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JP3328615B2 - 屈折率分布型プラスチック光伝送体 - Google Patents

屈折率分布型プラスチック光伝送体

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Publication number
JP3328615B2
JP3328615B2 JP28932399A JP28932399A JP3328615B2 JP 3328615 B2 JP3328615 B2 JP 3328615B2 JP 28932399 A JP28932399 A JP 28932399A JP 28932399 A JP28932399 A JP 28932399A JP 3328615 B2 JP3328615 B2 JP 3328615B2
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JP
Japan
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refractive index
optical transmission
transmission body
index distribution
uncured
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JP28932399A
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暢彦 豊田
義彦 三品
龍二 村田
吉弘 魚津
正昭 小田
輝太 石丸
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Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光集束性光ファイ
バ、光集束性棒状レンズ、光センサー等種々の光伝送路
として有用であり、白色光源を用いた複写機の画像伝送
用アレイとして有用に用い得る光伝送体及びその製法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】光伝送体断面内において、その中心部か
ら外周部に向って連続的な屈折率分布を有する光伝送体
が特公昭47−816号公報、同47−28059号公
報、ヨーロッパ公開公報0208159号公報に示され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特公昭47−816号
公報に示された屈折率分布型光伝送体はガラスを素材と
し、イオン交換法にて作成しているため、その生産性が
低く同一形状(特に同一長)で同一性能を備えたものと
することは難しく、同一性能を備えた屈折率分布型光伝
送体の長さは不揃いとなり易く、その取扱い性が不足す
るという難点があった。
【0004】特公昭47−28059号公報に示された
屈折率分布型プラスチック光伝送体は、屈折率が相異な
り、かつ特定の溶剤に対する溶解度が異なる二以上の透
明な重合体を混合したものを棒状又はファイバ状に賦形
した後、前記溶剤に浸漬して、該成形物の表面より前記
重合体の一部を抽出処理することにより、前記重合体成
形物の表面からその中心部にかけて前記重合体の混合割
合が変化したものとすることによって作られている。こ
の方法によって一応プラスチック製棒状レンズを作るこ
とはできるが、屈折率の異なる2種以上の重合体を混合
したものは屈折率のゆらぎが多くなり、その透明性が低
下するとともに光散乱を起し易いものとなり、屈折率分
布型光伝送体としての特性が十分でないという問題点が
あり、その用途開発は進んでいない。
【0005】ヨーロッパ公開特許0208159号公報
には、少なくとも1種の熱可塑性重合体(A)と、重合
した場合に重合体(A)と相溶し得、かつ重合体(A)
とは異った屈折率の重合体となる単量体(B)との均一
混合物をロッド状に成形した成形体の表面より、単量体
(B)を揮散せしめることによって、該成形物の表面か
ら内部にかけて単量体(B)の連続的な濃度分布を与え
た後、該成形物中の未重合単量体を重合することによっ
て屈折率分布型プラスチック光伝送体を作る方法が示さ
れている。
【0006】屈折率分布型光伝送体の屈折率分布曲線は
理想的には次式によって表わされ、図2中のaに示した
曲線となるといわれている。 N=N0 (1−ar2
【0007】ところが本発明者の検討によると上記方法
によって作られた屈折率分布型光伝送体のインターファ
コ干渉顕微鏡にて後述する条件で測定した屈折率分布曲
線は同図中のbに示す如く、その中心から半径の方向
0.5r0 〜0.75r0 までの範囲(同図中c〜dの
範囲、eは最外周部を示す)は比較的式(1)で示す理
想曲線に近い屈折率分布曲線を備えているが、それより
も内側及び外側の屈折率分布はその理想曲線から大きな
ずれを生じている。
【0008】光伝送体にて格子模様を観察してみると、
二次曲線にほぼ正確に従う屈折率分布を有しているなら
ば図3(a)に示す如く、正常な格子像の伝送を行なう
ことができるが、図2のbに示す如き、屈折率分布がそ
の理想屈折率分布より離れた光伝送体にて格子像を観察
すると図3(b)又は(c)に示した如く大きく歪んだ
格子像が観察され正確な画像伝送を行ない得ないものと
なっている。また、その解像度を示すモデレーショント
ランスファーファンクション(MTF)が約30%以下
と極めて低いものしか得られておらず複写機用光伝送体
としては使用できなかった。
【0009】そこで、図2のbに示した如き屈折率分布
を備えた従来法によって作られた屈折率分布型光伝送体
は、図2のdよりも外周方向の部位を切削により削取る
か、或いは、当該部分を溶剤によって溶解処理し、該光
伝送体の光路が比較的理想的な屈折率分布を有するもの
としているため、解像度の高い光伝送体とすることはで
きず、かつその生産性が極めて低く、均一な製品を常に
製造することが極めて難しいという難点があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者等は白色
光源を用いた複写機に利用しうる屈折率分布型プラスチ
ック光伝送体であり、従来開発されたものに比べ解像度
が高く明るい光伝送体であり、かつ、その生産性が著し
く向上した光伝送体を得るべく検討した結果、本発明を
完成したものである。
【0011】本発明の要旨とするところは以下の通りで
ある。第1の発明は、未硬化の状態での粘度が10 3
10 8 ポイズであり、硬化したときの屈折率nが 1 >n
2 >n 3 ・・・n N (N≧3)なるN個の未硬化物質を
中心から外周面に向かって順次屈折率が小さくなるよう
な配置で同心円状に複数積層した未硬化状態のファイバ
ストランドに賦形し、該ファイバストランドの各層間の
屈折率分布が連続的屈折率分布となるように隣接層間物
質を相互拡散処理を施しながら、又は相互拡散処理した
後、該ファイバストランドを硬化処理して得られること
を特徴とする屈折率分布型プラスチック光伝送体であ
る。第2の発明は、前記N個の未硬化物質がラジカル重
合性ビニル単量体と該単量体に可溶性の重合体とからな
る組成物からなり、該N個の未硬化物質に含まれる重合
体が同一であることを特徴とする第1の発明の屈折率分
布型プラスチック光伝送体である。第3の発明は、前記
重合体がポリメチルメタクリレートであることを特徴と
する第2の発明の屈折率分布型プラスチック光伝送体で
ある。第4の発明は、前記N個の未硬化物質のうち、少
なくとも2個の未硬化物質の重合体の含有率が異なるこ
とを特徴とする第2または3の発明の屈折率分布型プラ
スチック光伝送体である。第5の発明は、第1〜4のい
ずれかの発明の屈折率分布型プラスチック光伝送体にお
いて、半径 0 なる円形断面を有し、その中心軸から外
周面へ向って少なくとも0.25r 0 〜0.70r 0
範囲の屈折率分布が、式(1)
【数4】 で規定する屈折率分布曲線にほぼ近似の屈折率分布を備
え、4ラインペア/mmなる格子像を該光伝送体を通し
てCCDラインセンサ上に結像させて、その測定光量の
最大値 max と最小値 min を測定し、次式(2)
【数5】 にて算出したモデュレーショントランスファーファンク
ション(MTF)が40%以上なる特性を備えているこ
とを特徴とする屈折率分布型プラスチック光伝送体であ
る。第6の発明は、第5の発明の屈折率分布型プラスチ
ック光伝送体おいて、 1.4≦ 0 ≦1.6 0.15≦g<0.3mm -1 なる特性値を有することを特徴とする屈折率分布型プラ
スチック光伝送体である。第7の発明は、 0 が0.6
mm以下であることを特徴とする第5または6の発明の
屈折率分布型プラスチック光伝送体である。第8の発明
は、第1〜7のいずれかの発明の屈折率分布型プラスチ
ック光伝送体の複数本を一ライン又は複数ラインに並べ
集合化したことを特徴とする光伝送体アレイである。第
9の発明は、未硬化の状態での粘度が10 3 〜10 8
ズであり、硬化したときの屈折率nが 1 >n 2 >n 3
・・・n N (N≧3)なるN個の未硬化物質を中心から
外周面に向かって順次屈折率が小さくなるような配置で
同心円状に複数積層した未硬化状態のファイバストラン
ドに賦形し、該ファイバストランドの各層間の屈折率分
布が連続的屈折率分布となるように隣接層間物質を相互
拡散処理を施しながら、又は相互拡散処理した後、該フ
ァイバストランドを硬化処理する、円形断面を有する屈
折率分布型プラスチック光伝送体の製造方法であって、
前記N個の未硬化物質がラジカル重合性ビニル単量体と
該単量体に可溶性の重合体とからなる組成物からなり、
該N個の未硬化物質に含まれる重合体が同一であり、か
つ、該N個の未硬化物質のうち、少なくとも2個の未硬
化物質の重合体の含有率が異なることを特徴とする屈折
率分布型プラスチック光伝送体の製造方法である。第1
0の発明は、半径 0 なる円形断面を有し、該光伝送体
の中心軸から外周面へ向って少なくとも0.25r 0
0.70r 0 の範囲の屈折率分布が、前記式(1)で規
定する屈折率分布曲線にほぼ近似の屈折率分布を備え、 1.4≦ 0 ≦1.6 0.15≦g<0.3 mm -1 なる特性値を有する屈折率分布型プラスチック光伝送体
を製造することを特徴とする第9の発明の屈折率分布型
プラスチック光伝送体の製造方法である。
【0012】本発明の屈折率分布型プラスチック光伝送
体の屈折率分布は、図1のbに示す如くその中心軸から
0.25r0 〜0.70r0 、好ましくは0.20r0
〜0.75r0 の範囲が式(1)に示した理想屈折率分
布曲線〔図1のa〕にほぼ近似の分布曲線を備えてい
る。
【0013】該光伝送体の中心軸から0.25r0
0.70r0 の範囲が図1のaに示す式(1)の屈折率
分布曲線に近似な屈折率分布を有さない屈折率分布型プ
ラスチック製光伝送体は正確な画像伝送を行なうことが
できず複写機用の光伝送体としての要求特性を満足せ
ず、これらの用途に用いることはできない。
【0014】また、本発明の屈折率分布型プラスチック
製光伝送体のn0 値は1.4≦n0≦1.6の範囲であ
り、この値が1.6を越えて大きなプラスチック光伝送
体はその製作が難しくなる。一方、n0 が1.4未満の
光伝送体は、その中心軸部の屈折率と外周部との屈折率
の差を大きくとることができず解像度に優れ画像伝送特
性の優れた光伝送体とすることが難しい。
【0015】また、g値は式(3)
【数6】 に規定され、レンズ長とその結像距離を規定する値であ
る。本発明の光伝送体は、0.15≦g<0.3 mm
-1を満たしている。g値が0.3以上であると色収差を
有する光伝送体となり易く、白色光を光源として使用す
る光伝送体としては適性を欠くようになる。一方、g値
が0.15未満のものではその結像距離が長くなり、そ
の取扱い性が不足する。
【0016】本発明の屈折率分布型プラスチック光伝送
体は複写機等の光伝送体として使用する場合は1本で使
用するよりも、多数本を1列又は多数列俵積み配列とし
て使用されたアレイとして使用されることが多く、この
アレイにて得られる画像は各光伝送体よりの画像の部分
的な重なり画像となったものである。この重なり画像の
鮮明性を向上するには、これら重なり画像の重なり度合
が大きく寄与してき、この重なり度合を支配する因子
は、該光伝送体の直径であり、その半径r0 は0.4m
m以上であることが好ましく、また、0.6mm以下で
あることが好ましい。この太さが更に細いものでは明る
さが不足するとともに屈折率分布の均一な光伝送体を効
率よく作ることが難しく、また、この太さが上記範囲を
越えて太いものは、この光伝送体を多数本並べてアレイ
を作ったときに得られる画像の重なり度合が不均一とな
り鮮明な画像伝送を行ない得るアレイとなし得なくなる
おそれがあるので好ましくない。
【0017】また本発明のプラスチック製屈折率分布型
光伝送体の解像度を示すMTFは空間周波数4(ライン
ペア/mm)を有する格子、屈折率分布型光伝送体を複
数本並べたアレイ及び光源を図4に示す如く配列し、結
像面に設置したCCDラインセンサにより格子画像を読
取り(図5)その光量レベルの最大値(imax )と最小
値(imin )を測定し次式により求めた
【0018】
【数7】
【0019】ここで空間周波数とは、図4に示す如く、
白ラインと黒ラインとの1組の組み合わせを1ラインペ
アとし、これが1mm幅内にいくつ設けてあるかをライ
ンペア/mmという単位で表したものである。
【0020】本発明のプラスチック製屈折率分布型光伝
送体のMTFは40%以上である。MTFが40%未満
の光伝送体はその解像度が低く、ファクシミリ等複写器
用光伝送体として用いた場合、鮮明な複写画像を形成す
ることができなくなる。好ましくはMTFは45%以上
とするのがよい。
【0021】本発明のプラスチック製屈折率分布型光伝
送体は次の如くして作るのがよい。未硬化状態での粘度
が103 〜108 ポイズであり硬化したときの屈折率n
がn1 >n2 >n3 …nN (N≧3)なるN個の未硬化
物質を用意し、中心から同心円状に複数層各層の屈折率
が順次低くなるように複層積層した棒状体又はファイバ
状賦形物を形成し、各層間の屈折率分布が連続的屈折率
分布となるように拡散処理しながら、又は拡散処理した
後に硬化処理せしめることにより作るのがよい。
【0022】g値が0.3>g≧0.15の場合N≧3
とすると屈折率分布型光伝送体の中心層と最外層とのn
1 −nN の差を適切な範囲とすることができ、その中心
から0.25r0 〜0.70r0 の範囲内の屈折率分布
を式(1)の曲線に近似なものとするのが容易となり、
本発明の目的とする光伝送体とすることができる。従っ
てNは3〜5の範囲であることが好ましい。
【0023】本発明を実施するに際して用いられる未硬
化物質は、粘度が103 〜108 ポイズで硬化性のもの
であることが必要である。粘度が103 ポイズよりも小
さいと、賦形に際し糸切れが生ずるようになり糸状物の
形成が困難である。また粘度が108 ポイズより大きい
と、その賦形操作性が不良となり各層の同心円性が損わ
れたり、太さ斑の大きな賦形物となり易いので好ましく
ない。
【0024】本発明を実施するに際して用いうる硬化し
うる物質としてはラジカル重合性ビニル単量体又は該単
量体と該単量体に可溶性の重合体とよりなる組成物など
を用いることができる。
【0025】用い得るラジカル重合性ビニル単量体の具
体例としてはメチルメタクリレート(n=1.49)、
スチレン(n=1.59)、クロルスチレン(n=1.
61)、酢酸ビニル(n=1.47)、2,2,3,3
−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,
2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロプロピル
(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキ
サフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,2
−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート等の弗素化
アルキル(メタ)アクリレート(n=1.37〜1.4
4)、屈折率1.43〜1.62の(メタ)アクリレー
ト類例えばエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メ
タ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アルキレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パンジ又はトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールジ、トリ又はテトラ(メタ)アクリレート、ジグ
リセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサ(メタ)アクリレートなどのほかジエチ
レングリコールビスアリルカーボネート、弗素化アルキ
レングリコールポリ(メタ)アクリレートなどが挙げら
れる。
【0026】これら物質を糸状に賦形するに供する未硬
化物の粘度調整及び得られる糸状物中の中心から外側へ
向う屈折率分布の付与のため、前記の未硬化物質はビニ
ル系単量体と可溶性ポリマーとにて構成されていること
が好ましい。ここに用いうるポリマーとしては、前記の
ラジカル重合性ビニル単量体から生成するポリマーとの
相溶性が良いことが好ましく、例えばポリメチルメタク
リレート(n=1.49)、ポリメチルメタクリレート
系コポリマー(n=1.47〜1.50)、ポリ−4−
メチルペンテン−1(n=1.46)、エチレン/酢酸
ビニルコポリマー(n=1.46〜1.50)、ポリカ
ーボネート(n=1.50〜1.57)、ポリ弗化ビニ
リデン(n=1.42)、弗化ビニリデン/テトラフル
オロエチレンコポリマー(n=1.42〜1.46)、
弗化ビニリデン/テトラフルオロエチレン/ヘキサフル
オロプロペンコポリマー(n=1.40〜1.46)、
ポリ弗化アルキル(メタ)アクリレートポリマーなどが
挙げられる。
【0027】粘度を調整するため、各層に同一の屈折率
を有するポリマーを用いた場合は、中心から表面に向っ
て連続的な屈折率分布を有するプラスチック光伝送体が
得られるので好ましい。とくに、ポリメチルメタクリレ
ートは透明性に優れ及びそれ自体の屈折率も高いので本
発明の屈折率分布型光伝送体を作るに際して用いるポリ
マーとして好適なものである。
【0028】前記未硬化物より形成した糸状物を硬化す
るには未硬化物中に熱硬化触媒、或いは光硬化触媒を添
加しておくことが好ましく、熱硬化触媒としては普通パ
ーオキサイド系触媒が用いられる。光重合触媒としては
ベンゾフェノン、ベンゾインアルキルエーテル、4′−
イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオ
フェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、ベンジルメチルケタール、2,2−ジエトキシアセ
トフェノン、クロロチオキサントン、チオキサントン系
化合物、ベンゾフェノン系化合物、4−ジメチルアミノ
安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミ
ル、N−メチルジエタノールアミン、トリエチルアミン
などが挙げられる。
【0029】次いで未硬化状の糸状物を硬化させるに
は、硬化部において好ましくは紫外線を周囲から作用さ
せ、熱硬化触媒及び/又は光硬化触媒を含有する糸状物
を熱処理ないし光照射処理する。
【0030】本発明の光伝送体を作るには例えば図6の
糸成形装置を用いて実施することができる。図6は糸状
物成形装置を図式的に示す工程図で、相互拡散部及び硬
化処理部だけを縦断面図とするものであり、図中の記号
61は同心円状複合ノズル、62は押し出された未硬化
状の糸状物、63は糸状物の各層の単量体を相互に拡散
させて屈折率分布を与えるための相互拡散部、64は未
硬化物を硬化させるための硬化処理部、65は引き取り
ローラー、66は製造された屈折率分布型プラスチック
光伝送体、67は巻き取り部、68は不活性ガス導入
口、69は不活性ガス排出口である。糸状物62から遊
離する揮発性物質を相互拡散部63及び硬化処理部64
から除去するため、不活性ガス導入口68から不活性ガ
ス例えば窒素ガスを導入する。
【0031】上記の如き方法によって得られる屈折率分
布光伝送体には、さらに低屈折率の被覆層を設けること
もできる。被覆層を形成するためには、トリフルオロア
ルキルアクリレート、ペンタフルオロアルキルアクリレ
ート、ヘキサフルオロアルキルアクリレート、フルオロ
アルキレンジアクリレート、1,1,2,2−テトラヒ
ドロヘプタデカフルオロデシルアクリレート、ヘキサン
ジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
トなどを適宜混合し、必要に応じ塗工性及び屈折率を調
節するために前記の弗素化アクリレート又はメタクリレ
ートの重合体を加え、さらに前記の光重合開始剤を加え
たものを用いることが好ましい。
【0032】光重合に用いる光源としては150〜60
0nmの波長の光を発する炭素アーク灯、高圧水銀灯、
超高圧水銀灯、低圧水銀灯、ケミカルランプ、キセノン
ランプ、レーザー光等が挙げられる。
【0033】
【発明の効果】本発明の屈折率分布型プラスチック光伝
送体は、従来開発されてきた同種の光伝送体に比べ、そ
の中心から0.25r0 〜0.70r0 の範囲の屈折率
分布が式(1)の分布曲線に極めて近似した分布のもの
となっているため、その外周部の切削加工などを施さな
くても極めて良好なレンズ特性を備えたものとなってい
る。
【0034】以下実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0035】実施例中のレンズ性能及び屈折率分布の測
定は下記の方法で行った。 I.レンズ性能の測定 (評価装置)レンズ性能の測定は図7に示す評価装置を
用いて行った。 (試料の調製)実施例により得られた光伝送体を、通過
するHe−Neレーザー光線のうねりから判定した光線
の周期(λ)のほぼ1/4の長さ(λ/4)となるよう
に切断し、研磨機を用いて、試料の両端面が長軸に垂直
な平行平面となるように研磨し、評価試料とした。 (測定方法)図7中の光学ベンチ71の上に配置された
試料台76の上に試作した評価用試料78をセットし、
絞り74を調節して光源72からの光が集光用レンズ7
3、絞り74、ガラス板75を通り、試料の端面全面に
入射するようにしたのち、試料78及びポラロイドカメ
ラ77の位置をポラロイド(ポラロイド社商標)フィル
ム上にピントがあうよう調節し、正方形格子像を撮影
し、格子のゆがみを観察した。ガラス板75はフォトマ
スク用クロムメッキガラスのクロム被膜を0.1mmの
正方形格子模様に精密加工したものを用いた。 II.屈折率分布の測定 カールツアイス社製インターファコ干渉顕微鏡を用いて
公知の方法により測定した。
【0036】実施例1 ポリメチルメタクリレート(〔η〕=0.34,MEK
中、25℃にて測定)52重量部、ベンジルメタクリレ
ート35重量部、メチルメタクリレート13重量部、1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.2重量
部、ハイドロキノン0.1重量部とを60℃で加熱混練
した未硬化物を第1層形成用原液とし、ポリメチルメタ
クリレート(〔η〕=0.34,MEK中、25℃にて
測定)50重量部、ベンジルメタクリレート15重量
部、メチルメタクリレート35重量部、1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン0.2重量部、ハイドロ
キノン0.1重量部とを60℃で加熱混練した未硬化物
を第2層形成用原液とし、ポリメチルメタクリレート
(〔η〕=0.34、MEK中、25℃にて測定)50
重量部、メチルメタクリレート50重量部、1−ヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン0.2重量部、ハイ
ドロキノン0.1重量部とを加熱混練した未硬化物を第
3層形成用原液とし、これら3種の原液を複合ノズルを
用い、同心円状ファイバストランドとして同時に押し出
した。この時の押し出し時の第1層の成分の粘度は4.
7×104 ポイズ、第2層の成分の粘度は3.7×10
4 ポイズ、第3層の成分の粘度は2.9×104 ポイズ
であった。複合ノズルの温度は60℃とした。
【0037】紡糸ノズルより吐出されたファイバストラ
ンド62は次いで45cm長の相互拡散部〔図6中6
3〕を通過させることによりストランドファイバの各層
間のモノマーの相互拡散を行わせ、その後12本蛍光灯
(長さ120cm、40W)を円状に等間隔に配置され
た光照射部の中心にファイバストランドを速度40cm
/分で通過させることによりファイバストランド中のモ
ノマーを重合させ屈折率分布型プラスチック光伝送体と
し、ニップローラーで引き取った。
【0038】ファイバストランドを形成する際の各層の
吐出比を(第1層):(第2層):(第3層)=7:
4:1として得られた屈折率分布型光伝送体の半径(r
0 )0.59mmであり、インターファコ干渉顕微鏡に
より測定した屈折率分布はその中心部が1.508、周
辺部が1.498であり屈折率分布定数(g)値は0.
20mm-1でその中心から外面に向って図8に示す如く
0.15r0 〜0.75r0 の範囲の屈折率分布が近似
的に式(1)とほぼ一致しており、この光伝送体の両端
面を研磨し、レンズ長18.4mmとし4lP/mmな
る格子を用いて測定したMTFは60%、その時の共役
長が42.4mmで得られた格子の結像は歪みの少ない
鮮明な像であった。
【0039】更に、この光伝送体複数本を用いて図4中
の41に示す如き構造のレンズ長18.4mmの光伝送
体アレイを作成し4lP/mmなる格子を用いてそのM
TFを測定した結果52%となった。この光伝送体アレ
イを構成する棒状レンズの共役長は42.4mmであっ
た。この光伝送体アレイを用いてLEDを光源とし、C
CDを受光素子としたイメージスキャナを組み立てたと
ころ、その解像度は高く、鮮明な画像を伝送することが
できた。
【0040】実施例2 実施例1で用いた3種の原液と更に、第4層形成用原液
としてポリメチルメタクリレート(〔η〕=0.34、
MEK中、25℃にて測定)47重量部、メチルメタク
リレート40重量部2,2,3,3,4,4,5,5−
オクタフルオロペンチルメタクリレート13重量部、1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.2重量
部、ハイドロキノン0.1重量部とを60℃で加熱混練
した未硬化物質を用い、同心円状4層複合紡糸ノズルを
用いて、上記4種の原液を同心円状に配したファイバス
トランドとして同時に押し出した。押出し時の第1層な
いし第3層の粘度は実施例1とほぼ同じであり、第4層
形成成分の粘度は2.5×104 ポイズであった。又、
この時の複合ノズルの温度は60℃とした。次いで実施
例1と同様の操作を行ない屈折率分布型プラスチック光
伝送体を得た。
【0041】ファイバストランド形成時の(第1層):
(第2層):(第3層):(第4層)の吐出比を7:
4:1:0.5として得られた光伝送体は半径(r0
は0.60mm、インターファコ干渉顕微鏡により測定
した屈折率分布は中心部が1.507、周辺部が1.4
96であり、屈折率分布定数(g)値は0.20m
-1、その中心から外面に向かって0.15r0 〜0.
80r0 の範囲で屈折率分布が近似的に式(1)とほぼ
一致しており、この光伝送体の両端面を研磨しレンズ長
18.4mmとし4lP/mmの格子を用いて測定した
MTFは65%であった。その時の共役長は42.4m
mであった。この光伝送体を複数本組合せ実施例1と同
様にしてレンズ長18.4mmの光伝送体アレイを作成
し、4lP/mmなる格子を用いてMTFを測定した結
果58%、この時の共役長は42.4mmであった。こ
の光伝送体アレイを用いてLEDを光源とし、CCDを
受光素子としたイメージスキャナを組み立てた。このイ
メージスキャナは解像度の高い鮮明な画像を伝送するこ
とができた。
【0042】実施例3 実施例2で用いた4種の原液を、第1層から第4層形成
用原液として用い、ポリメチルメタクリレート(〔η〕
=0.34、MEK中、25℃にて測定)40重量部、
メチルメタクリレート18重量部、2,2,3,3,
4,4,6,6−オクタフルオロペンチルメタクリレー
ト42重量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン0.2重量部、ハイドロキノン0.1重量部とを
60℃で加熱混練し、第5層形成用原液とし、この5種
の原液を複合ノズルを用い同心円状ファイバストランド
として同時に押し出した。押し出し時の第1層から第4
層までの原液の粘度は実施例2とほぼ同じであり、第5
層形成成分の粘度は2.2×104 ポイズであった。
又、この時の複合紡糸ノズルの温度は60℃とした。
【0043】次いで実施例1と同様の操作を行ない光伝
送体を得た。ファイバストランド形成時の(第1層):
(第2層):(第3層):(第4層):(第5層)の吐
出比を7:4:1.1:0.6:0.4として得られた
光伝送体は半径(r0 )0.60mm、インターファコ
干渉顕微鏡により測定した屈折率の分布は中心部が1.
507、周辺部が1.494であり、屈折率分布定数
(g)値は0.22mm -1であり、その中心から外面に
向って0.15r0 〜0.85r0 の範囲で屈折率分布
が近似的に式(1)とほぼ一致していた。この光伝送体
の両端面を研磨し、レンズ長17.8mmとし、4lP
/mmの格子を用いて測定したMTFは72%であっ
た。その時の共役長は32.6mmであった。この光伝
送体を複数本組合せ、実施例1と同様にしてレンズ長1
7.8mmの光伝送体アレイを作成し4lP/mmなる
格子を用いてMTFを測定した結果、共役長32.6m
mで65%であった。この光伝送体アレイを用いてLE
Dを光源とし、CCDを受光素子としたイメージスキャ
ナを組み立てた。このイメージスキャナは解像度が高
く、鮮明な画像を伝送することができた。
【0044】実施例4 ポリメチルメタクリレート(〔η〕=0.34、MEK
中、25℃にて測定)51重量部、ベンジルメタクリレ
ート20重量部、メチルメタクリレート29重量部、1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.2重量
部、ハイドロキノン0.1重量部とを60℃で加熱混練
した未硬化物質を第1層形成用原液とし、実施例1で用
いた第3層形成用原液を第2層形成用原液として用い実
施例2で用いた第4層形成用原液を第3層形成用原液と
して用い、この3種の原液を用いて実施例1と同様の操
作を行い屈折率分布型光伝送体を得た。この時の第1層
の成分の粘度は4.5×104 ポイズであった。
【0045】ファイバストランド形成時の吐出比は(第
1層):(第2層):(第3層)=7:3:1であり、
得られた光伝送体の(r0 )は0.46mm、インター
ファコ干渉顕微鏡により測定した屈折率分布は中心部が
1.500、周辺部が1.490であり、屈折率分布定
数(g)値は0.25mm-1であり、その中心から外面
に向って、0.15r0 〜0.81r0 の範囲で屈折率
分布が近似的に式(1)とほぼ一致しており、この光伝
送体の両端面を研磨し、レンズ長15.6mmとし、4
lP/mmの格子を用いて測定したMTFは共役長2
9.0mmで62%であった。この光伝送体を複数本組
合せ、実施例1と同様にしてレンズ長15.6mmの光
伝送体アレイを作成し、4lP/mmなる格子を用いて
MTFを測定した結果共役長29.0mmで55%とな
った。この光伝送体アレイを用いてLEDを光源とし、
CCDを受光素子としたイメージスキャナを組み立て
た。このイメージスキャナは解像度の高い鮮明な画像を
伝送することができた。
【0046】実施例5 メチルメタクリレート50重量部、2,2,3,3−テ
トラフルオロプロピルメタクリレート50重量部からな
る重合体〔A〕(n0 =1.456、〔η〕=1.0
0)50重量部、メチルメタクリレート50重量部、1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.2重量
部、ハイドロキノン0.1重量部を60℃で加熱混練し
た未硬化物を第1層形成用原液とした。また上記重合体
〔A〕48重量部、2,2,3,3−テトラフルオロプ
ロピルメタクリレート22重量部、メチルメタクリレー
ト30重量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン0.2重量部、ハイドロキノン0.1重量部を6
0℃に加熱混練した未硬化物を第2層形成用原液とし、
重合体〔A〕46重量部、2,2,3,3−テトラフル
オロプロピルメタクリレート44重量部、メチルメタク
リレート10重量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン0.2重量部、ハイドロキノン0.1重量
部とを60℃にて加熱混練した未硬化物を第3層形成用
原液とした。この3種の原液を押し出し時の第1層形成
用成分の粘度は4.0×104 ポイズ、第2層形成用成
分の粘度は3.3×104 ポイズ、第3層形成用成分の
粘度は3.1×104 ポイズであり、実施例1と同様に
して複合紡糸した後、硬化処理し屈折率分布型光伝送体
を得た。
【0047】ファイバストランド形成時の各層の吐出比
は(第1層):(第2層):(第3層)=7:4:1と
した。得られた光伝送体の半径(r0 )は0.50mm
であり、インターファコ干渉顕微鏡により測定した屈折
率分布は中心部が1.472、周辺部が1.459であ
り、屈折率分布定数(g)値は0.27mm-1、その中
心から外面に向かって0.15r0 〜0.78r0 の範
囲で屈折率分布が近似的に式(1)とほぼ一致してお
り、この光伝送体の両端面を研磨し、レンズ長14.0
mmとし、4lP/mmの格子を用いて測定したMTF
は共役長29.0mmで64%であった。この光伝送体
を複数本組合せ、実施例1と同様にしてレンズ長14.
0mmの光伝送体アレイを作成し、4lP/mmなる格
子を用いてMTFを測定した結果、共役長29.0mm
で57%となった。この光伝送体アレイを用いてLED
を光源とし、CCDを受光素子としたイメージスキャナ
を組み立てた。このイメージスキャナは解像度の高い鮮
明な画像を伝送することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の屈折率分布型光伝送体の一例の屈折率
分布の測定結果を示す図である。
【図2】従来法によって作った屈折率分布型プラスチッ
ク光伝送体の屈性率分布の測定結果を示す図である。
【図3】これら光伝送体の格子像結合像の一例を示す図
である。
【図4】光伝送体の解像度測定装置の概略を示す図であ
る。
【図5】CCDセンサにより光量レベルを測定したグラ
フである。
【図6】本発明の屈折率分布型プラスチック光伝送体を
作るのに好ましく用い得る製造装置の概略図である。
【図7】レンズ性能測定装置の概略図である。
【図8】本発明の屈折率分布型プラスチック光伝送体の
一例の屈折率分布測定図である。
フロントページの続き (72)発明者 小田 正昭 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイ ヨン株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 石丸 輝太 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイ ヨン株式会社中央技術研究所内 審査官 笹野 秀生 (56)参考文献 特開 昭57−120901(JP,A) 特開 昭62−209402(JP,A) 特開 昭62−25705(JP,A) 特開 昭51−45538(JP,A) 特開 平1−68702(JP,A) 特開 平1−172804(JP,A) 特許2893046(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 3/00 G02B 6/00 - 6/08 G02B 6/10 G02B 6/16 - 6/22 G02B 6/44 H04N 1/028

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未硬化の状態での粘度が10 3 〜10 8
    ポイズであり、硬化したときの屈折率nが 1 >n 2 >n
    3 ・・・n N (N≧3)なるN個の未硬化物質を中心か
    ら外周面に向かって順次屈折率が小さくなるような配置
    で同心円状に複数積層した未硬化状態のファイバストラ
    ンドに賦形し、該ファイバストランドの各層間の屈折率
    分布が連続的屈折率分布となるように隣接層間物質を相
    互拡散処理を施しながら、又は相互拡散処理した後、該
    ファイバストランドを硬化処理して得られることを特徴
    とする屈折率分布型プラスチック光伝送体。
  2. 【請求項2】 前記N個の未硬化物質がラジカル重合性
    ビニル単量体と該単量体に可溶性の重合体とからなる組
    成物からなり、該N個の未硬化物質に含まれる重合体が
    同一であることを特徴とする請求項1に記載の屈折率分
    布型プラスチック光伝送体。
  3. 【請求項3】 前記重合体がポリメチルメタクリレート
    であることを特徴とする請求項2に記載の屈折率分布型
    プラスチック光伝送体。
  4. 【請求項4】 前記N個の未硬化物質のうち、少なくと
    も2個の未硬化物質の重合体の含有率が異なることを特
    徴とする請求項2または3に記載の屈折率分布型プラス
    チック光伝送体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項に記載の屈
    折率分布型プラスチック光伝送体において、 半径 0 なる円形断面を有し、その中心軸から外周面へ
    向って少なくとも0.25r 0 〜0.70r 0 の範囲の
    屈折率分布が、式(1) 【数1】 で規定する屈折率分布曲線にほぼ近似の屈折率分布を備
    え、 4ラインペア/mmなる格子像を該光伝送体を通してC
    CDラインセンサ上に結像させて、その測定光量の最大
    max と最小値 min を測定し、次式(2) 【数2】 にて算出したモデュレーショントランスファーファンク
    ション(MTF)が40%以上なる特性を備えているこ
    とを特徴とする屈折率分布型プラスチック光伝送体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の屈折率分布型プラスチ
    ック光伝送体おいて、 1.4≦ 0 ≦1.6 0.15≦g<0.3 mm -1 なる特性値を有することを特徴とする屈折率分布型プラ
    スチック光伝送体。
  7. 【請求項7】 0 が0.6mm以下であることを特徴
    とする請求項5または6に記載の屈折率分布型プラスチ
    ック光伝送体。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか一項に記載の屈
    折率分布型プラスチック光伝送体の複数本を一ライン又
    は複数ラインに並べ集合化したことを特徴とする光伝送
    体アレイ。
  9. 【請求項9】 未硬化の状態での粘度が10 3 〜10 8
    イズであり、硬化したときの屈折率nが 1 >n 2 >n 3
    ・・・n N (N≧3)なるN個の未硬化物質を中心から
    外周面に向かって順次屈折率が小さくなるような配置で
    同心円状に複数積層した未硬化状態のファイバストラン
    ドに賦形し、該ファイバストランドの各層間の屈折率分
    布が連続的屈折率分布となるように隣接層間物質を相互
    拡散処理を施しながら、又は相互拡散処理した後、該フ
    ァイバストランドを硬化処理する、円形断面を有する屈
    折率分布型プラスチック光伝送体の製造方法であって、 前記N個の未硬化物質がラジカル重合性ビニル単量体と
    該単量体に可溶性の重合体とからなる組成物からなり、
    該N個の未硬化物質に含まれる重合体が同一であり、 かつ、該N個の未硬化物質のうち、少なくとも2個の未
    硬化物質の重合体の含有率が異なることを特徴とする屈
    折率分布型プラスチック光伝送体の製造方法。
  10. 【請求項10】 半径 0 なる円形断面を有し、該光伝
    送体の中心軸から外周面へ向って少なくとも0.25r
    0 〜0.70r 0 の範囲の屈折率分布が、式(1) 【数3】 で規定する屈折率分布曲線にほぼ近似の屈折率分布を備
    え、 1.4≦ 0 ≦1.6 0.15≦g<0.3 mm -1 なる特性値を有する屈折率分布型プラスチック光伝送体
    を製造することを特徴とする請求項9に記載の屈折率分
    布型プラスチック光伝送体の製造方法。
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