JP2910220B2 - フッ素樹脂水性分散体、その製造法、それを含有する樹脂組成物及びその組成物を被覆してなる物品 - Google Patents
フッ素樹脂水性分散体、その製造法、それを含有する樹脂組成物及びその組成物を被覆してなる物品Info
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- JP2910220B2 JP2910220B2 JP29246790A JP29246790A JP2910220B2 JP 2910220 B2 JP2910220 B2 JP 2910220B2 JP 29246790 A JP29246790 A JP 29246790A JP 29246790 A JP29246790 A JP 29246790A JP 2910220 B2 JP2910220 B2 JP 2910220B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、フルオロオレフィンを必須の成分とするフ
ッ素樹脂水性分散体、その製造方法、及びその応用に関
するものである。
ッ素樹脂水性分散体、その製造方法、及びその応用に関
するものである。
(従来の技術) 従来、金属、セメント等のアルカリ性無機硬化体、プ
ラスチック等の表面を被覆する目的は、基材の耐候性、
耐薬品性、耐水性等の耐久性を向上させるためであるこ
とは勿論、保護、美装も考慮されている。
ラスチック等の表面を被覆する目的は、基材の耐候性、
耐薬品性、耐水性等の耐久性を向上させるためであるこ
とは勿論、保護、美装も考慮されている。
近年、特に建築外装材や産業資材などの屋外に暴露さ
れるものの塗装剤は、耐久性に優れた長期間メンテナン
スフリーのものが要求されつつある。
れるものの塗装剤は、耐久性に優れた長期間メンテナン
スフリーのものが要求されつつある。
フルオロオレフィン共重合体は、高耐候性、高耐薬品
性を有するバインダーとして公知であり、有機溶剤溶液
の形態のものが市販されている。
性を有するバインダーとして公知であり、有機溶剤溶液
の形態のものが市販されている。
しかしながら、有機溶剤を多量に含むため、火災の危
険性、有害性、大気の汚染などの問題があり、水性のフ
ルオロオレフィン系バインダーが要求されている。
険性、有害性、大気の汚染などの問題があり、水性のフ
ルオロオレフィン系バインダーが要求されている。
従来からも、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリ
デン、ヘキサフルオロプロピレン等のフルオロオレフィ
ンポリマーの水分散体が提唱されているが、これらは造
膜過程で高温での焼付けが必要であり、例えば、特開昭
57−38845号公報では、フッ化ビニリデンと、ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体の場合、固有粘度[η]が、
0.1〜0.5というような低分子量共重合体であるにも関わ
らず、180〜230℃の温度での焼付けを必要としている。
デン、ヘキサフルオロプロピレン等のフルオロオレフィ
ンポリマーの水分散体が提唱されているが、これらは造
膜過程で高温での焼付けが必要であり、例えば、特開昭
57−38845号公報では、フッ化ビニリデンと、ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体の場合、固有粘度[η]が、
0.1〜0.5というような低分子量共重合体であるにも関わ
らず、180〜230℃の温度での焼付けを必要としている。
かかる高温焼付けは、現場で塗装する、常乾塗料の分
野では不可能であり、又、加熱乾燥を原則とする工場ラ
イン塗装においても経済的に不利である。
野では不可能であり、又、加熱乾燥を原則とする工場ラ
イン塗装においても経済的に不利である。
一方、特開昭61−261367号公報ではこのような問題点
の解決方法として、フルオロオレフィン、アルキルビニ
ルエーテル、カルボン酸ビニルエステルからなる乳化重
合体ベースの塗料組成物が提唱されており、造膜性が大
幅に改善されている。
の解決方法として、フルオロオレフィン、アルキルビニ
ルエーテル、カルボン酸ビニルエステルからなる乳化重
合体ベースの塗料組成物が提唱されており、造膜性が大
幅に改善されている。
しかしながら、屋外に曝露される被塗物の塗装剤は、
耐久性のみならず、ばい煙等による塗膜の汚染による外
観低下をきたさないことも重要である。
耐久性のみならず、ばい煙等による塗膜の汚染による外
観低下をきたさないことも重要である。
従って低温で造膜が可能で、かつ耐候性、耐薬品性、
耐水性等の塗膜の耐久性と、耐汚染性とを充分に満足さ
せる水系の塗装剤は現在のところ存在しない。
耐水性等の塗膜の耐久性と、耐汚染性とを充分に満足さ
せる水系の塗装剤は現在のところ存在しない。
さらに、近年の水性塗料に対する高度な要求性能を満
足するためには、粒子径の制御が課題の一つとしてあ
る。アクリル酸エステル系、あるいは、フッ素原子を含
有しないオレフィン系の乳化重合体では、コア/シェル
重合法が確立しており、その制御が簡便に出来るように
なってきている。
足するためには、粒子径の制御が課題の一つとしてあ
る。アクリル酸エステル系、あるいは、フッ素原子を含
有しないオレフィン系の乳化重合体では、コア/シェル
重合法が確立しており、その制御が簡便に出来るように
なってきている。
フルオロオレフィン系の乳化重合系では、従来からフ
ッ素原子を含有しない乳化重合体ポリマーをコアとして
いる。
ッ素原子を含有しない乳化重合体ポリマーをコアとして
いる。
しかし、この場合には、コアとシェルとの親和性が欠
如するために安定なコア/シェル重合体が形成されにく
く粒子径の制御が達成できない。
如するために安定なコア/シェル重合体が形成されにく
く粒子径の制御が達成できない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、特定の組成の単量体混合物を少なく
とも2段階にわたって乳化重合させる、いわゆるコア/
シェル重合法においてフッ素原子を含有したポリマーを
コアとして得られるフッ素樹脂水性分散体を提供するこ
とである。
とも2段階にわたって乳化重合させる、いわゆるコア/
シェル重合法においてフッ素原子を含有したポリマーを
コアとして得られるフッ素樹脂水性分散体を提供するこ
とである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記した様な従来技術の長所、短所に
鑑み、鋭意検討した結果、上記課題を克服することを見
いだし本発明に至った。
鑑み、鋭意検討した結果、上記課題を克服することを見
いだし本発明に至った。
即ち本発明は、フルオロアルキル基含有エチレン性単
量体(A)とその他共重合可能な単量体(B)とを共重
合して得られる水性樹脂分散体(C)の存在下に、フル
オロオレフィンを必須成分とする単量体混合物(D)を
乳化重合して得られるフッ素樹脂水性分散体(E)、そ
の製造法、その分散体をバインダーとする水性塗料組成
物である。
量体(A)とその他共重合可能な単量体(B)とを共重
合して得られる水性樹脂分散体(C)の存在下に、フル
オロオレフィンを必須成分とする単量体混合物(D)を
乳化重合して得られるフッ素樹脂水性分散体(E)、そ
の製造法、その分散体をバインダーとする水性塗料組成
物である。
本発明は、特定の組成の単量体混合物を少なくとも2
段階にわたって乳化重合させる、いわゆるコア/シェル
重合法に従って調製されたフッ素樹脂水性分散体、特に
コアにフッ素原子含有ポリマー用いたことを特徴とす
る。
段階にわたって乳化重合させる、いわゆるコア/シェル
重合法に従って調製されたフッ素樹脂水性分散体、特に
コアにフッ素原子含有ポリマー用いたことを特徴とす
る。
まず、第1段階のフルオロアルキル基含有エチレン性
単量体(A)を必須成分とし、その他共重合可能な単量
体を共重合して得られる水性樹脂分散体(C)の調製方
法は以下の通りである。
単量体(A)を必須成分とし、その他共重合可能な単量
体を共重合して得られる水性樹脂分散体(C)の調製方
法は以下の通りである。
ここで言うフルオロアルキル基含有エチレン性単量体
(A)とは、重合性二重結合を有し、かつ重合を経た
後、そのポリマーの側鎖部分に少なくとも1個のフッ素
原子を有する直鎖、分岐、または環状のアルキル基を有
する化合物と定義できる。
(A)とは、重合性二重結合を有し、かつ重合を経た
後、そのポリマーの側鎖部分に少なくとも1個のフッ素
原子を有する直鎖、分岐、または環状のアルキル基を有
する化合物と定義できる。
具体例としては、フルオロアルキル基を有するビニル
エーテル類、ビニルエステル類、(メタ)アクリル酸エ
ステル類などが代表的な単量体として挙げられる。例え
ば、トリフルオロメチルビニルエーテル、1,1,1−トリ
フルオロエチルビニルエーテル、2,2−ジフルオロエチ
ルビニルエーテル、テトラフルオロエチルビニルエーテ
ルの他、パーフルオロプロピルビニルエーテル、パーフ
ルオロブチルビニルエーテル、パーフルオロヘキシルビ
ニルエーテル、パーフルオロオクチルビニルエーテル、
パーフルオロドデシルビニルエーテルなど炭素数3〜12
のパーフルオロアルキル基を有するビニルエーテル類、
及び炭素数3〜12のアルキル基で水素原子の一部をフッ
素で置換したフルオロアルキル基を有するビニルエーテ
ル類、「ビスコート8F,8FM,3F,3FM」(大阪有機化学
(株)製の含フッ素(メタ)アクリル単量体)、パーフ
ルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレートの如きフル
オロアルキル基を有するアルコールと(メタアクリル酸
とのエステル類、更にはトリフルオロ酢酸ビニルエステ
ル、ジーパーフルオロシクロヘキシルフマレート、又
は、N−i−プロピルパーフルオロオクタンスルホンア
ミドエチル(メタ)アクリレート等が代表例である。
エーテル類、ビニルエステル類、(メタ)アクリル酸エ
ステル類などが代表的な単量体として挙げられる。例え
ば、トリフルオロメチルビニルエーテル、1,1,1−トリ
フルオロエチルビニルエーテル、2,2−ジフルオロエチ
ルビニルエーテル、テトラフルオロエチルビニルエーテ
ルの他、パーフルオロプロピルビニルエーテル、パーフ
ルオロブチルビニルエーテル、パーフルオロヘキシルビ
ニルエーテル、パーフルオロオクチルビニルエーテル、
パーフルオロドデシルビニルエーテルなど炭素数3〜12
のパーフルオロアルキル基を有するビニルエーテル類、
及び炭素数3〜12のアルキル基で水素原子の一部をフッ
素で置換したフルオロアルキル基を有するビニルエーテ
ル類、「ビスコート8F,8FM,3F,3FM」(大阪有機化学
(株)製の含フッ素(メタ)アクリル単量体)、パーフ
ルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレートの如きフル
オロアルキル基を有するアルコールと(メタアクリル酸
とのエステル類、更にはトリフルオロ酢酸ビニルエステ
ル、ジーパーフルオロシクロヘキシルフマレート、又
は、N−i−プロピルパーフルオロオクタンスルホンア
ミドエチル(メタ)アクリレート等が代表例である。
その他これらと共重合し得る単量体(B)の例として
は、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、もしくはシトラコン酸、無水マレ
イン酸、無水イタコン酸のごとき酸無水基含有単量体と
グリコールとの付加物のごとき不飽和基含有ヒドロキシ
アルキルエステルモノカルボン酸のごときカルボキシル
基含有単量体もしくはジカルボン酸類;無水マレイン
酸、無水イタコン酸などの多価カルボン酸無水基含有不
飽和単量体等のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸
類、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート等のごとき(メタ)アクリル酸のヒド
ロキシアルキルエステル類;マレイン酸、フマル酸のご
とき多価カルボン酸のジ−ヒドロキシアルキルエステル
類のごとき不飽和基含有ポリヒドロキシアルキルエステ
ル類;ヒドロキシエチルビニールエーテルのごときヒド
ロキシアルキルビニールエーテル類等で代表される水酸
基含有単量体類、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメ
チル(メタ)アクリルアミド、N−アルコキシメチル化
(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、
N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチ
ル−p−スチレンスルホンアミド等で代表されるカルボ
ン酸アミド基含有単量体類、p−スチレンスルホンアミ
ド、N−メチル−p−スチレンスルホンアミド等で代表
されるスルホン酸アミド基含有単量体類、N,N−ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレートのごときN,N−ジ
アルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類、又は
無水マレイン酸のごとき多価カルボン酸無水基含有単量
体類と反応しうる活性水素基並びに3級アミノ基とを併
せ有する化合物との付加物等で代表される3級アミノ基
含有単量体類、(メタ)アクリロニトリルで代表される
シアノ基含有単量体類、(メタ)アクリル酸ヒドロキシ
アルキルエステルのごときα,β−エチレン性不飽和カ
ルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類とリン酸エス
テル類との縮合反応によって得られるリン酸エステル基
を有する単量体類、2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸のごときスルホン酸基を有する単量
体、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)
アクリレートのごときC1−8の直鎖、分岐もしくは環状
のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル類、スチレン、α−メチルスチレン、p−tert−ブ
チル−スチレン、p−メチルスチレンのごときスチレン
もしくは、その誘導体のごとき芳香族ビニル化合物、ベ
ンジル(メタ)アクリレートのごとき(置換)芳香核含
有(メタ)アクリル酸エステル類、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸のごとき不飽和ジカルボン酸と1価アル
コールのジエステル類、酢酸ビニル、安息香酸ビニル、
「ベオバ」(シェル社製のビニルエステル)のごときビ
ニルエステル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレ
ン、プロピレン、ブタジエン等のオレフィン類、エチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、トリ
ビニルベンゼン、ジアリルフタレート等のごとき、分子
中に重合性不飽和基を2個以上有する単量体類、ビニル
トリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイ
ルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、
γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエト
キシシランのごとき加水分解性シリル基含有単量体類が
ある。
は、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、もしくはシトラコン酸、無水マレ
イン酸、無水イタコン酸のごとき酸無水基含有単量体と
グリコールとの付加物のごとき不飽和基含有ヒドロキシ
アルキルエステルモノカルボン酸のごときカルボキシル
基含有単量体もしくはジカルボン酸類;無水マレイン
酸、無水イタコン酸などの多価カルボン酸無水基含有不
飽和単量体等のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸
類、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート等のごとき(メタ)アクリル酸のヒド
ロキシアルキルエステル類;マレイン酸、フマル酸のご
とき多価カルボン酸のジ−ヒドロキシアルキルエステル
類のごとき不飽和基含有ポリヒドロキシアルキルエステ
ル類;ヒドロキシエチルビニールエーテルのごときヒド
ロキシアルキルビニールエーテル類等で代表される水酸
基含有単量体類、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメ
チル(メタ)アクリルアミド、N−アルコキシメチル化
(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、
N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチ
ル−p−スチレンスルホンアミド等で代表されるカルボ
ン酸アミド基含有単量体類、p−スチレンスルホンアミ
ド、N−メチル−p−スチレンスルホンアミド等で代表
されるスルホン酸アミド基含有単量体類、N,N−ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレートのごときN,N−ジ
アルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類、又は
無水マレイン酸のごとき多価カルボン酸無水基含有単量
体類と反応しうる活性水素基並びに3級アミノ基とを併
せ有する化合物との付加物等で代表される3級アミノ基
含有単量体類、(メタ)アクリロニトリルで代表される
シアノ基含有単量体類、(メタ)アクリル酸ヒドロキシ
アルキルエステルのごときα,β−エチレン性不飽和カ
ルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類とリン酸エス
テル類との縮合反応によって得られるリン酸エステル基
を有する単量体類、2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸のごときスルホン酸基を有する単量
体、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)
アクリレートのごときC1−8の直鎖、分岐もしくは環状
のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル類、スチレン、α−メチルスチレン、p−tert−ブ
チル−スチレン、p−メチルスチレンのごときスチレン
もしくは、その誘導体のごとき芳香族ビニル化合物、ベ
ンジル(メタ)アクリレートのごとき(置換)芳香核含
有(メタ)アクリル酸エステル類、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸のごとき不飽和ジカルボン酸と1価アル
コールのジエステル類、酢酸ビニル、安息香酸ビニル、
「ベオバ」(シェル社製のビニルエステル)のごときビ
ニルエステル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレ
ン、プロピレン、ブタジエン等のオレフィン類、エチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、トリ
ビニルベンゼン、ジアリルフタレート等のごとき、分子
中に重合性不飽和基を2個以上有する単量体類、ビニル
トリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイ
ルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、
γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエト
キシシランのごとき加水分解性シリル基含有単量体類が
ある。
上記のその他これらと共重合し得る単量体(B)の使
用量としては、フルオロアルキル基含有エチレン性単量
体(A)を必須成分とする以外は任意の配合比率であっ
て良いが、好ましくは、水性樹脂分散体(C)の固形分
に対しフルオロアルキル基含有エチレン性単量体(A)
が、1〜99重量%含有させることが好ましい。さらによ
り好ましくは、前記した分子中に重合性不飽和基を2個
以上有する単量体類や、加水分解性シリル基含有単量体
類等の架橋性単量体類を0.02重量%以上含有させること
が好ましい。
用量としては、フルオロアルキル基含有エチレン性単量
体(A)を必須成分とする以外は任意の配合比率であっ
て良いが、好ましくは、水性樹脂分散体(C)の固形分
に対しフルオロアルキル基含有エチレン性単量体(A)
が、1〜99重量%含有させることが好ましい。さらによ
り好ましくは、前記した分子中に重合性不飽和基を2個
以上有する単量体類や、加水分解性シリル基含有単量体
類等の架橋性単量体類を0.02重量%以上含有させること
が好ましい。
このようにして得られる水性樹脂分散体(C)の粒子
径は、概ね0.005〜3ミクロンの範囲である。
径は、概ね0.005〜3ミクロンの範囲である。
本発明の水性樹脂分散体(C)を調製するためには、
上記各単量体群の所要量を乳化剤、重合開始剤、水の存
在下、以下に示す乳化重合法に依って合成すれば良い。
上記各単量体群の所要量を乳化剤、重合開始剤、水の存
在下、以下に示す乳化重合法に依って合成すれば良い。
その際に使用される乳化剤としては、アニオン型乳化
剤、非イオン型乳化剤、カチオン型乳化剤、その他、反
応性乳化剤、アクリルオリゴマー等の界面活性能を有す
る物質が挙げられ、これらの内、非イオン型およびアニ
オン型乳化剤が、重合中の凝集物の生成が少ないこと、
および安定なエマルジョンが得られることから好まし
い。非イオン型乳化剤としては、ポリオキシエチレンア
ルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、
エチレンオキサイド−プロピレンオキサイドブロック共
重合体等のものが代表的であり、アニオン型乳化剤とし
ては、アルキル(ベンゼン)スルホン酸アルカリ金属
塩、アルキルサルフェートアルカリ金属塩、ポリオキシ
エチレンアルキルフェノールサルフェートアルカリ金属
塩等がある。更に上述のアニオン型乳化剤の替わりに、
もしくは併用でポリカルボン酸もしくはスルホン酸塩よ
りなる水溶性オリゴマーの利用もできる。更にポリビニ
ルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性
高分子物質を保護コロイドとして用いることができる。
以上の乳化剤等の使用量は総単量体量に対して0.1〜10
重量%程度である。
剤、非イオン型乳化剤、カチオン型乳化剤、その他、反
応性乳化剤、アクリルオリゴマー等の界面活性能を有す
る物質が挙げられ、これらの内、非イオン型およびアニ
オン型乳化剤が、重合中の凝集物の生成が少ないこと、
および安定なエマルジョンが得られることから好まし
い。非イオン型乳化剤としては、ポリオキシエチレンア
ルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、
エチレンオキサイド−プロピレンオキサイドブロック共
重合体等のものが代表的であり、アニオン型乳化剤とし
ては、アルキル(ベンゼン)スルホン酸アルカリ金属
塩、アルキルサルフェートアルカリ金属塩、ポリオキシ
エチレンアルキルフェノールサルフェートアルカリ金属
塩等がある。更に上述のアニオン型乳化剤の替わりに、
もしくは併用でポリカルボン酸もしくはスルホン酸塩よ
りなる水溶性オリゴマーの利用もできる。更にポリビニ
ルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性
高分子物質を保護コロイドとして用いることができる。
以上の乳化剤等の使用量は総単量体量に対して0.1〜10
重量%程度である。
次ぎに重合開始剤としては乳化重合に一般的に使用さ
れているものであれば特に限定されないが、具体例とし
ては、過酸化水素のごとき水溶性無機過酸化物;過硫酸
アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムのご
とき過硫酸塩類;クメンハイドロパーオキサイド、ベン
ゾイルパーオキサイドのごとき有機過酸化物類;アゾビ
スイソブチロニトリル、アゾビスシアノ吉草酸のごとき
アゾ系開始剤類などがあり、これらは1種、もしくは併
用してもよい。使用量としては総単量体量に対して、0.
1〜2重量%が好ましい。尚、これらの重合開始剤と金
属イオン及び還元剤との併用による、いわゆるレドック
ス重合法として公知の方法によっても良いことは勿論で
ある。
れているものであれば特に限定されないが、具体例とし
ては、過酸化水素のごとき水溶性無機過酸化物;過硫酸
アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムのご
とき過硫酸塩類;クメンハイドロパーオキサイド、ベン
ゾイルパーオキサイドのごとき有機過酸化物類;アゾビ
スイソブチロニトリル、アゾビスシアノ吉草酸のごとき
アゾ系開始剤類などがあり、これらは1種、もしくは併
用してもよい。使用量としては総単量体量に対して、0.
1〜2重量%が好ましい。尚、これらの重合開始剤と金
属イオン及び還元剤との併用による、いわゆるレドック
ス重合法として公知の方法によっても良いことは勿論で
ある。
本発明は水、好ましくはイオン交換水と必要により乳
化剤の存在下、単量体類を各別にそのまま、もしくは乳
化した状態で、一括、もしくは分割、或は連続的に反応
容器中に滴下し、前記重合開始剤の存在下、100℃以
下、好ましくは30〜90℃の温度で重合させれば良い。総
単量体量と水との比率は最終固形分量が1〜60重量%,
好ましくは15〜55重量%の範囲になるように設定すべき
である。又、乳化重合をするにあたり粒子径を成長もし
くは制御させるために、予め水相中にエマルジョン粒子
を存在させ重合させるシード重合法によっても良い。
化剤の存在下、単量体類を各別にそのまま、もしくは乳
化した状態で、一括、もしくは分割、或は連続的に反応
容器中に滴下し、前記重合開始剤の存在下、100℃以
下、好ましくは30〜90℃の温度で重合させれば良い。総
単量体量と水との比率は最終固形分量が1〜60重量%,
好ましくは15〜55重量%の範囲になるように設定すべき
である。又、乳化重合をするにあたり粒子径を成長もし
くは制御させるために、予め水相中にエマルジョン粒子
を存在させ重合させるシード重合法によっても良い。
かくして、本発明の第1工程であるフルオロアルキル
基含有エチレン性単量体を必須成分とし、その他共重合
可能な単量体を共重合して得られる水性樹脂分散体
(C)が製造できる。
基含有エチレン性単量体を必須成分とし、その他共重合
可能な単量体を共重合して得られる水性樹脂分散体
(C)が製造できる。
次いで第2工程としては、水性樹脂分散体(C)の存
在下で、フルオロオレフィンを必須のモノマー成分とす
る単量体混合物(D)を重合させる。
在下で、フルオロオレフィンを必須のモノマー成分とす
る単量体混合物(D)を重合させる。
フルオロオレフィンとしては、例えばフッ化ビニル、
フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフ
ルオロプロピレン、1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピ
レン、2,2,3,3−テトラフルオロプロピレン、1,1,2−ト
リフルオロプロピレン、3,3,3−トリフルオロプロピレ
ンの如き純粋な意味でのフルオロオレフィンをはじめ、
更にはクロロトリフルオロエチレン、ブロモトリフルオ
ロエチレン、1−クロロ−1,2−ジフルオロエチレン、
1,1−ジクロロ−2,2−ジフルオロエチレンの如きフッ素
以外にハロゲン原子を有するものまで包含した広義のフ
ルオロオレフィン類が挙げられる。
フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフ
ルオロプロピレン、1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピ
レン、2,2,3,3−テトラフルオロプロピレン、1,1,2−ト
リフルオロプロピレン、3,3,3−トリフルオロプロピレ
ンの如き純粋な意味でのフルオロオレフィンをはじめ、
更にはクロロトリフルオロエチレン、ブロモトリフルオ
ロエチレン、1−クロロ−1,2−ジフルオロエチレン、
1,1−ジクロロ−2,2−ジフルオロエチレンの如きフッ素
以外にハロゲン原子を有するものまで包含した広義のフ
ルオロオレフィン類が挙げられる。
これらの内、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロ
ピレン、1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン、2,2,
3,3−テトラフルオロプロピンレン、1,1,2−トリフルオ
ロプロピレン、3,3,3−トリフルオロプロピレン、クロ
ロトリフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレ
ン、1−クロロ−1,2−ジフルオロエチレン、1,1−ジク
ロロ−2,2−ジフルオロエチレン等のフルオロオレフィ
ン類が、重合時の反応制御の点から好ましい。
ピレン、1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン、2,2,
3,3−テトラフルオロプロピンレン、1,1,2−トリフルオ
ロプロピレン、3,3,3−トリフルオロプロピレン、クロ
ロトリフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレ
ン、1−クロロ−1,2−ジフルオロエチレン、1,1−ジク
ロロ−2,2−ジフルオロエチレン等のフルオロオレフィ
ン類が、重合時の反応制御の点から好ましい。
かかるフルオロオレフィンと共重合可能な他の単量体
類は、フルオロオレフィンとの共重合性、共重合体の耐
候性、耐薬品性、耐水性、造膜性、を考慮して選択され
るべきもので、先に述べたモノマー類の他、ビニルエー
テル類、ビニルエステル類、α−オレフィン類などが挙
げられる。
類は、フルオロオレフィンとの共重合性、共重合体の耐
候性、耐薬品性、耐水性、造膜性、を考慮して選択され
るべきもので、先に述べたモノマー類の他、ビニルエー
テル類、ビニルエステル類、α−オレフィン類などが挙
げられる。
ビニルエーテル類としては、例えば、メチル−、エチ
ル−、n−プロピル−、イソプロピル−、n−ブチル
−、イソアミル−、n−ヘキシル−、n−オクチル−、
もしくは2−エチルヘキシル−ビニルエーテルの如き各
種の直鎖あるいは分岐したアルキル基を有するアルキル
ビニルエーテル類;シクロペンチルビニルエーテル、シ
クロヘキシルビニルエーテルもしくはメチルシクロヘキ
シルビニルエーテルの如き、各種の(アルキル置換され
た)環状のアルキル基を有するシクロアルキルビニルエ
ーテル類;ベンジルビニルエーテルもしくはフェネチル
ビニルエーテルの如きアラルキルビニルエーテル類;2,
2,3,3−テトラフルオロプロピルビニルエーテル、2,2,
3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルビニルエーテ
ル、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフ
ルオロノニルビニルエーテル、パーフルオロメチルビニ
ルエーテル、パーフルオロエチルビニルエーテル、パー
フルオロプロピルビニルエーテル、パーフルオロオクチ
ルビニルエーテル、もしくはパーフルオロシクロヘキシ
ルビニルエーテルの如き各種の(パー)フルオロアルキ
ルビニルエーテル類;または、4−ヒドロキシブチルビ
ニルエーテルの如き、各種のヒドロキシアルキルビニル
エーテルなどの、置換ないしは非置換のアルキル基を有
するものである。
ル−、n−プロピル−、イソプロピル−、n−ブチル
−、イソアミル−、n−ヘキシル−、n−オクチル−、
もしくは2−エチルヘキシル−ビニルエーテルの如き各
種の直鎖あるいは分岐したアルキル基を有するアルキル
ビニルエーテル類;シクロペンチルビニルエーテル、シ
クロヘキシルビニルエーテルもしくはメチルシクロヘキ
シルビニルエーテルの如き、各種の(アルキル置換され
た)環状のアルキル基を有するシクロアルキルビニルエ
ーテル類;ベンジルビニルエーテルもしくはフェネチル
ビニルエーテルの如きアラルキルビニルエーテル類;2,
2,3,3−テトラフルオロプロピルビニルエーテル、2,2,
3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルビニルエーテ
ル、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフ
ルオロノニルビニルエーテル、パーフルオロメチルビニ
ルエーテル、パーフルオロエチルビニルエーテル、パー
フルオロプロピルビニルエーテル、パーフルオロオクチ
ルビニルエーテル、もしくはパーフルオロシクロヘキシ
ルビニルエーテルの如き各種の(パー)フルオロアルキ
ルビニルエーテル類;または、4−ヒドロキシブチルビ
ニルエーテルの如き、各種のヒドロキシアルキルビニル
エーテルなどの、置換ないしは非置換のアルキル基を有
するものである。
ビニルエステル類としては、例えば、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバ
リン酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサチック酸ビニ
ル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、p−t−
ブチル安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、モノクロル
酢酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニルの如き各
種カルボン酸ビニルエステル類が挙げられる。
ロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバ
リン酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサチック酸ビニ
ル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、p−t−
ブチル安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、モノクロル
酢酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニルの如き各
種カルボン酸ビニルエステル類が挙げられる。
更に、α−オレフィン類として特に代表的なもののみ
を挙げるに留めれば、エチレン、プロピレン、ブテン−
1などである。
を挙げるに留めれば、エチレン、プロピレン、ブテン−
1などである。
上記の如き、各種共重合性単量体のうちでも、ビニル
エーテル類及び/又はビニルエステル類、更にはα−オ
レフィン類をそれぞれ30〜90重量%、5〜20重量%使用
するのが好ましい。
エーテル類及び/又はビニルエステル類、更にはα−オ
レフィン類をそれぞれ30〜90重量%、5〜20重量%使用
するのが好ましい。
この工程では、先に述べたフルオロアルキル基含有エ
チレン性単量体を必須成分とする単量体混合物(A)を
先に述べた方法で予め乳化重合させエマルジョン(C)
を得ておき、次いで該エマルジョンとフルオロオレフィ
ンを必須成分とする単量体類(D)を追加重合させるの
であり、つまり先に合成したエマルジョン表面上に後工
程のフルオロオレフィンを必須成分とする単量体類
(D)を堆積重合させるのである。本工程で目的物を得
るには、(C)成分の固形分基準で0.1〜50重量部存在
下、単量体混合物(D)の50〜99.9重量部を重合させれ
ばよい。好ましくは、水性樹脂分散体(C)の固型分
が、最終的に得られる、フッ素樹脂水性分散体(E)の
固型分中の2.5〜50重量%であることが良い。
チレン性単量体を必須成分とする単量体混合物(A)を
先に述べた方法で予め乳化重合させエマルジョン(C)
を得ておき、次いで該エマルジョンとフルオロオレフィ
ンを必須成分とする単量体類(D)を追加重合させるの
であり、つまり先に合成したエマルジョン表面上に後工
程のフルオロオレフィンを必須成分とする単量体類
(D)を堆積重合させるのである。本工程で目的物を得
るには、(C)成分の固形分基準で0.1〜50重量部存在
下、単量体混合物(D)の50〜99.9重量部を重合させれ
ばよい。好ましくは、水性樹脂分散体(C)の固型分
が、最終的に得られる、フッ素樹脂水性分散体(E)の
固型分中の2.5〜50重量%であることが良い。
更には、フルオロアルキル基含有エチレン性単量体
(A)がフッ素樹脂水性分散体(E)の固型分中に1〜
30重量%導入されることが好ましい。
(A)がフッ素樹脂水性分散体(E)の固型分中に1〜
30重量%導入されることが好ましい。
フルオロオレフィンの使用量はフッ素樹脂水性分散体
(E)の固型分中10〜70重量%、更に20〜60重量%なる
量が好ましい。
(E)の固型分中10〜70重量%、更に20〜60重量%なる
量が好ましい。
このようにして得られるフッ素樹脂水性分散体(E)
の粒子径は、概ね0.01〜5ミクロンの範囲であり粒度分
布のそろった水性分散体が得られる。
の粒子径は、概ね0.01〜5ミクロンの範囲であり粒度分
布のそろった水性分散体が得られる。
その他、(C)成分あるいは、(D)成分として共重
合可能な単量体は、フルオロアルキル基含有エチレン性
単量体や、フルオロオレフィンとの共重合性や、最終的
に得られる水性塗料組成物の塗膜の耐久性を考慮し選択
される。
合可能な単量体は、フルオロアルキル基含有エチレン性
単量体や、フルオロオレフィンとの共重合性や、最終的
に得られる水性塗料組成物の塗膜の耐久性を考慮し選択
される。
例えば、水性樹脂分散体(C)更には(D)のポリマ
ーを分子内架橋せしめることは、得られる塗膜の耐久性
を高める上で好ましく、(C)、(D)それぞれの乳化
重合時に、架橋性単量体をそれぞれの単量体混合物の0.
05〜2重量%用いるのがよい。更に好ましくは0.1〜1.5
重量%用いるのがよい。0.05重量%未満の使用量では、
架橋効果が充分でなく、2重量%を越える量使用しても
効果が飽和するばかりか、造膜性が損なわれる傾向が出
てくるので好ましくない。
ーを分子内架橋せしめることは、得られる塗膜の耐久性
を高める上で好ましく、(C)、(D)それぞれの乳化
重合時に、架橋性単量体をそれぞれの単量体混合物の0.
05〜2重量%用いるのがよい。更に好ましくは0.1〜1.5
重量%用いるのがよい。0.05重量%未満の使用量では、
架橋効果が充分でなく、2重量%を越える量使用しても
効果が飽和するばかりか、造膜性が損なわれる傾向が出
てくるので好ましくない。
一方、最終的に得られるフッ素樹脂水性分散体(E)
に適当な酸性基を導入させることは、バインダー全体の
顔料分散性を良好にし、更には得られる塗料の基材付着
性を高めることができ好ましい。即ち、(C)、(D)
それぞれの乳化重合時に、エチレン性不飽和カルボン酸
を単量体混合物の0.2〜4重量%用いるのがよい。更に
好ましくは0.5〜3重量%用いるのがよく、より好まし
くは最終的に得られるフッ素樹脂水性分散体の固型分換
算の酸価で2〜30であることが良い。
に適当な酸性基を導入させることは、バインダー全体の
顔料分散性を良好にし、更には得られる塗料の基材付着
性を高めることができ好ましい。即ち、(C)、(D)
それぞれの乳化重合時に、エチレン性不飽和カルボン酸
を単量体混合物の0.2〜4重量%用いるのがよい。更に
好ましくは0.5〜3重量%用いるのがよく、より好まし
くは最終的に得られるフッ素樹脂水性分散体の固型分換
算の酸価で2〜30であることが良い。
0.2重量%未満の使用量では、その効果が不充分であ
り、4重量%を越える量を使用した場合、得られる塗膜
の耐水性、耐アルカリ性が低下するので好ましくない。
り、4重量%を越える量を使用した場合、得られる塗膜
の耐水性、耐アルカリ性が低下するので好ましくない。
又、(C)、(E)のそれぞれの固形分には特に制限
はないが、それぞれ固形分20〜60重量%の範囲にあるこ
とが実用上好ましい。(C)、(E)のそれぞれのポリ
マーTgは特に制限はないが、得られる塗膜の造膜性と耐
汚染性との兼ね合いより、何れも−5℃〜60℃の範囲に
あるのが好ましい。
はないが、それぞれ固形分20〜60重量%の範囲にあるこ
とが実用上好ましい。(C)、(E)のそれぞれのポリ
マーTgは特に制限はないが、得られる塗膜の造膜性と耐
汚染性との兼ね合いより、何れも−5℃〜60℃の範囲に
あるのが好ましい。
(d)成分の重合においては、(d)成分単独の粒子
が重量基準で大量に生成することは本発明の主旨に反す
るので、乳化剤類の追加の使用は、極力避けるべきであ
り、もし必要ならば、(D)成分使用量の5重量%以
下、好ましくは2重量%以下にすべきである。使用量が
5重量%を越える場合には、(D)成分単独組成のエマ
ルジョン粒子が多量に副生し、例えば粒子径分布を測定
すると2つのピークを有するエマルジョンが生成する。
が重量基準で大量に生成することは本発明の主旨に反す
るので、乳化剤類の追加の使用は、極力避けるべきであ
り、もし必要ならば、(D)成分使用量の5重量%以
下、好ましくは2重量%以下にすべきである。使用量が
5重量%を越える場合には、(D)成分単独組成のエマ
ルジョン粒子が多量に副生し、例えば粒子径分布を測定
すると2つのピークを有するエマルジョンが生成する。
水性樹脂分散体(C)は、フルオロアルキル基含有エ
チレン性単量体(A)が共重合されていることにより、
引き続いて行われるフルオロオレフィンを主成分とする
単量体類(D)との親和性が良好となる。従って、フル
オロオレフィンを主成分とする単量体類が、水性樹脂分
散体(C)に効率よく吸収され、重合が進行し粒度分布
が制御された安定性の良いエマルジョンの合成が可能と
なる。
チレン性単量体(A)が共重合されていることにより、
引き続いて行われるフルオロオレフィンを主成分とする
単量体類(D)との親和性が良好となる。従って、フル
オロオレフィンを主成分とする単量体類が、水性樹脂分
散体(C)に効率よく吸収され、重合が進行し粒度分布
が制御された安定性の良いエマルジョンの合成が可能と
なる。
本発明に従って得られるフッ素樹脂水性分散体は、そ
の高度な塗膜の耐候性、耐薬品性、耐汚染性という特徴
から、外装、内装用の水性塗料組成物、更には、金属、
プラスチック、木材、無機基材、紙、繊維等に対する被
覆剤、あるいは処理剤として使用することができる。
の高度な塗膜の耐候性、耐薬品性、耐汚染性という特徴
から、外装、内装用の水性塗料組成物、更には、金属、
プラスチック、木材、無機基材、紙、繊維等に対する被
覆剤、あるいは処理剤として使用することができる。
次に本発明の一つである水性塗料組成物の、もう一つ
の主要構成成分である顔料につき説明する。
の主要構成成分である顔料につき説明する。
顔料、塗膜の硬さ、隠ぺい性、着色による美観の向
上、基材に対する付着性、耐薬品性、耐候性の向上の目
的により、適宜、選択使用されるものであるが、その使
用量は前述のフッ素樹脂水性分散体の固形分に対し200
重量%以下であることが好ましい。200重量%を越える
量を使用すると得られる塗膜がポーラスになり、耐水性
等の長期に耐久性が劣るので好ましくない。使用される
顔料について、その一部を列記すると、酸化チタン、マ
イカ、タルク、クレー、沈降性硫酸バリウム、シリカ
末、炭酸カルシウム、酸化鉄、酸化亜鉛、アルミ末、カ
ーボン等の無機顔料、アゾ系、フタロシアニン系、キナ
クリドン系等の有機顔料、あるいはプラスチック顔料、
及びこれらを乳化剤、分散剤などで水中に分散せしめた
分散顔料の使用が可能であり、それぞれの目的に応じて
選択されて種々使用される。
上、基材に対する付着性、耐薬品性、耐候性の向上の目
的により、適宜、選択使用されるものであるが、その使
用量は前述のフッ素樹脂水性分散体の固形分に対し200
重量%以下であることが好ましい。200重量%を越える
量を使用すると得られる塗膜がポーラスになり、耐水性
等の長期に耐久性が劣るので好ましくない。使用される
顔料について、その一部を列記すると、酸化チタン、マ
イカ、タルク、クレー、沈降性硫酸バリウム、シリカ
末、炭酸カルシウム、酸化鉄、酸化亜鉛、アルミ末、カ
ーボン等の無機顔料、アゾ系、フタロシアニン系、キナ
クリドン系等の有機顔料、あるいはプラスチック顔料、
及びこれらを乳化剤、分散剤などで水中に分散せしめた
分散顔料の使用が可能であり、それぞれの目的に応じて
選択されて種々使用される。
又、塗料化に必要な各種添加剤、例えば分散剤、湿潤
剤、造膜助剤、増粘剤、チクソ化剤、紫外線吸収剤、酸
化防止剤、水剤、凍結防止剤、防腐・防ばい剤、消泡剤
等の使用は得られる塗膜の性能を考慮しつつ選択使用さ
れる。
剤、造膜助剤、増粘剤、チクソ化剤、紫外線吸収剤、酸
化防止剤、水剤、凍結防止剤、防腐・防ばい剤、消泡剤
等の使用は得られる塗膜の性能を考慮しつつ選択使用さ
れる。
本組成物の被覆される基材としては、金属、プラスチ
ック、木材、ガラス、セメント基材、紙、繊維等が代表
的である。被覆する方法としては、刷毛塗り、スプレー
塗装、ロールあるいはフローコーターによる塗装、さら
にはデッピング等の浸漬塗装により被覆非低させること
が出来、被覆後、必要に応じて、セッテイング時間を経
た上で、加熱乾燥させるかあるいは、常温乾燥させるこ
とにより皮膜を得ることが出来る。加熱乾燥させる場合
には、60〜200℃の温度で任意の時間乾燥させればよ
い。
ック、木材、ガラス、セメント基材、紙、繊維等が代表
的である。被覆する方法としては、刷毛塗り、スプレー
塗装、ロールあるいはフローコーターによる塗装、さら
にはデッピング等の浸漬塗装により被覆非低させること
が出来、被覆後、必要に応じて、セッテイング時間を経
た上で、加熱乾燥させるかあるいは、常温乾燥させるこ
とにより皮膜を得ることが出来る。加熱乾燥させる場合
には、60〜200℃の温度で任意の時間乾燥させればよ
い。
(実施例) 以下に実施例を挙げて本発明を説明する。尚、部とあ
るのは全て重量基準とする。
るのは全て重量基準とする。
実施例1 (フルオロアルキル基含有エチレン性単量体を必須成分
とする水性樹脂分散体(A)の合成) 撹拌装置、窒素導入管、温度計、還流冷却器及び温度
調節装置を備えた21のステンレス製反応容器を窒素ガス
で系内を十分に置換し、イオン交換水の730g、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ソーダの10gを仕込み溶解させ、80
℃まで昇温する。予め、オクタフルオロブチルメタアク
リレートの400g、メチルメタアクリレート300g、エチル
アクリレートの280g、メタクリル酸の20gをイオン交換
水250g、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル10
g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ10gを溶解した乳
化剤溶液に導入し乳化させた単量体混合物と、過硫酸ア
ンモニウムの5gをイオン交換水20gに溶解させた、触媒
水溶液を準備する。同温度にて、前記単量体混合物と、
触媒水溶液とを3時間にわたり滴下させ重合反応を行わ
せる。滴下終了後も、同温度に3時間保持し重合反応を
完結させる。
とする水性樹脂分散体(A)の合成) 撹拌装置、窒素導入管、温度計、還流冷却器及び温度
調節装置を備えた21のステンレス製反応容器を窒素ガス
で系内を十分に置換し、イオン交換水の730g、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ソーダの10gを仕込み溶解させ、80
℃まで昇温する。予め、オクタフルオロブチルメタアク
リレートの400g、メチルメタアクリレート300g、エチル
アクリレートの280g、メタクリル酸の20gをイオン交換
水250g、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル10
g、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ10gを溶解した乳
化剤溶液に導入し乳化させた単量体混合物と、過硫酸ア
ンモニウムの5gをイオン交換水20gに溶解させた、触媒
水溶液を準備する。同温度にて、前記単量体混合物と、
触媒水溶液とを3時間にわたり滴下させ重合反応を行わ
せる。滴下終了後も、同温度に3時間保持し重合反応を
完結させる。
得られた生成物は、不揮発分が50.6%、pH2.5の乳白
色の液体であった。以下これを(A−1)と称する。
色の液体であった。以下これを(A−1)と称する。
実施例2 (フッ素樹脂水性分散体の製造) 21ステンレス製オートクレーブに実施例1で得た(A
−1)の200部を仕込む。次いで15部のドデシルベンゼ
ンスルホン酸ソーダ、6部のポリオキシエチレンノニル
フェノールエーテル(HLB17)、3部の炭酸水素アンモ
ニウム、690部のイオン交換水を仕込み 撹溶解し窒素で脱気した。9部のメタクリル酸及び、48
部のベオバー9(バーサチック酸ビニルエステル、オラ
ンダ国シェル社製)、260部の酢酸ビニル、3部の1.7−
オクタジエン、液化捕集した400部のクロロトリフルオ
ロエチレンを耐圧滴下槽に入れ、更にエチレンをオート
クレーブ内に30気圧になるよう圧入した。オートクレー
ブを65℃に昇温し、撹拌しながら、5部の過硫酸アンモ
ニウムを90部のインオン交換水に溶解したものと、耐圧
滴下槽に入れた単量体とを6時間にわたって滴下し、更
に2時間同温度で保持し反応を完結させた。室温まで冷
却後、14%アンモニア水で反応混合物のpHを7.5に調整
した。得られた生成物は、不揮発分が46%、平均粒子径
が0.17ミクロンであり狭い粒度分布を有する乳白色液体
であった。以下これを不揮発分45%調製した試料を(C
−1)と称する。
−1)の200部を仕込む。次いで15部のドデシルベンゼ
ンスルホン酸ソーダ、6部のポリオキシエチレンノニル
フェノールエーテル(HLB17)、3部の炭酸水素アンモ
ニウム、690部のイオン交換水を仕込み 撹溶解し窒素で脱気した。9部のメタクリル酸及び、48
部のベオバー9(バーサチック酸ビニルエステル、オラ
ンダ国シェル社製)、260部の酢酸ビニル、3部の1.7−
オクタジエン、液化捕集した400部のクロロトリフルオ
ロエチレンを耐圧滴下槽に入れ、更にエチレンをオート
クレーブ内に30気圧になるよう圧入した。オートクレー
ブを65℃に昇温し、撹拌しながら、5部の過硫酸アンモ
ニウムを90部のインオン交換水に溶解したものと、耐圧
滴下槽に入れた単量体とを6時間にわたって滴下し、更
に2時間同温度で保持し反応を完結させた。室温まで冷
却後、14%アンモニア水で反応混合物のpHを7.5に調整
した。得られた生成物は、不揮発分が46%、平均粒子径
が0.17ミクロンであり狭い粒度分布を有する乳白色液体
であった。以下これを不揮発分45%調製した試料を(C
−1)と称する。
実施例3 (フッ素樹脂水性分散体の製造) 実施例2と同じ反応容器に、実施例1で得た(A−
1)の100部を仕込む。次いで20部のドデシルベンゼン
スルホン酸ソーダ、8部のポリオキシエチレンノニルフ
ェノールエーテル(HLB14)、3部の炭酸水素アンモニ
ウム、800部のイオン交換水を仕込み撹拌溶解し窒素で
脱気した。12部のクロトン酸及び、100部のベオバー9
(バーサチック酸ビニルエステル、オランダ国シェル社
製)、210部の酢酸ビニル、5部の1.7−オクタジエン、
液化捕集した420部のクロロトリフルオロエチレンを耐
圧滴下槽に入れ、更にエチレンをオートクレーブ内に30
気圧になるよう圧入した。オートクレーブを65℃に昇温
し、撹拌しながら、5部の過硫酸アンモニウムを90部の
インオン交換水に溶解したものと、耐圧滴下槽に入れた
単量体とを6時間にわたって滴下し、更に2時間同温度
で保持し反応を完結させた。室温まで冷却後、14%アン
モニア水で反応混合物のpHを7.5に調整した。得られた
生成物は、不揮発分が45%、平均粒子径が0.21ミクロン
であり狭い粒度分布を有する乳白色液体であった。以下
これを(C−2)と称する。
1)の100部を仕込む。次いで20部のドデシルベンゼン
スルホン酸ソーダ、8部のポリオキシエチレンノニルフ
ェノールエーテル(HLB14)、3部の炭酸水素アンモニ
ウム、800部のイオン交換水を仕込み撹拌溶解し窒素で
脱気した。12部のクロトン酸及び、100部のベオバー9
(バーサチック酸ビニルエステル、オランダ国シェル社
製)、210部の酢酸ビニル、5部の1.7−オクタジエン、
液化捕集した420部のクロロトリフルオロエチレンを耐
圧滴下槽に入れ、更にエチレンをオートクレーブ内に30
気圧になるよう圧入した。オートクレーブを65℃に昇温
し、撹拌しながら、5部の過硫酸アンモニウムを90部の
インオン交換水に溶解したものと、耐圧滴下槽に入れた
単量体とを6時間にわたって滴下し、更に2時間同温度
で保持し反応を完結させた。室温まで冷却後、14%アン
モニア水で反応混合物のpHを7.5に調整した。得られた
生成物は、不揮発分が45%、平均粒子径が0.21ミクロン
であり狭い粒度分布を有する乳白色液体であった。以下
これを(C−2)と称する。
比較例1 (A−1)の200部を使用しない他は、実施例2と同
じ原料及び操作で、反応を行った。生成物は、不揮発分
が42%、平均粒子径が0.07ミクロンの粒度分布を有する
乳白色液体であった。
じ原料及び操作で、反応を行った。生成物は、不揮発分
が42%、平均粒子径が0.07ミクロンの粒度分布を有する
乳白色液体であった。
しかし、オートクレーブ内には、0.5〜1mm大の粒径を
有する粗大粒子が多数発生し、かつオートクレーブの内
壁及び撹拌翼には多量のフロックが付着していた。この
ものを減圧下濃縮し、、さらにpHを7.5に調節して不揮
発分45%の比較用フッ素樹脂水性分散体(R−1)を得
た。
有する粗大粒子が多数発生し、かつオートクレーブの内
壁及び撹拌翼には多量のフロックが付着していた。この
ものを減圧下濃縮し、、さらにpHを7.5に調節して不揮
発分45%の比較用フッ素樹脂水性分散体(R−1)を得
た。
実施例4 (水性塗料組成物の配合) 実施例2、3、及び比較例で得られたフッ素樹脂水性
分散体を種々用い下記に示す塗料配合A,B,Cにより配合
した。
分散体を種々用い下記に示す塗料配合A,B,Cにより配合
した。
〔塗料配合 A〕(常乾用白色艶有塗料配合) 水 7.84部 25%アンモニア水 0.15部 イノゲンEA−120 0.33部 (湿潤剤:第一工業製薬社製) タモール731(25%) 1.34部 (分散剤:米国ロームアンドハース社製) エチレングリコール 7.46部 タイペークR930 41.00部 (二酸化チタン:石原産業社製) ベストサイドFX 0.22部 (防腐剤:大日本インキ化学工業社製) ノプコ8034 0.30部 (消泡剤:サンノプコ社製) 以上を高速撹拌機で分散した。
セロサイズQP−4400(3%) 7.46部 (増粘剤:米国VCC社製) 窒素サイザーCS−12 4.00部 (造膜助剤:チッソ社製) ブチルカルビトールアセテート 3.40部 (造膜助剤) 水性樹脂分散体(45%) 100.00部 以上を撹拌機で均一撹拌した。
塗料不揮発分:51% 顔料濃度PWC :47% 〔塗料配合 B〕(加熱強制乾燥用黒色艶有塗料配合) 水 11.50部 水性樹脂分散体(45%) 100.00部 ブチルカルビトールアセテート 1.50部 (造膜助剤) ディスパーズカラーSD−9020 0.15部 (カーボン分散顔料:大日本インキ化学工業社製) ノプコ8034L 0.01部 (消泡剤:サンノプコ社製) ベストサイドFX 0.20部 (防腐剤:大日本インキ化学工業社製) ノイゲンEA−120 0.33部 (湿潤剤:第一工業製薬社製) 以上を撹拌機で均一撹拌した。
塗料不揮発分:40% 顔料濃度PWC : 1% 〔塗料配合 C〕(加熱強制乾燥金属用白色艶有塗料配
合) 水 3.00部 ブチルセロソルブ 6.00部 タモール731(25%) 0.50部 (分散剤) ウオーターゾールS−352(65%) 3.00部 (分散用、水溶性樹脂:大日本インキ化学工業社製) ジメチルエタノールアミン 0.05部 フォーマスターVL 0.10部 (消泡剤:サンノプコ社製) タイペークR−930 41.00部 (二酸化チタン:石原産業社製) 以上をサンドグライダで分散した。
合) 水 3.00部 ブチルセロソルブ 6.00部 タモール731(25%) 0.50部 (分散剤) ウオーターゾールS−352(65%) 3.00部 (分散用、水溶性樹脂:大日本インキ化学工業社製) ジメチルエタノールアミン 0.05部 フォーマスターVL 0.10部 (消泡剤:サンノプコ社製) タイペークR−930 41.00部 (二酸化チタン:石原産業社製) 以上をサンドグライダで分散した。
水性樹脂分散体(45%) 100.00部 ディックネート3111 3.00部 (ドライヤー:大日本インキ化学工業社製) 以上を撹拌機で均一撹拌した。
塗料不揮発分:51% 顔料濃度PWC :31% 実施例5 実施例4および比較例1で得られた各種水性塗料を種
々の基材に塗装し試験に共した。結果をまとめて表1に
記載する。
々の基材に塗装し試験に共した。結果をまとめて表1に
記載する。
(基材) 基材a:スレート板 基材b:スレート板にシーラーとしてアクリディックA−
172(溶剤系アクリル樹脂;大日本インキ化学工業社
製)を100g/m2塗布、乾燥後、その上にラフトンジャン
ボ(吹付けタイル;鈴鹿塗料社製)を2000g/m2平滑に塗
布し、室温にて1週間乾燥したもの。
172(溶剤系アクリル樹脂;大日本インキ化学工業社
製)を100g/m2塗布、乾燥後、その上にラフトンジャン
ボ(吹付けタイル;鈴鹿塗料社製)を2000g/m2平滑に塗
布し、室温にて1週間乾燥したもの。
基材c:磨軟鋼板 (塗装方法) 塗装配合Aの場合 基材a、b、cそれぞれに室温で水性塗料組成物を12
0g/m2塗装し、1日乾燥後、更に80g/m2塗装し、室温で
7日乾燥し各種試験に共した。
0g/m2塗装し、1日乾燥後、更に80g/m2塗装し、室温で
7日乾燥し各種試験に共した。
塗装配合Bの場合 基材aを予め表面温度60℃に予熱し、水性塗料組成物
を120g/m2になるように塗装し、100℃の雰囲気下で10分
加熱乾燥した。5分間室温で放冷後、更に80g/m2になる
ように塗装し、100℃の雰囲気下で加熱乾燥した。室温
で7日乾燥し各種試験に共した。
を120g/m2になるように塗装し、100℃の雰囲気下で10分
加熱乾燥した。5分間室温で放冷後、更に80g/m2になる
ように塗装し、100℃の雰囲気下で加熱乾燥した。室温
で7日乾燥し各種試験に共した。
塗装配合Cの場合 基材cを用い上述したの場合と同様に塗装し、各種
試験に供した。
試験に供した。
(塗膜試験方法) 各種基材に種々の条件で、塗装した試験片を塗装面を
残し、他の面をウレタン−アクリル系シーリング剤でシ
ーリングした後、下記の試験に供した。
残し、他の面をウレタン−アクリル系シーリング剤でシ
ーリングした後、下記の試験に供した。
耐水性:水道水中に2カ月浸漬後、塗膜の状態を目視
判定した。
判定した。
耐アクリル性:Ca(OH)2飽和の2%NaOH水溶液中に
2カ月浸漬後、塗膜の状態を目視判定した。
2カ月浸漬後、塗膜の状態を目視判定した。
耐酸性:0.2%の硫酸水溶液中に1カ月浸漬後、塗膜の
状態を目視判定した。
状態を目視判定した。
耐凍結融解性:水中に浸漬し、−20℃×4時間→40℃
×4時間を1サイクルとし、30サイクル後の状態を目視
判定した。
×4時間を1サイクルとし、30サイクル後の状態を目視
判定した。
促進耐候性:サンシャインウェザーメーターにて促進
試験後、それぞれの試験時間における光沢保持率を測定
した。
試験後、それぞれの試験時間における光沢保持率を測定
した。
実曝試験:大阪府高石市にて2年間屋外曝露し、塗膜
の汚染状態を目視判定した。
の汚染状態を目視判定した。
(発明の効果) 本発明のフッ素樹脂水性分散体は、いままで困難であ
ったフルオロオレフィン系乳化共重合体の粒子径の制御
を容易にし、任意の粒度に調製することが出来る。従っ
て、本発明の水性樹脂分散体は目的の異なる水性樹脂組
成物の種々の要求性能に応じ適切な粒度のフッ素樹脂水
性分散体を与えることが出来る。
ったフルオロオレフィン系乳化共重合体の粒子径の制御
を容易にし、任意の粒度に調製することが出来る。従っ
て、本発明の水性樹脂分散体は目的の異なる水性樹脂組
成物の種々の要求性能に応じ適切な粒度のフッ素樹脂水
性分散体を与えることが出来る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−274711(JP,A) 特開 昭63−280714(JP,A) 特開 昭59−232109(JP,A) 特開 昭52−62391(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 251/00 - 292/00
Claims (18)
- 【請求項1】フルオロアルキル基含有エチレン性単量体
(A)とその他供重合可能な単量体(B)とを供重合し
て得られる水性樹脂分散体(C)の存在下に、フルオロ
オレフィンを必須成分とする単量体混合物(D)を乳化
重合して得られるフッ素樹脂水性分散体(E)。 - 【請求項2】フルオロアルキル基含有エチレン性単量体
(A)のエチレン性単量体がビニルエーテル、ビニルエ
ステル、(メタ)アクリル酸エステルの1種又は2種以
上の混合物であることを特徴とする請求項1記載のフッ
素樹脂水性分散体(E)。 - 【請求項3】フルオロアルキル基含有エチレン性単量体
(A)がフッ素樹脂水性分散体(E)の固形分中に1〜
30重量%含有されていることを特徴とする請求項1又は
2記載のフッ素樹脂水性分散体(E)。 - 【請求項4】水性樹脂分散体(C)の固形分がフッ素樹
脂水性分散体(E)の固形分に対し、2.5〜50重量%で
あることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1記載の
フッ素樹脂水性分散体(E)。 - 【請求項5】フルオロオレフィンがフッ化ビニリデン、
ヘキサフルオロプロピレン、1,1,3,3,3−ペンタフルオ
ロプロピレン、2,2,3,3−テトラフルオロプロピレン、
1,1,2−トリフルオロプロピレン、3,3,3−トリフルオロ
プロピレン、クロロトリフルオロエチレン、ブロモトリ
フルオロエチレン、1−クロロ−1,2−ジフルオロエチ
レン、1,1−ジクロロ−2,2−ジフルオロエチレンより選
ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項
1〜4のいずれか1記載のフッ素樹脂水性分散体
(E)。 - 【請求項6】フルオロオレフィンがフッ素樹脂水性分散
体(E)の固形分中に20〜60重量%含有されていること
を特徴とする請求項1〜5のいずれか1記載のフッ素樹
脂水性分散体(E)。 - 【請求項7】フッ素樹脂水性分散体(E)の固形分換算
の酸価が2〜30であることを特徴とする請求項1〜6の
いずれか1記載のフッ素樹脂水性分散体(E)。 - 【請求項8】フルオロオレフィンを必須成分とする単量
体混合物(D)が0.05〜2重量%の架橋性単量体を含有
することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1記載の
フッ素樹脂水性分散体(E)。 - 【請求項9】フルオロアルキル基含有エチレン性単量体
(A)とその他供重合可能な単量体(B)とを共重合し
て水性樹脂分散体(C)を調製し、次いで水性樹脂分散
体(C)の存在下にフルオロオレフィンを必須成分とす
る単量体混合物(D)を乳化重合させることを特徴とす
るフッ素樹脂水性分散体(E)の製造方法。 - 【請求項10】フルオロアルキル基含有エチレン性単量
体(A)がフッ素樹脂水性分散体(E)の固形文中に1
〜30重量%含有さていることを特徴とする請求項9記載
のフッ素樹脂水性分散体の製造方法。 - 【請求項11】フルオロオレフィンがフッ素樹脂水性分
散体(E)の固形分中に20〜60重量%含有されているこ
とを特徴とする請求項9又は10記載のフッ素樹脂水性分
散体の製造方法。 - 【請求項12】水性樹脂分散体(C)の固形分がフッ素
樹脂水性分散体(E)の固形分に対し、2.5〜50重量%
であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1記載
のフッ素樹脂水性分散体の製造方法。 - 【請求項13】フルオロオレフィンがヘキサフルオロプ
ロピレン、1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン、2,
2,3,3−テトラフルオロプロピレン、1,1,2−トリフルオ
ロプロピレン、3,3,3−トリフルオロプロピレン、クロ
ロトリフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレ
ン、1−クロロ−1,2−ジフルオロエチレン、1,1−ジク
ロロ−2,2−ジフルオロエチレンより選ばれる1種又は
2種以上であることを特徴とする請求項9〜12のいずれ
か1記載のフッ素樹脂水性分散体(E)の製造方法。 - 【請求項14】フッ素樹脂水性分散体(E)の固形分換
算の酸価が2〜30であることを特徴とする請求項9〜13
いずれか1記載のフッ素樹脂水性分散体の製造方法。 - 【請求項15】フルオロオレフィンを必須成分とする単
量体混合物(D)が0.05〜2重量%の架橋性単量体を含
有することを特徴とする請求項9〜14のいずれか1記載
のフッ素樹脂水性分散体の製造方法。 - 【請求項16】請求項1〜8のいずれか1記載のフッ素
樹脂水性分散体(E)を必須の成分として含有してなる
水性樹脂組成物。 - 【請求項17】フッ素樹脂水性分散体(E)と、フッ素
樹脂水性分散体(E)の固形分に対し200重量%以下の
顔料とを含有してなる請求項16記載の水性樹脂組成物。 - 【請求項18】請求項16又は17記載の水性樹脂組成物を
被覆してなる物品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29246790A JP2910220B2 (ja) | 1990-10-30 | 1990-10-30 | フッ素樹脂水性分散体、その製造法、それを含有する樹脂組成物及びその組成物を被覆してなる物品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29246790A JP2910220B2 (ja) | 1990-10-30 | 1990-10-30 | フッ素樹脂水性分散体、その製造法、それを含有する樹脂組成物及びその組成物を被覆してなる物品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04164907A JPH04164907A (ja) | 1992-06-10 |
JP2910220B2 true JP2910220B2 (ja) | 1999-06-23 |
Family
ID=17782191
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29246790A Expired - Lifetime JP2910220B2 (ja) | 1990-10-30 | 1990-10-30 | フッ素樹脂水性分散体、その製造法、それを含有する樹脂組成物及びその組成物を被覆してなる物品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2910220B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
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JP5053073B2 (ja) | 2005-01-27 | 2012-10-17 | 株式会社クレハ | フッ化ビニリデン系コア/シェル型重合体およびその非水系電気化学素子における利用 |
US9321867B2 (en) | 2012-12-21 | 2016-04-26 | Honeywell International Inc. | Synthesis of 2,3,3,3-tetrafluoropropene/vinylidene fluoride copolymers |
CN107849184A (zh) * | 2015-06-30 | 2018-03-27 | 富士胶片株式会社 | 含氟共聚物、组合物、光学膜、硬涂膜、偏振片及触摸面板显示器、以及含氟共聚物的制造方法 |
WO2018228872A1 (en) * | 2017-06-14 | 2018-12-20 | Solvay Specialty Polymers Italy S.P.A. | Piezoelectric fluoropolymer |
WO2018228871A1 (en) * | 2017-06-14 | 2018-12-20 | Solvay Specialty Polymers Italy S.P.A. | Ferroelectric fluoropolymer |
-
1990
- 1990-10-30 JP JP29246790A patent/JP2910220B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04164907A (ja) | 1992-06-10 |
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