノイドバルブ1
45は、図4に示すように、コントローラ160からの
制御信号によって制御されるようになっている。そし
て、このコントローラ160には、車速を検出するセン
サ161からの信号、エンジンのスロットル開度を検出
するセンサ162からの信号、及び運転者によって選択
されたシフト位置(レンジ)を検出するセンサ163か
らの信号等が入力され、これらの信号によって示される
運転状態や運転者の要求に応じて上記各ソレノイドバル
ブを制御するようになっている。
【0073】また、このコントローラ160には、主変
速機20の入力側の回転数を検出する第1回転センサ1
64と、主変速機20の出力側(副変速機30の入力
側)の回転数を検出する第2回転センサ165と、副変
速機30の出力側の回転数を検出する第3回転センサ1
66とが接続されている。そして、該コントローラ16
0は、後述するように、これらのセンサ164〜166
からの信号に基づいて主変速機20及び副変速機30の
ギヤ比を算出し、その値に応じて締結圧の給排制御を行
うようになっている。
速機20の入力側の回転数を検出する第1回転センサ1
64と、主変速機20の出力側(副変速機30の入力
側)の回転数を検出する第2回転センサ165と、副変
速機30の出力側の回転数を検出する第3回転センサ1
66とが接続されている。そして、該コントローラ16
0は、後述するように、これらのセンサ164〜166
からの信号に基づいて主変速機20及び副変速機30の
ギヤ比を算出し、その値に応じて締結圧の給排制御を行
うようになっている。
【0074】本実施例に係る自動変速機は以上のような
構成であるが、前述の表1からも明らかなように、3速
状態から2速への変速時及び2速状態から3速への変速
時においては、それぞれ主変速機20のギヤ比と副変速
機30とでギヤ比の変化が逆方向の変速動作が同時に行
われると共に、前者の3−2変速時にはエンジンブレー
キ用のコーストブレーキ29が締結状態から解放される
ようになっている。
構成であるが、前述の表1からも明らかなように、3速
状態から2速への変速時及び2速状態から3速への変速
時においては、それぞれ主変速機20のギヤ比と副変速
機30とでギヤ比の変化が逆方向の変速動作が同時に行
われると共に、前者の3−2変速時にはエンジンブレー
キ用のコーストブレーキ29が締結状態から解放される
ようになっている。
【0075】そして、この実施例においては上記3−2
変速を図5に示すフローチャートに従って次のように実
行するようになっている。
変速を図5に示すフローチャートに従って次のように実
行するようになっている。
【0076】すなわち、コントローラ160はステップ
S1で各種信号を読み込んだ上で、ステップS2で3−
2変速フラグF3-2の値が1か否かを判定する。ここ
で、上記3−2変速フラグF3-2は初期状態においては
0にクリアされていると共に、3−2変速指令が発生し
たときに1にセットされることになる。
S1で各種信号を読み込んだ上で、ステップS2で3−
2変速フラグF3-2の値が1か否かを判定する。ここ
で、上記3−2変速フラグF3-2は初期状態においては
0にクリアされていると共に、3−2変速指令が発生し
たときに1にセットされることになる。
【0077】ここで、3−2変速フラグF3−2が1に
セットされていないものとすると、コントローラ160
は上記ステップS2からステップS4に進んで3−2変
速指令が出力されたか否かを判定する。そして、3−2
変速指令が出力されたときに、ステップS5に進んで上
記3−2変速フラグF3−2に1をセットした上で、ス
テップS6に進んで所定の3−2変速制御を実行すると
共に、ステップS7で3−2変速が終了したか否かを判
定して、3−2変速の終了を判定するとステップS8で
上記3−2変速フラグF3−2を0にクリアして制御を
終了する。
セットされていないものとすると、コントローラ160
は上記ステップS2からステップS4に進んで3−2変
速指令が出力されたか否かを判定する。そして、3−2
変速指令が出力されたときに、ステップS5に進んで上
記3−2変速フラグF3−2に1をセットした上で、ス
テップS6に進んで所定の3−2変速制御を実行すると
共に、ステップS7で3−2変速が終了したか否かを判
定して、3−2変速の終了を判定するとステップS8で
上記3−2変速フラグF3−2を0にクリアして制御を
終了する。
【0078】ここで、上記3−2変速制御の概略を説明
すると、コントローラ160は予めスロットル開度と車
速とをパラメータとして設定した変速マップに、現実の
スロットル開度と車速とを照らし合わせて、これらの値
が上記変速マップを構成する3−2シフトダウンライン
を横切ったときに3−2変速指令を出力する。そして、
上記スロットル開度の変化率が所定の下限値よりも大き
いときには、所定のトルクディマンド制御を実行する。
すると、コントローラ160は予めスロットル開度と車
速とをパラメータとして設定した変速マップに、現実の
スロットル開度と車速とを照らし合わせて、これらの値
が上記変速マップを構成する3−2シフトダウンライン
を横切ったときに3−2変速指令を出力する。そして、
上記スロットル開度の変化率が所定の下限値よりも大き
いときには、所定のトルクディマンド制御を実行する。
【0079】つまり、コントローラ160は、例えばス
ロットル開度の変化率が小さい緩加速時には、主変速機
20のコーストブレーキ29の締結圧を排圧させ、また
3−4ブレーキ28の締結圧を所定の棚圧状態とした上
で、該締結圧を所定の減圧勾配で低下させて主変速機2
0の変速段を中速段から低速段にダウンシフトさせる。
ロットル開度の変化率が小さい緩加速時には、主変速機
20のコーストブレーキ29の締結圧を排圧させ、また
3−4ブレーキ28の締結圧を所定の棚圧状態とした上
で、該締結圧を所定の減圧勾配で低下させて主変速機2
0の変速段を中速段から低速段にダウンシフトさせる。
【0080】そして、副変速機30の減速ブレーキ34
の締結圧を排圧させ、直結クラッチ32に締結圧を供給
することにより、副変速機30の変速段を低速段から高
速段にアップシフトさせるのであるが、その場合に主変
速機20におけるギヤ比の増大に対応して副変速機30
のギヤ比が減少するように、上記第2リニアソレノイド
バルブ103により、副変速機30における直結クラッ
チ32の締結動作を制御するようになっている。
の締結圧を排圧させ、直結クラッチ32に締結圧を供給
することにより、副変速機30の変速段を低速段から高
速段にアップシフトさせるのであるが、その場合に主変
速機20におけるギヤ比の増大に対応して副変速機30
のギヤ比が減少するように、上記第2リニアソレノイド
バルブ103により、副変速機30における直結クラッ
チ32の締結動作を制御するようになっている。
【0081】すなわち、コントローラ160は、主変速
機20の入力側及び出力側にそれぞれ配置された第1、
第2回転センサ164,165からの信号に基づいて該
主変速機20におけるギヤ比を算出すると共に、その増
大の進行に対応して副変速機30のギヤ比が減少するよ
うに、各時点における副変速機30の目標ギヤ比を設定
する。そして、その目標ギヤ比と、副変速機30の入力
側及び出力側にそれぞ.れ配置された第2、第3回転セ
ンサ165,166からの信号に基づいて算出される各
時点での実際のギヤ比とを比較し、その偏差が解消され
るように上記第2リニアソレノイドバルブ103による
直結クラッチ32の締結動作をフィードバック制御する
ようになっている。
機20の入力側及び出力側にそれぞれ配置された第1、
第2回転センサ164,165からの信号に基づいて該
主変速機20におけるギヤ比を算出すると共に、その増
大の進行に対応して副変速機30のギヤ比が減少するよ
うに、各時点における副変速機30の目標ギヤ比を設定
する。そして、その目標ギヤ比と、副変速機30の入力
側及び出力側にそれぞ.れ配置された第2、第3回転セ
ンサ165,166からの信号に基づいて算出される各
時点での実際のギヤ比とを比較し、その偏差が解消され
るように上記第2リニアソレノイドバルブ103による
直結クラッチ32の締結動作をフィードバック制御する
ようになっている。
【0082】このように3速から2速への変速動作が進
行している間に、変速段を元の3速に復帰させる2−3
変速指令が出力されたときには、コントローラ160は
次のような制御を実行する。
行している間に、変速段を元の3速に復帰させる2−3
変速指令が出力されたときには、コントローラ160は
次のような制御を実行する。
【0083】上記図5のフローチャートに戻って、コン
トローラ160はステップS3において2−3変速指令
が発生したと判定すると、ステップS9〜S11で予め
所定時間にセットされたバックアップタイマをスタート
させると共に、コーストブレーキ29を解放状態に保持
した状態で他の摩擦要素、具体的には主変速機20の3
−4ブレーキ28、副変速機30の直結クラッチ32及
び減速ブレーキ34の締結状態の3速状態に復帰動作さ
せる。
トローラ160はステップS3において2−3変速指令
が発生したと判定すると、ステップS9〜S11で予め
所定時間にセットされたバックアップタイマをスタート
させると共に、コーストブレーキ29を解放状態に保持
した状態で他の摩擦要素、具体的には主変速機20の3
−4ブレーキ28、副変速機30の直結クラッチ32及
び減速ブレーキ34の締結状態の3速状態に復帰動作さ
せる。
【0084】そして、ステップS12,S13で上記バ
ックアップタイマのタイムアップの判定と副変速機30
の切換動作の終了判定とを行い、バックアップタイマが
タイムアップしているか、副変速機30の切換動作が終
了しているときにはステップS14に進んで上記コース
トブレーキ29の締結動作を開始させると共に、3−2
変速フラグF3-2を0にクリアする。
ックアップタイマのタイムアップの判定と副変速機30
の切換動作の終了判定とを行い、バックアップタイマが
タイムアップしているか、副変速機30の切換動作が終
了しているときにはステップS14に進んで上記コース
トブレーキ29の締結動作を開始させると共に、3−2
変速フラグF3-2を0にクリアする。
【0085】なお、副変速機30の切換動作の終了判定
は、例えば上記第2、第3回転センサ165,166か
らの信号に基づいて判定される。
は、例えば上記第2、第3回転センサ165,166か
らの信号に基づいて判定される。
【0086】本実施例によれば、次のような作用が得ら
れる。
れる。
【0087】すなわち、図6に示すように3−2指令に
基づいて3−2変速制御が開始されるのであるが、この
3−2変速制御がエンジン負荷の低下に伴うダウンシフ
ト指令であるときには、主変速機20においてはコース
トブレーキ29の締結圧が排圧され、また3−4ブレー
キ28の締結圧が所定の棚圧状態を経由して排圧され
て、主変速機20の変速動作が開始される。また、副変
速機30においては減速ブレーキ34の締結圧が排圧さ
れる。そして、主変速機20のギヤ比が変化し始めた時
点で、直結クラッチ32に締結圧が供給されると共に、
主変速機20のギヤ比の減少に対応して副変速機30の
ギヤ比が増大するように、上記直結クラッチ32の締結
力がフィードバック制御されることになる。
基づいて3−2変速制御が開始されるのであるが、この
3−2変速制御がエンジン負荷の低下に伴うダウンシフ
ト指令であるときには、主変速機20においてはコース
トブレーキ29の締結圧が排圧され、また3−4ブレー
キ28の締結圧が所定の棚圧状態を経由して排圧され
て、主変速機20の変速動作が開始される。また、副変
速機30においては減速ブレーキ34の締結圧が排圧さ
れる。そして、主変速機20のギヤ比が変化し始めた時
点で、直結クラッチ32に締結圧が供給されると共に、
主変速機20のギヤ比の減少に対応して副変速機30の
ギヤ比が増大するように、上記直結クラッチ32の締結
力がフィードバック制御されることになる。
【0088】このフィードバック制御の途中でアクセル
ペダルが戻されて、元の3速へ復帰させる2−3変速指
令が発生したとすると、主変速機20においては解放動
作中の3−4ブレーキ28の締結圧が昇圧されて変速段
が中速段に復帰される。一方、副変速機30において
は、直結クラッチ32の締結圧のフィードバック制御が
停止されて排圧されると共に、解放状態の減速ブレーキ
34に締結圧が供給されて変速段が高速段に復帰され
る。そして、その際には、コーストブレーキ29が解放
状態に保持されているので、当該車両が過渡的に空走状
態になって変速動作によるショックが大幅に軽減される
ことになる。
ペダルが戻されて、元の3速へ復帰させる2−3変速指
令が発生したとすると、主変速機20においては解放動
作中の3−4ブレーキ28の締結圧が昇圧されて変速段
が中速段に復帰される。一方、副変速機30において
は、直結クラッチ32の締結圧のフィードバック制御が
停止されて排圧されると共に、解放状態の減速ブレーキ
34に締結圧が供給されて変速段が高速段に復帰され
る。そして、その際には、コーストブレーキ29が解放
状態に保持されているので、当該車両が過渡的に空走状
態になって変速動作によるショックが大幅に軽減される
ことになる。
【0089】そして、例えば副変速機30における低速
段への切換動作が終了したときに、コーストブレーキ2
9に対する締結圧の供給が開始されて、該ブレーキ29
が締結することによりエンブレ状態となる。
段への切換動作が終了したときに、コーストブレーキ2
9に対する締結圧の供給が開始されて、該ブレーキ29
が締結することによりエンブレ状態となる。
【0090】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、互いに独
立して作動する変速機構を有する主変速機と副変速機と
を備え、エンジンブレーキ用摩擦要素が所定の変速段で
締結されるように構成されると共に、上記所定変速段と
上記エンジンブレーキ用摩擦要素が解放される他の変速
段とが切り換えられる変速時に主変速機と副変速機とで
変速動作が同時に行われる自動変速機において、エンジ
ンブレーキ用の摩擦要素が締結される所定の変速段から
該摩擦要素が解放される他の変速段へ切り換えられる変
速時に、変速途中にエンジン負荷の低下によって元の所
定変速段へ復帰させるような変速要求が生じた場合に、
エンジンブレーキ用摩擦要素の解放状態が持続された状
態で主変速機及び副変速機の他の摩擦要素の締結状態が
上記所定変速段の状態に復帰されることになるので、大
きなショックの発生が防止されて変速動作が良好に行わ
れることになる。
立して作動する変速機構を有する主変速機と副変速機と
を備え、エンジンブレーキ用摩擦要素が所定の変速段で
締結されるように構成されると共に、上記所定変速段と
上記エンジンブレーキ用摩擦要素が解放される他の変速
段とが切り換えられる変速時に主変速機と副変速機とで
変速動作が同時に行われる自動変速機において、エンジ
ンブレーキ用の摩擦要素が締結される所定の変速段から
該摩擦要素が解放される他の変速段へ切り換えられる変
速時に、変速途中にエンジン負荷の低下によって元の所
定変速段へ復帰させるような変速要求が生じた場合に、
エンジンブレーキ用摩擦要素の解放状態が持続された状
態で主変速機及び副変速機の他の摩擦要素の締結状態が
上記所定変速段の状態に復帰されることになるので、大
きなショックの発生が防止されて変速動作が良好に行わ
れることになる。
【0091】
【0092】しかも、エンジンブレーキ用摩擦要素の解
放動作と、主、副変速機の変速動作とが開始した後に、
エンジン負荷の低下によって変速段をエンジンブレーキ
用摩擦要素が締結される元の変速段へ復帰させる変速要
求が生じた場合に、上記エンジンブレーキ用摩擦要素の
解放状態が持続された状態で他の摩擦要素の締結状態が
元の状態へ復帰されることになるので、制御の複雑化が
回避されると共に、ショックも大幅に低減されることに
なる。
放動作と、主、副変速機の変速動作とが開始した後に、
エンジン負荷の低下によって変速段をエンジンブレーキ
用摩擦要素が締結される元の変速段へ復帰させる変速要
求が生じた場合に、上記エンジンブレーキ用摩擦要素の
解放状態が持続された状態で他の摩擦要素の締結状態が
元の状態へ復帰されることになるので、制御の複雑化が
回避されると共に、ショックも大幅に低減されることに
なる。
【図1】 本発明の実施例に係る自動変速機の骨子図で
ある。
ある。
【図2】 同自動変速機における副変速機の構造を示す
断面図である。
断面図である。
【図3】 同自動変速機の油圧回路を示す回路図であ
る。
る。
【図4】 図3の油圧回路における各ソレノイドバルブ
に対する制御システム図である。
に対する制御システム図である。
【図5】 本実施例における3−2変速制御を示すフロ
ーチャート図である。
ーチャート図である。
【図6】 本実施例の作用を示すタイムチャート図であ
る。
る。
20 主変速機 21 フロント遊星歯車機構 22 リヤ遊星歯車機構 28 3−4ブレーキ 29 コーストブレーキ 30 副変速機 31 遊星歯車機構 32 直結クラッチ 34 減速ブレーキ 160 コントローラ 164 第1回転センサ 165 第2回転センサ 166 第3回転センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 溝部 龍利 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−252948(JP,A) 特開 平1−199037(JP,A) 特開 昭64−15560(JP,A) 特開 昭61−241558(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48
Claims (2)
- 【請求項1】 互いに独立して作動する変速機構を有す
る主変速機と副変速機とを備え、上記主変速機に設けら
れたエンジンブレーキ用摩擦要素が所定の変速段で締結
されるように構成されると共に、上記所定変速段と上記
エンジンブレーキ用摩擦要素が解放される他の変速段と
が切り換えられる変速時に主変速機と副変速機とで変速
動作が同時に行われる自動変速機において、副変速機の
切換動作の終了を判定する判定手段を設けると共に、上
記所定変速段から上記エンジンブレーキ用摩擦要素が解
放される他の変速段へのシフトダウン変速時に、上記エ
ンジンブレーキ用摩擦要素の解放動作と、主変速機及び
副変速機の変速動作とが開始した後に、エンジン負荷の
低下によって変速段を上記所定変速段へ復帰させる変速
要求が生じた場合に、上記エンジンブレーキ用摩擦要素
の解放状態を保持した状態で主変速機及び副変速機の他
の摩擦要素の締結状態を上記所定変速段の状態へ復帰さ
せた後、上記判定手段が副変速機の切換動作の終了を判
定したときに、上記エンジンブレーキ用摩擦要素の締結
動作を開始させる制御手段を設けたことを特徴とする自
動変速機の制御装置。 - 【請求項2】 判定手段は、副変速機の入力側の回転数
を検出する回転センサと、副変速機の出力側の回転数を
検出する回転センサからの信号に基づいて判定すること
を特徴とする請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16688392A JP3345440B2 (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | 自動変速機の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16688392A JP3345440B2 (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | 自動変速機の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05332434A JPH05332434A (ja) | 1993-12-14 |
JP3345440B2 true JP3345440B2 (ja) | 2002-11-18 |
Family
ID=15839388
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16688392A Expired - Fee Related JP3345440B2 (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | 自動変速機の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3345440B2 (ja) |
-
1992
- 1992-06-01 JP JP16688392A patent/JP3345440B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05332434A (ja) | 1993-12-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |