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JP3317076B2 - 樹脂一体クォータガラス - Google Patents

樹脂一体クォータガラス

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Publication number
JP3317076B2
JP3317076B2 JP4832295A JP4832295A JP3317076B2 JP 3317076 B2 JP3317076 B2 JP 3317076B2 JP 4832295 A JP4832295 A JP 4832295A JP 4832295 A JP4832295 A JP 4832295A JP 3317076 B2 JP3317076 B2 JP 3317076B2
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JP
Japan
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quarter glass
quarter
resin
glass body
molding
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JP4832295A
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徹美 市岡
浩一 小木曽
大一郎 川島
哲也 宮野
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車のクォータウイン
ド部へ組付けられるクォータガラスに関するものであ
り、特に、樹脂により所望の形状に一体成形された樹脂
一体クォータガラスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のクォータガラスとして、図6及び
図7に示す技術を挙げることができる。図6は従来のク
ォータガラスの取付部を示す断面図である。図7は従来
のクォータガラスのモール部を示す断面図である。
【0003】従来のクォータガラス61は、無機ガラス
より四角板状等の所定形状に形成され、自動車のクォー
タウインド部のボデーパネル51にウレタンシーラント
等の接合用シーラント62を介して固定される。また、
クォータガラス61の内面(ボデーパネル51側の面)
の所定位置には、クォータウインド部への組付け時の位
置決め等を行うため、別個製造した複数の取付ピン63
がそれぞれ固着される(以下、かかる取付ピン63が取
付けられる部位を取付部という)。更に、クォータガラ
ス61の周縁部の所定部位には、装飾等の目的で、ドア
ピラーカバー、リアクォータガーニッシュ、リアクォー
ターモール等の別個製造したモール類が取付けられる
(以下、かかるモール類を取付ける部分をモール部とい
う)。
【0004】即ち、図6に示すように、従来のクォータ
ガラス61の取付部は、取付ピン63の基端を、支持板
64を介してクォータガラス61の周縁部の室内面に接
着し、取付ピン63の先端を自動車のボデーパネル51
に固着したグロメット65に挿入して位置決めしてい
る。なお、クォータガラス61及びボデーパネル51間
には、クォータガラス61の周縁部に沿って接合用シー
ラント62としてのウレタンシーラントが介装して充填
され、クォータガラス61をボデーパネル51に接合
し、クォータウインド部の定位置に固定している。
【0005】一方、図7に示すように、従来のクォータ
ガラス61のモール部では、例えば、モール66として
のリヤクォータガーニッシュが、クォータガラス61の
周縁に嵌合して固着されている。また、モール部におけ
るクォータガラス61及びボデーパネル51間にはスペ
ーサ67が介装され、クォータガラス61、モール67
及びボデーパネル51のそれぞれの意匠面を略面一に配
置するようになっている。
【0006】次に、上記のように構成された従来のクォ
ータガラス61を自動車のクォータウインド部に組付け
るには、まず、無機ガラス材料より所定形状のクォータ
ガラス61を製造すると共に、取付ピン63、支持板6
1、スペーサ67、モール66等の別部品を別個製造し
た後、クォータガラス61の取付部に支持板64を介し
て取付ピン63を固着する。また、かかるクォータガラ
ス61のモール部としての所定の周縁部に、所定のモー
ル66を取付けると共に、クォータガラス61の周縁部
内面に沿って接合用シーラント62を配置すると共に、
クォータガラス61のモール部またはクォータウインド
部のボデーパネル51の所定位置にスペーサ67を固着
した後、クォータガラス61を自動車のクォータウイン
ド部に嵌め込んで圧接する。このとき、クォータガラス
61の取付部の取付ピン63に対応するボデーパネル5
1の位置には、グロメット65を嵌合固着しておき、取
付ピン63を対応するグロメット65に挿入して位置決
めする。これにより、所定のモール66を取付けたクォ
ータガラス61を、自動車のクォータウインド部の所定
位置に組付けて固定することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のクォータガラス
61は、上記のように、取付ピン63及びモール66等
が別部品として構成されているから、取付部では、支持
板64及び取付ピン63を別個製造した後、それぞれ、
クォータガラス61に組付ける作業が必要となる。ま
た、モール部では、ドアピラーカバー、リヤクォータガ
ーニッシュ等のモール類を別個製造した後、クォータガ
ラス61に組付ける作業が必要となる。更に、クォータ
ガラス61とボデーパネル51とを一定間隔に保持する
スペーサ67も、別個製造した後、クォータガラス61
またはボデーパネル51の所定位置に組付ける作業が必
要となる。したがって、クォータガラス61自体への別
部品の組付けに時間及び手間を必要とし、その組付けコ
ストが増加して、全体の製造コストを増加する。また、
クォータガラス61は、無機ガラスより形成されるた
め、その形状の自由度が低く、需要者等の要求に応じ
て、種々のデザインを選択することができない。
【0008】そこで、本発明は、形状の自由度が大き
く、所望のデザインを容易に得ることができると共に、
別個の製造及びクォータガラスへの組付けを必要とする
別部品を不要として、組付けコスト及び全体の製造コス
トを低減することができる樹脂一体クォータガラスの提
供を課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
樹脂一体クォータガラスは、樹脂からなる板状のクォー
タガラス本体と、前記クォータガラス本体に、自動車の
クォータウインド部のボデーパネル側へと突出するよう
一体成形され、前記クォータガラス本体をクォータウイ
ンド部の定位置に取付ける樹脂からなる取付ピンと、前
記クォータガラス本体のボデーパネル側の面に、一定高
さで突出し、かつ、その外周部に沿って互いに平行に延
びるよう一体形成され、その間に接合用シーラントを充
填自在な充填溝を形成する樹脂からなる一対の突部と
具備する。
【0010】請求項2の発明にかかる樹脂一体クォータ
ガラスは、樹脂からなる板状のクォータガラス本体と、
前記クォータガラス本体の周縁の少なくとも一部に沿っ
て一体成形される樹脂からなるモールと、前記クォータ
ガラス本体のボデーパネル側の面に、一定高さで突出
し、かつ、その外周部に沿って互いに平行に延びるよう
一体形成され、その間に接合用シーラントを充填自在な
充填溝を形成する樹脂からなる一対の突部とを具備す
る。
【0011】
【作用】請求項1の発明においては、クォータガラス本
体を樹脂より形成したため、同じく樹脂製の一対の突部
をクォータガラス本体に一体成形することができ、両突
部間に形成される充填溝に、接合用シーラントを充填す
ることができ、これにより、接合用シーラントを定位置
に保持して、クォータガラス本体の周縁等から車外また
は車内へはみ出すことを防止することができる。また、
接合用シーラントは、両突部により充填溝外への流動を
規制され、クォータガラス本体の面方向への広がりを阻
止されるため、その断面積は充填溝に対応する略一定形
状となる。このため、クォータガラス本体の押圧時に、
接合用シーラントの押圧方向高さが 急激に変化すること
はなく、作業者は、クォータガラス本体への押圧力の調
整により、クォータガラス本体とボデーパネルとの間隔
を容易に調整できる。よって、スペーサを設けることな
く、ボデーパネル意匠面に対するクォータガラス本体の
意匠面の位置合わせを容易に行い、両者の意匠面を面一
とすることができる。
【0012】請求項2の発明において、クォータガラ
ス本体を樹脂より形成したため、同じく樹脂製の一対の
突部をクォータガラス本体に一体成形することができ、
両突部間に形成される充填溝に、接合用シーラントを充
填することができ、これにより、接合用シーラントを定
位置に保持して、クォータガラス本体の周縁等から車外
または車内へはみ出すことを防止することができる。ま
た、接合用シーラントは、両突部により充填溝外への流
動を規制され、クォータガラス本体の面方向への広がり
を阻止されるため、その断面積は充填溝に対応する略一
定形状となる。このため、クォータガラス本体の押圧時
に、接合用シーラントの押圧方向高さが急激に変化する
ことはなく、作業者は、クォータガラス本体への押圧力
の調整により、クォータガラス本体とボデーパネルとの
間隔を容易に調整できる。よって、スペーサを設けるこ
となく、ボデーパネル意匠面に対するクォータガラス本
体の意匠面の位置合わせを容易に行い、両者の意匠面を
面一とすることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0014】図1は本発明の一実施例の樹脂一体クォー
タガラスの概略を示す平面図である。図2は本発明の第
一実施例の樹脂一体クォータガラスの取付部を示す図1
のA−A線断面図である。図3は本発明の第一実施例の
樹脂一体クォータガラスのモール部を示す図1のB−B
線断面図である。
【0015】なお、図中、従来例と同一符号及び同一記
号は、従来例の構成部分と同一または相当部分を示すも
のであるから、ここでは、重複する説明を省略する。
【0016】図1及び図2に示すように、本実施例の樹
脂一体クォータガラスは、ポリカーボネート樹脂、アク
リル樹脂等の公知の透明樹脂より、クォータガラス本体
11並びに取付ピン12及び一対の突部13a,13b
を一体成形したものである。即ち、クォータガラス本体
11は台形板状をなし、その外周縁部には、自動車のク
ォータウインド部の内面(ボデーパネル51側の面)に
略直交して、一対の突部13a,13bが一体成形され
ている。各突部13a,13bは、同一の一定高さでク
ォータガラス本体11の内面から突出し、かつ、両突部
13a,13bは、クォータガラス本体11の外周縁に
沿って互いに平行に延び、その間に断面四角凹状の充填
溝13cを形成している。そして、クォータガラス本体
11の全周にわたって延びる充填溝13cには、ウレタ
ンシーラント等の公知の接合用シーラント62を充填自
在となっている。
【0017】また、前記取付ピン12は、内側の突部1
3bの所定位置、図示の例では、クォータガラス本体1
1の上縁の左右両端近傍位置に、それぞれ、クォータガ
ラス本体11からボデーパネル51側へと直交して突出
するよう一体成形されている。各取付ピン12は、細い
円柱状をなし、クォータウインド部のボデーパネル51
の対応する位置に形成された取付孔(図示略)にグロメ
ット等を介して挿入自在とされ、クォータガラス本体1
1をクォータウインド部の定位置に取付ける際の位置決
めを行うようになっている。各取付ピン12の基端外周
には、発泡材料よりなる円筒状のクッション材14が外
装され、取付ピン12とボデーパネル51との間に介装
されて、組付け時及び走行時等におけるクォータガラス
本体11とボデーパネル51との間での衝突または異音
の発生等を防止するようになっている。
【0018】一方、本実施例の樹脂一体クォータガラス
は、クォータガラス本体11周縁の少なくとも一部に沿
って、樹脂からなるモール21を一体成形している。即
ち、図3に示すように、クォータガラス本体11の左側
縁部には、PVC樹脂、ABS樹脂等の公知の樹脂を使
用して、フラッシュタイプのモール21が二色成形等の
マルチ成形により一体成形されている。クォータウイン
ド部への組付け時に、前記モール21は、クォータガラ
ス本体11の外面及びボデーパネル51の外面と略面一
となり、クォータガラス本体11とボデーパネル51の
意匠面との間隙を閉塞するようになっている。なお、モ
ール21を構成する樹脂には、成形時に所望の色の顔料
が混入されて材着処理が施されている。
【0019】また、クォータガラス本体11の上下両側
縁及び左右両側縁の外面には、図2及び図3に示すよう
に、前記両突部13a,13bに対応する部分に、スモ
ーク調等の所定色の塗膜16が塗布形成され、両突部1
3a,13b間の充填溝13c内に充填される接合用シ
ーラント62を外部から遮蔽して、クォータガラス本体
11周縁部の外観品質を良好に維持するようになってい
る。前記塗膜16は、クォータガラス本体11のモール
21付設部分以外の部分、即ち、上下両側縁及び右側縁
においては、その端面にも連続して形成されている。な
お、この塗膜16は、クォータガラス本体11周縁部の
外観品質を良好に維持できる限りにおいて、図示の例以
外にも、突部13a,13bの端面及び充填溝13cの
内面に形成する等、他の構成としてもよい。
【0020】次に、上記のように構成された本実施例の
樹脂一体クォータガラスは、二色成形等のマルチ成形に
より、まず、透明樹脂によりクォータガラス本体11、
突部13a,13b及び取付ピン12を一体成形した
後、所定の樹脂材料によりクォータガラス本体11の左
側縁にモール21を一体成形して製造される。ここで、
本実施例の樹脂一体クォータガラスは、クォータガラス
本体11を樹脂より形成したため、同じく樹脂製の取付
ピン12及び突部13a,13bをクォータガラス本体
11内面の所定位置に一体成形することができると共
に、樹脂製のモール21をもクォータガラス本体11の
周縁に一体成形することができる。
【0021】また、かかる樹脂一体クォータガラスを自
動車のクォータウインド部に組付けるには、クォータガ
ラス本体11の両突部13a,13b間に形成される充
填溝13c内に、接合用シーラント62を充填し、クォ
ータガラス本体11をクォータウインド部の定位置に嵌
め込んで押圧する。ここで、本実施例の樹脂一体クォー
タガラスは、クォータウインド部への組付け時には、ク
ォータガラス本体11、取付ピン12、突部13a,1
3b及びモール21を一体として、自動車のクォータウ
インド部に取付けることができる。即ち、取付ピン12
をボデーパネル51の取付孔に挿入することにより、ク
ォータガラス本体11が、一体成形された取付ピン12
を介して、クォータウインド部の定位置に位置決めして
取付けられる。
【0022】その結果、全体の形状の自由度が大きくな
り、取付部品たる取付ピン12や装飾部品たるモール2
1等を有する所望のデザインを容易に得ることができる
と共に、取付ピン12、突部13a,13b、モール2
1等の別部品を別個製造して、クォータガラス本体11
へ組付ける必要はなく、組付けコスト及び全体の製造コ
ストを低減することができる。
【0023】なお、クォータウインド部への取付後は、
クォータガラス本体11は、接合用シーラント62によ
りクォータウインド部の定位置に固定保持されると共
に、クォータガラス本体11の左側縁部には、一体成形
されたモール21により装飾効果等の所定の作用及び効
果が付与される。
【0024】このとき、接合用シーラント62は、充填
溝13c内をクォータガラス本体11の外周縁部に沿っ
て延び、クォータガラス本体11をクォータウインド部
のボデーパネル51に接合する。同時に、接合用シーラ
ント62は、クォータガラス本体11のボデーパネル5
1への押圧時にクォータガラス本体11の厚さ方向へ圧
縮されるため、従来例のように突部13a,13bを設
けない場合は、クォータガラス本体11の面方向へ容易
に広がり、クォータガラス本体11とボデーパネル51
との間隔が急激に変化してしまう。そのため、従来は、
クォータガラス本体11とボデーパネル51との間にス
ペーサ67を配設し、両者の間隔を一定に維持してい
る。しかし、本実施例では、接合用シーラント62は、
両突部13a,13bにより充填溝13c外への流動を
規制され、クォータガラス本体11の面方向への広がり
を阻止されるため、その断面積は充填溝13cに対応す
る略一定形状となる。このため、クォータガラス本体1
1の押圧時に、接合用シーラント62の押圧方向高さが
急激に変化することはなく、作業者は、クォータガラス
本体11への押圧力の調整により、クォータガラス本体
11とボデーパネル51との間隔を容易に調整できる。
よって、スペーサ67を設けることなく、ボデーパネル
51意匠面に対するクォータガラス本体11の意匠面の
位置合わせを容易に行い、両者の意匠面を面一とするこ
とができる。また、モール21の意匠面がボデーパネル
51の意匠面と面一となり、クォータガラス本体11と
ボデーパネル51の意匠面との間隙が閉塞及び遮蔽され
ると共に、クォータガラス本体11外面からモール21
意匠面を経てボデーパネル51意匠面へと面一で連続す
る良好な意匠面が形成される。
【0025】その結果、スペーサ67を別個製造して、
クォータガラス本体11またはボデーパネル51へ組付
ける必要はなく、組付けコスト及び全体の製造コストを
低減することができる。
【0026】同時に、両突部13a、13b間に形成さ
れる充填溝13cに、接合用シーラント62を充填する
ことができ、これにより、接合用シーラント62を定位
置に保持して、クォータガラス本体11の周縁等から車
外または車内へはみ出すことを防止することができる。
その結果、組付不良を防止して、その外観品質を良好に
維持することができる。
【0027】なお、突部13a,13b自体をスペーサ
67として使用し、その先端をクォータウインド部のボ
デーパネル51に当接してクォータガラス本体11とボ
デーパネル51との間隔を一定にするようにしてもよ
い。この場合、従来例のスペーサ67を設ける場合と同
様の作用及び効果を発揮すると共に、スペーサ67を別
個製造して、クォータガラス本体11またはボデーパネ
ル51へ組付ける必要はなく、組付けコスト及び全体の
製造コストを低減することができるという効果を奏す
る。
【0028】次に、本発明による別の実施例を以下に説
明する。なお、各実施例においては上記第一実施例との
相違点のみを説明し、上記第一実施例と同一の構成につ
いては図面に同一符号を付してその説明を省略する。
【0029】図4は本発明の第二実施例の樹脂一体クォ
ータガラスのモール部を示す図1のB−B線断面図であ
る。
【0030】図に示すように、本実施例は、モール31
として、クォータガラス本体11及びボデーパネル51
の意匠面と面一となるフラッシュタイプ(図3参照)の
ものではなく、クォータガラス本体11とボデーパネル
51との間に形成される凹部51aに対応する断面略U
字状のものを使用した点で、第一実施例と異なるもので
あり、その他の構成は第一実施例と同様である。即ち、
本実施例のモール31は、外側の突部13aの先端面か
ら前記凹部51aに沿って外方に延びる彎曲リップ状を
なし、第一実施例と同様の製造方法によりクォータガラ
ス本体11の少なくとも一部周縁、例えば、図1に示す
ように、左側縁に一体成形されている。なお、本実施例
では、塗膜16は、クォータガラス本体11のモール3
1付設部分である左側縁においては、その外面に連続し
て左端面にも形成されている。即ち、本実施例では、塗
膜16は、クォータガラス本体11の外周縁全体にわた
ってその外面及び端面に塗布形成されている。
【0031】上記のように構成された本実施例の樹脂一
体クォータガラスは、U字状のモール31が第一実施例
のモール21とは異なる独特の意匠的効果を発揮する点
を除いて、第一実施例の樹脂一体クォータガラスと同様
の作用及び効果を奏する。
【0032】また、本実施例では、U字状のモール31
の内面が、ボデーパネル51と当接して、クォータガラ
ス本体11をボデーパネル51に対して位置決めするス
ペーサとしても機能するため、従来のような別部品とし
てのスペーサ67を設けることなく、ボデーパネル51
の意匠面に対するクォータガラス本体11の意匠面の位
置合わせを容易に行い、両者の意匠面を同一面上に配置
することができる。また、モール31の意匠面がクォー
タガラス本体11とボデーパネル51の意匠面との間隙
の凹部51aを遮蔽及び装飾し、クォータガラス本体1
1の外面からモール31の意匠面を経てボデーパネル5
1の意匠面へと連続する良好な意匠面が形成される。
【0033】図5は本発明の第三実施例の樹脂一体クォ
ータガラスを示す平面図である。
【0034】図に示すように、本実施例の樹脂一体クォ
ータウインドは、クォータガラス本体41の形状を三角
板状としたものであり、図示はしないが、その外周に沿
って、第一実施例と同様の一対の突部13a,13bが
延設され、その間に断面四角凹状の充填溝13cを形成
している。また、クォータガラス本体41の斜状の右側
縁の上下両端近傍位置には、それぞれ、第一実施例と同
様、取付ピン12が一体成形され、クォータウインド部
のボデーパネル51の対応する位置に形成された取付孔
(図示略)に挿入して位置決めを行うようになってい
る。クォータガラス本体41の左側縁部には、第一実施
例のフラッシュタイプのモール21または第二実施例の
U字タイプのモール31が、二色成形等のマルチ成形に
より一体成形されている。なお、クォータガラス本体4
1の外周縁部には、第一実施例と同様の塗膜16が塗布
形成されている。
【0035】上記のように構成された本実施例の樹脂一
体クォータガラスは、第一実施例の樹脂一体クォータガ
ラスと同様の作用及び効果を奏する。また、クォータガ
ラス本体41の面積が小さいため、熱膨張による取付ピ
ン12の位置ずれ等の影響を小さくすることができる。
【0036】このように、上記各実施例の樹脂一体クォ
ータウインドは、樹脂からなる板状のクォータガラス本
体11,41と、前記クォータガラス本体11,41
に、自動車のクォータウインド部のボデーパネル51側
へと突出するよう一体成形され、前記クォータガラス本
体11,41をクォータウインド部の定位置に取付ける
樹脂からなる取付ピン12と、前記クォータガラス本体
11,41の周縁の少なくとも一部に沿って一体成形さ
れる樹脂からなるモール21,31と、前記クォータガ
ラス本体11,41のボデーパネル51側の面に、一定
高さで突出し、かつ、その外周部に沿って互いに平行に
延びるよう一体形成され、その間に接合用シーラント6
2を充填自在な充填溝13cを形成する樹脂からなる一
対の突部13a,13bとを具備する。
【0037】したがって、上記各実施例は、クォータガ
ラス本体11,41を樹脂より形成したため、同じく樹
脂製の取付ピン12、モール21,31及び突部13
a,13bをクォータガラス本体11,41に一体成形
することができ、これらを一体として、自動車のクォー
タウインド部に取付けることができる。即ち、クォータ
ガラス本体11,41が、一体成形された取付ピン12
を介して、クォータウインド部の定位置に取付けられ、
クォータウインド部への取付後、クォータガラス本体1
1、41の周縁部の少なくとも一部は、一体成形された
モール21,31による装飾効果等の所定の作用及び効
果を付与される。
【0038】その結果、全体の形状の自由度が大きくな
り、所望のデザインを容易に得ることができる。また、
取付ピン12及びモール21,31等の別部品を別個製
造して、クォータガラス本体11,41へ組付ける必要
はなく、組付けコスト及び全体の製造コストを低減する
ことができる。
【0039】更に、両突部13a,13b間に形成され
る充填溝13cに、接合用シーラント62を充填するこ
とができ、これにより、接合用シーラント62を定位置
に保持して、クォータガラス本体11,41の周縁等か
ら車外または車内へはみ出すことを防止することができ
る。その結果、組付不良を防止して、その外観品質を良
好に維持することができる。また、クォータガラス本体
11,41を自動車のクォータウインド部へ取付けたと
きに、接合用シーラント62は、両突部13a,13b
により充填溝13c外への流動を規制され、クォータガ
ラス本体11,41の面方向への広がりを阻止されるた
め、その断面積は充填溝13cに対応する略一定形状と
なる。このため、クォータガラス本体11,41の押圧
時に、接合用シーラント62の厚さが急激に変化するこ
とはなく、作業者は、クォータガラス本体11,41へ
の押圧力の調整により、クォータガラス本体11,41
とボデーパネル51との間隔を容易に調整できる。よっ
て、従来のようにスペーサ67を設けることなく、クォ
ータガラス本体11、41の位置合わせを容易に行うこ
とができる。その結果、スペーサ67を別個製造して、
クォータガラス本体11、41またはボデーパネル51
へ組付ける必要はなく、組付けコスト及び全体の製造コ
ストを低減することができる。
【0040】ところで、上記実施例のモール21,31
は、クォータガラス本体11,41の左側縁に設けられ
ているが、少なくともクォータガラス本体11,41の
周縁の一部に設ければよく、必要に応じ、その全周に設
けてもよい。また、モール21,31自体の形状も上記
実施例と異なるものとしてもよい。
【0041】そして、クォータガラス本体11,41の
形状も、上記各実施例の形状に限定されるものではな
く、仕様に応じた種々の形状とすることができる。更
に、取付ピン12の形状及び配置位置、突部13a,1
3bの形状及び配置態様も、仕様に応じ、種々の構成と
することができる。
【0042】即ち、本発明は、樹脂を使用して、クォー
タガラス本体11,41に種々の所望の形状乃至構成を
付加することができる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明にかかる
樹脂一体クォータガラスは、樹脂からなる板状のクォー
タガラス本体と、前記クォータガラス本体に、自動車の
クォータウインド部のボデーパネル側へと突出するよう
一体成形され、前記クォータガラス本体をクォータウイ
ンド部の定位置に取付ける樹脂からなる取付ピンと、前
記クォータガラス本体のボデーパネル側の面に、一定高
さで突出し、かつ、その外周部に沿って互いに平行に延
びるよう一体形成され、その間に接合用シーラントを充
填自在な充填溝を形成する樹脂からなる一対の突部と
具備する。
【0044】したがって、クォータガラス本体を樹脂よ
り形成したため、同じく樹脂製の一対の突部をクォータ
ガラス本体に一体成形することができ、両突部間に形成
される充填溝に、接合用シーラントを充填することがで
き、これにより、接合用シーラントを定位置に保持し
て、クォータガラス本体の周縁等から車外または車内へ
はみ出すことを防止することができる。また、接合用シ
ーラントは、両突部により充填溝外への流動を規制さ
れ、クォータガラス本体の面方向への広がりを阻止され
るため、その断面積は充填溝に対応する略一定形状とな
る。このため、クォータガラス本体の押圧時に、接合用
シーラントの押圧方向高さが急激に変化することはな
く、作業者は、クォータガラス本体への押圧力の調整に
より、クォータガラス本体とボデーパネルとの間隔を容
易に調整できる。よって、スペーサを設けることなく、
ボデーパネル意匠面に対するクォータガラス本体の意匠
面の位置合わせを容易に行い、両者の意匠面を面一とす
ることができる。
【0045】その結果、スペーサを別個製造して、クォ
ータガラス本体またはボデーパネルへ組付ける必要はな
く、組付けコスト及び全体の製造コストを低減すること
ができる。
【0046】請求項2の発明にかかる樹脂一体クォータ
ガラスは、樹脂からなる板状のクォータガラス本体と、
前記クォータガラス本体の周縁の少なくとも一部に沿っ
て一体成形される樹脂からなるモールと、前記クォータ
ガラス本体のボデーパネル側の面に、一定高さで突出
し、かつ、その外周部に沿って互いに平行に延びるよう
一体形成され、その間に接合用シーラントを充填自在な
充填溝を形成する樹脂からなる一対の突部とを具備す
る。
【0047】請求項2の発明において、クォータガラ
ス本体を樹脂より形成したため、同じく樹脂製の一対の
突部をクォータガラス本体に一体成形することができ、
両突部間に形成される充填溝に、接合用シーラントを充
填することができ、これにより、接合用シーラントを定
位置に保持して、クォータガラス本体の周縁等から車
または車内へはみ出すことを防止することができる。ま
た、接合用シーラントは、両突部により充填溝外への流
動を規制され、クォータガラス本体の面方向への広がり
を阻止されるため、その断面積は充填溝に対応する略一
定形状となる。このため、クォータガラス本体の押圧時
に、接合用シーラントの押圧方向高さが急激に変化する
ことはなく、作業者は、クォータガラス本体への押圧力
の調整により、クォータガラス本体とボデーパネルとの
間隔を容易に調整できる。よって、スペーサを設けるこ
となく、ボデーパネル意匠面に対するクォータガラス本
体の意匠面の位置合わせを容易に行い、両者の意匠面を
面一とすることができる。
【0048】その結果、スペーサを別個製造して、クォ
ータガラス本体またはボデーパネルへ組付ける必要はな
く、組付けコスト及び全体の製造コストを低減すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の一実施例の樹脂一体クォータ
ガラスの概略を示す平面図である。
【図2】 図2は本発明の第一実施例の樹脂一体クォー
タガラスの取付部を示す図1のA−A線断面図である。
【図3】 図3は本発明の第一実施例の樹脂一体クォー
タガラスのモール部を示す図1のB−B線断面図であ
る。
【図4】 図4は本発明の第二実施例の樹脂一体クォー
タガラスのモール部を示す図1のB−B線断面図であ
る。
【図5】 図5は本発明の第三実施例の樹脂一体クォー
タガラスを示す平面図である。
【図6】 図6は従来のクォータガラスの取付部を示す
断面図である。
【図7】 図7は従来のクォータガラスのモール部を示
す断面図である。
【符号の説明】
11 クォータガラス本体 12 取付ピン 13a 突部 13b 突部 13c 充填溝 21 モール 31 モール 51 ボデーパネル 62 接合用シーラント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮野 哲也 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑 1番地 豊田合成株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−156071(JP,A) 特開 昭63−137017(JP,A) 特開 平8−127233(JP,A) 実開 平2−65612(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60J 1/00 B29C 69/00 B29D 31/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂からなる板状のクォータガラス本体
    (11)と、 自動車のクォータウインド部のボデーパネル(51)側
    に突出して前記クォータガラス本体(11)に一体成形
    され、前記クォータガラス本体(11)をクォータウイ
    ンド部の定位置に取付ける樹脂からなる取付ピン(1
    2)と、前記クォータガラス本体(11)のボデーパネル(5
    1)側の面に、一定高さで突出し、かつ、その外周部に
    沿って互いに平行に延びるよう一体形成され、その間に
    接合用シーラント(62)を充填自在な充填溝(13
    c)を形成する樹脂からなる一対の突部(13a,13
    b)と を具備することを特徴とする樹脂一体クォータガラス。
  2. 【請求項2】 樹脂からなる板状のクォータガラス本体
    (11)と、 前記クォータガラス本体(11)の周縁の少なくとも一
    部に沿って一体成形される樹脂からなるモール(21,
    31)と、前記クォータガラス本体(11)のボデーパネル(5
    1)側の面に、一定高さで突出し、かつ、その外周部に
    沿って互いに平行に延びるよう一体形成され、その間に
    接合用シーラント(62)を充填自在な充填溝(13
    c)を形成する樹脂からなる一対の突部(13a,13
    b)と を具備することを特徴とする樹脂一体クォータガラス。
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