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JP3336851B2 - Ni/YSZサーメット原料粉末の製造方法 - Google Patents

Ni/YSZサーメット原料粉末の製造方法

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JP3336851B2
JP3336851B2 JP06514796A JP6514796A JP3336851B2 JP 3336851 B2 JP3336851 B2 JP 3336851B2 JP 06514796 A JP06514796 A JP 06514796A JP 6514796 A JP6514796 A JP 6514796A JP 3336851 B2 JP3336851 B2 JP 3336851B2
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powder
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ysz cermet
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博之 永山
正信 相沢
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東陶機器株式会社
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    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
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    • H01M4/86Inert electrodes with catalytic activity, e.g. for fuel cells
    • H01M4/90Selection of catalytic material
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    • H01M4/9066Metals or alloys specially used in fuel cell operating at high temperature, e.g. SOFC of metal-ceramic composites or mixtures, e.g. cermets
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体電解質型燃料
電池(以下SOFCとも言う)の燃料電極材料等に用い
られるNi/YSZサーメット原料粉末の製造方法に関
する。特には、SOFCの発電特性及び耐久性の向上に
寄与し得る、粉体の組成と組織の均一性が向上しかつ焼
結性が適度にコントロールされたNi/YSZサーメッ
ト原料粉末の製造方法に関する。さらには、そのような
Ni/YSZサーメット原料粉末を用いたSOFCの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】SOFCの燃料電極用材料を例にとって
従来技術を説明する。SOFCの燃料電極用材料として
は、NiOとY23 安定化ZrO2 (YSZ)とを混
合複合化した複合粉末の焼結膜が主に用いられている
(特開昭61−153280、特開昭61−19857
0等)。なお、焼結膜中のNiOは、SOFCの運転中
に還元されてNiとなり、該膜はNi/YSZサーメッ
ト膜となる。
【0003】このようなNi/YSZサーメット用の原
料粉末の製造方法としては、一般的に、NiO粉とYS
Z粉を両者とも固体の状態で混合し、その後昇温(仮
焼)して若干焼結することにより複合化する方法(固体
混合法)が採られている。さらに、仮焼後に複合粉を粉
砕してスラリー塗布用の原料粉末を得る方法も知られて
いる(特開平6−295731)。混合方法としては、
ボールミルを用いるものや、メカノケミカル的機械混合
によるものが知られている。また、Ni、Zr、Yをイ
オン状態で混合し、これを熱分解する方法も提案されて
いる(特開平7−29575)。
【0004】Ni/YSZサーメットは、各成分(Ni
とYSZの)が交錯した微構造を有するが、Niが網目
のようにつながっているものは導電性が良く、NiやY
SZ粒の凝集が生じて、Niの網目が切断されているも
のは導電性が悪い。SOFCの燃料電極の導電性が悪い
とSOFCの発電効率は低下する。したがって、Niや
YSZの凝集がなく、Niの網目構造がしっかりと形成
されうるようなNiO/YSZ複合粉末が求められる。
さらに、NiはSOFCの運転中にも焼結凝集を起こそ
うとするので、Niの網目は均一でなければならないと
いう要請もある。なおNiが凝集すると、Ni、固体電
解質、気相(燃料ガス)の三相界面が減少して酸素イオ
ンと燃料ガスとの反応が低下するという不利も伴う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来の製造方法
にあっては、次のような問題があった。 ボールミル混合法:混合粉のうち、比重の大きな成
分(NiO)や粒径の大きな成分が沈降して、粉末の組成む
らが起こりやすい。特に、液体を媒体として湿式混合を
行う場合、混合処理後の乾燥工程で、このような沈降現
象が起こりやすい。スラリー状態から噴霧乾燥等を行っ
ても、粒径差や比重差によって堆積速度が異なってくる
ので均一な粉体を得ることは困難である。また、SOF
Cの燃料極に適していると考えられている数μm 以下の
粉体を混合する場合には、乾式混合では粉体の凝集を一
次粒子レベルで解くことは困難である。
【0006】 メカノケミカル的機械混合:この方法
は、一例を挙げれば、容器中に回転刃が設置され、容器
または回転刃自体の回転による遠心力、攪拌によって粉
末混合を促進するものである。このとき自然発生する熱
により自然に温度が上がった状態、または強制的に温度
を上げた状態で粉末同士の混合を行う。つまり熱によっ
て粉末間の結合を促進させることがメカノケミカル手法
の大きな特徴である。そして、この手法は、主には粗粉
体と微粉体との混合において、粗粉体表面上に微粉体を
吸着させて、殻と核から構成される複合粉末を作成する
表面改質手法として今日広く用いられるようになってき
ている。
【0007】しかし、このメカノケミカル表面改質手法
は、粗粒子表面に微粒子を固着させるといった粒径差を
利用する場合が多く、そのために使用原料に制限が加え
られ、同等の粒径を有する材料間の混合といった目的に
対しては効果は発揮され難い。
【0008】熱分解法等の湿式法による原料粉は、固体
混合法による粉体よりは均一性に優れる。しかし、粉の
粒径のみならず、焼結性(収縮率、BET値等)を制御
しなければ、燃料電極の焼成時における焼成収縮により
セルの基体に加わる応力や、NiOのNiへの還元収縮
時の応力によって発生するクラック等によって、形成さ
れた膜が電極として機能しえなくなる。
【0009】本発明は、SOFCの発電特性及び耐久性
の向上に寄与し得る、粉体の組成と組織の均一性が向上
しかつ焼結性が適度にコントロールされたNi/YSZ
サーメット原料粉末の製造方法を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のNi/YSZサーメット原料粉末の製造方
法は、 焼成・還元工程の後にNi/YSZサーメット
となるNi/YSZサーメット原料粉末(NiO/YS
Z複合粉末)を製造する方法であって; 湿式法によ
り、Ni、Zr、Y及び酸素を含む混合物を得る湿式混
合工程と、 該混合物を分解して上記各金属の酸化物を
含む粉粒体を得る分解工程と、 該粉粒体を仮焼する一
次仮焼工程と、 仮焼後の粉粒体(NiO/YSZ複合
粉末)を粉砕する粉砕工程と、 この粉砕工程で得られ
た粉砕粉を再度仮焼する二次仮焼工程と、 を含むこと
を特徴とする。つまり、湿式混合によって各元素の分散
性を高め、仮焼工程と粒度調整工程で原料粉末の焼結性
を調整するのである。この際、粉砕をはさんで複数回仮
焼をすることによって、小径でかつ焼結性の抑制され
た、SOFCの燃料極の成膜用に適した粉を得ることが
できる。すなわち、このような粉を用いて成膜した燃料
極は、導電性、通気性、耐久性に優れたものとなる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の一態様のNi/YSZサ
ーメット原料粉末の製造方法は、 焼成・還元工程の後
にNi/YSZサーメットとなるNi/YSZサーメッ
ト原料粉末(NiO/YSZ複合粉末)を製造する方法
であって; Niイオン、Zrイオン、Yイオンを所望
割合で含む原料溶液を調整する溶液調整工程と、 共沈
溶液を上記原料溶液に混合して、上記各金属の1種以上
及び酸素を含む固体物質(共沈物質)を上記原料溶液か
ら共沈させる共沈工程と、 該共沈物質を分解して上記
各金属の酸化物を含む粉粒体を得る分解工程と、 該粉
粒体を仮焼する一次仮焼工程と、 仮焼後の粉粒体(N
iO/YSZ複合粉末)を粉砕する粉砕工程と、この粉
砕工程で得られた粉砕粉を再度仮焼する二次仮焼工程
と、 を含むことを特徴とする。なお、前述のとおり、
湿式混合工程→熱分解によりNi、Zr、Yの酸化物を
含む粉粒体を得ることとしてもよい。しかし、共沈粉の
方が粒径の均一性、組織の均一性に優れるので好まし
い。
【0012】この態様(共沈法)のNi/YSZサーメ
ット原料粉末の製造方法においては、原料溶液として硝
酸水溶液をベースとする溶液を用い、共沈溶液として蓚
酸水溶液を用いることができる。この場合、以下のよう
な共沈反応が生じる。 Ni2++(COOH)2 →Ni(COO)2 ↓+2H+ Zr4++2(COOH)2 →Zr(COO)4 ↓+4H+ 2Y3++3(COOH)2 →Y2 (COO)6 ↓+6H+
【0013】上記態様のNi/YSZサーメット原料粉
末の製造方法においては、原料溶液及び共沈溶液をあら
かじめ60℃〜沸点に昇温させてから混合することが好
ましい。上記反応のうち蓚酸Niの沈降反応は、一般的
には、常温においては生じにくい。そのため、均一な組
成の共沈物質を得にくい。それに対して、上記温度域に
おいては、上述の3反応がほぼ均等に起こるため、均一
に成分が分散した共沈物質を能率よく得ることができ
る。
【0014】本発明のNi/YSZサーメット原料粉末
をSOFCの燃料電極材として用いる場合には、該粉末
中におけるNiOとYSZとの重量比が30:70〜7
0:30であることが好ましい。YSZの比が70を越
えると粉末の焼成膜の導電率が低くなるので好ましくな
い。このような観点からは、上記混合物(原料溶液)中
における酸化ニッケル重量(換算値)と、YSZ重量
(換算値)との比が、50:50〜70:30であるこ
とがより好ましい。しかし、固体電解質膜と燃料極との
間の傾斜層用としては、低Niのものが、膜そのものの
導電率は小さいが、高Ni含有層と電解質との間の熱膨
張差に起因する応力を緩和できるので好ましい。
【0015】本発明のNi/YSZサーメット原料粉末
をSOFCの燃料電極材として用いる場合には、Ni/
YSZサーメット原料粉末の粒径を0.1〜10μm と
することが好ましい。ガス透過性と導電率とのバランス
が良好だからである。この際、燃料電極の上層を比較的
粗い粒を用い、下層を比較的細かい粒を用いて形成する
こともできる。また、その場合、Ni/YSZサーメッ
ト原料粉末のBET値を0.8〜12.0とすることが
好ましい。BET値がこれより大きい場合には焼結が進
んで焼成クラックが入りやすくなり、またこれよりも小
さい場合には、焼結させるために焼成温度を上げる必要
性がある。しかし、SOFCのセル作製においては、セ
ルを構成する他の材料と焼成温度の整合をとらなければ
ならず、燃料極の焼成温度は、その燃料極を塗布する基
板の焼成温度以下とする必要があるので、燃料極の焼成
温度を上げることには制限がある。
【0016】本発明のNi/YSZサーメット原料粉末
の製造方法においては、二次仮焼した後に、所望の粒度
やBET値が得られないときには、さらに粉砕、三次仮
焼、粉砕、四次仮焼、粉砕、五次仮焼へと進んでもよ
い。ただし、回数を繰り返しても粉砕によって微粒化さ
れるので粉体特性はある粒度、BET値に収束するので
大きな変化は現れなくなり、その処理効果は小さいもの
となる。また、工程数が増えるので製造条件上コスト高
となってくる。さらに、粉の形が丸みを帯びたものとな
り焼結性が低くなった場合には、SOFCセル基板の焼
成温度以上に昇温しなければ燃料極膜を成膜できない状
況になる可能性がある。このような理由から、工程繰り
返し数は5回以下に留めることが好ましい。
【0017】仮焼条件については一次仮焼の条件が(8
00〜1,250℃)×(2〜10Hr)であり、二次仮
焼の条件が(700〜1,050℃)×(2〜10Hr)
が好ましい。さらには一次仮焼の仮焼条件が(900〜
1,200℃)×(2〜10Hr)であり、二次仮焼の仮
焼条件が(800〜1,000℃)×(2〜10Hr)が
より好ましい。その理由は、一次仮焼の際には、800
℃以下の熱処理(仮焼)温度であると、硝酸成分が残る
可能性があって原料粉末の純度が落ちることと、このよ
うな熱処理の場合には、粉末が結晶化せずに焼結も進ま
ない微粒子のままの状態で残り、後のSOFC燃料極成
膜(焼成)の際に過剰に焼結して剥離やクラックの原因
となるからである。また、1,250℃以上の仮焼では
仮焼粉が固くなるので次工程での粉砕効率が低下し、製
造工程上好ましくない。二次仮焼の際には、温度が70
0℃以下では、粉末が殆ど焼結しないので二次仮焼の効
果が小さい。また、1,050℃以上であると、焼結が
進んで再び粒径の大きな粉体となり易い。したがって、
二次仮焼後の粒径がSOFCセルへの成膜に好ましい粒
度範囲に納まるように制御することが重要である。二次
仮焼の温度は一次仮焼の温度よりも低くする、つまり一
次仮焼よりも二次仮焼の条件を穏やかにすることが一般
的である。なぜならば、二次仮焼条件が高温、長時間で
あれば、一次仮焼終了粉よりも粒径の大きな粒子が生成
し、SOFCセルへの成膜に好ましくないからである。
【0018】また、本発明のNi/YSZサーメット原
料粉末をSOFCの燃料電極材として用いる場合には、
一次仮焼後の粉砕時に粒径を2μm 以下とすることが好
ましい。このとき、粉砕粒径が大きいと次工程の二次仮
焼にてより大きな粒子が生成し、SOFCセルへの成膜
材料として好ましくない。仮焼後あるいは粉砕後に必要
に応じて分級を行ってもよい。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1は、
本発明の標準的な実施例に係るNi/YSZサーメット
原料粉末の製造方法及びその評価方法の工程を示すフロ
ーチャートである。このフローチャートを参照しつつ説
明する。
【0020】(1) 原料溶液調整:YSZ原料としての硝
酸ジルコニウム・イットリウム水溶液(8mol%Y23
含有、酸化物換算含有量23.4wt% )、NiO原料と
しての硝酸ニッケル6水和物結晶、共沈物質濃度を調整
するための純水をNiO/YSZ組成が65/35wt%
となるように混合し、よく攪拌した。
【0021】(2) 共沈溶液調整:本実施例においては、
共沈溶液として蓚酸水溶液を用いた。容器に純水を取
り、約80℃程度に加熱する。この温水を攪拌しながら
蓚酸2水和物結晶を徐々に添加して溶解し、80℃〜9
0℃に保持した。蓚酸水溶液の量については、共沈工程
において金属イオンが完全に沈殿するように、蓚酸量を
化学量論比よりもわずかに過剰となるようすることが好
ましい。今回の過剰量は約5mol%とした。
【0022】(3) 溶液混合→共沈:硝酸ニッケルと蓚酸
水溶液を室温で反応させても蓚酸ニッケル結晶は生成し
にくい。したがって、蓚酸ニッケルは硝酸塩などのニッ
ケル含有水溶液を加熱した状態で硝酸を加えることで生
成速度が速くなる。原料溶液(NiO/YSZ複合粉末
水溶液)を80℃〜90℃に加熱し、これを80℃〜9
0℃に加熱保持した硝酸水溶液中に、よく攪拌しながら
徐々に添加していくことで、蓚酸共沈法による沈殿生成
を行った。反応により、粉体が生成するので、溶液の攪
拌にはトルクのある攪拌機を使用することが好ましい。
この共沈反応により溶液は発熱反応を起こすので、反応
後は溶液温度が初期状態よりも10〜20℃程度上昇す
ることが普通である。全溶液を混合し終えた後、室温ま
で攪拌を継続しながら自然冷却した。
【0023】(4) 乾燥:乾燥機内に反応物を静置し、1
20℃の熱風を送り沈殿物の水分を蒸発させた。この際
に、ろ過装置を用いて粉体(沈殿)と水分を分離しても
構わない。 (5) 熱分解:乾燥後の試料は500℃、5時間の熱処理
により、硝酸成分と残留蓚酸を除去した。その際の反応
は以下と推定される。 Ni(COO)2 →NiO+CO+CO2 Zr(COO)4 →ZrO2 +2CO+2CO22 (COO)6 →Y23 +3CO+3CO2
【0024】(6) 粉砕(解砕):2φと3φのPSZボ
ールを用いた湿式粉砕処理を行った。これは、二次粒子
の紛砕と均一化を目的とする。ただし、本共沈法による
粉末は、湿式レーザー回折粒度分布測定によれば、1μ
m 以下の粒子が全体の約80%を占め、二次粒子の大き
なものでさえその粒径は10〜20μm にあることか
ら、このボールミル粉砕処理を省略することも可能であ
る。
【0025】(7) 一次仮焼:得られた粉末を、1100
℃×5hr、1150℃×5hr,1200℃×5hr、14
00℃×5hrの各条件で一次仮焼(熱処理)を行った。
仮焼時には、主にNiOの微粉が焼結現象により他のN
iO粉に合体する。また、Y23 がZrO2に徐々に
固溶して結晶化する。一次仮焼後の粉粒径、BET値を
表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】(8) 粉砕:以下諸元の気流粉砕により一次
仮焼した粉を径2μm 以下に粉砕した。粉砕後の粒径及
びBET値についても表1に示す。なお、粉砕方法は、
微粉砕が可能であれば、ボールミル粉砕等の他の手段を
用いることができる。一次仮焼温度と粉砕との関係で
は、仮焼温度1,400℃のA4粉の場合、粒径2μm
以下にするのにきわめて長時間を要し、粉砕が困難であ
った。
【0028】(9) 二次仮焼:粉砕した粉を1,000℃
×5hrの条件で二次仮焼した。この二次仮焼は、粉砕粉
を再び軽く焼結させることにより、粉砕粉の焼結性を抑
制することを目的とする。表1に示されているように、
二次仮焼によってBET値が減少している。なお、A4
粉において二次仮焼後もBET値が同じなのは、二次粉
砕によって粉末の凝集が解かれても、1,000℃×5
hrの二次仮焼では焼結が起こらないまでに一次仮焼によ
って粒子表面の活性低下が起こったことによる。
【0029】(10)成膜・焼成:得られたNi/YSZサ
ーメット原料粉末27部と、有機溶剤としてのエタノー
ルを68部、分散剤としてのポリカルボン酸型高分子界
面活性剤を1部、消泡剤としてのジアルキルスルホコハ
ク酸塩を1部、バインダーとしてのセルロースを3部混
合してスラリーを作製した。このスラリーをYSZ電解
質の基板上にディッピングによりスラリーコートした。
これを乾燥後1,400℃で焼成した。得られたサーメ
ット膜の厚さは80μm 、気孔率は27%であった。
【0030】(11)導電率測定:サーメット膜をH2 雰囲
気、1,000℃×5Hrで還元後に四端子法により導電
率を測定した。その結果をも表1に示す。この結果で
は、A2の条件の粉が最も高い導電率(1,600s/c
m)を示した。従来の固体混合法による原料粉末を用い
た膜では導電率は1,100s/cm近辺なので、A2の実
施例の場合は、これよりも45%も向上した。
【0031】(12)セル製造・発電評価 表1に示すA2の粉末を使用して発電試験セルを作製し
て評価した。まず上記(10)と同様にNiO/YSZ複合
粉末スラリーを作製した。これを空気極(LaSrMn
3 )と電解質(YSZ)からなる基体管に塗膜、乾
燥、1,400℃で焼成して、3%H2 雰囲気、1,0
00℃で還元処理した。燃料;11%H2O,89%H2
、酸化剤;空気4倍等量、燃料利用率40%、温度
1,000℃の運転条件で発電評価した結果、最大出力
0.5W/cm2 の高出力を示し、従来の粉末混合による粉
末を用いて作製したセルの最大出力(約0.42W/cm
2 )より高いことが確認された。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のNi/YSZサーメット原料粉末の製造方法は以下の
効果を発揮する。 焼結性の抑制された微粉を作製できるので、細粒・
多孔質のNi/YSZサーメットを得ることができる。
そのため、微細構造、通気性、導電性を合せもつ燃料極
用サーメットを提供でき、SOFCの発電性能を向上す
ることができる。 同じ組成の従来粉体よりも導電率が大きいので、S
OFC燃料電極を薄膜化することができ、それによっ
て、SOFCの発電性能を向上することができる。 焼結体及び焼成膜の組織の分散性に優れているた
め、高温環境下においてもNiやYSZの凝集が生じな
いため、導電特性の経時劣化を防止し信頼性を向上する
ことができる。 SOFCセルを作製する際の焼成温度の制約から、
要望される特性を有する粉体を得る為にも熱処理と粉砕
の繰り返しによる粉体調整は有効である。 燃料極自体の層構成要素別に熱処理、粉砕条件を変
えることで、各層に最適な焼成条件を有する粉体を与え
ることができ、電極特性を良好なものに保つことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるNiO/YSZ複合
粉末の製造及び評価工程の一例を示す図である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/626 C01G 25/02,53/00 H01M 4/88

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼成・還元工程の後にNi/YSZサー
    メットとなるNi/YSZサーメット原料粉末(NiO
    /YSZ複合粉末)を製造する方法であって;湿式法に
    より、Ni、Zr、Y及び酸素を含む混合物を得る湿式
    混合工程と、 該混合物を分解して上記各金属の酸化物を含む粉粒体を
    得る分解工程と、 該粉粒体を仮焼する一次仮焼工程と、 仮焼後の粉粒体(NiO/YSZ複合粉末)を粉砕する
    粉砕工程と、 この粉砕工程で得られた粉砕粉を再度仮焼する二次仮焼
    工程と、 を含むことを特徴とするNi/YSZサーメット原料粉
    末の製造方法。
  2. 【請求項2】 焼成・還元工程の後にNi/YSZサー
    メットとなるNi/YSZサーメット原料粉末(NiO
    /YSZ複合粉末)を製造する方法であって;Niイオ
    ン、Zrイオン、Yイオンを所望割合で含む原料溶液を
    調整する溶液調整工程と、 共沈溶液を上記原料溶液に混合して、上記各金属の1種
    以上及び酸素を含む固体物質(共沈物質)を上記原料溶
    液から共沈させる共沈工程と、 該共沈物質を分解して上記各金属の酸化物を含む粉粒体
    を得る分解工程と、 該粉粒体を仮焼する一次仮焼工程と、 仮焼後の粉粒体(NiO/YSZ複合粉末)を粉砕する
    粉砕工程と、 この粉砕工程で得られた粉砕粉を再度仮焼する二次仮焼
    工程と、 を含むことを特徴とするNi/YSZサーメット原料粉
    末の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記原料溶液が硝酸水溶液をベースとす
    る溶液であり、 上記共沈溶液が蓚酸水溶液であり、 各水溶液をあらかじめ60℃〜沸点に昇温させてから混
    合する請求項2記載のNi/YSZサーメット原料粉末
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 一次仮焼の仮焼条件が(800〜1,2
    50℃)×(2〜10Hr)であり、二次仮焼の仮焼条件
    が(700〜1,050℃)×(2〜10Hr)である請
    求項1、2又は3記載のNi/YSZサーメット原料粉
    末の製造方法。
  5. 【請求項5】 一次仮焼の仮焼条件が(900〜1,2
    00℃)×(2〜10Hr)であり、二次仮焼の仮焼条件
    が(800〜1,000℃)×(2〜10Hr)である請
    求項1、2又は3記載のNi/YSZサーメット原料粉
    末の製造方法。
  6. 【請求項6】 二次仮焼の温度が一次仮焼の温度よりも
    低い請求項1〜5いずれか1項記載のNi/YSZサー
    メット原料粉末の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記仮焼工程を、間に粉砕工程をはさん
    で、合計五回以内繰り返す請求項1〜6いずれか1項記
    載のNi/YSZサーメット原料粉末の製造方法。
  8. 【請求項8】 一次仮焼後の粉砕時に粒径を2μm 以下
    とする請求項1〜7いずれか1項記載のNi/YSZサ
    ーメット原料粉末の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記NiO/YSZ複合粉末のNiO/
    YSZ組成が30/70〜70/30の範囲にある請求
    項1〜8いずれか1項記載のNi/YSZサーメット原
    料粉末の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9いずれか1項記載のNi
    /YSZサーメット原料粉末の製造方法により製造され
    たNi/YSZサーメット原料粉末を、スラリーコート
    法によりYSZ固体電解質膜上に成膜する工程を含むこ
    とを特徴とする固体電解質型燃料電池の製造方法。
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