JP3331885B2 - 内燃機関用排気管 - Google Patents
内燃機関用排気管Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関用排気管に
関し、とくに横断面が仕切板により2分割されているデ
ュアル排気管の仕切板接合部構造に関する。
関し、とくに横断面が仕切板により2分割されているデ
ュアル排気管の仕切板接合部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パイプ本体の横断面がパイプ本体
に溶接接合された仕切板により2分割されているパイプ
(通称、θパイプ)は実開昭63−196425号公報
などにより知られている。θパイプは、車両の内燃機関
のエキゾストマニホルドに振動遮断用の球面継手を介し
て接続され途中で折れ曲がって車両後方に向かって車両
前後方向途中位置まで延びる排気管デュアル部に用いら
れる。
に溶接接合された仕切板により2分割されているパイプ
(通称、θパイプ)は実開昭63−196425号公報
などにより知られている。θパイプは、車両の内燃機関
のエキゾストマニホルドに振動遮断用の球面継手を介し
て接続され途中で折れ曲がって車両後方に向かって車両
前後方向途中位置まで延びる排気管デュアル部に用いら
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の内燃機
関用排気管には、つぎの問題がある。排気管は長手方向
途中に曲がり部を有する。曲がり部の曲げの中立面(パ
イプ本体の中心軸芯を通り車両左右方向に延びる面)が
パイプ本体と交わる部位は、仕切板溶接後のパイプ本体
の曲げ時および車両装着後の悪路走行時などに曲げ荷重
を受けた時に最も大きな横断面変形を生じる部位であ
る。また、仕切板とパイプ本体との溶接接合部は、仕切
板とパイプ本体との温度の相違から最も大きな熱応力が
生じる部位であり、かつ溶接欠陥が生じやすい部位でも
ある。従来は、曲がり部の曲げの中立面がパイプ本体と
交わる部位と、仕切板とパイプ本体との溶接接合部と
が、互いに位置が一致していたので、厳しい条件がかさ
なり、強度上、改善が望まれていた。本発明の目的は、
曲げ変形、熱応力などの点において強度上改善をはかっ
た内燃機関用排気管を提供することにある。
関用排気管には、つぎの問題がある。排気管は長手方向
途中に曲がり部を有する。曲がり部の曲げの中立面(パ
イプ本体の中心軸芯を通り車両左右方向に延びる面)が
パイプ本体と交わる部位は、仕切板溶接後のパイプ本体
の曲げ時および車両装着後の悪路走行時などに曲げ荷重
を受けた時に最も大きな横断面変形を生じる部位であ
る。また、仕切板とパイプ本体との溶接接合部は、仕切
板とパイプ本体との温度の相違から最も大きな熱応力が
生じる部位であり、かつ溶接欠陥が生じやすい部位でも
ある。従来は、曲がり部の曲げの中立面がパイプ本体と
交わる部位と、仕切板とパイプ本体との溶接接合部と
が、互いに位置が一致していたので、厳しい条件がかさ
なり、強度上、改善が望まれていた。本発明の目的は、
曲げ変形、熱応力などの点において強度上改善をはかっ
た内燃機関用排気管を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明はつぎの通りである。 (1) 長手方向の途中に曲がり部を有するパイプ本体
と該パイプ本体の横断面を2分割し該パイプ本体に溶接
接合される仕切板とを有する内燃機関用のデュアル排気
管であって、前記仕切板と前記パイプ本体との溶接接合
部位を、前記パイプ本体の曲がり部の曲げの中立面から
ずらすとともに、変形前のパイプ本体の円と変形後のパ
イプ本体の楕円との交点より前記曲げの中立面から離れ
た領域に位置させた内燃機関用排気管。(2) 長手方向の途中に曲がり部を有するパイプ本体
と該パイプ本体の横断面を2分割し該パイプ本体に溶接
接合される仕切板とを有する内燃機関用のデュアル排気
管であって、前記仕切り板が前記パイプ本体の曲がり部
の曲げの中立面に交叉する横断面形状を有しており、前
記仕切板と前記パイプ本体との溶接接合部位を前記パイ
プ本体の曲がり部の曲げの中立面からずらし、 前記仕切
板がパイプ本体の内周面の近傍でパイプ本体の内周面に
沿う方向に湾曲していることを特徴とする内燃機関用排
気管。(3) 長手方向の途中に曲がり部を有するパイプ本体
と該パイプ本体の横断面を2分割し該パイプ本体に溶接
接合される仕切板とを有する内燃機関用のデュアル排気
管であって、前記仕切り板が前記パイプ本体の曲がり部
の曲げの中立面に交叉する横断面形状を有しており、前
記仕切板と前記パイプ本体との溶接接合部位を前記パイ
プ本体の曲がり部の曲げの中立面からずらし、 前記仕切
板の断面形状がS字状または逆S字状であることを特徴
とする内燃機関用排気管。 (4) 前記仕切板がパイプ本体の内周面の近傍でパイ
プ本体の内周面に沿う方向に湾曲している(1)記載の
内燃機関用排気管。 (5) 前記仕切板の断面形状がS字状または逆S字状
である(1)記載の内燃機関用排気管。 (6) 長手方向の途中に曲がり部を有するパイプ本体
と該パイプ本体の横断面を2分割し該パイプ本体に溶接
接合される仕切板とを有する内燃機関用のデュアル排気
管であって、前記仕切板と前記パイプ本体の曲がり部と
の溶接接合部位の強度を他の溶接接合部位の強度に比べ
て大としたことを特徴とする内燃機関用排気管。 (7) 長手方向の途中に曲がり部を有するパイプ本体
と該パイプ本体の横断面を2分割し該パイプ本体に溶接
接合される仕切板とを有する内燃機関用のデュアル排気
管であって、前記仕切板の前記パイプ本体曲がり部にお
ける剛性を他の部位の剛性に比べて下げて前記パイプ本
体の曲がり部における前記仕切板の前記パイプ本体に対
する追従性を前記他の部位に比べて上げたことを特徴と
する内燃機関用排気管。
明はつぎの通りである。 (1) 長手方向の途中に曲がり部を有するパイプ本体
と該パイプ本体の横断面を2分割し該パイプ本体に溶接
接合される仕切板とを有する内燃機関用のデュアル排気
管であって、前記仕切板と前記パイプ本体との溶接接合
部位を、前記パイプ本体の曲がり部の曲げの中立面から
ずらすとともに、変形前のパイプ本体の円と変形後のパ
イプ本体の楕円との交点より前記曲げの中立面から離れ
た領域に位置させた内燃機関用排気管。(2) 長手方向の途中に曲がり部を有するパイプ本体
と該パイプ本体の横断面を2分割し該パイプ本体に溶接
接合される仕切板とを有する内燃機関用のデュアル排気
管であって、前記仕切り板が前記パイプ本体の曲がり部
の曲げの中立面に交叉する横断面形状を有しており、前
記仕切板と前記パイプ本体との溶接接合部位を前記パイ
プ本体の曲がり部の曲げの中立面からずらし、 前記仕切
板がパイプ本体の内周面の近傍でパイプ本体の内周面に
沿う方向に湾曲していることを特徴とする内燃機関用排
気管。(3) 長手方向の途中に曲がり部を有するパイプ本体
と該パイプ本体の横断面を2分割し該パイプ本体に溶接
接合される仕切板とを有する内燃機関用のデュアル排気
管であって、前記仕切り板が前記パイプ本体の曲がり部
の曲げの中立面に交叉する横断面形状を有しており、前
記仕切板と前記パイプ本体との溶接接合部位を前記パイ
プ本体の曲がり部の曲げの中立面からずらし、 前記仕切
板の断面形状がS字状または逆S字状であることを特徴
とする内燃機関用排気管。 (4) 前記仕切板がパイプ本体の内周面の近傍でパイ
プ本体の内周面に沿う方向に湾曲している(1)記載の
内燃機関用排気管。 (5) 前記仕切板の断面形状がS字状または逆S字状
である(1)記載の内燃機関用排気管。 (6) 長手方向の途中に曲がり部を有するパイプ本体
と該パイプ本体の横断面を2分割し該パイプ本体に溶接
接合される仕切板とを有する内燃機関用のデュアル排気
管であって、前記仕切板と前記パイプ本体の曲がり部と
の溶接接合部位の強度を他の溶接接合部位の強度に比べ
て大としたことを特徴とする内燃機関用排気管。 (7) 長手方向の途中に曲がり部を有するパイプ本体
と該パイプ本体の横断面を2分割し該パイプ本体に溶接
接合される仕切板とを有する内燃機関用のデュアル排気
管であって、前記仕切板の前記パイプ本体曲がり部にお
ける剛性を他の部位の剛性に比べて下げて前記パイプ本
体の曲がり部における前記仕切板の前記パイプ本体に対
する追従性を前記他の部位に比べて上げたことを特徴と
する内燃機関用排気管。
【0005】上記(1)〜(5)の排気管では、中立面
と溶接接合部が互いに位置をずらされているので、厳し
い条件が重なることが防止され、強度上改善される。上
記(6)の排気管では、曲がり部の溶接接合部の強度を
他の部位の溶接接合部の強度に比べて大としたので、溶
接接合部の強度が曲がり部で改善される。上記(7)の
排気管では、パイプ曲がり部における仕切板の剛性を他
の部位における仕切板の剛性より小としたので、パイプ
横断面の変形に仕切板が追従でき、溶接接合部に大きな
荷重がかかりにくくなり、溶接接合部が強度上改善され
る。
と溶接接合部が互いに位置をずらされているので、厳し
い条件が重なることが防止され、強度上改善される。上
記(6)の排気管では、曲がり部の溶接接合部の強度を
他の部位の溶接接合部の強度に比べて大としたので、溶
接接合部の強度が曲がり部で改善される。上記(7)の
排気管では、パイプ曲がり部における仕切板の剛性を他
の部位における仕切板の剛性より小としたので、パイプ
横断面の変形に仕切板が追従でき、溶接接合部に大きな
荷重がかかりにくくなり、溶接接合部が強度上改善され
る。
【0006】
【発明の実施の形態】図1、図2は本発明の何れの実施
例にも適用可能な内燃機関用排気管を示し、図3、図4
は本発明の第1実施例に係る内燃機関用排気管を示し、
図7は本発明の第2実施例に係る内燃機関用排気管を示
し、図5、図6は本発明の第3実施例に係る内燃機関用
排気管を示す。本発明の全実施例に共通な部分には本発
明の全実施例にわたって同じ符号を付してある。
例にも適用可能な内燃機関用排気管を示し、図3、図4
は本発明の第1実施例に係る内燃機関用排気管を示し、
図7は本発明の第2実施例に係る内燃機関用排気管を示
し、図5、図6は本発明の第3実施例に係る内燃機関用
排気管を示す。本発明の全実施例に共通な部分には本発
明の全実施例にわたって同じ符号を付してある。
【0007】まず、本発明の全ての実施例に共通する構
造を、たとえば図1〜図4を参照して説明する。本発明
の内燃機関用排気管10は、内燃機関のエキゾストマニ
ホルドに、たとえば振動遮断用の球面継手などを介し
て、接続される排気管からなり、パイプ本体1とパイプ
本体1の横断面を2分割しパイプ本体1に溶接接合され
る仕切板4とを有する内燃機関用のデュアル排気管から
なる。仕切板4はパイプ本体1の直径方向に湾曲状にあ
るいは直線状に延び、パイプ本体1の内周面の近傍でパ
イプ本体1の内周面に沿う方向に湾曲または屈曲し、両
端部でパイプ本体1の内周面に沿って延びその部分でパ
イプ本体1に溶接される。6は仕切板4とパイプ本体1
との溶接接合部を示す。この溶接接合部6は排気管の長
手方向に連続して延びる。
造を、たとえば図1〜図4を参照して説明する。本発明
の内燃機関用排気管10は、内燃機関のエキゾストマニ
ホルドに、たとえば振動遮断用の球面継手などを介し
て、接続される排気管からなり、パイプ本体1とパイプ
本体1の横断面を2分割しパイプ本体1に溶接接合され
る仕切板4とを有する内燃機関用のデュアル排気管から
なる。仕切板4はパイプ本体1の直径方向に湾曲状にあ
るいは直線状に延び、パイプ本体1の内周面の近傍でパ
イプ本体1の内周面に沿う方向に湾曲または屈曲し、両
端部でパイプ本体1の内周面に沿って延びその部分でパ
イプ本体1に溶接される。6は仕切板4とパイプ本体1
との溶接接合部を示す。この溶接接合部6は排気管の長
手方向に連続して延びる。
【0008】デュアル排気管は長手方向の途中にほぼ鉛
直面内において曲がる曲がり部11を有し、エキゾスト
マニホルドへの接続部から曲がり部11までは斜め下方
に延び、曲がり部11で車両後方に曲がり、曲がり部1
1から車両後方に向かって車両全長の途中部位まで延び
る。デュアル排気管の下流側に連結されるシングルセン
ターパイプや触媒コンバータなどが設けられる。2はエ
キゾストマニホルドに連結するためのフランジ、3はシ
ングルセンターパイプや触媒コンバータなどに連結する
ためのフランジである。
直面内において曲がる曲がり部11を有し、エキゾスト
マニホルドへの接続部から曲がり部11までは斜め下方
に延び、曲がり部11で車両後方に曲がり、曲がり部1
1から車両後方に向かって車両全長の途中部位まで延び
る。デュアル排気管の下流側に連結されるシングルセン
ターパイプや触媒コンバータなどが設けられる。2はエ
キゾストマニホルドに連結するためのフランジ、3はシ
ングルセンターパイプや触媒コンバータなどに連結する
ためのフランジである。
【0009】5は、排気管の中心線であり、かつ曲げの
中立面(曲げの中立軸を含む面で、排気管曲げ部に振動
などにより曲げ力がかかった時中立面より一側では排気
管長手方向に圧縮応力が他側では排気管長手方向に引張
応力が働き中立面上では排気管長手方向の曲げ応力がゼ
ロとなる面)を示す。図3に示すように、鉛直面内で排
気管に曲げ力がかかった時にそれまで円形であった排気
管断面は中立面5を長軸とする楕円1´に近づく変形を
生じる。パイプ本体は横断面内において、中立面5にお
いて、中立面とパイプ本体との交線12で、円1から半
径方向外側に向かって最大変位を生じる。材料は、仕切
板4とパイプ本体1とも、ステンレスである。
中立面(曲げの中立軸を含む面で、排気管曲げ部に振動
などにより曲げ力がかかった時中立面より一側では排気
管長手方向に圧縮応力が他側では排気管長手方向に引張
応力が働き中立面上では排気管長手方向の曲げ応力がゼ
ロとなる面)を示す。図3に示すように、鉛直面内で排
気管に曲げ力がかかった時にそれまで円形であった排気
管断面は中立面5を長軸とする楕円1´に近づく変形を
生じる。パイプ本体は横断面内において、中立面5にお
いて、中立面とパイプ本体との交線12で、円1から半
径方向外側に向かって最大変位を生じる。材料は、仕切
板4とパイプ本体1とも、ステンレスである。
【0010】つぎに、本発明の各実施例に特有な部分を
説明する。本発明の第1実施例では、図1〜図4に示す
ように、仕切板4はパイプ本体1の曲がり部11におい
てパイプ本体内を横断面方向に逆S字状にまたはS字状
に延びている。そして、排気管10の曲がり部11にお
いて、パイプ本体1と仕切板4との溶接接合部6の位置
は、パイプ本体1の曲がり部11の曲げの中立面5から
ずらされている。図3において、変形前のパイプ本体1
の断面形状である円と、変形を生じた時のパイプ本体1
の断面形状である楕円1´との交点Pは、ほぼ、図4に
示す中立面から45度傾いた線上にある。そして、この
交点Pより中立面5から離れた領域W(図4の90度の
範囲にある領域)に、溶接接合部6を位置させる。
説明する。本発明の第1実施例では、図1〜図4に示す
ように、仕切板4はパイプ本体1の曲がり部11におい
てパイプ本体内を横断面方向に逆S字状にまたはS字状
に延びている。そして、排気管10の曲がり部11にお
いて、パイプ本体1と仕切板4との溶接接合部6の位置
は、パイプ本体1の曲がり部11の曲げの中立面5から
ずらされている。図3において、変形前のパイプ本体1
の断面形状である円と、変形を生じた時のパイプ本体1
の断面形状である楕円1´との交点Pは、ほぼ、図4に
示す中立面から45度傾いた線上にある。そして、この
交点Pより中立面5から離れた領域W(図4の90度の
範囲にある領域)に、溶接接合部6を位置させる。
【0011】本発明の第1実施例の作用については、交
点Pより中立面5から離れた領域Wでは、変形状態のパ
イプ本体1´は仕切板4を半径方向内方に押し、溶接接
合部6には剥離力がかからないが、交点Pより中立面5
側の領域では、変形状態のパイプ本体1´は仕切板4を
半径方向外方に引張り、溶接接合部6には剥離力がかか
る。本発明では、溶接接合部6が領域Wにあるので、溶
接接合部6に剥離力(パイプ本体と仕切板とを離す方向
の力)がかからず、溶接強度が向上される。
点Pより中立面5から離れた領域Wでは、変形状態のパ
イプ本体1´は仕切板4を半径方向内方に押し、溶接接
合部6には剥離力がかからないが、交点Pより中立面5
側の領域では、変形状態のパイプ本体1´は仕切板4を
半径方向外方に引張り、溶接接合部6には剥離力がかか
る。本発明では、溶接接合部6が領域Wにあるので、溶
接接合部6に剥離力(パイプ本体と仕切板とを離す方向
の力)がかからず、溶接強度が向上される。
【0012】本発明の第2実施例では、図1、図2、図
7に示すように、仕切板4とパイプ本体1の曲がり部1
1との溶接接合部6の強度を他の溶接接合部位の強度に
比べて大としてある。曲がり部11での溶接接合部6の
強度を上げる構造としては、たとえば、パイプ本体1の
曲がり部11に、溶接線上にスリットを形成しておき、
そのスリットに溶接棒を用いた溶接によって溶接を施
し、パイプ本体1と仕切板4とを溶接するとともに、曲
がり部11において溶着金属をパイプ本体外周面から盛
り上げて、曲がり部11の溶接接合部6の強度を上げる
構造などがある。ただし、これに限るものではない。本
発明の第2実施例の作用については、溶接部に肉盛りす
るなどして溶接接合部6の強度が向上される。
7に示すように、仕切板4とパイプ本体1の曲がり部1
1との溶接接合部6の強度を他の溶接接合部位の強度に
比べて大としてある。曲がり部11での溶接接合部6の
強度を上げる構造としては、たとえば、パイプ本体1の
曲がり部11に、溶接線上にスリットを形成しておき、
そのスリットに溶接棒を用いた溶接によって溶接を施
し、パイプ本体1と仕切板4とを溶接するとともに、曲
がり部11において溶着金属をパイプ本体外周面から盛
り上げて、曲がり部11の溶接接合部6の強度を上げる
構造などがある。ただし、これに限るものではない。本
発明の第2実施例の作用については、溶接部に肉盛りす
るなどして溶接接合部6の強度が向上される。
【0013】本発明の第3実施例では、図1、図2、図
5、図6に示すように、仕切板4の、パイプ本体曲がり
部11における剛性が仕切板4の他の部位の剛性に比べ
て下げられており、それによって、パイプ本体の曲がり
部11における、仕切板4のパイプ本体1に対する追従
性が他の部位に比べて上げられている。仕切板4の上流
端は、脈動を伴った流体力を強く受ける部位であり、か
つ温度分布(仕切板4とパイプ本体1との温度差)が比
較的小さい部位である。したがって、排気脈動に耐える
上から仕切板4の厚さは厚い方がよく、また仕切板の厚
さを厚くしても仕切板4とパイプ本体1との温度差が小
さいことから仕切板4に大きな熱応力がかからない。こ
の意味から、排気管10の上流端(図1の領域7の部
分)では仕切板4の厚さを大にする。
5、図6に示すように、仕切板4の、パイプ本体曲がり
部11における剛性が仕切板4の他の部位の剛性に比べ
て下げられており、それによって、パイプ本体の曲がり
部11における、仕切板4のパイプ本体1に対する追従
性が他の部位に比べて上げられている。仕切板4の上流
端は、脈動を伴った流体力を強く受ける部位であり、か
つ温度分布(仕切板4とパイプ本体1との温度差)が比
較的小さい部位である。したがって、排気脈動に耐える
上から仕切板4の厚さは厚い方がよく、また仕切板の厚
さを厚くしても仕切板4とパイプ本体1との温度差が小
さいことから仕切板4に大きな熱応力がかからない。こ
の意味から、排気管10の上流端(図1の領域7の部
分)では仕切板4の厚さを大にする。
【0014】しかし、排気管の全長にわたって仕切板4
の厚さを大にすると、排気管の曲がり部11では仕切板
4の剛性が大き過ぎて、パイプ本体1および仕切板4並
びに溶接接合部6に過大な応力が発生するので、少なく
とも排気管曲がり部11では仕切板4の剛性を、仕切板
4の断面形状をS字状にする、あるいは仕切板4の厚さ
を他の部位より薄くする、などにより、低下させる。そ
して、仕切板4の厚さ大の部分(図1の領域7)と仕切
板4の厚さ小の部分(図1の曲がり部11を含む領域
9)とを滑らかに接続するために、領域7に続く部分8
において仕切板4の厚さを徐変させ、下流に向かって厚
さを減少させる。たとえば、図1において、領域7で
は、仕切板4の厚さを1.5〜2mmとし、領域9(領
域7と領域8以外の領域)で仕切板4の厚さを0.5〜
1.5mmとし、パイプ本体1の厚さを全長(領域7、
8、9)にわたって0.8〜2mmとする。本発明の第
3実施例の作用については、仕切板4の上流端7での耐
排気脈動と曲がり部11でのパイプ本体1への変形追従
性を両立させている。そして、変形追従性をよくしたこ
とにより、排気管曲がり部11において溶接接合部6の
強度が向上される。
の厚さを大にすると、排気管の曲がり部11では仕切板
4の剛性が大き過ぎて、パイプ本体1および仕切板4並
びに溶接接合部6に過大な応力が発生するので、少なく
とも排気管曲がり部11では仕切板4の剛性を、仕切板
4の断面形状をS字状にする、あるいは仕切板4の厚さ
を他の部位より薄くする、などにより、低下させる。そ
して、仕切板4の厚さ大の部分(図1の領域7)と仕切
板4の厚さ小の部分(図1の曲がり部11を含む領域
9)とを滑らかに接続するために、領域7に続く部分8
において仕切板4の厚さを徐変させ、下流に向かって厚
さを減少させる。たとえば、図1において、領域7で
は、仕切板4の厚さを1.5〜2mmとし、領域9(領
域7と領域8以外の領域)で仕切板4の厚さを0.5〜
1.5mmとし、パイプ本体1の厚さを全長(領域7、
8、9)にわたって0.8〜2mmとする。本発明の第
3実施例の作用については、仕切板4の上流端7での耐
排気脈動と曲がり部11でのパイプ本体1への変形追従
性を両立させている。そして、変形追従性をよくしたこ
とにより、排気管曲がり部11において溶接接合部6の
強度が向上される。
【0015】
【発明の効果】請求項1〜請求項5の内燃機関用排気管
によれば、仕切り板がパイプ本体の曲がり部の曲げの中
立面に交叉する横断面形状を有しており、溶接接合部を
排気管曲がり部の曲げの中立面からずらしたので、溶接
接合部に無理な引張力がかからなくなり、溶接接合部の
強度が向上する。請求項6の内燃機関用排気管によれ
ば、排気管曲がり部の溶接接合部の強度を他に比べて大
としたので、曲がり部での仕切板端部の溶接部の信頼性
が向上する。請求項7の内燃機関用排気管によれば、排
気管曲がり部において仕切板の剛性を他の部位よりも小
にしたので、溶接接合部に無理な荷重がかかりにくくな
り、溶接接合部の強度が向上する。
によれば、仕切り板がパイプ本体の曲がり部の曲げの中
立面に交叉する横断面形状を有しており、溶接接合部を
排気管曲がり部の曲げの中立面からずらしたので、溶接
接合部に無理な引張力がかからなくなり、溶接接合部の
強度が向上する。請求項6の内燃機関用排気管によれ
ば、排気管曲がり部の溶接接合部の強度を他に比べて大
としたので、曲がり部での仕切板端部の溶接部の信頼性
が向上する。請求項7の内燃機関用排気管によれば、排
気管曲がり部において仕切板の剛性を他の部位よりも小
にしたので、溶接接合部に無理な荷重がかかりにくくな
り、溶接接合部の強度が向上する。
【図1】本発明の何れの実施例にも適用可能な内燃機関
用排気管の側面図である。
用排気管の側面図である。
【図2】図1の排気管の平面図である。
【図3】本発明の第1実施例の排気管の曲がり部の横断
面図である(図中、厚みのある部材を1本の線で示して
ある)。
面図である(図中、厚みのある部材を1本の線で示して
ある)。
【図4】図4で溶接接合部の存在領域を示す排気管の側
面図である。
面図である。
【図5】本発明の第3実施例に係る内燃機関用排気管で
あって、図1のA視図である(図中、厚みのある部材を
1本の線で示してある)。
あって、図1のA視図である(図中、厚みのある部材を
1本の線で示してある)。
【図6】本発明の第3実施例に係る内燃機関用排気管で
あって、図1のB視図である(図中、厚みのある部材を
1本の線で示してある)。
あって、図1のB視図である(図中、厚みのある部材を
1本の線で示してある)。
【図7】本発明の第2実施例に係る内燃機関用排気管の
曲がり部の横断面図である。
曲がり部の横断面図である。
1 排気管 4 仕切板 5 中立面 6 溶接接合部 11 曲がり部
Claims (7)
- 【請求項1】 長手方向の途中に曲がり部を有するパイ
プ本体と該パイプ本体の横断面を2分割し該パイプ本体
に溶接接合される仕切板とを有する内燃機関用のデュア
ル排気管であって、前記仕切板と前記パイプ本体との溶
接接合部位を、前記パイプ本体の曲がり部の曲げの中立
面からずらすとともに、変形前のパイプ本体の円と変形
後のパイプ本体の楕円との交点より前記曲げの中立面か
ら離れた領域に位置させた内燃機関用排気管。 - 【請求項2】 長手方向の途中に曲がり部を有するパイ
プ本体と該パイプ本体の横断面を2分割し該パイプ本体
に溶接接合される仕切板とを有する内燃機関用のデュア
ル排気管であって、前記仕切り板が前記パイプ本体の曲
がり部の曲げの中立面に交叉する横断面形状を有してお
り、前記仕切板と前記パイプ本体との溶接接合部位を前
記パイプ本体の曲がり部の曲げの中立面からずらし、前
記仕切板がパイプ本体の内周面の近傍でパイプ本体の内
周面に沿う方向に湾曲していることを特徴とする内燃機
関用排気管。 - 【請求項3】 長手方向の途中に曲がり部を有するパイ
プ本体と該パイプ本体の横断面を2分割し該パイプ本体
に溶接接合される仕切板とを有する内燃機関用のデュア
ル排気管であって、前記仕切り板が前記パイプ本体の曲
がり部の曲げの中立面に交叉する横断面形状を有してお
り、前記仕切板と前記パイプ本体との溶接接合部位を前
記パイプ本体の曲がり部の曲げの中立面からずらし、前
記仕切板の断面形状がS字状または逆S字状であること
を特徴とする内燃機関用排気管。 - 【請求項4】 前記仕切板がパイプ本体の内周面の近傍
でパイプ本体の内周面に沿う方向に湾曲している請求項
1記載の内燃機関用排気管。 - 【請求項5】 前記仕切板の断面形状がS字状または逆
S字状である請求項1記載の内燃機関用排気管。 - 【請求項6】 長手方向の途中に曲がり部を有するパイ
プ本体と該パイプ本体の横断面を2分割し該パイプ本体
に溶接接合される仕切板とを有する内燃機関用のデュア
ル排気管であって、前記仕切板と前記パイプ本体の曲が
り部との溶接接合部位の強度を他の溶接接合部位の強度
に比べて大としたことを特徴とする内燃機関用排気管。 - 【請求項7】 長手方向の途中に曲がり部を有するパイ
プ本体と該パイプ本体の横断面を2分割し該パイプ本体
に溶接接合される仕切板とを有する内燃機関用のデュア
ル排気管であって、前記仕切板の前記パイプ本体曲がり
部における剛性を他の部位の剛性に比べて下げて前記パ
イプ本体の曲がり部における前記仕切板の前記パイプ本
体に対する追従性を前記他の部位に比べて上げたことを
特徴とする内燃機関用排気管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31402596A JP3331885B2 (ja) | 1996-11-25 | 1996-11-25 | 内燃機関用排気管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31402596A JP3331885B2 (ja) | 1996-11-25 | 1996-11-25 | 内燃機関用排気管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10153117A JPH10153117A (ja) | 1998-06-09 |
JP3331885B2 true JP3331885B2 (ja) | 2002-10-07 |
Family
ID=18048311
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31402596A Expired - Fee Related JP3331885B2 (ja) | 1996-11-25 | 1996-11-25 | 内燃機関用排気管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3331885B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008039269A (ja) * | 2006-08-04 | 2008-02-21 | Jfe Pipe Fitting Mfg Co Ltd | 給湯配管システム等に用いる二管路配管 |
JP5033100B2 (ja) * | 2008-10-27 | 2012-09-26 | 川崎重工業株式会社 | 車両の排気装置 |
WO2024157356A1 (ja) * | 2023-01-24 | 2024-08-02 | 日産自動車株式会社 | 流体配管 |
-
1996
- 1996-11-25 JP JP31402596A patent/JP3331885B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10153117A (ja) | 1998-06-09 |
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