JP3326853B2 - フッ素樹脂水性分散体および該水性分散体を含む水性塗料組成物 - Google Patents
フッ素樹脂水性分散体および該水性分散体を含む水性塗料組成物Info
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- JP3326853B2 JP3326853B2 JP04926093A JP4926093A JP3326853B2 JP 3326853 B2 JP3326853 B2 JP 3326853B2 JP 04926093 A JP04926093 A JP 04926093A JP 4926093 A JP4926093 A JP 4926093A JP 3326853 B2 JP3326853 B2 JP 3326853B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規にして有用なる、
フッ素樹脂水性分散体およびそれを含んだ水性塗料組成
物に関する。さらに詳細には、本発明は、特定の、いわ
ゆる反応性ノニオン乳化剤類を、フルオロオレフィンな
どと共に、重合反応せしめることにより得られる、超高
耐候性ならびに耐汚染性などは勿論のこと、とりわけ、
長期の保存安定性にも優れた、それぞれ、フッ素樹脂水
性分散体およびそれを含んだ水性塗料組成物に関する。
フッ素樹脂水性分散体およびそれを含んだ水性塗料組成
物に関する。さらに詳細には、本発明は、特定の、いわ
ゆる反応性ノニオン乳化剤類を、フルオロオレフィンな
どと共に、重合反応せしめることにより得られる、超高
耐候性ならびに耐汚染性などは勿論のこと、とりわけ、
長期の保存安定性にも優れた、それぞれ、フッ素樹脂水
性分散体およびそれを含んだ水性塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属またはセメントの如き、各種
のアルカリ性無機硬化体類や、各種のプラスチック類な
どの表面を塗料で以て被覆する目的は、基材の耐候性、
耐薬品性ならびに耐水性などの、いわゆる耐久性を向上
化せしめるためと、保護ならびに美装のために行われて
いる。
のアルカリ性無機硬化体類や、各種のプラスチック類な
どの表面を塗料で以て被覆する目的は、基材の耐候性、
耐薬品性ならびに耐水性などの、いわゆる耐久性を向上
化せしめるためと、保護ならびに美装のために行われて
いる。
【0003】近年、特に、建築外装材や産業資材などの
屋外に曝露されるものの塗装剤は、耐久性に優れた、長
期間メンテナンス・フリーのものが要求されている。
屋外に曝露されるものの塗装剤は、耐久性に優れた、長
期間メンテナンス・フリーのものが要求されている。
【0004】フルオロオレフィン系共重合体は、高耐候
性ならびに高耐薬品性を有するバインダーとして公知で
あり、有機溶剤溶液の形態のものが市販されている。し
かしながら、有機溶剤類を多量に含むために、火災の危
険性、有害性ならびに大気の汚染などといった問題があ
り、水性のフルオロオレフィン系バインダーが要求され
ている。
性ならびに高耐薬品性を有するバインダーとして公知で
あり、有機溶剤溶液の形態のものが市販されている。し
かしながら、有機溶剤類を多量に含むために、火災の危
険性、有害性ならびに大気の汚染などといった問題があ
り、水性のフルオロオレフィン系バインダーが要求され
ている。
【0005】これまでにも、テトラフルオロエチレン、
フッ化ビニリデンまたはヘキサフルオロプロピレンなど
のような、種々のフルオロオレフィン・ポリマー類の水
分散体類が提唱されている。
フッ化ビニリデンまたはヘキサフルオロプロピレンなど
のような、種々のフルオロオレフィン・ポリマー類の水
分散体類が提唱されている。
【0006】ところが、これらのフルオロオレフィン・
ポリマー水分散体類は、造膜過程で以て、高温での焼付
けが必要である、ということであり、たとえば、特開昭
57−38845号公報に記載の発明においては、フッ
化ビニリデンと、ヘキサフルオロプロピレン共重合体と
の場合にあって、180〜230℃という温度での焼き
付けが必要とされている。
ポリマー水分散体類は、造膜過程で以て、高温での焼付
けが必要である、ということであり、たとえば、特開昭
57−38845号公報に記載の発明においては、フッ
化ビニリデンと、ヘキサフルオロプロピレン共重合体と
の場合にあって、180〜230℃という温度での焼き
付けが必要とされている。
【0007】このような高温焼付けは、現場で塗装する
という、常乾塗料(常温乾燥型塗料)の分野では、無
論、不可能であるし、また、加熱乾燥が主体であるよう
な、いわゆる工場ライン塗装においても、経済的に不利
であることは否めない。
という、常乾塗料(常温乾燥型塗料)の分野では、無
論、不可能であるし、また、加熱乾燥が主体であるよう
な、いわゆる工場ライン塗装においても、経済的に不利
であることは否めない。
【0008】一方、特開昭61−261367号公報に
記載の発明においては、このような問題点の解決方法と
して、フルオロオレフィン、アルキルビニルエーテル、
カルボン酸ビニルエステルからなる乳化重合体ベースの
塗料組成物を開示しており、かかる発明によれば、造膜
性が大幅に改善されている。
記載の発明においては、このような問題点の解決方法と
して、フルオロオレフィン、アルキルビニルエーテル、
カルボン酸ビニルエステルからなる乳化重合体ベースの
塗料組成物を開示しており、かかる発明によれば、造膜
性が大幅に改善されている。
【0009】また、特開昭61−261367号公報に
記載の発明においては、フルオロオレフィン、アルキル
ビニルエーテルおよびカルボン酸ビニルエステルから構
成される乳化共重合体ベースの塗料用樹脂組成物を開示
しているけれども、無機質建材類の保護という用途に対
しては、適応し得るものでこそあるものの、長期の保存
安定性および顔料分散性、ならびに機械的および化学的
安定性などの面で以て、不充分なものである。
記載の発明においては、フルオロオレフィン、アルキル
ビニルエーテルおよびカルボン酸ビニルエステルから構
成される乳化共重合体ベースの塗料用樹脂組成物を開示
しているけれども、無機質建材類の保護という用途に対
しては、適応し得るものでこそあるものの、長期の保存
安定性および顔料分散性、ならびに機械的および化学的
安定性などの面で以て、不充分なものである。
【0010】また、特開平2−225550号公報に記
載の発明により、親水性基を有するマクロモノマー類を
共重合せしめることによって、保存安定性の良好なる水
性分散体が得られるということが開示されている。しか
しながら、依然として、実用的なる保存安定性を得るに
は到っていない、というのが実状である。
載の発明により、親水性基を有するマクロモノマー類を
共重合せしめることによって、保存安定性の良好なる水
性分散体が得られるということが開示されている。しか
しながら、依然として、実用的なる保存安定性を得るに
は到っていない、というのが実状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
型技術に従う限りは、とりわけ、長期の保存安定性に優
れるし、加えて、超高耐候性ならびに優れた耐汚染性な
どをも兼備した形のフッ素樹脂水性分散体(以下、水性
分散体ともいう。)を得るのも、該フッ素樹脂水性分散
体を含んだ水性塗料組成物を得るのも、共に、困難であ
り、難儀であるということが知れよう。
型技術に従う限りは、とりわけ、長期の保存安定性に優
れるし、加えて、超高耐候性ならびに優れた耐汚染性な
どをも兼備した形のフッ素樹脂水性分散体(以下、水性
分散体ともいう。)を得るのも、該フッ素樹脂水性分散
体を含んだ水性塗料組成物を得るのも、共に、困難であ
り、難儀であるということが知れよう。
【0012】しかるに、本発明者らは、こうした従来技
術における諸々の欠点の存在と、上述したような当業界
の諸要求との上に立って、鋭意、研究を開始した。
術における諸々の欠点の存在と、上述したような当業界
の諸要求との上に立って、鋭意、研究を開始した。
【0013】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、一にかかって、長期の保存安定性に優れるフッ素
樹脂水性分散体、ならびに該水性分散体と、顔料類と
を、必須の成分とする水性塗料組成物を提供することで
ある。
題は、一にかかって、長期の保存安定性に優れるフッ素
樹脂水性分散体、ならびに該水性分散体と、顔料類と
を、必須の成分とする水性塗料組成物を提供することで
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
従来技術の長所ないしは短所に鑑み、鋭意、検討を重ね
た結果、特定の反応性乳化剤類と、フルオロオレフィン
とを乳化重合せしめ、必須の原料成分とし、さらに必要
に応じて、その他の単量体類をも乳化重合せしめて得ら
れるフッ素樹脂水性分散体が、上述した課題を見事に満
足し得ることを見い出すに及んで、ここに、本発明を完
成させるに到った。
従来技術の長所ないしは短所に鑑み、鋭意、検討を重ね
た結果、特定の反応性乳化剤類と、フルオロオレフィン
とを乳化重合せしめ、必須の原料成分とし、さらに必要
に応じて、その他の単量体類をも乳化重合せしめて得ら
れるフッ素樹脂水性分散体が、上述した課題を見事に満
足し得ることを見い出すに及んで、ここに、本発明を完
成させるに到った。
【0015】すなわち、本発明は、少なくとも1個のエ
チレン性不飽和結合を有するノニオン性乳化剤(以下、
反応性ノニオン乳化剤と略称する。)の存在下に、フル
オロオレフィンを必須の成分とし、その他の単量体類と
を乳化重合せしめて得られるフッ素樹脂水性分散体を、
加えて、該水性分散体に、顔料類を配合せしめて成る、
水性塗料組成物を提供しようとするものであり、さら
に、必要に応じて、該水性分散体に、顔料類と、増粘剤
類および/または有機溶剤類とを配合せしめて成る、水
性塗料組成物を提供しようとするものである。
チレン性不飽和結合を有するノニオン性乳化剤(以下、
反応性ノニオン乳化剤と略称する。)の存在下に、フル
オロオレフィンを必須の成分とし、その他の単量体類と
を乳化重合せしめて得られるフッ素樹脂水性分散体を、
加えて、該水性分散体に、顔料類を配合せしめて成る、
水性塗料組成物を提供しようとするものであり、さら
に、必要に応じて、該水性分散体に、顔料類と、増粘剤
類および/または有機溶剤類とを配合せしめて成る、水
性塗料組成物を提供しようとするものである。
【0016】ここでいう、上記した反応性ノニオン乳化
剤類とは、本発明のフッ素樹脂水性分散体の重合反応の
全段階、すなわち、重合前、重合中、あるいは重合後に
おいて、安定なる乳化状態を維持し、水性媒体中で分解
せずに、エチレン性不飽和二重結合がフルオロオレフィ
ン類を含む単量体類の重合を阻害せずに、ランダムに共
重合せしめるためのものであって、とりわけ、カルボン
酸基、スルホン酸基またはリン酸基の如き、各種の反応
性極性基を保持しないような乳化剤類を指称するもので
ある、と定義できる。
剤類とは、本発明のフッ素樹脂水性分散体の重合反応の
全段階、すなわち、重合前、重合中、あるいは重合後に
おいて、安定なる乳化状態を維持し、水性媒体中で分解
せずに、エチレン性不飽和二重結合がフルオロオレフィ
ン類を含む単量体類の重合を阻害せずに、ランダムに共
重合せしめるためのものであって、とりわけ、カルボン
酸基、スルホン酸基またはリン酸基の如き、各種の反応
性極性基を保持しないような乳化剤類を指称するもので
ある、と定義できる。
【0017】反応性極性基を保持した、アニオン性やカ
チオン性などの、いわゆるイオン性の反応性乳化剤類を
単独で使用した場合には、どうしても、水性分散体の安
定性がpHに左右され易くなったり、あるいは、中和に
よって塩を形成するために、耐水性などの塗膜物性に悪
影響を及ぼす処となるから、不都合である。
チオン性などの、いわゆるイオン性の反応性乳化剤類を
単独で使用した場合には、どうしても、水性分散体の安
定性がpHに左右され易くなったり、あるいは、中和に
よって塩を形成するために、耐水性などの塗膜物性に悪
影響を及ぼす処となるから、不都合である。
【0018】ノニオン性の乳化剤類であっても、分散体
粒子それ自体が、相対的に低エネルギー粒子表面を形成
するフッ素系ポリマーである処から、アクリルエマルジ
ョンなどの、通常のポリマー類に比して、撥水ないしは
撥油性が強く、乳化剤を強く吸着しない。
粒子それ自体が、相対的に低エネルギー粒子表面を形成
するフッ素系ポリマーである処から、アクリルエマルジ
ョンなどの、通常のポリマー類に比して、撥水ないしは
撥油性が強く、乳化剤を強く吸着しない。
【0019】したがって、分子間力や電気的な力などに
よってのみ、乳化剤を分散体粒子に吸着させ、安定化せ
しめるには、自ずと限界があり、そのために、化学結合
による力が、是非とも、必要になってくる。
よってのみ、乳化剤を分散体粒子に吸着させ、安定化せ
しめるには、自ずと限界があり、そのために、化学結合
による力が、是非とも、必要になってくる。
【0020】以上のような理由で、反応性ノニオン乳化
剤は、水性分散体の安定化を向上させる上で、必須の成
分となる。当該反応性ノニオン乳化剤類として特に代表
的なもののみを例示するにとどめれば、次のような一般
式
剤は、水性分散体の安定化を向上させる上で、必須の成
分となる。当該反応性ノニオン乳化剤類として特に代表
的なもののみを例示するにとどめれば、次のような一般
式
【0021】
【化19】
【0022】〔ただし、式中のR1 およびR2 は、それ
ぞれ、同一であっても異なっていてもよい、炭素数が6
〜24なる炭化水素基であって、少なくとも1個の、好
ましくは、1または2個の重合性不飽和結合を有する炭
化水素基を表わすものとし、R3 は炭素数が1〜4なる
アルキル基またはプロトンを表わすものとし、Aはエチ
レンオキサイド結合および/またはプロピレンオキサイ
ド結合を表わすものとし、mは1または2なる整数であ
るものとし、また、nは5以上の整数であるものとす
る。〕
ぞれ、同一であっても異なっていてもよい、炭素数が6
〜24なる炭化水素基であって、少なくとも1個の、好
ましくは、1または2個の重合性不飽和結合を有する炭
化水素基を表わすものとし、R3 は炭素数が1〜4なる
アルキル基またはプロトンを表わすものとし、Aはエチ
レンオキサイド結合および/またはプロピレンオキサイ
ド結合を表わすものとし、mは1または2なる整数であ
るものとし、また、nは5以上の整数であるものとす
る。〕
【0023】
【化20】
【0024】〔ただし、式中のR1 は、炭素数が6〜2
4なる飽和ないしは不飽和の炭化水素基を表わすものと
し、R2 は、R1 が飽和炭化水素基である場合には、炭
素数が2〜4なるアルケニル基を表わすものとし、R1
が不飽和炭化水素基である場合には、炭素数が1〜4な
るアルキル基を表わすものとし、Aはエチレンオキサイ
ド結合および/またはプロピレンオキサイド結合を表わ
すものとし、mは1または2なる整数であるものとし、
また、nは5以上の整数であるものとする。〕
4なる飽和ないしは不飽和の炭化水素基を表わすものと
し、R2 は、R1 が飽和炭化水素基である場合には、炭
素数が2〜4なるアルケニル基を表わすものとし、R1
が不飽和炭化水素基である場合には、炭素数が1〜4な
るアルキル基を表わすものとし、Aはエチレンオキサイ
ド結合および/またはプロピレンオキサイド結合を表わ
すものとし、mは1または2なる整数であるものとし、
また、nは5以上の整数であるものとする。〕
【0025】
【化21】
【0026】〔ただし、式中のR1 は、少なくとも1個
の重合性不飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭
化水素基を表わすものとし、R2 は炭素数が1〜4なる
アルキル基またはプロトンを表わすものとし、Aはエチ
レンオキサイド結合および/またはプロピレンオキサイ
ド結合を表わすものとし、mは1または2なる整数であ
るものとし、また、nは5以上の整数であるものとす
る。〕
の重合性不飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭
化水素基を表わすものとし、R2 は炭素数が1〜4なる
アルキル基またはプロトンを表わすものとし、Aはエチ
レンオキサイド結合および/またはプロピレンオキサイ
ド結合を表わすものとし、mは1または2なる整数であ
るものとし、また、nは5以上の整数であるものとす
る。〕
【0027】
【化22】
【0028】〔ただし、式中のR1 は、少なくとも1個
の重合性不飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭
化水素基を表わすものとし、R2 はプロトンまたはメチ
ル基を表わすものとし、R3 は炭素数が1〜4なるアル
キル基を表わすものとし、Aはエチレンオキサイド結合
および/またはプロピレンオキサイド結合を表わすもの
とし、また、nは5以上の整数であるものとする。〕
の重合性不飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭
化水素基を表わすものとし、R2 はプロトンまたはメチ
ル基を表わすものとし、R3 は炭素数が1〜4なるアル
キル基を表わすものとし、Aはエチレンオキサイド結合
および/またはプロピレンオキサイド結合を表わすもの
とし、また、nは5以上の整数であるものとする。〕
【0029】
【化23】
【0030】〔ただし、式中のR1 は、少なくとも1個
の重合性不飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭
化水素基を表わすものとし、R2 はプロトンまたはメチ
ル基を表わすものとし、R3 は炭素数が1〜4なるアル
キル基を表わすものとし、Aはエチレンオキサイド結合
および/またはプロピレンオキサイド結合を表わすもの
とし、また、nは5以上の整数であるものとする。〕
の重合性不飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭
化水素基を表わすものとし、R2 はプロトンまたはメチ
ル基を表わすものとし、R3 は炭素数が1〜4なるアル
キル基を表わすものとし、Aはエチレンオキサイド結合
および/またはプロピレンオキサイド結合を表わすもの
とし、また、nは5以上の整数であるものとする。〕
【0031】
【化24】
【0032】〔ただし、式中のR1 は、少なくとも1個
の重合性不飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭
化水素基を表わすものとし、R2 およびR3 は、それぞ
れ、同一であっても異なっていてもよい、炭素数が1〜
4なるアルキル基またはプロトンを表わすものとし、A
およびBは、それぞれ、同一であっても異なっていても
よい、エチレンオキサイド結合および/またはプロピレ
ンオキサイド結合を表わすものとし、mおよびnは、そ
れぞれ、同一であっても異なっていてもよいが、そのう
ちの少なくとも一方が5以上の整数であるものとし、も
う一方が0または1以上の整数であるものとする。〕
の重合性不飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭
化水素基を表わすものとし、R2 およびR3 は、それぞ
れ、同一であっても異なっていてもよい、炭素数が1〜
4なるアルキル基またはプロトンを表わすものとし、A
およびBは、それぞれ、同一であっても異なっていても
よい、エチレンオキサイド結合および/またはプロピレ
ンオキサイド結合を表わすものとし、mおよびnは、そ
れぞれ、同一であっても異なっていてもよいが、そのう
ちの少なくとも一方が5以上の整数であるものとし、も
う一方が0または1以上の整数であるものとする。〕
【0033】
【化25】
【0034】〔ただし、式中のR1 は、少なくとも1個
の重合性不飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭
化水素基を表わすものとし、R2 およびR3 は、それぞ
れ、同一であっても異なっていてもよい、炭素数が1〜
4なるアルキル基またはプロトンを表わすものとし、A
およびBは、それぞれ、同一であっても異なっていても
よい、エチレンオキサイド結合および/またはプロピレ
ンオキサイド結合を表わすものとし、また、mおよびn
は、それぞれ、同一であっても異なっていてもよいが、
そのうちの少なくとも一方が5以上の整数であるものと
し、もう一方が0または1以上の整数であるものとす
る。〕
の重合性不飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭
化水素基を表わすものとし、R2 およびR3 は、それぞ
れ、同一であっても異なっていてもよい、炭素数が1〜
4なるアルキル基またはプロトンを表わすものとし、A
およびBは、それぞれ、同一であっても異なっていても
よい、エチレンオキサイド結合および/またはプロピレ
ンオキサイド結合を表わすものとし、また、mおよびn
は、それぞれ、同一であっても異なっていてもよいが、
そのうちの少なくとも一方が5以上の整数であるものと
し、もう一方が0または1以上の整数であるものとす
る。〕
【0035】
【化26】
【0036】〔ただし、式中のR1 およびR2 は、それ
ぞれ、同一であっても異なっていてもよい、炭素数が6
〜24なるアルキル基またはプロトンを表わすものとす
るが、そのうちの少なくとも一方は、アルキル基である
ものとし、AおよびBは、それぞれ、同一であっても異
なっていてもよい、エチレンオキサイド結合および/ま
たはプロピレンオキサイド結合を表わすものとし、ま
た、mおよびnは、それぞれ、同一であっても異なって
いてもよいが、そのうちの少なくとも一方が5以上の整
数であるものとし、もう一方が0または1以上の整数で
あるものとし、rは1〜4なる整数であるものとす
る。〕および
ぞれ、同一であっても異なっていてもよい、炭素数が6
〜24なるアルキル基またはプロトンを表わすものとす
るが、そのうちの少なくとも一方は、アルキル基である
ものとし、AおよびBは、それぞれ、同一であっても異
なっていてもよい、エチレンオキサイド結合および/ま
たはプロピレンオキサイド結合を表わすものとし、ま
た、mおよびnは、それぞれ、同一であっても異なって
いてもよいが、そのうちの少なくとも一方が5以上の整
数であるものとし、もう一方が0または1以上の整数で
あるものとし、rは1〜4なる整数であるものとす
る。〕および
【0037】
【化27】R1COO(A)nR2 〔ただし、式中のR1 は、少なくとも1個の重合性不飽
和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭化水素基を表
わすものとし、R2 は炭素数が1〜4なるアルキル基ま
たはプロトンを表わすものとし、Aはエチレンオキサイ
ド結合および/またはプロピレンオキサイド結合を表わ
すものとし、また、mおよびnは、それぞれ、同一であ
っても異なっていてもよいが、そのうちの少なくとも一
方が5以上の整数であるものとし、もう一方が0または
1以上の整数であるものとする。〕で以て示されるよう
な化学構造式のものであって、上述した説明に該当する
ものでさえあれば、特別に制限こそはないけれども、親
水性セグメントが、エーテル結合を介して、重合性不飽
和二重結合と結合しているビニルエーテル型のもの、た
とえば、
和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭化水素基を表
わすものとし、R2 は炭素数が1〜4なるアルキル基ま
たはプロトンを表わすものとし、Aはエチレンオキサイ
ド結合および/またはプロピレンオキサイド結合を表わ
すものとし、また、mおよびnは、それぞれ、同一であ
っても異なっていてもよいが、そのうちの少なくとも一
方が5以上の整数であるものとし、もう一方が0または
1以上の整数であるものとする。〕で以て示されるよう
な化学構造式のものであって、上述した説明に該当する
ものでさえあれば、特別に制限こそはないけれども、親
水性セグメントが、エーテル結合を介して、重合性不飽
和二重結合と結合しているビニルエーテル型のもの、た
とえば、
【0038】
【化28】 CH2=CHO(CH2)m(OCH2CH2)n−OH …
……〔X〕 〔ただし、式中のmおよびnは、それぞれ、同一であっ
ても異なっていてもよい、 1以上の整数であるものと
し、mは1〜20なる整数であり、nは1以上の整 数
であるものとする。〕などの化合物は、水性媒体中で使
用する場合には、或る条件の下においては、容易に加水
分解を起こす処となるので、こうした化合物の使用を避
けなければならない。
……〔X〕 〔ただし、式中のmおよびnは、それぞれ、同一であっ
ても異なっていてもよい、 1以上の整数であるものと
し、mは1〜20なる整数であり、nは1以上の整 数
であるものとする。〕などの化合物は、水性媒体中で使
用する場合には、或る条件の下においては、容易に加水
分解を起こす処となるので、こうした化合物の使用を避
けなければならない。
【0039】また、そのほかの化合物であっても、すな
わち、たとえば、
わち、たとえば、
【0040】
【化29】 CH2=CHCH2O(CH2)m(OCH2CH2)n−O
H………〔XI〕 〔ただし、式中のmおよびnは、それぞれ、同一であっ
ても異なっていてもよい、 1以上の整数であるものと
し、mは1〜20なる整数であり、nは1以上の整 数
であるものとする。〕などのような化合物であっても、
重合体粒子に組み込まれれば、それこそ、粒子安定化能
力を発揮するものの、重合前の単量体類を、充分に、乳
化する能力に欠けるために、実際には、使用を避ける必
要がある。
H………〔XI〕 〔ただし、式中のmおよびnは、それぞれ、同一であっ
ても異なっていてもよい、 1以上の整数であるものと
し、mは1〜20なる整数であり、nは1以上の整 数
であるものとする。〕などのような化合物であっても、
重合体粒子に組み込まれれば、それこそ、粒子安定化能
力を発揮するものの、重合前の単量体類を、充分に、乳
化する能力に欠けるために、実際には、使用を避ける必
要がある。
【0041】一般式[I]で表される化合物の具体的な
化合物としては、(ポリオキシエチレン)20ノニル
(アリル化)フェニルエーテルが挙げられる。この化合
物は、ノニルフェノールにエチレンオキサイドおよび/
またはプロピレンオキサイドを付加重合させ、その後、
該アルキルフェノールのベンゼン核中の水素原子をアリ
ル基で置換させることによって得ることができる。一般
式[II]で表される化合物の具体的な化合物としては、
アクリロイル化(ポリオキシエチレン)30ノニルフェ
ニルエーテルが挙げられる。この化合物は、ノニルフェ
ノールにエチレンオキサイドおよび/またはプロピレン
オキサイドを付加重合させ、その後、アクリル酸の如き
カルボキシル基含有不飽和二重結合含有化合物とエステ
ル化反応させることによって得られる。一般式[III]
で表される化合物の具体的な化合物としては、(ポリオ
キシエチレン)30オクテニルフェニルエーテルが挙げ
られる。この化合物は、オクテニルフェノールにエチレ
ンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを付
加重合させることによって得られる。一般式[IV]で表
される化合物の具体的な化合物としては、(ポリオキシ
エチレン)30化デカジエンカルボン酸酢酸エステルが
挙げられる。この化合物は、デカジエンカルボン酸にエ
チレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイド
を付加重合させた化合物とアルキルカルボン酸とエステ
ル化反応させることによって得られる。一般式[V]で
表される化合物の具体的な化合物としては、(ポリオキ
シエチレン)30化デカジエンカルボン酸エチルエステ
ルが挙げられる。この化合物は、デカジエンカルボン酸
とエタノールにエチレンオキサイドおよび/またはプロ
ピレンオキサイドを付加重合させた化合物とをエステル
化反応させることによって得られる。一般式[VI]で表
される化合物の具体的な化合物としては、ビス(ポリオ
キシエチレン)30化−2−オクテニルコハク酸が挙げ
られる。この化合物は、2−オクテニルコハク酸にエチ
レンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを
付加重合させることによって得られる。一般式[VII]
で表される化合物の具体的な化合物としては、ビス(ポ
リオキシエチレン)30化−2−オクテニルマレイン酸
が挙げられる。この化合物は、2−オクテニルマレイン
酸にエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキ
サイドを付加重合させることによって得られる。一般式
[VIII]で表される化合物の具体的な化合物としては、
イタコン酸(ポリオキシエチレン)30、(ポリオキシ
エチレン)20ジエステルが挙げられる。この化合物
は、イタコン酸とポリ(エチレンオキサイドおよび/ま
たはプロピレンオキサイド)とジエステル化反応をさせ
ることによって得られる。また式 R1COO(A)n
R2 で表される化合物の具体的化合物としては、(ポ
リオキシエチレン)20オクテニルカルボン酸エステル
が挙げられる。この化合物は、オクテニルカルボン酸に
エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイ
ドを付加重合させることによって得られる。当該反応性
ノニオン乳化剤類の使用量としては、総単量体量に対し
て0.1重量%以上を用いればよく、得られる水性分散
体の諸性能を低減化させない限りは、制限こそ無いもの
の、好ましくは、0.1〜5重量%なる範囲内が、一
層、効果的である。
化合物としては、(ポリオキシエチレン)20ノニル
(アリル化)フェニルエーテルが挙げられる。この化合
物は、ノニルフェノールにエチレンオキサイドおよび/
またはプロピレンオキサイドを付加重合させ、その後、
該アルキルフェノールのベンゼン核中の水素原子をアリ
ル基で置換させることによって得ることができる。一般
式[II]で表される化合物の具体的な化合物としては、
アクリロイル化(ポリオキシエチレン)30ノニルフェ
ニルエーテルが挙げられる。この化合物は、ノニルフェ
ノールにエチレンオキサイドおよび/またはプロピレン
オキサイドを付加重合させ、その後、アクリル酸の如き
カルボキシル基含有不飽和二重結合含有化合物とエステ
ル化反応させることによって得られる。一般式[III]
で表される化合物の具体的な化合物としては、(ポリオ
キシエチレン)30オクテニルフェニルエーテルが挙げ
られる。この化合物は、オクテニルフェノールにエチレ
ンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを付
加重合させることによって得られる。一般式[IV]で表
される化合物の具体的な化合物としては、(ポリオキシ
エチレン)30化デカジエンカルボン酸酢酸エステルが
挙げられる。この化合物は、デカジエンカルボン酸にエ
チレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイド
を付加重合させた化合物とアルキルカルボン酸とエステ
ル化反応させることによって得られる。一般式[V]で
表される化合物の具体的な化合物としては、(ポリオキ
シエチレン)30化デカジエンカルボン酸エチルエステ
ルが挙げられる。この化合物は、デカジエンカルボン酸
とエタノールにエチレンオキサイドおよび/またはプロ
ピレンオキサイドを付加重合させた化合物とをエステル
化反応させることによって得られる。一般式[VI]で表
される化合物の具体的な化合物としては、ビス(ポリオ
キシエチレン)30化−2−オクテニルコハク酸が挙げ
られる。この化合物は、2−オクテニルコハク酸にエチ
レンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを
付加重合させることによって得られる。一般式[VII]
で表される化合物の具体的な化合物としては、ビス(ポ
リオキシエチレン)30化−2−オクテニルマレイン酸
が挙げられる。この化合物は、2−オクテニルマレイン
酸にエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキ
サイドを付加重合させることによって得られる。一般式
[VIII]で表される化合物の具体的な化合物としては、
イタコン酸(ポリオキシエチレン)30、(ポリオキシ
エチレン)20ジエステルが挙げられる。この化合物
は、イタコン酸とポリ(エチレンオキサイドおよび/ま
たはプロピレンオキサイド)とジエステル化反応をさせ
ることによって得られる。また式 R1COO(A)n
R2 で表される化合物の具体的化合物としては、(ポ
リオキシエチレン)20オクテニルカルボン酸エステル
が挙げられる。この化合物は、オクテニルカルボン酸に
エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイ
ドを付加重合させることによって得られる。当該反応性
ノニオン乳化剤類の使用量としては、総単量体量に対し
て0.1重量%以上を用いればよく、得られる水性分散
体の諸性能を低減化させない限りは、制限こそ無いもの
の、好ましくは、0.1〜5重量%なる範囲内が、一
層、効果的である。
【0042】以上が、本発明の水性分散体を調製するた
めに、必須の一原料成分として用いられる反応性ノニオ
ン乳化剤類であるが、このほかに、以下に示すような、
種々の非反応性の乳化剤類との併用もまた、可能であ
る。
めに、必須の一原料成分として用いられる反応性ノニオ
ン乳化剤類であるが、このほかに、以下に示すような、
種々の非反応性の乳化剤類との併用もまた、可能であ
る。
【0043】併用してよい乳化剤としては、アニオン型
乳化剤、非イオン型乳化剤、カチオン型乳化剤、その他
アニオン性反応性乳化剤、フッ素系界面活性剤、アクリ
ルオリゴマーなどの界面活性能を有する物質が挙げら
れ、これらのうち、非イオン型およびアニオン型乳化剤
が、重合中の凝集物の生成が少ないことから好ましい。
乳化剤、非イオン型乳化剤、カチオン型乳化剤、その他
アニオン性反応性乳化剤、フッ素系界面活性剤、アクリ
ルオリゴマーなどの界面活性能を有する物質が挙げら
れ、これらのうち、非イオン型およびアニオン型乳化剤
が、重合中の凝集物の生成が少ないことから好ましい。
【0044】非イオン型乳化剤としては、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、エチレンオキサイドープロピレンオ
キサイドブロック共重合体などが代表的であり、アニオ
ン型乳化剤としては、アルキル(ベンゼン)スルホン
酸、アルキルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルサルフェートなどのアルカリ金属塩やアンモ
ニウム塩、アミン塩がある。
チレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、エチレンオキサイドープロピレンオ
キサイドブロック共重合体などが代表的であり、アニオ
ン型乳化剤としては、アルキル(ベンゼン)スルホン
酸、アルキルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルサルフェートなどのアルカリ金属塩やアンモ
ニウム塩、アミン塩がある。
【0045】さらに、上述のアニオン型乳化剤の替わり
に、もしくは併用でポリカルボン酸もしくはスルホン酸
塩よりなる水溶性オリゴマーの利用もできる。さらにま
た、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロー
スなどの水溶性高分子物質を保護コロイドとして用いる
ことができる。以上の乳化剤などの使用量は総単量体量
に対して10重量%以下が、得られる塗膜物性の面から
好ましい。
に、もしくは併用でポリカルボン酸もしくはスルホン酸
塩よりなる水溶性オリゴマーの利用もできる。さらにま
た、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロー
スなどの水溶性高分子物質を保護コロイドとして用いる
ことができる。以上の乳化剤などの使用量は総単量体量
に対して10重量%以下が、得られる塗膜物性の面から
好ましい。
【0046】次いで、もう一つの必須原料成分である、
前記フルオロオレフィンについて説明することにする。
ここでいうフルオロオレフィンとして特に代表的なもの
のみを例示するにとどめれば、フッ化ビニル、フッ化ビ
ニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプ
ロピレン、1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピ
レン、1,1,3,3−テトラフルオロプロピレン、
1,1,2−トリフルオロプロピレンまたは3,3,3
−トリフルオロプロピレンの如き、純粋な意味でのフル
オロオレフィンをはじめ、
前記フルオロオレフィンについて説明することにする。
ここでいうフルオロオレフィンとして特に代表的なもの
のみを例示するにとどめれば、フッ化ビニル、フッ化ビ
ニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプ
ロピレン、1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピ
レン、1,1,3,3−テトラフルオロプロピレン、
1,1,2−トリフルオロプロピレンまたは3,3,3
−トリフルオロプロピレンの如き、純粋な意味でのフル
オロオレフィンをはじめ、
【0047】さらには、クロロトリフルオロエチレン、
ブロモトリフルオロエチレン、1−クロロ−1,2−ジ
フルオロエチレンまたは1,1−ジクロロ−2,2−ジ
フルオロエチレンの如き、フッ素原子以外のハロゲン原
子を有するものまでをも包含した形の、広義のフルオロ
オレフィン類などである。
ブロモトリフルオロエチレン、1−クロロ−1,2−ジ
フルオロエチレンまたは1,1−ジクロロ−2,2−ジ
フルオロエチレンの如き、フッ素原子以外のハロゲン原
子を有するものまでをも包含した形の、広義のフルオロ
オレフィン類などである。
【0048】これらのうちでも、ヘキサフルオロプロピ
レン、クロロトリフルオロエチレンまたはフッ化ビニリ
デンの使用が、とりわけ、重合時の反応制御の面からも
望ましい。
レン、クロロトリフルオロエチレンまたはフッ化ビニリ
デンの使用が、とりわけ、重合時の反応制御の面からも
望ましい。
【0049】当該フルオロオレフィンは、全単量体類
中、概ね、10〜80重量%なる範囲内で以て使用し
て、目的とするフッ素樹脂中に導入せしめると、とりわ
け、耐候性などに満足できるものが得られる。
中、概ね、10〜80重量%なる範囲内で以て使用し
て、目的とするフッ素樹脂中に導入せしめると、とりわ
け、耐候性などに満足できるものが得られる。
【0050】他方、かかるフルオロオレフィンと共重合
可能なる、他の主要なる単量体類としては、種々のもの
が考えられるが、その種類と量とは、高度なる耐候性、
耐薬品性、耐水性、耐アルカリ性、耐熱性ならびに柔軟
性などの、諸々の皮膜性能を考慮して、適宜、選択して
使用されるべきものであり、それらのうちでも、特に代
表的なもののみを例示するにとどめれば、次の通りであ
る。
可能なる、他の主要なる単量体類としては、種々のもの
が考えられるが、その種類と量とは、高度なる耐候性、
耐薬品性、耐水性、耐アルカリ性、耐熱性ならびに柔軟
性などの、諸々の皮膜性能を考慮して、適宜、選択して
使用されるべきものであり、それらのうちでも、特に代
表的なもののみを例示するにとどめれば、次の通りであ
る。
【0051】(1) クロトン酸、イタコン酸、無水シ
トラコン酸もしくは無水イタコン酸の如き、各種の不飽
和カルボン酸類、またはそれらの種々のエステル類; (2) シトラコン酸もしくはイタコン酸の如き、重合
性不飽和二重結合含有多価カルボン酸類のジヒドロキシ
アルキルエステル類などのような、種々の該不飽和結合
含有ポリヒドロキシアルキルエステル類;
トラコン酸もしくは無水イタコン酸の如き、各種の不飽
和カルボン酸類、またはそれらの種々のエステル類; (2) シトラコン酸もしくはイタコン酸の如き、重合
性不飽和二重結合含有多価カルボン酸類のジヒドロキシ
アルキルエステル類などのような、種々の該不飽和結合
含有ポリヒドロキシアルキルエステル類;
【0052】(3) メチルビニルエーテル、エチルビ
ニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロ
ピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソ
アミルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、
n−オクチルビニルエーテル、もしくは2−エチルヘキ
シル−ビニルエーテルの如き、各種のアルキルビニルエ
ーテル類;
ニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロ
ピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソ
アミルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、
n−オクチルビニルエーテル、もしくは2−エチルヘキ
シル−ビニルエーテルの如き、各種のアルキルビニルエ
ーテル類;
【0053】シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘ
キシルビニルエーテルもしくはメチルシクロヘキシルビ
ニルエーテルの如き、各種のシクロアルキルビニルエー
テル類;またはベンジルビニルエーテルもしくはフェネ
チルビニルエーテルの如き、各種の芳香族ビニルエーテ
ル類;
キシルビニルエーテルもしくはメチルシクロヘキシルビ
ニルエーテルの如き、各種のシクロアルキルビニルエー
テル類;またはベンジルビニルエーテルもしくはフェネ
チルビニルエーテルの如き、各種の芳香族ビニルエーテ
ル類;
【0054】パーフルオロメチルビニルエーテル、パー
フルオロエチルビニルエーテル、パーフルオロプロピル
ビニルエーテル、パーフルオロオクチルビニルエーテル
もしくはパーフルオロシクロヘキシルビニルエーテルの
如き、各種の(パー)フルオロアルキルビニルエーテル
類;または4−ヒドロキシブチルビニルエーテルの如
き、各種のヒドロキシアルキルビニルエーテルなどのよ
うな、種々のビニルエーテル類;
フルオロエチルビニルエーテル、パーフルオロプロピル
ビニルエーテル、パーフルオロオクチルビニルエーテル
もしくはパーフルオロシクロヘキシルビニルエーテルの
如き、各種の(パー)フルオロアルキルビニルエーテル
類;または4−ヒドロキシブチルビニルエーテルの如
き、各種のヒドロキシアルキルビニルエーテルなどのよ
うな、種々のビニルエーテル類;
【0055】(4) 酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、n−酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニ
ル、カプロン酸ビニル、ネオノナン酸ビニル、ネオデカ
ン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、ラウリン酸
ビニルもしくはステアリン酸ビニルをはじめ、p−t−
ブチル安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、モノクロル
酢酸ビニルもしくはシクロヘキサンカルボン酸ビニルの
如き、各種のカルボン酸ビニルエステル類;
ル、n−酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニ
ル、カプロン酸ビニル、ネオノナン酸ビニル、ネオデカ
ン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、ラウリン酸
ビニルもしくはステアリン酸ビニルをはじめ、p−t−
ブチル安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、モノクロル
酢酸ビニルもしくはシクロヘキサンカルボン酸ビニルの
如き、各種のカルボン酸ビニルエステル類;
【0056】(5) 塩化ビニルもしくは塩化ビニリデ
ンの如き、各種のハロゲン化オレフィン類;またはエチ
レン、プロピレン、n−ブチレン、イソブチレン、n−
ペンテンの如き、各種のオレフィン類;あるいは (6) ブタジエン、ヘキサジエン、オクタジエン、デ
カジエン、テトラデカジエン、2−メチルオクタジエ
ン、デカトリエンもしくはジアリルフタレートの如き、
分子中に2個以上の重合性不飽和二重結合を有する各種
の単量体類;またはビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシランもしくはビニルトリス(2−メトキ
シエトキシ)シランの如き、各種の加水分解性シリル基
含有単量体類などのような種々の架橋性単量体類などで
ある。
ンの如き、各種のハロゲン化オレフィン類;またはエチ
レン、プロピレン、n−ブチレン、イソブチレン、n−
ペンテンの如き、各種のオレフィン類;あるいは (6) ブタジエン、ヘキサジエン、オクタジエン、デ
カジエン、テトラデカジエン、2−メチルオクタジエ
ン、デカトリエンもしくはジアリルフタレートの如き、
分子中に2個以上の重合性不飽和二重結合を有する各種
の単量体類;またはビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシランもしくはビニルトリス(2−メトキ
シエトキシ)シランの如き、各種の加水分解性シリル基
含有単量体類などのような種々の架橋性単量体類などで
ある。
【0057】上掲した如き各種の共重合性単量体類のう
ち、ビニルエーテル類および/またはカルボン酸ビニル
エステル類を、さらには、オレフィン類を、それぞれ、
5〜90重量%なる範囲内で、好ましくは、5〜20重
量%なる範囲内で使用するのが適切である。
ち、ビニルエーテル類および/またはカルボン酸ビニル
エステル類を、さらには、オレフィン類を、それぞれ、
5〜90重量%なる範囲内で、好ましくは、5〜20重
量%なる範囲内で使用するのが適切である。
【0058】また、各種の共重合性単量体類のうち、ビ
ニルエーテル類は、水性媒体中で以て使用する場合に
は、条件の如何によっては、容易に加水分解を起こすと
いう処から、当該ビニルエーテル類を除いた、他の共重
合性単量体類を使用することが、一層、望ましい。
ニルエーテル類は、水性媒体中で以て使用する場合に
は、条件の如何によっては、容易に加水分解を起こすと
いう処から、当該ビニルエーテル類を除いた、他の共重
合性単量体類を使用することが、一層、望ましい。
【0059】重合開始剤類としては、乳化重合におい
て、一般的に使用されているようなものでさえあれば、
特別に限定こそ無いものの、それらのうちでも特に代表
的なもののみを例示するにとどめれば、過酸化水素の如
き、各種の水溶性無機過酸化物;過硫酸アンモニウム、
過硫酸カリウムもしくは過硫酸ナトリウムの如き、各種
の過硫酸塩類;クメンハイドロパーオキサイドもしくは
ベンゾイルパーオキサイドの如き、各種の有機過酸化物
類;
て、一般的に使用されているようなものでさえあれば、
特別に限定こそ無いものの、それらのうちでも特に代表
的なもののみを例示するにとどめれば、過酸化水素の如
き、各種の水溶性無機過酸化物;過硫酸アンモニウム、
過硫酸カリウムもしくは過硫酸ナトリウムの如き、各種
の過硫酸塩類;クメンハイドロパーオキサイドもしくは
ベンゾイルパーオキサイドの如き、各種の有機過酸化物
類;
【0060】アゾビスイソブチロニトリルもしくはアゾ
ビスシアノ吉草酸(アゾビスイソバレロニトリル)の如
き、各種のアゾ系開始剤類などであり、これらは単独使
用でも、2種以上の併用でもよいことは、勿論である。
ビスシアノ吉草酸(アゾビスイソバレロニトリル)の如
き、各種のアゾ系開始剤類などであり、これらは単独使
用でも、2種以上の併用でもよいことは、勿論である。
【0061】当該重合開始剤類の使用量としては、総単
量体量に対して、0.1〜2重量%が好ましい。なお、
これらの重合開始剤と金属イオンおよび還元剤との併用
による、いわゆるレドックス重合法として公知の方法に
よっても良いことは、勿論である。
量体量に対して、0.1〜2重量%が好ましい。なお、
これらの重合開始剤と金属イオンおよび還元剤との併用
による、いわゆるレドックス重合法として公知の方法に
よっても良いことは、勿論である。
【0062】本発明においては、水の存在下、好ましく
は、イオン交換水の存在下において、あるいは、此のイ
オン交換水と、必要に応じて用いられる乳化剤との共存
下において、単量体類を、各別にそのまま、あるいは、
乳化した状態で以て、一括で、または分割して、反応容
器中に添加し、あるいは連続的に、反応容器中に滴下
し、上掲した如き重合開始剤類の存在下に、0〜100
℃、好ましくは、30〜90℃なる温度で、3〜100
Kg/cm2、好ましくは、6〜50Kg/cm2なる圧
力で以て重合せしめれば良い。
は、イオン交換水の存在下において、あるいは、此のイ
オン交換水と、必要に応じて用いられる乳化剤との共存
下において、単量体類を、各別にそのまま、あるいは、
乳化した状態で以て、一括で、または分割して、反応容
器中に添加し、あるいは連続的に、反応容器中に滴下
し、上掲した如き重合開始剤類の存在下に、0〜100
℃、好ましくは、30〜90℃なる温度で、3〜100
Kg/cm2、好ましくは、6〜50Kg/cm2なる圧
力で以て重合せしめれば良い。
【0063】此の際の総単量体量と水との比率は、最終
固形分量が20〜60重量%なる範囲内となるように設
定すべきである。また、乳化重合をするに当たって、粒
子径を成長ないしは制御させるために、予め、水相中に
エマルジョン粒子を存在させて、重合せしめるというシ
ード重合法によっても良い。
固形分量が20〜60重量%なる範囲内となるように設
定すべきである。また、乳化重合をするに当たって、粒
子径を成長ないしは制御させるために、予め、水相中に
エマルジョン粒子を存在させて、重合せしめるというシ
ード重合法によっても良い。
【0064】このようにして得られる、フッ素樹脂水性
分散体の粒子径は、概ね、0.05〜3ミクロン(μ
m)なる範囲内であり、一方、当該水性樹脂分散体中の
ポリマー類それ自体のガラス転移温度(Tg)は、概
ね、−20〜+60℃なる範囲内である。
分散体の粒子径は、概ね、0.05〜3ミクロン(μ
m)なる範囲内であり、一方、当該水性樹脂分散体中の
ポリマー類それ自体のガラス転移温度(Tg)は、概
ね、−20〜+60℃なる範囲内である。
【0065】本発明のフッ素樹脂水性分散体は、必要に
応じ、顔料、増粘剤、有機溶剤を混合し、塗料組成物と
することができる。
応じ、顔料、増粘剤、有機溶剤を混合し、塗料組成物と
することができる。
【0066】顔料類の使用量は、前述した水性樹脂分散
体の固形分に対して、200重量%以下であることが望
ましい。200重量%を超える量での使用による場合に
は、どうしても、得られる塗膜がポーラスになり、耐水
性などの長期の耐久性が劣るようになるので、好ましく
ない。
体の固形分に対して、200重量%以下であることが望
ましい。200重量%を超える量での使用による場合に
は、どうしても、得られる塗膜がポーラスになり、耐水
性などの長期の耐久性が劣るようになるので、好ましく
ない。
【0067】当該顔料類として特に代表的なもののみを
例示するにとどめれば、酸化チタン、マイカ、タルク、
クレー、沈降性硫酸バリウム、シリカ末、炭酸カルシウ
ム、酸化鉄、酸化亜鉛、アルミ末またはカーボンの如
き、各種の無機顔料類;フタロシアニンブルーの如き、
各種の有機顔料類などであり、さらには、上掲した如き
種々の顔料類を乳化剤ないしは分散剤などで以て、水中
に分散せしめた形の、いわゆる分散顔料類の使用もまた
可能であり、それぞれの目的に応じて、適宜、選択され
て使用される。
例示するにとどめれば、酸化チタン、マイカ、タルク、
クレー、沈降性硫酸バリウム、シリカ末、炭酸カルシウ
ム、酸化鉄、酸化亜鉛、アルミ末またはカーボンの如
き、各種の無機顔料類;フタロシアニンブルーの如き、
各種の有機顔料類などであり、さらには、上掲した如き
種々の顔料類を乳化剤ないしは分散剤などで以て、水中
に分散せしめた形の、いわゆる分散顔料類の使用もまた
可能であり、それぞれの目的に応じて、適宜、選択され
て使用される。
【0068】次いで、有機溶剤類は、最低造膜温度を低
減化させ、造膜状態を一層、強固にする目的で以て添加
されるものであるが、それらのうちでも特に代表的なも
ののみを挙げるにとどめれば、n−ペンタンもしくはn
−ヘキサンの如き、各種の飽和炭化水素類;トルエンも
しくはキシレンの如き、各種の芳香族炭化水素類;酢酸
エチルもしくは酢酸ブチルの如き、各種のエステル類;
エチルアルコール、ブチルアルコール、2−エチルヘキ
サノール、ベンジルアルコールもしくは2,2,4−ト
リメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレー
トの如き、各種のアルコール類;
減化させ、造膜状態を一層、強固にする目的で以て添加
されるものであるが、それらのうちでも特に代表的なも
ののみを挙げるにとどめれば、n−ペンタンもしくはn
−ヘキサンの如き、各種の飽和炭化水素類;トルエンも
しくはキシレンの如き、各種の芳香族炭化水素類;酢酸
エチルもしくは酢酸ブチルの如き、各種のエステル類;
エチルアルコール、ブチルアルコール、2−エチルヘキ
サノール、ベンジルアルコールもしくは2,2,4−ト
リメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレー
トの如き、各種のアルコール類;
【0069】アセトン、メチルエチルケトン、メチルア
ミルケトンもしくはメチルイソブチルケトンの如き、各
種のケトン類;ジブチルフタレートもしくはジオクチル
フタレートの如き、各種のフタレート系可塑剤類;ジメ
チルグリコールフタレート、ジメチルグリコールアジペ
ートもしくはジメチルグリコールセバケートの如き、各
種のグリコール系可塑剤類;
ミルケトンもしくはメチルイソブチルケトンの如き、各
種のケトン類;ジブチルフタレートもしくはジオクチル
フタレートの如き、各種のフタレート系可塑剤類;ジメ
チルグリコールフタレート、ジメチルグリコールアジペ
ートもしくはジメチルグリコールセバケートの如き、各
種のグリコール系可塑剤類;
【0070】メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセ
ロソルブ、酢酸セロソルブもしくは酢酸ブチルセロソル
ブの如き、各種のエチレングリコール誘導体類;カルビ
トール、カルビトールアセテート、ブチルカルビトール
もしくはブチルカルビトールアセテートの如き、各種の
ジエチレングリコール誘導体類などであり、それぞれの
最低造膜温度の低減化能力に応じて、該水性分散体に対
し、20重量%未満の量で以て使用される。20重量%
を超える量の使用は、ともすれば、著しく塗膜諸物性を
低下させる虞があるために、使用してはいけない。
ロソルブ、酢酸セロソルブもしくは酢酸ブチルセロソル
ブの如き、各種のエチレングリコール誘導体類;カルビ
トール、カルビトールアセテート、ブチルカルビトール
もしくはブチルカルビトールアセテートの如き、各種の
ジエチレングリコール誘導体類などであり、それぞれの
最低造膜温度の低減化能力に応じて、該水性分散体に対
し、20重量%未満の量で以て使用される。20重量%
を超える量の使用は、ともすれば、著しく塗膜諸物性を
低下させる虞があるために、使用してはいけない。
【0071】増粘剤類としては、前掲したポリカルボン
酸類またはスルホン酸塩よりなる水溶性オリゴマー類
や、カルボン酸系高分子増粘剤類などをはじめ、ポリビ
ニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロースまたはヒドロキシエチルセルロースの如き、
各種の水溶性高分子物質や、ウレタン系増粘剤類などを
用いることが出来る。
酸類またはスルホン酸塩よりなる水溶性オリゴマー類
や、カルボン酸系高分子増粘剤類などをはじめ、ポリビ
ニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロースまたはヒドロキシエチルセルロースの如き、
各種の水溶性高分子物質や、ウレタン系増粘剤類などを
用いることが出来る。
【0072】当該増粘剤類の使用量としては、所望の粘
度になる量を添加すれば良いが、塗膜の耐水性などを考
慮して、該水性分散体に対して、5重量%以下とするに
のが望ましい。
度になる量を添加すれば良いが、塗膜の耐水性などを考
慮して、該水性分散体に対して、5重量%以下とするに
のが望ましい。
【0073】また、その他の各種添加剤類、たとえば、
分散剤類、湿潤剤類、チクソ化剤類、紫外線吸収剤類、
酸化防止剤類、撥水剤類、凍結防止剤類、防腐・防ばい
剤類または消泡剤類などの使用は、得られる塗膜の性能
を考慮しつつ、適宜、選択して使用すればよい。
分散剤類、湿潤剤類、チクソ化剤類、紫外線吸収剤類、
酸化防止剤類、撥水剤類、凍結防止剤類、防腐・防ばい
剤類または消泡剤類などの使用は、得られる塗膜の性能
を考慮しつつ、適宜、選択して使用すればよい。
【0074】かくして、それぞれに、フッ素樹脂の持つ
超高耐候性をはじめとする諸物性に優れた、かつ、長期
の保存安定性に優れた、極めて実用性の高いフッ素樹脂
水性分散体、ならびに該フッ素樹脂水性分散体と顔料類
とを必須の成分とする、水性塗料組成物が得られる。
超高耐候性をはじめとする諸物性に優れた、かつ、長期
の保存安定性に優れた、極めて実用性の高いフッ素樹脂
水性分散体、ならびに該フッ素樹脂水性分散体と顔料類
とを必須の成分とする、水性塗料組成物が得られる。
【0075】次に、塗装方法ないしは塗装手段について
説明する。まず、基材類としては、コンクリート躯体、
壁材または屋根材などの、いわゆる各種のアルカリ性無
機硬化体類をはじめ、金属板などのような、一般の建築
用基材類ならば、特別に制限は無く、たとえば、刷毛塗
り、ローラー塗装、スプレー塗装、ロールコーター塗装
またはシャワリング塗装などのような、種々の塗装手段
を、適宜、状況に応じて選択すればよい。
説明する。まず、基材類としては、コンクリート躯体、
壁材または屋根材などの、いわゆる各種のアルカリ性無
機硬化体類をはじめ、金属板などのような、一般の建築
用基材類ならば、特別に制限は無く、たとえば、刷毛塗
り、ローラー塗装、スプレー塗装、ロールコーター塗装
またはシャワリング塗装などのような、種々の塗装手段
を、適宜、状況に応じて選択すればよい。
【0076】その際に、建築現場などでの施工用の組成
物、いわゆる常温乾燥タイプとしては、該組成物の最低
造膜温度が0℃以下となるようにすることが望ましく、
塗装法としては、刷毛塗り、ローラー塗装またはスプレ
ー塗装などのような、公知慣用の方法によるのがよい。
物、いわゆる常温乾燥タイプとしては、該組成物の最低
造膜温度が0℃以下となるようにすることが望ましく、
塗装法としては、刷毛塗り、ローラー塗装またはスプレ
ー塗装などのような、公知慣用の方法によるのがよい。
【0077】かかる塗装後における乾燥の条件として
は、0℃以上、好ましくは、20℃以上なる温度が適切
であって、こうした温度で以て、7日間のあいだ乾燥せ
しめるようにすれば、完全に硬化の進んだ塗膜になる。
は、0℃以上、好ましくは、20℃以上なる温度が適切
であって、こうした温度で以て、7日間のあいだ乾燥せ
しめるようにすれば、完全に硬化の進んだ塗膜になる。
【0078】一方、瓦の如き屋根材類や、壁材類などに
おける、いわゆる工場ライン塗装用としても適用が可能
であり、一般に行われている加熱強制乾燥法に従って、
それぞれの乾燥条件に応じた、該水性塗料組成物の最低
造膜温度が、概ね、60℃以下、好ましくは、50℃以
下なる塗料を、適宜、選択して用いるのが好ましく、塗
装法としては、ロールコーター塗装、ローラー塗装、ス
プレー塗装またはシャワリング塗装などのような公知慣
用の方法によるのがよい。
おける、いわゆる工場ライン塗装用としても適用が可能
であり、一般に行われている加熱強制乾燥法に従って、
それぞれの乾燥条件に応じた、該水性塗料組成物の最低
造膜温度が、概ね、60℃以下、好ましくは、50℃以
下なる塗料を、適宜、選択して用いるのが好ましく、塗
装法としては、ロールコーター塗装、ローラー塗装、ス
プレー塗装またはシャワリング塗装などのような公知慣
用の方法によるのがよい。
【0079】また、基材類の上に、直接、該水性塗料組
成物を1コートで以て、または重ね塗りで以て塗布せし
めてもよいし、あるいは、アクリル系、アクリル−スチ
レン共重合体系、アクリル−ウレタン併用系、シリコン
−アクリル併用系、エポキシ系、ウレタン系またはシリ
コン系などの、概して、耐アルカリ性の良好なるバイン
ダーを含む塗材を下塗りとしたその上に、トップコート
として、該水性塗料組成物を塗装せしめ、こうした塗装
システム全体の耐候性などの改善向上化を図るようにし
てもよい。
成物を1コートで以て、または重ね塗りで以て塗布せし
めてもよいし、あるいは、アクリル系、アクリル−スチ
レン共重合体系、アクリル−ウレタン併用系、シリコン
−アクリル併用系、エポキシ系、ウレタン系またはシリ
コン系などの、概して、耐アルカリ性の良好なるバイン
ダーを含む塗材を下塗りとしたその上に、トップコート
として、該水性塗料組成物を塗装せしめ、こうした塗装
システム全体の耐候性などの改善向上化を図るようにし
てもよい。
【0080】かかる各塗装システムのいずれによった場
合においても、該水性塗料組成物の乾燥厚膜としては、
5μm以上が適切である。5μm未満の場合には、どう
しても、皮膜の長期耐久性などが不充分となり易いから
である。
合においても、該水性塗料組成物の乾燥厚膜としては、
5μm以上が適切である。5μm未満の場合には、どう
しても、皮膜の長期耐久性などが不充分となり易いから
である。
【0081】
【実施例】次に、本発明を、実施例および比較例によ
り、一層、具体的に説明することにする。以下におい
て、部および%とあるのは、特に断りの無い限り、すべ
て重量基準であるものとする。
り、一層、具体的に説明することにする。以下におい
て、部および%とあるのは、特に断りの無い限り、すべ
て重量基準であるものとする。
【0082】実施例 1 2リットルのステンレス製オートクレーブに、イオン交
換水の720部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ムの16部、下記の化学構造式
換水の720部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ムの16部、下記の化学構造式
【0083】
【化30】CH3(CH2)7CH=CH(CH2)7CO
O(CH2CH2O)20H………〔XII〕 で以て示されるポリオキシエチレンオレイン酸エステル
(以下、乳化剤Aと略記する。)の1部および炭酸水素
アンモニウムの3部を仕込んで溶解させ、オートクレー
ブ内を窒素で以て脱気した。クロトン酸の8部、ネオノ
ナン酸ビニルの472部および液化捕集したフッ化ビニ
リデンの320部を耐圧滴下槽に入れ、さらに、エチレ
ンを、オートクレーブ内に15気圧になるようにして圧
入した。
O(CH2CH2O)20H………〔XII〕 で以て示されるポリオキシエチレンオレイン酸エステル
(以下、乳化剤Aと略記する。)の1部および炭酸水素
アンモニウムの3部を仕込んで溶解させ、オートクレー
ブ内を窒素で以て脱気した。クロトン酸の8部、ネオノ
ナン酸ビニルの472部および液化捕集したフッ化ビニ
リデンの320部を耐圧滴下槽に入れ、さらに、エチレ
ンを、オートクレーブ内に15気圧になるようにして圧
入した。
【0084】オートクレーブを80℃に昇温し、攪拌し
ながら、過硫酸アンモニウムの5.6部を80部のイオ
ン交換水に溶解した重合開始剤溶液と、耐圧滴下槽に入
れた単量体類とを、3時間に亘って滴下し、さらに、同
温度に3時間のあいだ保持して反応を完結させた。此処
に得られた生成物は、不揮発分が50%で、かつ、pH
が1.6なる乳化重合体であった。
ながら、過硫酸アンモニウムの5.6部を80部のイオ
ン交換水に溶解した重合開始剤溶液と、耐圧滴下槽に入
れた単量体類とを、3時間に亘って滴下し、さらに、同
温度に3時間のあいだ保持して反応を完結させた。此処
に得られた生成物は、不揮発分が50%で、かつ、pH
が1.6なる乳化重合体であった。
【0085】室温まで冷却してから、14%アンモニア
水で以て、反応混合物のpHを7.5に、最後には、イ
オン交換水で以て、不揮発分を45%に調整し、Tgが
0℃で、軟化点が70℃で、かつ、粒子径が0.09μ
mなる水性樹脂分散体Iを得た。
水で以て、反応混合物のpHを7.5に、最後には、イ
オン交換水で以て、不揮発分を45%に調整し、Tgが
0℃で、軟化点が70℃で、かつ、粒子径が0.09μ
mなる水性樹脂分散体Iを得た。
【0086】実施例 2〜5ならびに比較例 1〜5 なお、第1表に示されるような単量体類と乳化剤類と
を、その種類および使用量に変更した以外は、実施例1
と同様にして、それぞれ、実施例2、3、4および5
の、水性樹脂分散体II、III、IVおよびV、なら
びに比較例1、2、3、4および5の、水性樹脂分散体
VI、VII、VIII、IXおよびXを得た。これら
の各種の水性樹脂分散体についての特性値を、まとめ
て、同表に示す。また、保存安定性についての特性値
を、まとめて、第2表に示す。
を、その種類および使用量に変更した以外は、実施例1
と同様にして、それぞれ、実施例2、3、4および5
の、水性樹脂分散体II、III、IVおよびV、なら
びに比較例1、2、3、4および5の、水性樹脂分散体
VI、VII、VIII、IXおよびXを得た。これら
の各種の水性樹脂分散体についての特性値を、まとめ
て、同表に示す。また、保存安定性についての特性値
を、まとめて、第2表に示す。
【0087】
【表1】
【0088】《第1表の脚注》 VF……………「フッ化ビニリデン」の略記 HFP…………「ヘキサフルオロプロピレン」の略記 CTFE………「クロロトリフルオロエチレン」の略記
【0089】《第1表の脚注》 DBSN………「ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリ
ウム」の略記
ウム」の略記
【0090】《第1表の脚注》「反応性ノニオン乳化
剤」における記号と、化学構造式との対応関係は、次の
通りである。
剤」における記号と、化学構造式との対応関係は、次の
通りである。
【0091】A…前出の通り
【0092】B…
【化31】
【0093】C…
【化32】
【0094】D…
【化33】
【0095】
【表2】
【0096】
【表3】
【0097】
【表4】
【0098】
【表5】
【0099】《第1表の脚注》
【0100】
【化34】E…CH2=CHCH2O(CH2)4(OCH
2CH2)nOH(数平均分子量=約800)
2CH2)nOH(数平均分子量=約800)
【0101】
【化35】F…CH2=CHO(CH2)4(OCH2CH
2)nOH(数平均分子量=約700)
2)nOH(数平均分子量=約700)
【0102】《第1表の脚注》 a…ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(エチ
レンオキサイド20モル付加物)
レンオキサイド20モル付加物)
【0103】b…ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル(エチレンオキサイド30モル付加物)
ーテル(エチレンオキサイド30モル付加物)
【0104】
【表6】
【0105】
【表7】
【0106】
【表8】
【0107】
【表9】
【0108】《第1表の脚注》 放置安定性 (常温) ………常温に1年間のあいだ放置
したのちの水性樹脂分散体における粒子の沈降状態を目
視により判定
したのちの水性樹脂分散体における粒子の沈降状態を目
視により判定
【0109】《第1表の脚注》 放置安定性(50℃)………50℃の恒温槽中に2カ月
間のあいだ放置したのちの水性樹脂分散体における粒子
の沈降状態を目視により判定
間のあいだ放置したのちの水性樹脂分散体における粒子
の沈降状態を目視により判定
【0110】
【表10】
【0111】
【発明の効果】以上のように、本発明のフッ素樹脂水性
分散体は、耐候性は勿論のこと、長期間に亘って、保存
安定性を維持できるという、極めて実用性の高いもので
あるし、加えて、耐汚染性をも特徴とするものである。
こうした極めて実用性の高い、本発明のフッ素樹脂水性
分散体を用いることによって、長期保存安定性に優れ
た、しかも、超高耐候性ならびに耐汚染性にも優れた水
性塗料組成物を得ることが出来る。
分散体は、耐候性は勿論のこと、長期間に亘って、保存
安定性を維持できるという、極めて実用性の高いもので
あるし、加えて、耐汚染性をも特徴とするものである。
こうした極めて実用性の高い、本発明のフッ素樹脂水性
分散体を用いることによって、長期保存安定性に優れ
た、しかも、超高耐候性ならびに耐汚染性にも優れた水
性塗料組成物を得ることが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−170402(JP,A) 特開 平4−272903(JP,A) 特開 平5−39328(JP,A) 特開 昭62−32102(JP,A) 特開 昭55−73747(JP,A) 特開 昭62−104803(JP,A) 特開 昭61−261367(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 27/12 - 27/20 C08F 214/18 - 214/28 C09D 127/12 - 127/20 C09D 5/02
Claims (5)
- 【請求項1】 一般式 【化1】 [ただし、式中のR1 およびR2 は、いずれか一方
が、少なくとも1個の重合性不飽和結合を有する炭化水
素基であり、もう一方が、炭素数が6〜24なる炭化水
素基を表わすものとし、R3 は炭素数が1〜4なるア
ルキル基またはプロトンを表わすものとし、Aはエチレ
ンオキサイド結合および/またはプロピレンオキサイド
結合を表わすものとし、mは1または2なる整数である
ものとし、また、nは5以上の整数であるものとす
る。] 【化2】 [ただし、式中のR1 は、炭素数が6〜24なる飽和
ないし不飽和の炭化水素基を表わすものとし、R2
は、R1 が飽和炭化水素である場合には、炭素数が2
〜4なるアルケニル基を表わすものとし、R1 が不飽
和炭化水素である場合には、炭素数が1〜4なるアルキ
ル基を表わすものとし、Aはエチレンオキサイド結合お
よび/またはプロピレンオキサイド結合を表わすものと
し、mは1または2なる整数であるものとし、また、n
は5以上の整数であるものとする。] 【化3】 [ただし、式中のR1 は、少なくとも1個の重合性不
飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭化水素基を
表わすものとし、R2 は炭素数が1〜4なるアルキル
基またはプロトンを表わすものとし、Aがエチレンオキ
サイド結合および/またはプロピレンオキサイド結合を
表わすものとし、mは1または2なる整数であるものと
し、また、nは5以上の整数であるものとする。] 【化4】 [ただし、式中のR1 は、少なくとも1個の重合性不
飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭化水素基を
表わすものとし、R2 はプロトンまたはメチル基を表
わすものとし、R3 は炭素数が1〜4なるアルキル基
を表わすものとし、Aはエチレンオキサイド結合および
/またはプロピレンオキサイド結合を表わすものとし、
また、nは5以上の整数であるものとする。] 【化5】 [ただし、式中のR1 は、少なくとも1個の重合性不
飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭化水素基を
表わすものとし、R2 はプロトンまたはメチル基を表
わすものとし、R3 は炭素数が1〜4なるアルキル基
を表わすものとし、Aはエチレンオキサイド結合および
/またはプロピレンオキサイド結合を表わすものとし、
また、nは5以上の整数であるものとする。] 【化6】 [ただし、式中のR1 は、少なくとも1個の重合性不
飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭化水素基を
表わすものとし、R2 およびR3 は、それぞれ、同
一であっても異なっていてもよい、炭素数が1〜4なる
アルキル基またはプロトンを表わすものとし、Aおよび
Bは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい、
エチレンオキサイド結合および/またはプロピレンオキ
サイド結合を表わすものとし、mおよびnは、それぞれ
同一であっても異なっていてもよいが、そのうちの少な
くとも一方が5以上の整数であるものとし、もう一方が
0または1以上の整数であるものとする。] 【化7】 [ただし、式中のR1 は、少なくとも1個の重合性不
飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭化水素基を
表わすものとし、R2 およびR3 は、それぞれ、同
一であっても異なっていてもよい、炭素数が1〜4なる
アルキル基またはプロトンを表わすものとし、Aおよび
Bは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい、
エチレンオキサイド結合および/またはプロピレンオキ
サイド結合を表わすものとし、mおよびnは、それぞ
れ、同一であっても異なっていてもよいが、そのうちの
少なくとも一方が5以上の整数であるものとし、もう一
方が0または1以上の整数であるものとする。] 【化8】 [ただし、式中のR1 およびR2は、それぞれ、同一
であっても異なってもよい、炭素数が6〜24なるアル
キル基またはプロトンを表わすものとするが、そのうち
の少なくとも一方は、アルキル基であるものとし、Aお
よびBは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよ
い、エチレンオキサイド結合および/またはプロピレン
オキサイド結合を表わすものとし、またmおよびnは、
それぞれ、同一であっても異なっていてもよいが、その
うちの少なくとも一方が5以上の整数であるものとし、
もう一方が0または1以上の整数であるものとし、rは
1〜4なる整数であるものとする。] 【化9】 [ただし、式中のR1 は、少なくとも1個の重合性不
飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭化水素基を
表わすものとし、R2 は炭素数が1〜4なるアルキル
基またはプロトンを表わすものとし、Aはエチレンオキ
サイド結合および/またはプロピレンオキサイド結合を
表わすものとし、また、nは5以上の整数であるものと
する。]で示される化合物よりなる群から選ばれる、少
なくとも1種の化合物と、フルオロオレフィンとを、必
須の原料成分として共重合せしめて得られるフッ素樹脂
水性分散体。 - 【請求項2】 一般式 【化10】 [ただし、式中のR1 およびR2 は、いずれか一方
が、少なくとも1個の重合性不飽和結合を有する炭化水
素基であり、もう一方が、炭素数が6〜24なる炭化水
素基を表わすものとし、R3 は炭素数が1〜4なるア
ルキル基またはプロトンを表わすものとし、Aはエチレ
ンオキサイド結合および/またはプロピレンオキサイド
結合を表わすものとし、mは1または2なる整数である
ものとし、また、nは5以上の整数であるものとす
る。] 【化11】 [ただし、式中のR1 は、炭素数が6〜24なる飽和
ないし不飽和の炭化水素基を表わすものとし、R2
は、R1 が飽和炭化水素基である場合には、炭素数が
2〜4なるアルケニル基を表わすものとし、R1 が不
飽和炭化水素基である場合には、炭素数が1〜4なるア
ルキル基を表わすものとし、Aはエチレンオキサイド結
合および/またはプロピレンオキサイド結合を表わすも
のとし、mは1または2なる整数であるものとし、ま
た、nは5以上の整数であるものとする。] 【化12】 [ただし、式中のR1 は、少なくとも1個の重合性不
飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭化水素基を
表わすものとし、R2 は炭素数が1〜4なるアルキル
基またはプロトンを表わすものとし、Aがエチレンオキ
サイド結合および/またはプロピレンオキサイド結合を
表わすものとし、mは1または2なる整数であるものと
し、また、nは5以上の整数であるものとする。] 【化13】 [ただし、式中のR1 は、少なくとも1個の重合性不
飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭化水素基を
表わすものとし、R2 はプロトンまたはメチル基を表
わすものとし、R3 は炭素数が1〜4なるアルキル基
を表わすものとし、Aはエチレンオキサイド結合および
/またはプロピレンオキサイド結合を表わすものとし、
また、nは5以上の整数であるものとする。] 【化14】 [ただし、式中のR1 は、少なくとも1個の重合性不
飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭化水素基を
表わすものとし、R2 はプロトンまたはメチル基を表
わすものとし、R3 は炭素数が1〜4なるアルキル基
を表わすものとし、Aはエチレンオキサイド結合および
/またはプロピレンオキサイド結合を表わすものとし、
また、nは5以上の整数であるものとする。] 【化15】 [ただし、式中のR1 は、少なくとも1個の重合性不
飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭化水素基を
表わすものとし、R2 およびR3 は、それぞれ、同
一であっても異なっていてもよい、炭素数が1〜4なる
アルキル基またはプロトンを表わすものとし、Aおよび
Bは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい、
エチレンオキサイド結合および/またはプロピレンオキ
サイド結合を表わすものとし、mおよびnは、それぞれ
同一であっても異なっていてもよいが、そのうちの少な
くとも一方が5以上の整数であるものとし、もう一方が
0または1以上の整数であるものとする。] 【化16】 [ただし、式中のR1 は、少なくとも1個の重合性不
飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭化水素基を
表わすものとし、R2 およびR3 は、それぞれ、同
一であっても異なっていてもよい、炭素数が1〜4なる
アルキル基またはプロトンを表わすものとし、Aおよび
Bは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい、
エチレンオキサイド結合および/またはプロピレンオキ
サイド結合を表わすものとし、mおよびnは、それぞ
れ、同一であっても異なっていてもよいが、そのうちの
少なくとも一方が5以上の整数であるものとし、もう一
方が0または1以上の整数であるものとする。] 【化17】 [ただし、式中のR1 およびR2は、それぞれ、同一
であっても異なってもよい、炭素数が6〜24なるアル
キル基またはプロトンを表わすものとするが、そのうち
の少なくとも一方は、アルキル基であるものとし、Aお
よびBは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよ
い、エチレンオキサイド結合および/またはプロピレン
オキサイド結合を表わすものとし、またmおよびnは、
それぞれ、同一であっても異なっていてもよいが、その
うちの少なくとも一方が5以上の整数であるものとし、
もう一方が0または1以上の整数であるものとし、rは
1〜4なる整数であるものとする。] 【化18】 [ただし、式中のR1 は、少なくとも1個の重合性不
飽和結合を有する、炭素数が6〜24なる炭化水素基を
表わすものとし、R2 は炭素数が1〜4なるアルキル
基またはプロトンを表わすものとし、Aはエチレンオキ
サイド結合および/またはプロピレンオキサイド結合を
表わすものとし、また、nは5以上の整数であるものと
する。]で示される化合物よりなる群から選ばれる、少
なくとも1種の化合物と、フルオロオレフィンと、その
他の共重合可能な単量体類とを、必須の原料成分として
共重合せしめて得られるフッ素樹脂水性分散体。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載のフッ素樹脂水
性分散体に対し、顔料類を混合せしめて得られる水性塗
料組成物。 - 【請求項4】 請求項1または2に記載のフッ素樹脂水
性分散体に対し、顔料類および増粘剤類を混合せしめて
得られる水性塗料組成物。 - 【請求項5】 請求項1または2に記載のフッ素樹脂水
性分散体に対し、顔料類、増粘剤類および有機溶剤類を
混合せしめて得られる水性塗料組成物。
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---|---|---|---|
JP04926093A JP3326853B2 (ja) | 1993-03-10 | 1993-03-10 | フッ素樹脂水性分散体および該水性分散体を含む水性塗料組成物 |
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JP04926093A JP3326853B2 (ja) | 1993-03-10 | 1993-03-10 | フッ素樹脂水性分散体および該水性分散体を含む水性塗料組成物 |
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JPH06256614A JPH06256614A (ja) | 1994-09-13 |
JP3326853B2 true JP3326853B2 (ja) | 2002-09-24 |
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