[go: up one dir, main page]

JP3311837B2 - 感熱ゲル化性エマルジョン - Google Patents

感熱ゲル化性エマルジョン

Info

Publication number
JP3311837B2
JP3311837B2 JP26673393A JP26673393A JP3311837B2 JP 3311837 B2 JP3311837 B2 JP 3311837B2 JP 26673393 A JP26673393 A JP 26673393A JP 26673393 A JP26673393 A JP 26673393A JP 3311837 B2 JP3311837 B2 JP 3311837B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
emulsion
heat
weight
monomer
gelling agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP26673393A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0790154A (ja
Inventor
護 菅谷
誓 安斎
Original Assignee
クラリアント インターナショナル リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by クラリアント インターナショナル リミテッド filed Critical クラリアント インターナショナル リミテッド
Priority to JP26673393A priority Critical patent/JP3311837B2/ja
Publication of JPH0790154A publication Critical patent/JPH0790154A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3311837B2 publication Critical patent/JP3311837B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱性ゲル化エマルジョ
ンに関する。さらに詳細には、塗料、紙の塗被材、繊維
の含浸加工等に使用される感熱ゲル化性エマルジンに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、室温ではエマルジョンのままであ
るが、加熱するとゲル化し室温に下がってもゲル化状態
である感熱ゲル化エマルジョンが要求されている。感熱
ゲル化エマルジョンは形成する皮膜の性能が良好である
点からアクリル系のエマルジョンを用いる必要がある。
従来ゴム系のラテックスの技術分野では感熱ゲル化剤を
使用してゲル化させることは知られていた。例えば特開
昭63−19390号、特公平3−64337号、特開
平4−261453号などがある。
【0003】数種のゲル化剤も知られていたが、これ等
のゲル化剤はゴムラテックスをゲル化させることは出来
ても、合成樹脂エマルジョン特にアクリル系エマルジョ
ンを感熱ゲル化することが出来なかった。これはゴム系
ラテックスは塩析を受け易いことから明らかなように不
安定な要因を有しており、感熱ゲル化性を付与し易い
が、アクリル系エマルジョンは塩類混和安定性、放置安
定性、機械安定性が良好で感熱ゲル化性が付与され難い
ためである。最近アクリル系エマルジョンの感熱ゲル化
性を研究した技術も多少みられるようになった。例えば
特開平2−308844号等である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の提案は実際に使
用してみると感熱ゲル化性がなかったり、放置安定性が
悪かったり、pHによって感熱ゲル化性が変化する問題
があった。本発明はこのような問題を全て解決した優れ
た感熱ゲル化性エマルジョンを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、 (A)(a)アセトアセチル基含有単量体 0.5〜5
0重量%、 (b)アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルから
選ばれる1種以上の単量体 50〜99重量%、および (c)他の共重合可能なα、β−エチレン性不飽和単量
体 0〜49.0重量%からなる単量体を乳化重合して
得た合成樹脂エマルジョンと、 (B)感熱ゲル化剤とからなる感熱ゲル化性エマルジョ
ンが提供される。また、本発明の好ましい態様によれ
ば、前記(A)の水性合成樹脂エマルジョンが、 (a)アセトアセチル基含有単量体が0.5〜30重量
% (b)アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルから
選ばれた1種以上が50〜99.5重量%、 (c)他の共重合可能なα、β−エチレン性不飽和単量
体が0〜48.5重量%、 (d)共重合可能な官能基含有α、β−エチレン性不飽
和単量体が0.5〜20重量%、からなる単量体を乳化
重合して得た水性合成樹脂エマルジョンであることが好
ましい。また、本発明の更に好ましい態様によれば、前
記(d)の共重合可能な官能基含有単量体は、アミド
基、またはその誘導体、ヒドロキシル基、グリシジル
基、カルボキシル基のいずれか1つの官能基を有し、水
に対する溶解度が25℃において水100gに対し10
0g以下の官能基含有単量体である。また、本発明の別
の好ましい態様によれば、前記(B)の感熱ゲル化剤
は、オルガノポリシロキサン系感熱ゲル化剤、ノニオン
界面活性剤系感熱ゲル化剤、またはノニオン界面活性剤
と無機質塩とからなる感熱ゲル化剤である。また、本発
明の好ましい態様によれば、前記(B)の感熱ゲル化剤
を水性合成樹脂エマルジョンに対し固形分で0.5〜5
重量%配合した感熱ゲル化性エマルジョンが好ましい。
さらには、本発明の更に別の好ましい態様によれば、前
記成分(A)(c)の単量体は、 (c-1) アミド基もしくはその誘導体、ヒドロキシル
基、グリシジル基、またはカルボキシル基のいずれか1
つの官能基を有し、水に対する溶解度が25℃において
水100gに対し100g以下の官能基含有単量体
0.5〜20重量%(成分(A)の単量体全量に対し
て)と、 (c-2) 前記成分(a)、(b)および(c-1)以外の共重合可能
なα、β−エチレン性不飽和単量体 0〜48.5重量
%(成分(A)の単量体全量に対して)とからなるもの
である。
【0006】
【発明の具体的説明】感熱ゲル化性エマルジョンは次の
ような特性を有する。
【0007】 塗料のライン塗装では、加熱乾燥時に
表面に早く皮膜が形成されると中の水分が蒸発出来ず内
部の乾燥が進みにくく、乾燥温度を高めると塗膜に熱ブ
リスターとよばれるフクレが発生する問題がある。エマ
ルジョンに感熱ゲル化性を付与すれば表面の連続した皮
膜形成を防止し、水分を蒸発しやすくするため内部の乾
燥を早め、熱ブリスターを防止することが出来る。
【0008】 紙の顔料コートでは、塗工後、加熱乾
燥時に、エマルジョンのバインダーをゲル化させれば過
剰の浸透を防止し、また熱ブリスターを防止することが
出来る。
【0009】 紙、繊維への含浸加工では、含浸後の
加熱乾燥時にエマルジョンを感熱ゲル化させることによ
り含浸した樹脂の表面層への移行を防止して均一な樹脂
の付着を行うことができる。感熱ゲル化性エマルジョン
に必要な性質として、感熱ゲル化温度が50〜95℃で
あること、感熱ゲル化速度が速いこと、ゲルの強度が大
きいこと、貯蔵安定性が良好であること等があげられ
る。
【0010】本発明の第1の特徴は、広いpH域で感熱
ゲル化が生起することである。従来知られている感熱ゲ
ル化性エマルジョンはpHを中性近辺に保つ必要があっ
た。そのため必要とする皮膜性能を発揮させるのにエマ
ルジョンを構成する単量体組成や、添加物を自由に選択
することが出来ず、感熱ゲル化性エマルジョンの性能や
用途が狭い範囲に限定される不都合があった。特に、塗
料や紙の顔料コートなどでは、エマルジョン自体の安定
性と顔料、フィラーなどの分散安定性のためにpH7〜
9の中性からアルカリサイドで使用されるが、アルカリ
サイドに安定化されたエマルジョンは感熱ゲル化剤を加
えても感熱ゲル化しにくくなる問題があった。また、紙
や繊維への含浸加工では、酸性の触媒が併用されるため
酸性域で使用されることが多い。本発明の感熱ゲル化性
エマルジョンは、pHによる影響が少いため、用途によ
るpH域を問題とすることがなく、広いpH域で使用す
ることが出来る利点がある。
【0011】本発明の第2の特徴は固形分20重量%程
度の低濃度であっても感熱ゲル化を生起させることであ
る。従来は固形分35重量%以下の低濃度では感熱ゲル
化が発生しないと考えられていたが、本発明はこの常識
を破ったのである。紙や繊維への含浸加工では、均一な
含浸を行い、含浸量を調整するために、エマルジョンは
水で希釈されて使用されているが、従来の感熱ゲル化性
エマルジョンでは、固形分濃度は35重量%以上である
ため、基材への浸透も悪く含浸加工の用途には使用し難
かった。本発明の感熱ゲル化性エマルジョンは低濃度で
あっても感熱ゲル化を生起させることが出来るので、こ
れらの用途にも有効に使用することが出来る。塗料にお
いても、顔料・フィラーを多量に使用した高PVC塗料
では塗料中のエマルジョン濃度が低下し、従来の感熱ゲ
ル化エマルジョンでは、感熱ゲル化が発生しなくなり、
顔料・フィラーの使用量が限定される不都合があった。
【0012】本発明の第3の特徴はゲル化温度に達した
時のゲル化が鋭敏であることである。徐々にゲル化する
ものではない。このような本発明の特徴ある作用は、使
用する特別の単量体組成の共重合体エマルジョンと、感
熱ゲル化剤であるオルガノポリシロキサン系感熱ゲル化
剤またはノニオン界面活性剤系感熱ゲル化剤の組合せに
よって奏されるものである。オルガノポリシロキサン自
体は、感熱ゲル化剤として広く使用されており、無機化
合物、例えば、酸化亜鉛、硫酸カリウム、硫酸ナトリウ
ムなど使用しなくとも単独で感熱ゲル化し、その挙動は
鋭敏であり、混和安定性も良好である。また、市場には
曇点が異なる多くのタイプがあり入手しやすい。単独で
効果のある感熱ゲル化剤でも、ポリメチルビニルエーテ
ルなどでは、合成樹脂エマルジョンとの混和性が悪く、
経時に水を分離するため使用出来ないが、オルガノポリ
シロキサンは、経時の水分離もなく使用しやすい。しか
し、通常のアクリル系合成樹脂エマルジョンでは選択性
が強く、感熱ゲル化させることが難しかった。
【0013】オルガノポリシロキサンとしては、例えば
特公昭40−21427号、特公昭47−19604
号、特開昭50−24336号、米国特許第32463
3号、米国特許第3255140号、英国特許第114
1867号に記載されている化合物が使用出来る。
【0014】特に、オルガノポリシロキサン系感熱ゲル
化剤の15重量%水溶液における曇点が50℃以下であ
ることが好ましい。曇点が50℃を越えると、ゲル化温
度が高くなりすぎ、感熱ゲル化が鋭敏でなくなるので好
ましくない。オルガノポリシロキサンの配合量はエマル
ジョン固形分に対し0.5〜5重量%である。この範囲
より少いと感熱ゲル化効果が得られなくなり、多いと、
エマルジョンの安定性が悪くなったり、エマルジョンか
ら得られる皮膜の耐水性などが低下する。配合量は、感
熱ゲル化効果の得られる必要最低量を使用することが好
ましい。
【0015】ノニオン界面活性剤系感熱ゲル化剤として
は、曇点が30〜80℃のポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテ
ル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロッ
クポリマー、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレンアシルエステル、ポリオキシ
エチレンポリアリールエーテルなどが使用される。アル
キルフェノール−ホルマリン縮合物のアルキレンオキシ
ド付加物も使用することが出来る。アルキルフェノール
−ホルマリン縮合物のアルキレンオキシド付加物は、温
度に対してシャープに反応するので、特に好ましい。
【0016】該界面活性剤の使用量は合成樹脂エマルジ
ョンに対し固形分で0.5〜5重量%である。この範囲
より少いと感熱ゲル化効果が得られなくなり、多いと、
エマルジョンの安定性が悪くなったり、エマルジョンか
ら得られる皮膜の耐水性などが低下する。配合量は、感
熱ゲル化効果の得られる必要最低量を使用することが好
ましい。
【0017】エマルジョンの共重合体を構成する単量体
は皮膜性能上からもアクリル酸エステルまたはメタアク
リル酸エステルを主成分として使用する必要がある。前
述の通り、アクリル酸エステルやメタクリル酸エステル
重合体エマルジョンはオルガノポリシロキサン系などの
感熱ゲル化剤では感熱ゲル化しない。感熱ゲル化を起こ
すためには共重合体中にアセトアセチル基含有単量体を
0.5〜50重量%導入する必要がある。残部に他の単
量体を使用することも出来るがその使用量は49重量%
以上は感熱ゲル化性に悪影響を与えるので使用出来な
い。つまり、主成分はアクリル酸エステル系単量体とア
セトアセチル基を有する単量体である。
【0018】また官能基を有する共重合性のα、β−エ
チレン性単量体を0.5〜20重量%使用することが出
来る。このような官能基含有単量体としてはアミド基、
またはその誘導体、ヒドロキシル基、グリシジル基、カ
ルボキシル基のいずれか1つの官能基を有し、水に対す
る溶解度が25℃において水100gに対し100g以
下の官能基含有単量体である。官能基含有単量体の使用
量は、0.5〜20重量%でなければならない。0.5
重量%以下では、架橋効果が得られず、20重量%を越
えると、乳化重合時に安定な合成樹脂水性エマルジョン
が得られ難く、また、得られた場合にも、耐水性などの
皮膜物性が著しく低下し好ましくない。
【0019】本発明で使用される、アクリル酸エステル
またはメタクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチ
ル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、
アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル、アクリロニトリル、メタクリロニトリルな
どである。アセトアセチル基含有単量体はヒドロキシル
基、アミド基、ウレタン基、アミノ基、カルボキシル基
などの官能基含有単量体にジケテンを反応させるか、該
単量体にアセト酢酸エステルをエステル交換反応するこ
とにより得られる。特にアリルアセトアセテート、ビニ
ルアセトアセテート、2−アセトアセトキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−アセトアセトキシプロピル(メ
タ)アクリレートが好ましい。
【0020】他の共重合性単量体としては、酢酸ビニ
ル、バーサチック酸ビニルなどのビニルエステルやスチ
レン、メチルスチレン、塩化ビニル、エチレン等が使用
される。官能基を有する単量体のうち、アミド基または
その誘導体を有する単量体を有する単量としては、メタ
クリルアミド(31)、N−メチロールメタクリルアミ
ド(90)、ヒドロキシル基を有する単量体としては、
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(13.4)2
−ヒドロキシブチルメタクリレート(10以下)、グリ
シジル基を有する単量体としては、グリシジルメタクリ
レート(10以下)、アリルグリシジルエーテル(1
3)などである。なおかっこ内の数字は、25℃におけ
る水100gに対する溶解度である。
【0021】これ等の官能基を有する単量体は、いずれ
も25℃において水100gに対する溶解度が100g
以下である。何故水100gに対する溶解度が100g
を越える官能基含有単量体が使用できないのかその理由
は必ずしも明らかではないが、本発明者は官能基含有単
量体の水への溶解度が大きいと、エマルジョン重合のご
とき不均一な反応系では、主単量体との共重合が充分に
は行われず、官能基含有単量体の単独重合体も生成して
しまうので、この単独重合体がエマルジョン粒子表面に
吸着して安定性を高めるため、感熱ゲル化の効果が得ら
れないものと考えている。
【0022】また、感熱ゲル化の効果を損なわない範囲
で、前記の官能基を有する単量体以外の官能基含有単量
体を他の目的で使用することが出来る。前記以外の官能
基含有単量体としては、耐溶剤性を向上するための、ジ
ビニルベンゼン、ジアリルフタレート、1,6ヘキサン
ジオール、エチレングリコールジメタクリレート、トリ
アリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、テ
トラアリルオキシエタンなどの不飽和基を2以上有する
単量体、機械的安定性、顔料混和安定性などの安定性を
向上するための、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸などの不飽和
カルボン酸などである。
【0023】感熱ゲル化剤としてノニオン界面活性剤系
のゲル化剤を用いる場合無機塩を併用することも出来
る。無機塩を加えると、より低温域で感熱ゲル化が生起
し、感熱ゲル化が早く、シャープになる。使用される無
機塩は塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アン
モニウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、塩化カルシ
ウム、硫酸カルシウム、炭酸アンモニウム、硝酸ナトリ
ウムなどである。
【0024】感熱ゲル化剤水溶液をエマルジョンに加え
て感熱ゲル化性エマルジョンを製造する時に、一時的な
ショックによりエマルジョンの安定性が壊され、部分的
にゲル化を生ずる場合がある。このようなショックによ
るゲル化の発生は感熱ゲル化剤水溶液の配合時のみであ
って、感熱エマルジョンが形成された後は安定である。
このような混合時のエマルジョンの一時的なショックを
和らげるためには、感熱ゲル化に影響しない範囲で、界
面活性剤をエマルジョンに加えると有効である。界面活
性剤としては、HLB10〜16の非イオン界面活性剤
がエマルジョン100重量部に対して2重量部以下で使
用される。
【0025】
【実施例】
製造例A 合成樹脂エマルジョンの製造 温度計、撹拌機、還流冷却器および滴下ロートを備えた
四ツ口フラスコ中に 脱イオン水 73 重量部 界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム) 0.6重量部 を仕込み、窒素ガスを通気させ、内温50℃に調整す
る。下記の組成の窒素ガスを通気させた単量体乳化液と
重合触媒を滴下ロートより4時間かけて滴下し乳化重合
を行う。 単量体乳化液 アクリル酸ブチル 94 重量部 2−アセトアセトキシエチルメタクリレート 6 重量部 界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム) 1.8重量部 脱イオン水 55 重量部 重合触媒 過硫酸アンモニウム10重量%水溶液 5 重量部 亜硫酸水素ナトリウム10重量%水溶液 5 重量部 滴下終了後、内温50℃で2時間撹拌を続け乳化重合を
完了し、室温まで冷却する。次いでアンモニア水で約p
H4に調整し、濃度43重量%、粘度12センチポイズ
の合成樹脂エマルジョンを製造した。
【0026】製造例B〜D 合成樹脂エマルジョンの製
造 製造Aにおいて、単量体乳化液の単量体を表1の通り代
えた以外は製造例Aと同様にして合成樹脂エマルジョン
を製造した。
【0027】
【表1】
【0028】(註)の数値は25℃における水100g
への溶解度である。
【0029】製造例イ 比較例に使用する合成樹脂エマ
ルジョンの製造 製造例Aにおいて、2−アセトアセトキシエチルメタク
リレート6重量部を使用せずアクリル酸ブチル100重
量部とした以外は製造例Aと同様にして合成樹脂エマル
ジョンを製造した。
【0030】製造例ロ、ハ、ニ 比較例に使用する合成
樹脂エマルジョンの製造 製造例Aにおいて使用した単量体組成を表2の通り使用
した以外は製造例Aと同様にして合成樹脂エマルジョン
を製造した。
【0031】
【表2】
【0032】実施例1〜4 製造例A〜Dで得られた合成樹脂エマルジョンにアルキ
ルフェノール−ホリマリン縮合物のアルキレンオキシド
付加物(花王株式会社製 ラテムルNP−5150)1
0重量%水溶液と硫酸アンモニウム10重量%水溶液を
表3の通り加えて感熱ゲル化エマルジョン(I)を得
た。別に、合成樹脂エマルジョンにオルガノポリシロキ
サン系感熱ゲル化剤としてコアギュラントWS(バイエ
ル社製 曇点31℃)10重量%水溶液を表3の通り加
えて感熱ゲル化エマルジョン(II)を得た。
【0033】
【表3】
【0034】比較例1〜4 製造例イ〜ニで得られた合成樹脂エマルジョンについて
も実施例1と同様にして表3の通り加えてエマルジョン
組成物を得た。
【0035】試験方法 (エマルジョンの安定性)実施例1〜4で得た感熱ゲル
化エマルジョンおよび比較例1〜4で得たエマルジョン
組成物を密閉容器に入れ、40℃に調整した恒温器中に
2週間放置し、エマルジョンの安定性を試験した。試験
結果は表3の通りであった。 ○………エマルジョンの増粘も離水も認められず安定で
あった。 ×………エマルジョンは離水が著しいか、増粘が著しく
使用出来なかった。
【0036】(感熱ゲル化性)実施例1〜4で得た感熱
ゲル化エマルジョンおよび比較例1〜4で得たエマルジ
ョン組成物のpHを約8.5(アルカリ性)、約7.5
(中性)および約4.5(酸性)に調整し、その5gを
内径15mmの試験管に採取し、80℃に調整したウオ
ーターバス中に5分間浸漬し、80℃における感熱ゲル
化性を試験した。 ◎………エマルジョンの全体がゲル化した。 ○………エマルジョンの粘度が著しく増粘した。 △………エマルジョンの粘度に増粘が認められたが不充
分であった。 ×………エマルジョンの粘度に変化は認められなかっ
た。
【0037】
【発明の効果】本発明の感熱性ゲル化エマルジョンは広
いpH域で感熱ゲル化することが出来、低濃度でも感熱
ゲル化を生起する利点がある。その上所定のゲル化温度
にすると鋭敏にゲル化する効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 33/04 - 33/22

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(a)アセトアセチル基含有単量体
    0.5〜50重量%、 (b)アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルから
    選ばれる1種以上の単量体 50〜99重量%、および (c)他の共重合可能なα、β−エチレン性不飽和単量
    体 0〜49.0重量%からなる単量体を乳化重合して
    得た、合成樹脂エマルジョンと、 (B)感熱ゲル化剤とからなる、感熱ゲル化性エマルジ
    ョン。
  2. 【請求項2】成分(A)(c)の単量体が、 (c-1) アミド基もしくはその誘導体、ヒドロキシル
    基、グリシジル基、またはカルボキシル基のいずれか1
    つの官能基を有し、水に対する溶解度が25℃において
    水100gに対し100g以下である官能基含有単量体
    0.5〜20重量%(成分(A)の単量体全量に対し
    て)と、 (c-2) 前記成分(a)、(b)および(c-1)以外の共重合可能
    なα、β−エチレン性不飽和単量体 0〜48.5重量
    %(成分(A)の単量体全量に対して)とからなる、請
    求項1に記載された感熱ゲル化性エマルジョン。
  3. 【請求項3】成分(B)の感熱ゲル化剤が、オルガノポ
    リシロキサン系感熱ゲル化剤である、請求項1または2
    に記載の感熱ゲル化性エマルジョン。
  4. 【請求項4】成分(B)の感熱ゲル化剤が、ノニオン界
    面活性剤系感熱ゲル化剤である、請求項1または2に記
    載の感熱ゲル化性エマルジョン。
  5. 【請求項5】成分(B)の感熱ゲル化剤が、ノニオン界
    面活性剤と無機質塩とからなる感熱ゲル化剤である、請
    求項1または2に記載の感熱ゲル化性エマルジョン。
  6. 【請求項6】成分(B)の感熱ゲル化剤を、合成樹脂エ
    マルジョンに対し固形分で0.5〜5重量%配合してな
    る、請求項1〜5のいずれか一項に記載の感熱ゲル化性
    エマルジョン。
JP26673393A 1993-09-21 1993-09-21 感熱ゲル化性エマルジョン Expired - Fee Related JP3311837B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26673393A JP3311837B2 (ja) 1993-09-21 1993-09-21 感熱ゲル化性エマルジョン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26673393A JP3311837B2 (ja) 1993-09-21 1993-09-21 感熱ゲル化性エマルジョン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0790154A JPH0790154A (ja) 1995-04-04
JP3311837B2 true JP3311837B2 (ja) 2002-08-05

Family

ID=17434939

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26673393A Expired - Fee Related JP3311837B2 (ja) 1993-09-21 1993-09-21 感熱ゲル化性エマルジョン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3311837B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003321544A (ja) * 2002-04-30 2003-11-14 Chisso Corp 感熱応答性シラン化合物およびその製造方法ならびにこれを含む感熱応答性材料

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0790154A (ja) 1995-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0728822B1 (en) Aqueous paint composition
US5869569A (en) Emulsion polymer composition
JP3259147B2 (ja) 水性樹脂組成物および硬化方法
CN107641175B (zh) 具有复合交联功能的丙烯酸酯乳液及其制备方法
TW200528511A (en) Acrylic compositions
JP3311837B2 (ja) 感熱ゲル化性エマルジョン
JP3895827B2 (ja) 共重合体水分散液及びこれを含む水性塗料用樹脂組成物
JP3490769B2 (ja) 壁紙用アクリルゾル組成物
JP2978577B2 (ja) 被覆材組成物
CN109312033A (zh) 含乙烯基酯的抗水解胶乳
JP2002226596A (ja) アクリル系重合体微粒子の製造方法
JP3262886B2 (ja) 感熱ゲル化性エマルジョン
JP2864147B2 (ja) 乳化重合法
JPS59147058A (ja) 彩石プラスタ−用の濃化結合剤
JP3262901B2 (ja) 感熱ゲル化性エマルジョン
JP3380059B2 (ja) アルコキシシリル基含有アクリル系エマルジョン
JP3946215B2 (ja) アクリル系重合体微粒子
JP3179708B2 (ja) 塗料組成物
JP3537584B2 (ja) 再分散性粉末樹脂組成物
JP2850699B2 (ja) エポキシ樹脂系構造接着性組成物
JPH11124483A (ja) プラスチゾル組成物及び成形物
JPH11279362A (ja) 耐水性エマルジョン
JP4031309B2 (ja) プラスチゾル組成物、ゲル化膜、及び物品
AU724453B2 (en) Emulsion polymer composition
JP3148659B2 (ja) ポリ酢酸ビニル系エマルジョンの製造方法及び安定化方法

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees