JP3334425B2 - 液体口腔用組成物 - Google Patents
液体口腔用組成物Info
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Description
洗口剤、水歯磨、マウスウォッシュ等として有用なエタ
ノール及び粘稠剤含有の液体口腔用組成物に関する。
洗口剤、うがい薬、口中清涼剤等の液体口腔用組成物に
は、洗浄成分として或いは香味強度や爽快感、実効感を
得るための成分としてエタノールが使用されるのが常で
あった。
ル性飲料を見ればわかるように特有の刺激、辛さがある
ため、配合量が多いと組成物の使用感が損なわれるとい
った問題が生じていた。また最近、口腔用組成物中のエ
タノールの為害性なども問題となっており、エタノール
の使用量を低く抑えた組成物の需要が高まっている。
度な粘性を付与し、使用感を良くしたり、低温時の凍結
防止成分としてグリセリン、ソルビット、プロピレング
リコール等の一般に粘稠剤と呼ばれる成分が使用され
る。
は、その使用目的を考えると使用感が良好であることが
前提となることは議論の余地のないところであるが、前
述のような理由から組成物中のエタノール量を減らした
場合、粘稠剤成分に由来するべたついた熱感のある甘味
が相対的に強まってしまい、組成物の使用感を著しく損
なうといった問題が生じていた。
感じ方に違いがあり、一概には論じることはできない
が、本発明者の検討によると、後述の実験例から明らか
なように、一般にエタノールの含有量が5重量%を超え
た組成物の場合、エタノール自体の持つ香味刺激によっ
て、ある程度粘稠剤のべたつきが抑えられるため、従来
技術によってマスキングすることは可能である。ところ
が、エタノールの量が5重量%以下であると、粘稠剤の
べたつきや甘さは極端に強く感じられ、従来技術によっ
てマスキングすることは難しい場合が多い。また、仮に
マスキングできたとしても、マスキング剤自体の持つ香
味により組成物の使用感を損ねてしまう可能性が高い。
べたつきを抑えるために粘稠剤の配合量自体を少なくす
るアプローチも可能ではあるが、この場合、液体組成物
では低温時の凍結の可能性が高くなり、凍結によって内
容物の分離や容器の破損等が生じる恐れがあり、単に粘
稠剤の配合量を減らせない場合が多い。
なくし、しかも粘稠剤由来の上記問題を改善した液体口
腔用組成物の開発が望まれる。
タノール含有量が少なく、エタノールによる為害性等の
安全性の問題がない上、粘稠剤由来のべたつきや熱感の
ある甘さがなく使用感に優れたエタノール及び粘稠剤含
有の液体口腔用組成物を提供することを目的とする。
目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、エタノール
含有量が組成物全体の5%(重量%、以下同様)以下
で、かつ粘稠剤含有量が組成物全体の3%以上である液
体口腔用組成物に、l−メントールと下記一般式(1)
で示されるN−置換−p−メンタン−3−カルボキサミ
ド類とを併用して配合することにより、両成分が相乗的
に作用し、エタノール含有量が少なくても、粘稠剤由来
のべたつきや熱感のある甘さがN−置換−p−メンタン
−3−カルボキサミド類によりマスキングされ、かつN
−置換−p−メンタン−3−カルボキサミド類由来の苦
味や収斂感が生じることもないこと、しかもエタノール
含有量が少ないことからエタノール由来の為害性等の問
題がない上、低温時凍結の問題もなく、安全性及び使用
感に優れた液体口腔用組成物が得られることを見い出し
た。
ケニル基である。)
ングに有効であること(「香料 No.177,’93
年3月」参照)、l−メントールとスピラントール類
(特公昭50−7138号公報参照)又はピラン型リナ
ロールオキサイド(特公平2−31051号公報参照)
とを併用するとl−メントールの清涼感が増強するこ
と、また、N−置換−p−メンタン−3−カルボキサミ
ド類が冷涼感の持続性、香味の改良効果に優れているこ
と(特開昭47−16648号、同50−111264
号公報参照)は知られており、これら成分をそれぞれ配
合した口腔用組成物も知られているが、これらの従来技
術では、後述する実験例の結果に見られるように、低エ
タノール含有量の液体口腔用組成物における粘稠剤のべ
たつき等の問題は解決されない。ところが、l−メント
ールと上記N−置換−p−メンタン−3−カルボキサミ
ド類とを併用した場合、意外にもかかる問題を解消し得
ることを知見し、本発明をなすに至った。
成物全体の5%以下で、かつ粘稠剤含有量が組成物全体
の3%以上である液体口腔用組成物に、l−メントール
と上記一般式(1)で示されるN−置換−p−メンタン
−3−カルボキサミド類とを併用してなることを特徴と
する液体口腔用組成物を提供する。
と、本発明の液体口腔用組成物は、洗口剤、マウスウォ
ッシュ、水歯磨、デンタルリンス、マウススプレー等の
液体口中清涼剤などとして調製されるもので、エタノー
ル含有量が組成物全体の5%以下で、かつ粘稠剤含有量
が組成物全体の3%以上であり、かつl−メントール又
はl−メントールを含有する精油と下記一般式(1)で
示されるN−置換−p−メンタン−3−カルボキサミド
類とを併用してなるものである。
ケニル基である。)
成物全体の5%以下、好ましくは2.5%以下、より好
ましくは2%以下である。
ト、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、キシリッ
ト、マルチット、ラクチット等が挙げられ、これらの1
種又は2種以上を配合し得る。なお、これらの中では特
にソルビット、グリセリンが組成物に著しいべたつきを
与える成分であり、本発明はこれら成分を使用した場合
に特に有効である。
成物全体の3%以上、好ましくは5%以上のものであ
り、粘稠剤がこのような含有量の場合、組成物のべたつ
きが通常は問題となるが、本発明ではこの問題を解消し
得るものである。なお、粘稠剤の配合量の上限は通常5
0%であり、より好ましくは20%である。
粘稠剤を含有する口腔用組成物に、l−メントールとN
−置換−p−メンタン−3−カルボキサミド類とを併用
する。
メントールをそのまま配合しても、あるいはl−メント
ールを含有する精油、例えばペパーミント油等を配合し
てもよく、l−メントールとl−メントールを含有する
精油とを併用してもよい。
0.005〜1%、特に0.01〜0.5%の範囲が好
適であり、配合量が0.005%に満たなかったり、1
%を超えるといずれも使用感に劣る場合がある。
ボキサミド類は、下記一般式(1)で示されるものであ
る。
特に好ましくは2のアルキル基又はアルケニル基であ
る。)
ばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基等のア
ルキル基、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等の
アルケニル基等が挙げられるが、特にメチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、t−ブチル基が好適である。更にその中
でも特にN−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミ
ドがべたつき改善効果に優れていることから好適に使用
される。
3−カルボキサミド類の配合量は、組成物全体の0.0
0005〜0.5%、特に0.001〜0.2%が好適
であり、配合量が0.0005%に満たないとべたつき
改善効果に劣る場合があり、0.5%を超えると使用感
に劣る場合がある。
成分以外に剤型に応じてその他の任意成分を配合するこ
とができる。具体的には、有効成分としてデキストラナ
ーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リゾチーム、溶菌酵
素等の酵素、ソジウムモノフルオロフォスフェート、フ
ッ化ナトリウム、フッ化第1錫等のフッ素化合物、クロ
ルヘキシジン塩類、イプシロンアミノカプロン酸、アル
ミニウムクロルヒドロキシアラントイン、ジヒドロコレ
ステロール、グリチルリチン酸塩類、塩化ナトリウム、
塩化ベンゼトニウム、正リン酸のカリウム塩、ナトリウ
ム塩等の水溶性リン酸化合物、アズレン、ビタミン類等
の1種又は2種以上を配合することができる。界面活性
剤としては、ソジウムラウリルサルフェート、ラウロイ
ルザルコシネート、アルファオレフィンスルフォネー
ト、タウレート、ラウリルモノグリセライドサルフェー
ト、ラウリルモノグリセライドスルフォネート、N−長
鎖アシルアミノ酸塩、石鹸等のアニオン界面活性剤、ラ
ウリン酸ジエタノールアミド、ステアリルモノグリセラ
イド、ショ糖脂肪酸エステル、ラクトース脂肪酸エステ
ル、ラクチトール脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレ
ート等のノニオン界面活性剤、ポリグリセリン脂肪酸エ
ステル、ベタイン型、アミノ酸型等の両性活性剤など1
種又は2種以上を配合し得る(通常配合量0.1〜5
%)。また更に、サッカリンナトリウム、ステビオサイ
ド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、タウマチン、
グリチルリチン、ペリラルチン等の甘味剤、パラオキシ
安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム等の防腐剤、そ
の他の成分を配合し得、上記した所望の成分を適量の水
と練合することにより製造し得る。なお、上記有効成分
の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とす
ることができる。
来のべたついた甘さがない上、良好な使用感を確保する
ことができ、かつ低温凍結の問題もないもので、洗口
剤、水歯磨、マウスウォッシュ、デンタルリンス、マウ
ススプレー等の液体口中清涼剤などとして幅広く使用す
ることができる。
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。なお、各例中の%はいずれも重量%であ
る。 〔実験例〕表1〜5に示す組成の洗口剤組成物を調製
し、使用感を下記の評価方法によって評価した。結果を
表1〜5に示す。使用感の評価方法 :調製した洗口剤を14名の専門パネ
ルに使用させ、組成物の使用感、エタノールの辛さにつ
いて、各々5段階評価させて得られた14名分の評点の
平均値を下記基準に適用して評価結果とした。また、非
凍結性についても下記方法で評価した。 〈べたつきの評点〉 〈評価基準〉 5点 べたつきを感じない ○:4点以上 4点 僅かにべたつきを感じる △:3〜4点 3点 ややべたつきを感じる ×:2点以下 2点 べたつきを感じる 1点 強いべたつきを感じる 〈苦味又は収斂感の評点〉 〈評価基準〉 5点 苦味又は収斂感を感じない ○:4点以上 4点 僅かに苦味又は収斂感を感じる △:3〜4点 3点 やや苦味又は収斂感を感じる ×:2点以下 2点 苦味又は収斂感を感じる 1点 強い苦味又は収斂感を感じる 〈エタノールの辛さの評点〉 〈評価基準〉 5点 エタノールの辛さを感じない ○:4点以上 4点 僅かにエタノールの辛さを感じる △:3〜4点 3点 ややエタノールの辛さを感じる ×:2点以下 2点 エタノールの辛さを感じる 1点 強いエタノールの辛さを感じる 〈非凍結性〉 ○: −3℃下で凍結しない(保存期間24時間) ×: −3℃下で凍結する
を超えると粘稠剤由来のべたつきがある程度マスキング
されるが、5%以下ではべたつきが生じてしまうこと、
また表2の結果からエタノール含有量が5%以下で粘稠
剤含有量を3%未満とすると低温凍結の問題が生じるこ
とがわかった。
び粘稠剤含有量が本発明範囲の液体口腔用組成物にl−
メントール単独配合、l−メントールとスピラントール
類又はピラン型リナロールオキサイドとの併用、N−置
換−p−メンタン−3−カルボキサミド類単独配合では
満足な効果が得られないのに対して、l−メントールと
N−置換−p−メンタン−3−カルボキサミド類とを併
用することにより、べたつきが解消され、苦味や収斂感
もなくなることが確認された。
Claims (1)
- 【請求項1】 エタノール含有量が組成物全体の5重量
%以下で、かつ粘稠剤含有量が組成物全体の3重量%以
上である液体口腔用組成物に、l−メントールと下記一
般式(1)で示されるN−置換−p−メンタン−3−カ
ルボキサミド類とを配合してなることを特徴とする液体
口腔用組成物。 【化1】 (但し、式中Rは炭素数1〜10のアルキル基又はアル
ケニル基である。)
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP10906095A JP3334425B2 (ja) | 1995-04-10 | 1995-04-10 | 液体口腔用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10906095A JP3334425B2 (ja) | 1995-04-10 | 1995-04-10 | 液体口腔用組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08283132A JPH08283132A (ja) | 1996-10-29 |
JP3334425B2 true JP3334425B2 (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=14500589
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10906095A Expired - Fee Related JP3334425B2 (ja) | 1995-04-10 | 1995-04-10 | 液体口腔用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3334425B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
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-
1995
- 1995-04-10 JP JP10906095A patent/JP3334425B2/ja not_active Expired - Fee Related
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