JP3320304B2 - 漂白洗剤組成物 - Google Patents
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Description
の黄ばみ等の親油的な汚れに対して優れた洗浄性を発揮
する漂白洗剤組成物に関する。
合して、洗剤組成物のシミ汚れ等に対する洗浄力を高め
る方法が提案されている。
特開平6−316700号公報には、特定の炭素数のア
ルキル基を有する有機過酸を生成する有機過酸前駆体と
過酸化水素放出体を含有する漂白剤組成物及び漂白洗剤
組成物に関する記載がある。これらの有機過酸前駆体か
ら生成される有機過酸は、シミ汚れに対して大変優れた
漂白力を示すが、通常の洗剤組成物に添加して漂白洗剤
組成物とした場合には、充分な漂白効果を発揮すること
は出来なかった。その理由は、これらの洗剤組成物系で
は界面活性剤(特に非イオン界面活性剤)濃度が高いの
で、有機過酸前駆体が界面活性剤のミセル中に取り込ま
れて可溶化されるため、過酸化水素放出体との反応が妨
げられ、漂白活性種である有機過酸の発生が阻害される
ためであると考えられる。そしてこの傾向は、界面活性
剤成分中の非イオン界面活性剤の配合濃度が高い程、顕
著であった。この点が皮脂汚れに対して、陰イオン界面
活性剤に比べ、より効果的な非イオン界面活性剤の配合
を困難としており、皮脂汚れと、黄ばみ汚れの両方の洗
浄性を両立させる上での問題点であった。
性アルカリ金属ケイ酸塩を高い濃度で使用し、かつ金属
イオン封鎖能を高めることにより、界面活性剤の使用濃
度を著しく低減させてもなお、皮脂汚れに対して高い洗
浄力が発現できることを見出し、既に出願済である(特
願平6−247279号)。しかし、この洗浄方法で
は、黄色化した肌着汚れ等、親油的な汚れに対しての洗
浄性能は十分ではなかった。
成分とする先行技術としては、特開平6−116591
号公報及び特開平7−53992号公報が挙げられる。
当該公報には、結晶性ケイ酸ナトリウム、界面活性剤、
及び過脂肪酸を生成する漂白活性化剤と過炭酸ナトリウ
ムからなる漂白成分を配合した漂白洗剤に関する記載が
あるが、ここで開示されている組成の漂白洗剤は、皮脂
汚れの洗浄性に関して不十分である上、界面活性剤の配
合比が高いため、配合する漂白活性化剤(有機過酸前駆
体)により生成する有機過酸を有効に生成しうる組成で
はなく、このため、黄色化した肌着汚れ等、親油的な汚
れに対しても十分な効果が得られていなかった。
汚れ及び下着の黄ばみ等の親油的な汚れに対して優れた
洗浄性を発揮する粒状又は粉末状の漂白洗剤組成物を提
供することにある。
結果、界面活性剤、結晶性アルカリ金属ケイ酸塩、及び
それ以外の金属イオン封鎖剤の含有比率と、非イオン性
界面活性剤に対する有機過酸前駆体の含有比率を特定の
値とすることで、炭素数約7〜19のアルキル基を有す
る有機過酸を生成する有機過酸前駆体の漂白活性を有効
に活用しながら、かつ下着の黄ばみ等の親油的な汚れの
みならず皮脂汚れに対しても優れた洗浄性能を発揮する
ことを見い出した。
の過脂肪酸を生成する漂白活性化剤は、肌着等の黄変や
皮脂汚れに対して優れた洗浄力を示すが、しかしながら
前記のように非イオン性界面活性剤を多量に配合する
と、水溶液中の過酸化水素との反応が阻害され、その結
果有機過酸の発生が抑制されてしまうと理解されるよう
な現象があった。このため従来はノニオン系の洗剤組成
物において前記の漂白活性化剤を使用するのは不向きで
あると考えられていたが、本発明は特定の配合比を選択
することによって、驚くべきことに特に優れた洗浄力、
漂白力を達成することができることを見出し、本発明を
完成するに至ったのである。
活性剤に注目するものではなく、従って、本発明の配合
比率を示唆するものではなく、本発明の洗浄力を達成す
るものではない。このことは、本明細書に挙げられてい
る先行技術に相当する比較例の結果からも明白である。
アルキル基を有する有機過酸を生成する有機過酸前駆体
と過酸化水素放出体を含有する粒状又は粉末状の漂白洗
剤組成物において、該組成物が、下記成分、 a)界面活性剤 b)結晶性アルカリ金属ケイ酸塩 c)b成分以外の金属イオン封鎖剤 を含有し、上記a,b,c成分の合計量が漂白洗剤組成
物中の70〜99重量%を占め、a成分に対するb成分
の割合が重量比でb/a=90/10〜45/55であ
り、c成分に対するb成分の割合がb/c=7/93〜
75/25であって、かつa成分としての非イオン性界
面活性剤に対する有機過酸前駆体の割合が重量比で10
/90〜70/30であり、該非イオン性界面活性剤の
含有量が全界面活性剤中の50〜100重量%であるこ
とを特徴とする漂白洗剤組成物、 (2) 生成する有機過酸が炭素数7〜19の直鎖アル
キル基を有する過脂肪酸である上記(1)記載の漂白洗
剤組成物、 (3) 有機過酸前駆体が下記の一般式(I)で示され
るものである上記(2)記載の漂白洗剤組成物、
キル基又はアルキレン基を示し、Mはアルカリ金属を示
す。) (4) a成分としての非イオン性界面活性剤が炭素数
10〜18の直鎖型アルコールにエチレンオキサイドを
平均5〜15モル付加させたポリオキシエチレンアルキ
ルエーテルである上記(1)〜(3)いずれか記載の漂
白洗剤組成物、 (5) 結晶性アルカリ金属ケイ酸塩のSiO2 /M2
O(但し、Mはアルカリ金属を表す)が、0.5〜2.
6である上記(1)〜(4)いずれか記載の漂白洗剤組
成物、 (6) 結晶性アルカリ金属ケイ酸塩が下記(II)式で
示される組成のものである上記(5)記載の漂白洗剤組
成物、 xM2 O・ySiO2 ・zMem On ・wH2 O (II) (式中、Mは周期律表のIa族元素、MeはIIa、II
b、 IIIa、IVaもしくはVIII族元素から選ばれる1種
または2種以上の組合せを示し、y/x=0.5〜2.
6、z/x=0.01〜1.0、n/m=0.5〜2.
0、w=0〜20である。) (7) 結晶性アルカリ金属ケイ酸塩が下記(III) 式で
示される組成のものである上記(5)記載の漂白洗剤組
成物、 M2 O・x’SiO2 ・y’H2 O (III) (式中、Mはアルカリ金属を表し、x’=1.5〜2.
6、y’=0〜20である。) (8) 結晶性アルカリ金属ケイ酸塩の配合量が20〜
50重量%である上記(1)〜(7)いずれか記載の漂
白洗剤組成物、 (9) 過酸化水素放出体が有効酸素濃度5〜15%の
粒状又は粉末状物であり、漂白洗剤組成物中に0.5〜
15重量%含有されている上記(1)〜(8)いずれか
記載の漂白洗剤組成物、 (10) 過酸化水素放出体が過炭酸ナトリウムである
上記(1)〜(9)いずれか記載の漂白洗剤組成物、並
びに (11) 洗濯用水に漂白洗剤組成物を標準使用量で添
加した時の界面活性剤濃度が0.07〜0.17g/L
である上記(1)〜(10)いずれか記載の漂白洗剤組
成物、に関する。
の過酸化水素と反応して炭素数7〜19のアルキル基を
有する有機過酸を生成する有機過酸前駆体と過酸化水素
放出体を含有する粒状又は粉末状の漂白洗剤組成物であ
る。
成する有機過酸前駆体としては、アルカノイルオキシベ
ンゼンスルホン酸塩類、アルカノイルオキシ安息香酸塩
類、N, N, N', N'−テトラアセチルエチレンジアミン等
が挙げられるが、下記の一般式(I)で示されるアルカ
ノイルオキシベンゼンスルホン酸塩が、保存安定性、漂
白性能が高いため好ましく用いられる。
キル基又はアルキレン基を示し、Mはアルカリ金属を示
す。)
は、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ウンデシル
基、ドデシル基、トリデシル基、ノナデシル基等が挙げ
られ、好ましくはウンデシル基、ドデシル基が挙げられ
る。Mの具体例としては、ナトリウム、カリウム等が挙
げられ、好ましくはナトリウムである。なお、上記の一
般式(I)で示されるアルカノイルオキシベンゼンスル
ホン酸塩は、オルト、メタ、パラ体のいずれでもよい
が、パラ体を主成分とするものが好ましい。
しては、非イオン性界面活性剤に対する有機過酸前駆体
の割合が重量比で10/90〜70/30であり、好ま
しくは15/85〜50/50である。有機過酸前駆体
の割合がこの範囲より少ないと前述のごとく、界面活性
剤比が高くなり十分に漂白活性化剤(有機過酸)が生成
せず、下着の黄ばみ汚れ等に十分な洗浄性が得られなく
なる傾向があり、この範囲より多いと相対的に界面活性
剤比が低くなり、皮脂汚れ洗浄性が低下する傾向があ
る。なお、上記の有機過酸前駆体の製造方法としては、
通常公知の方法、例えばフェノールスルホン酸塩と対応
する炭素数の酸クロライド等を反応させる等の方法が用
いられる。
状又は粉体状の過炭酸塩、過ホウ酸塩、過リン酸塩、過
ケイ酸塩等が挙げられ、好ましくは過炭酸塩、特に好ま
しくは過炭酸ナトリウムが挙げられる。このような過酸
化水素放出体は、有効酸素濃度が好ましくは5〜15
%、さらに好ましくは7〜13%の粒状又は粉末状物で
あり、漂白洗剤組成物中の使用量は、好ましくは0.5
〜15重量%、さらに好ましくは1〜10重量%、最も
好ましくは2〜7重量%である。
と過酸化水素放出体により、有機過酸が生成するが、こ
のような有機過酸としては、過脂肪酸等が挙げられ、炭
素数7〜19、特に炭素数8〜14の直鎖アルキル基を
有する過脂肪酸である場合が好ましい。炭素数7未満で
あると、肌着等の黄変や皮脂汚れに対する洗浄力が劣る
傾向があり、炭素数19を超えると溶解性が悪く、使用
が困難である。
外に、下記成分、 a)界面活性剤 b)結晶性アルカリ金属ケイ酸塩 c)b成分以外の金属イオン封鎖剤 を含有するものである。
とおりである。即ち、上記a,b,c成分の合計量は、
漂白洗剤組成物中の70〜99重量%であり、好ましく
は80〜96重量%である。この合計量がこの範囲より
少ないと、十分な洗浄効果を得ることができない。
/a=90/10〜45/55であり、好ましくは80
/20〜50/50である。b成分の割合がこの範囲よ
り少ないと有機過酸の生成が抑制され、加えて皮脂汚れ
洗浄性も低下する傾向があり、この範囲より多いと本発
明の効果を十分得られなくなる傾向がある。
/93〜75/25であり、好ましくは15/85〜6
5/35である。b成分の割合がこの範囲よりはずれる
と本発明の効果を十分得られなくなる傾向がある。
度を低くすることで達成することができる。洗剤濃度
は、標準使用量より決定される。洗剤濃度は通常、使用
される洗濯用水の硬度によって異なる。この理由は洗濯
用水の硬度によって金属イオン封鎖剤の量を調製する必
要がある為である。
なる。これは国ごとに水道水の硬度が異なる為である。
例えば、日本国では通常4°DH付近であるのに対し、
米国では、6°DH以上、欧州では10°DHを越える
高硬度の水を洗濯用水として使用している。このため金
属イオン封鎖剤の絶対量が変化するため、その結果、標
準使用量も、それに応じて加減される。本発明での金属
イオン封鎖剤の添加量は硬度によって異なるが、洗濯液
中の界面活性剤濃度は基本的には同じであり、また標準
使用量も従来よりも少ない量である。
の洗剤濃度は次のようになる。 1)2〜6°DHの洗濯用水に対しては、洗濯液中の洗
剤組成物の濃度が0.33〜0.67g/L、好ましく
は0.33〜0.50g/Lである。 2)6〜10°DHの洗濯用水に対しては、洗濯液中の
洗剤組成物の濃度が0.50〜1.20g/L、好まし
くは0.50〜1.00g/Lである。 3)10〜20°DHの洗濯用水に対しては、洗濯液中
の洗剤組成物の濃度が0.80〜2.50g/L、好ま
しくは1.00〜2.00g/Lである。
化するが、界面活性剤濃度は基本的に大きく変化せず、
本発明では上記標準使用量によって決定される洗剤濃度
の時に界面活性剤濃度が0.07〜0.17g/L、特
に0.08〜0.14g/Lのような低い濃度において
も優れた洗浄力を得ることができる。
に用いられるものであれば、特に限定されることなく使
用できるが、非イオン界面活性剤を50〜100重量
%、特に70〜100重量%含有するものが好ましい。
面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及
び両性界面活性剤からなる群より選択される一種以上で
ある。例えば、非イオン界面活性剤の中から複数選択す
る場合のごとく同一種類のみから選択してもよく、また
陰イオン界面活性剤と非イオン界面活性剤の中からそれ
ぞれ選択する場合のごとく各種のものを複数選択しても
よい。
オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビ
タン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂
肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエ
チレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、高
級脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグルコシド、ア
ルキルアミンオキサイド等が挙げられる。
素数10〜18の直鎖型アルコールにエチレンオキサイ
ドを平均5〜15モル付加させたポリオキシエチレンア
ルキルエーテルを使用するのが望ましい。
ンゼンスルホン酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテ
ル硫酸塩、アルキルまたはアルケニル硫酸塩、α−オレ
フィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩またはエステ
ル塩、アルキルまたはアルケニルエーテルカルボン酸
塩、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸型界面
活性剤、等が例示され、好ましくはアルキルベンゼンス
ルホン酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテル硫酸
塩、アルキルまたはアルケニル硫酸塩等である。
リメチルアミン塩等の第4アンモニウム塩等が例示され
る。両性界面活性剤としては、カルボキシ型またはスル
ホベタイン型等の両性界面活性剤が例示される。
は、種々の組成を有するアルカリ金属ケイ酸塩を用いる
ことができるが、SiO2 /M2 O(但し、Mはアルカ
リ金属を表す。)が、0.5〜2.6、好ましくは1.
5〜2.2であるものが好適に用いられる。SiO2 /
M2 Oが2.6を越えると、洗剤組成物の皮脂汚れ洗浄
性が低くなり、かつ有機過酸の発生効率が低下する傾向
があり、0.5未満あると粉末又は粒状洗剤としての粉
末物性を低下させる。なお、本発明においては結晶性の
ケイ酸塩を使用することにより、高いアルカリ能のみな
らず、イオン交換能を付与することが可能となる。
イ酸塩のうち、好ましくは次の組成を有するものが例示
される。 xM2 O・ySiO2 ・zMem On ・wH2 O (II) (式中、Mは周期律表のIa族元素、MeはIIa、II
b、 IIIa、IVaもしくはVIII族元素から選ばれる1種
または2種以上の組合せを示し、y/x=0.5〜2.
6、z/x=0.01〜1.0、n/m=0.5〜2.
0、w=0〜20である。) M2 O・x’SiO2 ・y’H2 O (III) (式中、Mはアルカリ金属を表し、x’=1.5〜2.
6、y’=0〜20である。)
ケイ酸塩について説明する。一般式(II)において、M
は周期律表のIa族元素から選ばれ、Ia族元素として
はNa、K等が挙げられる。これらは単独であるいは例
えばNa2 OとK2Oとが混合してM2 O成分を構成し
ていてもよい。Meは周期律表のIIa,IIb,IIIa,IVaま
たはVIII族元素から選ばれ、例えばMg、Ca、Zn、
Y、Ti、Zr、Fe等が挙げられる。これらは特に限
定されるものではないが、資源及び安全上の点から好ま
しくはMg、Caである。また、これらは単独であるい
は2種以上混合していてもよく、例えばMgO、CaO
などが混合してMem On 成分を構成していてもよい。
また、本発明における結晶性アルカリ金属ケイ酸塩にお
いては、水和物であってもよく、この場合の水和量はw
=0〜20の範囲である。
2.6であり、好ましくは1.5〜2.2である。y/
xが0.5未満では結晶性アルカリ金属ケイ酸塩の耐水
溶性が不十分であり、ケーキング性、溶解性、洗剤組成
物の粉末物性に著しく悪影響を及ぼす。y/xが2.6
を越えると、結晶性アルカリ金属ケイ酸塩のアルカリ能
が低くなりアルカリ剤として不十分となり、かつイオン
交換能も低くなり、イオン交換体としても不十分であ
る。z/xは0.01〜1.0であり、好ましくは0.
02〜0.9である。z/xが0.01未満では結晶性
アルカリ金属ケイ酸塩の耐水溶性が不十分であり、1.
0を越えると結晶性アルカリ金属ケイ酸塩のイオン交換
能が低くなり、イオン交換体として不十分である。x,
y,zは前記のy/xおよびz/xに示されるような関
係であれば、特に限定されるものではない。なお、前記
のようにxM2 Oが例えばx’Na2 O・x”K2 Oと
なる場合は、xはx’+x”となる。このような関係
は、zMem On 成分が2種以上のものからなる場合に
おけるzにおいても同様である。また、n/m=0.5
〜2.0は、当該元素に配位する酸素イオン数を示し、
実質的には0.5、1.0、1.5、2.0の値から選
ばれる。
金属ケイ酸塩は、前記の一般式(II)に示されるように
M2 O、SiO2 、Mem On の三成分よりなってい
る。したがって、本発明における結晶性アルカリ金属ケ
イ酸塩を製造するには、その原料として各成分が必要に
なるが、本発明においては特に限定されることなく公知
の化合物が、適宜用いられる。例えば、M2 O成分、M
em On 成分としては、各々の当該元素の単独あるいは
複合の酸化物、水酸化物、塩類、当該元素含有鉱物が用
いられる。具体的には例えば、M2 O成分の原料として
は、NaOH、KOH、Na2 CO3 、K2 CO3 、N
a2 SO4 等が、Mem On 成分の原料としては、Ca
CO3 、MgCO3 、Ca(OH)2 、Mg(O
H)2 、MgO、ZrO2 、ドロマイト等が挙げられ
る。SiO2 成分としてはケイ石、カオリン、タルク、
溶融シリカ、珪酸ソーダ等が用いられる。
塩の調製方法は、目的とする結晶性アルカリ金属ケイ酸
塩のx,y,zの値となるように所定の量比で上記の原
料成分を混合し、通常300〜1500℃、好ましくは
500〜1000℃、さらに好ましくは600〜900
℃の範囲で焼成して結晶化させる方法が例示される。こ
の場合、加熱温度が300℃未満では結晶化が不十分で
耐水溶性に劣り、1500℃を越えると粗大粒子化しイ
オン交換能が低下する。加熱時間は通常0.1〜24時
間である。このような焼成は通常、電気炉、ガス炉等の
加熱炉で行う事ができる。
属ケイ酸塩は、0.1重量%分散液において11以上の
pHを示し、優れたアルカリ能を示す。またアルカリ緩
衝効果についても、特に優れており、炭酸ソーダや炭酸
カリウムと比較してもアルカリ緩衝効果が優れるもので
ある。
ルカリ金属ケイ酸塩は、イオン交換容量として少なくと
も100CaCO3 mg/g以上、好ましくは200〜
600CaCO3 mg/gを有するものであり、本発明
におけるイオン捕捉能を有する物質の一つである。
塩は、前記のようにアルカリ能とアルカリ緩衝効果を有
し、さらにイオン交換能を有するため、その配合量を適
宜調整することにより、前述の洗浄条件を好適に調整す
ることができる。
酸塩は、その平均一次粒径が、0.1〜20μmである
ことが好ましく、より好ましくは1〜10μmである。
また、アルカリ金属ケイ酸塩は一次粒子の凝集したもの
でもよい。平均一次粒径がこの範囲を超えると、イオン
交換の発現速度が遅くなる傾向があり、洗浄性の低下を
招く。また、この範囲未満であると、比表面積の増大に
より、吸湿性ならびに吸CO2 性が増大し、品質の劣化
が著しい傾向がある。尚、ここでいう平均粒径とは、粒
度分布のメジアン径であり、下記実施例において詳細に
述べる、レーザー回折式分布測定装置によりその粒度分
布を測定した。
結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、振動ミル、ハンマーミ
ル、ボールミル、ローラーミル等の粉砕機を用い、粉砕
することによって調製することができる。例えば、HB
−O型振動ミル(中央化工機(株)製)にて粉砕するこ
とにより、容易に得ることが出来る。
ケイ酸塩について説明する。この結晶性アルカリ金属ケ
イ酸塩は、一般式(III) M2 O・x’SiO2 ・y’H2 O (III) (式中、Mはアルカリ金属を表し、x’=1.5〜2.
6、好ましくは1.5〜2.2、y’=0〜20、好ま
しくは0〜4である。)で表されるものであるが、一般
式(III)中のx’、y’が1.7≦x’≦2.2、y’
=0のものが特に好ましく、陽イオン交換能が100〜
400CaCO3mg/gのものが使用でき、本発明に
おけるイオン捕捉能を有する物質の一つである。一般式
(III)中におけるM2 OとSiO2 としては、の組成
の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩と同様のものが用いられ
る。本発明におけるの組成を有する結晶性アルカリ金
属ケイ酸塩は、このようにアルカリ能とアルカリ緩衝効
果を有し、さらにイオン交換能を有するため、その配合
量を適宜調整することにより、前述の洗浄条件を好適に
調整することができる。
開昭60−227895号公報にその製法が記載されて
おり、一般的には無定形のガラス状珪酸ソーダを200
〜1000℃で焼成して結晶性とすることによって得ら
れる。合成方法の詳細は例えば Phys. Chem. Glasses.
7, 127-138(1966)、 Z. Kristallogr., 129, 396-404(19
69) 等に記載されている。また、この結晶性アルカリ金
属ケイ酸塩は例えばヘキスト−トクヤマ社より商品名
「Na-SKS-6」(δ−Na2Si2O5) として、粉末状、顆粒状
のものが入手できる。
リ金属ケイ酸塩は、の組成のものと同様に、平均一次
粒径が、0.1〜20μmであることが好ましく、より
好ましくは1〜10μmである。また、その一次粒子の
凝集したものを用いてもよい。ここでいう平均一次粒子
は、の組成のものと同様な方法で得られる。
結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、それぞれ単独であるい
は2種以上を併用して用いられ、全組成物中の20〜5
0重量%含有されることが好ましく、より好ましくは2
0〜35重量%である。この範囲より多いと、得られる
洗剤の粉末物性が低下する傾向があることに加え、皮脂
汚れ洗浄性も低下する傾向があり、この範囲より少ない
と有機過酸の生成率が下がる上に、皮脂汚れ洗浄力も低
下する傾向がある。
て 本発明におけるb成分以外の金属イオン封鎖剤とは、以
下の測定方法で得られる数値が、100CaCO3 mg
/g以上のものを指す。即ち、金属イオン封鎖物質のイ
オン捕捉能の測定方法は、用いる金属イオン封鎖物質が
イオン交換体であるかキレート剤であるかによって異な
っている。各物質についてその測定方法を述べると、次
のようになる。
CaCO3 として500ppm)100ml中に加え、
25℃で60分間撹拌した後、孔サイズ0.2μmのメ
ンブランフィルター(アドバンテック社、ニトロセルロ
ース製)を用いて濾過を行い、その濾液10ml中に含
まれるCa量をEDTA滴定により測定する。その値より試料
のカルシウムイオン交換容量(カチオン交換容量)を求
める。たとえば本発明では、結晶性アルカリ金属ケイ酸
塩、アルミノケイ酸塩(ゼオライト他)などの無機物質
をイオン交換体として測定している。キレート剤の場合 カルシウムイオン電極を用いて、Caイオン捕捉能を下
記のようにして測定する。なお、溶液は全て以下の緩衝
液を用いて調製する。 緩衝液;0.1M−NH4 Cl−NH4 OH buff
er(pH10.0) (1)検量線の作成 標準カルシウムイオン溶液を作成し、図1の如きカルシ
ウムイオン濃度の対数と電位の関係を示す検量線を作成
する。 (2)カルシウムイオンの捕捉能の測定 100mlメスフラスコに約0.1gのサンプルを秤量
し、上記の緩衝液でメスアップする。これに、2000
0ppm(CaCO3 換算)に相当するCaCl2 水溶
液(pH10.0)をビュレットから滴下する(ブラン
クも測定する)。滴下はCaCl2 水溶液を0.1〜
0.2mlずつ加えて行い、その時の電位を読み取り、
図1の検量線よりカルシウムイオン濃度を求める。図2
中のサンプルの滴下量Aにおけるカルシウムイオン濃度
がサンプルのカルシウムイオン捕捉能となる。たとえば
本発明では、クエン酸塩などのポリカルボン酸塩並びに
アクリル酸−マレイン酸コポリマー等のポリカルボキシ
レート重合体を、キレート剤として測定している。
aイオン捕捉能が200CaCO3mg/g以上のポリ
カルボキシレート重合体を1重量%以上含有するものが
好ましい。このような重合体の具体例としては、一般式
(IV)で表される繰り返し単位を有する重合体あるいは
共重合体が挙げられる。
3 を、X2 はメチル、HまたはOHを、X3 はH、アル
カリ金属、アルカリ土類金属、NH4 またはエタノール
アミンを示す。) 一般式(IV)において、アルカリ金属としては、Na,
K,Li等が挙げられ、アルカリ土類金属としては、C
a,Mg等が挙げられる。
体は、例えばアクリル酸、(無水)マレイン酸、メタク
リル酸、α−ヒドロキシアクリル酸、クロトン酸、イソ
クロトン酸、およびその塩等の重合反応、または各モノ
マーの共重合反応、あるいは他の重合性モノマーとの共
重合反応によって合成されるものである。このとき共重
合に用いられる他の共重合モノマーの例としては、例え
ばアコニット酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル
酸、ビニルホスホン酸、スルホン化マレイン酸、ジイソ
ブチレン、スチレン、メチルビニルエーテル、エチレ
ン、プロピレン、イソブチレン、ペンテン、ブタジエ
ン、イソプレン、酢酸ビニル(及び共重合後に加水分解
した場合はビニルアルコール)、アクリル酸エステル等
が挙げられるが、特に限定されるものではない。なお、
重合反応は特に限定されることなく、通常公知の方法を
用いることができる。また、特開昭54−52196号
公報記載のポリグリオキシル酸等のポリアセタールカル
ボン酸重合体を用いることもできる。
しては、重量平均分子量が800〜100万のものが用
いられ、好ましくは、5000〜20万のものが用いら
れる。重量平均分子量が800未満であると重合体特有
の本発明の効果が得られず、100万を越えると逆に重
合体の影響により再汚染が起こり、洗浄性能が妨げられ
る。また、共重合させる場合の一般式(IV)の繰り返し
単位と他の共重合モノマーとの共重合率も特に限定され
ないが、好ましくは一般式(IV)の繰り返し単位/他の
共重合モノマー=1/100〜90/10の範囲の共重
合比率である。
に下記式(V)で示されるイオン交換容量が200Ca
CO3 mg/g以上のアルミノケイ酸塩を含有するもの
が、より好ましいものとなる。 x”(M2 O)・Al2 O3 ・y”(SiO2 )・w”(H2 O) (V) (式中、Mはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、
x”,y”,w”は各成分のモル数を表し、一般的には
0.7≦x”≦1.5、0.8≦y”≦6、w”は任意
の定数である。)
のものと非晶質のものが例示されるが、結晶性のものと
しては、特に次の一般式で示されるものが好ましい。 Na2 O・Al2 O3 ・ySiO2 ・wH2 O (式中、yは1.8〜3.0、wは1〜6の数を表
す。) 結晶性アルミノ珪酸塩(ゼオライト)としては、A型、
X型、P型ゼオライトに代表される平均一次粒子径0.
1〜10μmの合成ゼオライトが好適に使用される。ゼ
オライトは粉末及び/又はゼオライトスラリー又はスラ
リーを乾燥して得られるゼオライト凝集乾燥粒子として
用いてもよい。
り製造することができる。例えば、特開昭50−123
81号公報及び特開昭51−12805号公報に記載の
方法を用いることができる。
の一般式で示される、非晶質アルミノ珪酸塩は、常法に
より製造することができる。例えば、SiO2 とM2 O
(Mはアルカリ金属を意味する)のモル比がSiO2 /
M2 O=1.0〜4.0であり、H2 OとM2 Oのモル
比がH2 O/M2 O=12〜200である珪酸アルカリ
金属塩水溶液を用いて、これにM2 OとAl2 O3 のモ
ル比がM2 O/Al2O3 =1.0〜2.0であり、H
2 OとM2 Oのモル比がH2 O/M2 O=6.0〜50
0である低アルカリアルミン酸アルカリ金属塩水溶液を
通常15〜60℃、好ましくは30〜50℃の温度のも
とで強攪拌下に添加する。
70〜100℃、好ましくは90〜100℃の温度で、
通常10分以上10時間以下、好ましくは5時間以下加
熱処理し、その後濾過、洗浄、乾燥する事により有利に
得る事ができる。このとき添加方法は、低アルカリアル
ミン酸アルカリ金属塩水溶液に珪酸アルカリ金属塩水溶
液を添加する方法であってもよい。この方法によりイオ
ン交換能100CaCO3 mg/g以上、吸油能80m
l/100g以上の非晶質アルミノ珪酸塩吸油担体を容
易に得る事ができる(特開昭62−191417号公
報,特開昭62−191419号公報参照)。その他の
金属イオン封鎖剤としては、例えば、アミノトリ(メチ
レンホスホン酸)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1
−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホ
スホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホ
スホン酸)、及びそれらの塩、2−ホスホノブタン−
1,2−ジカルボン酸等のホスホノカルボン酸の塩、ク
エン酸塩、ニトリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸
塩等のアミノポリ酢酸塩などの有機キレート剤が挙げら
れる。
剤として非晶性アルカリ金属ケイ酸塩、炭酸塩、亜硫酸
塩などアルカリ金属塩及びアルカノールアミン等の有機
アミン類などのものが挙げられる。
アルコール、ポリビニルピロリドン等の非解離高分子、
カルボキシメチルセルロースといった一般的に洗剤に配
合することが知られている色あせ防止剤、再汚染防止剤
などが挙げられる。
な成分も含有する事ができる。即ち、プロテアーゼ、リ
パーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ等の酵素、炭素数1〜
4程度の低級アルキルベンゼンスルホン酸塩、スルホコ
ハク酸塩、タルク、カルシウムシリケート等のケーキン
グ防止剤、第3ブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン
化クレゾール等の酸化防止剤、蛍光染料、青味付剤、香
料等を含むことができるが、これらについては特に限定
されず、目的に応じた配合がなされてよい。
有してなるが、該洗剤組成物の製造方法は、特に限定さ
れることなく、従来より公知の方法を用いることができ
る。但し、前述の有機過酸前駆体と過酸化水素放出体及
び酵素は、製造過程における両者の反応による漂白活性
の低下を防止すべく、別々の粉体として製造したのちに
ドライブレンドするのが好ましい。具体的には例えば、
高嵩密度洗剤を得るための方法として、特開昭61−6
9897号公報、特開昭61−69899号公報、特開
昭61−69900号公報、特開平5−209200号
公報に記載の方法を利用することができる。
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によ
りなんら限定されるものではない。
換体の場合とキレート剤の場合に対応して、それぞれ以
下のような方法で測定した。なお、金属イオン封鎖剤の
イオン捕捉能の表示方法として、実施例の表中ではアル
カリ金属ケイ酸塩と同様にCEC(カルシウムイオン交
換容量)で表示している。また、DH硬度はイオンカッ
プリングプラズマ法(ICP法)で測定した。
CaCO3 として500ppm)100ml中に加え、
25℃で60分間撹拌した後、孔サイズ0.2μmのメ
ンブランフィルター(アドバンテック社、ニトロセルロ
ース製)を用いて濾過を行い、その濾液10ml中に含
まれるCa量をEDTA滴定により測定した。その値より試料
のカルシウムイオン交換容量(カチオン交換容量)を求
めた。
記のようにして測定した。なお、溶液は全て以下の緩衝
液を用いて調製した。 緩衝液;0.1M−NH4 Cl−NH4 OH buff
er(pH10.0) (i)検量線の作成 標準カルシウムイオン溶液を作成し、図1の如きカルシ
ウムイオン濃度の対数と電位の関係を示す検量線を作成
した。 (ii)カルシウムイオンの捕捉能の測定 100mlメスフラスコに約0.1gのサンプルを秤量
し、上記の緩衝液でメスアップする。これに、2000
0ppm(CaCO3 換算)に相当するCaCl2 水溶
液(pH10.0)をビュレットから滴下した(ブラン
クも測定する)。滴下はCaCl2 水溶液を0.1〜
0.2mlずつ加えて行い、その時の電位を読み取り、
図1の検量線よりカルシウムイオン濃度を求めた。図2
中のサンプルの滴下量Aにおけるカルシウムイオン濃度
がサンプルのカルシウムイオン捕捉能とした。
び粒度分布 平均粒径及び粒度分布の測定は、レーザー回折式粒度分
布測定装置を用いて行った。すなわち、レーザー回折式
粒度分布測定装置LA−700型((株)堀場製作所
製)の測定セル内に約200mlのエタノールを注入
し、試料約0.5〜5mgを懸濁した。続いて、超音波
を照射しながら1分間攪拌し、試料の分散を十分に行っ
た後、He−Neレーザー(632.8nm)を入射
し、その回折/散乱パターンより粒度分布を測定した。
解析は、Fraunhofer回折理論とMie散乱理
論とを併用し、液中の浮遊粒子の粒度分布を0.04〜
262μmの範囲で測定した。平均粒径は、粒度分布の
メジアン径とした。
〜F) 2号珪酸ソーダ(SiO2 /Na2 O=2.5)100
0重量部に水酸化ナトリウム55.9重量部および水酸
化カリウム8.5重量部を加え、ホモミキサーにより攪
拌を行い水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを溶解し
た。ここに、微分散した無水炭酸カルシウム5.23重
量部および硝酸マグネシウム6水塩0.13重量部を加
え、ホモミキサーを用いて混合した。混合物をニッケル
製坩堝に適量採り、700℃の温度で、空気中1時間焼
成し、急冷後得られた焼成体を粉砕して本発明における
結晶性アルカリ金属ケイ酸塩粉末Aを得た。この粉末の
イオン交換能は305CaCO3 mg/gと高いもので
あった。これと同様にして、表1に示す組成の結晶性ア
ルカリ金属ケイ酸塩粉末B〜Fを得た。
水溶液を用意した。この水溶液132gとアルミン酸ソ
ーダ水溶液(Conc. 50重量%)38.28gを容量10
00mlの邪魔板付き反応槽に入れた。得られた混合溶
液に、強攪拌下、2倍の水で希釈した3号水ガラス20
1.4gを、40℃にて、20分間かけて滴下しつつ反
応させた。この際、CO2 ガスを吹き込むことによって
反応系のpHをコントロールし(pH=10.5)、反
応速度を最適化した。このような一次反応終了後、反応
系を50℃まで加熱し、同温度で30分間、二次反応を
行わせた。その後、反応系にCO2 ガスを吹き込み、過
剰アルカリを中和した(pH=9.0)。得られた中和
スラリーを、濾紙(東洋濾紙(株)製 No.5C)を用い
て、減圧下に濾過した。濾過ケーキを、1000倍の水
で洗浄し、濾過乾燥(105℃、300torr、10
時間)し、残部はそのまま(洗浄せずに)同条件で乾燥
した。さらに、解砕を行い、本発明の非晶質アルミノ珪
酸塩粉体を得た。なおアルミン酸ソーダ水溶液は、10
00ccの4つ口フラスコにAl(OH)3 243gと
48%NaOH水溶液298.7gを入れて混合し、攪
拌下110℃まで加熱し、30分間溶解して調製した。
得られた非晶質アルミノ珪酸塩の組成は、原子吸光分析
及びプラズマ発光分析の結果、Al2 O3 =29.6重
量%、SiO2 =52.4重量%、Na2 O=18.0
重量%であった(1.0Na2 O・Al2 O3 ・3.1
0SiO2 )。また、Caイオン捕捉能は185CaC
O3 mg/g、吸油能は285ml/100g、0.1
μm未満の細孔径を持つ細孔容積の比率は9.4%、
0.1μm以上、2.0μm以下の細孔径を持つ細孔容
積の比率は76.3%、含有水分量は11.2重量%で
あった。
ルホン酸Na) 予め脱水を行った、p−フェノールスルホン酸ナトリウ
ム100g(0.46mol )をジメチルホルムアミド
(DMF)300gに分散させ、メカニカルスターラー
で攪拌しながら50℃のラウリン酸クロライドを30分
かけて滴下し、滴下終了後3時間反応させた。その後、
DMFを減圧下(0.5〜1mmHg)、100℃で留
去し、アセトン洗浄後、水/アセトン(=1/1mol )
溶媒中にて再結晶をおこなって、ラウロイルオキシベン
ゼンスルホン酸Naを得た(収率85%)。
セチルクロライドを用いる以外は上記の方法と同様にし
て、アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸Na(C=
1)を得た。
〜F、その他表2〜表4に示す各成分を用いて、表2〜
表4に示す組成よりなる洗剤組成物を以下の方法により
製造した。即ち、表2〜4のうち結晶性アルカリ金属ケ
イ酸塩A〜Fと非晶質アルミノケイ酸塩、ノニオン、過
炭酸Na、漂白活性化剤(アルカノチルオキシベンゼン
スルホン酸Na)、香料、酵素を除いた配合量相当の水
性成分(LAS−Na,AS−Na,ポリアクリル酸N
a,炭酸ナトリウム,硫酸ナトリウム等)を60%固形
分スラリーにし、これを噴霧乾燥して得られた粒子をレ
ディゲミキサーに入れ、更に残余の粉末原料を入れたと
ころに液状非イオン界面活性剤を徐々に投入しながら混
合造粒した。なお、各実施例及び比較例中の過炭酸ナト
リウムについては、粒状原料をブレンドした。このよう
にして、平均粒径300〜600μmの嵩密度0.6〜
1.0g/mlの粉末の洗剤組成物を得た。
て、以下の条件で洗浄試験を行った。 <皮脂汚れ洗浄率測定方法> (1)人工汚染布の調製 下記組成の人工汚染液を布に付着して人工汚染布を調製
した。人工汚染液の布への付着は、特開平7−2703
95号に示されているグラビアロールコーターを用いた
グラビア式汚染機を使用した。人工汚染液を布に付着さ
せ人工汚染布を作製する工程は、グラビアロールのセル
容量58cm3 /cm2 、塗布速度1.0m/min、
乾燥温度100℃、乾燥時間1分で行った。布は木綿金
巾2003布(谷頭商店製)を使用した。 〔人工汚染液の組成〕 ラウリン酸 0.44重量% ミリスチン酸 3.09重量% ペンタデカン酸 2.31重量% パルミチン酸 6.18重量% ヘプタデカン酸 0.44重量% ステアリン酸 1.57重量% オレイン酸 7.75重量% トリオレイン 13.06重量% パルミチン酸n−ヘキサデシル 2.18重量% スクアレン 6.53重量% 卵白レシチン液晶物 1.94重量% 鹿沼赤土 8.11重量% カーボンブラック 0.01重量% 水道水 バランス
濯時間10分、温度20℃、使用水4°DH(Ca/M
g=3/1)で、洗剤濃度0.67g/Lにて洗濯を行
った。なお通常、洗濯用水の硬度成分はCa2+、Mg2+
に代表され、その重量比はCa/Mg=(60〜85)
/(40〜15)程度であるが、ここではモデル水とし
てCa/Mg=3/1を用いた。また4°DHとはMg
イオンの当モルをCaに置換した際の硬度である。
彩計(島津製作所製)にて測定し、次式によって洗浄率
D(%)を算出した。その結果を表2〜表4に併せて示
す D=(L2 −L1 )/(L0 −L1 )×100(%) L0 :原布の反射率 L1 :洗浄前汚染布の反射率 L2 :洗浄後汚染布の反射率
ン(重量比1:10)をクロロホルム(濃度10%)に
分散、溶解する。この溶液を、8cm×8cmの木綿布
(木綿金布#2003)に1枚あたり0.6ml滴下
し、布上に拡散させたクロロホルムを蒸発した後、50
℃の恒温槽でエージングを行う。木綿布のb値が3以上
になった木綿布をモデル黄ばみ汚染布として使用する。
ターゴトメータ(島津製作所製)にて洗浄する。条件
は、 洗浄時間:10分、すすぎ3分(水道水) 回転数 :100rpm 硬度 :4°DH 温度 :20℃ 濃度 :0.67g/L
(株)製、NDR−101DPで、波長460nmのフ
ィルターを使用して測定した。黄ばみ汚れ洗浄率(漂白
洗浄率)は、次式にて算出し漂白洗浄性能の評価を行っ
た。その結果を表2〜表4に併せて示す。
りである。 POE:平均エチレンオキサイド付加モル数 LAS−Na:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム AS−Na:アルキル硫酸ナトリウム ノニオン:ポリオキシエチレンアルキルエーテル,付加
モル数は平均8モル ゼオライト:4A型ゼオライト平均粒径3μm AA/MAコポリマー:アクリル酸、マレイン酸をモノ
マーとした共重合体、平均分子量70000、アクリル
酸:マレイン酸=70:30、中和度約80%のナトリ
ウム塩 非晶質アルミノケイ酸塩:調製例2で調製したもの ポリアクリル酸Na:アクリル酸ナトリウムの重合体、
平均分子量10000、中和度約80% その他成分:酸素(プロテアーゼ、セルラーゼを併用) 香料(特開平5−202387号公報記載の香料) 蛍光染料(ビフェニル、スチルベン型を併用) 水
洗浄率と黄ばみ汚れ洗浄率を示した。これに対して、有
機過酸の炭素数の小さい比較例1、結晶性アルカリ金属
ケイ酸塩のSiO2 /M2 Oが大きすぎる比較例2、
a,b,c成分の合計量が少ない比較例3及び比較例
5、アニオン系の洗剤組成物である比較例4、非イオン
性界面活性剤に対する有機過酸前駆体の割合が高すぎる
比較例6、結晶性アルカリ金属ケイ酸塩の使用量が多す
ぎる比較例7、および界面活性剤の使用量が少なすぎる
比較例8では、いずれも皮脂汚れ洗浄率と黄ばみ汚れ洗
浄率が実施例と比較して劣っていた。
び下着の黄ばみ等の親油的な汚れに対して優れた洗浄性
を発揮することができる。
関係を示す検量線を表した図である。
濃度の関係を示す図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 水中の過酸化水素と反応して炭素数7〜
19のアルキル基を有する有機過酸を生成する有機過酸
前駆体と過酸化水素放出体を含有する粒状又は粉末状の
漂白洗剤組成物において、該組成物が、下記成分、 a)界面活性剤 b)結晶性アルカリ金属ケイ酸塩 c)b成分以外の金属イオン封鎖剤 を含有し、上記a,b,c成分の合計量が漂白洗剤組成
物中の70〜99重量%を占め、a成分に対するb成分
の割合が重量比でb/a=90/10〜45/55であ
り、c成分に対するb成分の割合がb/c=7/93〜
75/25であって、かつa成分としての非イオン性界
面活性剤に対する有機過酸前駆体の割合が重量比で10
/90〜70/30であり、該非イオン性界面活性剤の
含有量が全界面活性剤中の50〜100重量%であるこ
とを特徴とする漂白洗剤組成物。 - 【請求項2】 生成する有機過酸が炭素数7〜19の直
鎖アルキル基を有する過脂肪酸である請求項1記載の漂
白洗剤組成物。 - 【請求項3】 有機過酸前駆体が下記の一般式(I)で
示されるものである請求項2記載の漂白洗剤組成物。 【化1】 (式中、Rは炭素数7〜19の直鎖のアルキル基又はア
ルキレン基を示し、Mはアルカリ金属を示す。) - 【請求項4】 a成分としての非イオン性界面活性剤が
炭素数10〜18の直鎖型アルコールにエチレンオキサ
イドを平均5〜15モル付加させたポリオキシエチレン
アルキルエーテルである請求項1〜3いずれか記載の漂
白洗剤組成物。 - 【請求項5】 結晶性アルカリ金属ケイ酸塩のSiO2
/M2 O(但し、Mはアルカリ金属を表す)が、0.5
〜2.6である請求項1〜4いずれか記載の漂白洗剤組
成物。 - 【請求項6】 結晶性アルカリ金属ケイ酸塩が下記(I
I)式で示される組成のものである請求項5記載の漂白
洗剤組成物。 xM2 O・ySiO2 ・zMem On ・wH2 O (II) (式中、Mは周期律表のIa族元素、MeはIIa、II
b、 IIIa、IVaもしくはVIII族元素から選ばれる1種
または2種以上の組合せを示し、y/x=0.5〜2.
6、z/x=0.01〜1.0、n/m=0.5〜2.
0、w=0〜20である。) - 【請求項7】 結晶性アルカリ金属ケイ酸塩が下記(II
I) 式で示される組成のものである請求項5記載の漂白
洗剤組成物。 M2 O・x’SiO2 ・y’H2 O (III) (式中、Mはアルカリ金属を表し、x’=1.5〜2.
6、y’=0〜20である。) - 【請求項8】 結晶性アルカリ金属ケイ酸塩の配合量が
20〜50重量%である請求項1〜7いずれか記載の漂
白洗剤組成物。 - 【請求項9】 過酸化水素放出体が有効酸素濃度5〜1
5%の粒状又は粉末状物であり、漂白洗剤組成物中に
0.5〜15重量%含有されている請求項1〜8いずれ
か記載の漂白洗剤組成物。 - 【請求項10】 過酸化水素放出体が過炭酸ナトリウム
である請求項1〜9いずれか記載の漂白洗剤組成物。 - 【請求項11】 洗濯用水に漂白洗剤組成物を標準使用
量で添加した時の界面活性剤濃度が0.07〜0.17
g/Lである請求項1〜10いずれか記載の漂白洗剤組
成物。
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